JP2004333728A - 導波路型光集積デバイス及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】大容量で、かつ双方向の光通信を実現する導波路型光集積デバイス及びその製造方法を提供する。
【解決手段】導波路型光集積デバイス10は、複数本のコアを有する光導波路部10Aと、複数の光素子を有する光素子部10Bとを光結合する。光導波路部10Aは、三次元配列で延在する複数本のコア18と、コア18に沿ってコア18の周りに延在する、屈折率がコア18より小さいクラッドとを有する。光素子部10Bの複数の光素子は、コア18の延在方向に垂直な光導波路部10Aの断面のコアパターンと同じピッチで配列されている。また、複数本のコア18を含む光導波路部10Aを、コア18の延在方向に垂直に、かつ複数本のコア18の断面が露出するように溝部12が形成され、複数本のコア18と複数の光素子とが光結合するように、光素子部10Bが溝部12に装着されている。
【選択図】 図1
【解決手段】導波路型光集積デバイス10は、複数本のコアを有する光導波路部10Aと、複数の光素子を有する光素子部10Bとを光結合する。光導波路部10Aは、三次元配列で延在する複数本のコア18と、コア18に沿ってコア18の周りに延在する、屈折率がコア18より小さいクラッドとを有する。光素子部10Bの複数の光素子は、コア18の延在方向に垂直な光導波路部10Aの断面のコアパターンと同じピッチで配列されている。また、複数本のコア18を含む光導波路部10Aを、コア18の延在方向に垂直に、かつ複数本のコア18の断面が露出するように溝部12が形成され、複数本のコア18と複数の光素子とが光結合するように、光素子部10Bが溝部12に装着されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路と光素子とを光結合する導波路型光集積デバイス及びその製造方法に関し、更に詳細には、大容量で、かつ双方向の光通信を実現する導波路型光集積デバイス及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータの性能向上に伴い、CPUやメモリなどのチップ間の通信の大容量化及び高速化が必要とされている。一方、従来からチップ間のバスとして用いられている電気配線は、システムの高速化に伴い高周波応答に限界が生じてくる。
そこで、大容量でかつ高速の通信方式で用いられる次世代光インタコネクションでは、電気配線に代わり、光信号を伝達する光配線が脚光を浴びている。
【0003】
面発光レーザ素子やフォトダイオードなど光素子は、高速変調が可能な光素子である。これらの光素子は、それぞれ、二次元方向に並列して集積が可能な面型の光素子であって、何れも基板と垂直方向に光の受発光を行う。
一方、チップ間を接続する光導波路は、配線を行う基板上に水平方向に延在して設けられる。従って、面型の光素子と光導波路とを光結合させるためには、光素子と光導波路との間で、光の進行方向を90°曲げる必要がある。
【0004】
光の進行方向を90°曲げるには、例えば、光導波路の端部に光導波路の延在方向に対して45°に切断されたミラー端面(45°ミラー)を形成する方法がある。
この方法は、光導波路及び光素子の集積が容易で、また、光素子の電極を形成し易い等の利点がある。一方、良好な反射率を有するミラー端面を形成し、また、光導波路と光素子とを高い位置精度で光結合するように光導波路及び光素子を実装するには、高度の技術が要求されるという難点がある。
【0005】
このような観点に対して、特開2002−196169号公報は、光導波路に形成した溝に光素子を実装する導波路型光素子を提案している。
ここで、図13(a)及び(b)を参照して、前掲公報に開示されている導波路型光素子の構成を説明する。図13(a)は前掲公報に開示されている導波路型光素子の構成を示す斜視図であり、図13(b)は図13(a)の矢視III−IIIでの断面を示す斜視図である。
【0006】
前掲公報によれば、導波路型光素子50は、図13(a)に示すように、光導波路部(光導波路基板)50A及び光素子部(面型光デバイス)50Bを有する。
光導波路部50Aは、平面型の光導波路であって、二次元配列で相互に平行に延在する複数本のコア(光導波路コア)52と、コア52の周囲に延在する、屈折率がコア52より小さいクラッド54とを有する。コア52及びクラッド54は、ガラス、又は高分子化合物で形成されている。
【0007】
光素子部50Bは、例えば、面発光レーザ、又は面型ディテクタなどの光素子がコア52と同じピッチで集積された光素子アレイである。光導波路部50Aには、コア52に垂直な断面を有する溝56が形成され、溝56の中に光素子部50Bが装着され、光素子部50Bを構成する複数の光素子と複数本のコア52とがアライメントされている。
また、光導波路部50Aの表面及び溝56の側面に連続して、コア52毎にITO(Indium Tin Oxide)透明電極等の電極(引き出し電極)58が形成されている。複数の光素子の電極部(図示せず)と電極58とは、それぞれはんだにより接続されている。
【0008】
導波路型光素子50の製造方法は、光導波路部50Aについて、先ず、光導波路部50Aと同様の層構造を有する平面状の光導波路を形成し、次いで、ブレードを用いて溝56を形成することにより、光導波路部50Aを形成する。次に、MOCVD法により平面状の光導波路の表面及び溝56の側面に連続して、コア52毎に電極58を形成する。
光素子部50Bについては、例えば、光素子が所定のピッチで配列した光素子アレイ(図示せず)を用意して、光素子部50Bとし、光素子部50Bを構成する各光素子の電極部に、パターニングによりはんだを成膜する。
【0009】
光素子部50Bを光導波路部50Aの溝56に挿入して、複数の光素子の光入出射部と複数本のコア52とをアライメントさせた状態ではんだを加熱して、光素子部50Bを光導波路部50Aに固定することにより、同引用文献に開示の導波路型光素子50を完成することができる。
【0010】
前掲公報に開示の導波路型光素子50は、上述の構成により、光素子から出射される光をコアに直接入射させ、また、コアから出射された光を光素子に直接入射させることができる。従って、45°ミラーや集光用のレンズを用いることなく、光結合が容易な導波路型光集積デバイスを実現している。
【0011】
同特許文献に開示の導波路型光素子50では、例えば、導波路型光素子50の一方の端部に発光素子を集積した発信用の光素子部50Bを設け、他方の端部に受光素子を集積した受信用の光素子部50Bを設けることにより、並列に形成された光導波路(コア)による単方向光通信を実現できる。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−196169号公報(段落0021から0037、段落0057から0064)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、次世代の光配線では、大容量のチップ間通信に対応するために、更なる大容量化を実現することが必要とされる。しかし、前掲公報に開示のような導波路型光素子では、大容量化を実現するには平面方向にコアの数を増やす必要があり、光配線の小型化の要請に対応できず、大容量化が難かしいという問題があった。
【0014】
また、同公報に開示の導波路型光素子では、アライメントを容易に行うために、光素子部として光素子を同一基板上に集積した光素子アレイが用いられる。この場合、面発光レーザ素子とフォトダイオードのように、異なる機能を有する光素子を同一基板上に集積することは技術的、コスト的に容易ではない。従って、光素子部としては、通常、同一の光素子を同一基板上に集積した光素子アレイが用いられる。
従って、同公報に開示の導波路型光素子では、実際上、双方向の光通信を実現できないという問題があった。
【0015】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、光導波路と光素子とを光結合する導波路型光集積デバイスであって、大容量で、かつ双方向の光通信を実現する導波路型光集積デバイス及びその製造方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題の解決に際して、以下のように考察した。
即ち、従来の二次元状に形成された光導波路部に代えて、三次元の光導波路部を用いることにより、光通信の大容量化を実現する。この場合、例えば高分子有機化合物などを用いることにより、三次元の光導波路部を容易に形成できる。
また、三次元の光導波路部と光結合させる光素子部として、例えば、発光素子を同一基板上に集積した発光素子アレイと、受光素子を同一基板上に集積した受光素子アレイとを高さ方向に積層した光素子部を用いる。
そして、発光素子及び受光素子のそれぞれが、コアを挟んで発光素子と受光素子とが対向するように設けられることにより、双方向の光通信を実現することに着想し、本発明を発明するに至った。
【0017】
そこで、上記目的を達成するために、上述の知見に基づいて、本発明の第1発明に係る導波路型光集積デバイスは、相互に交差することなく並列して延在する1段当たり複数本のコアを多段に有するコア群と、コア群を横断して、各コアの断面を露出させる溝部とを備える光導波路と、
溝部に断面を露出した各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成され、溝部内に装着されて各コアに光結合している光素子と
を備えていることを特徴としている。
【0018】
本発明の第1発明では、光導波路が、上記1段当たり複数本のコアを多段に有するコア群を有し、光素子が、溝部に断面を露出した各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成され、溝部内に装着されて各コアに光結合していることにより、大容量の光通信を実現できる。
また、各光素子として発光素子又は受光素子を用い、本発明の導波路型光集積デバイスと光通信を行う相手側の光通信装置で、上記発光素子に対向させて受光部を設け、上記受光素子に対応させて発光部を設けることにより、双方向の光通信を実現できる。
【0019】
本発明は、好適には、コア及びコアの周りに設けられているクラッドが、それぞれ、高分子有機化合物で形成されている。これにより、上記光導波路を容易に製造することができる。この場合、高分子有機化合物として、紫外線硬化型の高分子有機化合物を用いるのが好ましい。
【0020】
本発明は、好適には、各光素子は、溝部内に充填された紫外線硬化型高分子有機化合物からなる接合剤によって光導波路の各コアに固定されて光結合している。紫外線照射により各光素子を光導波路の各コアに固定するので、各光素子と光導波路の各コアとの良好なアライメントを保ちつつ、各光素子を光導波路の各コアに容易に固定できる。また、各光素子を光導波路の各コアに固定する際に、光素子や光導波路に熱を与えることもなく、光素子や光導波路の特性への熱影響を最小限に抑えることができる。
【0021】
本発明の好適な実施態様では、各光素子は、発光素子及び受光素子のいずれかである。
この場合、各光素子の全てを同一の光素子から構成してもよく、各光素子のそれぞれを発光素子又は受光素子から構成してもよい。
【0022】
本発明は、好適には、各光素子のそれぞれが、発光素子をアレイ状に集積してなる発光素子アレイを構成する発光素子である。これにより、各光素子と光導波路の各コアとのアライメントを容易にすることができる。
本発明は、好適には、各光素子のそれぞれが、受光素子をアレイ状に集積してなる受光素子アレイを構成する受光素子である。上記同様の効果を得る。
尚、光素子は、1つの受光素子アレイ又は発光素子アレイを構成する光素子であってもよく、或いは、複数の受光素子アレイ及び/又は発光素子アレイを、交互に又は任意の積み方で多段に積層した積層・光素子アレイを構成する光素子であってもよい。受光素子アレイと発光素子アレイとを、交互に又は任意の積み方で多段に積層することにより、上記本発明に係る導波路型光集積デバイスを簡易な構成で実現できる。
【0023】
また、本発明の第2発明に係る導波路型光集積デバイスは、相互に交差することなく並列して延在する1段当たり複数本のコアを多段に有するコア群と、コア群を長手方向の2ヵ所で横断し、各コアの対向する断面をそれぞれ露出させる第1の溝部及び第2の溝部とを備える光導波路と、
第1の溝部に断面を露出した各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成され、第1の溝部内に装着されて各コアに光結合している第1の光素子と、
第2の溝部に断面を露出した各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成され、第2の溝部内に第1の光素子に対向して装着されて各コアに光結合している第2の光素子と
を有することを特徴としている。
【0024】
本発明の第2発明によれば、第1の光素子と第2の光素子との間で、大容量の光通信を実現する。また、各光素子として発光素子又は受光素子を用い、発光素子及び受光素子のそれぞれが、コアを挟んで発光素子と受光素子とが対向するように設けられることにより、双方向の光通信を実現できる。
本発明は、好適には、コア及びコアの周りに設けられているクラッドが、それぞれ、高分子有機化合物から構成されている。
また、本発明は、好適には、第1の光素子は、第1の溝部内に充填された紫外線硬化型高分子有機化合物からなる接合剤によって光導波路の各コアに固定されて光結合し、
第2の光素子は、第2の溝部内に充填された紫外線硬化型高分子有機化合物からなる接合剤によって光導波路の各コアに固定されて光結合している。
【0025】
本発明の好適な実施態様では、第1の光素子のそれぞれが発光素子をアレイ状に集積してなる発光素子アレイを構成する発光素子であり、第2の光素子のそれぞれが受光素子をアレイ状に集積してなる受光素子アレイを構成する受光素子である。
【0026】
本発明の好適な実施態様では、第1の光素子は発光素子及び受光素子のいずれか一方であり、
第2の光素子の各々は、当該第2の光素子に対向する第1の光素子が発光素子であるときには、受光素子であり、当該第2の光素子に対向する第1の光素子が受光素子であるときには、発光素子である。
これにより、良好な上記効果を得る。
この場合、光素子として、発光素子を同一基板上に集積した発光素子アレイと、受光素子を同一基板上に集積した受光素子アレイとを高さ方向に、交互に又は任意の積み方で積層した光素子を用いることにより、上記本発明に係る導波路型光集積デバイスを簡易な構成で実現できる。
【0027】
本発明方法に係る導波路型光集積デバイスの製造方法は、相互に交差することなく並列して延在する1段当たり複数本のコアを多段に有する光導波路と、光導波路に設けられた溝部に装着され、溝部に断面を露出させている各コアに光結合している光素子とを備える導波路型光集積素子の製造方法であって、
光導波路を形成する工程と、
各コアの断面を露出させる溝部を光導波路に形成する工程と、
溝部に断面を露出した各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成された光素子を溝部に装着する工程と
を有することを特徴としている。
【0028】
本発明方法によれば、本発明に係る導波路型光集積デバイスの好適な作成方法を実現している。
本発明方法は、好適には、光導波路を形成する工程では、コア及びコアの周りに設けられるクラッドを、それぞれ、高分子有機化合物で形成する。
本発明方法は、好適には、光素子を溝部に装着する工程では、光素子を溝部内に位置決めし、次いで紫外線硬化型高分子有機化合物を充填し、続いて紫外線照射を行って紫外線硬化型高分子有機化合物を硬化させる。上記同様の効果を得る。
尚、本発明及び本発明方法で、コアは、相互に交差することなく並列して延在する限り、延在の態様には制約はなく、相互に平行でも、末広がりでも、末広がりの逆でも、湾曲していてもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、実施の形態例を挙げ、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。
導波路型光集積デバイスの実施形態例1
本実施形態例は、本発明に係る導波路型光集積デバイスの実施形態の一例であって、図1は本実施形態例の導波路型光集積デバイスの構成を示す斜視図であり、図2(a)は図1の矢視I−Iでの断面を示す断面図で、図2(b)は図1の矢視II−IIでの断面を示す断面図である。
本実施形態例の導波路型光集積デバイス10は、三次元配列で相互に平行に延在する複数本の光導波路を有する光導波路部10Aと、光導波路部10Aの上面から光導波路部10Aの一部を、光導波路の延在方向に垂直に形成された溝部12と、溝部12に装着された光素子部10Bとを有する。
【0030】
光導波路部10Aは、図2(a)に示すように、シリコンからなる基板14上に積層された2段の平面型光導波路から構成され、第1段目の平面型光導波路は、基板14上に成膜された下部クラッド16上に、相互に平行に形成された3本の第1層目のコア181と、第1層目のコア181を囲んで下部クラッド16上に成膜された第1層目の上部クラッド201とを有する。
第2段目の平面型光導波路は、第1段目の平面型光導波路の第1層目の上部クラッド201上に相互に平行に形成された3本の第2層目のコア182と、第2層目のコア182を囲んで第1層目の上部クラッド201上に成膜された第2層目の上部クラッド202とを有する。
【0031】
第1層目及び第2層目のコア18は、図2(a)に示すように、何れも断面の縦が40μmで横が60μmに設定されている。
また、第1層目及び第2層目のコア18は、縦方向(高さ方向)及び横方向(水平方向)に等間隔で配置され、同図中、L1=250μm、L2=100μmに設定されている。
【0032】
コア18は、高分子有機化合物で形成されている。また、下部クラッド16及び上部クラッド20は、コア18を構成する高分子有機化合物の屈折率より0.2%から3.0%程度小さい屈折率を有する、相互に同一の高分子有機化合物で形成されている。従って、コア18が光導波路を構成し、コア18に入射されたレーザ光はコア18内をコア18とクラッド16、20との境界面で全反射して伝搬する。
本実施形態例では、コア18及びクラッド16、20は、それぞれ相互に屈折率が異なるオキセタン樹脂で形成されている。
【0033】
オキセタン樹脂を用いて光導波路を形成する方法は、特開2000−356720号公報に詳述されている。前掲公報を参照して、オキセタン樹脂を簡単に説明すると、オキセタン樹脂は、オキセタン環を有するオキセタン化合物と、オキシラン環を有するオキシラン化合物と、連鎖反応によりオキセタン化合物の重合を開始させるカチオン重合開始剤とを含み、紫外線等のエネルギービームを照射することにより硬化する樹脂成分であって、例えばソニーケミカル(株)から販売されている。
【0034】
オキセタン化合物として、例えばジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル(室温で液体)、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼンとジ[4−(1−エチル−3−オキセタニルメトキシメチル)]ベンジルエーテルとの混合物(以下、キシレンジオキセタンともいう。)(室温で液体)、フェノールノボラックオキセタン(室温で固体)、オキセタニルシルセスキオキセタン(室温で液体)等が挙げられる。
【0035】
オキシラン化合物として、例えばリモネンジオキサイド、多官能脂肪族環状エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物(混合比約1:1)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、二官能脂肪族環状エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、カチオン重合開始剤は、例えば4−4′ビス[ジ(βヒドロキシエトキシ)フェニルスルフォニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート(旭電化社製)である。
【0036】
オキセタン化合物の屈折率(25℃、ナトリウムD線)は、オキセタン化合物の種類によって異なり、例えばジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテルで1.4544、またフェノールノボラックオキセタンで1.57程度である。
また、オキシラン化合物の屈折率(25℃、D線)は、例えばリモネンジオキサイドで1.4656、またビスフェノールA型エポキシ樹脂で1.5683である。
【0037】
オキセタン樹脂は、オキセタン化合物及びオキシラン化合物の種類並びに配合比を調整することにより、屈折率を調節することができる。
例えば、光導波路のコア部を形成するためには、クラッド部との屈折率の差が安定して得られるように、屈折率が1.5未満のものを10〜30重量%含み、屈折率が1.5以上のものを40〜60重量%含み、残部がオキシラン化合物であるオキセタン樹脂を使用する。また、クラッド部を形成するためには、屈折率が1.5未満のオキセタン化合物を40重量%よりも多く含み、残部がオキシラン化合物であって、屈折率が1.5以上のオキセタン化合物を含まないオキセタン樹脂を使用する。
【0038】
具体的には、例えば、キシレンジオキセタン10重量部、フェノールノボラックオキセタン20重量部、二官能脂肪族環状エポキシ樹脂30重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物20重量部、およびビスフェノールA型エポキシ樹脂20重量部を混合し、90℃で2時間加熱して溶解した後、カチオン重合開始剤2重量部を配合し、更に、フィルタリングを行ってダストなどを除去することにより、光導波路コア形成用のオキセタン樹脂を得ることができる。
【0039】
また、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル22重量部、オキセタニルシルセスキオキセタン13重量部、多官能脂肪族環状エポキシ樹脂35重量部、および二官能脂肪族環状エポキシ樹脂30重量部を混合し、90℃で2時間加熱して溶解した後、カチオン重合開始剤2重量部を配合し、更に、フィルタリングを行ってダストなどを除去することにより、光導波路クラッド形成用のオキセタン樹脂を得ることができる。
【0040】
光素子部10Bは、図3に示すように、3個の面発光レーザ素子22Aが一次元状に集積された面発光レーザ・アレイ22上に、3個のフォトダイオード24Aが一次元状に集積されたフォトダイオード・アレイ24を積層してなる。
面発光レーザ素子22A、及びフォトダイオード24Aは、横方向に等間隔で配置され、図中のL3=250μmに設定されている。また、面発光レーザ素子22Aとフォトダイオード24Aとの間の距離L4が、L4=100μmとなるように設定されている。
つまり、面発光レーザ素子22A、及びフォトダイオード24Aは、縦方向及び横方向のピッチが、溝部12に断面を露出した各コア18の配列に整合するように形成されている。
【0041】
溝部12は、幅が150μmで、深さが200μmに形成され、図2(b)に示すように、溝部12に第1層目及び第2層目のコア18の断面を露出させている。
光素子部10B、つまり面発光レーザ・アレイ22及びフォトダイオード・アレイ24は溝部12に挿入され、かつ紫外線硬化型の高分子有機化合物により固定されている。また、面発光レーザ素子22A及びフォトダイオード24Aは、それぞれ、各コア18と光結合するようにアライメントされている。
【0042】
本実施形態例の導波路型光集積デバイス10によれば、三次元配列で延在する複数本のコア18と、溝部12に断面を露出した各コア18の配列に整合するように形成されている、面発光レーザ素子22A及びフォトダイオード24Aとが光結合するように、光素子部10Bが溝部12に装着されていることにより、大容量の光通信を実現することができる。
また、光素子部10Bとして、発光素子を同一基板上に集積した面発光レーザ・アレイ22と、受光素子を同一基板上に集積したフォトダイオード・アレイ24とを高さ方向に積層した光素子部を用いることにより、低コストで双方向の光通信を実現することができる。
【0043】
尚、本実施形態例では、複数本のコア18は、相互に平行に延在するものとしたが、末広がりでも、末広がりの逆でも、湾曲していてもよい。
また、本実施形態例では、第1層目及び第2層目のコア18の本数を3本とし、面発光レーザ素子22A及びフォトダイオード24Aの集積数を3個とし、光導波路部10Aはコア18が2層に積層されているものとしたが、本発明の理解を容易にするためであり、これ以外の数であっても構わない。
【0044】
導波路型光集積デバイスの実施形態例1の変形例1
本変形例は、導波路型光集積デバイスの実施形態例1の変形例であり、図7(a)は、本変形例の導波路型光集積デバイスに係る、光導波路部の構成を示す断面図であり、図7(b)は、本変形例の導波路型光集積デバイスに係る、光素子部の構成を示す平面図である。同図中、図2(a)に示した導波路型光集積デバイスの実施形態例1に係る光導波路部、及び図3に示した導波路型光集積デバイスの実施形態例1に係る光素子部と同様の構成を有する部分についてはそれぞれ同じ符号を付した。
【0045】
本変形例の導波路型光集積デバイスでは、光導波路部10Aは、図7(a)に示すように、4段の平面型光導波路から構成され、図2(a)に示した光導波路部上に、第3段目及び第4段目の平面型光導波路が積層されている。
第3段目の平面型光導波路は、第2段目の平面型光導波路の第2層目の上部クラッド202上に相互に平行に形成された2本の第3層目のコア183と、第3層目のコア183を囲んで第2層目の上部クラッド202上に成膜された第3層目の上部クラッド203とを有する。
第4段目の平面型光導波路は、第3段目の平面型光導波路の第3層目の上部クラッド203上に相互に平行に形成された2本の第4層目のコア184と、第4層目のコア184を囲んで第3層目の上部クラッド203上に成膜された第4層目の上部クラッド204とを有する。
【0046】
第3層目及び第4層目のコア18は、何れも断面の縦が150μmで横が200μmに設定されている。
また、第3層目及び第4層目のコア18は、縦方向及び横方向に等間隔で配置され、同図中、L7=400μm、L8=200μm、L9=160μmに設定されている。
【0047】
光素子部10Bは、図7(b)に示すように、図3に示した光素子部上に、2個の面発光レーザ素子40Aが一次元状に集積された面発光レーザ・アレイ40上に、2個のフォトダイオード42Aが一次元状に集積されたフォトダイオード・アレイ42を積層されている。
面発光レーザ素子40A、及びフォトダイオード42Aは、横方向に等間隔で配置され、図中のL10は400μmに設定されている。また、面発光レーザ素子40Aとフォトダイオード42Aとの間の距離L11は200μmに設定されている。また、図中のL12は160μmに設定されている。
つまり、面発光レーザ素子40A、及びフォトダイオード42Aは、縦方向及び横方向のピッチが、溝部12に断面を露出した第3層目の各コア183、及び第4層目の各コア184の配列にそれぞれ整合するように形成されている。
【0048】
溝部12は、深さが700μmに形成されている。
本変形例の導波路型光集積デバイスは、上記以外の構成については、前述の導波路型光集積デバイスの実施形態例1に係る導波路型光集積デバイスの構成と同様である。
【0049】
本変形例の導波路型光集積デバイスは、第3層目及び第4層目の平面型光導波路を有する光導波路部10Aと、コアの延在方向に垂直な第3層目のコア183のコアパターンと整合するように面発光レーザ素子40Aが配列された第2の面発光レーザ・アレイ40、及びコアの延在方向に垂直な第4層目のコア184のコアパターンと整合するようにフォトダイオード42Aが配列された第2のフォトダイオード・アレイ42を有することにより、光通信の更なる大容量化を実現できると共に、1本の導波路型光集積デバイスを複数の導波モードの光通信に対応させることができる。
【0050】
導波路型光集積デバイスの実施形態例1の変形例2
本変形例は、導波路型光集積デバイスの実施形態例1の別の変形例であり、図8は本変形例の導波路型光集積デバイスを示す平面図である。
本変形例の導波路型光集積デバイス34は、図8に示すように、光導波路部10Aが、複数本のコア18が直線状に形成された線状部36と、線状部36のそれぞれのコア18に接続して、複数本のコア18が曲率半径30mmで湾曲する湾曲部36を有し、光素子部10Bは線状部36に形成された溝部12に装着されている。湾曲部36の曲率半径は、複数本のコア18内で、導波光が全反射する値に設定されている。また、θ=90°に設定されている。
本変形例の導波路型光集積デバイス34は、上述の構成を除いては、前述の実施形態例1に係る導波路型光集積デバイス10と同様の構成を有する。
【0051】
本変形例の導波路型光集積デバイス34は、屈曲部36を有することにより、光配線基板等で、様々な配列を有するチップ間の光通信を行えるので、光配線基板等の集積率を高めることができる。尚、上記構成に代えて、光素子部10Bが屈曲部36に形成された溝部12に装着されているものとしてもよい。
【0052】
導波路型光集積デバイスの製造方法の実施形態例1
本実施形態例は本発明に係る導波路型光集積デバイスの製造方法を上述の導波路型光集積デバイス10の製造に適用した実施形態の一例である。図4から図6は、それぞれ、本実施形態例の方法に従って導波路型光集積デバイスを製造する際の各工程の断面図である。また、図4は、図1の矢視I−Iに沿った断面を示す、図5及び図6は、図1の矢視II−IIに沿った断面を示す。
導波路型光集積デバイス10は、光導波路部10A及び光素子部10Bをそれぞれ形成し、光導波路部10Aの溝部12に光素子部10Bを装着することによって製造することができる。具体的には、以下のように行う。
【0053】
先ず、図4(a)に示すように、基板14上に屈折率の低いオキセタン樹脂を塗布してスピンコート法で成膜し、紫外線を照射して、オキセタン樹脂層を硬化させ、下部クラッド16を形成する。
【0054】
次いで、図4(b)に示すように、下部クラッド16上に、屈折率の高いオキセタン樹脂を塗布して、第1層目のコア181の膜厚に等しい膜厚の第1層目のコア形成層181aをスピンコート法で成膜する。
続いて、第1層目のコア181のパターンを透明な領域32aとして、その他の領域を不透明な領域32bとして有するマスク32を介して、第1層目のコア形成層181aに対して、照度10mW/cm2、照射量3分の紫外線照射を行う。第1層目のコア181を形成するマスク32では、透明な領域32aのピッチL1’が、面発光レーザ素子・アレイ22を構成する面発光レーザ素子22AのピッチL3に整合している。
紫外線照射により、コア形成層181a中で、領域32aの下部の紫外線照射領域のみが硬化して、第1層目のコア181が形成される。
【0055】
次いで、領域32bの下部の紫外線非照射領域の第1層目のコア形成層181a(非硬化層)をアセトンで除去する。続いて、図4(c)に示すように、第1層目のコア181を形成後、屈折率の低いオキセタン樹脂を塗布してスピンコート法で成膜し、紫外線を照射して硬化させ第1層目の上部クラッド201を形成する。
第1層目の上部クラッド201の膜厚は、第1層目のコア181と第1層目の上部クラッド201上に形成される第2層目のコア182とのピッチL2が、面発光レーザ素子22Aとフォトダイオード24AとのピッチL4に整合するように設定される。
【0056】
次に、第1層目の上部クラッド202上に、第1層目のコア181及び第1層目の上部クラッド201の形成方法と同様に、第2層目のコア182及び第2層目の上部クラッド202を形成する。
第2層目のコア182を形成するマスクでは、透明な領域のピッチL1’が、フォトダイオード・アレイ24を構成するフォトダイオード24AのピッチL3に整合している。
これにより、図4(c)及び図5(d)に示す光導波路部10Aを形成することができる。
【0057】
次に、図5(e)に示すように、ダイシング装置(図示せず)を使って、図5(d)に示した光導波路部10Aを、光導波路部10Aの上面から切削して、幅150μmで深さ200μmの溝部12を形成する。
ダイシング装置としては、例えばディスコ社製の型式DAD321などを使用できる。
【0058】
面発光レーザ・アレイ22は、同一基板上に面発光レーザ素子が所定のビッチL3で集積されたウエハを、バー形状にへき開又はダイシングすることにより形成することができる。
フォトダイオード・アレイ24は、同一基板上にフォトダイオードが所定のビッチL3で集積されたウエハを、バー形状にへき開又はダイシングすることにより形成することができる。
面発光レーザ・アレイ22及びフォトダイオード・アレイ24のバー形状の幅は、面発光レーザ・アレイ22及びフォトダイオード・アレイ24を溝部12に順次挿入して積層した際に、面発光レーザ素子22A及びフォトダイオード24Aの高さが第1層目及び第2層目のコア18に整合するように、それぞれ設定する。
【0059】
光素子部10Bを光導波路部10Aに固定するには、先ず、図6(f)に示すように、溝部12に面発光レーザ・アレイ22を挿入し、面発光レーザ・アレイ22を構成する3個の面発光レーザ素子22Aと、3本の第1層目のコア181とが光結合するようにアライメントを行う。
次に、面発光レーザ・アレイ22と溝部12との隙間にコア18との屈折率差が0〜2.0%の紫外線硬化型の高分子有機化合物を充填し、紫外線照射を行う。
これにより、面発光レーザ・アレイ22と溝部12との隙間に充填された紫外線硬化型の高分子有機化合物が硬化し、面発光レーザ・アレイ22を光導波路部10Aに固定できる。
【0060】
次いで、図6(g)に示すように、溝部12に固定された面発光レーザ・アレイ22上に、フォトダイオード・アレイ24を挿入し、フォトダイオード・アレイ24を構成する3個のフォトダイオード24Aと、3本の第2層目のコア182とが光結合するようにアライメントを行う。
続いて、フォトダイオード・アレイ24と溝部12との隙間に、上記同様にコア18との屈折率差が0〜2.0%の紫外線硬化型の高分子有機化合物を充填し、紫外線照射を行う。
これにより、フォトダイオード・アレイ24と溝部12との隙間に充填された紫外線硬化型の高分子有機化合物が硬化し、フォトダイオード・アレイ24を光導波路部10Aに固定でき、本実施形態例の導波路型光集積デバイス10を完成する。
【0061】
本実施形態例では、紫外線硬化型の高分子有機化合物として、ナガセケムテックス株式会社製の紫外線硬化型エポキシ樹脂である、製品名XNR5506を用いた。XNR5506は、屈折率が1.54である。
また、本実施形態例で、コア18に使用したオキセタン樹脂は、屈折率が1.543で、下部クラッド16及び上部クラッド20に使用したオキセタン樹脂は、屈折率が1.516である。
【0062】
本実施形態例の導波路型光集積デバイスの製造方法によれば、面発光レーザ・アレイ22及びフォトダイオード・アレイ24が、それぞれ溝部18内でコア18に対してアライメントした状態で、溝部12とアレイ22、24との隙間に紫外線硬化型の高分子有機化合物を充填し、紫外線照射を行う。
これにより、アレイ22、24とコア18とが光結合を保った状態で、アレイ22、24を溝部12に容易に固定できる。
また、アレイ22、24を溝部12に固定する際に、光導波路部10Aやアレイ22、24に熱を与えることもなく、光導波路部10Aやアレイ22、24の特性に対する影響を最小限に抑え、良好な光学特性を有する導波路型光集積デバイス10を製造することができる。
【0063】
尚、本実施形態例では、基板14としてシリコン基板を用いたが、ガラス基板、石英基板なども使用できる。また、導波路型光集積デバイス10は、必要に応じて基板14を下部クラッド16から取り外して使用できる。
面発光レーザ・アレイ22及びフォトダイオード・アレイ24のアライメントには、アクティブアライメント、及びパッシブアライメントの何れを用いてもよい。
【0064】
導波路型光集積デバイスの実施形態例2
本実施形態例は、本発明の第2発明に係る導波路型光集積デバイスの実施形態の一例であって、図9は本実施形態例の導波路型光集積デバイスの構成を示す斜視図である。同図中、図1等に示した実施形態例1の導波路型光集積デバイスと同様の構成を有する個所については、同じ符号を付した。
【0065】
本実施形態例の導波路型光集積デバイス38では、図9に示すように、光導波路部10Aの2箇所に、前述の導波路型光集積デバイスの実施形態例1の溝部と同様の構成を有する、第1の溝部12及び第2の溝部13が形成されている。
また、第1の溝部12に、前述の導波路型光集積デバイスの実施形態例1の光素子部と同様の構成を有する、第1の光素子部10Bが装着され、第2の溝部13に第2の光素子部10Cが、第1の光素子部10Bに対向して装着されている。
【0066】
第2の光素子部10Cは、図10に示すように、3個のフォトダイオード26Aが一次元状に集積されたフォトダイオード・アレイ26上に、3個の面発光レーザ素子28Aが一次元状に集積された面発光レーザ・アレイ28を積層してなる。
フォトダイオード26A、及び面発光レーザ素子28Aは、横方向に等間隔で配置され、図中のL5=250μmに設定されている。また、フォトダイオード26Aと面発光レーザ素子28Aとの間の距離L6が、L6=100μmとなるように設定されている。
つまり、フォトダイオード26A、及び面発光レーザ素子28Aは、縦方向及び横方向のピッチが、溝部12に断面を露出した各コア18の配列に整合するように形成されている。
【0067】
第2の光素子部10C、つまり、フォトダイオード・アレイ26及び面発光レーザ・アレイ28は第2の溝部13に挿入され、かつ紫外線硬化型の高分子有機化合物により固定されている。また、フォトダイオード26A及び面発光レーザ素子28Aはコア18と光結合するようにアライメントされている。
【0068】
本実施形態例の導波路型光集積デバイス38は、上述の構成を除いては、前述の実施形態例1の導波路型光集積デバイス10と同様の構成を有している。
また、本実施形態例の導波路型光集積デバイス38の製造方法は、第1の光素子部10Bを光導波路部10Aに装着した後、第2の光素子部10Cを、フォトダイオード・アレイ24、面発光レーザ・アレイ26の順に、第1の光素子部10Bを光導波路部10Aに装着した際と同様に装着することを除いては、前述の導波路型光集積デバイスの製造方法の実施形態例1と同様である。
本実施形態例の導波路型光集積デバイス38は、以上の構成により、第1の光素子部10Bと第2の光素子部10Cとの間で、大容量で、かつ双方向の光通信を実現している。
【0069】
導波路型光集積デバイスの実施形態例2の変形例
本変形例は、導波路型光集積デバイスの実施形態例2の別の変形例である。図11は本変形例の導波路型光集積デバイスを示す平面図であり、図12(a)は、図11の第2の溝部13に露出した光導波路部10Aの断面を示す断面図で、図12(b)は、第2の光素子部10Cの構成を示す平面図である。尚、図11、及び図12(a)、(b)で、図9に示した導波路型光集積デバイス、図2に示した光導波路部の断面、及び図10に示した第2の光素子部と同様の構成を有する部分についてはそれぞれ同じ符号を付した。
本変形例の導波路型光集積デバイス44では、光導波路部10Aの第1層目及び第2層目の3本のコア18の平面配列が、図11に示すように、光素子部10Bの方向から光素子部10Cの方向に向かって末広がりになっている。
【0070】
第1の溝部12に露出した光導波路部10Aの断面は、図2(a)に示した、導波路型光集積デバイスの実施形態例1の光導波路部の断面と同様の構成を有している。また、第1の光素子部10Bは、図3に示した、導波路型光集積デバイスの実施形態例1の光素子部10Bと同様の構成を有している。
第2の溝部13に露出した光導波路部10Aの断面は、図12(a)に示すように、コア18の横方向の間隔が、L1=400μmに設定されている。また、第2の光素子部10Cは、図12(b)に示すように、フォトダイオード26A及び面発光レーザ素子28Aの横方向の間隔が、L5=400μmに設定されている。つまり、フォトダイオード26A、及び面発光レーザ素子28Aは、縦方向及び横方向のピッチが、第2の溝部13に断面を露出した各コア18の配列に整合するように形成されている。
また、光導波路部10Aのコア18の形状は、レーザ光の減衰が発生しない曲率半径で形成されている。
本変形例の導波路型光集積デバイス44は、上述の構成を除いては、前述の実施形態例2に係る導波路型光集積デバイス38と同様の構成を有する。
【0071】
本変形例の導波路型光集積デバイス44の製造方法は、光導波路部10Aを形成する際に、光導波路部10Aの第1層目及び第2層目の3本のコア18が、第1の光素子部10Bから第2の光素子部10Cに向かって末広がり状になるように形成する。
また、フォトダイオード・アレイ26として、同一基板上にフォトダイオードが所定のピッチで集積されたウエハを、バー形状にへき開又はダイシングすることにより形成し、面発光レーザ・アレイ28として、同一基板上に面発光レーザ素子が所定のピッチで集積されたウエハを、バー形状にへき開又はダイシングすることにより形成する。
上記を除いては、前述の導波路型光集積デバイスの実施形態例2に係る導波路型光集積デバイスの製造方法と同様である。
本変形例の導波路型光集積デバイス44は、末広がり状のコア18を有することにより、光配線基板等で、様々な端子配列を有するチップ間の光通信を行えるので、導波路型光集積デバイスの用途を広げることができる。
【0072】
【発明の効果】
本発明の第1発明によれば、光導波路が、1段当たり複数本のコアを多段に有するコア群を有し、光素子が、溝部に断面を露出した各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成され、溝部内に装着されて各コアに光結合していることにより、大容量の光通信を実現できる。
また、各光素子として発光素子又は受光素子を用い、本発明の導波路型光集積デバイスと光通信を行う相手側の光通信装置で、上記発光素子に対向させて受光部を設け、上記受光素子に対応させて発光部を設けることにより、双方向の光通信を実現できる。
【0073】
また、本発明の第2発明によれば、第1の光素子と第2の光素子との間で大容量の光通信を実現する。また、各光素子として発光素子又は受光素子を用い、発光素子及び受光素子のそれぞれが、コアを挟んで発光素子と受光素子とが対向するように設けられることにより、双方向の光通信を実現できる。
本発明方法によれば、本発明に係る導波路型光集積デバイスの好適な製造方法を実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】導波路型光集積デバイスの実施形態例1に係る、導波路型光集積デバイスの構成を示す斜視図である。
【図2】図2(a)は、図1の矢視I−Iでの断面を示す断面図であり、図2(b)は、図1の矢視II−IIでの断面を示す断面図である。
【図3】光素子部の構成を示す平面図である。
【図4】図4(a)から(c)は、それぞれ、導波路型光集積デバイスを製造する際の各工程の断面図である。
【図5】図5(d)及び(e)は、それぞれ、導波路型光集積デバイスを製造する際の各工程の断面図である。
【図6】図6(f)及び(g)は、それぞれ、導波路型光集積デバイスを製造する際の各工程の断面図である。
【図7】図7(a)は、導波路型光集積デバイスの実施形態例1の変形例1に係る、光導波路部の構成を示す断面図であり、図7(b)は、導波路型光集積デバイスの実施形態例1の変形例1に係る、光素子部の構成を示す平面図である。
【図8】導波路型光集積デバイスの実施形態例1の変形例2に係る、導波路型光集積デバイスの構成を示す平面図である。
【図9】導波路型光集積デバイスの実施形態例2に係る、導波路型光集積デバイスを示す斜視図である。
【図10】第2の光素子部の構成を示す平面図である。
【図11】導波路型光集積デバイスの実施形態例2の変形例に係る、導波路型光集積デバイスの構成を示す平面図である。
【図12】図12(a)は、図11の第2の溝部に露出した光導波路部の断面を示す断面図であり、図12(b)は、図11の第2の光素子部の構成を示す平面図である。
【図13】図13(a)は、特開2002−196169号公報に開示された導波路型光素子の構成を示す斜視図であり、図13(b)は、図13(a)の矢視III−IIIでの断面図である。
【符合の説明】
10……導波路型光集積デバイス、10A……光導波路部、10B……(第1の)光素子部、10C……第2の光素子部、12……(第1の)溝部、13……第2の溝部、14……基板、16……下部クラッド、18……コア、18a……コア形成層、20……上部クラッド、22……(第1の)面発光レーザ・アレイ、22A……面発光レーザ素子、24……(第1の)フォトダイオード・アレイ、24A……フォトダイオード、26……(第2の)フォトダイオード・アレイ、26A……フォトダイオード、28……(第2の)面発光レーザ・アレイ、28A……面発光レーザ素子、30……紫外線硬化型の高分子有機化合物、32……マスク、32a……透明な領域、32b……不透明な領域、34……導波路型光集積デバイス、36……線状部、37……屈曲部、38……導波路型光集積デバイス、40……第2の面発光レーザ・アレイ、40A……面発光レーザ素子、42……第2のフォトダイオード・アレイ、42A……フォトダイオード、44……導波路型光集積デバイス、50……特開2002−196169号公報に開示の導波路型光素子、50A……光導波路部(導波路基板)、50B……光素子部(面型光デバイス)、52……コア(導波路コア)、54……クラッド、56……溝、58……電極。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路と光素子とを光結合する導波路型光集積デバイス及びその製造方法に関し、更に詳細には、大容量で、かつ双方向の光通信を実現する導波路型光集積デバイス及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータの性能向上に伴い、CPUやメモリなどのチップ間の通信の大容量化及び高速化が必要とされている。一方、従来からチップ間のバスとして用いられている電気配線は、システムの高速化に伴い高周波応答に限界が生じてくる。
そこで、大容量でかつ高速の通信方式で用いられる次世代光インタコネクションでは、電気配線に代わり、光信号を伝達する光配線が脚光を浴びている。
【0003】
面発光レーザ素子やフォトダイオードなど光素子は、高速変調が可能な光素子である。これらの光素子は、それぞれ、二次元方向に並列して集積が可能な面型の光素子であって、何れも基板と垂直方向に光の受発光を行う。
一方、チップ間を接続する光導波路は、配線を行う基板上に水平方向に延在して設けられる。従って、面型の光素子と光導波路とを光結合させるためには、光素子と光導波路との間で、光の進行方向を90°曲げる必要がある。
【0004】
光の進行方向を90°曲げるには、例えば、光導波路の端部に光導波路の延在方向に対して45°に切断されたミラー端面(45°ミラー)を形成する方法がある。
この方法は、光導波路及び光素子の集積が容易で、また、光素子の電極を形成し易い等の利点がある。一方、良好な反射率を有するミラー端面を形成し、また、光導波路と光素子とを高い位置精度で光結合するように光導波路及び光素子を実装するには、高度の技術が要求されるという難点がある。
【0005】
このような観点に対して、特開2002−196169号公報は、光導波路に形成した溝に光素子を実装する導波路型光素子を提案している。
ここで、図13(a)及び(b)を参照して、前掲公報に開示されている導波路型光素子の構成を説明する。図13(a)は前掲公報に開示されている導波路型光素子の構成を示す斜視図であり、図13(b)は図13(a)の矢視III−IIIでの断面を示す斜視図である。
【0006】
前掲公報によれば、導波路型光素子50は、図13(a)に示すように、光導波路部(光導波路基板)50A及び光素子部(面型光デバイス)50Bを有する。
光導波路部50Aは、平面型の光導波路であって、二次元配列で相互に平行に延在する複数本のコア(光導波路コア)52と、コア52の周囲に延在する、屈折率がコア52より小さいクラッド54とを有する。コア52及びクラッド54は、ガラス、又は高分子化合物で形成されている。
【0007】
光素子部50Bは、例えば、面発光レーザ、又は面型ディテクタなどの光素子がコア52と同じピッチで集積された光素子アレイである。光導波路部50Aには、コア52に垂直な断面を有する溝56が形成され、溝56の中に光素子部50Bが装着され、光素子部50Bを構成する複数の光素子と複数本のコア52とがアライメントされている。
また、光導波路部50Aの表面及び溝56の側面に連続して、コア52毎にITO(Indium Tin Oxide)透明電極等の電極(引き出し電極)58が形成されている。複数の光素子の電極部(図示せず)と電極58とは、それぞれはんだにより接続されている。
【0008】
導波路型光素子50の製造方法は、光導波路部50Aについて、先ず、光導波路部50Aと同様の層構造を有する平面状の光導波路を形成し、次いで、ブレードを用いて溝56を形成することにより、光導波路部50Aを形成する。次に、MOCVD法により平面状の光導波路の表面及び溝56の側面に連続して、コア52毎に電極58を形成する。
光素子部50Bについては、例えば、光素子が所定のピッチで配列した光素子アレイ(図示せず)を用意して、光素子部50Bとし、光素子部50Bを構成する各光素子の電極部に、パターニングによりはんだを成膜する。
【0009】
光素子部50Bを光導波路部50Aの溝56に挿入して、複数の光素子の光入出射部と複数本のコア52とをアライメントさせた状態ではんだを加熱して、光素子部50Bを光導波路部50Aに固定することにより、同引用文献に開示の導波路型光素子50を完成することができる。
【0010】
前掲公報に開示の導波路型光素子50は、上述の構成により、光素子から出射される光をコアに直接入射させ、また、コアから出射された光を光素子に直接入射させることができる。従って、45°ミラーや集光用のレンズを用いることなく、光結合が容易な導波路型光集積デバイスを実現している。
【0011】
同特許文献に開示の導波路型光素子50では、例えば、導波路型光素子50の一方の端部に発光素子を集積した発信用の光素子部50Bを設け、他方の端部に受光素子を集積した受信用の光素子部50Bを設けることにより、並列に形成された光導波路(コア)による単方向光通信を実現できる。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−196169号公報(段落0021から0037、段落0057から0064)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、次世代の光配線では、大容量のチップ間通信に対応するために、更なる大容量化を実現することが必要とされる。しかし、前掲公報に開示のような導波路型光素子では、大容量化を実現するには平面方向にコアの数を増やす必要があり、光配線の小型化の要請に対応できず、大容量化が難かしいという問題があった。
【0014】
また、同公報に開示の導波路型光素子では、アライメントを容易に行うために、光素子部として光素子を同一基板上に集積した光素子アレイが用いられる。この場合、面発光レーザ素子とフォトダイオードのように、異なる機能を有する光素子を同一基板上に集積することは技術的、コスト的に容易ではない。従って、光素子部としては、通常、同一の光素子を同一基板上に集積した光素子アレイが用いられる。
従って、同公報に開示の導波路型光素子では、実際上、双方向の光通信を実現できないという問題があった。
【0015】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、光導波路と光素子とを光結合する導波路型光集積デバイスであって、大容量で、かつ双方向の光通信を実現する導波路型光集積デバイス及びその製造方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題の解決に際して、以下のように考察した。
即ち、従来の二次元状に形成された光導波路部に代えて、三次元の光導波路部を用いることにより、光通信の大容量化を実現する。この場合、例えば高分子有機化合物などを用いることにより、三次元の光導波路部を容易に形成できる。
また、三次元の光導波路部と光結合させる光素子部として、例えば、発光素子を同一基板上に集積した発光素子アレイと、受光素子を同一基板上に集積した受光素子アレイとを高さ方向に積層した光素子部を用いる。
そして、発光素子及び受光素子のそれぞれが、コアを挟んで発光素子と受光素子とが対向するように設けられることにより、双方向の光通信を実現することに着想し、本発明を発明するに至った。
【0017】
そこで、上記目的を達成するために、上述の知見に基づいて、本発明の第1発明に係る導波路型光集積デバイスは、相互に交差することなく並列して延在する1段当たり複数本のコアを多段に有するコア群と、コア群を横断して、各コアの断面を露出させる溝部とを備える光導波路と、
溝部に断面を露出した各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成され、溝部内に装着されて各コアに光結合している光素子と
を備えていることを特徴としている。
【0018】
本発明の第1発明では、光導波路が、上記1段当たり複数本のコアを多段に有するコア群を有し、光素子が、溝部に断面を露出した各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成され、溝部内に装着されて各コアに光結合していることにより、大容量の光通信を実現できる。
また、各光素子として発光素子又は受光素子を用い、本発明の導波路型光集積デバイスと光通信を行う相手側の光通信装置で、上記発光素子に対向させて受光部を設け、上記受光素子に対応させて発光部を設けることにより、双方向の光通信を実現できる。
【0019】
本発明は、好適には、コア及びコアの周りに設けられているクラッドが、それぞれ、高分子有機化合物で形成されている。これにより、上記光導波路を容易に製造することができる。この場合、高分子有機化合物として、紫外線硬化型の高分子有機化合物を用いるのが好ましい。
【0020】
本発明は、好適には、各光素子は、溝部内に充填された紫外線硬化型高分子有機化合物からなる接合剤によって光導波路の各コアに固定されて光結合している。紫外線照射により各光素子を光導波路の各コアに固定するので、各光素子と光導波路の各コアとの良好なアライメントを保ちつつ、各光素子を光導波路の各コアに容易に固定できる。また、各光素子を光導波路の各コアに固定する際に、光素子や光導波路に熱を与えることもなく、光素子や光導波路の特性への熱影響を最小限に抑えることができる。
【0021】
本発明の好適な実施態様では、各光素子は、発光素子及び受光素子のいずれかである。
この場合、各光素子の全てを同一の光素子から構成してもよく、各光素子のそれぞれを発光素子又は受光素子から構成してもよい。
【0022】
本発明は、好適には、各光素子のそれぞれが、発光素子をアレイ状に集積してなる発光素子アレイを構成する発光素子である。これにより、各光素子と光導波路の各コアとのアライメントを容易にすることができる。
本発明は、好適には、各光素子のそれぞれが、受光素子をアレイ状に集積してなる受光素子アレイを構成する受光素子である。上記同様の効果を得る。
尚、光素子は、1つの受光素子アレイ又は発光素子アレイを構成する光素子であってもよく、或いは、複数の受光素子アレイ及び/又は発光素子アレイを、交互に又は任意の積み方で多段に積層した積層・光素子アレイを構成する光素子であってもよい。受光素子アレイと発光素子アレイとを、交互に又は任意の積み方で多段に積層することにより、上記本発明に係る導波路型光集積デバイスを簡易な構成で実現できる。
【0023】
また、本発明の第2発明に係る導波路型光集積デバイスは、相互に交差することなく並列して延在する1段当たり複数本のコアを多段に有するコア群と、コア群を長手方向の2ヵ所で横断し、各コアの対向する断面をそれぞれ露出させる第1の溝部及び第2の溝部とを備える光導波路と、
第1の溝部に断面を露出した各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成され、第1の溝部内に装着されて各コアに光結合している第1の光素子と、
第2の溝部に断面を露出した各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成され、第2の溝部内に第1の光素子に対向して装着されて各コアに光結合している第2の光素子と
を有することを特徴としている。
【0024】
本発明の第2発明によれば、第1の光素子と第2の光素子との間で、大容量の光通信を実現する。また、各光素子として発光素子又は受光素子を用い、発光素子及び受光素子のそれぞれが、コアを挟んで発光素子と受光素子とが対向するように設けられることにより、双方向の光通信を実現できる。
本発明は、好適には、コア及びコアの周りに設けられているクラッドが、それぞれ、高分子有機化合物から構成されている。
また、本発明は、好適には、第1の光素子は、第1の溝部内に充填された紫外線硬化型高分子有機化合物からなる接合剤によって光導波路の各コアに固定されて光結合し、
第2の光素子は、第2の溝部内に充填された紫外線硬化型高分子有機化合物からなる接合剤によって光導波路の各コアに固定されて光結合している。
【0025】
本発明の好適な実施態様では、第1の光素子のそれぞれが発光素子をアレイ状に集積してなる発光素子アレイを構成する発光素子であり、第2の光素子のそれぞれが受光素子をアレイ状に集積してなる受光素子アレイを構成する受光素子である。
【0026】
本発明の好適な実施態様では、第1の光素子は発光素子及び受光素子のいずれか一方であり、
第2の光素子の各々は、当該第2の光素子に対向する第1の光素子が発光素子であるときには、受光素子であり、当該第2の光素子に対向する第1の光素子が受光素子であるときには、発光素子である。
これにより、良好な上記効果を得る。
この場合、光素子として、発光素子を同一基板上に集積した発光素子アレイと、受光素子を同一基板上に集積した受光素子アレイとを高さ方向に、交互に又は任意の積み方で積層した光素子を用いることにより、上記本発明に係る導波路型光集積デバイスを簡易な構成で実現できる。
【0027】
本発明方法に係る導波路型光集積デバイスの製造方法は、相互に交差することなく並列して延在する1段当たり複数本のコアを多段に有する光導波路と、光導波路に設けられた溝部に装着され、溝部に断面を露出させている各コアに光結合している光素子とを備える導波路型光集積素子の製造方法であって、
光導波路を形成する工程と、
各コアの断面を露出させる溝部を光導波路に形成する工程と、
溝部に断面を露出した各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成された光素子を溝部に装着する工程と
を有することを特徴としている。
【0028】
本発明方法によれば、本発明に係る導波路型光集積デバイスの好適な作成方法を実現している。
本発明方法は、好適には、光導波路を形成する工程では、コア及びコアの周りに設けられるクラッドを、それぞれ、高分子有機化合物で形成する。
本発明方法は、好適には、光素子を溝部に装着する工程では、光素子を溝部内に位置決めし、次いで紫外線硬化型高分子有機化合物を充填し、続いて紫外線照射を行って紫外線硬化型高分子有機化合物を硬化させる。上記同様の効果を得る。
尚、本発明及び本発明方法で、コアは、相互に交差することなく並列して延在する限り、延在の態様には制約はなく、相互に平行でも、末広がりでも、末広がりの逆でも、湾曲していてもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、実施の形態例を挙げ、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。
導波路型光集積デバイスの実施形態例1
本実施形態例は、本発明に係る導波路型光集積デバイスの実施形態の一例であって、図1は本実施形態例の導波路型光集積デバイスの構成を示す斜視図であり、図2(a)は図1の矢視I−Iでの断面を示す断面図で、図2(b)は図1の矢視II−IIでの断面を示す断面図である。
本実施形態例の導波路型光集積デバイス10は、三次元配列で相互に平行に延在する複数本の光導波路を有する光導波路部10Aと、光導波路部10Aの上面から光導波路部10Aの一部を、光導波路の延在方向に垂直に形成された溝部12と、溝部12に装着された光素子部10Bとを有する。
【0030】
光導波路部10Aは、図2(a)に示すように、シリコンからなる基板14上に積層された2段の平面型光導波路から構成され、第1段目の平面型光導波路は、基板14上に成膜された下部クラッド16上に、相互に平行に形成された3本の第1層目のコア181と、第1層目のコア181を囲んで下部クラッド16上に成膜された第1層目の上部クラッド201とを有する。
第2段目の平面型光導波路は、第1段目の平面型光導波路の第1層目の上部クラッド201上に相互に平行に形成された3本の第2層目のコア182と、第2層目のコア182を囲んで第1層目の上部クラッド201上に成膜された第2層目の上部クラッド202とを有する。
【0031】
第1層目及び第2層目のコア18は、図2(a)に示すように、何れも断面の縦が40μmで横が60μmに設定されている。
また、第1層目及び第2層目のコア18は、縦方向(高さ方向)及び横方向(水平方向)に等間隔で配置され、同図中、L1=250μm、L2=100μmに設定されている。
【0032】
コア18は、高分子有機化合物で形成されている。また、下部クラッド16及び上部クラッド20は、コア18を構成する高分子有機化合物の屈折率より0.2%から3.0%程度小さい屈折率を有する、相互に同一の高分子有機化合物で形成されている。従って、コア18が光導波路を構成し、コア18に入射されたレーザ光はコア18内をコア18とクラッド16、20との境界面で全反射して伝搬する。
本実施形態例では、コア18及びクラッド16、20は、それぞれ相互に屈折率が異なるオキセタン樹脂で形成されている。
【0033】
オキセタン樹脂を用いて光導波路を形成する方法は、特開2000−356720号公報に詳述されている。前掲公報を参照して、オキセタン樹脂を簡単に説明すると、オキセタン樹脂は、オキセタン環を有するオキセタン化合物と、オキシラン環を有するオキシラン化合物と、連鎖反応によりオキセタン化合物の重合を開始させるカチオン重合開始剤とを含み、紫外線等のエネルギービームを照射することにより硬化する樹脂成分であって、例えばソニーケミカル(株)から販売されている。
【0034】
オキセタン化合物として、例えばジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル(室温で液体)、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼンとジ[4−(1−エチル−3−オキセタニルメトキシメチル)]ベンジルエーテルとの混合物(以下、キシレンジオキセタンともいう。)(室温で液体)、フェノールノボラックオキセタン(室温で固体)、オキセタニルシルセスキオキセタン(室温で液体)等が挙げられる。
【0035】
オキシラン化合物として、例えばリモネンジオキサイド、多官能脂肪族環状エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物(混合比約1:1)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、二官能脂肪族環状エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、カチオン重合開始剤は、例えば4−4′ビス[ジ(βヒドロキシエトキシ)フェニルスルフォニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート(旭電化社製)である。
【0036】
オキセタン化合物の屈折率(25℃、ナトリウムD線)は、オキセタン化合物の種類によって異なり、例えばジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテルで1.4544、またフェノールノボラックオキセタンで1.57程度である。
また、オキシラン化合物の屈折率(25℃、D線)は、例えばリモネンジオキサイドで1.4656、またビスフェノールA型エポキシ樹脂で1.5683である。
【0037】
オキセタン樹脂は、オキセタン化合物及びオキシラン化合物の種類並びに配合比を調整することにより、屈折率を調節することができる。
例えば、光導波路のコア部を形成するためには、クラッド部との屈折率の差が安定して得られるように、屈折率が1.5未満のものを10〜30重量%含み、屈折率が1.5以上のものを40〜60重量%含み、残部がオキシラン化合物であるオキセタン樹脂を使用する。また、クラッド部を形成するためには、屈折率が1.5未満のオキセタン化合物を40重量%よりも多く含み、残部がオキシラン化合物であって、屈折率が1.5以上のオキセタン化合物を含まないオキセタン樹脂を使用する。
【0038】
具体的には、例えば、キシレンジオキセタン10重量部、フェノールノボラックオキセタン20重量部、二官能脂肪族環状エポキシ樹脂30重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物20重量部、およびビスフェノールA型エポキシ樹脂20重量部を混合し、90℃で2時間加熱して溶解した後、カチオン重合開始剤2重量部を配合し、更に、フィルタリングを行ってダストなどを除去することにより、光導波路コア形成用のオキセタン樹脂を得ることができる。
【0039】
また、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル22重量部、オキセタニルシルセスキオキセタン13重量部、多官能脂肪族環状エポキシ樹脂35重量部、および二官能脂肪族環状エポキシ樹脂30重量部を混合し、90℃で2時間加熱して溶解した後、カチオン重合開始剤2重量部を配合し、更に、フィルタリングを行ってダストなどを除去することにより、光導波路クラッド形成用のオキセタン樹脂を得ることができる。
【0040】
光素子部10Bは、図3に示すように、3個の面発光レーザ素子22Aが一次元状に集積された面発光レーザ・アレイ22上に、3個のフォトダイオード24Aが一次元状に集積されたフォトダイオード・アレイ24を積層してなる。
面発光レーザ素子22A、及びフォトダイオード24Aは、横方向に等間隔で配置され、図中のL3=250μmに設定されている。また、面発光レーザ素子22Aとフォトダイオード24Aとの間の距離L4が、L4=100μmとなるように設定されている。
つまり、面発光レーザ素子22A、及びフォトダイオード24Aは、縦方向及び横方向のピッチが、溝部12に断面を露出した各コア18の配列に整合するように形成されている。
【0041】
溝部12は、幅が150μmで、深さが200μmに形成され、図2(b)に示すように、溝部12に第1層目及び第2層目のコア18の断面を露出させている。
光素子部10B、つまり面発光レーザ・アレイ22及びフォトダイオード・アレイ24は溝部12に挿入され、かつ紫外線硬化型の高分子有機化合物により固定されている。また、面発光レーザ素子22A及びフォトダイオード24Aは、それぞれ、各コア18と光結合するようにアライメントされている。
【0042】
本実施形態例の導波路型光集積デバイス10によれば、三次元配列で延在する複数本のコア18と、溝部12に断面を露出した各コア18の配列に整合するように形成されている、面発光レーザ素子22A及びフォトダイオード24Aとが光結合するように、光素子部10Bが溝部12に装着されていることにより、大容量の光通信を実現することができる。
また、光素子部10Bとして、発光素子を同一基板上に集積した面発光レーザ・アレイ22と、受光素子を同一基板上に集積したフォトダイオード・アレイ24とを高さ方向に積層した光素子部を用いることにより、低コストで双方向の光通信を実現することができる。
【0043】
尚、本実施形態例では、複数本のコア18は、相互に平行に延在するものとしたが、末広がりでも、末広がりの逆でも、湾曲していてもよい。
また、本実施形態例では、第1層目及び第2層目のコア18の本数を3本とし、面発光レーザ素子22A及びフォトダイオード24Aの集積数を3個とし、光導波路部10Aはコア18が2層に積層されているものとしたが、本発明の理解を容易にするためであり、これ以外の数であっても構わない。
【0044】
導波路型光集積デバイスの実施形態例1の変形例1
本変形例は、導波路型光集積デバイスの実施形態例1の変形例であり、図7(a)は、本変形例の導波路型光集積デバイスに係る、光導波路部の構成を示す断面図であり、図7(b)は、本変形例の導波路型光集積デバイスに係る、光素子部の構成を示す平面図である。同図中、図2(a)に示した導波路型光集積デバイスの実施形態例1に係る光導波路部、及び図3に示した導波路型光集積デバイスの実施形態例1に係る光素子部と同様の構成を有する部分についてはそれぞれ同じ符号を付した。
【0045】
本変形例の導波路型光集積デバイスでは、光導波路部10Aは、図7(a)に示すように、4段の平面型光導波路から構成され、図2(a)に示した光導波路部上に、第3段目及び第4段目の平面型光導波路が積層されている。
第3段目の平面型光導波路は、第2段目の平面型光導波路の第2層目の上部クラッド202上に相互に平行に形成された2本の第3層目のコア183と、第3層目のコア183を囲んで第2層目の上部クラッド202上に成膜された第3層目の上部クラッド203とを有する。
第4段目の平面型光導波路は、第3段目の平面型光導波路の第3層目の上部クラッド203上に相互に平行に形成された2本の第4層目のコア184と、第4層目のコア184を囲んで第3層目の上部クラッド203上に成膜された第4層目の上部クラッド204とを有する。
【0046】
第3層目及び第4層目のコア18は、何れも断面の縦が150μmで横が200μmに設定されている。
また、第3層目及び第4層目のコア18は、縦方向及び横方向に等間隔で配置され、同図中、L7=400μm、L8=200μm、L9=160μmに設定されている。
【0047】
光素子部10Bは、図7(b)に示すように、図3に示した光素子部上に、2個の面発光レーザ素子40Aが一次元状に集積された面発光レーザ・アレイ40上に、2個のフォトダイオード42Aが一次元状に集積されたフォトダイオード・アレイ42を積層されている。
面発光レーザ素子40A、及びフォトダイオード42Aは、横方向に等間隔で配置され、図中のL10は400μmに設定されている。また、面発光レーザ素子40Aとフォトダイオード42Aとの間の距離L11は200μmに設定されている。また、図中のL12は160μmに設定されている。
つまり、面発光レーザ素子40A、及びフォトダイオード42Aは、縦方向及び横方向のピッチが、溝部12に断面を露出した第3層目の各コア183、及び第4層目の各コア184の配列にそれぞれ整合するように形成されている。
【0048】
溝部12は、深さが700μmに形成されている。
本変形例の導波路型光集積デバイスは、上記以外の構成については、前述の導波路型光集積デバイスの実施形態例1に係る導波路型光集積デバイスの構成と同様である。
【0049】
本変形例の導波路型光集積デバイスは、第3層目及び第4層目の平面型光導波路を有する光導波路部10Aと、コアの延在方向に垂直な第3層目のコア183のコアパターンと整合するように面発光レーザ素子40Aが配列された第2の面発光レーザ・アレイ40、及びコアの延在方向に垂直な第4層目のコア184のコアパターンと整合するようにフォトダイオード42Aが配列された第2のフォトダイオード・アレイ42を有することにより、光通信の更なる大容量化を実現できると共に、1本の導波路型光集積デバイスを複数の導波モードの光通信に対応させることができる。
【0050】
導波路型光集積デバイスの実施形態例1の変形例2
本変形例は、導波路型光集積デバイスの実施形態例1の別の変形例であり、図8は本変形例の導波路型光集積デバイスを示す平面図である。
本変形例の導波路型光集積デバイス34は、図8に示すように、光導波路部10Aが、複数本のコア18が直線状に形成された線状部36と、線状部36のそれぞれのコア18に接続して、複数本のコア18が曲率半径30mmで湾曲する湾曲部36を有し、光素子部10Bは線状部36に形成された溝部12に装着されている。湾曲部36の曲率半径は、複数本のコア18内で、導波光が全反射する値に設定されている。また、θ=90°に設定されている。
本変形例の導波路型光集積デバイス34は、上述の構成を除いては、前述の実施形態例1に係る導波路型光集積デバイス10と同様の構成を有する。
【0051】
本変形例の導波路型光集積デバイス34は、屈曲部36を有することにより、光配線基板等で、様々な配列を有するチップ間の光通信を行えるので、光配線基板等の集積率を高めることができる。尚、上記構成に代えて、光素子部10Bが屈曲部36に形成された溝部12に装着されているものとしてもよい。
【0052】
導波路型光集積デバイスの製造方法の実施形態例1
本実施形態例は本発明に係る導波路型光集積デバイスの製造方法を上述の導波路型光集積デバイス10の製造に適用した実施形態の一例である。図4から図6は、それぞれ、本実施形態例の方法に従って導波路型光集積デバイスを製造する際の各工程の断面図である。また、図4は、図1の矢視I−Iに沿った断面を示す、図5及び図6は、図1の矢視II−IIに沿った断面を示す。
導波路型光集積デバイス10は、光導波路部10A及び光素子部10Bをそれぞれ形成し、光導波路部10Aの溝部12に光素子部10Bを装着することによって製造することができる。具体的には、以下のように行う。
【0053】
先ず、図4(a)に示すように、基板14上に屈折率の低いオキセタン樹脂を塗布してスピンコート法で成膜し、紫外線を照射して、オキセタン樹脂層を硬化させ、下部クラッド16を形成する。
【0054】
次いで、図4(b)に示すように、下部クラッド16上に、屈折率の高いオキセタン樹脂を塗布して、第1層目のコア181の膜厚に等しい膜厚の第1層目のコア形成層181aをスピンコート法で成膜する。
続いて、第1層目のコア181のパターンを透明な領域32aとして、その他の領域を不透明な領域32bとして有するマスク32を介して、第1層目のコア形成層181aに対して、照度10mW/cm2、照射量3分の紫外線照射を行う。第1層目のコア181を形成するマスク32では、透明な領域32aのピッチL1’が、面発光レーザ素子・アレイ22を構成する面発光レーザ素子22AのピッチL3に整合している。
紫外線照射により、コア形成層181a中で、領域32aの下部の紫外線照射領域のみが硬化して、第1層目のコア181が形成される。
【0055】
次いで、領域32bの下部の紫外線非照射領域の第1層目のコア形成層181a(非硬化層)をアセトンで除去する。続いて、図4(c)に示すように、第1層目のコア181を形成後、屈折率の低いオキセタン樹脂を塗布してスピンコート法で成膜し、紫外線を照射して硬化させ第1層目の上部クラッド201を形成する。
第1層目の上部クラッド201の膜厚は、第1層目のコア181と第1層目の上部クラッド201上に形成される第2層目のコア182とのピッチL2が、面発光レーザ素子22Aとフォトダイオード24AとのピッチL4に整合するように設定される。
【0056】
次に、第1層目の上部クラッド202上に、第1層目のコア181及び第1層目の上部クラッド201の形成方法と同様に、第2層目のコア182及び第2層目の上部クラッド202を形成する。
第2層目のコア182を形成するマスクでは、透明な領域のピッチL1’が、フォトダイオード・アレイ24を構成するフォトダイオード24AのピッチL3に整合している。
これにより、図4(c)及び図5(d)に示す光導波路部10Aを形成することができる。
【0057】
次に、図5(e)に示すように、ダイシング装置(図示せず)を使って、図5(d)に示した光導波路部10Aを、光導波路部10Aの上面から切削して、幅150μmで深さ200μmの溝部12を形成する。
ダイシング装置としては、例えばディスコ社製の型式DAD321などを使用できる。
【0058】
面発光レーザ・アレイ22は、同一基板上に面発光レーザ素子が所定のビッチL3で集積されたウエハを、バー形状にへき開又はダイシングすることにより形成することができる。
フォトダイオード・アレイ24は、同一基板上にフォトダイオードが所定のビッチL3で集積されたウエハを、バー形状にへき開又はダイシングすることにより形成することができる。
面発光レーザ・アレイ22及びフォトダイオード・アレイ24のバー形状の幅は、面発光レーザ・アレイ22及びフォトダイオード・アレイ24を溝部12に順次挿入して積層した際に、面発光レーザ素子22A及びフォトダイオード24Aの高さが第1層目及び第2層目のコア18に整合するように、それぞれ設定する。
【0059】
光素子部10Bを光導波路部10Aに固定するには、先ず、図6(f)に示すように、溝部12に面発光レーザ・アレイ22を挿入し、面発光レーザ・アレイ22を構成する3個の面発光レーザ素子22Aと、3本の第1層目のコア181とが光結合するようにアライメントを行う。
次に、面発光レーザ・アレイ22と溝部12との隙間にコア18との屈折率差が0〜2.0%の紫外線硬化型の高分子有機化合物を充填し、紫外線照射を行う。
これにより、面発光レーザ・アレイ22と溝部12との隙間に充填された紫外線硬化型の高分子有機化合物が硬化し、面発光レーザ・アレイ22を光導波路部10Aに固定できる。
【0060】
次いで、図6(g)に示すように、溝部12に固定された面発光レーザ・アレイ22上に、フォトダイオード・アレイ24を挿入し、フォトダイオード・アレイ24を構成する3個のフォトダイオード24Aと、3本の第2層目のコア182とが光結合するようにアライメントを行う。
続いて、フォトダイオード・アレイ24と溝部12との隙間に、上記同様にコア18との屈折率差が0〜2.0%の紫外線硬化型の高分子有機化合物を充填し、紫外線照射を行う。
これにより、フォトダイオード・アレイ24と溝部12との隙間に充填された紫外線硬化型の高分子有機化合物が硬化し、フォトダイオード・アレイ24を光導波路部10Aに固定でき、本実施形態例の導波路型光集積デバイス10を完成する。
【0061】
本実施形態例では、紫外線硬化型の高分子有機化合物として、ナガセケムテックス株式会社製の紫外線硬化型エポキシ樹脂である、製品名XNR5506を用いた。XNR5506は、屈折率が1.54である。
また、本実施形態例で、コア18に使用したオキセタン樹脂は、屈折率が1.543で、下部クラッド16及び上部クラッド20に使用したオキセタン樹脂は、屈折率が1.516である。
【0062】
本実施形態例の導波路型光集積デバイスの製造方法によれば、面発光レーザ・アレイ22及びフォトダイオード・アレイ24が、それぞれ溝部18内でコア18に対してアライメントした状態で、溝部12とアレイ22、24との隙間に紫外線硬化型の高分子有機化合物を充填し、紫外線照射を行う。
これにより、アレイ22、24とコア18とが光結合を保った状態で、アレイ22、24を溝部12に容易に固定できる。
また、アレイ22、24を溝部12に固定する際に、光導波路部10Aやアレイ22、24に熱を与えることもなく、光導波路部10Aやアレイ22、24の特性に対する影響を最小限に抑え、良好な光学特性を有する導波路型光集積デバイス10を製造することができる。
【0063】
尚、本実施形態例では、基板14としてシリコン基板を用いたが、ガラス基板、石英基板なども使用できる。また、導波路型光集積デバイス10は、必要に応じて基板14を下部クラッド16から取り外して使用できる。
面発光レーザ・アレイ22及びフォトダイオード・アレイ24のアライメントには、アクティブアライメント、及びパッシブアライメントの何れを用いてもよい。
【0064】
導波路型光集積デバイスの実施形態例2
本実施形態例は、本発明の第2発明に係る導波路型光集積デバイスの実施形態の一例であって、図9は本実施形態例の導波路型光集積デバイスの構成を示す斜視図である。同図中、図1等に示した実施形態例1の導波路型光集積デバイスと同様の構成を有する個所については、同じ符号を付した。
【0065】
本実施形態例の導波路型光集積デバイス38では、図9に示すように、光導波路部10Aの2箇所に、前述の導波路型光集積デバイスの実施形態例1の溝部と同様の構成を有する、第1の溝部12及び第2の溝部13が形成されている。
また、第1の溝部12に、前述の導波路型光集積デバイスの実施形態例1の光素子部と同様の構成を有する、第1の光素子部10Bが装着され、第2の溝部13に第2の光素子部10Cが、第1の光素子部10Bに対向して装着されている。
【0066】
第2の光素子部10Cは、図10に示すように、3個のフォトダイオード26Aが一次元状に集積されたフォトダイオード・アレイ26上に、3個の面発光レーザ素子28Aが一次元状に集積された面発光レーザ・アレイ28を積層してなる。
フォトダイオード26A、及び面発光レーザ素子28Aは、横方向に等間隔で配置され、図中のL5=250μmに設定されている。また、フォトダイオード26Aと面発光レーザ素子28Aとの間の距離L6が、L6=100μmとなるように設定されている。
つまり、フォトダイオード26A、及び面発光レーザ素子28Aは、縦方向及び横方向のピッチが、溝部12に断面を露出した各コア18の配列に整合するように形成されている。
【0067】
第2の光素子部10C、つまり、フォトダイオード・アレイ26及び面発光レーザ・アレイ28は第2の溝部13に挿入され、かつ紫外線硬化型の高分子有機化合物により固定されている。また、フォトダイオード26A及び面発光レーザ素子28Aはコア18と光結合するようにアライメントされている。
【0068】
本実施形態例の導波路型光集積デバイス38は、上述の構成を除いては、前述の実施形態例1の導波路型光集積デバイス10と同様の構成を有している。
また、本実施形態例の導波路型光集積デバイス38の製造方法は、第1の光素子部10Bを光導波路部10Aに装着した後、第2の光素子部10Cを、フォトダイオード・アレイ24、面発光レーザ・アレイ26の順に、第1の光素子部10Bを光導波路部10Aに装着した際と同様に装着することを除いては、前述の導波路型光集積デバイスの製造方法の実施形態例1と同様である。
本実施形態例の導波路型光集積デバイス38は、以上の構成により、第1の光素子部10Bと第2の光素子部10Cとの間で、大容量で、かつ双方向の光通信を実現している。
【0069】
導波路型光集積デバイスの実施形態例2の変形例
本変形例は、導波路型光集積デバイスの実施形態例2の別の変形例である。図11は本変形例の導波路型光集積デバイスを示す平面図であり、図12(a)は、図11の第2の溝部13に露出した光導波路部10Aの断面を示す断面図で、図12(b)は、第2の光素子部10Cの構成を示す平面図である。尚、図11、及び図12(a)、(b)で、図9に示した導波路型光集積デバイス、図2に示した光導波路部の断面、及び図10に示した第2の光素子部と同様の構成を有する部分についてはそれぞれ同じ符号を付した。
本変形例の導波路型光集積デバイス44では、光導波路部10Aの第1層目及び第2層目の3本のコア18の平面配列が、図11に示すように、光素子部10Bの方向から光素子部10Cの方向に向かって末広がりになっている。
【0070】
第1の溝部12に露出した光導波路部10Aの断面は、図2(a)に示した、導波路型光集積デバイスの実施形態例1の光導波路部の断面と同様の構成を有している。また、第1の光素子部10Bは、図3に示した、導波路型光集積デバイスの実施形態例1の光素子部10Bと同様の構成を有している。
第2の溝部13に露出した光導波路部10Aの断面は、図12(a)に示すように、コア18の横方向の間隔が、L1=400μmに設定されている。また、第2の光素子部10Cは、図12(b)に示すように、フォトダイオード26A及び面発光レーザ素子28Aの横方向の間隔が、L5=400μmに設定されている。つまり、フォトダイオード26A、及び面発光レーザ素子28Aは、縦方向及び横方向のピッチが、第2の溝部13に断面を露出した各コア18の配列に整合するように形成されている。
また、光導波路部10Aのコア18の形状は、レーザ光の減衰が発生しない曲率半径で形成されている。
本変形例の導波路型光集積デバイス44は、上述の構成を除いては、前述の実施形態例2に係る導波路型光集積デバイス38と同様の構成を有する。
【0071】
本変形例の導波路型光集積デバイス44の製造方法は、光導波路部10Aを形成する際に、光導波路部10Aの第1層目及び第2層目の3本のコア18が、第1の光素子部10Bから第2の光素子部10Cに向かって末広がり状になるように形成する。
また、フォトダイオード・アレイ26として、同一基板上にフォトダイオードが所定のピッチで集積されたウエハを、バー形状にへき開又はダイシングすることにより形成し、面発光レーザ・アレイ28として、同一基板上に面発光レーザ素子が所定のピッチで集積されたウエハを、バー形状にへき開又はダイシングすることにより形成する。
上記を除いては、前述の導波路型光集積デバイスの実施形態例2に係る導波路型光集積デバイスの製造方法と同様である。
本変形例の導波路型光集積デバイス44は、末広がり状のコア18を有することにより、光配線基板等で、様々な端子配列を有するチップ間の光通信を行えるので、導波路型光集積デバイスの用途を広げることができる。
【0072】
【発明の効果】
本発明の第1発明によれば、光導波路が、1段当たり複数本のコアを多段に有するコア群を有し、光素子が、溝部に断面を露出した各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成され、溝部内に装着されて各コアに光結合していることにより、大容量の光通信を実現できる。
また、各光素子として発光素子又は受光素子を用い、本発明の導波路型光集積デバイスと光通信を行う相手側の光通信装置で、上記発光素子に対向させて受光部を設け、上記受光素子に対応させて発光部を設けることにより、双方向の光通信を実現できる。
【0073】
また、本発明の第2発明によれば、第1の光素子と第2の光素子との間で大容量の光通信を実現する。また、各光素子として発光素子又は受光素子を用い、発光素子及び受光素子のそれぞれが、コアを挟んで発光素子と受光素子とが対向するように設けられることにより、双方向の光通信を実現できる。
本発明方法によれば、本発明に係る導波路型光集積デバイスの好適な製造方法を実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】導波路型光集積デバイスの実施形態例1に係る、導波路型光集積デバイスの構成を示す斜視図である。
【図2】図2(a)は、図1の矢視I−Iでの断面を示す断面図であり、図2(b)は、図1の矢視II−IIでの断面を示す断面図である。
【図3】光素子部の構成を示す平面図である。
【図4】図4(a)から(c)は、それぞれ、導波路型光集積デバイスを製造する際の各工程の断面図である。
【図5】図5(d)及び(e)は、それぞれ、導波路型光集積デバイスを製造する際の各工程の断面図である。
【図6】図6(f)及び(g)は、それぞれ、導波路型光集積デバイスを製造する際の各工程の断面図である。
【図7】図7(a)は、導波路型光集積デバイスの実施形態例1の変形例1に係る、光導波路部の構成を示す断面図であり、図7(b)は、導波路型光集積デバイスの実施形態例1の変形例1に係る、光素子部の構成を示す平面図である。
【図8】導波路型光集積デバイスの実施形態例1の変形例2に係る、導波路型光集積デバイスの構成を示す平面図である。
【図9】導波路型光集積デバイスの実施形態例2に係る、導波路型光集積デバイスを示す斜視図である。
【図10】第2の光素子部の構成を示す平面図である。
【図11】導波路型光集積デバイスの実施形態例2の変形例に係る、導波路型光集積デバイスの構成を示す平面図である。
【図12】図12(a)は、図11の第2の溝部に露出した光導波路部の断面を示す断面図であり、図12(b)は、図11の第2の光素子部の構成を示す平面図である。
【図13】図13(a)は、特開2002−196169号公報に開示された導波路型光素子の構成を示す斜視図であり、図13(b)は、図13(a)の矢視III−IIIでの断面図である。
【符合の説明】
10……導波路型光集積デバイス、10A……光導波路部、10B……(第1の)光素子部、10C……第2の光素子部、12……(第1の)溝部、13……第2の溝部、14……基板、16……下部クラッド、18……コア、18a……コア形成層、20……上部クラッド、22……(第1の)面発光レーザ・アレイ、22A……面発光レーザ素子、24……(第1の)フォトダイオード・アレイ、24A……フォトダイオード、26……(第2の)フォトダイオード・アレイ、26A……フォトダイオード、28……(第2の)面発光レーザ・アレイ、28A……面発光レーザ素子、30……紫外線硬化型の高分子有機化合物、32……マスク、32a……透明な領域、32b……不透明な領域、34……導波路型光集積デバイス、36……線状部、37……屈曲部、38……導波路型光集積デバイス、40……第2の面発光レーザ・アレイ、40A……面発光レーザ素子、42……第2のフォトダイオード・アレイ、42A……フォトダイオード、44……導波路型光集積デバイス、50……特開2002−196169号公報に開示の導波路型光素子、50A……光導波路部(導波路基板)、50B……光素子部(面型光デバイス)、52……コア(導波路コア)、54……クラッド、56……溝、58……電極。
Claims (14)
- 相互に交差することなく並列して延在する1段当たり複数本のコアを多段に有するコア群と、前記コア群を横断して、各コアの断面を露出させる溝部とを備える光導波路と、
前記溝部に断面を露出した前記各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成され、前記溝部内に装着されて前記各コアに光結合している光素子と
を備えていることを特徴とする導波路型光集積デバイス。 - 前記コア及び前記コアの周りに設けられているクラッドが、それぞれ、高分子有機化合物で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の導波路型光集積デバイス。
- 前記各光素子は、前記溝部内に充填された紫外線硬化型高分子有機化合物からなる接合剤によって前記光導波路の前記各コアに固定されて光結合していることを特徴とする請求項2に記載の導波路型光集積デバイス。
- 前記各光素子は、発光素子及び受光素子のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の導波路型光集積デバイス。
- 前記各光素子のそれぞれが、発光素子をアレイ状に集積してなる発光素子アレイを構成する発光素子であることを特徴とする請求項4に記載の導波路型光集積デバイス。
- 前記各光素子のそれぞれが、受光素子をアレイ状に集積してなる受光素子アレイを構成する受光素子であることを特徴とする請求項4に記載の導波路型光集積デバイス。
- 相互に交差することなく並列して延在する1段当たり複数本のコアを多段に有するコア群と、前記コア群を長手方向の2ヵ所で横断し、各コアの対向する断面をそれぞれ露出させる第1の溝部及び第2の溝部とを備える光導波路と、
前記第1の溝部に断面を露出した前記各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成され、前記第1の溝部内に装着されて前記各コアに光結合している第1の光素子と、
前記第2の溝部に断面を露出した前記各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成され、前記第2の溝部内に前記第1の光素子に対向して装着されて前記各コアに光結合している第2の光素子と
を有することを特徴とする導波路型光集積デバイス。 - 前記コア及び前記コアの周りに設けられているクラッドが、それぞれ、高分子有機化合物から構成されていることを特徴とする請求項7に記載の導波路型光集積デバイス。
- 前記第1の光素子は、前記第1の溝部内に充填された紫外線硬化型高分子有機化合物からなる接合剤によって前記光導波路の前記各コアに固定されて光結合し、
前記第2の光素子は、前記第2の溝部内に充填された紫外線硬化型高分子有機化合物からなる接合剤によって前記光導波路の前記各コアに固定されて光結合していることを特徴とする請求項8に記載の導波路型光集積デバイス。 - 前記第1の光素子のそれぞれが発光素子をアレイ状に集積してなる発光素子アレイを構成する発光素子であり、前記第2の光素子のそれぞれが受光素子をアレイ状に集積してなる受光素子アレイを構成する受光素子であることを特徴とする請求項6又は7に記載の導波路型光集積デバイス。
- 前記第1の光素子は発光素子及び受光素子のいずれか一方であり、
前記第2の光素子の各々は、当該第2の光素子に対向する前記第1の光素子が発光素子であるときには、受光素子であり、当該第2の光素子に対向する前記第1の光素子が受光素子であるときには、発光素子であることを特徴とする請求項7又は8に記載の導波路型光集積デバイス。 - 相互に交差することなく並列して延在する1段当たり複数本のコアを多段に有する光導波路と、前記光導波路に設けられた溝部に装着され、前記溝部に断面を露出させている前記各コアに光結合している光素子とを備える導波路型光集積素子の製造方法であって、
前記光導波路を形成する工程と、
前記各コアの断面を露出させる前記溝部を前記光導波路に形成する工程と、
前記溝部に断面を露出した前記各コアの配列に整合するようにアレイ状に形成された光素子を前記溝部に装着する工程と
を有することを特徴とする導波路型光集積デバイスの製造方法。 - 前記光導波路を形成する工程では、前記コア及び前記コアの周りに設けられるクラッドを、それぞれ、高分子有機化合物で形成することを特徴とする請求項12に記載の導波路型光集積デバイスの製造方法。
- 前記光素子を前記溝部に装着する工程では、前記光素子を前記溝部内に位置決めし、次いで紫外線硬化型高分子有機化合物を充填し、続いて紫外線照射を行って紫外線硬化型高分子有機化合物を硬化させることを特徴とする請求項13に記載の導波路型光集積デバイスの製造方法。
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JP2007293244A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-11-08 | Hitachi Chem Co Ltd | 多層光導波路 |
JP2009003096A (ja) * | 2007-06-20 | 2009-01-08 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 光導波路モジュール、光導波路モジュールの製造方法 |
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- 2003-05-06 JP JP2003127818A patent/JP2004333728A/ja active Pending
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