JP2004331491A - 高強度高靭性セメント系材料の製造方法 - Google Patents

高強度高靭性セメント系材料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 低コスト高能力の実用的な高強度高靭性セメント系材料の製造方法の提供。
【解決手段】 組成主成分として少なくともFe,MnおよびSiを含有するFe−Mn−Si系形状記憶合金において、その組織にニオブ炭化物が含まれているニオブ炭化物含有の形状記憶合金より成るマトリックス(セメント系ペースト、モルタル、コンクリート)の強度発現温度以上で収縮変形するところの繊維補強材を混入した又は長尺補強線材を長手方向に張架配したマトリックスを、繊維付着を含む強度発現を目的とした加熱処理の初期高温養生にて該強度発現をなし、引き続いてのこれよりも僅かな高温域に設定された前記繊維補強材の形状記憶特性を発動させるための後期高温養生にて該繊維補強材を変形させてプレストレス導入を果たすとした。
【選択図】 図1



Description

本発明は、高強度高靭性セメント系材料の製造方法、詳しくは、形状記憶合金で繊維又は線補強するとした高強度高靭性セメント系材料の製造方法に関する。
コンクリートやモルタル等のセメント系材料の力学的特性としては圧縮強度に比べ引張強度が低いことや靭性が小さいことがあげられる。セメント系材料の引張強度や靭性が向上すると、ひび割れが入りにくくなる他、耐水性や中性化への耐久性が向上するとともに、構造材料として大スパン構造物等への利用が可能になる。
引張強度を改善する方法としては、材料にプレストレスを導入する方法が用いられ、プレストレスを導入するためには、コンクリートが硬化前あるいは硬化後にPC鋼線を緊張する必要があるため、ジャッキ等の装置が必要になるという不便さと時間がかかるという難点がある。靭性を改善する方法としての繊維補強では、かかる不都合は一切無く靭性の向上を図ることはできるが、マトリックスとなるモルタルにひび割れが生じる強度の改善はできないため、耐水性や中性化への耐久性を充分に望むことはできない。
そこで、上記の繊維を縮み方向に形状回復する形状記憶合金で製造することにより、その形状回復によってプレストレスをも導入し得る繊維補強、つまり、引張強度と靭性付与とを同時になし得るとしたコンクリートやモルタル等のセメント系材料の繊維補強の提案がなされている。
これを公開記載から抜粋して紹介すると、例えば、「図10aに示す如く、形状記憶合金からなる繊維1が用意される。この繊維1は、予め室温とコンクリート固化時の温度との間の温度で、形状が長手方向に収縮するような形状記憶合金から構成される。これは、たとえば、伸線加工したままの形状記憶合金線を切断したものなどであり、室温で引張変形されているものである。
コンクリートとの絡みを増すために、表面に巨視的な凹凸加工された形状記憶合金からなる繊維1が用いられてもよい。
上述した繊維1は、コンクリート2に混入され、コンクリート2の固化時の発熱で、繊維1は長手方向に収縮し、コンクリート2に圧縮内部応力をもたらすとともに、繊維1の複合則によってコンクリート2に対して補強を与える。
以下、より具体的な実施例について説明する。
Ni55重量%、Ti重量%のNiTi合金線を、先方から約30kg/mm2 の張力を与えながら引張り、表面に凹凸加工用ロールで凹凸を付与し、アスペクト比50の25mm長の繊維を作成した。なお、この繊維は、約60℃以上の温度で、2%程度、長さが収縮するものである。ポルトランドセメントと、最大寸法12mmの磁石とを用い、水セメント比50%にて、100×100×100mmのコンクリートを、上記繊維を混入したものとしないものとについて準備した。これらを使用して、スパン500mmの荷重−たわみ曲線を求めたところ、図10bに示すようになり、この発明によるコンクリートが、曲げタフネスに富んでいることがわかった。」(特許文献1参照)。
又は、「高強度高制振性コンクリート系材料は、変態終了点以下の温度で塑性伸びを付与されてなる少なくとも1種以上の第一の形状記憶合金と、第一の形状記憶合金の逆変態終了点以上の逆変態開始点を有する少なくとも1種以上の第二の形状記憶合金とを、第一の形状記憶合金の変態終了点以下の温度でコンクリート系材料と一体化せしめ、その一体化したコンクリート系材料に第一の形状記憶合金の逆変態終了点以上でかつ第二の形状記憶合金の逆変態開始点以下の温度において熱処理を施してなる。
かかる高強度高制振性コンクリート系材料は、変態終了点(Ms)以下の温度で塑性伸びを付与されてなる第一の形状記憶合金と、第一の形状記憶合金の逆変態終了点(Af)以上の逆変態開始点(As)を有する第二の形状記憶合金とを少なくとも1種以上づつ同時にコンクリート系材料の固化温度は第一の形状記憶合金の変態終了点以下となるように条件を保つ。そしてこのコンクリート系材料の固化・一体化終了後に部材全体を加熱したり、第一形状記憶合金のみを積極的に加熱して圧縮変形を起こさせるために、直接通電もしくは電磁誘導(うず電流)効果等の方法で、第一の形状記憶合金の温度が逆変態終了点(Af)以上で、かつ第二の形状記憶合金の逆変態(As)以下の温度に所定時間保持し、第一の形状記憶合金のみ逆変態を誘起せしめる。すると第一の形状記憶合金は塑性伸びを与えられる以前の形状に復そうとするので、一体化してなるコンクリート系材料に圧縮力を付与することができる。
一方もともと逆変態終了点以下で高い制振性を有する第二の形状記憶合金はコンクリート系材料に分散・一体化されているが、プロセス途中の加熱にも係わらず変態を起こさず低温相に維持されるので、コンクリート系材料に加えられた振動はこの第二の形状記憶合金を伝藩する際に減衰されてしまう。こうして第二の形状記憶合金によって制振性が付与されることとなる。
用いることのできる形状記憶合金は公知のいずれのものであってもよく、例えば、AgCd,AuGd,CuAlNi,AuZu,CuSn,CuZu,InTl,NiAl,TiNi(Fe,Cu),FePt,FePd,MnCu,FeNiTiCo等のものが挙げられる。これらの組成を種々に変更することによって変態点も種々に変更することができる。
一実施例として以下の仕様の試料を作成し、(1)3点曲げ試験、および(2)振動減衰特性試験を行った。比較例としては通常のコンクリートブロックを用いた。用いた形状記憶合金とその量は、制振用の第二の形状記憶合金としては粒径100μmのTi50Ni50(at%)粉末(逆変態開始点80℃)をコンクリート体積比で約5%用いた。また圧縮力負荷用の第一の形状記憶合金としてはTiNi線(逆変態終了点=60℃)に記憶処理後、引張予歪を約5%付加したものをコンクリート体積比で約3%用いた。これらは、予め第二の形状記憶合金とコンクリートを混合しておいた材料に、第一の形状記憶合金線を配列して固化させた。この後約70℃に加熱処理した。」(特許文献2参照)
等がある。
特公平4−27183号公報(第4欄、第5図、第6図)。 特許3254481号公報(第3頁)。
前記の従来技術では、次記する不都合がある。すなわち、セメント系材料の圧縮強度、引張強度及び繊維との付着強度を十分高くするためには養生温度を高くする必要があるが、セメント系材料の充分な高強度化のためには80℃以上の温度が必要であるのに、この配慮が皆無という不備がある。つまり、高強度モルタルについての養生温度と圧縮強度との相関を図11に示す。200℃程度でピークとなることが判る。なお、この350℃までの加熱養成の熱処理は、その高温から通常は、オートクレーブ養生となるが、水蒸気圧雰囲気下であることを別段要しない場合、サイズ的にオートクレーブ養生を採用出来ない場合には、蒸気吹き付けや電気マット等の他の加熱手段が用いられる。なお、オートクレーブ養生の特徴を発揮して高強度を得るには、シリカ質材料粉末に混合することが有効で、C3SやC2Sより生成した遊離のCa(OH)2とシリカとの結合反応によってカルシウムシリケート水和物の量を高めるためである。シリカ質材料混合材は、その細かさにもよるがペーストの場合、圧縮強度面からの最適混合量は40%程度である。但し、上記の強度ピークはマトリックスの調合によって、80〜250℃の範囲内にて任意に調節することは可能である。
要は、200℃前後の範囲のピーク域での養生を必ずマトリックスに加えることと、それ以上の不必要な加温で、折角強度の出たマトリックスを劣化させない配慮が好ましい。
なお、上記の「圧縮強度」に伴なって「引張強度」も向上するので、この点からも強度発現は、合理的である。
ところが、前記の特許文献1にあっては、「繊維は約60℃以上の温度で収縮する。」とされ、また、特許文献2にあっては「圧縮力負荷用の第一の形状記憶合金の逆変態終了点=60℃であり、第一の形状記憶合金線を配列して固化させ、この後約70℃に加温処理した。」とされ、いずれもセメント系材料の強度未発現の段階で、形状回復させるという不具合をしている。この不具合中には、単にセメント系材料に付与すべき強度発現をしていないことのみでなく、その手前で保証されるであろうところの肝心の繊維の付着強度が確保がなされていないという不備もある。
次に、用いる形状記憶合金の選択についての配慮がある。すなわち形状記憶合金は、省エネルギーの一環として従来の溶接法によるパイプ締結の替わりに極めて簡単に施工できる部材として、Ti−Ni系形状記憶合金が米国において軍用機などに応用されている。しかしながら、Ti−Ni系形状記憶合金は非常に高価なため、民生用に使用されることがなかった。
廉価な形状記憶合金としては鉄系の形状記憶合金であるFe−Mn−Si系形状記憶合金でがある。これは約20年前に日本で発見されたもので、低コストで加工性、切削性、溶接性にも優れているが、形状記憶特性がTi−Ni系形状記憶合金に比べると著しく劣る。これを改善するために、室温で数%の変形を加えた後、600℃近傍まで加熱して形状を元に戻す処理を数回繰り返す“トレーニンク゛”という特殊は加熱処理法が考案されているが、工程が多くコストがかさむのと、一定の形状をしたものでなければ適用できないなどの問題がある。そのため、Ti−Ni系形状記憶合金に匹敵するような形状記憶特性を持つ廉価な鉄系形状記憶合金の開発が産業界において強く望まれていた。
現在ある形状記憶合金のうち、形状記憶特性が最も優れているTi−Ni系形状記憶合金は、形状記憶効果を担うマルテンサイト変態の正変態点(Ms)と逆変態終了温度(Af)との差が小さいため、作業しやすい室温付近ではMs、Af温度を設定できず、液体窒素温度付近にMsをもつ組成の合金を用い、締結作業は液体窒素中で行なわなければならない。そのために、多大な施行コストがかかるだけでなく、適用場所などに著しく制約が生じるなど決定的な問題がある。
ところが、本出願人は、従来のFe−Mn−Si系形状記憶合金に微量のNbとCを添加し、炭化物(NbC)を時効析出させることによって形状記憶特性が著しく向上することを発見したが、さらに、この合金に時効熱処理する前に温間加工又は室温での加工を施すことにより、形状記憶特性がさらに顕著に向上し、形状記憶特性の改善がなされることを明らかにした。
NbとCを添加したFe−Mn−Si系形状記憶合金に、時効熱処理前に温間加工を施すことで形状記憶特性がどの程度改善されるかを図11及び図12に示す。
なお、上記の「時効処理前に温間加工を施す」の具体的な好例は、ニオブ及び炭素添加による溶製後の合金を、1000〜1300℃の範囲の温度で均一化熱処理し、600℃で温間圧延した後、400〜1000℃の範囲で時効処理し、ニオブ炭化物を析出させる場合である。
実用的に必要とされる変形量は約4〜5%であるが、図12に示すように圧延(14%及び30%)を施した場合には、トレーニング熱処理をした場合と同等の95%という高い形状回復率が得られた。また、実用的に必要とされる形状回復力は、回復歪みがゼロのとき200MPa以上とされているが、図13に示すように圧延を施した場合には、この条件を遥かに超えており、30%圧延の場合には回復歪みが3%のときでも200MPaの形状回復力を示すほどの特性を示す。
このように、時効熱処理前に温間加工を施すことによって形状記憶特性が大幅に向上する要因として、次の3点が挙げられる。
1)析出するNbC炭化物の大きさが無加工の場合には50−100nmであるが、加工
を施した場合は5−10nmと一桁小さくなる。
2)加工を施した場合は析出物が均一に分布している。しかも、析出物のまわりには大きな弾性歪みが存在している。
3)上記1)及び2)から、変形によって生じるミクロ組織としては、3−5nm幅のきわめて薄い板状マルテンサイトが均一に分布している状態が得られる。
上記はFe−28Mn−6Si−5Cr−0.53Nb−0.06C合金の場合であるが、Mn量を減らしNiを加えた耐食性のよい合金についてもほぼ同様の結果が得られた。さらに、実用的に有利な特徴としては、NbとCの添加量は時効して析出するNbCの量が0.5−1.5%の範囲ならば同じ効果が得られること、及び時効時間が10分程度と短時間でよいことが挙げられる。
このように、この鉄系形状記憶合金は、逆変態終了温度(Af)以上に加熱してから室温に戻しても大きな回復力を維持しているという特長がある。さらに、素材の値段の違いも含めたコストについては、今回開発したものはTi−Ni系形状記憶合金より少なくとも一桁、場合によっては二桁低いと推定される(Ti−Ni系形状記憶合金:鉄系記憶合金=10,000/kg:600円/kg)。
高コストが許されることのないセメント系材料にあって重要な選択となる。しかも、形状記憶効果を担うマルテンサイト変態の正変態点(Ms)と逆変態終了温度(Af)の前記のマトリックスの強度ピークの温度よりも僅か上での設定が可能である(100〜350℃での設定は容易である。)なお、この技術については、特開2001−226747号、特開2003−105438号、特開2003−277827号がなされてある。
さらに、本出願人はこれで満足をせずに更に改善点を追求した。
つまり、600℃という高温での加熱処理を要する点において依然として問題が残っており、そこに使い難さがあったことは歪めないものであった。これを極力低い温度での加工でも形状記憶特性を発現することができないものか、鋭意研究を重ねた結果、室温での加工でも形状記憶特性が顕著であり、充分に前示目的を達成することができることを見出した。
すなわち、Nb、Cを添加してなるFe−Mn−Si系形状記憶合金を室温で加工し、次いで加熱時効処理してNbC炭化物を析出させるという基本的な操作を適用するだけで、その合金の形状記憶特性を発現できるという思いもよらない作用効果が奏せられることを見出したのである。
これを特願2002−367062号に出願した。
この出願では、実施例にFe−28Mn−6Si−5Cr−0.53Nb−0.06C合金(数値は、重量%)を溶製準備し、その得られた形状記憶合金の形状記憶特性が、室温で圧延加工後、400〜1000℃の温度範囲で1分〜2時間の加熱による時効処理を行うことによって形状記憶性がいかに改善されるかを示している。
すなわち、図14は、時効のみを施した場合(圧延率0%)と室温で10%、20%、30%圧延した場合の形状回復率の違いを示したグラフである。時効処理は、いずれも800℃で10分間行った。比較のためにNbCを添加していないFe−28Mn−6Si−5Cr合金について、焼鈍したままの試料と5回トレーニングした試料の結果も示してある。横軸は室温における引っ張り変形による変形量(%)であり、縦軸の形状回復率(%)は試料を600℃に加熱した場合の伸びの回復率である。400℃まで加熱した場合もこれとほぼ同一の形状回復率が得られる。この実験において用いた試料片は、厚さ0.6mm、幅1〜4mm、長さ(ゲージ長)15mmに調製した試験片を用いて行った。
この図からわかるように、10%の圧延した試料はその形状記憶回復率は、5回トレーニングしたNbC無添加の合金と比べると、同程度かやや劣っている程度のものとなっている。実用的に必要な変形量は約4%であるが、この変形量においても約90%の形状記憶回復率を示していることは、実用合金として使用可能なことを強く示唆している。これと同じ形状回復率をNbC無添加の通常のFe−Mn−Si系形状記憶合金で得るために少なくとも5回のトレーニングが必要であることを考えるとその作用効果は優れていると言える。圧延率が高くなり、20%となると無加工(時効のみ)の場合と形状回復率は殆んど同じか少し良くなる程度である。さらに圧延率が30%になると時効のみの場合よりも、初期歪みの大きいところでは逆に形状回復率が悪くなることを示している。
これに対して、実用上重要な形状記憶特性の一つである形状回復力は、図15に示す通り室温で20%圧延、30%圧延後、時効処理をした資料の方が著しく向上している。図15はその形状回復力向上の程度を時効のみの場合(圧延率0%)及び室温で10%圧延後時効処理をした場合と比較して示しているものである。横軸の回復歪がゼロのときの回復力は、室温で引っ張り変形した後そのまま両端を固定して逆変態温度以上に加熱し、その後再び室温に戻したときの発生応力を意味する。また、回復歪が例えば2%のときの回復力は、歪が2%回復した後に両端を固定して測定した発生応力を意味するものである。室温で与えた初期の歪は4〜6%で試験を行った。なお、その際用いた試験片は、図14の結果を得るのに用いたものと同一の試料を用いた。なお、図15において、横軸の回復歪は、実用例でいえば、パイプの締結部品に使用した場合には、パイプと締結部品(形状記憶合金)との許容されるクリーアランスの程度を直径に対する割合(%)で表わしたものと対応する。この形状回複力は圧延率が高いところで著しく向上している。室温での圧延率が20〜30%ではその回復歪みが0%のところで310MPa、2%の回復歪でも200MPaの回復力が得られる。また、10%の圧延率の場合でも、トレーニングした場合と全く同じの形状回復力が得られることが分かった。すなわち、この図の結果から圧延率0%、圧延率10%に比し、高圧延率(20%、30%)の場合は形状回復力が著しい増大がみられることが理解される。なお、図15には比較のため、NbC無添加の溶体化試料及び5回トレーニングした試料の形状回復力を示したが、その回復力は本発明の態様によるものに比してかなり小さいことが分かった。
以上述べたように、この出願の発明では、Nb、Cを添加してなる特定の組成を有するFe−Mn−Si系形状記憶合金に対して、時効処理に先立って行われる加工処理を、特定の加工率の範囲であれば、室温で加工処理することによって可能とすることに初めて成功したものである。
つまり、上記特定合金の採用でもって、先ずは、室温で形状記憶特性の発現ができる利点を享受することとなるが、その他1回のトレーニングで形状記憶加工操作が済み得る利点、大なる形状回復量、形状回復力を享受し得る利点、形状記憶処理が室温で歪4〜8%の付与で済み得る利点等をも享受する。
本発明は、上述の事情のもと、繊維又は線補強材として、セメント系材料が充分な強度を発現する養生温度よりも高い温度域で大きく収縮する特性をもつ形状記憶合金を用いることで、繊維又は線が収縮しない状態で繊維又は線との付着を十分確保するためのセメント材料の高温養生による高強度化を可能にしたセメント系材料が、繊維又は線との付着を十分に確保した後さらに温度を上昇させることで、繊維又は線が収縮してプレストレスの導入が可能になり、マトリックス部分であるセメント系材料の強度の向上を図りつつ、形状記憶合金の繊維又は線による繊維又は線補強とプレストレスの導入とが同時にできるとの考察から、この実用化を課題としてなされたものである。
本発明の高強度高靭性セメント系材料の製造方法は、組成主成分として少なくともFe、Mn及びSiを含有するFe−Mn−Si系形状記憶合金において、その組織にニオブ炭化物が含まれているニオブ炭化物含有の形状記憶合金より成る、マトリックス(セメント系ペースト、モルタル、コンクリート)の強度発現温度以上で収縮変形するところの繊維補強材を混入した又は長尺補強線材を長手方向に張架配したマトリックスを、繊維又は線材付着を含む強度発現を目的とした加熱処理の初期高温養生にて該強度発現をなし、引き続いてのこれよりも僅かな高温域に設定された前記繊維又は線補強材の形状記憶特性を発動させるための後期高温養生にて、該繊維又は線補強材を変形させてプレストレス導入を果たすとしたものである。
上記の「初期高温養生」と「後期高温養生」とは、明確に区画させる必要はなく、要は、繊維又は線付着強度の付与がなされてあれば、「後期高温養生」が発動されて差し支えない。この場合は、マトリックスの強度発現と繊維又は線補強材の形状記憶回復とが並行発動するものとなる。
繊維又は線補強材の加熱は、電磁誘導加熱でとり行なっても良い。特に、「後期高温養生」における繊維又は線補強材の形状記憶回復の養生温度域がマトリックス劣化ゾーンに突入することとなる場合には、繊維又は線補強材の加熱をほとんどマトリックスを加熱せずに済む電磁誘導加熱でとり行なうを良しとする。
上記形状記憶合金としては、前記本出願人の出願で紹介のMn:15〜40重量%、Si:3〜15重量%、Cr:0〜20重量%Ni:0〜20重量%、Nb:0.1〜1.5重量%、C:0.01〜0.2重量%を含み、残部Fe及び不可避的不純物として、Cu:3重量%以下、Mo:2重量%以下、Al:10重量%以下、Co:30重量%以下、N:5000ppm以下を含み、NbとCの原子比が、1.0〜1.2の範囲であって、室温、または、500℃〜800℃の温度範囲で5〜40%加工したのち、400℃〜800℃の温度範囲でかつ1分〜2時間時効加熱処理することによりNbC炭化物を析出させたところのNbC添加Fe−Mn−Si系形状記憶合金からなるとするを良しとする。
上記の本発明方法によるならば、加熱養生による通常のコンクリート製品の製造方法を大きく変えることなくして、セメント系材料の強度を増加させると同時に、繊維又は線補強の効果とプレストレスを導入することが可能になり、材料の引張強度と靭性の改善を図ることができる。
また、プレストレス導入のための工程をなくすことができ、ジャッキ等の大型装置が不要になるとともに製品製作の期間を短縮することが可能になる。
本発明の製造方法によりセメント材料の高強度高靭性化、さらにひび割れ防止等による材料の耐久性向上が図れることから、建築部材の長尺化や薄肉化が可能になり大スパン構造物等が可能になりデザインの自由度が増すという利点がある。これ等の利点をコスト安のもとで享受することができる。
請求項1並びに2記載の発明の繊維補強材を混入した場合の実施の態様を図1に図示化した。
図中の「初期高温養生」、「後期高温養生」間に互いにラップする範囲があるが、これは請求項1の発明にあっては、マトリックスの種類によって強度発現点が変化するので、これに合わせて繊維補強材の方をわずかに温度を上昇するだけで繊維が収縮するように設定するとの意で、請求項2の発明のおける「初期高温養生」と「後期高温養生」の並行発動を示す。初期高温養生においては、一定温度を保持する必要はなく昇温速度を調整することにより昇温中に強度発現を行うことも可能である。図11より明らかな如く、最高強度発現点を超えると強度劣化が始まるので、温度上昇に注意する必要がある。請求項3記載の発明の実施の態様を図2に図示化した。
後期高温養生もマトリックス加熱が伴なうオートクレーブ養生等では最高強度化温度を超えての劣化温度への昇温に留意しなければならないが、電磁誘導加熱がほとんどマトリックスを加熱することなく、繊維のみを加熱してプレストレス導入をなすので安心である。
繊維が250℃以上に加熱される範囲については、図2の右図に示される如く形状回復力(形状記憶特性が100〜300℃に現れている。)の増加は著しく、これによって、最大のプレストレス導入が達成される。
図3は単なるマトリックスと繊維補強と本発明のプレストレス導入繊維補強の違いを示した者である。
前記の特許文献1,2の場合にあっては、マトリックスの強度発現が不十分であるので、繊維補強と大差ないレベルと解される。
マトリックスの高強度化のもとにプレストレス導入がなされた本発明のものにあっては、相乗効果によりはるかに大なる荷重に耐え得ることとなると解される。
以下に示す補強繊維で補強したモルタルの3点曲げ試験を行った。
Figure 2004331491
鉄系形状記憶合金には、60.5%Fe−28%Mn−6%Si−5%Cr−0.5NbCを用いた。
使用した合金の温度と形状回復力の関係を図4に示す。100℃以下ではほとんど形状回復を示さず、100℃〜350℃にかけて大きな回復力を示す。
この形状記憶合金の特性を生かすために、図1に示したような高温養生の温度パターンを利用して養生を行った。合金繊維とモルタルの十分な付着を図るためのモルタルの高強度化を目的とした初期高温養生の温度を90℃に設定し、その後、形状記憶合金の形状回復力を利用したプレストレス導入、およびモルタルのさらなる高強度化を図るための後期高温養生の温度を180℃に設定した。
実施例1は、90℃でモルタルの強度化した後、オートクレーブで180℃に加熱したものである。請求項2の発明の実施に相当する。
実施例2は、90℃でモルタルを高強度化した後、オートクレーブで180℃に加熱し、さらに補強繊維を電磁誘導加熱したものである。請求項3の発明の実施に相当する。
比較例1は、鉄系形状記憶合金とほぼ同等の破断強度を持つステンレスを用い、実施例1と同様の処理を行ったものである。
比較例2は、補強繊維がない場合で実施例1と同様の処理を行ったものである。
曲げ試験体の作製には、鉄系形状記憶合金製またはステンレス製の2×4×75mmの補強繊維4本をあらかじめ設置した20×20×80mmの型枠に、ポルトランドセメント、シリカフューム、珪砂、水、高性能減水剤からなるモルタルを流し込んで固化させ、オートクレーブ中で90℃24時間保持してモルタルを高強度化した後、さらにオートクレーブで加熱あるいは電磁誘導により補強繊維を加熱して作製した。
曲げ試験結果は、図5に示される。
図において荷重が一時的に低下する点がモルタルのひび割れ発生を示しており、最初に低下した点がひび割れ発生強度になる。
実施例1および実施例2において、比較例1のステンレス繊維を用いた場合や繊維を用いない比較例2と比べて、ひび割れ発生強度および最大曲げ強度が高くなった。鉄系形状記憶合金を補強繊維として用いるとともに高温養生を適正に行うことにより、繊維補強の効果とともにプレストレスの効果があらわれたことを示している。
本実施例においては繊維として長繊維を用いて補強した場合であるが、繊維形状や長さ、繊維の配置についてはこれに限定されるものではなく、例えば、短繊維を分散させても良い。
マトリックスの長手方向をPC鋼棒の如く張架するところの長尺の補強線材の場合を図6〜9に示す。
図6は、線材の形状のバリエーションを示す。図7はマトリックス中の張架配列のバリエーションを示す。図中(2)、(4)は横架材として下辺にのみ引張力が作用する部材に対応させたものである。
また、図示省略するも線材両端には定着部付形が施されるのを良しとする。
上記の線材の試験体の紹介と製造方法を図8に示す。図中「SUS304ステンレス補強型」は比較のため非収縮材のものとして採用した。
以上テストの如く、本発明の高強度高靭性セメント系材料の製造方法によるならば、画期的なコストダウンと強度と靭性とを同時に獲得し得ることが判明した。
図9に上記の試験体の曲げ強度試験結果を示す。
本発明の製造方法によりセメント材料の高強度高靭性化、さらにひび割れ防止等による材料の耐久性向上が図れることから、建築部材の長尺化や薄肉化が可能になり大スパン構造物等が可能になりデザインの自由度が増す。
本発明方法の図示説明図である。 本発明方法の図示説明図である。 本発明と従来技術との相対表示グラフである。 本発明が使用した合金の温度と形状回復力の関係を示すグラフである。 本発明の曲げ試験結果を示すグラフである。 本発明の線材の形状のバリエーション説明図である。 本発明の線材のマトリックス中の張架配列のバリエーション説明図である。 本発明の線材の試験体の構造紹介と製造方法説明図である。 本発明の線材補強マトリックス試験体の曲げ試験のグラフである。 aは、従来技術における繊維補強コンクリートの構造図解である。bは、荷重たわみ曲線グラフである。 モルタルの養生温度と圧縮強度の相関図である。 本発明採用の合金についての変形量と形状回復率の相関図である。 本発明採用の合金についての回復歪と形状回復力の相関図である。 本発明採用の合金についての変形量と形状回復力の相関図である。 本発明採用の合金についての回復歪と形状回復力の相関図である。
符号の説明
1 繊維
2 コンクリート

Claims (4)

  1. 組成主成分として少なくともFe,Mn及びSiを含有するFe−Mn−Si系形状記憶合金において、その組織にニオブ炭化物が含まれているニオブ炭化物含有の形状記憶合金より成る、マトリックス(セメント系ペースト、モルタル、コンクリート)の強度発現温度以上で収縮変形するところの繊維補強材を混入した又は長尺補強線材を長手方向に張架配したマトリックスを、繊維付着を含む強度発現を目的とした加熱処理の初期高温養生にて、該強度発現をなし、引き続いてのこれよりも僅かな高温域に設定された前記繊維補強材の形状記憶特性を発動させるための後期高温養生にて該繊維補強材を変形させてプレストレス導入を果たすとしたことを特徴とする高強度高靭性セメント系材料の製造方法。
  2. 請求項1における後期高温養生を、初期高温養生の繊維付着強度発現をまって発動させ、マトリックスの強度発現と繊維補強材の形状記憶回復とが並行発動するものとなるとしたことを特徴とする高強度高靭性セメント系材料の製造方法。
  3. 繊維補強材の形状記憶回復のための加熱を、ほとんどマトリックスを加熱せずに済む電磁誘導加熱でとり行なうとしたことを特徴とする請求項1,2記載の高強度高靭性セメント系材料の製造方法。
  4. 用いられる形状記憶合金が、Mn:15〜40重量%、Si:3〜15重量%、Cr:0〜20重量%、Ni:0〜20重量%、Nb:0.1〜1.5重量%、C:0.01〜0.2重量%を含み、残部Fe及び不可避的不純物として、Cu:3重量%以下、Mo:2重量%以下、Al:10重量%以下、Co:30重量%以下、N:5000ppm以下を含み、NbとCの原子比が、1.0〜1.2の範囲であって、室温、または、500℃〜800℃の温度範囲で5〜40%加工したのち、400℃〜800℃の温度範囲でかつ1分〜2時間時効加熱処理することによりNbC炭化物を析出させたところのNbC添加Fe−Mn−Si系形状記憶合金である請求項1,2,3記載の高強度高靭性セメント系材料の製造方法。
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