JP2004330500A - 液体吐出装置、補正用パターン形成方法、及び、液体吐出システム - Google Patents

液体吐出装置、補正用パターン形成方法、及び、液体吐出システム Download PDF

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Abstract

【課題】ドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの形成処理を効率的に行う液体吐出装置、及び、液体吐出システムを実現することにある。
【解決手段】液体を吐出して媒体にドットを形成するためのノズルが列状に配置されたノズル列、を備え、濃度の異なる複数のサブパターンを備えた補正用パターンであって、前記サブパターンの前記濃度の相違に基づいて前記ノズル列の方向に交差する交差方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンを、前記ノズル列から前記液体を吐出して前記媒体に複数形成する液体吐出装置において、前記補正用パターンを形成する動作が、複数の前記補正用パターンについて並行して実行されることを特徴とする。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体吐出装置、補正用パターン形成方法、及び、液体吐出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
代表的な液体吐出装置であるインクジェットプリンタは既によく知られている。このインクジェットプリンタは、ノズルから液体の一例としてのインクを吐出するインクジェット式の吐出ヘッドを備えており、媒体の一例としての印刷用紙にインクを吐出させることによって画像や文字等を記録する構成となっている。そして、このようなインクジェットプリンタの中には、前記吐出ヘッドに複数のノズル列が備えられ、各々のノズル列からインクを吐出して、カラー印刷を行うものがある。また、印刷速度を向上させるために、往路と復路とでそれぞれインクを吐出して印刷するいわゆる「双方向印刷」を行う機能を有するものがある。
【0003】
ところで、このようなインクジェットプリンタにより画像や文字等を記録するために、インクを吐出して印刷用紙にドットを形成する際に、主走査方向のドット形成位置にズレが生ずる場合がある。当該ズレは、例えば、前記複数のノズル列のうち第一ノズル列から液体を吐出して形成されるドットの主走査方向のドット形成位置と、前記第一ノズル列とは異なる他の第二ノズル列から液体を吐出して形成されるドットの主走査方向のドット形成位置と、のズレであり、また、前記双方向印刷の往路において形成されるドットの主走査方向のドット形成位置と、復路において形成されるドットの主走査方向のドット形成位置とのズレである。かかるドット形成位置のズレは、記録された画像や文字等の品質劣化の要因となるため、当該ズレを補正する必要がある。
【0004】
このようなドット形成位置のズレを補正する方策として、濃度の異なる複数のサブパターンを備えた前記ズレを補正するための補正用パターンを吐出ヘッドからインクを吐出して印刷用紙に形成し、濃度読取手段により各々のサブパターンの濃度を読み取り、読み取った濃度情報に基づいて前記ズレを補正する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、前記ズレの補正を万全にするためには、例えばノズル列毎に、複数の補正用パターンを形成する必要がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−329381号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した複数の補正用パターンを形成する手順に関して、補正用パターンの各々を、紙送りを挿みながら、ひとつひとつ形成していくのでは、その手順は非効率的なものとなる。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの形成処理を効率的に行う液体吐出装置、補正用パターン形成方法、及び、液体吐出システムを実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
主たる本発明は、液体を吐出して媒体にドットを形成するためのノズルが列状に配置されたノズル列、を備え、濃度の異なる複数のサブパターンを備えた補正用パターンであって、前記サブパターンの前記濃度の相違に基づいて前記ノズル列の方向に交差する交差方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンを、前記ノズル列から前記液体を吐出して前記媒体に複数形成する液体吐出装置であって、前記補正用パターンを形成する動作が、複数の前記補正用パターンについて並行して実行されることを特徴とする液体吐出装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本明細書及び添付図面の記載により少なくとも次のことが明らかにされる。
液体を吐出して媒体にドットを形成するためのノズルが列状に配置されたノズル列、を備え、濃度の異なる複数のサブパターンを備えた補正用パターンであって、前記サブパターンの前記濃度の相違に基づいて前記ノズル列の方向に交差する交差方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンを、前記ノズル列から前記液体を吐出して前記媒体に複数形成する液体吐出装置において、前記補正用パターンを形成する動作が、複数の前記補正用パターンについて並行して実行されることを特徴とする液体吐出装置。
前記補正用パターンを形成する動作が、複数の前記補正用パターンについて並行して実行されることにより、ドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの形成処理を効率的に行うことが可能となる。
【0009】
また、前記サブパターンの濃度を読み取るための濃度読取手段を有し、該濃度読取手段により前記サブパターンの濃度を読み取り、読み取った濃度情報に基づいて前記ズレを補正することとしてもよい。
このようにすれば、ズレを補正するための濃度情報を簡易に得ることができる。
【0010】
また、複数の前記ノズル列を備え、前記補正用パターンは、複数の前記ノズル列のうち第一ノズル列から液体を吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置と、前記第一ノズル列とは異なる他の第二ノズル列から液体を吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置と、のズレを補正するための補正用パターンであり、前記第一ノズル列から液体を吐出して形成されるドットと、前記第二ノズル列から液体を吐出して形成されるドットと、を有し、かつ、前記第一ノズル列から液体を吐出するタイミングと前記第二ノズル列から液体を吐出するタイミングとの差をサブパターン毎に変化させて形成された前記複数のサブパターン、を有している、こととしてもよい。
このような場合には、Uni−D調整用パターンの形成処理を効率的に行うことが可能となる。
【0011】
また、相異なる色の液体を吐出する三以上の前記ノズル列を備え、前記動作が並行して実行される複数の前記補正用パターンの、前記第一ノズル列から吐出される前記液体の色は複数の前記補正用パターンで同一であり、前記第二ノズル列から吐出される前記液体の色は複数の前記補正用パターン毎に異なることとしてもよい。
このような場合には、複数の前記補正用パターンを形成し各々の補正用パターンについてズレ補正を行うことの重要性が高まるため、前述した効果、すなわち、Uni−D調整用パターンの形成処理を効率的に行うことが可能となるという効果がより顕著に発揮されることとなる。
【0012】
また、三以上の前記ノズル列のうちの一を前記第一ノズル列とし、残りのノズル列の各々を前記第二ノズル列として形成された、前記ノズル列の数から1を減じた数の補正用パターン、から構成される補正用パターン群を形成し、該補正用パターン群を構成する少なくとも二つの補正用パターンについては、前記動作が並行して実行されることとしてもよい。
このようにすれば、Uni−D調整の万全な実施が可能となる。
【0013】
また、前記補正用パターンは、主走査の往路において前記ノズル列から液体を吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置と、復路において前記ノズル列から液体を吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置とのズレを補正するための補正用パターンであり、主走査の往路において前記ノズル列から液体を吐出して形成されるドットと、復路において前記ノズル列から液体を吐出して形成されるドットと、を有し、かつ、主走査の往路において前記ノズル列から液体を吐出するタイミングと復路において前記ノズル列から液体を吐出するタイミングとの差をサブパターン毎に変化させて形成された前記複数のサブパターン、を有している、こととしてもよい。
このような場合には、Bi−D調整用パターンの形成処理を効率的に行うことが可能となる。
【0014】
また、相異なる色の液体を吐出する複数の前記ノズル列を備え、前記動作が並行して実行される複数の前記補正用パターンの前記ノズル列から吐出される前記液体の色は、複数の前記補正用パターン毎に異なることとしてもよい。
このような場合には、複数の前記補正用パターンを形成し各々の補正用パターンについてズレ補正を行うことの重要性が高まるため、前述した効果、すなわち、Bi−D調整用パターンの形成処理を効率的に行うことが可能となるという効果がより顕著に発揮されることとなる。
【0015】
また、前記ノズル列毎に形成された、前記ノズル列の数と等しい数の補正用パターン、から構成される補正用パターン群を形成し、該補正用パターン群を構成する少なくとも二つの補正用パターンについては、前記動作が並行して実行されることとしてもよい。
このようにすれば、Bi−D調整の万全な実施が可能となる。
【0016】
また、前記補正用パターン群を構成する総て又は一部の補正用パターンは、重ねられて形成された同色のドットを有しており、前記補正用パターン群を構成する補正用パターンを前記同色のドットが重ねられる回数に基づいて複数のグループにグループ分けした際に、前記動作が並行して実行される複数の補正用パターンは同一のグループに属することとしてもよい。
このようにすれば、異なる補正用パターン形成動作を並行して実行することを回避することが可能となり、ドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの形成処理がより効率的に行われる。
【0017】
また、前記液体の色がブラック色である補正用パターンと、前記液体の色がシアン色である補正用パターンと、前記液体の色がマゼンタ色である補正用パターンとは同一のグループに属し、前記液体の色がイエロー色である補正用パターンと、前記液体の色がライトブラック色である補正用パターンとは同一のグループに属し、前記液体の色がライトシアン色である補正用パターンと、前記液体の色がライトマゼンタ色である補正用パターンとは同一のグループに属することとしてもよい。
このようにすれば、精度の高いズレ補正が可能となる。
【0018】
また、前記補正用パターン群には、ノズル列方向のドット解像度が互いに異なる補正用パターンが備えられており、前記補正用パターン群を構成する補正用パターンを前記ドット解像度に基づいて複数のグループにグループ分けした際に、前記動作が並行して実行される複数の補正用パターンは同一のグループに属することとしてもよい。
このようにすれば、異なる補正用パターン形成動作を並行して実行することを回避することが可能となり、ドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの形成処理がより効率的に行われる。
【0019】
また、前記液体の色がシアン色である補正用パターンと、前記液体の色がマゼンタ色である補正用パターンと、前記液体の色がイエロー色である補正用パターンと、前記液体の色がライトブラック色である補正用パターンと、前記液体の色がライトシアン色である補正用パターンと、前記液体の色がライトマゼンタ色である補正用パターンとは同一のグループに属し、該グループは前記液体の色がブラック色である補正用パターンの属するグループとは異なるグループであることとしてもよい。
このようにすれば、精度の高いズレ補正が可能となる。
【0020】
また、液体を吐出して媒体にドットを形成するためのノズルが列状に配置されたノズル列、を備え、濃度の異なる複数のサブパターンを備えた補正用パターンであって、前記サブパターンの前記濃度の相違に基づいて前記ノズル列の方向に交差する交差方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンを、前記ノズル列から前記液体を吐出して前記媒体に複数形成する液体吐出装置において、前記補正用パターンを形成する動作が、複数の前記補正用パターンについて並行して実行され、前記サブパターンの濃度を読み取るための濃度読取手段を有し、該濃度読取手段により前記サブパターンの濃度を読み取り、読み取った濃度情報に基づいて前記ズレを補正し、複数の前記ノズル列を備え、前記補正用パターンは、複数の前記ノズル列のうち第一ノズル列から液体を吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置と、前記第一ノズル列とは異なる他の第二ノズル列から液体を吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置と、のズレを補正するための補正用パターンであり、前記第一ノズル列から液体を吐出して形成されるドットと、前記第二ノズル列から液体を吐出して形成されるドットと、を有し、かつ、前記第一ノズル列から液体を吐出するタイミングと前記第二ノズル列から液体を吐出するタイミングとの差をサブパターン毎に変化させて形成された前記複数のサブパターン、を有しており、相異なる色の液体を吐出する三以上の前記ノズル列を備え、前記動作が並行して実行される複数の前記補正用パターンの、前記第一ノズル列から吐出される前記液体の色は複数の前記補正用パターンで同一であり、前記第二ノズル列から吐出される前記液体の色は複数の前記補正用パターン毎に異なり、三以上の前記ノズル列のうちの一を前記第一ノズル列とし、残りのノズル列の各々を前記第二ノズル列として形成された、前記ノズル列の数から1を減じた数の補正用パターン、から構成される補正用パターン群を形成し、該補正用パターン群を構成する少なくとも二つの補正用パターンについては、前記動作が並行して実行され、前記補正用パターン群を構成する総て又は一部の補正用パターンは、重ねられて形成された同色のドットを有しており、前記補正用パターン群を構成する補正用パターンを前記同色のドットが重ねられる回数に基づいて複数のグループにグループ分けした際に、前記動作が並行して実行される複数の補正用パターンは同一のグループに属し、前記液体の色がブラック色である補正用パターンと、前記液体の色がシアン色である補正用パターンと、前記液体の色がマゼンタ色である補正用パターンとは同一のグループに属し、前記液体の色がイエロー色である補正用パターンと、前記液体の色がライトブラック色である補正用パターンとは同一のグループに属し、前記液体の色がライトシアン色である補正用パターンと、前記液体の色がライトマゼンタ色である補正用パターンとは同一のグループに属することを特徴とする液体吐出装置も実現可能である。
このようにすれば、既述の殆どの効果を奏するため、本発明の目的がより有効に達成される。
【0021】
次に、液体を吐出して媒体にドットを形成するためのノズルが列状に配置されたノズル列、を備えた液体吐出装置により、濃度の異なる複数のサブパターンを備えた補正用パターンであって、前記サブパターンの前記濃度の相違に基づいて前記ノズル列の方向に交差する交差方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンを、前記ノズル列から前記液体を吐出して前記媒体に複数形成する補正用パターン形成方法において、前記補正用パターンを形成する動作が、複数の前記補正用パターンについて並行して実行されることを特徴とする補正用パターン形成方法。
かかる補正用パターン形成方法によれば、ドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの形成処理を効率的に行うことが可能となる。
【0022】
また、コンピュータ、コンピュータに接続可能な表示装置、及び、コンピュータに接続可能な液体吐出装置であって、液体を吐出して媒体にドットを形成するためのノズルが列状に配置されたノズル列、を備え、濃度の異なる複数のサブパターンを備えた補正用パターンであって、前記サブパターンの前記濃度の相違に基づいて前記ノズル列の方向に交差する交差方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンを、前記ノズル列から前記液体を吐出して前記媒体に複数形成する液体吐出装置であって、前記補正用パターンを形成する動作が、複数の前記補正用パターンについて並行して実行される液体吐出装置、を具備することを特徴とする液体吐出システムも実現可能である。
このようにして実現された液体吐出システムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【0023】
===プリンタの概要===
まず、プリンタの概要について、図1及び図2を参照しつつ説明する。図1は、インクジェットプリンタ22(以下、プリンタとも呼ぶ)を備えた印刷システムの概略構成図である。図2は、制御回路40を中心とした液体吐出装置の一例としてのプリンタ22の構成を示すブロック図である。
【0024】
プリンタ22は、紙送りモータ23によって媒体の一例としての印刷用紙Pを送る副走査送り機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復動させる主走査送り機構とを有している。ここで、副走査送り機構による印刷用紙Pの送り方向を副走査方向といい、主走査送り機構によるキャリッジ31の移動方向を主走査方向という。なお、キャリッジ31には、後述する補正用パターンの濃度読取手段をなす反射型光学センサ29が設けられている。
【0025】
また、プリンタ22は、キャリッジ31に搭載された吐出ヘッド60を駆動して液体の一例としてのインクの吐出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、紙送りモータ23、キャリッジモータ24、吐出ヘッド60、反射型光学センサ29および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路40は、コネクタ56を介してコンピュータ90に接続されている。このコンピュータ90は、プリンタ22のドライバーを搭載し、入力手段をなすキーボードや、マウス等の操作によるユーザの指令を受け付け、また、プリンタ22における種々の情報をディスプレイの画面表示によりユーザに提示するユーザインターフェイスをなしている。
【0026】
印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、紙送りモータ23の回転をプラテン26と用紙搬送ローラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図示省略)。また、キャリッジ31を往復動させる主走査送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検出する位置検出センサ39とを備えている。
【0027】
図2に示すように、制御回路40は、CPU41と、プログラマブルROM(PROM)43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備えた算術論理演算回路として構成されている。この制御回路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースを専用に行うI/F専用回路50と、このI/F専用回路50に接続され吐出ヘッド60を駆動してインクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ23およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回路54と、前記反射型光学センサを制御する制御回路53と、を備えている。I/F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56を介してコンピュータ90から供給される印刷信号PSを受け取ることができる。
なお、印刷用紙Pをプリンタ22へ供給するための給紙動作、印刷用紙Pをカラーインクジェットプリンタ22から排出させるための排紙動作も上記紙送りローラ23を用いて行われる。
【0028】
===反射型光学センサの構成例===
次に、図3を参照しつつ反射型光学センサの構成例について説明する。図3は、反射型光学センサ29の一例を説明するための模式図である 。
【0029】
反射型光学センサ29はキャリッジ31に取り付けられ、例えば白色光を発光する発光ダイオードから構成される発光部29aと例えばフォトトランジスタから構成される受光部29bを有している。発光部29aから発した光、すなわち入射光は印刷用紙Pにより反射され、その反射光は受光部29bで受光され、電気信号に変換される。受光した反射光の強さに応じた受光センサの出力値として、電気信号の大きさが測定される。したがって、反射型光学センサ29は、印刷用紙P上のパターンの濃度を読み取る濃度読取手段として機能する。
【0030】
なお、上記においては、図に示されるように、発光部29aと受光部29bは、一体となって反射型光学センサ29という機器を構成することとしたが、発光機器と受光機器のように各々別個の機器を構成してもよい。
また、上記においては、受光した反射光の強さを得るために、反射光を電気信号に変換した後に電気信号の大きさを測定することとしたが、これに限定されるものではなく、受光した反射光の強さに応じた受光センサの出力値を測定することができればよい。
【0031】
===吐出ヘッドの構成===
次に、吐出ヘッドの構成について、図4、図5、及び図6をも参照しつつ説明する。図4は、吐出ヘッド60の内部の概略構成を示す説明図である。図5は、ピエゾ素子PEとノズルNzとの構造を詳細に示した説明図である。図6は、吐出ヘッド60におけるノズルNzの配列を示す説明図である。
【0032】
キャリッジ31(図1)には、ブラック色(K)インク用のカートリッジ71aと、ライトブラック色(LK)インク用のカートリッジ71bと、シアン色(C)インク用のカートリッジ71cと、ライトシアン色(LC)インク用のカートリッジ71dと、マゼンタ色(M)インク用のカートリッジ71eと、ライトマゼンダ色(LM)インク用のカートリッジ71fと、イエロー色(Y)インク用のカートリッジ71gとが搭載可能である。
【0033】
キャリッジ31の下部には吐出ヘッド60が設けられており、当該吐出ヘッド60は計7個の各色別吐出ヘッド60a、60b、60c、60d、60e、60f、60gにより構成されている。キャリッジ31の底部には、これらの各色別吐出ヘッド60a、60b、60c、60d、60e、60f、60gにインクタンクからのインクを導く導入管67(図4参照)が設けられている。キャリッジ31にカートリッジ71a、71b、71c、71d、71e、71f、71gを上方から装着すると、各カートリッジに設けられた接続孔に導入管67が挿入され、各カートリッジから各色別吐出ヘッド60a、60b、60c、60d、60e、60f、60gへのインクの供給が可能となる。
【0034】
カートリッジ71a、71b、71c、71d、71e、71f、71gがキャリッジ31に装着されると、図4に示すようにカートリッジ内のインクが導入管67を介して吸い出され、キャリッジ31下部に設けられた各色別吐出ヘッド60a、60b、60c、60d、60e、60f、60gに導かれる。
【0035】
キャリッジ31下部に設けられた各色別吐出ヘッド60a、60b、60c、60d、60e、60f、60gには、ノズルNz毎に、電歪素子の一つであって応答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。そして、図5上段に図示するように、ピエゾ素子PEは、ノズルNzまでインクを導くインク通路68に接する位置に設置されている。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギの変換を行う素子である。本実施例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加することにより、図5下段に示すように、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路68の一側壁を変形させる。この結果、インク通路68の体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、インク滴Ipとなって、ノズルNzの先端から高速に吐出される。このインク滴Ipがプラテン26に装着された印刷用紙Pに染み込むことにより、ドットが形成されて印刷が行われる。
【0036】
図6に示すように、吐出ヘッド60は、副走査方向に沿った一直線上にそれぞれ配列されたブラックノズル列、ライトブラックノズル列、シアンノズル列、ライトシアンノズル列、マゼンタノズル列、ライトマゼンタノズル列、イエローノズル列、と、を有している。各ノズル列は、それぞれ180個のノズル#1〜#180を備えており、ノズル#1〜#180は、副走査方向に沿って一定のノズルピッチk・Dで配置されている。ここで、Dは副走査方向のドットピッチであり、kは整数である。以下では、ノズルピッチk・Dを表す整数kを、単に「ノズルピッチk」と呼ぶ。図6の例では、ノズルピッチkは4ドットである。但し、ノズルピッチkは、任意の整数に設定することができる。
【0037】
なお、吐出ヘッド60の副走査方向のヘッド長は約1インチである。
また、前述した反射型光学センサ29は、吐出ヘッド60と共に、キャリッジ31に取り付けられており、本実施の形態においては、図に示すように、反射型光学センサ29の副走査方向の位置は、前述したノズル#1の副走査方向の位置と一致している。
また、前述した主走査送り機構によるキャリッジ31の移動方向、すなわち、主走査方向は、ノズル列の方向に交差する。
【0038】
以上説明したハードウェア構成を有するプリンタ22は、紙送りモータ23により印刷用紙Pを搬送しつつ、キャリッジ31をキャリッジモータ24により往復動させ、同時に吐出ヘッド60のピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を行い、ドットを形成して印刷用紙P上に多色の画像を形成する。
【0039】
なお、ここでは、既に述べた通りピエゾ素子PEを用いてインクを吐出するヘッドを備えたプリンタ22を用いているが、吐出駆動素子としては、ピエゾ素子以外の種々のものを利用することが可能である。例えば、インク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生する泡(バブル)によりインクを吐出するタイプの吐出駆動素子を備えたプリンタに適用することも可能である。そして、制御回路40の構成も、各吐出駆動素子に駆動信号を供給し、主走査の往路と復路において、インク滴の経時的な吐出順序を同一に保つように駆動信号を生成するものであれば、どのようなものでもよい。
【0040】
===吐出ヘッドの駆動===
次に、吐出ヘッド60の駆動について、図7を参照しつつ説明する。図7は、ヘッド駆動回路52(図2)内に設けられた駆動信号発生部の構成を示すブロック図である。
図7において、駆動信号発生部は、複数のマスク回路204と、原駆動信号発生部206と、駆動信号補正部230とを備えている。マスク回路204は、吐出ヘッド61aのノズルn1〜n180をそれぞれ駆動するための複数のピエゾ素子PEに対応して設けられている。なお、図7において、各信号名の最後に付されたかっこ内の数字は、その信号が供給されるノズルの番号を示している。原駆動信号発生部206は、ノズルn1〜n180に共通に用いられる原駆動信号ODRVを生成する。この原駆動信号ODRVは、一画素分の主走査期間内に、第1パルスW1と第2パルスW2の2つのパルスを含む信号である。駆動信号補正部230は、マスク回路204が整形した駆動信号波形のタイミングを前後にずらし、補正を行う。この駆動信号波形のタイミングの補正によって、主走査方向のドット形成位置のズレが補正される。
なお、本実施の形態において、図7に示したヘッド駆動回路52(図2)内に設けられた駆動発生信号部は、ノズル列毎に設けられている。
【0041】
===主走査方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターン===
次に、図8を参照しつつ、主走査方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの概要について説明する。図8は、主走査方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの概要を説明するための図である。
【0042】
本実施の形態においては、主走査方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの一例として、前述した複数のノズル列のうち第一ノズル列(ここでは、当該ノズル列をブラックノズル列とする)からインクを吐出して形成されるドットの主走査方向のドット形成位置と、第一ノズル列とは異なる他の第二ノズル列からインクを吐出して形成されるドットの主走査方向のドット形成位置と、のズレを補正(本実施の形態において、当該補正をUni−D調整とも呼ぶ)するための補正用パターンと、主走査の往路においてノズル列からインクを吐出して形成されるドットの主走査方向のドット形成位置と、復路において前記ノズル列からインクを吐出して形成されるドットの主走査方向のドット形成位置とのズレを補正(本実施の形態において、当該補正をBi−D調整とも呼ぶ)するための補正用パターンについて説明する。
【0043】
<<<Uni−D調整用パターン>>>
Uni−D調整用パターンは、図8上図に示すように、例えば11個のサブパターンP1〜P11を有している。各サブパターンP1〜P11は、吐出ヘッド28を主走査方向に移動させて、その間に第一ノズル列(例えば、ブラックノズル列のノズル)と当該第一ノズル列とは異なる他の第二ノズル列によって印刷用紙P上にドットを形成させて印刷したものである。
【0044】
第一ノズル列については、印刷用紙P上に同一間隔(=1/180 インチ)にて、インク滴を吐出する。一方、第二ノズル列については、同様に同一間隔(=1/180 インチ)にて、インク滴を吐出するが、サブパターンP1〜P11毎に、吐出タイミングを変化させ、主走査方向にその変化量が順次変化するように並べて印刷する。すなわち、第一ノズル列からインクを吐出するタイミングと第二ノズル列からインクを吐出するタイミングとの差はサブパターンP1〜P11毎に異なっている。
【0045】
第二ノズル列についての吐出タイミングの変化量は、補正値を選択するために仮に設定した単位量ずつ、第一ノズル列により形成されるドットと第二ノズル列により形成されるドットとのズレ量が変化するように設定される。ここでは、当該単位量を、主走査方向の理想ドット間距離(=1/180 インチ)を、例えば8等分に分割した距離、即ち、(1/180 インチ)÷8=1/1440 インチとし、前記単位量づつ、ずれるように、第二ノズル列についての吐出タイミングをずらしてサブパターンP1〜P11を形成している。すなわち、サブパターンP1〜P11は、前記第一ノズル列からインクを吐出するタイミングと前記第二ノズル列からインクを吐出するタイミングとの差を前記補正値に応じてサブパターン毎に変化させて形成されている。
【0046】
例えば、サブパターンP1とサブパターンP2についてみれば、サブパターンP1における、第一ノズル列についての吐出タイミングと第二ノズル列についての吐出タイミングとのズレをΔP1とし、サブパターンP2における、第一ノズル列についての吐出タイミングと第二ノズル列についての吐出タイミングとのズレをΔP2とした場合、|ΔP1−ΔP2|=1/1440 インチ分、となっている。
【0047】
このようにして形成されたサブパターンP1〜P11において、第一ノズル列により印刷用紙P上に形成されたドットと、第二ノズル列により印刷用紙P上に形成されたドットとの重なりが大きいほど、サブパターンの濃度は薄くなり、第一ノズル列により印刷用紙P上に形成されたドットと、第二ノズル列により印刷用紙P上に形成されたドットとの重なりが小さいほど、サブパターン濃度は濃くなる。すなわち、Uni−D調整用パターンは濃度の異なる複数のサブパターンを有することとなる。図8下図は、各サブパターンの濃さを●印にて示し、●印のデータに基づいて補間して曲線で示したものであるが、図8上図に示した補正用パターンにおいては、サブパターンP6において最も前記濃度が薄く、サブパターンP2及びサブパターンP10において最も前記濃度が濃くなる。
【0048】
<<<Bi−D調整用パターン>>>
Bi−D調整用パターンは、図8上図に示すように、例えば11個のサブパターンP1〜P11を有している。各サブパターンP1〜P11は、吐出ヘッド28を主走査方向に往復させて、その間に特定列のノズル(例えば、ブラックノズル列のノズル)によって印刷用紙P上にドットを形成させて印刷したものである。
【0049】
往路においては、印刷用紙P上に同一間隔(=1/180 インチ)にて、インク滴を吐出する。一方、復路においては、同様に同一間隔(=1/180 インチ)にて、インク滴を吐出するが、サブパターンP1〜P11毎に、吐出タイミングを変化させ、主走査方向にその変化量が順次変化するように並べて印刷する。すなわち、往路においてノズル列からインクを吐出するタイミングと復路において前記ノズル列からインクを吐出するタイミングとの差はサブパターンP1〜P11毎に異なっている。
【0050】
復路における吐出タイミングの変化量は、補正値を選択するために仮に設定した単位量ずつ、往路のドットと復路のドットとのズレ量が変化するように設定される。ここでは、当該単位量を、主走査方向の理想ドット間距離(=1/180インチ)を、例えば8等分に分割した距離、即ち、(1/180 インチ)÷8=1/1440 インチとし、前記単位量づつ、ずれるように、復路の吐出タイミングをずらしてサブパターンP1〜P11を形成している。すなわち、サブパターンP1〜P11は、主走査の往路においてノズル列からインクを吐出するタイミングと復路において前記ノズル列からインクを吐出するタイミングとの差を前記補正値に応じてサブパターン毎に変化させて形成されている。
【0051】
例えば、サブパターンP1とサブパターンP2についてみれば、サブパターンP1における、往路の吐出タイミングと復路の吐出タイミングとのズレをΔP1とし、サブパターンP2における、往路の吐出タイミングと復路の吐出タイミングとのズレをΔP2とした場合、|ΔP1−ΔP2|=1/1440 インチ分、となっている。
【0052】
このようにして形成されたサブパターンP1〜P11において、往路にて印刷用紙P上に形成されたドットと、復路にて印刷用紙P上に形成されたドットとの重なりが大きいほど、サブパターンの濃度は薄くなり、往路にて印刷用紙P上に形成されたドットと、復路にて印刷用紙P上に形成されたドットとのの重なりが小さいほど、サブパターンの濃度は濃くなる。すなわち、Bi−D調整用パターンは濃度の異なる複数のサブパターンを有することとなる。図8下図は、各サブパターンの濃さを●印にて示し、●印のデータに基づいて補間して曲線で示したものであるが、図8上図に示した補正用パターンにおいては、サブパターンP6において最も前記濃度が薄く、サブパターンP2及びサブパターンP10において最も前記濃度が濃くなる。
【0053】
===補正用パターンを利用した主走査方向のドット形成位置のズレ補正方法===
本実施の形態では、図8上図に示した各サブパターンの濃度を反射型光学センサ29によって読み取って電気信号に変換し、濃度情報としての前記電気信号に基づいて、最も濃度の薄いサブパターンが、制御回路40によって抽出される。前述したとおり、第一ノズル列により(又は、往路にて)印刷用紙P上に形成されたドットと、第二ノズル列により(又は、復路にて)印刷用紙P上に形成されたドットとの重なりが大きいほど、サブパターンの濃度は薄くなるから、最も濃度の薄いサブパターンに対応した補正値が所望の補正値ということになる。したがって、最も濃度の薄いサブパターンに対応した補正値が、主走査方向のドット形成位置のズレを補正するための補正値として取得される。そして、後に実行される印刷の際には、当該補正値が前述した駆動信号補正部230に入力され、前記ズレが補正される。換言すれば、後に実行される印刷手順において、補正パターン形成手順で最も濃度の薄いサブパターンを形成した際の第二ノズル列についての(又は、復路における)インク吐出タイミングで、第二ノズル列からの(又は、復路での)インク吐出が行われる。
【0054】
===補正用パターンの形成処理の手順について===
次に、図9乃至図14を参照しつつ、補正用パターンの形成処理の手順について、二つの実施の形態を例に挙げて説明する。図9は、補正用パターン形成処理の第一の実施の形態に係る手順を説明するためのフローチャートである。図10A乃至図10Cは、補正用パターン形成処理を実施する際のノズル列と印刷用紙Pとの位置関係を示した第一の実施の形態に係る模式図である。図11は、補正用パターン形成処理を実施する際の紙送り量と使用ノズルを示した第一の実施の形態に係る図である。図12は、補正用パターン形成処理の第二の実施の形態に係る手順を説明するためのフローチャートである。図13A乃至図13Cは、補正用パターン形成処理を実施する際のノズル列と印刷用紙Pとの位置関係を示した第二の実施の形態に係る模式図である。図14は、補正用パターン形成処理を実施する際の紙送り量と使用ノズルを示した第二の実施の形態に係る図である。
【0055】
なお、本実施の形態においては、Uni−D調整の場合には、前述した7つのノズル列のうちブラックノズル列を前記第一ノズル列とし、残りのノズル列の各々を前記第二ノズル列とした複数の前記補正用パターン(本明細書において、かかる複数の補正用パターンから構成されるパターン群を補正用パターン群とも呼ぶ)を印刷用紙Pに形成する。また、Bi−D調整の場合には、前述した7つのノズル列毎に複数の前記補正用パターン(本明細書において、かかる複数の補正用パターンから構成されるパターン群を補正用パターン群とも呼ぶ)を印刷用紙Pに形成する。すなわち、Uni−D調整の場合には、6つの補正用パターンが形成され、Bi−D調整の場合には、7つの補正用パターンが形成される。以下の説明においては、便宜上、ブラックノズル列とイエローノズル列(Bi−D調整の場合には、イエローノズル列のみ)からインクを吐出して形成される補正用パターンをイエロー補正用パターン、ブラックノズル列とライトマゼンタノズル列(Bi−D調整の場合には、ライトマゼンタノズル列のみ)からインクを吐出して形成される補正用パターンをライトマゼンタ補正用パターン、ブラックノズル列とマゼンタノズル列(Bi−D調整の場合には、マゼンタノズル列のみ)からインクを吐出して形成される補正用パターンをマゼンタ補正用パターン、ブラックノズル列とライトシアンノズル列(Bi−D調整の場合には、ライトシアンノズル列のみ)からインクを吐出して形成される補正用パターンをライトシアン補正用パターン、ブラックノズル列とシアンノズル列(Bi−D調整の場合には、シアンノズル列のみ)からインクを吐出して形成される補正用パターンをシアン補正用パターン、ブラックノズル列とライトブラックノズル列(Bi−D調整の場合には、ライトブラックノズル列のみ)からインクを吐出して形成される補正用パターンをライトブラック補正用パターン、ブラックノズル列からインクを吐出して形成されるBi−D調整用パターンをブラック補正用パターンと呼ぶ。
【0056】
<<<第一の実施の形態>>>
プリンタ22は、ヘッド駆動回路52、モータ駆動回路54により、吐出ヘッド60、キャリッジモータ24、紙送りモータ23を駆動させる等して、補正用パターンを形成する。
まず、プリンタ22は、図10Aに示すように、吐出ヘッド60を移動させながらインクを吐出して、ライトマゼンタ補正用パターン及びライトシアン補正用パターンを形成する(ステップS2)。次に、印刷用紙Pを紙送り後、プリンタ22は、図10Bに示すように、吐出ヘッド60を移動させながらインクを吐出して、イエロー補正用パターン及びライトブラック補正用パターンを形成する(ステップS4)。次に、印刷用紙Pを紙送り後、プリンタ22は、図10Cに示すように、吐出ヘッド60を移動させながらインクを吐出して、マゼンタ補正用パターン、シアン補正用パターン、及び、Bi−D調整の場合にはブラック補正用パターンを形成する(ステップS6)。
【0057】
上述したように、本実施の形態においては、複数の補正用パターンの各々を、紙送りを挿みながら、ひとつひとつ形成していくのではなく、補正用パターンを形成する動作が、複数の前記補正用パターンについて並行して実行されて、補正用パターンが形成される。すなわち、上記においては、補正用パターンを形成する動作が、ライトマゼンタ補正用パターン及びライトシアン補正用パターンについて並行して実行され、イエロー補正用パターン及びライトブラック補正用パターンについて並行して実行され、マゼンタ補正用パターン、シアン補正用パターン、及び、Bi−D調整の場合にはブラック補正用パターンについて並行して実行されて、補正用パターンが形成される。
【0058】
また、上記から明らかなように、本実施の形態において、Uni−D調整の場合には、補正用パターンを形成する動作が並行して実行される複数の補正用パターンの、前記第一ノズル列から吐出されるインクの色は当該複数の補正用パターンで同一(本実施の形態においてはブラック色)であり、前記第二ノズル列から吐出されるインクの色は当該複数の補正用パターン毎に異なっている。また、Bi−D調整の場合には、補正用パターンを形成する動作が並行して実行される複数の補正用パターンの前記ノズル列から吐出されるインクの色は、当該複数の補正用パターン毎に異なっている。
【0059】
なお、図10A乃至図10Cにおいては、図を解りやすくするために、Bi−D調整の例を図示している。すなわち、Uni−D調整においては、前述したとおり、どの補正用パターンを形成する場合でも、ブラックノズル列からインクが吐出されるが、図10A乃至図10Cにおいては、かかる事項の図示を省略している。また、Uni−D調整においては、ブラック補正用パターンの形成は行われない。
【0060】
また、本実施の形態においては、前述した補正用パターン群を構成する少なくとも二つの補正用パターン(例えば、ライトマゼンタ補正用パターン及びライトシアン補正用パターン)について、補正用パターンを形成する動作が並行して実行されている。
【0061】
次に、補正用パターンの形成処理手順について、紙送り量や使用ノズル列等に着目しながら、図11を参照しつつ、さらに詳しく考察する。
【0062】
図11は、形成する補正用パターン毎に、紙送り量(単位はノズルピッチ)、累積紙送り量(単位はノズルピッチ)、使用するノズル、対応ステップ番号を表したものである。
【0063】
累積紙送り量とは、各補正用パターン形成の際の、最初の補正用パターン形成時を基準とした累積紙送り量であり、また、紙送り量とは、各補正用パターン形成の際の、1つ前の補正用パターン形成時を基準とした紙送り量である。
使用ノズルの欄には、各補正用パターン形成の際に使用するノズルの番号を表しており、図から明らかなとおり、補正用パターンを形成する動作が、二つの補正用パターンについて並行して実行される場合には、ノズル#47〜#90及びノズル#91〜134、すなわち44×2個のノズルが用いられ、三つの補正用パターンについて並行して実行される場合には、ノズル#25〜#68、ノズル#69〜112及びノズル#113〜156、すなわち44×3個のノズルが用いられる。
【0064】
対応ステップ番号の欄には、図9のフローチャートにおけるステップ番号を表している。
ここで、形成する補正用パターンの欄に、カギ括弧で回数が表されているが、これは、ライトマゼンタ補正用パターン及びライトシアン補正用パターン形成(ステップS2)と、イエロー補正用パターン及びライトブラック補正用パターン形成(ステップS4)においては、同色のドットの重ね打ちを実施することを意味している。
【0065】
例えば、ライトマゼンタ補正用パターン及びライトシアン補正用パターン形成の際には、プリンタ22は、吐出ヘッド60を移動させながらインクを吐出してドットを形成し、ライトマゼンタ補正用パターン及びライトシアン補正用パターンの第一回目の印刷を行う。次に、印刷用紙Pを紙送りしないで、プリンタ22は、吐出ヘッド60を移動させながら第一回目の印刷と同様のタイミングでインクを吐出して第一回目と同様のドット形成位置にドットを形成し、ライトマゼンタ補正用パターン及びライトシアン補正用パターンの第二回目の印刷を行う。さらに、印刷用紙Pを紙送りしないで、プリンタ22は、吐出ヘッド60を移動させながら第一及び第二回目の印刷と同様のタイミングでインクを吐出して第一及び第二回目と同様のドット形成位置にドットを形成し、ライトマゼンタ補正用パターン及びライトシアン補正用パターンの第三回目の印刷を行う。なお、図11中の紙送り量の欄の一部に0が記載されているが、これは、前述した各回の間に紙送りを行わないことを意味している。
そして、図11から明らかなように、前述した補正用パターン群を構成する補正用パターンのうち、ライトマゼンタ補正用パターン、ライトシアン補正用パターン、イエロー補正用パターン、及び、ライトブラック補正用パターンについては、重ねられて形成された同色のドットを有することとなる。
【0066】
また、補正用パターン群を構成する補正用パターンは、同色のドットが重ねられる回数に基づいて複数のグループにグループ分けされる。すなわち、図11に示されるように、ライトマゼンタ補正用パターンとライトシアン補正用パターンについては同色のドットを2回重ね打ちし、イエロー補正用パターン及びライトブラック補正用パターンについては同色のドットを1回重ね打ちし、マゼンタ補正用パターン、シアン補正用パターン、及びブラック補正用パターンについては重ね打ちを行わない(同色のドットを0回重ね打ちする)ので、ライトマゼンタ補正用パターンとライトシアン補正用パターンとは同一のグループに属し、イエロー補正用パターンとライトブラック補正用パターンとは同一のグループに属し、マゼンタ補正用パターンとシアン補正用パターンとブラック補正用パターンとは同一のグループに属する。
そして、補正用パターンを形成する動作が並行して実行される複数の補正用パターンは同一の前記グループに属することとなる。
【0067】
なお、本実施の形態においては、補正用パターンを形成する際に、副走査方向のドット解像度(以下、単に、ドット解像度とも呼ぶ)を180dpiとする。なお、ドット解像度は、これに限定されるものではなく、例えば、360dpiでもよいし、720dpiでもよい。このようにドット解像度を増加させた場合には、副走査方向のヘッド長が約1インチであり、ノズル列を構成するノズル数は180ドットであるから、一つの補正用パターンを形成し始めてから形成し終えるまでに、紙送りを行う手順を挿む必要がある。逆に、ドット解像度が180dpiであるときには、その必要はない。
【0068】
<<<第二の実施の形態>>>
プリンタ22は、ヘッド駆動回路52、モータ駆動回路54により、吐出ヘッド60、キャリッジモータ24、紙送りモータ23を駆動させる等して、補正用パターンを形成する。
【0069】
まず、プリンタ22は、図13Aに示すように、吐出ヘッド60を移動させながらインクを吐出して、イエロー補正用パターン、ライトマゼンタ補正用パターン、及び、マゼンタ補正用パターンを形成する(ステップS12)。次に、印刷用紙Pを紙送り後、プリンタ22は、図13Bに示すように、吐出ヘッド60を移動させながらインクを吐出して、ライトシアン補正用パターン、シアン補正用パターン、及び、ライトブラック補正用パターンを形成する(ステップS14)。次に、印刷用紙Pを紙送り後、プリンタ22は、図13Cに示すように、Bi−D調整の場合にはブラック補正用パターンを形成する(ステップS16)。
【0070】
上述したように、本実施の形態においても、複数の補正用パターンの各々を、紙送りを挿みながら、ひとつひとつ形成していくのではなく、補正用パターンを形成する動作が、複数の前記補正用パターンについて並行して実行されて、補正用パターンが形成される。すなわち、上記においては、補正用パターンを形成する動作が、イエロー補正用パターン、ライトマゼンタ補正用パターン、及び、マゼンタ補正用パターンについて並行して実行され、ライトシアン補正用パターン、シアン補正用パターン、及び、ライトブラック補正用パターンについて並行して実行されて、補正用パターンが形成される。
【0071】
また、上記から明らかなように、本実施の形態において、Uni−D調整の場合には、補正用パターンを形成する動作が並行して実行される複数の補正用パターンの、前記第一ノズル列から吐出されるインクの色は当該複数の補正用パターンで同一(本実施の形態においてはブラック色)であり、前記第二ノズル列から吐出されるインクの色は当該複数の補正用パターン毎に異なっている。また、Bi−D調整の場合には、補正用パターンを形成する動作が並行して実行される複数の補正用パターンの前記ノズル列から吐出されるインクの色は、当該複数の補正用パターン毎に異なっている。
【0072】
なお、図13A乃至図13Cにおいても、図を解りやすくするために、Bi−D調整の例を図示している。すなわち、Uni−D調整においては、前述したとおり、どの補正用パターンを形成する場合でも、ブラックノズル列からインクが吐出されるが、図13A乃至図13Cにおいては、かかる事項の図示を省略している。また、Uni−D調整においては、ブラック補正用パターンの形成は行われない。
また、本実施の形態においては、前述した補正用パターン群を構成する少なくとも二つの補正用パターン(例えば、イエロー補正用パターン、ライトマゼンタ補正用パターン、及び、マゼンタ補正用パターン)について、補正用パターンを形成する動作が並行して実行されている。
【0073】
次に、補正用パターンの形成処理手順について、紙送り量や使用ノズル列等に着目しながら、図14を参照しつつ、さらに詳しく考察する。
図14は、形成する補正用パターン毎に、紙送り量(単位はノズルピッチ)、累積紙送り量(単位はノズルピッチ)、使用するノズル、対応ステップ番号を表したものである。
【0074】
累積紙送り量とは、各補正用パターン形成の際の、最初の補正用パターン形成時を基準とした累積紙送り量であり、また、紙送り量とは、各補正用パターン形成の際の、1つ前の補正用パターン形成時を基準とした紙送り量である。
使用ノズルの欄には、各補正用パターン形成の際に使用するノズルの番号を表しており、図から明らかなとおり、補正用パターンを形成する動作が、一つの補正用パターンについて並行して実行される場合には、ノズル#69〜112、すなわち44個のノズルが用いられ、三つの補正用パターンについて並行して実行される場合には、ノズル#25〜#68、ノズル#69〜112及びノズル#113〜156、すなわち44×3個のノズルが用いられる。
【0075】
対応ステップ番号の欄には、図12のフローチャートにおけるステップ番号を表している。
ここで、形成する補正用パターンの欄に、カギ括弧で回数が表されているが、これは、補正用パターン形成の際に、180dpiより細かいドット解像度でドットを形成することを意味している。すなわち、第一の実施の形態においては、当該ドット解像度を180dpiとしたが、本実施の形態においては、当該ドット解像度を、ブラック補正用パターンを形成する際(ステップS16)には360dpi、それ以外の補正用パターンを形成する際(ステップS12及びステップS14)には720dpiとする。
そして、前述したとおり、ドット解像度をこのように増加させた場合には、副走査方向のヘッド長が約1インチであり、ノズル列を構成するノズル数は180ドットであるから、一つの補正用パターンを形成し始めてから形成し終えるまでに、紙送りを行う手順を挿む必要がある。
【0076】
例えば、720dpiの解像度で補正用パターンを形成する際には、プリンタ22は、吐出ヘッド60を移動させながらインクを吐出して、第一回目の補正用パターンの印刷を行う。次に、印刷用紙Pを1ドットピッチ分(=0.25ノズルピッチ分)紙送りして、プリンタ22は、吐出ヘッド60を移動させながら第一回目の印刷と同様のタイミングでインクを吐出して、補正用パターンの第二回目の印刷を行う。さらに、印刷用紙Pを1ドットピッチ分(=0.25ノズルピッチ分)紙送りして、プリンタ22は、吐出ヘッド60を移動させながら第一及び第二回目の印刷と同様のタイミングでインクを吐出して、補正用パターンの第三回目の印刷を行う。さらに、印刷用紙Pを1ドットピッチ分(=0.25ノズルピッチ分)紙送りして、プリンタ22は、吐出ヘッド60を移動させながら第一、第二、及び第三回目の印刷と同様のタイミングでインクを吐出して、補正用パターンの第四回目の印刷を行う。また、360dpiの解像度で補正用パターンを形成する場合には、前記紙送りの量を2ドットピッチ分(=0.5ノズルピッチ分)として、二回の印刷を行えばよい。
【0077】
図14から明らかなように、前述した補正用パターン群には、ドット解像度が互いに異なる補正用パターンが備えられている。
また、補正用パターン群を構成する補正用パターンは、当該ドット解像度に基づいて複数のグループにグループ分けされる。すなわち、当該ドット解像度を、ブラック補正用パターンを形成する際には360dpi、それ以外の補正用パターンを形成する際には720dpiとしたので、ブラック補正用パターン以外の補正用パターンは同一のグループに属し、当該グループはブラック補正用パターンの属するグループとは異なるグループである。
そして、補正用パターンを形成する動作が並行して実行される複数の補正用パターンは同一の前記グループに属することとなる。
このように、補正用パターンを形成する動作が、複数の補正用パターンについて並行して実行されることにより、ドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの形成処理を効率的に行うことが可能となる。
【0078】
すなわち、発明が解決しようとする課題の項で説明したとおり、複数の補正用パターンを形成する手順において、補正用パターンの各々を、紙送りを挿みながら、ひとつひとつ形成していくのでは、その手順は非効率的なものとなる。
そこで、上述したように、補正用パターンを形成する動作が、複数の補正用パターンについて並行して実行されれば、当該複数の補正用パターンの形成に要する時間が短縮化され、その結果として、ドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの形成処理が効率的に行われることとなる。
【0079】
===その他の実施の形態===
以上、一実施形態に基づき本発明に係る液体吐出装置等を説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、媒体として印刷用紙を例にとって説明したが、媒体として、フィルム、布、金属薄板等を用いてもよい。
【0080】
また、上記実施の形態においては、液体吐出装置の一例としてインクジェットプリンタについて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などに、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。このような分野に本技術を適用しても、液体を媒体に向かって吐出することができるという特徴があるので、前述した効果を維持することができる。
【0081】
また、上記実施の形態においては、インクジェットプリンタの一例としてカラーインクジェットプリンタについて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、モノクロインクジェットプリンタについても適用可能である。
【0082】
また、上記実施の形態においては、液体の一例としてインクについて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、金属材料、有機材料(特に高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、加工液、遺伝子溶液などを含む液体(水も含む)をノズルから吐出してもよい。
【0083】
また、上述したズレ補正は、ユーザの要求に基づいて行うようにしてもよいし、ユーザの指示無しに自動的に行うようにしてもよいし、プリンタがユーザの手に渡る前、例えば出荷時等に行うようにしてもよい。
【0084】
また、上記実施の形態においては、前記サブパターンの濃度を読み取るための濃度読取手段としての反射型光学センサを有し、該反射型光学センサにより前記サブパターンの濃度を読み取り、読み取った濃度情報に基づいて前記ズレを補正することとしたが、これに限定されるものではなく、他の手段によりズレを補正するための濃度情報を取得するようにしてもよい。
ただし、ズレを補正するための濃度情報を簡易に得ることができる点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
【0085】
また、上記実施の形態においては、複数の前記ノズル列を備え、前記補正用パターンは、複数の前記ノズル列のうち第一ノズル列からインクを吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置と、前記第一ノズル列とは異なる他の第二ノズル列からインクを吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置と、のズレを補正するための補正用パターンであり、前記第一ノズル列からインクを吐出して形成されるドットと、前記第二ノズル列からインクを吐出して形成されるドットと、を有し、かつ、前記第一ノズル列からインクを吐出するタイミングと前記第二ノズル列からインクを吐出するタイミングとの差をサブパターン毎に変化させて形成された前記複数のサブパターン、を有している、こととしたが、これに限定されるものではない。
ただし、このような場合には、Uni−D調整用パターンの形成処理を効率的に行うことが可能となる。
【0086】
また、上記実施の形態においては、相異なる色のインクを吐出する三以上の前記ノズル列を備え、前記動作が並行して実行される複数の前記補正用パターンの、前記第一ノズル列から吐出されるインクの色は複数の前記補正用パターンで同一であり、前記第二ノズル列から吐出されるインクの色は複数の前記補正用パターン毎に異なることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、前記第二ノズル列から吐出されるインクの色は複数の前記補正用パターンで同一であることとしてもよい。
ただし、第二ノズル列から吐出されるインクの色が複数の前記補正用パターン毎に異なる場合には、同一である場合に比べて、複数の前記補正用パターンを形成し各々の補正用パターンについてズレ補正を行うことの重要性が高まる。したがって、前述した効果、すなわち、Uni−D調整用パターンの形成処理を効率的に行うことが可能となるという効果がより顕著に発揮されることとなる点で、上記実施の形態の方が効果的である。
【0087】
また、上記実施の形態においては、三以上の前記ノズル列のうちの一を前記第一ノズル列とし、残りのノズル列の各々を前記第二ノズル列として形成された、前記ノズル列の数から1を減じた数の補正用パターン、から構成される補正用パターン群を形成し、該補正用パターン群を構成する少なくとも二つの補正用パターンについては、前記動作が並行して実行されることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、前記ノズル列の数から1を減じた数の補正用パターンから構成される補正用パターン群、を必ずしも形成する必要はない。すなわち、前記ノズル列の数から1を減じた数の補正用パターンのうち、一部かつ複数の補正用パターンのみを形成し、当該複数の補正用パターンについて、前記動作が並行して実行されることとしてもよい。
ただし、Uni−D調整の万全な実施が可能となる点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
【0088】
また、上記実施の形態においては、補正用パターンは、主走査の往路において前記ノズル列からインクを吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置と、復路において前記ノズル列からインクを吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置とのズレを補正するための補正用パターンであり、主走査の往路において前記ノズル列からインクを吐出して形成されるドットと、復路において前記ノズル列からインクを吐出して形成されるドットと、を有し、かつ、主走査の往路において前記ノズル列からインクを吐出するタイミングと復路において前記ノズル列からインクを吐出するタイミングとの差をサブパターン毎に変化させて形成された前記複数のサブパターン、を有している、こととしたが、これに限定されるものではない。
ただし、このような場合には、Bi−D調整用パターンの形成処理を効率的に行うことが可能となる。
【0089】
また、上記実施の形態においては、相異なる色のインクを吐出する複数の前記ノズル列を備え、前記動作が並行して実行される複数の前記補正用パターンの前記ノズル列から吐出されるインクの色は、複数の前記補正用パターン毎に異なることとしたがこれに限定されるものではない。例えば、前記ノズル列から吐出されるインクの色は複数の前記補正用パターンで同一であることとしてもよい。
ただし、ノズル列から吐出されるインクの色が複数の前記補正用パターン毎に異なる場合には、同一である場合に比べて、複数の前記補正用パターンを形成し各々の補正用パターンについてズレ補正を行うことの重要性が高まる。したがって、前述した効果、すなわち、Bi−D調整用パターンの形成処理を効率的に行うことが可能となるという効果がより顕著に発揮されることとなる点で、上記実施の形態の方が効果的である。
【0090】
また、上記実施の形態においては、前記ノズル列毎に形成された、前記ノズル列の数と等しい数の補正用パターン、から構成される補正用パターン群を形成し、該補正用パターン群を構成する少なくとも二つの補正用パターンについては、前記動作が並行して実行されることとしたが、これに限定されるものではない。
例えば、ノズル列の数と等しい数の補正用パターンから構成される補正用パターン群、を必ずしも形成する必要はない。すなわち、前記ノズル列の数と等しい数の補正用パターンのうち、一部かつ複数の補正用パターンのみを形成し、当該複数の補正用パターンについて、前記動作が並行して実行されることとしてもよい。
ただし、Bi−D調整の万全な実施が可能となる点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
【0091】
また、上記実施の形態においては、前記補正用パターン群を構成する総て又は一部の補正用パターンは、重ねられて形成された同色のドットを有しており、前記補正用パターン群を構成する補正用パターンを前記同色のドットが重ねられる回数に基づいて複数のグループにグループ分けした際に、前記動作が並行して実行される複数の補正用パターンは同一のグループに属することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、前記動作が並行して実行される複数の補正用パターンは同一のグループに属しないこととしてもよい。
【0092】
前述したとおり、補正用パターンが属する前記グループの相違により、補正用パターンを形成する動作が異なる。したがって、補正用パターンを形成する動作が並行して実行される複数の補正用パターンが同一のグループに属することとすれば、異なる補正用パターン形成動作を並行して実行することを回避することが可能となり、ドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの形成処理がより効率的に行われる点で、上記実施の形態の方が望ましい。
【0093】
また、上記実施の形態においては、インクの色がブラック色である補正用パターンと、インクの色がシアン色である補正用パターンと、インクの色がマゼンタ色である補正用パターンとは同一のグループに属し、インクの色がイエロー色である補正用パターンと、インクの色がライトブラック色である補正用パターンとは同一のグループに属し、インクの色がライトシアン色である補正用パターンと、インクの色がライトマゼンタ色である補正用パターンとは同一のグループに属することとしたが、これに限定されるものではなく、他のグループ分けを採用してもよい。
【0094】
前述したとおり、補正用パターンの濃度を読み取る際には、反射型光学センサの発光部から発した光、すなわち入射光が印刷用紙上の補正用パターンにより反射され、その反射光は反射型光学センサの受光部で受光され、電気信号に変換される。そして、かかる受光の際には、隣接するサブパターン間において、十分な出力レベル差を確保する必要がある。
【0095】
一方で、得られる出力レベル差は、補正用パターンの色によって異なる。すなわち、薄い色の補正用パターンは濃い色の補正用パターンよりも出力レベル差が小さくなる。
したがって、薄い色の補正用パターンほど重ね打ちの回数を増やすことで、十分な出力レベル差を確保することが可能となり、その結果として、精度の高いズレ補正が可能となる。
【0096】
上記グループ分けは、かかる観点から決定されたものであり、精度の高いズレ補正が可能となる点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
なお、上記グループ分けは、必ずしも、7色のインクがあることを前提にしたものではない。例えば、シアン色、マゼンタ色、イエロー色、ブラック色の4色インクを用いたプリンタについては、前記グループは、インクの色がブラック色である補正用パターンと、インクの色がシアン色である補正用パターンと、インクの色がマゼンタ色である補正用パターンとが属するグループと、インクの色がイエロー色である補正用パターンが属するグループの2グループということになる。
【0097】
また、上記実施の形態においては、前記補正用パターン群には、ノズル列方向のドット解像度が互いに異なる補正用パターンが備えられており、前記補正用パターン群を構成する補正用パターンを前記ドット解像度に基づいて複数のグループにグループ分けした際に、前記動作が並行して実行される複数の補正用パターンは同一のグループに属することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、前記動作が並行して実行される複数の補正用パターンは同一のグループに属しないこととしてもよい。
【0098】
前述したとおり、補正用パターンが属する前記グループの相違により、補正用パターンを形成する動作が異なる。したがって、補正用パターンを形成する動作が並行して実行される複数の補正用パターンが同一のグループに属することとすれば、異なる補正用パターン形成動作を並行して実行することを回避することが可能となり、ドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの形成処理がより効率的に行われる点で、上記実施の形態の方が望ましい。
【0099】
また、上記実施の形態においては、インクの色がシアン色である補正用パターンと、インクの色がマゼンタ色である補正用パターンと、インクの色がイエロー色である補正用パターンと、インクの色がライトブラック色である補正用パターンと、インクの色がライトシアン色である補正用パターンと、インクの色がライトマゼンタ色である補正用パターンとは同一のグループに属し、該グループはインクの色がブラック色である補正用パターンの属するグループとは異なるグループであることとしたが、これに限定されるものではなく、他のグループ分けを採用してもよい。
【0100】
前述したとおり、補正用パターンの濃度を読み取る際には、反射型光学センサの発光部から発した光、すなわち入射光が印刷用紙上の補正用パターンにより反射され、その反射光は反射型光学センサの受光部で受光され、電気信号に変換される。そして、かかる受光の際には、隣接するサブパターン間において、十分な出力レベル差を確保する必要がある。
【0101】
一方で、得られる出力レベル差は、補正用パターンの色によって異なる。すなわち、薄い色の補正用パターンは濃い色の補正用パターンよりも出力レベル差が小さくなる。
したがって、薄い色の補正用パターンほどドット解像度を細かくすることで、十分な出力レベル差を確保することが可能となり、その結果として、精度の高いズレ補正が可能となる。
【0102】
上記グループ分けは、かかる観点から決定されたものであり、精度の高いズレ補正が可能となる点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
なお、上記グループ分けは、必ずしも、7色のインクがあることを前提にしたものではない点については、既述のとおりである。
【0103】
また、上記実施の形態においては、補正用パターンの形成処理の手順について、二つの実施の形態を例に挙げてが、当該二つの例を組み合わせてもよい。例えば、ライトマゼンタ補正用パターンとライトシアン補正用パターンの形成動作を並行して実行し、双方の補正用パターン形成の際に、2回の重ね打ちを実施し、かつ、双方の補正用パターンのドット解像度を720dpiとしてもよい。
【0104】
また、上記実施の形態においては、ノズル列を構成するノズルのうち一部のノズルから液体を吐出して、補正用パターンを形成することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、副走査方向に複数のノズル列が並んで構成された吐出ヘッドを有するプリンタにおいて、複数の補正用パターンの形成動作を並行して実行する際に、前記複数のノズル列の総てのノズルからインクを吐出するようにしてもよい。
【0105】
===印刷システム等の構成===
次に、本発明に係る実施形態の一例である液体吐出システムとしての印刷システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0106】
図15は、印刷システムの外観構成を示した説明図である。印刷システム1000は、コンピュータ1102と、表示装置1104と、プリンタ1106と、入力装置1108と、読取装置1110とを備えている。コンピュータ1102は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置1104は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ1106は、上記に説明されたプリンタが用いられている。入力装置1108は、本実施形態ではキーボード1108Aとマウス1108Bが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置1110は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置1110AとCD−ROMドライブ装置1110Bが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばMO(Magneto Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても良い。
【0107】
図16は、図15に示した印刷システムの構成を示すブロック図である。コンピュータ1102が収納された筐体内にRAM等の内部メモリ1202と、ハードディスクドライブユニット1204等の外部メモリがさらに設けられている。
【0108】
なお、以上の説明においては、プリンタ1106が、コンピュータ1102、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取装置1110と接続されて印刷システムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、印刷システムが、コンピュータ1102とプリンタ1106から構成されても良く、印刷システムが表示装置1104、入力装置1108及び読取装置1110のいずれかを備えていなくても良い。
【0109】
また、例えば、プリンタ1106が、コンピュータ1102、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取装置1110のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、プリンタ1106が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
【0110】
このようにして実現された印刷システムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【0111】
【発明の効果】
本発明によれば、ドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの形成処理を効率的に行う液体吐出装置、及び、液体吐出システムを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェットプリンタ22を備えた印刷システムの概略構成図である。
【図2】制御回路40を中心とした液体吐出装置の一例としてのプリンタ22の構成を示すブロック図である。
【図3】反射型光学センサ29の一例を説明するための模式図である。
【図4】吐出ヘッド60の内部の概略構成を示す説明図である。
【図5】ピエゾ素子PEとノズルNzとの構造を詳細に示した説明図である。
【図6】吐出ヘッド60におけるノズルNzの配列を示す説明図である。
【図7】ヘッド駆動回路52内に設けられた駆動信号発生部の構成を示すブロック図である。
【図8】主走査方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンの概要を説明するための図である。
【図9】補正用パターン形成処理の第一の実施の形態に係る手順を説明するためのフローチャートである。
【図10】図10A乃至図10Cは、補正用パターン形成処理を実施する際のノズル列と印刷用紙Pとの位置関係を示した第一の実施の形態に係る模式図である。
【図11】補正用パターン形成処理を実施する際の紙送り量と使用ノズルを示した第一の実施の形態に係る図である。
【図12】補正用パターン形成処理の第二の実施の形態に係る手順を説明するためのフローチャートである。
【図13】図13A乃至図13Cは、補正用パターン形成処理を実施する際のノズル列と印刷用紙Pとの位置関係を示した第二の実施の形態に係る模式図である。
【図14】図14は、補正用パターン形成処理を実施する際の紙送り量と使用ノズルを示した第二の実施の形態に係る図である。
【図15】印刷システムの外観構成を示した説明図である。
【図16】図15に示した印刷システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
22 インクジェットプリンタ 23 紙送りモータ
24 キャリッジモータ 26 プラテン
29 反射型光学センサ 29a 発光部
29b 受光部 31 キャリッジ
32 操作パネル 34 摺動軸
36 駆動ベルト 38 プーリ
39 位置検出センサ 40 制御回路
41 CPU 43 PROM
44 RAM 45 キャラクタジェネレータ(CG)
50 I/F専用回路 52 ヘッド駆動回路
53 反射型光学センサ制御回路 54 モータ駆動回路
56 コネクタ 60 吐出ヘッド
60a〜60g 各色別吐出ヘッド 67 導入管
68 インク通路 71 カートリッジ
71a ブラック色(K)インク用のカートリッジ
71b ライトブラック色(LK)インク用のカートリッジ
71c シアン色(C)インク用のカートリッジ
71d ライトシアン色(LC)インク用のカートリッジ
71e マゼンタ色(M)インク用のカートリッジ
71f ライトマゼンダ色(LM)インク用のカートリッジ
71g イエロー色(Y)インク用のカートリッジ
90 コンピュータ 204 マスク回路
206 原駆動信号発生部 230 駆動信号補正部
1000 印刷システム 1102 コンピュータ
1104 表示装置 1106 プリンタ
1108 入力装置 1108A キーボード
1108B マウス 1110 読取装置
1110A フレキシブルディスクドライブ装置
1110B CD−ROMドライブ装置
1202 内部メモリ
1204 ハードディスクドライブユニット
Ip インク滴
Nz ノズル
P 印刷用紙
PE ピエゾ素子
PS 印刷信号

Claims (15)

  1. 液体を吐出して媒体にドットを形成するためのノズルが列状に配置されたノズル列、を備え、
    濃度の異なる複数のサブパターンを備えた補正用パターンであって、前記サブパターンの前記濃度の相違に基づいて前記ノズル列の方向に交差する交差方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンを、前記ノズル列から前記液体を吐出して前記媒体に複数形成する液体吐出装置において、
    前記補正用パターンを形成する動作が、複数の前記補正用パターンについて並行して実行されることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置において、
    前記サブパターンの濃度を読み取るための濃度読取手段を有し、該濃度読取手段により前記サブパターンの濃度を読み取り、読み取った濃度情報に基づいて前記ズレを補正することを特徴とする液体吐出装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の液体吐出装置において、
    複数の前記ノズル列を備え、
    前記補正用パターンは、複数の前記ノズル列のうち第一ノズル列から液体を吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置と、前記第一ノズル列とは異なる他の第二ノズル列から液体を吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置と、のズレを補正するための補正用パターンであり、前記第一ノズル列から液体を吐出して形成されるドットと、前記第二ノズル列から液体を吐出して形成されるドットと、を有し、かつ、前記第一ノズル列から液体を吐出するタイミングと前記第二ノズル列から液体を吐出するタイミングとの差をサブパターン毎に変化させて形成された前記複数のサブパターン、を有している、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  4. 請求項3に記載の液体吐出装置において、
    相異なる色の液体を吐出する三以上の前記ノズル列を備え、
    前記動作が並行して実行される複数の前記補正用パターンの、前記第一ノズル列から吐出される前記液体の色は複数の前記補正用パターンで同一であり、前記第二ノズル列から吐出される前記液体の色は複数の前記補正用パターン毎に異なることを特徴とする液体吐出装置。
  5. 請求項4に記載の液体吐出装置において、
    三以上の前記ノズル列のうちの一を前記第一ノズル列とし、残りのノズル列の各々を前記第二ノズル列として形成された、前記ノズル列の数から1を減じた数の補正用パターン、
    から構成される補正用パターン群を形成し、
    該補正用パターン群を構成する少なくとも二つの補正用パターンについては、前記動作が並行して実行されることを特徴とする液体吐出装置。
  6. 請求項1又は請求項2に記載の液体吐出装置において、
    前記補正用パターンは、
    主走査の往路において前記ノズル列から液体を吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置と、復路において前記ノズル列から液体を吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置とのズレを補正するための補正用パターンであり、主走査の往路において前記ノズル列から液体を吐出して形成されるドットと、復路において前記ノズル列から液体を吐出して形成されるドットと、を有し、かつ、主走査の往路において前記ノズル列から液体を吐出するタイミングと復路において前記ノズル列から液体を吐出するタイミングとの差をサブパターン毎に変化させて形成された前記複数のサブパターン、を有している、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  7. 請求項6に記載の液体吐出装置において、
    相異なる色の液体を吐出する複数の前記ノズル列を備え、
    前記動作が並行して実行される複数の前記補正用パターンの前記ノズル列から吐出される前記液体の色は、複数の前記補正用パターン毎に異なることを特徴とする液体吐出装置。
  8. 請求項7に記載の液体吐出装置において、
    前記ノズル列毎に形成された、前記ノズル列の数と等しい数の補正用パターン、
    から構成される補正用パターン群を形成し、
    該補正用パターン群を構成する少なくとも二つの補正用パターンについては、前記動作が並行して実行されることを特徴とする液体吐出装置。
  9. 請求項5又は請求項8に記載の液体吐出装置において、
    前記補正用パターン群を構成する総て又は一部の補正用パターンは、重ねられて形成された同色のドットを有しており、
    前記補正用パターン群を構成する補正用パターンを前記同色のドットが重ねられる回数に基づいて複数のグループにグループ分けした際に、前記動作が並行して実行される複数の補正用パターンは同一のグループに属することを特徴とする液体吐出装置。
  10. 請求項9に記載の液体吐出装置において、
    前記液体の色がブラック色である補正用パターンと、前記液体の色がシアン色である補正用パターンと、前記液体の色がマゼンタ色である補正用パターンとは同一のグループに属し、前記液体の色がイエロー色である補正用パターンと、前記液体の色がライトブラック色である補正用パターンとは同一のグループに属し、前記液体の色がライトシアン色である補正用パターンと、前記液体の色がライトマゼンタ色である補正用パターンとは同一のグループに属することを特徴とする液体吐出装置。
  11. 請求項5又は請求項8に記載の液体吐出装置において、
    前記補正用パターン群には、ノズル列方向のドット解像度が互いに異なる補正用パターンが備えられており、前記補正用パターン群を構成する補正用パターンを前記ドット解像度に基づいて複数のグループにグループ分けした際に、前記動作が並行して実行される複数の補正用パターンは同一のグループに属することを特徴とする液体吐出装置。
  12. 請求項11に記載の液体吐出装置において、
    前記液体の色がシアン色である補正用パターンと、前記液体の色がマゼンタ色である補正用パターンと、前記液体の色がイエロー色である補正用パターンと、前記液体の色がライトブラック色である補正用パターンと、前記液体の色がライトシアン色である補正用パターンと、前記液体の色がライトマゼンタ色である補正用パターンとは同一のグループに属し、該グループは前記液体の色がブラック色である補正用パターンの属するグループとは異なるグループであることを特徴とする液体吐出装置。
  13. 液体を吐出して媒体にドットを形成するためのノズルが列状に配置されたノズル列、を備え、
    濃度の異なる複数のサブパターンを備えた補正用パターンであって、前記サブパターンの前記濃度の相違に基づいて前記ノズル列の方向に交差する交差方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンを、前記ノズル列から前記液体を吐出して前記媒体に複数形成する液体吐出装置において、
    前記補正用パターンを形成する動作が、複数の前記補正用パターンについて並行して実行され、
    前記サブパターンの濃度を読み取るための濃度読取手段を有し、該濃度読取手段により前記サブパターンの濃度を読み取り、読み取った濃度情報に基づいて前記ズレを補正し、
    複数の前記ノズル列を備え、前記補正用パターンは、複数の前記ノズル列のうち第一ノズル列から液体を吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置と、前記第一ノズル列とは異なる他の第二ノズル列から液体を吐出して形成されるドットの前記交差方向のドット形成位置と、のズレを補正するための補正用パターンであり、前記第一ノズル列から液体を吐出して形成されるドットと、前記第二ノズル列から液体を吐出して形成されるドットと、を有し、かつ、前記第一ノズル列から液体を吐出するタイミングと前記第二ノズル列から液体を吐出するタイミングとの差をサブパターン毎に変化させて形成された前記複数のサブパターン、を有しており、
    相異なる色の液体を吐出する三以上の前記ノズル列を備え、前記動作が並行して実行される複数の前記補正用パターンの、前記第一ノズル列から吐出される前記液体の色は複数の前記補正用パターンで同一であり、前記第二ノズル列から吐出される前記液体の色は複数の前記補正用パターン毎に異なり、
    三以上の前記ノズル列のうちの一を前記第一ノズル列とし、残りのノズル列の各々を前記第二ノズル列として形成された、前記ノズル列の数から1を減じた数の補正用パターン、から構成される補正用パターン群を形成し、該補正用パターン群を構成する少なくとも二つの補正用パターンについては、前記動作が並行して実行され、
    前記補正用パターン群を構成する総て又は一部の補正用パターンは、重ねられて形成された同色のドットを有しており、前記補正用パターン群を構成する補正用パターンを前記同色のドットが重ねられる回数に基づいて複数のグループにグループ分けした際に、前記動作が並行して実行される複数の補正用パターンは同一のグループに属し、
    前記液体の色がブラック色である補正用パターンと、前記液体の色がシアン色である補正用パターンと、前記液体の色がマゼンタ色である補正用パターンとは同一のグループに属し、前記液体の色がイエロー色である補正用パターンと、前記液体の色がライトブラック色である補正用パターンとは同一のグループに属し、前記液体の色がライトシアン色である補正用パターンと、前記液体の色がライトマゼンタ色である補正用パターンとは同一のグループに属することを特徴とする液体吐出装置。
  14. 液体を吐出して媒体にドットを形成するためのノズルが列状に配置されたノズル列、を備えた液体吐出装置により、
    濃度の異なる複数のサブパターンを備えた補正用パターンであって、前記サブパターンの前記濃度の相違に基づいて前記ノズル列の方向に交差する交差方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンを、前記ノズル列から前記液体を吐出して前記媒体に複数形成する補正用パターン形成方法において、
    前記補正用パターンを形成する動作が、複数の前記補正用パターンについて並行して実行されることを特徴とする補正用パターン形成方法。
  15. コンピュータ、コンピュータに接続可能な表示装置、及び、コンピュータに接続可能な液体吐出装置であって、液体を吐出して媒体にドットを形成するためのノズルが列状に配置されたノズル列、を備え、濃度の異なる複数のサブパターンを備えた補正用パターンであって、前記サブパターンの前記濃度の相違に基づいて前記ノズル列の方向に交差する交差方向のドット形成位置のズレを補正するための補正用パターンを、前記ノズル列から前記液体を吐出して前記媒体に複数形成する液体吐出装置であって、前記補正用パターンを形成する動作が、複数の前記補正用パターンについて並行して実行される液体吐出装置、を具備することを特徴とする液体吐出システム。
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JP2009056719A (ja) * 2007-08-31 2009-03-19 Seiko Epson Corp 液体吐出装置およびその制御方法並びにプログラム

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JP2003039793A (ja) * 2001-07-27 2003-02-13 Fuji Xerox Co Ltd 記録位置調整用パターンの形成方法、画像記録位置調整方法、記録位置調整用パターン形成装置及び画像記録装置

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