JP2004330243A - 鋳造品の貫通孔のバリ除去方法及びバリ除去方法に用いられるパンチ - Google Patents

鋳造品の貫通孔のバリ除去方法及びバリ除去方法に用いられるパンチ Download PDF

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Tsuneo Amita
恒夫 網田
Hideo Minami
英雄 南
Tsumoru Kakee
積 掛江
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Abstract

【課題】トリミングプレス金型を用いて、鋳造品の貫通孔にバリ残りが生じないようにバリの除去を行うことができる鋳造品の貫通孔のバリ除去方法及びバリ除去方法に用いるパンチの提供。
【解決手段】バリ除去方法では鋳造工程と押圧工程とを行う。鋳造工程では、鋳造品に形成される貫通孔11aの内周面に、積極的に貫通孔11aの軸芯に向けて延出する厚いバリ11Aを設ける。また、バリ11Aの延出端に湯溜り部11Bを設ける。押圧工程では、湯溜り部押圧部22と刃部23とを有するパンチ2の湯溜り部押圧部22で湯溜り部11Bを押圧して、湯溜まり部11Bをバリ11Aと共に貫通孔11aの内周面から除去する。また、刃部23によってバリ11Aを切断してバリ11Aを除去する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バリ除去方法及び当該バリ除去方法に用いられるパンチに関し、特に、鋳造品に形成されている鋳抜き孔等の貫通孔に生じているバリを除去するための、鋳造品の貫通孔のバリ除去方法及びバリ除去方法に用いられるパンチに関する。
【0002】
【従来の技術】
鋳造後に金型から取り出される鋳造品には、製品となる製品部分にバリ等が付着している。図6に示されるように、鋳造品101は、製品となる製品部分111と、図示せぬ金型のゲート、オーバーフローゲート、ランナーでそれぞれ凝固した金属溶湯からなるゲート部112、オーバーフローゲート部113、ランナー部114とを有している。これらは、製品部分111から延出して一体に成形されている。また、製品部分111には、鋳抜き孔である貫通孔111aが形成されており、貫通孔111aの内周面であって図示せぬ金型の分割面相当位置にはバリ111Aが生じている。また、製品部分111の外周面上であって図示せぬ金型の分割面相当位置にも外周バリ111C、111Dが生じている。これらバリ111A、外周バリ111C、111Dの厚さは、通常0.1mm〜0.15mm程度である。
【0003】
ゲート部112、オーバーフローゲート部113、ランナー部114、外周バリ111C、111D、及び貫通孔111aの内周面のバリ111Aは、上型及び下型を備える図示せぬトリミングプレス金型によって、製品部分111から除去される。具体的には上型には、ゲート部112、オーバーフローゲート部113、ランナー部114、外周バリ111C、111Dを切断するための図示せぬプレス刃と、貫通孔111aの内周面のバリ111Aを打抜くための図示せぬパンチとが設けられている。貫通孔111aの貫通方向に垂直な面で切ったパンチの先端部の形状は、当該垂直な面で切った貫通孔111aの内周面の形状よりもわずかに小さい相似形をなす。鋳造品101が図示せぬトリミングプレス金型の下型に載置され、上型を下型に対して相対的に一回接近させることにより、図示せぬプレス刃によって同時にゲート部112、オーバーフローゲート113、ランナー部114、及び外周バリ111C、111Dを切断して除去する。これと同時に、貫通孔111aの内周面のバリ111Aを図示せぬパンチによって打抜いて除去する。
【0004】
製品部分に形成された貫通孔の内周面のバリを除去するバリ除去方法が記載されている技術水準を示す先行技術文献としては、特許第3144768号公報が挙げられる。同公報には、従来技術として、鋳造品に鉛直方向に向かって形成された中空部の内周面にバリが形成されている場合の、当該バリを除去するバリ取り装置が記載されている。また、同公報の発明の実施の形態には、鋳造品に鉛直方向に対して所定の角度で傾斜して形成された中空部の内周面にバリが形成されている場合の、当該バリを除去するバリ取り装置が記載されている。バリ取り装置では、スライドパンチが中空部に挿入されてゆくことによって、中空部の内周面に生じているバリが除去される。
【0005】
【特許文献1】
特許第3144768号公報(2頁〜4頁、図1〜図3、図7)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の鋳造品の貫通孔のバリ除去方法及びバリ除去方法に用いられるパンチでは、パンチでバリ111Aを打抜こうとしてもバリ111Aを完全には除去できないことがあり、バリ残りの状態、即ち、バリ111Aがねじれて貫通孔111aの内周面に付着したままぶらさがった状態となることがしばしば生じていた。このため、トリミングプレス金型によるバリ除去作業の後に、別途残ったバリ111Aを除去するための後加工が必要となっていた。
【0007】
そこで、本発明は、トリミングプレス金型を用いて、鋳造品の貫通孔にバリ残りが生じないようにバリの除去を行うことができる鋳造品の貫通孔のバリ除去方法及びバリ除去方法に用いるパンチを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、金型のキャビティ内に金属溶湯を充填して貫通孔11aが形成された鋳造品1を鋳造するときに、該貫通孔11aの内周面から該貫通孔11aの軸芯へ向けて延出するバリ11Aと、該バリ11Aの延出端から延出する湯溜り部11Bとを設ける鋳造工程と、該鋳造品1をトリミングプレス金型の下型に載置し、該トリミングプレス金型の上型であって該湯溜り部11Bに対向する位置に設けられたパンチ2によって、該湯溜り部11Bを該貫通孔11aの貫通方向に押圧する押圧工程とを行うことにより、該湯溜り部11Bを該バリ11Aと共に該内周面から除去する鋳造品の貫通孔のバリ除去方法を提供している。
【0009】
また、本発明は、上記バリ除去方法に用いられる該パンチであって、該湯溜り部11Bに対向する位置に設けられ該湯溜り部11Bを該貫通孔11aの貫通方向に押圧するための湯溜り部押圧部22と、該内周面と該バリ11Aとの略接続位置に対向する位置に設けられ、該湯溜り部押圧部22よりも該湯溜り部押圧部22による該湯溜り部11Bの押圧方向に対して後退した位置に設けられた刃部23とを備えるバリ除去方法に用いられるパンチ2を提供している。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態による鋳造品の貫通孔のバリ除去方法及びバリ除去方法に用いるパンチについて説明する。先ず、鋳造品の貫通孔のバリ除去方法によってバリ除去が行われる鋳造品について図1乃至図2に基づき説明する。図1に示されるように、鋳造後に金型から取り出される鋳造品1は、製品となる製品部分11と、金型のゲート、オーバーフローゲート、ランナーでそれぞれ凝固した金属溶湯からなる複数のゲート部12、オーバーフローゲート部13、ランナー部14とを備える。これらゲート部12、オーバーフローゲート部13、ランナー部14は、製品部分から延出して一体に成形されている。製品部分11には、鋳抜き孔である貫通孔11aが形成されている。
【0011】
なお、図1に現れている製品部分11の部分は、図2に示される製品部分11の分割面相当位置11bよりも上側に相当し、金型の固定型により画成されるキャビティの部分において成形される。図2に示される製品部分11の、分割面相当位置11bよりも下側の部分は、金型の可動型により画成されるキャビティの部分において成形される。
【0012】
また、図3及び図5においては、鋳造品1の製品部分11は、これらの図において図示されている上半分が、金型の固定型により画成されるキャビティの部分において成形され、図2に示される製品部分11の分割面相当位置11bよりも上側に相当する。下半分は金型の可動型により画成されるキャビティの部分において成形され、図2に示される製品部分11の分割面相当位置11bよりも下側に相当する。
【0013】
貫通孔11aの内周面であって金型の分割面相当位置11b(図3、図5)には、貫通孔11aの内周面から貫通孔11aの軸芯に向かって延出するバリ11Aが設けられている。バリ11Aは、図示せぬ金型を構成する可動型と固定型との分割面の位置に相当する分割面相当位置11bにたまたま生じたのではなく、図示せぬ金型の固定型の分割面上に、キャビティに連通する浅い図示せぬバリ凹部を予め積極的に形成しておき、このバリ凹部にキャビティから金属溶湯が流入し凝固することによって設けられたものである。図示せぬバリ凹部の深さは0.5mmであるため、図示せぬ金型の可動型と固定型とを結ぶ方向、即ち、貫通孔11aの貫通方向におけるバリ11Aの厚さも0.5mmとなっている。延出方向におけるバリ11Aの長さは5.0mmである。
【0014】
バリ11Aの延出端には湯溜り部11Bが設けられている。湯溜り部11Bは、バリ11Aの延出端から貫通孔11aの軸芯の方向に延出しており、貫通孔11aの貫通方向における厚さは3.0mmである。延出方向における湯溜り部11Bの長さは、5.0mmである。湯溜り部11Bは、図示せぬ金型の固定型の分割面上に、図示せぬバリ凹部に連通する図示せぬ湯溜り部凹部を予め形成しておき、この湯溜り部凹部にバリ凹部から金属溶湯が流入し凝固することによって設けられたものである。図示せぬ湯溜り部凹部の深さは、3.0mmである。
【0015】
また、製品部分11の外周面上であって、金型の分割面相当位置11bの複数のゲート部12どうしの間及び複数のオーバーフローゲート部13どうしの間の位置と、図1における製品部分11の左右の側面の位置とには、それぞれ外周バリ11C、11Dが設けられている。外周バリ11C、11Dは、製品部分11の外周面から離間する方向に延出しており、図示せぬ金型の可動型と固定型とを結ぶ方向における厚さは、それぞれ0.5mmである。延出方向における外周バリ11C、11Dの長さは5.0mmである。外周バリ11C、11Dもたまたま生じたものではなく、図示せぬ金型の可動型の分割面上に、キャビティに連通する図示せぬ外周バリ凹部を予め積極的に形成しておき、この外周バリ凹部にキャビティから金属溶湯が流入し凝固することによって設けられたものである。図示せぬ外周バリ凹部の深さは0.5mmである。
【0016】
次に、鋳造品の貫通孔のバリ除去方法で用いられるパンチ2(図4)について説明する。パンチ2は、図示せぬ上型と図示せぬ下型とを備える図示せぬトリミングプレス金型の上型に、その長手方向の一端部20Aが最も下型に近い鉛直下方の位置となるようにして設けられる。パンチ2は、鋳造品1に形成された貫通孔11aの数と同数、即ち、3つ設けられており、各パンチ2は鋳造品1に形成された3つ貫通孔11aの形状にそれぞれ倣った形状をなす。例えば、図4に示されるパンチ2は、図1に示される鋳造品1の左右方向に3つ並んで形成された貫通孔11aのうちの中央の貫通孔11aに倣った形状をなす。
【0017】
なお、上型には、パンチ2以外に、ゲート部12、ランナー部14、及び外周バリ11C、11Dを切断するためのプレス刃が設けられている。トリミングプレス金型の上型は、下型に対して相対的に接近・離間可能であり、トリミングプレス金型の下型には鋳造品1が載置される。
【0018】
図4に示されるように、パンチ2は本体部21を有しており、本体部21の長手方向、即ち、図4(a)の上下方向に垂直に切った断面は、貫通孔11a(図1)を貫通方向に垂直に切った断面形状よりわずかに小さい相似形状をなしている。貫通孔11aは、前述のように鋳抜き孔であるため、その内周面は、図3又は図5に示されるように、分割面相当位置11bに向かって縮径するテーパ面となっている。分割面相当位置11b、即ち、内周面の径が最も小さくなっている位置では、図5に示されるように、貫通孔11aに挿入された状態のパンチ2と内周面との間には隙間が生じている。
【0019】
パンチ2の長手方向の一端部には、図4及び図5に示されるように、湯溜り部押圧部22と刃部23とが設けられている。後述のようにバリ除去方法が行われるときには、トリミングプレス金型の上型の下型への接近に伴い、パンチ2は、その一端部20Aから製品部分11に形成された貫通孔11aに挿入されてゆき、一端部20Aが湯溜り部11Bを押圧するように構成されている。
【0020】
湯溜り部押圧部22は、パンチ2の一端部20Aであって鋳造品1の湯溜り部11Bに対向する位置に設けられており、一端部20Aにおいて突出している。湯溜り部押圧部22の突出端は、パンチ2の長手方向に垂直な平面をなす。湯溜り部押圧部22は圧延鋼材からなり、パンチ2における他の部分とは異なる材料により構成されている。本体部21及び刃部23からなる当該他の部分はSKD11によって構成されている。湯溜り部押圧部22には、湯溜り部押圧部22を貫通するネジ穴22aが形成されており、ネジ穴22aに対向する本体部21の位置にも図示せぬネジ穴が形成されている。湯溜り部押圧部22のネジ穴22aに皿ネジ24が螺合し、本体部21の図示せぬネジ穴に皿ネジ24が螺合することによって、湯溜り部押圧部22は本体部21に固定されている。
【0021】
湯溜り部押圧部22と、パンチ2の湯溜り部押圧部22以外の部分とを異なる材料によって構成して別個に製造し、皿ネジ24によって湯溜り部押圧部22を本体部21に固定するようにしたため、パンチ2の一端部20Aを複雑な形状とするための難しい加工を行わずに済み、パンチ2の製造を容易とすることができる。
【0022】
湯溜り部押圧部22の外周は、パンチ2の軸芯に垂直の面で切った断面がパンチ2の外周と相似形状をなし、パンチ2の本体部21の外周をなす側面21Aから6.0mmほどパンチ2の軸芯寄りに位置している。一端部20Aにおいて突出する湯溜り部押圧部22の突出長さA(図5)は、4.0mmである。
【0023】
パンチ2の一端部20Aにおける外周の輪郭は、本体部21と同様に、図4の(b)に示されるように、貫通孔11aを貫通方向に垂直な面で切った断面形状よりもわずかに小さい相似形状をなす。刃部23は、貫通孔11aの内周面に設けられたバリ11Aと内周面との略接続位置に対向するパンチ2の一端部20Aの位置、即ち、パンチ2の一端部20Aにおける外周の輪郭の位置に、当該輪郭に沿って外周全周にわたって設けられている。刃部23の先端は、湯溜り部押圧部22の突出端をなす平面よりも、パンチ2による湯溜り部11Bの押圧方向に対して後退した位置、換言すれば、パンチ2が製品部分11の貫通孔11aに挿入されてゆく方向に対して後退した位置に配置されている。
【0024】
パンチ2は、パンチ2の軸芯に近い側面23Aと遠い側面23Bとを有しているが、遠い側面23Bはパンチ2の本体部21の外周をなす側面21Aと面一であり、近い側面23Aは遠い側面23Bに対して、図5のBで示される30°の角度をなす。また、刃部23の先端部分は、遠い側面23Bに対して垂直をなす平面をなしており、当該平面と遠い側面23Bとの接続位置から、当該平面と近い側面23Aとの接続位置までの距離C(図5)は、0.5mmである。刃部23の自由端をなす先端から、刃部23が本体部21に接続されている基端までの長さは、1.5mmである。
【0025】
貫通孔11aのバリ除去方法では、鋳造工程と押圧工程とを行う。鋳造工程では、前述のように図示せぬバリ凹部、外周バリ凹部、及び湯溜り部凹部の形成された金型のキャビティ内に金属溶湯を充填して、バリ11Aと湯溜り部11Bと外周バリ11C、11Dとが設けられた鋳造品1を鋳造する。
【0026】
押圧工程では、先ず、鋳造工程においてバリ11Aと湯溜り部11Bと外周バリ11C、11Dとが設けられた鋳造品1を、パンチ2の一端部20Aが鋳造品1の製品部分11の貫通孔11aの開口部に対向するように、且つ、図示せぬトリミングプレス金型の上型の移動する方向に貫通孔11aの貫通方向が一致するようにしてトリミングプレス金型の下型に載置する。鋳造品1は、まだ温度が高い状態のうちにトリミングプレス金型の下型に載置される。
【0027】
次に、上型を下型に対して相対的に接近させてゆき、パンチ2の一端部20Aを製品部分11の貫通孔11aに挿入してゆく。そして、図5に示されるように、湯溜り部押圧部22を湯溜り部11Bに当接させ、貫通孔11aの貫通方向に押圧することによって、バリ11Aを当該バリ11Aと貫通孔11aの内周面との接続位置において折り、湯溜り部11Bをバリ11Aと共に貫通孔11aの内周面から離脱させ除去する。そして、更にパンチ2を貫通孔11aに挿入し続けてゆき、内周面から離脱しなかったバリ11Aを、パンチ2の刃部23によって当該バリ11Aと貫通孔11aの内周面との接続位置において切断する。
【0028】
大抵の場合は、湯溜り部押圧部22で湯溜り部11Bを押圧することにより、湯溜り部11Bをバリ11Aと共に貫通孔11aの内周面から離脱させることができるのであるが、バリ11Aが曲がるだけで貫通孔11aの内周面から離脱しないことがある。このよう場合であっても、内周面から離脱しなかったバリ11Aをパンチ2の刃部23によって、当該バリ11Aと貫通孔11aの内周面との接続位置において切断することができる。
【0029】
押圧工程では、上型を下型に対して相対的に一回接近させてゆくことにより、バリ11Aの除去を行うが、これと同時に、上型に設けられているプレス刃によって、ゲート部12、オーバーフローゲート部13、及び外周バリ11C、11Dを、これらと製品部分11との接続位置において切断して除去する。このため、押圧工程を行うために、上型を下型に対して相対的に一回接近させるだけで、製品部分11に生じている不要なバリ11A等を全て切断、除去することができる。
【0030】
製品部分11の貫通孔11aの内周面に、貫通孔11aの軸芯に向かって延出する厚いバリ11Aを積極的に設け、更にバリ11Aの延出端に湯溜り部11Bを設けて、湯溜り部11Bを湯溜り部押圧部22によって押圧することにより、湯溜り部11Bと共にバリ11Aを貫通孔11aの内周面から除去するようにしたため、トリミングプレス金型によってバリ除去作業を行った後にバリ11Aが内周面に残ることを防止し、確実にバリ11Aを内周面から除去することができる。
【0031】
また、製品部分11の外周面に厚い外周バリ11C、11Dを積極的に設けるようにしたため、トリミングプレス金型によってバリ除去作業を行った後に外周バリが外周面に残ることを防止し、トリミングプレス金型の上型を下型に一回接近させるだけで、トリミングプレス金型のプレス刃によって外周バリを外周面から完全に除去することができる。
【0032】
またパンチ2の一端部における外周の輪郭の位置には刃部23が設けられているため、湯溜り部押圧部22によって湯溜り部11Bを押圧してもなおバリ11Aが貫通孔11aの内周面に残っている場合には、刃部23によってバリ11Aを切断することができる。このため、トリミングプレス金型の上型を下型に一回接近させるだけで、完全にバリ11Aを内周面から除去することができるので、トリミングプレス金型によってバリ除去作業を行った後に、別途貫通孔11aの内周面に生じているバリ11A等を除去するための後加工を不要とすることができる。
【0033】
本発明による鋳造品の貫通孔のバリ除去方法及びバリ除去方法は上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、本実施の形態では、貫通孔11aの貫通方向におけるバリ11Aの厚さは0.5mm程度であったが、この値に限定されず、0.3mm〜0.7mmであればよい。また、延出方向におけるバリ11Aの長さは、5.0mmであったが、5.0mm以上であることが好ましい。
【0034】
また、貫通孔11aの貫通方向における外周バリの厚さは0.5mm程度であったが、この値に限定されず、0.3mm〜0.7mmであればよい。また、延出方向における外周バリの長さは、5.0mmであったが、5.0mm以上であることが好ましい。
【0035】
また、湯溜り部押圧部22は圧延鋼材からなり、本体部21及び刃部23はSKD11により構成されたが、湯溜り部押圧部22と本体部21と刃部23とをSKD11によって一体成形してもよい。
【0036】
また、金型の固定型の分割面上にバリ凹部や湯溜り部凹部を形成したが、金型の可動型と固定型とにそれぞれ設けられたピンによって鋳造品に貫通孔が形成される場合には、可動型のピンに当接する固定型のピンの当接面に、バリ凹部や湯溜り部凹部を形成するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】
請求項1記載の鋳造品の貫通孔のバリ除去方法によれば、貫通孔の内周面から貫通孔の軸芯へ向けて延出するバリと、バリの延出端から延出する湯溜り部とを設ける鋳造工程と、パンチによって湯溜り部を貫通孔の貫通方向に押圧する押圧工程とを行うようにしたため、バリを内周面とバリとの接続位置から折ることにより内周面から離脱させることができ、トリミングプレス金型によってバリ除去作業を行った後にバリが内周面に残ることを防止し、確実にバリを内周面から除去することができる。このため、トリミングプレス金型によってバリ除去作業を行った後に、別途貫通孔の内周面に生じているバリ等を除去するための後加工を不要とすることができる。
【0038】
請求項2記載のバリ除去方法に用いられるパンチによれば、湯溜り部を貫通孔の貫通方向に押圧するための湯溜り部押圧部を備えているため、湯溜り部押圧部によって湯溜り部を押圧することにより、バリを内周面とバリとの接続位置から折り、内周面から離脱させることができる。
【0039】
またパンチは、内周面とバリとの略接続位置に対向する位置に設けられ、湯溜り部押圧部よりも湯溜り部押圧部による湯溜り部の押圧方向に対して後退した位置に設けられた刃部を備えているため、湯溜り部押圧部によって湯溜り部を押圧しても、なおバリが貫通孔の内周面に残っているときに、刃部によってバリを切断することができる。このため、トリミングプレス金型の上型を下型に一回接近させるだけで、完全にバリを内周面から除去することができるので、トリミングプレス金型によってバリ除去作業を行った後に、別途貫通孔の内周面に生じているバリ等を除去するための後加工を不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による鋳造品の貫通孔のバリ除去方法によりバリ除去が行われる鋳造品を示す平面図。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図。
【図3】図1のIII−III線に沿った断面図。
【図4】本発明の実施の形態によるバリ除去方法に用いられるパンチを示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は底面図である。
【図5】本発明の実施の形態によるバリ除去方法に用いられるパンチ、及び鋳造品の貫通孔のバリ除去方法によりバリ除去が行われる鋳造品のバリ及び湯溜り部を示す要部断面図。
【図6】従来の鋳造品の貫通孔のバリ除去方法によりバリ除去が行われる鋳造品を示す平面図。
【符号の説明】
1 鋳造品
2 パンチ
11A バリ
11B 湯溜り部
11a 貫通孔
22 湯溜り部押圧部
23 刃部

Claims (2)

  1. 金型のキャビティ内に金属溶湯を充填して貫通孔が形成された鋳造品を鋳造するときに、該貫通孔の内周面から該貫通孔の軸芯へ向けて延出するバリと、該バリの延出端から延出する湯溜り部とを設ける鋳造工程と、
    該鋳造品をトリミングプレス金型の下型に載置し、該トリミングプレス金型の上型であって該湯溜り部に対向する位置に設けられたパンチによって、該湯溜り部を該貫通孔の貫通方向に押圧する押圧工程とを行うことにより、該湯溜り部を該バリと共に該内周面から除去することを特徴とする鋳造品の貫通孔のバリ除去方法。
  2. 請求項1記載のバリ除去方法に用いられる該パンチであって、
    該湯溜り部に対向する位置に設けられ該湯溜り部を該貫通孔の貫通方向に押圧するための湯溜り部押圧部と、
    該内周面と該バリとの略接続位置に対向する位置に設けられ、該湯溜り部押圧部よりも該湯溜り部押圧部による該湯溜り部の押圧方向に対して後退した位置に設けられた刃部とを備えることを特徴とするバリ除去方法に用いられるパンチ。
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JP2007118053A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Toyota Motor Corp 鋳造金型

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