JP2004330072A - 乾式粉砕装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】粉砕能力の高い乾式粉砕装置を提供する。
【解決手段】内部に粉砕室3が形成されるとともに、前記粉砕室3内に空気を送り込む空気送り込み孔32が下部に設けられた外筒2と、粉砕室3の天井部4から吊設された第1の回転駆動軸11によって回転駆動され、外筒2の中心軸線方向に並設された複数の円錐状の回転円盤13を有する第1の回転体10と、粉砕室3の底部6から立設された第2の回転駆動軸21によって回転駆動され、回転の軸線方向に並設された複数の円錐状の回転円盤23を有する第2の回転体20とを具備し、第1の回転体10の各回転円盤13と、第2の回転体20の各回転円盤23とが、外筒2の中心軸線方向において交互に配設されており、第1の回転体10と第2の回転体20との回転が、互いに同軸かつ逆方向である乾式粉砕装置1を用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】内部に粉砕室3が形成されるとともに、前記粉砕室3内に空気を送り込む空気送り込み孔32が下部に設けられた外筒2と、粉砕室3の天井部4から吊設された第1の回転駆動軸11によって回転駆動され、外筒2の中心軸線方向に並設された複数の円錐状の回転円盤13を有する第1の回転体10と、粉砕室3の底部6から立設された第2の回転駆動軸21によって回転駆動され、回転の軸線方向に並設された複数の円錐状の回転円盤23を有する第2の回転体20とを具備し、第1の回転体10の各回転円盤13と、第2の回転体20の各回転円盤23とが、外筒2の中心軸線方向において交互に配設されており、第1の回転体10と第2の回転体20との回転が、互いに同軸かつ逆方向である乾式粉砕装置1を用いる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被粉砕粒子である粒状固形材料を乾式粉砕する乾式粉砕装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被粉砕粒子である粒状固形材料を被粉砕粒子を乾式粉砕する乾式粉砕装置としては、ボールミル、高速回転ミル、ジェットミル等が知られている。これら従来の乾式粉砕装置を概説すれば、ボールミルは、セラミックスや金属等からなるボールをミル内に入れ、ミルを転動、振動、撹拌などさせることにより、ボールに運動を与えて被粉砕粒子を粉砕するものである。また、高速回転ミルは、ピンやハンマー、ローター等を高速で回転させ、被粉砕粒子に衝撃力を与えて粉砕するものである。また、ジェットミルは、圧縮空気や高圧水蒸気、高圧ガスを噴射ノズルから噴出させ、このジェット気流により被粉砕粒子を加速し、衝突などの作用により被粉砕粒子を粉砕するものである。(例えば特許文献1〜4参照)
【0003】
【特許文献1】
特開平05−261310号公報
【特許文献2】
特開平05−293398号公報
【特許文献3】
特開平06−007699号公報
【特許文献4】
特開平06−316675号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に、乾式粉砕装置に投入されたエネルギーに対して、固体表面の生成に消費されるエネルギーの割合がきわめて低く、大部分のエネルギーが最終的には熱として失われることが周知である。すなわち、従来の乾式粉砕装置は、粉砕能力があまり高いものではなく、このため、消費エネルギーの低減や、粉砕時間の短縮は、今なお解決すべき課題として残されている。
【0005】
従って、本発明の課題は、粉砕能力の高い乾式粉砕装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は、内部に粉砕室が形成されるとともに、前記粉砕室内に空気を送り込む空気送り込み孔が下部に設けられた外筒と、前記粉砕室の天井部から吊設された第1の回転駆動軸によって回転駆動され、前記外筒の中心軸線方向に並設された複数の円錐状の回転円盤を有する第1の回転体と、前記粉砕室の底部から立設された第2の回転駆動軸によって回転駆動され、回転の軸線方向に並設された複数の円錐状の回転円盤を有する第2の回転体とを具備し、前記第1の回転体の各回転円盤と、前記第2の回転体の各回転円盤とが、前記外筒の中心軸線方向において交互に配設されており、前記第1の回転体と前記第2の回転体との回転は、互いに同軸かつ逆方向である乾式粉砕装置を提供する。
【0007】
この乾式粉砕装置においては、前記第1の回転体および第2の回転体の回転円盤には、それぞれの回転駆動軸を中心として、複数のスリットおよび刃が放射状に形成されていることが好ましい。
前記第1および第2の回転体は、それぞれ一枚の回転円盤を有する構成単位に分解可能であって、前記第1および第2のうちの回転体の一方が、前記構成単位が回転円盤の中心部を貫く軸部を有して、前記軸部を連結することにより構成されるとともに、前記第1および第2の回転体のうちの他方が、前記構成単位が回転円盤の周縁部と接続された円筒部を有して、前記円筒部を連結することにより構成されるものとすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に基づいて、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の乾式粉砕装置の一例を示す断面図である。
図2は、図1に示す乾式粉砕装置の第1の回転体の構成単位を示す(a)斜視図、(b)断面図、(c)平面図である。
図3は、図1に示す乾式粉砕装置の第2の回転体の構成単位を示す(a)斜視図、(b)断面図、(c)平面図である。
図4は、第1の回転体および第2の回転体を構成単位から組み立てる様子の一例を示す概略図である。
図5は、図1の乾式粉砕装置の外観を示す斜視図である。
【0009】
図1,図5に示すように、本実施の形態の乾式粉砕装置1は、内部に粉砕室3が形成された外筒2と、粉砕室3の天井部4に配設された第1のモータ7の回転駆動軸11(第1の回転駆動軸)により吊設され、前記第1の回転駆動軸11を介して回転駆動される第1の回転体10と、粉砕室3の底部6に配設された第2のモータ8の回転駆動軸21(第2の回転駆動軸)によって吊設され、前記第2の回転駆動軸21を介して回転駆動される第2の回転体20とを、少なくとも備えている。
第1の回転体10と第2の回転体20との回転は、互いに同軸であり、かつ回転方向が互いに逆方向となっている。
【0010】
図1に示すように、外筒2は、脚9に支持された外筒基部2bと、該外筒基部2bの上に立設された外筒本体2aにより構成される略円筒状の竪型の筒体である。外筒2の上部には、被粉砕物である固体原料粒子を粉砕室3に取り込むための取り込み口31が設けられている。また、外筒2の下部には、粉砕室3に空気を送り込むための空気送り込み孔32と、粉砕室3から空気とともに粉砕された粉砕品を取り出す空気抜き孔33が形成されている。
【0011】
空気送り込み孔32は、ここでは複数(4箇所)設けられており、それぞれ、外筒2の側壁部5の内面と、後述する第1の回転体10の外周の円筒部16の外面との間に形成される上昇気流の流路34に連通している。
空気抜き孔33は、外筒2の底部6と、後述する第1の回転体10の外周の円筒部16の内面との間に形成される下降気流の流路35に連通している。さらに、外筒2の底部6と第1の回転体10との間で上昇気流の流路34と下降気流の流路35とを分けるため、外筒2の下部には、隔壁36が周設されている。
図5に示すように、空気抜き孔33は、配管37を介して集塵機38に接続されている。この集塵機38により、空気抜き孔33から排出された粉砕品を含む空気から、粉砕品が分離される。
【0012】
図1,図2に示すように、第1の回転体10は、複数の構成単位12をその円筒部16(後述)を介して縦に連結することにより構成されている。第1の回転体10の構成単位12は、概略、円錐状の回転円盤13の外周縁13aに沿って円筒状の壁体である外周部16(円筒部)が周設された構成となっている。
回転円盤13は、放射状に形成された複数のスリット14および刃15を有している。ここでは、スリット14は、回転円盤13に切り込みを入れて、刃15を起こすことにより、形成されている。図2(c)に示す回転円盤13の平面視において、刃15の突出方向(刃15の付け根15bから刃先15aに向かう方向)は、回転円盤13の時計回り方向である。
回転円盤13の中心部は、円形の透孔19によって開口されている。この透孔19には、後述する第2の回転体20の構成単位22の連結軸部26を挿通することができる。
外周部16の下端面16bには、周方向の複数箇所に間欠的に切欠状の隙間17が形成されている。
【0013】
外周部16は、その上端面16aに突設された取付突起18aと、下端面16bに凹設された取付穴18bとを嵌合させることにより、中心軸線方向に連結できるようになっている。これにより、第1の回転体10は、各構成単位12を上下に並べて、隣接する構成単位12同士を、外周部16の取付突起18aと取付穴18bとの嵌合を介して連結することにより、回転円盤13を回転の軸線方向に並設させることができるようになっている。
【0014】
図1,図3に示すように、第2の回転体20は、複数の構成単位22をその連結軸部26(後述)を介して縦に連結することにより構成されている。第2の回転体20の構成単位22は、概略、円錐状の回転円盤23の中心部に、短柱状の連結軸部26が貫設されて構成されている。
回転円盤23は、放射状に形成された複数のスリット24および刃25を有している。ここでは、スリット24は、回転円盤23に切り込みを入れて、刃25を起こすことにより、形成されている。図3(c)に示す回転円盤23の平面視において、刃25の突出方向(刃25の付け根25bから刃先25aに向かう方向)は、回転円盤23の反時計回り方向であり、第1の回転体10における回転円盤13の刃15の突出方向と逆である。
図1に示すように、第2の回転体20の回転円盤23の外径は、第1の回転体10の外周部16の内径よりも小さくされている。
連結軸部26は、上端部26aと下端部26bとに適宜の連結構造(図示せず)を有している。これにより、第2の回転体20は、各構成単位22を上下に並べて、隣接する構成単位22同士を、連結軸部26を介して連結することにより、回転円盤23を回転の軸線方向に並設させることができるようになっている。
【0015】
図1,図4に示すように、第1の回転体10の各回転円盤13と、第2の回転体20の各回転円盤23とは、外筒2の中心軸線方向(図1の上下方向)において交互に配設されている。このように第1の回転体10および第2の回転体20を組み立てるには、
(1)第2の回転体20の構成単位22の一つの連結軸26を、第1の回転体10の構成単位12の透孔19に挿通して、前記連結軸26を第2の回転駆動軸21もしくは当該第2の回転体20の構成単位22の下に位置する他の構成単位22の連結軸26と連結する工程
(2)第1の回転体10の構成単位12の一つを、第2の回転体20の構成単位22の回転円盤23を覆うようにして、当該第1の回転体10の構成単位12の下に位置する他の構成単位12と連結する工程
を繰り返し行い、第1の回転体10の構成単位12と第2の回転体20の構成単位22とを交互に積み重ねるようにすればよい。
【0016】
この乾式粉砕装置を用いて乾式粉砕を行う方法の一例を説明する。
空気送り込み孔32から空気を送り込むと、空気は上昇気流の流路34を通って粉砕室3の上部(天井部4の側)に達し、さらに第1の回転体10の外周部16によって取り囲まれた下降気流の流路35を通って粉砕室3の下部(底部6の側)に至り、さらに空気抜き孔33から排出される。
取り込み口31から被粉砕物である固形粒子を粉砕室3に入れると、下降気流に乗って下降する。このとき、第1の回転体10の回転円盤13および第2の回転体20の回転円盤23が、下降気流の流路35を横切るように交互に配設されており、かつ互いに逆方向に回転していることにより、回転円盤13,23の表面、刃15,25のエッジ、あるいは粒子同士で衝突しながら粉砕される。
粉砕された粒子は、回転円盤13,23同士の隙間や、回転円盤13,23に設けられたスリット14,24を通して下降気流に乗って落下する。
これに対して、粗い粒子は、回転円盤13,23の回転力や、回転円盤13,23に沿って旋回する気流によって回転させられ、遠心力の作用により第1の回転体10の各構成単位12の外周部16同士の間に形成された隙間17から外方に放出される。すると、上昇気流の流路34に至って上昇させられ、再び粉砕室3の上部に戻される。
空気抜き孔33から排出された粉砕品を含む空気は、配管37を通って集塵機38に至り、そこで、空気と粉砕品とが分離される。
【0017】
このように、固形粒子が下降気流の流路35を通過して、粉砕室3の外に排出されるためには、遠心力に抗して落下できる程度に、十分に粉砕されることが必要である。従って、粗い粒子が十分に粉砕されることなく粉砕室3の外に輩出されることが抑制される。
刃15、25と、交互に配設された逆方向に回転する回転円盤13,23とにより、衝突やせん断の効果を固形粒子に与えることができ、粉砕能力が増大するものと考えられる。
【0018】
なお、原料を粉砕室内に入れる方法としては、粉砕室3の上部の取り込み口31から投入する方法のほか、空気送り込み孔32から空気とともに送り込む方法も可能である。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の乾式粉砕装置によれば、逆方向に回転する回転円盤を交互に多段に配設して、これら回転円盤が横切るような領域を設けるとともに、粉砕の不十分な粒子が粉砕室内を循環して、十分に粉砕するまで粉砕室内似た遺留できるように構成したものであるから、粉砕能力に優れ、産業上、益するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乾式粉砕装置の一例を示す断面図である。
【図2】図1の乾式粉砕装置の第1の回転体の構成単位を示す(a)斜視図、(b)断面図、(c)平面図である。
【図3】図1の乾式粉砕装置の第2の回転体の構成単位を示す(a)斜視図、(b)断面図、(c)平面図である。
【図4】第1の回転体および第2の回転体を構成単位から組み立てる様子を示す概略図である。
【図5】図1の乾式粉砕装置の外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…乾式粉砕装置、2…外筒、3…粉砕室、4…粉砕室の天井部、6…粉砕室の底部、10…第1の回転体、11…第1の回転駆動軸、12…第1の回転体の構成単位、13…回転円盤、14…スリット、15…刃、16…円筒部(外周部)、20…第2の回転体、21…第2の回転駆動軸、22…第1の回転体の構成単位、23…回転円盤、24…スリット、25…刃、26…連結軸部、32…空気送り込み孔。
【発明の属する技術分野】
本発明は、被粉砕粒子である粒状固形材料を乾式粉砕する乾式粉砕装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被粉砕粒子である粒状固形材料を被粉砕粒子を乾式粉砕する乾式粉砕装置としては、ボールミル、高速回転ミル、ジェットミル等が知られている。これら従来の乾式粉砕装置を概説すれば、ボールミルは、セラミックスや金属等からなるボールをミル内に入れ、ミルを転動、振動、撹拌などさせることにより、ボールに運動を与えて被粉砕粒子を粉砕するものである。また、高速回転ミルは、ピンやハンマー、ローター等を高速で回転させ、被粉砕粒子に衝撃力を与えて粉砕するものである。また、ジェットミルは、圧縮空気や高圧水蒸気、高圧ガスを噴射ノズルから噴出させ、このジェット気流により被粉砕粒子を加速し、衝突などの作用により被粉砕粒子を粉砕するものである。(例えば特許文献1〜4参照)
【0003】
【特許文献1】
特開平05−261310号公報
【特許文献2】
特開平05−293398号公報
【特許文献3】
特開平06−007699号公報
【特許文献4】
特開平06−316675号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に、乾式粉砕装置に投入されたエネルギーに対して、固体表面の生成に消費されるエネルギーの割合がきわめて低く、大部分のエネルギーが最終的には熱として失われることが周知である。すなわち、従来の乾式粉砕装置は、粉砕能力があまり高いものではなく、このため、消費エネルギーの低減や、粉砕時間の短縮は、今なお解決すべき課題として残されている。
【0005】
従って、本発明の課題は、粉砕能力の高い乾式粉砕装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は、内部に粉砕室が形成されるとともに、前記粉砕室内に空気を送り込む空気送り込み孔が下部に設けられた外筒と、前記粉砕室の天井部から吊設された第1の回転駆動軸によって回転駆動され、前記外筒の中心軸線方向に並設された複数の円錐状の回転円盤を有する第1の回転体と、前記粉砕室の底部から立設された第2の回転駆動軸によって回転駆動され、回転の軸線方向に並設された複数の円錐状の回転円盤を有する第2の回転体とを具備し、前記第1の回転体の各回転円盤と、前記第2の回転体の各回転円盤とが、前記外筒の中心軸線方向において交互に配設されており、前記第1の回転体と前記第2の回転体との回転は、互いに同軸かつ逆方向である乾式粉砕装置を提供する。
【0007】
この乾式粉砕装置においては、前記第1の回転体および第2の回転体の回転円盤には、それぞれの回転駆動軸を中心として、複数のスリットおよび刃が放射状に形成されていることが好ましい。
前記第1および第2の回転体は、それぞれ一枚の回転円盤を有する構成単位に分解可能であって、前記第1および第2のうちの回転体の一方が、前記構成単位が回転円盤の中心部を貫く軸部を有して、前記軸部を連結することにより構成されるとともに、前記第1および第2の回転体のうちの他方が、前記構成単位が回転円盤の周縁部と接続された円筒部を有して、前記円筒部を連結することにより構成されるものとすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に基づいて、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の乾式粉砕装置の一例を示す断面図である。
図2は、図1に示す乾式粉砕装置の第1の回転体の構成単位を示す(a)斜視図、(b)断面図、(c)平面図である。
図3は、図1に示す乾式粉砕装置の第2の回転体の構成単位を示す(a)斜視図、(b)断面図、(c)平面図である。
図4は、第1の回転体および第2の回転体を構成単位から組み立てる様子の一例を示す概略図である。
図5は、図1の乾式粉砕装置の外観を示す斜視図である。
【0009】
図1,図5に示すように、本実施の形態の乾式粉砕装置1は、内部に粉砕室3が形成された外筒2と、粉砕室3の天井部4に配設された第1のモータ7の回転駆動軸11(第1の回転駆動軸)により吊設され、前記第1の回転駆動軸11を介して回転駆動される第1の回転体10と、粉砕室3の底部6に配設された第2のモータ8の回転駆動軸21(第2の回転駆動軸)によって吊設され、前記第2の回転駆動軸21を介して回転駆動される第2の回転体20とを、少なくとも備えている。
第1の回転体10と第2の回転体20との回転は、互いに同軸であり、かつ回転方向が互いに逆方向となっている。
【0010】
図1に示すように、外筒2は、脚9に支持された外筒基部2bと、該外筒基部2bの上に立設された外筒本体2aにより構成される略円筒状の竪型の筒体である。外筒2の上部には、被粉砕物である固体原料粒子を粉砕室3に取り込むための取り込み口31が設けられている。また、外筒2の下部には、粉砕室3に空気を送り込むための空気送り込み孔32と、粉砕室3から空気とともに粉砕された粉砕品を取り出す空気抜き孔33が形成されている。
【0011】
空気送り込み孔32は、ここでは複数(4箇所)設けられており、それぞれ、外筒2の側壁部5の内面と、後述する第1の回転体10の外周の円筒部16の外面との間に形成される上昇気流の流路34に連通している。
空気抜き孔33は、外筒2の底部6と、後述する第1の回転体10の外周の円筒部16の内面との間に形成される下降気流の流路35に連通している。さらに、外筒2の底部6と第1の回転体10との間で上昇気流の流路34と下降気流の流路35とを分けるため、外筒2の下部には、隔壁36が周設されている。
図5に示すように、空気抜き孔33は、配管37を介して集塵機38に接続されている。この集塵機38により、空気抜き孔33から排出された粉砕品を含む空気から、粉砕品が分離される。
【0012】
図1,図2に示すように、第1の回転体10は、複数の構成単位12をその円筒部16(後述)を介して縦に連結することにより構成されている。第1の回転体10の構成単位12は、概略、円錐状の回転円盤13の外周縁13aに沿って円筒状の壁体である外周部16(円筒部)が周設された構成となっている。
回転円盤13は、放射状に形成された複数のスリット14および刃15を有している。ここでは、スリット14は、回転円盤13に切り込みを入れて、刃15を起こすことにより、形成されている。図2(c)に示す回転円盤13の平面視において、刃15の突出方向(刃15の付け根15bから刃先15aに向かう方向)は、回転円盤13の時計回り方向である。
回転円盤13の中心部は、円形の透孔19によって開口されている。この透孔19には、後述する第2の回転体20の構成単位22の連結軸部26を挿通することができる。
外周部16の下端面16bには、周方向の複数箇所に間欠的に切欠状の隙間17が形成されている。
【0013】
外周部16は、その上端面16aに突設された取付突起18aと、下端面16bに凹設された取付穴18bとを嵌合させることにより、中心軸線方向に連結できるようになっている。これにより、第1の回転体10は、各構成単位12を上下に並べて、隣接する構成単位12同士を、外周部16の取付突起18aと取付穴18bとの嵌合を介して連結することにより、回転円盤13を回転の軸線方向に並設させることができるようになっている。
【0014】
図1,図3に示すように、第2の回転体20は、複数の構成単位22をその連結軸部26(後述)を介して縦に連結することにより構成されている。第2の回転体20の構成単位22は、概略、円錐状の回転円盤23の中心部に、短柱状の連結軸部26が貫設されて構成されている。
回転円盤23は、放射状に形成された複数のスリット24および刃25を有している。ここでは、スリット24は、回転円盤23に切り込みを入れて、刃25を起こすことにより、形成されている。図3(c)に示す回転円盤23の平面視において、刃25の突出方向(刃25の付け根25bから刃先25aに向かう方向)は、回転円盤23の反時計回り方向であり、第1の回転体10における回転円盤13の刃15の突出方向と逆である。
図1に示すように、第2の回転体20の回転円盤23の外径は、第1の回転体10の外周部16の内径よりも小さくされている。
連結軸部26は、上端部26aと下端部26bとに適宜の連結構造(図示せず)を有している。これにより、第2の回転体20は、各構成単位22を上下に並べて、隣接する構成単位22同士を、連結軸部26を介して連結することにより、回転円盤23を回転の軸線方向に並設させることができるようになっている。
【0015】
図1,図4に示すように、第1の回転体10の各回転円盤13と、第2の回転体20の各回転円盤23とは、外筒2の中心軸線方向(図1の上下方向)において交互に配設されている。このように第1の回転体10および第2の回転体20を組み立てるには、
(1)第2の回転体20の構成単位22の一つの連結軸26を、第1の回転体10の構成単位12の透孔19に挿通して、前記連結軸26を第2の回転駆動軸21もしくは当該第2の回転体20の構成単位22の下に位置する他の構成単位22の連結軸26と連結する工程
(2)第1の回転体10の構成単位12の一つを、第2の回転体20の構成単位22の回転円盤23を覆うようにして、当該第1の回転体10の構成単位12の下に位置する他の構成単位12と連結する工程
を繰り返し行い、第1の回転体10の構成単位12と第2の回転体20の構成単位22とを交互に積み重ねるようにすればよい。
【0016】
この乾式粉砕装置を用いて乾式粉砕を行う方法の一例を説明する。
空気送り込み孔32から空気を送り込むと、空気は上昇気流の流路34を通って粉砕室3の上部(天井部4の側)に達し、さらに第1の回転体10の外周部16によって取り囲まれた下降気流の流路35を通って粉砕室3の下部(底部6の側)に至り、さらに空気抜き孔33から排出される。
取り込み口31から被粉砕物である固形粒子を粉砕室3に入れると、下降気流に乗って下降する。このとき、第1の回転体10の回転円盤13および第2の回転体20の回転円盤23が、下降気流の流路35を横切るように交互に配設されており、かつ互いに逆方向に回転していることにより、回転円盤13,23の表面、刃15,25のエッジ、あるいは粒子同士で衝突しながら粉砕される。
粉砕された粒子は、回転円盤13,23同士の隙間や、回転円盤13,23に設けられたスリット14,24を通して下降気流に乗って落下する。
これに対して、粗い粒子は、回転円盤13,23の回転力や、回転円盤13,23に沿って旋回する気流によって回転させられ、遠心力の作用により第1の回転体10の各構成単位12の外周部16同士の間に形成された隙間17から外方に放出される。すると、上昇気流の流路34に至って上昇させられ、再び粉砕室3の上部に戻される。
空気抜き孔33から排出された粉砕品を含む空気は、配管37を通って集塵機38に至り、そこで、空気と粉砕品とが分離される。
【0017】
このように、固形粒子が下降気流の流路35を通過して、粉砕室3の外に排出されるためには、遠心力に抗して落下できる程度に、十分に粉砕されることが必要である。従って、粗い粒子が十分に粉砕されることなく粉砕室3の外に輩出されることが抑制される。
刃15、25と、交互に配設された逆方向に回転する回転円盤13,23とにより、衝突やせん断の効果を固形粒子に与えることができ、粉砕能力が増大するものと考えられる。
【0018】
なお、原料を粉砕室内に入れる方法としては、粉砕室3の上部の取り込み口31から投入する方法のほか、空気送り込み孔32から空気とともに送り込む方法も可能である。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の乾式粉砕装置によれば、逆方向に回転する回転円盤を交互に多段に配設して、これら回転円盤が横切るような領域を設けるとともに、粉砕の不十分な粒子が粉砕室内を循環して、十分に粉砕するまで粉砕室内似た遺留できるように構成したものであるから、粉砕能力に優れ、産業上、益するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乾式粉砕装置の一例を示す断面図である。
【図2】図1の乾式粉砕装置の第1の回転体の構成単位を示す(a)斜視図、(b)断面図、(c)平面図である。
【図3】図1の乾式粉砕装置の第2の回転体の構成単位を示す(a)斜視図、(b)断面図、(c)平面図である。
【図4】第1の回転体および第2の回転体を構成単位から組み立てる様子を示す概略図である。
【図5】図1の乾式粉砕装置の外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…乾式粉砕装置、2…外筒、3…粉砕室、4…粉砕室の天井部、6…粉砕室の底部、10…第1の回転体、11…第1の回転駆動軸、12…第1の回転体の構成単位、13…回転円盤、14…スリット、15…刃、16…円筒部(外周部)、20…第2の回転体、21…第2の回転駆動軸、22…第1の回転体の構成単位、23…回転円盤、24…スリット、25…刃、26…連結軸部、32…空気送り込み孔。
Claims (3)
- 内部に粉砕室が形成されるとともに、前記粉砕室内に空気を送り込む空気送り込み孔が下部に設けられた外筒と、
前記粉砕室の天井部から吊設された第1の回転駆動軸を介して回転駆動され、前記外筒の中心軸線方向に並設された複数の円錐状の回転円盤を有する第1の回転体と、
前記粉砕室の底部から立設された第2の回転駆動軸を介して回転駆動され、回転の軸線方向に並設された複数の円錐状の回転円盤を有する第2の回転体とを具備し、
前記第1の回転体の各回転円盤と前記第2の回転体の各回転円盤とが、前記外筒の中心軸線方向において交互に配設されており、
前記第1の回転体と前記第2の回転体との回転は、互いに同軸かつ逆方向であることを特徴とする乾式粉砕装置。 - 前記第1の回転体および第2の回転体は、回転円盤に放射状に形成された複数のスリットおよび刃を有することを特徴とする請求項1に記載の乾式粉砕装置。
- 前記第1の回転体および第2の回転体は、それぞれ一枚の回転円盤を有する構成単位に分解可能であって、
前記第1の回転体および第2の回転体のうちの一方は、前記構成単位が回転円盤の中心部を貫く連結軸部を有し、前記連結軸部を連結することにより構成されるようになっているとともに、
前記第1の回転体および第2の回転体のうちの他方は、前記構成単位が回転円盤の外周縁に周設された円筒部を有して、前記円筒部を連結することにより構成されるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の乾式粉砕装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-05-07 JP JP2003128984A patent/JP2004330072A/ja not_active Withdrawn
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