JP3739303B2 - 粉砕機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、農産物や鉱物等の粉末状あるいは粒状の原料をより細かく粉砕するために用いる粉砕機に関する。
【0002】
【従来の技術】
農産物や鉱物等の原料を極めて小さく粉砕する粉砕機の一つとして、粉砕対象である原料の粉末や粒子を粉砕機内に生じている気流に乗せて移動させ、原料粒子同士を衝突させることで粉砕を行なう所謂気体粉砕を行なう粉砕機がある。この粉砕機は、ケーシング内に同じ形状を有する第1回転翼および第2回転翼を対向する状態で設け、両回転翼を回転させることにより各回転翼周辺に気流を発生させ、それぞれの気流をぶつかり合わせることで、各気流に乗って移動する原料粒子同士を衝突させて粉砕を行なうものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この粉砕機を使用すると、原料を微細に粉砕できるが、所望の粒度まで粉砕するのに長時間を必要としてしまい、能率が十分とはいえない。このため、粉砕効率を向上させた粉砕機および粉砕方法の開発が望まれていた。
【0004】
本発明は、上記に鑑み提案されたものであり、粒径粉砕効率の優れた粉砕機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、請求項1に記載の発明は、複数の翼を設けた第1回転翼と第2回転翼をケーシング内に対向した状態で設け、ケーシング内を粉砕室とし、第1回転翼側のケーシングに連通した投入口から供給した原料を、両回転翼の回転による気流に乗せて移動させながら粉砕する粉砕機において、
第1回転翼の回転方向前方に位置する側の翼の総表面積をS1、第2回転翼の回転方向前方に位置する側の翼の総表面積をS2とし、第1回転翼の単位時間当たりの回転数をN1、第2回転翼の単位時間当たりの回転数をN2とし、
(S1×N1)が(S2×N2)よりも大きくなるように設定したことを特徴とする粉砕機である。
【0006】
請求項2に記載の発明は、ボスの周囲に複数の翼を設けた第1回転翼と第2回転翼をケーシング内に対向した状態で設け、ケーシング内を粉砕室とし、第1回転翼側のケーシングに連通した投入口から供給した原料を、両回転翼の回転による気流に乗せて移動させながら粉砕する粉砕機において、
第1回転翼の回転方向前方に位置する側の翼の総表面積S1を、第2回転翼の回転方向前方に位置する側の翼の総表面積S2よりも広くしたことを特徴とする粉砕機である。
【0007】
請求項3に記載の発明は、ボスの周囲に複数の翼を設けた第1回転翼と第2回転翼をケーシング内に対向した状態で設け、ケーシング内を粉砕室とし、第1回転翼側のケーシングに連通した投入口から供給した原料を、両回転翼の回転による気流に乗せて移動させながら粉砕する粉砕機において、
第1回転翼側のケーシングの内周面に、ケーシングの中央側に向かって次第に内径が増大する第1傾斜内周面を形成し、第1回転翼の上記第1傾斜内周面に対向する各翼の先端隅角部分に第1翼傾斜面を形成し、
第2回転翼側のケーシングの内周面に、ケーシングの中央側に向かって次第に内径が増大する第2傾斜内周面を形成し、第2回転翼の上記第2傾斜内周面に対向する各翼の先端隅角部分に第2翼傾斜面を形成し、
第2翼傾斜面の傾斜長さを第1翼傾斜面の傾斜長さよりも長くしたことを特徴とする粉砕機である。
【0008】
請求項4に記載の発明は、第1回転翼の軸方向の翼幅を、第2回転翼の軸方向の翼幅よりも広くしたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の粉砕機である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明の一実施形態である粉砕機1の断面図、図2はこの粉砕機1の断面拡大図である。
【0010】
粉砕機1は、ケーシング2内に、モータ3,4によりそれぞれ回転駆動される第1回転翼5および第2回転翼6を同軸線上に対向した状態で設け、ケーシング2内を粉砕室7とし、ケーシング2の第1回転翼5側に粉砕対象となる原料の投入口8を連通し、ケーシング2の第2回転翼6側に、該第2回転翼6の支軸の回転中心から近い位置に排出口9を連通し、排出口9に吸引力が変えられる吸引装置10を連通することにより概略構成されている。
【0011】
ケーシング2は、横向きの両端閉塞の円筒状部材であり、軸方向中央部分の内径を同一にして、その左右隅部を傾斜させることにより左右両端から中央側へ次第に内径が増大する第1傾斜内周面21および第2傾斜内周面22を形成してある。そして、ケーシング2の左端部の中心部分に第1軸受23を設け、この第1軸受23により第1回転翼5の第1支軸24を回転自在に支持し、シールリング25を第1軸受23と粉砕室7との間に設けることにより、第1軸受23に原料の粒子が入ることを防いでいる。
また、ケーシング2の右端部には、中心近傍を軸方向外方に延設して延出筒内周部26を形成し、この延出筒内周部26の外側に第2軸受27を設け、この第2軸受27により第2回転翼6の第2支軸28を回転自在に支持し、シールリング29を第2軸受27と粉砕室7との間に設けることにより、第2軸受27に原料の粒子が入ることを防いでいる。
【0012】
また、ケーシング2は、第1回転翼5よりも外方(図中左側)の傾斜部分である第1傾斜内周面21に、投入口8に連通する開口部31を開設し、延出筒内周部26に、排出口9に連通する開口部32を設ける。
そして、この開口部32に連通した排出口9に接続流路33の一端を接続し、この接続流路33の他端を吸引装置10側に接続する。
【0013】
このケーシング2は、同一内径の円筒状内周面41と投入口8側の第1傾斜内周面21との境界、および排出口9側の第2傾斜内周面22と円筒状内周面41との境界からそれぞれ分離可能とし、第1傾斜内周面21を形成した第1側方ケーシング部材42、円筒状内周面41を形成した中間ケーシング部材43、第2傾斜内周面を形成した第2側方ケーシング部材44の3つの部材に分離できるようになっている。第1側方ケーシング部材42は、スライドベース51にモータ3とともに設置され、ベース52に設けたレール53上をスライドベース51およびモータ3とともに回転軸方向に移動することができる。また、第2側方ケーシング部材44は、ベース52にモータ4とともに固定される。なお、各モータ3,4の回転軸心および各支軸24,28の軸心を、一直線上に存在するように配置する。
【0014】
そして、第2側方ケーシング部材44の開口端部に形成されたリング状の凸部56と、中間ケーシング部材43の一方の開口端部に形成されたリング状の凹部58とを嵌合した状態で、第1側方ケーシング部材42が設置されたスライドベース51を第2側方ケーシング部材44に向かって移動すると、第1側方ケーシング部材42の開口端部に形成されたリング状の凸部55と、中間ケーシング部材43の他方の開口端部に形成されたリング状の凹部57とが嵌合し、中間ケーシング部材43が第1側方ケーシング部材42と第2側方ケーシング部材44との間に挟まれた状態で取り付けられる。
【0015】
スライドベース51は、本実施形態ではボールねじ61とモータ62とにより移動する機構としたが、これに限定されるものではない。
なお、第2側方ケーシング部材44にスライドベースと移動機構とを設けて移動できるようにしてもよい。
【0016】
第1回転翼5は、図3(a)および(b)に示すように、第1支軸24の先端に固定するボス71に6枚の翼72…を放射状に取り付けたものであり、各翼72…をボス71の円周方向に等間隔に配置してある。同様に、第2回転翼6は、図3(c)および(d)に示すように、第2支軸28の先端に固定するボス73に6枚の翼74…を放射状に取り付けたものであり、各翼74…をボス73の円周方向に等間隔に配置してある。なお、翼72…,74…の枚数は適宜設定することができるが、後述する気流の通過上、翼72,72間および翼74,74間は広く設定することが望ましい。
【0017】
そして、各翼72…,74…の先端隅角部分を傾斜させて第1翼傾斜面75…および第2翼傾斜面76…を形成し、回転軸を基準とした第1翼傾斜面75…の傾斜角を第1傾斜内周面21の傾斜角と同じ角度にし、また、回転軸を基準とした第2翼傾斜面76…の傾斜角を第2傾斜内周面22の傾斜角と同じ角度にする。なお、本実施形態では上記角度を45度に設定してある。
【0018】
このような第1,第2回転翼5,6を粉砕機1に取り付けると、第1翼傾斜面75…と第1傾斜内周面21とが平行になり、同様に、第2翼傾斜面76…と第2傾斜内周面22とが平行になって、それぞれ一定間隔を有する第1間隙77a…および第2間隙78a…が形成され、気流および粒子を通して粉砕室7の一部として利用することができる。これらの間隙77a…,78a…はそれぞれ一定間隔であるので、気流が各間隙77a…,78a…を通過する最中に絞り込まれず、したがって、各傾斜内周面の傾斜に沿った方向の気流速度を維持し易くできる。
【0019】
また、第2翼傾斜面76…の傾斜長さL2を第1翼傾斜面75…の傾斜長さL1よりも長くすることで、第2間隙78a…を第1間隙77a…よりも長く形成するようにしている。第1回転翼5で粉砕された原料の粒子はより細かな粒子となって第2回転翼6の周辺に到達する。即ち、粒径の小さい粒子が集まり易いので、この粒径の小さい粒子の気体粉砕を生じ易い。さらに、第2間隙78a…での気流の回転軸周りの速度勾配は第2傾斜内周面22から、回転運動する第2翼傾斜面76…に向かって増加する急な勾配である。したがって、この第2間隙78aを第1間隙77aよりも長く形成するために第2翼傾斜面76…の傾斜長さL2を第1翼傾斜面75…の傾斜長さL1よりも長くすると、第2回転翼6周辺の気流中の粒子に剪断応力を加える空間が広くなって微細粉砕を効率よく生じ易くすることができる。また、ケーシング2内の容積を従来の粉砕機のケーシング内容積とほぼ同等にしたまま、粉砕効率の向上を図ることができる。
【0020】
各翼72…,74…の先端面79…,80…は回転軸と平行に形成するとともに、中間ケーシング部材43の円筒状内周面41とも平行になるように形成されており、前記各傾斜面75…,76…と同様に、円筒状内周面41と一定間隔を有する間隙77b…,78b…を形成し、これら間隙77b…,78b…を粉砕室7の一部とすることができる。これらの間隙77b…,78b…においても気流が絞り込まれないので、回転軸方向の流速が低下し難い。
【0021】
さらに、第1回転翼5の回転軸方向の翼幅W1を第2回転翼6の回転軸方向の翼幅W2よりも広くしている。このようにすると、第1回転翼5の回転方向(図3(a)において時計回りとする。)前方に位置する翼面81…の総表面積S1が第2回転翼6の回転方向前方に位置する翼面82…の総表面積S2よりも広くなるので、翼72,72間を通過する粒子を翼面82…に衝突させる頻度を多くすることができる。そして、第1回転翼5は第2回転翼6よりも投入口8に近いので、投入口8からの投入直後の原料粒子、特に質量が大きくて気流に乗り難い粒子を翼面82…に衝突させて粉砕することにより気流に乗り易くすることができる。また、粉砕室7内の広さを従来の気体粉砕機と同様の広さに保ちながら、翼面82…の面積を広げることができるので、気体粉砕機のコンパクト性を維持したまま、粉砕効率の向上を図ることができる。
【0022】
なお、翼72…の枚数を増加することで翼面81…の総表面積S1を広げることもできるが、気流および粒子が通過する翼間の空間を維持する観点から、翼幅W1を広げた第1回転翼5を適用することが好ましい。
【0023】
また、各回転翼の回転速度は、例えば3000〜10000rpmというように、適宜変えられるようにして、回転中の粒子衝突頻度を制御できるようにすることが望ましい。
【0024】
本実施形態では、各支軸24,28にスペーサ(図示せず)を取り付けることで、両回転翼5,6間の間隔Gを調整できるように構成している。そして、厚さの異なるスペーサを複数用意し、これらのスペーサの中から処理する原料の特性に応じて最適な間隔Gが設定できるスペーサを選択して各支軸24,28に取り付ければ、間隔Gの調整を容易に行なうことができる。
また、円筒長寸法(軸方向の長さ)が異なる中間ケーシング部材43を複数用意し、これらの中間ケーシング43の中から原料特性に適した両回転翼5,6間の間隔Gが設定できる中間ケーシング部材43を選択して、第1側方ケーシング部材42と第2側方ケーシング部材44との間に挟んで取り付けると、スペーサでは調整しきれない広さの間隔Gを設定することができるので、一層広範囲の粉砕条件に対応させることができる。
【0025】
次に、この様な構成からなる粉砕機1における作用について説明する。先ず、粉砕機1は、吸引装置10を作動しつつ第1,第2回転翼5,6を同じ方向に回転した場合について説明する。
【0026】
投入口8から原料を投入すると、この原料が開口部31から第1側方ケーシング部材42に入って、その後、第1回転翼5の翼72…の間隙内を通過し、その一部の粒子は翼72…の回転により生成される気流に乗って第1回転翼5の周りを循環し、また、一部の粒子は第2回転翼6側に引かれ、同様に、第2回転翼6の周りを循環する。粉砕室7内における第1回転翼5の循環軌道(即ち、循環気流)と第2回転翼6の循環軌道では互いに逆向きの速度成分を持つため、それぞれの循環軌道上の粒子は互いに衝突するか剪断応力を受けて粉砕される(気体粉砕)。
【0027】
投入された原料のうち、例えば、質量が大きくて気流に乗り難い粒子は、回転している第1回転翼5の回転方向前方の側面に衝突して粉砕される。ここで、第1回転翼5の単位時間当たりの回転数をN1、第2回転翼6の単位時間当たりの回転数をN2とし、前記した各回転翼に関して定義した表面積S1,S2との関係が、次式
(S1×N1)>(S2×N2)
となるように設定する。このようにすると、第1回転翼5が単位時間当たりに粉砕室7内の原料と衝突する頻度を多くすることができる。従って、気体に乗りにくい質量の原料粒子を、第1回転翼5との衝突により気体に乗り易い質量まで粉砕して、粉砕効率を向上させることができる。
【0028】
第1回転翼5に衝突した原料の粒子は、第1回転翼5と同方向に回転運動するので遠心力を受け、ケーシング2内面に衝突して再び粉砕され、さらに撥ね返って第1回転翼5の側面に再衝突する。これら衝突による粉砕を粒子が前記の循環気流に乗る大きさになるまで繰り返し、循環気流に乗る大きさの粒子になったら、気体粉砕に移行する。
【0029】
気体粉砕に移行した粒子の一部は、吸引装置10による吸引力により第2回転翼6側に移動して、第2回転翼6周りに発生している循環気流にも乗り易くなる。第2回転翼6周りでは、前述した第2間隙78…を含めた空間に気流が循環して粒子を移動させる。そして、第1回転翼5の回転による気流と交わる空間、即ち第1回転翼と第2回転翼との間の空間では、気流が交わることで粒子同士の衝突を生じさせ易くなり、また、異なる速度の気流が並行して流れる空間、例えば、前述したように気流の速度勾配が生じている第2間隙78…では、気体に剪断応力が発生して、粒子同士の摩擦が生じ易くなるので、気体粉砕を促進することができる。
【0030】
気体粉砕により、例えば、サブミクロンのオーダーまで微細に粉砕された粒子は、質量が小さくなるので、第2回転翼6の回転中心線に沿って吸引されて排出口9から排出され、接続流路33を通って回収部(図示せず)にて回収される。
【0031】
なお、第1,第2回転翼6の回転速度を変えたり、投入量を変えたり、あるいは吸引装置10の吸引力を変えて粉砕時間を変えることにより、投入した原料の粉砕度合を適宜調整することができる。
【0032】
また、上記実施形態では、吸引装置10を作動しつつ第1,第2回転翼5,6を同じ方向に回転させた状態で、投入口8から原料を投入して原料の粉砕を行なうようにしたが、これに限らない。例えば、この吸引装置10を最初から作動させずに第1,第2回転翼5,6を同じ方向に回転させた状態で投入口8から原料を投入すると、排出口9に原料粒子を導く吸引力を発生していないので、原料粒子が第1回転翼5に一層衝突し易くなるので好ましい。そして、第1回転翼5と原料粒子との衝突による粉砕がある程度行なわれた後、吸引装置10を作動させれば、粉砕効率の向上を図ることができる。なお、各回転翼5,6を反対方向に回転した場合でも同様である。
【0033】
次に、第1回転翼5と第2回転翼6とを反対の回転方向に回転した場合について説明する。
投入口8から原料を投入すると、同一回転方向の場合と同じく、この原料が開口部31から第1側方ケーシング部材42に入って、その後、第1回転翼5の翼72…の間隙内を通過し、その一部の粒子は翼72…の回転により生成される気流に乗って第1回転翼5の周りを循環し、また、一部の粒子は第2回転翼6側に引かれ、第2回転翼6の周りを循環する。そして、前記したように、第1回転翼5では、翼面81…との衝突による粒子粉砕を生じ易く、第2回転翼6周辺では、気流に乗った粒子同士の気体粉砕を生じ易い。
【0034】
さらに、粉砕室7内における第1回転翼5の循環気流と第2回転翼6の循環気流とが互いに逆向きの速度成分を持つことに加え、各回転翼5,6が互いに反対方向の回転をしているので、各回転翼5,6の半径方向のみならず回転方向にも逆向きの速度成分を持つことになる。したがって、同一方向回転よりも大きな剪断応力が気体に発生するので、粉砕効率の向上を図ることができる。
【0035】
その後は、前記した同一回転の場合と同様に、粉砕されて質量が小さくなった粒子は、第2回転翼6の回転軸心に沿って吸引されて排出口9から排出され、接続流路33を通って回収部(図示せず)にて回収される。
【0036】
また、各傾斜内周面21,22および各翼傾斜面75…,76…の傾斜角は、対向する各面が平行に位置していればよく、回転軸に対する角度は、上記実施形態に示した45度に限定されない。
【0037】
さらに、上記実施形態では、各傾斜内周面21,22の母線を直線としたが、これに限らず、ケーシング中央側に向かって次第に増大する内径を有していれば、曲線の母線を有する内周面としてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、以下の効果を奏する。
第1回転翼の回転方向前方に位置する側の翼の総表面積S1と、第2回転翼の回転方向前方に位置する側の翼の総表面積をS2と、第1回転翼の単位時間当たりの回転数N1と、第2回転翼の単位時間当たりの回転数N2との関係について、(S1×N1)が(S2×N2)よりも大きくなるように設定したので、第1回転翼が単位時間当たりに粉砕室内の原料と衝突する頻度を多くすることができる。したがって、気体に乗りにくい質量の原料粒子を、第1回転翼との衝突により気体に乗り易い質量まで粉砕して、粉砕効率を向上させることができる。
【0039】
また、第2翼傾斜面の傾斜長さを第1翼傾斜面の傾斜長さよりも長くしたので、第2翼傾斜面と第2側方ケーシング部材の第2傾斜内周面とに挟まれた粉砕室内の狭空間を、第1翼傾斜面と第1側方ケーシング部材の第1傾斜内周面とに挟まれた粉砕室内の狭空間よりも長く確保して、この空間における気流中の粒子に剪断応力を加えて微細粉砕を生じ易くすることができる。
【0040】
さらに、粉砕室内の広さを従来の粉砕機と同等の広さに保ちながら、原料粒子と衝突する回転翼の面積を広げることができるので、粉砕機を大型化することなく、粉砕効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粉砕機の断面図である。
【図2】粉砕機の断面拡大図である。
【図3】(a)は第1回転翼の正面図、(b)は第1回転翼の側面図、(c)は第2回転翼の正面図、(d)は第2回転翼の側面図である。
【符号の説明】
1 粉砕機
2 ケーシング
3,4 モータ
5 第1回転翼
6 第2回転翼
7 粉砕室
8 投入口
9 排出口
10 吸引装置
21 第1傾斜内周面
22 第2傾斜内周面
23 第1軸受
24 第1支軸
25 シールリング
26 延出筒内周部
27 第2軸受
28 第2支軸
29 シールリング
31,32 開口部
33 接続流路
41 円筒状内周面
42 第1側方ケーシング部材
43 中間ケーシング部材
44 第2側方ケーシング部材
51 スライドベース
52 ベース
53 レール
55,56 凸部
57 凹部
61 ボールねじ
62 モータ
71 ボス
72 翼
73 ボス
74 翼
75 第1翼傾斜面
76 第2翼傾斜面
77a,77b 第1間隙
78a,78b 第2間隙
79,80 先端面
81,82 翼面
G 両回転翼間の間隔
L1 第1翼傾斜面の傾斜長さ
L2 第2翼傾斜面の傾斜長さ
W1,W2 翼の翼幅

Claims (4)

  1. 複数の翼を設けた第1回転翼と第2回転翼をケーシング内に対向した状態で設け、ケーシング内を粉砕室とし、第1回転翼側のケーシングに連通した投入口から供給した原料を、両回転翼の回転による気流に乗せて移動させながら粉砕する粉砕機において、
    第1回転翼の回転方向前方に位置する側の翼の総表面積をS1、第2回転翼の回転方向前方に位置する側の翼の総表面積をS2とし、第1回転翼の単位時間当たりの回転数をN1、第2回転翼の単位時間当たりの回転数をN2とし、
    (S1×N1)が(S2×N2)よりも大きくなるように設定したことを特徴とする粉砕機。
  2. ボスの周囲に複数の翼を設けた第1回転翼と第2回転翼をケーシング内に対向した状態で設け、ケーシング内を粉砕室とし、第1回転翼側のケーシングに連通した投入口から供給した原料を、両回転翼の回転による気流に乗せて移動させながら粉砕する粉砕機において、
    第1回転翼の回転方向前方に位置する側の翼の総表面積S1を、第2回転翼の回転方向前方に位置する側の翼の総表面積S2よりも広くしたことを特徴とする粉砕機。
  3. ボスの周囲に複数の翼を設けた第1回転翼と第2回転翼をケーシング内に対向した状態で設け、ケーシング内を粉砕室とし、第1回転翼側のケーシングに連通した投入口から供給した原料を、両回転翼の回転による気流に乗せて移動させながら粉砕する粉砕機において、
    第1回転翼側のケーシングの内周面に、ケーシングの中央側に向かって次第に内径が増大する第1傾斜内周面を形成し、第1回転翼の上記第1傾斜内周面に対向する各翼の先端隅角部分に第1翼傾斜面を形成し、
    第2回転翼側のケーシングの内周面に、ケーシングの中央側に向かって次第に内径が増大する第2傾斜内周面を形成し、第2回転翼の上記第2傾斜内周面に対向する各翼の先端隅角部分に第2翼傾斜面を形成し、
    第2翼傾斜面の傾斜長さを第1翼傾斜面の傾斜長さよりも長くしたことを特徴とする粉砕機。
  4. 第1回転翼の軸方向の翼幅を、第2回転翼の軸方向の翼幅よりも広くしたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の粉砕機。
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