JP2004329089A - 臭い低減グルコマンナンゲルの製造方法 - Google Patents

臭い低減グルコマンナンゲルの製造方法 Download PDF

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寿夫 清水
Toshihide Aogaki
年英 青柿
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Abstract

【課題】こんにゃく等のグルコマンナンゲルの臭い成分を低減する。
【解決手段】この発明のグルコマンナンゲルの製造方法は、コンニャクイモ,こんにゃく精粉その他グルコマンナンを主成分とする食材に水を加えて膨潤させ、膨潤したグルコマンナンにアルカリ凝固剤を添加して加熱することによりグルコマンナンゲルを製造する方法において、上記凝固剤に対して臭い成分を低減する有機酸塩類をグルコマンナンの膨潤開始前に添加するものである。上記食材に有機酸塩類を予め添加して水を加えることもできる。
グルコマンナンを主成分とする食材1部に対して有機酸塩類0.03〜10部を添加することが可能である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンニャクイモ、こんにゃく精粉その他グルコマンナンを主成分とする食材に水酸化カルシウム等のアルカリ凝固剤を添加して凝固反応をさせる際に、該凝固反応による臭いを低減するグルコマンナンゲルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、グルコマンナンゲルとしては食用こんにゃくが挙げられ、この食用こんにゃくは、こんにゃく精粉を約30〜40倍に加水し、又はコンニャクイモをすり潰したもの又はこんにゃく粉に水又は温湯を加えてそれぞれ練りこんだ状態で、水酸化カルシウムや炭酸ナトリウム、卵殻焼成カルシウム及び貝焼成カルシウムなどのアルカリ凝固剤を添加して加熱凝固(ゲル化)することによって製造されている。
【0003】
食用こんにゃくはわが国の伝統食品であり、おでんやすき焼きなど多くの食材として利用されているが、一般の食用こんにゃくはアルカリ凝固すると特異な臭いが発生し、調理する前に長時間の水晒しや湯通しなどの処理を行っているのが現状である。近年、若年層のこんにゃく離れが進んでいる要因の一つとしてこんにゃく臭が気になって調理が敬遠されている。一方臭いを除去するために酸性処理などの方法を行った工夫も行われているが、こんにゃく内部までは十分に臭いの除去や低減を実現することはできていない。
【0004】
本発明者等はグルコマンナンのアルカリ凝固に際し、アルカリを可食性の中和剤(有機酸塩類)によって中和することによって上記こんにゃく臭を除去又は低減することを検討したが、処理目的は異なるものの、従来公知の技術としては下記特許文献1,同2に示すものが知られている。
【0005】
しかし上記特許文献1,同2に示すものはそれぞれ風味を向上させて食味を改善することや発泡こんにゃくを製造することを目的としているが、前者は有機酸がマイクロカプセル化等のように常温での耐アルカリ保護処理が施されている上に、両者共にグルコマンナンへの加水後膨潤化の途中又は後に添加するため、有機酸による臭いの除去又は低減効果が殆ど期待できない。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−327420号公報
【特許文献2】
特開平9−215474号公報
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の方法は、第1にコンニャクイモ,こんにゃく精粉その他グルコマンナンを主成分とする食材に水を加えて膨潤させ、膨潤したグルコマンナンにアルカリ凝固剤を添加して加熱することによりグルコマンナンゲルを製造する方法において、上記凝固剤に対して臭い成分を低減する有機酸塩類をグルコマンナンの膨潤開始前に添加する臭いことを特徴としている。
【0008】
第2に、グルコマンナンを主成分とする食材に有機酸塩類を予め添加して水を加えることを特徴としている。
【0009】
第3に、有機酸塩類としての有機酸が、アジピン酸,クエン酸,グルコン酸,グルコノデルタラクトン及びグルコン酸ナトリウム,グルコン酸カルシウム,リンゴ酸,コハク酸,酢酸,酒石酸,ソルビン酸,麹酸,フマル酸,フィチン酸,マレイン酸などの塩類が少なくとも1種又は2種以上添加されたことを特徴としている。
【0010】
第4に、凝固剤として水酸化カルシウム,水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,リン酸三ナトリウム,リン酸三カリウムなどのアルカリの水酸化物,炭酸塩,リン酸塩,アルギニン,ヒスチジン,メチオニン,リジン,オルニチンなどの塩基性アミノ酸,卵殻焼成カルシウム,貝焼成カルシウムを1種又は2種以上を使用することを特徴としている。
【0011】
第5に、グルコマンナンを主成分とする食材1部に対して有機酸塩類0.03〜10部を添加することを特徴としている。この添加比0.03以下では臭いを低減する効果がみられず、10を越えるとグルコマンナンのゲル化が困難になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるグルコマンナンの主成分は、サトイモ科に属するAmorphophallus Konjac K.Kochの塊茎(芋)中に含まれる貯蔵性水溶性多糖類で、そのまま擂り潰して使用するとこも出来るが、こんにゃく精粉や高純度に精製されたグルコマンナンを用いることも可能である。
【0013】
また、グルコマンナンゲルを凝固させるための凝固剤としては水酸化カルシウム,水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,リン酸三ナトリウム,リン酸三カリウムなどのアルカリの水酸化物,炭酸塩,リン酸塩やアルギニン,ヒスチジン,メチオニン,リジン,オルニチンなどの塩基性アミノ酸,卵殻焼成カルシウム,貝焼成カルシウムを少なくとも1種又は2種以上を併用することも可能である。
【0014】
有機酸塩類としての有機酸には、アジピン酸,クエン酸,グルコン酸,グルコノデルタラクトン及びグルコン酸ナトリウム,グルコン酸カルシウム,リンゴ酸,コハク酸,酢酸,酒石酸,ソルビン酸,麹酸,フマル酸,フィチン酸,マレイン酸などの塩類が少なくとも1種又は2種以上添加されたものを用いることが可能である。
【0015】
上記のような原料食材と添加剤を加水前又は加水時のグルコマンナンの膨潤化前に適量配合して混合し、温水中での撹拌,混練,凝固剤添加,撹拌,ゲル化,加温等の過程又は工程を経るこんにゃく製造の周知の在来方法によりグルコマンナンのゲル化を行うものである。
【0016】
本発明では、前記の目的を達成するため、有機酸塩類が1種又は2種以上を併用したものを、グルコマンナンと混ぜ合わせることにより、臭いの成分が低減され、調理前の処理が不要となる。
【0017】
以下、本発明に対して実施例により詳細に説明する。
各実施例ともに、こんにゃく精粉に対して、有機酸塩類を所定配合比で添加し、常法により食用こんにゃく(グルコマンナンゲル)を作成し、6名のパネラーにより次のような方法で官能評価した。
【0018】
[評価方法]
臭くない ・・・・ 1point
あまり臭くない ・・・・ 2point
普通 ・・・・ 3point
やや臭い ・・・・ 4point
臭い(不快) ・・・・ 5point
【0019】
出来上がったこんにゃくを40mm×40mm×20mmの大きさに8等分して、こんにゃく製造時にできたアク水40mlと共にビニール袋に密封して保存したものを、それぞれ1ヶ月,2ヶ月,3ヶ月後に開封して下記A〜Dのような処理を行って評価対象のサンプルとした。
【0020】
図1〜図4のA〜Dに示す評価対象の処理内容は次の通りである。
A−i ; 水処理しないこんにゃく(開封直後)
A−ii ; 処理しないアク水(開封直後)
B ; 流水中で30秒間処理したこんにゃく
C ; 流水中で60秒間処理したこんにゃく
D ; 熱水(80±2℃)で30秒間処理したこんにゃく
【0021】
[実施例1]
こんにゃく精粉1部に対し、有機酸塩類0.5部(重量比)を添加し、得られた食用こんにゃく(グルコマンナンゲル)のpHは11.94、ゲル強度は362gであった。図1は官能評価結果を示す。
【0022】
[実施例2]
こんにゃく精粉1部に対して、有機酸塩類1.0部添加して得られた食用こんにゃく(グルコマンナンゲル)のpHは12.10、ゲル強度は354gであった。図2は実施例2の官能評価結果を示す。
【0023】
[比較例]
こんにゃく精粉1部に対して、有機酸塩類を無添加として得られた食用こんにゃく(グルコマンナンゲル)のpHは12.08、ゲル強度は349gであった。図2は比較例の官能評価結果を示す。
【0024】
[全体評価]
以上の実施例1,同2と比較例の評価結果によれば、実施例1,同2のものは臭いの強弱の評価で3ヶ月保存のものはすべてにおいて、2ヶ月後のものも第2実施例のものを除いてすべて比較例のものより優れている。
また1ヶ月後のものは加熱処理したものを除いて比較例より同等以上の評価を得ている。
また両実施例ともに、比較例のものよりpH値低減効果があり、ゲル強度の面でもより高いことが明らかである。
【0025】
【発明の効果】
本発明により、グルコマンナンにアルカリを加え凝固させたグルコマンナンゲル、すなわち食用こんにゃくをはじめとするこんにゃく製品やシート状食品など広範囲の食品,食材に応用することができ、アク臭の除去という点で従来の製品より高品質な商品を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の製品の官能評価結果を示すグラフである。
【図2】本発明の実施例2の製品の官能評価結果を示すグラフである。
【図3】比較例の製品の官能評価結果を示すグラフである。
【符号の説明】
A−i 水処理しないこんにゃく(開封直後)
A−ii 処理しないアク水(開封直後)
B 流水中で30秒間処理したこんにゃく
C 流水中で60秒間処理したこんにゃく
D 熱水(80±2℃)で30秒間処理したこんにゃく

Claims (5)

  1. コンニャクイモ,こんにゃく精粉その他グルコマンナンを主成分とする食材に水を加えて膨潤させ、膨潤したグルコマンナンにアルカリ凝固剤を添加して加熱することによりグルコマンナンゲルを製造する方法において、上記凝固剤に対して臭い成分を低減する有機酸塩類をグルコマンナンの膨潤開始前に添加する臭い低減グルコマンナンゲルの製造方法。
  2. グルコマンナンを主成分とする食材に有機酸塩類を予め添加して水を加える請求項1の臭い低減グルコマンナンゲルの製造方法。
  3. 有機酸塩類としての有機酸が、アジピン酸,クエン酸,グルコン酸,グルコノデルタラクトン及びグルコン酸ナトリウム,グルコン酸カルシウム,リンゴ酸,コハク酸,酢酸,酒石酸,ソルビン酸,麹酸,フマル酸,フィチン酸,マレイン酸などの塩類が少なくとも1種又は2種以上添加された請求項1又は2の臭い低減グルコマンナンゲルの製造方法。
  4. 凝固剤として水酸化カルシウム,水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,リン酸三ナトリウム,リン酸三カリウムなどのアルカリの水酸化物,炭酸塩,リン酸塩,アルギニン,ヒスチジン,メチオニン,リジン,オルニチンなどの塩基性アミノ酸,卵殻焼成カルシウム,貝焼成カルシウムを1種又は2種以上を使用する請求項1,2又は3の臭い低減グルコマンナンゲルの製造方法。
  5. グルコマンナンを主成分とする食材1部に対して有機酸塩類0.03〜10部を添加する請求項1,2,3又は4の臭い低減グルコマンナンゲルの製造方法。
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