JP2004328962A - 多極電機子の巻線方法及び巻線装置 - Google Patents

多極電機子の巻線方法及び巻線装置 Download PDF

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Abstract

【課題】巻線の占積率を高められる多極電機子の巻線方法及び巻線装置を提供する。
【解決手段】ボビン3を装着するスピンドル軸31と、このスピンドル軸31を回転させるスピンドル機構30と、複数本の線材4を繰り出すノズル10と、このノズル10を移動するノズル移動機構25とを用い、ノズル10から繰り出される線材4を回転する各ボビン3に巻回してコイル5を形成する多極電機子の巻線方法において、各線材4を挿通させる複数のノズル穴11が開口したノズル10を用い、各ノズル穴11から繰り出される複数本の線材5を束にしてボビン3に巻回する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分割した各ボビンに線材を連続して巻回する多極電機子の巻線方法及び巻線装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の多極電機子としてモータ等に用いられるステータは、分割された各ボビンを回転させて各ボビンに線材を巻回した後、各ボビンを円環状に並べて連結し、ステータを組み立てるようになっている。
【0003】
また、太い線材に代えて複数本の細い線材を巻回することにより、巻線の占積率(密度)を高められることが知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−58181号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の多極電機子の巻線方法にあっては、分割された各ボビンを回転させ、ノズルから繰り出される複数本の線材を束にして各ボビンに巻回しようとすると、線材どうしの摩擦によって線材間に空隙部が生じやすく、巻線の占積率を高められないという問題点があった。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、巻線の占積率を高められる多極電機子の巻線方法及び巻線装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、ボビンを装着するスピンドル軸と、このスピンドル軸を回転させるスピンドル機構と、複数本の線材を繰り出すノズルと、このノズルを移動するノズル移動機構とを用い、ノズルから繰り出される線材を回転する各ボビンに巻回してコイルを形成する多極電機子の巻線方法に適用する。
【0008】
そして、各線材を挿通させる複数のノズル穴が開口したノズルを用い、この各ノズル穴から繰り出される複数本の線材を束にしてボビンに巻回することを特徴とするものとした。
【0009】
第2の発明は、ボビンを装着するスピンドル軸と、このスピンドル軸を回転させるスピンドル機構と、複数本の線材を繰り出すノズルと、このノズルを移動するノズル移動機構とを備え、ノズルから繰り出される線材を回転する各ボビンに巻回してコイルを形成する多極電機子の巻線装置に適用する。
【0010】
そして、各線材を挿通させる複数のノズル穴が開口したノズルを備え、この各ノズル穴から繰り出される複数本の線材を束にしてボビンに巻回する構成としたことを特徴とするものとした。
【0011】
第3の発明は、第2の発明において、ノズルに供給される各線材毎に独立して張力を調節するテンション機構を備えたことを特徴とするものとした。
【0012】
第4の発明は、第2または第3の発明において、ノズルをノズル穴が延びる軸周りに回動させるノズル回動機構を備えたことを特徴とするものとした。
【0013】
第5の発明は、第2から第4のいずれか一つの発明において、スピンドル軸の軸方向に複数のボビンを並んで装着し、隣り合うボビンの間にスペーサを介装し、このスペーサに隣り合うボビン間で延びる渡り線を案内するガイド溝を形成したことを特徴とするものとした。
【0014】
【発明の作用および効果】
第1及び第2の発明によると、スピンドル機構がボビンを回転させることにより、ノズルの各ノズル穴から繰り出される線材が束になって各ボビンに巻回される。
【0015】
このとき、束になって巻回される各線材はノズルから互いに所定の間隔を持って繰り出されるため、線材どうしが摩擦によって絡み合うことなく各ノズル穴から円滑に繰り出され、巻き乱れが生じることを防止できる。
【0016】
線材が各ノズル穴から円滑に繰り出されてその移動軌跡が安定することにより、ボビンに巻回される上層と下層の線材が交差するクロス部が所定位置に形成されて整列させることが可能となり、巻線の占積率を高めてモータの性能向上がはかられる。
【0017】
第3の発明によると、テンション機構がノズルに供給される各線材毎に独立して張力を調節することにより、各線材が均一な張力を持ってボビンに巻回され、線材間に空隙部が生じることを抑えられ、巻線の占積率を高めてモータの性能向上がはかられる。
【0018】
第4の発明によると、コイルの断面が略台形になるように線材をボビンに巻回する際、ノズルをノズル穴が延びる軸周りに回動させてコイルの台形断面に沿って傾斜させることにより、各ノズル穴から線材が円滑に繰り出され、巻き乱れが生じることを防止できる。
【0019】
第5の発明によると、複数のボビンをスペーサを介してスピンドル軸の軸方向に並んで装着することにより、線材を各ボビンに連続して巻回することが可能となる。隣り合うボビン間で延びる渡り線がスペーサのガイド溝に沿って形成されることにより、コイル及び渡り線を所定位置に精度良く形成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0021】
図7において、ステータ1はインナロータ式の3相交流モータを構成する多極電機子であり、U,V,W相の磁極2を5個づつ有し、合計15個の磁極2が内側に向いて円環状に並んでいる。各磁極2は互いに分割されたボビン3と、このボビン3に線材4を巻回して形成されたコイル5とによって構成される。互いに分離した状態で各ボビン3にコイル5を巻回した後、各ボビン3を円環状に並べて連結し、ステータ1を組み立てるようになっている。
【0022】
なお、ステータ1の磁極2の数はこれに限らず、例えば磁極2の数を9個に設定し、巻線装置9によって3個のボビン3に線材4を連続して巻回する構成としても良い。
【0023】
図5に示すように、ボビン3は線材4が巻回される巻芯部37と、この巻芯部37を挟むようにして拡がる大小つば部38,39を有する。ボビン3に巻回される線材4の巻き数は、小つば部39から大つば部38へと次第に多くなり、ボビン3に巻回されるコイル5の断面は略台形になる。これにより、図7に示すように、各ボビン3がステータ1に組み付けられた状態で、隣り合うボビン3に巻回されたコイル5どうしがつくるスロットの間隙を小さくして、線材4の占積率(密度)を高めるようになっている。
【0024】
図1において、巻線装置9は5個のボビン3に線材4を自動的に巻回するものである。以下、巻線装置9の構成について説明する。ここで、互いに直交するX、Y、Zの3軸を設定し、Y軸が略水平前後方向、X軸が略水平横方向、Z軸が略垂直方向に延びるものとして説明する。
【0025】
巻線装置9は、ボビン3を装着するスピンドル軸31と、架台8に対してこのスピンドル軸31をボビン3の中心軸回りに回動させるスピンドル機構30と、複数本の線材4を繰り出すノズル10と、このノズル10を三次元方向に移動するノズル移動機構25とを備え、ノズル10から繰り出される線材4を回転する各ボビン3に巻回してコイル5を形成するようになっている。
【0026】
スピンドル機構30は、架台8に対してZ軸回りに回転可能に支持されるスピンドル軸31と、このスピンドル軸31を回転駆動するサーボモータ32とを備える。
【0027】
スピンドル軸31には5個のボビン3が軸方向に並んで装着される。スピンドル軸31は各ボビン3を貫通し、各ボビン3をZ軸上に支持する。各ボビン3の間にスペーサ35が介装され、各ボビン3の位置決めが行われる。
【0028】
サーボモータ32によって回転駆動されるテーブル33の上には最下段のスペーサ35が置かれ、その上にボビン3とスペーサ35が交互に積み重ねられ、最上段のボビン3の上にスペーサ35が置かれる。各ボビン3はその小つば部39が大つば部38の上方に来るように積み重ねて装着される。
【0029】
スペーサ35はスピンドル軸31を挿入させる穴を有した筒状に形成し、スピンドル軸31に嵌合するように装着される。これに限らず、スペーサ35を半割状に形成し、スピンドル軸31を挟むように装着しても良い。
【0030】
スピンドル軸31の上端部には線材4を絡げる絡げ棒36が設けられる。本実施の形態では、この絡げ棒36から延びる線材4がまず最上段のボビン3に巻回され、その後順に下段のボビン3へと巻回される。
【0031】
上下に並ぶ各ボビン3に対して線材4の巻回方向が交互に逆転するように構成される。つまり、上方から見て線材4は、最上段のボビン3に対して反時計回り方向(CCW)に巻回され、上から2段のボビン3に対して時計回り方向(CW)に巻回され、上から3段のボビン3に対して反時計回り方向(CCW)に巻回され、上から4段のボビン3に対して時計回り方向(CW)に巻回され、最下段のボビン3に対して反時計回り方向(CCW)に巻回される。
【0032】
図2に示すように、スペーサ35には上段のボビン3から下段のボビン3へと延びて渡り線6となる線材4を案内するガイド溝45が設けられる。このガイド溝45はボビン3の大つば部38より外側に突出するガイド壁46と、このガイド壁46に対峙するガイド壁47によって形成される。ガイド壁46は軸方向に対して傾斜した傾斜部48が形成され、これに案内される線材4が曲折することを抑えるようになっている。
【0033】
上下に並ぶ各ボビン3に対して線材4の巻回方向が交互に逆転することに対応して、上下に並ぶ各スペーサ35に対してこのガイド壁46及び傾斜部48が形成される側が交互に異なるように構成され、これに案内される線材4が曲折することを抑えるようになっている。
【0034】
ノズル移動機構25は、架台8に対してサーボモータ16によりY軸方向に移動する前後移動台17と、この前後移動台17に対してサーボモータ18によりX軸方向に移動する横移動台19と、この横移動台19に対してサーボモータ20によりZ軸方向に移動する昇降台21とを備え、この昇降台21によってノズル10が支持される。各サーボモータ16,18,20はボールネジを回転駆動し、このボールネジに螺合する従動子をボールネジの軸方向に平行移動させるようになっている。
【0035】
ノズル10には線材供給機構40から複数本の線材4が供給される。スピンドル軸31に装着されたボビン3が回転することにより、ノズル10から繰り出される複数本の線材4が束となってボビン3に巻回される。このように、太い線材に代えて複数本の細い線材4を巻回することにより、線材4の占積率を高めてモータの性能向上がはかられる。
【0036】
なお、図示したノズル10から繰り出される線材4の本数は、便宜上実際よりも少なくしてあるが、実際には例えば数10本を超える本数となる。
【0037】
図3、図4に示すように、ノズル10は円柱形に形成され、各線材4が挿通する複数のノズル穴11がその軸方向に貫通して形成される。各ノズル穴11は所定の間隔をもって開口している。
【0038】
ノズル10は支持スリーブ22を介して昇降台21に支持される。各線材4は中空の支持スリーブ22内を通してノズル10の各ノズル穴11へと送られる。
【0039】
ノズル10をノズル穴11が延びるY軸周りに回動させるノズル回動機構60を備える。このノズル回動機構60はノズル10を支持スリーブ22に対して回転可能に支持するベアリング12と、ノズル10を回転駆動するサーボモータ13とを備える。サーボモータ13の回転軸にはギア14が連結され、ノズル10の外周部にはこのギア14に噛み合うギヤ15が固定される。
【0040】
ノズル10は支持スリーブ22に対してベアリング12を介して回転可能に支持され、サーボモータ13によって回転駆動される。サーボモータ13の回転軸にはギア14が連結され、ノズル10の外周部にはこのギア14に噛み合うギヤ15が固定される。
【0041】
巻線装置9は各サーボモータ13,16,18,20の作動を制御するコントローラ80を備える。
【0042】
線材供給機構40はノズル10に供給される各線材4毎に独立して張力を調節するテンション機構41を備える。架台48には線材4の本数と同数のテンション機構41が並んで設けられる。
【0043】
このテンション機構41においては、線材源42からの線材4は、テンション付加用のプーリ43に巻回された後、テンションバー44先端のガイドプーリ45に案内され、ガイドローラ46を介してノズル10へと送られる。
【0044】
また、テンションバー44は支点を中心に回動可能となっており、線材4の張力の変動はこのテンションバー44の回動により吸収される。
【0045】
テンションバー44の回動角度は図示しないポテンショメータによりフィードバックされ、図示しないコントローラ及びアクチュエータを介してテンションバー44に与えるトルクを制御し、テンションバー44の角度が目標位置に戻るように調整する。これにより、線材4にかかる慣性負荷が少なく、線材4の張力が過渡的に変化することをスムーズに吸収することができる。
【0046】
なお、このテンション機構41の構造については、特開2000−128433号公報に開示されている。
【0047】
また、テンション機構41はこれに限らず、特開平6−255884号公報に開示されているように、プーリ43の回転を電磁ブレーキにより制動し、この制動力により線材4には所定の張力が付与される構造としても良い。
【0048】
巻線装置1は以上のように構成され、ボビン3に線材4が次の手順で巻回される。ステータ7は次の手順で形成される。
・スピンドル軸31に5個のボビン3を各スペーサ35を介して装着する。
・ノズル10から繰り出される線材4を図示しないクランプに保持させる。
・ノズル10から繰り出される線材4を絡げ棒36に絡げる。
・ノズル10を最上段のボビン3の近傍の所定位置に移動し、保持する。
・線材4をクランプと絡げ棒36の間で図示しないカッタにより切断する。
・スピンドル軸31に装着されたボビン3を回転し、このボビン3にノズル10から繰り出される複数本の線材4が束となって巻回されるのに連動してノズル10をZ軸方向に移動するとともに、ノズル10をY軸周りに回動させる。これにより、線材4はコイル5の断面が略台形になるように巻回される。
・こうして一つのボビン3に対する線材4の巻回が終了したら、ノズル10をガイド溝45に沿って移動し、下段のボビン3に線材4を巻回する。
・こうして全てのボビン3に対する線材4の巻回が終了したら、線材4を図示しないクランプに保持させる。
・線材4を最下段のボビン3とクランプの間で図示しないカッタにより切断する。
・スピンドル軸31から5個のボビン3及び各スペーサ35を抜き取る。
【0049】
このようにして線材4が連続して巻回された5個のボビン3を形成した後、各ボビン3を円環状に並べて連結し、ステータ1を組み立てる。
【0050】
以上のように構成されて、スピンドル機構30がボビン3を回転させることにより、ノズル10の各ノズル穴11から繰り出される線材4が束になって各ボビン3に巻回される。
【0051】
このとき、複数本の線材4はノズル10から互いに所定の間隔を持って繰り出されるため、線材4どうしが摩擦によって絡み合うことなく各ノズル穴11から円滑に繰り出され、巻き乱れが生じることを防止できる。
【0052】
そして、各テンション機構41がノズル10に供給される各線材4毎に独立して張力を調節することにより、各線材4が均一な張力を持ってボビン3に巻回され、線材4間に空隙部が生じることを抑えられ、巻線の占積率を高めてモータの性能向上がはかられる。
【0053】
これについて詳述すると、図5に示すように、ノズル移動機構25がノズル10の移動方向をZ軸方向について反転させるのに伴って、ボビン3に巻回される上層の線材4が下層の線材4に乗り上げる部位にクロス部が生じ、このクロス部の近傍にも線材4が巻回されない空隙部ができる。
【0054】
各ノズル穴11から繰り出される各線材4が一定の張力を持ってボビン3に巻回されることにより、各線材4がボビン3に対して所定位置に巻回され、図5に示すように、クロス部が所定位置でZ軸方向に並んで形成される。こうしてクロス部が所定位置に集中して形成されると、各クロス部の線材4どうしがそれぞれの空隙部を埋め合うように分布し、巻線の占積率を高められる。
【0055】
これに対して、従来装置の場合、ノズル10から繰り出される各線材4間に働く摩擦力によって各線材4の張力が一定にならないため、図6に示すように、クロス部をZ軸方向に整列させることができず、各クロス部が広い範囲に散在し、各クロス部の近傍に形成される空隙部によって巻線の占積率が低下する。
【0056】
さらに、コイル5の断面が略台形になるように線材4をボビン3に巻回する際、ノズル10をノズル穴11が延びるY軸周りに回動させてコイル5の台形断面に沿って傾斜させることにより、各ノズル穴11から線材4が円滑に繰り出され、巻き乱れが生じることを防止できる。
【0057】
すなわち、コイル5に対する線材4の繰り出し量は台形断面の上部に巻回されるものより台形断面の下部に巻回されるものの方が長くなるが、各ノズル穴11から繰り出される線材4の張力が独立して調整され、かつノズル10をコイル5の台形断面に沿って傾斜させることにより、各線材4が互いに交差することなく整列して巻回され、巻線の占積率を高められる。
【0058】
複数のボビン3をスペーサ35を介してスピンドル軸31の軸方向に並んで装着することにより、線材4を各ボビン3に連続して巻回する。隣り合うボビン3間で延びる渡り線6がスペーサ35に形成されたガイド溝45に沿って形成されることにより、コイル5及び渡り線6を所定位置に精度良く形成することができる。
【0059】
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す巻線装置の斜視図。
【図2】同じくスピンドル機構の正面図。
【図3】同じくノズルの斜視図。
【図4】同じくノズルの断面図。
【図5】同じくコイルの概略断面図。
【図6】比較例を示すコイルの概略断面図。
【図7】同じく本発明の実施の形態を示すステータの概略断面図。
【符号の説明】
1 ステータ
3 ボビン
4 線材
5 コイル
6 渡り線
9 巻線装置
10 ノズル
11 ノズル穴
25 ノズル移動機構
30 スピンドル機構
31 スピンドル軸
35 スペーサ
41 テンション機構
45 ガイド溝

Claims (5)

  1. ボビンを装着するスピンドル軸と、このスピンドル軸を回転させるスピンドル機構と、複数本の線材を繰り出すノズルと、このノズルを移動するノズル移動機構とを用い、ノズルから繰り出される線材を回転する各ボビンに巻回してコイルを形成する多極電機子の巻線方法において、
    各線材を挿通させる複数のノズル穴が開口したノズルを用い、この各ノズル穴から繰り出される複数本の線材を束にしてボビンに巻回することを特徴とする多極電機子の巻線方法。
  2. ボビンを装着するスピンドル軸と、このスピンドル軸を回転させるスピンドル機構と、複数本の線材を繰り出すノズルと、このノズルを移動するノズル移動機構とを備え、ノズルから繰り出される線材を回転する各ボビンに巻回してコイルを形成する多極電機子の巻線装置において、
    各線材を挿通させる複数のノズル穴が開口したノズルを備え、この各ノズル穴から繰り出される複数本の線材を束にしてボビンに巻回する構成としたことを特徴とする多極電機子の巻線装置。
  3. 前記ノズルに供給される各線材毎に独立して張力を調節するテンション機構を備えたことを特徴とする請求項2に記載の多極電機子の巻線装置。
  4. 前記ノズルをノズル穴が延びる軸周りに回動させるノズル回動機構を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の多極電機子の巻線装置。
  5. 前記スピンドル軸の軸方向に複数の前記ボビンを並んで装着し、隣り合うボビンの間にスペーサを介装し、このスペーサに隣り合うボビン間で延びる渡り線を案内するガイド溝を形成したことを特徴とする請求項2から4のいずれか一つに記載の多極電機子の巻線装置。
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