JP2004328299A - カメラ付き携帯電話機及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】カメラ付き携帯電話機においてレンズ付きフイルムと類似の操作性を実現し、直感的に理解しやすい、簡易なユーザインターフェースによって撮影と画像閲覧を楽しむことができるようにする。
【解決手段】カメラ付き携帯電話機のディスプレイ16に写真フイルム54を模した画像を表示し(図3(a))、該写真フイルム54を巻き上げ動作によって未撮影コマ位置で停止させる動画イメージを表示するとともに、この映像に合わせて巻き上げ効果音及び停止効果音を発生させる(図3(b))。未撮影コマで停止後、自動的にファインダー表示モードに切り替わり、レリーズ操作を受け付ける(図3(c))。撮影実行後に、効果音とともに写真フイルム54の巻き上げ映像を表示し(図3(e))、次の撮影を受け付ける。画像閲覧時には、ボタン操作によって効果音とともに写真フイルム54を逆方向に移動させる。
【選択図】 図3
【解決手段】カメラ付き携帯電話機のディスプレイ16に写真フイルム54を模した画像を表示し(図3(a))、該写真フイルム54を巻き上げ動作によって未撮影コマ位置で停止させる動画イメージを表示するとともに、この映像に合わせて巻き上げ効果音及び停止効果音を発生させる(図3(b))。未撮影コマで停止後、自動的にファインダー表示モードに切り替わり、レリーズ操作を受け付ける(図3(c))。撮影実行後に、効果音とともに写真フイルム54の巻き上げ映像を表示し(図3(e))、次の撮影を受け付ける。画像閲覧時には、ボタン操作によって効果音とともに写真フイルム54を逆方向に移動させる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はカメラ付き携帯電話機及びこれに組み込まれるアプリケーションソフト(プログラム)に係り、特に撮影操作や画像の閲覧に好適なユーザインターフェースを実現する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話機などが普及し、手軽な撮影手段の一つとして多くの人に利用されている。その一方、レンズ付きフイルムと呼ばれる簡易型のカメラは、行楽地や駅の売店などで容易に入手でき、操作も簡易であることなどから、一般消費者に広く浸透している。
【0003】
特許文献1では、フイルムを用いる従来のカメラの操作性をデジタルカメラに導入し、デジタルカメラの操作を容易にする方法が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−165116号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1には、携帯電話機への適用について具体的な開示がない。カメラ付き携帯電話機は、通話や電子メールなど電話機としての基本的な機能を実現する必要性等から、操作系の構成やディスプレイのサイズ、内部のメモリ構造などハードウエア上特有の制約がある。そのため、カメラ付き携帯電話機において撮影機能や画像再生機能などを利用する際のユーザ操作は、一般的なデジタルカメラ(主に撮影を目的に設計されたカメラ製品)よりも一層複雑である。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、カメラ付き携帯電話機においてレンズ付きフイルムと類似の操作性を実現し、直感的に理解しやすい、簡易なユーザインターフェースによって撮影と画像閲覧を楽しむことができるカメラ付き携帯電話機及びこれを実現する携帯電話用のプログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明に係るカメラ付き携帯電話機は、通信回線網に接続する通信手段と、被写体の光学像を電気信号に変換する撮像手段と、前記撮像手段を介して撮像された画像を表示する表示手段と、前記表示手段の画面に写真フイルムを模した画像を表示させるとともに、該写真フイルムを画面上で一定の方向に移動して未撮影コマの位置で停止させる様子を表す映像を表示させる表示制御手段と、前記写真フイルムの移動映像表示中に効果音を出力する効果音出力手段と、前記効果音とともに前記表示手段の画面上において前記写真フイルムを前記未撮影コマの位置で停止させた後に、撮影実行の指示を受け付け、操作部から前記撮影実行の指示が入力されると該指示に基づいて前記撮像手段による撮影動作を実行する撮影制御手段と、前記撮影動作によって取得された撮影画像を記録する画像記録手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、カメラ付き携帯電話機に搭載されている表示手段の画面上で写真フイルムを模した画像を表示し、該写真フイルムを巻き上げ動作によって移動して未撮影コマ位置で停止させる動画イメージを表示するとともに、この表示映像にマッチした効果音を発生させている。そして、未撮影コマの位置で撮影の実行(レリーズ操作)を受け付け、操作部から撮影実行の指示が入力されると、これに応動して記録用の撮影動作が行われる。このようなユーザインターフェースを導入したことによって、携帯電話上でレンズ付きフイルムに近い操作性を実現することができる。
【0009】
一般的なレンズ付きフイルムでは、巻き上げノブを右手の親指で回してフイルムを巻く構造になっているため、本発明において前記表示制御手段は、写真フイルムを画面上で右方向に移動して未撮影コマの位置で停止させる表示を行う態様が好ましい。
【0010】
また、表示手段の限られた表示エリアで画像の視認性を高め、簡潔でわかりやすい表示を実現するため、表示手段の表示画面内に1コマ分の画像のみを単独で表示させる態様が好ましい。
【0011】
効果音出力手段は、写真フイルムの巻き上げ効果音及び未撮影コマがセットされたことを示す停止効果音のうち少なくとも一つを出力することが好ましい。フイルム巻き上げ時には巻き上げ効果音を出力し、未撮影コマでの停止時には停止効果音を出力する態様が更に好ましい。
【0012】
未撮影コマ位置で撮影実行の指示の入力を待機している期間中は、前記表示手段の画面に前記撮像手段による撮像中のライブ映像(スルー画)を表示させる態様が好ましい。
【0013】
本発明のカメラ付き携帯電話機において、更に、前記表示手段に表示される前記写真フイルムの移動方向を指令する移動方向指令操作手段と、前記移動方向指令操作手段によって前記一定の方向と逆方向に前記写真フイルムを移動させる指令が入力されると該指令に従い前記写真フイルムを前記表示手段の画面上で前記逆方向に移動させ、前記画像記録手段に保存されている記録済み画像を前記写真フイルムの移動とともに順次再生表示する画像再生制御手段と、を備える態様がある。
【0014】
この態様によれば、135フイルムに代表される長尺状の写真フイルムの上に撮影画像が時系列順に(撮影順に)記録されていくフイルムカメラのイメージ(心象)を連想させるユーザインターフェースが実現される。これにより、直感的に理解しやすい操作感を提供することができ、ユーザは簡単な操作で撮影(画像の記録)と再生(記録済み画像の閲覧)を楽しむことができる。なお、画像閲覧時においても写真フイルムの搬送及び停止の様子を示す動画イメージとともに効果音を出力する態様が好ましい。
【0015】
本発明の他の態様は、カメラ付き携帯電話機に用いられるプログラムを提供するものであり、該プログラムは、カメラ付き携帯電話機のディスプレイに写真フイルムを模した画像を表示し、該写真フイルムを画面上で一定の方向に移動して未撮影コマの位置で停止させる様子を表す映像を表示する機能と、前記写真フイルムの移動映像表示中に効果音を出力する機能と、前記効果音とともに前記ディスプレイにおいて前記写真フイルムを前記未撮影コマの位置で停止させた後に撮影実行の指示を受け付け、操作部から前記撮影実行の指示が入力されると該指示に基づいて撮影動作を実行する機能と、をカメラ付き携帯電話機に実現させることを特徴とする。
【0016】
本発明に係るプログラムは、カメラ付き携帯電話機に導入され、カメラ付き携帯電話機内のコンピュータによって実行されることにより、該カメラ付き携帯電話機上で所要の機能を実現する。本発明に係るプログラムは、インターネットなどの通信回線を利用したダウンロードサービスを通じて利用者に提供され得る。また、本発明に係るプログラムをメモリカードその他の記録媒体に記録し、記録媒体を通じて当該プログラムを配布することも可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係るカメラ付き携帯電話機の一例を示す外観図である。この携帯電話機10は、携帯電話用の各種アプリケーションソフトウエアを実行可能な携帯電話機(例えば、株式会社NTT DoCoMoが提供するiアプリ(商品名)に対応した機種)であり、通常の電話機能及び電子メール機能の他に、静止画や動画の撮影機能を備えている。
【0019】
携帯電話機10には、カメラ部12、アンテナ14、ディスプレイ16、受話口17、送話口18及び操作部20が設けられている。操作部20には、ダイヤルボタン21、通話ボタン22、通話切兼用電源ボタン23、十字ボタン24、実行ボタン25その他の各種の操作手段が含まれる。操作部20は、プッシュ式のスイッチ部材に限定されず、ダイヤル部材、レバースイッチなどの構成も可能であり、また、ディスプレイ16に表示されるメニュー画面から所望の項目を選択するようなユーザインターフェースもあり得る。
【0020】
ディスプレイ16は、カラー表示可能な液晶ディスプレイで構成される。もちろん、有機ELなど他の方式の表示装置を適用してもよい。図1中符号27は動画再生時の音声や各種効果音等を出力するためのスピーカである。なお、図1には明示されていないが、この携帯電話機10には動画撮影時の音声を取り込むためのマイク(図2の符号28として記載)が設けられている。
【0021】
図1に示したように、カメラ部12は、携帯電話機10の筐体29に対して回動自在に取り付けられている。カメラ部12を回すことで撮影方向を自由に変更することができ、図示のようにディスプレイ16の表示面側にカメラを向けたり、或いは、ディスプレイ16の背面側にカメラを向けたりすることができる。かかる回転機能付きのカメラ部12に代えて、所定の位置に固設されたカメラ部を搭載する態様も可能であり、また、複数のカメラ部を搭載する態様も可能である。
【0022】
図2は、携帯電話機10の構成を示すブロック図である。同図に示したように、携帯電話機10は、中央演算処理装置(CPU)30、メモリ32、音声処理部34、送受信回路36、受話口17のスピーカ37、送話口18のマイク38といった通常の電話機能を実現するために必要な構成要素を備えている。
【0023】
CPU30は、所定のプログラムに従って携帯電話機10全体の動作を制御する制御部として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、CPU30は、操作部20から入力される指令信号に基づいて携帯電話機10内の各回路を制御し、通信制御、撮影動作制御、画像処理制御、ディスプレイ16の表示制御、メモリ32の読み書き制御及び容量管理(空き容量の検出を含む)などを行う。
【0024】
CPU30はバス39を介してメモリ32と接続されている。メモリ32は、CPU30が実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納される不揮発性メモリ(ROM)領域と、プログラムの展開領域及びCPU30の演算作業用領域として利用される揮発性メモリ(RAM)領域とを含むブロックである。ROM領域は、電話機帳や通話履歴のデータ記憶領域として利用されるとともに、音声や画像の保存領域として利用される。また、RAM領域は、画像データの一時記憶領域としても利用される。
【0025】
音声処理部34は、CPU30と連携して音声信号を処理又は変換する手段である。音声処理部34は、送受信回路36から受入したデータの復号化処理及び送受信回路36を通じて送信するデータの符号化処理を行うとともに、スピーカ27、37への出力信号生成処理、マイク28、38からの入力音声信号の符号化処理などを行う。
【0026】
通話モード(電話機能を使用するモード)において、通信相手との通信接続が確立されると、マイク28から入力される音声は電気信号に変換され、音声処理部34に送られる。音声処理部34はマイク38から入力された音声信号をデジタル信号に変換(A/D変換)した後、所要の信号処理を行い、所定形式の音声データに変換する。音声処理部34で処理された音声データ(送信用のデータ)は、バス39を介して送受信回路36に送られ、所定の送信用信号形式に変換された後、アンテナ14から送信される。
【0027】
また、アンテナ14によって受波された信号は、送受信回路36において復調され、音声処理部34に送られる。音声処理部34は、送受信回路36から受入した音声信号を所定形式の音声データに変換する。音声処理部34で生成された音声データ(受信データ)は、アナログ音声信号に変換(D/A変換)された後、スピーカ37に送られる。こうして、通話相手の音声がスピーカ37から可聴出力される。もちろん、携帯電話機10は、音声データのみならず、電子メール機能やインターネットのブラウザ機能などを利用して画像データ、文書データ、プログラムデータなど種々のデータを送受信することが可能である。
【0028】
更に、携帯電話機10は、撮影レンズ40とCCDイメージセンサ(以下、CCDという。)42を有し、CCD42から得られる画像信号を処理するためのアナログ処理部44、A/D変換器45、画像処理部46、圧縮伸張部47を備えている。なお、本例では撮像素子としてCCDを用いるが、CCD型に限らず、CMOS型など他の方式によるデバイスを用いてもよい。
【0029】
撮影レンズ40を通過した光はCCD42の受光面の上に焦点を結ぶ。CCD42の受光面には多数のフォトセンサ(受光素子)が平面的に配列され、各フォトセンサに対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の原色カラーフィルタが所定の配列構造で配置されている。RGBカラーフィルタに代えて、CMY等のカラーフィルタを用いることもできる。
【0030】
CCD42の受光面に結像された被写体像は、各フォトセンサによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。CCD42は、シャッタゲートパルスのタイミングによって各フォトセンサの電荷蓄積時間(シャッタスピード)を制御する電子シャッタ機能を有している。
【0031】
CCD42の各フォトセンサに蓄積された信号電荷は、CPU30の指令に従いタイミングジェネレータ(TG)48から与えられるパルス(水平駆動パルスφH,垂直駆動パルスφV,オーバーフロードレインパルス)に基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次読み出される。CCD42から出力された画像信号は、アナログ処理部44に送られ、相関二重サンプリング(CDS)処理やゲイン調整などの所要の処理が施された後、A/D変換器45によってデジタル信号に変換される。デジタル化された画像データは画像処理部46に送られる。
【0032】
画像処理部46は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して各点の色を計算する処理回路)、輝度・色差信号生成回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、ホワイトバランス補正回路等を含むデジタル画像信号処理手段であり、CPU30からのコマンドに従ってメモリ32を活用しながら画像信号を処理する。
【0033】
画像処理部46において、ホワイトバランス調整処理、ガンマ変換処理、輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr,Cb 信号)への変換処理(YC処理)など、所定の処理が施されて生成された画像データはメモリ32に一時的に記憶される。ここで、撮影中の映像をディスプレイ16に表示させる場合には、このメモリ32の内容を読み出して表示回路50に送り、表示回路50において表示用の信号形式に変換した後、ディスプレイ16に供給する。これにより、CCD42が捉えているリアルタイム映像(スルー画)がディスプレイ16に表示され、撮影者はディスプレイ16の表示映像によって撮影画角(構図)を確認できる。
【0034】
操作部20の撮影ボタン(例えば、実行ボタン25で兼用)が押されると、CPU30はこれを検知して、記録用の撮影動作を実行する。すなわち、撮影ボタンの押下に応動してCCD42の露光制御及び電荷の読み出し制御が行われる。こうして取り込まれた記録用の画像データは、画像処理部46においてYC処理その他の所定の信号処理を経た後、圧縮伸張部47に送られ、ここで所定の圧縮フォーマット(例えば、JPEG形式) に従って圧縮される。圧縮された画像データは、メモリ32の画像保存領域に格納される。
【0035】
動画撮影モードが選択されている場合には、撮影ボタンの押下によって録画動作がスタートし、その後もう一度撮影ボタンを押下すると動画記録動作が停止する。なお、撮影ボタンの押下継続中に録画動作を行い、押下解除により録画を停止するようにしてもよい。
【0036】
動画撮影時の音声は、マイク28によって検出され、その検出信号(音声信号)は、音声処理部34において所定の信号形式に変換される。この音声データは、画像データとともに圧縮伸張部47において所定の圧縮フォーマット(例えば、MP4形式)に従って圧縮処理された後メモリ32に記録される。
【0037】
画像再生時には、ユーザのファイル選択操作に応じて、または自動的にメモリ32から画像ファイルのデータが読み出される。メモリ32から読み出された圧縮データは、圧縮伸張部47によって伸張され、表示回路50を介して表示用の信号に変換された後、ディスプレイに出力される。これにより、当該ファイルの画像内容がディスプレイ上に表示される。
【0038】
本例の携帯電話機10には、上述した標準装備の機能に加えて、撮影及び画像閲覧の操作性を更に高めるためのアプリケーションプログラム(以下、撮影・閲覧アプリケーションという)が組み込まれている。
【0039】
撮影・閲覧アプリケーションは、ネットワーク上の所定のサービスサイトからダウンロードすることができる。撮影・閲覧アプリケーションのダウンロードサービスを提供するサーバは、携帯電話機の機種ごとにディスプレイ画面の大きさや縦横比に合致した表示を実現するプログラムを提供する。
【0040】
なお、メモリカードなどの記録媒体やデータ通信端子を利用して撮影・閲覧アプリケーションを携帯電話機10に導入する態様も可能である。
【0041】
携帯電話機10に導入された撮影・閲覧アプリケーションは、携帯電話機10に標準装備されている撮影機能のアプリケーション(以下、カメラアプリケーションという)と連携して携帯電話上でレンズ付きフイルムと類似の簡易な操作性を実現する。
【0042】
以下、このアプリケーションの内容について説明する。なお、ここでは、iアプリを例示するが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。
【0043】
図3には、本例の撮影・閲覧アプリケーションによって実現されるユーザインターフェースの画面例が示されている。
【0044】
撮影・閲覧アプリケーションを起動させると、ディスプレイ16上には、図3(a)のような、選択画面が表示される。この画面には、長尺状の現像前写真フイルム54を模した画像が表示され、この現像前写真フイルム54上に「見る」/「撮る」の選択操作を促す案内文字情報が提示される。記録済みの画像を閲覧(再生)する場合には、「見る」の案内に従い十字ボタン24の左キー24Lを押す。一方、新たに画像を撮影(記録)する場合には、「撮る」の案内に従い十字ボタン24の右キー24Rを押す。
【0045】
図3(a)の画面で右キー24Rを押すと、ディスプレイ16上で写真フイルム54が図3の右方向に巻き上げられる様子が動画イメージにより表示され、同時にフイルムを巻く効果音が出力される。このときの効果音は、レンズ付きフイルムの巻き上げノブを回すときに発生する巻き上げ音と類似の音(例えば、ジーコ,ジーコ…)である。
【0046】
こうして、効果音とともに写真フイルム54の映像が移動し、図3(b)のように、未撮影(未使用)コマの位置に来ると、巻き上げ完了を知らせる効果音とともに、未撮影コマがセットされた様子を示す停止画像が表示される。このときの効果音は、レンズ付きフイルムの巻き上げノブを回してフイルムを撮影可能位置で停止させた時に発生する停止音と類似の音(例えば、カチッ)である。
【0047】
図3(b)のように、未撮影コマがセットされた停止画像が表示されると、自動的に写真撮影モードになり、図3(c)に示すような、ファインダー表示モードに移行する。このファインダー表示モードは、携帯電話機10に標準装備されているカメラアプリケーションによって実現されるものであり、ディスプレイ16上に、撮像中のライブ映像(スルー画)が表示されるとともに、撮影範囲を示す枠線(ファインダー枠)56が表示される。撮影者は、スルー画を見ながら枠線56を目安に構図を決めてから、撮影ボタン(ここでは、実行ボタン25)を押して撮影を行う。
【0048】
撮影動作によって画像の取り込みが行われると、ディスプレイ16には、図3(d)に示すように、現像済みの写真フイルムを模したパーフォレーション58を含む画像とともに、中央部に記録画像が表示される。
【0049】
撮影直後に、図3(d)の表示状態を一定時間継続させた後、自動的に、又は十字ボタン24の右キー24Rの押下に応動して、図3(e)のように、写真フイルム54を画面の右方向に移動させる映像が巻き上げ効果音とともに映し出される。その後、未撮影コマの位置に移動して、図3(b)の状態に戻る。
【0050】
こうして、「フイルムを巻いて(巻き上げノブを回して)撮る」というレンズ付きフイルムと類似の操作感を得ることができる。
【0051】
一方、記録済みの画像を閲覧するときには、巻き上げた記録済みの写真フイルム54を引き出すようなイメージで、図4(a)のように、十字ボタン24の左キー24Lを押す。このボタン操作により、ディスプレイ16画面上でボジフイルムが図4の左方向に移動する様子が表示される。このとき、巻き上げ効果音と同様の効果音が出力される。
【0052】
こうして、効果音とともに写真フイルム54の映像が移動し、図4(b)のように、記録コマの位置に来ると、停止効果音とともに記録済み画像が表示される。
【0053】
十字ボタン24の操作に応じて、図4の動作が繰り返され、撮影済みの画像が撮影した順番でディスプレイ16の画面上に現れる。これにより、「フイルムを戻して画像を見る」という操作感覚で画像の閲覧が可能である。
【0054】
本例の撮影・閲覧アプリケーションによれば、撮影した画像は、長尺状の写真フイルムに時系列に沿って記録されているという直感的なイメージに合致したユーザインターフェースを実現することができる。
【0055】
図5は、上記撮影・閲覧アプリケーションを組み込んだ携帯電話機10の動作を示すフローチャートである。
【0056】
撮影・閲覧アプリケーションを起動すると(ステップS110)、オープニング画面の表示後、図3(a)で説明したように、ユーザからモード(「見る」/「撮る」)の選択操作を受け付ける(図5のステップS112)。
【0057】
ユーザによって「撮る」(撮影モード)の選択操作が行われると(ステップS114)、その選択操作に従い、ディスプレイ16上の写真フイルムが移動する様子が表示される(ステップS116)。このとき、ディスプレイ16における動的な映像とともにフイルムの移動音に類似する効果音が出力される。
【0058】
十字ボタン24の右キー24Rのワンプッシュで写真フイルム54を1コマ分自動的に移動させる表示を行う態様、或いは右キー24Rの押下継続によって写真フイルム54を移動し、押下解除でフイルム移動を停止させるという態様も可能である。
【0059】
写真フイルム54が未撮影コマの位置まで来たら、停止効果音とともに写真フイルム54の表示を停止させる(ステップS118)。
【0060】
その後、プログラムの処理は、カメラアプリケーションに移行し、カメラプリケーションによって撮影が実行される(ステップS120)。すなわち、カメラアプリケーションに従ってファインダー表示モードに移行し(図3(c)参照)、スルー画表示状態に切り替わるとともに、該スルー画表示状態において撮影実行の指示入力が受け付けられる。
【0061】
ユーザが構図を決めて、所望のタイミングで撮影ボタンを押すと、該ボタン操作に呼応して記録用の撮影動作が実施される。こうして取り込まれた記録用の画像は、所要の信号処理を経た後、メモリ32に記録される。
【0062】
撮影動作(図5のステップS120)の実行後には、カメラアプリケーションから撮影・閲覧アプリケーションの処理に復帰し、撮影・閲覧アプリケーションによって作り出される表示画面に切り替わる。すなわち、撮影後は自動的に、又は、十字ボタン24の操作に応じて、写真フイルム54が移動する様子が表示される(ステップS122)。
【0063】
撮影を続ける場合には、写真フイルム54を順方向に1コマ分巻き上げる表示動作を行い、ステップS118に戻る。このとき、ステップS116と同様に、効果音が出力される。これにより、次の未撮影コマの位置で撮影が可能となる。
【0064】
その一方、ステップS122において、十字ボタン24の左キー24Lを押して、写真フイルム54を逆方向(戻し方向)に移動させる指令を行った場合には、写真フイルム54が撮影モード時のフイルム搬送方向と逆の方向(図3において画面の左方向)に移動する様子が表示される。この逆方向移動指令の操作によって、図5のステップS112に戻り、記録済み画像のコマの位置まで写真フイルム54が移動することによって、自動的に閲覧モードに移行する(ステップS124)。
【0065】
また、図3(a)で説明した選択画面において、ユーザが「見る」(閲覧モード)の選択操作を行った場合も、閲覧モードに移行する(図5のステップS124)。ステップS124においてユーザ操作に従って閲覧モードに移行すると、ディスプレイ16上には操作に応じて逆方向(フイルムの戻し方向)に移動する写真フイルム54の動画イメージが表示される(ステップS126)。このとき、ディスプレイ16上の動画イメージに合わせてフイルムの移動効果音が出力される。
【0066】
こうして、効果音とともに写真フイルム54の映像が移動し、記録済みのコマの位置に来たときに、フイルムが停止して画像の閲覧が可能になる(ステップS128)。
【0067】
閲覧を続ける場合には、更に十字ボタン24の左キー24Lを押す、これにより、ステップS126に戻って、再生対象画像が変更される。十字ボタン24の左キー24L又は右キー24Rの操作に応じて記録済みの画像を順次ディスプレイ16上に表示させることができる。こうして、写真フイルム54に記録された画像を1コマずつ前後に移動させるような操作感覚で記録済み画像を閲覧することができる。
【0068】
また、閲覧中に未撮影コマの位置へ写真フイルム54を移動させる指令を行うと、ステップS112に戻り、自動的に撮影モードに移行する(ステップS114)。
【0069】
なお、閲覧モード中、或いは、撮影モード中において、当該撮影・閲覧アプリケーションを終了させる操作の入力も受け付けており、アプリケーション終了の指示が入力された場合には、該指示に応動してアプリケーションを終了する(ステップS130)。
【0070】
図5のフローチャートには示されていないが、本例の撮影・閲覧アプリケーションでは、記録済み画像の削除メニューが別途用意されており、閲覧時に画像を選択的に削除できるように構成されている。
【0071】
図6(a)に示したように、削除の対象となった画像は、図6(b)のように、アプリケーション上の仮想的な写真フイルム54から切り取られて、間が詰められる。この削除処理によってメモリ32の空き容量が増えることにより、撮影可能枚数が増加する。つまり、削除した画像の分だけ、写真フイルム54上に未撮影コマが追加される(図6(c))。
【0072】
次に、本例の画像・閲覧アプリケーションにより実現される他の機能について説明する。
【0073】
図7に示したように、iアプリ対応の携帯電話機10では、カメラアプリケーションで撮影した画像はカメラアプリケーションのメモリ領域62に保存され、iアプリのプログラムからカメラアプリケーションを読んで撮影した画像はiアプリのメモリ領域64に保存され、お互いのメモリ領域62、64へのアクセスは禁止されている。
【0074】
すなわち、iアプリを利用せずにカメラアプリケーションのみで撮影した画像については、iアプリからアクセスできないことから、iアプリのプログラムで実際に閲覧できる画像数に制限がある。
【0075】
そこで、サーバ70を介してより多くの画像を取得できるサービスを提供する。
【0076】
サーバ70は、iアプリの撮影・閲覧アプリケーションを利用して撮影した画像をアルバム単位で保存及び管理する機能を備える。ここで、アルバムとは、撮影・閲覧アプリケーションで1回に表示できる枚数の画像を集めたデータである。撮影・閲覧アプリケーションで1度に取り扱うことができる画像数の上限は、携帯電話機10のメモリサイズに応じて機種ごとに決定される。
【0077】
撮影・閲覧アプリケーションによって記録された複数の画像は、携帯電話機10からアルバム単位でサーバ70にアップロードされ、サーバ70内に保存される。このとき、ユーザは、保存するアルバムについて他のアルバムと識別するための識別情報(例えば、8文字のアルバムタイトル情報)を付すことができる。サーバ70は、アップロードされた画像群を識別情報と関連付けてアルバム単位で保存・管理する。
【0078】
また、サーバ70は、携帯電話機10からの要請に応じて、アルバム単位でデータを携帯電話機10に提供する。ユーザはサーバ70に保存されているアルバムの中から識別情報などを利用して所望のアルバムを指定し、アルバム単位でデータを携帯電話機10にダウンロードする。
【0079】
これにより、iアプリのメモリ領域64内の画像をサーバ70内の画像と入れ替えることができる。
【0080】
なお、図7に示したように、必要に応じてサーバ70内の任意の指定画像を1画像単位でカメラアプリケーションのメモリ領域62に移動させることも可能である。
【0081】
図8は、図7で説明したサーバサービスのシステム構成図である。図8に示したように、サーバ70は、通信回線網(ネットワーク)80に接続されており、通信回線網80を介して携帯電話機10との間で相互に情報の受け渡しが可能である。サーバ70は1台又は複数台のコンピュータによって構成され、通信部72と、画像アルバム管理部74と、画像保管部76とを備えている。
【0082】
通信部72は、ネットワーク接続用のインターフェース部及び通信制御部を含むブロックであり、データの送受信に必要な信号変換などを行う。画像アルバム管理部74は、携帯電話機10からアップロードされた画像をアルバム単位で管理する制御手段であり、画像保管部76の読み書き制御を行う。画像アルバム管理部74は、ユーザIDや電話番号などの利用者識別情報とアルバムの識別情報とを関連付けてアルバム画像データを管理している。
【0083】
画像保管部76は、大容量のストレージで構成されており、携帯電話機10から送られてきたデータを適切な格納場所(フォルダ等)に整理して記憶する。
【0084】
かかる構成により、携帯電話機10からアルバム単位で画像をサーバ70にアップロードすることができ、また、サーバ70からアルバム単位で画像を携帯電話機10にダウンロードできる。
【0085】
なお、自分自身がアップロードした画像をダウンロードする態様に限定されず、友人やコンテンツプロバイダーなど他人が公開に供して画像をダウンロードする態様も可能である。
【0086】
また、iアプリのメモリ領域64に保存されている画像を待ち受け画面に利用することもできる。例えば、図9に示したように、写真フイルム54を一定の方向に移動させる動画イメージとともに、記録済みの各画像を撮影順に従い連続的に表示させる。表示が一巡したら、最初の画像に戻り、循環式に再生動作が繰り返えされる。こうして、メモリ領域64内の画像をフイルム送りのイメージで順次連続再生することにより、電光掲示板のような流れる画像による待ち受け画面を実現できる。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、カメラ付き携帯電話機に搭載されている表示手段の画面表示と、効果音との組み合わせによって携帯電話上でレンズ付きフイルムと同様の操作性を実現することができ、直感的に理解しやすい操作感を提供できる。本発明により、カメラ付き携帯電話機において簡単な操作で撮影と閲覧を楽しむことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るカメラ付き携帯電話機の一例を示す外観図
【図2】携帯電話機10の構成を示すブロック図
【図3】本例の撮影・閲覧アプリケーションによって実現されるユーザインターフェース(撮影時)の画面例を示す図
【図4】本例の撮影・閲覧アプリケーションによって実現されるユーザインターフェース(閲覧時)の画面例を示す図
【図5】本例の撮影・閲覧アプリケーションを組み込んだ携帯電話機の動作を示すフローチャート
【図6】記録済み画像を削除する処理を説明するために用いた説明図
【図7】サーバを利用して画像データの保存及びダウンロードを実現するシステムの概要を示す図
【図8】図8は、図7で説明したサーバサービスのシステム構成図
【図9】本例の撮影・閲覧アプリケーションにより実現される待ち受け画面の例を示す図
【符号の説明】
10…携帯電話機、12…カメラ部、14…アンテナ、16…ディスプレイ、20…操作部、24…十字ボタン、25…実行ボタン、27…スピーカ、30…CPU、32…メモリ、36…送受信回路、40…撮影レンズ、42…CCD
【発明の属する技術分野】
本発明はカメラ付き携帯電話機及びこれに組み込まれるアプリケーションソフト(プログラム)に係り、特に撮影操作や画像の閲覧に好適なユーザインターフェースを実現する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話機などが普及し、手軽な撮影手段の一つとして多くの人に利用されている。その一方、レンズ付きフイルムと呼ばれる簡易型のカメラは、行楽地や駅の売店などで容易に入手でき、操作も簡易であることなどから、一般消費者に広く浸透している。
【0003】
特許文献1では、フイルムを用いる従来のカメラの操作性をデジタルカメラに導入し、デジタルカメラの操作を容易にする方法が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−165116号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1には、携帯電話機への適用について具体的な開示がない。カメラ付き携帯電話機は、通話や電子メールなど電話機としての基本的な機能を実現する必要性等から、操作系の構成やディスプレイのサイズ、内部のメモリ構造などハードウエア上特有の制約がある。そのため、カメラ付き携帯電話機において撮影機能や画像再生機能などを利用する際のユーザ操作は、一般的なデジタルカメラ(主に撮影を目的に設計されたカメラ製品)よりも一層複雑である。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、カメラ付き携帯電話機においてレンズ付きフイルムと類似の操作性を実現し、直感的に理解しやすい、簡易なユーザインターフェースによって撮影と画像閲覧を楽しむことができるカメラ付き携帯電話機及びこれを実現する携帯電話用のプログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明に係るカメラ付き携帯電話機は、通信回線網に接続する通信手段と、被写体の光学像を電気信号に変換する撮像手段と、前記撮像手段を介して撮像された画像を表示する表示手段と、前記表示手段の画面に写真フイルムを模した画像を表示させるとともに、該写真フイルムを画面上で一定の方向に移動して未撮影コマの位置で停止させる様子を表す映像を表示させる表示制御手段と、前記写真フイルムの移動映像表示中に効果音を出力する効果音出力手段と、前記効果音とともに前記表示手段の画面上において前記写真フイルムを前記未撮影コマの位置で停止させた後に、撮影実行の指示を受け付け、操作部から前記撮影実行の指示が入力されると該指示に基づいて前記撮像手段による撮影動作を実行する撮影制御手段と、前記撮影動作によって取得された撮影画像を記録する画像記録手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、カメラ付き携帯電話機に搭載されている表示手段の画面上で写真フイルムを模した画像を表示し、該写真フイルムを巻き上げ動作によって移動して未撮影コマ位置で停止させる動画イメージを表示するとともに、この表示映像にマッチした効果音を発生させている。そして、未撮影コマの位置で撮影の実行(レリーズ操作)を受け付け、操作部から撮影実行の指示が入力されると、これに応動して記録用の撮影動作が行われる。このようなユーザインターフェースを導入したことによって、携帯電話上でレンズ付きフイルムに近い操作性を実現することができる。
【0009】
一般的なレンズ付きフイルムでは、巻き上げノブを右手の親指で回してフイルムを巻く構造になっているため、本発明において前記表示制御手段は、写真フイルムを画面上で右方向に移動して未撮影コマの位置で停止させる表示を行う態様が好ましい。
【0010】
また、表示手段の限られた表示エリアで画像の視認性を高め、簡潔でわかりやすい表示を実現するため、表示手段の表示画面内に1コマ分の画像のみを単独で表示させる態様が好ましい。
【0011】
効果音出力手段は、写真フイルムの巻き上げ効果音及び未撮影コマがセットされたことを示す停止効果音のうち少なくとも一つを出力することが好ましい。フイルム巻き上げ時には巻き上げ効果音を出力し、未撮影コマでの停止時には停止効果音を出力する態様が更に好ましい。
【0012】
未撮影コマ位置で撮影実行の指示の入力を待機している期間中は、前記表示手段の画面に前記撮像手段による撮像中のライブ映像(スルー画)を表示させる態様が好ましい。
【0013】
本発明のカメラ付き携帯電話機において、更に、前記表示手段に表示される前記写真フイルムの移動方向を指令する移動方向指令操作手段と、前記移動方向指令操作手段によって前記一定の方向と逆方向に前記写真フイルムを移動させる指令が入力されると該指令に従い前記写真フイルムを前記表示手段の画面上で前記逆方向に移動させ、前記画像記録手段に保存されている記録済み画像を前記写真フイルムの移動とともに順次再生表示する画像再生制御手段と、を備える態様がある。
【0014】
この態様によれば、135フイルムに代表される長尺状の写真フイルムの上に撮影画像が時系列順に(撮影順に)記録されていくフイルムカメラのイメージ(心象)を連想させるユーザインターフェースが実現される。これにより、直感的に理解しやすい操作感を提供することができ、ユーザは簡単な操作で撮影(画像の記録)と再生(記録済み画像の閲覧)を楽しむことができる。なお、画像閲覧時においても写真フイルムの搬送及び停止の様子を示す動画イメージとともに効果音を出力する態様が好ましい。
【0015】
本発明の他の態様は、カメラ付き携帯電話機に用いられるプログラムを提供するものであり、該プログラムは、カメラ付き携帯電話機のディスプレイに写真フイルムを模した画像を表示し、該写真フイルムを画面上で一定の方向に移動して未撮影コマの位置で停止させる様子を表す映像を表示する機能と、前記写真フイルムの移動映像表示中に効果音を出力する機能と、前記効果音とともに前記ディスプレイにおいて前記写真フイルムを前記未撮影コマの位置で停止させた後に撮影実行の指示を受け付け、操作部から前記撮影実行の指示が入力されると該指示に基づいて撮影動作を実行する機能と、をカメラ付き携帯電話機に実現させることを特徴とする。
【0016】
本発明に係るプログラムは、カメラ付き携帯電話機に導入され、カメラ付き携帯電話機内のコンピュータによって実行されることにより、該カメラ付き携帯電話機上で所要の機能を実現する。本発明に係るプログラムは、インターネットなどの通信回線を利用したダウンロードサービスを通じて利用者に提供され得る。また、本発明に係るプログラムをメモリカードその他の記録媒体に記録し、記録媒体を通じて当該プログラムを配布することも可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係るカメラ付き携帯電話機の一例を示す外観図である。この携帯電話機10は、携帯電話用の各種アプリケーションソフトウエアを実行可能な携帯電話機(例えば、株式会社NTT DoCoMoが提供するiアプリ(商品名)に対応した機種)であり、通常の電話機能及び電子メール機能の他に、静止画や動画の撮影機能を備えている。
【0019】
携帯電話機10には、カメラ部12、アンテナ14、ディスプレイ16、受話口17、送話口18及び操作部20が設けられている。操作部20には、ダイヤルボタン21、通話ボタン22、通話切兼用電源ボタン23、十字ボタン24、実行ボタン25その他の各種の操作手段が含まれる。操作部20は、プッシュ式のスイッチ部材に限定されず、ダイヤル部材、レバースイッチなどの構成も可能であり、また、ディスプレイ16に表示されるメニュー画面から所望の項目を選択するようなユーザインターフェースもあり得る。
【0020】
ディスプレイ16は、カラー表示可能な液晶ディスプレイで構成される。もちろん、有機ELなど他の方式の表示装置を適用してもよい。図1中符号27は動画再生時の音声や各種効果音等を出力するためのスピーカである。なお、図1には明示されていないが、この携帯電話機10には動画撮影時の音声を取り込むためのマイク(図2の符号28として記載)が設けられている。
【0021】
図1に示したように、カメラ部12は、携帯電話機10の筐体29に対して回動自在に取り付けられている。カメラ部12を回すことで撮影方向を自由に変更することができ、図示のようにディスプレイ16の表示面側にカメラを向けたり、或いは、ディスプレイ16の背面側にカメラを向けたりすることができる。かかる回転機能付きのカメラ部12に代えて、所定の位置に固設されたカメラ部を搭載する態様も可能であり、また、複数のカメラ部を搭載する態様も可能である。
【0022】
図2は、携帯電話機10の構成を示すブロック図である。同図に示したように、携帯電話機10は、中央演算処理装置(CPU)30、メモリ32、音声処理部34、送受信回路36、受話口17のスピーカ37、送話口18のマイク38といった通常の電話機能を実現するために必要な構成要素を備えている。
【0023】
CPU30は、所定のプログラムに従って携帯電話機10全体の動作を制御する制御部として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、CPU30は、操作部20から入力される指令信号に基づいて携帯電話機10内の各回路を制御し、通信制御、撮影動作制御、画像処理制御、ディスプレイ16の表示制御、メモリ32の読み書き制御及び容量管理(空き容量の検出を含む)などを行う。
【0024】
CPU30はバス39を介してメモリ32と接続されている。メモリ32は、CPU30が実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納される不揮発性メモリ(ROM)領域と、プログラムの展開領域及びCPU30の演算作業用領域として利用される揮発性メモリ(RAM)領域とを含むブロックである。ROM領域は、電話機帳や通話履歴のデータ記憶領域として利用されるとともに、音声や画像の保存領域として利用される。また、RAM領域は、画像データの一時記憶領域としても利用される。
【0025】
音声処理部34は、CPU30と連携して音声信号を処理又は変換する手段である。音声処理部34は、送受信回路36から受入したデータの復号化処理及び送受信回路36を通じて送信するデータの符号化処理を行うとともに、スピーカ27、37への出力信号生成処理、マイク28、38からの入力音声信号の符号化処理などを行う。
【0026】
通話モード(電話機能を使用するモード)において、通信相手との通信接続が確立されると、マイク28から入力される音声は電気信号に変換され、音声処理部34に送られる。音声処理部34はマイク38から入力された音声信号をデジタル信号に変換(A/D変換)した後、所要の信号処理を行い、所定形式の音声データに変換する。音声処理部34で処理された音声データ(送信用のデータ)は、バス39を介して送受信回路36に送られ、所定の送信用信号形式に変換された後、アンテナ14から送信される。
【0027】
また、アンテナ14によって受波された信号は、送受信回路36において復調され、音声処理部34に送られる。音声処理部34は、送受信回路36から受入した音声信号を所定形式の音声データに変換する。音声処理部34で生成された音声データ(受信データ)は、アナログ音声信号に変換(D/A変換)された後、スピーカ37に送られる。こうして、通話相手の音声がスピーカ37から可聴出力される。もちろん、携帯電話機10は、音声データのみならず、電子メール機能やインターネットのブラウザ機能などを利用して画像データ、文書データ、プログラムデータなど種々のデータを送受信することが可能である。
【0028】
更に、携帯電話機10は、撮影レンズ40とCCDイメージセンサ(以下、CCDという。)42を有し、CCD42から得られる画像信号を処理するためのアナログ処理部44、A/D変換器45、画像処理部46、圧縮伸張部47を備えている。なお、本例では撮像素子としてCCDを用いるが、CCD型に限らず、CMOS型など他の方式によるデバイスを用いてもよい。
【0029】
撮影レンズ40を通過した光はCCD42の受光面の上に焦点を結ぶ。CCD42の受光面には多数のフォトセンサ(受光素子)が平面的に配列され、各フォトセンサに対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の原色カラーフィルタが所定の配列構造で配置されている。RGBカラーフィルタに代えて、CMY等のカラーフィルタを用いることもできる。
【0030】
CCD42の受光面に結像された被写体像は、各フォトセンサによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。CCD42は、シャッタゲートパルスのタイミングによって各フォトセンサの電荷蓄積時間(シャッタスピード)を制御する電子シャッタ機能を有している。
【0031】
CCD42の各フォトセンサに蓄積された信号電荷は、CPU30の指令に従いタイミングジェネレータ(TG)48から与えられるパルス(水平駆動パルスφH,垂直駆動パルスφV,オーバーフロードレインパルス)に基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次読み出される。CCD42から出力された画像信号は、アナログ処理部44に送られ、相関二重サンプリング(CDS)処理やゲイン調整などの所要の処理が施された後、A/D変換器45によってデジタル信号に変換される。デジタル化された画像データは画像処理部46に送られる。
【0032】
画像処理部46は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して各点の色を計算する処理回路)、輝度・色差信号生成回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、ホワイトバランス補正回路等を含むデジタル画像信号処理手段であり、CPU30からのコマンドに従ってメモリ32を活用しながら画像信号を処理する。
【0033】
画像処理部46において、ホワイトバランス調整処理、ガンマ変換処理、輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr,Cb 信号)への変換処理(YC処理)など、所定の処理が施されて生成された画像データはメモリ32に一時的に記憶される。ここで、撮影中の映像をディスプレイ16に表示させる場合には、このメモリ32の内容を読み出して表示回路50に送り、表示回路50において表示用の信号形式に変換した後、ディスプレイ16に供給する。これにより、CCD42が捉えているリアルタイム映像(スルー画)がディスプレイ16に表示され、撮影者はディスプレイ16の表示映像によって撮影画角(構図)を確認できる。
【0034】
操作部20の撮影ボタン(例えば、実行ボタン25で兼用)が押されると、CPU30はこれを検知して、記録用の撮影動作を実行する。すなわち、撮影ボタンの押下に応動してCCD42の露光制御及び電荷の読み出し制御が行われる。こうして取り込まれた記録用の画像データは、画像処理部46においてYC処理その他の所定の信号処理を経た後、圧縮伸張部47に送られ、ここで所定の圧縮フォーマット(例えば、JPEG形式) に従って圧縮される。圧縮された画像データは、メモリ32の画像保存領域に格納される。
【0035】
動画撮影モードが選択されている場合には、撮影ボタンの押下によって録画動作がスタートし、その後もう一度撮影ボタンを押下すると動画記録動作が停止する。なお、撮影ボタンの押下継続中に録画動作を行い、押下解除により録画を停止するようにしてもよい。
【0036】
動画撮影時の音声は、マイク28によって検出され、その検出信号(音声信号)は、音声処理部34において所定の信号形式に変換される。この音声データは、画像データとともに圧縮伸張部47において所定の圧縮フォーマット(例えば、MP4形式)に従って圧縮処理された後メモリ32に記録される。
【0037】
画像再生時には、ユーザのファイル選択操作に応じて、または自動的にメモリ32から画像ファイルのデータが読み出される。メモリ32から読み出された圧縮データは、圧縮伸張部47によって伸張され、表示回路50を介して表示用の信号に変換された後、ディスプレイに出力される。これにより、当該ファイルの画像内容がディスプレイ上に表示される。
【0038】
本例の携帯電話機10には、上述した標準装備の機能に加えて、撮影及び画像閲覧の操作性を更に高めるためのアプリケーションプログラム(以下、撮影・閲覧アプリケーションという)が組み込まれている。
【0039】
撮影・閲覧アプリケーションは、ネットワーク上の所定のサービスサイトからダウンロードすることができる。撮影・閲覧アプリケーションのダウンロードサービスを提供するサーバは、携帯電話機の機種ごとにディスプレイ画面の大きさや縦横比に合致した表示を実現するプログラムを提供する。
【0040】
なお、メモリカードなどの記録媒体やデータ通信端子を利用して撮影・閲覧アプリケーションを携帯電話機10に導入する態様も可能である。
【0041】
携帯電話機10に導入された撮影・閲覧アプリケーションは、携帯電話機10に標準装備されている撮影機能のアプリケーション(以下、カメラアプリケーションという)と連携して携帯電話上でレンズ付きフイルムと類似の簡易な操作性を実現する。
【0042】
以下、このアプリケーションの内容について説明する。なお、ここでは、iアプリを例示するが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。
【0043】
図3には、本例の撮影・閲覧アプリケーションによって実現されるユーザインターフェースの画面例が示されている。
【0044】
撮影・閲覧アプリケーションを起動させると、ディスプレイ16上には、図3(a)のような、選択画面が表示される。この画面には、長尺状の現像前写真フイルム54を模した画像が表示され、この現像前写真フイルム54上に「見る」/「撮る」の選択操作を促す案内文字情報が提示される。記録済みの画像を閲覧(再生)する場合には、「見る」の案内に従い十字ボタン24の左キー24Lを押す。一方、新たに画像を撮影(記録)する場合には、「撮る」の案内に従い十字ボタン24の右キー24Rを押す。
【0045】
図3(a)の画面で右キー24Rを押すと、ディスプレイ16上で写真フイルム54が図3の右方向に巻き上げられる様子が動画イメージにより表示され、同時にフイルムを巻く効果音が出力される。このときの効果音は、レンズ付きフイルムの巻き上げノブを回すときに発生する巻き上げ音と類似の音(例えば、ジーコ,ジーコ…)である。
【0046】
こうして、効果音とともに写真フイルム54の映像が移動し、図3(b)のように、未撮影(未使用)コマの位置に来ると、巻き上げ完了を知らせる効果音とともに、未撮影コマがセットされた様子を示す停止画像が表示される。このときの効果音は、レンズ付きフイルムの巻き上げノブを回してフイルムを撮影可能位置で停止させた時に発生する停止音と類似の音(例えば、カチッ)である。
【0047】
図3(b)のように、未撮影コマがセットされた停止画像が表示されると、自動的に写真撮影モードになり、図3(c)に示すような、ファインダー表示モードに移行する。このファインダー表示モードは、携帯電話機10に標準装備されているカメラアプリケーションによって実現されるものであり、ディスプレイ16上に、撮像中のライブ映像(スルー画)が表示されるとともに、撮影範囲を示す枠線(ファインダー枠)56が表示される。撮影者は、スルー画を見ながら枠線56を目安に構図を決めてから、撮影ボタン(ここでは、実行ボタン25)を押して撮影を行う。
【0048】
撮影動作によって画像の取り込みが行われると、ディスプレイ16には、図3(d)に示すように、現像済みの写真フイルムを模したパーフォレーション58を含む画像とともに、中央部に記録画像が表示される。
【0049】
撮影直後に、図3(d)の表示状態を一定時間継続させた後、自動的に、又は十字ボタン24の右キー24Rの押下に応動して、図3(e)のように、写真フイルム54を画面の右方向に移動させる映像が巻き上げ効果音とともに映し出される。その後、未撮影コマの位置に移動して、図3(b)の状態に戻る。
【0050】
こうして、「フイルムを巻いて(巻き上げノブを回して)撮る」というレンズ付きフイルムと類似の操作感を得ることができる。
【0051】
一方、記録済みの画像を閲覧するときには、巻き上げた記録済みの写真フイルム54を引き出すようなイメージで、図4(a)のように、十字ボタン24の左キー24Lを押す。このボタン操作により、ディスプレイ16画面上でボジフイルムが図4の左方向に移動する様子が表示される。このとき、巻き上げ効果音と同様の効果音が出力される。
【0052】
こうして、効果音とともに写真フイルム54の映像が移動し、図4(b)のように、記録コマの位置に来ると、停止効果音とともに記録済み画像が表示される。
【0053】
十字ボタン24の操作に応じて、図4の動作が繰り返され、撮影済みの画像が撮影した順番でディスプレイ16の画面上に現れる。これにより、「フイルムを戻して画像を見る」という操作感覚で画像の閲覧が可能である。
【0054】
本例の撮影・閲覧アプリケーションによれば、撮影した画像は、長尺状の写真フイルムに時系列に沿って記録されているという直感的なイメージに合致したユーザインターフェースを実現することができる。
【0055】
図5は、上記撮影・閲覧アプリケーションを組み込んだ携帯電話機10の動作を示すフローチャートである。
【0056】
撮影・閲覧アプリケーションを起動すると(ステップS110)、オープニング画面の表示後、図3(a)で説明したように、ユーザからモード(「見る」/「撮る」)の選択操作を受け付ける(図5のステップS112)。
【0057】
ユーザによって「撮る」(撮影モード)の選択操作が行われると(ステップS114)、その選択操作に従い、ディスプレイ16上の写真フイルムが移動する様子が表示される(ステップS116)。このとき、ディスプレイ16における動的な映像とともにフイルムの移動音に類似する効果音が出力される。
【0058】
十字ボタン24の右キー24Rのワンプッシュで写真フイルム54を1コマ分自動的に移動させる表示を行う態様、或いは右キー24Rの押下継続によって写真フイルム54を移動し、押下解除でフイルム移動を停止させるという態様も可能である。
【0059】
写真フイルム54が未撮影コマの位置まで来たら、停止効果音とともに写真フイルム54の表示を停止させる(ステップS118)。
【0060】
その後、プログラムの処理は、カメラアプリケーションに移行し、カメラプリケーションによって撮影が実行される(ステップS120)。すなわち、カメラアプリケーションに従ってファインダー表示モードに移行し(図3(c)参照)、スルー画表示状態に切り替わるとともに、該スルー画表示状態において撮影実行の指示入力が受け付けられる。
【0061】
ユーザが構図を決めて、所望のタイミングで撮影ボタンを押すと、該ボタン操作に呼応して記録用の撮影動作が実施される。こうして取り込まれた記録用の画像は、所要の信号処理を経た後、メモリ32に記録される。
【0062】
撮影動作(図5のステップS120)の実行後には、カメラアプリケーションから撮影・閲覧アプリケーションの処理に復帰し、撮影・閲覧アプリケーションによって作り出される表示画面に切り替わる。すなわち、撮影後は自動的に、又は、十字ボタン24の操作に応じて、写真フイルム54が移動する様子が表示される(ステップS122)。
【0063】
撮影を続ける場合には、写真フイルム54を順方向に1コマ分巻き上げる表示動作を行い、ステップS118に戻る。このとき、ステップS116と同様に、効果音が出力される。これにより、次の未撮影コマの位置で撮影が可能となる。
【0064】
その一方、ステップS122において、十字ボタン24の左キー24Lを押して、写真フイルム54を逆方向(戻し方向)に移動させる指令を行った場合には、写真フイルム54が撮影モード時のフイルム搬送方向と逆の方向(図3において画面の左方向)に移動する様子が表示される。この逆方向移動指令の操作によって、図5のステップS112に戻り、記録済み画像のコマの位置まで写真フイルム54が移動することによって、自動的に閲覧モードに移行する(ステップS124)。
【0065】
また、図3(a)で説明した選択画面において、ユーザが「見る」(閲覧モード)の選択操作を行った場合も、閲覧モードに移行する(図5のステップS124)。ステップS124においてユーザ操作に従って閲覧モードに移行すると、ディスプレイ16上には操作に応じて逆方向(フイルムの戻し方向)に移動する写真フイルム54の動画イメージが表示される(ステップS126)。このとき、ディスプレイ16上の動画イメージに合わせてフイルムの移動効果音が出力される。
【0066】
こうして、効果音とともに写真フイルム54の映像が移動し、記録済みのコマの位置に来たときに、フイルムが停止して画像の閲覧が可能になる(ステップS128)。
【0067】
閲覧を続ける場合には、更に十字ボタン24の左キー24Lを押す、これにより、ステップS126に戻って、再生対象画像が変更される。十字ボタン24の左キー24L又は右キー24Rの操作に応じて記録済みの画像を順次ディスプレイ16上に表示させることができる。こうして、写真フイルム54に記録された画像を1コマずつ前後に移動させるような操作感覚で記録済み画像を閲覧することができる。
【0068】
また、閲覧中に未撮影コマの位置へ写真フイルム54を移動させる指令を行うと、ステップS112に戻り、自動的に撮影モードに移行する(ステップS114)。
【0069】
なお、閲覧モード中、或いは、撮影モード中において、当該撮影・閲覧アプリケーションを終了させる操作の入力も受け付けており、アプリケーション終了の指示が入力された場合には、該指示に応動してアプリケーションを終了する(ステップS130)。
【0070】
図5のフローチャートには示されていないが、本例の撮影・閲覧アプリケーションでは、記録済み画像の削除メニューが別途用意されており、閲覧時に画像を選択的に削除できるように構成されている。
【0071】
図6(a)に示したように、削除の対象となった画像は、図6(b)のように、アプリケーション上の仮想的な写真フイルム54から切り取られて、間が詰められる。この削除処理によってメモリ32の空き容量が増えることにより、撮影可能枚数が増加する。つまり、削除した画像の分だけ、写真フイルム54上に未撮影コマが追加される(図6(c))。
【0072】
次に、本例の画像・閲覧アプリケーションにより実現される他の機能について説明する。
【0073】
図7に示したように、iアプリ対応の携帯電話機10では、カメラアプリケーションで撮影した画像はカメラアプリケーションのメモリ領域62に保存され、iアプリのプログラムからカメラアプリケーションを読んで撮影した画像はiアプリのメモリ領域64に保存され、お互いのメモリ領域62、64へのアクセスは禁止されている。
【0074】
すなわち、iアプリを利用せずにカメラアプリケーションのみで撮影した画像については、iアプリからアクセスできないことから、iアプリのプログラムで実際に閲覧できる画像数に制限がある。
【0075】
そこで、サーバ70を介してより多くの画像を取得できるサービスを提供する。
【0076】
サーバ70は、iアプリの撮影・閲覧アプリケーションを利用して撮影した画像をアルバム単位で保存及び管理する機能を備える。ここで、アルバムとは、撮影・閲覧アプリケーションで1回に表示できる枚数の画像を集めたデータである。撮影・閲覧アプリケーションで1度に取り扱うことができる画像数の上限は、携帯電話機10のメモリサイズに応じて機種ごとに決定される。
【0077】
撮影・閲覧アプリケーションによって記録された複数の画像は、携帯電話機10からアルバム単位でサーバ70にアップロードされ、サーバ70内に保存される。このとき、ユーザは、保存するアルバムについて他のアルバムと識別するための識別情報(例えば、8文字のアルバムタイトル情報)を付すことができる。サーバ70は、アップロードされた画像群を識別情報と関連付けてアルバム単位で保存・管理する。
【0078】
また、サーバ70は、携帯電話機10からの要請に応じて、アルバム単位でデータを携帯電話機10に提供する。ユーザはサーバ70に保存されているアルバムの中から識別情報などを利用して所望のアルバムを指定し、アルバム単位でデータを携帯電話機10にダウンロードする。
【0079】
これにより、iアプリのメモリ領域64内の画像をサーバ70内の画像と入れ替えることができる。
【0080】
なお、図7に示したように、必要に応じてサーバ70内の任意の指定画像を1画像単位でカメラアプリケーションのメモリ領域62に移動させることも可能である。
【0081】
図8は、図7で説明したサーバサービスのシステム構成図である。図8に示したように、サーバ70は、通信回線網(ネットワーク)80に接続されており、通信回線網80を介して携帯電話機10との間で相互に情報の受け渡しが可能である。サーバ70は1台又は複数台のコンピュータによって構成され、通信部72と、画像アルバム管理部74と、画像保管部76とを備えている。
【0082】
通信部72は、ネットワーク接続用のインターフェース部及び通信制御部を含むブロックであり、データの送受信に必要な信号変換などを行う。画像アルバム管理部74は、携帯電話機10からアップロードされた画像をアルバム単位で管理する制御手段であり、画像保管部76の読み書き制御を行う。画像アルバム管理部74は、ユーザIDや電話番号などの利用者識別情報とアルバムの識別情報とを関連付けてアルバム画像データを管理している。
【0083】
画像保管部76は、大容量のストレージで構成されており、携帯電話機10から送られてきたデータを適切な格納場所(フォルダ等)に整理して記憶する。
【0084】
かかる構成により、携帯電話機10からアルバム単位で画像をサーバ70にアップロードすることができ、また、サーバ70からアルバム単位で画像を携帯電話機10にダウンロードできる。
【0085】
なお、自分自身がアップロードした画像をダウンロードする態様に限定されず、友人やコンテンツプロバイダーなど他人が公開に供して画像をダウンロードする態様も可能である。
【0086】
また、iアプリのメモリ領域64に保存されている画像を待ち受け画面に利用することもできる。例えば、図9に示したように、写真フイルム54を一定の方向に移動させる動画イメージとともに、記録済みの各画像を撮影順に従い連続的に表示させる。表示が一巡したら、最初の画像に戻り、循環式に再生動作が繰り返えされる。こうして、メモリ領域64内の画像をフイルム送りのイメージで順次連続再生することにより、電光掲示板のような流れる画像による待ち受け画面を実現できる。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、カメラ付き携帯電話機に搭載されている表示手段の画面表示と、効果音との組み合わせによって携帯電話上でレンズ付きフイルムと同様の操作性を実現することができ、直感的に理解しやすい操作感を提供できる。本発明により、カメラ付き携帯電話機において簡単な操作で撮影と閲覧を楽しむことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るカメラ付き携帯電話機の一例を示す外観図
【図2】携帯電話機10の構成を示すブロック図
【図3】本例の撮影・閲覧アプリケーションによって実現されるユーザインターフェース(撮影時)の画面例を示す図
【図4】本例の撮影・閲覧アプリケーションによって実現されるユーザインターフェース(閲覧時)の画面例を示す図
【図5】本例の撮影・閲覧アプリケーションを組み込んだ携帯電話機の動作を示すフローチャート
【図6】記録済み画像を削除する処理を説明するために用いた説明図
【図7】サーバを利用して画像データの保存及びダウンロードを実現するシステムの概要を示す図
【図8】図8は、図7で説明したサーバサービスのシステム構成図
【図9】本例の撮影・閲覧アプリケーションにより実現される待ち受け画面の例を示す図
【符号の説明】
10…携帯電話機、12…カメラ部、14…アンテナ、16…ディスプレイ、20…操作部、24…十字ボタン、25…実行ボタン、27…スピーカ、30…CPU、32…メモリ、36…送受信回路、40…撮影レンズ、42…CCD
Claims (4)
- 通信回線網に接続する通信手段と、
被写体の光学像を電気信号に変換する撮像手段と、
前記撮像手段を介して撮像された画像を表示する表示手段と、
前記表示手段の画面に写真フイルムを模した画像を表示させるとともに、該写真フイルムを画面上で一定の方向に移動して未撮影コマの位置で停止させる様子を表す映像を表示させる表示制御手段と、
前記写真フイルムの移動映像表示中に効果音を出力する効果音出力手段と、
前記効果音とともに前記表示手段の画面上において前記写真フイルムを前記未撮影コマの位置で停止させた後に、撮影実行の指示を受け付け、操作部から前記撮影実行の指示が入力されると該指示に基づいて前記撮像手段による撮影動作を実行する撮影制御手段と、
前記撮影動作によって取得された撮影画像を記録する画像記録手段と、
を備えたことを特徴とするカメラ付き携帯電話機。 - 前記表示手段に表示される前記写真フイルムの画像の移動方向を指令する移動方向指令操作手段と、
前記移動方向指令操作手段によって前記一定の方向と逆方向に前記写真フイルムを移動させる指令が入力されると該指令に従い前記写真フイルムを前記表示手段の画面上で前記逆方向に移動させ、前記画像記録手段に保存されている記録済み画像を前記写真フイルムの移動とともに順次再生表示する画像再生制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載のカメラ付き携帯電話機。 - カメラ付き携帯電話機に用いられるプログラムであって、
カメラ付き携帯電話機のディスプレイに写真フイルムを模した画像を表示し、該写真フイルムを画面上で一定の方向に移動して未撮影コマの位置で停止させる様子を表す映像を表示する機能と、
前記写真フイルムの移動映像表示中に効果音を出力する機能と、
前記効果音とともに前記ディスプレイにおいて前記写真フイルムを前記未撮影コマの位置で停止させた後に撮影実行の指示を受け付け、操作部から前記撮影実行の指示が入力されると該指示に基づいて撮影動作を実行する機能と、
をカメラ付き携帯電話機に実現させるためのプログラム。 - 請求項3記載のプログラムにおいて、更に、前記ディスプレイに表示される前記写真フイルムの移動方向を指令する移動方向指令操作手段によって前記一定の方向と逆方向に前記写真フイルムを移動させる指令が入力されると該指令に従い前記写真フイルムを前記表示手段の画面上で前記逆方向に移動させ、記録済み画像を前記写真フイルムの移動とともに順次再生表示する機能をカメラ付き携帯電話機に実現させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003119294A JP2004328299A (ja) | 2003-04-24 | 2003-04-24 | カメラ付き携帯電話機及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003119294A JP2004328299A (ja) | 2003-04-24 | 2003-04-24 | カメラ付き携帯電話機及びプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004328299A true JP2004328299A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33498552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003119294A Pending JP2004328299A (ja) | 2003-04-24 | 2003-04-24 | カメラ付き携帯電話機及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004328299A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009296326A (ja) * | 2008-06-05 | 2009-12-17 | Casio Hitachi Mobile Communications Co Ltd | 端末装置及びプログラム |
-
2003
- 2003-04-24 JP JP2003119294A patent/JP2004328299A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009296326A (ja) * | 2008-06-05 | 2009-12-17 | Casio Hitachi Mobile Communications Co Ltd | 端末装置及びプログラム |
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