JP2004328284A - 同期検波装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】同期検波において、基準搬送波を受信搬送波に安定して同期させる。
【解決手段】同期検波装置であり、受信信号を同期検波するための、複数の基準搬送波信号を発生する信号発生部1と、上記それぞれの基準搬送波信号により同期検波を実行する、それぞれの同期検波部2A、2B、2Cと、上記各同期検波部の検波信号レベルを比較して検波信号レベルが最大の検波信号を選択する信号レベル比較器3と、上記選択された検波信号を出力する出力部と、上記選択された検波信号を検波するため上記基準搬送波信号を第1基準搬送波信号とし、その第1基準搬送波信号に対して位相オフセットを付加した複数の第2基準搬送波信号を上記第1基準搬送波信号とともに上記信号発生部に発生させるオフセット制御部4とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】同期検波装置であり、受信信号を同期検波するための、複数の基準搬送波信号を発生する信号発生部1と、上記それぞれの基準搬送波信号により同期検波を実行する、それぞれの同期検波部2A、2B、2Cと、上記各同期検波部の検波信号レベルを比較して検波信号レベルが最大の検波信号を選択する信号レベル比較器3と、上記選択された検波信号を出力する出力部と、上記選択された検波信号を検波するため上記基準搬送波信号を第1基準搬送波信号とし、その第1基準搬送波信号に対して位相オフセットを付加した複数の第2基準搬送波信号を上記第1基準搬送波信号とともに上記信号発生部に発生させるオフセット制御部4とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信信号の復調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、テレビジョン信号等の無線信号の受信には、同期検波が採用される。同期検波は、搬送波に同期した基準搬送波(再生搬送波ともいう)を受信機側で発生させ、受信信号との乗算により、変調信号を検波する技術である。この同期検波で検波される検波信号の品質は、上記基準搬送波をいかに正確に受信搬送波に同期させるかに依存する。ここで、同期とは、基準搬送波の周波数と位相を受信搬送波に一致させることをいう。
【0003】
しかし、無線信号は、いわゆるマルチパス歪み、あるいはドップラーシフトを伴うため、安定して基準搬送波を受信搬送波に同期させることは困難であった。したがって、基準搬送波と受信搬送波との間で、周波数誤差と位相誤差の発生を抑止することは困難であった。
【0004】
従来、例えば、テレビジョン放送を同期検波するための基準搬送波の位相誤差を改善する技術としては、主信号に多重される付加情報を検波する際、主信号からのクロストーク量を検出し、クロストーク量が最小となるように位相を制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
しかし、この技術では、テレビジョン映像等の主信号の受信品質を改善する配慮はなされていない。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−137087号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来の技術の問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の課題は、同期検波において、基準搬送波を受信搬送波に安定して同期させる技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、本発明は、同期検波装置であり、
受信信号を同期検波するための、複数の基準搬送波信号を発生する信号発生部と、
上記それぞれの基準搬送波信号により同期検波を実行する、それぞれの同期検波部と、
上記各同期検波部による検波信号特性を比較して検波信号品質が最良の検波信号を選択する検波信号品質比較部と、
上記選択された検波信号を出力する出力部と、
上記選択された検波信号を検波するための上記基準搬送波信号を第1基準搬送波信号とし、その第1基準搬送波信号に対して位相オフセットを付加した複数の第2基準搬送波信号を上記第1基準搬送波信号とともに上記信号発生部に発生させるオフセット制御部とを備えるものである。
【0009】
本同期検波装置は、複数の基準搬送波信号を発生し、それぞれの基準搬送波信号により同期検波を実行する。そして、本同期検波装置は、検波信号特性を比較して検波信号品質が最良の検波信号を選択して、上記出力部から出力するとともに、選択された検波信号を検波するための上記基準搬送波信号を次の第1基準搬送波信号とする。さらに、その第1基準搬送波信号に対して位相オフセットを付加した複数の第2基準搬送波信号を上記第1基準搬送波信号とともに上記信号発生部に発生させ、これらの基準搬送波信号により同期検波を実行する。
【0010】
ここで、検波信号品質が最良の検波信号とは、例えば、検波信号の信号レベルが最大のものをいう。また、デジタル信号に対してビットエラーを検出し、ビットエラーレートが最低のものを選択するようにしてもよい。さらにまた、各検波信号のS/N比を比較し、S/N比が最良のものを選択するようにしてもよい。
【0011】
このような構成により、検波のための基準搬送波信号と検波される受信搬送波信号とで、同期がとれていない場合でも、同期する方向に制御することができる。
【0012】
好ましくは、上記オフセット制御部は、上記第1基準搬送波信号に対して位相オフセットを正方向および負方向に付加した複数の第2基準搬送波信号を発生させるものでもよい。
【0013】
好ましくは、上記オフセット制御部は、上記位相オフセットにより、上記第1基準搬送波信号に対して上記第2基準搬送波信号の位相または周波数のいずれか、または、その双方を変化させるものでもよい。位相の時間変化は周波数であるため、上記位相オフセットにより、基準搬送波信号の位相を変更してもよいし、周波数を変更してもよい。また、その双方を変更してもよい。
【0014】
また、本発明は、同期検波装置であり、
受信信号を同期検波するための、複数の基準搬送波信号を発生する信号発生部と、
上記それぞれの基準搬送波信号により同期検波を実行する、それぞれの同期検波部と、
上記各同期検波部による検波信号特性を比較して検波信号品質が最良の検波信号を選択する検波信号品質比較部と、
上記選択された検波信号を出力する出力部と、
上記選択された検波信号を検波するための上記基準搬送波信号を第1基準搬送波信号とし、その第1基準搬送波信号に対して周波数オフセットを付加した複数の第2基準搬送波信号を上記第1基準搬送波信号とともに上記信号発生部に発生させるオフセット制御部とを備えるものでもよい。
【0015】
上記オフセット制御部は、上記周波数オフセットにより、第1基準搬送波信号に対して第2基準搬送波信号の周波数を変化させる。
【0016】
好ましくは、上記オフセット制御部は、上記第1基準搬送波信号に対して周波数オフセットを高域方向および低域方向に付加した複数の第2基準搬送波信号を発生させるものでもよい。
【0017】
このように、本受信装置によれば、基準搬送波信号を受信搬送波信号に追従させることができ、安定して同期検波を実行できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1から図4の図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施の形態に係る受信装置のブロック図であり、図2は、図1に示した数値制御発振器(NCO)1の構成図であり、図3は、数値制御発振器1により発生する正弦波の例であり、図4は、数値制御発振器1の変形例を示す図である。
【0020】
<受信装置の構成>
図1に、この受信装置のブロック図を示す。ここでは、アナログテレビジョン放送を受信する受信装置を例に、本発明の一実施形態を説明する。ただし、本発明の実施は、アナログテレビジョン放送に限定されるそのではなく、同期検波方式の受信装置一般に適用できる。例えば、アナログ方式の受信信号に限られず、デジタル位相変調(PSK,Phase Shift Keying等)による変調信号の復調に適用してもよい。
【0021】
この受信装置は、高周波信号を受信するアンテナ5と、アンテナ5で受信された高周波を中間周波数に変換するチューナ6と、チューナ6からの中間周波数に変換された受信信号を帯域制限する帯域フィルタ7と、帯域制限された受信信号を同期検波する検波器2A、2B、2Cと、検波器2A、2B、2Cが出力する検波信号の信号レベルを比較する信号レベル比較器3と、信号レベル比較器3の比較結果に基づき同期検波ための基準搬送波信号の発生を制御する位相オフセット制御部4と、位相オフセット制御部4の制御信号にしたがい、複数の基準搬送波信号を発生させる数値制御発振器1とを有している。
【0022】
図1に示すように、アンテナ5で受信された受信信号は、高周波チューナ6で中間周波数に変換され、A/D変換される。以下、この受信装置では、受信信号は、デジタルデータとして処理される。そして、A/D変換された受信信号は、帯域フィルタ7に入力される。帯域フィルタ7は、例えば、テレビジョン放送の映像変調信号を弁別する。アンテナ5、高周波チューナ6、および帯域フィルタ7に関する技術は広く知られているので、本実施形態では、その詳細な構成を省略する。
【0023】
さらに、帯域フィルタ7で弁別された受信信号は、3個の検波器2A、2B、2Cに入力される。この検波器2A、2B、2Cは、同期検波器であり、振幅変調された受信信号を同期検波する。同期検波では、受信装置内で発生させた基準搬送波信号(再生搬送波信号ともいう)を受信信号に合成(例えば、乗算)することにより、検波信号を得る。この同期検波においては、基準搬送波信号の周波数と位相を受信搬送波信号の周波数と位相に極力近づけることが重要になる。なお、このような検波器は、ソフトウェア無線の技術として広く知られている。
【0024】
この受信装置では、3個の検波器2A、2B、2Cにおいて、異なる周波数または異なる位相の基準搬送波信号を使用する。その結果、周波数および位相が受信搬送波に最も近い基準搬送波を使用した検波器2A、2Bまたは2Cのいずれかにおいて、出力される検波信号のレベルが最大になる。本受信装置は、そのような出力レベルが最大の検波信号を受信検波信号として出力する(例えば、映像、音声等として、不図示の出力装置、ディスプレイ、スピーカ等)に出力する。
【0025】
信号レベル比較器3は、3個の検波器2A、2B、2Cからの検波信号から信号レベル最大の検波信号を選択する。信号レベル比較器3は、その選択した信号を不図示の出力装置に出力するともに、選択した信号(またはその信号を出力した検波器2A、2Bまたは2C)を識別する識別信号を位相オフセット制御部4に通知する。このような識別信号は、例えば、信号レベル比較器3の入力端子、出力端子、または、これらの検波器を識別するアドレス信号等に対応させて生成すればよい。
【0026】
位相オフセット制御部4は、信号レベル比較器3からの入力を受けて次の検波において使用する基準搬送波信号の周波数および位相を数値制御発振器1に設定する。すなわち、位相オフセット制御部4は、信号レベル比較器3からの識別信号により、検波信号レベルが最大であった検波器2A、2B、または2Cの周波数および位相を第1の基準搬送波信号に選択する。また、位相オフセット制御部4は、その第1の基準搬送波信号に対して、位相を所定値だけ遅らせた信号を第2の基準搬送波信号に選択する。さらに、位相オフセット制御部4は、その第1の基準搬送波信号に対して、位相を所定値だけ進めた信号を第3の基準搬送波信号に選択する。
【0027】
このようにして、位相オフセット制御部4は、第1、第2、および第3の基準搬送波信号を発生するように数値制御発振器1を制御する。ただし、上述のように、この制御は数値制御発振器1の位相の制御であるが、位相の時間変化は周波数であるため、位相を時間変化させる制御は、周波数の制御をも含むことになる。
【0028】
数値制御発振器1は、位相オフセット制御部4からの指示にしたがい、第1、第2および第3の基準搬送波信号を発生し、各々、検波器2B、2Aおよび2Cに入力する。すなわち、本実施形態では、検波器2Bは、第1の基準搬送波信号で同期検波を実行し、検波器2Aおよび2Cは、その第1の基準搬送波信号に対して位相を前後させた基準搬送波信号で同期検波することになる。
【0029】
検波器2A、2Bおよび2Cは、数値制御発振器1から入力された基準搬送波信号により、同期検波を実行する。以上のようにして、第1の基準搬送波信号と、その第1の基準搬送波信号に対して位相が前後する第2、第3の基準搬送波信号により、同期検波が実行される。そして、上記と同様の処理が繰り返され、最大信号レベルを検出した基準搬送波信号が次の第1の基準搬送波信号となり、検波が繰り返される。
【0030】
<数値制御発振器の構成>
図2に、本実施形態における数値制御発振器1の構成図を示す。図2のように、この数値制御発振器1は、位相の変化量を入力する位相変化量入力端子11と、単位時間あたりの位相オフセットを設定する位相オフセット設定部12と、位相を単位時間遅延させてフィードバックする1クロック遅延素子14と、位相変化量入力端子11と位相オフセット設定部12と1クロック遅延素子14の各出力を加算する加算器13と、加算器13の出力する位相にしたがい正弦波を発生する正弦波発生器15とを有する。この数値制御発生器1は、不図示のクロックにより駆動され、クロックごとに正弦波の波形値(サンプル値)を発振器出力として出力する。
【0031】
図3に、正弦波発生器15の機能を例示する。正弦波発生器15は、例えば、ROM(Read Only Memory)上に正弦波テーブルを有している。この正弦波テーブルは、位相値と、各位相値に対応する正弦波出力値を有している。図3では、512個の位相値と正弦波出力値の組が例示されている。
【0032】
正弦波発生器15は、位相値が入力されたときに、その位相値に対応する正弦波出力値を参照して出力する。この位相値の入力と正弦波出力値の出力は、不図示のクロックに同期して実行される。したがって、正弦波発生器15は、クロックごとに正弦波関数のサンプル値を出力することになる。
【0033】
以下、位相変化量入力端子11への入力を場合分けして、この数値制御発振器1の動作を説明する。
【0034】
(1)位相変化量入力0の場合;
まず、位相変化量入力端子11への位相変化入力が0(位相変化なし)の場合を想定する。
【0035】
位相オフセット設定部12には、クロックごとの位相オフセットが設定される。この位相オフセットは、加算器13を介して正弦波発生器15に入力されるとともに、1クロック遅延素子14に入力され、1単位時間遅延され、加算器13に入力される。この結果、クロックごとに位相オフセット分だけ位相が変化して正弦波発生器15に入力されることになる。
【0036】
正弦波発生器15は、入力された位相値に対応する正弦波出力値をクロックごとに出力する。したがって、例えば、位相オフセット設定部12に、π/32という値が設定されていたとする。この場合、正弦発生器15には、64クロックの間に、0、π/32、π/16、...、2πのように、位相が入力され、対応する正弦波関数値、0、sin(π/32)、sin(π/16)、...、0の各値がクロックごとに出力される。この場合、64クロックが1周期に対応し、周波数=1/64(1/クロック)となる。
【0037】
(2)位相変化量入力が1クロック分だけあった場合;
次に、位相変化量入力端子11に位相変化dPが1クロック分だけ入力された場合を説明する。例えば、1クロック遅延素子14の出力が2nπ−π/32(n=1,2,...,のいずれか)のタイミングで、位相変化dPが入力された場合を想定する。
【0038】
すると、位相オフセット設定部12の設定値π/32により、次のクロックでの加算器13の出力は、2nπ+dpとなる。さらに、次のクロックでは、位相変化量入力端子11の位相変化は0に戻るが、1クロック遅延素子14からは、2nπ+dpが入力され、加算器13の出力は、2nπ+dp+π/32となる。このようにして、位相変化量入力端子11に位相変化dPが1クロック分入力された後の正弦波発生器15への入力は、2nπ+dp、nπ+dp+π/32、2nπ+dp+π/16,...,2(n+1)π+dpのように変化する。
【0039】
その結果、正弦波発生器15の出力は、sin(dP)、sin(π/32+dP)、sin(π/16+dP)、...、sin(dP)のように変化する。すなわち、位相がdPだけ変化した正弦波が出力されることになる。
【0040】
(3)位相変化量入力が常時(全クロックに対して)あった場合;
次に、位相変化量入力端子11に位相変化dPが常時入力された場合を説明する。この場合、この位相変化は、クロックごとに1クロック遅延素子14および加算器13により、加算されることになる。例えば、位相変化dP=π/32が固定的に設定された場合を想定する。また、1クロック遅延素子14の出力が2nπ(n=1,2,...,のいずれか)のタイミングで、この位相変化π/32が入力されたとすると、上記と同様の処理により、正弦波発生器15への入力は、2nπ+π/16、2nπ+π/8、2nπ+π3/16,..のように変化する。すなわち、位相変化量入力端子11からの位相変化π/32および位相オフセット設定部12からの入力π/32により、加算器13には、クロックごとにπ/16が入力され、1クロック遅延素子14を介して積算されることになる。
【0041】
その結果、正弦波発生器15の出力は、sin(π/16)、sin(π/8)、sin(π3/16)、...、のように変化する。これは、周波数が1/32(周期が32クロック)の正弦波に相当し、周波数が1/64(1/クロック)から1/32(1/クロック)に増加したことになる。すなわち、位相変化量入力端子に、複数クロックに渡って位相変化を入力することで、正弦波発生器15の発振周波数を変化させることになる。
【0042】
<受信装置の動作>
図1に戻って、この受信装置の動作を説明する。以下、数値制御発振器1の発振周波数(図2の位相オフセット設定部12の設定値で決まる周波数、基準搬送波周波数に相当)が受信搬送波周波数に一致していた場合と、一致していなかった場合とに分けて、受信装置の動作を説明する。
【0043】
(1)まず、基準搬送波周波数が受信搬送波周波数に一致し、位相だけがずれていた場合を想定する。この場合には、検波器2A、2Bおよび2Cのうち、基準搬送波の位相が最も受信搬送波に近いものが信号レベル比較器3により、選択されることになる。
【0044】
今、検波器2A、2Bおよび2Cの位相を各々、−dP、0、dPであると仮定する。そして、基準搬送波の位相が受信搬送波に比べて、10dP進んでいると仮定する。すると、信号レベル比較器3は、1回の検波ごとに、検波器2A(位相が−dPずれている)を信号レベル最大として選択する。
【0045】
その結果、位相オフセット制御部4は、1回の検波ごとに、dPの位相オフセットを数値制御発振器1に入力する。そのため、数値制御発振器1の基準搬送波信号は、1回の検波ごとに、dPずつ、位相を遅らせていく。そして、10回の検波が実行された後、基準搬送波(検波器2Bに入力される第1の基準搬送波)の位相が受信搬送波の位相に略一致することになる。
【0046】
この場合には、検波器2Bから出力される検波信号の信号レベルが検波器2A、2Cの検波信号の信号レベルより高くなる。このため、位相オフセット制御部4は、もはや、数値制御発振器1の位相を変更することをしない。
【0047】
以上は、基準搬送波の位相が受信搬送波に比べて進んでいる例を説明したが、逆に、基準搬送波の位相が受信搬送波に比べて遅れている場合も同様である。
【0048】
このようにして、本実施形態の受信装置によれば、受信搬送波信号の位相が変動するような場合であっても、安定してその位相変化に追従することができる。したがって、フェージング等による位相変動の大きい移動体における受信、例えば、車載受信機において安定した受信利得を確保できる。
【0049】
(2)次に、基準搬送波の位相が受信搬送波の位相に一致し、周波数がずれている場合を想定する。例えば、基準搬送波の周波数が受信搬送波の周波数より高い場合を想定する。また、検波器2A、2Bおよび2Cの位相を各々、−dP、0、dPであると仮定する。
【0050】
すると、同期検波において、時間の経過とともに、基準搬送波の位相が受信搬送波に対して徐々に進むことになる。すなわち、上記(1)の場合と同様、位相が遅れている基準搬送波で同期検波を実行する検波器2Aの検波信号の信号レベルが最大となる。したがって、信号レベル比較器3は、検波器2Aを識別する識別信号を位相オフセット制御部4に入力する。
【0051】
位相オフセット制御部4は、上記(1)と同様、位相を遅らせる方向に数値制御発振器1を制御する。これにより、検波器2A、2B、2Cには、検波ごとに位相を遅らせた基準搬送波信号が入力されることになる。
【0052】
ただし、この例の場合、基準搬送波信号と受信搬送波信号とは、周波数が一致していない。このため、上記制御によっては、位相差の解消を図ることはできず、基準搬送波の位相は、受信搬送波に対して進んだ状態が続くことになる。その結果、検波器2Aの検波信号の信号レベルが最大となる状態がさらに継続する。したがって、信号レベル比較器3は、継続して、検波器2Aを識別する識別信号を位相オフセット制御部4に入力する。
【0053】
その結果、位相オフセット制御部4は、継続して数値制御発振器1の位相を進める方向に制御する。上記図2において説明したように、継続して数値制御発振器1の位相変化を入力すると、図2に示した1クロック遅延素子14および加算器13の効果により、正弦波発生器15の周波数を変更することになる。
【0054】
すなわち、この場合には、位相オフセット制御部4から継続的に位相変化量が数値制御発振器1に入力され、基準搬送波信号の周波数が変化することになる。この例では、基準搬送波信号の周波数が受信搬送波の周波数に一致する方向に低下する。そして、ついには、基準搬送波(検波器2Bに入力される第1の基準搬送波)の周波数が受信搬送波の周波数に略一致することになる。
【0055】
この場合には、検波器2Bから出力される検波信号の信号レベルが検波器2A、2Cの検波信号の信号レベルより高くなる。しかし、数値制御発振器1への位相変化量の入力が0になると、また、位相がずれ始める。そのため、この例では、位相オフセット制御部4は、継続して数値制御発振器1の位相変化量を入力することになる。
【0056】
以上は、基準搬送波の周波数が受信搬送波に比べて高い例を説明したが、逆に、基準搬送波の周波数が受信搬送波に比べて低い場合も同様である。
【0057】
このようにして、本実施形態の受信装置によれば、受信搬送波信号の周波数が変動するような場合であっても、安定してその周波数変化に追従することができる。したがって、ドップラー効果等により周波数変動の大きい移動体における受信、例えば、車載受信機において安定した受信利得を確保できる。
【0058】
(3)次に、基準搬送波の周波数および位相がともに受信搬送波の周波数および位相に一致しない場合を想定する。この場合も、上記(1)(2)と同様である。すなわち、周波数の高い波の位相が徐々に進んで、上記(1)(2)と同様の制御が実行され、基準搬送波の周波数および位相が受信搬送波の周波数および位相に一致するように制御されることになる。
【0059】
具体的には、基準搬送波の周波数および位相がともに受信搬送波の周波数および位相に一致しない場合であっても、信号レベル比較器3は、検波器2A、2Bまたは2Cの中から、最も信号レベルの高いものを選択する。位相オフセット制御部4は、次の検波における第1の基準搬送波の周波数および位相が選択された検波器2A、2Bまたは2Cの周波数および位相となるように、数値制御発振器1を制御する。したがって、上記(1)(2)と同様の制御により、基準搬送波の周波数および位相が受信搬送波の周波数および位相の近傍に制御される。
【0060】
ドップラー効果、フェージングによる影響は、主に周波数変動、位相ノイズとして受信信号に重畳される。その結果、受信搬送波への同期が外れた場合には、同期検波が正常に行われず、検波信号は著しく劣化する。例えば、テレビジョン放送の受信の場合、映像が著しく乱れる。
【0061】
そのような場合でも、上記受信装置の構成によれば、位相オフセット制御部4、および数値制御発振器1により、所望の周波数および位相の基準搬送波信号を生成できる。そして、複数位相オフセットにより、複数の基準搬送波信号を生成し、複数の検波器2A、2B、および2Cにより並列的に検波し、その出力を比較することで、最適な位相オフセット量の(周波数および位相が最適な)搬送波を得ることができる。
【0062】
<数値制御発振器の変形>
図4に、変形例に係る数値制御発振器1Aを示す。この数値制御発振器1Aは、位相変化量と周波数変化量を入力され、正弦波発生器15への入力位相値を発生させるCPU16と、CPU16からの位相値により、正弦波を出力する正弦波発生器15とを有する。正弦波発生器15は、図3で説明したものと同様である。
【0063】
CPU16は、位相変化量および周波数変化量を入力され、そのような変化後の正弦波関数の位相値を生成する。例えば、CPU16は、初期値として、周波数F0および位相P0を保持している。
【0064】
そして、周波数変化量dFおよび位相変化量dPが入力されると、変化後の周波数(F0+dF)および位相(P0+dP)を算出する。そして、CPU16は、クロックごとに正弦発生器15に入力すべき位相値を決定し、正弦波発生器15に入力する。この処理は、図2の位相オフセット設定部12および加算器13の処理をCPU16上のプログラムで実現したものとなる。
【0065】
ただし、このような数値制御発生器1Aを図1の受信装置に組み込むためには、位相オフセット制御部4が位相変化量の他、周波数変化量をも検出する必要がある。そのため、位相オフセット制御部4に、位相変化の履歴を保持するメモリを設け、位相変化率から周波数を求める必要がある。そして、位相オフセット制御部4が、さらに周波数の履歴を保持することにより、周波数変動を求めるようにすればよい。
【0066】
このような構成によっても、上記実施形態と同様、周波数および位相の変化する受信信号において安定して同期検波を実行できる。
【0067】
<検波信号選択方式の変形>
上記実施形態では、図1に示したように、信号レベル比較器3を設け、3個の検波器2A、2B、2Cからの検波信号から信号レベル最大の検波信号を選択した。しかし、本発明の実施は、このような構成に限定されるものではない。
【0068】
要するに、本発明の実施においては、複数の検波器2A、2B、2C等からの検波信号から最も望ましい検波信号(信号品質が最良の検波信号)を選択できればよい。このような最良の検波信号としては、例えば、S/N比(信号/雑音比)が最良のものでもよい。すなわち、各検波器2A、2B、2C等の出力信号に対してS/N比を検出するS/N比検出部と、各出力信号のS/N比を比較するS/N比の比較部により、最良の検波信号を選択するようにしてもよい。
【0069】
また、各検波器2A、2B、2C等の出力信号に対してビットエラーを検出するビットエラー検出部と、各出力信号のビットエラーレートを比較するエラーレート比較部を設けてもよい。ビットエラー検出部は、受信信号に含まれる誤り検出符号、例えば、パリティ符号を含むデジタルデータに対してビットエラーを検出すればよい。そして、そのようなデジタルデータに対するビットエラーレートが最低の検波信号を選択するようにしてもよい。
【0070】
<他の変形例>
上記実施形態では、3個の検波器2A、2Bおよび2Cを有する受信装置を説明した。しかし、本発明の実施は検波器の数が3個限定されるものではない。すなわち、検波器としては、複数個設ければよい。ただし、位相が一致した場合に、変化量を0とする制御のため、検波器の数としては奇数個が望ましい。
【0071】
上記実施形態では、図2に示したように、クロックごとの位相オフセットは、数値制御発振器1内部の位相オフセット設定部に保持した。しかし、本発明の実施はこのような構成には限定されない。例えば、上記基準搬送波信号と受信搬送波信号との位相差または周波数差に応じて、数値制御発振器1の外部、例えば、位相オフセット制御部4から位相変動量を指定するようにしてもよい。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、同期検波において、基準搬送波を受信搬送波に安定して同期させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る受信装置のブロック図
【図2】数値制御発振器(NCO)1の構成図
【図3】数値制御発振器1により発生する正弦波の例
【図4】数値制御発振器1の変形例を示す図
【符号の説明】
1 数値制御発振器
2A、2B、2C 検波器
3 信号レベル比較器
4 位相オフセット制御部
5 アンテナ
6 高周波チューナ
7 帯域フィルタ
11 位相変化量入力端子
12 位相オフセット設定部
13 加算器
14 1クロック遅延素子
15 正弦波発生器
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信信号の復調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、テレビジョン信号等の無線信号の受信には、同期検波が採用される。同期検波は、搬送波に同期した基準搬送波(再生搬送波ともいう)を受信機側で発生させ、受信信号との乗算により、変調信号を検波する技術である。この同期検波で検波される検波信号の品質は、上記基準搬送波をいかに正確に受信搬送波に同期させるかに依存する。ここで、同期とは、基準搬送波の周波数と位相を受信搬送波に一致させることをいう。
【0003】
しかし、無線信号は、いわゆるマルチパス歪み、あるいはドップラーシフトを伴うため、安定して基準搬送波を受信搬送波に同期させることは困難であった。したがって、基準搬送波と受信搬送波との間で、周波数誤差と位相誤差の発生を抑止することは困難であった。
【0004】
従来、例えば、テレビジョン放送を同期検波するための基準搬送波の位相誤差を改善する技術としては、主信号に多重される付加情報を検波する際、主信号からのクロストーク量を検出し、クロストーク量が最小となるように位相を制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
しかし、この技術では、テレビジョン映像等の主信号の受信品質を改善する配慮はなされていない。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−137087号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来の技術の問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の課題は、同期検波において、基準搬送波を受信搬送波に安定して同期させる技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、本発明は、同期検波装置であり、
受信信号を同期検波するための、複数の基準搬送波信号を発生する信号発生部と、
上記それぞれの基準搬送波信号により同期検波を実行する、それぞれの同期検波部と、
上記各同期検波部による検波信号特性を比較して検波信号品質が最良の検波信号を選択する検波信号品質比較部と、
上記選択された検波信号を出力する出力部と、
上記選択された検波信号を検波するための上記基準搬送波信号を第1基準搬送波信号とし、その第1基準搬送波信号に対して位相オフセットを付加した複数の第2基準搬送波信号を上記第1基準搬送波信号とともに上記信号発生部に発生させるオフセット制御部とを備えるものである。
【0009】
本同期検波装置は、複数の基準搬送波信号を発生し、それぞれの基準搬送波信号により同期検波を実行する。そして、本同期検波装置は、検波信号特性を比較して検波信号品質が最良の検波信号を選択して、上記出力部から出力するとともに、選択された検波信号を検波するための上記基準搬送波信号を次の第1基準搬送波信号とする。さらに、その第1基準搬送波信号に対して位相オフセットを付加した複数の第2基準搬送波信号を上記第1基準搬送波信号とともに上記信号発生部に発生させ、これらの基準搬送波信号により同期検波を実行する。
【0010】
ここで、検波信号品質が最良の検波信号とは、例えば、検波信号の信号レベルが最大のものをいう。また、デジタル信号に対してビットエラーを検出し、ビットエラーレートが最低のものを選択するようにしてもよい。さらにまた、各検波信号のS/N比を比較し、S/N比が最良のものを選択するようにしてもよい。
【0011】
このような構成により、検波のための基準搬送波信号と検波される受信搬送波信号とで、同期がとれていない場合でも、同期する方向に制御することができる。
【0012】
好ましくは、上記オフセット制御部は、上記第1基準搬送波信号に対して位相オフセットを正方向および負方向に付加した複数の第2基準搬送波信号を発生させるものでもよい。
【0013】
好ましくは、上記オフセット制御部は、上記位相オフセットにより、上記第1基準搬送波信号に対して上記第2基準搬送波信号の位相または周波数のいずれか、または、その双方を変化させるものでもよい。位相の時間変化は周波数であるため、上記位相オフセットにより、基準搬送波信号の位相を変更してもよいし、周波数を変更してもよい。また、その双方を変更してもよい。
【0014】
また、本発明は、同期検波装置であり、
受信信号を同期検波するための、複数の基準搬送波信号を発生する信号発生部と、
上記それぞれの基準搬送波信号により同期検波を実行する、それぞれの同期検波部と、
上記各同期検波部による検波信号特性を比較して検波信号品質が最良の検波信号を選択する検波信号品質比較部と、
上記選択された検波信号を出力する出力部と、
上記選択された検波信号を検波するための上記基準搬送波信号を第1基準搬送波信号とし、その第1基準搬送波信号に対して周波数オフセットを付加した複数の第2基準搬送波信号を上記第1基準搬送波信号とともに上記信号発生部に発生させるオフセット制御部とを備えるものでもよい。
【0015】
上記オフセット制御部は、上記周波数オフセットにより、第1基準搬送波信号に対して第2基準搬送波信号の周波数を変化させる。
【0016】
好ましくは、上記オフセット制御部は、上記第1基準搬送波信号に対して周波数オフセットを高域方向および低域方向に付加した複数の第2基準搬送波信号を発生させるものでもよい。
【0017】
このように、本受信装置によれば、基準搬送波信号を受信搬送波信号に追従させることができ、安定して同期検波を実行できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1から図4の図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施の形態に係る受信装置のブロック図であり、図2は、図1に示した数値制御発振器(NCO)1の構成図であり、図3は、数値制御発振器1により発生する正弦波の例であり、図4は、数値制御発振器1の変形例を示す図である。
【0020】
<受信装置の構成>
図1に、この受信装置のブロック図を示す。ここでは、アナログテレビジョン放送を受信する受信装置を例に、本発明の一実施形態を説明する。ただし、本発明の実施は、アナログテレビジョン放送に限定されるそのではなく、同期検波方式の受信装置一般に適用できる。例えば、アナログ方式の受信信号に限られず、デジタル位相変調(PSK,Phase Shift Keying等)による変調信号の復調に適用してもよい。
【0021】
この受信装置は、高周波信号を受信するアンテナ5と、アンテナ5で受信された高周波を中間周波数に変換するチューナ6と、チューナ6からの中間周波数に変換された受信信号を帯域制限する帯域フィルタ7と、帯域制限された受信信号を同期検波する検波器2A、2B、2Cと、検波器2A、2B、2Cが出力する検波信号の信号レベルを比較する信号レベル比較器3と、信号レベル比較器3の比較結果に基づき同期検波ための基準搬送波信号の発生を制御する位相オフセット制御部4と、位相オフセット制御部4の制御信号にしたがい、複数の基準搬送波信号を発生させる数値制御発振器1とを有している。
【0022】
図1に示すように、アンテナ5で受信された受信信号は、高周波チューナ6で中間周波数に変換され、A/D変換される。以下、この受信装置では、受信信号は、デジタルデータとして処理される。そして、A/D変換された受信信号は、帯域フィルタ7に入力される。帯域フィルタ7は、例えば、テレビジョン放送の映像変調信号を弁別する。アンテナ5、高周波チューナ6、および帯域フィルタ7に関する技術は広く知られているので、本実施形態では、その詳細な構成を省略する。
【0023】
さらに、帯域フィルタ7で弁別された受信信号は、3個の検波器2A、2B、2Cに入力される。この検波器2A、2B、2Cは、同期検波器であり、振幅変調された受信信号を同期検波する。同期検波では、受信装置内で発生させた基準搬送波信号(再生搬送波信号ともいう)を受信信号に合成(例えば、乗算)することにより、検波信号を得る。この同期検波においては、基準搬送波信号の周波数と位相を受信搬送波信号の周波数と位相に極力近づけることが重要になる。なお、このような検波器は、ソフトウェア無線の技術として広く知られている。
【0024】
この受信装置では、3個の検波器2A、2B、2Cにおいて、異なる周波数または異なる位相の基準搬送波信号を使用する。その結果、周波数および位相が受信搬送波に最も近い基準搬送波を使用した検波器2A、2Bまたは2Cのいずれかにおいて、出力される検波信号のレベルが最大になる。本受信装置は、そのような出力レベルが最大の検波信号を受信検波信号として出力する(例えば、映像、音声等として、不図示の出力装置、ディスプレイ、スピーカ等)に出力する。
【0025】
信号レベル比較器3は、3個の検波器2A、2B、2Cからの検波信号から信号レベル最大の検波信号を選択する。信号レベル比較器3は、その選択した信号を不図示の出力装置に出力するともに、選択した信号(またはその信号を出力した検波器2A、2Bまたは2C)を識別する識別信号を位相オフセット制御部4に通知する。このような識別信号は、例えば、信号レベル比較器3の入力端子、出力端子、または、これらの検波器を識別するアドレス信号等に対応させて生成すればよい。
【0026】
位相オフセット制御部4は、信号レベル比較器3からの入力を受けて次の検波において使用する基準搬送波信号の周波数および位相を数値制御発振器1に設定する。すなわち、位相オフセット制御部4は、信号レベル比較器3からの識別信号により、検波信号レベルが最大であった検波器2A、2B、または2Cの周波数および位相を第1の基準搬送波信号に選択する。また、位相オフセット制御部4は、その第1の基準搬送波信号に対して、位相を所定値だけ遅らせた信号を第2の基準搬送波信号に選択する。さらに、位相オフセット制御部4は、その第1の基準搬送波信号に対して、位相を所定値だけ進めた信号を第3の基準搬送波信号に選択する。
【0027】
このようにして、位相オフセット制御部4は、第1、第2、および第3の基準搬送波信号を発生するように数値制御発振器1を制御する。ただし、上述のように、この制御は数値制御発振器1の位相の制御であるが、位相の時間変化は周波数であるため、位相を時間変化させる制御は、周波数の制御をも含むことになる。
【0028】
数値制御発振器1は、位相オフセット制御部4からの指示にしたがい、第1、第2および第3の基準搬送波信号を発生し、各々、検波器2B、2Aおよび2Cに入力する。すなわち、本実施形態では、検波器2Bは、第1の基準搬送波信号で同期検波を実行し、検波器2Aおよび2Cは、その第1の基準搬送波信号に対して位相を前後させた基準搬送波信号で同期検波することになる。
【0029】
検波器2A、2Bおよび2Cは、数値制御発振器1から入力された基準搬送波信号により、同期検波を実行する。以上のようにして、第1の基準搬送波信号と、その第1の基準搬送波信号に対して位相が前後する第2、第3の基準搬送波信号により、同期検波が実行される。そして、上記と同様の処理が繰り返され、最大信号レベルを検出した基準搬送波信号が次の第1の基準搬送波信号となり、検波が繰り返される。
【0030】
<数値制御発振器の構成>
図2に、本実施形態における数値制御発振器1の構成図を示す。図2のように、この数値制御発振器1は、位相の変化量を入力する位相変化量入力端子11と、単位時間あたりの位相オフセットを設定する位相オフセット設定部12と、位相を単位時間遅延させてフィードバックする1クロック遅延素子14と、位相変化量入力端子11と位相オフセット設定部12と1クロック遅延素子14の各出力を加算する加算器13と、加算器13の出力する位相にしたがい正弦波を発生する正弦波発生器15とを有する。この数値制御発生器1は、不図示のクロックにより駆動され、クロックごとに正弦波の波形値(サンプル値)を発振器出力として出力する。
【0031】
図3に、正弦波発生器15の機能を例示する。正弦波発生器15は、例えば、ROM(Read Only Memory)上に正弦波テーブルを有している。この正弦波テーブルは、位相値と、各位相値に対応する正弦波出力値を有している。図3では、512個の位相値と正弦波出力値の組が例示されている。
【0032】
正弦波発生器15は、位相値が入力されたときに、その位相値に対応する正弦波出力値を参照して出力する。この位相値の入力と正弦波出力値の出力は、不図示のクロックに同期して実行される。したがって、正弦波発生器15は、クロックごとに正弦波関数のサンプル値を出力することになる。
【0033】
以下、位相変化量入力端子11への入力を場合分けして、この数値制御発振器1の動作を説明する。
【0034】
(1)位相変化量入力0の場合;
まず、位相変化量入力端子11への位相変化入力が0(位相変化なし)の場合を想定する。
【0035】
位相オフセット設定部12には、クロックごとの位相オフセットが設定される。この位相オフセットは、加算器13を介して正弦波発生器15に入力されるとともに、1クロック遅延素子14に入力され、1単位時間遅延され、加算器13に入力される。この結果、クロックごとに位相オフセット分だけ位相が変化して正弦波発生器15に入力されることになる。
【0036】
正弦波発生器15は、入力された位相値に対応する正弦波出力値をクロックごとに出力する。したがって、例えば、位相オフセット設定部12に、π/32という値が設定されていたとする。この場合、正弦発生器15には、64クロックの間に、0、π/32、π/16、...、2πのように、位相が入力され、対応する正弦波関数値、0、sin(π/32)、sin(π/16)、...、0の各値がクロックごとに出力される。この場合、64クロックが1周期に対応し、周波数=1/64(1/クロック)となる。
【0037】
(2)位相変化量入力が1クロック分だけあった場合;
次に、位相変化量入力端子11に位相変化dPが1クロック分だけ入力された場合を説明する。例えば、1クロック遅延素子14の出力が2nπ−π/32(n=1,2,...,のいずれか)のタイミングで、位相変化dPが入力された場合を想定する。
【0038】
すると、位相オフセット設定部12の設定値π/32により、次のクロックでの加算器13の出力は、2nπ+dpとなる。さらに、次のクロックでは、位相変化量入力端子11の位相変化は0に戻るが、1クロック遅延素子14からは、2nπ+dpが入力され、加算器13の出力は、2nπ+dp+π/32となる。このようにして、位相変化量入力端子11に位相変化dPが1クロック分入力された後の正弦波発生器15への入力は、2nπ+dp、nπ+dp+π/32、2nπ+dp+π/16,...,2(n+1)π+dpのように変化する。
【0039】
その結果、正弦波発生器15の出力は、sin(dP)、sin(π/32+dP)、sin(π/16+dP)、...、sin(dP)のように変化する。すなわち、位相がdPだけ変化した正弦波が出力されることになる。
【0040】
(3)位相変化量入力が常時(全クロックに対して)あった場合;
次に、位相変化量入力端子11に位相変化dPが常時入力された場合を説明する。この場合、この位相変化は、クロックごとに1クロック遅延素子14および加算器13により、加算されることになる。例えば、位相変化dP=π/32が固定的に設定された場合を想定する。また、1クロック遅延素子14の出力が2nπ(n=1,2,...,のいずれか)のタイミングで、この位相変化π/32が入力されたとすると、上記と同様の処理により、正弦波発生器15への入力は、2nπ+π/16、2nπ+π/8、2nπ+π3/16,..のように変化する。すなわち、位相変化量入力端子11からの位相変化π/32および位相オフセット設定部12からの入力π/32により、加算器13には、クロックごとにπ/16が入力され、1クロック遅延素子14を介して積算されることになる。
【0041】
その結果、正弦波発生器15の出力は、sin(π/16)、sin(π/8)、sin(π3/16)、...、のように変化する。これは、周波数が1/32(周期が32クロック)の正弦波に相当し、周波数が1/64(1/クロック)から1/32(1/クロック)に増加したことになる。すなわち、位相変化量入力端子に、複数クロックに渡って位相変化を入力することで、正弦波発生器15の発振周波数を変化させることになる。
【0042】
<受信装置の動作>
図1に戻って、この受信装置の動作を説明する。以下、数値制御発振器1の発振周波数(図2の位相オフセット設定部12の設定値で決まる周波数、基準搬送波周波数に相当)が受信搬送波周波数に一致していた場合と、一致していなかった場合とに分けて、受信装置の動作を説明する。
【0043】
(1)まず、基準搬送波周波数が受信搬送波周波数に一致し、位相だけがずれていた場合を想定する。この場合には、検波器2A、2Bおよび2Cのうち、基準搬送波の位相が最も受信搬送波に近いものが信号レベル比較器3により、選択されることになる。
【0044】
今、検波器2A、2Bおよび2Cの位相を各々、−dP、0、dPであると仮定する。そして、基準搬送波の位相が受信搬送波に比べて、10dP進んでいると仮定する。すると、信号レベル比較器3は、1回の検波ごとに、検波器2A(位相が−dPずれている)を信号レベル最大として選択する。
【0045】
その結果、位相オフセット制御部4は、1回の検波ごとに、dPの位相オフセットを数値制御発振器1に入力する。そのため、数値制御発振器1の基準搬送波信号は、1回の検波ごとに、dPずつ、位相を遅らせていく。そして、10回の検波が実行された後、基準搬送波(検波器2Bに入力される第1の基準搬送波)の位相が受信搬送波の位相に略一致することになる。
【0046】
この場合には、検波器2Bから出力される検波信号の信号レベルが検波器2A、2Cの検波信号の信号レベルより高くなる。このため、位相オフセット制御部4は、もはや、数値制御発振器1の位相を変更することをしない。
【0047】
以上は、基準搬送波の位相が受信搬送波に比べて進んでいる例を説明したが、逆に、基準搬送波の位相が受信搬送波に比べて遅れている場合も同様である。
【0048】
このようにして、本実施形態の受信装置によれば、受信搬送波信号の位相が変動するような場合であっても、安定してその位相変化に追従することができる。したがって、フェージング等による位相変動の大きい移動体における受信、例えば、車載受信機において安定した受信利得を確保できる。
【0049】
(2)次に、基準搬送波の位相が受信搬送波の位相に一致し、周波数がずれている場合を想定する。例えば、基準搬送波の周波数が受信搬送波の周波数より高い場合を想定する。また、検波器2A、2Bおよび2Cの位相を各々、−dP、0、dPであると仮定する。
【0050】
すると、同期検波において、時間の経過とともに、基準搬送波の位相が受信搬送波に対して徐々に進むことになる。すなわち、上記(1)の場合と同様、位相が遅れている基準搬送波で同期検波を実行する検波器2Aの検波信号の信号レベルが最大となる。したがって、信号レベル比較器3は、検波器2Aを識別する識別信号を位相オフセット制御部4に入力する。
【0051】
位相オフセット制御部4は、上記(1)と同様、位相を遅らせる方向に数値制御発振器1を制御する。これにより、検波器2A、2B、2Cには、検波ごとに位相を遅らせた基準搬送波信号が入力されることになる。
【0052】
ただし、この例の場合、基準搬送波信号と受信搬送波信号とは、周波数が一致していない。このため、上記制御によっては、位相差の解消を図ることはできず、基準搬送波の位相は、受信搬送波に対して進んだ状態が続くことになる。その結果、検波器2Aの検波信号の信号レベルが最大となる状態がさらに継続する。したがって、信号レベル比較器3は、継続して、検波器2Aを識別する識別信号を位相オフセット制御部4に入力する。
【0053】
その結果、位相オフセット制御部4は、継続して数値制御発振器1の位相を進める方向に制御する。上記図2において説明したように、継続して数値制御発振器1の位相変化を入力すると、図2に示した1クロック遅延素子14および加算器13の効果により、正弦波発生器15の周波数を変更することになる。
【0054】
すなわち、この場合には、位相オフセット制御部4から継続的に位相変化量が数値制御発振器1に入力され、基準搬送波信号の周波数が変化することになる。この例では、基準搬送波信号の周波数が受信搬送波の周波数に一致する方向に低下する。そして、ついには、基準搬送波(検波器2Bに入力される第1の基準搬送波)の周波数が受信搬送波の周波数に略一致することになる。
【0055】
この場合には、検波器2Bから出力される検波信号の信号レベルが検波器2A、2Cの検波信号の信号レベルより高くなる。しかし、数値制御発振器1への位相変化量の入力が0になると、また、位相がずれ始める。そのため、この例では、位相オフセット制御部4は、継続して数値制御発振器1の位相変化量を入力することになる。
【0056】
以上は、基準搬送波の周波数が受信搬送波に比べて高い例を説明したが、逆に、基準搬送波の周波数が受信搬送波に比べて低い場合も同様である。
【0057】
このようにして、本実施形態の受信装置によれば、受信搬送波信号の周波数が変動するような場合であっても、安定してその周波数変化に追従することができる。したがって、ドップラー効果等により周波数変動の大きい移動体における受信、例えば、車載受信機において安定した受信利得を確保できる。
【0058】
(3)次に、基準搬送波の周波数および位相がともに受信搬送波の周波数および位相に一致しない場合を想定する。この場合も、上記(1)(2)と同様である。すなわち、周波数の高い波の位相が徐々に進んで、上記(1)(2)と同様の制御が実行され、基準搬送波の周波数および位相が受信搬送波の周波数および位相に一致するように制御されることになる。
【0059】
具体的には、基準搬送波の周波数および位相がともに受信搬送波の周波数および位相に一致しない場合であっても、信号レベル比較器3は、検波器2A、2Bまたは2Cの中から、最も信号レベルの高いものを選択する。位相オフセット制御部4は、次の検波における第1の基準搬送波の周波数および位相が選択された検波器2A、2Bまたは2Cの周波数および位相となるように、数値制御発振器1を制御する。したがって、上記(1)(2)と同様の制御により、基準搬送波の周波数および位相が受信搬送波の周波数および位相の近傍に制御される。
【0060】
ドップラー効果、フェージングによる影響は、主に周波数変動、位相ノイズとして受信信号に重畳される。その結果、受信搬送波への同期が外れた場合には、同期検波が正常に行われず、検波信号は著しく劣化する。例えば、テレビジョン放送の受信の場合、映像が著しく乱れる。
【0061】
そのような場合でも、上記受信装置の構成によれば、位相オフセット制御部4、および数値制御発振器1により、所望の周波数および位相の基準搬送波信号を生成できる。そして、複数位相オフセットにより、複数の基準搬送波信号を生成し、複数の検波器2A、2B、および2Cにより並列的に検波し、その出力を比較することで、最適な位相オフセット量の(周波数および位相が最適な)搬送波を得ることができる。
【0062】
<数値制御発振器の変形>
図4に、変形例に係る数値制御発振器1Aを示す。この数値制御発振器1Aは、位相変化量と周波数変化量を入力され、正弦波発生器15への入力位相値を発生させるCPU16と、CPU16からの位相値により、正弦波を出力する正弦波発生器15とを有する。正弦波発生器15は、図3で説明したものと同様である。
【0063】
CPU16は、位相変化量および周波数変化量を入力され、そのような変化後の正弦波関数の位相値を生成する。例えば、CPU16は、初期値として、周波数F0および位相P0を保持している。
【0064】
そして、周波数変化量dFおよび位相変化量dPが入力されると、変化後の周波数(F0+dF)および位相(P0+dP)を算出する。そして、CPU16は、クロックごとに正弦発生器15に入力すべき位相値を決定し、正弦波発生器15に入力する。この処理は、図2の位相オフセット設定部12および加算器13の処理をCPU16上のプログラムで実現したものとなる。
【0065】
ただし、このような数値制御発生器1Aを図1の受信装置に組み込むためには、位相オフセット制御部4が位相変化量の他、周波数変化量をも検出する必要がある。そのため、位相オフセット制御部4に、位相変化の履歴を保持するメモリを設け、位相変化率から周波数を求める必要がある。そして、位相オフセット制御部4が、さらに周波数の履歴を保持することにより、周波数変動を求めるようにすればよい。
【0066】
このような構成によっても、上記実施形態と同様、周波数および位相の変化する受信信号において安定して同期検波を実行できる。
【0067】
<検波信号選択方式の変形>
上記実施形態では、図1に示したように、信号レベル比較器3を設け、3個の検波器2A、2B、2Cからの検波信号から信号レベル最大の検波信号を選択した。しかし、本発明の実施は、このような構成に限定されるものではない。
【0068】
要するに、本発明の実施においては、複数の検波器2A、2B、2C等からの検波信号から最も望ましい検波信号(信号品質が最良の検波信号)を選択できればよい。このような最良の検波信号としては、例えば、S/N比(信号/雑音比)が最良のものでもよい。すなわち、各検波器2A、2B、2C等の出力信号に対してS/N比を検出するS/N比検出部と、各出力信号のS/N比を比較するS/N比の比較部により、最良の検波信号を選択するようにしてもよい。
【0069】
また、各検波器2A、2B、2C等の出力信号に対してビットエラーを検出するビットエラー検出部と、各出力信号のビットエラーレートを比較するエラーレート比較部を設けてもよい。ビットエラー検出部は、受信信号に含まれる誤り検出符号、例えば、パリティ符号を含むデジタルデータに対してビットエラーを検出すればよい。そして、そのようなデジタルデータに対するビットエラーレートが最低の検波信号を選択するようにしてもよい。
【0070】
<他の変形例>
上記実施形態では、3個の検波器2A、2Bおよび2Cを有する受信装置を説明した。しかし、本発明の実施は検波器の数が3個限定されるものではない。すなわち、検波器としては、複数個設ければよい。ただし、位相が一致した場合に、変化量を0とする制御のため、検波器の数としては奇数個が望ましい。
【0071】
上記実施形態では、図2に示したように、クロックごとの位相オフセットは、数値制御発振器1内部の位相オフセット設定部に保持した。しかし、本発明の実施はこのような構成には限定されない。例えば、上記基準搬送波信号と受信搬送波信号との位相差または周波数差に応じて、数値制御発振器1の外部、例えば、位相オフセット制御部4から位相変動量を指定するようにしてもよい。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、同期検波において、基準搬送波を受信搬送波に安定して同期させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る受信装置のブロック図
【図2】数値制御発振器(NCO)1の構成図
【図3】数値制御発振器1により発生する正弦波の例
【図4】数値制御発振器1の変形例を示す図
【符号の説明】
1 数値制御発振器
2A、2B、2C 検波器
3 信号レベル比較器
4 位相オフセット制御部
5 アンテナ
6 高周波チューナ
7 帯域フィルタ
11 位相変化量入力端子
12 位相オフセット設定部
13 加算器
14 1クロック遅延素子
15 正弦波発生器
Claims (5)
- 受信信号を同期検波するための、複数の基準搬送波信号を発生する信号発生部と、
前記それぞれの基準搬送波信号により同期検波を実行する、それぞれの同期検波部と、
前記各同期検波部による検波信号特性を比較して検波信号品質が最良の検波信号を選択する検波信号品質比較部と、
前記選択された検波信号を出力する出力部と、
前記選択された検波信号を検波するための前記基準搬送波信号を第1基準搬送波信号とし、その第1基準搬送波信号に対して位相オフセットを付加した複数の第2基準搬送波信号を前記第1基準搬送波信号とともに前記信号発生部に発生させるオフセット制御部とを備える、同期検波装置。 - 前記オフセット制御部は、前記第1基準搬送波信号に対して位相オフセットを正方向および負方向に付加した複数の第2基準搬送波信号を発生させる請求項1に記載の同期検波装置。
- 前記オフセット制御部は、前記位相オフセットにより、前記第1基準搬送波信号に対して前記第2基準搬送波信号の位相または周波数のいずれか、または、その双方を変化させる請求項1または2に記載の同期検波装置。
- 受信信号を同期検波するための、複数の基準搬送波信号を発生する信号発生部と、
前記それぞれの基準搬送波信号により同期検波を実行する、それぞれの同期検波部と、
前記各同期検波部による検波信号特性を比較して検波信号品質が最良の検波信号を選択する検波信号品質比較部と、
前記選択された検波信号を出力する出力部と、
前記選択された検波信号を検波するための前記基準搬送波信号を第1基準搬送波信号とし、その第1基準搬送波信号に対して周波数オフセットを付加した複数の第2基準搬送波信号を前記第1基準搬送波信号とともに前記信号発生部に発生させるオフセット制御部とを備える、同期検波装置。 - 前記オフセット制御部は、前記第1基準搬送波信号に対して周波数オフセットを高域方向および低域方向に付加した複数の第2基準搬送波信号を発生させる請求項4に記載の同期検波装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003119019A JP2004328284A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | 同期検波装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003119019A JP2004328284A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | 同期検波装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2004328284A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009142027A1 (ja) * | 2008-05-22 | 2009-11-26 | パナソニック株式会社 | 搬送波再生装置及び方法、並びに復調装置 |
-
2003
- 2003-04-23 JP JP2003119019A patent/JP2004328284A/ja not_active Withdrawn
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