JP2004327791A - 半導体レーザモジュール及びその放熱方法、映像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、高い環境温度下に置かれている状態でも半導体レーザ素子を短時間で使用可能とし、しかも待機電力も少なくて済み実用に適した半導体レーザモジュール及びその放熱方法、映像表示装置を提供することを目的としている。
【解決手段】半導体レーザ素子29の熱がペルチェ素子26を介してヒートシンク24に伝熱されるとともに、半導体レーザ素子29から出射されるレーザ光を光ファイバケーブル37に導く光学系32,33,34,36の熱が、半導体レーザ素子29の熱をペルチェ素子26に伝熱する際の熱抵抗よりも大きい熱抵抗を持つ高熱抵抗素子31を介して、ペルチェ素子26に伝熱されるように構成された半導体レーザモジュール11を備える。
【選択図】 図2
【解決手段】半導体レーザ素子29の熱がペルチェ素子26を介してヒートシンク24に伝熱されるとともに、半導体レーザ素子29から出射されるレーザ光を光ファイバケーブル37に導く光学系32,33,34,36の熱が、半導体レーザ素子29の熱をペルチェ素子26に伝熱する際の熱抵抗よりも大きい熱抵抗を持つ高熱抵抗素子31を介して、ペルチェ素子26に伝熱されるように構成された半導体レーザモジュール11を備える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、高出力の半導体レーザ素子を使用した半導体レーザモジュール及びその放熱方法に関する。また、この発明は、上記の半導体レーザモジュールを光源として使用した投射型の映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、光通信等の分野では、その光源として半導体レーザ素子が広く採用されている。この場合、半導体レーザ素子は、その出射光を光ファイバに光結合させるための光学系とともに一体的にモジュール化されている。
【0003】
ところで、半導体レーザ素子は、環境温度が高くなったり駆動時の発熱等により高温になると、光出力の低下や寿命の短期化が生じる。このため、半導体レーザモジュールには、半導体レーザ素子に対する放熱機構が設置されている。
【0004】
特許文献1には、半導体レーザ素子が発生した熱を、ペルチエ素子等の電子冷却素子を介して、半導体レーザ素子や光学系を収容しているケースに伝熱し、外界に放出する構成の放熱機構が開示されている。
【0005】
そして、この放熱機構では、サーミスタ等の温度センサの出力値に基づいて、半導体レーザ素子の温度が一定となるように電子冷却素子への通電量を制御することにより、半導体レーザ素子の温度制御を行なっている。
【0006】
このため、環境温度の高い状態に置かれている半導体レーザモジュールを使用する場合には、まず、半導体レーザ素子を駆動させる前に、電子冷却素子に通電して半導体レーザ素子の温度を定常の動作温度にまで下げる。
【0007】
その後、半導体レーザ素子の温度が定常の動作温度に達した状態で、半導体レーザ素子を駆動させる。これにより、半導体レーザ素子の寿命が損なわれることなく、半導体レーザ素子から定格の光出力を得ることができる。
【0008】
ところで、この特許文献1に開示された放熱機構では、半導体レーザ素子の出射光を光ファイバケーブルに光結合させるための光学系に対しても、電子冷却素子により温度を一定にするように制御している。この場合、電子冷却素子が冷却する対象は半導体レーザ素子と光学系であり過大な熱容量となっている。
【0009】
このため、先に述べたように、半導体レーザモジュールが高い環境温度下に置かれている状態で、半導体レーザ素子を駆動させるために、まず、電子冷却素子に通電して半導体レーザ素子の温度を下げようとした場合、半導体レーザ素子が定常の動作温度に達するまでに長い時間を要するという問題が生じる。
【0010】
この問題に対処するためには、半導体レーザ素子の非使用時にも電子冷却素子に通電して、常時半導体レーザ素子の温度制御を行なう手法や、短時間で半導体レーザ素子の温度を下げることが可能な過大な吸熱性能を持った電子冷却素子を使用する手法等が考えられるが、いずれの手法も実用には不向きである。
【0011】
なお、高い温度環境下においては、半導体レーザ素子の出射光を光ファイバケーブルに導く光学系や光ファイバケーブルを支持する支持部材が熱膨張し、半導体レーザ素子と光学系と光ファイバケーブルとの相対的な位置関係がずれる。これにより、半導体レーザ素子の出射光の光ファイバケーブルへの供給率が下がって、半導体レーザモジュール全体の光出力が低下するという問題も生じる。
【0012】
このため、実用上は、半導体レーザ素子だけでなく、光学系自体及び光学系や光ファイバケーブルを支持する支持部材に対しても、電子冷却素子による温度制御を行なう必要が生じることになる。
【0013】
また、現在では、この種の半導体レーザモジュールを、プロジェクタ等の投射型映像表示装置の光源として使用するための開発が盛んに行なわれている。この場合、半導体レーザ素子としては、数W〜10Wもの高い光出力を発生可能なものが使用される。
【0014】
このように、半導体レーザモジュールを一般家庭向けの家電機器に使用する場合には、家電機器が例えば夏のように環境温度の高い状況で放置されていても、短時間で半導体レーザ素子の温度を定常の動作温度にまで下げて、家電機器を動作可能にすること、また、非使用時の待機電力が少ないこと等が強く要求されることになる。
【0015】
特許文献2には、半導体レーザ素子から発生する熱の放熱性が高く、消費電力が小さい高出力の半導体レーザモジュールが開示され、特許文献3には、半導体レーザ素子や光ファイバの破損を起こし難く、高結合率が得られる半導体レーザモジュールが開示され、特許文献4には、高出力、高環境温度下で使用可能な半導体レーザモジュールが開示されている。
【0016】
しかしながら、これらの特許文献2乃至4には、いずれも、高い環境温度下に置かれた半導体レーザモジュールを駆動させる際に生じる各種の問題に対処することや、この半導体レーザモジュールを家電機器に使用する場合に要求される事項を満たすことについては、何らの記載もなされていないものである。
【0017】
【特許文献1】
特開2002−50824号公報
【0018】
【特許文献2】
特開2001−284700号公報
【0019】
【特許文献3】
特開2001−133664号公報
【0020】
【特許文献4】
特開2000−349386号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明は上記事情を考慮してなされたもので、高い環境温度下に置かれている状態でも半導体レーザ素子を短時間で使用可能とし、しかも待機電力も少なくて済み実用に適した半導体レーザモジュール及びその放熱方法、映像表示装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体レーザモジュールは、半導体レーザ素子と、この半導体レーザ素子の熱が伝熱される電子冷却素子と、この電子冷却素子に伝熱された熱を放出するヒートシンクと、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を光ファイバケーブルに導く光学系と、この光学系の熱を、半導体レーザ素子の熱が電子冷却素子に伝熱される際の熱抵抗よりも大きい熱抵抗を持って、電子冷却素子に伝熱する熱抵抗手段とを備えるようにしたものである。
【0023】
また、この発明に係る半導体レーザモジュールの放熱方法は、半導体レーザ素子の熱と、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を光ファイバケーブルに導く光学系の熱とを、電子冷却素子を介してヒートシンクに伝熱する構成の半導体レーザモジュールに対し、
半導体レーザ素子の温度を検出する工程と、半導体レーザ素子の温度が定常の動作温度よりも高い状態で、電子冷却素子に通電を行なう工程と、電子冷却素子への通電が開始された時点で、半導体レーザ素子の熱を光学系の熱に優先させて電子冷却素子に吸熱させる工程と、半導体レーザ素子の温度が定常の動作温度に達した状態で、該半導体レーザ素子を駆動させる工程とを備えるようにしたものである。
【0024】
さらに、この発明に係る映像表示装置は、半導体レーザ素子の熱が電子冷却素子を介してヒートシンクに伝熱されるとともに、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を光ファイバケーブルに導く光学系の熱が、半導体レーザ素子の熱を電子冷却素子に伝熱する際の熱抵抗よりも大きい熱抵抗を持つ熱抵抗手段を介して、電子冷却素子に伝熱されるように構成された半導体レーザモジュールと、この半導体レーザモジュールから光ファイバケーブルを介して出力されたレーザ光を、映像信号に基づいて空間変調する変調手段と、この変調手段から得られる光出力をスクリーンに投射して表示させる表示手段とを備えるようにしたものである。
【0025】
上記のような構成及び方法によれば、光学系の熱を、半導体レーザ素子の熱が電子冷却素子に伝熱される際の熱抵抗よりも大きい熱抵抗を持って、電子冷却素子に伝熱するようにしたので、半導体レーザ素子の熱を光学系の熱に優先させて放熱することができるようになり、高い環境温度下に置かれている状態でも半導体レーザ素子を短時間で使用可能とし、しかも待機電力も少なくて済むことになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、この第1の実施の形態で説明する映像表示装置として、液晶プロジェクションTV(Television)受信機を示している。
【0027】
すなわち、図1において、符号11,12,13は、それぞれ半導体レーザモジュールである。これらの半導体レーザモジュール11,12,13からは、R(Red),G(Green),B(Blue)のレーザ光がそれぞれ出射される。
【0028】
そして、各半導体レーザモジュール11,12,13から出射されたR,G,Bのレーザ光は、それぞれの光に対応して設置された、空間変調手段を構成する液晶パネル14,15,16に入射される。
【0029】
一方、アンテナ17で受信したテレビジョン放送信号は、チューナ18で選局され、信号処理部19で復調されて映像信号となる。そして、この映像信号が、ドライバ20を介して、各液晶パネル14,15,16に入力される。
【0030】
これにより、各液晶パネル14,15,16に入射されたR,G,Bのレーザ光は、それぞれ、映像信号によって空間変調を受け、ダイクロイックプリズム21等の合成手段によって合成される。
【0031】
そして、この合成光が、投射レンズ22を介してスクリーン23に拡大投射されることにより、テレビジョン放送の映像が表示されることになる。
【0032】
図2は、上記半導体レーザモジュール11の構造を示している。なお、他の半導体レーザモジュール12,13については、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光の色が異なるだけで、半導体レーザモジュール11と同様な構造であるため、それらの説明は省略する。
【0033】
すなわち、図2において、符号24はヒートシンクで、略薄型の直方体状に形成された基部24aと、この基部24aの一方の面側に一定間隔で平行に突設された複数の放熱フィン24bとから構成されている。
【0034】
このヒートシンク24を構成する基部24aの他方の面には、略平板状に形成された第1のヒートスプレッダ25の一方の面が接触されている。そして、この第1のヒートスプレッダ25の他方の面には、略平板状に形成された電子冷却素子であるペルチエ素子26の一方の面が接触されている。
【0035】
また、このペルチェ素子26の他方の面には、図3に示すように、略円盤状に形成された第2のヒートスプレッダ27の一方の面が接触されている。そして、この第2のヒートスプレッダ27の他方の面の中央部には、マウント28を介して半導体レーザ素子29が設置されている。
【0036】
この半導体レーザ素子29は、Rのレーザ光を出射するものである。また、この第2のヒートスプレッダ27の他方面には、半導体レーザ素子29の近傍に、その温度を検知するための温度センサ30が設置されている。さらに、この第2のヒートスプレッダ27の周縁部には、均等な間隔で4つの透孔27aが形成されている。
【0037】
ここで、上記ペルチェ素子26は、第2のヒートスプレッダ27に接触されている側が吸熱側、つまり、低温側となり、第1のヒートスプレッダ25に接触されている側が放熱側、つまり、高温側となるように駆動される。
【0038】
また、上記第2のヒートスプレッダ27の他方の面には、その周縁部にリング状に形成された高熱抵抗素子31の一方の面が接触されている。この高熱抵抗素子31は、熱伝導率が小さい金属やセラミック等で形成されている。
【0039】
この場合、この高熱抵抗素子31は、上記半導体レーザ素子29の熱が第2のヒートスプレッダ27を介してペルチェ素子26に伝熱される際の熱抵抗よりも大きい熱抵抗を持つように設定されている。
【0040】
また、この高熱抵抗素子31には、第2のヒートスプレッダ27の透孔27aに対応する透孔31aが形成されている。
【0041】
そして、この高熱抵抗素子31の他方の面には、その内周側の部分に、略円筒形状に形成されたホルダ32の一端部が固定されている。このホルダ32の他端部には、光結合系33が支持されている。
【0042】
また、この高熱抵抗素子31の他方の面には、その外周側の部分に、略円筒形状のケース34の一端部に形成された鍔部34aが接触されている。この鍔部34aには、第2のヒートスプレッダ27の透孔27aに対応する透孔34bが形成されている。
【0043】
そして、ケース34の透孔34b、高熱抵抗素子31の透孔31a及び第2のヒートスプレッダ27の透孔27aに、熱伝導率の小さい樹脂製のビス35を貫通させて螺着させることにより、ケース34、高熱抵抗素子31及び第2のヒートスプレッダ27が一体的に固定される。
【0044】
ここで、上記ケース34の他端部には、フェルール36を介して光ファイバケーブル37が支持されている。そして、上記半導体レーザ素子29から出射されたレーザ光は、光結合系33を介してフェルール36中の光ファイバケーブル37に入射され、前記液晶パネル14に出力される。
【0045】
この光結合系33は、複数のレンズで構成されており、半導体レーザ素子29から出射されたレーザ光を集光及び整形し、光ファイバ37のコアに入射させている。
【0046】
ここで、環境温度によって半導体レーザ素子29が持つ熱、または、半導体レーザ素子29自身が発生した熱は、マウント28を介した後、第2のヒートスプレッダ27に伝熱されることにより効率良く拡散される。
【0047】
そして、この第2のヒートスプレッダ27で拡散された熱は、ペルチェ素子26の吸熱側で吸収され、放熱側を介して第1のヒートスプレッダ25に伝熱されることにより効率良く拡散される。その後、この第1のヒートスプレッダ25で拡散された熱が、ヒートシンク24を介して外界に放出される。
【0048】
一方、環境温度によってホルダ32、光結合系33、ケース34及びフェルール36等よりなる光学系が持つ熱は、高熱抵抗素子31を介した後、第2のヒートスプレッダ27、ペルチェ素子26、第1のヒートスプレッダ25を介してヒートシンク24により外界に放出される。
【0049】
すなわち、この半導体レーザモジュール11では、半導体レーザ素子29の熱は、直接、第2のヒートスプレッダ27に伝熱されて放熱され、半導体レーザ素子29以外の光学系の熱は、高熱抵抗素子31を介して第2のヒートスプレッダ27に伝熱される構成となっている。
【0050】
このため、高い環境温度下に置かれた半導体レーザモジュール11に対して、半導体レーザ素子29を駆動させるに先立って、図示しないペルチェ素子駆動電源からペルチェ素子26に通電を行なった場合から説明する。
【0051】
まず、半導体レーザモジュール全体が環境温度で均一となっているので、(高温側温度−低温側温度)/熱抵抗 で表される伝熱量について、半導体レーザ素子29及びマウント28側と光学系側とで分子は共通であるから、分母である熱抵抗の低い半導体レーザ素子29とマウント28側が光学系側に比べて伝熱量が大きい。
【0052】
したがって、半導体レーザ素子29(及びマウント28)の持つ熱は、第2のヒートスプレッダ27を介してペルチェ素子26に伝熱すなわち吸熱され、急速に半導体レーザ素子29の温度が下がる。
【0053】
一方、ホルダ32、光結合系33、ケース34及びフェルール36等の光学系の持つ熱は、高熱抵抗素子31を介すため少ない伝熱量で第2のヒートスプレッダ27を介してペルチェ素子26に吸熱されることになり、半導体レーザ素子29と比べ緩やかに光学系の温度が下がる。
【0054】
すなわち、通電された当初は、ペルチェ素子26に吸熱される熱のうち、半導体レーザ素子29(およびマウント28)からの熱が主であり、光学系からの熱の比率は少ない。その後、半導体レーザ素子29の温度が低下するにつれて、半導体レーザ素子29(及びマウント28)からの熱の比率が小さく、光学系からの熱の比率が大きくなる。半導体レーザ素子29の温度が先に所定動作温度に至り、光学系の温度が徐々に所定動作温度に近づく動作となる。言い換えれば、半導体レーザ素子29の温度を優先的に下げる動作となる。
【0055】
以上のように、ペルチェ素子26の冷却対象となる熱容量を半導体レーザ素子29及びマウント28からなる部分と光学系からなる部分とに分け、光学系側に高熱抵抗素子31を介することにより、ペルチェ素子26に対する熱容量が実効的に過大にならず、半導体レーザ素子29の温度を短時間で定常の動作温度にまで下げ、駆動させることが可能となる。
【0056】
このため、高い環境温度下に置かれた液晶プロジェクションTV受信機を駆動させる際、半導体レーザ素子29の温度が短時間で定常の動作温度にまで下がって駆動することができるので、電源投入後、迅速に映像を表示することが可能となる。
【0057】
また、ペルチェ素子26に常時通電を行なっていないので、待機電力も少なくて済むものである。
【0058】
図4は、液晶プロジェクションTV受信機における駆動開始時の映像表示動作をまとめたフローチャートを示している。まず、開始(ステップS1)され、ステップS2で電源が投入されると、ステップS3で、温度センサ30により検出された半導体レーザ素子29の温度に応じて、ペルチェ素子26に通電が行なわれる。
【0059】
そして、ステップS4で半導体レーザ素子29の温度が定常の動作温度にまで下がるのを待ち、定常の動作温度に達すると、ステップS5で半導体レーザ素子29が駆動されることにより、ステップS6で映像表示が行なわれて、処理が終了(ステップS7)される。
【0060】
図5は、半導体レーザ素子29及び光学系の温度と、半導体レーザモジュール11の光出力との関係を示している。図5(a)は、半導体レーザ素子29及び光学系の温度変化を示し、図5(b)は、半導体レーザモジュール11の光出力の変化を示している。
【0061】
まず、半導体レーザ素子29及び光学系の温度が、それらの定常の温度よりも高くなっている時刻T1で、ペルチェ素子26に通電が行なわれると、先に述べたように、半導体レーザ素子29に対する放熱が光学系に優先して行なわれるので、光学系に比べて半導体レーザ素子29の温度が急速に下がる。
【0062】
そして、半導体レーザ素子29の温度が定常の動作温度に達した時刻T2で、半導体レーザ素子29を駆動するので、半導体レーザモジュール11から光が出力される。
【0063】
この時刻T2の時点においては、光学系の温度がまだ定常の温度に達していないので、半導体レーザ素子29と光結合系33と光ファイバケーブル37との相対的な位置関係に若干ずれがある。このため、半導体レーザ素子29から出射されるレーザ光の光ファイバケーブル37に入射する効率が低下し、定格以下の光出力となっている。
【0064】
その後、引き続き冷却されることにより光学系が定常の温度に近づくにつれて、半導体レーザモジュール11からの光出力が定格に近づいていく。
【0065】
ここで、時刻T2の時点においては、半導体レーザモジュール11からの光出力が定格に達していないため、スクリーン23に表示される映像も定常より輝度が低いすなわち暗い画面となる。
【0066】
しかしながら、半導体レーザ素子29と光学系とが共に定常温度に達するまでの時間、何も表示させないでいるより、例え輝度が低い映像であっても、素早く応答し表示を行なう方が、家電機器である液晶プロジェクションTV受信機としては、好ましい。
【0067】
なお、上記ホルダ32及びケース34の高熱抵抗素子31への接触部分は、それぞれ、支持している光結合系33及びフェルール36の光軸周りに対称となるように形成されている。このため、温度変動があっても光軸がそれと直交する方向には変動しないようになる。
【0068】
次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態は、光学系の熱よりも半導体レーザ素子29(及びマウント28)の熱を優先的にペルチェ素子26へ優先的に伝熱する手段の他の例を示している。
【0069】
すなわち、図6において、図2と同一部分には同一符号を付して説明すると、高熱抵抗素子31を削除し、ホルダ32及びケース34を第2のヒートスプレッダ27に直接取り付けている。
【0070】
この第2のヒートスプレッダ27は、図7に示すように、正方形の板状に形成されている。この第2のヒートスプレッダ27には、その各辺に平行で両端部が角に向けて折れるような形状をした、4つの長孔27bが形成されている。
【0071】
そして、この第2のヒートスプレッダ27には、その一方の面のうちの中心部分、つまり、長孔27bよりも内側の四角形状をなした部分40に、ほぼ同形状のペルチェ素子26が接触されるようになっている。
【0072】
また、上記ホルダ32及びケース34も四角形の筒状に形成されている。このホルダ32及びケース34は、第2のヒートスプレッダ27の他方の面のうち、長孔27bの第2のヒートスプレッダ27の各辺に平行な部分よりも外側に接触されている。
【0073】
すなわち、図7において、第2のヒートスプレッダ27の他方の面のうち、その周縁を含む領域38が、ケース34の接触される部分となる。また、第2のヒートスプレッダ27のうち、上記領域38の内側の斜線で示した領域39が、ホルダ32の接触される部分となる。
【0074】
このような構成によれば、ホルダ32及びケース34から第2のヒートスプレッダ27を介してペルチェ素子26への伝熱は、長孔27bによって妨げられ、第2のヒートスプレッダ27の4つの角から中心部分40へ渡された足41を介すことになる。
【0075】
足41は断面積が小さく長い棒状をしているため、熱抵抗が高く、光学系の熱よりも半導体レーザ素子29及びマウント28の熱を優先的にペルチェ素子26に吸熱させることが可能となる。
【0076】
また、この構成によれば第2のヒートスプレッダ27のうち、中心部分40以外の部分は光学系側に属すので、半導体レーザ素子29からペルチェ素子26に至るまでの熱の経路の熱容量が小さくなり急速に所定動作温度へ冷却することが可能となる。
【0077】
次に、この発明の第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態は、光学系の熱よりも半導体レーザ素子29及びマウント28の熱を優先的にペルチェ素子26に伝熱する手段のさらに他の例を示している。
【0078】
すなわち、図8において、図6と同一部分には同一符号を付して説明すると、1枚の板状の第2のヒートスプレッダ27を、ペルチェ素子26、半導体レーザ素子29のマウント28及び温度センサ30が取り付けられる中心部分27cと、上記ホルダ32及びケース34が取り付けられる外周部分27dと、この中心部分27cと外周部分27dとを連結する枠状に形成された高熱抵抗素子27eとから構成している。
【0079】
このような構成によっても、ホルダ32及びケース34からペルチェ素子26への伝熱が、高熱抵抗素子27eによって妨げられるため、光学系の熱よりも半導体レーザ素子29及びマウント28の熱を優先的にペルチェ素子26に伝熱させることが可能となる。
【0080】
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。
【0081】
また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係る構成要素を適宜組み合わせても良いものである。
【0082】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、高い環境温度下に置かれている状態でも半導体レーザ素子を短時間で使用可能とし、しかも待機電力も少なくて済み実用に適した半導体レーザモジュール及びその放熱方法、映像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示すもので、液晶プロジェクションTV受信機を説明するために示す図。
【図2】同第1の実施の形態における半導体レーザモジュールの構造を説明するために示す側断面図。
【図3】同第1の実施の形態における半導体レーザモジュールの要部の詳細な構造を説明するために示す分解斜視図。
【図4】同第1の実施の形態における液晶プロジェクションTV受信機の駆動時の映像表示動作を説明するために示すフローチャート。
【図5】同第1の実施の形態における液晶プロジェクションTV受信機の駆動時の半導体レーザ素子及び光学系の温度変化と、半導体レーザモジュールの光出力の変化とを説明するために示す特性図。
【図6】この発明の第2の実施の形態を示すもので、半導体レーザモジュールの構造を説明するために示す側断面図。
【図7】同第2の実施の形態における第2のヒートスプレッダの詳細な構造を説明するために示す図。
【図8】この発明の第3の実施の形態を示すもので、半導体レーザモジュールの構造を説明するために示す側断面図。
【符号の説明】
11,12,13…半導体レーザモジュール、14,15,16…液晶パネル、17…アンテナ、18…チューナ、19…信号処理部、20…ドライバ、21…ダイクロイックプリズム、22…投射レンズ、23…スクリーン、24…ヒートシンク、25…第1のヒートスプレッダ、26…ペルチェ素子、27…第2のヒートスプレッダ、28…マウント、29…半導体レーザ素子、30…温度センサ、31…高熱抵抗素子、32…ホルダ、33…光結合系、34…ケース、35…ビス、36…フェルール、37…光ファイバケーブル、38,39…領域、40…中心部分、41…足。
【発明の属する技術分野】
この発明は、高出力の半導体レーザ素子を使用した半導体レーザモジュール及びその放熱方法に関する。また、この発明は、上記の半導体レーザモジュールを光源として使用した投射型の映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、光通信等の分野では、その光源として半導体レーザ素子が広く採用されている。この場合、半導体レーザ素子は、その出射光を光ファイバに光結合させるための光学系とともに一体的にモジュール化されている。
【0003】
ところで、半導体レーザ素子は、環境温度が高くなったり駆動時の発熱等により高温になると、光出力の低下や寿命の短期化が生じる。このため、半導体レーザモジュールには、半導体レーザ素子に対する放熱機構が設置されている。
【0004】
特許文献1には、半導体レーザ素子が発生した熱を、ペルチエ素子等の電子冷却素子を介して、半導体レーザ素子や光学系を収容しているケースに伝熱し、外界に放出する構成の放熱機構が開示されている。
【0005】
そして、この放熱機構では、サーミスタ等の温度センサの出力値に基づいて、半導体レーザ素子の温度が一定となるように電子冷却素子への通電量を制御することにより、半導体レーザ素子の温度制御を行なっている。
【0006】
このため、環境温度の高い状態に置かれている半導体レーザモジュールを使用する場合には、まず、半導体レーザ素子を駆動させる前に、電子冷却素子に通電して半導体レーザ素子の温度を定常の動作温度にまで下げる。
【0007】
その後、半導体レーザ素子の温度が定常の動作温度に達した状態で、半導体レーザ素子を駆動させる。これにより、半導体レーザ素子の寿命が損なわれることなく、半導体レーザ素子から定格の光出力を得ることができる。
【0008】
ところで、この特許文献1に開示された放熱機構では、半導体レーザ素子の出射光を光ファイバケーブルに光結合させるための光学系に対しても、電子冷却素子により温度を一定にするように制御している。この場合、電子冷却素子が冷却する対象は半導体レーザ素子と光学系であり過大な熱容量となっている。
【0009】
このため、先に述べたように、半導体レーザモジュールが高い環境温度下に置かれている状態で、半導体レーザ素子を駆動させるために、まず、電子冷却素子に通電して半導体レーザ素子の温度を下げようとした場合、半導体レーザ素子が定常の動作温度に達するまでに長い時間を要するという問題が生じる。
【0010】
この問題に対処するためには、半導体レーザ素子の非使用時にも電子冷却素子に通電して、常時半導体レーザ素子の温度制御を行なう手法や、短時間で半導体レーザ素子の温度を下げることが可能な過大な吸熱性能を持った電子冷却素子を使用する手法等が考えられるが、いずれの手法も実用には不向きである。
【0011】
なお、高い温度環境下においては、半導体レーザ素子の出射光を光ファイバケーブルに導く光学系や光ファイバケーブルを支持する支持部材が熱膨張し、半導体レーザ素子と光学系と光ファイバケーブルとの相対的な位置関係がずれる。これにより、半導体レーザ素子の出射光の光ファイバケーブルへの供給率が下がって、半導体レーザモジュール全体の光出力が低下するという問題も生じる。
【0012】
このため、実用上は、半導体レーザ素子だけでなく、光学系自体及び光学系や光ファイバケーブルを支持する支持部材に対しても、電子冷却素子による温度制御を行なう必要が生じることになる。
【0013】
また、現在では、この種の半導体レーザモジュールを、プロジェクタ等の投射型映像表示装置の光源として使用するための開発が盛んに行なわれている。この場合、半導体レーザ素子としては、数W〜10Wもの高い光出力を発生可能なものが使用される。
【0014】
このように、半導体レーザモジュールを一般家庭向けの家電機器に使用する場合には、家電機器が例えば夏のように環境温度の高い状況で放置されていても、短時間で半導体レーザ素子の温度を定常の動作温度にまで下げて、家電機器を動作可能にすること、また、非使用時の待機電力が少ないこと等が強く要求されることになる。
【0015】
特許文献2には、半導体レーザ素子から発生する熱の放熱性が高く、消費電力が小さい高出力の半導体レーザモジュールが開示され、特許文献3には、半導体レーザ素子や光ファイバの破損を起こし難く、高結合率が得られる半導体レーザモジュールが開示され、特許文献4には、高出力、高環境温度下で使用可能な半導体レーザモジュールが開示されている。
【0016】
しかしながら、これらの特許文献2乃至4には、いずれも、高い環境温度下に置かれた半導体レーザモジュールを駆動させる際に生じる各種の問題に対処することや、この半導体レーザモジュールを家電機器に使用する場合に要求される事項を満たすことについては、何らの記載もなされていないものである。
【0017】
【特許文献1】
特開2002−50824号公報
【0018】
【特許文献2】
特開2001−284700号公報
【0019】
【特許文献3】
特開2001−133664号公報
【0020】
【特許文献4】
特開2000−349386号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明は上記事情を考慮してなされたもので、高い環境温度下に置かれている状態でも半導体レーザ素子を短時間で使用可能とし、しかも待機電力も少なくて済み実用に適した半導体レーザモジュール及びその放熱方法、映像表示装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体レーザモジュールは、半導体レーザ素子と、この半導体レーザ素子の熱が伝熱される電子冷却素子と、この電子冷却素子に伝熱された熱を放出するヒートシンクと、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を光ファイバケーブルに導く光学系と、この光学系の熱を、半導体レーザ素子の熱が電子冷却素子に伝熱される際の熱抵抗よりも大きい熱抵抗を持って、電子冷却素子に伝熱する熱抵抗手段とを備えるようにしたものである。
【0023】
また、この発明に係る半導体レーザモジュールの放熱方法は、半導体レーザ素子の熱と、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を光ファイバケーブルに導く光学系の熱とを、電子冷却素子を介してヒートシンクに伝熱する構成の半導体レーザモジュールに対し、
半導体レーザ素子の温度を検出する工程と、半導体レーザ素子の温度が定常の動作温度よりも高い状態で、電子冷却素子に通電を行なう工程と、電子冷却素子への通電が開始された時点で、半導体レーザ素子の熱を光学系の熱に優先させて電子冷却素子に吸熱させる工程と、半導体レーザ素子の温度が定常の動作温度に達した状態で、該半導体レーザ素子を駆動させる工程とを備えるようにしたものである。
【0024】
さらに、この発明に係る映像表示装置は、半導体レーザ素子の熱が電子冷却素子を介してヒートシンクに伝熱されるとともに、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を光ファイバケーブルに導く光学系の熱が、半導体レーザ素子の熱を電子冷却素子に伝熱する際の熱抵抗よりも大きい熱抵抗を持つ熱抵抗手段を介して、電子冷却素子に伝熱されるように構成された半導体レーザモジュールと、この半導体レーザモジュールから光ファイバケーブルを介して出力されたレーザ光を、映像信号に基づいて空間変調する変調手段と、この変調手段から得られる光出力をスクリーンに投射して表示させる表示手段とを備えるようにしたものである。
【0025】
上記のような構成及び方法によれば、光学系の熱を、半導体レーザ素子の熱が電子冷却素子に伝熱される際の熱抵抗よりも大きい熱抵抗を持って、電子冷却素子に伝熱するようにしたので、半導体レーザ素子の熱を光学系の熱に優先させて放熱することができるようになり、高い環境温度下に置かれている状態でも半導体レーザ素子を短時間で使用可能とし、しかも待機電力も少なくて済むことになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、この第1の実施の形態で説明する映像表示装置として、液晶プロジェクションTV(Television)受信機を示している。
【0027】
すなわち、図1において、符号11,12,13は、それぞれ半導体レーザモジュールである。これらの半導体レーザモジュール11,12,13からは、R(Red),G(Green),B(Blue)のレーザ光がそれぞれ出射される。
【0028】
そして、各半導体レーザモジュール11,12,13から出射されたR,G,Bのレーザ光は、それぞれの光に対応して設置された、空間変調手段を構成する液晶パネル14,15,16に入射される。
【0029】
一方、アンテナ17で受信したテレビジョン放送信号は、チューナ18で選局され、信号処理部19で復調されて映像信号となる。そして、この映像信号が、ドライバ20を介して、各液晶パネル14,15,16に入力される。
【0030】
これにより、各液晶パネル14,15,16に入射されたR,G,Bのレーザ光は、それぞれ、映像信号によって空間変調を受け、ダイクロイックプリズム21等の合成手段によって合成される。
【0031】
そして、この合成光が、投射レンズ22を介してスクリーン23に拡大投射されることにより、テレビジョン放送の映像が表示されることになる。
【0032】
図2は、上記半導体レーザモジュール11の構造を示している。なお、他の半導体レーザモジュール12,13については、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光の色が異なるだけで、半導体レーザモジュール11と同様な構造であるため、それらの説明は省略する。
【0033】
すなわち、図2において、符号24はヒートシンクで、略薄型の直方体状に形成された基部24aと、この基部24aの一方の面側に一定間隔で平行に突設された複数の放熱フィン24bとから構成されている。
【0034】
このヒートシンク24を構成する基部24aの他方の面には、略平板状に形成された第1のヒートスプレッダ25の一方の面が接触されている。そして、この第1のヒートスプレッダ25の他方の面には、略平板状に形成された電子冷却素子であるペルチエ素子26の一方の面が接触されている。
【0035】
また、このペルチェ素子26の他方の面には、図3に示すように、略円盤状に形成された第2のヒートスプレッダ27の一方の面が接触されている。そして、この第2のヒートスプレッダ27の他方の面の中央部には、マウント28を介して半導体レーザ素子29が設置されている。
【0036】
この半導体レーザ素子29は、Rのレーザ光を出射するものである。また、この第2のヒートスプレッダ27の他方面には、半導体レーザ素子29の近傍に、その温度を検知するための温度センサ30が設置されている。さらに、この第2のヒートスプレッダ27の周縁部には、均等な間隔で4つの透孔27aが形成されている。
【0037】
ここで、上記ペルチェ素子26は、第2のヒートスプレッダ27に接触されている側が吸熱側、つまり、低温側となり、第1のヒートスプレッダ25に接触されている側が放熱側、つまり、高温側となるように駆動される。
【0038】
また、上記第2のヒートスプレッダ27の他方の面には、その周縁部にリング状に形成された高熱抵抗素子31の一方の面が接触されている。この高熱抵抗素子31は、熱伝導率が小さい金属やセラミック等で形成されている。
【0039】
この場合、この高熱抵抗素子31は、上記半導体レーザ素子29の熱が第2のヒートスプレッダ27を介してペルチェ素子26に伝熱される際の熱抵抗よりも大きい熱抵抗を持つように設定されている。
【0040】
また、この高熱抵抗素子31には、第2のヒートスプレッダ27の透孔27aに対応する透孔31aが形成されている。
【0041】
そして、この高熱抵抗素子31の他方の面には、その内周側の部分に、略円筒形状に形成されたホルダ32の一端部が固定されている。このホルダ32の他端部には、光結合系33が支持されている。
【0042】
また、この高熱抵抗素子31の他方の面には、その外周側の部分に、略円筒形状のケース34の一端部に形成された鍔部34aが接触されている。この鍔部34aには、第2のヒートスプレッダ27の透孔27aに対応する透孔34bが形成されている。
【0043】
そして、ケース34の透孔34b、高熱抵抗素子31の透孔31a及び第2のヒートスプレッダ27の透孔27aに、熱伝導率の小さい樹脂製のビス35を貫通させて螺着させることにより、ケース34、高熱抵抗素子31及び第2のヒートスプレッダ27が一体的に固定される。
【0044】
ここで、上記ケース34の他端部には、フェルール36を介して光ファイバケーブル37が支持されている。そして、上記半導体レーザ素子29から出射されたレーザ光は、光結合系33を介してフェルール36中の光ファイバケーブル37に入射され、前記液晶パネル14に出力される。
【0045】
この光結合系33は、複数のレンズで構成されており、半導体レーザ素子29から出射されたレーザ光を集光及び整形し、光ファイバ37のコアに入射させている。
【0046】
ここで、環境温度によって半導体レーザ素子29が持つ熱、または、半導体レーザ素子29自身が発生した熱は、マウント28を介した後、第2のヒートスプレッダ27に伝熱されることにより効率良く拡散される。
【0047】
そして、この第2のヒートスプレッダ27で拡散された熱は、ペルチェ素子26の吸熱側で吸収され、放熱側を介して第1のヒートスプレッダ25に伝熱されることにより効率良く拡散される。その後、この第1のヒートスプレッダ25で拡散された熱が、ヒートシンク24を介して外界に放出される。
【0048】
一方、環境温度によってホルダ32、光結合系33、ケース34及びフェルール36等よりなる光学系が持つ熱は、高熱抵抗素子31を介した後、第2のヒートスプレッダ27、ペルチェ素子26、第1のヒートスプレッダ25を介してヒートシンク24により外界に放出される。
【0049】
すなわち、この半導体レーザモジュール11では、半導体レーザ素子29の熱は、直接、第2のヒートスプレッダ27に伝熱されて放熱され、半導体レーザ素子29以外の光学系の熱は、高熱抵抗素子31を介して第2のヒートスプレッダ27に伝熱される構成となっている。
【0050】
このため、高い環境温度下に置かれた半導体レーザモジュール11に対して、半導体レーザ素子29を駆動させるに先立って、図示しないペルチェ素子駆動電源からペルチェ素子26に通電を行なった場合から説明する。
【0051】
まず、半導体レーザモジュール全体が環境温度で均一となっているので、(高温側温度−低温側温度)/熱抵抗 で表される伝熱量について、半導体レーザ素子29及びマウント28側と光学系側とで分子は共通であるから、分母である熱抵抗の低い半導体レーザ素子29とマウント28側が光学系側に比べて伝熱量が大きい。
【0052】
したがって、半導体レーザ素子29(及びマウント28)の持つ熱は、第2のヒートスプレッダ27を介してペルチェ素子26に伝熱すなわち吸熱され、急速に半導体レーザ素子29の温度が下がる。
【0053】
一方、ホルダ32、光結合系33、ケース34及びフェルール36等の光学系の持つ熱は、高熱抵抗素子31を介すため少ない伝熱量で第2のヒートスプレッダ27を介してペルチェ素子26に吸熱されることになり、半導体レーザ素子29と比べ緩やかに光学系の温度が下がる。
【0054】
すなわち、通電された当初は、ペルチェ素子26に吸熱される熱のうち、半導体レーザ素子29(およびマウント28)からの熱が主であり、光学系からの熱の比率は少ない。その後、半導体レーザ素子29の温度が低下するにつれて、半導体レーザ素子29(及びマウント28)からの熱の比率が小さく、光学系からの熱の比率が大きくなる。半導体レーザ素子29の温度が先に所定動作温度に至り、光学系の温度が徐々に所定動作温度に近づく動作となる。言い換えれば、半導体レーザ素子29の温度を優先的に下げる動作となる。
【0055】
以上のように、ペルチェ素子26の冷却対象となる熱容量を半導体レーザ素子29及びマウント28からなる部分と光学系からなる部分とに分け、光学系側に高熱抵抗素子31を介することにより、ペルチェ素子26に対する熱容量が実効的に過大にならず、半導体レーザ素子29の温度を短時間で定常の動作温度にまで下げ、駆動させることが可能となる。
【0056】
このため、高い環境温度下に置かれた液晶プロジェクションTV受信機を駆動させる際、半導体レーザ素子29の温度が短時間で定常の動作温度にまで下がって駆動することができるので、電源投入後、迅速に映像を表示することが可能となる。
【0057】
また、ペルチェ素子26に常時通電を行なっていないので、待機電力も少なくて済むものである。
【0058】
図4は、液晶プロジェクションTV受信機における駆動開始時の映像表示動作をまとめたフローチャートを示している。まず、開始(ステップS1)され、ステップS2で電源が投入されると、ステップS3で、温度センサ30により検出された半導体レーザ素子29の温度に応じて、ペルチェ素子26に通電が行なわれる。
【0059】
そして、ステップS4で半導体レーザ素子29の温度が定常の動作温度にまで下がるのを待ち、定常の動作温度に達すると、ステップS5で半導体レーザ素子29が駆動されることにより、ステップS6で映像表示が行なわれて、処理が終了(ステップS7)される。
【0060】
図5は、半導体レーザ素子29及び光学系の温度と、半導体レーザモジュール11の光出力との関係を示している。図5(a)は、半導体レーザ素子29及び光学系の温度変化を示し、図5(b)は、半導体レーザモジュール11の光出力の変化を示している。
【0061】
まず、半導体レーザ素子29及び光学系の温度が、それらの定常の温度よりも高くなっている時刻T1で、ペルチェ素子26に通電が行なわれると、先に述べたように、半導体レーザ素子29に対する放熱が光学系に優先して行なわれるので、光学系に比べて半導体レーザ素子29の温度が急速に下がる。
【0062】
そして、半導体レーザ素子29の温度が定常の動作温度に達した時刻T2で、半導体レーザ素子29を駆動するので、半導体レーザモジュール11から光が出力される。
【0063】
この時刻T2の時点においては、光学系の温度がまだ定常の温度に達していないので、半導体レーザ素子29と光結合系33と光ファイバケーブル37との相対的な位置関係に若干ずれがある。このため、半導体レーザ素子29から出射されるレーザ光の光ファイバケーブル37に入射する効率が低下し、定格以下の光出力となっている。
【0064】
その後、引き続き冷却されることにより光学系が定常の温度に近づくにつれて、半導体レーザモジュール11からの光出力が定格に近づいていく。
【0065】
ここで、時刻T2の時点においては、半導体レーザモジュール11からの光出力が定格に達していないため、スクリーン23に表示される映像も定常より輝度が低いすなわち暗い画面となる。
【0066】
しかしながら、半導体レーザ素子29と光学系とが共に定常温度に達するまでの時間、何も表示させないでいるより、例え輝度が低い映像であっても、素早く応答し表示を行なう方が、家電機器である液晶プロジェクションTV受信機としては、好ましい。
【0067】
なお、上記ホルダ32及びケース34の高熱抵抗素子31への接触部分は、それぞれ、支持している光結合系33及びフェルール36の光軸周りに対称となるように形成されている。このため、温度変動があっても光軸がそれと直交する方向には変動しないようになる。
【0068】
次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態は、光学系の熱よりも半導体レーザ素子29(及びマウント28)の熱を優先的にペルチェ素子26へ優先的に伝熱する手段の他の例を示している。
【0069】
すなわち、図6において、図2と同一部分には同一符号を付して説明すると、高熱抵抗素子31を削除し、ホルダ32及びケース34を第2のヒートスプレッダ27に直接取り付けている。
【0070】
この第2のヒートスプレッダ27は、図7に示すように、正方形の板状に形成されている。この第2のヒートスプレッダ27には、その各辺に平行で両端部が角に向けて折れるような形状をした、4つの長孔27bが形成されている。
【0071】
そして、この第2のヒートスプレッダ27には、その一方の面のうちの中心部分、つまり、長孔27bよりも内側の四角形状をなした部分40に、ほぼ同形状のペルチェ素子26が接触されるようになっている。
【0072】
また、上記ホルダ32及びケース34も四角形の筒状に形成されている。このホルダ32及びケース34は、第2のヒートスプレッダ27の他方の面のうち、長孔27bの第2のヒートスプレッダ27の各辺に平行な部分よりも外側に接触されている。
【0073】
すなわち、図7において、第2のヒートスプレッダ27の他方の面のうち、その周縁を含む領域38が、ケース34の接触される部分となる。また、第2のヒートスプレッダ27のうち、上記領域38の内側の斜線で示した領域39が、ホルダ32の接触される部分となる。
【0074】
このような構成によれば、ホルダ32及びケース34から第2のヒートスプレッダ27を介してペルチェ素子26への伝熱は、長孔27bによって妨げられ、第2のヒートスプレッダ27の4つの角から中心部分40へ渡された足41を介すことになる。
【0075】
足41は断面積が小さく長い棒状をしているため、熱抵抗が高く、光学系の熱よりも半導体レーザ素子29及びマウント28の熱を優先的にペルチェ素子26に吸熱させることが可能となる。
【0076】
また、この構成によれば第2のヒートスプレッダ27のうち、中心部分40以外の部分は光学系側に属すので、半導体レーザ素子29からペルチェ素子26に至るまでの熱の経路の熱容量が小さくなり急速に所定動作温度へ冷却することが可能となる。
【0077】
次に、この発明の第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態は、光学系の熱よりも半導体レーザ素子29及びマウント28の熱を優先的にペルチェ素子26に伝熱する手段のさらに他の例を示している。
【0078】
すなわち、図8において、図6と同一部分には同一符号を付して説明すると、1枚の板状の第2のヒートスプレッダ27を、ペルチェ素子26、半導体レーザ素子29のマウント28及び温度センサ30が取り付けられる中心部分27cと、上記ホルダ32及びケース34が取り付けられる外周部分27dと、この中心部分27cと外周部分27dとを連結する枠状に形成された高熱抵抗素子27eとから構成している。
【0079】
このような構成によっても、ホルダ32及びケース34からペルチェ素子26への伝熱が、高熱抵抗素子27eによって妨げられるため、光学系の熱よりも半導体レーザ素子29及びマウント28の熱を優先的にペルチェ素子26に伝熱させることが可能となる。
【0080】
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。
【0081】
また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係る構成要素を適宜組み合わせても良いものである。
【0082】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、高い環境温度下に置かれている状態でも半導体レーザ素子を短時間で使用可能とし、しかも待機電力も少なくて済み実用に適した半導体レーザモジュール及びその放熱方法、映像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示すもので、液晶プロジェクションTV受信機を説明するために示す図。
【図2】同第1の実施の形態における半導体レーザモジュールの構造を説明するために示す側断面図。
【図3】同第1の実施の形態における半導体レーザモジュールの要部の詳細な構造を説明するために示す分解斜視図。
【図4】同第1の実施の形態における液晶プロジェクションTV受信機の駆動時の映像表示動作を説明するために示すフローチャート。
【図5】同第1の実施の形態における液晶プロジェクションTV受信機の駆動時の半導体レーザ素子及び光学系の温度変化と、半導体レーザモジュールの光出力の変化とを説明するために示す特性図。
【図6】この発明の第2の実施の形態を示すもので、半導体レーザモジュールの構造を説明するために示す側断面図。
【図7】同第2の実施の形態における第2のヒートスプレッダの詳細な構造を説明するために示す図。
【図8】この発明の第3の実施の形態を示すもので、半導体レーザモジュールの構造を説明するために示す側断面図。
【符号の説明】
11,12,13…半導体レーザモジュール、14,15,16…液晶パネル、17…アンテナ、18…チューナ、19…信号処理部、20…ドライバ、21…ダイクロイックプリズム、22…投射レンズ、23…スクリーン、24…ヒートシンク、25…第1のヒートスプレッダ、26…ペルチェ素子、27…第2のヒートスプレッダ、28…マウント、29…半導体レーザ素子、30…温度センサ、31…高熱抵抗素子、32…ホルダ、33…光結合系、34…ケース、35…ビス、36…フェルール、37…光ファイバケーブル、38,39…領域、40…中心部分、41…足。
Claims (11)
- 半導体レーザ素子と、
この半導体レーザ素子の熱が伝熱される電子冷却素子と、
この電子冷却素子に伝熱された熱を放出するヒートシンクと、
前記半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を光ファイバケーブルに導く光学系と、
この光学系の熱を、前記半導体レーザ素子の熱が前記電子冷却素子に伝熱される際の熱抵抗よりも大きい熱抵抗を持って、前記電子冷却素子に伝熱する熱抵抗手段とを具備したことを特徴とする半導体レーザモジュール。 - 前記熱抵抗手段は、前記半導体レーザ素子の熱が前記電子冷却素子に伝熱される際の熱抵抗よりも大きい熱抵抗を持つ熱抵抗素子を、前記光学系と前記電子冷却素子との間に介在させたことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザモジュール。
- 前記熱抵抗手段は、
前記半導体レーザ素子の熱が伝熱され、かつ、前記電子冷却素子に伝熱する第1の領域と、前記光学系の熱が伝熱される第2の領域とを有するヒートスプレッダを備え、
このヒートスプレッダの第1の領域と第2の領域との間に、孔により高熱抵抗部を形成したことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザモジュール。 - 前記熱抵抗手段は、
前記半導体レーザ素子の熱が伝熱され、かつ、前記電子冷却素子に伝熱する第1の部分と、前記光学系の熱が伝熱される第2の部分と、前記第1の部分と前記第2の部分との間に介在され、該第1の部分よりも大きい熱抵抗を持つ第3の部分とを一体化した部材でなることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザモジュール。 - 前記光学系は、
前記半導体レーザ素子と前記光ファイバケーブルとを光結合するための光結合系と、
この光結合系を支持するとともに前記熱抵抗手段に伝熱するホルダと、
前記光ファイバケーブルを支持するとともに前記熱抵抗手段に伝熱するケースとを具備したことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザモジュール。 - 前記ホルダ及び前記ケースの前記熱抵抗手段に接触される部分は、それぞれ、支持している前記光結合系及び前記光ファイバケーブルの光軸周りに対称となるように形成されることを特徴とする請求項5記載の半導体レーザモジュール。
- 前記電子冷却素子から前記ヒートシンクに伝熱する第1のヒートスプレッダと、
前記半導体レーザ素子及び前記熱抵抗手段から前記電子冷却素子に伝熱する第2のヒートスプレッダとを具備したことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザモジュール。 - 半導体レーザ素子の熱と、前記半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を光ファイバケーブルに導く光学系の熱とを、電子冷却素子を介してヒートシンクに伝熱する構成の半導体レーザモジュールに対し、
前記半導体レーザ素子の温度を検出する工程と、
前記半導体レーザ素子の温度が定常の動作温度よりも高い状態で、前記電子冷却素子に通電を行なう工程と、
前記電子冷却素子への通電が開始された時点で、前記半導体レーザ素子の熱を前記光学系の熱に優先させて前記電子冷却素子に吸熱させる工程と、
前記半導体レーザ素子の温度が定常の動作温度に達した状態で、該半導体レーザ素子を駆動させる工程とを具備することを特徴とする半導体レーザモジュールの放熱方法。 - 半導体レーザ素子の熱が電子冷却素子を介してヒートシンクに伝熱されるとともに、前記半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を光ファイバケーブルに導く光学系の熱が、前記半導体レーザ素子の熱を電子冷却素子に伝熱する際の熱抵抗よりも大きい熱抵抗を持つ熱抵抗手段を介して、前記電子冷却素子に伝熱されるように構成された半導体レーザモジュールと、
この半導体レーザモジュールから前記光ファイバケーブルを介して出力されたレーザ光を、映像信号に基づいて空間変調する変調手段と、
この変調手段から得られる光出力をスクリーンに投射して表示させる表示手段とを具備してなることを特徴とする映像表示装置。 - 前記半導体レーザモジュール及び前記変調手段は、R,G,Bのレーザ光にそれぞれ対応して設置され、前記表示手段は、R,G,Bの光に対応する各変調手段からの光出力を合成して前記スクリーンに投射することを特徴とする請求項9記載の映像表示装置。
- 前記映像信号は、受信したテレビジョン放送信号を復調して得られたものであることを特徴とする請求項9記載の映像表示装置。
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