JP2004327753A - 基板処理装置および半導体デバイスの製造方法 - Google Patents
基板処理装置および半導体デバイスの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004327753A JP2004327753A JP2003120968A JP2003120968A JP2004327753A JP 2004327753 A JP2004327753 A JP 2004327753A JP 2003120968 A JP2003120968 A JP 2003120968A JP 2003120968 A JP2003120968 A JP 2003120968A JP 2004327753 A JP2004327753 A JP 2004327753A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- source gas
- line
- substrate
- gas
- reaction chamber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Abstract
【課題】パーティクルの発生が抑制されるとともに、優れた作業効率、製造効率、低コスト性を提供することのできる基板処理装置および半導体デバイスの製造方法を提供すること。
【解決手段】基板29を処理する反応室11と、原料ガスを反応室11へ供給する原料ガス供給ライン12と、原料ガス供給ライン12から分岐するとともに原料ガスを排気するベントライン13と、各ラインに非反応性ガスを供給する非反応性ガス供給ライン14,15と、基板28を処理する際は原料ガスおよび非反応性ガスを各ラインに常に流し続けるとともに、原料ガスの原料ガス供給ライン14もしくはベントライン15への切替を、各ラインの圧力調整または各ラインに供給する非反応性ガスの流量調整により行う制御手段とを有する基板処理装置と、該装置を用いた半導体デバイスの製造方法。
【選択図】 図1
【解決手段】基板29を処理する反応室11と、原料ガスを反応室11へ供給する原料ガス供給ライン12と、原料ガス供給ライン12から分岐するとともに原料ガスを排気するベントライン13と、各ラインに非反応性ガスを供給する非反応性ガス供給ライン14,15と、基板28を処理する際は原料ガスおよび非反応性ガスを各ラインに常に流し続けるとともに、原料ガスの原料ガス供給ライン14もしくはベントライン15への切替を、各ラインの圧力調整または各ラインに供給する非反応性ガスの流量調整により行う制御手段とを有する基板処理装置と、該装置を用いた半導体デバイスの製造方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板処理装置および半導体デバイスの製造方法に関するものであり、詳しくは、パーティクルの発生が抑制されるとともに、優れた作業効率、製造効率、低コスト性を提供することのできる基板処理装置および半導体デバイスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、LSIの高集積化に伴い、半導体プロセスの薄膜化が進められている。それによりALD(Atomic Layer Deposition)のような膜厚均一性を向上させるのに有効な手法が積極的に研究・開発が行われている。ALD法による薄膜成長は原子層堆積として知られ、レイヤー毎にセルフリミットがかかるように、反応ガスとその余剰反応ガスおよび気体反応物を一掃する保護ガスとの交互供給によって行われる。またMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)においても薄膜中の不純物除去や膜の組成を所望の品質に調整するために、反応ガスとプラズマや他の類似した活性手段との交互供給を行うことがある。上記のような成膜を行う場合、1サイクル当たりの成膜は数Åとなり、とくに1枚ずつ成膜する枚葉式の場合、スループットが問題となる。現状の量産現場におけるスループット15〜20枚/時相当を実現するには、各ガスの切替時間が数秒もしくは1秒以下であることが必要となる。
他方、液体原料または固体原料を用いる場合、気化器を使用して原料をガス化するため、気化器から反応室にかけては各原料が再液化しない温度以上に加熱する必要がある。そのためガス種によるが、一般に150〜250℃程度の配管加熱が必要なものが多い。したがって、気化器から反応室間の原料ガスの切替に使用するバルブは高温用のバルブでなければならない。一般に100℃以上に耐えうるような高温用バルブは通常のバルブに比べ寿命が短く、使用条件により異なるが数万回程度と通常耐久能力の1/10以下程度と予想される。加えて、高温用バルブは一般的にオールメタル製のバルブである場合が多く、シール部劣化により金属汚染の問題も生じ、パーティクル問題が懸念される。
【0003】
図4は、従来の基板処理装置の一例を説明するための概略図である。
図4において、従来の基板処理装置40は、液体原料を収容する原料タンク41と、液体原料を気化し原料ガスを調製するための気化器42と、この気化した原料ガスを反応室43に供給するための原料ガス供給ライン44と、原料ガス供給ライン44から分岐するとともに原料ガスを反応室43へ供給することなく排気するベントライン45と、反応室43およびベントライン45に接続するとともに、原料ガスまたはその他のガスを吸引するためのポンプ46と、原料ガスを反応室43に流入させるためのキャリアガスライン47と、2次原料ガス導入部48とを備えてなる。なお、V61およびV62は高温用バルブであり、原料ガス供給ライン44およびベントライン45にそれぞれ設けられている。また、原料ガス供給ライン44およびベントライン45は、原料ガスの再液化を防止するためにヒータ(図示せず)によって加温されている。
【0004】
基板処理時、原料タンク41内の液体原料は、圧送N2またはHeによって、液体マスフローコントローラ(MFC)49を経由して気化器42に導入される。これとは別に、キャリアガスライン47からMFC50、熱交換器51を経由してキャリアガス(例えばN2)が気化器42に導入される。気化した原料ガスおよびキャリアガスは、原料ガス供給ライン44を経て反応室43内に供給され、基板52が処理される。続いて、2次原料ガス導入部48から反応室43内への2次原料ガスの供給が必要な場合、バルブV61を閉鎖し、バルブV62を開放することにより、原料ガスの反応室43内への供給を停止し、原料ガスが反応室43を経由することなくベントライン45から排気するようにする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高温用バルブであるV61,62を用いて原料ガスの流れ方向の切替を行うと、前記のように高温用バルブは耐久性に劣るため、頻繁にこれを交換する必要があり、スループットが悪化するという問題点がある。また、高温用バルブがオールメタル製のバルブである場合は、シール部劣化により金属汚染やパーティクル発生の恐れがある。
【0006】
したがって本発明の目的は、パーティクルの発生が抑制されるとともに、優れた作業効率、製造効率、低コスト性を達成することのできる基板処理装置および半導体デバイスの製造方法の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、下記の構成によって解決される。
(1)基板を処理する反応室と、原料ガスを前記反応室へ供給する原料ガス供給ラインと、前記原料ガス供給ラインから分岐するとともに前記原料ガスを前記反応室へ供給することなく排気するベントラインと、前記各ラインの途中にそれぞれ設けられ各ラインに非反応性ガスを供給する非反応性ガス供給ラインと、前記基板を処理する際は前記原料ガスおよび非反応性ガスを各ラインに常に流し続けるとともに、原料ガスの原料ガス供給ラインもしくはベントラインへの切替を、各ラインの圧力調整または各ラインに供給する非反応性ガスの流量調整により行う制御手段と、を有することを特徴とする基板処理装置。
この構成によれば、基板処理工程時、高温用バルブを原料ガスの流れ方向の切替のために使用する必要がないため、高温用バルブの交換の頻度が低減する。したがって、スループットも向上する。また、高温用バルブの劣化が防止されるため、シール部劣化による金属汚染やパーティクルの発生が抑制される。これにより、優れた作業効率、製造効率、低コスト性を達成することのできる基板処理装置が提供される。
【0008】
(2)基板を反応室内に搬入する工程と、前記反応室内に原料ガスを導入して基板を処理する工程と、前記反応室内から基板を搬出する工程と、を有する半導体デバイスの製造方法において、前記基板処理工程は、前記原料ガスを反応室へ供給する原料ガス供給ラインと、原料ガス供給ラインから分岐するとともに原料ガスを反応室へ供給することなく排気するベントラインと、前記各ラインの途中にそれぞれ設けられ各ラインに非反応性ガスを供給する非反応性ガス供給ラインとを有する基板処理装置を用いて行われ、かつ前記基板を処理する際は前記原料ガスおよび非反応性ガスを各ラインに常に流し続けるとともに、原料ガスの原料ガス供給ラインもしくはベントラインへの切替を、各ラインの圧力調整または各ラインに供給する非反応性ガスの流量調整により行うことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
この構成によれば、基板処理工程時、高温用バルブを原料ガスの流れ方向の切替のために使用する必要がないため、高温用バルブの交換の頻度が低減する。したがって、スループットも向上する。また、高温用バルブの劣化が防止されるため、シール部劣化による金属汚染やパーティクルの発生が抑制される。これにより、優れた作業効率、製造効率、低コスト性を達成することのできる半導体デバイスの製造方法が提供される。
【0009】
また、次に示す態様も本発明に好ましいものである。
(3)前記(1)、(2)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、原料ガスを反応室へ供給する場合は、原料ガス供給ライン内の圧力をベントライン内の圧力よりも小さくする、もしくは原料ガス供給ラインへの非反応性ガスの供給流量をベントラインへの非反応性ガスの供給流量よりも小さくし、原料ガスを反応室へ供給しない場合はその逆とするよう制御する制御手段を有する。
(4)前記(1)、(2)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、非反応性ガス供給ラインにはそれぞれ流量制御手段が設けられる。
(5)前記(4)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、非反応性ガス供給ラインの一部は加熱され、前記流量制御手段は非反応性ガス供給ラインの非加熱領域に設けられる。
(6)前記(4)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、流量制御手段は、所定流量(微少流量)と全開の切替のできる2段階切替バルブである。
(7)前記(1)、(2)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、各非反応性ガス供給ラインは一つの非反応性ガス源に接続される。
(8)前記(1)、(2)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、原料ガスを原料ガス供給ラインからベントラインへ切り替える際は、原料ガス供給ラインに接続された非反応性ガス供給ラインへの非反応性ガス流量と、原料ガス供給ラインへの原料ガス流量とを同程度の流量とするよう制御する。
(9)前記(1)、(2)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、原料ガス供給ラインとベントラインは加熱されるとともに、これらのラインにはバルブが設けられ、これらのバルブは基板処理中は全開状態とする。(10)前記(1)、(2)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、基板処理装置がさらに2次原料ガス導入部と、反応室への原料ガスの供給と2次原料ガスの供給を複数回繰り返すよう制御する制御手段とを有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
図1は、本発明の基板処理装置の一例を説明するための概略図である。
図1において、本発明の基板処理装置10は、基板29を処理する反応室11と、反応室11内で基板29を支持する支持台35と、原料ガスを反応室11へ供給する原料ガス供給ライン12と、原料ガス供給ラインから分岐するとともに原料ガスを反応室11へ供給することなく排気するベントライン13と、各ライン12,13の途中にそれぞれ設けられ各ライン12,13に非反応性ガスを供給する非反応性ガス供給ライン14,15とを有している。非反応性ガス供給ライン14,15は、それらの上流側で一つの非反応性ガス供給ライン31に接続され、非反応性ガス供給ライン31は、さらにその接続点よりも上流側でMFC(マスフローコントローラ)16を介して一つの非反応性ガス源に接続されている。非反応性ガス源より非反応性ガス供給ライン31に供給された例えばN2ガスのような非反応性ガスは、MFC16および各ライン14,15に設けられた熱交換器17を経由して導入される。また、前記MFC16および各ライン14,15の熱交換器17間には、それぞれ非反応性ガスの流量制御手段としてのバルブT1,T2が設けられている。このバルブT1,T2は、2段階にガスの流量を調節することができ、例えばバルブを締めてラインの径を狭めたり、バルブを全開したりして、微少流量や大流量の切替を行うことができる。
さらに本発明の基板処理装置10は、液体原料を収容する原料タンク18と、液体原料を気化し原料ガスを調製するための気化器19と、原料タンク18内に圧送用の不活性ガスを供給する圧送ガス供給ライン32と、原料タンク18内の液体原料を気化器19へ供給する液体原料供給ライン33と、液体原料供給ライン33に設けられ気化器19へ供給する液体原料の液体流量を制御する液体MFC26と、反応室11内を排気する排気ライン30と、排気ライン30およびベントライン13に連通するとともに、原料ガスまたはその他のガスを吸引するためのポンプ20と、原料ガスを反応室11に流入させるためのキャリアガスライン21と、キャリアガスライン21に設けられキャリアガスの流量を制御するMFC27と2次原料ガス導入部22とを備えてなる。また、本発明の基板処理装置10には、原料ガスの流れを原料ガス供給ライン12からベントライン13へ切り替える際に、反応室11に導入した原料ガスが原料ガス供給ライン12内に逆拡散しないようにするための逆拡散防止ライン23が設けられている。逆拡散防止ライン23にはMFC24および熱交換器25を経由して例えばN2ガスが数十ないし数百sccm程度で導入される。なお、V1,V2,V3およびV4は高温用バルブであり、バルブV1およびV2は原料ガス供給ライン12に、バルブV3はベントライン13に、バルブV4は逆拡散防止ライン23にそれぞれ設けられている。また、原料ガス供給ライン12、ベントライン13は、原料ガスの再液化を防止するためにヒータ(図示せず)によって例えば150〜250℃に加温されている。また、逆拡散防止ライン23、非反応性ガス供給ライン14,15の一部、すなわち熱交換器17よりも下流側も同様にヒータにより加熱されている。
【0011】
基板処理時、高温用バルブV1,V2,V3およびV4をすべて全開状態とする。原料タンク18内の液体原料は、圧送N2またはHeによって、液体原料供給ライン33内に押し出され、液体MFC26を経由して気化器19に導入される。これとは別に、キャリアガスライン21からMFC27、熱交換器28を経由してキャリアガス(例えばN2)が気化器19に導入される。気化した原料ガスおよびキャリアガスは、原料ガス供給ライン12を経て反応室11内に供給され、基板29が処理されるのであるが、このとき、原料ガスおよび非反応性ガスを原料ガス供給ライン12および非反応性ガス供給ライン14,15に常に流し続けるとともに、原料ガスの原料ガス供給ライン12もしくはベントライン13への切替を、各ライン12,13の圧力調整または各ライン12,13に非反応性ガス供給ライン14,15より供給する非反応性ガスの流量調整により行うことが、本発明の一つの特徴となっている。具体的には、原料ガスを反応室11へ供給する際は、原料ガス供給ライン12内の圧力をベントライン13内の圧力よりも小さくする、もしくは原料ガス供給ライン12への非反応性ガスの供給流量をベントライン13への非反応性ガスの供給流量よりも小さくするよう制御すればよい。逆に、原料ガスを反応室11へ供給しない場合はその逆、すなわち原料ガス供給ライン12内の圧力をベントライン13内の圧力よりも大きくする、もしくは原料ガス供給ライン12への非反応性ガスの供給流量をベントライン13への非反応性ガスの供給流量よりも大きくするよう制御すればよい。
【0012】
反応室11に原料ガスを供給する際、原料ガス供給ライン12内の圧力をベントライン13内の圧力よりも小さくするためには、高温用バルブV1,V2,V3およびV4はすべて全開状態としたままで、バルブT2を全開状態にし、バルブT1を微少流量にすればよい。これにより、図1におけるP1地点での圧力がP3地点での圧力よりも低くなるため、原料ガスが原料ガス供給ライン12を通って反応室11に供給される。原料ガスを反応室11へ供給しない場合、すなわち原料ガスを反応室11へ供給することなく排気する際、ベントライン13内の圧力を原料ガス供給ライン12内の圧力よりも小さくするためには、高温用バルブV1,V2,V3およびV4はすべて全開状態としたままで、バルブT1を全開状態にし、バルブT2を微少流量にすればよい。これにより、図1におけるP3地点での圧力がP1地点での圧力よりも低くなるため、原料ガスがベントライン13を通ってポンプ20から排気される。このように、高温用バルブV1,V2,V3,V4は、基板処理時においてはすべて全開状態とし原料ガスの原料ガス供給ライン12,ベントライン13への流れ方向の切替のために使用する必要がなく、基板処理前後および装置のダウンタイム時のみ使用することとなるので、高温用バルブの長寿命化が図れ交換の頻度が低減する。したがって、バルブ交換のためのダウンタイムの間隔を長くすることができる。また、高温用バルブの劣化が防止されるため、シール部劣化による金属汚染やパーティクルの発生が抑制される。なお、原料ガスの流れ方向の切替時、バルブT1またはT2の一方を微少流量としているのは、原料ガスが非加熱領域に逆拡散するのを防止するためである。
【0013】
図2は、反応室11内に原料ガスを間欠的に供給する場合におけるバルブT1およびT2を流れる非反応性ガスの流量を説明するための図である。既述のようにバルブT1,T2は、微少流量と大流量(全開)の切り替えのできる2段階切り替えバルブとして構成されている。時間Tは区間によって分けられており、一区間に流れるガスの流量は、バルブ全開での大流量、もしくは微少流量のいずれかとなっており、各バルブにおいてはバルブ全開での大流量と微少流量を交互に繰り返している。一区間は数十msecないし数sec程度である。バルブT1とT2は、同じ区間においては、それぞれ互いに異なる流量となるようにしている。例えば、区間1ではバルブT1は微少流量であり、逆にT2は大流量(全開状態)となっている。また、区間2ではバルブT1は大流量(全開状態)であり、逆にT2は微少流量となっている。このときの原料ガスの流れ方向を図3に示す。区間1の場合、T1は微少流量、T2は大流量(全開状態)となっており、P1地点での圧力がP3地点での圧力よりも低くなるため、気化器19で気化された原料ガスがP2地点を経て原料ガス供給ライン12から反応室11に供給される。区間2の場合、バルブT1は大流量(全開状態)、バルブT2は微少流量となっており、P3地点での圧力がP1地点での圧力よりも低くなるため、気化器19で気化された原料ガスがP2地点を経てベントライン13を通ってポンプ20から排気される。
【0014】
次に、上述した図1のような構成で、図2,3のように動作する基板処理装置を用いて、半導体デバイスの製造工程の一工程として、基板上に薄膜を堆積するための手順を示す。ここでは、有機液体原料を気化した原料ガスと2次原料ガスとを交互に反応室11内へ供給することによりMOCVD法により基板上に金属膜や金属酸化膜等の薄膜を形成する場合について説明する。
【0015】
まず、図1に示す反応室11内の支持台35上に基板29を載置し、基板29を図示しない基板回転ユニットにより回転させながら、支持台35内部に設けられた図示しないヒータにより基板29の温度を例えば300〜500℃の間の所定の温度となるよう均一に加熱して昇温する(昇温工程)。なお、基板29の搬送時や基板加熱時は、逆拡散防止ライン23に設けたバルブV4を開けて、Ar、He、N2などの不活性ガスを常に流しておくとパーティクルや金属汚染物の基板29への付着を防ぐことができる。
【0016】
昇温工程終了後、基板処理工程に入る。基板処理工程は、成膜工程と、パージ工程と、RPO工程とを有する。基板処理工程では、既述のように高温バルブV1,V2,V3,V4は全て全開状態とし、原料ガス供給ライン12からは原料ガスを、非反応性ガス供給ライン14,15,逆拡散防止ライン23からはN2等の非反応性ガスを常に流し続ける。
【0017】
成膜工程では、図2の区間1のように、バルブT1は微少流量、バルブT2は大流量(全開状態)に設定する。原料タンク18内の有機液体原料は、圧送ガス供給ライン32より原料タンク18内に供給された圧送N2またはHeによって液体原料供給ライン33に押し出され、液体MFC(流量制御装置)26で流量制御されて気化器19に導入される。またこのとき、キャリアガスライン21からMFC27、熱交換器28を経由してN2等のキャリアガスが気化器19に導入される。このとき、バルブT1は微少流量、バルブT2は大流量(全開状態)に設定されており、原料ガス供給ライン12に供給される非反応性ガスの方が、ベントライン13に供給される非反応性ガスよりも小さくなり、原料ガス供給ライン12内の圧力の方が、ベントライン13内の圧力よりも小さくなるので、原料ガスはベントライン13側には流れず、原料ガス供給ライン12を通って反応室11内の基板29上へ供給される。
【0018】
このときも、既述のようにバルブV4を開いたままにして、逆拡散防止ライン23からN2等の不活性ガスを常に流し、原料ガスを撹拌させるようにする。原料ガスは不活性ガスで希釈すると撹拌しやすくなる。原料ガス供給ライン12から供給される原料ガスは逆拡散防止ライン23から供給される不活性ガスと原料ガス供給ライン12内で混合され、混合ガスとして支持台35上の基板29上へ供給される。
【0019】
この混合ガスの供給を所定時間実施することにより、まず基板29上に例えば0.5〜30Å(1原子層未満(約1/6原子層)〜10原子層)程度の薄膜を形成する。この間、基板29は回転しながらヒータにより所定温度(成膜温度)に保たれているので、基板面内にわたり均一な膜を形成できる。
【0020】
成膜工程終了後、パージ工程に入る。パージ工程では、反応室11内を不活性ガスによりパージして残留ガスを除去する。成膜工程では既述の様にバルブV4は開いたままにしてあり、反応室11内にはN2等の不活性ガスが常に流れているので、原料ガスの基板29への供給を停止すると同時にパージが行われることとなる。原料ガスの基板29への供給を停止すると同時にパージ工程を行うには、図2の区間2のように、バルブT1を大流量(全開状態)、バルブT2を微少流量に設定する。これにより、原料ガス供給ライン12に供給される非反応性ガスの方が、ベントライン13に供給される非反応性ガスよりも大きくなり、原料ガス供給ライン12内の圧力の方が、ベントライン13内の圧力よりも大きくなるので、原料ガスの基板29への供給が停止されるとともに、原料ガスは反応室11へ供給されることなくベントライン13を通って排気されることとなる。なお、気化器19からの原料ガスの供給を停止させることなくベントライン13を介して排気するようにしているのは、液体原料を気化し、気化した原料ガスを安定供給するまでには時間がかかるからであり、こうすることにより、次の成膜工程ではガスの流れをベントライン13から原料ガス供給ラインに切り換えるだけで、直ちに原料ガスを安定な状態で、基板29へ供給できる。
【0021】
パージ工程終了後、RPO(remote plasma oxidation)工程に入る。ここでRPO処理とは、酸素含有ガス(O2,N2O,NO等)をリモートプラズマユニットによって活性化させて発生させた酸素ラジカルを用いて、膜を酸化させるリモートプラズマ酸化処理のことである。RPO工程では、2次原料導入ガス導入部22より図示しないリモートプラズマユニットにより活性化した酸素ラジカルを含む酸素含有ガス(以下、活性化ガスという。)を反応室11内の基板29上へ供給する。この活性化ガスが2次原料に相当する。この間、基板29は回転しながらヒータにより所定温度(成膜温度と同一温度)に保たれているので、成膜工程において基板29上に形成された0.5〜30Å(1原子層未満〜10原子層)程度の薄膜よりC,H等の不純物を素早く均一に除去できる。なお、このRPO工程でも、パージ工程と同様、図2の区間2のように、バルブT1を大流量(全開状態)、バルブT2を微少流量に設定したままの状態とする。
【0022】
なお、RPO工程と成膜工程は、略同一温度で行うのが好ましい(ヒータ設定温度は変更せずに一定とするのが好ましい)。これは、温度変動を生じさせないことにより、支持台35等の周辺部材の熱膨張によるパーティクルが発生しにくくなり、また、金属部品からの金属の飛び出し(金属汚染)を抑制できるからである。
【0023】
RPO工程終了後、再びパージ工程に入る。パージ工程では、反応室11内を不活性ガスによりパージして残留ガスを除去する。なお、既述のようにRPO工程でもバルブV4は開いたままにしてあり、反応室11内にはN2等の不活性ガスが常に流れているので、活性化ガスの基板29上への供給を停止すると同時にパージが行われることとなる。なお、この際、活性化ガス供給を、図示しないバイパス管で反応室11をバイパスするよう排気し、リモートプラズマユニットからの活性化ガスの供給を停止しないようにするのが好ましい。活性化ガスは、生成から安定供給するまでに時間がかかるので、リモートプラズマユニットからの活性化ガスの供給を停止させずに、反応室11をバイパスするように流しておくと、次のRPO工程では、流れを切換えるだけで、直ちにラジカルを基板29上へ供給できる。なお、このパージ工程でも、RPO工程と同様、図2の区間2のように、バルブT1を大流量(全開状態)、バルブT2を微少流量に設定したままの状態とする。
【0024】
パージ工程終了後、再び成膜工程に入り、図2の区間3のように、バルブT1を微少流量、バルブT2を大流量(全開状態)に設定することにより、前述の作用により、原料ガスを反応室11内の基板29上へ供給し、0.5〜30Å(1原子層未満〜10原子層)程度の薄膜を、前回の成膜工程で形成した薄膜上に堆積する。
【0025】
以上のような、成膜工程(図2の区間1)→パージ工程(図2の区間2)→RPO工程(図2の区間2)→パージ工程(図2の区間2)→成膜工程(図2の区間3)→パージ工程(図2の区間4)…を複数回繰り返すというサイクル処理により、CH,OHの混入が極めて少ない所定膜厚の薄膜を形成することができる。
【0026】
なお、本実施の形態の基板処理装置にて基板を処理する際の処理条件としては、例えば常温で液体である原料Hf[OC(CH3)2CH2OCH3]4を気化した原料ガスを用いてアモルファス状態のHfO2膜を成膜する場合、処理温度範囲は390〜450℃、圧力範囲は100Pa程度以下が例示される。
【0027】
所定膜厚の薄膜形成後、基板回転ユニットによる基板29の回転を停止し、所定膜厚の薄膜が形成された基板29を反応室11から取り出す。
【0028】
ここで、図1の本発明の装置の態様によれば、バルブT1およびT2は、非加熱領域に設けることができる。したがって、バルブT1およびT2は、常温用バルブであることができ、耐久性は高温用バルブの数倍〜数十倍もあるので、バルブ交換のための装置のダウンタイム間隔を長くすることができる。また、シート部をメタル構造にする必要がなく、金属汚染やパーティクルの課題も解決することができる。さらに常温用バルブは、コスト、交換時の作業効率に関しても優れている。
【0029】
また、本発明によれば、非反応性ガスを熱交換器を介して加熱した状態で供給するとともに、非反応性ガス供給ライン14,15の一部と逆拡散防止ライン23を加熱しているので、非反応性ガスが原料ガスと接触したときに、比較的低温(常温)である非反応ガスにより原料ガスが冷やされ、原料ガスが再液化するのを防止することができる。さらに各非反応性ガス供給ライン14,15を、一つの非反応性ガス源に接続するようにしているので、装置の小型化やコストダウンが可能であるとともに、装置のメンテナンス上も好ましい。
【0030】
また、原料ガスの流れ方向を原料ガス供給ライン12からベントライン13へ切り替える際は、原料ガス供給ライン12と非反応性ガス供給ライン14の接続地点P1における非反応性ガス供給ライン14から原料ガス供給ライン12への非反応性ガス流量と、気化器19から原料ガス供給ライン12への原料ガス流量とを同程度の流量とするよう制御するのが好ましい。これにより、原料ガスの切替による反応室11の圧力変化が抑制され、反応室11内のパーティクルの発生を抑制することができる。
【0031】
このような本発明の基板処理装置によれば、反応室11へ原料ガスを供給した後気化器19からの原料ガスの供給を停止することなくこれを排気し、2次原料ガス導入部22から2次原料ガスを反応室11内に供給し、この作業を複数回繰り返して基板を効率よく処理することが可能となる。本発明の基板処理装置は、とくに半導体デバイスの製造に好適に用いられ、またディスプレイユニットなどの薄膜形成が必要な装置にも用いられ得る。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、基板処理工程時、高温用バルブを原料ガスの流れ方向の切替のために使用する必要がないため、高温用バルブの交換の頻度が低減する。したがって、スループットも向上する。また、高温用バルブの劣化が防止されるため、シール部劣化による金属汚染やパーティクルの発生が抑制される。これにより、優れた作業効率、製造効率、低コスト性を達成することのできる基板処理装置および半導体デバイスの製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板処理装置の一例を説明するための概略図である。
【図2】バルブT1およびT2を流れるガスの流量を説明するための図である。
【図3】図2における区間1および2の原料ガスの流れ方向を説明するための図である。
【図4】従来の基板処理装置の一例を説明するための概略図である。
【符号の説明】
10 本発明の基板処理装置
11 反応室
12 原料ガス供給ライン
13 ベントライン
14,15 非反応性ガス供給ライン
18 原料タンク
19 気化器
20 ポンプ
21 キャリアガスライン
22 2次原料ガス導入部
23 逆拡散防止ライン
29 基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板処理装置および半導体デバイスの製造方法に関するものであり、詳しくは、パーティクルの発生が抑制されるとともに、優れた作業効率、製造効率、低コスト性を提供することのできる基板処理装置および半導体デバイスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、LSIの高集積化に伴い、半導体プロセスの薄膜化が進められている。それによりALD(Atomic Layer Deposition)のような膜厚均一性を向上させるのに有効な手法が積極的に研究・開発が行われている。ALD法による薄膜成長は原子層堆積として知られ、レイヤー毎にセルフリミットがかかるように、反応ガスとその余剰反応ガスおよび気体反応物を一掃する保護ガスとの交互供給によって行われる。またMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)においても薄膜中の不純物除去や膜の組成を所望の品質に調整するために、反応ガスとプラズマや他の類似した活性手段との交互供給を行うことがある。上記のような成膜を行う場合、1サイクル当たりの成膜は数Åとなり、とくに1枚ずつ成膜する枚葉式の場合、スループットが問題となる。現状の量産現場におけるスループット15〜20枚/時相当を実現するには、各ガスの切替時間が数秒もしくは1秒以下であることが必要となる。
他方、液体原料または固体原料を用いる場合、気化器を使用して原料をガス化するため、気化器から反応室にかけては各原料が再液化しない温度以上に加熱する必要がある。そのためガス種によるが、一般に150〜250℃程度の配管加熱が必要なものが多い。したがって、気化器から反応室間の原料ガスの切替に使用するバルブは高温用のバルブでなければならない。一般に100℃以上に耐えうるような高温用バルブは通常のバルブに比べ寿命が短く、使用条件により異なるが数万回程度と通常耐久能力の1/10以下程度と予想される。加えて、高温用バルブは一般的にオールメタル製のバルブである場合が多く、シール部劣化により金属汚染の問題も生じ、パーティクル問題が懸念される。
【0003】
図4は、従来の基板処理装置の一例を説明するための概略図である。
図4において、従来の基板処理装置40は、液体原料を収容する原料タンク41と、液体原料を気化し原料ガスを調製するための気化器42と、この気化した原料ガスを反応室43に供給するための原料ガス供給ライン44と、原料ガス供給ライン44から分岐するとともに原料ガスを反応室43へ供給することなく排気するベントライン45と、反応室43およびベントライン45に接続するとともに、原料ガスまたはその他のガスを吸引するためのポンプ46と、原料ガスを反応室43に流入させるためのキャリアガスライン47と、2次原料ガス導入部48とを備えてなる。なお、V61およびV62は高温用バルブであり、原料ガス供給ライン44およびベントライン45にそれぞれ設けられている。また、原料ガス供給ライン44およびベントライン45は、原料ガスの再液化を防止するためにヒータ(図示せず)によって加温されている。
【0004】
基板処理時、原料タンク41内の液体原料は、圧送N2またはHeによって、液体マスフローコントローラ(MFC)49を経由して気化器42に導入される。これとは別に、キャリアガスライン47からMFC50、熱交換器51を経由してキャリアガス(例えばN2)が気化器42に導入される。気化した原料ガスおよびキャリアガスは、原料ガス供給ライン44を経て反応室43内に供給され、基板52が処理される。続いて、2次原料ガス導入部48から反応室43内への2次原料ガスの供給が必要な場合、バルブV61を閉鎖し、バルブV62を開放することにより、原料ガスの反応室43内への供給を停止し、原料ガスが反応室43を経由することなくベントライン45から排気するようにする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高温用バルブであるV61,62を用いて原料ガスの流れ方向の切替を行うと、前記のように高温用バルブは耐久性に劣るため、頻繁にこれを交換する必要があり、スループットが悪化するという問題点がある。また、高温用バルブがオールメタル製のバルブである場合は、シール部劣化により金属汚染やパーティクル発生の恐れがある。
【0006】
したがって本発明の目的は、パーティクルの発生が抑制されるとともに、優れた作業効率、製造効率、低コスト性を達成することのできる基板処理装置および半導体デバイスの製造方法の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、下記の構成によって解決される。
(1)基板を処理する反応室と、原料ガスを前記反応室へ供給する原料ガス供給ラインと、前記原料ガス供給ラインから分岐するとともに前記原料ガスを前記反応室へ供給することなく排気するベントラインと、前記各ラインの途中にそれぞれ設けられ各ラインに非反応性ガスを供給する非反応性ガス供給ラインと、前記基板を処理する際は前記原料ガスおよび非反応性ガスを各ラインに常に流し続けるとともに、原料ガスの原料ガス供給ラインもしくはベントラインへの切替を、各ラインの圧力調整または各ラインに供給する非反応性ガスの流量調整により行う制御手段と、を有することを特徴とする基板処理装置。
この構成によれば、基板処理工程時、高温用バルブを原料ガスの流れ方向の切替のために使用する必要がないため、高温用バルブの交換の頻度が低減する。したがって、スループットも向上する。また、高温用バルブの劣化が防止されるため、シール部劣化による金属汚染やパーティクルの発生が抑制される。これにより、優れた作業効率、製造効率、低コスト性を達成することのできる基板処理装置が提供される。
【0008】
(2)基板を反応室内に搬入する工程と、前記反応室内に原料ガスを導入して基板を処理する工程と、前記反応室内から基板を搬出する工程と、を有する半導体デバイスの製造方法において、前記基板処理工程は、前記原料ガスを反応室へ供給する原料ガス供給ラインと、原料ガス供給ラインから分岐するとともに原料ガスを反応室へ供給することなく排気するベントラインと、前記各ラインの途中にそれぞれ設けられ各ラインに非反応性ガスを供給する非反応性ガス供給ラインとを有する基板処理装置を用いて行われ、かつ前記基板を処理する際は前記原料ガスおよび非反応性ガスを各ラインに常に流し続けるとともに、原料ガスの原料ガス供給ラインもしくはベントラインへの切替を、各ラインの圧力調整または各ラインに供給する非反応性ガスの流量調整により行うことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
この構成によれば、基板処理工程時、高温用バルブを原料ガスの流れ方向の切替のために使用する必要がないため、高温用バルブの交換の頻度が低減する。したがって、スループットも向上する。また、高温用バルブの劣化が防止されるため、シール部劣化による金属汚染やパーティクルの発生が抑制される。これにより、優れた作業効率、製造効率、低コスト性を達成することのできる半導体デバイスの製造方法が提供される。
【0009】
また、次に示す態様も本発明に好ましいものである。
(3)前記(1)、(2)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、原料ガスを反応室へ供給する場合は、原料ガス供給ライン内の圧力をベントライン内の圧力よりも小さくする、もしくは原料ガス供給ラインへの非反応性ガスの供給流量をベントラインへの非反応性ガスの供給流量よりも小さくし、原料ガスを反応室へ供給しない場合はその逆とするよう制御する制御手段を有する。
(4)前記(1)、(2)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、非反応性ガス供給ラインにはそれぞれ流量制御手段が設けられる。
(5)前記(4)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、非反応性ガス供給ラインの一部は加熱され、前記流量制御手段は非反応性ガス供給ラインの非加熱領域に設けられる。
(6)前記(4)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、流量制御手段は、所定流量(微少流量)と全開の切替のできる2段階切替バルブである。
(7)前記(1)、(2)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、各非反応性ガス供給ラインは一つの非反応性ガス源に接続される。
(8)前記(1)、(2)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、原料ガスを原料ガス供給ラインからベントラインへ切り替える際は、原料ガス供給ラインに接続された非反応性ガス供給ラインへの非反応性ガス流量と、原料ガス供給ラインへの原料ガス流量とを同程度の流量とするよう制御する。
(9)前記(1)、(2)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、原料ガス供給ラインとベントラインは加熱されるとともに、これらのラインにはバルブが設けられ、これらのバルブは基板処理中は全開状態とする。(10)前記(1)、(2)に記載の基板処理装置、半導体デバイスの製造方法において、基板処理装置がさらに2次原料ガス導入部と、反応室への原料ガスの供給と2次原料ガスの供給を複数回繰り返すよう制御する制御手段とを有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
図1は、本発明の基板処理装置の一例を説明するための概略図である。
図1において、本発明の基板処理装置10は、基板29を処理する反応室11と、反応室11内で基板29を支持する支持台35と、原料ガスを反応室11へ供給する原料ガス供給ライン12と、原料ガス供給ラインから分岐するとともに原料ガスを反応室11へ供給することなく排気するベントライン13と、各ライン12,13の途中にそれぞれ設けられ各ライン12,13に非反応性ガスを供給する非反応性ガス供給ライン14,15とを有している。非反応性ガス供給ライン14,15は、それらの上流側で一つの非反応性ガス供給ライン31に接続され、非反応性ガス供給ライン31は、さらにその接続点よりも上流側でMFC(マスフローコントローラ)16を介して一つの非反応性ガス源に接続されている。非反応性ガス源より非反応性ガス供給ライン31に供給された例えばN2ガスのような非反応性ガスは、MFC16および各ライン14,15に設けられた熱交換器17を経由して導入される。また、前記MFC16および各ライン14,15の熱交換器17間には、それぞれ非反応性ガスの流量制御手段としてのバルブT1,T2が設けられている。このバルブT1,T2は、2段階にガスの流量を調節することができ、例えばバルブを締めてラインの径を狭めたり、バルブを全開したりして、微少流量や大流量の切替を行うことができる。
さらに本発明の基板処理装置10は、液体原料を収容する原料タンク18と、液体原料を気化し原料ガスを調製するための気化器19と、原料タンク18内に圧送用の不活性ガスを供給する圧送ガス供給ライン32と、原料タンク18内の液体原料を気化器19へ供給する液体原料供給ライン33と、液体原料供給ライン33に設けられ気化器19へ供給する液体原料の液体流量を制御する液体MFC26と、反応室11内を排気する排気ライン30と、排気ライン30およびベントライン13に連通するとともに、原料ガスまたはその他のガスを吸引するためのポンプ20と、原料ガスを反応室11に流入させるためのキャリアガスライン21と、キャリアガスライン21に設けられキャリアガスの流量を制御するMFC27と2次原料ガス導入部22とを備えてなる。また、本発明の基板処理装置10には、原料ガスの流れを原料ガス供給ライン12からベントライン13へ切り替える際に、反応室11に導入した原料ガスが原料ガス供給ライン12内に逆拡散しないようにするための逆拡散防止ライン23が設けられている。逆拡散防止ライン23にはMFC24および熱交換器25を経由して例えばN2ガスが数十ないし数百sccm程度で導入される。なお、V1,V2,V3およびV4は高温用バルブであり、バルブV1およびV2は原料ガス供給ライン12に、バルブV3はベントライン13に、バルブV4は逆拡散防止ライン23にそれぞれ設けられている。また、原料ガス供給ライン12、ベントライン13は、原料ガスの再液化を防止するためにヒータ(図示せず)によって例えば150〜250℃に加温されている。また、逆拡散防止ライン23、非反応性ガス供給ライン14,15の一部、すなわち熱交換器17よりも下流側も同様にヒータにより加熱されている。
【0011】
基板処理時、高温用バルブV1,V2,V3およびV4をすべて全開状態とする。原料タンク18内の液体原料は、圧送N2またはHeによって、液体原料供給ライン33内に押し出され、液体MFC26を経由して気化器19に導入される。これとは別に、キャリアガスライン21からMFC27、熱交換器28を経由してキャリアガス(例えばN2)が気化器19に導入される。気化した原料ガスおよびキャリアガスは、原料ガス供給ライン12を経て反応室11内に供給され、基板29が処理されるのであるが、このとき、原料ガスおよび非反応性ガスを原料ガス供給ライン12および非反応性ガス供給ライン14,15に常に流し続けるとともに、原料ガスの原料ガス供給ライン12もしくはベントライン13への切替を、各ライン12,13の圧力調整または各ライン12,13に非反応性ガス供給ライン14,15より供給する非反応性ガスの流量調整により行うことが、本発明の一つの特徴となっている。具体的には、原料ガスを反応室11へ供給する際は、原料ガス供給ライン12内の圧力をベントライン13内の圧力よりも小さくする、もしくは原料ガス供給ライン12への非反応性ガスの供給流量をベントライン13への非反応性ガスの供給流量よりも小さくするよう制御すればよい。逆に、原料ガスを反応室11へ供給しない場合はその逆、すなわち原料ガス供給ライン12内の圧力をベントライン13内の圧力よりも大きくする、もしくは原料ガス供給ライン12への非反応性ガスの供給流量をベントライン13への非反応性ガスの供給流量よりも大きくするよう制御すればよい。
【0012】
反応室11に原料ガスを供給する際、原料ガス供給ライン12内の圧力をベントライン13内の圧力よりも小さくするためには、高温用バルブV1,V2,V3およびV4はすべて全開状態としたままで、バルブT2を全開状態にし、バルブT1を微少流量にすればよい。これにより、図1におけるP1地点での圧力がP3地点での圧力よりも低くなるため、原料ガスが原料ガス供給ライン12を通って反応室11に供給される。原料ガスを反応室11へ供給しない場合、すなわち原料ガスを反応室11へ供給することなく排気する際、ベントライン13内の圧力を原料ガス供給ライン12内の圧力よりも小さくするためには、高温用バルブV1,V2,V3およびV4はすべて全開状態としたままで、バルブT1を全開状態にし、バルブT2を微少流量にすればよい。これにより、図1におけるP3地点での圧力がP1地点での圧力よりも低くなるため、原料ガスがベントライン13を通ってポンプ20から排気される。このように、高温用バルブV1,V2,V3,V4は、基板処理時においてはすべて全開状態とし原料ガスの原料ガス供給ライン12,ベントライン13への流れ方向の切替のために使用する必要がなく、基板処理前後および装置のダウンタイム時のみ使用することとなるので、高温用バルブの長寿命化が図れ交換の頻度が低減する。したがって、バルブ交換のためのダウンタイムの間隔を長くすることができる。また、高温用バルブの劣化が防止されるため、シール部劣化による金属汚染やパーティクルの発生が抑制される。なお、原料ガスの流れ方向の切替時、バルブT1またはT2の一方を微少流量としているのは、原料ガスが非加熱領域に逆拡散するのを防止するためである。
【0013】
図2は、反応室11内に原料ガスを間欠的に供給する場合におけるバルブT1およびT2を流れる非反応性ガスの流量を説明するための図である。既述のようにバルブT1,T2は、微少流量と大流量(全開)の切り替えのできる2段階切り替えバルブとして構成されている。時間Tは区間によって分けられており、一区間に流れるガスの流量は、バルブ全開での大流量、もしくは微少流量のいずれかとなっており、各バルブにおいてはバルブ全開での大流量と微少流量を交互に繰り返している。一区間は数十msecないし数sec程度である。バルブT1とT2は、同じ区間においては、それぞれ互いに異なる流量となるようにしている。例えば、区間1ではバルブT1は微少流量であり、逆にT2は大流量(全開状態)となっている。また、区間2ではバルブT1は大流量(全開状態)であり、逆にT2は微少流量となっている。このときの原料ガスの流れ方向を図3に示す。区間1の場合、T1は微少流量、T2は大流量(全開状態)となっており、P1地点での圧力がP3地点での圧力よりも低くなるため、気化器19で気化された原料ガスがP2地点を経て原料ガス供給ライン12から反応室11に供給される。区間2の場合、バルブT1は大流量(全開状態)、バルブT2は微少流量となっており、P3地点での圧力がP1地点での圧力よりも低くなるため、気化器19で気化された原料ガスがP2地点を経てベントライン13を通ってポンプ20から排気される。
【0014】
次に、上述した図1のような構成で、図2,3のように動作する基板処理装置を用いて、半導体デバイスの製造工程の一工程として、基板上に薄膜を堆積するための手順を示す。ここでは、有機液体原料を気化した原料ガスと2次原料ガスとを交互に反応室11内へ供給することによりMOCVD法により基板上に金属膜や金属酸化膜等の薄膜を形成する場合について説明する。
【0015】
まず、図1に示す反応室11内の支持台35上に基板29を載置し、基板29を図示しない基板回転ユニットにより回転させながら、支持台35内部に設けられた図示しないヒータにより基板29の温度を例えば300〜500℃の間の所定の温度となるよう均一に加熱して昇温する(昇温工程)。なお、基板29の搬送時や基板加熱時は、逆拡散防止ライン23に設けたバルブV4を開けて、Ar、He、N2などの不活性ガスを常に流しておくとパーティクルや金属汚染物の基板29への付着を防ぐことができる。
【0016】
昇温工程終了後、基板処理工程に入る。基板処理工程は、成膜工程と、パージ工程と、RPO工程とを有する。基板処理工程では、既述のように高温バルブV1,V2,V3,V4は全て全開状態とし、原料ガス供給ライン12からは原料ガスを、非反応性ガス供給ライン14,15,逆拡散防止ライン23からはN2等の非反応性ガスを常に流し続ける。
【0017】
成膜工程では、図2の区間1のように、バルブT1は微少流量、バルブT2は大流量(全開状態)に設定する。原料タンク18内の有機液体原料は、圧送ガス供給ライン32より原料タンク18内に供給された圧送N2またはHeによって液体原料供給ライン33に押し出され、液体MFC(流量制御装置)26で流量制御されて気化器19に導入される。またこのとき、キャリアガスライン21からMFC27、熱交換器28を経由してN2等のキャリアガスが気化器19に導入される。このとき、バルブT1は微少流量、バルブT2は大流量(全開状態)に設定されており、原料ガス供給ライン12に供給される非反応性ガスの方が、ベントライン13に供給される非反応性ガスよりも小さくなり、原料ガス供給ライン12内の圧力の方が、ベントライン13内の圧力よりも小さくなるので、原料ガスはベントライン13側には流れず、原料ガス供給ライン12を通って反応室11内の基板29上へ供給される。
【0018】
このときも、既述のようにバルブV4を開いたままにして、逆拡散防止ライン23からN2等の不活性ガスを常に流し、原料ガスを撹拌させるようにする。原料ガスは不活性ガスで希釈すると撹拌しやすくなる。原料ガス供給ライン12から供給される原料ガスは逆拡散防止ライン23から供給される不活性ガスと原料ガス供給ライン12内で混合され、混合ガスとして支持台35上の基板29上へ供給される。
【0019】
この混合ガスの供給を所定時間実施することにより、まず基板29上に例えば0.5〜30Å(1原子層未満(約1/6原子層)〜10原子層)程度の薄膜を形成する。この間、基板29は回転しながらヒータにより所定温度(成膜温度)に保たれているので、基板面内にわたり均一な膜を形成できる。
【0020】
成膜工程終了後、パージ工程に入る。パージ工程では、反応室11内を不活性ガスによりパージして残留ガスを除去する。成膜工程では既述の様にバルブV4は開いたままにしてあり、反応室11内にはN2等の不活性ガスが常に流れているので、原料ガスの基板29への供給を停止すると同時にパージが行われることとなる。原料ガスの基板29への供給を停止すると同時にパージ工程を行うには、図2の区間2のように、バルブT1を大流量(全開状態)、バルブT2を微少流量に設定する。これにより、原料ガス供給ライン12に供給される非反応性ガスの方が、ベントライン13に供給される非反応性ガスよりも大きくなり、原料ガス供給ライン12内の圧力の方が、ベントライン13内の圧力よりも大きくなるので、原料ガスの基板29への供給が停止されるとともに、原料ガスは反応室11へ供給されることなくベントライン13を通って排気されることとなる。なお、気化器19からの原料ガスの供給を停止させることなくベントライン13を介して排気するようにしているのは、液体原料を気化し、気化した原料ガスを安定供給するまでには時間がかかるからであり、こうすることにより、次の成膜工程ではガスの流れをベントライン13から原料ガス供給ラインに切り換えるだけで、直ちに原料ガスを安定な状態で、基板29へ供給できる。
【0021】
パージ工程終了後、RPO(remote plasma oxidation)工程に入る。ここでRPO処理とは、酸素含有ガス(O2,N2O,NO等)をリモートプラズマユニットによって活性化させて発生させた酸素ラジカルを用いて、膜を酸化させるリモートプラズマ酸化処理のことである。RPO工程では、2次原料導入ガス導入部22より図示しないリモートプラズマユニットにより活性化した酸素ラジカルを含む酸素含有ガス(以下、活性化ガスという。)を反応室11内の基板29上へ供給する。この活性化ガスが2次原料に相当する。この間、基板29は回転しながらヒータにより所定温度(成膜温度と同一温度)に保たれているので、成膜工程において基板29上に形成された0.5〜30Å(1原子層未満〜10原子層)程度の薄膜よりC,H等の不純物を素早く均一に除去できる。なお、このRPO工程でも、パージ工程と同様、図2の区間2のように、バルブT1を大流量(全開状態)、バルブT2を微少流量に設定したままの状態とする。
【0022】
なお、RPO工程と成膜工程は、略同一温度で行うのが好ましい(ヒータ設定温度は変更せずに一定とするのが好ましい)。これは、温度変動を生じさせないことにより、支持台35等の周辺部材の熱膨張によるパーティクルが発生しにくくなり、また、金属部品からの金属の飛び出し(金属汚染)を抑制できるからである。
【0023】
RPO工程終了後、再びパージ工程に入る。パージ工程では、反応室11内を不活性ガスによりパージして残留ガスを除去する。なお、既述のようにRPO工程でもバルブV4は開いたままにしてあり、反応室11内にはN2等の不活性ガスが常に流れているので、活性化ガスの基板29上への供給を停止すると同時にパージが行われることとなる。なお、この際、活性化ガス供給を、図示しないバイパス管で反応室11をバイパスするよう排気し、リモートプラズマユニットからの活性化ガスの供給を停止しないようにするのが好ましい。活性化ガスは、生成から安定供給するまでに時間がかかるので、リモートプラズマユニットからの活性化ガスの供給を停止させずに、反応室11をバイパスするように流しておくと、次のRPO工程では、流れを切換えるだけで、直ちにラジカルを基板29上へ供給できる。なお、このパージ工程でも、RPO工程と同様、図2の区間2のように、バルブT1を大流量(全開状態)、バルブT2を微少流量に設定したままの状態とする。
【0024】
パージ工程終了後、再び成膜工程に入り、図2の区間3のように、バルブT1を微少流量、バルブT2を大流量(全開状態)に設定することにより、前述の作用により、原料ガスを反応室11内の基板29上へ供給し、0.5〜30Å(1原子層未満〜10原子層)程度の薄膜を、前回の成膜工程で形成した薄膜上に堆積する。
【0025】
以上のような、成膜工程(図2の区間1)→パージ工程(図2の区間2)→RPO工程(図2の区間2)→パージ工程(図2の区間2)→成膜工程(図2の区間3)→パージ工程(図2の区間4)…を複数回繰り返すというサイクル処理により、CH,OHの混入が極めて少ない所定膜厚の薄膜を形成することができる。
【0026】
なお、本実施の形態の基板処理装置にて基板を処理する際の処理条件としては、例えば常温で液体である原料Hf[OC(CH3)2CH2OCH3]4を気化した原料ガスを用いてアモルファス状態のHfO2膜を成膜する場合、処理温度範囲は390〜450℃、圧力範囲は100Pa程度以下が例示される。
【0027】
所定膜厚の薄膜形成後、基板回転ユニットによる基板29の回転を停止し、所定膜厚の薄膜が形成された基板29を反応室11から取り出す。
【0028】
ここで、図1の本発明の装置の態様によれば、バルブT1およびT2は、非加熱領域に設けることができる。したがって、バルブT1およびT2は、常温用バルブであることができ、耐久性は高温用バルブの数倍〜数十倍もあるので、バルブ交換のための装置のダウンタイム間隔を長くすることができる。また、シート部をメタル構造にする必要がなく、金属汚染やパーティクルの課題も解決することができる。さらに常温用バルブは、コスト、交換時の作業効率に関しても優れている。
【0029】
また、本発明によれば、非反応性ガスを熱交換器を介して加熱した状態で供給するとともに、非反応性ガス供給ライン14,15の一部と逆拡散防止ライン23を加熱しているので、非反応性ガスが原料ガスと接触したときに、比較的低温(常温)である非反応ガスにより原料ガスが冷やされ、原料ガスが再液化するのを防止することができる。さらに各非反応性ガス供給ライン14,15を、一つの非反応性ガス源に接続するようにしているので、装置の小型化やコストダウンが可能であるとともに、装置のメンテナンス上も好ましい。
【0030】
また、原料ガスの流れ方向を原料ガス供給ライン12からベントライン13へ切り替える際は、原料ガス供給ライン12と非反応性ガス供給ライン14の接続地点P1における非反応性ガス供給ライン14から原料ガス供給ライン12への非反応性ガス流量と、気化器19から原料ガス供給ライン12への原料ガス流量とを同程度の流量とするよう制御するのが好ましい。これにより、原料ガスの切替による反応室11の圧力変化が抑制され、反応室11内のパーティクルの発生を抑制することができる。
【0031】
このような本発明の基板処理装置によれば、反応室11へ原料ガスを供給した後気化器19からの原料ガスの供給を停止することなくこれを排気し、2次原料ガス導入部22から2次原料ガスを反応室11内に供給し、この作業を複数回繰り返して基板を効率よく処理することが可能となる。本発明の基板処理装置は、とくに半導体デバイスの製造に好適に用いられ、またディスプレイユニットなどの薄膜形成が必要な装置にも用いられ得る。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、基板処理工程時、高温用バルブを原料ガスの流れ方向の切替のために使用する必要がないため、高温用バルブの交換の頻度が低減する。したがって、スループットも向上する。また、高温用バルブの劣化が防止されるため、シール部劣化による金属汚染やパーティクルの発生が抑制される。これにより、優れた作業効率、製造効率、低コスト性を達成することのできる基板処理装置および半導体デバイスの製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板処理装置の一例を説明するための概略図である。
【図2】バルブT1およびT2を流れるガスの流量を説明するための図である。
【図3】図2における区間1および2の原料ガスの流れ方向を説明するための図である。
【図4】従来の基板処理装置の一例を説明するための概略図である。
【符号の説明】
10 本発明の基板処理装置
11 反応室
12 原料ガス供給ライン
13 ベントライン
14,15 非反応性ガス供給ライン
18 原料タンク
19 気化器
20 ポンプ
21 キャリアガスライン
22 2次原料ガス導入部
23 逆拡散防止ライン
29 基板
Claims (2)
- 基板を処理する反応室と、原料ガスを前記反応室へ供給する原料ガス供給ラインと、前記原料ガス供給ラインから分岐するとともに前記原料ガスを前記反応室へ供給することなく排気するベントラインと、前記各ラインの途中にそれぞれ設けられ各ラインに非反応性ガスを供給する非反応性ガス供給ラインと、前記基板を処理する際は前記原料ガスおよび非反応性ガスを各ラインに常に流し続けるとともに、原料ガスの原料ガス供給ラインもしくはベントラインへの切替を、各ラインの圧力調整または各ラインに供給する非反応性ガスの流量調整により行う制御手段と、を有することを特徴とする基板処理装置。
- 基板を反応室内に搬入する工程と、前記反応室内に原料ガスを導入して基板を処理する工程と、前記反応室内から基板を搬出する工程と、を有する半導体デバイスの製造方法において、前記基板処理工程は、前記原料ガスを反応室へ供給する原料ガス供給ラインと、原料ガス供給ラインから分岐するとともに原料ガスを反応室へ供給することなく排気するベントラインと、前記各ラインの途中にそれぞれ設けられ各ラインに非反応性ガスを供給する非反応性ガス供給ラインとを有する基板処理装置を用いて行われ、かつ前記基板を処理する際は前記原料ガスおよび非反応性ガスを各ラインに常に流し続けるとともに、原料ガスの原料ガス供給ラインもしくはベントラインへの切替を、各ラインの圧力調整または各ラインに供給する非反応性ガスの流量調整により行うことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003120968A JP2004327753A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 基板処理装置および半導体デバイスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003120968A JP2004327753A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 基板処理装置および半導体デバイスの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004327753A true JP2004327753A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33499656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003120968A Withdrawn JP2004327753A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 基板処理装置および半導体デバイスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004327753A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100809127B1 (ko) * | 2006-01-31 | 2008-03-03 | 동경 엘렉트론 주식회사 | 가스 공급 장치, 기판 처리 장치 및 가스 공급 방법 |
JP2008258268A (ja) * | 2007-04-02 | 2008-10-23 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 基板処理装置 |
JP2011077083A (ja) * | 2009-09-29 | 2011-04-14 | Ckd Corp | プロセスガス供給システム |
-
2003
- 2003-04-25 JP JP2003120968A patent/JP2004327753A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100809127B1 (ko) * | 2006-01-31 | 2008-03-03 | 동경 엘렉트론 주식회사 | 가스 공급 장치, 기판 처리 장치 및 가스 공급 방법 |
JP2008258268A (ja) * | 2007-04-02 | 2008-10-23 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 基板処理装置 |
JP2011077083A (ja) * | 2009-09-29 | 2011-04-14 | Ckd Corp | プロセスガス供給システム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5219562B2 (ja) | 基板処理装置、基板処理方法及び半導体装置の製造方法 | |
US9768012B2 (en) | Method for processing substrate and substrate processing apparatus | |
US8461059B2 (en) | Batch CVD method and apparatus for semiconductor process | |
US8235001B2 (en) | Substrate processing apparatus and method for manufacturing semiconductor device | |
JP4961381B2 (ja) | 基板処理装置、基板処理方法及び半導体装置の製造方法 | |
TWI232518B (en) | Substrate processing device | |
JP2007154297A (ja) | 成膜方法および成膜装置 | |
JP2008091805A (ja) | 半導体装置の製造方法、及び基板処理装置 | |
JP2006506811A (ja) | 汎用金属送出源(gmds)を提供し、汎用金属送出源を原子層堆積(ald)と一体化する方法および装置 | |
JP2006222265A (ja) | 基板処理装置 | |
JP2009094401A (ja) | 基板処理装置 | |
JP4356943B2 (ja) | 基板処理装置及び半導体装置の製造方法 | |
JP2013151722A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP2008303452A (ja) | 基板処理装置 | |
JP2011071414A (ja) | 基板処理装置及び半導体装置の製造方法 | |
JP2004327753A (ja) | 基板処理装置および半導体デバイスの製造方法 | |
WO2004042487A1 (ja) | 液処理装置及び液処理方法 | |
JP2010132958A (ja) | 基板処理装置 | |
JP4979965B2 (ja) | 基板処理装置及び半導体装置の製造方法 | |
JP2005142355A (ja) | 基板処理装置及び半導体装置の製造方法 | |
JP2005056918A (ja) | 基板処理装置 | |
JP2007109865A (ja) | 基板処理装置および半導体装置の製造方法 | |
JP2009130108A (ja) | 基板処理装置及び半導体装置の製造方法 | |
JP2009094424A (ja) | 半導体装置の製造方法、及び基板処理装置 | |
JP2007227804A (ja) | 半導体装置の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060704 |