JP2004326032A - 車載情報提供装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】合成音声により提供される情報と音楽とを合成して提供するシステムにおいて、情報提供効果を向上させる。
【解決手段】ミキシング判断部30は、情報取得部20により取得した情報を合成音声にて乗員に提供する際に、音楽と共に提供するか否かを判定する。ミキシング判断部30が音楽と共に情報を提供すると判定した場合には、ミキシング部60によって、情報取得部20により取得した情報と音楽とがミキシングされて、増幅部70およびスピーカ80を介して、合成情報が車両の乗員に提供される。一方、音楽と共に情報を提供することは行わないと判定された場合には、情報取得部20により取得した情報のみを合成音声にて提供する。
【選択図】図1
【解決手段】ミキシング判断部30は、情報取得部20により取得した情報を合成音声にて乗員に提供する際に、音楽と共に提供するか否かを判定する。ミキシング判断部30が音楽と共に情報を提供すると判定した場合には、ミキシング部60によって、情報取得部20により取得した情報と音楽とがミキシングされて、増幅部70およびスピーカ80を介して、合成情報が車両の乗員に提供される。一方、音楽と共に情報を提供することは行わないと判定された場合には、情報取得部20により取得した情報のみを合成音声にて提供する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の乗員に様々な情報を提供する車載情報提供装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
入力された情報の合成音声による読み上げを背景音楽を再生しつつ行う合成音声システムにおいて、情報の内容に応じて背景音楽の再生条件を変更するものが知られている(特許文献1参照)。この合成音声システムによれば、ユーザは、情報の読み上げの終了を待つことなく情報の内容を知ることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−34281号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の合成音声システムによれば、乗員に提供する情報と背景音楽とを常に合成して提供していたので、背景音楽が合成されることにより、情報が聞き取りにくくなるという問題があった。
【0005】
本発明は、判定手段により音楽と共に情報を提供することは行わないと判定されると、音楽との合成を行わずに情報提供を行う車載情報提供装置を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による車載情報提供装置は、情報を合成音声にて乗員に提供する際に、音楽と共に提供するか否かを判定し、音楽と共に提供すると判定した場合に、合成音声と音楽とを合成した情報を再生し、音楽と共に情報を提供することは行わないと判定されると、音楽との合成を行わずに合成音声の再生を行うことを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】
本発明による車載情報提供装置によれば、音楽と共に情報を提供すると判定した場合に合成音声と音楽とを合成した情報を再生するので、常に音楽と合成された情報を提供する場合に比べて、乗員の聞き取り性を向上させる等、情報提供効果を向上させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態−
図1は、本発明による車載情報提供装置の第1の実施の形態の構成を示す図である。第1の実施の形態における車載情報提供装置1は、情報取得開始スイッチ部10(以下、スイッチ部10と呼ぶ)と、情報取得部20と、記憶部25と、ミキシング判断部30と、TTS再生部40と、音楽再生部50と、ミキシング部60と、増幅部70と、スピーカ80とを備える。
【0009】
スイッチ部10は、車両の乗員(ユーザ)が情報取得を開始する際に操作される。ユーザによりスイッチ部10が操作されると、情報取得部20は、ユーザに提供する情報を取得する。取得した情報は、RAMなどで構成される記憶部25に記憶される。一実施の形態における車載情報提供装置では、車載情報提供装置1と接続された携帯電話100を介して、図示しない情報センターと接続し、情報センターから情報をダウンロードする。ダウンロードする情報はテキストデータであり、情報の内容に応じて画像データが含まれることもある。なお、ユーザに提供する情報は、ユーザの指示に基づいて情報センターで用意されるものであり、例えば、交通情報、天気予報、ニュース、飲食店情報などである。
【0010】
ここでは、情報取得部20により取得したテキストデータを情報ソースと呼ぶ。この情報ソースには、後述するTTS再生部40が処理を行うための中間言語と呼ばれるデータも含まれる。例えば、情報ソースが「今日の天気は晴れです」というテキストデータの場合には、「きょうの[S]てんきは[S]はれです」のように、TTS再生部40に入力するデータが中間言語である。なお、[S]はスペースを表す。
【0011】
ミキシング判断部30は、情報ソースと音楽ソースとをミキシングするか否かを判断する。音楽ソースは、情報ソースと同様に情報センターからダウンロードしてもよいし、予め用意された音楽を用いてもよい。ここでは、情報ソースにミキシングされて再生される音楽を音楽ソースと呼び、音楽ソースには、圧縮音楽、MIDIと呼ばれる電子楽器音楽や、CD、MDに記録される音楽などが含まれる。TTS再生部40は、ミキシング判断部30からの指令に基づいて、情報取得部20により取得した情報ソースをTTS(Text to Speech)処理、すなわち、テキストデータを音声データに変換して合成音声にて再生する。音楽再生部50は、ミキシング判断部30からの指令に基づいて、音楽ソースを再生する。
【0012】
ミキシング部60は、TTS再生部40により再生される情報ソースと、音楽再生部50により再生される音楽ソースとをミキシング、すなわち、合成する。ここでのミキシングとは、情報ソースの再生の背景で音楽ソースを再生することを意味する。ミキシング部60でミキシングされた情報は、増幅部70にて増幅された後、スピーカ80から出力される。
【0013】
図2は、一実施の形態における車載情報提供装置により行われる処理内容を示すフローチャートである。ステップS10では、ユーザによりスイッチ部10が操作されたか否かを判定する。スイッチ部10が操作されたと判定するとステップS20に進み、操作されていないと判定すると操作されるまでステップS10で待機する。ステップS20では、情報取得部20によって、情報センターから情報を取得してステップS30に進む。
【0014】
ステップS30では、ミキシング判断部30により、情報ソースと音楽ソースとをミキシングするか否かを判定する。第1の実施の形態における車載情報提供装置において、ミキシング判断部30により行われる処理内容について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0015】
スピーカ80から出力された情報に対して、ユーザが図示しない巻き戻しボタンを操作する等により、「再度聞く」ための操作を行った場合には、ユーザがその情報を集中して聞きたいと思っていると判断できる。従って、第1の実施の形態におけるミキシング判断部30は、ユーザによって、一度提供した情報を再度聞くための操作が行われた場合には、情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行わないと判断する。
【0016】
図3に示すフローチャートのステップS100では、ユーザに提供する情報が一度再生した情報であるか否かを判定する。ユーザが図示しない巻き戻しボタンを操作する等、一度再生した情報を再度聞くための操作がなされた場合には、ステップS110に進み、再度の再生ではないと判定するとステップS120に進む。ステップS110では、TTS再生部40にのみ情報ソースの再生指示を出し、音楽再生部50には音楽ソースの再生指示を出さない。一方、ステップS120では、TTS再生部40に情報ソースの再生指示を出すとともに、音楽再生部50に音楽ソースの再生指示を出す。この場合、後述するように、ミキシング部60にて、情報ソースと音楽ソースとのミキシングが行われる。
【0017】
図2に示すフローチャートに戻って説明を続ける。ステップS30において、情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行わないと判定した場合、すなわち、ユーザに提供した情報を再度再生する場合には、ステップS50に進む。一方、ユーザに提供する情報が再度の再生ではなく、ミキシングを行うと判定するとステップS40に進む。
【0018】
ステップS40では、ミキシング部60によって、TTS再生部40により再生される情報ソースと、音楽再生部50により再生される音楽ソースとをミキシングする。すなわち、図3に示すフローチャートのステップS120において、ミキシング判断部30がミキシングを行うと判定すると、TTS再生部40および音楽再生部50に再生指示が出されるので、ミキシング部60は、両再生部40,50によってそれぞれ再生される情報ソースと音楽ソースとをミキシングする。情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行うとステップS50に進む。
【0019】
ステップS50では、ミキシング部60から入力される、ユーザに提供する情報を増幅部70で増幅した後、スピーカ80から出力する。ユーザに提供する情報とは、ステップS30を否定判定した場合、すなわち、ミキシングを行わない場合には、情報ソースのみであり、ミキシングが行われた場合には、情報ソースと音楽ソースとがミキシングされた情報である。情報がスピーカ80から出力されると、図2に示すフローチャートによる処理は終了する。
【0020】
第1の実施の形態における車載情報提供装置によれば、テキストデータである情報ソースを合成音声にて出力するのか、情報ソースと音楽ソースとを合成(ミキシング)して出力するのかを判定し、合成すると判定した場合にのみ情報ソースと音楽ソースとを合成した合成情報をユーザに提供するようにした。これにより、ユーザに対する情報提供効果を向上させることができる。特に、ユーザに一度提供したことのある情報を再び提供する場合には、ミキシングを行わずに、合成音声のみによる情報提供を行うようにしたので、ユーザは、提供される情報を集中して聞き取ることができる。この場合、ユーザが音楽ソースとのミキシングを希望しない旨の指令を車載情報提供装置1に対して出す必要がないので、ユーザにとっての利便性も向上する。
【0021】
−第2の実施の形態−
第2の実施の形態における車載情報提供装置の構成は、図1に示す第1の実施の形態における車載情報提供装置1の構成と同じである。第2の実施の形態における車載情報提供装置が第1の実施の形態における車載情報提供装置と異なるのは、ミキシング判断部30により行われる処理である。
【0022】
第2の実施の形態におけるミキシング判断部30の詳細な構成を図4に示す。第2の実施の形態におけるミキシング判断部30は、集音部31と、増幅部32と、A/D変換部33と、騒音量算出部34と、騒音量しきい値比較部35と、メモリ36とを備える。集音部31は、例えばマイクであり、車内におけるユーザの会話や騒音等を集音する。集音部31は、ユーザの耳元にできるだけ近い位置に設置することが好ましい。
【0023】
増幅部32は、集音部31により集音された音(アナログ信号)を増幅する。A/D変換部33は、増幅部32により増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。騒音量算出部34は、A/D変換部33により変換されたデジタル信号に基づいて、騒音量を算出する。すなわち、集音部31により集音された音の大きさが騒音量算出部34によって数値化される。
【0024】
メモリ36には、予め設定した騒音量のしきい値が記憶されている。このしきい値は、車内騒音値がこれ以上大きくなると、情報ソースと音楽ソースとをミキシングしてユーザに提供した場合に、提供される情報をユーザが聞き取りにくくなる限界値を示す。一般的な乗用車では、室内騒音値が60dBから70dBであるので、騒音量のしきい値は例えば75dBに設定することができる。なお、このしきい値は、車種ごとに予め実測して決定することが好ましい。
【0025】
騒音量しきい値比較部35は、騒音量算出部34にて算出される室内騒音量と、メモリ36に記憶されている騒音量しきい値とを比較する。第2の実施の形態における車載情報提供装置では、ミキシング判断部30の騒音量しきい値比較部35による比較結果に基づいて、情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行うか否かを判定する。すなわち、騒音量算出部34にて算出される室内騒音量が騒音量しきい値より大きい場合には、ミキシングを行わずに、情報ソースのみを合成音声にて提供する。一方、騒音量算出部34にて算出される室内騒音量が騒音しきい値以下の場合には、情報ソースと音楽ソースとをミキシングした合成情報を乗員に提供する。
【0026】
第2の実施の形態におけるミキシング判断部30により行われる処理を図5に示すフローチャートを用いて説明する。ステップS200では、騒音量算出部34にて算出される室内騒音量が騒音量しきい値より大きいか否かを判定する。室内騒音量が騒音量しきい値より大きいと判定するとステップS210に進み、騒音量しきい値以下であると判定するとステップS220に進む。
【0027】
ステップS210では、TTS再生部40にのみ情報ソースの再生指示を出し、音楽再生部50には音楽ソースの再生指示を出さない。この場合には、情報ソースのみが合成音声にてユーザに提供される。一方、ステップS220では、TTS再生部40に情報ソースの再生指示を出すとともに、音楽再生部50に音楽ソースの再生指示を出す。この場合には、情報ソースと音楽ソースとがミキシングされた合成情報がユーザに提供される。
【0028】
以上、第2の実施の形態における車載情報提供装置によれば、車内騒音量が所定のしきい値より大きい場合には、情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行わずに、情報ソースのみを合成音声にて提供するので、室内騒音量が大きくユーザが情報を聞き取りにくい状況下において、情報の聞き取り性を向上させることができる。
【0029】
−第3の実施の形態−
第1および第2の実施の形態における車載情報提供装置では、ミキシング判断部30によりミキシングを行わないと判定された時には、ユーザに提供する情報ソースの全てに対して、音楽ソースとのミキシングを行わなかった。第3の実施の形態における車載情報提供装置では、ユーザに提供する情報ソースの一部において音楽ソースを合成させずにユーザに提供する。なお、第3の実施の形態における車載情報提供装置の構成は、図1に示す第1の実施の形態における車載情報提供装置1の構成と同じである。
【0030】
乗員に提供する情報には、飲食店の電話番号などのように、電話番号情報が含まれていることがある。第3の実施の形態における車載情報提供装置では、情報ソースの中に電話番号情報が含まれている場合に、電話番号部分を再生する時には合成音声のみにより再生し、電話番号部分以外の部分を再生する時には、音楽ソースを合成して再生する。
【0031】
図6は、第3の実施の形態における車載情報提供装置のミキシング判断部30により行われる処理手順を示すフローチャートである。ステップS300から始まる処理は、情報取得部20により取得された情報ソースがミキシング判断部30に入力されることにより始まる。ステップS300では、入力された情報ソースの中から電話番号部分を検出する処理を行う。例えば、日本国内における電話番号は、0から始まる10桁〜11桁の数字列により構成されるように番号計画(ナンバリングプラン)がなされている。従って、情報ソースに含まれる文字列を1文字ずつ番号分析処理を行うことにより、電話番号を検出することができる。また、北米における電話番号は、1から始まる11桁の数字列により構成されているので、日本国内における電話番号の検出と同様の処理を行うことにより、電話番号を検出することができる。
【0032】
ステップS300に続くステップS310では、ステップS300で行った電話番号の検出処理の結果、情報ソースの中に電話番号が含まれていたか否かを判定する。電話番号が含まれていたと判定するとステップS320に進み、電話番号が含まれていないと判定するとステップS330に進む。ステップS320では、情報ソースの全ての部分における再生指示をTTS再生部40に出すとともに、音楽再生部50に対して、情報ソースの中の電話番号部分以外の部分において音楽ソースの再生指示を出す。一方、ステップS330では、TTS再生部40に情報ソースの再生指示を出すとともに、音楽再生部50に音楽ソースの再生指示を出す。
【0033】
ステップS320またはステップS330における処理が行われると、ミキシング部60によって、TTS再生部40により再生される情報ソースと、音楽再生部50により再生される音楽ソースとのミキシング処理が行われる。すなわち、情報ソースに電話番号が含まれている場合には、電話番号部分は合成音声のみにより再生され、電話番号部分以外の部分は、情報ソースと音楽ソースとがミキシングされて再生される。また、情報ソースに電話番号が含まれていない場合には、情報ソースと音楽ソースとがミキシングされた合成情報が再生される。
【0034】
第3の実施の形態における車載情報提供装置によれば、乗員への情報の提供に際し、情報ソースの中に重要な情報が含まれている場合には、その重要な情報部分のみを合成音声にて再生し、その他の部分は、音楽ソースと合成して再生するようにしたので、乗員に重要な情報を確実に提供することができる。
【0035】
本発明は、上述した第1〜第3の実施の形態に限定されることはない。例えば、上述した各実施の形態では、ユーザによってスイッチ部10が操作されて、情報センターからダウンロードした情報をユーザに提供するものとして説明したが、予め情報センターからダウンロードしておいた情報や、他の手段によって取得した情報をユーザに提供するものであってもよい。すなわち、情報取得部20は、ユーザに提供する情報を取得する機能を有するものであればよく、情報の取得先が、上述した情報センターや、記憶部25などの記憶手段などに限定されることはない。また、音楽ソースの格納場所や取得方法、および、フォーマットにより本発明が限定されることはない。
【0036】
上述した第1〜第3の実施の形態における車載情報提供装置では、情報ソースと音楽ソースとを合成(ミキシング)しないと判定した場合には、情報ソースのみを再生するようにしたが、音楽ソースの音量を小さくした状態で音楽ソースと情報ソースとを合成するようにしてもよい。この場合も、背景音楽となる音楽ソースの音量が小さいので、ユーザは提供される情報を聞き取りやすくなる。
【0037】
また、情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行わない条件として、一度再生された情報を再び再生する場合、および、車内騒音量が騒音量しきい値より大きい場合を挙げたが、他の条件に基づいてミキシングを行わないようにしてもよい。この条件は、重要だと推定される情報が含まれる場合や、ユーザが集中して聞きたいと推定される状況などに基づいて決定することができる。
【0038】
第2の実施の形態における車載情報提供装置では、車内騒音量が所定の騒音量しきい値より大きいか否かに基づいて、情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行うか否かを判定した。室内騒音量は、車両の走行速度が大きくなれば増大するので、車両の走行速度に応じて騒音量しきい値を変化させてもよい。
【0039】
第3の実施の形態における車載情報提供装置では、情報ソースに含まれる電話番号部分を検出し、電話番号部分は音楽ソースとのミキシングを行わずに合成音声のみにて再生した。しかし、ミキシングを行わない情報ソースの一部の部分は、電話番号に限られず、例えば住所情報でもよい。この場合には、住所情報が登録されている住所辞書を予め用意しておき、住所辞書に登録されている住所が情報ソースの中に存在すれば、その住所部分は音楽ソースとのミキシングを行わずに合成音声のみにて再生することができる。
【0040】
また、ミキシングを行わない情報ソースの一部の部分を金額情報とすることもできる。この場合、例えば、“円”の文字の前にある1桁以上の数字を金額部分として検出したり、“¥”の記号の前にある1桁以上の数字を金額部分として検出することができる。また、米ドル場合には、“$”の前にある1桁以上の数字を金額部分として検出することができる。すなわち、ミキシングを行わない情報ソースの一部の部分は、情報ソース中の重要だと思われる部分を設定することができ、上述した電話番号情報、住所情報、金額情報に限定されることはない。
【0041】
さらに、ミキシング判断部30が情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行うか否かの判断方法を図3,図5,図6に示すフローチャートを用いて説明したが、これらの判断を同時に行っても良い。この場合には、ユーザに提供する情報が一度再生したものではなく、車内騒音量が騒音量しきい値より低く、かつ、情報ソースに電話番号が含まれていない場合に、情報ソースと音楽ソースとがミキシングされることになる。
【0042】
特許請求の範囲の構成要素と第1〜第3の実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、情報取得部20が情報取得手段を、ミキシング判定部30が判定手段を、ミキシング部60が合成情報生成手段を、増幅部70およびスピーカ80が情報再生手段を、集音部31が集音手段をそれぞれ構成する。なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、各構成要素は上記構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車載情報提供装置の一実施の形態の構成を示す図
【図2】一実施の形態における車載情報提供装置により行われる処理内容を示すフローチャート
【図3】第1の実施の形態における車載情報提供装置のミキシング判断部30により行われる処理内容を示すフローチャート
【図4】第2の実施の形態における車載情報提供装置のミキシング判断部30の詳細な構成を示す図
【図5】第2の実施の形態における車載情報提供装置のミキシング判断部30により行われる処理内容を示すフローチャート
【図6】第3の実施の形態における車載情報提供装置のミキシング判断部30により行われる処理内容を示すフローチャート
【符号の説明】
1…車載情報提供装置、10…情報取得開始スイッチ部、20…情報取得部、25…記憶部、30…ミキシング判断部、31…集音部、32…増幅部、33…A/D変換部、34…騒音量算出部、35…騒音量しきい値比較部、36…メモリ、40…TTS再生部、50…音楽再生部、60…ミキシング部、70…増幅部、80…スピーカ、100…携帯電話
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の乗員に様々な情報を提供する車載情報提供装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
入力された情報の合成音声による読み上げを背景音楽を再生しつつ行う合成音声システムにおいて、情報の内容に応じて背景音楽の再生条件を変更するものが知られている(特許文献1参照)。この合成音声システムによれば、ユーザは、情報の読み上げの終了を待つことなく情報の内容を知ることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−34281号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の合成音声システムによれば、乗員に提供する情報と背景音楽とを常に合成して提供していたので、背景音楽が合成されることにより、情報が聞き取りにくくなるという問題があった。
【0005】
本発明は、判定手段により音楽と共に情報を提供することは行わないと判定されると、音楽との合成を行わずに情報提供を行う車載情報提供装置を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による車載情報提供装置は、情報を合成音声にて乗員に提供する際に、音楽と共に提供するか否かを判定し、音楽と共に提供すると判定した場合に、合成音声と音楽とを合成した情報を再生し、音楽と共に情報を提供することは行わないと判定されると、音楽との合成を行わずに合成音声の再生を行うことを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】
本発明による車載情報提供装置によれば、音楽と共に情報を提供すると判定した場合に合成音声と音楽とを合成した情報を再生するので、常に音楽と合成された情報を提供する場合に比べて、乗員の聞き取り性を向上させる等、情報提供効果を向上させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態−
図1は、本発明による車載情報提供装置の第1の実施の形態の構成を示す図である。第1の実施の形態における車載情報提供装置1は、情報取得開始スイッチ部10(以下、スイッチ部10と呼ぶ)と、情報取得部20と、記憶部25と、ミキシング判断部30と、TTS再生部40と、音楽再生部50と、ミキシング部60と、増幅部70と、スピーカ80とを備える。
【0009】
スイッチ部10は、車両の乗員(ユーザ)が情報取得を開始する際に操作される。ユーザによりスイッチ部10が操作されると、情報取得部20は、ユーザに提供する情報を取得する。取得した情報は、RAMなどで構成される記憶部25に記憶される。一実施の形態における車載情報提供装置では、車載情報提供装置1と接続された携帯電話100を介して、図示しない情報センターと接続し、情報センターから情報をダウンロードする。ダウンロードする情報はテキストデータであり、情報の内容に応じて画像データが含まれることもある。なお、ユーザに提供する情報は、ユーザの指示に基づいて情報センターで用意されるものであり、例えば、交通情報、天気予報、ニュース、飲食店情報などである。
【0010】
ここでは、情報取得部20により取得したテキストデータを情報ソースと呼ぶ。この情報ソースには、後述するTTS再生部40が処理を行うための中間言語と呼ばれるデータも含まれる。例えば、情報ソースが「今日の天気は晴れです」というテキストデータの場合には、「きょうの[S]てんきは[S]はれです」のように、TTS再生部40に入力するデータが中間言語である。なお、[S]はスペースを表す。
【0011】
ミキシング判断部30は、情報ソースと音楽ソースとをミキシングするか否かを判断する。音楽ソースは、情報ソースと同様に情報センターからダウンロードしてもよいし、予め用意された音楽を用いてもよい。ここでは、情報ソースにミキシングされて再生される音楽を音楽ソースと呼び、音楽ソースには、圧縮音楽、MIDIと呼ばれる電子楽器音楽や、CD、MDに記録される音楽などが含まれる。TTS再生部40は、ミキシング判断部30からの指令に基づいて、情報取得部20により取得した情報ソースをTTS(Text to Speech)処理、すなわち、テキストデータを音声データに変換して合成音声にて再生する。音楽再生部50は、ミキシング判断部30からの指令に基づいて、音楽ソースを再生する。
【0012】
ミキシング部60は、TTS再生部40により再生される情報ソースと、音楽再生部50により再生される音楽ソースとをミキシング、すなわち、合成する。ここでのミキシングとは、情報ソースの再生の背景で音楽ソースを再生することを意味する。ミキシング部60でミキシングされた情報は、増幅部70にて増幅された後、スピーカ80から出力される。
【0013】
図2は、一実施の形態における車載情報提供装置により行われる処理内容を示すフローチャートである。ステップS10では、ユーザによりスイッチ部10が操作されたか否かを判定する。スイッチ部10が操作されたと判定するとステップS20に進み、操作されていないと判定すると操作されるまでステップS10で待機する。ステップS20では、情報取得部20によって、情報センターから情報を取得してステップS30に進む。
【0014】
ステップS30では、ミキシング判断部30により、情報ソースと音楽ソースとをミキシングするか否かを判定する。第1の実施の形態における車載情報提供装置において、ミキシング判断部30により行われる処理内容について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0015】
スピーカ80から出力された情報に対して、ユーザが図示しない巻き戻しボタンを操作する等により、「再度聞く」ための操作を行った場合には、ユーザがその情報を集中して聞きたいと思っていると判断できる。従って、第1の実施の形態におけるミキシング判断部30は、ユーザによって、一度提供した情報を再度聞くための操作が行われた場合には、情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行わないと判断する。
【0016】
図3に示すフローチャートのステップS100では、ユーザに提供する情報が一度再生した情報であるか否かを判定する。ユーザが図示しない巻き戻しボタンを操作する等、一度再生した情報を再度聞くための操作がなされた場合には、ステップS110に進み、再度の再生ではないと判定するとステップS120に進む。ステップS110では、TTS再生部40にのみ情報ソースの再生指示を出し、音楽再生部50には音楽ソースの再生指示を出さない。一方、ステップS120では、TTS再生部40に情報ソースの再生指示を出すとともに、音楽再生部50に音楽ソースの再生指示を出す。この場合、後述するように、ミキシング部60にて、情報ソースと音楽ソースとのミキシングが行われる。
【0017】
図2に示すフローチャートに戻って説明を続ける。ステップS30において、情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行わないと判定した場合、すなわち、ユーザに提供した情報を再度再生する場合には、ステップS50に進む。一方、ユーザに提供する情報が再度の再生ではなく、ミキシングを行うと判定するとステップS40に進む。
【0018】
ステップS40では、ミキシング部60によって、TTS再生部40により再生される情報ソースと、音楽再生部50により再生される音楽ソースとをミキシングする。すなわち、図3に示すフローチャートのステップS120において、ミキシング判断部30がミキシングを行うと判定すると、TTS再生部40および音楽再生部50に再生指示が出されるので、ミキシング部60は、両再生部40,50によってそれぞれ再生される情報ソースと音楽ソースとをミキシングする。情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行うとステップS50に進む。
【0019】
ステップS50では、ミキシング部60から入力される、ユーザに提供する情報を増幅部70で増幅した後、スピーカ80から出力する。ユーザに提供する情報とは、ステップS30を否定判定した場合、すなわち、ミキシングを行わない場合には、情報ソースのみであり、ミキシングが行われた場合には、情報ソースと音楽ソースとがミキシングされた情報である。情報がスピーカ80から出力されると、図2に示すフローチャートによる処理は終了する。
【0020】
第1の実施の形態における車載情報提供装置によれば、テキストデータである情報ソースを合成音声にて出力するのか、情報ソースと音楽ソースとを合成(ミキシング)して出力するのかを判定し、合成すると判定した場合にのみ情報ソースと音楽ソースとを合成した合成情報をユーザに提供するようにした。これにより、ユーザに対する情報提供効果を向上させることができる。特に、ユーザに一度提供したことのある情報を再び提供する場合には、ミキシングを行わずに、合成音声のみによる情報提供を行うようにしたので、ユーザは、提供される情報を集中して聞き取ることができる。この場合、ユーザが音楽ソースとのミキシングを希望しない旨の指令を車載情報提供装置1に対して出す必要がないので、ユーザにとっての利便性も向上する。
【0021】
−第2の実施の形態−
第2の実施の形態における車載情報提供装置の構成は、図1に示す第1の実施の形態における車載情報提供装置1の構成と同じである。第2の実施の形態における車載情報提供装置が第1の実施の形態における車載情報提供装置と異なるのは、ミキシング判断部30により行われる処理である。
【0022】
第2の実施の形態におけるミキシング判断部30の詳細な構成を図4に示す。第2の実施の形態におけるミキシング判断部30は、集音部31と、増幅部32と、A/D変換部33と、騒音量算出部34と、騒音量しきい値比較部35と、メモリ36とを備える。集音部31は、例えばマイクであり、車内におけるユーザの会話や騒音等を集音する。集音部31は、ユーザの耳元にできるだけ近い位置に設置することが好ましい。
【0023】
増幅部32は、集音部31により集音された音(アナログ信号)を増幅する。A/D変換部33は、増幅部32により増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。騒音量算出部34は、A/D変換部33により変換されたデジタル信号に基づいて、騒音量を算出する。すなわち、集音部31により集音された音の大きさが騒音量算出部34によって数値化される。
【0024】
メモリ36には、予め設定した騒音量のしきい値が記憶されている。このしきい値は、車内騒音値がこれ以上大きくなると、情報ソースと音楽ソースとをミキシングしてユーザに提供した場合に、提供される情報をユーザが聞き取りにくくなる限界値を示す。一般的な乗用車では、室内騒音値が60dBから70dBであるので、騒音量のしきい値は例えば75dBに設定することができる。なお、このしきい値は、車種ごとに予め実測して決定することが好ましい。
【0025】
騒音量しきい値比較部35は、騒音量算出部34にて算出される室内騒音量と、メモリ36に記憶されている騒音量しきい値とを比較する。第2の実施の形態における車載情報提供装置では、ミキシング判断部30の騒音量しきい値比較部35による比較結果に基づいて、情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行うか否かを判定する。すなわち、騒音量算出部34にて算出される室内騒音量が騒音量しきい値より大きい場合には、ミキシングを行わずに、情報ソースのみを合成音声にて提供する。一方、騒音量算出部34にて算出される室内騒音量が騒音しきい値以下の場合には、情報ソースと音楽ソースとをミキシングした合成情報を乗員に提供する。
【0026】
第2の実施の形態におけるミキシング判断部30により行われる処理を図5に示すフローチャートを用いて説明する。ステップS200では、騒音量算出部34にて算出される室内騒音量が騒音量しきい値より大きいか否かを判定する。室内騒音量が騒音量しきい値より大きいと判定するとステップS210に進み、騒音量しきい値以下であると判定するとステップS220に進む。
【0027】
ステップS210では、TTS再生部40にのみ情報ソースの再生指示を出し、音楽再生部50には音楽ソースの再生指示を出さない。この場合には、情報ソースのみが合成音声にてユーザに提供される。一方、ステップS220では、TTS再生部40に情報ソースの再生指示を出すとともに、音楽再生部50に音楽ソースの再生指示を出す。この場合には、情報ソースと音楽ソースとがミキシングされた合成情報がユーザに提供される。
【0028】
以上、第2の実施の形態における車載情報提供装置によれば、車内騒音量が所定のしきい値より大きい場合には、情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行わずに、情報ソースのみを合成音声にて提供するので、室内騒音量が大きくユーザが情報を聞き取りにくい状況下において、情報の聞き取り性を向上させることができる。
【0029】
−第3の実施の形態−
第1および第2の実施の形態における車載情報提供装置では、ミキシング判断部30によりミキシングを行わないと判定された時には、ユーザに提供する情報ソースの全てに対して、音楽ソースとのミキシングを行わなかった。第3の実施の形態における車載情報提供装置では、ユーザに提供する情報ソースの一部において音楽ソースを合成させずにユーザに提供する。なお、第3の実施の形態における車載情報提供装置の構成は、図1に示す第1の実施の形態における車載情報提供装置1の構成と同じである。
【0030】
乗員に提供する情報には、飲食店の電話番号などのように、電話番号情報が含まれていることがある。第3の実施の形態における車載情報提供装置では、情報ソースの中に電話番号情報が含まれている場合に、電話番号部分を再生する時には合成音声のみにより再生し、電話番号部分以外の部分を再生する時には、音楽ソースを合成して再生する。
【0031】
図6は、第3の実施の形態における車載情報提供装置のミキシング判断部30により行われる処理手順を示すフローチャートである。ステップS300から始まる処理は、情報取得部20により取得された情報ソースがミキシング判断部30に入力されることにより始まる。ステップS300では、入力された情報ソースの中から電話番号部分を検出する処理を行う。例えば、日本国内における電話番号は、0から始まる10桁〜11桁の数字列により構成されるように番号計画(ナンバリングプラン)がなされている。従って、情報ソースに含まれる文字列を1文字ずつ番号分析処理を行うことにより、電話番号を検出することができる。また、北米における電話番号は、1から始まる11桁の数字列により構成されているので、日本国内における電話番号の検出と同様の処理を行うことにより、電話番号を検出することができる。
【0032】
ステップS300に続くステップS310では、ステップS300で行った電話番号の検出処理の結果、情報ソースの中に電話番号が含まれていたか否かを判定する。電話番号が含まれていたと判定するとステップS320に進み、電話番号が含まれていないと判定するとステップS330に進む。ステップS320では、情報ソースの全ての部分における再生指示をTTS再生部40に出すとともに、音楽再生部50に対して、情報ソースの中の電話番号部分以外の部分において音楽ソースの再生指示を出す。一方、ステップS330では、TTS再生部40に情報ソースの再生指示を出すとともに、音楽再生部50に音楽ソースの再生指示を出す。
【0033】
ステップS320またはステップS330における処理が行われると、ミキシング部60によって、TTS再生部40により再生される情報ソースと、音楽再生部50により再生される音楽ソースとのミキシング処理が行われる。すなわち、情報ソースに電話番号が含まれている場合には、電話番号部分は合成音声のみにより再生され、電話番号部分以外の部分は、情報ソースと音楽ソースとがミキシングされて再生される。また、情報ソースに電話番号が含まれていない場合には、情報ソースと音楽ソースとがミキシングされた合成情報が再生される。
【0034】
第3の実施の形態における車載情報提供装置によれば、乗員への情報の提供に際し、情報ソースの中に重要な情報が含まれている場合には、その重要な情報部分のみを合成音声にて再生し、その他の部分は、音楽ソースと合成して再生するようにしたので、乗員に重要な情報を確実に提供することができる。
【0035】
本発明は、上述した第1〜第3の実施の形態に限定されることはない。例えば、上述した各実施の形態では、ユーザによってスイッチ部10が操作されて、情報センターからダウンロードした情報をユーザに提供するものとして説明したが、予め情報センターからダウンロードしておいた情報や、他の手段によって取得した情報をユーザに提供するものであってもよい。すなわち、情報取得部20は、ユーザに提供する情報を取得する機能を有するものであればよく、情報の取得先が、上述した情報センターや、記憶部25などの記憶手段などに限定されることはない。また、音楽ソースの格納場所や取得方法、および、フォーマットにより本発明が限定されることはない。
【0036】
上述した第1〜第3の実施の形態における車載情報提供装置では、情報ソースと音楽ソースとを合成(ミキシング)しないと判定した場合には、情報ソースのみを再生するようにしたが、音楽ソースの音量を小さくした状態で音楽ソースと情報ソースとを合成するようにしてもよい。この場合も、背景音楽となる音楽ソースの音量が小さいので、ユーザは提供される情報を聞き取りやすくなる。
【0037】
また、情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行わない条件として、一度再生された情報を再び再生する場合、および、車内騒音量が騒音量しきい値より大きい場合を挙げたが、他の条件に基づいてミキシングを行わないようにしてもよい。この条件は、重要だと推定される情報が含まれる場合や、ユーザが集中して聞きたいと推定される状況などに基づいて決定することができる。
【0038】
第2の実施の形態における車載情報提供装置では、車内騒音量が所定の騒音量しきい値より大きいか否かに基づいて、情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行うか否かを判定した。室内騒音量は、車両の走行速度が大きくなれば増大するので、車両の走行速度に応じて騒音量しきい値を変化させてもよい。
【0039】
第3の実施の形態における車載情報提供装置では、情報ソースに含まれる電話番号部分を検出し、電話番号部分は音楽ソースとのミキシングを行わずに合成音声のみにて再生した。しかし、ミキシングを行わない情報ソースの一部の部分は、電話番号に限られず、例えば住所情報でもよい。この場合には、住所情報が登録されている住所辞書を予め用意しておき、住所辞書に登録されている住所が情報ソースの中に存在すれば、その住所部分は音楽ソースとのミキシングを行わずに合成音声のみにて再生することができる。
【0040】
また、ミキシングを行わない情報ソースの一部の部分を金額情報とすることもできる。この場合、例えば、“円”の文字の前にある1桁以上の数字を金額部分として検出したり、“¥”の記号の前にある1桁以上の数字を金額部分として検出することができる。また、米ドル場合には、“$”の前にある1桁以上の数字を金額部分として検出することができる。すなわち、ミキシングを行わない情報ソースの一部の部分は、情報ソース中の重要だと思われる部分を設定することができ、上述した電話番号情報、住所情報、金額情報に限定されることはない。
【0041】
さらに、ミキシング判断部30が情報ソースと音楽ソースとのミキシングを行うか否かの判断方法を図3,図5,図6に示すフローチャートを用いて説明したが、これらの判断を同時に行っても良い。この場合には、ユーザに提供する情報が一度再生したものではなく、車内騒音量が騒音量しきい値より低く、かつ、情報ソースに電話番号が含まれていない場合に、情報ソースと音楽ソースとがミキシングされることになる。
【0042】
特許請求の範囲の構成要素と第1〜第3の実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、情報取得部20が情報取得手段を、ミキシング判定部30が判定手段を、ミキシング部60が合成情報生成手段を、増幅部70およびスピーカ80が情報再生手段を、集音部31が集音手段をそれぞれ構成する。なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、各構成要素は上記構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車載情報提供装置の一実施の形態の構成を示す図
【図2】一実施の形態における車載情報提供装置により行われる処理内容を示すフローチャート
【図3】第1の実施の形態における車載情報提供装置のミキシング判断部30により行われる処理内容を示すフローチャート
【図4】第2の実施の形態における車載情報提供装置のミキシング判断部30の詳細な構成を示す図
【図5】第2の実施の形態における車載情報提供装置のミキシング判断部30により行われる処理内容を示すフローチャート
【図6】第3の実施の形態における車載情報提供装置のミキシング判断部30により行われる処理内容を示すフローチャート
【符号の説明】
1…車載情報提供装置、10…情報取得開始スイッチ部、20…情報取得部、25…記憶部、30…ミキシング判断部、31…集音部、32…増幅部、33…A/D変換部、34…騒音量算出部、35…騒音量しきい値比較部、36…メモリ、40…TTS再生部、50…音楽再生部、60…ミキシング部、70…増幅部、80…スピーカ、100…携帯電話
Claims (5)
- 乗員に提供する情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段により取得した情報を合成音声にて乗員に提供する際に、音楽と共に提供するか否かを判定する判定手段と、
前記合成音声と前記音楽との合成を行う合成情報生成手段と、
乗員に提供する情報を再生する情報再生手段とを備え、
前記情報再生手段は、前記判定手段によって前記音楽と共に情報を提供すると判定されると、前記合成情報生成手段によって合成された情報を再生し、前記音楽と共に情報を提供することは行わないと判定されると、前記合成音声を再生することを特徴とする車載情報提供装置。 - 請求項1に記載の車載情報提供装置において、
前記判定手段は、前記情報再生手段により一度再生された情報を再び再生する場合には、前記音楽と共に情報を提供することは行わないと判定することを特徴とする車載情報提供装置。 - 請求項1または2に記載の車載情報提供装置において、
車内の音を集音する集音手段をさらに備え、
前記判定手段は、前記集音手段により集音された音の大きさが所定のしきい値より大きい場合には、前記音楽と共に情報を提供することは行わないと判定することを特徴とする車載情報提供装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の車載情報提供装置において、
前記音楽と共に情報を提供することは行わない所定の文字が予め定められており、
前記判定手段は、前記乗員に提供する情報の中に前記所定の文字が含まれている場合には、前記所定の文字部分については前記音楽と共に情報を提供することは行わないと判定し、前記所定の文字部分以外の部分については前記音楽と共に情報を提供すると判定することを特徴とする車載情報提供装置。 - 請求項4に記載の車載情報提供装置において、
前記所定の文字には、電話番号を示す数字、住所を示す文字、金額を示す数字のうちの少なくとも1つが含まれることを特徴とする車載情報提供装置。
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Citations (5)
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