JP2004324058A - ドアークローザー - Google Patents

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善司 土川
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Abstract

【課題】筒状でコンパクトな形態を保持するものでありながら、内部構造が簡単で低コストで製作することのできる新規なドアークローザーを提供すること。
【解決手段】弾圧機構5によって閉鎖位置に自動復帰するドアークローザーであって、前記弾圧機構5が、一直線上に配置された強い弾圧力を有する弾機5aと弱い弾圧力を有する弾機5bとの組合わせにより構成され、前記強い弾機5aは、ドアー1が閉じ方向に回動して閉鎖位置の手前にきた時に最大に伸張してその押圧力がなくなるように設定され、前記弱い弾機5bは、強い弾機5aが最大に伸張してその弾力がなくなった状態からドアー1を弾力的に押しつけてドアーを閉鎖姿勢に強制するように設定されている構造。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイングドアーを閉鎖位置に自動復帰させるためのドアークローザーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、スイングドアーを閉鎖位置に自動復帰させるものとして、ドアーの上部に取り付けられる油圧式のドアークローザーが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この従来のドアークローザーは、油圧機構を内蔵したボディがドアー上部に取り付けられ、このボディから折り曲げ可能な「く」の字状のスイングアームが延設されてその端部が固定枠面に連結されている。しかしこの従来のドアークローザーは、大型で重量があるため取付作業が面倒であると共に、取り付けられた状態においてボディやスイングアームが外部に大きく露出して大変見苦しい、といった欠点がある。
【0004】
本発明者は、上記の欠点に鑑みて、特開昭10ー25956号に示すような、ドアーに埋め込んでセットすることができる筒状でコンパクトな形態のドアークローザーを提案したが、内部構造が複雑でコストが高くつくといった問題点があった。
【0005】
そこで本発明は、ドアーに埋め込んでセットすることのできる筒状でコンパクトな形態を保持するものでありながら、内部構造が簡単で低コストで製作することのできる新規なドアークローザーを提供することを主たる目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する為に本発明では次のような技術的手段を講じた。即ち、本発明に係るドアークローザーにあっては、固定枠Bに対してヒンジCを介して回動可能としたドアーAに取り付けられた筒状ボディ1と、前記固定枠Bに取付けられた取付プレート2とから成り、前記筒状ボディ1は、所定ストロークだけ摺動自在に内装されたスライダー3と、該スライダー3を常時後退位置に弾圧する弾圧機構5と、該スライダー3の前端と前記取付プレート2を連結する連結手段6とを備え、前記弾圧機構5の弾圧力によりドアー1が閉鎖位置に自動復帰するように形成されたドアークローザーであって、前記弾圧機構5は、一直線上に配置された強い弾圧力を有する弾機5aと弱い弾圧力を有する弾機5bとの組合わせにより構成され、前記強い弾機5aは、ドアー1が閉じ方向に回動して閉鎖位置の手前にきた時に最大に伸張してその押圧力がなくなるように設定され、前記弱い弾機5bは、強い弾機5aが最大に伸張してその弾力がなくなった状態からドアー1を弾力的に押しつけてドアーを閉鎖姿勢に強制するように設定されている構造とした。
【0007】
前記強い弾機5a並びに弱い弾機5bはコイルスプリングで形成するのが好ましく、この場合、両者の間にバネ受けスライダー5cを摺動自在に配置するのがよい。
【0008】
また、前記強い弾機5a並びに弱い弾機5bの何れが一方を、内部に流体圧とスプリングを内蔵したシリンダーとこの流体圧並びにスプリングによって常時突出方向に弾力が付与されたピストンとからなる流体圧ダンパーで形成し、他方をコイルスプリングで形成するようにしてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明にかかるドアークローザーを図1〜図4で示した実施例に基づき説明すると、本発明に係るドアークローザーは、ドアーAに取り付けられた筒状ボディ1と、固定枠Bに取付けられた取付プレート2とから成る。前記ドアーAは固定枠Bに対してヒンジCを介して回動可能に取り付けられている。
【0010】
前記筒状ボディ1は、前端面(図1の右端)が開口されており、この開口外縁に、ドアーAに固定するためのフランジ1aが設けられている。更にボディ1の内部にはボディ1に対して所定ストロークだけ前後方向にスライドできるスライダー3が配置されている。該スライダー3の移動ストロークの規制は、ボディ1に固定されたピン4がスライダー3に穿設された長穴3aに挿入することによって達成されている。
【0011】
前記スライダー3は弾圧機構5によって常時ボディ1の奥に向かって、即ちボディ開口部とは反対側の後退位置に弾性的に押しつけられている。また、スライダー3の前端と前記取付プレート2とは連結手段6によって連結されており、ドアー1を開くと連結手段6を介してスライダー3が弾圧機構5を圧縮しながら前方側に引っ張られ、ドアー1から手を離すと弾圧機構5の弾性復元力によりスライダー3が後退位置に復帰してドアー1が閉じるように形成されている。
【0012】
更に前記弾圧機構5は、一直線上に配置された強い弾圧力を有する弾機5aと弱い弾圧力を有する弾機5bとの組合わせにより構成されている。本実施例では、前記強い弾機5a並びに弱い弾機5bが共にコイルスプリングで形成されており、両者の間にバネ受けスライダー5cがスライド可能に介在されている。更に強い弾機5aは、ドアー1が閉じ方向に回動して閉鎖位置の手前にきた時に最大に伸張してその押圧力がなくなるように設定され、前記弱い弾機5bは強い弾機5aが最大に伸張してその弾力がなくなった状態からドアー1を押しつけてドアー1が閉じられるように設定されている。
【0013】
上記の如く構成されたドアークローザーは、図1並びに図2のドアー閉鎖位置からドアー1を開放すると、図3に示すように連結手段を介してスライダー3が弾圧機構5を圧縮しながら前方側に引っ張られ、ドアー1から手を離すと弾圧機構5の弾性復元力によりスライダー3が後退位置に復帰してドアー1が元の閉じ姿勢に復帰する。このドアー1が復帰する際、最初に強い弾機5aによってドアーが速く閉じ方向に回動するが、この強い弾機5aはドアー1が閉鎖位置の手前にきた時に最大に伸張してその押圧力がなくなるように設定されているので、ドアー1が完全に閉じ位置に至る前にその押しつけ力がなくなり、その後は弱い弾機5bでドアー1を閉じ位置まで回動することになる。従ってドアー1は、閉じ動作の初期において強く速く回動し、閉じ位置手前で減速して緩やかにドアー1を閉じることのできる。これにより大きな衝撃音や振動が生じることを未然に防止することができる。
【0014】
図5は、ドアー1の開いた位置から閉じた位置までの回動範囲における強い弾機5aと弱い弾機5bの好ましい作動領域を示すものであって、閉じ位置手前の約25度〜35度付近で強い弾機5aが最大に伸張してその押圧力がなくなり、その位置から弱い弾機5bの弾力でドアー1が閉じられるように、夫々の弾機5a、5bの強さ並びに長さを設定するのが好ましい。
【0015】
本発明では前記連結手段6を、図6で示すようにフレキシブルな紐6’ で形成しても良い。こも場合、紐6’ に隣接するボディ1の開口縁にガイドローラー7を設けて紐の滑りをよくするように配慮するのがこのましい。
【0016】
上記実施例では強い弾機5aと弱い弾機5bを一組とした弾圧機構5を一つ組み込んだ実施例を示したが、図7に示すように強い弾機5aと弱い弾機5bを一組とした弾圧機構5を二列平行に配置して形成することも可能である。
【0017】
また、図8に示すように、前記強い弾機5a並びに弱い弾機5bの何れが一方、例えば強い弾機5aを、内部に流体圧とスプリングを内蔵したシリンダーとこの流体圧並びにスプリングによって常時突出方向に弾力が付与されたピストンとからなる流体圧ダンパーで形成し、他方の弱い弾機5bをコイルスプリングで形成することも可能である。この場合、ダンパーはボディ1内でスライド可能に装着される。
【0018】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造のみに限定されるものではなく、その構成要件を備え、かつ本発明の目的を達成し、下記の効果を奏する範囲内において適宜改変して実施することができるものである。
【0019】
【発明の効果】
本発明は上記の如く構成したものであるから、強い弾機と弱い弾機による特殊な弾圧機構の作動によってドアーを閉じるときに最初は強く速く回動し、閉じ位置手前で減速して緩やかにドアーを閉じることのでき、これによりドアー閉鎖時に大きな衝撃音や振動が生じることを未然に防止することができるドアークローザーを極めて簡潔な構造で安価に提供することができる、といった顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドアークローザーの一実施例を示すものであって、ドアー並びに固定枠に取り付けられた状態を示す縦断面図。
【図2】上記ドアークローザーの図1同様の水平方向に沿った断面図。
【図3】上記ドアークローザーの開放姿勢を示す図2同様の断面図。
【図4】上記ドアークローザーの開放姿勢の一部分を示す斜視図。
【図5】上記ドアークローザーにおける弾圧機構の作動を示す説明図。
【図6】本発明のドアークローザーの他の実施例を示す図3同様の断面図。
【図7】本発明のドアークローザーの更に他の実施例を示す図1同様の断面図。
【図8】本発明のドアークローザーの更に別のの実施例を示す図1同様の断面図。
【符号の説明】
1 ボディ
2 取付プレート
3 スライダー
5 弾圧機構
5a 弾圧機構強い弾機
5b 弾圧機構の弱い弾機
5c バネ受けスライダー
A ドアー
B 固定枠
C ヒンジ

Claims (3)

  1. 固定枠Bに対してヒンジCを介して回動可能としたドアーAに取り付けられた筒状ボディ1と、前記固定枠Bに取付けられた取付プレート2とから成り、前記筒状ボディ1は、所定ストロークだけ摺動可能に内装されたスライダー3と、該スライダー3を常時後退位置に弾圧する弾圧機構5と、該スライダー3の前端と前記取付プレート2を連結する連結手段6とを備え、前記弾圧機構5の弾圧力によりドアー1が閉鎖位置に自動復帰するように形成されたドアークローザーであって、前記弾圧機構5は、一直線上に配置された強い弾圧力を有する弾機5aと弱い弾圧力を有する弾機5bとの組合わせにより構成され、前記強い弾機5aは、ドアー1が閉じ方向に回動して閉鎖位置の手前にきた時に最大に伸張してその押圧力がなくなるように設定され、前記弱い弾機5bは強い弾機5aが最大に伸張してその弾力がなくなった状態からドアー1を弾力的に押しつけてドアーを閉鎖姿勢に強制するように設定されているドアークローザー。
  2. 前記強い弾機5a並びに弱い弾機5bがコイルスプリングで形成され、両者の間にバネ受けスライダー5cが設けられている請求項1に記載のドアークローザー。
  3. 前記強い弾機5a並びに弱い弾機5bの何れが一方が流体圧ダンパーで形成され、他方がコイルスプリングで形成されている請求項1に記載
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100671895B1 (ko) 2005-03-29 2007-01-24 주식회사 대우일렉트로닉스 드럼 세탁기의 상하 여닫이 도어 구조물
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