JP2004323511A - フタロシアニン化合物及びその中間体の製造方法並びにその中間体化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 染料、顔料の他、有機光導電材料、光記録材料、医薬・農薬等の機能性材料として有用な化合物であるフタロシアニン化合物とその中間体の製造方法およびその中間体化合物を提供する。
【解決手段】 特定の反応工程を経由することによるフタロシアニン化合物と中間体の製造方法およびその中間体化合物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、一般式(I)及び一般式(X)で表されるフタロシアニン化合物の製造方法とその中間体である一般式(IV)及び一般式(V)で表されるフタルイミド化合物、一般式(VI)で表されるフタルジアミド化合物、並びに一般式(VII)及び一般式(VIII)で表されるフタロニトリル化合物に関するものである。一般式(IV)〜一般式(VIII)で表される化合物並びに一般式(I)及び一般式(X)で表されるフタロシアニン化合物は、染料、顔料の他、有機光導電材料、光記録材料、医薬・農薬等の機能性材料として有用な化合物である。
フタロシアニン化合物は、種々の誘導体が知られており、それらの製造方法も知られている。
例えば一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物の製造方法としては、例えば、特許文献1(特開2002−249677号公報)に下記の製法が記載されている。
この方法は、工業的に4−ニトロフタロニトリルまたは3−ニトロフタロニトリルを合成中間体として経由する。しかし、上記合成中間体の使用においては、フタロシアニン化合物を工業的に製造する上で複雑な設備と工程が必要であった。
このため、上記記載の製造方法は、工業的に製造する場合に生産性・コストおよび品質面で解決すべき課題を有しているのが現状であった。
特開2002−249677号公報
合成原料または合成中間体としてニトロフタロニトリルを経由しない合成ルートの開発及び目的とするフタロシアニン化合物の安価製造方法に関して鋭意検討を重ねた結果、本発明の新規製造方法を見出したものである。更には本発明の製造方法による一般式(IV)、一般式(V)、一般式(VI)、一般式(VII)、一般式(VIII)で表される誘導体が前記先行技術文献に未記載の有用な新規化合物であることを見出し、本発明を完成させたものである。
前記の従来における問題を解決し、以下の目的を達成することが本発明の課題である。
即ち、本発明の第一の目的は、合成中間体のニトロフタロニトリルを経由することなく目的とするフタロシアニン化合物の製造方法を提供することである。
本発明の第二の目的は、工業的に製造する場合に生産性・コスト面での課題を大幅に改善した、目的とするフタロシアニン化合物の安価製造方法を提供することである。
本発明の第三の目的は、染料、顔料の他、有機光導電材料、光記録材料、医薬・農薬等の機能性材料として有用な化合物の新規な合成中間体を提供することである。
前記課題を解決するための手段は、以下の<1>から<8>までの方法である。
<1>下記の反応(a)〜(e)を経由することを特徴とする一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物の製造方法。
Figure 2004323511
上記一般式(I)中、mは1〜2の整数を表す。nは1〜4の整数を表す。但し、m、nは同一でも異なっていてもよい。Mは、水素原子、金属原子又は金属原子の酸化物、水酸化物、もしくはハロゲン化物を表す。R1、R2、R3、R4は同一または異なっていてもよく、それぞれ置換もしくは無置換の総炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数2〜20のアルケニル基、置換もしくは無置換の総炭素数2〜12のアルキニル基、置換もしくは無置換の総炭素数7〜20のアラルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜20のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数4〜20ヘテロ環基を表す。
(a)下記一般式(II)で表されるメルカプト化合物と下記一般式(III)で表される置換フタルイミド化合物を反応させ、一般式(IV)で表される置換フタルイミド化合物とし、
Figure 2004323511
上記一般式(II)中、Rは、置換もしくは無置換の総炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数2〜20のアルケニル基、置換もしくは無置換の総炭素数2〜12のアルキニル基、置換もしくは無置換の総炭素数7〜20のアラルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜20のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜20ヘテロ環基を表する。Mは、水素原子または金属原子を表す。
Figure 2004323511
上記一般式(III)中、Yは脱離基を表す。nは1〜4の整数を表す。Aは水素原子または金属原子を表す。
Figure 2004323511
上記一般式(IV)中、Aは、上記一般式(III)中のAと同義である。Rは上記一般式(II)中のRと同義である。nは上記一般式(III)中のnと同義である。
(b)該化合物(IV)を単離しまたは単離せずして酸化剤と反応させることにより一般式(V)で表される化合物とし、
(c)該化合物(V)を単離しまたは単離せずしてアンモニアと反応させることにより一般式(VI)で表される置換フタルジアミド化合物とし、
(d)該化合物(VI)を単離しまたは単離せずして脱水剤と反応させることにより一般式(VII)で表される置換フタロニトリル化合物とし、必要なら、該化合物(VII)を単離しまたは単離せずして、または置換基部分を類似の誘導体に化学的な置換基変換した一般式(VIII)とし、
Figure 2004323511
Figure 2004323511
Figure 2004323511
Figure 2004323511
上記一般式(V)、一般式(VI)及び一般式(VII)中のR及びnは上記一般式(IV)中のR及びnと同義である。一般式(V)中、Aは、上記一般式(III)中のAと同義である。
上記一般式(V)、一般式(VI)、一般式(VII)及び一般式(VIII)中のmは上記一般式(I)中のmと同義である。
上記一般式(VIII)中、Lは置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキレン基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のフェニレン基、置換もしくは無置換の総炭素数10〜20のナフチレン基、または置換もしくは無置換の総炭素数4〜12の2価のヘテロ環基を表す。Zは水素原子、または置換基を表し、nは1〜4の整数を表す。
(e)該化合物(VII)及び該化合物(VIII)から選ばれる少なくとも1種類の該置換フタロニトリル化合物を一般式(IX)で表される金属誘導体とを反応させて一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物を得る。
Figure 2004323511
上記一般式(IX)中、Mは、水素原子、金属原子または金属原子の酸化物、水酸化物、もしくはハロゲン化物を表す。Xは、ハロゲン原子、酢酸陰イオン、アセチルアセトネート、酸素などの1価又は2価の配位子を表す。dは、1〜4の整数を表す。
<2> 上記一般式(I)中、MがCu、Zn、Ni、Pb、Sn、FeまたはAlであることを特徴とする、<1>に記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
<3> 上記一般式(I)中、R1、R2、R3、R4が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数4〜12のヘテロ環基であることを特徴とする、<1>〜<2>に記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
<4> 上記一般式(I)が、下記一般式(X)で表わされることを特徴とする<1>〜<3>記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
Figure 2004323511
上記一般式(X)中のR1、R2、R3、R4は同一または異なっていてもよく、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数4〜12のヘテロ環基を表し、R1、R2、R3、R4の少なくとも1つはイオン性親水性基を置換基として有する。Mは、水素原子、金属原子又は金属原子の酸化物、水酸化物、もしくはハロゲン化物を表す。
<5> 上記一般式(X)中のイオン性親水性基のカウンターカチオンがLi塩であることを特徴とする、<1>〜<4>に記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
<6> 上記一般式(X)中のイオン性親水性基が、スルホ基及びまたはカルボキシル基であることを特徴とする、<1>〜<5>に記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
<7> 上記<1>において、酸化剤が過酸化水素(H22)であることを特徴とする<1>に記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
<8> 上記<1>において、脱水剤がオキシ塩化リンであることを特徴とする<1>に記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
また、本発明の課題の一部は、下記の<9>から<12>の化合物によっても達成される。
<9> 一般式(IV)で表される置換フタルイミド化合物。
但し、式中Rで表される基はイオン性親水性基を置換基として有する。
<10> 一般式(V)で表される置換フタルイミド化合物。
<11> 一般式(VI)で表される置換フタルジアミド化合物。
<12> 一般式(VII)及びまたは一般式(VIII)で表される置換フタロニトリル化合物。
本発明によれば、(1)合成中間体のニトロフタロニトリルを経由することなく目的とするフタロシアニン化合物の製造方法を提供する;(2)工業的に製造する場合に生産性・コスト面での課題を大幅に改善した目的とするフタロシアニン化合物の安価製造方法を提供する;(3)染料、顔料の他、有機光導電材料、光記録材料、医薬・農薬等の機能性材料として有用な化合物の新規な合成中間体を提供することである。(4)色素として色再現性に優れた吸収特性を有し、且つ光,熱,湿度および環境中の活性ガスに対して十分な堅牢性を有する溶解性に優れたフタロシアニン化合物及び該化合物の製造方法が提供される。
発明を実施させるための最良の形態
以下、本発明について詳細に説明する。
[フタロシアニン化合物の製造方法、該製造方法により得られた置換フタルイミド化合物、置換フタル酸ジアミド化合物、置換フタロニトリル化合物、フタロシアニン化合物]
本発明のフタロシアニン化合物の製造方法は、溶解性基又はその前駆体を予め導入したフタルイミド化合物を合成し、溶解性基又はその前駆体を予め導入したフタル酸ジアミド化合物へ誘導後、引き続き溶解性基又はその前駆体を予め導入したフタロニトリル化合物へと誘導し、金属誘導体とを反応させてフタロシアニン化合物を製造する方法である。
この製造方法は、原料であるフタル酸誘導体に溶解性基もしくはその前駆体を予め導入させるので、得られるフタロシアニン化合物の構造中に、例えば4つのベンゼン環に漏れなく溶解性基もしくはその前駆体を導入したり、望みの溶解性基を特定の数だけ導入することができる。
さらに詳しくは、電子吸引性(例えば置換スルホニル基)の溶解性基を導入することでフタロシアニン化合物の酸化電位を高く(貴に)調整できる。このため、三原色の色素として色再現性に優れた吸収特性を有し、且つ光、熱、湿度および環境中の活性ガスに対して十分な堅牢性を有し、溶解性に優れたフタロシアニン化合物を、製造時の安全性対策付与と安価製造と両立した新規製造方法を提供することができる。
更に、本発明のフタロシアニン化合物の製造方法は、前記溶解性基又はその前駆体が異なっている、2種類以上のフタロニトリル化合物を用いて製造することも可能である。
これにより、使用したフタロニトリル化合物の仕込み比率から決まる分布を持った、溶解性基の種類と結合位置が異なるフタロシアニン化合物となるため、さらに溶解性が向上する。よって、本発明はフタロシアニン化合物の溶解性改良方法をも提供する。
また、本発明のフタロシアニン化合物合成中間体となる一般式(IV)〜一般式(VII)におけるR及びまたは一般式(VIII)におけるZが溶解性基の前駆体である場合、フタロシアニン環を形成後溶解性基に変換することで、本発明の下記一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物を合成することができる。
溶解性基とは、フタロシアニン化合物に溶解性を付与する置換基である。溶解性基によりフタロシアニン化合物に水溶性を付与する場合には、親水性基を表す。一方、溶解性基によりフタロシアニン化合物に油溶性を付与する場合には、疎水性基を表す。本発明のフタロシアニン化合物は水溶性でも油溶性であってもよい。
親水性基としては、例えばイオン性親水性基もしくはイオン性親水性基が置換された置換基が挙げられる。イオン性親水性基の例としては、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基および4級アンモニウム基等が含まれる。中でも、カルボキシル基、ホスホノ基、およびスルホ基が好ましく、特にカルボキシル基、スルホ基が好ましい。カルボキシル基、ホスホノ基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれる。対イオンの中でもアルカリ金属塩が好ましく、特にリチウム塩は染料の溶解性を高めるため特に好ましい。
イオン性親水性基の数としては、フタロシアニン化合物1分子中少なくとも2個以上有するものが好ましく、特にスルホ基および/またはカルボキシル基を少なくとも2個以上有するものが特に好ましい。
疎水性基としては、炭素数8から20の脂肪族基、炭素数8から20の芳香族基、並びに、それらを部分構造に有するスルファモイル基、スルホニル基、スルフィニル基、スルフェニル基、カルバモイル基、アシル基、エステル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、及びアミノ基を表す。脂肪族基はアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アラルキル基、置換アラルキル基を意味する。脂肪族基は分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。芳香族基は、好ましくはアリール基および置換アリール基を意味する。アリール基はフェニル基またはナフチル基である事が好ましく、フェニル基である事が特に好ましい。
また、溶解性基の前駆体とは、フタロシアニン環を形成後、反応により溶解性基に変換され得る置換基を表す。このような置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、メルカプト基、アミノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アルケニル基、イミド基等の反応性置換基、若しくは、それらを置換基として有する置換基等が挙げられる。
下記一般式(I)で表されるフタロシアン化合物について説明する。
Figure 2004323511
本発明の前記一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物は、化合物とその塩及びこれらの水和物を含む。
前記一般式(I)においてMは、水素原子、金属原子または金属原子の酸化物、水酸化物もしくはハロゲン化物を表す。好ましいMの例は、水素原子、金属原子としては、Li、Na、K、Mg、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi等が挙げられる。
酸化物としては、VO、GeO等が挙げられる。
水酸化物としては、Si(OH)2、Cr(OH)2、Sn(OH)2等が挙げられる。
ハロゲン化物としては、AlCl、SiCl2、VCl、VCl2、VOCl、FeCl、GaCl、ZrCl等が挙げられる。
中でも、Mとしては、Cu、Ni、Zn、Al等が好ましく、Cuが最も好ましい。
mは1〜2の整数を表す。好ましいmは2である。
nは1〜4の整数を表す。好ましいnは1または2の整数で、特に1が好まし
い。
1、R2、R3、R4は同一または異なっていてもよく、置換もしくは無置換の総炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数2〜20のアルケニル基、置換もしくは無置換の総炭素数2〜12のアルキニル基、置換もしくは無置換の総炭素数7〜20のアラルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜20のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜20ヘテロ環基が好ましく、その中でも置換もしくは無置換の総炭素数1〜12アルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜12のへテロ環基が最も好ましい。
なお、R1、R2、R3、R4が更に置換基を有することが可能な基であるときは、以下に挙げたような置換基を更に有してもよい。
炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖アルキル基、炭素数7〜18の直鎖または分岐鎖アラルキル基、炭素数2〜12の直鎖または分岐鎖アルケニル基、炭素数2〜12の直鎖または分岐鎖アルキニル基、炭素数3〜12の直鎖または分岐鎖シクロアルキル基、炭素数3〜12の直鎖または分岐鎖シクロアルケニル基;以上の各基は分岐鎖を有するものが染料の溶解性を向上させる理由から好ましく、不斉炭素を有するものが特に好ましい。例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、sec-ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、2−メチルスルホニルエチル、3−フェノキシプロピル、トリフルオロメチル、シクロペンチル)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル)、ヘテロ環基(
例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシ基、アミノ基、アルキルオキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−メタンスルホニルエトキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−ブチルオキシカルバモイルフェノキシ、3−メトキシカルバモイル)、アシルアミノ基(例えば、アセトアミド、ベンズアミド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミド)、アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ)、アニリノ基(例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ、ウレイド基(例えば、フェニルウレイド、メチルウレイド、N,N−ジブチルウレイド)、スルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチルチオ、2−フェノキシエチルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、2−カルボキシフェニルチオ)、アルキルオキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−フェニルスルファモイル)、スルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、ハロゲン化スルホニル基(例えば、クロロスルホニル)、ハロゲン化カルボニル基(例えば、クロロカルボニル)、アルキルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル)、ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイルオキシ基(例えば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ)、シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、イミド基(例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ヘテロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ)、スルフィニル基(例えば、3−フェノキシプロピルスルフィニル)、ホスホニル基(例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル)、アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイル)、イオン性親水性基(例えば、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基および4級アンモニウム基)が挙げられる。
中でも、ハロゲン原子、ヘテロ基、シアノ基、カルボキシル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、ハロゲン化スルホニル基、ハロゲン化カルボニル基、イミド基、アシル基、スルホ基、4級アンモニウム基好ましく、シアノ基、カルボキシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、イミド基、アシル基、スルホ基、4級アンモニウム基が更に好ましい。
1、R2、R3、R4が表す置換もしくは無置換のアルキル基としては、炭素原子数が1〜20のアルキル基が好ましい。その中でも特に炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましい。特に溶解性の理由から、炭素原子数が1〜8の直鎖アルキル基及びまたは分岐のアルキル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)が特に好ましい。
1、R2、R3、R4が表す置換もしくは無置換のシクロアルキル基としては、炭素原子数が3〜20のシクロアルキル基が好ましい。その中でも特に炭素原子数が3〜12のシクロアルキル基が好ましい。特に溶解性の理由から、炭素原子数が4〜8の分岐のシクロアルキル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)が特に好ましい。
1、R2、R3、R4が表す置換もしくは無置換のアルケニル基としては、炭素原子数が2〜20のアルケニル基が好ましい。その中でも特に炭素原子数が2〜12のアルケニル基が好ましい。特に溶解性の理由から、炭素原子数が3〜12の分岐のアルケニル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)が特に好ましい。
1、R2、R3、R4が表す置換もしくは無置換のアルキニル基としては、炭素原子数が2〜20のアルキニル基が好ましい。その中でも特に炭素原子数が2〜12のアルキニル基が好ましい。特に溶解性の理由から、炭素原子数が4〜12の分岐のアルキニル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)が特に好ましい。
1、R2、R3、R4が表す置換もしくは無置換のアラルキル基としては、炭素原子数が7〜20のアラルキル基が好ましい。その中でも特に炭素原子数が7〜12のアラルキル基が好ましい。特に溶解性の理由から、炭素原子数が9〜12の分岐のアラルキル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)が特に好ましい。
1、R2、R3、R4が表す置換もしくは無置換のアリール基としては、炭素原子数が6〜20のアリール基が好ましい。その中でも特に炭素原子数が6〜12のアリール基が好ましい。特に好ましい置換基の例としては溶解性の理由から、炭素原子数が7〜12の分岐のアラルキル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)が特に好ましい。
置換基の例としては、ハロゲン原子、ヘテロ基、シアノ基、カルボキシル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、イミド基、アシル基、スルホ基、4級アンモニウム基が好ましく、シアノ基、カルボキシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、イミド基、アシル基、スルホ基、4級アンモニウム基が更に好ましい。
1、R2、R3、R4が表すヘテロ環基としては、5員または6員環のものが好ましく、それらは更に縮環していてもよい。また、芳香族ヘテロ環基であっても非芳香族ヘテロ環基であっても良い。
以下にR1、R2、R3、R4で表されるヘテロ環基を、置換位置を省略してヘテロ環の形で例示するが、置換位置は限定されるものではなく、例えばピリジンであれば、2位、3位、4位で置換することが可能である。ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、キノキサリン、ピロール、インドール、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、ベンズオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンズイソチアゾール、チアジアゾール、イソオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、イミダゾリジン、チアゾリンなどが挙げられる。
中でも芳香族ヘテロ基が好ましく、その好ましい例を先と同様に例示すると、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンズイソチアゾール、チアジアゾールが挙げられる。
本発明の一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
前記一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物として特に好ましい組み合わせは、
(イ)R1、R2、R3及びR4は、同一または異なっていてもよく、置換もしくは無置換の総炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数2〜20のアルケニル基、置換もしくは無置換の総炭素数2〜12のアルキニル基、置換もしくは無置換の総炭素数7〜20のアラルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数C6〜20のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜20ヘテロ環基が好ましく、その中でも置換もしくは無置換の総炭素数1〜12アルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜12のへテロ環基が好ましく、その中でも、特に溶解性の理由から、総炭素原子数1〜8の直鎖アルキル基及びまたは分岐のアルキル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)、更に、イオン性親水性基及びまたは水酸基を置換基として有する置換アルキル基が最も好ましい。
(ロ)mは、1または2が好ましく、2が最も好ましい。
(ハ)nはR1、R2、R3及びR4の置換基数を表し、1〜4の整数である。好ましくはnは1または2であり、さらに好ましくは1である。
(ニ)Mとしては、Cu、Ni、Zn、Al等が好ましく、Cuが最も好ましい。
(ホ)フタロシアニン化合物の分子量は750〜2500の範囲が好ましく、更に995〜2500の範囲の分子量が好ましく、その中でも995〜2000の範囲の分子量が好ましく、特に995〜1800の範囲の分子量が最も好ましい。
前記一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物1分子中、イオン性親水性基を少なくとも1個以上有するものが好ましく、特に、イオン性親水性基がスルホ基であるのが好ましい、その中でもスルホ基を2個以上有するものが最も好ましい。
一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物は、分子内に少なくとも1つ以上のイオン性親水性基を有しているので、水性媒体中に対する溶解性または分散性が良好である。
前記一般式(I)で表される本発明のフタロシアニン化合物の中でも、下記一般式X)で表される構造のフタロシアニン化合物が更に好ましい。
本発明の下記一般式(X)で表されるフタロシアニン化合物は、化合物とその塩及びこれらの水和物を含む。
Figure 2004323511
前記一般式(X)においてM、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立に前記一般式(I)中のM、R1、R2、R3、R4と同義であり、好ましい例も同様である。
本発明の一般式(X)で表されるフタロシアニン化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
前記一般式(X)で表されるフタロシアニン化合物として特に好ましい組み合わせは、
(イ)R1、R2、R3及びR4は、同一または異なっていてもよく、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜12のヘテロ環基が好ましく、その中でも、特に溶解性の理由から、総炭素原子数1〜8の直鎖アルキル基及びまたは分岐のアルキル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)、更に、イオン性親水性基及びまたは水酸基を置換基として有する置換アルキル基が最も好ましい。
(ロ)Mとしては、Cu、Ni、Zn、Al等が好ましく、Cuが最も好ましい。
(ハ)フタロシアニン化合物の分子量は750〜2500の範囲が好ましく、更に995〜2500の範囲の分子量が好ましく、その中でも995〜2000の範囲の分子量が好ましく、特に995〜1800の範囲の分子量が最も好ましい。
前記一般式(X)で表されるフタロシアニン化合物1分子中、イオン性親水性基を少なくとも1個有するものが好ましく、特に、イオン性親水性基がスルホ基であるのが好ましい、その中でもスルホ基を2個以上有するものが最も好ましい。
一般式(X)で表されるフタロシアニン化合物は、分子内に少なくとも1つ以上のイオン性親水性基を有しているので、水性媒体中に対する溶解性または分散性が良好である。
一般式(I)または(X)で表されるフタロシアニン化合物の具体例としては、特開2002−249677号公報に記載の化合物(特に表2〜表8)を挙げることができる。
本発明のフタロシアニン化合物の製造方法は、原料となるフタルイミド化合物として、下記一般式(III)で表される化合物を用いることが出来る。下記一般式(III)で表されるフタルイミド化合物について説明する。
Figure 2004323511
上記一般式(III)中、Yは脱離基を表す。nは1〜4の整数を表す。Aは水素原子または金属原子を表す。
好ましいAとしては、水素原子、Na原子、K原子が挙げられ、その中でも水素原子が特に好ましい。
好ましい離脱基Yとしては、原料の入手性からニトロ基、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、沃素原子)が挙げられる。
本発明で用いる一般式(II)で表される原料となるフタルイミド化合物の中でも、特に、3−ニトロフタルイミド及びまたは4−ニトロフタルイミドが好ましく、4−ニトロフタルイミドが最も好ましい。
本発明で用いられるメルカプト化合物として、下記一般式(II)で表される化合物が好ましい。下記一般式(II)で表されるメルカプト化合物について説明する。
Figure 2004323511
上記一般式(II)中、Rは同一または異なっていてもよく、置換もしくは無置換の総炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数2〜20のアルケニル基、置換もしくは無置換の総炭素数2〜12のアルキニル基、置換もしくは無置換の総炭素数7〜20のアラルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜20のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜20のヘテロ環基が好ましく、その中でも置換もしくは無置換の総炭素数1〜12アルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜12のへテロ環基が最も好ましい。
なお、Rが更に置換基を有することが可能な基であるときは、前記R1、R2、R3及びR4が更に置換基を有することが可能な基であるときに挙げたような置換基を更に有してもよい。
中でも、ハロゲン原子、ヘテロ基、シアノ基、カルボキシル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、ハロゲン化スルホニル基、ハロゲン化カルボニル基、イミド基、アシル基、スルホ基、4級アンモニウム基、好ましく、シアノ基、カルボキシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、イミド基、アシル基、スルホ基、4級アンモニウム基が更に好ましい。
上記一般式(II)中、Mは、水素原子または金属原子を表す。
好ましいMとしては、水素原子、Li原子、Na原子、K原子等が挙げられ、その中でもNa原子、K原子が好ましく、特に原料の入手性からNa原子が好ましい。
本発明の一般式(II)で表されるメルカプト化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
前記一般式(II)で表されるメルカプト化合物として特に好ましい組み合わせは、
(イ)Rは、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜12のヘテロ環基が好ましく、その中でも、特に溶解性の理由から、総炭素原子数1〜8の直鎖アルキル基及びまたは分岐のアルキル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)、更に、イオン性親水性基(スルホ基、カルボキシル基)及びまたは水酸基を置換基として有する置換アルキル基が最も好ましい。
(ロ)MはNa原子、K原子が好ましく、特にNa原子が好ましい。
本発明で用いられる下記一般式(IV)で表されるフタルイミド化合物について説明する。
Figure 2004323511
上記一般式(IV)中、A、nは上記一般式(III)中のA,nと同義であり、好ましい例も同じである。
上記一般式(IV)中、Rは上記一般式(II)中のRと同義であり、好ましい例も同じである。
本発明の一般式(IV)で表されるフタルイミド化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
前記一般式(IV)で表されるフタルイミド化合物として特に好ましい組み合わせは、
(イ)Rは、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜12のヘテロ環基が好ましく、その中でも、特に溶解性の理由から、総炭素原子数1〜8の直鎖アルキル基及びまたは分岐のアルキル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)、更に、イオン性親水性基(スルホ基、カルボキシル基)及びまたは水酸基を置換基として有する置換アルキル基が好ましく、スルホ基、カルボキシル基を置換基として有する置換アルキル基が最も好ましい。
(ロ)Aは、水素原子、Na原子、K原子が好ましく、特に水素原子が好ましい
(ハ)nは、1または2が好ましく、1が特に好ましい。
以下に、本発明の一般式(IV)で表される置換フタルイミド化合物の具体例を示すが、本発明の一般式(IV)で表される置換フタルイミド化合物は、下記の例に限定されるもではない。
Figure 2004323511
本発明で用いられる下記一般式(V)で表されるフタルイミド化合物について説明する。
Figure 2004323511
上記一般式(V)中、A、nは上記一般式(III)中のA,nと同義であり、好ましい例も同じである。
上記一般式(V)中、Rは上記一般式(IV)中のRと同義であり、好ましい例も同じである。
上記一般式(V)中、mは1〜2の整数を表し、特に2が好ましい。
本発明の一般式(V)で表されるフタルイミド化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
前記一般式(V)で表されるフタルイミド化合物として特に好ましい組み合わせは、
(イ)Rは、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜12のヘテロ環基が好ましく、その中でも、特に溶解性の理由から、総炭素原子数1〜8の直鎖アルキル基及びまたは分岐のアルキル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)、更に、イオン性親水性基(スルホ基、カルボキシル基)及びまたは水酸基を置換基として有する置換アルキル基が最も好ましい。
(ロ)Aは、水素原子、Na原子、K原子が好ましく、特に水素原子が好ましい。
(ハ)nは、1または2が好ましく、1が特に好ましい。
以下に、本発明の一般式(V)で表される置換フタルイミド化合物の具体例を示すが、本発明の一般式(V)で表される置換フタルイミド化合物は、下記の例に限定されるもではない。
Figure 2004323511
本発明で用いられる下記一般式(VI)で表されるフタルジアミド化合物について説明する。
Figure 2004323511
上記一般式(VI)中、nは上記一般式(III)中のnと同義であり、好ましい例も同じである。
上記一般式(VI)中、Rは上記一般式(II)中のRと同義であり、好ましい例も同じである。
上記一般式(VI)中、mは1〜2の整数を表し、特に2が好ましい。
本発明の一般式(VI)で表されるフタルジアミド化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
前記一般式(VI)で表されるフタルジアミド化合物として特に好ましい組み合わせは、
(イ)Rは、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜12のヘテロ環基が好ましく、その中でも、特に溶解性の理由から、総炭素原子数1〜8の直鎖アルキル基及びまたは分岐のアルキル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)、更に、イオン性親水性基(スルホ基、カルボキシル基)及びまたは水酸基を置換基として有する置換アルキル基が最も好ましい。
(ロ)nは、1または2が好ましく、1が特に好ましい。
(ハ)mは、1または2が好ましく、特に2が好ましい。
以下に、本発明の一般式(VI)で表される置換フタルジアミド化合物の具体例を示すが、本発明の一般式(VI)で表される置換フタルジアミド化合物は、下記の例に限定されるもではない。
Figure 2004323511
本発明で用いられる下記一般式(VII)で表されるフタロニトリル化合物について説明する。
Figure 2004323511
上記一般式(VII)中、nは上記一般式(III)中のnと同義であり、好ましい例も同じである。
上記一般式(VII)中、Rは上記一般式(II)中のRと同義であり、好ましい例は、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜12のヘテロ環基が好ましく、その中でも、特に置換基部分を類似の誘導体に化学的な置換基変換可能な理由から、ハロゲン化スルホニル(−SO2Cl)置換アルキル基、ハロゲン化カルボニル(−COCl)置換アルキル基が特に好ましい。
上記一般式(VII)中、mは1〜2の整数を表し、特に2が好ましい。
本発明の一般式(VII)で表されるフタロニトリル化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
前記一般式(VII)で表されるフタロニトリル化合物として特に好ましい組み合わせは、
(イ)Rは、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜12のヘテロ環基が好ましく、その中でも、特に置換基部分を類似の誘導体に化学的な置換基変換した可能な理由から、ハロゲン化スルホニル(−SO2Cl)置換アルキル基、ハロゲン化カルボニル(−COCl)置換アルキル基が特に好ましい。
(ロ)nは、1または2が好ましく、1が特に好ましい。
(ハ)mは、1または2が好ましく、特に2が好ましい。
以下に、本発明の一般式(VII)で表される置換フタロニトリル化合物の具体例を示すが、本発明の一般式(VII)で表される置換フタロニトリル化合物は、下記の例に限定されるもではない。
Figure 2004323511
本発明で用いられる下記一般式(VIII)で表されるフタロニトリル化合物について説明する。
Figure 2004323511
上記一般式(VIII)で表されるフタロニトリル化合物は、上記一般式(VII)で表されるフタロニトリル化合物の置換基部分(R)を、上記一般式(VII)から一般式(VIII)へ化学的な置換基変換(−R⇒−L−Z)して誘導した化合物である。
具体例としては、上記一般式(VII)で表されるフタロニトリル化合物の置換基部分Rが、例えば、ハロゲン化スルホニル(−SO2Cl)置換アルキル基、ハロゲン化スルホニル(−SO2Cl)置換アリール基、ハロゲン化カルボニル(−COCl)置換アルキル基、ハロゲン化カルボニル(−COCl)置換アリール基の場合;
1)加水分解により、スルホ置換アルキル基、スルホ置換アリール基、カルボキシル置換アルキル基、カルボキシル置換アリール基への誘導化が挙げられる。特に置換基であるカルボキシル基、スルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれる。対イオンの中でもアルカリ金属塩が好ましく、特にスルホ基の場合のリチウム塩(−SO3Li)は溶解性を高めるため特に好ましい。
上記、カルボキシル基、スルホ基の塩は、加水分解後の晶析時に対応する対イオンを用いて造塩等の操作で単離することが可能である。
2)アミド化により、置換スルファモイル(−SO2NR1112)アルキル基、置換スルファモイル(−SO2NR1112)アリール基、置換カルバモイル(−CONR1112)アルキル基、置換カルバモイル(−CONR1112)アリール基への誘導化が挙げられる。(上記式中R11、R12は、水素原子または1価の置換基を表す)
上記一般式(VIII)中、Lは置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキレン基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のフェニレン基、置換もしくは無置換の総炭素数10〜20のナフチレン基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜12の2価のヘテロ環基を表す。
その中でも、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキレン基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のフェニレン基が好ましく、特に、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキレン基が好ましい。
更に詳しくは、総炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖アルキレン基{例えば、直鎖アルキレンの場合は、−(CH2)n−:n=1〜12の整数を表す}が好ましく、特に総炭素数1〜8の直鎖または分岐鎖アルキレン基が好ましく、その中でも総炭素数2〜6の直鎖または分岐鎖アルキレン基が好ましい。
上記一般式(VIII)中のnは、上記一般式(II)中のnと同義であり、好ましい例も同じである。
上記一般式(VIII)中、mは1〜2の整数を表し、特に2が好ましい。
Zは水素原子、または置換基を表す。
なお、Zが更に置換基を有することが可能な基であるときは、上記一般式(I)中のR1〜R4が更に置換基を有することが可能な基であるときに挙げた置換基(具体例)を更に有してもよい。
好ましいZの例も、上記一般式(I)中のR1〜R4が更に置換基を有することが可能な基であるときに挙げた置換基と同様である。
その中でも、ハロゲン原子、ヘテロ基、シアノ基、カルボキシル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、イミド基、アシル基、スルホ基、4級アンモニウム基が好ましく、シアノ基、カルボキシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、イミド基、アシル基、スルホ基、4級アンモニウム基が更に好ましく、特に置換スルファモイル基、置換カルバモイル基、スルホ基、カルボキシル基が好ましい。
本発明の一般式(VIII)で表されるフタロニトリル化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
前記一般式(VIII)で表されるフタロニトリル化合物として特に好ましい組み合わせは、
(イ)Lは、Lは置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキレン基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のフェニレン基、置換もしくは無置換の総炭素数10〜20のナフチレン基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜12の2価のヘテロ環基が好ましく、その中でも、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキレン基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のフェニレン基が好ましく、特に、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキレン基が好ましい。更に詳しくは、総炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖アルキレン基が好ましく、特に総炭素数1〜8の直鎖または分岐鎖アルキレン基が好ましく、その中でも総炭素数2〜6の直鎖または分岐鎖アルキレン基が好ましい。
(ロ)Zは水素原子、ハロゲン原子、ヘテロ基、シアノ基、カルボキシル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、イミド基、アシル基、スルホ基、4級アンモニウム基好ましく、シアノ基、カルボキシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、イミド基、アシル基、スルホ基、4級アンモニウム基が更に好ましく、特に置換スルファモイル基、置換カルバモイル基、スルホ基、カルボキシル基が好ましい。
(ハ)nは、1または2が好ましく、1が特に好ましい。
(ニ)mは、1または2が好ましく、特に2が好ましい。
以下に、本発明の一般式(VIII)で表される置換フタロニトリル化合物の具体例を示すが、本発明の一般式(VIII)で表される置換フタロニトリル化合物は、下記の例に限定されるもではない。
Figure 2004323511
本発明で用いられる下記一般式(IX)で表される金属誘導体について説明する。
Figure 2004323511
上記一般式(IX)において、Mは、水素原子、金属原子、または金属原子の酸化物、水酸化物、もしくはハロゲン化物を表す。
金属原子としては、Li、Na、K、Mg、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi等が挙げられる。
酸化物としては、VO、GeO等が挙げられる。
水酸化物としては、Si(OH)2、Cr(OH)2、Sn(OH)2等が挙げられる。
ハロゲン化物としては、AlCl、SiCl2、VCl、VCl2、VOCl、FeCl、GaCl、ZrCl等が挙げられる。
中でも、Mとしては、Cu、Ni、Zn、Al等が好ましく、Cuが最も好ましい。
一般式(IX)において、Zはハロゲン原子、酢酸陰イオン、アセチルアセトネート、酸素などの1価又は2価の配位子を表し、dは1〜4の整数を表す。
金属誘導体{一般式(IX)で表される金属誘導体}の具体例としては、Al、Si、Ti、V、Mn,Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Ru、Rh、Pd、In、Sn、Pt、Pb等のハロゲン化物、カルボン酸誘導体、硫酸塩、硝酸塩、カルボニル化合物、酸化物または錯体等が挙げられる。さらに具体的には、塩化銅、臭化銅、沃化銅、酢酸銅、塩化ニッケル、臭化ニッケル、酢酸ニッケル、塩化コバルト、臭化コバルト、酢酸コバルト、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、沃化亜鉛、酢酸亜鉛、塩化バナジウム、オキシ三塩化バナジウム、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、塩化アルミニウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、アセチルアセトンマンガン、塩化マンガン、塩化鉛、酢酸鉛、塩化インジウム、塩化チタン、塩化スズ等が挙げられる。
その中でも特に、塩化第二銅(CuCl2)、酢酸銅が好ましく、特に塩化第二銅(CuCl2)が好ましい。
本発明の一般式(IV)で表される置換フタルイミド化合物の製造方法おける、一般式(II)で表されるフタルイミド化合物と一般式(III)で表されるメルカプト化合物との合成条件について詳細に説明する。
一般式(IV)の置換フタルイミド化合物は、塩基性化合物存在下、対応する一般式(III)で表されるアルキルチオール類、アリールチオール類あるいはヘテロ環チオール類の金属塩を一般式(II)で表されるフタルイミド化合物と反応させることにより製造することができる。
塩基性化合物としては、例えば、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の炭酸塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の酢酸塩、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化金属類、リチウムアミド、ナトリウムアミド、カリウムアミド等の金属アミド類、また、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtブトキシド等のアルコラート類が挙げられる。
また、これらの塩基性化合物を混合して用いることができる。塩基性化合物の使用量は、一般式(II)で表されるフタルイミド化合物1モルに対して、0.5〜20倍モルであり、好ましくは0.7〜10倍モル、特に0.7〜1.5倍モルが最も好ましい。
一般式(IV)で表される置換フタルイミド化合物の製造は有機溶媒中で行うのが好ましく、用いる溶媒は、本反応を阻害するものでなければどのような溶媒でもよく、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルイミダゾリジノン(DMI)、スルホラン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアセトアミド(DMAc)、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられる。または、用いる一般式(III)で表されるアルキルチオール類、アリールチオール類あるいはヘテロ環チオール類を過剰に用いて、自溶媒反応で行ってもよい。
一般式(II)で表されるフタルイミド化合物との反応は、調製したアルキルチオール類、アリールチオール類あるいはヘテロ環チオール類の金属塩を一般式(II)で表されるフタルイミド化合物を溶解あるいは懸濁させた液に加えるか、調製したこれら金属塩に、一般式(II)で表されるフタルイミド化合物の溶液あるいは得懸濁液を加えてもよく、さらには、一般式(II)で表されるフタルイミド化合物とアルキルチオール類、アリールチオール類あるいはヘテロ環チオール類を溶媒中に共存させておき、その後に塩基性化合物を添加することで、金属塩の調製と同時に反応を行わせてもよい。
反応温度は、用いる反応試剤の種類により最適温度は異なるが、0〜150℃で行うのが好ましく、さらには、10〜100℃が好ましく、特に30〜80℃が最も好ましい。
合成した一般式(IV)で表される置換フタルイミド化合物は、例えば下記の方法により取り出し、次の酸化反応に用いてもよいが、取り出さずにそのまま酸化反応に用いて一般式(V)で表されるフタルイミド化合物を製造してもよい。
取り出し方法としては、対応する置換基、反応溶媒により異なるが、例えば水中に排出した後、塩酸、硫酸等により、酸析して結晶化させ、濾別乾燥することにより得られる。また、反応混合物を熱時ろ過して無機物を除去した後、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒に注入して晶析させて、濾過乾燥することにより得ることもできる。
本発明の一般式(V)で表される置換フタルイミド化合物の製造方法おける、一般式(IV)で表されるフタルイミド化合物と酸化剤との合成条件について詳細に説明する。
一般式(V)の置換フタルイミド化合物は、場合により触媒(例えば、タングステン酸リチウム、タングステン酸ナトリウム二水和物、)存在下、酸化剤と反応させることにより製造することができる。
好ましい酸化剤としては、過酸化水素水、mCPBA(m−クロロ過安息香酸)、KMnO4、などの過酸が好ましく、特に過酸化水素水が好ましい。
一般式(V)で表される置換フタルイミド化合物の製造は、水中または有機溶媒中で行うのが好ましく、用いる溶媒は、酸化反応を阻害するものでなければどのような溶媒でもよく、好ましくは、水、酢酸、プロピオン酸などが挙げられ、特に水と酢酸混合溶媒系が好ましい。
反応温度は、用いる反応試剤の種類により最適温度は異なるが、0〜80℃で行うのが好ましく、さらには、10〜80℃が好ましく、特に30〜75℃が最も好ましい。
合成した一般式(V)で表される置換フタルイミド化合物は、例えば下記の方法により取り出し、次の反応に用いてもよいが、取り出さずにそのまま反応に用いて一般式(VI)で表されるフタルジアミド化合物を製造してもよい。
取り出し方法としては、対応する置換基、反応溶媒により異なるが、例えば水中に排出した後、結晶化させ、濾別乾燥することにより得られる。また、反応混合物中に、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒を注入して晶析させて、濾過乾燥することにより得ることもできる。
本発明の一般式(VI)で表される置換フタルジアミド化合物の製造方法おける、一般式(V)で表されるフタルイミド化合物とアンモニアとの合成条件について詳細に説明する。
一般式(VI)の置換フタルジアミド化合物は、アンモニアと反応させることにより製造することができる。
好ましいアンモニア供給源しては、アンモニア水、アンモニアガス(ガスボンベ)、液体アンモニア、及び、アンモニアプリカーサーとしてのアンモニウム塩(例えば、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、酢酸アンモニウム)が好ましく、特にアンモニアガス、塩基性化合物存在下酢酸アンモニウムが好ましく、その中でもアンモニアガスが最も好ましい。
一般式(VI)で表される置換フタルジアミド化合物の製造は有機溶媒中で行うのが好ましく、用いる溶媒は、本反応を阻害するものでなければどのような溶媒でもよく、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルイミダゾリジノン(DMI)、スルホラン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアセトアミド(DMAc)、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリルなどが挙げられる。その中でも、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、メタノール、アセトニトリルが好ましく、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)が最も好ましい。
反応温度は、用いる反応試剤の種類により最適温度は異なるが、0〜80℃で行うのが好ましく、さらには、10〜30℃が好ましく、特に15〜20℃が最も好ましい。
合成した一般式(VI)で表される置換フタルジアミド化合物は、例えば下記の方法により取り出し、次の反応に用いてもよいが、取り出さずにそのまま反応に用いて一般式(VII)で表されるフタロニトリル化合物を製造してもよい。
取り出し方法としては、対応する置換基、反応溶媒により異なるが、例えば反応混合物中に、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒またはアセトニトリル溶媒を注入して晶析させて、濾過乾燥することにより得ることもできる。
取り出さずにそのまま次反応に用いる場合は、反応混合物を室温減圧下で溶媒中に含有しているアンモニアガスを留去した後に、脱水剤と反応させることにより一般式(VII)で表されるフタロニトリル化合物を製造することができる。
本発明の一般式(VII)で表される置換フタルジアミド化合物の製造方法おける、一般式(VI)で表されるフタルジアミド化合物と脱水剤の合成条件について詳細に説明する。
一般式(VII)の置換フタロニトリル化合物は、脱水剤と反応させることにより製造することができる。
好ましい脱水剤としては、オキシ塩化リン、塩化チオニルが挙げられ、特にオキシ塩化リンが好ましい。
一般式(VII)で表される置換フタロニトリル化合物の製造は、有機溶媒中で行うのが好ましく、用いる溶媒は、脱水反応を阻害するものでなければどのような溶媒でもよく、好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリルなどが挙げられ、特に一般式(VI)で表されるフタルジアミドを単離せずに脱水反応を引き続き実施できる理由からN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)が最も好ましい。
反応温度は、用いる反応試剤の種類により最適温度は異なるが、0〜80℃で行うのが好ましく、さらには、10〜50℃が好ましく、特に15〜40℃が最も好ましい。
合成した一般式(VII)で表される置換フタロニトリル化合物は、例えば下記の方法により取り出し、次の反応に用いてもよいが、取り出さずにそのまま反応に用いて一般式(VII)で表されるフタロニトリル化合物へ誘導して製造してもよい。
取り出し方法としては、対応する置換基、反応溶媒により異なるが、例えば水中に排出した後、結晶化させ、濾別乾燥することにより得られる。
本発明の一般式(VII)で表されるフタロシアニン化合物(I)の製造方法おける、一般式(VII)及びまたは一般式(VIII)で表されるでフタロニトリル化合物と一般式(IX)で表される金属誘導体との合成条件について詳細に説明する。
フタロニトリル化合物と金属誘導体との使用量の比率は、モル比(金属誘導体:フタロニトリル化合物)で1:10〜10:1が好ましく、特に1:1〜1:5が好ましく、その中でも特に1:3〜1:4が最も好ましい。
フタロニトリル化合物と金属誘導体との反応は、通常、溶媒の存在下に行われる。溶媒としては、沸点80℃以上、好ましくは130℃以上の有機溶媒が用いられる。例えばn−アミルアルコール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、トリクロロベンゼン、クロロナフタレン、スルフォラン、ニトロベンゼン、キノリン、尿素等がある。溶媒の使用量はフタロニトリル化合物の1〜100質量倍であることが好ましく、より好ましくは1〜20質量倍であり、その中でも特に1〜5質量倍が最も好ましい。
フタロニトリル化合物と金属誘導体との反応は、有機塩基またはアルカリ金属からなる無機塩基と酸との緩衝液中で反応を行われてもよい。
本発明で用いられる酸としては、特に制限されるものではないが、25℃における水溶液中の解離指数pKaが7.0以下のものであれば有機化合物および無機化合物のいずれでも好ましい。
pKaは酸解離定数の逆数の対数値を表し、イオン強度0.1、25℃で求められた値を示す。このpKa0.0〜7.0の酸としては、リン酸などの無機酸、酢酸、マロン酸、クエン酸等の有機酸のいずれであってもよいが、上記の改良により効果を示すpKa0.0〜7.0の酸は有機酸である。また、有機酸にあってもカルボキシル基を有する有機酸が最も好ましい。pKaが0.0〜7.0の有機酸は一塩基性有機酸であっても多塩基性有機酸であってもよい。多塩基性有機酸の場合、そのpKaが上記0.0〜7.0の範囲にあれば金属塩(例えばナトリウムやカリウム塩)やアンモニウム塩として使用できる。また、pKa0.0〜7.0の有機酸は2種以上混合使用することもできる。本発明に使用するpKa0.0〜7.0の有機酸の好ましい具体例を挙げると、ギ酸、酢酸、モノクロル酢酸、モノブロモ酢酸、グリコール酸、プロピオン酸、モノクロルプロピオン酸、乳酸、ピルビン酸、アクリル酸、酪酸、イソ酪酸、ピバル酸、アミノ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸などの脂肪族系一塩基性有機酸;アスパラギン、アラニン、アルギニン、エチオニン、グリシン、グルタミン、システイン、セリン、メチオニン、ロイシンなどのアミノ酸系化合物;安息香酸及びクロロ、ヒドロキシ等のモノ置換安息香酸、ニコチン酸等の芳香族系一塩基性有機酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、オキサロ酢酸、グルタル酸、アジピン酸等の脂肪族系二塩基性有機酸;アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタル酸、シスチン、アスコルビン酸等のアミノ酸系二塩基性有機酸;フタル酸、テレフタル酸等の芳香族二塩基性有機酸;クエン酸などの三塩基性有機酸など各種有機酸を列挙することができる。本発明においては、有機酸の中でも、脂肪族系一塩基性有機酸が好ましくギ酸、酢酸、プロピオン酸が最も好ましい。
当該pKaが7.0以下の化合物の使用量は、一般式(I)で示される化合物の使用量に対して0.05〜20当量であり、好ましくは0.1〜10倍量を仕込むことで一般式(I)で示される化合物の分解抑制作用が得られる。pKaが7.0以下の酸の使用量が、一般式(I)で示される化合物の使用量に対して0.05倍量未満の場合には、一般式(I)で示される化合物の分解を抑えるには不十分である。一方、pKaが7.0以下の酸の使用量が、一般式(I)で示される化合物の使用量に対して20倍量を超える場合には、反応系が酸性側に偏るため反応が進行しにくくなる。また緩衝液になるまで塩基を過剰に使用するため、酸と塩基の塩が結晶として生じたりする。
本反応で用いられる塩基としては無機塩基、もしくは有機塩基である。無機塩基としては、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等の無機塩基を、有機塩基としては、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等を使用することができる。他に酢酸リチウム、酢酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩等の有機酸塩を使用することもできる。但し、これら塩基は反応溶媒に溶解することで緩衝液として働くため、溶解性の高い塩基が好ましく、有機塩基やアルカリ金属イオンからなる有機酸塩が最も好ましい。アルカリ金属イオンの中でもリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンが好ましく、中でもリチウムイオン、ナトリウムイオンの有機酸塩が最も好ましい。塩基の使用量としては上記一般式(I)で示される化合物の使用量に対して0.05〜30.0当量であり、好ましくは0.5〜15.0当量である。
フタロニトリル化合物と金属誘導体との反応は、65〜300℃の反応温度の範囲にて行なわれることが好ましく、より好ましくは70〜250℃の反応温度の範囲、さらに好ましくは80〜150℃の反応温度の範囲である。この反応温度が65℃未満であると反応速度が極端に遅くなることがあり、一方300℃を超えると得られるフタロシアニン誘導体の分解が起こる可能性がある。
また、反応時間は0.5〜24時間の範囲が好ましく、より好ましくは1〜10時間の範囲、さらに好ましくは1〜3時間の範囲である。この反応時間が0.5時間未満であると未反応原料が多く存在してしまうことがあり、一方24時間を超えると得られるフタロシアニン誘導体の分解が起こる可能性がある。
本発明のフタロシアニン化合物の製造方法においては、これらの反応によって得られる生成物(フタロシアニン色素)は通常の有機合成反応の後処理方法に従って処理した後、精製してあるいは精製せずに供することができる。
すなわち、例えば、反応系から遊離したものを精製せずに、あるいは再結晶、カラムクロマトグラフィー(例えば、ゲルパーメーションクロマトグラフィ(SEPHADEXTMLH−20:Pharmacia製)等にて精製する操作を単独、あるいは組み合わせて行ない、供することができる。
また、反応終了後、反応溶媒を留去して、あるいは留去せずに水、又は氷にあけ、中和してあるいは中和せずに遊離したものを精製せずに、あるいは再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製する操作を単独に、あるいは組み合わせて行なった後、供することもできる。
また、反応終了後、反応溶媒を留去して、あるいは留去せずに水、又は氷にあけ中和して、あるいは中和せずに、有機溶媒/水溶液にて抽出したものを精製せずに、あるいは晶析、カラムクロマトグラフィーにて精製する操作を単独あるいは組み合わせて行なった後、供することもできる。
以下、実施例に本発明のフタロシアニン化合物の製造法を詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(合成例)
本発明の代表的なフタロシアニン化合物は、例えば下記合成ル−トから誘導することができる。以下に示した合成例の具体例としては、特開2002−249677号公報の表2〜8に記載のフタロシアニン化合物も合成することができる。以下の実施例において、λmaxは吸収極大波長であり、εmaxは吸収極大波長におけるモル吸光係数を意味する。
Figure 2004323511
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合成例1:化合物1の合成
窒素気流下、4−ニトロフタルイミド(東京化成)288.2gを1442mLのDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解し、内温20℃で攪拌しているところへ、333gの3−メルカプト−プロパン−スルホン酸ナトリウム(85%)を添加した。続いて、内温50℃で攪拌しているところへ、173.8gの無水炭酸ナトリウムを徐々に加えた。反応液を攪拌しながら、70℃まで加温し、同温度で1時間撹拌した。40℃まで冷却した後、反応液をヌッチェでろ過し、ろ液を2885mLのメタノールにあけて晶析し、引き続き室温で30分間撹拌して、更にイソプロパノール1442mLを注入し、撹拌しながら内温10℃まで冷却した。析出した粗結晶をヌッチェでろ過し、メタノール962mLで洗浄し、乾燥して化合物1の粗結晶を、503.4gを得た。1H-NMR(DMSO
-d6),δ値TMS基準:1.89〜1.99(2H,m);2.51〜2.65(2H,t);3.24〜3.50(2H,t);7.64〜7.76(3H,m);11.29〜11.41(1H,s)
合成例2:化合物2の合成
485.0gの化合物1を48.5mLの酢酸と1500mLのH2Oの混合液に添加し、内温25℃で攪拌しているところへ、15gNa2WO4・2H2Oを添加した後、内温45℃まで昇温し溶解した。引き続き、374mLの過酸化水素水(30%)を発熱に注意しながら徐々に滴下した。内温50℃で60分間撹拌した後に、内温50℃の反応液に亜硫酸ナトリウム88.2g/400mLの水溶液を滴下し、同温度で532mLのイソプロパノールを滴下した後、10℃まで冷却した後、引き続き同温度にて30分間撹拌した後に、析出した結晶をヌッチェでろ過し、525mLのイソプロパノールで洗浄した後、乾燥して、462.6gの化合物2を得た。1H-NMR(DMSO-d6),δ値TMS基準:1.25〜1.89(2H,m);2.48〜2.52(2H,t);3.5
9〜3.65(2H,t);8.04〜8.11(1H,d);8.20(1H,s)8.29〜8.33(1H,d);11.59〜11.90(1H,s)
合成例3−1:化合物3の合成
300gの化合物2を900mLのDMF(ジメチルホルムアミド)に添加し、内温20℃で攪拌しているところへ、NH3ガスを90分間吹き込み、引き続き同温度で3時間撹拌した。次に、反応液を内温20℃以下で減圧下(<400mmHg)撹拌しながら、溶存している残存NH3ガスを留去した。(化合物2+NH3⇒化合物3の反応液)
合成例3−2:化合物3の合成
300gの化合物2を3000mLのアセトニトリルに添加し、内温20℃で攪拌しているところへ、NH3ガスを2時間間吹き込み、引き続き同温度で10時間撹拌した後に、析出した結晶をヌッチェでろ過し、30000mLのアセトニトリルで洗浄した後、乾燥して、297.6gの化合物3を得た。1H-NMR(DMSO-d6),δ値TMS基準:1.77〜1.88(2H,m);2.49〜2.54(2H,t);3.49〜3.54(2H,t);7.55(1H,s);7.69〜7.71(1H,d);7.94〜8.17(3H,m)
合成例4−1:化合物4の合成
600mLのDMF(ジメチルホルムアミド)に内温5℃で、315.1mLのPOCl3を内温15℃以下を保ちながら滴下した。引き続き、POCl3/DMF溶液中に、内温10℃以下を保ちながら上記合成例3−1(化合物2+NH3⇒化合物3)の反応液を滴下し、内温17℃で引き続き1時間撹拌した。次に、4500mLのH2Oへ反応混合物を内温35℃以下を保ちながら滴下して、化合物4を晶析させた。引き続く、内温30℃で30分撹拌した後、析出した粗結晶をヌッチェでろ過し、4200mLのH2Oで洗浄後、2700mLのイソプロパノールで洗浄後風乾し、234.6gの化合物を得た。1H-NMR(DMSO-d6),δ値TMS基準:1.81〜1.91(2H,m);2.49〜2.54(2H,t);3.62〜3.74(2H,t);8.07〜8.16(1H,d);8.36〜8.49(1H,d);8.66〜8.67(2H,s)
合成例4−2:化合物4の合成
860mLのDMF(ジメチルホルムアミド)に内温5℃で、200mLのPOCl3を内温15℃以下を保ちながら滴下した。引き続き、POCl3/DMF溶液中に、内温10℃以下を保ちながら、200gの合成例3−2で得た化合物3を分割添加し、内温20℃で引き続き1時間撹拌した。次に、2700mLのH2Oへ反応混合物を内温35℃以下を保ちながら滴下して、化合物4を晶析させた。引き続く、内温30℃で30分撹拌した後、析出した粗結晶をヌッチェでろ過し、4200mLのH2Oで洗浄後、2700mLのイソプロパノールで洗浄後風乾し、153gの化合物4を得た。得られた結晶は、上記合成例4−1で得られた結晶と同一であり、純度も同様であった。
合成例5:化合物5の合成
100gの化合物4を400mLのアセトンに内温35℃で添加して溶解し、引き続き45mLのH2O注入して、撹拌しながら内温20℃まで冷却した。次に、49mLのピリジンを内温が40℃を超えない速度で滴下し、引き続き内温を55℃まで昇温して、同温度で2時間撹拌した。次に、同温度で34gの塩化リチウム/750mLのイソプロパノール溶液を滴下し、引き続き同温度で1時間撹拌した後、室温まで徐冷した。析出した結晶をヌッチェでろ過し、1000mLのイソプロパノールで洗浄し、乾燥後86.5gの化合物5を得た。1H-NMR(DMSO-d6),δ値TMS基準:1.81〜1.91(2H,m);2.29〜2.54(2H,t);3.62〜3.672H,t);8.07〜8.16(1H,d);8.30〜8.36(1H,d);8.66(1H,s)
合成例6:化合物6の合成
100gの化合物4を400mLのアセトニトリルに内温25℃で添加して溶解した後、内温30℃で45.1gのイソプロパノールアミンを滴下し、引き続き、同温度で1時間撹拌した。次に、内温度で1200mLの温水(70℃)を反応液に注入した後、内温を70℃まで昇温して、同温度で1時間撹拌した。内温25℃まで撹拌しながら徐冷した後に、析出した結晶をヌッチェでろ過し、1000mLの水で洗浄し、乾燥して91.4gの化合物6を得た。1H-NMR(DMSO-d6),δ値TMS基準:1.01〜1.03(3H,d);1.91〜1.95(2H,m);2.79〜2.83(2H,t);3.10〜3.15(2H,t);3.62〜3.86(3H,m);4.62〜4.71(1H,d);7.12〜7.16(1H,t);8.08〜8.17(1H,d);8.37〜8.47(1H,d);8.68(1H,s)
合成例7:化合物7の合成
100gの化合物4を400mLのアセトニトリルに内温25℃で添加して溶解した後、内温30℃で70.4gのイソプロピルオキシプロピルアミンを滴下し、引き続き、同温度で1時間撹拌した。次に、内温度で1200mLの温水(70℃)を反応液に注入した後、内温を70℃まで昇温して、同温度で1時間撹拌した。内温25℃まで撹拌しながら徐冷した後に、析出した結晶をヌッチェでろ過し、1000mLの水で洗浄し、乾燥して116.4gの化合物7を得た。1H-NMR(DMSO-d6),δ値TMS基準:1.06〜1.08(6H,d);1.58〜1.63(2H,t);1.91〜1.94(2H,m);2.91〜2.93(2H,dd);3.07〜3.09(2H,t);3.33〜3.38(2H,m);3.47〜3.49(1H,m);3.63〜3.68(2H,t);7.12〜7.16(1H,t);8.36〜8.40(1H,d);8.43〜8.47(1H,d);8.68〜8.70(1H,s)
合成例8:化合物101の合成
29.48gの化合物5を2.6mLの酢酸と35mLのエチレングリコール混合液に懸濁させた後内温50℃に昇温し、引き続き6.04gの酢酸リチウム、3.24gの塩化第二銅(無水)を添加し、内温を85℃まで加温した。同温度で3時間攪拌後、内温90℃まで昇温し、19.7mLの濃塩酸を滴下した。続いて、同温度で1時間撹拌した後、内温を60℃まで冷却し、4.49gの塩化リチウムを加え、同温度で210mLのイソプロパノールを滴下し晶析した。次に、内温を30℃まで冷却後、晶析物をろ過し、200mLのイソプロパノールで洗浄を行った。乾燥した28.77gの粗結晶を115mLのイオン交換水に溶解後、50℃で2.5N−LiOHaq.をpH10.5になるまで添加した。引き続き、同温度で水溶液をゴミ取りろ過し、ろ液を内温90℃まで昇温し、同温度で30分攪拌後、330mLのイソプロパノールを滴下して晶析した。懸濁液を室温まで冷却後、析出物を吸引ろ過し、300mLのイソプロパノールで洗浄を行い、80℃で30時間乾燥した。収量 27.33 g 収率 85.5 %。同定は以下の方法で行った。質量分析法:FAB−MS(NEGA 1343)、元素分析(実測値C, 36.69; H, 3.27; N, 7.79;計算値C4436CuLi48204・5H2OとしてC, 36.83; H, 3.23; N, 7.81)、溶液吸収:λmax=628.9nm,ε71000(H2O)。
合成例9:化合物102の合成
30.52gの化合物5と11.83gの化合物6を3.6mLの酢酸と100mLのエチレングリコール混合溶液に内温110℃で溶解させた。引き続き、内温50℃に冷却後、8.34gの酢酸リチウム、4.47gの塩化第二銅(無水)を添加し、内温を85℃まで加温した。同温度で3時間攪拌後、内温90℃まで昇温し、27.8mLの濃塩酸を滴下した。続いて、同温度で1時間撹拌した後、内温を60℃まで冷却し、6.2gの塩化リチウムを加え、同温度で300mLのイソプロパノールを滴下し晶析した。次に、内温を30℃まで冷却後、晶析物をろ過し、300mLのイソプロパノールで洗浄を行った。乾燥した35.29gの粗結晶を140mLのイオン交換水に溶解後、50℃で2.5N−LiOHaq.をpH10.5になるまで添加した。引き続き、同温度で水溶液をゴミ取りろ過し、ろ液を内温90℃まで昇温し、同温度で30分攪拌後、400mLのイソプロパノールを滴下して晶析した。懸濁液を室温まで冷却後、析出物を吸引ろ過し、300mLのイソプロパノールで洗浄を行い、80℃で30時間乾燥した。収量33.75 g 収率 76.5 %。同定は以下の方法で行った。質量分析法:FAB−MS(NEGA 1395)、元素分析(実測値C, 39.02; H,3.40; N, 8.72;計算値C4744CuLi39208・3H2OとしてC,38.94; H, 3.48; N,8.69)、溶液吸収:λmax=624.7nm,ε57000(H2O)。
合成例10:化合物103の合成
41.35gの化合物7を2.86mLの酢酸と165.4mLのエチレングリコールに懸濁させた後、内温75℃に昇温し、引き続き3.30gの酢酸リチウム、3.36gの塩化第二銅(無水)を添加し、内温を95℃まで加温した。同温度で3時間攪拌後、内温25℃まで冷却し、165mLの1NHClに注入して晶析した。次に、同温度で30分撹拌した後、晶析物をろ過し、400mLのH2Oで洗浄を行った。乾燥した39.3gの粗結晶を240mLのアセトニトリルに内温70℃で溶解後、引き続き、同温度で溶液をゴミ取りろ過し、ろ液を内温25℃まで冷却し、53mLのイソプロパノールと160mLのH2Oの混合液を滴下して晶析した。析出物を吸引ろ過し、75mLのイソプロパノールと75mLのH2O混合溶媒で洗浄を行い、80℃で30時間乾燥した。収量38.13g 収率 88.8 %。同定は以下の方法で行った。質量分析法:FAB−MS(NEGA 1715)、元素分析(実測値C, 47.28; H,5.48; N, 9.70;計算値C6892CuN12208・1H2OとしてC, 47.06;H, 5.46; N, 9.68)、溶液吸収:λmax=598.3nm,ε36800(酢酸エチル)。

Claims (12)

  1. 下記の反応(a)〜(e)を経由することを特徴とする一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物の製造方法。
    Figure 2004323511
    上記一般式(I)中、mは1〜2の整数を表す。nは1〜4の整数を表す。但し、m、nは同一でも異なっていてもよい。Mは、水素原子、金属原子又は金属原子の酸化物、水酸化物、もしくはハロゲン化物を表す。R1、R2、R3、R4は同一または異なっていてもよく、それぞれ置換もしくは無置換の総炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数2〜20のアルケニル基、置換もしくは無置換の総炭素数2〜12のアルキニル基、置換もしくは無置換の総炭素数7〜20のアラルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜20のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数4〜20ヘテロ環基を表す。(a)下記一般式(II)で表されるメルカプト化合物と下記一般式(III)で表される置換フタルイミド化合物を反応させ、一般式(IV)で表される置換フタルイミド化合物とし、
    Figure 2004323511
    上記一般式(II)中、Rは、置換もしくは無置換の総炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数2〜20のアルケニル基、置換もしくは無置換の総炭素数2〜12のアルキニル基、置換もしくは無置換の総炭素数7〜20のアラルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜20のアリール基、置換もしくは無置換の総炭素数4〜20ヘテロ環基を表する。Mは、水素原子または金属原子を表す。
    Figure 2004323511
    上記一般式(III)中、Yは脱離基を表す。nは1〜4の整数を表す。Aは水素原子または金属原子を表す。
    Figure 2004323511
    上記一般式(IV)中、Aは、上記一般式(III)中のAと同義である。Rは上記一般式(II)中のRと同義である。nは上記一般式(III)中のnと同義である。
    (b)該化合物(IV)を酸化剤と反応させることにより一般式(V)で表される化合物とし、
    (c)該化合物(V)をアンモニアと反応させることにより一般式(VI)で表される置換フタルジアミド化合物とし、
    (d)該化合物(VI)を脱水剤と反応させることにより一般式(VII)で表される置換フタロニトリル化合物とし、又は該化合物(VI)を脱水剤と反応させることにより得られる一般式(VII)で表される置換フタロニトリル化合物の置換基部分を類似の誘導体に化学的な置換基変換した一般式(VIII)とし、
    Figure 2004323511
    Figure 2004323511
    Figure 2004323511
    Figure 2004323511
    上記一般式(V)、一般式(VI)及び一般式(VII)中のR及びnは上記一般式(IV)中のR及びnと同義である。一般式(V)中、Aは、上記一般式(III)中のAと同義である。
    上記一般式(V)、一般式(VI)、一般式(VII)及び一般式(VIII)中のmは上記一般式(I)中のmと同義である。
    上記一般式(VIII)中、Lは置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキレン基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のフェニレン基、置換もしくは無置換の総炭素数10〜20のナフチレン基、または置換もしくは無置換の総炭素数4〜12の2価のヘテロ環基を表す。Zは水素原子、または置換基を表し、nは1〜4の整数を表す。
    (e)該化合物(VII)及び該化合物(VIII)から選ばれる少なくとも1種類の該置換フタロニトリル化合物を一般式(IX)で表される金属誘導体とを反応させて一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物を得る。
    Figure 2004323511
    上記一般式(IX)中、Mは、水素原子、金属原子または金属原子の酸化物、水酸化物、もしくはハロゲン化物を表す。Xは、1価又は2価の配位子を表す。dは、1〜4の整数を表す。
  2. 上記一般式(I)中、MがCu、Zn、Ni、Pb、Sn、FeまたはAlであることを特徴とする請求項1に記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
  3. 上記一般式(I)中、R1、R2、R3、R4が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数4〜12のヘテロ環基であることを特徴とする、請求項1〜請求項2に記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
  4. 上記一般式(I)が、下記一般式(X)で表わされることを特徴とする請求項1〜請求項3に記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
    Figure 2004323511
    上記一般式(X)中のR1、R2、R3、R4は同一または異なっていてもよく、置換もしくは無置換の総炭素数1〜12のアルキル基、置換もしくは無置換の総炭素数6〜18のアリール基、または置換もしくは無置換の総炭素数4〜12のヘテロ環基を表し、R1、R2、R3、R4の少なくとも1つはイオン性親水性基を置換基として有する。Mは、水素原子、金属原子又は金属原子の酸化物、水酸化物、もしくはハロゲン化物を表す。
  5. 上記一般式(X)中のイオン性親水性基のカウンターカチオンがLi塩であることを特徴とする、請求項1〜請求項4に記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
  6. 上記一般式(X)中のイオン性親水性基が、スルホ基及びまたはカルボキシル基であることを特徴とする、請求項1〜請求項5に記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
  7. 酸化剤が過酸化水素(H22)であることを特徴とする請求項1に記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
  8. 脱水剤がオキシ塩化リンであることを特徴とする請求項1に記載のフタロシアニン化合物の製造方法。
  9. 一般式(IV)で表される置換フタルイミド化合物。但し、式中Rで表される基はイオン性親水性基を置換基として有する。
  10. 一般式(V)で表される置換フタルイミド化合物。
  11. 一般式(VI)で表される置換フタルジアミド化合物。
  12. 一般式(VII)及びまたは一般式(VIII)で表される置換フタロニトリル化合物。
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