JP2004322765A - 産業車両におけるバッテリ交換方法及び産業車両 - Google Patents

産業車両におけるバッテリ交換方法及び産業車両 Download PDF

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Masanori Shinoda
政範 篠田
Shigeru Funaki
茂 船木
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Abstract

【課題】バッテリ交換の際に、バッテリ交換用台車が臨む車体の一部とバッテリ交換用台車の前部が視認でき、車体における所定の位置に対し、バッテリ交換用台車を確実に臨ませることができるバッテリ交換方法及び産業車両の提供にある。
【解決手段】産業車両の車体21へバッテリ交換用台車11を臨ませ、車体21とバッテリ交換用台車11を連結しておき、車体21に対してバッテリBを収容又は引き出すようにする産業車両におけるバッテリ交換方法において、車体21へバッテリ交換用台車11を臨ませるとき、車体21に設けた確認用ミラー24に、バッテリ交換用台車11の前部とバッテリ交換用台車11に対峙する車体21の一部を投影させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、産業車両におけるバッテリ交換方法及び産業車両に関し、特に産業車両の所定の位置にバッテリ交換用台車を臨ませるようにしたバッテリ交換方法及びその産業車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
バッテリ式フォークリフト等のように、走行等の駆動源としてバッテリを備える産業車両にあっては、バッテリの充電等のためにバッテリを交換する必要がある。
例えば、カウンタ型フォークリフトでは、図4に示されるように、バッテリ交換用台車41(以下、単に「バッテリ台車」という)を用いてバッテリBを車体42からバッテリ台車41上に引き出したり、あるいは、バッテリBをバッテリ台車41から車体42に収容するようにしてバッテリ交換を行っている。
ところで、バッテリBが車体42内に設けられたバッテリ収容部43に収容されることから、バッテリ交換の際には、車体42の開口部44にバッテリ台車41を臨ませる必要があるほか、車体42とバッテリ台車41との連結を図る必要がある。
【0003】
そして、車体42の側部にバッテリ台車41の前部を臨ませるようにするから、例えば、図5に示される連結手段40により、車体42とバッテリ台車41との位置決めと連結が図られている。
この連結手段40は、車体42の側部に設けられた挿入孔45と、バッテリ台車41の前部に設けられ、挿入孔45に挿入可能な挿入フック46との組み合わせによるものである。
バッテリ台車41の前部におけるフック46が、車体42に備えられた挿入孔45に対して挿入された後に係止されるため、車体42とバッテリ台車41との確実な連結を実現している(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
そして、バッテリ交換時には、作業者がバッテリ台車41の後部においてバッテリ台車41を押し進め、車体42にバッテリ台車41を臨ませるが、バッテリ台車41にバッテリBが搭載された状態では、バッテリBが相当な高さを有していることもあって、バッテリ台車41の後部からバッテリ台車41の前部を視認することができない。
【0005】
そこで、従来では、バッテリ台車41に光線等を発する光源を備えておき、車体42において光線等を光学的に確認するようにした位置決め装置により、バッテリ台車41と車体45との位置決めを図る試みがなされている。
この位置決め装置は、バッテリ台車41が備える光源からの光線等を車体42において光学的に確認する目印確認手段を備えたものである。
この位置決め手段によれば、目印確認手段において光線等を確認することにより、車体42とバッテリ台車41の左右方向の位置を確認することができるので、バッテリ台車41の前部が確認できない場合でも、バッテリ台車41を車体42に対して正確に臨ませることができるという有利性が認められる(例えば、特許文献2を参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−120810号公報(第3−4頁、図1―図3)
【特許文献2】
特開平10−36090号公報(第2−4頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のバッテリ交換方法及び産業車両では、次のような問題があった。
第1の問題点としては、光線等の光源や光線等を確認するための目印確認手段を必要とするから、必然的に高価な光学機器をバッテリ台車41又は車体42に備えなければならず、製造コストが増大するという点にある。
第2の問題点としては、バッテリ台車41の挿入フック46と車体42の挿入孔45との位置関係を、光線と目印確認手段との位置関係に反映させなければならず、挿入フック46、挿入孔45、光線及び目印確認手段の位置を互いに正確に調整しなければならないという煩雑さが存在する点にある。
第3の問題点としては、位置決め装置が備えられる連結手段40であっても、結局のところ、目印確認手段という目標に光線を捕捉させつつ、バッテリ台車41を操作することにより、車体42に対するバッテリ台車41の位置決めを図ることから、連結手段40は視認されないことに変わりなく、バッテリ台車41を車体42に臨ませる際に、バッテリ台車41の挿入フック46と車体42の挿入孔45との距離感を把握することが困難であるという点にある。
つまり、車体42にバッテリ台車41が臨む際に、フック46と挿入孔45との距離感を把握することが困難であることから、バッテリ台車41を操作する作業者が視認できないことで操作に対する不安を感じることがあり、作業者がバッテリ台車41の操作に慣れるまでその不安は解消されることがない。
【0008】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、バッテリ交換の際に、バッテリ交換用台車が臨む車体の一部とバッテリ交換用台車の前部が視認でき、車体における所定の位置に対し、バッテリ交換用台車を確実に臨ませることができるバッテリ交換方法及び産業車両の提供にある。
さらに言うと、バッテリ交換の際に、バッテリ台車を操作する作業者が操作に対する不安を感じることのないバッテリ交換方法及び産業車両の提供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、請求項1記載の発明は、産業車両の車体へバッテリ交換用台車を車体に臨ませ、車体とバッテリ交換用台車を連結しておき、車体に対してバッテリを収容又は引き出すようにする産業車両におけるバッテリ交換方法において、車体へバッテリ交換用台車を臨ませるとき、車体に設けた確認用ミラーに、バッテリ交換用台車の前部とバッテリ交換用台車に対峙する車体の一部を投影させることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、バッテリ交換用台車との連結を可能とする連結手段を備えた産業車両であって、少なくとも、産業車両の車体に臨むバッテリ交換用台車の前部と、バッテリ交換用台車に対峙する車体の一部を投影する確認用ミラーが車体に備えられていることを特徴とする。
【0010】
請求項1、2記載の発明によれば、車体に対してバッテリ交換用台車を臨ませると、バッテリ交換用台車の前部と、バッテリ交換用台車に対峙する車体の一部が車体に設けられた確認用ミラーに投影される。
従って、バッテリ交換用台車の前部と、バッテリ交換用台車に対峙する車体との位置関係が常に把握でき、車体に対するバッテリ交換用台車の位置決めや連結のためのバッテリ交換用台車の操作が容易となる。
また、バッテリ交換用台車の前部と、バッテリ交換用台車に対峙する車体の一部が常に確認用ミラーに投影されることにより、視認できないことによる不安がバッテリ交換用台車を操作する作業者に生じることはない。
【0011】
特に、請求項2記載の発明によれば、バッテリ交換用台車の前部とバッテリ交換用台車に対峙する車体の一部が投影される確認用ミラーを車体に設けるだけでよいから、製造コストを大幅に抑制することができるほか、煩雑な位置合わせ等の調整作業が大幅に軽減される。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るバッテリ交換用台車及び産業車両について図1〜図3に基づいて説明する。
この実施形態では、産業車両としてバッテリ式のカウンタ型フォークリフトを例示している。
まず、この実施形態に係るバッテリBについて説明するが、ここでいうバッテリBは、その詳細を図示しないが、箱状のバッテリケースにバッテリセルが搭載されているほか、プラグを備えたものである。
【0013】
次に、図1に示されるバッテリ交換用台車11(以後、単に「バッテリ台車」という)の概要について説明するが、バッテリ台車11は後述する車体21に収容するバッテリBや、あるいは充電等が必要となり車体21から取り出されたバッテリBを運搬するためのものである。
この実施形態に係るバッテリ台車11は、前輪13a、後輪13bを備えた台車フレーム12と、台車フレーム12に設けられた複数の台車側ローラ14と、台車フレーム12の前部に設けられ、車体21との位置決めと連結を図るための挿入フック17等とから主に構成される。
【0014】
バッテリ台車11の台車フレーム12には、台車フレーム12に対して一定の範囲で上下位置を変えることができる一対の前輪13a、13aを備えているほか、台車フレーム12に対して旋回自在の一対の後輪13b、13bが備えられている。
このため、前輪13a、13aの上下位置を変更することにより、車体21の開口部22の高さが車両の種類毎に異なっている場合でも、車体21の開口部22の高さに対してバッテリ台車11を適切な位置に臨ませることが可能となっており、バッテリ台車11としての汎用性が高められている。
なお、前輪13a、13aの上下位置の変更は、台車フレーム12の側方において傾斜状態で設けられたハンドル15の操作により行われる。
また、後輪13b、13bの旋回によりバッテリ台車11を自由に方向転換し、所望の場所へバッテリ台車11を導くことができるものとなっている。
【0015】
台車フレーム12には、バッテリBを支持するほか、バッテリBの移動の容易化を図るために、転動自在の複数の台車側ローラ14が互いに平行となるよう軸支されている。
このため、これらの台車側ローラ14上においてバッテリBを支持することができるほか、台車側ローラ14の転動によりバッテリ台車11の前後方向へのバッテリBの進退が可能となっている。
【0016】
この実施形態におけるバッテリ台車11の台車フレーム12の前部には、挿入フック17が備えられていることを既に説明したが、この挿入フック17は、後述する車体21に設けられた挿入孔30とともに連結手段を構成するものであり、車体21に対するバッテリ台車11の位置決めと連結を図るためのものである。
この実施形態では、台車フレーム12の前部部材16に中央付近に挿入フック17が前方へ向けて備えられているが、この挿入フック17は図6に示される従来の挿入フック46と同一であるから、その説明を援用してここでは説明を省略する。
また、台車フレーム12の後部にはバー20が設けられており、作業者によるバッテリ台車11の移動の容易化が図られている。
【0017】
次に、車体21について説明する。
この実施形態の車体21は、3輪式のカウンタ型フォークリフトの車体であることから、前輪33、33と後輪34が備えられている。
図1〜図3に示されるように、車体21の側部には開口部22が設けられ、この開口部22を通じた車体21内にはバッテリ収容部23が形成されている。
開口部22はバッテリBの通過を可能とする開口面積を有し、バッテリ収容部23にはバッテリBを収容することができる空間が確保されている。
そして、車体21のバッテリ収容部23には、バッテリBを支持するほか、バッテリBの移動を容易化するための車体側ローラ28が複数個設けられ、これらの車体側ローラ28によりバッテリ収容部23においてバッテリBを支持することが可能となっている。
【0018】
図2に示されるように、このバッテリ収容部23は前方壁部23a、後方壁部23b、側方壁部23c及び床部23dから構成されており、このバッテリ収容部23は、開口部22を除き、前方壁部23a、後方壁部23b、側方壁部23cにより3方が囲まれるものとなっており、バッテリBのバッテリサイズにほぼ対応する空間となっている。
また、バッテリ収容部23を構成する前方壁部23a、後方壁部23b、側方壁部23c及び床部23dは車体21のフレームの一部を構成するものであり、これらの壁部23a、23b、23cは隣接する壁部が互いに連結され、十分な強度を備えている。
【0019】
この実施形態では、この側方壁部23cに確認用ミラー24が備えられており、バッテリ交換時においてバッテリ台車11の前部と、バッテリ台車11が対峙する車体21の一部とが確認用ミラー24へ投影されることにより、バッテリ台車11の後部においてバッテリ台車11の前部とバッテリ台車11が対峙する車体21の一部を視認されるものとなっている。
そして、確認用ミラー24は、図1に示されるように、バッテリ台車11の前部と、バッテリ台車11が対応する車体21の一部を視認する視線Sを確保するように、側方壁部23cに対する取り付け角度が調整可能となっており、この確認用ミラー24の鏡面24aを一定の仰角及び俯角の範囲において設定することができるものとなっている。
なお、ここでいう確認用ミラー24に投影されるバッテリ台車11の前部とは、主に、挿入フック17とその周辺を指し、具体的には挿入フック17を含む車体フレーム12の前部部材16であり、少なくとも、挿入フック17の全容が確認用ミラー24に投影されることが好ましい。
【0020】
また、この確認用ミラー24は、バッテリ交換時においてバッテリ台車11の前部と、バッテリ台車11が対峙する車体21の一部が投影される鏡面24aを備えていればよいから、確認用ミラー24の材質は特定されず、ガラス、金属、樹脂等の適宜の材質を採用できる。
さらに、この実施形態では、確認用ミラー24の形状を方形としたが形状についても適宜の形状を設定することが可能である。
なお、バッテリ収容部23内に対する照明灯を車体21に設け、後述するバッテリフード27の開閉に対応して照明灯の点灯及び消灯を制御すれば、暗い場所や夜間におけるバッテリ交換が支障なく実施できる。
【0021】
なお、この実施形態では、図2に示されるように、前方壁部23a及び後方壁部23bにバッテリBに対するストッパとしての規制部材25、26が夫々設けられている。
また、図3に示されるように、側方壁部23cの上部が開口部22側へ向けて屈曲されており、バッテリ収容部23に収容されるバッテリBは、側方壁部23cの上部に当接するものとなっている。
従って、バッテリ収容部23に収容されたバッテリBの下部は、前方壁部23a及び後方壁部23bに備えられた規制部材25、26により規制され、さらに、バッテリBの上部は側方壁部23cの上部により規制され、バッテリBがバッテリ収容部23において確認用ミラー24に干渉することはない。
【0022】
一方、車体21の上部には、運転用シート28を備えたバッテリフード27が設けられており、バッテリ交換時においては、運転用シート28と共に後方へバッテリフード27がヒンジ29を介して開放され、バッテリフード27の開放状態を維持することができるように図られている。
なお、図1及び図2においては、バッテリフード27が図示が省略されている。
また、車体21の側部における開口部23の直下には、バッテリ台車11の挿入フック17に対応する挿入孔30が設けられている。
【0023】
バッテリ台車11と車体21との連結時には、バッテリ台車11と車体21のバッテリ収容部23が直線状となり、車体21に対するバッテリBの出し入れが可能な状態となる。
このように、この実施形態では、バッテリ台車11の挿入フック17と車体21の挿入孔30により車体21に対するバッテリ台車11の連結手段が構成されていると言える。
また、バッテリ収容部23を構成する床部23dに挿入孔30の位置を示す位置合わせマーク35が設けられており、確認用ミラー24に投影されない挿入孔30に対して、位置合わせマーク35が確認用ミラー24に投影されることで挿入孔30に対する挿入フック17の位置合わせがより容易となる。
なお、図2、図3に示されるように、車体21における前方壁部23aの開口部22寄りには、可倒式のバッテリストッパ31が設けられており、車体21内にバッテリBが収容されているときには、バッテリストッパ31によりバッテリBの開口部22からの飛び出しが防止される。
【0024】
次に、この実施形態に係るバッテリ交換の手順について説明する。
ここでは、バッテリ交換において、バッテリBを搭載したバッテリ台車11をバッテリBを搭載しない車体21に対して連結させ、バッテリ台車11から車体21へバッテリを収容させる場合について説明する。
始めに、バッテリフード27を開放し、バッテリフード27の開放状態を維持し、さらにバッテリストッパ31を開口部22から退避させておく
次に、バッテリBを搭載するバッテリ台車11の前部を車体21の開口部22へ向け、バッテリ台車11を前進させる。
このとき、バッテリ台車11を操作する作業者はバッテリ台車11の後部側に位置するため、バッテリBが搭載されているバッテリ台車11の前部は作業者から直接視認できない状態にある。
従って、車体21に対するバッテリ台車11の左右方向の位置は凡そ開口部22に臨むようにすればよい。
【0025】
そして、バッテリ台車11を開口部22へ向けて前進させるが、このとき、図1における視線Sに示されるように、既に車体21に備えられた確認用ミラー24にバッテリ台車11の前部が投影されるから、バッテリ台車11を操作する作業者は、確認用ミラー24の投影を通じて、バッテリ台車11の前部やバッテリ台車11の前部に対峙する車体21の一部を視認することができる。
バッテリ台車11が車体21に接近するほど、確認用ミラー24に投影されるバッテリ台車11の前部やバッテリ台車11の前部に対峙する車体21の一部はより判然とするから、車体21の挿入孔30に対してバッテリ台車11の挿入フック17の位置を合わせ易くなる。
そして、バッテリ台車11と車体21との左右方向の位置やバッテリ台車11と車体21との距離を確認しつつ、車体21に対するバッテリ台車11の位置決めを行い、連結手段による車体21とバッテリ台車11との連結を行う。
車体21とバッテリ台車11との連結が完了すると、バッテリ台車11からバッテリBを車体21のバッテリ収容部23へ移動し、車体21に対するバッテリBの搭載が完了する。
【0026】
このように、車体21に対するバッテリ台車11の連結が完了すると、バッテリ台車11上のバッテリBを車体21内のバッテリ収容部23へ押し込むようにして移動させる。
そして、バッテリ台車11から車体21へのバッテリBの移動が完了すると、バッテリ台車11の前部を上昇させ、挿入孔30から挿入フック17を抜き出し、バッテリ台車11と車体21との連結を解除する。
なお、車体21に対してバッテリ台車11を臨ませるときに、挿入フック17と挿入孔30との高さが一致しない場合には、ハンドル15を操作し、台車フレーム12に対する前輪13a、13aの上下位置を調整すればよい。
【0027】
この実施形態に係る連結機構10によれば以下の効果を奏する。
(1)バッテリ台車11上にバッテリBが搭載され、バッテリ台車11の前部がバッテリ台車11の後部側から直接視認することができなくても、確認用ミラー24に投影されたバッテリ台車11と、バッテリ台車11に対峙する車体21の一部を視認することができるから、バッテリ交換時における車体21に対するバッテリ台車11の位置決めが容易となる。
(2)車体21に確認用ミラー24を備えるだけであることから、位置決めのための光学機器を設ける場合と比較して製造コストを大幅に低減できる。
(3)車体21に備えられた確認用ミラー24は、確認用ミラー24の鏡面24aが一定の仰角及び俯角に設定されるように、側方壁部23cに対する取り付け角度が調整可能となっているから、作業者の身長やバッテリ台車11の種類に応じて、バッテリ台車11と、バッテリ台車11に対峙する車体21の一部を確認用ミラー24に投影できるように、調整することが可能である。
(4)既存の車体21に対して確認用ミラー24を設けることにより、バッテリ台車11の前部と、バッテリ台車11が対峙する車体21の一部を視認できるバッテリ交換が既存の車体21においても可能となる。
(5)位置合わせマーク35が設けられていることで、挿入孔30が確認用ミラー24に投影されなくても、位置合わせマーク35が確認用ミラー24に投影され、挿入孔30と挿入フック17との位置合わせが容易である。
【0028】
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、確認用ミラー24をバッテリ収容部23内における側方壁部23cに設けたが、確認用ミラー24は、バッテリ台車11の後部において、バッテリ台車11の前部及びバッテリ台車11に対峙する車体21の一部が視認できる位置にあればよく、例えば、車体21のヘッドガード等に確認用ミラー24を設けてもよい。この場合、バッテリフード27を開放しなくても、バッテリ台車11の前部と車体21の一部を確認用ミラー24を介して視認することができる。また、必要に応じて確認用ミラー24を複数設けることも妨げるものではない。
○ 上記の実施形態では、バッテリ台車11に設けられた挿入フック17と車体21に備えられた1個の挿入孔30とから構成される連結手段としたが、連結手段は車体21にバッテリ台車11を連結するためのものであるから、その目的を達成する構成であれば特に限定されるものではない。
○ 上記の実施形態では、カウンタ式フォークリフトのためのバッテリ台車11としたが、少なくとも、バッテリBを搭載できるとともに、車体21の開口部22の高さに対応可能なバッテリ台車であれば、その形式、種類は問われない。
○ 上記の実施形態では、位置合わせマーク35を床部23dに設けたが、位置合わせマーク35は、少なくとも、確認用ミラー24に視認され、挿入孔30の位置を示すものであればよく、その形態については特に制限されない。
○ 上記の実施形態では、カウンタ式フォークリフトの車体21としたが、この発明は、少なくとも、車体に搭載されているバッテリを車体の側方から引き出すことが可能な車体であればよく、例えば、無人搬送車もこの発明の適用が可能である。
○ 上記の実施形態では、車体21の側部に開口部22が設けられていたが、開口部22が車体21の側部に設けられることに限定されることを意味するものではなく、例えば、車体の後部に開口部を設けた産業車両とし、この開口部へバッテリ交換用台車を臨ませ、車体とバッテリ交換用台車を連結するようにしてもよい。
【0029】
ここで、請求項には記載されないが、この発明に関連する技術的事項を念のため記載しておく。
第1の技術的事項としては、請求項2記載の産業車両において、バッテリ収容部が車体に備えられるとともに、バッテリ台車の進退方向からみてバッテリ収容部の最奥部付近において、収容されるバッテリと干渉しないように確認用ミラーが車体に備えられ、バッテリ台車から視認可能な確認用ミラーであることを特徴とする点にある。
この場合、バッテリ台車が車体に接近するほど、バッテリ台車の前部やバッテリ台車の前部に対峙する車体の一部が、確認用ミラーに判然と投影されるから、車体に対してバッテリ台車の位置をより合わせ易くなる。
また、バッテリ収容部に対するバッテリの収容又は引き出し時において、バッテリの前部と車体との移動状態を一部確認することができるほか、バッテリ収容部の一部を確認することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、バッテリ交換の際に、バッテリ交換用台車が臨む車体の一部とバッテリ交換用台車の前部が視認でき、車体における所定の位置に対し、バッテリ交換用台車を確実に臨ませることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る車体とバッテリ交換用台車との関係を示す正面図である。
【図2】この発明の実施形態に係る車体とバッテリ交換用台車との関係を示す要部平面図である。
【図3】この発明の実施形態に係る車体の要部側面図である。
【図4】従来のバッテリ交換における車体とバッテリ台車を示す斜視図である。
【図5】従来の連結機構の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 バッテリ交換用台車
17 挿入フック
21 車体
22 開口部
23 バッテリ収容部
23a 前方壁部
23b 後方壁部
23c 側方壁部
23d 床部
24 確認用ミラー
25、26 規制部材
27 バッテリフード
30 挿入孔
35 位置合わせマーク

Claims (2)

  1. 産業車両の車体へバッテリ交換用台車を臨ませ、車体とバッテリ交換用台車を連結しておき、車体に対してバッテリを収容又は引き出すようにする産業車両におけるバッテリ交換方法において、
    車体へバッテリ交換用台車を臨ませるとき、車体に設けた確認用ミラーに、バッテリ交換用台車の前部とバッテリ交換用台車に対峙する車体の一部を投影させることを特徴とする産業車両におけるバッテリ交換方法。
  2. バッテリ交換用台車との連結を可能とする連結手段を備えた産業車両であって、
    少なくとも、産業車両の車体に臨むバッテリ交換用台車の前部と、バッテリ交換用台車に対峙する車体の一部を投影する確認用ミラーが車体に備えられていることを特徴とする産業車両。
JP2003118060A 2003-04-23 2003-04-23 産業車両におけるバッテリ交換方法及び産業車両 Pending JP2004322765A (ja)

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