JP2004322499A - 超音波振動を利用した成形方法、成形装置および光学レンズ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金型に形成したキャビティに、樹脂材料を充填して加圧し、所定形状の製品を成形する成形方法において、樹脂製の製品を成形する製品キャビティと、ダミー製品を成形するダミーキャビティと、前記製品キャビティと前記ダミーキャビティとを連通接続するランナーとを有する金型を準備し、前記製品キャビティに前記樹脂材料を充填するとともに、前記ダミーキャビティの少なくとも一部に前記樹脂材料を供給し、前記ダミーキャビティの前記樹脂材料に、所定のタイミングで超音波振動を付与する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金型に形成したキャビティに、樹脂材料を充填して圧縮し、所定形状の製品を得る成形技術に関し、特に、高精度、高品質の光学レンズ(眼鏡レンズ等)を成形するための超音波振動を利用した成形方法,成形装置及び光学レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、射出成形によって光学レンズ等の高精度を求められる製品を製造する技術が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−272143号公報(明細書及び図面の記載参照)
【特許文献2】
特開平9−277327号公報(明細書及び図面の記載参照)
【0004】
しかし、特許文献1に記載の方法を利用して、例えば光学レンズを射出成形すると、キャビティ内で冷却固化する際に樹脂材料が収縮して、金型の製品への転写性が低下し、所望の精度を得ることができないという問題がある。そこで、従来の射出成形においては、冷却固化する際の収縮(歪み)や転写性の低下を考慮して目標度数に補正値を加味してキャビティを形成し、このキャビティから取り出した際に目標度数の光学レンズを得ることができるようにしている。例えば、目標度数−4.0ジオプター(D)の光学レンズを成形するために、補正値αを加味して「−4.0(D)+α」の度数の光学レンズの形状に合わせてキャビティを形成している。しかしながら、この方法によっても、高精度の光学レンズの成形は困難であるという問題がある。
【0005】
また、転写性を向上させるためには、成形を行う際の射出圧力を高くすればよいが、射出圧力を高くすると、型締め力の大きな成形機が必要となったり、剛性の高い金型が必要となってコスト高になるという新たな問題が生じる。さらに、歪みを抑制するためには、特許文献2に記載されているように、高精度な金型温度調整を行い、冷却時間を長くすることによっても歪みや転写性が改善されるが、成形サイクルが長くなりすぎて実用に適さない等の問題がある。
この他、射出成形機において高精度の光学レンズを得るための種々の提案がなされている(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献3】
特開平7−100878号公報(要約及び図面参照)
【0007】
この特許文献3に記載の技術では、板状キャビティに突入可能で、かつ、突入方向に振動可能な第一のパンチ7を可動金型に設けるとともに、前記板状キャビティを挟んで第一のパンチと対抗して設けられ、前記第一のパンチと従動/同期可能な第二のパンチを固定金型に設けている。そして、少なくともパンチの一方の突入面には製品表面に転写されるべく製品部5の成形形状部を設け、射出成形工程中に両パンチを振動させながら製品部5の圧縮・加圧・打ち抜き等を行うようにしている。
この技術は、内部歪の減少や転写性の向上に効果があるものの、さらに高精度の光学レンズを成形する場合に、未だ十分な効果を得ることができないという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記の問題点にかんがみてなされたもので、超音波を利用して製品の成形を行う成形方法であって、成形を行う際の転写性をさらに向上させ、かつ、歪みをさらに少なくすることができ、光学レンズ等のように高精度・高品質が求められる製品の最適な成形方法の提供、さらに、この成形方法を実施するための成形装置及び前記成形方法によって成形された眼鏡レンズ等の光学レンズの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者は、鋭意研究を重ねた結果、製品キャビティに樹脂材料を充填して製品の成形を行う際に、前記キャビティの外側に位置している樹脂材料に超音波振動を付与することで、転写性を向上させ、歪みを少なくすることができることを見出した。
【0010】
具体的に、請求項1に記載の発明は、金型のキャビティに溶融状態の樹脂材料を充填し、冷却して所定形状の製品を得る成形方法において、前記製品を成形する製品キャビティと、ダミー製品を成形するダミーキャビティと、前記製品キャビティと前記ダミーキャビティとを連通接続するランナーとを有する金型を準備し、前記製品キャビティに前記樹脂材料を充填するとともに、前記ダミーキャビティの少なくとも一部に溶融状態の前記樹脂材料を供給し、前記ダミーキャビティの前記樹脂材料に、所定のタイミングで超音波振動を付与する成形方法である。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、金型のキャビティに溶融状態の樹脂材料を充填し、冷却して所定形状の製品を得る成形方法において、前記製品を成形する複数の製品キャビティと、この製品キャビティを相互に連通接続するランナーと、前記ランナーの途中部位に設けられた樹脂溜まりとを有する金型を準備し、前記樹脂溜まりに前記樹脂材料を供給し、前記複数の製品キャビティの全てに前記樹脂材料を充填するとともに、前記樹脂溜まりの前記樹脂材料に、所定のタイミングで超音波振動を付与する成形方法である。
請求項1又は請求項2に記載の方法によれば、ダミーキャビティ又は樹脂溜まりの樹脂材料に超音波振動を付与することで、ダミーキャビティ又は樹脂溜まりの樹脂材料が加熱されて溶融し、かつ、製品キャビティの樹脂材料を加圧するポンプ効果が作用して、製品キャビティで成形される製品(光学レンズ等の製品)の歪みが減少するとともに転写性が向上すると推測される。
【0012】
超音波振動付与のタイミングは、請求項3に記載するように、前記ダミーキャビティ又は前記樹脂溜まりの少なくとも一部に供給が開始された後であって、前記ランナー内の樹脂材料が所定の粘性を有している間であるとよく、また、請求項4に記載するように、前記製品キャビティに樹脂材料を充填・圧縮した後、圧縮状態を保持している間に、前記超音波振動を付与するようにしてもよい。
さらに、請求項5に記載するように、前記ダミーキャビティ及び前記製品キャビティ以外の空隙から前記製品キャビティに流入する樹脂材料の量が、前記製品キャビティに充填される樹脂材料の0.1容量%〜5容量%となるように、前記超音波振動を付与するようにするとよい。
【0013】
また、請求項6に記載するように、前記樹脂材料の充填開始直後から、前記製品キャビティに連通するゲートがシールされるまでの間、前記超音波振動を付与するようにするとよく、請求項7に記載するように、前記樹脂材料の充填完了直後に、前記金型に樹脂材料を供給する成形機のノズルを閉じるようにするとよい。本発明は、請求項8に記載するように、高精度・高品質が求められる光学レンズの成形に好適で、特に、請求項9に記載するように、前記眼鏡レンズの成形に好適である。また、眼鏡レンズを成形する場合は、請求項9に記載するように、成形後に表面処理を施すのが好ましい。
【0014】
上記方法は、請求項11〜16に記載の成形装置によって実施が可能である。
請求項11に記載の発明は、金型のキャビティに溶融状態の樹脂材料を充填し、冷却して所定形状の製品を得る成形装置において、製品を成形する製品キャビティと、ダミー製品を成形するダミーキャビティと、前記製品キャビティと前記ダミーキャビティとを連通接続するランナーとを有する金型と、前記ダミーキャビティの前記樹脂材料に、超音波振動を付与する超音波付与手段と、前記超音波振動手段による超音波振動の付与タイミングを制御する制御手段とを有する構成としてある。
この構成によれば、ダミー製品を成形するダミーキャビティに所定のタイミングで超音波振動を付与することにより、製品キャビティで成形される製品の転写性を向上させ、歪みを減少させることができる。
【0015】
また、請求項12に記載するように、金型のキャビティに溶融状態の樹脂材料を充填し、冷却して所定形状の製品を成形する成形装置において、製品を成形する複数の製品キャビティと、この製品キャビティを相互に連通接続するランナーと、前記ランナーの途中部位に設けられた樹脂溜まりとを有する金型と、前記樹脂溜まりの前記樹脂材料に、超音波振動を付与する超音波振動付与手段と、前記超音波振動手段による超音波振動の付与タイミングを制御する制御手段とを有する構成としてもよい。
この場合は、樹脂溜まりに所定の超音波振動を付与することで、製品キャビティで成形される製品の転写性を向上させ、歪みを減少させることができる。
【0016】
前記制御手段による前記超音波振動付与のタイミングは、請求項13に記載するように、前記ダミーキャビティ又は前記樹脂溜まりの少なくとも一部に供給が開始された後であって、前記ランナー内の樹脂材料が所定の粘性を有している間のタイミングであってもよいし、請求項14に記載するように、前記製品キャビティに樹脂材料を充填・圧縮した後、圧縮状態を保持しているタイミングであってもよい。
【0017】
前記金型は、請求項15に記載するように、ランナーに連通するスプルーを有していてもよい。また、請求項16に記載するように、前記樹脂溜まりを前記ランナーの中間に形成してもよい。さらに、スプルーとランナーとが連通する部分に、樹脂溜まりを形成してもよい。
本発明の成形装置は、請求項17に記載するように、高精度・高品質が求められる、光学レンズ(眼鏡レンズを含む)の成形に好適である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を、図面にしたがって詳細に説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態にかかる成形装置の金型を示す図で、(a)は金型の構成を説明する断面概略図、(b)はキャビティが形成された可動型の平面図である。
【0019】
[成形の範囲]
本発明の成形方法が適用可能な「成形」には、金型のキャビティに樹脂材料を射出して所定形状の製品を成形する射出成形が含まれ、キャビティに樹脂材料を充填した後にキャビティ内の樹脂材料を加圧する射出圧縮成形も含まれる。
【0020】
[成形材料]
本発明に用いられる成形材料の一例として、熱可塑性樹脂又はこの熱可塑性樹脂に有機物又は無機物を混合させた熱可塑性樹脂組成物を用いることができる。
【0021】
[金型の構成]
金型10は、固定型11と可動型12とから構成されている。可動型12には、所定形状の製品(光学レンズ等)を成形するための製品キャビティ17と、ダミーの製品を成形するダミーキャビティ18とが形成されている。また、製品キャビティ17とダミーキャビティ18とはランナー19で連結されている。
固定型11には、ランナー19に樹脂材料を供給するためのスプルー13が貫通形成されている。スプルー13には図示しない成形機のノズルが押し当てられて、前記ノズルから射出供給された樹脂材料が、スプルー13及びランナー19を介して製品キャビティ17及びダミーキャビティ18に供給される。
【0022】
また、ダミーキャビティ18に対応する位置には、収納部11aが形成されていて、この収納部11aに振動体15が設けられている。そして、この振動体15の先端が、型閉めの際に、コア15aを介して、ダミーキャビティ18に供給された樹脂材料に接触するようになっている。
振動体15の側面には、超音波振動子16が取り付けられ、この超音波振動子16の振動が、振動体15に付与されるようになっている。
【0023】
[振動付与手段]
超音波振動子16が振動すると、この振動が振動体15に伝達され、径方向の振動となって、金型10に付与される。
なお、振動体15は、超音波振動子16の駆動によって、節部を有しない振動を樹脂材料に付与するものであってもよい。この場合、振動体15の振動をダミーキャビティ18に付与するコア15aは、ダミーキャビティ18の内径とほぼ同一の外径を有するようにする。
また、特に図示はしないが、超音波振動子16と振動体15とを所定長さの棒状の振動ホーンで連結し、この振動ホーンを介して、超音波振動子16の振動を振動体15に伝達するようにしてもよい。
【0024】
振動体15及び超音波振動子16は、金属,セラミックス,グラファイト等を用いて形成することができるが、超音波振動の伝達損失を考慮すると、伝達損失の小さいアルミ合金,チタン合金等の金属で形成するのが好ましい。
振動体15の固定は、共振をできるだけ妨げないようにして行なう必要がある。振動体15が振動の節部を有しないようにするには、超音波振動子16にフランジ(図示せず)を設け、このフランジをボルト等で振動体15に固定するようにするとよい。
【0025】
超音波振動子16は、図示しない超音波発振器によって振動させられる。前記した超音波発振器は、温度変化に伴う共振周波数の変化、あるいは成形条件の変化に伴う音響的な負荷変動に対応するため、振幅制御回路付自動周波数追尾型の発振器であるのが好ましい。
また、必要な超音波出力が一個の振動子では要求される値に達しない場合には、超音波振動子16を複数個使用することも可能である。その際には、同じ振動特性をもつ超音波振動子16を必要な本数用意し、振動体15の外周面に均等間隔で取り付ければよい。
【0026】
さらに、大きな超音波振動を振動体15に付与するために、公知の超音波出力合成器を用いることもできる。この場合は、例えば、振動特性を損なわないように多角形(八角形以上)に形成した振動板の各辺に超音波振動子16を接合し、これら超音波振動子16を同一位相で振動させ、その出力を中央部に集めて、中央部に設けた共振棒から振動体15に振動を付与するようにするとよい。
【0027】
[超音波発振器]
ダミーキャビティ18の樹脂材料に超音波振動を付与する超音波発振器(図示せず)としては、例えば、本願出願人の出願に基づいて公開された特開平11−262938号公報等で周知のものを用いることができる。
【0028】
[振動周波数]
前記超音波発振器から発振される超音波振動の振動モードは、前記樹脂材料に所定の振動(振幅及び振動数)を付与することができるものであればよく、縦振動、横振動、径振動、ねじれ振動のいずれか、又はこれらの複合振動でもよい。
超音波振動の周波数は、1KHz〜1MHzが好ましく、成形時に樹脂材料に振動を有効に作用させるために、10KHz〜100KHzの範囲内で選択するのが好ましい。
また、超音波振動の最大振幅は、金型10を構成する材料の疲労強度で決定される。例えば、SUS系の材料で金型10を構成している場合には、最大振幅は20μm程度、ジュラルミンでは同40μm程度、チタン合金では同100μm程度とするのがよい。
【0029】
[超音波振動付与のタイミング]
超音波振動付与のタイミングは、樹脂材料の射出開始直後から、製品キャビティ17のゲートが、冷却した樹脂材料でシールされる間の任意の時である。なお、超音波振動を付与している間の充填完了直後に、図示しない成形機のノズルを閉じる(ノズルシャットする)ようにするとよい。
また、ダミーキャビティ18及び製品キャビティ17以外の空隙、この実施形態では、ダミーキャビティ18やランナー19等から、製品キャビティ17に流入する樹脂材料が、製品キャビティ17の全容積の0.1容量%〜5容量%、好ましくは、0.2容量%〜2容量%に相当する量になるように、超音波振動を付与するのが好ましい。
この量に達する時間は、製品となる製品の大きさにもよるが、製品が例えば眼鏡レンズである場合、充填開始から30秒〜60秒程度を目安とすることができる。この場合、眼鏡レンズが大きい場合は60秒程度となり、眼鏡レンズが小さい場合は30秒程度となる。
【0030】
上記構成の金型を用いた成形装置による光学レンズ成形の手順を、図2を参照しながら説明する。
まず、図2(a)に示すように、可動型12を固定型11に向けて移動させて型閉めを行う。
型閉め完了後、樹脂材料Mをスプルー13からランナー19をとおして、製品キャビティ17に供給する。このとき、樹脂材料Mの一部が、ランナー19をとおってダミーキャビティ18にも供給される。
【0031】
そして、図2(b)に示すように、樹脂材料Mの充填開始直後から、前記超音発信器を駆動させて、振動子15からダミーキャビティ18に超音波振動を付与する。
この場合、製品キャビティ17及びダミーキャビティ18への樹脂材料Mの充填が完了した後も、一定時間(例えば45秒間)加圧状態を保持し、この間、超音波振動の付与を継続するようにしてもよい。また、製品キャビティ17及びダミーキャビティ18への樹脂材料の充填が完了した後、ノズルを閉じ、保圧を行わないで、樹脂加圧を行いながら超音波振動の付与を行うようにしてもよい。なお、後者の場合は、製品の大きさに応じて一定時間(例えば60秒間)、超音波振動の付与を継続するのが好ましい。
【0032】
超音波振動の付与により、ダミーキャビティ18の樹脂材料が加熱されて溶融し、製品キャビティ17内に流入しようとする。(これを、この明細書では、「ポンプ効果」と称する)。そして、これにより、製品キャビティ17に充填された樹脂材料Mが加圧され、歪みを少なくするとともに、転写性を向上させることができる。
製品キャビティ17内の樹脂材料Mが冷却して製品キャビティ17のゲートが冷却固化した時点で、超音波振動の付与を止め、図2(c)に示すように可動金型12を固定金型11に対して離間方向に移動させて型開きを行い、製品Pを取り出す。取り出された製品Pには、製品部分Pa(光学レンズとなる部分)とダミー製品部分Pbとが形成されているので、次工程で製品部分Paのみを分離する。
【0033】
[第二の実施形態]
図3は、本発明の第二の実施形態にかかる成形装置の金型を説明する図で、(a)は金型の構成を説明する断面概略図、(b)はキャビティが形成された可動型の平面図である。
なお、この第二の実施形態では、光学レンズとしての眼鏡レンズを成形する場合を例に挙げて説明する。
金型20は、固定型21と可動型22とから構成されている。そして、可動型22に、製品を成形するための製品キャビティ27が複数形成されている。製品キャビティ27の各々は、ランナー29で連結されている。そして、固定型21に形成されたスプルー23を介して供給された樹脂材料が、ランナー29を経て、製品キャビティ27に充填され、所定形状の製品が成形されるようになっている。
【0034】
ランナー29の中間位置、この実施形態では、スプルー23とランナー29とが連通する部分に、樹脂溜まり28が形成されていて、製品(眼鏡レンズ)の成形を行う際に、所定量の樹脂材料がこの樹脂溜まり28に貯留されるようになっている。この樹脂溜まり28の容積は、製品キャビティ27の容積に対して3%以上とするのがよく、10%以上とするのが好ましい。
ただし、60%を超えると樹脂材料のロス量が多くなり、実用上好ましくないので、好ましくは3%〜60%、より好ましくは10%〜40%の範囲内とするのがよい。
【0035】
可動型22には、樹脂溜まり28に連通する貫通孔22bが可動型22の進退移動方向と同方向に形成されていて、この貫通孔22bに振動体25の一部が挿入されている。そして、この振動体25の先端部25aが、樹脂溜まり28の底部を形成している。
振動体25は、可動型22(固定型21の反対側)に取り付けられた保持部材22aによって支持されている。また、振動体25の側面には、超音波振動子26が取り付けられている。
なお、振動体25、超音波振動子26、音波発振器及びその他振動付与のための基本構成は第一の実施形態と変わりがないので、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0036】
超音波振動付与のタイミングは、第一の実施形態と同様としてもよいし、射出と同時としてもよい。また、第一の実施形態と同様に、樹脂溜まり28やランナー29から製品キャビティ27に流入する樹脂材料が、製品キャビティ27の全容積の0.1容量%〜5容量%、好ましくは、0.2容量%〜2容量%に相当する量になるように、超音波振動を付与するのが好ましい。
また、このような眼鏡レンズの成形方法は、前述の通り、本発明の成形方法、成形装置を用いることで得られるが、より好ましくは、更に眼鏡レンズの凸面が固定金型になるようにし、その固定金型に超音波振動を付与することである。
また、射出充填後に保圧をかけるよりも、ノズルシャットする方が、残留歪みを抑える点では好ましく、更に型締め力も高くする方が、歪み低減と設計通りのレンズ度数に近づく。保圧をかける場合は、型締め力を減らすと、残留歪みが小さくなる方向に進む。
【0037】
次に上記第二実施形態において、図4(a)〜図4(c)に示す金型を使用したメニスカス形状を有する眼鏡レンズの成形の好ましい手順について、図5のフローチャートとともに説明する。
尚、図4(a)〜図4(c)は、成形装置の金型の可動型22と固定型21の駆動状態及び製品キャビティ、樹脂溜まり、ランナーおよびスプルーを有するモールド構成体(23,27,28,29)と振動子25の配置を説明している。
まず、成形しようとするレンズの種類に応じて、金型を選択する。
プラス度数レンズ成形の場合には、中心肉厚が周辺部より厚い製品キャビティを有する金型を、また、マイナス度数レンズ成形の場合には、中心肉厚が周辺部より薄い製品キャビティを有する金型を用意する。
【0038】
ST(ステップ)1において、計量を行う。射出装置のホッパ(図示せず)に投入された原料樹脂を可塑化し、その可塑化された溶融樹脂を射出シリンダユニット内に導入して計量する。ここでは、製品キャビティ、樹脂溜まり、ランナーおよびスプルーを有するモールド構成体に必要な量の樹脂材料を計量する。
尚、計量は、初期操作後、連続成形中では、成形サイクルとしては、後述の冷却工程中に独立して操作されるのが一般的である。
【0039】
ST2において、樹脂圧縮条件の設定を行う。これは、予め、適正な圧力を製品キャビティの樹脂に付加するために、成形されるレンズ特性(レンズ形状およびレンズ度数など)に応じて、型締め力を調整するためのものである。無論、この樹脂圧縮条件は樹脂特性に応じて変化させ、樹脂特性に対しては、すべての成形条件において考慮される。
ST3、ST4において、パーティングラインで型閉じを行うとともに製品キャビティ容積の設定を行う。即ち、予め設定した製品キャビティ容積設定位置まで可動型を前進させる。このとき、製品キャビティの容積(肉厚)は、成形されるレンズ容積(肉厚)、つまり、取出し製品の肉厚より大きく拡大された状態にある。
【0040】
ST5において、射出を行う。計量工程によって計量された樹脂材料を射出ノズルの通路を通じてモールド構成体に射出する。つまり、射出装置の射出シリンダユニットに導入して計量した樹脂材料をスクリューの回転により射出する。すると、樹脂材料が射出ノズル、スプルーブッシュのスプルー、樹脂溜まり、ランナーおよびゲートを通じて製品キャビティ内に充填されていく。樹脂材料が製品キャビティに充填されるとき、射出速度は所定の速度に制御されている。また、製品キャビティは大きく拡大していることから、成形型との不適切な樹脂抵抗も発生せずに、射出充填が進行する。
【0041】
このとき、図4(b)に示すように、樹脂材料が樹脂溜まりに貯蔵される。また、樹脂材料の供給開始と同時に、超音波発信器を振動させて、振動子25から樹脂溜まり28内の樹脂材料に超音波振動を付与する。
ST6において、樹脂材料を型内に封じ込める。ノズルシャット機構(例えば、実用新案登録第2040188号、特許第3390781号)によって射出ノズルを直ちに閉じる。つまり、ノズルシャットピンをスプルー内に突出させて射出ノズルの通路先端を閉じる。これにより、樹脂材料は成形型内に封じ込められる。
【0042】
ST7において、樹脂加圧を行う。成形装置の型締め装置(図示せず:例えば、前述の特許第3390781号)で圧縮を行い、成形型内に封じ込められた樹脂材料を圧縮、加圧する。
前述の超音波振動は、この工程まで(ST5〜ST7)継続するのが好ましい。特に、ノズルシャット機構を使用することにより、より超音波振動の効果を促進させることができる。
無論、ノズルシャット機構ではなく、保圧による方法も可能である。
即ち、製品キャビティ27,27に樹脂材料Mが充填された後、金型20は圧縮状態を一定時間(例えば、充填完了直後にノズルシャットをした場合で60秒、加圧状態を保持する場合は45秒)維持し、この間、超音波振動を継続するのが好ましい。
【0043】
ST8において、冷却を行う。これには、成形型の各部の温度が、成形するレンズ特性に応じて所定の設定された温度になるように、金型温度調節装置(図示せず)によって温度制御を行う。
キャビティに充填された樹脂は、圧縮された状態で冷却が進行していくにつれ、固化され、収縮されて、所定の製品形状に成形されていく。
ST9において、離型工程では、冷却工程終了後に、所定期間、可動型と固定型との相対位置が略一定に維持された状態で、製品キャビティ内の樹脂材料にかかる圧力を低下させ、この後、固定型に対して可動型を型開きさせる。ST10において、そして、型が開かれ、製品がエジェクトされる。
【0044】
この実施形態の成形金型20によれば、製品の複数個取りを行うことができるので、生産効率に優れているという利点がある。
次に、前記製品の眼鏡レンズの表面処理方法について説明する。
眼鏡レンズとしては、物理的、化学的耐久性を付与させるために表面処理を施すことが好ましい。
ここでは、前記エジェクトされた製品がゲートカット処理され、円形の眼鏡レンズ形状になった状態での表面処理について説明する。
【0045】
〔レンズの表面処理〕
表面処理層を形成する被膜は、ハードコート層、酸化物被覆層(反射防止膜)、耐衝撃層、撥水膜層、下地層等を少なくとも二種以上組み合わせた複合構造の被膜構成が好ましい。通常は、プラスチックレンズ基材上に、耐衝撃層、ハードコート層、酸化物被覆層(反射防止膜)、撥水膜層の膜構成か、ハードコート層、酸化物被覆層(反射防止膜)、撥水膜層の膜構成が一般的である。また、ハードコート層のみや密着性の補助などの機能性膜としての下地層を有する膜構成も存在する。
【0046】
ハードコート層を形成する基質材料としては、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂等があるが、特に有機ケイ素系被覆層が好ましく、例えば、下記一般式で示される有機ケイ素化合物および/若しくはその加水分解物を含むコーティング液、又は下記一般式で示される有機ケイ素化合物および/若しくはその加水分解物と酸化物微粒子とを含むコーティング液を基材上に塗布、硬化する。(例えば、特公平3−51733号公報、WO99/57212公報等)
R1 a R2 b Si(OR3 )4−(a + b)
【0047】
(ここで、R1 ,R2 は炭素数が1〜10のアルキル、アリール、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール、アルケニル、またはエポキシ基、(メタ)アクリルオキシ基、メルカプト基、アミノ基、もしくはシアノ基を有する有機基でSi−C結合によりケイ素と結合されるものであり、R3は炭素数が1〜8のアルキル基、アルコキシアルキル基、アシル基、フェニル基、アリルアルキル基であり、aおよびbは0、1、または2であり、a+bが1または2である。)
これらの有機ケイ素化合物は、一種のみならず二種以上を併用して使用することも充分可能である。
【0048】
また、前記コーティング液に含まれる酸化物微粒子には、とくに制限はないが、例えば、ケイ素、アンチモン、チタン、アルミニウム、スズ、タングステン、ジルコニウム等が挙げられる。これらの酸化物微粒子は粒径が、例えば1〜300nmであり、該微粒子を水、有機溶媒またはこれらの混合溶媒に分散させたコロイド溶液の形で用いられ、硬化膜の屈折率、耐擦傷性を高め、さらに耐水性を向上させるためのものである。基材の屈折率に応じて、干渉縞が発現しないように、前記酸化物微粒子の種類を調製することが好ましい。
【0049】
前記コーティング液は、反応を促進し、低温で硬化させるために、さらに硬化剤を含有することもできる。
例えば、具体的なコーティング液(屈折率1.50程度)の調製および硬化被膜の形成方法は下記の通りである。
攪拌手段を備えたガラス製の容器にγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン47重量部、熱可塑性ポリウレタン32重量部、酢酸10重量部、ジアセトンアルコール40重量部を加え、攪拌しながら、0.1規定塩酸12重量部を滴下する。滴下終了後、24時間攪拌を行い、加水分解物を得る。ついで、イソプロピルアルコール分散シリカ微粒子(固形分30%、平均粒子径15ミリミクロン)120重量部、酢酸10重量部、ジアセトンアルコール56重量部を加え、2時間攪拌する。続いてプロピレングリコールモノメチルエーテル48重量部、イソプロピルアルコール24重量部、硬化剤としてアルミニウムアセチルアセトン5重量部、さらに滑剤としてシリコーン系界面活性剤0.3重量部を加え、十分攪拌した後、48時間熟成を行い、コーティング液を調製する。
コーティング方法として、例えば、ディッピング方法、スピンコート方法等が好ましく用いられる。
【0050】
反射防止膜は単層、多層ともに用いることができ、多層膜は、低屈折率層と高屈折率層とを交互に積層した膜構成が使用できる。被膜の酸化物被覆層では、単層または2層以上の金属酸化物被覆層である。酸化物を構成する金属成分としては、例えば、アルミニウム、セリウム、ハフニウム、インジウム、ランタン、ネオジウム、アンチモン、スカンジウム、ケイ素、タンタル、チタン、イットリウム、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0051】
そして、真空蒸着法、イオンビーム蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング、イオンクラスタービーム蒸着等により成膜することができる。
例えば、具体的には、有機ケイ素系被覆層を施したレンズ基材、または被覆前の基材直接に、6.7×10−3Pa以下の圧力でSiO2を約0.5μの膜厚まで真空蒸着し、その上にZrO2を約λ/17(λは550mμ)蒸着してから、その上にSiO2を、2物質の合計の光学的膜厚が約λ/4になるまで蒸着する。そして、その上にZrO2をλ/2蒸着した後、その上にSiO2をλ/4の膜厚になるまで蒸着して、酸化物被覆層である反射防止膜を有するプラスチックレンズを得る。
【0052】
撥水膜層は反射防止膜上に形成することが効果的で好ましく、例えば、フッ素含有シラン系化合物をフッ素系溶媒に溶解して撥水性薄膜材料得て、該材料を多孔性材料の焼結フィルターに含浸させ、例えば、加熱温度:200〜600℃、真空蒸着装置内の真空度:1.3×10− 1〜10− 3Pa、蒸着速度:1×10−3mg/cm2秒〜1×10−5mg/cm2秒の製造条件下で加熱しながら真空蒸着にてプラスチック製光学部材上に成膜する。
耐衝撃膜層は、基材に直接、即ち、ハードコート層の下層に形成し、例えば、その材料としては熱可塑または熱硬化型のポリウレタン系樹脂を使用でき、塗布条件は、平均的には、例えば、100℃〜140℃、膜厚0.05〜8μm程度で用いられる。
【0053】
[実施例]
第一の実施形態の金型を用いて眼鏡レンズを成形し、本発明の効果を検証した。眼鏡レンズ及び射出成形の諸条件は以下のとおりである。
樹脂材料:ポリカーボネート系樹脂
成形方法:射出圧縮成形(第一の実施形態の成形方法)
成形温度:250℃
眼鏡レンズ径:直径(2R)=77mm
眼鏡レンズ最小肉厚:1.4mm
眼鏡レンズ度数(目標度数):−3.84(D)
超音波振動周波数:19KHz
超音波振動の振幅:5μm
超音波振動の付与時間:60sec
保圧圧力:85MPa
加圧状態の保持時間: 45sec
【0054】
なお、比較例では、超音波振動を付与しない以外は上記の実施例と同一の条件で眼鏡レンズの射出成形を行った。
上記の実施例及び比較例の結果を以下の表に示す。
尚、評価方法は以下のとおりである。
【0055】
〔歪評価方法〕
ヘイドン(HEIDON)社の歪計(Strain Detector)を使用し、直交ニコル法により、目視で判定した。
判定基準は、歪計の透過窓での目視において、レンズの中心部半径35mm以内の領域において、全体にわたり著しく、濃く着色のあるものを、「×」、光学的に着色が見られないものを、「○」とした。
【0056】
〔度数評価方法〕
HOYA製 AL−3300(自動レンズメータ)を使用して測定した。
目標度数に対して、±0.125(D)以内に入るものを、良品、それを超えるものを度数不良品として判定する。
尚、眼鏡レンズとしては、通常、レンズ度数は、0.25(D)ピッチで設定されるが、本実施例では、その実用的なレンズ度数ではなく、任意の目標度数を設定し、それに対する偏差により、転写精度を評価した。
【0057】
【表1】
【0058】
このように、本発明によれば、歪み及び度数とも通常の射出圧縮成形に比較して大幅に向上した。従って、超音波振動付与による加熱作用とポンプ作用を利用しながら、製品キヤビティー内の溶融状態の樹脂材料に振動圧力を加えることにより、歪みの発生を効果的に抑制し、かつ、転写性も大幅に向上させることができるということを確認することができた。
【0059】
本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は上記の実施形態によりなんら限定されるものではなく、本発明の適用範囲内で種々に変更することが可能である。
例えば、上記の実施形態では射出圧縮成形装置を例に挙げて説明したが、本発明の方法及び成形装置は他の射出成形装置にも適用が可能である。
また、上記の第二の実施形態では、二つの製品キャビティ27のほぼ中間のスプルー23との連結部分に樹脂溜まり28を設けているが、ランナー29の途中部位であれば、これ以外の他の部位に形成してもよい。
【0060】
また、図6は、ノズルシャット機構30を用いた場合における好ましい樹脂溜まりの形状を示す斜視図である。図6において、第二の実施形態の金型と同一部材、同一部分には同一の符号を付している。なお、符号27aはゲート部である。この変形例では、前記第一の実施形態における金型の直径77mmのレンズに対して、樹脂溜まり28はスプルー部23とランナー部29との結合部に形成され、この樹脂溜まり28の擬似円形部の直径は20mm〜40mm、厚みは2mm〜4mmのものが好ましく用いられる。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、射出成形を行う際の圧力を高めたり、高精度な金型温度調整や冷却時間の調整を行うことなく、簡単な方法で転写性を飛躍的に向上させ、かつ、歪みをきわめて小さくして、高精度・高品質の製品、例えば眼鏡レンズのような光学レンズを成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかる成形装置の金型を示す図で、(a)は金型の構成を説明する断面概略図、(b)はキャビティが形成された可動型の平面図である。
【図2】第一の実施形態における製品成形の手順を示す図である。
【図3】本発明の第二の実施形態にかかる成形装置の金型を示す図で、(a)は金型の構成を説明する断面概略図、(b)はキャビティが形成された可動型の平面図である。
【図4】第二の実施形態における製品成形の手順を示す図である。
【図5】第二の実施形態における眼鏡レンズ成形のフローを示す図である。
【図6】樹脂溜まりの変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10,20 金型
11,21 固定型
12,22 可動型
13,23 スプルー
15,25 振動体
16,26 超音波振動子
17,27 製品キャビティ
18 ダミーキャビティ
19,29 ランナー
28 樹脂溜まり
Claims (17)
- 金型のキャビティに溶融状態の樹脂材料を充填し、冷却して所定形状の製品を得る成形方法において、
前記製品を成形する製品キャビティと、ダミー製品を成形するダミーキャビティと、前記製品キャビティと前記ダミーキャビティとを連通接続するランナーとを有する金型を準備し、
前記製品キャビティに前記樹脂材料を充填するとともに、前記ダミーキャビティの少なくとも一部に溶融状態の前記樹脂材料を供給し、
前記ダミーキャビティの前記樹脂材料に、所定のタイミングで超音波振動を付与すること、
を特徴とする超音波振動を利用した成形方法。 - 金型のキャビティに溶融状態の樹脂材料を充填し、冷却して所定形状の製品を成形する成形方法において、
前記製品を成形する複数の製品キャビティと、この製品キャビティを相互に連通接続するランナーと、前記ランナーの途中部位に設けられた樹脂溜まりとを有する金型を準備し、
前記樹脂溜まりに前記樹脂材料を供給し、前記複数の製品キャビティの全てに前記樹脂材料を充填するとともに、
前記樹脂溜まりの前記樹脂材料に、所定のタイミングで超音波振動を付与すること、
を特徴とする超音波振動を利用した成形方法。 - 前記所定のタイミングが、前記ダミーキャビティ又は前記樹脂溜まりの少なくとも一部に供給が開始された後であって、前記ランナー内の樹脂材料が所定の粘性を有している間であることを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波振動を利用した成形方法。
- 前記製品キャビティに樹脂材料を充填・圧縮した後、圧縮状態を保持している間に、前記超音波振動を付与することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超音波振動を利用した成形方法。
- 前記ダミーキャビティ及び前記製品キャビティ以外の空隙から前記製品キャビティに流入する樹脂材料の量が、前記製品キャビティに充填される樹脂材料の0.1容量%〜5容量%となるように、前記超音波振動を付与することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の超音波振動を利用した成形方法。
- 前記樹脂材料の充填開始直後から、前記製品キャビティに連通するゲートがシールされるまでの間、前記超音波振動を付与することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の超音波振動を利用した成形方法。
- 前記樹脂材料の充填完了直後に、前記金型に樹脂材料を供給する成形機のノズルを閉じることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の超音波振動を利用した成形方法。
- 前記製品が光学レンズである、請求項8に記載の超音波振動を利用した成形方法。
- 前記光学レンズが眼鏡レンズであり、更に得られた眼鏡レンズに表面処理が施される工程を加えたことを特徴とする請求項7に記載の超音波振動を利用した成形方法。
- 請求項8又は9に記載の成形方法により製造されたことを特徴とする光学レンズ。
- 金型に形成したキャビティに、樹脂材料を充填・圧縮し、所定形状の製品を成形する成形装置において、
製品を成形する製品キャビティと、ダミー製品を成形するダミーキャビティと、前記製品キャビティと前記ダミーキャビティとを連通接続するランナーとを有する金型と、
前記ダミーキャビティの前記樹脂材料に、超音波振動を付与する超音波振動付与手段と、
前記超音波振動手段による超音波振動の付与タイミングを制御する制御手段と、
を有することを特徴とする成形装置。 - 金型に形成したキャビティに、樹脂材料を充填・圧縮し、所定形状の製品を成形する成形装置において、
製品を成形する複数の製品キャビティと、この製品キャビティを相互に連通接続するランナーと、前記ランナーの途中部位に設けられた樹脂溜まりとを有する金型と、
前記樹脂溜まりの前記樹脂材料に、超音波振動を付与する超音波振動付与手段と、
前記超音波振動手段による超音波振動の付与タイミングを制御する制御手段と、
を有することを特徴とする成形装置。 - 前記制御手段は、前記ダミーキャビティ又は前記樹脂溜まりの少なくとも一部に供給が開始された後であって、前記ランナー内の樹脂材料が所定の粘性を有している間のタイミングで前記超音波振動を付与することを特徴とする請求項11又は12に記載の成形装置。
- 前記制御手段は、前記製品キャビティに樹脂材料を充填・圧縮した後、圧縮状態を保持しているタイミングで、前記超音波振動を付与することを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載の成形装置。
- 前記金型がランナーの他に、このランナーに連通するスプルーを有していることを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載の成形装置。
- 前記樹脂溜まりが前記ランナーの中間に位置していることを特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載の成形装置。
- 前記製品が光学レンズである、請求項11〜16のいずれかに記載の成形装置。
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