JP2004322079A - 被膜性能の優れる無方向性電磁鋼板と絶縁被膜処理剤および絶縁被膜処理方法 - Google Patents

被膜性能の優れる無方向性電磁鋼板と絶縁被膜処理剤および絶縁被膜処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 Cr化合物を含まない燐酸塩−エマルジョン樹脂系の絶縁被膜における溶液の塗れ性、吸湿性、焼き付性や溶接性、打ち抜き性等を改善し、従来のCr化合物含有絶縁被膜剤と同等以上の被膜特性を持つ無方向性電磁鋼板とその絶縁被膜剤及び被膜形成法を提供する。
【解決手段】 Al/Caの燐酸塩と、粒子径0.04〜10μmの超微粒子エマルジョン樹脂を20%以上含有するエマルジョン樹脂と、水溶性有機化合物、水酸化物、酸化物を配合した被膜剤により処理され、被膜成分中の有機成分が燐酸塩100質量部あたり固形分換算で5〜40質量部で、表面粗度がRa0.10〜0.50μmである無方向性電磁鋼板。また絶縁被膜剤は、Al/Caの第一燐酸塩100質量部に対し、粒子径0.04〜10μmのエマルジョン樹脂5〜40質量部と水溶性有機化合物0.5〜10質量部からなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、無方向性電磁鋼板の製造において、Cr化合物を含有しない処理剤を適用するものであり、高速ラインにおける塗れ性が極めて優れると共に、焼付け後の絶縁被膜の性状として、打ち抜き性、溶接性、密着性、占積率、外観等被膜特性の優れる有機−無機系絶縁被膜剤を有する製品と処理剤及びそれを用いた絶縁被膜形成方法に関する。
周知のごとく、無方向性電磁鋼板をモーターやトランスの鉄心に使用する場合には、所定の形状に打ち抜いた後、所定枚数積み重ね、溶接、カシメ或いは接着等により鉄心とされる。また、この際、必要に応じて歪焼鈍が施される。通常、この無方向性電磁鋼板表面には電気絶縁被膜処理が施される。この絶縁被膜としては、絶縁性の他に打ち抜き性、溶接性、耐食性、密着性、占積率等が重要で、焼鈍工程を必要とする場合には、焼鈍後の密着性、絶縁性、耐食性等も重要となる。
従来絶縁被膜剤としては、無機系、有機系、有機−無機混合系被膜が使用条件や目的に応じて適用されてきた。一般に、無機系被膜は耐熱性や溶接性は優れるが打ち抜き性が劣る。一方、有機被膜の場合には打ち抜き性、密着性は優れるが耐熱性が悪く、溶接性が劣る欠点がある。このような両者の欠点を解決すべく、中間的な特性が得られる有機−無機系被膜が用いられるようになった。
有機−無機系被膜としては、特許文献1には、燐酸系、クロム酸系の1種又は2種以上と有機樹脂の混合被膜を形成するに際し、処理液中に有機樹脂粒子を添加して表面粗さを2〜10μmHmaxとする打ち抜き性と溶接性の優れた絶縁被膜形成法が提案されている。
特許文献2には、歪取り焼鈍後の被膜特性が優れた無方向性電磁鋼板の製造法として、CrO3 100質量部、Al,Mg,Ca,Znから選ばれる酸化物の1種又は2種以上20〜40質量部、粒子径0.2〜0.5μmに調整したアクリル、スチレン、酢ビ及び又はこれらの共重合体殻なる樹脂の1種又は2種以上の微粒子エマルジョン樹脂溶液10〜60質量部、粒子径を1〜50μmに調整したメチルメタアクリレート、ポリアクリルニトリル、ポリスチレン、セルローズ、シリコン、メラミン、フェノール、ポバール樹脂及び/又はこれらの共重合体、架橋体の1種又は2種以上を2〜30質量部からなるものが開示されており、これにより、打ち抜き性、溶接性が良好で且つ、歪取り後の潤滑性、絶縁性、耐蝕性が著しく改善されることが述べられている。
特許文献3には、本発明と同様なCr化合物を含有しない被膜剤が提案されている。上記公報によると燐酸Alを含有する水溶液とPH1〜3の合成エマルジョン樹脂とを、両者の不揮発分の割合を想定して混合した水溶液、さらには上記水溶液に平均粒子径5〜15μmの粗粒子の架橋体樹脂粉体を添加する被膜組成物が提案され、また、この処理条件として、加熱温度250〜500℃で形成させることが記載されている。
特許文献4には、同様にCr化合物を含有しない処理剤として、固形分換算で第一燐酸Al100質量部に対し、エマルジョン樹脂6〜56質量部と添加剤としてAl,Mg,Ca,Znから選ばれる有機酸塩を0.5〜10質量部含有する無方向性電磁鋼板用表面処理剤が提案されている。これによれば、有機酸塩の添加により焼付け後の耐吸湿性が向上し、ひずみ取り焼鈍時の耐焼き付性が向上することが述べられている。
しかしながら、これら従来技術おいては、絶縁被膜の塗れ性や耐吸湿性及び耐焼き付性問題は、需要家における使用条件によっては未だ十分とは言えず、改善が望まれている。
特開昭52−33846号公報 特開平3−240970号公報 特開平5−78855号公報 特開平11−131250号公報
電磁鋼板の製造や使用時における作業環境の問題からCrを含有しない絶縁被膜剤の開発は重要である。しかしながら、Crを含有しない従来の絶縁被膜においては、被膜中に残存する微量のフリー燐酸による吸湿性やそれによる焼鈍時の焼き付性の問題がある。更には、Cr化合物による特有の被膜充填効果による緻密性や塗れ性低下等の問題が解決されていない。特に、近年の高速の塗布・焼付け処理ラインにおける液の塗れ性問題とフリー燐酸の問題等からもたらされる打ち抜き性、溶接性や外観不良の問題は根強く更なる改善が望まれている。
本発明はCr化合物を含まない燐酸塩−エマルジョン樹脂系の絶縁被膜における溶液の塗れ性、吸湿性、焼き付性や溶接性、打ち抜き性等を改善すべく考案されたものである。これにより、従来のCr化合物含有絶縁被膜剤と同等以上の被膜特性を持つ無方向性電磁鋼板とその絶縁被膜剤及び被膜形成法を提供することを目的とし、以下の構成を要旨とする。
(1) Al及び/又はCaの燐酸塩と粒子径0.04〜10μmのエマルジョン樹脂と水溶性有機化合物、水酸化物、酸化物の中から選ばれる1種又は2種以上とを配合した被膜剤により処理され、該被膜成分中の有機成分が燐酸塩100質量部あたりの固形分換算で5〜40質量部であり、表面粗度がRa値で0.10〜0.50μmであることを特徴とする無方向性電磁鋼板。
(2) 粒子径0.04〜0.19μmの超微粒子エマルジョン樹脂を質量比で全エマルジョン樹脂の20%以上含有するエマルジョン樹脂を用いることを特徴とすることを特徴とする(1)の無方向性電磁鋼板。
(3) (1)の水溶性有機化合物、水酸化物、酸化物として、Ni,Co,Sr,Fe,Cu,Mnから選ばれる前記化合物の1種又は2種以上を燐酸塩100質量部あたり前記金属として0.1〜15質量部含有することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
(4) Al及び/又はCaの第一燐酸塩100質量部に対し、粒子径0.04〜10μmのエマルジョン樹脂の1種又は2種以上の合計で5〜40質量部と水溶性有機化合物、水酸化物、酸化物の中から選ばれる1種又は2種以上の合計で0.5〜10質量部とからなることを特徴とする無方向性電磁鋼板用絶縁被膜剤。
(5) エマルジョン樹脂として、粒子径0.04〜0.19μmの超微粒子エマルジョン樹脂を質量比で全エマルジョン樹脂の20%以上、残部を粒子径0.20〜10μmの粗粒子エマルジョン樹脂からなることを特徴とする(4)の無方向性電磁鋼板用絶縁被膜剤。
(6) エマルジョン樹脂として、Tg20〜100のアクリル、スチレン、酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、メラミン、ポリウレタン、アルキッド、イソシアネート、エポキシ樹脂の1種又は2種以上を用い、樹脂を構成する乳化剤を質量比で樹脂固形分の0.1〜8%添加することを特徴とする(4)(5)の無方向性電磁鋼板用絶縁被膜剤。
(7) (4)の水溶性有機化合物、水酸化物、酸化物として、Ni,Co,Sr,Fe,Cu,Mnから選ばれる水溶性有機化合物、水酸化物、酸化物の平均粒子径3μm以下の粒子又は水溶物の1種又は2種以上を前記金属として0.1〜15質量部含有することを特徴とする無方向性電磁鋼板用絶縁被膜剤。
(8) 水酸化物、酸化物が粒子径500nm以下の水溶液として安定なコロイダル物質であることを特徴とする(4)〜(7)の無方向性電磁鋼板用絶縁被膜剤。
(9) (8)のコロイダル物質の形態として、それぞれの金属元素化合物単体及び/又はSiO2或いはAl23との複合コロイダル物質であることを特徴とする無方向性電磁鋼板用絶縁被膜剤。
(10)仕上げ焼鈍後の無方向性電磁鋼板表面に(4)〜(9)の絶縁被膜剤を乾燥後質量で片面あたり0.5〜7.0g/m2となるように塗布し、160〜300℃で焼付け処理することを特徴とする無方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法。
本発明によれば、Cr化合物を含まない燐酸塩−エマルジョン樹脂系の絶縁被膜における溶液の塗れ性、吸湿性、焼き付性や溶接性、打ち抜き性等を改善し、従来のCr化合物含有絶縁被膜剤と同等以上の被膜特性を持つ無方向性電磁鋼板とその絶縁被膜剤及び被膜形成法を提供することが可能となる。
本発明者等は、Cr化合物を含有しない燐酸塩−エマルジョン樹脂を主成分とする半有機系絶縁被膜における処理工程と被膜特性の欠点である高速塗布・焼付けラインにおける塗れ性不良と焼付け後被膜の吸湿性、焼鈍時の焼き付性やこれによりもたらされる打ち抜き性や溶接性不良の問題を解決すべく、液組成や焼付け条件の改善に取り組んだ。即ち、従来の絶縁被膜技術では、高速ライン、特に150m/分以上のような高速塗布では、液の塗れ性が十分でなく、均一塗布が困難になり安定した塗布膜が得られない問題があった。このため、生産性を阻害するような低速通板や塗れ性向上のため塗布量増加等の作業条件の必要が生じる。また、本発明のように被膜成分にCr化合物を含有しない被膜組成の場合、被膜に残存するフリー燐酸の問題から、焼き付け後の被膜のベタツキや需要家におけるひずみ取り焼鈍時の焼き付き性増加等の問題がある。
本発明者等はこのような問題を解決すべく溶液成分や処理条件の研究を行った。その結果、主成分として、Al及び/又はCaの燐酸塩に対し、粒子径0.04〜10μmのエマルジョン樹脂と水溶性有機化合物を用い、望ましくはエマルジョン樹脂を超微粒子と粗粒子の複合とし、またTgを一定域に制御することにより、溶液の塗れ性が極めて優れ、被膜性能が極めて改善することを知見した。
更に、この溶液にNi,Co,Sr,Fe,Cu,Mnの有機酸塩、超微粒水酸化物、酸化物の1種又は2種以上を添加することにより、焼き付け被膜の吸湿性、耐蝕性やひずみ取り焼鈍における耐焼き付性の顕著な改善効果が得られることを知見し、本発明を開発することに成功したものである。以下に本発明を詳細に説明する。
本発明においては、先ず、その絶縁被膜処理剤に特徴があり、その処理剤により得られる美麗で均一な被膜を有する無方向性電磁鋼板の絶縁被膜組成が基本となる。即ち、主成分として、Al及び/又はCaの燐酸塩と粒子径0.04〜10μmのエマルジョン樹脂及び水溶性有機化合物を主成分として含有する処理剤の乾燥膜からなり、有機成分が固形分質量で5〜40質量部であり、絶縁被膜表面粗度が平均粗さRaで0.10〜0.50である無方向性電磁鋼板に特徴がある。
この際、エマルジョン樹脂として、粒子径0.04〜0.19μmの超微粒子エマルジョン樹脂を質量比で全エマルジョン樹脂の20%以上含有させることにより、表面外観と密着性、溶接性、耐蝕性等に優れる製品が得られる。
更に、添加剤としてNi,Co,Sr,Fe,Cu,Mnの中から選ばれる有機酸塩又は水酸化物の平均粒子径3μm以下の粒子又は水溶物の1種又は2種以上を燐酸塩100質量部あたり0.5〜15質量部添加することにより、焼き付け後被膜の緻密性、ベタツキ、耐蝕性の他、歪取り焼鈍における焼き付性が更に優れた被膜が得られる。
また、本発明で用いられるエマルジョン樹脂成分としては、Tg20〜100℃のアクリル、スチレン、酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、メラミン、ポリウレタン、アルキッド、イソシアネート、エポキシ樹脂の1種又は2種以上が用いられる。なおこれらの樹脂の共重合体もしくは架橋体を用いても良い。なお、Tgとはガラス転移温度(glass transition temperature)である。
超微粒子エマルジョン樹脂と水溶性樹脂は塗れ性向上や、絶縁被膜表面の有機成分の均一な被覆作用を有し、被膜を均一化することから、絶縁被膜の耐熱性、緻密性、絶縁性、耐蝕性等の向上に寄与する。特に、超微粒子エマルジョン樹脂は、鋼板表面との被覆性、吸着性を著しく改善し、超微粒子エマルジョン樹脂製造過程において付与される乳化剤層の効果と相俟って、粒径0.20〜0.50μmの通常市販されているエマルジョン樹脂の場合に比較して画期的な塗れ性改善効果をもたらす。これにより、高速ラインの塗布処理においても極めて良好な塗布作業性が得られる。特に、粒子径0.04〜0.14μmの場合には、超微粒子による塗れ性改善効果が大きく、通常のエマルジョン樹脂に界面活性剤を追加添加しても得られないような鋼板への塗れ性の向上効果が得られる。
また、本発明においては、この超微粒子エマルジョン樹脂による塗れ性改善効果と複合的に使用される粗粒子エマルジョン樹脂による均一な球面状凹凸形状制御効果により均一な塗布膜表面を可能にし、被膜特性の安定向上効果が達成される。この粒子径は0.20〜10μmの物を用いるのが好ましい。特に粗い粒子径を有するエマルジョン樹脂を使用しようとする場合には、三井化学製ケミパールのWタイプ、Aタイプ等の粗粒子エマルジョン樹脂を用いれば安定した溶液の調整が可能である。粗粒エマルジョン樹脂を複合使用することにより、均一な表面の微細突起が生じて滑り性、溶接性等の改善に寄与する。
以上のような構成のエマルジョン樹脂を用いることで、絶縁被膜剤処理後の鋼板の表面粗度はRa値0.10〜0.50μmで安定した制御が可能である。
また、本発明のCr化合物を含有しない被膜組成においては、フリー燐酸分の影響で吸湿性、耐蝕性、溶接性等において不利である。溶接性対策としては、粗粒子エマルジョン樹脂が併用される。この粗粒子エマルジョン樹脂により作られる表面の微細な凹凸形状は紛末添加の場合のように凝集物を生じないため、均一な凹凸形状が形成される。この結果、溶接性は勿論のこと、絶縁被膜の滑り性を向上させる。そして、粒子径0.04〜0.19μmの超微粒子エマルジョン樹脂を全エマルジョン樹脂の20質量部以上含有するような樹脂組成とすることで、優れた塗れ性と被膜特性の両立が可能である。
水溶性有機化合物としては、特に限定するものではないが、OH含有の有機化合物が作業性に優れている。ブチルアルコール、シクロヘキサノール、フルフリルアルコール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ポリビニルアルコール、ポニビニルブチラール等が代表的なものである。これらの水溶性有機化合物は、超微粒子と粗粒子エマルジョン樹脂により作られる点状の有機物層の間を縫うように被膜層全体に均一な有機物層を形成する。この結果、超微粒子による効果と相俟って、打ち抜き性改善効果をより高めることが出来る。また、フリー燐酸の一部とも反応して、ベタツキ、耐蝕性、焼き付性等の改善にも寄与する。
本発明におけるもう一つの特徴は、添加剤としてNi,Co,Sr,Fe,Cu,Mnから選ばれる有機酸塩、水酸化物、酸化物の平均粒子径3μm以下の粒子又は水溶物の1種又は2種以上を添加することにある。前述の如く、Cr化合物を含有しない燐酸塩主成分被膜においては、フリー燐酸の制御と被膜の充填作用による緻密化が重要で、耐吸湿性(ベタツキ)、耐蝕性、耐焼き付性、溶接性を如何に改善するかが重要な問題である。本発明者らは、膨大な試験による改善研究を進めた結果、Ni,Co,Sr,Fe,Cu,Mnから選ばれる有機酸塩、水酸化物、酸化物の平均粒子径3μm以下の粒子又は水溶物の1種又は2種以上を添加することにより、劇的な耐吸湿性(ベタツキ)、耐蝕性、耐焼き付性、溶接性改善効果を見出した。
特に、添加剤としては、水溶性の有機酸塩のほか、粒子径500nm以下とした水酸化物、酸化物のコロイダル物質を添加することにより、溶出燐防止や被膜の緻密化作用が大きい。この結果、耐蝕性、焼鈍時の耐焼付き性等において極めて大きい改善効果が得られる。
添加剤添加においては、燐酸塩100質量部当たり0.1〜15質量部で顕著な改善が見られる。
添加量は、フリー燐酸の量に応じてコントロールするのが良い事から、燐酸塩製造時のAl,Ca酸化物(水酸化物)/燐酸で表されるモル比や乾燥条件等に応じて添加するとより好ましい。
本発明溶液の適用にあたってはさらに公知技術である界面活性剤の添加を行ってもよい。特に、塗布条件(ロール条件、鋼板表面性状等)が劣る場合には若干の補助効果を発揮する。
本発明の絶縁被膜剤の焼付け条件としては、板温で160〜300℃として焼付け処理が行われる。
膜厚は使用目的、用途に応じて決められるが、本発明液を適用する場合には0.5〜7.0g/m2の範囲であれば、均一な塗布が可能である。
次に、本発明における限定理由を述べる。
本発明の製品は、以下のような処理剤を用いることにより達成される。
本発明における処理剤の第1の特徴はAl及び/又はCaの燐酸塩100質量部に対し、粒子径0.04〜10μmのエマルジョン樹脂および水溶性樹脂の1種又は2種以上からなる有機成分として5〜40質量部の範囲で添加することが特徴である。これにより焼付け後の表面粗さとして、平均粗さRaで0.1〜0.5μmの製品が得られる。
この際、エマルジョン樹脂として粒子径0.04〜0.19μmの超微粒子樹脂を質量比で全エマルジョン樹脂の20%以上含有するエマルジョン樹脂を用い、残部を0.20〜10μmのエマルジョン樹脂とすることにより、塗れ性、外観、密着性、溶接性、打ち抜き性等が極めて優れた被膜特性が得られる。エマルジョン樹脂の粒子径は、均一な粒度分布を持ったもの、或いはブロードな粒子径を持ったもの何れによって液調整しても良い。
まず、本発明に用いる燐酸塩はAl及び/又はCaに限定される。これは低温焼付けの無方向性電磁鋼板の表面処理剤においては、Al,Ca以外の成分では低温短時間での増膜が困難であり、耐熱性が劣るためである。
エマルジョン樹脂の粒子径は0.04〜10μmの1種または2種以上が適用される。本発明では、超微粒子エマルジョン樹脂を一定量配合するのが良好な塗れ性と被膜特性向上効果を得るのに良い。これは、超微粒子エマルジョン樹脂により、塗れ性の極めて良好な改善効果が得られることによる。特に、粒子径0.04〜0.19μmの超微粒子エマルジョン樹脂を質量比で全エマルジョン樹脂の20%以上含有させた場合にこの効果が絶大である。これは、超微粒子エマルジョン樹脂による溶液の表面接触角の低下による塗れ性改善が顕著なことによるものである。
この超微粒子エマルジョン樹脂と0.20〜10μの粗粒子エマルジョン樹脂を組み合わせることにより、鋼板表面に粗粒子エマルジョン樹脂の粒子を均一に分散させて、微細凹凸形状を均一に形成させ、全面を超微粒子エマルジョン樹脂で覆った被膜層を均一に形成する。この均一な微細エマルジョン樹脂層により、打ち抜き性、密着性向上効果が得られ、フリー燐酸の低下効果がもたらされる。
水溶性有機化合物は微粒子エマルジョン樹脂と同様に被膜表面の有機物濃度を均一に高めて打ち抜き性を向上する。また、0.2〜10μmの粗粒子エマルジョン樹脂による均一な凹凸形状により、溶接性が改善される。このような効果は、前記、従来技術における粗粒子樹脂粉末添加等による不均一表面に比較して格段に優れている。
この際のエマルジョン樹脂と水溶性有機物の配合比率としては、燐酸塩100質量部あたり5〜40質量部である。5質量部未満では、打ち抜き性の低下が生じる。一方、40質量部超では、多量の有機物による分解ガスにより、本発明組成においても溶接性の劣化が大きくなるため制限される。
この際の、エマルジョン樹脂としては、粒子径0.04〜0.19μmの粒子径のエマルジョン樹脂を質量比で全エマルジョン樹脂中の20%以上含有させるのが良い。これは20%未満では、塗れ製改善効果が十分に発揮されないことによる。
また、超微粒子エマルジョン樹脂の粒子径の下限を0.04μmとしたのは、粒子径が0.04μm未満のように小さくなり過ぎると乳化剤の必要量が増し、塗布作業工程での泡立ち性が増して塗布行程において作業を困難にする。又、樹脂製造コスト面においても好ましくないためである。粒子径0.20〜10μmの粗粒子エマルジョン樹脂は、微粒子エマルジョン樹脂の量に応じて添加される。粗粒子エマルジョン樹脂の場合、粒子径が10μm以上になるとエマルジョン樹脂自体の溶液中の安定性が悪く、沈降性による問題が生じるため制限される。より好ましい添加条件としては、粒子径0.35〜0.7μmで全樹脂中の30〜60質量部含有する場合である。この範囲であれば、塗れ性、打ち抜き性、溶接性、密着性、滑り性等非常にバランスの良い優れた被膜性能が得られ、従来のCr化合物含有被膜と比べても遜色のない被膜性能が発揮される。
エマルジョン樹脂の成分としてはTg20〜100℃のエマルジョン樹脂の1種又は2種以上を用い、この樹脂を構成する乳化剤の量が質量比で樹脂固形分の0.1〜8%である。Tgが20℃未満の場合、絶縁被膜が低温で融着するブロッキング現象がおきやすく、また、被膜硬度が弱いために、絶縁被膜表面が鉄心加工工程で疵つき易い。極端な場合、スリッター等で発粉現象が生じ問題を生じる。一方、100℃超では、造膜性が低下して、焼付け条件によっては被膜の緻密さや滑らかさが低下して、表面光沢が減少したり、被膜性能に影響する。Tgの調節方法としては例えばアクリル樹脂の場合、メチルメタアクリレート、ブチルアクリレート、エチルアクリレート等のアクリル樹脂の配合割合を変更して行われる。
エマルジョン樹脂成分としては、アクリル、スチレン、酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネイト、メラミン、ポリウレタン、イソシアネート、エポキシ樹脂の1種又は2種以上が用いられ、これらの樹脂成分であれば安価で、被膜性能の優れた絶縁被膜が得られる。
エマルジョン樹脂製造の際には、乳化剤としてポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、ドデシルベンゼルスルフォン酸Na、ポリオキシエチレンオレイルエーテルサルフェートNa、ポリオキシエチレンノニエルフェノールエーテルサルフェートNH4、スルホコハク酸ジナトリュームのエトキシ化アルコール、スルホコハク酸ジナトリウムのエトキシ化ノニルフェノール半エステル、モノ−及びジ−ドデシルジフェニルオキシドジスルホン酸Na、アセチレンジオールのEO付加物等の1種又は2種以上が用いられる。
界面活性剤は粒子径に応じて適量用いられる。本発明の超微粒子エマルジョン樹脂においては、これらの乳化剤を適量用いることにより、樹脂粒子の安定性と良好な塗れ性が得られる。本発明の樹脂粒子径では、好ましくは樹脂成分当り0.1〜8%で製造される。0.1%未満ではエマルジョン樹脂粒子の安定性と塗れ性が得られない。一方、8%超になると発砲性により塗布作業性を困難にし、泡による被膜表面欠陥を生じる場合があることによる。
次に、Ni,Co,Sr,Fe,Cu,Mnの水溶性及び/又は粒子径3μ以下の有機酸酸化合物、水酸化物、酸化物の1種又は2種以上は、燐酸塩100質量部当たり0.1〜15質量部の割合で添加される。これらの有機酸化合物、水酸化物、酸化物等は焼付け付け処理中や歪取り焼鈍においてフリー燐酸分と反応し、安定な燐化物を生成する。また、一部のNi,Co,Sr,Fe,Cu,Mn金属元素が被膜構造中に取り込まれ、Cr添加時と同様な被膜ポーラス部の充填効果をもたらし、緻密な被膜構造に改質する新たな作用をもたらす。その結果、フリー燐酸によるベタツキや耐食性劣化、焼鈍時の焼き付性等が解消される。
これらの添加物を用いれば、従来技術である特許文献4に記載のAl,Mg,Ca,Znの有機酸塩を添加した場合に比較して、格段に優れた改善効果が得られることが判った。これは、この引用例で生じるフリー燐酸の安定化のほかに、添加物元素による充填作用が生じ、添加条件によっては、従来のCr化合物添加よりも優れた改善効果が得られる。Ni,Co,Sr,Fe,Cu,Mnの水酸化物、酸化物のコロイダル物質の粒子径としては500nm以下が良い。これはフリー燐酸分との反応や被膜充填効果が優れるためである。特に50nm未満のような超微粒子コロイダル物質により、極めて効果が優れる結果が得られた。
このようなコロイダル物質添加に際しては、それぞれの水酸化物、酸化物のコロイダル物質のほか、コロイダルシリカ或いはコロイダルアルミナなどのコロイダル物質との複合コロイダル物質として添加しても同様な効果が得られる。添加量が0.1質量部未満では、フリー燐酸の影響が十分抑えられない場合があるため制限される。一方、15質量部超となると外観を損ねたり、他の被膜性能に影響を及ぼすことがあるため制限される。
本発明において超微粒子エマルジョン樹脂の全樹脂中の割合を20%以上としたのは、このNi,Co,Sr,Fe,Mnによる水溶性及び/又は3μm以下の微粒水酸化物、有機酸塩によるフリー燐酸の抑制効果が絶大で、粗粒子エマルジョン樹脂を含まないケースでもかなり優れた被膜特性を示すことによる。
次に本発明を用いて絶縁被膜焼付け処理を行う場合は、連続焼鈍とコーティングを行うラインにおいて、最終板厚の冷延コイルを洗浄と仕上げ焼鈍を行った後、前記絶縁被膜処理剤を希釈溶液としてゴムロール等のコーティング装置で塗布し焼付け処理が行われる。焼付け処理は160℃〜300℃である。本発明のように、無機成分がリン酸塩をベースとする場合には、焼付け温度を低めにする必要がある。160℃未満では造膜が十分でなく、フリー燐酸の安定化反応が十分に生じず、ベタツキ、耐蝕性や焼鈍時の焼きつき性を低下する。一方、300℃超では有機分の分解や焼失が生じて外観、打ち抜き性を阻害するのみならず、表面外観を損なうため制限される。
被膜付着量は乾燥後質量で片面あたり0.5〜7.0g/m2で処理される。被膜厚みは使用目的に応じて決められる。0.5g未満の場合、鋼板被覆が不十分な場合があり、耐蝕性、打ち抜き性を低下させる。一方、7.0g超の場合には、打ち抜き性、耐蝕性向上効果は得られるが溶接性低下や処理コストアップの問題を生じるために制限される。
質量%で、Si:0.25%、Al:0.003%、Mn:0.25%を含有する板厚0.5mmの無方向性電磁鋼板冷延コイルを連続焼鈍ラインで焼鈍後、同ラインにて表1に示すような、組成の粒子径を変更したTg40℃のエマルジョン樹脂を用いた絶縁被膜剤を、乾燥後の質量で1.5g/m2(片面あたり)塗布し、到達板温200℃で焼き付け処理を行った。この際のラインスピードは180m/min.であった。この後、製品からサンプルを切り出し被膜性能について調査した。結果を表2に示す。
Figure 2004322079
Figure 2004322079
この試験の結果、本発明の絶縁被膜を塗布した材料は、高速コーティング試験において、何れも非常に良好な塗れ性を示し、極めて光沢の優れる均一な絶縁被膜を形成した。被膜特性においても、良好な耐食性、耐焼き付性、溶接性、打ち抜き性が得られた。特に、粒子径0.15μm以下のエマルジョンを用いた場合には良好で、粒子径のより小さいものを複合した場合に、外観、打ち抜き性が優れる結果となった。
しかしながら、エマルジョン樹脂量の少ない比較例1は耐蝕性、耐焼き付性、打ち抜き性が極めて悪く、樹脂量の多い比較例2は溶接性がやや劣る結果となった。また、エマルジョン樹脂として、粒子径0.5μmのみのものを使用した場合には、塗れ性がやや不良で光沢が鈍く、打ち抜き性も本発明の超微粒子エマルジョンを複合したものに比較して劣る結果となった。
実施例1と同一素材を用い、連続焼鈍ラインにおいて同様にして処理した。この鋼板表面に第一燐酸Al 85質量部と第一燐酸Ca 15質量部に水溶性有機化合物としてグリセリン4gを添加した溶液を基準液とし、表3に示すように粒子径の異なるエマルジョン樹脂を用い、添加剤としてNi、Co、Sr、Fe、Mnの有機酸塩、水酸化物或いはコロイダル物質を添加した溶液を乾燥後質量で1.2g/m2塗布し、250℃で焼付け処理を行った。この後、このコイルからサンプルを切り出し、被膜性能の評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 2004322079
Figure 2004322079
この試験の結果、本発明の超微粒子エマルジョンと粗粒エマルジョンをベースとする絶縁被膜を塗布した材料は、実施例1と同様に高速コーティング試験において、何れも非常に良好な塗れ性を示し、極めて光沢の優れる均一な絶縁被膜を形成した。特に、Fe、Co、Ni、Sr化合物を添加した場合には、良好な被膜外観となった。被膜特性においても、Ni、Co、Sr、Fe等の有機酸塩添加、水酸化物添加では、耐食性が良好で、歪取り焼鈍時の耐焼き付性が極めて優れる結果となった。
特に、コロイダル水酸化Fe、コロイダル酸化Fe、SiO2-水酸化Feの複合コロイダル物質を添加したものは、耐蝕性、耐スティッキング性において極めて優れた効果が得られた。
しかしながら、本発明の処理剤においても、エマルジョン樹脂のTgが0℃と低いものはブロッキングと呼ばれる音感での被膜の接着現象が見られた。
一方、比較例のCr化合物含有被膜においては、実施例1同様に斑点模様の発生が多く見られ、絶縁被膜の均一性、耐蝕性、打ち抜き性が本発明に比しかなり劣る結果となった。
(a),(b),(c)は歪取り焼鈍における焼き付性を評価する方法とその順序を示す図である。

Claims (10)

  1. Al及び/又はCaの燐酸塩と粒子径0.04〜10μmのエマルジョン樹脂と水溶性有機化合物、水酸化物、酸化物の中から選ばれる1種又は2種以上とを配合した被膜剤により処理され、該被膜成分中の有機成分が燐酸塩100質量部あたりの固形分換算で5〜40質量部であり、表面粗度がRa値で0.10〜0.50μmであることを特徴とする無方向性電磁鋼板。
  2. 粒子径0.04〜0.19μmの超微粒子エマルジョン樹脂を質量比で全エマルジョン樹脂の20%以上含有するエマルジョン樹脂を用いることを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の無方向性電磁鋼板。
  3. 請求項1記載の水溶性有機化合物、水酸化物、酸化物として、Ni,Co,Sr,Fe,Cu,Mnから選ばれる前記化合物の1種又は2種以上を燐酸塩100質量部あたり前記金属として0.1〜15質量部含有することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
  4. Al及び/又はCaの第一燐酸塩100質量部に対し、粒子径0.04〜10μmのエマルジョン樹脂の1種又は2種以上の合計で5〜40質量部と水溶性有機化合物、水酸化物、酸化物の中から選ばれる1種又は2種以上の合計で0.5〜10質量部とからなることを特徴とする無方向性電磁鋼板用絶縁被膜剤。
  5. エマルジョン樹脂として、粒子径0.04〜0.19μmの超微粒子エマルジョン樹脂を質量比で全エマルジョン樹脂の20%以上、残部を粒子径0.20〜10μmの粗粒子エマルジョン樹脂からなることを特徴とする請求項4記載の無方向性電磁鋼板用絶縁被膜剤。
  6. エマルジョン樹脂として、Tg20〜100のアクリル、スチレン、酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、メラミン、ポリウレタン、アルキッド、イソシアネート、エポキシ樹脂の1種又は2種以上を用い、樹脂を構成する乳化剤を質量比で樹脂固形分の0.1〜8%添加することを特徴とする請求項4または5記載の無方向性電磁鋼板用絶縁被膜剤。
  7. 請求項4記載の水溶性有機化合物、水酸化物、酸化物として、Ni,Co,Sr,Fe,Cu,Mnから選ばれる水溶性有機化合物、水酸化物、酸化物の平均粒子径3μm以下の粒子又は水溶物の1種又は2種以上を前記金属として0.1〜15質量部含有することを特徴とする無方向性電磁鋼板用絶縁被膜剤。
  8. 水酸化物、酸化物が粒子径500nm以下の水溶液として安定なコロイダル物質であることを特徴とする請求項4〜7記載の無方向性電磁鋼板用絶縁被膜剤。
  9. 請求項8記載のコロイダル物質の形態として、それぞれの金属元素化合物単体及び/又はSiO2或いはAl23との複合コロイダル物質であることを特徴とする無方向性電磁鋼板用絶縁被膜剤。
  10. 仕上げ焼鈍後の無方向性電磁鋼板表面に請求項4〜9のいずれかの項に記載の絶縁被膜剤を乾燥後質量で片面あたり0.5〜7.0g/m2となるように塗布し、160〜300℃で焼付け処理することを特徴とする無方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法。
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