JP2004319607A - 多層配線回路基板とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コア配線板2として多層配線回路基板複数n(例えば9)個分一体に形成したものを用意し、バンプ付配線板10として、1個の多層配線回路基板分の大きさのものをコア配線板2の一搭載主面当たりn(例えば9)個用意することとし、その各バンプ付配線板10のコア配線板2へ積層するに際しての位置合わせを、該各バンプ付配線板10毎に互いに独立して個々に順次に行うこととする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばIC、LSI等の電子デバイス実装用の配線回路基板、特に高密度実装を実現できる配線回路基板と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
本願出願人会社は、多層配線回路基板製造技術として、バンプ形成用の銅層(厚さ例えば100μm)の一方の主面に例えばニッケルからなるエッチングバリア層(厚さ例えば1μm)を例えばメッキにより形成し、更に、該エッチングバリア層の主表面に導体回路形成用の銅箔(厚さ例えば18μm)を形成した配線回路基板形成用部材をベースとして用い、それを適宜加工することにより多層配線回路基板を得る技術を開発し、その開発した技術について例えば特願2002−230142(:特開2002−43506号公報)、特願2002−66410等の出願により各種の技術的提案をした。
【0003】
このようなバンプを活かした配線回路基板として図4に示すようにコア配線板と、バンプ付配線板からなるものがあった。同図において、aはコア配線板で、樹脂からなるベースbの両主面に配線膜cが形成されている。該コア配線板aは配線回路基板複数(n:正の整数。例えば6或いはそれ以上)個分の大きさを有する。dは該コア配線板aの両面に積層されるバンプ付配線板であり、バンプ付配線板aも配線回路基板複数(n)個分の大きさを有する。eは後で選択的にエッチングされて配線膜となる銅からなる金属膜、fは該金属膜eの表面にニッケルからなるエッチングバリア層gを介して選択的に形成されたバンプであり、銅からなり、層間接続手段となる。hは金属膜eのバンプ形成側の面に形成された層間絶縁膜で、例えばポリイミド、エポキシ、ポリエステル、液晶ポリマー等の樹脂からなる。
【0004】
そして、多層配線回路基板は、上記コア配線板aの例えば両方の主表面上に、各バンプ付配線板dを、上記コア配線板aの配線膜cと上記各バンプ付配線板dのバンプfとを接続して積層することにより、構成される。図4は積層前の、コア配線板aとそのの両主表面上に積層されるバンプ付配線板bを示す。
この多層配線回路基板は、積層後、両主表面の金属膜eをパターニングすることにより配線膜を形成するための選択的エッチング処理を施される。
【0005】
そして、金属膜eの選択エッチング処理により配線膜を形成した後、該コア配線板a及びバンプ付配線板dの積層体をカットすることにより分割して複数の多層配線回路基板を得るようにしていた。
このように、多層配線回路基板を複数同時に形成するようにするのは、多層配線回路基板の量産化を図るためである。
そして、従来においては、コア配線板aも、その主表面に積層されるバンプ付配線板dも複数の配線回路基板分の大きさを有するものを用意していた。例えば、ワークサイズが500mm×450mmで、配線回路基板6個分或いはそれ以上というような相当に大きなものを用いるようにしていた。というのは、大きくするほど工程に要する工数が変わらず製品が多く取れることに繋がり、延いては、製品のコストダウンに直結する量産性を高くすることができるからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の技術には、大きなコア配線板aに、それと同程度の大きさのバンプ付配線板dを積層する場合、その間の位置合わせが難しく、位置合わせ不良が生じることが少なくなかった。
それには主として4つの原因があった。その第1の原因は、コア配線板の個々の寸法バラツキが500mmに対して±50μm程度にも達し、寸法精度が充分には高くないことにある。第2の原因は、位置合わせ誤差(例えばコア配線板にバンプ付配線板を位置合わせ〔X(横)方向、Y(縦)方向及びθ(回転方向)における位置合わせをして仮接続する装置の位置合わせ誤差]が、コア配線板とバンプ付配線板の各々のマーク位置に穴あけし、両者を貫通ピンを通すことによって位置合わせするピン合わせ方式では、500×450mmのワークサイズに対して±50μm程度のバラツキがあり、これも無視できない寸法誤差をもたらすことにある。
【0007】
第3の原因は、バンプ付配線板のバンプの位置の仕上がり寸法誤差が500×450mmのワークサイズに対して±50μm程度あり、仕上がり精度が充分には高くないことにある。
第4の原因は、多層配線回路基板とコア配線板とを積層し、加熱加圧により一体化するプレス工程等により、熱膨張係数の違う層間で膨張、収縮が生じ、熱的なヒステリシスから来る合わせずれも発生することにある。
【0008】
そして、位置合わせには、それらの合わせ精度のバラツキが累積するので、500×450mmのワークサイズの場合、実際的には、±100μm以内の精度に抑えた製品を製造するのが精一杯であり、上述の個々のバラツキ要因をつめて、漸次改善することは可能であるが、大幅な合わせ精度の向上を図ることはできなかった。
このため、現状の合わせ精度、バラツキを勘案の上、コア配線板の配線膜のバンプ付配線板のバンプと当接する部分のランドパターンの大きさは寸法バラツキを考慮した充分なマージンを持つような大きさの径のランドを設計する必要があった。
【0009】
そのため、目的とする多層配線基板の配線密度を高めることが制約された。
従って、本願出願人会社は、上述の現行の高密度配線板の製造を阻んでいた合わせ精度の大幅改善と量産性の向上を両立させるという課題が与えられたのである。
本発明はこのような課題を解決すべく為されたもので、複数の多層配線回路基板分の大きさのコア配線板の主表面にバンプ付配線板を積層しその後積層体を複数に分割して複数の多層配線回路基板を同時に形成する技術において、寸法精度を、量産性を徒に低めることなく、高めることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の多層配線回路基板は、少なくとも一方の主表面に配線膜又は該配線膜となる金属膜を有する一つのコア配線板と、該コア配線板を複数に分割した分割領域程度かそれより稍狭い、その分割数と同数又は倍数のバンプ付配線板と、からなり、上記各バンプ付配線板は、それぞれ、上記配線膜乃至配線膜となる金属膜の一方の側に上記コア配線板の配線膜と接続されるバンプを形成してなり、上記コア配線板の一方又は両方の主表面の上記各分割領域上に、上記各バンプ付配線板を、上記コア配線板の配線膜と上記各バンプ付配線板の上記バンプとの間に層間絶縁膜を介在させつつ該コア配線板の上記配線膜に上記各バンプ付配線板の上記各バンプを接続することにより積層してなることを特徴とする。
【0011】
請求項2の多層配線回路基板の製造方法は、少なくとも一方の主表面に配線膜を有する一つのコア配線板と、配線膜又は該配線膜となる金属膜の一方の側に上記コア配線板の配線膜と接続されるバンプを形成し更に該配線膜のバンプ形成側に層間絶縁膜を形成したところの、上記コア配線板を複数に分割した分割領域程度かそれより稍狭い、上記分割数と同数又は倍数のバンプ付配線板とを用意し、上記コア配線板の主表面の各分割領域上に、上記各バンプ付配線板を、それぞれ独立して位置合わせをしたうえで、上記各バンプの上記各コア配線板の上記配線膜上への接続をすることにより積層することを特徴とする。
【0012】
請求項3の多層配線回路基板の製造方法は、請求項2記載の配線回路基板の製造方法において、前記積層の後、前記コア配線板及び前記バンプ付配線板を、カットすることにより前記分割領域に分割して上記分割数と同数の多層配線回路基板を得ることを特徴とする。
【0013】
請求項4の製造方法は、請求項2又は3記載の配線回路基板の製造方法において、前記各バンプ付配線板の前記バンプのうちの一部のバンプと、前記コア配線板の上記一部のバンプと接続されるべき配線膜とを、前記の位置合わせに際しての位置合わせ指標にすることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示実施形態に従って詳細に説明する。
図1(A)、(B)は本発明の第1の実施の形態のコア配線板と、その両面に積層されるバンプ付配線板を示すもので、(A)は断面図、(B)は平面図である。
【0015】
図において、2はコア配線板、4は該コア配線板2の例えば樹脂からなるベース、6は該ベース4の両面に形成された例えば銅からなる配線膜である。本コア配線板2は複数n(正の整数、本実施例では9)個の多層配線回路基板分の大きさを有する。コア配線板2は、該ベース4を貫通してその両面の配線膜6・6間を接続する層間接部(スルーホール、ビアホール等)があるものが殆どであるが、図1では便宜上それを省略している。
また、本実施例ではコア配線板2は両面に配線膜6を有するが、片面にのみ配線膜6を有するタイプのコア配線板を用い、その片面にのみ複数n個バンプ付配線板10を積層する態様でも本発明を実施することができる。
【0016】
10はバンプ付配線板で、本実施例ではコア配線板2の片面当たりn個ずつ、本実施例では9個ずつ存在している。但し、これは飽くまで一例であり、バンプ付配線板の個数に関しては種々の態様があり得る。その点について従来と本発明による場合を比較すると次の通りである。
従来においては、一個のコア配線板2の片面に対してそれと同程度の大きさの一個のバンプ付配線板が用意され、積層されて多層配線回路基板とされた。即ち、バンプ付配線板がコア配線板2の各片面に積層されるようにしていたのである。
【0017】
しかし、本発明においては、コア配線板2として多層配線回路基板複数n(本実施例においては9)個分の大きさを有するものを用意し、バンプ付配線板10として、多層配線回路基板一個分の配線膜形成用金属膜14、バンプ16を有し、従って多層配線回路基板一個分の大きさを有するものをn(本実施例では9)個、コア配線板2の片面分として用意することとしている。
【0018】
このように、多層配線回路基板1個分の配線膜、大きさを有するバンプ付配線板10を9個用意するのは、一つの大きなバンプ付配線板をコア配線板2に精確に位置合わせするのは難しいが、それを例えば9つに分割した大きさのバンプ付配線板10をそれぞれ独立して位置合わせすることにより精度の高い位置合わせをするのは容易であるからである。
即ち、例えば、一個の半導体ウェハ分の大きさのバンプ付配線板10をコア配線板2に位置合わせして取り付けた場合において該部材10、2の寸法誤差、熱膨張係数によるヒステリシス等により生じる最大誤差が、9個のバンプ付配線板10を用いた場合には縦横各々3分の1になり、位置合わせ誤差の最大値を小さくすることができ、延いては精度の高い位置合わせが可能となるのである。
【0019】
12は該各バンプ付配線板10の層間絶縁膜で、例えばポリイミド、ポリエステル、液晶ポリマー等の樹脂からなる。14はバンプ付配線板10の一方の主表面に形成された金属膜で、銅からなる。該金属膜14は後で選択的エッチング処理を施されて配線膜になる。尚、この金属膜14をバンプ付配線板10のコア配線板2への積層前に選択的エッチング処理して配線膜にしておいても良い。16はベース12を貫通して上下両面の配線膜14・14間を層間接続する銅からなるバンプである。
【0020】
図1に示すように、コア配線板2の両面にバンプ付配線板10が各面当たり9個ずつ用意され、その後、図2に示すように、積層されて多層配線回路基板20が複数n(本例では9)個一体化したものが出来上がるのである。
ところで、その積層は、各バンプ付配線板10の各バンプ16を、コア配線板2の各配線膜6に接続し、仮位置決めし、その後、更に、加圧及び加熱装置を用いて層間絶縁膜12を加熱溶融し、該層間絶縁膜12によりコア配線板2とバンプ付配線板10との間を接着する状態にすることにより行う。
その後、コア配線板2とバンプ付配線板10とによる積層体をカットすることにより図3に示すように個々の多層配線回路基板20に分割するのである。22はカットするラインである。
【0021】
ここで、そのコア配線板2とバンプ付配線板10との積層について、より詳細に説明をする。
(1)コア配線板2を一方の主表面を上向きにして図示しない接合装置のワーク支持用のテーブルにセットする。該テーブルはコア配線板2等のワークを真空吸着等により保持できる機能を有し、XY(X:横方向、Y:縦方向に移動可能)ステージ上に設けられており、XY方向における位置制御を受ける。
【0022】
(2)次に、上記接合装置の上記テーブルより適宜高いところに置かれたトレー上に1個のバンプ付配線板10をバンプのある面を下向きに位置させる。
ところで、該トレーより上側には、該トレー上のバンプ付配線板をその上からヘッド(ボンディングヘッド)にて保持する吸着機構を有し、且つX、Y、Z、θ方向に数値制御可能な可動機構がついたボンディング機構を有している。該ボンディング機構は上記ヘッドにてバンプ付配線板10をコア配線板2に加熱加圧することが可能である。
そして、上記ボンディング機構のボンディングヘッドが上記トレー上に移動し、該トレー上のバンプ付配線板10を真空吸着し、その状態でコア配線板の所定位置までX、Y方向に移動する。
【0023】
(3)上記粗位置合わせが終わると、ボンディングヘッドで保持されたバンプ付配線板10と、上記テーブル上のコア配線板2との間に、上下の物体の位置関係を撮影する二視野カメラのヘッド部分(上と下を撮像するためのハーフミラーが設けられている。)を移動させ、バンプ付配線板10の位置合わせ指標16aと、コア配線板2の位置合わせ指標6aとの位置関係をその二視野カメラにより検出する。この位置関係の検出はバンプ付配線板10の例えば一対の対角のある2点において行う。バンプ付配線板10のX、Y方向の位置ずれをも検出できるようにするためである。
尚、バンプ付配線板10の位置合わせ指標として特定の位置合わせ用バンプ16aを、コア配線板2の位置合わせ指標としてその位置合わせ用バンプ16aと接続される配線膜6aを用いるようにすると良い。位置合わせ指標を形成するためだけの工程を必要としないようにするためである。
【0024】
そして、二視野カメラによりバンプ付配線板10のコア配線板2の分割領域に設けられた対角乃至両端の指標に対する位置ずれ(X方向、Y方向及びθ方向の位置ずれ)を検出し、その検出結果を位置制御系にネガティーブフィードバックすることによりそのずれがなくなるように位置制御を行う。具体的には、上記検出結果から角度θの補正値Δθ、X方向の位置の補正値ΔX、Y方向の位置の補正値ΔYを計算し、上記ボンディングヘッドの位置をそのΔθ、ΔX、ΔY分補正移動させる。これによりそのバンプ付配線板10が、コア配線板2のそのバンプ付配線板10を積層すべき領域上にX及びY方向並びにθ方向に精確に位置合わせされた状態になる。
【0025】
(4)その後、ボンディングヘッドを下降させ、バンプ付配線板10をコア配線板2のそのバンプ付配線板10と対応する領域に重ねる。これによりそのバンプ付配線板10の各バンプ16が、コア配線板2のその各バンプ16と対応する配線膜6と接触せしめられる。そして、予め、コア配線板2上にの製品とならない部分上に、例えばディスペンサユニットにより接着剤を滴下させておき、その接着剤により、該バンプ付配線板10がコア配線板2に仮接着されるようにする。これにより位置決めされた状態が保持されるからである。
尚、この仮固定は、接着剤を使用せず、ボンデングヘッドの加熱加圧機構を利用して、層間絶縁樹脂を軟化圧着して、仮固定するようにしてもよい。
【0026】
これで一つのコア配線板2の仮接着が終わる。次に、上述した(2)〜(4)のステップを繰り返すことにより順次コア配線板2を一つずつ仮接続してゆく。
そして、コア配線板2の一方の主表面に対するn個(例えば9個)のバンプ付配線板10の仮接着が終わると、そのコア配線板2を裏返しにして上記テーブルにセットし、上向きにされた主表面上に、同様にしてバンプ付配線板10を1個ずつ順次仮接着してゆく。
【0027】
(5)全バンプ付配線板10の仮接着が終了したコア配線板2は、同じく全バンプ付配線板10の仮接着が終了した別の多数のコア配線板2と共に、加熱加圧装置により所定温度下で所定の圧力で加圧して本積層する。即ち、層間絶縁膜12を加熱圧着し、該層間絶縁膜12によりコア配線板2とバンプ付配線板10との間を接着すると共に、各バンプ16とそれに対応する配線膜6との加圧接合が為される。
(6) その後、コア配線板2とバンプ付配線板10とによる積層体をカットすることにより図3に示すように個々の多層配線回路基板20に分割するのである。22はカットラインである。小型製品の場合には多層配線基板20は更に細分割されることもある。
【0028】
しかる後、各バンプ付配線板10の金属膜14が選択的にエッチングされて配線膜とされる。尚、この配線膜形成工程は必ずしもこの段階ではなく、それより前の段階で行うようにしても良い。このようにすればその後の配線回路板製造プロセスである露光、現像、ソルダーレジスト印刷、メッキ工程など、大型基板のまま流せるので、生産性が高いのである。
【0029】
本実施の形態例は、全体工程で従来方式に比して、レイアップの工程ではバンプ付配線板を分割し、高精度合わせ装置で分割合わせが必要となる工数が増えるという支障があるものの、その他の全体工程は従来の生産性のよい大形基板のまま扱えるので、全体的には生産性の低下はわずかであり、生産性の低下を補って余りある付加価値の高い高精度な高密度多層配線回路板が得られるものであり、それによるメリットは甚だ大きい。
【0030】
具体的には、精度では500×450mmのガラスエボキシ基板をベースとするコア配線板に100×100mmサイズのバンプ付配線版を搭載し、機械精度として、±2μmの合わせ精度を有する装置を用いて、4層の多層基板を製造した実施例の場合、バンプとコア配線板のランドとの合わせ精度のバラツキを±7μm以内に抑えることが実現できた。量産化での実際上のマージンを考慮しても±10μmで製品製造が可能であることが実証できた。
これによればランドはバンプ直径より、20μm大きい直径で設計すればよく、ランド間に従来より、多くのパターンを這わせることが可能となり、高密度配線の多層基板が製造可能となった。
【0031】
このように、本実施の形態によれば、コア配線板2として多層配線回路基板複数n個分一体に形成したものを用意するも、バンプ付配線板10として、1個の多層配線回路基板分の大きさのものをn個用意することとし、その各バンプ付配線板10のコア配線板2への位置合わせは、該各バンプ付配線板10毎に互いに独立して個々に行う。従って、精確な位置合わせが比較的容易に為し得るのである。それでいて、多層配線回路基板の母体となるコア配線板2として多層配線回路基板複数n個分一体に形成したものを用いるので、多層配線回路基板の量産性は徒に低下することはない。
本実施の形態例では4層の多層配線回路板を例としていたが、4層の配線膜形成後、さらに同様な工程を繰り返すことにより、6層、8層、9層等の更なる多層配線回路板が可能であることは明らかである。
【0032】
【発明の効果】
上に述べたように、本発明によれば、コア配線板として多層配線回路基板複数n個分一体に形成したものを用意するも、バンプ付配線板として、1個の多層配線回路基板分の大きさのものをコア配線板の一主面当たりn個用意することとし、その各バンプ付配線板のコア配線板への位置合わせは、該各バンプ付配線板毎に互いに独立して個々に行う。従って、精確な位置合わせが比較的容易に為し得るのである。
そして、多層配線回路基板の母体となるコア配線板として多層配線回路基板複数n個分一体に形成したものを用いるので、多層配線回路基板の量産性は徒に低下することはない。
従って、量産性を徒に低下することなく、精確な位置合わせをすることができる。
【0033】
尚、各バンプ付配線板の前記バンプのうちの一部のバンプと、前記コア配線板の上記一部のバンプと接続されるべき配線膜とを、前記の位置合わせに際しての位置合わせ指標にすることとすれば、バンプの形成工程及びコア配線板の配線膜の形成工程で位置合わせ指標を形成することができ、工程数を増やすことなく位置合わせ指標を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)は本発明多層配線回路基板の第1の実施の形態のコア配線板と、その両主表面に積層されるバンプ付配線板を示すもので、(A)は断面図、(B)は平面図である。
【図2】上記第1の実施の形態における積層工程後の状態を示す断面図である。
【図3】上記第1の実施の形態における分割後の状態を示す平面図である。
【図4】一つの従来例における、コア配線板及びバンプ付配線板を示す断面図である。
【符号の説明】
2・・・コア配線板、4・・・ベース、6・・・配線膜、
6a・・・位置合わせ指標となる配線膜、
10・・・バンプ付配線板、12・・・ベース(層間絶縁膜)、
16・・・バンプ、16a・・・位置合わせ指標となるバンプ、
20・・・多層配線回路基板、
22・・・分割のためのカットライン。
Claims (4)
- 少なくとも一方の主表面に配線膜又は該配線膜となる金属膜を有する一つのコア配線板と、
上記コア配線板を複数に分割した分割領域程度かそれより稍狭い、その分割数と同数又は倍数のバンプ付配線板と、
からなり、
上記各バンプ付配線板は、それぞれ、上記配線膜又は配線膜となる金属膜の一方の側に上記コア配線板の配線膜と接続されるバンプを形成してなり、
上記コア配線板の一方又は両方の主表面の上記各分割領域上に、上記各バンプ付配線板を、上記コア配線板の配線膜と上記各バンプ付配線板の上記バンプとの間に層間絶縁膜を介在させつつ該コア配線板の上記配線膜に上記各バンプ付配線板の上記各バンプを接続することにより積層してなる
ことを特徴とする多層配線回路基板。 - 少なくとも一方の主表面に配線膜を有する一つのコア配線板と、配線膜又は該配線膜となる金属膜の一方の側に上記コア配線板の配線膜と接続されるバンプを形成し更に該配線膜のバンプ形成側に層間絶縁膜を形成したところの、上記コア配線板を複数に分割した分割領域程度かそれより稍狭い、上記分割数と同数又は倍数のバンプ付配線板とを用意し、
上記コア配線板の主表面の各分割領域上に、上記各バンプ付配線板を、それぞれ独立して位置合わせをしたうえで、上記各バンプの上記各コア配線板の上記配線膜上への接続をすることにより積層する
ことを特徴とする多層配線回路基板の製造方法。 - 前記積層の後、前記コア配線板及び前記バンプ付配線板を、カットすることにより前記分割領域に分割して上記分割数と同数の多層配線回路基板を得る
ことを特徴とする請求項2記載の配線回路基板の製造方法。 - 前記各バンプ付配線板の前記バンプのうちの一部のバンプと、前記コア配線板の上記一部のバンプと接続されるべき配線膜とを、前記の位置合わせに際しての位置合わせ指標にする
ことを特徴とする請求項2又は3記載の配線回路基板の製造方法。
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