JP2004319532A - 発光素子の駆動回路及び駆動方法並びに光通信装置 - Google Patents

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弘幸 岡
Yoshitake Furukawa
芳毅 古川
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Abstract

【課題】LEDなどの発光素子の駆動回路において、発光素子の優れた光のアイパターン特性を生かしながら、簡単な手法で消光比を向上させることができ、同時に装置の消費電流を低減させることができるようにする。
【解決手段】発光素子であるLED1の周波数特性と逆の周波数特性を持つ駆動部を有し、該駆動部は、LED1の遮断周波数を極として所定の傾きで上昇するゲイン特性を持つ電流出力型のトランジスタQ1を備えた増幅器で構成する。そして、この増幅器は、所望の周波数を生成するコンデンサC2と抵抗R3の周波数生成部と、トランジスタQ2〜Q8からなる二つのカレントミラー回路で構成された電流逓倍部を有するようにし、更に該電流逓倍部から分配してLED1に逆方向電流を与えるディスチャージ回路を有するようにする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、LED(発光ダイオード)等の発光素子を駆動する駆動回路及びその駆動方法並びにそれを有した光通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8はこの種の発光素子の駆動回路の構成を示す図であり、発光素子からその遮断周波数を超える周波数成分の光信号を得ることを目的とした駆動方法を示し、本発明者らにより提案されたものである。
【0003】
この例では、発光素子であるLED1の駆動電流とその光出力の間の周波数特性に着目し、その逆の特性を持つ電流生成部を有し、その電流をカレントミラー回路により逓倍しており、その電流によりLED1を駆動することで上記の目的を達成している。図中、2は駆動信号の入力端子、C1、C2はコンデンサ、R1、R2、R3は抵抗、Q1〜Q5はトランジスタである。
【0004】
図9は上記の回路を用いて得られた光出力のアイパターンを示す図である。アイパターンは、入力信号にランダムなデジタル入力を与え、出力の波形をビット間のタイミングを同期させて何度も重ね書き表示させたもので、デジタル伝送系の特性評価のために広く用いられる手法である。この例では、500Mbpsの実測値を提示している。
【0005】
上記図9に示すアイパターンにおいて、デジタル信号の最小パルス幅は1BT(1ビットタイム)とよばれ、その時間の間隔で現れる開口部の大きさで伝送品質の良否が比較される。この開口部が大きい方が、復調の際にレベルとタイミングの判定が確実になり、より良好な伝送系であると評価される。
【0006】
また、光出力のレベルのH1とH2は、入力デジタル信号の‘H’(高)のレベルと‘L’(低)のレベルに対応して得られた光出力の二つのレベルである。
【0007】
図10は図9のアイパターンを得るための駆動電流の波形を概念的に示す図であり、破線は光波形、実線は電流波形を示している。高い周波数成分の多い、パルスの立上がり、立下がりの電流変化が強調された波形となっている。
【0008】
ここで、上記の発光素子からの光信号を受信する受信器の特性によっては、該信号に重畳する直流成分により増幅器が飽和するなどの問題が発生することがある。このため、光信号の直流成分重畳特性として消光比(ER)という基準が設けられている。
【0009】
この消光比は、図9における光出力の‘H’のレベル(H1)と‘L’のレベル(H2)の比率の対数を取ってデシベル表記したものである。すなわち、次式で定義される。
【0010】
ER=10×log(H1/H2) [dB]
そして、上記の消光比を大きくしたときの改善策として、発光素子に逆バイアス電流を印加することが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
【0011】
【特許文献1】
特開昭58−137340号公報
【特許文献2】
特開昭64−5078号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の発光素子の駆動回路にあっては、次のような問題があった。
【0013】
図9に示すアイパターンは良好であり、この伝送レートでの通信は全く問題ないと判断できるが、この波形のオフセット値、すなわち直流成分が問題となる場合がある。この図9の波形は、前述の消光比は2[dB]であり、良好とは言いがたい。
【0014】
そこで、消光比を上げるように改善すべく、直流成分が小さくなるように定数を再設定して得られた結果が図11に示すアイパターンである。しかし、このアイパターンは、図9のアイパターンと比べてH2のレベルに近い方で波形に二重線が現れ、また開口部に水平部分がなくなるなど、パターンが劣化してしまっている。
【0015】
このように、従来例の回路では大きな消光比を得ようとすると、良好なアイパターンが得られないという問題があった。この原因は、消光比を改善しようと電流振幅の直流成分を小さくしていったため、図12に示すようにカレントミラー回路が光出力のH2側で機能しなくなったこと(電流波形がクリップ)に起因している。
【0016】
また、図9に示す光出力のアイパターンで、レベルH2未満の光出力は伝送情報のない光出力であり、光通信装置の発光部としては、回路上このレベルが必要なことで、更なる省電力化が難しいという問題があった。
【0017】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、上記の優れた光のアイパターン特性を生かしながら、簡単な手法で消光比を向上させることができ、同時に装置の消費電流を低減させることができる発光素子の駆動回路及び駆動方法並びに光通信装置を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る発光素子の駆動回路は、発光素子の周波数特性と逆の周波数特性を持つ駆動部を有し、該駆動部は、前記発光素子の遮断周波数を極として所定の傾きで上昇するゲイン特性を持つ電流出力型の増幅器からなり、該増幅器は、所望の周波数を生成する周波数生成部と、カレントミラー回路で構成された電流逓倍部を有するとともに、該電流逓倍部から分配して前記発光素子に逆方向電流を与えるディスチャージ回路を有するようにしたものである。
【0019】
本発明に係る発光素子の駆動方法は、発光素子の周波数特性と逆の周波数特性を持ち該発光素子の遮断周波数を極として所定の傾きで上昇するゲイン特性を持った周波数生成部と、カレントミラー回路で構成された電流逓倍部を有する電流出力型の増幅器からなる駆動部により前記発光素子を駆動するとともに、ディスチャージ回路により前記電流逓倍部から分配して前記発光素子に逆方向電流を与えるようにしたものである。
【0020】
本発明に係る光通信装置は、上記の発光素子の駆動回路を備えるようにしたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面について説明する。
【0022】
発光素子の消光比を大きくしたときに問題となるのは、発光素子の消灯側の回路動作である。この消灯時の光出力の高速化については、前述のように発光素子に逆方向電流を印加することが有効であることが知られている。
【0023】
そこで本発明では、従来例で採用しているカレントミラー回路の出力段が低出力電流時に特に高インピーダンスになる特性を持っていることに着目し、極めて簡単な手法で、また回路のIC化に際してもその集積化を阻害することのない方法で発光素子に逆方向電流を印加する方法を実現するものである。
【0024】
〔実施例1〕
図1は本発明の実施例1の構成を示す回路図であり、図8と同様発光素子であるLED1を駆動する駆動回路の特性を示している。同図中、2は駆動信号の入力端子、3は電流出力端子、C1〜C3はコンデンサ、R1〜R4は抵抗、Q1〜Q8はトランジスタである。
【0025】
図2は本回路のLEDオン(ON)時の光出力(周波数特性)を示す図であり、LED1の電流及び光と後述するピーキング後の光を示している。また、図3は同LEDオフ(OFF)時の光出力を示す図であり、コンデンサC3の電流、LED1の光及び後述するディスチャージ後の光を示している。
【0026】
次に、図1の駆動回路の動作を図4の(a)〜(g)に示す各部の動作波形を基に説明する。
【0027】
(1)ピーキング電流波形生成部
入力信号(駆動信号)に印加されたデジタル信号は、トランジスタQ1により必要な電流振幅に変換されるとともに、電流バイアス(直流成分)が加算され、更にコンデンサC2と抵抗R3により得られる周波数特性を付加された電流としてトランジスタQ2に供給される。ここで、コンデンサClは入力信号とトランジスタQ1の増幅器のバイアス電位とを分離するカップリングコンデンサ、抵抗R1とR2はトランジスタQ1のベースの動作点電位を決める分圧抵抗であり、抵抗R3とともにトランジスタQ2に供給される電流の直流成分も決めている。
【0028】
上記コンデンサC2と抵抗R3は、ピーキングの周波数特性を決定し、使用する発光素子であるLED1の遮断周波数fcとの関係が、おおよそ次式で表されるように設定される。
【0029】
fc=1/(2π×C2×R3)
(2)カレントミラー部
トランジスタQ2及びQ3〜Q5はカレントミラー回路を構成し、トランジスタQ2のコレクタに流れ込んだ電流を逓倍し、LED1を駆動する電流の絶対値を決めている。このとき出力される電流Idの波形は、図4の(b)に示されている。そして、同図に示すようにカレントミラー回路の出力振幅に対して、低電流域でのクリップを許容している。
【0030】
(3)電流分配器
本実施例では、更にトランジスタQ2を入力とし、トランジスタQ6を出力とするカレントミラー回路と同じく、トランジスタQ2を入力としトランジスタQ8を出力とするカレントミラー回路の二つの電流分配器を具備している。
【0031】
(4)電流−電圧変換部
トランジスタQ2〜Q6よりなるカレントミラー回路の出力(トランジスタQ6のコレクタの電流)は、上記電流Idと同位相で、抵抗R4に電圧降下を生じさせる。このため、トランジスタQ6のコレクタには図4の(c)のVc6のように光出力が大のとき(H1)に低電圧、光出力が小のとき(H2)に高電圧が得られる。
【0032】
すなわち、電流−電圧変換動作をしている。ここで抵抗R4は、トランジスタQ6のコレクタ電流でできるだけ大きな電圧変化が得られるようできるだけ大きな抵抗値が設定されている。
【0033】
また、トランジスタQ7はエミッタ−フォロア動作をしており、トランジスタQ7のエミッタすなわちトランジスタQ8のコレクタには、トランジスタQ7のベース電位からトランジスタQ7のベース−エミッタ間電圧Vbeだけ低い電圧が低インピーダンスで得られる(図4の(c)のVc8)。
【0034】
(5)ディスチャージ回路
トランジスタQ6と同様に、トランジスタQ8のコレクタには電流Idと同位相の電流が流れ、かつその電流はカレントミラー回路の出力であることより、入力により変動する定電流源となっている。また、その値は光出力レベルがH1のときの吸い込み電流の方がH2のときの吸い込み電流よりも大きくなっている。
【0035】
すなわち、光出力がH1のとき、トランジスタQ8は大きく電流を吸い込み、コレクタ電圧Vc8を引き下げる作用をする(トランジスタQ8のコレクタ−エミッタ間が低インピーダンス)。このとき、トランジスタQ7の出力は低電圧状態であり、トランジスタQ8の電流吸い込みと同じ方向にコレクタ電圧Vc8に作用する。また、光出力がH2のとき、トランジスタQ8の電流吸い込みは小さくなり、コレクタ電圧Vc8に与える影響は小さくなってゆく(トランジスタQ8のコレクタ−エミッタ間が高インピーダンス)。
【0036】
−方、トランジスタQ7の出力は高電圧側であり、Vc8の電圧は上昇する。そして、上記(4)の電流−電圧変換部と(5)のディスチャージ回路の組み合わせで、コレクタ電圧Vc8に光出力とは逆相の低インピーダンスの電圧が、H1、H2それぞれ別の経路で供給されることになる。
【0037】
ここで、本実施例では、上述のように発光素子であるLED1の周波数特性と逆の周波数特性を持つ駆動部を有しており、該駆動部は、LED1の遮断周波数を極として所定の傾きで上昇するゲイン特性を持つ電流出力型の増幅器からなっている。そして、この増幅器は、コンデンサC2と抵抗R3により所望の周波数を生成する周波数生成部と、トランジスタQ1〜Q8からなる二つのカレントミラー回路で構成された電流逓倍部とを有するとともに、該電流逓倍部から分配してLED1に逆方向電流を与えるディスチャージ回路を有している。
【0038】
そして、上記ディスチャージ回路は、電流分配された電流出力端子3とLED1のカソード間に接続されたコンデンサC3を有し、電流出力端子3には、LED1の駆動電流Idと同期した電圧変動もしくはインピーダンス変動のあるVccの電圧源が接続されている。
【0039】
上記のように本実施例では、トランジスタQ8のコレクタの電流出力端子3と発光素子であるLED1のカソード間にコンデンサC3を接続している。LED1のカソードの電圧Vc4は、このコンデンサC3がなければ、電源電圧VccからLED1の順方向電圧降下分(Vf)だけ低い値でほぼ一定している。H1〜H2の遷移でもわずかの変化である。つまり、コンデンサC3から見れば高周波的に仮想接地側である。
【0040】
次に、上記コンデンサC3に印加される電圧VC3及びコンデンサC3に流れる電流(図4の(e)参照)について説明する。
【0041】
LED1の光出力がH1のとき、LED1側は《電源電圧−Vf》の電圧が与えられ、反対側(トランジスタQ8のコレクタ側)は低電位が与えられる。よって、このときコンデンサC3はその電位差で充電されることになる(図4の(d)においてVC3はプラス)。
【0042】
そして、LED1の光出力がH2になると、トランジスタQ8のコレクタ電圧がVc8まで急速に引き上げられる。このとき、コンデンサC3に充電されている電圧はそのままなので、コンデンサC3のLED1側の電圧も急速に引き上げられることになる。したがって、その瞬間LED1側のカソード側には《Vc8H》+《電源電圧−Vf》の電圧が発生し、LED1に逆方向の電流すなわち負方向の電流が流れることになる(図4の(f)参照)。
【0043】
本実施例では、LED1はPN接合のダイオード構造を想定しているので、PN接合に逆方向に電流が流れた場合、その電流は発光に寄与していた内部キャリアの消滅を加速させることになる(LEDの内部電荷のディスチャージ)。すなわち、光出力の立下がり時間の短縮が実現される効果を得ることができる。
【0044】
このとき、コンデンサC3の値としては、電流波形図(図4の(e))に示すようにエッジが強調され、かつその電流の周波数特性が図3に示すようになるように設定される(コンデンサC3の値を大きくしすぎると、電流ゲインポールが低周波側へ移動し、目的とするアイパターンは得られない)。
【0045】
前述のように、消光比を大きくすると、コンデンサC2で設定された駆動電流の周波数特性は、光出力の立上がり時には有効であるが、立下がり時にはLED1の駆動電流Idがクリップされて機能しなくなってくる。
【0046】
しかし、本実施例のように電流をコンデンサC3に流すことで、光出力の立下がり時(光出力のH2側)のピーキング特性をLED1の光出力の特性に加算することができ、上記の問題を解消することができる。
【0047】
すなわち、光出力の立上がり時にはコンデンサC2で、立下がり時にはコンデンサC3で別々にピーキングを実施できることになる。このことは、例えば使用する発光素子の光出力立上がり特性と立下がり特性が異なっている場合など、素子の特性に合わせた精密な調整が定数設定でできることになり、光通信装置としては特に有効である。
【0048】
上記のコンデンサC3に充電された電荷は、一つの方向としてLED1の内部キャリア消滅のために使われ、また電流IdはLED1の消灯時もゼロではないので、トランジスタQ3〜Q5のコレクタに吸収され、放電されてゆく。
【0049】
そして、次にLED1の光出力がH1になるとき、トランジスタQ8のコレクタ電流はコンデンサC2によるピーキング特性もあり、急増する。一方、トランジステQ6のコレクタ電位すなわち連動するトランジスタQ7のエミッタ電位は急減する。
【0050】
すなわち、コンデンサC3のトランジスタQ8のコレクタ側の電位は急速に低くなり、コンデンサC3はトランジスタQ8の定電流源で充電が始まる。このときの充電電流はIdと同位相、同特性であり、コンデンサC3は高周波的には短絡とみなされるので、トランジスタQ8のコレクタに流れる分だけ電流Idが比例増加する。
【0051】
すなわち、コンデンサC3による経路を付加することで、LED1の光出力の立上がり特性が若干ではあるが改善される。したがって、LED1の優れた光のアイパターン特性を生かしながら、簡単な手法で消光比を向上させることができると同時に、装置の消費電流を低減させることができる。
【0052】
図5は本実施例により得られたLED1の500Mbpsの光出力アイパターンを示す図である。発光素子であるLED1として、遮断周波数fcが85MHzのLEDを使用している。消光比は5dB得られており、アイパターンとしても十分な開口部が得られている。
【0053】
また、高い消光比を要求しない光受信器に対する光通信装置の発光部としても、同じ光振幅を得ながら消費電流のより小さな発光部が実現できる。更に、本実施例の構成では、コンデンサC2と抵抗R3の電流ピーキングで光の立上がり応答を改善し、コンデンサC3によるディスチャージ回路で光の立下がり応答を改善している。
【0054】
したがって、光の立上がりと立下がりが別々に調整可能である。よって、例えば発光素子の特性として、立上がり特性と立下がり特性が異なっていた場合、それぞれ別々に調整が可能となり、アイパターン特性を更に改善することができる。
【0055】
また、本実施例においては、カレントミラー回路を多目的に活用し、増加する素子を最小限に抑えている。よって、回路規模の増加を抑制することができる。
【0056】
〔実施例2〕
図6は本発明の実施例2の構成を示す回路図であり、図1と同一符号は同一構成要素を示している。
【0057】
本実施例は、駆動する電流Idと同位相の信号を取り出し、発光素子であるLED1に消灯のタイミングで逆電流を印加している点では実施例1と同じであるが、同期回路4により開閉(オン/オフ)するスイッチSW1をトランジスタQ8のコレクタ側に接続している。
【0058】
上記同期回路4の入力信号としては、図示していないがブロック全体の入力信号から取っても良いし、その他から取っても良い。また、スイッチSW1としては、トランジスタやFETなどを使用することができる。
【0059】
また本実施例では、逆バイアス電流用の電圧を蓄えたコンデンサC3の電圧をかさ上げする低インピーダンス電圧源として、回路全体の電源を利用している。そして、LED1の光出力が‘H’になるとき、コンデンサC3のトランジスタQ8のコレクタ側電位を引き下げる作用をするのは、トランジスタQ8のコレクタ電流のみとなる。したがって、このときのコンデンサC3の容量としては、最小パルス幅時間1BTの間にトランジスタQ8のコレクタ電流で十分逆電流の印加のための電荷が充電されるように値が決められている。
【0060】
〔実施例3〕
図7は本発明の実施例3の構成を示す回路図であり、図1と同一符号は同一構成要素を示している。
【0061】
本実地例は、ディスチャージ回路のみで発光素子であるLED1の応答を改善した例である。すなわち、トランジスタQ9をトランジスタQ8にパラレルに追加して、コンデンサC3の充電能力つまりLED1に流す微分した順電流を強化し、実施例1のピーキング用コンデンサC2を削除している。
【0062】
本回路では、LED1に順方向、逆方向の両方の微分電流を印加している。逆方向に微分電流をLED1に流す量は実施例1と同じである。また、抵抗R4で電流波形を電圧に変換し、トランジスタQ7でバッファアンプを構成している。
【0063】
ここで実施例1と異なる部分は、カレントミラー回路の電流源として動いているトランジスタQ8にトランジスタQ9をパラレル接続し、トランジスタQ7とトランジスタQ8+Q9のエミッタ−コレクタ間インピーダンスを近づけるように設定している。このことで、コンデンサC3の充電、放電時定数を合わせこんでいる。
【0064】
また、抵抗R4、コンデンサC3、抵抗R5で微分量を調整している。LED1の光f特性を上げるには、コンデンサC3に与える電圧振幅を抵抗R4で調整する。コンデンサC3の電流ゲインポールは次式で決まる。
【0065】
fc=1/(2π×C3×R5)
よって、発光素子であるLED1には順方向、逆方向とも対称の微分波形の電流が流れ、LED1のON/OFFともに図3のボード線図で動作が可能となり、上述の実施例と同様の作用効果が得られる。
【0066】
なお、本発明は、光通信装置において発光素子を駆動するための回路であって、その発光素子の持っている遮断周波数より高い周波数成分の光信号を得ようとするものに対して広く適用することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、発光素子の優れた光のアイパターン特性を生かしながら、簡単な手法で消光比を向上させることができ、同時に装置の消費電流を低減させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の構成を示す回路図
【図2】実施例1の光出力を示す図
【図3】実施例1の光出力を示す図
【図4】実施例1の各部の動作波形を示す図
【図5】実施例1の光出力アイパターンを示す図
【図6】本発明の実施例2の構成を示す回路図
【図7】本発明の実施例3の構成を示す回路図
【図8】従来例の構成を示す回路図
【図9】従来例の光出力アイパターンを示す図
【図10】従来例の駆動電流波形を示す図
【図11】消光比を上げた光出力アイパターンを示す図
【図12】消光比を上げたときの駆動電流波形を示す図
【符号の説明】
1 LED(発光素子)
2 入力端子
3 電流出力端子
4 同期回路
C1〜C3 コンデンサ
R1〜R4 抵抗
Q1〜Q9 トランジスタ
SW1 スイッチ

Claims (5)

  1. 発光素子を駆動する駆動回路において、前記発光素子の周波数特性と逆の周波数特性を持つ駆動部を有し、該駆動部は、前記発光素子の遮断周波数を極として所定の傾きで上昇するゲイン特性を持つ電流出力型の増幅器からなり、該増幅器は、所望の周波数を生成する周波数生成部と、カレントミラー回路で構成された電流逓倍部を有するとともに、該電流逓倍部から分配して前記発光素子に逆方向電流を与えるディスチャージ回路を有することを特徴とする発光素子の駆動回路。
  2. 前記ディスチャージ回路は、電流逓倍部から分配された電流の出力端子と発光素子の間に接続されたコンデンサを有し、その電流出力端子に発光素子の駆動電流と同期した電圧変動もしくはインピーダンス変動のある電圧源が接続されていることを特徴とする請求項1に記載の発光素子の駆動回路。
  3. 発光素子を駆動する駆動方法において、前記発光素子の周波数特性と逆の周波数特性を持ち該発光素子の遮断周波数を極として所定の傾きで上昇するゲイン特性を持った周波数生成部と、カレントミラー回路で構成された電流逓倍部を有する電流出力型の増幅器からなる駆動部により前記発光素子を駆動するとともに、ディスチャージ回路により前記電流逓倍部から分配して前記発光素子に逆方向電流を与えるようにしたことを特徴とする発光素子の駆動方法。
  4. 前記ディスチャージ回路は電流逓倍部から分配された電流の出力端子と発光素子の間に接続されたコンデンサを有し、該コンデンサから発光素子に逆方向電流を与えるようにしたことを特徴とする請求項3に記載の発光素子の駆動方法。
  5. 請求項1または2に記載の発光素子の駆動回路を備えたことを特徴とする光通信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011124798A (ja) * 2009-12-10 2011-06-23 Planners Land Co Ltd 可視光通信送信装置

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JP2011124798A (ja) * 2009-12-10 2011-06-23 Planners Land Co Ltd 可視光通信送信装置

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