JP2004318224A - 配線図形検証方法、プログラム及び装置 - Google Patents
配線図形検証方法、プログラム及び装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004318224A JP2004318224A JP2003107522A JP2003107522A JP2004318224A JP 2004318224 A JP2004318224 A JP 2004318224A JP 2003107522 A JP2003107522 A JP 2003107522A JP 2003107522 A JP2003107522 A JP 2003107522A JP 2004318224 A JP2004318224 A JP 2004318224A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wiring
- vertical
- width
- horizontal
- diagonal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G06—COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
- G06F—ELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
- G06F30/00—Computer-aided design [CAD]
- G06F30/30—Circuit design
- G06F30/39—Circuit design at the physical level
- G06F30/398—Design verification or optimisation, e.g. using design rule check [DRC], layout versus schematics [LVS] or finite element methods [FEM]
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Hardware Design (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Theoretical Computer Science (AREA)
- Evolutionary Computation (AREA)
- Geometry (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Design And Manufacture Of Integrated Circuits (AREA)
Abstract
【課題】設計基準値が異なる縦横配線と斜め配線が混在した配線図形につき擬似エラーを起こすことなくレイアウト検証を可能とする。
【解決手段】エッジ抽出部30で配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出し、配線幅分類部32により配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する。縦横配線エッジ抽出部34で配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出し、縦横配線間隔検証部36で縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する。また斜め配線エッジ抽出部38で配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出し、斜め配線間隔検証部40で斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する。
【選択図】 図1
【解決手段】エッジ抽出部30で配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出し、配線幅分類部32により配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する。縦横配線エッジ抽出部34で配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出し、縦横配線間隔検証部36で縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する。また斜め配線エッジ抽出部38で配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出し、斜め配線間隔検証部40で斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大規模半導体集積回路等の回路設計のレイアウトデータから作成された配線マスク用の配線図形データを検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法、プログラム及び装置に関し、特に配線図形データに混在している縦横配線と斜め配線の配線間隔と配線幅を検証する配線図形検証方法、プログラム及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータ支援による大規模半導体集積回路の設計作業では、配置配線設計またはレイアウト設計と呼ばれる論理回路図もしくは電子回路図に従って集積回路上に素子の配置を定め、これら素子間の配線経路を決定した後、これらに基づいたマスク生成のための作図工程がある。
【0003】
周知のとおり、レイアウト設計ではレイアウト検証が行われる。このレイアウト検証とは、設計最終段階のマスク生成のための作図データ(アートワークデータ)に対し設計の正しさを確かめるものである。
【0004】
このレイアウト検証において、デザインルールチェック(DRC)と呼ばれる検証が行われる。これは、製造プロセスを検討した上で得られた各種制約を考慮して設計される幾何学的設計規則、すなわちデザインルールに対し作図データが違反していないかを検証する工程である。
【0005】
従来のデザインルールチェックでは、デザインルールに基づいて、配線図形同士の間隔や配線幅が設計規則に違反していないかを検証する。配線図形同士の間隔検証は、配線幅によって検証基準値が異なる。また許容される最小配線幅と最大配線幅は配線層毎に規定されている。
【0006】
従来の縦横配線を対象とした配線間隔の検証では、検証対象となる配線図形を抽出して、配線図形同士の間隔チェックを行う方法と、検証対象となる配線同士のエッジを抽出して、このエッジ同士の間隔をチェックする方法がある。また配線幅の検証についても、検証対象となる配線図形を抽出して、配線図形の幅をチェックを行う方法と、検証対象となる配線のエッジを抽出して、このエッジ同士の間隔をチェックする方法がある。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−13673号公報
【特許文献2】
特開平8−55140号公報
【特許文献3】
特開平11−96200号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで従来のレイアウト設計にあっては、配線パターンは水平及び垂直方向に配置しているが、近年にあっては、配線長を短縮して線路抵抗及び浮遊容量を低減して高周波化に伴う伝送特性を改善するため、斜め45°方向に配線パターンを配置する斜め配線が取り入れられるようになっている。
【0009】
しかしながら、縦横配線及び斜め配線が混在した場合のレイアウト検証にあっては、配線間隔の設計基準値が縦横配線と斜め配線とでそれぞれ異なり、同じく最小配線幅及び最大配線幅の設計基準値も縦横配線と斜め配線とでそれぞれ異なる場合、異なる設計基準値の相互干渉によりエラーではないのにエラーとして出力してしまう所謂擬似エラーが発生する問題がある。
【0010】
即ち、縦横配線の設計基準値によりレイアウト検証を行うと、縦横配線の設計基準値が斜め配線にも適用されてしまい、擬似エラーが発生する。逆に斜め配線の設計基準値によりレイアウト検証を行うと、斜め配線の設計基準値が縦横配線にも適用され、擬似エラーが発生する。
【0011】
このため縦横配線と斜め配線の設計基準値を異ならせたレイアウト設計に対しレイアウト検証が対応できず、縦横配線と斜め配線に異なった設計基準が適用できず、レイアウト設計の自由度が制約されるという問題があった。
【0012】
本発明は、設計基準が異なる縦横配線と斜め配線が混在した配線図形につき擬似エラーを起こすことなく異なる設計基準値に対応したレイアウト検証を可能とする配線図形検証方法、プログラム及び装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理説明図である。
【0014】
(配線間隔の検証)
本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔を検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法を提供する。
【0015】
この配線図形検証方法は、
エッジ抽出部30により、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線幅分類部32により、配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
縦横配線エッジ抽出部34により、配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
縦横配線間隔検証部36により、図1(B)のように、縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
斜め配線エッジ抽出部38により、配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
斜め配線間隔検証部40により、図1(C)のように、斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
を備えたことを特徴とする。
【0016】
このように本発明の配線図形検証方法では、まず縦横配線と斜め配線の混在した配線図形全体に対し、縦横エッジと斜めエッジを抽出し、配線図形全体に対して縮小拡大処理をして配線幅範囲に分類し、先に抽出した縦横エッジと斜めエッジのうち、縮小拡大処理後の配線図形に接するものを抽出することで、縦横配線および斜め配線の配線間隔を異なる設計基準値により、擬似エラーを起こすことなく、個別に検証することができる。
【0017】
ここで配線幅分類ステップは、縦横配線及び斜め配線毎に配線幅範囲を決定する1又は複数の基準配線幅を設定する。
【0018】
配線幅分類ステップは、配線幅範囲を決定する単一の基準配線幅を設定した場合、配線図形全体に対し頂点座標を基準幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って基準配線幅以下の配線図形を消滅させた後に、残った配線図形の頂点座標を基準配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って、基準配線幅以下の配線図形と基準配線幅を超える配線図形に分類する。
【0019】
また配線幅分類ステップは、配線幅範囲を決定する複数の基準配線幅を設定した場合、昇順又は降順に基準配線幅を選択し、配線図形に対し頂点座標を選択した基準配線幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って基準値以下の配線図形を消滅させた後に、残った図形の頂点座標を基準配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って、基準配線幅以下の配線図形と基準配線幅を超える配線図形に分類する処理を繰り返す。
【0020】
縦横配線幅検証ステップは、縦横配線エッジに対向する縦横配線図形のエッジとの配線間隔が最小間隔値に違反していないかを検証する。これは縦横配線同士の配線間隔の検証である。
【0021】
また縦横配線幅検証ステップは、縦横配線エッジに直交する図形外部の方向に位置する斜め配線図形のエッジとの配線間隔が縦横配線の規準間隔に違反していないかを検証する。これは縦横配線から見た斜め配線との配線間隔の検証であり、縦横配線の基準間隔で検証される。
【0022】
斜め配線幅検証ステップは、斜め配線エッジに対向する斜め配線図形のエッジの配線間隔が斜め配線の規準間隔に違反していないかを検証する。これは斜め配線同士の配線間隔の検証である。
【0023】
また斜め配線幅検証ステップは、斜め配線エッジに直交方向に位置する縦横配線図形のエッジとの配線間隔が斜め配線の規準間隔に違反していないかを検証する。これは斜め配線から見た縦横配線との配線間隔の検証であり、斜め配線の基準間隔で検証される。
【0024】
(配線幅の検証)
本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される斜め配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法を提供する。
【0025】
この配線図形検証方法は、
エッジ抽出部30により、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
最小配線幅抽出部42により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
最小配線幅検証部44により、最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
最大配線幅抽出部46により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
最大配線幅検証部48により、最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を備えたことを特徴とする。
【0026】
このように本発明の配線幅を対象とした配線図形検証方法では、まず縦横配線と斜め配線の混在した配線図形全体に対し、縦横エッジと斜めエッジを抽出し、配線図形全体に対して縮小拡大処理をして最小配線幅未満の配線図形と最大配線幅を超える配線図形とを抽出し、先に抽出した縦横エッジと斜めエッジのうち、縮小拡大処理後の配線図形に接するものを抽出することで、縦横配線および斜め配線のそれぞれについて最小配線幅違反と最大配線幅違反を、擬似エラーを起こすことなく、個別に検証することができる。
【0027】
最小配線幅抽出ステップは、配線図形全体に対し頂点座標を最小配線幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って最小配線幅未満の配線図形を消滅させた後に、残った配線図形の頂点座標を最小配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って最小配線以下の配線図形を除去した図形を抽出し、この抽出された図形を配線図形全体から取り除いて最小配線幅未満の配線図形を抽出する。
【0028】
最大配線幅抽出ステップは、配線図形全体に対し頂点座標を記最大配線幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って最大配線幅未満の配線図形を消滅させた後に、残った配線図形の頂点座標を最小配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って最大配線幅を超える配線図形を抽出する。
【0029】
ここで本発明の配線間隔と配線幅の配線図形検証方法における斜め配線図形は、水平および垂直方向に対し45°に傾斜して配置された配線である。また本発明の配線図形検証方法は、各ステップを配線層単位に順次処理する。
【0030】
更に本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔と配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法を提供する。
【0031】
この配線間隔と配線幅の両方を検証する配線図形検証方法は、
エッジ抽出部30により、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線幅分類部32により、配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
縦横配線エッジ抽出部34により、配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
縦横配線間隔検証部36により、前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
斜め配線エッジ抽出部38により、配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
斜め配線間隔検証部40により、前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
最小配線幅抽出部42により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
最小配線幅検証部44により、最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
最大配線幅抽出部46により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
最大配線幅検証部48により、最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を備えたことを特徴とする。
【0032】
(プログラム)
本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔を検証するためにコンピュータで実行されるプログラムを提供する。
【0033】
このプログラムは、コンピュータに、
縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
を実行させることを特徴とする。
【0034】
また本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線幅を検証するためにコンピュータで実行されるプログラムを提供する。
【0035】
このプログラムは、コンピュータに、
縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を実行させることを特徴とする。
【0036】
本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔と配線幅を検証するコンピュータにより実行されるプログラムを提供する。
【0037】
この配線間隔と配線幅の両方を検証するためのプログラムは、コンピュータに、
縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を実行させることを特徴とする。
【0038】
(装置)
本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔を検証するコンピュータ支援による配線図形検証装置を提供する。
【0039】
この配線間隔を検証するための配線図形検証装置は、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出部30と、配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類部32と、配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出部34と、縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証部36と、配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出部38と、斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証部40とを備える。
【0040】
また本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証装置を提供する。
【0041】
この配線幅を検証するための配線図形検証装置は、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出部30と、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出部42と、最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証部44と、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出部46と、最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証部48とを備えたことを特徴とする。
【0042】
更に本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔と配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証装置を提供する。
【0043】
この配線間隔と配線幅の両方を検証するための配線図形検証装置は、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出部30と、配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類部32と、配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出部34と、縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証部36と、配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出部38と、斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証部40と、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出部42と、最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証部44と、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出部46と、最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証部48とを備えたことを特徴とする。
【0044】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明の配線図形検証処理が実施されるシステム構成のブロック図である。図2において、本発明の配線図形検証処理が実施されるシステムは、配線図形検証装置10、入力装置12、出力装置14、更に配線図形検証装置10の内部記憶装置16で構成される。
【0045】
入力装置12には、レイアウトデータ入力部18とDRCルール入力部20が設けられている。レイアウトデータ入力部18は設計処理が完了したレイアウトデータを入力し、内部記憶装置16のレイアウトデータ記憶部50に記憶する。
【0046】
DRCルール入力部20は、入力されたレイアウトデータから作成された配線図形のデザインルールチェックを実行するための実行情報であるDRCルールを入力し、内部記憶装置16のDRCルール記憶部52に記憶する。
【0047】
配線図形検証装置10には、全体の制御を行う制御部22とDRC実行部24が設けられる。DRC実行部24には、本発明による縦横配線と斜め配線が混在した配線図形に対する配線間隔と配線幅の検証処理を実行するため、配線間隔検証部26と配線幅検証部28が設けられている。
【0048】
配線間隔検証部26にはプログラム制御により実現される機能として、エッジ抽出部30−1、配線幅分類部32、縦横配線エッジ抽出部34、縦横配線間隔検証部36、斜め配線エッジ抽出部38及び斜め配線間隔検証部40が設けられている。
【0049】
また配線幅検証部28には、エッジ抽出部30−2、最小配線幅抽出部42、最小配線幅検証部44、最大配線幅抽出部46及び最大配線幅検証部48が設けられている。
【0050】
ここで、配線間隔検証部26と配線幅検証部28に設けているエッジ抽出部30−1,30−2は同じものであり、配線間隔検証部26から処理を開始すると、エッジ抽出部30−1の抽出結果を配線幅検証部28でそのまま使用することができ、先に検証を開始する方のエッジ抽出部のみが有効となる。
【0051】
このようなDCR実行部24の処理機能に対応して内部記憶装置16には、検証対象図形記憶部54と検証結果により得られたエラーパターンデータを格納するエラーパターンデータ記憶部55が設けられる。また出力装置14には、DRC実行部24による検証結果として得られたエラーパターンを表示するためのエラーパターンデータ表示部56が設けられている。
【0052】
DRC実行部24の配線間隔検証部26に設けられた各機能部の処理内容は次のようになる。エッジ抽出部30−1は、検証対象とする配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出する。配線幅分類部32は、配線図形全体に対し縮小拡大を行って、配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する。
【0053】
縦横配線エッジ抽出部34は、配線幅範囲に分類された配線図形に接する縦横配線エッジを抽出する。縦横配線間隔検証部36は、縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を各配線幅範囲ごとの縦横基準間隔に基づいて検証する。
【0054】
斜め配線エッジ抽出部38は、配線幅範囲に分類された配線図形に接する斜め配線エッジを抽出する。斜め配線間隔検証部40は、斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を各配線幅範囲ごとの斜め基準間隔に基づいて検証する。
【0055】
一方、配線幅検証部28の各機能部の処理内容は次のようになる。エッジ抽出部30−2は配線間隔検証部26のエッジ抽出部30−1と同じものであり、実際にはエッジ抽出部30−1により配線全体図形から抽出された配線縦横エッジと斜め配線エッジをそのまま抽出結果として使用する。
【0056】
最小配線幅抽出部42は、配線図形全体に対する縮小拡大処理により、縦横配線及び斜め配線について予め定められた所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する。最小配線幅検証部44は、最小配線幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線エラーを出力する。
【0057】
最大配線幅抽出部46は、配線図形全体に対する縮小拡大処理により、縦横配線及び斜め配線のそれぞれについて所定の最小配線幅を超える配線図形を抽出する。最大配線幅検証部48は、最大配線幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して、最大配線エラーをそれぞれ出力する。
【0058】
図2における本発明の配線図形検証装置10は、例えば図3のようなコンピュータのハードウェア資源により実現される。図3のコンピュータにおいて、CPU200のバス201にはRAM202、ハードディスクドコントローラ(ソフト)204、フロッピィディスクドライバ(ソフト)210、CD−ROMドライバ(ソフト)214、マウスコントローラ218、キーボードコントローラ222、ディスプレイコントローラ226、通信用ボード230が接続される。
【0059】
ハードディスクコントローラ204はハードディスクドライブ206を接続し、本発明の配線図形検証処理を実行するアプリケーションプログラムをローディングしており、コンピュータの起動時にハードディスクドライブ206から必要なプログラムを呼び出して、RAM202上に展開し、CPU200により実行する。
【0060】
フロッピィディスクドライバ210にはフロッピィディスクドライブ(ハード)212が接続され、フロッピィディスク(R)に対する読み書きができる。CD−ROMドライバ214に対しては、CDドライブ(ハード)216が接続され、CDに記憶されたデータやプログラムを読み込むことができる。
【0061】
マウスコントローラ218はマウス220の入力操作をCPU200に伝える。キーボードコントローラ222はキーボード224の入力操作をCPU200に伝える。ディスプレイコントローラ226は表示部228に対して表示を行う。通信用ボード230は通信回線232を使用して他のコンピュータやサーバとの間で通信を行う。
【0062】
図4は、本発明の配線図形検証処理が行われるレイアウト設計を含むコンピュータ支援による半導体集積回路設計処理の工程説明図である。
【0063】
この半導体集積回路設計処理の工程は、まずステップS1でチップ全体の機能の構成を決定する機能設計を行う。続いてステップS2で回路パラメータ及び回路間の接続を決定する論理回路設計を行う。次にステップS3でセルの配置と配線を行うレイアウト設計を行う。
【0064】
このレイアウト設計は、通常、セルの配置処理、概略配線処理、詳細配線処理の手順で行われる。レイアウト設計の中ではセルの配置及び配線の終了により得られたレイアウトデータを対象にレイアウト検証が行われ、このレイアウト検証の中で本発明によるデザインルールチェック(DRC)による縦横配線と斜め配線が混在した配線図形を対象に配線間隔と配線幅の検証が行われる。
【0065】
レイアウト設計が完了するとステップS4でマスクパターンの生成が行われ、続いてステップS5で生成されたマスクパターンに基づく集積回路の製造が行われ、最終的に製造された集積回路のテストがステップS6で行われることになる。
【0066】
図5は、本発明の配線図形検証に使用される設計規則(デザインルール)58の一例である。図5において、設計規則58は配線層単位に作成されており、この例では1層配線基準60−1、2層配線基準60−2及び3層配線基準60−3を示している。
【0067】
各配線層の基準の内容は、1層配線基準60−1を例にとると、1層縦横配線間隔基準62−1,1層斜め配線間隔基準64−1及び1層配線幅基準66−1で構成されている。
【0068】
1層縦横配線間隔基準62−1の内容は、縦横配線幅を3段階の範囲に分ける配線幅基準値a1,a2が設定されており、
(1)a1以下の配線幅範囲
(2)a1を超えa2以下の配線幅範囲
(3)a2を超える配線幅範囲
の3つに分けている。そして、これら3つの配線幅範囲に対応して縦横配線間隔を検証する間隔基準値としてb1,b2,b3を設定している。
【0069】
次の1層斜め配線間隔基準64−1についても同様であり、
(1)A1以下の配線幅範囲
(2)A1を超えA2以下の配線幅範囲
(3)A2を超える配線幅範囲
の3つの範囲に分け、それぞれの範囲につき斜め配線の間隔基準値としてB1,B2,B3を設定している。
【0070】
更に、1層配線幅基準66−1として最小配線幅=minw_1と最大配線幅maxw_1を定めている。なお最小配線幅と最大配線幅について、この例では縦横配線と斜め配線について共通の幅基準を設定しているが、縦横配線と斜め配線につき異なった最大配線幅と最小配線幅を設定することも可能である。
【0071】
図6は、本発明による配線間隔検証処理のフローチャートである。この配線間隔検証処理は次のようになる。
ステップS1:
配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジをそれぞれ抽出する。
ステップS2:
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行い、配線図形を各配線幅範囲に分類する。
ステップS3:
ステップS2で配線幅範囲ごとに分類された図形に接するステップS1で抽出された縦横配線エッジを抽出する。同様に、配線幅範囲ごとに分類された図形に接するステップS1で抽出された斜め配線エッジを抽出する。
ステップS4:
ステップS3で抽出したエッジとその検証対象となる相手方のエッジとの間隔を、各配線幅ごとの基準値に基づいて縦横配線及び斜め配線のそれぞれについて検証する。
ステップS5:
ステップS4で基準間隔に違反する配線間隔についてのエラー出力データを生成し、エラーを出力する。
ステップS6:
配線間隔検証で残りの項目があればステップS3に戻り、残りの項目がなければステップS7に進む。
ステップS7:
未検証の配線層があるか否かチェックし、あればステップS8に進み、なければ処理を終了する。
ステップS8:
次の配線層を検証対象に選択して、ステップS1に戻る。
【0072】
図7は、図6の配線間隔検証処理の対象となる配線図形68の一例を示している。この配線図形68にあっては、縦横配線と斜め配線が混在している。斜め配線は縦横に対し斜め45°方向に配置した配線である。このような配線図形68につき、図6の配線間隔検証処理にあっては、まずステップS1で配線図形68の全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出している。
【0073】
図8は、図7の配線図形68から抽出された縦横配線エッジ抽出図形60である。また図9は図7の配線図形68から抽出された斜め配線エッジ抽出図形70である。
【0074】
ここで本発明の配線図形検証における配線図形とエッジ図形のデータ構造を説明する。図10(A)は縦横配線の配線図形70であり、これに対応するエッジ図形71を図10(B)に示している。
【0075】
配線図形70として、この例にあっては縦横配線図形74,76,78を配置しており、各縦横配線図形は頂点座標のポリゴンデータで構成されている。例えば縦横配線図形72にあっては、4つの頂点P1,P2,P3,P4を持つことから、この4つの頂点P1〜P4の頂点座標のデータ構造を持つ。
【0076】
これに対しエッジ図形71は、例えば縦横配線図形72を例にとると、頂点P1〜P4のうち隣り合う頂点の組み合わせからなり、更に2つの頂点例えば頂点P1,P2のエッジについては、エッジの外側と内側を示す情報が組み合わされている。
【0077】
図11は、図2の入力装置12にレイアウトデータとして入力される図形データ形式の説明図である。この入力される図形データ形式は、図11(A)のように例えば縦横配線図形72を例にとると、縦横配線図形72の中心線についての開始座標Sと終了座標E、更に中心線に対する左右の配線幅Wで定義され、例えば図11(B)のような図形データ73の構造を持っている。
【0078】
この図11のような入力された図形データは、図2のレイアウトデータ入力部18において、図10(A)のようなポリゴンデータに変換されて検証対象図形記憶部54に記憶される。
【0079】
図12(A)は、図10(A)の縦横配線図形72についての縦横配線図形データ75であり、頂点P1〜P4の座標(x1,y1)〜(x4,y4)で構成されている。また図12(B)は図10(B)のエッジ図形71についての縦横配線エッジデータ77であり、隣り合う頂点を始点及び終点とし、更に始点と終点を結ぶエッジに対し、図形の内側と外側を示す情報として、この例では配線図形の2次元空間における2次元座標の座標軸方向を示す角度を格納している。
【0080】
例えば始点P1と終点P2のエッジデータにあっては、エッジの下側となる2次元座標で270°の方向が内側であり、エッジの上側となる90°方向が外側となっている。
【0081】
このように縦横配線エッジデータには図形の内側方向と外側方向を示す情報が付加されていることで、内側方向について対向するエッジとの間隔については配線幅の検証ができ、一方、エッジに対し外側方向に対向するエッジとの間隔については配線間隔の検証を行うことができる。
【0082】
図13は、本発明における斜め配線の配線図形とエッジ図形のデータ構造に対応した説明図である。図13(A)は配線図形80であり、斜め配線図形84,86,88を配置しており、各斜め配線図形は頂点座標によるポリゴンデータで構成されている。例えば斜め配線図形84を例にとると、図14(A)のように斜め配線図形データ85は頂点Q1〜Q4の座標(x1,y1)〜(x4,y4)で構成されている。
【0083】
一方、図13(B)の斜め配線図形のエッジ図形82については、図14(B)の斜め配線図形84の斜め配線エッジデータ87のように、隣り合う頂点の座標と2つの頂点を結ぶエッジに対し、図形の内側と外側を示す情報が付加されている。
【0084】
例えば始点Q1と終点Q2のエッジを例にとると、図形の内側は2次元座標における225°の方向即ち左下方向であり、一方、図形の外側方向は45°方向即ち右斜め上方向となっている。
【0085】
なお図12(B)の縦横配線エッジデータ77及び図14(B)の斜め配線エッジデータ87にあっては、配線図形の2次元座標における角度をもって図形の内側と図形の外側を示しているが、これに限定されず適宜の図形の内側と外側を示す情報を用いることができる。
【0086】
図15は、図5の設計規則58の中の1層縦横配線間隔基準62−1が適用された場合の図6のステップS2の処理により配線幅基準値a1未満の配線図形を除去するための縮小拡大処理の説明図である。
【0087】
図15(A)は処理前の全体配線図形90であり、配線図形96,98,100が配置されている。このうち配線図形96,98は、図5の1層縦横配線間隔基準62−1における配線幅基準値a1以下であり、これに対し配線図形100は、基準値a1を超え基準値a2以下の配線幅にある。
【0088】
こで基準値a1以下の配線図形96,98を消去して、それより大きい配線図形100を残すため、全体配線図形90に対し縮小処理を行う。この縮小処理は図15(B)の縮小処理図形92に示すように、配線図形96,98,100における頂点座標を配線幅基準値a1の半分の値(a1/2)だけ内側に移動する縮小処理を行う。この縮小処理により、配線図形96,98については図形が消滅し、配線図形100について縮小配線図形102が残る。
【0089】
続いて図15(C)の拡大処理図形94に示すように、残った縮小配線図形102について逆に、頂点座標を縮小した値と同じ(a1/2)だけ外側に移動する拡大処理を行うと、元の配線図形100が生成され、拡大処理図形94には配線基準幅a1以下の配線図形96,98が除去された配線図形が抽出される。
【0090】
このような縮小拡大処理により生成された拡大処理図形94について、更に、次に大きい配線基準幅a2の半分の(a2/2)を用いた縮小処理と、縮小により残った図形に対する拡大処理を行うことで、配線基準幅a2を超える配線図形を抽出することができる。
【0091】
これによって、検証対象とする配線図形を、例えば図5の1層縦横配線間隔基準62−1に従ったa1以下の配線幅の配線幅の配線図形、a1を超えa2以下の配線幅の図形、及びa2を超える配線幅の図形の3つの配線幅の範囲に分類することができる。
【0092】
図15は、縦横配線図形についての縮小拡大処理による配線幅による分類を例にとるものであったが、同様な縮小拡大処理を図5の1層斜め配線間隔基準64−1における斜め配線基準幅A1,A2に基づいて行うことで、斜め配線図形についてもA1以下の配線幅の図形、A1を超えA2以下の配線幅の図形、A2を超える配線幅の図形の3つに分類することができる。
図16は、図6のステップS3における配線幅範囲ごとに分類された配線図形に接する縦横配線エッジの抽出と、その抽出結果に基づく配線間隔の検証処理の説明図である。
【0093】
図16(A)はa1以下配線幅図形104を配線間隔の検証対象としており、縦横配線図形72,76がステップS1で抽出された縦横配線エッジに接する図形として抽出されている。
【0094】
続いて、抽出された縦横配線図形72,76における対向するエッジの配線間隔108が間隔基準値b1以上となる設計条件を満足するか否か検証する。配線間隔108がもし間隔基準値b1未満であれば、配線間隔エラーを認識してエラー出力を行う。
【0095】
更に、縦横配線図形72,76に対し別の配線幅範囲に属している他の縦横配線図形74,78のエッジとの配線間隔を検証する。この例では縦横配線図形72が別の配線幅範囲にある縦横配線図形74とのエッジに対向していることから、配線間隔110について間隔基準値b1による検証を行う。
【0096】
図16(B)は、a1〜a2線幅図形を対象とした間隔基準値b2を用いた間隔検証である。このa1〜a2線幅図形106にあっては、縦横配線図形74,78が配線幅範囲に属する図形として分類されており、縦横配線図形74,78の相対するエッジについて配線間隔112を間隔基準値b2で検証する。
【0097】
更に縦横配線図形74,78の配線幅範囲に属していない他の縦横配線図形72,76について間隔検証を行う。この例では配線図形74のエッジに対向する配線図形72のエッジとの配線間隔114を間隔基準値b2で検証する。
【0098】
図17は、斜め配線図形を対象とした配線間隔検証処理の説明図である。図17(A)はA1以下線幅図形116の配線間隔の検証であり、配線図形84,86がA1以下の配線幅範囲に属していることから、両者の向かい合うエッジについて配線間隔120を斜め配線の間隔基準値B1により検証する。
【0099】
更に、この配線幅範囲に属していない斜め配線図形88の対向するエッジとの間について、斜め配線図形86との配線間隔122を斜め配線の間隔基準値B1により検証する。
【0100】
図17(B)はA1〜A2線幅図形118における斜め配線の配線間隔の検証処理である。この例では、A1〜A2の線幅の範囲に属する斜め配線図形88につき、他の配線幅範囲に属する斜め配線図形86との間の対向するエッジについて配線間隔124を斜め配線の間隔基準値B2により検証している。
【0101】
このような図6の配線間隔検証処理による基本的な配線間隔の検証処理を、図7の具体的な配線図形68及びこれから抽出した図8の縦横配線エッジ抽出図形69、及び図9の斜め配線エッジ抽出図形62について具体的に説明すると、次のようになる。
【0102】
図18は、図7の配線図形68につき基準配線幅a1を用いて縮小拡大処理を行うことにより生成されたa1以下線幅図形126であり、また図19は同じ縮小拡大処理により生成されたa1〜a2線幅図形128である。
【0103】
具体的には、基準配線幅a1を用いた縮小拡大処理により図19のa1〜a2線幅図形128が得られることから、これを図7の配線図形68から除去することで図18のa1以下線幅図形126が得られる。
【0104】
図20は、図18のa1以下線幅図形126に対し基準間隔b1を用いた配線間隔検証を示すb1間隔検証図形130であり、実線で示す抽出されたエッジ図形とこれに相対する相手エッジとの矢印で示す配線間隔につき基準間隔b1による検証を行っている。
【0105】
図21は、図19のa1〜a2線幅図形128を対象とした基準間隔b2を用いた間隔検証を示すb2間隔検証図形132であり、実線で示す抽出されたエッジ図形とこれに相対する相手エッジとの矢印で示す間隔について基準間隔b2を用いた検証を行っている。
【0106】
更に、斜め配線の間隔検証については、図18のa1以下線幅図形126について、図9の斜め配線エッジ抽出図形70に接するエッジの図形を抽出することで図22のb1間隔検証図形134を生成し、矢印で示すエッジの間の配線間隔について斜め配線における基準間隔b1を用いた検証を行う。
【0107】
また図19のa1〜a2線幅図形128につき、図9の斜め配線エッジ抽出図形62を用いてエッジに接する図形を抽出することで、図23のB2間隔検証図形136を生成し、矢印で示すエッジの間の配線間隔について基準間隔B2を用いた配線間隔の検証を行う。
【0108】
なお図18〜図23の間隔検証処理にあっては、縦横配線の基準配線幅a1,a2により配線図形を2つの配線幅範囲に分類して、縦横配線エッジ及び斜め配線エッジに接する図形を抽出して配線間隔を検証しているが、配線幅範囲の分類を斜め配線については斜め基準配線幅A1,A2を用いて分類した後に斜め配線エッジに接する図形を抽出して、斜め配線の配線間隔を検証するようにしてもよい。
【0109】
図24は、本発明による配線幅検証処理のフローチャートである。なお、この配線幅検証処理は図6の配線間隔検証処理を行った後に実行されるため、配線間隔検証処理のステップS1で抽出された縦横配線エッジと斜め配線エッジの情報を利用でき、その処理は行っていない。この配線幅検証処理は次のようになる。
ステップS1:
配線図形全体に対し縦横及び斜めの各配線最小幅未満の図形を縮小拡大処理により除去し、得られた図形をSとする。例えば図7の配線図形68について、配線最小幅未満の図形を縮小拡大処理により除去すると、図25のような縮小拡大S図形138が得られる。
ステップS2:ステップS1で得られた配線図形Sを元の配線図形全体から除去し、得られた図形をTとする。例えば図25の縮小拡大S図形138を元の図7の配線図形68から除去すると、図26の抽出T図形140が得られる。
ステップS3:
図形Tの中で図6のステップS1で抽出されている縦横及び斜めの各配線エッジに接する図形を、縦横及び斜めの各配線最小幅未満の配線図形として抽出する。例えば図26の抽出T図形140について、図8の縦横配線エッジ抽出図形60を用いてエッジに接する図形を抽出すると、図27の最小幅未満図形142における縦横配線図形144,146が抽出される。同様に図26の抽出T図形140について図9の斜め配線エッジ抽出図形62のエッジに接する配線図形を抽出すると、図27の最小幅未満図形142の中の斜め配線図形148が抽出される。
ステップS4:
ステップS3で縦横及び斜めの各配線最小幅未満の配線図形が抽出された場合には、エラー出力データを生成し、エラー出力を行う。
ステップS5:
縦横及び斜めの各配線最大値以下の図形を縮小拡大処理により除去し、得られた図形をUとする。例えば図7の配線図形68について、配線最大幅以下の図形を縮小拡大処理により除去すると、例えば図28の縮小拡大U図形150が得られる。
ステップS6:
図形Uの中で、図6のステップS1で抽出されている縦横及び斜めの配線エッジに接する図形を縦横及び斜めの各配線最大幅を超える配線図形として抽出する。例えば図28の縮小拡大U図形について、図29の最大幅オーバー図形152のように、縦横配線エッジに接する図形として縦横配線図形153,154が抽出され、また斜め配線エッジに接する図形として斜め配線図形156が抽出される。
ステップS7:
ステップS6で配線最大幅を超える縦横及びまたは斜めの配線図形が抽出された場合には、エラー出力データを生成し、エラー出力を行う。
ステップS8:
未検証の配線層があるか否かチェックし、あればステップS9に進み、なければ処理を終了する。
ステップS9:次の配線層を検証対象に選択して、ステップS1に戻る。
【0110】
ここで、図24の配線幅検証処理にあっては、縦横配線図形と斜め配線図形についての配線幅検証を並列的に処理しているが、図30のフローチャートのように、ステップS1で縦横配線の配線幅検証処理を行った後、ステップS2で斜め配線の配線幅検証処理を行い、ステップS3で未検証の配線層がなくなるまで、ステップS4で順次、次の配線層を検証対象に選択する処理を繰り返すようにしてもよい。
【0111】
図30のステップS1における縦横配線の配線幅検証処理は、図31のフローチャートのようになる。図31の縦横配線幅検証処理は、図24のステップS1〜S7における斜め配線についての処理を取り除いて縦横配線の処理のみとしたものである。
【0112】
また図30のステップS2の斜め配線の配線幅検証処理は、図32のステップS1〜S7のようになる。この処理も、図24のステップS1〜S7から縦横配線処理を除いて斜め配線処理のみとしたものである。
【0113】
なお上記の実施形態は、配線間隔検証処理を最初に行った後に配線幅検証処理を行うようにしているが、逆に配線幅検証処理を最初に行った後に配線間隔検証処理を行うようにしてもよいし、両者を並行して行うようにしてもよい。いずれの場合にあっても、処理の最初のステップでは配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出処理を行う必要がある。
【0114】
また上記の実施形態は大規模半導体集積回路設計を例にとるものであったが、本発明は規模に関わらず適宜の半導体集積回路の回路設計に適用でき、更にプリント基板における回路設計についてもそのまま適用することができる。
【0115】
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【0116】
ここで本発明の特徴をまとめて列挙すると、次の付記のようになる。
(付記)
(付記1)
回路設計のレイアウトデータから作成された縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔を検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法に於いて、
エッジ抽出部により、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線幅分類部により、配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
縦横配線エッジ抽出部により、配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
斜め配線エッジ抽出部により、配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
斜め配線間隔検証部により、前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
を備えたことを特徴とする配線図形検証方法。(1)
【0117】
(付記2)
付記1記載の配線図形検証方法に於いて、前記配線幅分類ステップは、縦横配線及び斜め配線毎に配線幅範囲を決定する1又は複数の基準配線幅を設定したことを特徴とする配線図形検証方法。
【0118】
(付記3)
付記1記載の配線図形検証方法に於いて、前記配線幅分類ステップは、配線幅範囲を決定する単一の基準配線幅を設定した場合、配線図形全体に対し頂点座標を前記基準幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って前記基準配線幅以下の配線図形を消滅させた後に、残った配線図形の頂点座標を前記基準配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って、前記基準配線幅以下の配線図形と前記基準配線幅を超える配線図形に分類することを特徴とする配線図形検証方法。
【0119】
(付記4)
付記1記載の配線図形検証方法に於いて、前記配線幅分類ステップは、配線幅範囲を決定する複数の基準配線幅を設定した場合、昇順又は降順に基準配線幅を選択し、配線図形に対し頂点座標を選択した基準配線幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って前記基準値以下の配線図形を消滅させた後に、残った図形の頂点座標を前記基準配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って、前記基準配線幅以下の配線図形と前記基準配線幅を超える配線図形に分類する処理を繰り返すことを特徴とする配線図形検証方法。
【0120】
(付記5)
付記1記載の配線図形検証方法に於いて、前記縦横配線幅検証ステップは、前記縦横配線エッジに対向する縦横配線図形のエッジとの配線間隔が縦横配線の基準間隔に違反していないかを検証することを特徴とする配線図形検証方法。
【0121】
(付記6)
付記5記載の配線図形検証方法に於いて、前記斜め配線幅検証ステップは、前記縦横配線エッジに直交する図形外部の方向に位置する斜め配線図形のエッジとの配線間隔が縦横配線の基準間隔に違反していないかを検証することを特徴とする配線図形検証方法。
【0122】
(付記7)
付記1記載の配線図形検証方法に於いて、前記斜め配線幅検証ステップは、前記斜め配線エッジに対向する斜め配線図形のエッジとの配線間隔が斜め配線の規準間隔に違反していないかを検証することを特徴とする配線図形検証方法。
【0123】
(付記8)
付記7記載の配線図形検証方法に於いて、前記斜め配線幅検証ステップは、前記斜め配線エッジに直交方向に位置する縦横配線図形のエッジとの配線間隔が斜め配線の規準間隔に違反していないかを検証することを特徴とする配線図形検証方法。
【0124】
(付記9)
回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法に於いて、
エッジ抽出部により、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
最小配線幅抽出部により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
最小配線幅検証部により、前記最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
最大配線幅抽出部により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
最大配線幅検証部により、前記最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を備えたことを特徴とする配線図形検証方法。
【0125】
(付記10)
付記9記載の配線図形検証方法に於いて、前記最小配線幅抽出ステップは、
配線図形全体に対し頂点座標を前記最小配線幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って前記最小配線幅未満の配線図形を消滅させた後に、残った配線図形の頂点座標を前記最小配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って前記最小配線以下の配線図形を除去した図形を抽出し、該抽出された図形を前記配線図形全体から取り除いて最小配線幅未満の配線図形を抽出することを特徴とする配線図形検証方法。
【0126】
(付記11)
付記9記載の配線図形検証方法に於いて、前記最大配線幅抽出ステップは、
配線図形全体に対し頂点座標を前記最大配線幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って前記最大配線幅未満の配線図形を消滅させた後に、残った配線図形の頂点座標を前記最小配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って最大配線幅を超える配線図形を抽出することを特徴とする配線図形検証方法。
【0127】
(付記12)
付記1又は9記載の配線図形検証方法に於いて、前記斜め配線図形は、水平および垂直方向に対し45°に傾斜して配置された配線であることを特徴とする配線図形検証方法。
【0128】
(付記13)
付記1又は9記載の配線図形検証方法に於いて、前記各ステップを配線層単位に順次処理することを特徴とする配線図形検証方法。
【0129】
(付記14)
半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔と配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法に於いて、
エッジ抽出部により、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線幅分類部により、配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
縦横配線エッジ抽出部により、配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
縦横配線間隔検証部により、前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
斜め配線エッジ抽出部により、配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
斜め配線間隔検証部により、前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
最小配線幅抽出部により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
最小配線幅検証部により、前記最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
最大配線幅抽出部により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
最大配線幅検証部により、前記最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を備えたことを特徴とする配線図形検証方法。
【0130】
(付記15)
コンピュータに、
縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。(2)
【0131】
(付記16)
コンピュータに、
縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
前記最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
前記最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。(3)
【0132】
(付記17)
コンピュータに、
縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
前記最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
前記最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【0133】
(付記18)
半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔を検証するコンピュータ支援による配線図形検証装置に於いて、
配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出部と、
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類部と、
配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出部と、
前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証部と、
配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出部と、
前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証部と、
を備えたことを特徴とする配線図形検証装置。(4)
【0134】
(付記19)
半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証装置に於いて、
配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出部と、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出部と、
前記最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証部と、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出部と、
前記最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証部と、
を備えたことを特徴とする配線図形検証装置。(5)
【0135】
(付記20)
半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔と配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証装置に於いて、
配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出部と、
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類部と、
配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出部と、
前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証部と、
配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出部と、
前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証部と、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出部と、
前記最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証部と、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出部と、
前記最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証部と、
を備えたことを特徴とする配線図形検証装置。
【0136】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、縦横配線と斜め配線が混在したレイアウトパターンにおいて、縦横配線と斜め配線における設計基準がそれぞれ異なり、設計基準としての配線間隔基準値及び配線幅基準値が異なっていても、縦横配線と斜め配線が混在した配線図形を対象に一括して検証することができ、その結果、設計規則に基づいて許容限界まで縦横配線同士及び斜め配線同士、及び縦横配線と斜め配線を近付けることができる。この結果、斜め配線による配線長の節約、配線遅延の抑制、チップ面積の縮小に貢献し、性能の向上に大きく貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明の配線図形検証処理が実施されるシステム構成のブロック図
【図3】図2の配線図形検証装置が適用されるコンピュータのハードウェア環境の説明図
【図4】本発明による配線図形検証を含む半導体集積回路設計の工程説明図
【図5】本発明の配線図形検証に使用される設計規則の説明図
【図6】本発明による配線間隔検証処理のフローチャート
【図7】本発明の検証対象となる配線図形の一例の説明図
【図8】図7の配線図形から抽出された縦横配線エッジ抽出図形の説明図
【図9】図7の配線図形から抽出された斜め配線エッジ抽出図形の説明図
【図10】本発明における縦横配線の配線図形とエッジ図形の説明図
【図11】検証処理に入力される図形データ形式の説明図
【図12】縦横配線の図形データ構造とエッジデータ構造の説明図
【図13】本発明における斜め配線の配線図形とエッジ図形の説明図
【図14】斜め配線の図形データ構造とエッジデータ構造の説明図
【図15】配線幅基準値a1未満の配線図形を除去する縮小拡大処理の説明図
【図16】a1以下線幅図形とa1〜a2線幅図形を対象とした縦横配線間隔検証の説明図
【図17】A1以下線幅図形とA1〜A2線幅図形を対象とした斜め配線間隔検証の説明図
【図18】図7の配線図形全体から抽出したa1以下線幅図形の説明図
【図19】図7の配線図形全体から抽出したa1〜a2線幅図形の説明図
【図20】線幅a1以下の縦横配線図形を対象としたb1間隔検証図形の説明図
【図21】線幅a1〜a2の縦横配線図形を対象としたb2間隔検証図形の説明図
【図22】線幅A1以下の斜め配線図形を対象としたB1間隔検証図形の説明図
【図23】線幅A1〜A2の斜め配線図形を対象としたB2間隔検証図形の説明図
【図24】本発明による配線幅検証処理のフローチャート
【図25】図7の配線図形に対する縮小拡大処理により配線最小幅未満の配線図形を除去した縮小拡大S図形の説明図
【図26】図7の配線図形全体から図25の縮小拡大S図形を除去して得られた抽出T図形の説明図
【図27】図26の抽出T図形に図8の縦横配線エッジに接する縦横配線を抽出した最小幅未満図形の説明図
【図28】図7の配線図形に対する縮小拡大処理により抽出した配線最大幅を超える縮小拡大U図形の説明図
【図29】図28の縮小拡大U図形に図8の縦横配線エッジに接する縦横配線を抽出した最大幅オーバー図形の説明図
【図30】本発明による配線幅検証処理の他の実施形態のフローチャート
【図31】図30における縦横配線の配線幅検証処理のフローチャート
【図32】図30における斜め配線の配線幅検証処理のフローチャート
【符号の説明】
10:配線図形検証装置
12:入力装置
14:出力装置
16:内部記憶装置
18:レイアウトデータ入力部
20:DRCルール入力部
22:制御部
24:DRC実行部
26:配線間隔検証部
28:配線幅検証部
30,30−1,30−2:エッジ抽出部
32:配線幅分類部
34:縦横配線エッジ抽出部
36:縦横配線間隔検証部
38:斜め配線エッジ抽出部
40:斜め配線間隔検証部
42:最小配線幅抽出部
44:最小配線幅検証部
46:最大配線幅抽出部
48:最大配線幅検証部
50:レイアウトデータ記憶部
52:DRCルール記憶部
54:検証対象図形記憶部
55:エラーパターンデータ記憶部
56:エラーパターンデータ表示部
58:設計規則(デザインルール)
60:縦横配線エッジ抽出図形
60−1:1層配線基準
60−2:2層配線基準
60−3:3層配線基準
62:斜めは相先エッジ抽出図形
68,70,80,96,98,100:配線図形
69:縦横配線エッジ抽出図形
70:斜め配線エッジ抽出図形
71,82:エッジ図形
72,74,76,78:縦横配線図形
75:縦横配線図形データ
77:縦横配線エッジデータ
84,86,88:斜め配線図形
85:斜め配線図形データ
86:斜め配線エッジデータ
92,102:縮小処理図形
94:拡大処理図形
104,126:a1以下線幅図形
106,128:a1〜a2線幅図形
116:A1以下線幅図形
118:A1〜A2線幅図形
130:b1間隔検証図形
132:b2間隔検証図形
134:B1間隔検証図形
136:B2間隔検証図形
138:縮小拡大S図形
140:抽出T図形
142:最小幅未満図形
150:縮小拡大U図形
152:最大幅オーバー図形
【発明の属する技術分野】
本発明は、大規模半導体集積回路等の回路設計のレイアウトデータから作成された配線マスク用の配線図形データを検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法、プログラム及び装置に関し、特に配線図形データに混在している縦横配線と斜め配線の配線間隔と配線幅を検証する配線図形検証方法、プログラム及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータ支援による大規模半導体集積回路の設計作業では、配置配線設計またはレイアウト設計と呼ばれる論理回路図もしくは電子回路図に従って集積回路上に素子の配置を定め、これら素子間の配線経路を決定した後、これらに基づいたマスク生成のための作図工程がある。
【0003】
周知のとおり、レイアウト設計ではレイアウト検証が行われる。このレイアウト検証とは、設計最終段階のマスク生成のための作図データ(アートワークデータ)に対し設計の正しさを確かめるものである。
【0004】
このレイアウト検証において、デザインルールチェック(DRC)と呼ばれる検証が行われる。これは、製造プロセスを検討した上で得られた各種制約を考慮して設計される幾何学的設計規則、すなわちデザインルールに対し作図データが違反していないかを検証する工程である。
【0005】
従来のデザインルールチェックでは、デザインルールに基づいて、配線図形同士の間隔や配線幅が設計規則に違反していないかを検証する。配線図形同士の間隔検証は、配線幅によって検証基準値が異なる。また許容される最小配線幅と最大配線幅は配線層毎に規定されている。
【0006】
従来の縦横配線を対象とした配線間隔の検証では、検証対象となる配線図形を抽出して、配線図形同士の間隔チェックを行う方法と、検証対象となる配線同士のエッジを抽出して、このエッジ同士の間隔をチェックする方法がある。また配線幅の検証についても、検証対象となる配線図形を抽出して、配線図形の幅をチェックを行う方法と、検証対象となる配線のエッジを抽出して、このエッジ同士の間隔をチェックする方法がある。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−13673号公報
【特許文献2】
特開平8−55140号公報
【特許文献3】
特開平11−96200号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで従来のレイアウト設計にあっては、配線パターンは水平及び垂直方向に配置しているが、近年にあっては、配線長を短縮して線路抵抗及び浮遊容量を低減して高周波化に伴う伝送特性を改善するため、斜め45°方向に配線パターンを配置する斜め配線が取り入れられるようになっている。
【0009】
しかしながら、縦横配線及び斜め配線が混在した場合のレイアウト検証にあっては、配線間隔の設計基準値が縦横配線と斜め配線とでそれぞれ異なり、同じく最小配線幅及び最大配線幅の設計基準値も縦横配線と斜め配線とでそれぞれ異なる場合、異なる設計基準値の相互干渉によりエラーではないのにエラーとして出力してしまう所謂擬似エラーが発生する問題がある。
【0010】
即ち、縦横配線の設計基準値によりレイアウト検証を行うと、縦横配線の設計基準値が斜め配線にも適用されてしまい、擬似エラーが発生する。逆に斜め配線の設計基準値によりレイアウト検証を行うと、斜め配線の設計基準値が縦横配線にも適用され、擬似エラーが発生する。
【0011】
このため縦横配線と斜め配線の設計基準値を異ならせたレイアウト設計に対しレイアウト検証が対応できず、縦横配線と斜め配線に異なった設計基準が適用できず、レイアウト設計の自由度が制約されるという問題があった。
【0012】
本発明は、設計基準が異なる縦横配線と斜め配線が混在した配線図形につき擬似エラーを起こすことなく異なる設計基準値に対応したレイアウト検証を可能とする配線図形検証方法、プログラム及び装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理説明図である。
【0014】
(配線間隔の検証)
本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔を検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法を提供する。
【0015】
この配線図形検証方法は、
エッジ抽出部30により、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線幅分類部32により、配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
縦横配線エッジ抽出部34により、配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
縦横配線間隔検証部36により、図1(B)のように、縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
斜め配線エッジ抽出部38により、配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
斜め配線間隔検証部40により、図1(C)のように、斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
を備えたことを特徴とする。
【0016】
このように本発明の配線図形検証方法では、まず縦横配線と斜め配線の混在した配線図形全体に対し、縦横エッジと斜めエッジを抽出し、配線図形全体に対して縮小拡大処理をして配線幅範囲に分類し、先に抽出した縦横エッジと斜めエッジのうち、縮小拡大処理後の配線図形に接するものを抽出することで、縦横配線および斜め配線の配線間隔を異なる設計基準値により、擬似エラーを起こすことなく、個別に検証することができる。
【0017】
ここで配線幅分類ステップは、縦横配線及び斜め配線毎に配線幅範囲を決定する1又は複数の基準配線幅を設定する。
【0018】
配線幅分類ステップは、配線幅範囲を決定する単一の基準配線幅を設定した場合、配線図形全体に対し頂点座標を基準幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って基準配線幅以下の配線図形を消滅させた後に、残った配線図形の頂点座標を基準配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って、基準配線幅以下の配線図形と基準配線幅を超える配線図形に分類する。
【0019】
また配線幅分類ステップは、配線幅範囲を決定する複数の基準配線幅を設定した場合、昇順又は降順に基準配線幅を選択し、配線図形に対し頂点座標を選択した基準配線幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って基準値以下の配線図形を消滅させた後に、残った図形の頂点座標を基準配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って、基準配線幅以下の配線図形と基準配線幅を超える配線図形に分類する処理を繰り返す。
【0020】
縦横配線幅検証ステップは、縦横配線エッジに対向する縦横配線図形のエッジとの配線間隔が最小間隔値に違反していないかを検証する。これは縦横配線同士の配線間隔の検証である。
【0021】
また縦横配線幅検証ステップは、縦横配線エッジに直交する図形外部の方向に位置する斜め配線図形のエッジとの配線間隔が縦横配線の規準間隔に違反していないかを検証する。これは縦横配線から見た斜め配線との配線間隔の検証であり、縦横配線の基準間隔で検証される。
【0022】
斜め配線幅検証ステップは、斜め配線エッジに対向する斜め配線図形のエッジの配線間隔が斜め配線の規準間隔に違反していないかを検証する。これは斜め配線同士の配線間隔の検証である。
【0023】
また斜め配線幅検証ステップは、斜め配線エッジに直交方向に位置する縦横配線図形のエッジとの配線間隔が斜め配線の規準間隔に違反していないかを検証する。これは斜め配線から見た縦横配線との配線間隔の検証であり、斜め配線の基準間隔で検証される。
【0024】
(配線幅の検証)
本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される斜め配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法を提供する。
【0025】
この配線図形検証方法は、
エッジ抽出部30により、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
最小配線幅抽出部42により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
最小配線幅検証部44により、最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
最大配線幅抽出部46により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
最大配線幅検証部48により、最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を備えたことを特徴とする。
【0026】
このように本発明の配線幅を対象とした配線図形検証方法では、まず縦横配線と斜め配線の混在した配線図形全体に対し、縦横エッジと斜めエッジを抽出し、配線図形全体に対して縮小拡大処理をして最小配線幅未満の配線図形と最大配線幅を超える配線図形とを抽出し、先に抽出した縦横エッジと斜めエッジのうち、縮小拡大処理後の配線図形に接するものを抽出することで、縦横配線および斜め配線のそれぞれについて最小配線幅違反と最大配線幅違反を、擬似エラーを起こすことなく、個別に検証することができる。
【0027】
最小配線幅抽出ステップは、配線図形全体に対し頂点座標を最小配線幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って最小配線幅未満の配線図形を消滅させた後に、残った配線図形の頂点座標を最小配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って最小配線以下の配線図形を除去した図形を抽出し、この抽出された図形を配線図形全体から取り除いて最小配線幅未満の配線図形を抽出する。
【0028】
最大配線幅抽出ステップは、配線図形全体に対し頂点座標を記最大配線幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って最大配線幅未満の配線図形を消滅させた後に、残った配線図形の頂点座標を最小配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って最大配線幅を超える配線図形を抽出する。
【0029】
ここで本発明の配線間隔と配線幅の配線図形検証方法における斜め配線図形は、水平および垂直方向に対し45°に傾斜して配置された配線である。また本発明の配線図形検証方法は、各ステップを配線層単位に順次処理する。
【0030】
更に本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔と配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法を提供する。
【0031】
この配線間隔と配線幅の両方を検証する配線図形検証方法は、
エッジ抽出部30により、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線幅分類部32により、配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
縦横配線エッジ抽出部34により、配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
縦横配線間隔検証部36により、前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
斜め配線エッジ抽出部38により、配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
斜め配線間隔検証部40により、前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
最小配線幅抽出部42により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
最小配線幅検証部44により、最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
最大配線幅抽出部46により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
最大配線幅検証部48により、最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を備えたことを特徴とする。
【0032】
(プログラム)
本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔を検証するためにコンピュータで実行されるプログラムを提供する。
【0033】
このプログラムは、コンピュータに、
縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
を実行させることを特徴とする。
【0034】
また本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線幅を検証するためにコンピュータで実行されるプログラムを提供する。
【0035】
このプログラムは、コンピュータに、
縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を実行させることを特徴とする。
【0036】
本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔と配線幅を検証するコンピュータにより実行されるプログラムを提供する。
【0037】
この配線間隔と配線幅の両方を検証するためのプログラムは、コンピュータに、
縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を実行させることを特徴とする。
【0038】
(装置)
本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔を検証するコンピュータ支援による配線図形検証装置を提供する。
【0039】
この配線間隔を検証するための配線図形検証装置は、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出部30と、配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類部32と、配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出部34と、縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証部36と、配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出部38と、斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証部40とを備える。
【0040】
また本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証装置を提供する。
【0041】
この配線幅を検証するための配線図形検証装置は、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出部30と、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出部42と、最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証部44と、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出部46と、最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証部48とを備えたことを特徴とする。
【0042】
更に本発明は、半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔と配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証装置を提供する。
【0043】
この配線間隔と配線幅の両方を検証するための配線図形検証装置は、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出部30と、配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類部32と、配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出部34と、縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証部36と、配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出部38と、斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証部40と、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出部42と、最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証部44と、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出部46と、最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証部48とを備えたことを特徴とする。
【0044】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明の配線図形検証処理が実施されるシステム構成のブロック図である。図2において、本発明の配線図形検証処理が実施されるシステムは、配線図形検証装置10、入力装置12、出力装置14、更に配線図形検証装置10の内部記憶装置16で構成される。
【0045】
入力装置12には、レイアウトデータ入力部18とDRCルール入力部20が設けられている。レイアウトデータ入力部18は設計処理が完了したレイアウトデータを入力し、内部記憶装置16のレイアウトデータ記憶部50に記憶する。
【0046】
DRCルール入力部20は、入力されたレイアウトデータから作成された配線図形のデザインルールチェックを実行するための実行情報であるDRCルールを入力し、内部記憶装置16のDRCルール記憶部52に記憶する。
【0047】
配線図形検証装置10には、全体の制御を行う制御部22とDRC実行部24が設けられる。DRC実行部24には、本発明による縦横配線と斜め配線が混在した配線図形に対する配線間隔と配線幅の検証処理を実行するため、配線間隔検証部26と配線幅検証部28が設けられている。
【0048】
配線間隔検証部26にはプログラム制御により実現される機能として、エッジ抽出部30−1、配線幅分類部32、縦横配線エッジ抽出部34、縦横配線間隔検証部36、斜め配線エッジ抽出部38及び斜め配線間隔検証部40が設けられている。
【0049】
また配線幅検証部28には、エッジ抽出部30−2、最小配線幅抽出部42、最小配線幅検証部44、最大配線幅抽出部46及び最大配線幅検証部48が設けられている。
【0050】
ここで、配線間隔検証部26と配線幅検証部28に設けているエッジ抽出部30−1,30−2は同じものであり、配線間隔検証部26から処理を開始すると、エッジ抽出部30−1の抽出結果を配線幅検証部28でそのまま使用することができ、先に検証を開始する方のエッジ抽出部のみが有効となる。
【0051】
このようなDCR実行部24の処理機能に対応して内部記憶装置16には、検証対象図形記憶部54と検証結果により得られたエラーパターンデータを格納するエラーパターンデータ記憶部55が設けられる。また出力装置14には、DRC実行部24による検証結果として得られたエラーパターンを表示するためのエラーパターンデータ表示部56が設けられている。
【0052】
DRC実行部24の配線間隔検証部26に設けられた各機能部の処理内容は次のようになる。エッジ抽出部30−1は、検証対象とする配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出する。配線幅分類部32は、配線図形全体に対し縮小拡大を行って、配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する。
【0053】
縦横配線エッジ抽出部34は、配線幅範囲に分類された配線図形に接する縦横配線エッジを抽出する。縦横配線間隔検証部36は、縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を各配線幅範囲ごとの縦横基準間隔に基づいて検証する。
【0054】
斜め配線エッジ抽出部38は、配線幅範囲に分類された配線図形に接する斜め配線エッジを抽出する。斜め配線間隔検証部40は、斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を各配線幅範囲ごとの斜め基準間隔に基づいて検証する。
【0055】
一方、配線幅検証部28の各機能部の処理内容は次のようになる。エッジ抽出部30−2は配線間隔検証部26のエッジ抽出部30−1と同じものであり、実際にはエッジ抽出部30−1により配線全体図形から抽出された配線縦横エッジと斜め配線エッジをそのまま抽出結果として使用する。
【0056】
最小配線幅抽出部42は、配線図形全体に対する縮小拡大処理により、縦横配線及び斜め配線について予め定められた所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する。最小配線幅検証部44は、最小配線幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線エラーを出力する。
【0057】
最大配線幅抽出部46は、配線図形全体に対する縮小拡大処理により、縦横配線及び斜め配線のそれぞれについて所定の最小配線幅を超える配線図形を抽出する。最大配線幅検証部48は、最大配線幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して、最大配線エラーをそれぞれ出力する。
【0058】
図2における本発明の配線図形検証装置10は、例えば図3のようなコンピュータのハードウェア資源により実現される。図3のコンピュータにおいて、CPU200のバス201にはRAM202、ハードディスクドコントローラ(ソフト)204、フロッピィディスクドライバ(ソフト)210、CD−ROMドライバ(ソフト)214、マウスコントローラ218、キーボードコントローラ222、ディスプレイコントローラ226、通信用ボード230が接続される。
【0059】
ハードディスクコントローラ204はハードディスクドライブ206を接続し、本発明の配線図形検証処理を実行するアプリケーションプログラムをローディングしており、コンピュータの起動時にハードディスクドライブ206から必要なプログラムを呼び出して、RAM202上に展開し、CPU200により実行する。
【0060】
フロッピィディスクドライバ210にはフロッピィディスクドライブ(ハード)212が接続され、フロッピィディスク(R)に対する読み書きができる。CD−ROMドライバ214に対しては、CDドライブ(ハード)216が接続され、CDに記憶されたデータやプログラムを読み込むことができる。
【0061】
マウスコントローラ218はマウス220の入力操作をCPU200に伝える。キーボードコントローラ222はキーボード224の入力操作をCPU200に伝える。ディスプレイコントローラ226は表示部228に対して表示を行う。通信用ボード230は通信回線232を使用して他のコンピュータやサーバとの間で通信を行う。
【0062】
図4は、本発明の配線図形検証処理が行われるレイアウト設計を含むコンピュータ支援による半導体集積回路設計処理の工程説明図である。
【0063】
この半導体集積回路設計処理の工程は、まずステップS1でチップ全体の機能の構成を決定する機能設計を行う。続いてステップS2で回路パラメータ及び回路間の接続を決定する論理回路設計を行う。次にステップS3でセルの配置と配線を行うレイアウト設計を行う。
【0064】
このレイアウト設計は、通常、セルの配置処理、概略配線処理、詳細配線処理の手順で行われる。レイアウト設計の中ではセルの配置及び配線の終了により得られたレイアウトデータを対象にレイアウト検証が行われ、このレイアウト検証の中で本発明によるデザインルールチェック(DRC)による縦横配線と斜め配線が混在した配線図形を対象に配線間隔と配線幅の検証が行われる。
【0065】
レイアウト設計が完了するとステップS4でマスクパターンの生成が行われ、続いてステップS5で生成されたマスクパターンに基づく集積回路の製造が行われ、最終的に製造された集積回路のテストがステップS6で行われることになる。
【0066】
図5は、本発明の配線図形検証に使用される設計規則(デザインルール)58の一例である。図5において、設計規則58は配線層単位に作成されており、この例では1層配線基準60−1、2層配線基準60−2及び3層配線基準60−3を示している。
【0067】
各配線層の基準の内容は、1層配線基準60−1を例にとると、1層縦横配線間隔基準62−1,1層斜め配線間隔基準64−1及び1層配線幅基準66−1で構成されている。
【0068】
1層縦横配線間隔基準62−1の内容は、縦横配線幅を3段階の範囲に分ける配線幅基準値a1,a2が設定されており、
(1)a1以下の配線幅範囲
(2)a1を超えa2以下の配線幅範囲
(3)a2を超える配線幅範囲
の3つに分けている。そして、これら3つの配線幅範囲に対応して縦横配線間隔を検証する間隔基準値としてb1,b2,b3を設定している。
【0069】
次の1層斜め配線間隔基準64−1についても同様であり、
(1)A1以下の配線幅範囲
(2)A1を超えA2以下の配線幅範囲
(3)A2を超える配線幅範囲
の3つの範囲に分け、それぞれの範囲につき斜め配線の間隔基準値としてB1,B2,B3を設定している。
【0070】
更に、1層配線幅基準66−1として最小配線幅=minw_1と最大配線幅maxw_1を定めている。なお最小配線幅と最大配線幅について、この例では縦横配線と斜め配線について共通の幅基準を設定しているが、縦横配線と斜め配線につき異なった最大配線幅と最小配線幅を設定することも可能である。
【0071】
図6は、本発明による配線間隔検証処理のフローチャートである。この配線間隔検証処理は次のようになる。
ステップS1:
配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジをそれぞれ抽出する。
ステップS2:
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行い、配線図形を各配線幅範囲に分類する。
ステップS3:
ステップS2で配線幅範囲ごとに分類された図形に接するステップS1で抽出された縦横配線エッジを抽出する。同様に、配線幅範囲ごとに分類された図形に接するステップS1で抽出された斜め配線エッジを抽出する。
ステップS4:
ステップS3で抽出したエッジとその検証対象となる相手方のエッジとの間隔を、各配線幅ごとの基準値に基づいて縦横配線及び斜め配線のそれぞれについて検証する。
ステップS5:
ステップS4で基準間隔に違反する配線間隔についてのエラー出力データを生成し、エラーを出力する。
ステップS6:
配線間隔検証で残りの項目があればステップS3に戻り、残りの項目がなければステップS7に進む。
ステップS7:
未検証の配線層があるか否かチェックし、あればステップS8に進み、なければ処理を終了する。
ステップS8:
次の配線層を検証対象に選択して、ステップS1に戻る。
【0072】
図7は、図6の配線間隔検証処理の対象となる配線図形68の一例を示している。この配線図形68にあっては、縦横配線と斜め配線が混在している。斜め配線は縦横に対し斜め45°方向に配置した配線である。このような配線図形68につき、図6の配線間隔検証処理にあっては、まずステップS1で配線図形68の全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出している。
【0073】
図8は、図7の配線図形68から抽出された縦横配線エッジ抽出図形60である。また図9は図7の配線図形68から抽出された斜め配線エッジ抽出図形70である。
【0074】
ここで本発明の配線図形検証における配線図形とエッジ図形のデータ構造を説明する。図10(A)は縦横配線の配線図形70であり、これに対応するエッジ図形71を図10(B)に示している。
【0075】
配線図形70として、この例にあっては縦横配線図形74,76,78を配置しており、各縦横配線図形は頂点座標のポリゴンデータで構成されている。例えば縦横配線図形72にあっては、4つの頂点P1,P2,P3,P4を持つことから、この4つの頂点P1〜P4の頂点座標のデータ構造を持つ。
【0076】
これに対しエッジ図形71は、例えば縦横配線図形72を例にとると、頂点P1〜P4のうち隣り合う頂点の組み合わせからなり、更に2つの頂点例えば頂点P1,P2のエッジについては、エッジの外側と内側を示す情報が組み合わされている。
【0077】
図11は、図2の入力装置12にレイアウトデータとして入力される図形データ形式の説明図である。この入力される図形データ形式は、図11(A)のように例えば縦横配線図形72を例にとると、縦横配線図形72の中心線についての開始座標Sと終了座標E、更に中心線に対する左右の配線幅Wで定義され、例えば図11(B)のような図形データ73の構造を持っている。
【0078】
この図11のような入力された図形データは、図2のレイアウトデータ入力部18において、図10(A)のようなポリゴンデータに変換されて検証対象図形記憶部54に記憶される。
【0079】
図12(A)は、図10(A)の縦横配線図形72についての縦横配線図形データ75であり、頂点P1〜P4の座標(x1,y1)〜(x4,y4)で構成されている。また図12(B)は図10(B)のエッジ図形71についての縦横配線エッジデータ77であり、隣り合う頂点を始点及び終点とし、更に始点と終点を結ぶエッジに対し、図形の内側と外側を示す情報として、この例では配線図形の2次元空間における2次元座標の座標軸方向を示す角度を格納している。
【0080】
例えば始点P1と終点P2のエッジデータにあっては、エッジの下側となる2次元座標で270°の方向が内側であり、エッジの上側となる90°方向が外側となっている。
【0081】
このように縦横配線エッジデータには図形の内側方向と外側方向を示す情報が付加されていることで、内側方向について対向するエッジとの間隔については配線幅の検証ができ、一方、エッジに対し外側方向に対向するエッジとの間隔については配線間隔の検証を行うことができる。
【0082】
図13は、本発明における斜め配線の配線図形とエッジ図形のデータ構造に対応した説明図である。図13(A)は配線図形80であり、斜め配線図形84,86,88を配置しており、各斜め配線図形は頂点座標によるポリゴンデータで構成されている。例えば斜め配線図形84を例にとると、図14(A)のように斜め配線図形データ85は頂点Q1〜Q4の座標(x1,y1)〜(x4,y4)で構成されている。
【0083】
一方、図13(B)の斜め配線図形のエッジ図形82については、図14(B)の斜め配線図形84の斜め配線エッジデータ87のように、隣り合う頂点の座標と2つの頂点を結ぶエッジに対し、図形の内側と外側を示す情報が付加されている。
【0084】
例えば始点Q1と終点Q2のエッジを例にとると、図形の内側は2次元座標における225°の方向即ち左下方向であり、一方、図形の外側方向は45°方向即ち右斜め上方向となっている。
【0085】
なお図12(B)の縦横配線エッジデータ77及び図14(B)の斜め配線エッジデータ87にあっては、配線図形の2次元座標における角度をもって図形の内側と図形の外側を示しているが、これに限定されず適宜の図形の内側と外側を示す情報を用いることができる。
【0086】
図15は、図5の設計規則58の中の1層縦横配線間隔基準62−1が適用された場合の図6のステップS2の処理により配線幅基準値a1未満の配線図形を除去するための縮小拡大処理の説明図である。
【0087】
図15(A)は処理前の全体配線図形90であり、配線図形96,98,100が配置されている。このうち配線図形96,98は、図5の1層縦横配線間隔基準62−1における配線幅基準値a1以下であり、これに対し配線図形100は、基準値a1を超え基準値a2以下の配線幅にある。
【0088】
こで基準値a1以下の配線図形96,98を消去して、それより大きい配線図形100を残すため、全体配線図形90に対し縮小処理を行う。この縮小処理は図15(B)の縮小処理図形92に示すように、配線図形96,98,100における頂点座標を配線幅基準値a1の半分の値(a1/2)だけ内側に移動する縮小処理を行う。この縮小処理により、配線図形96,98については図形が消滅し、配線図形100について縮小配線図形102が残る。
【0089】
続いて図15(C)の拡大処理図形94に示すように、残った縮小配線図形102について逆に、頂点座標を縮小した値と同じ(a1/2)だけ外側に移動する拡大処理を行うと、元の配線図形100が生成され、拡大処理図形94には配線基準幅a1以下の配線図形96,98が除去された配線図形が抽出される。
【0090】
このような縮小拡大処理により生成された拡大処理図形94について、更に、次に大きい配線基準幅a2の半分の(a2/2)を用いた縮小処理と、縮小により残った図形に対する拡大処理を行うことで、配線基準幅a2を超える配線図形を抽出することができる。
【0091】
これによって、検証対象とする配線図形を、例えば図5の1層縦横配線間隔基準62−1に従ったa1以下の配線幅の配線幅の配線図形、a1を超えa2以下の配線幅の図形、及びa2を超える配線幅の図形の3つの配線幅の範囲に分類することができる。
【0092】
図15は、縦横配線図形についての縮小拡大処理による配線幅による分類を例にとるものであったが、同様な縮小拡大処理を図5の1層斜め配線間隔基準64−1における斜め配線基準幅A1,A2に基づいて行うことで、斜め配線図形についてもA1以下の配線幅の図形、A1を超えA2以下の配線幅の図形、A2を超える配線幅の図形の3つに分類することができる。
図16は、図6のステップS3における配線幅範囲ごとに分類された配線図形に接する縦横配線エッジの抽出と、その抽出結果に基づく配線間隔の検証処理の説明図である。
【0093】
図16(A)はa1以下配線幅図形104を配線間隔の検証対象としており、縦横配線図形72,76がステップS1で抽出された縦横配線エッジに接する図形として抽出されている。
【0094】
続いて、抽出された縦横配線図形72,76における対向するエッジの配線間隔108が間隔基準値b1以上となる設計条件を満足するか否か検証する。配線間隔108がもし間隔基準値b1未満であれば、配線間隔エラーを認識してエラー出力を行う。
【0095】
更に、縦横配線図形72,76に対し別の配線幅範囲に属している他の縦横配線図形74,78のエッジとの配線間隔を検証する。この例では縦横配線図形72が別の配線幅範囲にある縦横配線図形74とのエッジに対向していることから、配線間隔110について間隔基準値b1による検証を行う。
【0096】
図16(B)は、a1〜a2線幅図形を対象とした間隔基準値b2を用いた間隔検証である。このa1〜a2線幅図形106にあっては、縦横配線図形74,78が配線幅範囲に属する図形として分類されており、縦横配線図形74,78の相対するエッジについて配線間隔112を間隔基準値b2で検証する。
【0097】
更に縦横配線図形74,78の配線幅範囲に属していない他の縦横配線図形72,76について間隔検証を行う。この例では配線図形74のエッジに対向する配線図形72のエッジとの配線間隔114を間隔基準値b2で検証する。
【0098】
図17は、斜め配線図形を対象とした配線間隔検証処理の説明図である。図17(A)はA1以下線幅図形116の配線間隔の検証であり、配線図形84,86がA1以下の配線幅範囲に属していることから、両者の向かい合うエッジについて配線間隔120を斜め配線の間隔基準値B1により検証する。
【0099】
更に、この配線幅範囲に属していない斜め配線図形88の対向するエッジとの間について、斜め配線図形86との配線間隔122を斜め配線の間隔基準値B1により検証する。
【0100】
図17(B)はA1〜A2線幅図形118における斜め配線の配線間隔の検証処理である。この例では、A1〜A2の線幅の範囲に属する斜め配線図形88につき、他の配線幅範囲に属する斜め配線図形86との間の対向するエッジについて配線間隔124を斜め配線の間隔基準値B2により検証している。
【0101】
このような図6の配線間隔検証処理による基本的な配線間隔の検証処理を、図7の具体的な配線図形68及びこれから抽出した図8の縦横配線エッジ抽出図形69、及び図9の斜め配線エッジ抽出図形62について具体的に説明すると、次のようになる。
【0102】
図18は、図7の配線図形68につき基準配線幅a1を用いて縮小拡大処理を行うことにより生成されたa1以下線幅図形126であり、また図19は同じ縮小拡大処理により生成されたa1〜a2線幅図形128である。
【0103】
具体的には、基準配線幅a1を用いた縮小拡大処理により図19のa1〜a2線幅図形128が得られることから、これを図7の配線図形68から除去することで図18のa1以下線幅図形126が得られる。
【0104】
図20は、図18のa1以下線幅図形126に対し基準間隔b1を用いた配線間隔検証を示すb1間隔検証図形130であり、実線で示す抽出されたエッジ図形とこれに相対する相手エッジとの矢印で示す配線間隔につき基準間隔b1による検証を行っている。
【0105】
図21は、図19のa1〜a2線幅図形128を対象とした基準間隔b2を用いた間隔検証を示すb2間隔検証図形132であり、実線で示す抽出されたエッジ図形とこれに相対する相手エッジとの矢印で示す間隔について基準間隔b2を用いた検証を行っている。
【0106】
更に、斜め配線の間隔検証については、図18のa1以下線幅図形126について、図9の斜め配線エッジ抽出図形70に接するエッジの図形を抽出することで図22のb1間隔検証図形134を生成し、矢印で示すエッジの間の配線間隔について斜め配線における基準間隔b1を用いた検証を行う。
【0107】
また図19のa1〜a2線幅図形128につき、図9の斜め配線エッジ抽出図形62を用いてエッジに接する図形を抽出することで、図23のB2間隔検証図形136を生成し、矢印で示すエッジの間の配線間隔について基準間隔B2を用いた配線間隔の検証を行う。
【0108】
なお図18〜図23の間隔検証処理にあっては、縦横配線の基準配線幅a1,a2により配線図形を2つの配線幅範囲に分類して、縦横配線エッジ及び斜め配線エッジに接する図形を抽出して配線間隔を検証しているが、配線幅範囲の分類を斜め配線については斜め基準配線幅A1,A2を用いて分類した後に斜め配線エッジに接する図形を抽出して、斜め配線の配線間隔を検証するようにしてもよい。
【0109】
図24は、本発明による配線幅検証処理のフローチャートである。なお、この配線幅検証処理は図6の配線間隔検証処理を行った後に実行されるため、配線間隔検証処理のステップS1で抽出された縦横配線エッジと斜め配線エッジの情報を利用でき、その処理は行っていない。この配線幅検証処理は次のようになる。
ステップS1:
配線図形全体に対し縦横及び斜めの各配線最小幅未満の図形を縮小拡大処理により除去し、得られた図形をSとする。例えば図7の配線図形68について、配線最小幅未満の図形を縮小拡大処理により除去すると、図25のような縮小拡大S図形138が得られる。
ステップS2:ステップS1で得られた配線図形Sを元の配線図形全体から除去し、得られた図形をTとする。例えば図25の縮小拡大S図形138を元の図7の配線図形68から除去すると、図26の抽出T図形140が得られる。
ステップS3:
図形Tの中で図6のステップS1で抽出されている縦横及び斜めの各配線エッジに接する図形を、縦横及び斜めの各配線最小幅未満の配線図形として抽出する。例えば図26の抽出T図形140について、図8の縦横配線エッジ抽出図形60を用いてエッジに接する図形を抽出すると、図27の最小幅未満図形142における縦横配線図形144,146が抽出される。同様に図26の抽出T図形140について図9の斜め配線エッジ抽出図形62のエッジに接する配線図形を抽出すると、図27の最小幅未満図形142の中の斜め配線図形148が抽出される。
ステップS4:
ステップS3で縦横及び斜めの各配線最小幅未満の配線図形が抽出された場合には、エラー出力データを生成し、エラー出力を行う。
ステップS5:
縦横及び斜めの各配線最大値以下の図形を縮小拡大処理により除去し、得られた図形をUとする。例えば図7の配線図形68について、配線最大幅以下の図形を縮小拡大処理により除去すると、例えば図28の縮小拡大U図形150が得られる。
ステップS6:
図形Uの中で、図6のステップS1で抽出されている縦横及び斜めの配線エッジに接する図形を縦横及び斜めの各配線最大幅を超える配線図形として抽出する。例えば図28の縮小拡大U図形について、図29の最大幅オーバー図形152のように、縦横配線エッジに接する図形として縦横配線図形153,154が抽出され、また斜め配線エッジに接する図形として斜め配線図形156が抽出される。
ステップS7:
ステップS6で配線最大幅を超える縦横及びまたは斜めの配線図形が抽出された場合には、エラー出力データを生成し、エラー出力を行う。
ステップS8:
未検証の配線層があるか否かチェックし、あればステップS9に進み、なければ処理を終了する。
ステップS9:次の配線層を検証対象に選択して、ステップS1に戻る。
【0110】
ここで、図24の配線幅検証処理にあっては、縦横配線図形と斜め配線図形についての配線幅検証を並列的に処理しているが、図30のフローチャートのように、ステップS1で縦横配線の配線幅検証処理を行った後、ステップS2で斜め配線の配線幅検証処理を行い、ステップS3で未検証の配線層がなくなるまで、ステップS4で順次、次の配線層を検証対象に選択する処理を繰り返すようにしてもよい。
【0111】
図30のステップS1における縦横配線の配線幅検証処理は、図31のフローチャートのようになる。図31の縦横配線幅検証処理は、図24のステップS1〜S7における斜め配線についての処理を取り除いて縦横配線の処理のみとしたものである。
【0112】
また図30のステップS2の斜め配線の配線幅検証処理は、図32のステップS1〜S7のようになる。この処理も、図24のステップS1〜S7から縦横配線処理を除いて斜め配線処理のみとしたものである。
【0113】
なお上記の実施形態は、配線間隔検証処理を最初に行った後に配線幅検証処理を行うようにしているが、逆に配線幅検証処理を最初に行った後に配線間隔検証処理を行うようにしてもよいし、両者を並行して行うようにしてもよい。いずれの場合にあっても、処理の最初のステップでは配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出処理を行う必要がある。
【0114】
また上記の実施形態は大規模半導体集積回路設計を例にとるものであったが、本発明は規模に関わらず適宜の半導体集積回路の回路設計に適用でき、更にプリント基板における回路設計についてもそのまま適用することができる。
【0115】
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【0116】
ここで本発明の特徴をまとめて列挙すると、次の付記のようになる。
(付記)
(付記1)
回路設計のレイアウトデータから作成された縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔を検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法に於いて、
エッジ抽出部により、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線幅分類部により、配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
縦横配線エッジ抽出部により、配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
斜め配線エッジ抽出部により、配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
斜め配線間隔検証部により、前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
を備えたことを特徴とする配線図形検証方法。(1)
【0117】
(付記2)
付記1記載の配線図形検証方法に於いて、前記配線幅分類ステップは、縦横配線及び斜め配線毎に配線幅範囲を決定する1又は複数の基準配線幅を設定したことを特徴とする配線図形検証方法。
【0118】
(付記3)
付記1記載の配線図形検証方法に於いて、前記配線幅分類ステップは、配線幅範囲を決定する単一の基準配線幅を設定した場合、配線図形全体に対し頂点座標を前記基準幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って前記基準配線幅以下の配線図形を消滅させた後に、残った配線図形の頂点座標を前記基準配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って、前記基準配線幅以下の配線図形と前記基準配線幅を超える配線図形に分類することを特徴とする配線図形検証方法。
【0119】
(付記4)
付記1記載の配線図形検証方法に於いて、前記配線幅分類ステップは、配線幅範囲を決定する複数の基準配線幅を設定した場合、昇順又は降順に基準配線幅を選択し、配線図形に対し頂点座標を選択した基準配線幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って前記基準値以下の配線図形を消滅させた後に、残った図形の頂点座標を前記基準配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って、前記基準配線幅以下の配線図形と前記基準配線幅を超える配線図形に分類する処理を繰り返すことを特徴とする配線図形検証方法。
【0120】
(付記5)
付記1記載の配線図形検証方法に於いて、前記縦横配線幅検証ステップは、前記縦横配線エッジに対向する縦横配線図形のエッジとの配線間隔が縦横配線の基準間隔に違反していないかを検証することを特徴とする配線図形検証方法。
【0121】
(付記6)
付記5記載の配線図形検証方法に於いて、前記斜め配線幅検証ステップは、前記縦横配線エッジに直交する図形外部の方向に位置する斜め配線図形のエッジとの配線間隔が縦横配線の基準間隔に違反していないかを検証することを特徴とする配線図形検証方法。
【0122】
(付記7)
付記1記載の配線図形検証方法に於いて、前記斜め配線幅検証ステップは、前記斜め配線エッジに対向する斜め配線図形のエッジとの配線間隔が斜め配線の規準間隔に違反していないかを検証することを特徴とする配線図形検証方法。
【0123】
(付記8)
付記7記載の配線図形検証方法に於いて、前記斜め配線幅検証ステップは、前記斜め配線エッジに直交方向に位置する縦横配線図形のエッジとの配線間隔が斜め配線の規準間隔に違反していないかを検証することを特徴とする配線図形検証方法。
【0124】
(付記9)
回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法に於いて、
エッジ抽出部により、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
最小配線幅抽出部により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
最小配線幅検証部により、前記最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
最大配線幅抽出部により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
最大配線幅検証部により、前記最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を備えたことを特徴とする配線図形検証方法。
【0125】
(付記10)
付記9記載の配線図形検証方法に於いて、前記最小配線幅抽出ステップは、
配線図形全体に対し頂点座標を前記最小配線幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って前記最小配線幅未満の配線図形を消滅させた後に、残った配線図形の頂点座標を前記最小配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って前記最小配線以下の配線図形を除去した図形を抽出し、該抽出された図形を前記配線図形全体から取り除いて最小配線幅未満の配線図形を抽出することを特徴とする配線図形検証方法。
【0126】
(付記11)
付記9記載の配線図形検証方法に於いて、前記最大配線幅抽出ステップは、
配線図形全体に対し頂点座標を前記最大配線幅の2分の1だけ図形内部に移動させる縮小処理を行って前記最大配線幅未満の配線図形を消滅させた後に、残った配線図形の頂点座標を前記最小配線幅の2分の1だけ図形外部に移動させる拡大処理を行って最大配線幅を超える配線図形を抽出することを特徴とする配線図形検証方法。
【0127】
(付記12)
付記1又は9記載の配線図形検証方法に於いて、前記斜め配線図形は、水平および垂直方向に対し45°に傾斜して配置された配線であることを特徴とする配線図形検証方法。
【0128】
(付記13)
付記1又は9記載の配線図形検証方法に於いて、前記各ステップを配線層単位に順次処理することを特徴とする配線図形検証方法。
【0129】
(付記14)
半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔と配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法に於いて、
エッジ抽出部により、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線幅分類部により、配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
縦横配線エッジ抽出部により、配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
縦横配線間隔検証部により、前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
斜め配線エッジ抽出部により、配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
斜め配線間隔検証部により、前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
最小配線幅抽出部により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
最小配線幅検証部により、前記最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
最大配線幅抽出部により、配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
最大配線幅検証部により、前記最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を備えたことを特徴とする配線図形検証方法。
【0130】
(付記15)
コンピュータに、
縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。(2)
【0131】
(付記16)
コンピュータに、
縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
前記最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
前記最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。(3)
【0132】
(付記17)
コンピュータに、
縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
前記最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
前記最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【0133】
(付記18)
半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔を検証するコンピュータ支援による配線図形検証装置に於いて、
配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出部と、
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類部と、
配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出部と、
前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証部と、
配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出部と、
前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証部と、
を備えたことを特徴とする配線図形検証装置。(4)
【0134】
(付記19)
半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証装置に於いて、
配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出部と、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出部と、
前記最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証部と、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出部と、
前記最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証部と、
を備えたことを特徴とする配線図形検証装置。(5)
【0135】
(付記20)
半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔と配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証装置に於いて、
配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出部と、
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類部と、
配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出部と、
前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証部と、
配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出部と、
前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証部と、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出部と、
前記最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証部と、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出部と、
前記最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証部と、
を備えたことを特徴とする配線図形検証装置。
【0136】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、縦横配線と斜め配線が混在したレイアウトパターンにおいて、縦横配線と斜め配線における設計基準がそれぞれ異なり、設計基準としての配線間隔基準値及び配線幅基準値が異なっていても、縦横配線と斜め配線が混在した配線図形を対象に一括して検証することができ、その結果、設計規則に基づいて許容限界まで縦横配線同士及び斜め配線同士、及び縦横配線と斜め配線を近付けることができる。この結果、斜め配線による配線長の節約、配線遅延の抑制、チップ面積の縮小に貢献し、性能の向上に大きく貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明の配線図形検証処理が実施されるシステム構成のブロック図
【図3】図2の配線図形検証装置が適用されるコンピュータのハードウェア環境の説明図
【図4】本発明による配線図形検証を含む半導体集積回路設計の工程説明図
【図5】本発明の配線図形検証に使用される設計規則の説明図
【図6】本発明による配線間隔検証処理のフローチャート
【図7】本発明の検証対象となる配線図形の一例の説明図
【図8】図7の配線図形から抽出された縦横配線エッジ抽出図形の説明図
【図9】図7の配線図形から抽出された斜め配線エッジ抽出図形の説明図
【図10】本発明における縦横配線の配線図形とエッジ図形の説明図
【図11】検証処理に入力される図形データ形式の説明図
【図12】縦横配線の図形データ構造とエッジデータ構造の説明図
【図13】本発明における斜め配線の配線図形とエッジ図形の説明図
【図14】斜め配線の図形データ構造とエッジデータ構造の説明図
【図15】配線幅基準値a1未満の配線図形を除去する縮小拡大処理の説明図
【図16】a1以下線幅図形とa1〜a2線幅図形を対象とした縦横配線間隔検証の説明図
【図17】A1以下線幅図形とA1〜A2線幅図形を対象とした斜め配線間隔検証の説明図
【図18】図7の配線図形全体から抽出したa1以下線幅図形の説明図
【図19】図7の配線図形全体から抽出したa1〜a2線幅図形の説明図
【図20】線幅a1以下の縦横配線図形を対象としたb1間隔検証図形の説明図
【図21】線幅a1〜a2の縦横配線図形を対象としたb2間隔検証図形の説明図
【図22】線幅A1以下の斜め配線図形を対象としたB1間隔検証図形の説明図
【図23】線幅A1〜A2の斜め配線図形を対象としたB2間隔検証図形の説明図
【図24】本発明による配線幅検証処理のフローチャート
【図25】図7の配線図形に対する縮小拡大処理により配線最小幅未満の配線図形を除去した縮小拡大S図形の説明図
【図26】図7の配線図形全体から図25の縮小拡大S図形を除去して得られた抽出T図形の説明図
【図27】図26の抽出T図形に図8の縦横配線エッジに接する縦横配線を抽出した最小幅未満図形の説明図
【図28】図7の配線図形に対する縮小拡大処理により抽出した配線最大幅を超える縮小拡大U図形の説明図
【図29】図28の縮小拡大U図形に図8の縦横配線エッジに接する縦横配線を抽出した最大幅オーバー図形の説明図
【図30】本発明による配線幅検証処理の他の実施形態のフローチャート
【図31】図30における縦横配線の配線幅検証処理のフローチャート
【図32】図30における斜め配線の配線幅検証処理のフローチャート
【符号の説明】
10:配線図形検証装置
12:入力装置
14:出力装置
16:内部記憶装置
18:レイアウトデータ入力部
20:DRCルール入力部
22:制御部
24:DRC実行部
26:配線間隔検証部
28:配線幅検証部
30,30−1,30−2:エッジ抽出部
32:配線幅分類部
34:縦横配線エッジ抽出部
36:縦横配線間隔検証部
38:斜め配線エッジ抽出部
40:斜め配線間隔検証部
42:最小配線幅抽出部
44:最小配線幅検証部
46:最大配線幅抽出部
48:最大配線幅検証部
50:レイアウトデータ記憶部
52:DRCルール記憶部
54:検証対象図形記憶部
55:エラーパターンデータ記憶部
56:エラーパターンデータ表示部
58:設計規則(デザインルール)
60:縦横配線エッジ抽出図形
60−1:1層配線基準
60−2:2層配線基準
60−3:3層配線基準
62:斜めは相先エッジ抽出図形
68,70,80,96,98,100:配線図形
69:縦横配線エッジ抽出図形
70:斜め配線エッジ抽出図形
71,82:エッジ図形
72,74,76,78:縦横配線図形
75:縦横配線図形データ
77:縦横配線エッジデータ
84,86,88:斜め配線図形
85:斜め配線図形データ
86:斜め配線エッジデータ
92,102:縮小処理図形
94:拡大処理図形
104,126:a1以下線幅図形
106,128:a1〜a2線幅図形
116:A1以下線幅図形
118:A1〜A2線幅図形
130:b1間隔検証図形
132:b2間隔検証図形
134:B1間隔検証図形
136:B2間隔検証図形
138:縮小拡大S図形
140:抽出T図形
142:最小幅未満図形
150:縮小拡大U図形
152:最大幅オーバー図形
Claims (5)
- 回路設計のレイアウトデータから作成された縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔を検証するコンピュータ支援による配線図形検証方法に於いて、
エッジ抽出部により、配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線幅分類部により、配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
縦横配線エッジ抽出部により、配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
斜め配線エッジ抽出部により、配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
斜め配線間隔検証部により、前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
を備えたことを特徴とする配線図形検証方法。 - コンピュータに、
縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出ステップと、
前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証ステップと、
配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出ステップと、
前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。 - コンピュータに、
縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出ステップと、
前記最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証ステップと、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出ステップと、
前記最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。 - 半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線間隔を検証するコンピュータ支援による配線図形検証装置に於いて、
配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出部と、
配線図形全体に対し縮小拡大処理を行って配線図形を所定の基準配線幅で分けられた配線幅範囲に分類する配線幅分類部と、
配線幅範囲に分類された図形に接する縦横配線エッジを抽出する縦横配線エッジ抽出部と、
前記縦横配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の縦横基準間隔に基づいて検証する縦横配線間隔検証部と、
配線幅範囲に分類された図形に接する斜め配線エッジを抽出する斜め配線エッジ抽出部と、
前記斜め配線エッジと検証相手先となる対向するエッジとの間隔を、各配線幅範囲毎の斜め基準間隔に基づいて検証する斜め配線間隔検証部と、
を備えたことを特徴とする配線図形検証装置。 - 半導体集積回路設計のレイアウトデータから作成される縦横配線と斜め配線を含む配線マスク用の配線図形データにおける配線幅を検証するコンピュータ支援による配線図形検証装置に於いて、
配線図形全体から縦横配線エッジと斜め配線エッジを抽出するエッジ抽出部と、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最小配線幅未満の配線図形を抽出する最小配線幅抽出部と、
前記最小幅未満の配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最小配線幅エラーを出力する最小配線幅検証部と、
配線図形全体に対する縮小拡大処理により所定の最大幅を超える配線図形を抽出する最大配線幅抽出部と、
前記最大幅を超える配線図形の中の縦横配線エッジに接する縦横配線図形と斜め配線エッジに接する斜め配線図形を抽出して最大配線幅エラーを出力する最大配線幅検証部と、
を備えたことを特徴とする配線図形検証装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003107522A JP2004318224A (ja) | 2003-04-11 | 2003-04-11 | 配線図形検証方法、プログラム及び装置 |
US10/805,478 US7120881B2 (en) | 2003-04-11 | 2004-03-22 | Wiring graphic verification method, program and apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003107522A JP2004318224A (ja) | 2003-04-11 | 2003-04-11 | 配線図形検証方法、プログラム及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004318224A true JP2004318224A (ja) | 2004-11-11 |
Family
ID=33469331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003107522A Pending JP2004318224A (ja) | 2003-04-11 | 2003-04-11 | 配線図形検証方法、プログラム及び装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7120881B2 (ja) |
JP (1) | JP2004318224A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010140020A (ja) * | 2008-12-14 | 2010-06-24 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | ターゲット・エッジ・ペアを選択することによるリソグラフィ・マスクの製造可能性の計算方法 |
JP2013045258A (ja) * | 2011-08-23 | 2013-03-04 | Zuken Inc | プリント基板設計における配線パターン幅の計算方法、配線パターン幅の計算装置、プログラムおよびコンピューター読み取り可能な記録媒体 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7784010B1 (en) * | 2004-06-01 | 2010-08-24 | Pulsic Limited | Automatic routing system with variable width interconnect |
JP2007042990A (ja) * | 2005-08-05 | 2007-02-15 | Nec Electronics Corp | 半導体装置の設計方法、その設計プログラムおよびその設計装置 |
JP4744980B2 (ja) | 2005-08-25 | 2011-08-10 | 株式会社東芝 | パターン検証方法、そのプログラム、半導体装置の製造方法 |
US11861288B2 (en) * | 2021-08-06 | 2024-01-02 | Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. | System and method of verifying slanted layout components |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0855140A (ja) | 1994-08-08 | 1996-02-27 | Mitsubishi Electric Corp | レイアウト検証装置 |
JPH1196200A (ja) | 1997-09-17 | 1999-04-09 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体設計装置 |
JP2000048052A (ja) * | 1998-07-27 | 2000-02-18 | Mitsubishi Electric Corp | レイアウト検証方法とレイアウト検証装置 |
JP2001013673A (ja) | 1999-06-25 | 2001-01-19 | Mitsubishi Electric Corp | レイアウトパターン検証装置、その方法およびそのプログラムを記録した媒体、並びにレイアウトパターン補正装置、その方法およびそのプログラムを記録した媒体 |
JP2002117092A (ja) * | 2000-10-05 | 2002-04-19 | Fujitsu Ltd | 半導体集積回路装置の設計方法、及び設計装置 |
US6925618B1 (en) * | 2002-01-31 | 2005-08-02 | Cadence Design Systems, Inc. | Method and apparatus for performing extraction on an integrated circuit design with support vector machines |
US7149991B2 (en) * | 2002-05-30 | 2006-12-12 | Nec Electronics America, Inc. | Calibrating a wire load model for an integrated circuit |
US7228522B2 (en) * | 2004-09-29 | 2007-06-05 | Synopsys, Inc. | Edge-based proximity correction |
-
2003
- 2003-04-11 JP JP2003107522A patent/JP2004318224A/ja active Pending
-
2004
- 2004-03-22 US US10/805,478 patent/US7120881B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010140020A (ja) * | 2008-12-14 | 2010-06-24 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | ターゲット・エッジ・ペアを選択することによるリソグラフィ・マスクの製造可能性の計算方法 |
JP2013045258A (ja) * | 2011-08-23 | 2013-03-04 | Zuken Inc | プリント基板設計における配線パターン幅の計算方法、配線パターン幅の計算装置、プログラムおよびコンピューター読み取り可能な記録媒体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US7120881B2 (en) | 2006-10-10 |
US20050005252A1 (en) | 2005-01-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10418354B2 (en) | Integrated circuit and computer-implemented method of manufacturing the same | |
US7827514B2 (en) | Efficient electromagnetic modeling of irregular metal planes | |
US7519929B2 (en) | Method and computer program product for interlayer connection of arbitrarily complex shapes under asymmetric via enclosure rules | |
JP4719657B2 (ja) | 配置モデル作成装置、配置モデル作成方法および配置モデル作成プログラム | |
US8219959B2 (en) | Generating integrated circuit floorplan layouts | |
US7308667B2 (en) | LSI physical designing method, program, and apparatus | |
US8677300B2 (en) | Canonical signature generation for layout design data | |
JP2004318224A (ja) | 配線図形検証方法、プログラム及び装置 | |
CN109543308B (zh) | 一种验证设计规则检查脚本的方法 | |
JP3762866B2 (ja) | 集積回路のレイアウトをコンピュータによって検証する方法および装置ならびに該方法の、集積回路を製造するための使用 | |
JP4177123B2 (ja) | 配線図形検証方法、プログラム及び装置 | |
JP2008310562A (ja) | 回路シミュレーション用の抵抗網作成装置、及び抵抗網作成プログラム | |
US7185296B2 (en) | Method of extraction of wire capacitances in LSI device having diagonal wires and extraction program for same | |
US20150143317A1 (en) | Determination Of Electromigration Features | |
CN112347735A (zh) | 标准单元的检测方法和生成方法、介质、及设备 | |
US8555232B2 (en) | Wire routing using virtual landing pads | |
CN111429426B (zh) | 一种检测对象缺陷图案的提取装置、提取方法及存储介质 | |
US7797649B1 (en) | Method and system for implementing an analytical wirelength formulation | |
US20060117290A1 (en) | Wiring method, program, and apparatus | |
EP2214110B1 (en) | Heuristic routing for electronic device layout designs | |
US20110072404A1 (en) | Parallel Timing Analysis For Place-And-Route Operations | |
JP3130810B2 (ja) | 自動配置配線方法 | |
JPH11312185A (ja) | レイアウトデータの作成方法 | |
JPH04344979A (ja) | パターンレイアウト検証装置 | |
JPH05181934A (ja) | 半導体装置のレイアウトデータ検証方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060126 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080711 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080715 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090106 |