JP2004317575A - ヒドロキシ酸化合物製造法、ネガ型レジスト材料、および、配線形成方法 - Google Patents

ヒドロキシ酸化合物製造法、ネガ型レジスト材料、および、配線形成方法 Download PDF

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義之 横山
Koji Hattori
孝司 服部
Atsushi Iwashita
淳 岩下
Toshikazu Tachikawa
俊和 立川
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Abstract

【課題】ラクトン環の開環を有機アルカリを用いることによって行ない、金属不純物の含有量を少なくするとともに、良好なレジストパターンを得ることができるヒドロキシ酸化合物の製造法を提供する。
【解決手段】本発明のレジスト材料に用いて好適な、金属不純物含量が低減されたヒドロキシ酸化合物の製造法は、ラクトン部分を側鎖に有する原料化合物中に含まれる金属不純物を低減化する金属不純物除去工程と、有機アルカリを用いて、前記原料化合物のラクトン部分を開環させ、ヒドロキシ酸化合物を得る有機アルカリ加水分解処理工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レジスト材料の製造方法に関し、さらに詳しくはレジスト材料に用いて好適な、金属不純物含量が低減されたヒドロキシ酸化合物の製造法に関する。また、該ヒドロキシ酸化合物を用いたネガ型レジスト材料および配線形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、ネガ型レジストは、放射線の照射により生じた酸の作用により、アルカリ可溶性樹脂が架橋反応を起こし、露光部分をアルカリ不溶性に変化させ、未露光部分をアルカリで溶解して、ネガ型のパターンを形成させるものである。
【0003】
従来から用いられている酸発生剤とアルカリ可溶性樹脂とアミノ樹脂との組合せからなる化学増幅型のネガ型レジストは、i線やKrFエキシマレーザー光(248nm)を光源とするプロセスには十分使用しうるが、近年半導体素子の高集積化に対応すべく開発されたArF用のレジストとしては、必ずしも満足しうるものとはいえない。
【0004】
そこで現在、半導体素子の高集積化に対応するものとして、ヒドロキシ酸化合物を原料として用いたArF用ネガレジストが有望と考えられ、実用化に向けての研究がなされている。この研究において、ヒドロキシ酸化合物は、ラクトン部分を側鎖に有する原料化合物(以下、「原料化合物」という)の化学合成後に、以下に述べる金属不純物除去工程と加水分解処理工程という大きく分けて2つの工程を経ることによって製造されている。
【0005】
すなわち、まず、金属不純物除去工程では、化学合成により得られた原料化合物中に含まれる触媒由来の金属不純物を除去するために、原料化合物を溶剤に溶解し、イオン交換樹脂中を通すことによって金属不純物と分離する洗浄処理、および/または、テトラヒドロキシフラン(THF)若しくはメチルエチルケトン(MEK)に溶解後、水と混合させて、油層中の原料化合物から金属不純物を水層に分別する処理を複数回行なう分別洗浄処理が行われる。
【0006】
上記金属不純物除去工程は、金属不純物が後工程において様々な弊害を引き起こす原因であるため、原料化合物に混入している触媒由来の金属不純物を除去する目的で行なわれる。金属不純物が原因となって起こる弊害とは、例えばアルカリ金属によるSi熱酸化の増速、フラットバンド電圧の変動、Al配線層の腐蝕、絶縁膜の耐圧不良、リーク電流不良などが挙げられ、重金属によるウエハ結晶欠陥やライフタイムの劣化等も報告されている(例えば、非特許文献1など)。
【0007】
次いで、加水分解処理工程では、金属不純物の除去がなされた原料化合物にKOH、NaOH等の無機アルカリを作用させ、ラクトン部分を開環さることによりヒドロキシ酸化合物を製造する。
【0008】
上述のようにして得られたヒドロキシ酸化合物は、金属不純物除去工程を行なったのにも関わらず、その後の加水分解処理で無機アルカリを作用させるため、金属不純物、特にKやNa等の含有量が低減されず、かえって増加していた。そこで、その問題を解決するために、さらなるイオン交換樹脂を用いた洗浄処理や水洗処理等の金属不純物を除去するための洗浄処理を必要としていた。
【0009】
【非特許文献1】
ULTRACLEAN TECHNOLOGY 第3巻 第1号 1991(第2〜8頁、第79〜81頁、第82〜83頁、第94〜97頁、第106〜111頁、)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、加水分解処理後のさらなるイオン交換樹脂を用いたイオン交換処理や水洗処理等の洗浄処理では金属不純物、特にKやNa等を十分に除去することは困難であった。また、このようにして得られたヒドロキシ酸化合物を用いてレジストを形成すると原因不明のパターニング不良を生じていた。
【0011】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、ラクトン部分の開環を有機アルカリを用いることによって行ない、金属不純物の低減化を実現するとともに、良好なレジストパターンを得ることができるヒドロキシ酸化合物の製造法を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記従来の問題点を解決するために、鋭意、実験検討を重ねたところ、原因不明のパターニング不良は、金属不純物が原因ではなく、金属不純物除去のために行なわれるさらなるイオン交換樹脂を用いたイオン交換処理や水洗処理等の洗浄処理に起因するものであることを解明した。
【0013】
本発明が対象とするヒドロキシ酸化合物は、ネガ型レジスト組成物のベースポリマーを構成するためのものである。従って、ヒドロキシ酸部分は開環した状態で使用に供され、露光後に露光部分のヒドロキシ酸部分が閉環し、アルカリ不溶性にならなければならない。しかしながら、前記従来のヒドロキシ酸化合物の製造工程では、無機アルカリを用いた加水分解処理によって混入した金属酸化物を除去するために行なわれるさらなるイオン交換処理や水洗等の洗浄処理により、開環したラクトン(ヒドロキシ酸)部分がラクトン環へもどるという逆反応が起こり、ヒドロキシ酸化合物の純度(ヒドロキシ酸部分の割合)が下がっていることによるものであることを、本発明者らは解明した。
【0014】
そこで、本発明者らは、この知見に基づき検討を重ねた結果、ラクトン部分の開環反応を有機アルカリを用いることによって行なえば、その前工程の除去処理により達成した金属不純物の低含有量を維持することができ、また、開環反応後にさらなるイオン交換処理や水洗処理等の洗浄処理の必要もないため、ヒドロキシ酸化合物の純度または化合物中のヒドロキシ酸部分の割合が下がらず、得られたヒドロキシ酸化合物を用いたレジスト材料は良好なレジストパターンを示すことを知るに至った。
【0015】
本発明はかかる知見に基づいて成されたもので、原料化合物中に含まれる金属不純物を低減化する金属不純物除去工程と、有機アルカリを用いて、前記原料化合物のラクトン部分を開環させ、ヒドロキシ酸化合物を得る有機アルカリ加水分解処理工程とを含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係るネガ型レジスト材料は、ラクトン部分を側鎖に有する原料化合物に金属不純物除去処理を行なって、その中に含まれる金属不純物を所定値以下に低減し、続いて有機アルカリを用いて、前記原料化合物のラクトン部分を開環させることにより得られるヒドロキシ酸化合物を樹脂成分として含有してなるネガ型レジスト材料であることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る配線形成方法は、少なくとも前記ヒドロキシ酸化合物を含有してなる樹脂と酸発生剤とからネガ型レジスト組成物を構成し、少なくとも基板上に前記ネガ型レジスト組成物を用いてホトレジスト層を形成し、このホトレジスト層に露光および現像処理を施して、所定のホトレジストパターンを形成するホトレジストパターン形成工程と、前記ホトレジストパターンをマスクとして、前記基板をエッチングして所定の配線パターンを形成する配線パターン形成工程と、前記配線パターン形成後の基板上に残留するホトレジストパターンを除去するレジストパターン除去工程とを含むことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明するが、各材料については特に断らない限りは市販のものを用いることができる。
【0019】
1)金属不純物除去工程
本発明のヒドロキシ酸化合物の製造法では、まず、原料化合物の金属不純物除去工程が行なわれる。ここで、原料化合物は、ラクトン部分を側鎖に有していればいかなる化合物でもよいが、例えば多環式を含む化合物、ビニル化合物、アクリル系化合物、アンドロステロン系化合物、ポリシクロオレフィン系化合物、ノルボルネン−無水マレイン酸系化合物、ノルボルネン−無水マレイン酸−アクリル共重合系化合物等が挙げられる。モノマーであるかポリマーであるかには限定されない。好ましくは一般式(4)に示される化合物である。
【0020】
【化4】
Figure 2004317575
【0021】
一般式(4)中、Aは窒素原子、硫黄原子、または炭素原子数1〜21のアルキル基を示す。アルキル基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基がより好ましい。原料化合物として、より好適であるためである。mは1以上の整数を示す。
【0022】
前記多環式を含む化合物として、より好ましくは、一般式(5)〜(7)に挙げる化合物であり、同様にビニル系化合物としては一般式(8)に、アクリル系化合物としては一般式(9)に、アンドロステロン系化合物としては一般式(10)に、ポリシクロオレフィン系化合物としては一般式(11)および(12)に、ノルボルネン−無水マレイン酸系化合物としては一般式(13)に、ノルボルネン−無水マレイン酸−アクリル共重合系化合物としては一般式(14)に挙げる化合物である。
【0023】
【化5】
Figure 2004317575
【0024】
【化6】
Figure 2004317575
【0025】
【化7】
Figure 2004317575
【0026】
【化8】
Figure 2004317575
【0027】
【化9】
Figure 2004317575
【0028】
一般式(11)中、nは、3以上の整数を示す。また、一般式(12)中、n:m=9:1〜5:5である。
【0029】
【化10】
Figure 2004317575
【0030】
一般式(13)中、nは、3以上の整数を示す。
【0031】
【化11】
Figure 2004317575
【0032】
一般式(14)中、l:(n+m)=9:1〜5:5である。
【0033】
さらに好ましくは下記一般式(1)〜(3)に表されるヒドロキシ酸化合物である。ネガ型レジスト材料として好適に用いられるヒドロキシ酸化合物であるためである。
【0034】
【化12】
Figure 2004317575
【0035】
一般式(1)中、Aは窒素原子、硫黄原子、または炭素原子数1〜21のアルキル基である。アルキル基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基がより好ましい。ネガ型レジスト材料として、より好適であるためである。ここでのアルキル基は、広義のアルキル基の意であり、一般的に用いられるアルキル基の意の他に、一部または全部の水素原子がフッ素原子に置換されたフルオロアルキル基等も含む。
【0036】
【化13】
Figure 2004317575
【0037】
一般式(2)中、Aは窒素原子、硫黄原子、または炭素原子数1〜21のアルキル基である。アルキル基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基がより好ましい。ネガ型レジスト材料として、より好適であるためである。ここでのアルキル基は、広義のアルキル基の意であり、一般的に用いられるアルキル基の意の他に、一部または全部の水素原子がフッ素原子に置換されたフルオロアルキル基等も含む。また、mは、0〜3の整数である。前記アルキル基がフルオロアルキル基である場合、照射光に対する透明性が増し、レジスト層の底面部分まで照射光が届く結果、解像性が向上する。
【0038】
【化14】
Figure 2004317575
【0039】
一般式(3)中、Aは窒素原子、硫黄原子、または炭素原子数1〜21のアルキル基である。アルキル基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基がより好ましい。ネガ型レジスト材料として、より好適であるためである。ここでのアルキル基は、広義のアルキル基の意であり、一般的に用いられるアルキル基の意の他に、一部または全部の水素原子がフッ素原子に置換されたフルオロアルキル基等も含む。また、mは、0〜3の整数である。前記アルキル基がフルオロアルキル基である場合、照射光に対する透明性が増し、レジスト層の底面部分まで照射光が届く結果、解像性が向上する。
【0040】
金属不純物除去の処理としては、好ましくは原料化合物を適当な溶剤に溶解し、イオン交換樹脂を通すイオン交換処理、および/またはテトラヒドロキシフラン(THF)若しくはメチルエチルケトン(MEK)に溶解後に、水と混合させて分別する処理を複数回行なう分別洗浄処理が用いられる。以下、イオン交換処理および分別洗浄処理について説明する。
【0041】
I)イオン交換処理
イオン交換処理に用いられるイオン交換樹脂は、原料化合物が吸着すれば、陽イオン交換樹脂であっても陰イオン交換樹脂であってもよい。
【0042】
イオン交換処理は、カラムにイオン交換樹脂をつめて行なっても良いし、バッチ法でおこなってもよい。
【0043】
II)分別洗浄処理
分別洗浄処理は、通常の分別洗浄の方法によって行なわれる。
【0044】
化学合成により、混入する金属不純物としては、Na、K、Ca、Fe、Mg、Mn、Cr、Ni、Si等が挙げられる。特に含有量の多いNaの含有量が、この本工程で好ましくは100ppb、更に好ましくは80ppb以下になっていることが望ましい。この段階での金属不純物の量が、最終的に得られるヒドロキシ酸化合物中に含まれる金属不純物に影響するためである。
【0045】
2)有機アルカリ加水分解処理工程
上記で得られた原料化合物をテトラヒドロキシフラン(THF)に溶解し、有機アルカリ加水分解処理が行なわれる。
【0046】
この処理によって、原料化合物中のラクトン環が開環し、アルカリ可溶性のヒドロキシ酸化合物が得られる。このヒドロキシ酸化合物は、後にネガ型レジストのベースポリマーを構成し、光の照射を受けた部分の末端基が酸の作用により脱水し閉環してアルカリ不溶となる。レジスト層は配線層等になる金属層に接するので、その主成分であるベースポリマーを構成するヒドロキシ酸化合物には可能な限り金属不純物を含まないことが必要であるのは前述の通りである。
【0047】
本工程に用いられる有機アルカリは、メタルが含まれていなければよく、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリブチルアンモニウムヒドロキシド、セチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサン−1,6−ビストリブチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。好ましくはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)である。常温で揮発性が少なく、また、安価で、入手が容易であるためである。
【0048】
有機アルカリは、水溶液として用いられ、有機アルカリの濃度は、好ましくは0.01〜10N、特に好ましくは0.05〜5Nである。作業効率がよいためである。また、有機アルカリは、1種類の有機アルカリを用いても、2種以上の有機アルカリを混合して用いてもよい。
【0049】
有機アルカリ加水分解処理の反応時間は1時間以上であればよく、現実的には4〜6時間程度が適当とされる。反応温度については、常温(25℃)付近であれば良い。回収方法としては、例えば希塩酸等の弱酸を加えてpH=4〜6程度とし、酢酸エチルおよびTHF(テトラヒドロフラン)を加えて、水層と油層を分離させ、油層を乾固させて、さらにTHFに溶解させ、ヘプタンにて析出させ結晶として取り出すことにより行うことができる。
【0050】
本工程により得られるヒドロキシ酸化合物の純度(ヒドロキシ酸部分の割合)は、50%以上であり、好ましくは60%以上である。
【0051】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示し、本発明について更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0052】
(実施例1)
一般式(15)に示すヒドロキシ酸化合物を得るために、一般式(16)に示す原料化合物に含まれる金属不純物の除去を行なった。
一般式(16)に示す原料化合物(1g)をメタノール50Kgに溶解し、アンバーライト(オルガノ社製)に原料化合物を通す処理を行い、続いて乾固させた。Naの含有量が、この段階で14ppbになっていた。
【0053】
その後、原料化合物(30g)を、THF600mLに溶解し、0.13NのTMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)を300ml加えて6時間攪拌して加水分解処理を行ない、続いて0.05N希塩酸800mlを加えて溶液のpHを4.0とし、さらに酢酸エチル1000ml、及びTHF600mlを加えて油層を抽出し、乾固させた。これをさらにTHF250mlに溶解させて、その後、ヘプタン1000mlに析出させて結晶として取り出し、一般式(15)に示すヒドロキシ酸化合物を得た。
【0054】
【化15】
Figure 2004317575
【0055】
【化16】
Figure 2004317575
【0056】
一般式(16)に示す原料化合物は、重量平均分子量が2000〜3000程度のものを用いた。
【0057】
次に、得られた化合物を用いてレジストパターンの形成を行なった。具体的には、まず、有機系反射防止膜組成物「AR−19」(商品名、Shipley社製)をスピンナーを用いてシリコンウェーハ上に塗布し、ホットプレート上で215℃、60秒間焼成して乾燥させることにより、膜厚82nmの有機系反射防止膜を形成した。そして、上記化合物を溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテル/HO=12/1)に溶解し、酸発生剤(樹脂100質量部に対して、TPS−C1を0.67質量%、TPS−C4を1.0質量%)とアミン(4−Phenylpyridineを樹脂100質量部に対して0.2質量%)を加えて、スピンナーを用いて反射防止膜上に塗布し、ホットプレート上で100℃、90秒間プレベークして乾燥させることにより、反射防止膜上に膜厚300nmのレジスト層を形成した。
【0058】
次に、マスクパターンを介して、露光装置NSR−S302(ニコン社製)により、ArFエキシマレーザー(波長193nm)を用いて、パターン光を照射(露光)した。
【0059】
次いで、120℃、60秒間の条件でPEB処理した。現像処理は、2.38質量%TMAH水溶液を水で50倍希釈した現像液を用いて30秒間処理することによって行なった。その後、100℃で60秒間ポストベークを行なった。
【0060】
レジストパターンを形成し、走査電子顕微鏡(SEM)写真を観察したところ、パターン解像性能は十分なものであった。
【0061】
前記良好なレジストパターンを形成したヒドロキシ酸化合物の金属不純物含有量を測定したところ、表1に示すような結果が得られ、表2に示す業界標準を完全にクリアーするものであった。
【0062】
(実施例2)
実施例1と同様の方法にて、下記一般式(17)にて表されるヒドロキシ酸化合物を得るために、重量平均分子量2000〜3000程度の下記一般式(18)にて表される原料化合物に含まれる金属化合物の除去処理を行い、さらに実施例1と同様の操作にてレジストパターンを形成し、SEMにて観察したところパターン解像性能は十分なものだった。
【0063】
【化17】
Figure 2004317575
【0064】
(実施例3)
実施例1と同様の方法にて、下記一般式(19)にて表されるヒドロキシ酸化合物を得るために、重量平均分子量2000〜3000程度の下記一般式(20)にて表される原料化合物に含まれる金属化合物の除去処理を行い、さらに実施例1と同様の操作にてレジストパターンを形成し、SEMにて観察したところパターン解像性能は十分なものだった。
【0065】
【化18】
Figure 2004317575
【0066】
【表1】
Figure 2004317575
【0067】
【表2】
Figure 2004317575
【0068】
(比較例1)
一般式(15)に示す化合物を得るために、まず、一般式(16)に示す原料化合物中に含まれる金属不純物の除去を実施例1と同様の方法で行なった。その後、原料化合物(30g)をTHF600mLに溶解し、0.2NのNaOHを300ml加えて6時間攪拌して加水分解処理を行ない、続いて0.05N希塩酸800mlを加えて溶液のpHを4.0とし、さらに酢酸エチル1000ml、及びTHF600mlを加えて油層を抽出し、乾固させた。これをさらにTHF250mlに溶解させて、その後、ヘプタン1000mlに析出させて結晶として取り出た。次いで、ヒドロキシ酸化合物中に含まれる金属不純物含有量を実施例1と同様の方法で測定した。その後、得られたヒドロキシ酸化合物を用いて、実施例1と同様の方法でレジストパターンを形成し、SEM写真を観察した。
【0069】
NaOHを使用し加水分解処理を施した実験では、パターン解像能は得られるものの、このレジスト組成物の金属不純物の含有値は表3に示しすように業界標準(表2)を満たすものではなかった。
【0070】
【表3】
Figure 2004317575
【0071】
(比較例2)
一般式(15)に示す化合物を得るために、実施例1と同様の方法で一般式(16)に示す原料化合物中に含まれる金属不純物の除去を行ない、実施例1と同様の方法で金属不純物含有量を測定した。その後、原料化合物(30g)をTHF600mLに溶解し、0.2NのNaOHを用いて加水分解処理を行なった。次に、さらなる洗浄処理(イオン交換樹脂を用いたイオン交換処理)、すなわち試料をメタノール50Kgに溶解し、アンバーライト(オルガノ社製)に試料を通す処理を行い、続いて乾固させた。次いで、得られたヒドロキシ酸化合物を用いて、実施例1と同様の方法でレジストパターンを形成し、SEM写真を観察した。
【0072】
その結果、前記表3に示すようにメタル含有量の画期的な低減には至らず、それどころかパターン解像性能が落ちていることがSEM写真から明らかとなった。これは、ヒドロキシ酸化合物の純度(ヒドロキシ酸部分の割合)が低いことに起因すると考えられた。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のヒドロキシ酸化合物製造法は、ラクトン部分を側鎖に有する原料化合物中に含まれる金属不純物を低減化する金属不純物除去工程と、有機アルカリを用いて、前記原料化合物のラクトン部分を開環させ、ヒドロキシ酸化合物を得る加水分解処理工程とを含むことを特徴とする。係る構成によって、本発明は以下のような効果を得ることができる。
【0074】
本発明のヒドロキシ酸化合物製造法は、デバイスの信頼性不良につながる金属不純物を低減することができる。また、ヒドロキシ酸化合物の純度または割合を下げないので、良好なレジストパターンを得ることが可能なヒドロキシ酸化合物を提供することができる。すなわち、金属不純物の除去と、良好なレジストパターンを得ることができるヒドロキシ酸化合物の提供とを両立することができる。
【0075】
また、加水分解処理後にさらなるイオン交換樹脂を用いたイオン交換樹脂を用いた洗浄処理や水洗処理を行なう必要がないため、ヒドロキシ酸化合物製造工程が簡略化できる。その結果、製造コストを小さくできる。
【0076】
また、加水分解処理にNaOH等の無機アルカリを用いないので、環境汚染を引き起こさない。
【0077】
本発明のネガ型レジスト材料は、良好なレジストパターンを形成することができる。また、金属不純物の含有量が小さいので信頼性の高い半導体製品を製造することができる。

Claims (8)

  1. レジスト材料に用いて好適な、金属不純物含量が低減されたヒドロキシ酸化合物の製造法であって、
    ラクトン部分を側鎖に有する原料化合物中に含まれる金属不純物を低減化する金属不純物除去工程と、
    有機アルカリを用いて、前記原料化合物のラクトン部分を開環させ、ヒドロキシ酸化合物を得る有機アルカリ加水分解処理工程と、
    を含むことを特徴とするヒドロキシ酸化合物製造法。
  2. 前記有機アルカリが、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドであることを特徴とする請求項1に記載のヒドロキシ酸化合物製造法。
  3. ラクトン部分を側鎖に有する原料化合物に金属不純物除去処理を行なって、その中に含まれる金属不純物を所定値以下に低減し、続いて有機アルカリを用いて、前記原料化合物のラクトン部分を開環させることにより得られたヒドロキシ酸化合物を樹脂成分として含有してなるネガ型レジスト材料。
  4. 前記樹脂成分に含まれるヒドロキシ酸化合物が少なくとも下記一般式(1)
    Figure 2004317575
    (一般式(1)中、Aは窒素原子、硫黄原子、または炭素原子数1〜21のアルキル基である)で表される化合物であることを特徴とした請求項3に記載のネガ型レジスト材料。
  5. 前記樹脂成分に含まれるヒドロキシ酸化合物が少なくとも下記一般式(2)
    Figure 2004317575
    (一般式(2)中、Aは窒素原子、硫黄原子、または炭素原子数1〜21のアルキル基であり、mは1以上の整数である)で表される化合物であることを特徴とした請求項3に記載のネガ型レジスト材料。
  6. 前記樹脂成分として含まれるヒドロキシ酸化合物が少なくとも下記一般式(3)
    Figure 2004317575
    (一般式(3)中、Rは水素原子、又は炭素原子数1〜5のアルキル基であり、Aは窒素原子、硫黄原子、または炭素原子数1〜21のアルキル基であり、mは1以上の整数である)で表される化合物であることを特徴とした請求項3に記載のネガ型レジスト材料。
  7. 前記金属不純物がNaであり、その含有量が100ppb以下であることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載のネガ型レジスト材料。
  8. 少なくとも請求項1または2に記載のヒドロキシ酸化合物製造方法によって得られたヒドロキシ酸化合物を含有してなる樹脂と酸発生剤とからネガ型レジスト組成物を構成し、
    少なくとも基板上に前記ネガ型レジスト組成物を用いてホトレジスト層を形成し、このホトレジスト層に露光および現像処理を施して、所定のホトレジストパターンを形成するホトレジストパターン形成工程と、
    前記ホトレジストパターンをマスクとして、前記基板をエッチングして所定の配線パターンを形成する配線パターン形成工程と、
    前記配線パターン形成後の基板上に残留するホトレジストパターンを除去するレジストパターン除去工程と、
    を含むことを特徴とする配線形成方法。
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