JP2004317401A - シート荷重計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車体の影響による組立応力を防止して、その測定精度を十分に確保しながら、しかも、レイアウト上の制限を大きくすることなく設置自由度を高くし、かつ車両衝突時等の大荷重をより一層十分に支持する。
【解決手段】シート荷重計測装置10と車体フロア7との間にシートレール8が存在する。車体側からの影響を受けてシート荷重計測装置10に組立応力が発生するおそれがある場合にも、この組立応力がシートレール8における上下レール11,15の摺動接続間に生じるクリアランスで吸収される。したがって、シート荷重計測装置10は車体側からの影響が抑制されて、その測定精度が十分に確保される。また、車両用シート1に加えられた比較的大きな荷重がベースブラケット81の荷重支持手段でも支持されるので、後取付ブラケット35の強度を大きくしなくても済み、後取付ブラケット35をコンパクトにできる。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車等の車両のシートをガイドするシートレールの下部に取り付けられて、車両のシートに加えられる荷重を計測するためのシート荷重計測装置の技術分野に属し、特に、シートレールをシート荷重計測装置のベースに取り付けるためのベースブラケットを備えているシート荷重計測装置の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のシート荷重計測装置においては、図10(A)ないし(C)に示すように、人101が着座する車両のシート102をガイドするシートレール103の下面に取り付けられた、車両のシート102に加えられる荷重を計測するためのシート荷重計測装置104が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
このシート荷重計測装置104は、断面上向きコ字状のベース105の下面がその前後端部に取り付けられたシートブラケット106を介して車体のシート取付部107に固定され、また、シートレール103とベース105とが連結ブラケットである断面下向き略コ字状のピンブラケット(以下、レールブラケットともいう)108により互いに連結されている。その場合、このピンブラケット108の平らな上面にシートレール103が強固に連結されるとともに、ピンブラケット108の左右側板に開けられたピン孔108a,108bとベース105の左右側板に開けられたピン孔105a,105bとにブラケットピン(以下、ストッパボルトともいう)109を貫通させることで、シートレール103をベース105に連結している。
【0003】
一方、シートレールをシート荷重計測装置と車輌フロアとの間に介在させて、車輌フロア面の製造誤差をシートレールの摺動接続によって生じるクリアランスで吸収することで、シート荷重計測装置が車輌フロア面の製造誤差の影響を受けずに測定精度を確保することが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
【特許文献1】
特開2000−258234号公報
【特許文献2】
特開2002−116081号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述の特許文献1に開示されているシート荷重計測装置104では、車体のシート取付部107に固定されたシートブラケット106とシートレール103との間に、シート荷重計測装置104が存在するようになるので、車体のシート取付部107の上面の影響を受けて、シート荷重計測装置104に組立応力が発生するおそれがある。そして、この組立応力がシート荷重計測装置104に発生すると、シート荷重計測装置10はその測定精度を十分に確保することができなくなるという問題がある。
【0005】
また、例えば車両衝突時等に大荷重がシートレール103とシート荷重計測装置104のベース105とを連結するピンブラケット108に加えられた場合、この大荷重を支持するためにはピンブラケット108の強度を十分に確保する必要がある。
しかしながら、前述の特許文献1に開示されているシートレール103とシート荷重計測装置104のベース105との連結構造では、断面上向きコ字状のベース105の左右側板に単に開けられたピン孔105a,105bと断面下向きコ字状のピンブラケット108の左右側板に単に開けられたピン孔108a,108bとにブラケットピン109を貫通させているだけであるので、ピンブラケット108の強度を十分に確保することには限度がある。つまり、ピンブラケット108のピン孔108a,108b形成部位108c,108dの寸法(例えば、厚み、ピン孔108a,108bからピンブラケット108外周縁までの寸法等)大きくすることで、ピンブラケット108の強度をある程度確保することは可能であるが、このように、ピンブラケット108のピン孔108a,108b形成部位の寸法を単に大きくしたのでは、レイアウト上の制限が大きくなり、設置自由度が低くなる。
【0006】
もちろん、前述の公開公報に開示されているピンブラケット108による連結構造でも、車両衝突時等の大荷重を支持することは可能であるが、このような大荷重を、レイアウト上の制限を大きくすることなく、より一層十分に支持することができるようにすることが望ましい。
【0007】
一方、前述の特許文献2に開示されているシート荷重計測装置は、シートレールがシート荷重計測装置と車輌フロアとの間に介在して車輌フロア面の製造誤差をシートレールの摺動接続によって生じるクリアランスで吸収するため、前述の特許文献1の測定精度を十分に確保することができないという問題は解決する。
しかし、この特許文献2に開示のシート荷重計測装置においても、前述の特許文献1の場合と同様に作業用の孔等の加工をベース部材に施さなければならず、ベース部材の強度が低下するという問題がある。
もちろん、前述の特許文献2に開示のベース部材でも、車両衝突時等の大荷重を支持することは可能であるが、このような大荷重を、レイアウト上の制限を大きくすることなく、より一層十分に支持することができるようにすることが望ましい。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、車体の影響による組立応力を防止して、その測定精度を十分に確保することができるようにしながら、しかも、レイアウト上の制限を大きくすることなく設置自由度を高くし、かつ車両衝突時等の大荷重をより一層十分に支持することができるシート荷重計測装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、本発明のシート荷重計測装置は、車体に固定されて車両用シートを車両前後方向に移動可能にガイドするシートレールと、前記車両用シートおよび前記シートレールのいずれか一方に固定されて前記車両用シートにかかる荷重を支持するベースと、前記車両用シートおよび前記シートレールのいずれか他方に固定されて前記ベースを支持するベース支持手段と、前記ベースに支持されて車両用シートにかかる荷重を受けるアームと、このアームに支持されて車両用シートにかかる荷重を検出する荷重センサーと、前記ベースおよびベース支持手段の少なくとも一方に設けられて、前記車両用シートに所定以上の大荷重が加えられたときにこの大荷重を支持する荷重支持手段とを備え、前記荷重センサーで車両用シートの荷重を計測することを特徴としている。
【0010】
【作用】
このように構成された本発明にかかるシート荷重計測装置においては、荷重センサーがアームを介してベースに支持されて、車両用シートにかかる荷重がアームを介してこの荷重センサーにより検出される。
そして、通常時に車両用シートに荷重が加えられた場合、その荷重は比較的小さいので、ベースおよびベース支持手段により支持される。一方、車両衝突時等において比較的大きな荷重が車両用シートに加えられると、荷重支持手段によってもこの大きな荷重を支持するようになる。
【0011】
このように、荷重支持手段とこの荷重支持手段が設けられたベースおよびベース支持手段の少なくとも一方とにより、車両衝突時等に発生する大きな荷重によりベースおよびベース支持手段の少なくとも一方にかかる負荷が分散して支持されるので、荷重支持手段が設けられたベースおよびベース支持手段の少なくとも一方はこのような大荷重に対抗できる強度を十分に有するようになる。これにより、荷重支持手段が設けられたベースおよびベース支持手段の少なくとも一方の強度を大きくする必要がなく、その結果、ベースおよびベース支持手段の少なくとも一方の寸法を大きくしなくても済むようになる。
したがって、ベースおよびベース支持手段の少なくとも一方がコンパクトに形成可能となり、レイアウト上の制限が低減され、設置自由度が高くなる。
【0012】
また、シート荷重計測装置と車体との間にシートレールが存在するようになるので、車体側からの影響を受けてシート荷重計測装置に組立応力が発生するおそれがある場合にも、この組立応力がシートレールにおける上下レールの摺動接続間に生じるクリアランスで吸収される。したがって、車体側からのシート荷重計測装置への影響が抑制されて、シート荷重計測装置の測定精度が十分に確保されるようになる。
【0013】
このようにして、本発明のシート荷重計測装置によれば、コンパクトに形成することでレイアウト上の制限を効果的に低減して設置自由度を高くしつつ、大きな荷重を十分に支持するとともに、車体側の影響を受けることなく測定精度を十分に確保することができるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明にかかるシート荷重計測装置の実施の形態の一例が適用されている車両用シートを示す側面図、図2は、本発明にかかるシート荷重計測装置の実施の形態の一例を示す分解斜視図、図3はこの例のシート荷重計測装置を組立状態で示し、(A)は平面図、(B)は(A)におけるIIIB−IIIB線に沿う断面図、図4はこの例のシート荷重計測装置におけるセンサー部を示す分解斜視図、図5はこの例のシート荷重計測装置におけるセンサー部まわりを部分的に拡大して示し、(A)は平面図、(B)は(A)におけるVB−VB線に沿う断面図である。なお、本発明の説明の全般において、前、後、左、右、上、下は、それぞれ車両の前、後、左、右、上、下である。
【0015】
図1に示すように、車両用シート1の乗員が着座するシートクッション1aの下面に、鋼板製のシートパン2がこの下面全体を覆うようにして設けられている。このシートパン2の下面には、一対のサイドフレーム3(図1には左側のサイドフレームのみ図示)が車両左右方向に所定の間隔を置いて垂下して設けられており、これらのサイドフレーム3は、ともに車両前後方向に延設されている。
【0016】
各サイドフレーム3の下端には、それぞれシート荷重計測装置10(図1には左側のシート荷重計測装置のみ図示)が車両左右方向に延びる一対の前後ベースブラケット(本発明のベース支持手段に相当)45,35を介して設けられている。一対の前後ベースブラケット45,35には、それぞれシート荷重計測装置10のベースフレーム(本発明のベースに相当)21が連結されている。更に、各ベースフレーム21の下端には、それぞれシートレール8(図1には左側のシートレールのみ図示)が設けられている。各シートレール8は実質的に従来のシートレールと同じ構造を有しており、それぞれベースフレーム21の下端に固定されたアッパーレール11と、このアッパーレール11に車両前後方向に相対的に摺動可能に接続されるロアレール15とからなり、車両用シート1を車両前後方向に移動可能にガイドするものである。その場合、図示しないがアッパーレール11とロアレール15との間の摺動接続部には若干のクリアランスが生じている。
【0017】
各ロアレール15の下面は、それぞれ車体フロア7に車両左右方向に所定の間隔を置いて固設された一対のシートブラケット9(図1には左側のシートブラケット9のみ図示)に固定されている。このように、シートブラケット9が車体に固定されることで、車両用シート1が安定して車体に支持されるようになり、後述する荷重センサー51による車両用シート1の荷重がより正確に検出されるようになる。なお、シートブラケット9を省略して、各ロアレール15を、それぞれ車体フロア7に直接固定することもできる。
【0018】
図2および図3に示すように、シート荷重計測装置10は車両前後方向に延びるベースフレーム(本発明のベースに相当)21を備えており、このベースフレーム21はベース底部22と左右ベース側壁部23L,23Rとから下向きの(下方に開口する)横断面コ字状に形成されている。また、ベースフレーム21には、その前後端部に車体あるいは各ロアレール15への取付部40,30がそれぞれ設けられている。図8(a)に示すように、ベースフレーム21の後端側の取付部30にはベースブラケット81が設けられている。このベースブラケット81は帯状の板から底部81Aと左右側壁部81L(81R)により下向きの(下方に開口する)横断面コ字状に形成されているとともに、後端壁部81Bが形成されている。その場合、底部81Aと後端壁部81Bとで車両前後方向の断面がL字状に形成されている。
【0019】
ベースブラケット81は、底部81Aと左右側壁部81L(81R)の各内面がベースフレーム21のベース底部22と左右ベース側壁部23L,23Rの各外面に接触してこれらを覆うようにしてベースフレーム21の後端側の取付部30に配置されて、リベット90によって固定されている。また、横断面L字状の後レール取付部材80がサイドフレーム3に固定されている。そして、この後レール取付部材80の各内面がベースブラケット81の底部81Aと後端壁部81Bの各外面に当接された状態で、後レール取付部材80はベースブラケット81の後端壁部81Bにボルト88とナット89で固定されている。こうして、サイドフレーム3とベースフレーム21とが連結固定され、ベースフレーム21は車体側と逆のシートクッション1a側に設けられる。
なお、後レール取付部材80はロアレール15と単一部材で一体に形成することもできる。また、図示しないが、各ロアレール15の下面の前端部には、後レール取付部材80と同形状で車両左右方向に延びる横断面L字状の前レール取付部材が設けられており、この前レール取付部材は後レール取付部材80と車両前後方向に関し逆向きに設けられている。
【0020】
ベースフレーム21の車両前後方向の中央部には、センサー部50が設けられている。このセンサー部50について説明する。ベースフレーム21の後端部には、左右ベース側壁部23L,23Rの後端部にそれぞれ左右ベース側壁部23L,23Rに関して対向するようにして穿設された長孔32、ピボット孔33および小孔31を備えている。
【0021】
長孔32は上下に延びており、図2、図3(A),(B)および図7(A)に示すように、この長孔32内にはストッパボルト(本発明のストッパピンに相当)24が挿通されている。ストッパボルト24は、後取付ブラケット35とZアーム61Rrとを軸支して連結する回動支持ピンであり、図3(B)に二重矢印で示すシート荷重をZアーム61Rrに伝えるものである。ストッパボルト24は、一端に六角頭部24Hが形成されているとともに、他端にねじ部24Sが形成され、更に中央部が滑らかな外周面の円柱とされている。このストッパボルト24は長孔32に挿通した後、ストッパワッシャ24Wを介してストッパナット24Nで固定されている。
【0022】
図7(A)および図8(A),(B)に示すように、組立状態においてストッパボルト24の外周面と長孔32の内周面との間には隙間が設けられており、通常はストッパボルト24が長孔32の内周面に触れることはない。通常時、車両用シート1に比較的小さな荷重がかかって、ベースフレーム21が上方に持ち上げられたときは、この長孔32の下縁がストッパボルト24に当たり、この荷重はベースフレーム21のベース側壁部23L,23Rによって十分に支持されるようになっている。また、これにより、この荷重はベースフレーム21のベース側壁部23L,23Rから後取付ブラケット35に直接伝わり、荷重センサー(センサー板52等;詳細は後述)51には作用しない。更に、シートベルトにかかる力の関係でベースフレーム21が下方に押し下げられたときは、長孔32の内周縁の上縁がストッパボルト24に当たり、前述と同様の作用が行われる。
【0023】
なお、図7(A),(B)には、ベースブラケット81が省略されているが、この例では、実際には図8(A)ないし(D)に示すようにベースブラケット81は、その底部81Aがベースフレーム21の底部22の上面に位置するとともに、ボルト24側ではその両側壁部81L,81Rがそれぞれベース側壁部23L,23Rとボルト24の頭部24Hおよびナット24Nとの間(より詳細には、ベース側壁部23L,23Rとワッシャー24Wとの間)に位置し、かつボルト25側ではその両側壁部81L,81Rの外面に位置するようにして設けられている。
【0024】
図2に示すように、ピボット孔33は長孔32の中央寄りの隣りに位置してベース側壁部23L,23Rにそれぞれ穿設されている。ベース側壁部23L,23Rの外面側には、環状の座ぐり部33aがこれらのピボット孔33の周縁に位置して形成されているとともに、ベース側壁部23L,23Rの内面側に環状の凸部33bが形成されている。このピボット孔33内には、図2、図3(A),(B)および図7(B)に示すようにピボットボルト(回動支持ピン)25が挿通されている。ピボットボルト25はZアーム61Rrをベースフレーム21に対して回動可能に軸支する回動支持ピンであり、図3(B)に二重矢印で示すようにZアーム61Rrにストッパボルト24を介してシート荷重がかかると、Zアーム61Rrはピボットボルト25まわりに回動するようになっている。ピボットボルト25は、一端に六角頭部25Hが形成されているとともに、他端にねじ部25Sが形成され、更に中央部が滑らかな外周面の円柱とされている。このピボットボルト25はピボット孔33に挿通した後、ピボットナット25Nで固定されている。
【0025】
更に、ベースブラケット81の左右側壁部81L,81Rには、それぞれストッパボルト24が貫通する貫通孔81Cが穿設されているとともに、ピボットボルト25が貫通する貫通孔81Dが穿設されている。図7(A)および図8(A),(B)に示すように、貫通孔81Cは、ベースブラケット81がベースフレーム21に取り付けられた状態では長孔32と同心となるように配置されている。そして、この貫通孔81Cは、長孔32との同心状態では貫通孔81Cの上縁が長孔32の上縁より若干量上方に位置するとともに貫通孔81Cの下縁が長孔32の下縁より若干量下方に位置するようにされている。
【0026】
そして、例えば車両衝突時等により、通常時より過大な荷重が車両用シート1にかかり、この過大な荷重によりベースフレーム21が上方に持ち上げられて、その長孔32の下縁がストッパボルト24に当たった後ベースブラケット81のみが更に上方へ持ち上げられると、図8(C),(D)に示すように直ぐに貫通孔81Cの下縁がストッパボルト24に当たるようになっている。これにより、この過大荷重は前述のようにベースフレーム21のベース側壁部23L,23Rで支持されるとともにベースブラケット81の側壁部81L,81Rでも十分に支持される。したがって、ベースブラケット81における貫通孔81Cの下縁より下方の部分により、荷重支持手段81Eが構成されている。このようにして、過大荷重がベース側壁部23L,23Rおよび側壁部81L,81Rで分散されて支持されるので、過大荷重によりベースフレーム21のベース側壁部23L,23Rにかかる負荷が低減される。
【0027】
また、シートベルトにかかる力の関係でベースフレーム21が下方に押し下げられたときは、長孔32の上縁がストッパボルト24に当たった後、更に貫通孔81Cの上縁が直ぐにストッパボルト24に当たり、前述と同様の作用が行われる。この場合には、ベースブラケット81における貫通孔81Cの上縁より上方の部分により、荷重支持手段81Fが構成されている。
【0028】
これにより、ベースフレーム21のベース側壁部23L,23Rにおける荷重支持手段(ベース側壁部23L,23Rにおける孔32の上下部分)の強度を大きくする必要がなく、その結果、ベース側壁部23L,23Rにおける孔32形成部位の厚み、ベース側壁部23L,23Rにおける孔32から下縁までの寸法等を大きくしなくても済むようになる。
したがって、ベースフレーム21をコンパクトに形成できるので、レイアウト上の制限が低減でき、設置自由度を高くできる。
しかも、帯状の板からなるベースブラケット81で前述の大荷重を支持できるので、簡単な構成でこの大荷重を確実に支持できるようになる。
【0029】
更に、ストッパボルト24およびピボットボルト25は、それぞれストッパナット24Nおよびピボットナット25Nで締結する方式であるため、それらの取付を簡単にかつ確実に行うことができる。
小孔31はピボット孔33に隣接して穿設され、組み付け状況を確認するためのサービス孔である。
【0030】
図2および図3(A),(B)に示すように、後端側の取付部30において、ベースフレーム21の内側には、Zアーム61Rrが配置されている。このZアーム61Rrの平面形状は、中央部より前端部が左右二股に分かれた平板状の二股部66に形成されているとともに、後端部が左右両側で上方に立設されたアーム側板部67L,67Rとされている。図3(A),(B)および図7(A),(B)に示すように、このZアーム61Rrは両ベース側壁部23L,23Rの内側に沿って組み付けられている。アーム側板部67Lとベース側壁部23Lとの間およびアーム側板部67Rとベース側壁部23Rとの間には隙間が設けられており、これらの隙間には、後述するスリーブ70(71,72),75のフランジ部が介在するようになっている。
【0031】
図2に示すように、Zアーム61Rrの左右側板部67L,67Rにも、それぞれベース側壁部23L,23Rの長孔32、ピボット孔33に対応した位置に、孔62,63がそれぞれ穿設されている。図2、図3(A),(B)および図7(A),(B)に示すように、Zアーム61Rrの後端寄りの孔62(ベースフレーム21の長孔32に対応した孔)には、ストッパボルト24が貫通し、また、Zアーム61Rrの中央寄りの孔63(ベースフレーム21のピボット孔33に対応した孔)には、ピボットボルト25が貫通している。
【0032】
以上のことから明らかなように、ストッパボルト24の主な役割は、図3(B)に示すように取付ブラケット35とZアーム61Rrとを回動可能に連結するとともに、シート荷重をZアーム61Rrに伝えることである。その場合、前述のようにストッパボルト24とベースフレーム21との間には長孔32の隙間があるので、通常時はストッパボルト24とベースフレーム21とは干渉しないようになっている。また、ピボットボルト25の主な役割はZアーム61Rrをベースフレーム21に対して回動可能に軸支することであり、したがってZアーム61Rrはピボットボルト25まわりに回動するようになっている。
【0033】
Zアーム61Rrの二股部66は中央寄りではその間隔が狭くされている。図2および図3(A),(B)に示すように、Zアーム61Rrの中央部には隆起部61aが形成されており、この隆起部61aによりZアーム61Rrの強度が高められている。二股部66の両先端(後端)作用部には、それぞれ樹脂製のアームキャップ66Aが嵌められており、これらのアームキャップ66Aは、荷重センサー51の上下のハーフアーム53,55{図5(B)に図示}の羽根部53a,55aの間に挟まれている(詳細は後述)。これらのアームキャップ66Aによって、Zアーム61Rrの先端作用部がハームアーム53,55の羽根部53a,55aと当たって生じる音がほとんど生じなくなり、車両用シート1に着座している乗員の違和感をなくすことができるようになる。
ベースフレーム21に荷重がかかると、Zアーム61Rrはわずかに回動して、先端作用部がハーフアーム53,55を介してセンサー板52に荷重を伝える。
【0034】
図7(A)および図8(A),(B)に示すように、サイドフレーム3に固定された後レール取付部材80、ベースフレーム21に固定されたベースブラケット81、および後取付ブラケット35の組立時には、ストッパボルト24が孔38、孔32および孔81C内に挿通される。その場合、ストッパボルト24との外周面と後取付ブラケット35の孔38の内周面との間には、2重スリーブ70(71,72)が介在されている{なお、図8(A),(B)には、2重スリーブ70は省略されている}。
【0035】
すなわち、図7(A)および図9に示すように、ストッパボルト24の円柱部外周には2重スリーブ70が外嵌されており、この2重スリーブ70は、比較的長いの内側スリーブ71と、この内側スリーブ71に外嵌した比較的短い外側スリーブ72とからなっている。各スリーブ71,72は、それぞれそれらの一端にフランジ部71a,72aが形成され、また他端には先絞り部71b,72b(図9に図示)が形成されている。各スリーブ71,72の内面およびフランジ部71a,72aの端面には、テフロン(登録商標)がコーティングされている。なお、図9には、先絞り部71b,72bの傾斜が誇張して示されている。
【0036】
2重スリーブ70の内側スリーブ71は、ストッパボルト24の軸部と、アーム側板部67L,67Rの孔62および後取付ブラケット35の孔38との間に嵌め込まれている。外側スリーブ72は、内側スリーブ71の外周面と後取付ブラケット35の孔38との間に圧入されている。外側スリーブ72のフランジ部72aは、アーム側板部67L,67Rと後取付ブラケット35の台形状の側板部37L,37R(図9には、符号37のみで示してある)との間に介在されている。内側スリーブ71のフランジ部71aは、アーム側板部67L,67Rの外側に沿って配置されている。
【0037】
次に、2重スリーブ70とその周辺の部材との関係および作用について、図9を用いて説明する。
まず、内側スリーブ71の外周は、アーム側板部67L,67Rの孔62に圧入されており、内側スリーブ71が孔62内でがたつくことはない。内側スリーブ71とその内孔に嵌合しているストッパボルト24との間は、このスリーブ71の先絞り部71bがストッパボルト24の外周面を弾力をもって当接保持しているので、先絞り部71b以外の部分では、内側スリーブ71とストッパボルト24との間に隙間があるにもかかわらず、内側スリーブ71の内孔内でストッパボルト24ががたつくようなことはない。
【0038】
次に、外側スリーブ72は、このスリーブ72とその内孔に嵌合している内側スリーブ71との間において、外側スリーブ72の先絞り部72bが内側スリーブ71の外周面を弾力をもって当接保持している。したがって、先絞り部72b以外の部分では、外側スリーブ72と内側スリーブ71との間に隙間があるにもかかわらず、外側スリーブ72の内孔内で内側スリーブ71ががたつくようなことはない。
【0039】
このようにして、後取付ブラケット35の側板部37L.37Rとストッパボルト24との間には各部材ががたつくような隙間がないので、車両用シート1にかかる荷重が変化する際に、これらの部材ががたついて生じる音の発生を防止できる。なお、2重スリーブ70は必ずしも必要ではなく、がたつきがほとんど生じないような場合には省略することもできる。
【0040】
次に、Zアーム61Rrと後取付ブラケット35の回動支点であるピボットボルト25のまわりの構成について説明する。
図7(B)に示すように、ピボットボルト25の円柱部外周にスリーブ75が外嵌されている。このスリーブ75は、その一端にフランジ部75aが形成され、他端に先絞り部75bが形成されている。スリーブ75の内面およびフランジ部75aの端面には、テフロン(登録商標)がコーティングされている。
【0041】
このスリーブ75の外周は、アーム側板部67L,67Rの孔63に圧入されており、スリーブ75が孔63内でがたつくことはない。スリーブ75とその内孔に嵌合しているピボットボルト25との間は、スリーブ75の先絞り部75bがピボットボルト25の外周面を弾力をもって当接保持しているので、先絞り部75b以外の部分では、スリーブ75とピボットボルト25との間に隙間があるにもかかわらず、スリーブ75の内孔内でピボットボルト25ががたつくようなことはない。これにより、前述の2重スリーブ70と同様にして、車両用シート1にかかる荷重が変化する際に、ピボットボルト25やZアーム61Frががたついて生じる音の発生を防止できる。
【0042】
ベースフレーム21の前端部の内側に配置されるZアーム61Frは、前述のベースフレーム21の後端側のZアーム61Rrと同一構造であり、二股部66およびアーム側板部67L,67R、先端作用部のアームキャップ66Aを備えている。図2および図3(A),(B)に示すように、ベースフレーム後端側のZアーム61Frとベースフレーム前端側のZアーム61Rrとは、ベース中央部に関して対称的に配置されている。
【0043】
Zアーム61Frのアーム側板部67L,67Rの内側には、前取付ブラケット45が配置されている。図2および図6(A),(B)に示すように、前取付ブラケット45は、下側の平らな下底部46とこの下底部46の左右両端からそれぞれ立設された側壁部47L,47Rとから横断面コ字状に形成されている。下底部46の下面は車両フロア7に固定されている。その場合、下底部46には孔46aが形成されており、この孔46aには、それぞれ図示しないボルト{図8(a)および(b)に示す後取付ブラケット35の後述する取付用のボルト91,92と同じ}が貫通されるとともに、これらのボルトが車両フロア7に螺合されることで、前取付ブラケット45が車両フロア7に固定される。また同様にして、図8(a)に示すように後取付ブラケット35がその2つの孔36aにボルト91,92が貫通されるとともに、これらのボルト91,92が車両フロア7に螺合されることで、後取付ブラケット35が車両フロア7に固定される。
【0044】
前取付ブラケット45の左右の側壁部47L,47Rはほぼ台形状に形成されており、これらの側壁部47L,47Rには、ベース側壁部23L,23Rの長孔42に対応した位置に、それぞれ孔48が穿設されている。図2、図3(A),(B)および図7(A)に示すように、孔48(長孔42ならびにZアーム61Frの孔62に対応した孔)には、ストッパボルト26が貫通している。図7(A)および図9に示すように、このストッパボルト26と前取付ブラケット45の孔48およびZアーム61Rrの孔62との間には、前述の後取付ブラケット35の場合と同様に2重スリーブ70が嵌め込まれている。その場合、ストッパボルト26は、ベースフレーム21の長孔42に対して遊嵌されている。
また、ベースフレーム21の前端部側にも、図7(B)に示すようにピボットボルト(回動支持ピン)27が両側壁部23L.23Rの孔43,44に挿通されて設けられている。このピボットボルト(回動支持ピン)27が設けられる方法は、前述のピボットボルト25と同じであるのでその説明は省略する。
【0045】
次に、ベースフレーム21のセンサー部50の荷重センサー51について説明する。
図2に示すように、ベースフレーム21の長手方向中央部において、左右のベース側壁部23L,23Rには、それぞれ切欠部23Xが形成されている。また、左側のベース側壁部23Lの外面には、左側方に張り出したプロテクター29が固定されている。ベースフレーム21の切欠部23Xおよびプロテクター2の内側には、荷重センサー51が配設されて、プロテクター29により荷重センサー51が保護されている。
【0046】
図5(B)に示すように、センサー板52、コネクターケース57aおよびプロテクター29がベースフレーム1に組み付けられた状態では、プロテクター29の下縁の高さ位置は、センサー板52の下面の高さ位置、コネクターケース57aの下面の高さ位置およびセンサー側コネクター57の下面の高さ位置のいずれよりも低い位置とされている。また、プロテクター29の上縁の高さ位置は、センサー板52の上面の高さ位置、コネクターケース57aの上面の高さ位置およびセンサー側コネクター57の上面の高さ位置のいずれよりも高い位置とされている。これにより、シート荷重計測装置10およびプロテクター29が組み付けられたベースフレーム21の車体取付時やベースフレーム21の輸送時に、万が一にこのベースフレーム21が落下しても、プロテクター29によりシート荷重計測装置10のセンサー板52、コネクター57等の精密部品が確実に保護できるようになる。
【0047】
なお、プロテクター29の上側は開放しているので、図示しないカバーでプロテクター29の上側を覆うことが精密部品を更に確実に保護するうえで好ましい。また、プロテクター29の下側も開放しているが、万が一異物がプロテクター29の内部に侵入しても、この異物はプロテクター29から排出されやすいので、プロテクター29の下側をカバーで塞ぐ必要はない。
【0048】
図4に示すように、この荷重センサー51の主要構成部材でありばね材からなるセンサー板52は、全体として二カ所のくびれ52cの入った長方形板として形成されている。このセンサー板52の中央左端部には、センサー側コネクター57がビス57a{図5(A)に図示}で固定されている。このセンサー側コネクター57には、図示しない電子制御装置(ECU)に繋がるケーブルの端部が接続されるようになっている。
【0049】
センサー板52には、電気絶縁のための絶縁層、配線層および抵抗層が成膜されている。この成膜法により、センサー板52には、図4に示すように荷重センサー51を構成する4個の歪み抵抗84,85,86,87が歪みセンサーとして設けられている。これらの4つの歪み抵抗84,85,86,87は、図示しないが、それぞれ従来公知のブリッジ回路を形成するように接続されており、このブリッジ回路はコネクター57に接続されている。
【0050】
そして、シート荷重がセンサー板52にかかることによりセンサー板52に、シート荷重に対応した歪みが生じてこれらの4つの歪み抵抗84,85,86,87の抵抗値が変化するので、これらの歪み抵抗の変化が検出されてその検出信号がECUに伝送される。ECUは伝送される歪み抵抗からの検出信号により抵抗の変化をセンサー板52の歪み、つまりシート荷重を演算処理して得るようになっている。なお、歪み抵抗によるセンサー板52の歪みを検出する代わりに、例えば静電容量やホール素子等の他の検出素子でセンサー板52のたわみを検出することにより、シート荷重を得るようにすることもできる。
【0051】
次に、センサー板52のベース底部22への取付構造について説明する。
図5(B)に示すように、ベース底部22の長手方向中央部には、上下端部にそれぞれボルトB1,B2を有する円柱状のセンターポスト59が垂下されて固定されている。このセンターポスト59の上側のボルトB2はベース底部22を貫通し、センターナット59Nに螺合している。センターポスト59の下側のボルトB1は、センターワッシャ59Wを介してセンサー板52の中央孔52e(図4に図示)を貫通し、更にワッシャ58Wを介してセンターナット58Nで固定されている。センサー板52の中央部は、センターポスト59を介して、ベースフレーム21のベース底部22に強固に固定されている。
【0052】
引き続き、荷重センサー51の構成について説明する。
センサー板52の前後両端部には、ハーフアーム53,55が組み付けられている。図4および図5(B)に示すように、これらのハーフアーム53,55は前後・上下4枚組の部品であって、センサー板52の前後両端部を上下から挟むように組み付けられている。各ハーフアーム53,55はともに同じ形状をしているので、上側に組み付けられるハーフアーム55について説明する。
【0053】
図4に示すように、ハーフアーム55は長方形の板状体で形成されており、その基部中央には取付孔55eが穿設されている。ハーフアーム55の中央寄りの縁部には、横方向両側に張り出した羽根部55aが形成されている。羽根部55aの裏面には、左右方向に延びる堤状の支点55bが形成されている。支点55bの先はやや尖った稜に形成されている。
【0054】
ここで、上下ハーフアーム55,53、センサー板52およびZアーム61の作用部(アームキャップ66A)の組立構造について説明する。
図5(B)に示すように、上ハーフアーム55と下ハーフアーム53の基部は、センサー板52の表面にぴったり合わせてボルト56B・ナット56Nで固定されている。上下のハーフアーム55,53の羽根部55a,53aは、支点55b,53bどうしが対向するようにして向かい合っている。両支点53b,55bの間には、Zアーム作用部のアームキャップ66Aが挟まれている。なお、支点53b,55bの位置は、センサー部52のくびれ52c部分に位置している。
【0055】
この例のシート荷重計測装置10によれば、ベースフレーム21に支持された荷重センサー51により、車両用シート1にかかる荷重を検出できる。このとき、車体フロア7に固定されたシートブラケット9とシート荷重計測装置10との間に、シートレール8が存在するようになるので、車体フロア7の上面の影響を受けて、シート荷重計測装置10に組立応力が発生するおそれがある場合にも、この組立応力はアッパーレール11とロアレール15との摺動接続間に生じるクリアランスで吸収されるようになる。したがって、シート荷重計測装置10は車体フロア7の上面の影響を受け難いので、その測定精度を十分に確保することができる。
【0056】
また、通常時にシートレール8に荷重が加えられた場合、その荷重は比較的小さいので、ベースフレーム21により支持できる。一方、車両衝突時等において比較的大きな荷重がシートレール8に加えられたときは、ベースブラケット81の荷重支持手段81E,81Fによりこの大きな荷重を支持できるようになる。
【0057】
このようにして、ベースブラケット81の荷重支持手段81E,81Fにより車両衝突時等に発生する大きな荷重を支持できるので、このような大荷重を分散して低減し、ベースフレーム21にかかる荷重を比較的小さくすることができる。これにより、ベースフレーム21の強度を大きくする必要がなく、その結果、ベースフレーム21の寸法を大きくしなくても済むようにできる。したがって、ベースフレーム21をコンパクトに形成でき、レイアウト上の制限を低減でき、設置自由度を高くできる。
しかも、ベースブラケット81を帯状の板から構成することにより、簡単な構成で大荷重を確実に支持できるようになる。
【0058】
更に、この例では、ベースフレーム21を下方に開口させているので、ベースフレーム21内にゴミ等の異物が入って堆積することを防止できる。特に、ベースフレーム21内に液状物が入り難いので、例えば乗員がジュース等の液体をこぼしても、この液体がベースフレーム21内の荷重センサー51の電装部品にかかることを防止でき、荷重センサー51を保護できる。これにより、この電装部品の耐久性を向上でき、荷重センサー51の信頼性を向上できるので、この荷重センサー51により長期にわたって安定して高精度に荷重を検出できるようになる。
しかも、特別な部品が必要とせずに、液体がベースフレーム21内の荷重センサー51の電装部品にかかることを防止できるので、部品点数の増加を阻止することができるとともに、特別な部品の取付作業も不要にできる。
【0059】
更に、ベースフレーム21が下方に開口していることから、上方に位置するベースフレーム21の底部22をロアレール15の後レール取付部材80に取り付けることができるとともに、開口側からこのベースフレーム21の取付作業を容易に行うことができる。したがって、ベースフレーム21にこの取付作業を行うための作業用孔等の特別な加工を不要にできるとともに、このような特別な加工によるベースフレーム21の強度低下を防止できる。しかも、ベースフレーム21の下方開口部を塞ぐためのカバーが必要ないので、コストを低減できかつ軽量化を図ることができる。
【0060】
なお、シート荷重計測装置10に荷重がかかったときの、上下ハーフアーム55,53、センサー板52およびZアーム61の動作は、例えば前述の特許文献1に詳述されていて、この特許文献1を参照すれば理解できるので、ここではその説明は省略する。また、前述のように、シート荷重計測装置10にかかる荷重は、計測したセンサー板52の歪みに基づいてECUで演算することで求められる。
【0061】
また、本発明では後レール取付部材80は必ずしも必要ではなく、省略することもできる。この場合には、サイドフレーム3が直接ベースフレーム21のベースブラケット81に取り付けられる。しかし、サイドフレーム3とベースフレーム21の接続を容易にかつ確実に行ううえで、後レール取付部材80を設けることが望ましい。
更に、前述の例では、ベースフレーム21をサイドフレーム3側に連結しているが、後ベースブラケット35をサイドフレーム3側に連結しかつベースフレーム21をシートレール8側に連結することもできる。
【0062】
更に、前述の例では、断面コ字状のベースフレーム21を下方に開口するようにして配置しているが、本発明は断面コ字状のベースフレーム21が上方に開口するようにして配置することもできる、この場合には、前後ベースブラケット45,35がサイドフレーム3に固定されるとともに、ベースフレーム21がアッパーレール11に固定されるようになる。
更に、荷重支持手段はベースブラケット81に代えてベースフレーム21に設けることができ、またベースブラケット81およびベースフレーム21の両方に設けることもできる。
【0063】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にかかるシート荷重計測装置によれば、シート荷重計測装置と車体との間にシートレールが存在するようになるので、車体側からの影響を受けてシート荷重計測装置に組立応力が発生するおそれがある場合にも、この組立応力をシートレールにおける上下レールの摺動接続間に生じるクリアランスで吸収することができる。したがって、車体側からのシート荷重計測装置への影響を抑制することができる、これにより、シート荷重計測装置の測定精度を十分に確保することができる。
【0064】
しかも、車両衝突時等のような比較的大きな荷重が車両用シートに加えられても、荷重支持手段によりこの大きな荷重を十分に支持することができる。このように荷重支持手段により大荷重を支持できるので、荷重支持手段が設けられたベースおよびベース支持手段の少なくとも一方にこのような大荷重に対抗できる強度を十分に持たせることができる。これにより、荷重支持手段が設けられたベースおよびベース支持手段の少なくとも一方の強度を大きくする必要がなく、その結果、荷重支持手段が設けられたベースおよびベース支持手段の少なくとも一方の寸法を大きくしなくても済ませることができる。
したがって、荷重支持手段が設けられたベースおよびベース支持手段の少なくとも一方をよりコンパクトに形成できるので、レイアウト上の制限を低減でき、設置自由度を高くできる。
【0065】
このようにして、本発明のシート荷重計測装置によれば、コンパクトに形成することでレイアウト上の制限を効果的に低減して設置自由度を高くしつつ、大きな荷重を十分に支持するとともに、車体側の影響を受けることなく測定精度を十分に確保することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるシート荷重計測装置の実施の形態の一例が適用されている車両用シートを示す側面図である。
【図2】本発明にかかるシート荷重計測装置の実施の形態の一例を示す分解斜視図である。
【図3】この例のシート荷重計測装置を組立状態で示し、(A)は平面図、(B)は(A)におけるIIIB−IIIB線に沿う断面図である。
【図4】この例のシート荷重計測装置におけるセンサー部を示す分解斜視図である。
【図5】この例のシート荷重計測装置におけるセンサー部まわりを示し、(A)は平面図、(B)は(A)におけるVB−VB線に沿う断面図である。
【図6】この例のシート荷重計測装置の後端部を示し、(A)は分解図、(B)は組立図である。
【図7】この例のシート荷重計測装置のボルト取付部を示し、(A)は前ストッパボルトの軸心に沿う拡大断面図、(B)はピボットボルトの軸心に沿う拡大断面図である。
【図8】この例のベースブラケット手段を示し、(A)は正面図、(B)は下面図、(C)は右側面図である。
【図9】この例のシート荷重計測装置の2重スリーブ近傍を示す拡大断面図である。
【図10】従来の特開2000−258234号公報に開示されているシート荷重計測装置を示し、(A)は人が車両シートに着座した状態を示す図、(B)はシート荷重計測装置の取付状態を示す断面図、(C)はシート荷重計測装置の取付の詳細を示す断面図である。
【符号の説明】
1…車両用シート、3…サイドフレーム、7…車体フロア、8…シートレール、9…シートブラケット、10…シート荷重計測装置、11…アッパーレール、15…ロアレール、21…ベースフレーム、22…ベース底部、23L…左ベース側壁部、23R…右ベース側壁部、24…ストッパボルト、25…ピボットボルト、26…ストッパボルト、29…プロテクター、29a…保護部、29b,29c…取付フランジ部、30…ベースフレーム21の後端側の取付部、35…後取付ブラケット、40…ベースフレーム21の前端側の取付部、45…前取付ブラケット、50…センサー部、51…荷重センサー、52…センサー板、53,55…ハーフアーム、80…後レール取付部材、81…ベースブラケット、81E,81F…荷重支持手段、84,85,86,87…歪み抵抗(歪センサー)

Claims (1)

  1. 車体に固定されて車両用シートを車両前後方向に移動可能にガイドするシートレールと、前記車両用シートおよび前記シートレールのいずれか一方に固定されて前記車両用シートにかかる荷重を支持するベースと、前記車両用シートおよび前記シートレールのいずれか他方に固定されて前記ベースを支持するベース支持手段と、前記ベースに支持されて車両用シートにかかる荷重を受けるアームと、このアームに支持されて車両用シートにかかる荷重を検出する荷重センサーと、前記ベースおよびベース支持手段の少なくとも一方に設けられて、前記車両用シートに所定以上の大荷重が加えられたときにこの大荷重を支持する荷重支持手段とを備え、前記荷重センサーで車両用シートの荷重を計測することを特徴とするシート荷重計測装置。
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