JP2004314486A - 表皮一体発泡成形品の成形装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】表皮の折曲部が芯材の縦壁部から所定高さ突出した表皮一体発泡成形品を見栄え良く成形する。
【解決手段】表皮103の折曲部111の基端側が縦壁部117からの表皮突出高さTと同等の範囲に亘って当接する起立壁部9を下型3のセット面7の端縁に形成する。下型3に設けたスライドコア13により、表皮セット時に表皮103の折曲部111を芯材105の凹陥部119に挿入可能な形態に保持する一方、型閉じ工程時に折曲部111の保持状態を解除する。
【選択図】 図1
【解決手段】表皮103の折曲部111の基端側が縦壁部117からの表皮突出高さTと同等の範囲に亘って当接する起立壁部9を下型3のセット面7の端縁に形成する。下型3に設けたスライドコア13により、表皮セット時に表皮103の折曲部111を芯材105の凹陥部119に挿入可能な形態に保持する一方、型閉じ工程時に折曲部111の保持状態を解除する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、表皮と芯材との間に発泡体層が一体に介在された表皮一体発泡成形品の成形装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の成形装置として、下型に表皮をセットするとともに、上型に芯材をセットし、型開き状態で、上記下型に設置されたスライドコアを前進させて上記表皮の折曲部をスライドコアで保持して表皮を下型に位置決めし、型閉じ工程時に、上記スライドコアを後退させて折曲部の保持状態を解除した後、上記芯材の縦壁部を上記折曲部に当接させ、表皮と芯材との間で発泡原料を発泡させて表皮と芯材との間に発泡体層が一体に介在された表皮一体発泡成形品を成形する成形装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3135847号公報(第3頁、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の特許文献1において、表皮の折曲部が芯材の縦壁部から所定高さ突出した表皮一体発泡成形品の場合、型閉じ工程時にスライドコアは後退して表皮の折曲部から離れているため、型閉じ後に、上記折曲部の縦壁部から突出する基端側を保持するものがなく、この状態で発泡原料が発泡すると、上記突出する基端側が発泡圧によって外方に膨出して外観見栄えが悪くなる。
【0005】
この発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、表皮の折曲部が芯材の縦壁部から所定高さ突出した表皮一体発泡成形品を見栄え良く成形することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明は、下型にセットされた表皮の折曲部を型閉じ直前まで保持手段で保持し、型締め状態で上記折曲部を上型にセットされた芯材の縦壁部と下型とで保持するようにしたことを特徴とする。
【0007】
具体的には、この発明は、表皮本体部とこの表皮本体部の端縁から裏面側に折り曲げられた折曲部とを備えた軟質樹脂製の表皮が上記表皮本体部の表面をセット面に当接させてセットされる下型と、底壁部とこの底壁部の端縁から表面側に突出する縦壁部とを備えこれら縦壁部及び底壁部により凹陥部が形成された硬質樹脂製の芯材が表面側を上記下型に向けてセットされる上型とを備え、型開き状態又は型閉じ状態で上記下型にセットされた表皮の裏面に向けて発泡原料を注入し、型閉じ状態でこの発泡原料を発泡させて表皮と芯材との間に発泡体層が一体に介在され、表皮の折曲部の基端側が芯材の縦壁部から所定高さ突出した表皮一体発泡成形品を成形する成形装置を対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0008】
すなわち、この発明は、上記下型のセット面の端縁には、上記表皮の折曲部の基端側を上記縦壁部からの表皮突出高さと同等の範囲に亘って当接させる起立壁部が形成され、上記下型には、表皮セット時に上記表皮の折曲部に当接してこの折曲部を上記芯材の凹陥部に挿入可能な形態に保持する一方、型閉じ工程時に上記折曲部から離間してこの折曲部の保持状態を解除する保持手段が設けられていることを特徴とする。
【0009】
上記の構成により、この発明では、型閉じ状態で、芯材の縦壁部から突出する表皮の折曲部の基端側は下型の起立壁部に当接し、該折曲部の先端側部分は上記芯材の凹陥部に挿入されているため、上記折曲部は上記起立壁部及び縦壁部の内側に位置して外部に露出せず、よって、発泡圧が折曲部の基端側に作用しても、この折曲部の基端側は上記起立壁部で支えられて外部に膨出せず、表皮一体発泡成形品が見栄え良く成形される。また、表皮を下型にセットした状態で、折曲部が保持手段で保持されて芯材の凹陥部に確実に挿入されるため、挿入不良による成形欠陥が発生しない。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0011】
図1及び図2はこの発明の実施の形態に係る成形装置1を示し、この成形装置1により図3に示すような表皮一体発泡成形品101を成形するようになっている。
【0012】
上記成形装置1の構成を説明する前に、表皮一体発泡成形品101の構成を図3に基づいて説明する。
【0013】
この表皮一体発泡成形品101は、サーモプラスチックオレフィン(TPO)樹脂、エチレンエチルアクリレート(EEA)樹脂等の軟質樹脂製の表皮103と、ポリプロピレン(PP)樹脂、ABS樹脂等の硬質樹脂製の芯材105との間にウレタン発泡樹脂等の発泡体層107が一体に介在された3層構造体である。上記表皮103は、表皮本体部109と、この表皮本体部109に一体に形成され表皮本体部109の端縁から裏面側にほぼ直角に折り曲げられた折曲部111とを備えている。一方、上記芯材105は、底壁部115と、この底壁部115に一体に形成され底壁部115の端縁から表面側にほぼ直角に突出する縦壁部117とを備え、これら縦壁部117及び底壁部115とにより凹陥部119が形成されている。また、上記縦壁部117の先端外周縁には表面部113が形成され、この表面部113の外周縁には、上記縦壁部117と平行に対面する外周縦壁部121が形成されている。さらに、上記表皮103の折曲部111は、上記芯材105の凹陥部119に挿入されて縦壁部117に当接し、表皮103の表皮本体部109と芯材105の底壁部115との間に発泡体層107が一体に介在され、表皮103の折曲部111基端側が芯材105の縦壁部117の先端(表面部113)から所定高さ突出している。その表皮突出高さを図3(a)に符号Tを付して示す。
【0014】
次に、成形装置1の構成を図1及び図2に基づいて説明する。
【0015】
この成形装置1は、上記表皮103がセットされる下型3と、上記芯材105がセットされる上型5とを備えている。上記下型3には、上記表皮103がセットされるセット面7が浅く凹設され、このセット面7に表皮103が表皮本体部109の表面を当接させてセットされるようになっている。また、上記セット面7の端縁には、上記表皮103の折曲部111の基端側を上記縦壁部117からの表皮突出高さTと同等の範囲に亘って当接させる起立壁部9が形成されている。一方、上記上型5には、芯材105が表面側を上記下型3側に向けてセットされるようになっている。
【0016】
さらに、上記下型3の外周縁部には、型内方に水平に延びるピストンロッド11aを有する流体圧シリンダ11がブラケット12により支持されて複数基(図1及び図2では1基のみ表れる)設置され、この流体圧シリンダ11のピストンロッド11a先端には、保持手段としてのスライドコア13が固着されている。このスライドコア13は、表皮103を下型3にセットする時には、図1のように伸長作動して、表皮103の折曲部111の先端側部分に外側から当接してこの折曲部111を芯材105の凹陥部119に挿入可能な形態(鉛直姿勢)に保持する一方、型閉じ工程時には、図2に示すように収縮作動して、下降接近する芯材105の表面部113の邪魔にならないように上記折曲部111から離間してこの折曲部111の保持状態を解除するようになっている。
【0017】
このように構成された成形装置1により表皮一体発泡成形品101を成形するには、まず、図1に示すように、成形装置1を型開きした状態で、スライドコア13を流体圧シリンダ11の伸長作動により進出させる。この進出状態で、予め成形された表皮103の表皮本体部109の表面を下型3のセット面7に当接させて表皮103を下型3にセットし、上記スライドコア13を表皮103の折曲部111に外側から当接させてスライドコア13により折曲部111を上記芯材105の凹陥部119に挿入可能な形態(鉛直姿勢)に保持する。一方、予め成形された芯材105の表面側を上記下型3に向けて芯材105を上型5にセットする。
【0018】
次いで、オープン注入法の場合には、型開き状態で、上記下型3にセットされた表皮103の裏面に向けて発泡原料R(図2に表れる)を注入した後、上型5を下降させて型閉じを開始する。クローズド注入法の場合には、上型5を下降させて型閉じした後、発泡原料Rを注入する。オープン注入法、クローズド注入法のいずれの場合であっても、上型5を下降させる型閉じ工程時に、上記スライドコア13を流体圧シリンダ11の収縮作動により後退させて表皮103の折曲部111から離間させ、上記折曲部111のスライドコア13による保持状態を解除する。この型閉じ状態では、表皮103の折曲部111の基端側は、図2に示すように、下型3の起立壁部9に縦壁部117からの表皮突出高さTと同等の範囲に亘って当接し、該折曲部111の先端側部分は上記芯材105の縦壁部117に当接し、全体が上記起立壁部9と縦壁部117とによって覆われて外部に露出していない。
【0019】
その後、型閉じ状態で上記発泡原料Rが発泡硬化した後、脱型して、図3に示すような表皮一体発泡成形品101を得る。この得られた表皮一体発泡成形品101は、表皮103と芯材105との間に発泡体層107が一体に介在され表皮103の折曲部111の基端側が縦壁部117から所定高さ突出している。
【0020】
このように、この実施の形態では、型閉じ状態で、芯材105の縦壁部117から突出する折曲部111の基端側を下型3の起立壁部9に当接させ、該折曲部111の先端側部分を芯材105の凹陥部119に挿入させていることから、折曲部111を上記起立壁部9及び縦壁部117の内側に位置させて外部に露出しないようにでき、折曲部111の基端側に発泡圧が作用しても、上記起立壁部9で支えて折曲部111の基端側が図3(a)に仮想線イで示すように外部に膨出しないようにして表皮一体発泡成形品101を見栄え良く成形することができる。また、表皮103を下型3にセットした状態で、表皮103の折曲部111をスライドコア13で保持して芯材105の凹陥部119に確実に挿入させるようにしていることから、挿入不良による成形欠陥を防止することができる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、下型のセット面に表皮の表皮本体部の表面を当接させるとともに、上記セット面の端縁に形成された起立壁部に表皮の折曲部の基端側を縦壁部からの表皮突出高さと同等の範囲に亘って当接させ、下型に設けられた保持手段により、表皮セット時に表皮の折曲部を芯材の凹陥部に挿入可能な形態に保持する一方、型閉じ工程時に折曲部の保持状態を解除するようにした。したがって、上記折曲部の基端側に作用する発泡圧を上記起立壁部で受けて折曲部の基端側が外部に膨出しないようにすることができ、外観の見栄えが良い表皮一体発泡成形品を得ることができる。また、下型にセットされた表皮の折曲部を保持手段で保持して芯材の凹陥部に確実に挿入することができ、挿入不良による成形欠陥をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形装置の型閉じ直前の断面図である。
【図2】成形装置の型閉じ状態の断面図である。
【図3】(a)は(b)のA−A線における断面図、(b)は表皮一体発泡成形品の斜視図である。
【符号の説明】
1 成形装置
3 下型
5 上型
7 セット面
9 起立壁部
13 スライドコア(保持手段)
101 表皮一体発泡成形品
103 表皮
105 芯材
107 発泡体層
109 表皮本体部
111 折曲部
115 底壁部
117 縦壁部
119 凹陥部
R 発泡原料
T 表皮突出高さ
【発明の属する技術分野】
この発明は、表皮と芯材との間に発泡体層が一体に介在された表皮一体発泡成形品の成形装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の成形装置として、下型に表皮をセットするとともに、上型に芯材をセットし、型開き状態で、上記下型に設置されたスライドコアを前進させて上記表皮の折曲部をスライドコアで保持して表皮を下型に位置決めし、型閉じ工程時に、上記スライドコアを後退させて折曲部の保持状態を解除した後、上記芯材の縦壁部を上記折曲部に当接させ、表皮と芯材との間で発泡原料を発泡させて表皮と芯材との間に発泡体層が一体に介在された表皮一体発泡成形品を成形する成形装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3135847号公報(第3頁、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の特許文献1において、表皮の折曲部が芯材の縦壁部から所定高さ突出した表皮一体発泡成形品の場合、型閉じ工程時にスライドコアは後退して表皮の折曲部から離れているため、型閉じ後に、上記折曲部の縦壁部から突出する基端側を保持するものがなく、この状態で発泡原料が発泡すると、上記突出する基端側が発泡圧によって外方に膨出して外観見栄えが悪くなる。
【0005】
この発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、表皮の折曲部が芯材の縦壁部から所定高さ突出した表皮一体発泡成形品を見栄え良く成形することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明は、下型にセットされた表皮の折曲部を型閉じ直前まで保持手段で保持し、型締め状態で上記折曲部を上型にセットされた芯材の縦壁部と下型とで保持するようにしたことを特徴とする。
【0007】
具体的には、この発明は、表皮本体部とこの表皮本体部の端縁から裏面側に折り曲げられた折曲部とを備えた軟質樹脂製の表皮が上記表皮本体部の表面をセット面に当接させてセットされる下型と、底壁部とこの底壁部の端縁から表面側に突出する縦壁部とを備えこれら縦壁部及び底壁部により凹陥部が形成された硬質樹脂製の芯材が表面側を上記下型に向けてセットされる上型とを備え、型開き状態又は型閉じ状態で上記下型にセットされた表皮の裏面に向けて発泡原料を注入し、型閉じ状態でこの発泡原料を発泡させて表皮と芯材との間に発泡体層が一体に介在され、表皮の折曲部の基端側が芯材の縦壁部から所定高さ突出した表皮一体発泡成形品を成形する成形装置を対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0008】
すなわち、この発明は、上記下型のセット面の端縁には、上記表皮の折曲部の基端側を上記縦壁部からの表皮突出高さと同等の範囲に亘って当接させる起立壁部が形成され、上記下型には、表皮セット時に上記表皮の折曲部に当接してこの折曲部を上記芯材の凹陥部に挿入可能な形態に保持する一方、型閉じ工程時に上記折曲部から離間してこの折曲部の保持状態を解除する保持手段が設けられていることを特徴とする。
【0009】
上記の構成により、この発明では、型閉じ状態で、芯材の縦壁部から突出する表皮の折曲部の基端側は下型の起立壁部に当接し、該折曲部の先端側部分は上記芯材の凹陥部に挿入されているため、上記折曲部は上記起立壁部及び縦壁部の内側に位置して外部に露出せず、よって、発泡圧が折曲部の基端側に作用しても、この折曲部の基端側は上記起立壁部で支えられて外部に膨出せず、表皮一体発泡成形品が見栄え良く成形される。また、表皮を下型にセットした状態で、折曲部が保持手段で保持されて芯材の凹陥部に確実に挿入されるため、挿入不良による成形欠陥が発生しない。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0011】
図1及び図2はこの発明の実施の形態に係る成形装置1を示し、この成形装置1により図3に示すような表皮一体発泡成形品101を成形するようになっている。
【0012】
上記成形装置1の構成を説明する前に、表皮一体発泡成形品101の構成を図3に基づいて説明する。
【0013】
この表皮一体発泡成形品101は、サーモプラスチックオレフィン(TPO)樹脂、エチレンエチルアクリレート(EEA)樹脂等の軟質樹脂製の表皮103と、ポリプロピレン(PP)樹脂、ABS樹脂等の硬質樹脂製の芯材105との間にウレタン発泡樹脂等の発泡体層107が一体に介在された3層構造体である。上記表皮103は、表皮本体部109と、この表皮本体部109に一体に形成され表皮本体部109の端縁から裏面側にほぼ直角に折り曲げられた折曲部111とを備えている。一方、上記芯材105は、底壁部115と、この底壁部115に一体に形成され底壁部115の端縁から表面側にほぼ直角に突出する縦壁部117とを備え、これら縦壁部117及び底壁部115とにより凹陥部119が形成されている。また、上記縦壁部117の先端外周縁には表面部113が形成され、この表面部113の外周縁には、上記縦壁部117と平行に対面する外周縦壁部121が形成されている。さらに、上記表皮103の折曲部111は、上記芯材105の凹陥部119に挿入されて縦壁部117に当接し、表皮103の表皮本体部109と芯材105の底壁部115との間に発泡体層107が一体に介在され、表皮103の折曲部111基端側が芯材105の縦壁部117の先端(表面部113)から所定高さ突出している。その表皮突出高さを図3(a)に符号Tを付して示す。
【0014】
次に、成形装置1の構成を図1及び図2に基づいて説明する。
【0015】
この成形装置1は、上記表皮103がセットされる下型3と、上記芯材105がセットされる上型5とを備えている。上記下型3には、上記表皮103がセットされるセット面7が浅く凹設され、このセット面7に表皮103が表皮本体部109の表面を当接させてセットされるようになっている。また、上記セット面7の端縁には、上記表皮103の折曲部111の基端側を上記縦壁部117からの表皮突出高さTと同等の範囲に亘って当接させる起立壁部9が形成されている。一方、上記上型5には、芯材105が表面側を上記下型3側に向けてセットされるようになっている。
【0016】
さらに、上記下型3の外周縁部には、型内方に水平に延びるピストンロッド11aを有する流体圧シリンダ11がブラケット12により支持されて複数基(図1及び図2では1基のみ表れる)設置され、この流体圧シリンダ11のピストンロッド11a先端には、保持手段としてのスライドコア13が固着されている。このスライドコア13は、表皮103を下型3にセットする時には、図1のように伸長作動して、表皮103の折曲部111の先端側部分に外側から当接してこの折曲部111を芯材105の凹陥部119に挿入可能な形態(鉛直姿勢)に保持する一方、型閉じ工程時には、図2に示すように収縮作動して、下降接近する芯材105の表面部113の邪魔にならないように上記折曲部111から離間してこの折曲部111の保持状態を解除するようになっている。
【0017】
このように構成された成形装置1により表皮一体発泡成形品101を成形するには、まず、図1に示すように、成形装置1を型開きした状態で、スライドコア13を流体圧シリンダ11の伸長作動により進出させる。この進出状態で、予め成形された表皮103の表皮本体部109の表面を下型3のセット面7に当接させて表皮103を下型3にセットし、上記スライドコア13を表皮103の折曲部111に外側から当接させてスライドコア13により折曲部111を上記芯材105の凹陥部119に挿入可能な形態(鉛直姿勢)に保持する。一方、予め成形された芯材105の表面側を上記下型3に向けて芯材105を上型5にセットする。
【0018】
次いで、オープン注入法の場合には、型開き状態で、上記下型3にセットされた表皮103の裏面に向けて発泡原料R(図2に表れる)を注入した後、上型5を下降させて型閉じを開始する。クローズド注入法の場合には、上型5を下降させて型閉じした後、発泡原料Rを注入する。オープン注入法、クローズド注入法のいずれの場合であっても、上型5を下降させる型閉じ工程時に、上記スライドコア13を流体圧シリンダ11の収縮作動により後退させて表皮103の折曲部111から離間させ、上記折曲部111のスライドコア13による保持状態を解除する。この型閉じ状態では、表皮103の折曲部111の基端側は、図2に示すように、下型3の起立壁部9に縦壁部117からの表皮突出高さTと同等の範囲に亘って当接し、該折曲部111の先端側部分は上記芯材105の縦壁部117に当接し、全体が上記起立壁部9と縦壁部117とによって覆われて外部に露出していない。
【0019】
その後、型閉じ状態で上記発泡原料Rが発泡硬化した後、脱型して、図3に示すような表皮一体発泡成形品101を得る。この得られた表皮一体発泡成形品101は、表皮103と芯材105との間に発泡体層107が一体に介在され表皮103の折曲部111の基端側が縦壁部117から所定高さ突出している。
【0020】
このように、この実施の形態では、型閉じ状態で、芯材105の縦壁部117から突出する折曲部111の基端側を下型3の起立壁部9に当接させ、該折曲部111の先端側部分を芯材105の凹陥部119に挿入させていることから、折曲部111を上記起立壁部9及び縦壁部117の内側に位置させて外部に露出しないようにでき、折曲部111の基端側に発泡圧が作用しても、上記起立壁部9で支えて折曲部111の基端側が図3(a)に仮想線イで示すように外部に膨出しないようにして表皮一体発泡成形品101を見栄え良く成形することができる。また、表皮103を下型3にセットした状態で、表皮103の折曲部111をスライドコア13で保持して芯材105の凹陥部119に確実に挿入させるようにしていることから、挿入不良による成形欠陥を防止することができる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、下型のセット面に表皮の表皮本体部の表面を当接させるとともに、上記セット面の端縁に形成された起立壁部に表皮の折曲部の基端側を縦壁部からの表皮突出高さと同等の範囲に亘って当接させ、下型に設けられた保持手段により、表皮セット時に表皮の折曲部を芯材の凹陥部に挿入可能な形態に保持する一方、型閉じ工程時に折曲部の保持状態を解除するようにした。したがって、上記折曲部の基端側に作用する発泡圧を上記起立壁部で受けて折曲部の基端側が外部に膨出しないようにすることができ、外観の見栄えが良い表皮一体発泡成形品を得ることができる。また、下型にセットされた表皮の折曲部を保持手段で保持して芯材の凹陥部に確実に挿入することができ、挿入不良による成形欠陥をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形装置の型閉じ直前の断面図である。
【図2】成形装置の型閉じ状態の断面図である。
【図3】(a)は(b)のA−A線における断面図、(b)は表皮一体発泡成形品の斜視図である。
【符号の説明】
1 成形装置
3 下型
5 上型
7 セット面
9 起立壁部
13 スライドコア(保持手段)
101 表皮一体発泡成形品
103 表皮
105 芯材
107 発泡体層
109 表皮本体部
111 折曲部
115 底壁部
117 縦壁部
119 凹陥部
R 発泡原料
T 表皮突出高さ
Claims (1)
- 表皮本体部とこの表皮本体部の端縁から裏面側に折り曲げられた折曲部とを備えた軟質樹脂製の表皮が上記表皮本体部の表面をセット面に当接させてセットされる下型と、
底壁部とこの底壁部の端縁から表面側に突出する縦壁部とを備えこれら縦壁部及び底壁部により凹陥部が形成された硬質樹脂製の芯材が表面側を上記下型に向けてセットされる上型とを備え、
型開き状態又は型閉じ状態で上記下型にセットされた表皮の裏面に向けて発泡原料を注入し、型閉じ状態でこの発泡原料を発泡させて表皮と芯材との間に発泡体層が一体に介在され、表皮の折曲部の基端側が芯材の縦壁部から所定高さ突出した表皮一体発泡成形品を成形する成形装置であって、
上記下型のセット面の端縁には、上記表皮の折曲部の基端側を上記縦壁部からの表皮突出高さと同等の範囲に亘って当接させる起立壁部が形成され、
上記下型には、表皮セット時に上記表皮の折曲部に当接してこの折曲部を上記芯材の凹陥部に挿入可能な形態に保持する一方、型閉じ工程時に上記折曲部から離間してこの折曲部の保持状態を解除する保持手段が設けられていることを特徴とする表皮一体発泡成形品の成形装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003112837A JP2004314486A (ja) | 2003-04-17 | 2003-04-17 | 表皮一体発泡成形品の成形装置 |
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JP2003112837A JP2004314486A (ja) | 2003-04-17 | 2003-04-17 | 表皮一体発泡成形品の成形装置 |
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JP (1) | JP2004314486A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008284870A (ja) * | 2007-04-16 | 2008-11-27 | Nissan Motor Co Ltd | 表皮付発泡成形部材、および表皮付発泡成形部材の製造方法 |
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2003
- 2003-04-17 JP JP2003112837A patent/JP2004314486A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008284870A (ja) * | 2007-04-16 | 2008-11-27 | Nissan Motor Co Ltd | 表皮付発泡成形部材、および表皮付発泡成形部材の製造方法 |
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