JP2004314054A - 排水・廃液有害物質除去方法およびその装置 - Google Patents
排水・廃液有害物質除去方法およびその装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004314054A JP2004314054A JP2004052731A JP2004052731A JP2004314054A JP 2004314054 A JP2004314054 A JP 2004314054A JP 2004052731 A JP2004052731 A JP 2004052731A JP 2004052731 A JP2004052731 A JP 2004052731A JP 2004314054 A JP2004314054 A JP 2004314054A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wastewater
- adsorbent
- harmful substances
- waste liquid
- tank
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Water Treatment By Sorption (AREA)
Abstract
排水・廃液のpH値を2〜4に希釈する希釈手段と、活性アルミナおよび二酸化ケイ素を主成分とするセラミック系の吸着剤とを設け、希釈液を、吸着剤を通過させて有害物質を除去すべく構成することにより、上記吸着剤による吸着ろ過方式を採用したことで、排水・廃液中の複数の有害物質を同時または段階的に除去することができ、多量の薬剤投入が不要で、かつ排ケーキ(汚泥)の発生もなく、装置の小型化と処理時間の短縮との両立を図ることができ、しかも、pH値を2〜4とすることで、酸排水にに対する希釈が容易なうえ、吸着剤の吸着効率を最大限に発揮することができる排水・廃液有害物質除去方法およびその装置の提供を目的とする。
【解決手段】
排水・廃液のpH値を2〜4に希釈する希釈手段10と、活性アルミナおよび二酸化ケイ素を主成分とするセラミック系の吸着剤が設けられたタンク21とを備え、希釈液を、上記吸着剤を通過させて有害物質を除去すべく構成したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
工業製品の製造過程でフッ化水素(HF、いわゆるフッ酸)を使用している工場等からは排水・廃液中にフッ素が排水基準値以上に含まれている。このため排水・廃液を河川、海域等に排出する場合には、図14に示す装置を用いて、フッ素の除去処理を行なっている。
すなわち、フッ素除去に必要な装置はそれぞれの工程においてタンクや円柱状の層(各要素102,103,107,108,109参照)が必要であって、装置というよりも、むしろ施設的な大きさを要する。
なお、排水・廃液のpH値がこの範囲外の場合には吸着効率は半減する。また、排水・廃液のpH値は1〜3程度であり、このpH値を2〜4に希釈するとよいので、工業用水やアルカリ水溶液またはアルカリ廃液の添加にて簡単に希釈することができる。
上記構成によれば、攪拌により希釈液が吸着剤と均一に接触し、この結果、排水・廃液中の有害物質の濃度低減を図り、吸着効率の向上を図ることができる。
上記構成によれば、0.1〜10wt%の吸着剤を用いるので時間の経過と共に有害物質濃度の良好な低減を図ることができる。なお吸着剤が0.1wt%未満の場合には有害物質濃度の良好な低減が得られず、逆に吸着剤が10wt%以上の場合には10wt%の場合と比較して大差(有意性)がないため、コスト面を考慮して上記範囲内とする。
上記構成によれば、タンク内の処理時間を60〜120分に設定したので、排水・廃液中の有害物質濃度を適切かつ最適に低減させることができる。なお、処理時間が60分未満の場合には充分に低い有害物質濃度を得ることができず、逆に処理時間を120分以上に設定しても有害物質濃度の低減率が飽和するので、処理時間短縮を考慮して上記範囲内とする。
上述の複数のモジュールを用いる場合には、これら複数のモジュールを直列に連結してもよい。
上記構成によれば、1つのモジュールで排水・廃液中に含まれる有害物質の濃度を約1/20に低減させることができるので、排水・廃液の有害物質濃度に応じて1つまたは複数のモジュールを選択して使用することができる。なお、2つのモジュールを直列に連結した場合には有害物質の濃度を約1/400に低減させることができる。
上述の網状体はネットに設定してもよい。
上記構成によれば、排水・廃液中に含まれている有害物質と網状体内部の吸着剤との接触面積が大幅に向上し、高効率の吸着除去処理が達成できると共に、カートリッジ構造と成したことで、吸着剤の交換操作も容易となる。
この希釈により吸着剤の吸着効率を最大と成した条件下において、希釈液をカラム内の吸着剤を通過させるので、吸着剤の平衡吸着作用にて排水・廃液中に含まれる有害物質を同時または段階的に除去することができる。
上記構成によれば、0.1〜5wt%の吸着剤を用いるので時間の経過と共に有害物質濃度の良好な低減を図ることができる。なお吸着剤が0.1wt%未満の場合には有害物質濃度の良好な低減が得られず、逆に吸着剤が5wt%以上の場合には5wt%の場合と比較して大差(有意性)がないため、コスト面を考慮して上記範囲内とする。
上記構成によれば、カラム通過時間を30〜60分に設定したので、排水・廃液中の有害物質濃度を適切かつ最適に低減させることができる。なお、処理時間が30分未満の場合には充分に低い有害物質濃度を得ることができず、逆に通過時間を60分以上に設定しても有害物質の吸着率が飽和するので、処理時間短縮を考慮して上記範囲内とする。
上述カラムは複数塔、望ましくは3塔を直列に連結して1つのモジュールを構成してもよい。
なお、排水・廃液のpH値がこの範囲外の場合には吸着効率は半減する。また、排水・廃液のpH値は1〜3程度であり、このpH値を2〜4に希釈するとよいので、工業用水やアルカリ水溶液またはアルカリ廃液の添加にて簡単に希釈することができる。
図面は排水・廃液有害物質除去方法およびその装置を示すが、まず、図1を参照して排水・廃液有害物質除去装置の構造について説明する。なお、以下の説明においては主として有害物質としてのフッ素を除去処理する場合を例示するが、この実施例の除去方法および装置はフッ素のみならず他の有害物質についても同時または段階的に除去処理することができる。
するように構成している。
この吸着剤27はその平衡吸着作用により排液A中のフッ素イオンを吸着除去することができる。
また上述の各要素21〜31をモジュール化することにより攪拌モジュールM1を構成している。
そして、フッ素イオンをほとんど含んでいない処理水Cを希釈槽10のpH希釈用のリターン水として有効利用すべく構成したものである。
排液AのpH値は一般に1〜3であるから、希釈槽10において工業用水Bまたは処理水Cを用いて、そのpH値を2〜4に希釈する(希釈工程)。
なお、排液AのpH値がこの範囲外の場合には吸着効率は半減する。また、排液AのpH値は1〜3程度であり、このpH値を2〜4に希釈するとよいので、工業用水Bやアルカリ水溶液またはアルカリ廃液の添加にて簡単に希釈することができる。
この構成によれば、攪拌により希釈液が吸着剤27と均一に接触し、この結果、排液A中の有害物質の濃度低減を図り、吸着効率の向上を図ることができる。
この構成によれば、0.1〜10wt%の吸着剤27を用いるので時間の経過と共に有害物質濃度の良好な低減を図ることができる。なお吸着剤27が0.1wt%未満の場合には有害物質濃度の良好な低減が得られず、逆に吸着剤が10wt%以上の場合には10wt%の場合と比較して大差(有意性)がないため、経済性、効率性を考慮して上記範囲内とする。
この構成によれば、タンク21内の処理時間を60〜120分に設定したので、排液A中の有害物質濃度を適切かつ最適に低減させることができる。なお、処理時間が60分未満の場合には充分に低い有害物質濃度を得ることができず、逆に処理時間を120分以上に設定しても有害物質濃度の低減率が飽和するので、処理時間の短縮を考慮して上記範囲内とする。
この構成によれば、排液A中に含まれている有害物質と網状体(ネット26参照)内部の吸着剤27との接触面積が大幅に向上し、高効率の吸着除去処理が達成できると共に、カートリッジ構造と成したことで、吸着剤27の交換操作も容易となる。
この希釈により吸着剤27の吸着効率を最大と成した条件下において、希釈液をカラム32,33,34内の吸着剤27を通過させるので、吸着剤27の平衡吸着作用にて排液A中に含まれる有害物質を同時または段階的に除去することができる。
この構成によれば、0.1〜5wt%の吸着剤27を用いるので時間の経過と共に有害物質濃度の良好な低減を図ることができる。なお吸着剤27が0.1wt%未満の場合には有害物質濃度の良好な低減が得られず、逆に吸着剤27が5wt%以上の場合には5wt%の場合と比較して大差(有意性)がないため、経済性、効率性を考慮して上記範囲内とする。
この構成によれば、カラム通過時間を30〜60分に設定したので、排液A中の有害物質濃度を適切かつ最適に低減させることができる。なお、処理時間が30分未満の場合には充分に低い有害物質濃度を得ることができず、逆に処理時間を60分以上に設定しても有害物質の吸着率が飽和するので、処理時間の短縮を考慮して上記範囲内とする。
なお、排液AのpH値がこの範囲外の場合には吸着効率は半減する。また、排液AのpH値は1〜3程度であり、このpH値を2〜4に希釈するとよいので、工業用水Bやアルカリ水溶液またはアルカリ廃液の添加にて簡単に希釈することができる。
この構成によれば、1つのモジュールM2で排液A中に含まれる有害物質の濃度を約1/n(3塔のカラム32,33,34を直列に連結した場合には約1/2)に低減させることができるので、排液の有害物質濃度に応じて1つまたは複数のモジュールM2を選択して使用することができる。なお、2つのモジュールM2,M2を直列に連結した場合には有害物質の濃度を約1/n2に低減させることができる。
排水・廃液は、排液Aに対応し、
攪拌手段は攪拌羽根30,31に対応し、
網状体は、ネット26に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
M1…攪拌モジュール
M2…カラムモジュール
10…希釈槽(希釈手段)
21…タンク
22…カートリッジ
25…吸着要素
26…ネット(網状体)
27…吸着剤
30,31…攪拌羽根(攪拌手段)
32,33,34…カラム
Claims (11)
- 排水・廃液のpH値を2〜4に希釈する希釈手段と、
活性アルミナおよび二酸化ケイ素を主成分とするセラミック系の吸着剤が設けられたタンクとを備え、
希釈液を、上記吸着剤を通過させて有害物質を除去すべく構成した
排水・廃液有害物質除去装置。 - 上記タンクには希釈液を攪拌する攪拌手段が設けられた
請求項1記載の排水・廃液有害物質除去装置。 - 上記吸着剤の割合を排水・廃液の量に対して0.1〜10wt%の範囲に設定した
請求項1または2記載の排水・廃液有害物質除去装置。 - 上記タンク内における処理時間を60〜120分の範囲に設定した
請求項1〜3何れか1に記載の排水・廃液有害物質除去装置。 - 上記吸着剤を備えたタンクはモジュール化され、排水・廃液の有害物質濃度に対応して1つまたは複数のモジュールを用いる
請求項1〜4何れか1に記載の排水・廃液有害物質除去装置。 - 上記吸着剤を網状体に入れて吸着要素を形成し、
複数の吸着要素が、希釈液の通過を許容するカートリッジに挿入された
請求項1〜5何れか1に記載の排水・廃液有害物質除去装置。 - 排水・廃液のpH値を2〜4に希釈する希釈手段と、
活性アルミナおよび二酸化ケイ素を主成分とするセラミック系の吸着剤が充填されたカラムとを備え、
希釈液を、上記カラム内の吸着剤を通過させて有害物質を除去すべく構成した
排水・廃液有害物質除去装置。 - 上記カラム内における吸着剤の割合を排水・廃液の通過量の0.1〜5wt%の範囲に設定した
請求項7記載の排水・廃液有害物質除去装置。 - 上記排水・廃液のカラム通過時間を30〜60分の範囲に設定した
請求項7または8記載の排水・廃液有害物質除去装置。 - 上記吸着剤を備えたカラムはモジュール化され、排水・廃液の有害物質濃度に対して1つまたは複数のモジュールを用いる
請求項7〜9何れか1に記載の排水・廃液有害物質除去装置。 - 排水・廃液のpH値を2〜4に希釈する希釈工程と、
活性アルミナおよび二酸化ケイ素を主成分とするセラミック系の吸着剤を設けて、
希釈後の液体を、上記吸着剤を通過させて有害物質を除去する除去工程とを備えた排水・廃液有害物質除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004052731A JP2004314054A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | 排水・廃液有害物質除去方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004052731A JP2004314054A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | 排水・廃液有害物質除去方法およびその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004314054A true JP2004314054A (ja) | 2004-11-11 |
Family
ID=33475620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004052731A Withdrawn JP2004314054A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | 排水・廃液有害物質除去方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004314054A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014188482A (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-06 | Panasonic Corp | 地下水浄化装置 |
JP2018199097A (ja) * | 2017-05-25 | 2018-12-20 | 株式会社 イージーエス | 水処理方法及び水処理装置 |
-
2004
- 2004-02-27 JP JP2004052731A patent/JP2004314054A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014188482A (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-06 | Panasonic Corp | 地下水浄化装置 |
JP2018199097A (ja) * | 2017-05-25 | 2018-12-20 | 株式会社 イージーエス | 水処理方法及び水処理装置 |
JP7089345B2 (ja) | 2017-05-25 | 2022-06-22 | 株式会社 イージーエス | 水処理方法及び水処理装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6613230B2 (en) | Method for simultaneous removal of arsenic and fluoride from aqueous solutions | |
US20020088759A1 (en) | Method of treating industrial waste waters | |
TW589284B (en) | Liquid treatment method and apparatus | |
CN105384279A (zh) | 一种scr脱硝催化剂再生产生的废水的处理系统及处理方法 | |
JP4396965B2 (ja) | 重金属除去方法およびその装置 | |
US20110062070A1 (en) | Apparatus for treating wastewater, particularly wastewater originating from a process for the production of photovoltaic cells | |
JP2003093807A (ja) | 洗車排水の循環使用装置 | |
JP2004314054A (ja) | 排水・廃液有害物質除去方法およびその装置 | |
WO2000046156A1 (fr) | Procede d'elimination de calcium a partir d'eau contenant une forte teneur en hydrogeno-carbonate de calcium | |
JPH091131A (ja) | 水処理システム | |
JPH09253638A (ja) | 超純水製造装置 | |
CN215559437U (zh) | 一种废水处理系统 | |
JP2002086160A (ja) | フッ素を含む排水の処理方法 | |
CN211871618U (zh) | 一种复合法处理脱硫废水的装置 | |
KR20230088599A (ko) | 반도체 폐수의 재이용 처리수 생산 시스템 및 그 방법 | |
JP4357206B2 (ja) | 膜分離活性汚泥法を用いた処理システム | |
KR101065940B1 (ko) | 고농도 불산, 인산 및 질산 함유 폐수의 처리 및 재이용 방법과 그 장치 | |
JP3356928B2 (ja) | 浸漬型膜濾過装置を用いた水処理設備の運転方法 | |
CN112939368A (zh) | 一种除盐率高的循环水排污水处理和回用方法 | |
JP4347097B2 (ja) | 排水処理システム及びそれを用いた排ガス処理システム | |
JP2001347295A (ja) | 浮遊物質含有海水の浄化装置 | |
JP4799570B2 (ja) | 排水処理設備における排水管理方法 | |
CN209010295U (zh) | 一种低浓度强络合态含镍废水成套处理装置 | |
JP2018108549A (ja) | 排ガス処理装置及び排ガス処理方法 | |
KR101007522B1 (ko) | 멤브레인을 이용한 불산 폐수 처리시스템 및 처리방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20040726 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040803 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20040826 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20040826 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20041112 |