JP2002086160A - フッ素を含む排水の処理方法 - Google Patents
フッ素を含む排水の処理方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】洗煙排水などのフッ素を含む排水からフッ素を
分離、除去する方法。 【解決手段】フッ素を含む被処理排水に、フッ素化合物
の吸着材として粉末状の活性アルミナを添加し混合した
後、清澄砂ろ過器を用いて添加した活性アルミナを分離
する。凝集剤を添加して、ろ過水のｐＨを４．５〜７の
範囲に調整するとよい。凝集剤は硫酸バンドまたはポリ
塩化アルミニウムが好ましい。また、清澄砂ろ過器には
上向流移動床式砂ろ過器が好適である。ごみ処理工場等
から排出される洗煙排水の処理等に有用である。
分離、除去する方法。 【解決手段】フッ素を含む被処理排水に、フッ素化合物
の吸着材として粉末状の活性アルミナを添加し混合した
後、清澄砂ろ過器を用いて添加した活性アルミナを分離
する。凝集剤を添加して、ろ過水のｐＨを４．５〜７の
範囲に調整するとよい。凝集剤は硫酸バンドまたはポリ
塩化アルミニウムが好ましい。また、清澄砂ろ過器には
上向流移動床式砂ろ過器が好適である。ごみ処理工場等
から排出される洗煙排水の処理等に有用である。
Description
【０００１】
【発明が属する技術分野】本発明は、フッ素を含む排水
中からフッ素化合物、およびその他水銀等の重金属類な
ど、有害物質、環境汚染物質を分離、除去する、フッ素
を含む排水の処理方法に関する。
中からフッ素化合物、およびその他水銀等の重金属類な
ど、有害物質、環境汚染物質を分離、除去する、フッ素
を含む排水の処理方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】火力発電所プラントから排出される灰汚
水、床洗浄排水やゴミ処理工場等から排出される洗煙排
水には多くの場合、フッ素、およびその他水銀等の重金
属類、浮遊物質といった有害、汚染物質が含まれてい
る。当然、これら排水中の有害物質等は分離し除去する
必要がある。フッ素化合物の分離除去には、カルシウム
化合物を添加し難溶性化合物にして凝集・沈殿させる方
法、難溶性物質に吸着させ分離する方法など、いくつか
の処理方法が提案され実施されている。代表例として、
図３にゴミ処理工場における洗煙排水処理工程の例をブ
ロックダイヤグラムで示した。
水、床洗浄排水やゴミ処理工場等から排出される洗煙排
水には多くの場合、フッ素、およびその他水銀等の重金
属類、浮遊物質といった有害、汚染物質が含まれてい
る。当然、これら排水中の有害物質等は分離し除去する
必要がある。フッ素化合物の分離除去には、カルシウム
化合物を添加し難溶性化合物にして凝集・沈殿させる方
法、難溶性物質に吸着させ分離する方法など、いくつか
の処理方法が提案され実施されている。代表例として、
図３にゴミ処理工場における洗煙排水処理工程の例をブ
ロックダイヤグラムで示した。
【０００３】図示の従来例では、まず、洗煙排水を第１
段目の３槽式の薬品混合槽に導き、第１槽において水銀
をはじめ主に重金属を除去する目的に液体キレート、お
よび酸又はアルカリを、第２槽においてフッ素等の処理
を目的に塩化カルシウムを、第３槽において凝集助剤を
添加した後、第１凝集・沈殿槽において固形分を分離す
る。この処理水を、さらに第２段目の３槽式薬品混合槽
に導いて第１槽においてｐＨを調整し、第２槽において
ポリ塩化アルミニウム（ＰＡＣ）、第３槽において凝集
助剤を添加した後、第２凝集・沈殿槽において凝集した
固形分を分離する。上澄水は、ろ過器を通し残留固形分
を分離する。ろ過水には状況によってさらに高度排水処
理を施していた。
段目の３槽式の薬品混合槽に導き、第１槽において水銀
をはじめ主に重金属を除去する目的に液体キレート、お
よび酸又はアルカリを、第２槽においてフッ素等の処理
を目的に塩化カルシウムを、第３槽において凝集助剤を
添加した後、第１凝集・沈殿槽において固形分を分離す
る。この処理水を、さらに第２段目の３槽式薬品混合槽
に導いて第１槽においてｐＨを調整し、第２槽において
ポリ塩化アルミニウム（ＰＡＣ）、第３槽において凝集
助剤を添加した後、第２凝集・沈殿槽において凝集した
固形分を分離する。上澄水は、ろ過器を通し残留固形分
を分離する。ろ過水には状況によってさらに高度排水処
理を施していた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フッ素や重
金属類を含む排水を処理する場合、その濃度によっては
前記の２段凝集沈殿処理が好ましく用いられているが、
大きなコスト負担を避けられなかった。さらに、最近は
社会的要請から有害、汚染物質に対する排水処理基準が
厳しくなり、これらを低濃度まで除去することになって
多量の汚泥が発生しその処理もまた厳しい状況になって
きた。また、フッ素化合物の除去にカルシウム系化合物
を使用するためにスケールの発生が多くメンテナンスの
負担増になっていた。フッ素を含む排水処理の合理化に
ついては、種類、大小を問わず、あらゆる角度から技術
的に検討されているが、処理コストの増加を抑えきれて
いない。本発明は、洗煙排水などのフッ素を含む排水か
らフッ素を分離、除去する方法のの合理化、コスト節減
を課題に研究の結果、完成されたものである。
金属類を含む排水を処理する場合、その濃度によっては
前記の２段凝集沈殿処理が好ましく用いられているが、
大きなコスト負担を避けられなかった。さらに、最近は
社会的要請から有害、汚染物質に対する排水処理基準が
厳しくなり、これらを低濃度まで除去することになって
多量の汚泥が発生しその処理もまた厳しい状況になって
きた。また、フッ素化合物の除去にカルシウム系化合物
を使用するためにスケールの発生が多くメンテナンスの
負担増になっていた。フッ素を含む排水処理の合理化に
ついては、種類、大小を問わず、あらゆる角度から技術
的に検討されているが、処理コストの増加を抑えきれて
いない。本発明は、洗煙排水などのフッ素を含む排水か
らフッ素を分離、除去する方法のの合理化、コスト節減
を課題に研究の結果、完成されたものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】ここに本発明は前記課題
を解決するために、フッ素を含む被処理排水に、フッ素
化合物の吸着材として粉末状の活性アルミナを添加し混
合した後、粒・粉体をろ材とする清澄砂ろ過器を用いて
添加した活性アルミナを分離してろ過水を得、かつ、ろ
材を逆洗して使用済みの活性アルミナを汚泥として分離
しろ過器外に送出することを特徴とする、フッ素を含む
排水の処理方法を提供する。本発明の排水処理方法にお
いては、粉末状活性アルミナを添加、混合された薬剤混
合被処理排水に凝集剤を添加することにより、ろ過水の
ｐＨを４．５〜７の範囲に調整することが望ましく、使
用する凝集剤としては、硫酸バンドまたはポリ塩化アル
ミニウム（ＰＡＣ）が好ましく用いられる。凝集剤は、
ろ過器の入口側の配管系において供給するとよい。ま
た、清澄砂ろ過器には上向流移動床式砂ろ過器が好適で
ある。
を解決するために、フッ素を含む被処理排水に、フッ素
化合物の吸着材として粉末状の活性アルミナを添加し混
合した後、粒・粉体をろ材とする清澄砂ろ過器を用いて
添加した活性アルミナを分離してろ過水を得、かつ、ろ
材を逆洗して使用済みの活性アルミナを汚泥として分離
しろ過器外に送出することを特徴とする、フッ素を含む
排水の処理方法を提供する。本発明の排水処理方法にお
いては、粉末状活性アルミナを添加、混合された薬剤混
合被処理排水に凝集剤を添加することにより、ろ過水の
ｐＨを４．５〜７の範囲に調整することが望ましく、使
用する凝集剤としては、硫酸バンドまたはポリ塩化アル
ミニウム（ＰＡＣ）が好ましく用いられる。凝集剤は、
ろ過器の入口側の配管系において供給するとよい。ま
た、清澄砂ろ過器には上向流移動床式砂ろ過器が好適で
ある。
【０００６】重金属類を多く含んだ排水に対し前記の本
発明を利用する際には、粉末状活性アルミナに加えて重
金属分離用の液体キレートを添加し混合した後、清澄砂
ろ過器を用いて添加した活性アルミナおよび液体キレー
ト反応物を分離してろ過水を得、かつ、ろ材を逆洗して
使用済みの活性アルミナおよび液体キレート反応物を汚
泥として分離しろ過器外に送出するとよい。また、ろ過
水を重金属吸着塔に通水して残存する重金属を分離、除
去することこともできる。
発明を利用する際には、粉末状活性アルミナに加えて重
金属分離用の液体キレートを添加し混合した後、清澄砂
ろ過器を用いて添加した活性アルミナおよび液体キレー
ト反応物を分離してろ過水を得、かつ、ろ材を逆洗して
使用済みの活性アルミナおよび液体キレート反応物を汚
泥として分離しろ過器外に送出するとよい。また、ろ過
水を重金属吸着塔に通水して残存する重金属を分離、除
去することこともできる。
【０００７】
【発明の実施の形態】前記課題を解決するために本発明
者は、従来、上水道の浄水場においてフッ素や砒素を吸
着分離吸着剤に用いられている活性アルミナがすぐれた
特性を有しているので、これを排水処理用に活用するこ
とを考え、その方法を種々検討した。浄水場において
は、粒状体に成形された活性アルミナを吸着塔に充填
し、これに通水してフッ素や砒素を吸着分離している。
しかし、この形態を排水処理に用いるには問題が多すぎ
る。
者は、従来、上水道の浄水場においてフッ素や砒素を吸
着分離吸着剤に用いられている活性アルミナがすぐれた
特性を有しているので、これを排水処理用に活用するこ
とを考え、その方法を種々検討した。浄水場において
は、粒状体に成形された活性アルミナを吸着塔に充填
し、これに通水してフッ素や砒素を吸着分離している。
しかし、この形態を排水処理に用いるには問題が多すぎ
る。
【０００８】以下、本発明を本発明実施形態を例示する
図面を参照して具体的に説明する。図１は本発明の実施
形態例を示す工程のブロックチャート、図２はフローシ
ートである。ここでは本発明を連続流通プロセスに適用
したケースについて説明するが、本発明は、以下の説明
に準じたバッチプロセスとしても利用することができ
る。
図面を参照して具体的に説明する。図１は本発明の実施
形態例を示す工程のブロックチャート、図２はフローシ
ートである。ここでは本発明を連続流通プロセスに適用
したケースについて説明するが、本発明は、以下の説明
に準じたバッチプロセスとしても利用することができ
る。
【０００９】本発明においては、フッ素を含む被処理排
水１を排水槽１５および計量槽１６を経て薬品混合槽２
内に送入し、これにフッ素系化合物をはじめとする有害
・汚染物質を吸着させる目的で粉末状の活性アルミナ３
を添加し、混合する。薬品混合槽２から導出した薬剤混
合被処理排水４は、粒・粉体をろ材とする清澄砂ろ過器
５に導かれ、さらにフッ素化合物等を活性アルミナに吸
着させ、使用済みの活性アルミナ等をろ過、分離して、
ろ過水６を得る。ろ材は逆洗して使用済みの活性アルミ
ナを汚泥と共に分離し、ろ過器５外に送出する。
水１を排水槽１５および計量槽１６を経て薬品混合槽２
内に送入し、これにフッ素系化合物をはじめとする有害
・汚染物質を吸着させる目的で粉末状の活性アルミナ３
を添加し、混合する。薬品混合槽２から導出した薬剤混
合被処理排水４は、粒・粉体をろ材とする清澄砂ろ過器
５に導かれ、さらにフッ素化合物等を活性アルミナに吸
着させ、使用済みの活性アルミナ等をろ過、分離して、
ろ過水６を得る。ろ材は逆洗して使用済みの活性アルミ
ナを汚泥と共に分離し、ろ過器５外に送出する。
【００１０】粉末の活性アルミナを使用することによっ
て、表面積の増大による活性アルミナの吸着促進と混合
槽３内の均一混合とをはかり、吸着効率を向上させるこ
とができる。さらに、ろ過器５内に同伴した粉末活性ア
ルミナは、ろ床７内に滞留し、その多くは破過するまで
フッ素系化合物等の吸着作用を続ける。使用済みになっ
た活性アルミナは、ろ材の逆洗により順次汚泥としてろ
過器５外に送出され、処理される。
て、表面積の増大による活性アルミナの吸着促進と混合
槽３内の均一混合とをはかり、吸着効率を向上させるこ
とができる。さらに、ろ過器５内に同伴した粉末活性ア
ルミナは、ろ床７内に滞留し、その多くは破過するまで
フッ素系化合物等の吸着作用を続ける。使用済みになっ
た活性アルミナは、ろ材の逆洗により順次汚泥としてろ
過器５外に送出され、処理される。
【００１１】さて、排水処理においては多くの場合、ろ
過効率を高め、ろ過操作を容易にするために、ろ過操作
の前に被処理水に凝集剤を添加して有害・汚染物質を凝
集させている。本発明においても凝集剤８を利用して同
様の操作を加えることができるが、一方で活性アルミナ
のフッ素吸着にはｐＨ４．５〜６の範囲が最も好適であ
る。さらには、処理対象が洗煙排水の場合、いずれかの
工程で水銀キレート塔に通水する必要があって、同塔の
最適処理ｐＨも５〜６である。
過効率を高め、ろ過操作を容易にするために、ろ過操作
の前に被処理水に凝集剤を添加して有害・汚染物質を凝
集させている。本発明においても凝集剤８を利用して同
様の操作を加えることができるが、一方で活性アルミナ
のフッ素吸着にはｐＨ４．５〜６の範囲が最も好適であ
る。さらには、処理対象が洗煙排水の場合、いずれかの
工程で水銀キレート塔に通水する必要があって、同塔の
最適処理ｐＨも５〜６である。
【００１２】ｐＨを前記の範囲にするには、酸またはア
ルカリを加えて薬品混合槽２におけるｐＨを６〜７に調
整し、適当な凝集剤８を選んで添加することにより、活
性アルミナを安定して作用させることができる。具体的
にこのような凝集剤として硫酸バンド、ポリ塩化アルミ
ニウム（ＰＡＣ）等があげられる。加えて、これらのア
ルミニウム系の凝集剤は、活性アルミナにとって吸着補
助剤になりフッ素の除去効率向上に効果があり好適であ
る。かつ、活性アルミナによってフッ素が除去されるこ
とにより凝集剤の過剰注入の必要性が低下して、汚泥の
発生量を少なくする相乗効果を生むことになる。凝集剤
８は、清澄砂ろ過器５の入口側の配管９中に供給すると
よい。
ルカリを加えて薬品混合槽２におけるｐＨを６〜７に調
整し、適当な凝集剤８を選んで添加することにより、活
性アルミナを安定して作用させることができる。具体的
にこのような凝集剤として硫酸バンド、ポリ塩化アルミ
ニウム（ＰＡＣ）等があげられる。加えて、これらのア
ルミニウム系の凝集剤は、活性アルミナにとって吸着補
助剤になりフッ素の除去効率向上に効果があり好適であ
る。かつ、活性アルミナによってフッ素が除去されるこ
とにより凝集剤の過剰注入の必要性が低下して、汚泥の
発生量を少なくする相乗効果を生むことになる。凝集剤
８は、清澄砂ろ過器５の入口側の配管９中に供給すると
よい。
【００１３】本発明においては、清澄砂ろ過器５に上向
流移動床式砂ろ過器を好ましく利用することができる。
上向流移動床式砂ろ過器においては、ろ過器５の下部に
供給された薬剤混合被処理水４が上向流となって、下向
きに移動するろ床７およびこれに捕捉された活性アルミ
ナとの間に良好な接触状態を維持し、活性アルミナの吸
着力のほとんどが活用される。下降したろ材と活性アル
ミナとは空気供給配管１７から吹き込まれた空気のエア
リフトによって上昇し、ろ過水の一部を逆洗水として連
続的に逆洗され、ろ過器上部でろ材と活性アルミナや他
のろ滓とが分離されて、ろ材はろ床７に戻り使用済みの
活性アルミナその他の物質は汚泥濃縮槽１０に送られ
る。汚泥濃縮槽１０において上澄水１１は排水槽１４に
還流され、濃縮汚泥１２は系外に排出される。
流移動床式砂ろ過器を好ましく利用することができる。
上向流移動床式砂ろ過器においては、ろ過器５の下部に
供給された薬剤混合被処理水４が上向流となって、下向
きに移動するろ床７およびこれに捕捉された活性アルミ
ナとの間に良好な接触状態を維持し、活性アルミナの吸
着力のほとんどが活用される。下降したろ材と活性アル
ミナとは空気供給配管１７から吹き込まれた空気のエア
リフトによって上昇し、ろ過水の一部を逆洗水として連
続的に逆洗され、ろ過器上部でろ材と活性アルミナや他
のろ滓とが分離されて、ろ材はろ床７に戻り使用済みの
活性アルミナその他の物質は汚泥濃縮槽１０に送られ
る。汚泥濃縮槽１０において上澄水１１は排水槽１４に
還流され、濃縮汚泥１２は系外に排出される。
【００１４】洗煙排水など重金属類を多く含んだ排水を
本発明によって処理する場合には、薬品混合槽３におい
て粉末活性アルミナ３に加えて重金属分離用の液体キレ
ート１３を添加して混合し、処理することができる。被
処理水は、清澄砂ろ過器５により活性アルミナおよび液
体キレート反応物が分離されてろ過水７となり、一方、
ろ材は逆洗されて活性アルミナおよび液体キレート反応
物を汚泥として分離し、ろ材はろ床７に戻され、使用済
み活性アルミナ、液体キレート反応物は汚泥濃縮槽１０
に送られる。
本発明によって処理する場合には、薬品混合槽３におい
て粉末活性アルミナ３に加えて重金属分離用の液体キレ
ート１３を添加して混合し、処理することができる。被
処理水は、清澄砂ろ過器５により活性アルミナおよび液
体キレート反応物が分離されてろ過水７となり、一方、
ろ材は逆洗されて活性アルミナおよび液体キレート反応
物を汚泥として分離し、ろ材はろ床７に戻され、使用済
み活性アルミナ、液体キレート反応物は汚泥濃縮槽１０
に送られる。
【００１５】必要により、ろ過水６は、吸着剤として、
例えばスチレン系のキレート樹脂を充填した重金属吸着
塔１４に通水して残存する重金属を分離、除去する。ろ
過水６のｐＨは、前記ｐＨ調整手段を利用することによ
り、吸着最適範囲に容易に調整されるので、従来のよう
にあらためて重金属吸着塔１４に通水するためのｐＨ調
整は必要がない。また、条件によっては、液体キレート
を使用しないで本発明を実施し、続いてろ過水を重金属
吸着塔において処理することもできる。本発明は他の高
度処理方法や予備処理等とも適宜に組み合わせて利用し
てもよい。
例えばスチレン系のキレート樹脂を充填した重金属吸着
塔１４に通水して残存する重金属を分離、除去する。ろ
過水６のｐＨは、前記ｐＨ調整手段を利用することによ
り、吸着最適範囲に容易に調整されるので、従来のよう
にあらためて重金属吸着塔１４に通水するためのｐＨ調
整は必要がない。また、条件によっては、液体キレート
を使用しないで本発明を実施し、続いてろ過水を重金属
吸着塔において処理することもできる。本発明は他の高
度処理方法や予備処理等とも適宜に組み合わせて利用し
てもよい。
【００１６】
【発明の効果】本発明を実施することによって、プロセ
スが簡略化、小規模化され、設備全体をコンパクトに設
けることができる。また、活性アルミナによりフッ素が
除去されて、フッ素による凝集剤過剰注入の必要性が低
下し、発生する汚泥量を減少できる効果を奏する。ま
た、本発明初期段階で一度然るべきｐＨ調整を実施して
おけば、得られたろ過水を重金属吸着塔に通水する必要
がある場合においても、再度ｐＨ調整する必要はない。
本発明は、火力発電所から排出される灰汚水、床洗浄排
水やごみ処理工場等から排出される洗煙排水の処理等に
有用である。
スが簡略化、小規模化され、設備全体をコンパクトに設
けることができる。また、活性アルミナによりフッ素が
除去されて、フッ素による凝集剤過剰注入の必要性が低
下し、発生する汚泥量を減少できる効果を奏する。ま
た、本発明初期段階で一度然るべきｐＨ調整を実施して
おけば、得られたろ過水を重金属吸着塔に通水する必要
がある場合においても、再度ｐＨ調整する必要はない。
本発明は、火力発電所から排出される灰汚水、床洗浄排
水やごみ処理工場等から排出される洗煙排水の処理等に
有用である。
【図１】本発明の実施形態例として示す排水処理工程の
ブロック図
ブロック図
【図２】本発明の実施形態例を示すフローシート
【図３】従来の重金属、フッ素分離を含む排水処理工程
例のブロック図
例のブロック図
１：フッ素を含む被処理排水 ２：薬品混合槽 ３：活性アルミナ ４：薬剤混合被処理
排水 ５：清澄砂ろ過器 ６：ろ過水 ７：ろ床 ８：凝集剤 ９：清澄砂ろ過器入口側配管 １０：汚泥濃縮槽 １１：上澄水 １２：汚泥 １３：液体キレート １４：重金属吸着塔 １５：排水槽 １６：計量槽 １７：空気供給配管
排水 ５：清澄砂ろ過器 ６：ろ過水 ７：ろ床 ８：凝集剤 ９：清澄砂ろ過器入口側配管 １０：汚泥濃縮槽 １１：上澄水 １２：汚泥 １３：液体キレート １４：重金属吸着塔 １５：排水槽 １６：計量槽 １７：空気供給配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｂ０１Ｄ 29/62 Ｃ０２Ｆ 1/52 Ｊ ４Ｄ０６２ 29/66 Ｂ０１Ｄ 23/16 Ｃ０２Ｆ 1/28 23/24 Ｚ 29/38 ５１０Ｂ 1/52 ５２０Ａ Ｆターム(参考） 4D015 BA03 BA04 BA19 BA21 BB06 CA17 DA04 DA05 EA04 EA13 EA16 EA35 FA01 FA22 4D017 AA01 BA11 BA13 CA05 CA11 CB01 EA01 EA03 EB04 4D024 AA04 AA09 AB11 AB16 BA13 BB01 BC04 CA01 CA06 DA10 DB02 DB03 DB20 DB21 4D038 AA08 AB40 AB87 BA02 BB06 BB13 BB17 BB18 4D041 BA21 BA24 BB04 BB08 BB12 BB13 BC01 BC11 BD16 CA04 CB04 4D062 BA03 BA04 BA19 BA21 BB06 CA17 DA04 DA05 EA04 EA13 EA16 EA35 FA01 FA22
Claims (7)
- 【請求項１】フッ素を含む被処理排水に、フッ素化合物
の吸着材として粉末状の活性アルミナを添加し混合した
後、粒・粉体をろ材とする清澄砂ろ過器を用いて添加し
た活性アルミナを分離してろ過水を得、かつ、ろ材を逆
洗して使用済みの活性アルミナを汚泥として分離しろ過
器外に送出することを特徴とする、フッ素を含む排水の
処理方法。 - 【請求項２】粉末状活性アルミナを添加、混合された薬
剤混合被処理排水に凝集剤を添加することにより、ろ過
水のｐＨを４．５〜７の範囲に調整することを特徴とす
る、請求項１記載のフッ素を含む排水の処理方法。 - 【請求項３】凝集剤として、硫酸バンドまたはポリ塩化
アルミニウム（ＰＡＣ）を使用することを特徴とする、
請求項２記載のフッ素を含む排水の処理方法。 - 【請求項４】凝集剤を、ろ過器の入口側の配管系におい
て供給することを特徴とする、請求項２または３記載の
フッ素を含む排水の処理方法。 - 【請求項５】清澄砂ろ過器に上向流移動床式砂ろ過器を
用いることを特徴とする、請求項１〜４のいずれかに記
載のフッ素を含む排水の処理方法。 - 【請求項６】粉末状活性アルミナに加えて重金属分離用
の液体キレートを添加し混合した後、清澄砂ろ過器を用
いて添加した活性アルミナおよび液体キレート反応物を
分離してろ過水を得、かつ、ろ材を逆洗して使用済みの
活性アルミナおよび液体キレート反応物を汚泥として分
離しろ過器外に送出することを特徴とする、請求項１〜
５のいずれかに記載のフッ素を含む排水の処理方法。 - 【請求項７】さらに、得たろ過水を重金属吸着塔に通水
して残存する重金属を分離、除去することを特徴とす
る、請求項１〜６のいずれかに記載のフッ素を含む排水
の処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000282597A JP2002086160A (ja) | 2000-09-18 | 2000-09-18 | フッ素を含む排水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000282597A JP2002086160A (ja) | 2000-09-18 | 2000-09-18 | フッ素を含む排水の処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002086160A true JP2002086160A (ja) | 2002-03-26 |
Family
ID=18767085
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000282597A Pending JP2002086160A (ja) | 2000-09-18 | 2000-09-18 | フッ素を含む排水の処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002086160A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005095818A (ja) * | 2003-09-26 | 2005-04-14 | Sanki Eng Co Ltd | 浄水処理方法および浄水処理システム |
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2000
- 2000-09-18 JP JP2000282597A patent/JP2002086160A/ja active Pending
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