JP2004312552A - 光学機器、光学フィルタおよびクリーニングフィルタ - Google Patents

Abstract

【課題】被写体に応じて最適な特性の光学フィルタを用いて撮影可能なデジタルカメラを提案すること。
【解決手段】デジタルカメラ１のＣＣＤ７の直前には、着脱可能な状態でフィルタユニット６を装着可能なフィルタ装着部１９が形成されている。カメラ筐体２の下端部分のフィルタ取り出し蓋２１を開けると、当該フィルタ装着部１９の下端開口が露出し、ここから、撮影に適したフィルタユニット６を装着できる。フィルタユニット６の上端部分にはフィルタ種別表示用の一対の切り欠き溝４７、４８が形成され、フィルタ種別に応じて切り欠き溝４７、４８が埋め込み片４９によって埋められている。これらの部分の状態はフィルタ装着部１９の上端に取り付けられている一対のフィルタ種別検知スイッチ４４、４５によって検知され、フィルタ種別、フィルタ装着の有無などが判別される。
【選択図】 図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ＣＣＤ等の固体撮像素子により画像情報を記録するデジタルカメラ等に代表される固体撮像素子を備えた光学機器、および当該光学機器に用いる交換式の光学フィルタおよびクリーニングフィルタに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
固体撮像素子を用いて画像情報を記録する光学機器としては、デジタルカメラ、顕微鏡、望遠鏡、携帯電話などが広く知られている。固体撮像素子を用いる場合には、その分光感度特性を補正するために光学フィルタが一般に取り付けられている。
【０００３】
例えばデジタルカメラの場合には、余分な光成分である赤外光成分を除去するために、固体撮像素子の直前に赤外カットフィルタが配置されている。また、繰り返しパターンを持つ被写体を撮影する場合などにおいては、撮影条件によってはモアレ除去などに効果のあるローパスフィルタが配置される。
【０００４】
従来においては、赤外カットフィルタとローパスフィルタの双方が固体撮像素子の直前に取り付けられ、いずれの撮影条件においても良好な撮影を行い得るようになっている。
【０００５】
なお、従来においては、銀塩フィルムを用いた一眼レフカメラの構成をそのまま利用して、銀塩フィルムの代わりに固体撮像素子を用いた固体撮像素子カメラが提案されている。例えば、下記の特許文献１、２にはかかる構成の固体撮像素子カメラが提案されている。これらの文献に記載のカメラでは、銀塩フィルムの代わりに配置した固体撮像素子の直前に、光学フィルタの設置スペースを確保することが困難なことに鑑みて、撮影用交換レンズの鏡筒に光学フィルタを着脱可能に取り付ける構成が提案されている。
【０００６】
また、特許文献３には、固体撮像素子を備えたカメラのレンズ先端に光学ローパスフィルタが取り付けられた構成が開示されている。
【０００７】
【特許文献１】
特開平８−２６２５６４号公報
【特許文献２】
特開平９−３１８９９３号公報
【特許文献３】
特開平１１−１６０７５８号公報
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、従来における固体撮像素子の直前に、赤外カットフィルタおよびローパスフィルタが固定配置されている光学機器においては次のような問題点がある。まず、ローパスフィルタはモアレ縞などの発生を抑制できるが、逆に撮影解像度を低下させる作用があり、通常の撮影においては不必要である。このため、従来においては、ローパスフィルタの効果を弱め、通常の撮影時における撮影解像度の低下を抑制している。この結果、モアレ縞が発生する可能性のある被写体撮影時にはモアレを充分に除去できない。
【０００９】
また、光学フィルタに塵などの異物が付着した場合には、それらをレンズマウントの側からでないと除去できない。このような異物除去作業は、一般ユーザには困難であり、カメラメーカのサービスセンタなどに依頼せざるを得ない。さらに、固体撮像素子の表面に異物が付着した場合においても同様な問題がある。
【００１０】
なお、デジタルカメラにおいては、固体撮像素子を含むデジタル部が搭載されたデジタルバックを、カメラ本体から取り外し可能に構成されたものが知られている。デジタルバックをカメラ本体から取り外すと、固体撮像素子が露出し、その直前に装着されているローパスフィルタなどを容易に取り外すことができる。よって、その清掃なども簡単にできる。しかし、固体撮像素子は高精度に位置決めした状態でカメラ本体に取り付ける必要がある。このため、固体撮像素子を着脱可能にした場合には、固体撮像素子の取り付け位置が変動して、ピント精度が不安定になるなどの弊害が発生しやすく、高解像度の画像を得ることが困難になる危険性がある。よって、固体撮像素子を固定されたままでの状態で異物除去などのクリーニングを行う得ることが望ましい。
【００１１】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、固体撮像素子の直前に光学フィルタが配置された構成の光学機器において、撮影条件に応じた光学フィルタを用いて撮影を行い得るようにすることにある。
【００１２】
また、本発明の課題は、固体撮像素子や光学フィルタの表面に付着した異物を簡単に除去可能な光学機器を提案することにある。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の光学機器は、
画像情報を記録する固体撮像素子と、
前記固体撮像素子の直前に配置された光学フィルタと、
前記光学フィルタが着脱可能な状態で装着されているフィルタ装着部と、
を有していることを特徴としている。
【００１４】
本発明では、固体撮像素子の直前に配置されている光学フィルタを着脱可能としてある。従って、撮影条件に応じて、光学フィルタを赤外カットフィルタやローパスフィルタなどに交換することにより、高解像度で、モアレ縞などの発生しない品位の高い撮影を行うことができる。また、光学フィルタを外すことにより、その表面の清掃作業も簡単に行うことができる。さらに、高価なローパスフィルタをオプション品としておけば、光学機器の本体価格を低減できる。
【００１５】
本発明の光学機器において、前記光学フィルタが前記フィルタ装着部から外れないようにロックするロック機構を配置することが望ましい。
【００１６】
また、光学フィルタの装着を容易に行うことができるようにするためには、前記光学フィルタとして、前記フィルタ装着部に対する装着方向に向けて、その幅寸法が漸減している形状のものを用いることが望ましい。
【００１７】
さらに、光学フィルタが未装着のまま撮影が行われることを防止するために、前記フィルタ装着部は、前記光学フィルタの装着の有無を検知するフィルタ検知部を備えたものとすることが望ましい。
【００１８】
また、この場合には、前記フィルタ検知部により前記光学フィルタが未装着状態であることが検知された場合にその旨の警告を発する警告手段を有していることが望ましい。
【００１９】
同様に、誤って別の種類の光学フィルタが装着されたまま撮影が行われることの無いようにするためには、前記光学フィルタとして、フィルタ種別を表示するための種別表示部を備えたものを用いると共に、前記フィルタ装着部は、前記種別表示部に基づき、前記光学フィルタの種別を検知するためのフィルタ種別検知部を備えたものとすることが望ましい。
【００２０】
この場合、前記フィルタ種別検知部により検知されたフィルタ種別に対応する露出制御を行う露出制御手段を有していれば、フィルタによる露出のばらつきを最小限にできる。
【００２１】
次に、本発明は光学フィルタに関するものであり、上記構成を備えたことを特徴としている。
【００２２】
また、本発明は、上記の光学機器における前記光学フィルタと同一形状をしたクリーニングフィルタであって、前記フィルタ装着部に装着すると前記撮像素子の表面に摩擦接触して、当該表面に付着している異物を除去可能であることを特徴としている。このクリーニングフィルタを用いれば、固体撮像素子の表面に付着した異物を簡単に除去できる。
【００２３】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態に係るデジタルカメラを説明する。
【００２４】
図１は本実施の形態に係るデジタルカメラの縦断面図である。デジタルカメラ１は一眼レフタイプのものであり、カメラ筐体２の前面のレンズマウント３に取り付けられている不図示の撮影レンズを介して入射した光のうち、メインミラー４を透過した撮影光成分が、メインミラー４の背面側に配置されているシャッタユニット５およびフィルタユニット（光学フィルタ）６を介して固体撮像素子であるＣＣＤ７を照射する。メインミラー４で反射された入射光成分は、垂直に立ち上げられて、ファインダースクリーン８およびペンタプリズム９を介して接眼光学系１０に導かれる。また、メインミラー４の背面にはサブミラー１１が配置されており、メインミラー４を透過した撮影光成分のうちの一部が当該サブミラー１１により下方に垂直に反射され、オートフォーカスユニット１２に導かれる。
【００２５】
ＣＣＤ７は、入射光軸に直交する状態で、ＣＣＤホルダ１４に保持された状態で、その表面側に配置したＣＣＤベース１３に取り付けられている。フィルタユニット６はＣＣＤ７の直前位置において同じく入射光軸に直交する状態に配置されており、フィルタ本体１５と、このフィルタ本体１５が取り付けられているフィルタ枠１６と、フィルタ本体１５をその前側からフィルタ枠１６に固定しているフィルタ押さえ板１７とを備えている。
【００２６】
ここで、ＣＣＤベース１３の表面にはフィルタガイド１８が取り付けられており、これらの間に、フィルタユニット６を下側から垂直方向に挿入可能なフィルタ装着部１９が区画形成されている。フィルタ装着部１９の直下に位置しているカメラ筐体２の部分には、後端２１ａを中心として開閉可能なフィルタ取り出し蓋２１が取り付けられている。このフィルタ取り出し蓋２１を図において想像線で示すように下方に開けると、フィルタ装着部１９が露出し、フィルタユニット６の着脱が可能になる。
【００２７】
ＣＣＤ７の背面側には液晶表示器２０が配置されており、フィルタ装着１９に装着されているフィルタユニット６の種類、フィルタユニット６の装着の有無などの表示、およびその他の一般的に行われる各種の表示が行われる。カメラ筐体２の下端部分におけるフィルタ取り出し蓋２１の手前側には撮影画像情報を記憶保持するメモリチップ２０ａが装着されている。
【００２８】
図２は、フィルタ装着部１９の構成部品およびフィルタユニット６を取り出して示す分解斜視図である。横長の長方形輪郭をしたＣＣＤ７は、矩形枠状のＣＣＤホルダ１４の枠内に保持され、その背面側には制御回路が搭載されたＣＣＤボード２１が取り付けられている。ＣＣＤホルダ１４の前面は、その右側の上下の二箇所および左側の一箇所において、それぞれシム板２２、２３、２４を挟み、前側に配置されているＣＣＤベース１３に不図示の固定ビスにより固定されている。
【００２９】
ＣＣＤベース１３は、ＣＣＤ７に対応する大きさの矩形の開口部３１が形成されている。また、ＣＣＤベース１３の前面には、当該開口部３１よりも左右に広い凹部３２が形成されており、この凹部３２はＣＣＤベース１３の下端まで延びている。この凹部３２の底面部分３２ａと開口部３１との間には、左右に一定厚さの段差面３３ａ、３３ｂが形成されている。凹部３２には前側から、開口部３１に対応する大きさの開口部１８ａが形成されたフィルタガイド１８が嵌め込まれ、左右三箇所ずつの位置において不図示の固定用のビスによって当該凹部３２の底面部分３２ａに固定されている。
【００３０】
フィルタガイド１８を取り付けた状態においては、底面部分３２ａと開口部３１の間に形成されている左右の段差面３３ａ、３３ｂによって、下端に開口したフィルタ装着部１９がＣＣＤベース１３とフィルタガイド１８の間に区画形成される。このフィルタ装着部１９の左右の側面部分、すなわち段差面３３ａ、３３ｂの下端部分には、それぞれ側方に後退した略三角形状の係合溝３３ｃ、３３ｄが形成されている。この係合溝３３ｃ、３３ｄは、フィルタユニット６をフィルタ装着部１９に装着した状態にロックするためのロック機構を構成するためのものである。
【００３１】
一方、図３はフィルタユニット６を前側から見た場合の斜視図であり、図４はフィルタユニット６をその背面側から見た状態で示す分解斜視図である。これらの図も参照して説明すると、フィルタユニット６のフィルタ枠１６は、矩形のフィルタ本体１５に対応する大きさの矩形開口部１６ａが形成されており、その背面側からフィルタ本体１５が取り付けられている。フィルタ枠１６に取り付けたフィルタ本体１５は、その背面側からフィルタ押さえ板１７によってフィルタ枠１６の側に固定されている。フィルタ押さえ板１７には上下、左右の縁に前方に係合孔１７ａが形成された折り曲げ片１７ｂが形成されている。フィルタ枠１６の側には、これらの折り曲げ片１７ｂの差込溝１６ｂが形成されており、これらの中には係合爪１６ｃが形成されている。フィルタ押さえ板１７の折り曲げ片１７ｂを各係合溝１６ｂに差し込むと、係合孔１７ａに係合爪１６ｃがスナップフィット式に嵌り込み、フィルタ押さえ板１７がフィルタ枠１６に固定され、これらの間にフィルタ本体１５が挟持される。
【００３２】
フィルタ枠１６の左右の下端部分には、側方に向けて進退自在の状態でフィルタロック爪４１、４２が取り付けられており、各フィルタロック爪４１、４２はコイルばね４３によって常に側方に突出状態に保持されている。フィルタ枠１６の側面から側方に突出している各フィルタロック爪４１、４２の先端部分は、ほぼ４５度の傾斜角度で上方に向けて内側に傾斜した傾斜面４１ａ、４２ａとされている。また、各フィルタロック爪４１、４２の下面には下方に垂直に突出した操作用突起４１ｂ、４２ｂが形成されている。
【００３３】
なお、本例のフィルタユニット６のフィルタ枠１６は、フィルタ装着部１９への装着方向に向けて、その幅が漸減した輪郭形状としてある。かかる先細りの輪郭形状としておくことにより、フィルタユニット６をフィルタ装着部１９に差し込む操作を簡単に行うことができる。
【００３４】
次に、フィルタ装着部１９の上端には、左右一対のフィルタ種別検知スイッチ４４、４５が配置されている。これらのフィルタ種別検知スイッチ４４、４５はＣＣＤベース１３の上端部分に取り付けられており、これらのスイッチ４４、４５にはフレキシブルプリント配線基板４６が接続されている。各フィルタ種別検知スイッチ４４、４５の検出片４４ａ、４５ａは下方に突出したオフ状態にあり、これら検出片４４ａ、４５ｂを押し上げるとオン状態に切り替わる。
【００３５】
フィルタ装着部１９に装着したフィルタユニット６の上端部分には、フィルタ種別検知スイッチ４４、４５の検出片４４ａ、４５ａに対応する部位に、フィルタ種別表示用の切り欠き溝４７、４８が形成されている。これらの切り欠き溝４７、４８は同一形状であり、対応する形状の埋め込み片４９（図４参照）を背面側から嵌め込むことにより、切り欠き溝の無い状態を形成可能である。図３には一方の切り欠き溝４８に埋め込み片４９を装着した状態を示してある。切り欠き溝４７、４８に埋め込み片４９が嵌め込まれていない状態では、フィルタ種別検出スイッチ４４、４５の検出片４４ａ、４５ａは切り欠き溝内に突出した状態になるのでオフ状態のままである。埋め込み片４９を嵌めた場合には、各検出片４４ａ、４５ｂが、装着されたフィルタユニット６によって押し上げられて、オン状態に切り替わる。これら一対のフィルタ種別検知スイッチ４４、４５のオンオフ状態の組合せにより、装着されているフィルタユニット６の種別を検知できる。
【００３６】
ここで、本例では、フィルタユニット６として、例えば、赤外カットフィルタユニット、ローパスフィルタユニットおよびクリーニングフィルタユニットの三種類が用意されている。これらのユニットは同一形状および同一寸法であり、そのフィルタ本体の種類が異なるのみであるので、それぞれ、フィルタ装着部１９に装着可能である。
【００３７】
この構成のデジタルカメラ１において、通常の撮影時にはフィルタユニット６として赤外カットフィルタユニットをフィルタ装着部１９に装着する。フィルタユニット６を装着する際には、フィルタ取り出し蓋２１を開けて、露出したフィルタ装着部１９に対して下側から垂直にフィルタユニット６を挿入する。フィルタユニット６の左右の下端部分には側方に突出しているフィルタロック爪４１、４２が配置されており、フィルタユニット６を挿入すると、これらのフィルタロック爪４１、４２の傾斜面４１ａ、４２ａがフィルタ装着部１９の左右の側面（段差面）３３ａ、３３ｂの下端部分３３ｅ、３３ｆ（図２参照）に当たって内側に押し込まれながら上昇する。下端部分３３ｅ、３３ｆに連続してロック用係合溝３３ｃ、３３ｄが形成されているので、下端部分３３ｅ、３３ｆを乗り越えると左右のフィルタロック爪４１、４２がばね力によって左右に突出してロック係合溝３３ｃ、３３ｄに嵌り込む。これによりフィルタユニット６がフィルタ装着部１９にロックされる。このように、フィルタロック爪４１、４２とロック用係合溝３３ｃ、３３ｄによってフィルタユニット６のロック機構が構成される。フィルタユニット６が装着された後はフィルタ取り出し蓋２１を閉じる。
【００３８】
撮影においては、赤外カットフィルタおよびローパスフィルタが共に固体撮像素子の直前に固定配置されている従来の場合とは異なり、ローパスフィルタによって撮影解像度が低下する弊害は発生しない。また、繰り返しパターンを持つ被写体等を撮影する場合には、フィルタユニット６として、赤外カットフィルタユニットの代わりに、ローパスフィルタユニットを装着する。この場合には、モアレ縞などの発生を確実に抑制することができる。
【００３９】
フィルタユニット６の交換時には、フィルタ取り出し蓋２１を開け、装着されているフィルタユニット６の下端に取り付けられている左右のフィルタロック爪４１、４２の操作用突起４１ｂ、４２ｂを利用して、フィルタロック爪４１、４２を内側に引き込む。これによりロックが外れるので、フィルタユニット６をフィルタ装着部１９から下方に引き出すことができる。この後は、上記と同様にして新たなフィルタユニット６をフィルタ装着部１９に装着することができる。
【００４０】
また、ＣＣＤ７の表面をクリーニングする場合には、フィルタユニット６の代わりに、クリーニングフィルタユニットをフィルタ装着部１９に装着して、その抜き差しを繰り返し行えばよい。この操作によって、クリーニングフィルタユニットのクリーニング用のフィルタ本体がＣＣＤ表面に摩擦接触してＣＣＤ表面から異物が除去される。なお、クリーニングフィルタユニットには、ロック機構を省略してもよい。
【００４１】
ここで、装着されたフィルタユニット６の種別は、２個のフィルタ種別検知スイッチ４４、４５によって判別することができる。図５には、フィルタ種別検知スイッチ４４、４５の状態と、フィルタユニット６の種類との対応関係を示してある。この図において、「０」はスイッチがオフの状態であり、「１」はスイッチがオンの状態である。フィルタユニット６の２個の切り欠き溝４７、４８をそのまま残すのか、あるいは埋め込み片４９を埋め込むのかにより、フィルタユニット６の種別を区別可能である。勿論、３個以上のスイッチと切り欠き溝を用いれば、より多数種類のフィルタユニットの判別を行い得ることは勿論である。スイッチ４４、４５の出力に基づくフィルタユニット６の判別動作は、デジタルカメラ１の制御回路において行われ、例えば、液晶表示器２０に表示される。
【００４２】
また、制御回路において、検知されたフィルタユニット６の種別に対応した露出制御形態を予め記憶保持しておけば、フィルタユニット６の種別に対応した最適な露出制御を行うことができる。
【００４３】
さらには、フィルタユニット６が装着されていない場合には、その旨を液晶表示器２０などを介して警告表示すれば、フィルタユニット６が無い状態での撮影を未然に防止できる。同様に、クリーニングフィルタユニットが装着されている状態で撮影が行われる場合にも警告表示を行えばよい。
【００４４】
（その他の実施の形態）
なお、上記の例は本発明をデジタルカメラに適用した場合である。本発明は、顕微鏡、望遠鏡、携帯電話などのように、固体撮像素子と、その直前に配置された光学フィルタとを備えた構成の光学機器に対しても、同様に適用できる。
【００４５】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、固体撮像素子の直前に配置されている光学フィルタを着脱可能としてある。従って、被写体に応じた最適な光学フィルタを装着して撮影を行うことができる。
【００４６】
また、固体撮像素子の表面をクリーニングする場合には、光学フィルタを取り外すことにより簡単に行うことができる。
【００４７】
さらに、クリーニングフィルタの着脱操作を繰り返すことにより、固体撮像素子の表面を簡単にクリーニングできる。
【００４８】
また、本発明では、交換可能な光学フィルタの種別、光学フィルタの装着の有無を検知するようにしている。従って、光学フィルタが装着されていない場合に警告を発するなどして、光学フィルタの装着忘れを未然に防止できる。また、装着されている光学フィルタの種別に応じて最適な露出制御を行うことができるので、フィルタ交換に起因する露出のばらつきを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明を適用したデジタルカメラの縦断面図である。
【図２】図１のデジタルカメラにおけるフィルタ装着部の構成部品およびフィルタユニットを示す分解斜視図である。
【図３】図１のデジタルカメラにおけるフィルタユニットを示す斜視図である。
【図４】図１のフィルタユニットを背面側から見た状態で示す分解斜視図である。
【図５】図１のデジタルカメラにおけるフィルタユニット種別の識別動作を示すための説明図である。
【符号の説明】
１ デジタルカメラ
２ カメラ筐体
６ フィルタユニット（光学フィルタ）
７ ＣＣＤ
１３ ＣＣＤベース
１４ ＣＣＤホルダ
１５ フィルタ本体
１６ フィルタ枠
１７ フィルタ押さえ板
１８ フィルタガイド
１９ フィルタ装着部
２０ 液晶表示器
２１ フィルタ取り出し蓋
３３ｃ、３３ｄ 係合溝
４１、４２ フィルタロック爪
４４、４５ フィルタ種別検知スイッチ
４７、４８ 切り欠き溝（種別表示部）
４９ 埋め込み片

Claims (9)

1. 画像情報を記録する固体撮像素子と、
   前記固体撮像素子の直前に配置された光学フィルタと、
   前記光学フィルタが着脱可能な状態で装着されているフィルタ装着部と、
   を有している光学機器。
2. 請求項１において、
   前記光学フィルタが前記フィルタ装着部から外れないようにロックするロック機構を有していることを特徴とする光学機器。
3. 請求項１または２において、
   前記光学フィルタは、前記フィルタ装着部に対する装着方向に向けて、その幅寸法が漸減していることを特徴とする光学機器。
4. 請求項１ないし３のうちのいずれかの項において、
   前記フィルタ装着部は、前記光学フィルタの装着の有無を検知するフィルタ検知部を備えていることを特徴とする光学機器。
5. 請求項４において、
   前記フィルタ検知部により前記光学フィルタが未装着状態であることが検知された場合にその旨の警告を発する警告手段を有していることを特徴とする光学機器。
6. 請求項１ないし５のうちのいずれかの項において、
   前記光学フィルタは、フィルタ種別を表示するための種別表示部を備え、
   前記フィルタ装着部は、前記種別表示部に基づき、前記光学フィルタの種別を検知するためのフィルタ種別検知部を備えていることを特徴とする光学機器。
7. 請求項６において、
   前記フィルタ種別検知部により検知されたフィルタ種別に対応する露出制御を行う露出制御手段を有していることを特徴とする光学機器。
8. 請求項１ないし７のうちのいずれかの項に記載の光学機器に用いる前記光学フィルタ。
9. 請求項１ないし７のうちのいずれかの項に記載の光学機器における前記光学フィルタと同一形状をしたクリーニングフィルタであって、
   前記フィルタ装着部に装着すると前記撮像素子の表面に摩擦接触して、当該表面に付着している異物を除去可能であることを特徴とする光学機器のクリーニングフィルタ。

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