JP2004309209A - センサ信号処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な観測情報が得られない場合でも、信号源数を推定可能なセンサ信号処理システムを得る。
【解決手段】信号源数仮説メモリ20と、受信信号から信号源数の推定に必要な値を算出する信号前処理部12と、信号前処理部12の出力情報を用いて信号源数仮説メモリ20内の仮説に基づく信号源数における所望の全観測情報を算出する観測情報抽出部13と、各仮説での時間的な軌跡を、追尾フィルタを用いて作成する軌跡推定部14と、作成された軌跡が追尾フィルタの運動モデルにどの程度合致するかを表す、軌跡の尤もらしさを求める軌跡評価部16と、軌跡の尤もらしさから算出される仮説の適合度を比較して、信号源数を延期決定する仮説評価部17と、仮説の適合度が低下した仮説を信号源数仮説メモリから削除する仮説削除部19とを備えた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえばMUSICアルゴリズムを用いた測角装置のような、信号源の数を正しく推定してからでなければ、信号源の観測情報(信号源の位置や速度、角度、ドップラー情報など、センサで観測される一般的に得られる所望の情報値)を得ることができない計測方式を用いたセンサ信号処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、信号源の数を推定してからでなければ、観測情報が得られない計測方式として、MUSICアルゴリズムを用いた信号処理装置が提案されている(たとえば、非特許文献1)。
上記計測方式を用いた一般的なセンサ信号処理システムは、受信器およびA/D変換器と、信号処理部、信号源数推定部および観測情報抽出部とを備えている。
また、信号処理部は、相関行列算出器および固有値分解器を有し、信号源数推定部は、しきい値設定器および信号源数推定器を有し、観測情報抽出部は、MUSICスペクトル計算器およびピーク検索器を有している。
【0003】
従来のセンサ信号処理システムにおいては、受信信号をA/D変換後に電力強度分布に変換し、計測アルゴリズムにより異なる計算処理を施して、信号源数推定に必要な値を算出する。さらに、この算出値を用いて信号源数を推定し、推定した信号源数と電力強度分布とを入力として、各信号源についての観測情報を推定するようになっている。
【0004】
次に、具体的な数式を参照しながら、従来のセンサ信号処理システムによる計測動作について、MUSICアルゴリズムを適用した測角方式を例にとって説明する。
まず、信号処理部内の相関行列計算器は、受信信号の電力強度分布を入力として、受信信号の相関行列を以下の式(1)のように計算する。
【0005】
【数1】
Figure 2004309209
【0006】
ただし、式(1)において、
【数2】
Figure 2004309209
は受信信号ベクトルである。
信号処理部内の固有値分解器は、式(1)で算出した相関行列を入力として、固有値分解し、固有値と固有ベクトルを以下の式(2)のように算出する。
【0007】
【数3】
Figure 2004309209
【0008】
ただし、式(2)において、
【数4】
Figure 2004309209
は信号共分散行列であり、
【数5】
Figure 2004309209
は、信号固有値を対角要素に持つ行列であり、
【数6】
Figure 2004309209
は雑音固有値σ2を対角要素に持つ行列であり、
【数7】
Figure 2004309209
は信号固有ベクトルであり、
【数8】
Figure 2004309209
は雑音固有ベクトルであり、
【数9】
Figure 2004309209
はステアリング行列(M×N)である。
【0009】
信号源数推定部内のしきい値設定器は、式(2)で算出した固有値を信号固有値と雑音固有値とに分割するためのしきい値を設定する。
このとき、しきい値の設定方法としては、たとえば、
(1)固有値を大きい順に並べ、最も急激に大きさが減少した固有値より大きいものを、信号固有値とする方法、
(2)最小の固有値の一定倍以上の大きさの固有値を、信号固有値とする方法、
(3)システムノイズをあらかじめ計測しておき、その電力からしきい値を見つもって、固定値として設定しておく方法、
などがある。
【0010】
信号源数推定器は、上記しきい値を用いて固有値の大きさを調べることにより、信号部分空間と雑音部分空間とに分割して信号源数を推定する。
観測情報抽出部内のMUSICスペクトル計算器は、推定された信号源数と、式(2)で算出された固有ベクトルとを用いて、所望の観測情報を変数として、MUSICスペクトルを以下の式(3)のように計算する。
【0011】
【数10】
Figure 2004309209
【0012】
ただし、式(3)において、
【数11】
Figure 2004309209
はステアリングベクトルである。
また、θは所望の信号源情報の変数であり、たとえば、センサ信号処理システムを測角装置として適用する場合には、信号到来角度が変数となる。
【0013】
ここで、信号源数がたとえば「2」と推定された場合には、横軸にパラメータをとれば、所望の信号源数情報θ1、θ2をピークとするMUSICスペクトルが得られる。
MUSICスペクトル計算器は、推定された信号源数に基づいて、上記MUSICスペクトルのピークを検索し、ピークに対応する変数を観測情報として抽出する。たとえば、測角装置として適用する場合には、所望の信号源数情報θ1、θ2が、求める信号源の推定方向となる。
【0014】
なお、MUSICアルゴリズムの測位以外の適用例として、ISARで画像を取得する場合には、距離分解能の向上が目的となる。このときの観測情報は、レーダからの相対的な距離の異なる反射点の数であり、反射点の数が信号源数となる。また、海洋レーダに適用された場合には、海流の表層流のドップラー速度が異なる点の数が信号源数となる。
また、上記測位方式における、MUSICアルゴリズム以外の事例としては、FMCW方式による計測が挙げられる。FMCW方式では、検波によって発生するビート信号を検出する際に、周波数領域におけるピーク値を検索する。このため、信号源数が既知である必要がある。
【0015】
【非特許文献1】
Ralph.O.Schmidt、 ”Multiple Emitter Location and Signal Parameter Estimation”、IEEE Trans. Antennas Propagat.、 vol.AP−34、 no.3、 Mar.1986.
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
従来のセンサ信号処理システムは以上のように、信号源数が正しく推定されれば、正しい観測情報が得られるものの、信号源数を正しく推定するのに十分な計測値を得られない状況が発生した場合には、信号固有値と雑音固有値との大きさの差が小さくなることから、信号源数を誤推定してしまうという問題点があった。
十分な計測値を得られない状況としては、たとえば、MUSICアルゴリズムを適用する場合、受信信号のS/N比が低い場合、信号源の近接などの理由から一時的に信号源が減少したかのような観測条件となった場合、信号源のS/N比の差が大きい場合があげられる。
【0017】
また、誤信号が発生した場合には、信号源数が誤信号を含めた数で推定されるので、信号源と誤信号との区別がつかなくなるという問題点があった。
さらに、上記MUSICアルゴリズムにおいては、信号源の数を誤り、信号源数を実際よりも少なく推定すると、認識できない信号源が存在するうえ、他の信号源についても、全て誤った信号源情報を与えてしまうという問題点があった。逆に、信号源数を実際より多く推定すると、推定精度が劣化することが多く、存在しない信号源情報も出力されることから、真の信号源と区別できなくなるおそれがあるという問題点があった。
【0018】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、信号源数推定に十分な観測情報が得られない状況が発生した場合でも、信号源数を誤って推定することがなく、信号源数を正しく推定することのできるセンサ信号処理システムを得ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るセンサ信号処理システムは、センサを有する受信器を用いて信号源からの受信信号を取得し、信号源の観測情報を取得する際に、信号源数を推定してから観測情報の計測処理を行うセンサ信号処理システムであって、信号源数の仮説をあらかじめ蓄積する信号源数仮説メモリと、A/D変換器を介して受信信号を取り込み、信号源数の推定に必要な値を算出する信号前処理部と、信号前処理部の出力情報を用いて、信号源数仮説メモリ内の複数の仮説に基づく信号源数における所望の観測情報を全て算出する観測情報抽出部と、観測情報抽出部により抽出された観測情報に基づき、各仮説における信号源の信号空間における時間的な軌跡を、追尾フィルタを用いて作成する軌跡推定部と、軌跡推定部により作成された軌跡が追尾フィルタの運動モデルにどの程度合致しているかを表す、軌跡の尤もらしさを求める軌跡評価部と、軌跡の尤もらしさから算出される仮説の適合度を比較することによって、信号源数を延期決定する仮説評価部と、仮説の適合度が低下した仮説を信号源数仮説メモリから削除する仮説削除部とを備えたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。図1はこの発明の実施の形態1を示すブロック構成図である。
図1において、センサ信号処理装置10の入力側には、信号源(図示せず)からの信号を受信するためのセンサを有する受信器1と、受信信号をデジタル信号に変換するA/D変換器2とが接続され、センサ信号処理装置10の出力側には、表示器22が接続されている。
センサ信号処理装置10は、信号前処理部12、観測情報抽出部13、軌跡推定部14、軌跡メモリ15、軌跡評価部16、仮説評価部17、表示用軌跡選択部18、仮説削除部19、信号源数仮説メモリ20および仮説設定部21を備えている。
【0021】
センサ信号処理装置10内の信号前処理部12は、受信器1からA/D変換器2を介して入力された受信信号に対し、計測アルゴリズムによって異なる計算処理を施すことにより、信号源数の推定(後述する)に必要な値を算出する。
たとえば、MUSICアルゴリズムを使用する場合、前述の式(1)により受信信号の相関行列を計算し、前述の式(2)により固有値分解を実行して、相関行列の固有値および固有ベクトルを算出する。
【0022】
また、観測情報抽出部13は、信号源数仮説メモリ20に格納されている全仮説と、信号前処理部12の出力情報とを取り込み、各仮説の信号源数に基づく観測情報(信号源の位置、角度、速度、ドップラーなどのセンサ情報)を抽出する。すなわち、観測情報抽出部13は、信号前処理部12の出力情報を用いて、信号源数仮説メモリ20内の複数の仮説に基づく信号源数における所望の観測情報を全て算出する。
図2は観測情報抽出部13の具体例を示すブロック構成図であり、たとえば、MUSICアルゴリズムを用いた観測情報の抽出を例にとった場合の構成を示している。
【0023】
図2において、観測情報抽出部13は、前述のように、MUSICスペクトル計算器131およびピーク検索器132を有している。
この場合、観測情報抽出部13に対する入力情報は、信号前処理部12からの受信信号の相関行列の固有値および固有ベクトルと、信号源数仮説メモリ20からの信号源数仮説とを含んでいる。
【0024】
観測情報抽出部13内のMUSICスペクトル算出器131は、固有値および固有ベクトルと、仮説の信号源数とを用いて、前述の式(3)のように、各仮説のMUSICスペクトルを算出する。
また、観測情報抽出部13内のピーク検索器132は、MUSICスペクトルのピークを検索して、対応する信号源情報を求める。なお、各仮説において、検索するピーク数は、仮説の信号源数と同数である。
【0025】
軌跡推定部14は、観測情報抽出部13により抽出された仮説および仮説に対応する観測情報と、軌跡メモリ15に格納されている軌跡(信号源の時間的な移動状態を表す)とを入力情報として、観測情報の推定値を算出し、軌跡メモリ15内の軌跡を更新する。すなわち、軌跡推定部14は、観測情報に基づき、各仮説における信号源の信号空間における時間的な軌跡を、追尾フィルタを用いて作成する。
このときの推定値の算出に用いられる追尾フィルタとしては、たとえば、カルマンフィルタ、PDA(Probabilistic Data Association)フィルタ、MHT(Multipule Hypothesis Tracking)などが使用可能である。
【0026】
軌跡メモリ15は、信号源数を延期決定するまでの期間にわたって、全仮説の信号源軌跡を記憶する。
軌跡評価部16は、仮説、軌跡および観測情報を入力情報として、「軌跡の尤もらしさ」を算出する。すなわち、軌跡評価部16は、軌跡推定部14により作成された軌跡が追尾フィルタの運動モデルにどの程度合致しているかを表すパラメータとして、軌跡の尤もらしさを求める。
仮説評価部17は、軌跡評価部16により算出された軌跡の尤もらしさを用いて、仮説がどの程度適切なものであるかを表す「仮説の適合度」を算出する。
軌跡の尤もらしさを表す数値としては、軌跡の「尤度」があげられる。
【0027】
図3は軌跡の尤度γを決定するための処理を示す説明図であり、観測値の位置によって、どのように軌跡の尤度γが決められるかを模式的に示している。
図3において、2つの軌跡t1、t2に対応する観測情報Zが示されており、黒丸印は各軌跡t1、t2の平滑値、破線矢印の先端部に示される△印は観測情報の予測値である。また、×印は予測値に対応する実際の観測情報、一点鎖線で示される領域は観測情報Zの尤度分布の等価ラインである。
【0028】
等価ライン内における予測値と観測情報Zとの差に応じた尤度γの分布は、二点鎖線内に示されるグラフのように決定される。
すなわち、各軌跡t1、t2に対応する観測情報Zのうち、追尾フィルタによって算出された予測値に近いものほど、尤もらしい軌跡であると考え、尤度が高いものとして決定する。逆に、軌跡に対応する観測情報のうち、観測値が予測値から遠いものほど、尤もらしくない軌跡であると考え、尤度が低いものとして決定する。
観測情報Zの確率密度分布は、追尾フィルタを用いて算出した予測値を中心として、平均ベクトル
【数12】
Figure 2004309209
と、共分散行列
【数13】
Figure 2004309209
との多変量正規分布にしたがうものと見なした場合、軌跡の尤度γは、以下の式(4)のように与えられる。
【0029】
【数14】
Figure 2004309209
【0030】
ただし、式(4)において、
【数15】
Figure 2004309209
は予測値であり、
【数16】
Figure 2004309209
は残差共分散行列であり、
【数17】
Figure 2004309209
は観測情報であり、
【数18】
Figure 2004309209
は観測行列であり、kはサンプリング番号である。
また、
【数19】
Figure 2004309209
は、追尾フィルタで算出される予測値、
【数20】
Figure 2004309209
は、
【数21】
Figure 2004309209
と観測情報の差の分散を表す値であり、残差共分散行列と呼ばれる値である。
【0031】
カルマンフィルタを追尾フィルタとして用いた場合、
【数22】
Figure 2004309209
および
【数23】
Figure 2004309209
は、以下の式(5)、(6)のように与えられる値である。
【0032】
【数24】
Figure 2004309209
【0033】
ただし、式(5)において、
【数25】
Figure 2004309209
は観測情報の推定値であり、
【数26】
Figure 2004309209
は推移行列である。
また、式(6)において、
【数27】
Figure 2004309209
は予測誤差共分散行列であり、以下の式(7)で表される。
【0034】
【数28】
Figure 2004309209
【0035】
また、式(7)において、
【数29】
Figure 2004309209
は平滑誤差共分散行列であり、
【数30】
Figure 2004309209
は推移行列であり、
【数31】
Figure 2004309209
は駆動雑音分散行列である。
また、式(6)において、
【数32】
Figure 2004309209
は観測雑音分散行列である。
【0036】
図4は軌跡評価部16および仮説評価部17の具体例を示すブロック構成図である。
図4において、軌跡評価部16は、仮説1〜Nに対応したN個の軌跡尤度算出部23−1〜23−N(以下、「軌跡尤度算出部23」と総称する)を有し、同様に、仮説評価部17は、仮説1〜Nに対応したN個の仮説適合度算出器24−1〜24−N(以下、「仮説適合度算出器24」と総称する)を有する。
すなわち、軌跡評価部16および仮説評価部17は、仮説1〜N毎に、信号源数と同数の軌跡t1〜tMについて、23の軌跡尤度算出部で尤度を算出し、24の仮説適合度算出器で、仮説の適合度を算出する。
【0037】
軌跡評価部16内の軌跡尤度算出部23には、それぞれ、観測情報抽出部13からの各仮説1〜Nに対応した観測情報Z1〜ZNと、軌跡メモリ15からの各仮説1〜Nに対応した軌跡群T1〜TNとが個別に入力されている。
これにより、軌跡尤度算出部23は、各仮説1〜Nに対応した軌跡尤度γ1〜γNを算出するようになっている。
また、仮説評価部17内の仮説適合度算出器24には、それぞれ、軌跡尤度算出部23からの軌跡尤度γ1〜γNが個別に入力されており、これにより、仮説適合度算出器24は、各仮説1〜Nに対応した仮説適合度β1〜βNを算出するようになっている。
【0038】
図5は軌跡尤度算出部23の具体例を示すブロック構成図であり、1つの仮説jの軌跡tj1〜tjM(信号源数Sと同数)に関する処理を示している。ここでは、軌跡尤度算出部23および仮説適合度算出器24内の各1つの軌跡尤度算出部23−jおよび仮説適合度算出器24−jが代表的に示されている。
図5において、仮説jの軌跡尤度算出部23−jは、M個の尤度算出器25−1〜25−M(以下、「尤度算出器25」と総称する)を有している。すなわち、仮説jの軌跡尤度算出部23は、1つの仮説jに対して、信号源数Sと同数(M個)の軌跡tj1〜tjMに個別に対応したM個の尤度算出器25を有している。
【0039】
尤度算出器25は、それぞれ、仮説jの軌跡tj1〜tjMと、仮説jの観測情報zj1〜zjMとを個別の入力情報として、軌跡jに関するM個の尤度γj1〜γjMを算出する。
続いて、仮説jの仮説適合度算出器24−jは、M個の尤度γj1〜γjMの全てを用いて、仮説jの適合度βjを算出する。
なお、各仮説の適合度は、軌跡の全ての尤度が高いものほど高い値となるように重み付けが行われ、一部の軌跡の適合度が高くても、尤度の低い軌跡が存在する場合には、その仮説の適合度が低くなるよう設定される。
【0040】
図1に戻り、表示用軌跡選択部18は、仮説1〜Nのうち、適合度が最大値を示す仮説を、表示用として選択し、選択された仮説に対応する軌跡を軌跡メモリ15から読み出し、表示器22に表示させる。
仮説削除部19は、仮説1〜Nのうち、適合度が低下した仮説を、削除対象として選択し、信号源数仮説メモリ20から選択された仮説を削除するとともに、軌跡メモリ15から選択された仮説に対応する軌跡を削除する。
信号源数仮説メモリ20内には、信号源数の仮説が格納される。
【0041】
仮説設定部21は、信号源数仮説メモリ20に仮説を設定する。
この場合、仮説設定部21は、初期仮説の設定を行うものとする。
また、仮説設定部21は、観測可能な最大信号源数(使用する計測アルゴリズムの条件から理論的に決定される)を信号源数の上限として、考えられる全ての信号源数の仮説を設定するものとする。
表示器22は、上記表示用として選択された仮説に対応する軌跡を表示する。
【0042】
図1に示すセンサ信号処理装置10は、あらかじめ信号源の存在数Mを仮定して蓄積する信号源数仮説メモリ20と、信号源数仮説メモリ20内の仮説に基づく信号源数Sにおける所望の観測情報Zを全て算出する観測情報抽出部13と、各仮説における信号源の信号空間における時間的な軌跡を追尾フィルタを用いて作成する軌跡推定部14と、作成された軌跡がどの程度追尾フィルタの運動モデルに合致しているかを表す「軌跡の尤もらしさ」から算出される「仮説の適合度」を比較することによって信号源数を延期決定する軌跡評価部16および仮説評価部17と、仮説の適合度が低下した仮説を仮説メモリ20から削除する仮説削除部19とを備えている。
【0043】
上記構成において、或る一定時間の間、信号源数の複数(N個)の仮説を保持し、各仮説の信号源数Sが真であると仮定した場合の信号源情報を、全仮説1〜Nについて並列計算し、各仮説について信号源の時間的軌跡を作成する処理を繰り返す。
また、一定時間の経過後において、作成された時間的な「軌跡の尤もらしさ」を算出し、軌跡の尤もらしさから「仮説の適合度」を算出することにより、最適な仮説を選択して信号源数を延期決定する。
すなわち、設定された全ての仮説について観測情報を算出し、追尾フィルタを用いて信号源の時間的な軌跡を作成し、軌跡の尤もらしさに基づく仮説の適合度を評価することによって信号源数を延期決定する。
【0044】
これにより、センサによる観測で一般的に得られる観測情報(信号源の位置、角度、速度、ドップラー情報など)を観測する際に、信号源数を正しく推定した後でなければ正しい観測情報が計測不可能な計測方式を使用した場合、信号源数の推定に十分な観測情報が得られない状況が発生しても、最適な仮説を選択して信号源数を正しく推定することができる。
すなわち、信号源数を一度で正しく判定することが困難な環境、たとえば、信号源のS/N比が低い状態や、複数信号源の位置関係によって一時的に計測困難な状態が発生した場合でも、正しく信号源数を判定することができ、この結果、正しい観測情報を得ることができる。
【0045】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1(図1)では、あらかじめ仮説設定部21により信号源数を初期設定したが、信号源数候補作成部を追加して、受信信号の信号処理結果を用いて信号源数の仮説の初期値を設定してもよい。
図6は信号源数候補作成部26を追加したこの発明の実施の形態2を示すブロック構成図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「A」を付して詳述を省略する。
【0046】
図6において、センサ信号処理装置10Aは、仮説設定部21Aに関連した信号源数候補作成部26を備えている。
信号源数候補作成部26は、信号前処理部12の出力情報を用いて信号源数の候補を作成する。
仮説設定部21Aは、信号源数候補作成部26により作成された信号源数候補を仮説として、信号源数仮説メモリ20の初期値に設定する。
【0047】
このように、信号源数候補作成部26を追加することにより、明らかに不適切な仮説については演算をする必要がなくなり、正解である可能性の高い信号源数の仮説のみに対して演算処理することができるので、前述の実施の形態1の場合と比べて、演算量を削減して演算負荷を低減することができる。
【0048】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態2(図6)では、信号源数候補作成部26のみを追加したが、さらに仮説新設部を追加してもよい。
図7は仮説新設部27を追加したこの発明の実施の形態3を示すブロック構成図であり、前述(図1、図6参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「B」を付して詳述を省略する。
図7において、センサ信号処理装置10Bは、信号源数候補作成部26Bに関連した仮説新設部27を備えている。
【0049】
仮説新設部27は、仮説の削除時に信号源数仮説メモリ20に仮説を新設する機能を有する。
仮説新設部27を追加することにより、信号源数の変化などによって、正しい仮説が信号源数仮説メモリ20内に存在しない状態になった場合でも、新しい仮説を新設することができ、信号源数を正しく推定することができる。
【0050】
次に、図7に示したこの発明の実施の形態3による仮説新設部27の動作について説明する。
仮説新設部27は、仮説評価部17から出力される仮説の適合度が、仮説間で差が生じているか否かを判定し、全ての仮説の適合度が同程度(仮説間での適合度差が所定値以内)の状態になってしまった場合には、どの仮説も正しくないと判定する。
【0051】
このように、どの仮説も正しくないと判定された場合には、前述のように、仮説削除部19は、信号源数仮説メモリ20内に格納されている仮説と、軌跡メモリ15内に格納されている軌跡とを全て削除する。
また、このとき、仮説新設部27は、信号源数候補作成部26Bを動作させて仮説を新設する。すなわち、信号源数候補作成部26Bは、信号前処理部12の出力情報を用いて信号源数の候補を作成し、仮説設定部21Aを介して、信号源数仮説メモリ20に新たな仮説を設定する。
【0052】
図7に示すセンサ信号処理装置10Bは、信号源数仮説メモリ20に蓄積された仮説の適合度を算出する仮説評価部17と、仮説評価部17により算出された仮説適合度に基づいて仮説の信頼性の有無を判定する仮説新設部27と、仮説が信頼できないと判定された場合に、信号前処理部12からの出力情報(受信信号処理結果)を用いて新たな仮説の候補を作成する信号源数候補作成部26Bと、仮説の候補を信号源数仮説メモリ20に追加する仮説設定部21Aと、追加した仮説を用いて受信信号の再処理を行う観測情報抽出部13とを備えている。
【0053】
これにより、信号源数の増減が生じた結果として、信号源数仮説メモリ20に存在しない信号源数となった場合でも、新たな仮説を追加して再計算することができるので、信号源数の増減にも対応することができ、さらに信頼性を向上させることができる。
【0054】
実施の形態4.
なお、上記実施の形態1〜3では、軌跡推定部14と関連した処理ブロックとして観測情報抽出部13のみを設けたが、さらに属性情報抽出部を設けてもよい。
図8は属性情報抽出部28を追加したこの発明の実施の形態4を示すブロック構成図であり、前述(図1、図6、図7参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「C」を付して詳述を省略する。
【0055】
図8において、センサ信号処理装置10Cは、軌跡推定部14Cおよび軌跡評価部16Cに関連した属性情報抽出部28を備えている。
属性情報抽出部28は、A/D変換器2を介した受信信号と、信号源数仮説メモリ20に格納されている全仮説と、信号前処理部12からの出力情報とを取り込み、信号源の属性情報を抽出して、軌跡推定部14Cおよび軌跡評価部16Cに入力する。
【0056】
ここで、属性情報とは、観測情報以外に得られる信号源の属性を示す情報であり、信号源のS/N比および波形などで定義される。また、MUSICアルゴリズムを適用した場合の属性情報とは、MUSICスペクトルの尖度、MUSICスペクトルの高さ、MUSICスペクトルの形状、相関行列の固有値の大きさなどにより定義される。
【0057】
図8のセンサ信号処理装置10Cにおいては、所望の観測情報に加えて、信号源の属性情報(S/N比および波形の形状、MUSICアルゴリズムを使用する場合のスペクトル尖度、スペクトル高さおよび相関行列の固有値の大きさなど)を抽出する属性情報抽出部28が設けられ、抽出された属性情報は、信号源の軌跡の尤もらしさの算出の補助に使用される。
【0058】
このように、属性情報抽出部28により信号源の属性情報を抽出し、軌跡推定部14Cおよび軌跡評価部16Cにより属性情報が用いられ、軌跡推定および軌跡評価の補助として利用されることにより、軌跡の尤もらしさを正しく計算することができ、その結果、信号源数の推定精度を向上させることができる。
すなわち、前述の実施の形態1〜3と比べて、軌跡の推定処理および評価処理に関連する情報量が増大するので、推定および評価の精度をさらに向上させることができる。
また、軌跡評価部16Cにおいて、さらに適切な評価を行うことができるので、正しい信号源情報を得ることができる。
【0059】
実施の形態5.
なお、上記実施の形態1〜4では、軌跡推定部の具体的構成について言及しなかったが、軌跡推定部内に残差情報算出部を設けてもよい。
図9は残差情報算出部29を設けたこの発明の実施の形態5による軌跡推定部14Dを示すブロック構成図であり、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「D」を付して詳述を省略する。
図9において、軌跡推定部14Dは、軌跡推定器141と、軌跡評価部16Dに関連した残差情報算出部29とを備えている。
【0060】
この場合、軌跡推定部14D内において、残差情報算出部29は、軌跡の予測値と観測情報との差を残差情報として生成し、軌跡評価部16Dは、軌跡の評価指標として、軌跡メモリ15に格納されている軌跡のみならず、残差情報をも用いる。このとき、軌跡評価部16Dにおいて信号源の時間的な軌跡の尤もらしさを評価する際に、残差情報が小さい軌跡ほど、軌跡の尤もらしさが高くなるようになっている。
このように、軌跡推定部14D内に残差情報算出部29を設け、追尾フィルタから出力される軌跡の残差情報を軌跡評価部16Cに入力し、信号源の軌跡の尤もらしさの判定に用いることにより、追尾フィルタの運動モデルに適合する信号源の場合に、高精度に仮説適合度の評価を行うことができる。
【0061】
実施の形態6.
なお、上記実施の形態2〜4(図6〜図8)では、信号源数候補作成部の具体例構成について言及しなかったが、信号源数候補作成部内に互いに異なる2つのしきい値を設定するための第1および第2のしきい値設定器を設けてもよい。
図10は第1および第2のしきい値設定器31、32を備えたこの発明の実施の形態6による信号源数候補作成部26Eの具体例を示すブロック構成図であり、MUSICアルゴリズムを計測アルゴリズムとして使用した場合の構成例を示している。
【0062】
図10において、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「E」を付して詳述を省略する。
この場合、信号源数候補作成部26Eは、第1のしきい値Th1を設定する第1のしきい値設定器31と、第2のしきい値Th2を設定する第2のしきい値設定器32と、各しきい値Th1およびTh2から、それぞれに対応した信号源数S1、S2を推定する信号源数推定器33および34と、推定された各信号源数S1、S2から信号源数仮説Siを生成する仮説生成器35とを備えている。
【0063】
次に、図10に示したこの発明の実施の形態6による信号源数候補作成部26Eの動作について説明する。
まず、第1および第2のしきい値設定器31、32は、それぞれ異なる設定方法により、受信信号の相関行列の固有値を信号固有値と雑音固有値とに判別するための第1および第2のしきい値Th1、Th2を設定する。
【0064】
続いて、信号源数推定器33、34は、設定された各しきい値Th1、Th2を用いて、受信信号の相関行列の固有値を信号固有値と雑音固有値とに分割し、信号源数S1、S2を推定する。
最後に、仮説生成器35は、各信号源数推定器33、34で推定された2つの信号源数S1、S2の間に含まれる全ての信号源数について、信号源数仮説Siを生成し、仮説設定部21(図6〜図8参照)を介して信号源数仮説メモリ20の初期値として入力する。
【0065】
ここで、図11を参照しながら、2通りの第1および第2のしきい値Th1、Th2を設定する理由について説明する。
図11は各しきい値Th1、Th2の設定と信号源数推定値S1、S2との関係を示す説明図である。
通常、信号源数を誤推定する場合には、しきい値の設定方法によって、信号源数を少なく見誤る場合と、多く見誤る場合とがある。仮に、しきい値が高すぎると少なく見誤ることになり、しきい値が低すぎると多く見誤ることになる。
【0066】
一般に、受信信号の相関行列の固有値を大きい順に並べた場合に、大きさが最も急激に変化する位置をしきい値として(たとえば、図11内の第1のしきい値Th1参照)、固有値を判別する方法がある。
この場合、信号源の位置関係やS/N比などの観測条件の違いによって、信号固有値の大きさに大きなばらつきが存在すると、高すぎるしきい値が設定されることになるので、信号源数を少なく見誤る可能性がある。
【0067】
一方、固有値の最小値を雑音固有値の基準として、この基準の一定倍以上の大きさの固有値を信号固有値とする方法もあり、この場合、最小固有値に近いしきい値(たとえば、図11内の第2のしきい値Th2参照)で、固有値の判別が行われる。
この方法は、信号源が多数存在する場合には有効であるが、低すぎるしきい値が設定された場合には、信号源を多く見誤る可能性がある。
【0068】
上記のように相反する2つの方法による結果から、正しい信号源数は、2つの方法で定めた第1のしきい値Th1と第2のしきい値Th2との間の範囲内に存在するものと予想される。
したがって、2種類の設定方法でそれぞれ定めた第1のしきい値Th1と第2のしきい値Th1との間に含まれる信号源数S1、S2を、信号源数候補として用いることにより仮説Siを作成し、信号源数仮説メモリ20の初期値として設定する。
【0069】
このように、信号源数の仮説候補を作成する信号源数候補作成部26EとしてMUSICアルゴリズムを使用した場合に、信号前処理部12から出力される受信信号相関行列の固有値を入力情報として、信号固有値と雑音固有値とを固有値の大きさによって区別するために、第1および第2のしきい値設定器31、32を設け、第1および第2のしきい値Th1、Th2を、それぞれ異なる方式により設定する。
【0070】
また、信号源数推定器33、34により、各しきい値Th1、Th2に基づいて信号源数S1、S2を推定するとともに、2つの信号源数S1、S2を受け取る仮説生成器35を設けることにより、信号源数S1とS2との間に含まれる信号源数について仮説Siを生成する。
こうして、信号源数仮説の候補を作成する際に、信号固有値と雑音固有値を区別する2種類のしきい値Th1、Th2の間に含まれる信号源数を仮説として設定することにより、可能性の高い仮説をとりこぼしなく設定することができる。
【0071】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、センサを有する受信器を用いて信号源からの受信信号を取得し、信号源の観測情報を取得する際に、信号源数を推定してから観測情報の計測処理を行うセンサ信号処理システムであって、信号源数の仮説をあらかじめ蓄積する信号源数仮説メモリと、A/D変換器を介して受信信号を取り込み、信号源数の推定に必要な値を算出する信号前処理部と、信号前処理部の出力情報を用いて、信号源数仮説メモリ内の複数の仮説に基づく信号源数における所望の観測情報を全て算出する観測情報抽出部と、観測情報抽出部により抽出された観測情報に基づき、各仮説における信号源の信号空間における時間的な軌跡を、追尾フィルタを用いて作成する軌跡推定部と、軌跡推定部により作成された軌跡が追尾フィルタの運動モデルにどの程度合致しているかを表す、軌跡の尤もらしさを求める軌跡評価部と、軌跡の尤もらしさから算出される仮説の適合度を比較することによって、信号源数を延期決定する仮説評価部と、仮説の適合度が低下した仮説を信号源数仮説メモリから削除する仮説削除部とを備えたので、信号源数推定に十分な観測情報が得られない状況が発生した場合でも、信号源数を誤って推定することがなく、信号源数を正しく推定することのできるセンサ信号処理システムが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示すブロック構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1による観測情報抽出部の具体例を示すブロック構成図である。
【図3】この発明の実施の形態1により軌跡の尤度を決定するための処理を示す説明図である。
【図4】この発明の実施の形態1による軌跡評価部および仮説評価部の具体例を示すブロック構成図である。
【図5】この発明の実施の形態1による軌跡評価部内の軌跡尤度算出部の具体例を示すブロック構成図である。
【図6】この発明の実施の形態2を示すブロック構成図である。
【図7】この発明の実施の形態3を示すブロック構成図である。
【図8】この発明の実施の形態4を示すブロック構成図である。
【図9】この発明の実施の形態5による軌跡推定部の具体例を示すブロック構成図である。
【図10】この発明の実施の形態6による信号源数候補作成部の具体例を示すブロック構成図である。
【図11】この発明の実施の形態6による各しきい値の設定と信号源数推定値との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 受信器、2 A/D変換器、10、10A、10B、10C センサ信号処理装置、12 信号前処理部、13 観測情報抽出部、14、14C、14D軌跡推定部、16、16C、16D 軌跡評価部、17 仮説評価部、19 仮説削除部、20 信号源数仮説メモリ、21、21A 仮説設定部、23−1〜23−N 軌跡尤度算出部、24−1〜24−N 仮説適合度算出器、25−1〜25−M 尤度算出器、26、26B、26E 信号源数候補作成部、27仮説新設部、28 属性情報抽出部、29 残差情報算出部、131 MUSICスペクトル計算器、141 軌跡推定器、S1、S2 信号源数、Si 信号源数仮説、t1、t2 軌跡、tj1〜tjN 仮説jの軌跡、T1〜TN 軌跡群、Z 観測情報、zj1〜zjN 仮説jの観測情報、γ 尤度、γ1〜γN 軌跡尤度、γj1〜γjN 軌跡tj1〜tjNの尤度、β1〜βN 仮説適合度、βj 仮説jの適合度。

Claims (7)

  1. センサを有する受信器を用いて信号源からの受信信号を取得し、前記信号源の観測情報を取得する際に、信号源数を推定してから前記観測情報の計測処理を行うセンサ信号処理システムであって、
    前記信号源数の仮説をあらかじめ蓄積する信号源数仮説メモリと、
    A/D変換器を介して前記受信信号を取り込み、信号源数の推定に必要な値を算出する信号前処理部と、
    前記信号前処理部の出力情報を用いて、前記信号源数仮説メモリ内の複数の仮説に基づく信号源数における所望の観測情報を全て算出する観測情報抽出部と、
    前記観測情報抽出部により抽出された観測情報に基づき、前記各仮説における信号源の信号空間における時間的な軌跡を、追尾フィルタを用いて作成する軌跡推定部と、
    前記軌跡推定部により作成された軌跡が前記追尾フィルタの運動モデルにどの程度合致しているかを表す、軌跡の尤もらしさを求める軌跡評価部と、
    前記軌跡の尤もらしさから算出される仮説の適合度を比較することによって、前記信号源数を延期決定する仮説評価部と、
    前記仮説の適合度が低下した仮説を前記信号源数仮説メモリから削除する仮説削除部と
    を備えたセンサ信号処理システム。
  2. 前記信号前処理部の出力情報を用いて、前記信号源数の仮説の初期値となる信号源数の候補を作成し、前記信号源数の候補を前記信号源数仮説メモリに初期設定するための信号源数候補作成部を備えた請求項1に記載のセンサ信号処理システム。
  3. 前記信号源数仮説メモリに蓄積された仮説の適合度から前記仮説に信頼性があるか否かを判定し、信頼性がないと判定された場合に、前記信号源数候補作成部を動作させることにより新たな仮説の候補を作成させて、前記新たな仮説の候補を前記信号源数仮説メモリに追加するための仮説新設部を備えた請求項2に記載のセンサ信号処理システム。
  4. 前記信号源の属性として得られる属性情報を抽出する属性情報抽出部を備え、
    前記軌跡評価部は、前記観測情報とともに前記属性情報を前記軌跡の尤もらしさの算出の補助に使用したことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のセンサ信号処理システム。
  5. 前記属性情報は、前記信号源のS/N比および波形の形状と、MUSICアルゴリズムを使用する場合におけるスペクトルの尖度、スペクトルの高さ、相関行列の固有値の大きさとを含むことを特徴とする請求項4に記載のセンサ信号処理システム。
  6. 前記軌跡推定部は、前記追尾フィルタから出力される軌跡の残差情報を算出する残差情報算出部を含み、
    前記軌跡評価部は、前記信号源の時間的な軌跡の尤もらしさを評価するために、前記残差情報を用いたことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のセンサ信号処理システム。
  7. 前記信号源数仮説候補作成部は、MUSICアルゴリズムを使用した場合に適合させるために、
    前記信号前処理部の出力情報に含まれる前記受信信号の相関行列の固有値を取り込み、前記固有値の大きさによって信号固有値と雑音固有値とを区別するための第1および第2のしきい値を、それぞれ異なる方式により設定する第1および第2のしきい値設定器と、
    前記第1および第2のしきい値に基づいてそれぞれの信号源数を推定する信号源数推定器と、
    前記第1および第2のしきい値に基づく2つの信号源数を取り込み、前記2つの信号源数の間に含まれる信号源数について、候補となる仮説を生成する仮説生成器と
    を備えたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のセンサ信号処理システム。
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