JP7191262B1 - レーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信信号強度が大きくなった場合にも良好に到来波数を推定することができ、高精度に到来角度の算出が可能なレーダ装置を得る。【解決手段】レーダ装置100は、物体で反射された反射信号を複数の受信アンテナ6で受信し、周波数解析された反射信号の複素スペクトラムの相関行列の固有値を2つの閾値を用いて雑音固有値と信号固有値とに判別し、判別された信号固有値の数から到来信号数を推定し、到来信号と推定された信号固有値に基づいて到来角度を演算する。【選択図】図4

Description

本願は、レーダ装置に関するものである。
複数の受信機を用いて複数の受信信号の到来角度を求めるレーダ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1においては、複数の受信機による複数の受信信号の周波数解析結果から雑音レベルを算出し、雑音レベルに基づいて受信機ごとに対象目標物体のピーク信号を抽出して共分散行列を生成し、共分散行列の各固有値を閾値により信号固有値と雑音固有値とに判別し、信号固有値の数から入射信号数(到来波数)を推定することが開示されている。
特許第4351266号公報
しかしながら、複数の受信機を備えたレーダ装置にあっては、受信機間の電磁的な結合により、あるいはレーダ装置を構成する部品により受信信号に振幅誤差、位相誤差を与える。この振幅誤差、位相誤差が固有値に影響を与え、雑音レベルと比べ受信信号強度が大きいときには、雑音レベルから求めた閾値を超過する固有値が増え、到来波数を誤推定する虞がある。
そのため、受信信号強度が大きい場合であっても、受信信号の到来波数を誤推定しない技術が求められている。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、受信信号強度が小さい場合に良好な到来波数推定精度を維持しつつ、受信信号強度が大きくなった場合にも良好に到来波数を推定することができ、高精度に到来角度の算出が可能なレーダ装置を得ることを目的とする。
本願に開示されるレーダ装置は、
送信信号を送信する送信アンテナと、
単数又は複数の物体で反射された反射信号を受信する複数の受信アンテナと、
複数の前記受信アンテナで受信した前記反射信号を周波数解析し、前記物体のそれぞれについて、自装置との角度である到来角度を算出する制御部と、を備えたレーダ装置であって、
前記制御部は、
前記周波数解析により得られた複素スペクトラムの振幅値から雑音レベルを演算する雑音レベル演算部と、
前記周波数解析により得られた前記複素スペクトラムの振幅値及び前記雑音レベル演算部で演算された前記雑音レベルに基づいてピーク値を判定するピーク値判定部と、
前記ピーク値と判定された複素スペクトラムに対する相関行列を演算する相関行列演算部と、
前記相関行列の固有値を演算する固有値演算部と、
前記固有値を雑音に起因する雑音固有値と前記物体に対応する信号固有値とに判別するための閾値を演算する到来波数推定閾値演算部と、
前記到来波数推定閾値演算部で演算された閾値に基づいて、判別された前記信号固有値の数から到来信号の数を推定し、前記到来信号と推定された前記信号固有値に基づいて前記到来角度を演算する到来角度演算部と、を有し、
前記到来波数推定閾値演算部は、
前記雑音レベル演算部で演算された雑音レベルに基づいて第1到来波数推定閾値を演算するとともに、前記固有値演算部で演算された前記固有値に基づいて第2到来波数推定閾値を演算し、
前記到来角度演算部は、前記反射信号の信号強度の小さい領域では前記第1到来波数推定閾値に基づいて前記信号固有値を判別し、前記第1到来波数推定閾値が用いられるよりも前記反射信号の信号強度の大きい領域では前記第2到来波数推定閾値に基づいて前記信号固有値を判別し、判別された前記信号固有値の数から前記到来信号の数を推定する、ように構成されている。
本願に開示されるレーダ装置によれば、2つの閾値を用いて信号固有値を判別するので、受信信号強度が小さい場合に良好な到来波数推定精度を維持しつつ、受信信号強度が大きくなった場合にも良好に到来波数を推定することができ、高精度に到来角度の算出が可能なレーダ装置を得ることが可能となる。
実施の形態1に係るレーダ装置の概略構成図である。 実施の形態1に係るレーダ装置の信号処理部の機能ブロック図である。 実施の形態1に係るレーダ装置の制御部のハードウエア構成図である。 実施の形態1に係るレーダ装置における到来角度を算出する処理手順を示すフローチャートである図である。 実施の形態1に係るレーダ装置における複素スペクトラムの振幅演算結果を示した図である。 図5Aのうち、距離周波数と振幅との関係を示す図である。 図5Aのうち、相対速度周波数と振幅との関係を示す図である。 実施の形態1に係るレーダ装置における相関行列演算時のサブアレイを示した概念図である。 実施の形態1に係るレーダ装置における固有値と到来角度との関係を示した図である。 実施の形態1に係るレーダ装置における到来角度を算出する別の処理手順を示すフローチャートである図である。 実施の形態1に係るレーダ装置における固有値及び到来波数推定閾値と受信信号強度との関係を示した図である。
以下、本願で開示されるレーダ装置の実施の形態について図を参照して説明する。なお、本実施の形態に係るレーダ装置は車両に搭載され、車両の周囲に存在する物体を検知することを一例として想定しているが、車両以外の装置(例えば、航空機などの移動体、監視装置等)に搭載されてもよい。各図中、同一符号は、同一または相当部分を示すものとする。
実施の形態1.
以下に、実施の形態1に係るレーダ装置について図を用いて説明する。
図1は、実施の形態1に係るレーダ装置の概略構成図である。レーダ方式には、FM-CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式、FCM(Fast Chirp Modulation)方式、パルス・ドップラー方式などが挙げられるが、本実施の形態1はどの方式にも適用可能である。本実施の形態1では、一例としてFCM方式の周波数変調レーダ装置100(以下、単に「レーダ装置」と称する)について説明する。
図1において、レーダ装置100は、6チャネル分の受信信号として反射信号を受信する場合を例示しているが6チャネルに限るものではない。レーダ装置100は、信号処理部1、制御電圧発生器2、VCO(Voltage Controlled Oscillator;発振器)3、分配器4、送信アンテナ5、受信アンテナ6、ミキサ7、A/Dコンバータ8、及びFFT演算部(Fast Fourier Transform;高速フーリエ変換)9を備えている。ここで、A/Dコンバータ8、FFT演算部9及び信号処理部1で制御部10を構成する。なお、送信アンテナ5の数は複数としても良い。また、受信アンテナ6、ミキサ7、A/Dコンバータ8、及びおよびFFT演算部9はそれぞれ6チャネルに対応しているが、例えば受信アンテナ6は総称する場合に受信アンテナ6と表記し、個々を示す場合は受信アンテナ6_n(nは1から6の自然数)と記す。ミキサ7、A/Dコンバータ8、及びおよびFFT演算部9も同様の表記とする。
次に、本実施の形態1に係るレーダ装置100の動作について説明する。まず始めに、信号処理部1から、制御電圧発生器2に対して変調開始命令が出力される。制御電圧発生器2は、変調開始命令に応じて、所望の電圧波形を発生し、VCO3に印加する。VCO3は、制御電圧に従って周波数変調を施した送信信号を出力する。出力された送信信号は分配器4により、送信アンテナ5および6個のミキサ7_1~7_6に分配される。
送信アンテナ5は、目標物体(図示せず)に向けて送信信号を放射する。目標物体で反射された信号は、6個の受信アンテナ6_1~6_6により、6チャネル分(CH1~CH6とする)の受信信号として受信される。なお、複数の送信アンテナを使用する場合は、受信信号は送信アンテナ数と受信アンテナ数の積で表される数だけ取得することができる。この技術はMIMO(Multiple Input Multiple Output:マルチ入力マルチ出力)技術と呼ばれ、MIMO技術により形成される仮想受信アンテナも単に「受信アンテナ」と称する。すなわち、以下の実施の形態では、「受信アンテナ」は実配置された「受信アンテナ」に限らず「仮想受信アンテナ」を含んでいてもよい。
6個の受信アンテナ6_1~6_6に対応してそれぞれ個別に設けられたミキサ7_1~7_6により、受信アンテナ6_1~6_6で受信されたそれぞれの受信信号と、分配器4により分配された送信信号とがミキシングされ、6チャネル分のビート信号が生成される。
ミキシングされた各ビート信号はA/Dコンバータ8_1~8_6により、それぞれディジタルデータに変換される。
A/Dコンバータ8_1~8_6で変換されたディジタルデータは、FFT演算部9_1~9_6により、それぞれFFTを用いた周波数解析が施される。FFT演算部9_1~9_6により算出され、6チャネル分の周波数解析結果である複素スペクトラムは、信号処理部1に入力される。
図2は、信号処理部1の構成を示す機能ブロック図である。信号処理部1では、算出された複素スペクトラムに基づいて、目標物体の到来角度を演算する。本実施の形態では、各受信アンテナ6が有する振幅誤差、位相誤差が固有値に与える影響を考慮した到来波数推定閾値を設定することにより、到来波数を精度よく推定できる点を技術的特徴としている。そのため、図2に示すように、信号処理部1は、複素スペクトラムの振幅を演算する振幅演算部101、演算された複素スペクトラムの振幅における雑音レベルを演算する雑音レベル演算部102、演算された複素スペクトラムの振幅からピーク値を判定するピーク値判定部103、判定されたピーク値から目標物体の距離及び相対速度を求める距離及び相対速度演算部104、複数の受信アンテナからサブアレイを形成し、ピークと判定された複素スペクトラムの相関行列(共分散行列)を演算する相関行列演算部105、相関行列から固有値を演算する固有値演算部106、固有値を信号固有値と雑音固有値とに判別するための閾値を演算する到来波数推定閾値演算部107、到来波数推定閾値に基づいて信号固有値と雑音固有値とに判別する固有値判定部108、及び信号固有値に基づいて目標物体の到来波数を推定し到来角度を演算する到来角度演算部109を備える。この信号処理部1の各機能部101~109による具体的な処理については後述する。
図3は、レーダ装置100の制御部10のハードウエアの構成例を示す図である。図に示すように、制御部10は処理回路として、DSP(Digital Signal Processor)等の演算処理装置11(コンピュータ)、演算処理装置11とデータのやり取りをする記憶装置12、演算処理装置11にビート信号を入力するA/Dコンバータ8、演算処理装置11から制御電圧発生器2に周波数変調信号の指令値を出力するD/Aコンバータ14、及び通信回路13等を備えている。
演算処理装置11として、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置11として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置12として、演算処理装置11からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、及び演算処理装置11からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。通信回路13は、例えば、レーダ装置100が車両に搭載されている場合、車両制御装置等の外部の制御装置(図示せず)と、通信線を介して接続され、CAN(Controller Area Network(登録商標))等の通信プロトコルに基づいて有線通信を行う。
そして、制御部10が備えるFFT演算部9、送信信号生成部(図示せず)、信号処理部1の各機能部101~109は、演算処理装置11が、ROM等の記憶装置12に記憶されたソフトウエア(プログラム)を実行し、記憶装置12、A/Dコンバータ8、D/Aコンバータ14、及び通信回路13等の制御部10の各ハードウエアと協働することにより実現される。なお、信号処理部1が用いる設定データは、ソフトウエア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置12に記憶されている。
次に、信号処理部1による処理、すなわち到来波数を精度よく推定し、それに基づいて到来角度を算出する具体的な処理について、フローチャートに基づいて説明する。
図4は、本実施の形態1に係るレーダ装置100の信号処理部1における到来角度算出の処理を表すフローチャートである。
まず、ステップS1において、振幅演算部101は、FFT演算部9から入力された6チャネル分のビート信号の複素スペクトラムのそれぞれについて、振幅を求める。
図5A~図5Cは、実施の形態1に係るレーダ装置100の振幅演算部101における複素スペクトラムの振幅演算結果を示した図である。図5Aは、距離周波数及び相対速度周波数に対応する振幅を示す図、図5Bは、図5Aのうち、距離周波数と振幅との関係を示す図、図5Cは、図5Aのうち、相対速度周波数と振幅との関係を示す図である。チャネルごとに、各複素スペクトラムの絶対値の二乗を計算することにより、図5A~図5Cに示したような、距離周波数、相対速度周波数に対応する振幅値を得ることができる。
次にステップS2において、雑音レベル演算部102は、雑音振幅値の代表値として雑音レベルPを演算する。ただし、雑音振幅値の代表値は平均値算出、中央値算出、最頻値算出等によって得られるものとする。具体的な演算例としては、先のステップS1で得られた振幅値を全チャネルで加算し、距離周波数ごとに相対速度周波数軸上の振幅値の平均値Pを求める。Pに予め定めた値を乗じた値を仮閾値Tとし、仮閾値T以下の振幅値が雑音であるとみなし、改めて雑音のみの平均値P′を求める。上述の計算を繰り返し、収束した平均値を雑音レベルPとする。この場合、雑音レベルPは距離周波数ごとに算出される。
次にステップS3において、ピーク値判定部103は、先のステップS1で得られた振幅値の中からピーク信号を判定する。まず、ピーク信号判別用閾値Athを式(1)のように算出する。
th=α・P ・・・(1)
ここで、αは予め定められた誤警報確率によって決まる定数である。
thよりも大きな振幅値であり、かつ前後の周波数の振幅値よりも大きいものを目標物体に対応するピーク値と判定する。
次にステップS4において、距離及び相対速度演算部104は、ステップS3で得られたピーク値に対応する距離周波数及び相対速度周波数から、目標物体の距離及び相対速度を演算する。さらに、検出された目標物体の数をカウントし、記憶装置12に記憶しておく。
次にステップS5において、相関行列演算部105は、ステップS4においてピーク値と判定された複素スペクトラムに対して相関行列を演算する。複数の受信アンテナ6から任意形状のサブアレイをM個抽出し、それらを平均化し、平均化された相関行列Rxxを次の式(2)により演算する。ここで任意形状とは、複数の受信アンテナ6から異なるアンテナの組でサブアレイを形成することを言う。また、サブアレイを形成する手法は空間平均を算出する方法であり、この手法に限らず、異なる時刻の複素スペクトラムを用いた時間平均であってもよい。例えば、同一物体から異なる時刻に受信された信号から周波数解析によって得られ、ピーク値と判定された複素スペクトラムに対応する相関行列をそれぞれ演算するとともにそれらを平均化して、平均化された相関行列を用いればよい。
Figure 0007191262000002

ここで、xは複素スペクトラムからなるベクトルで、式(3)のように表される。
Figure 0007191262000003

Kはサブアレイ内の複素スペクトラムの総数であり、Hは複素共役転置、Tは転置を示す。
ここで、サブアレイ抽出について例を挙げて説明する。図6は、本実施の形態1に係るレーダ装置100における相関行列算出時のサブアレイ抽出を示す概念図である。図1で示した受信アンテナ6_1~6_6に対し、サブアレイ_1は、受信アンテナ6_1から受信アンテナ6_4で構成され、サブアレイ_2は、受信アンテナ6_2から受信アンテナ6_5で構成され、サブアレイ_3は受信アンテナ6_3から受信アンテナ6_6で構成される例である。従って、図5では、サブアレイの個数M=3、サブアレイ内の複素スペクトラムの総数K=4である(M、Kはそれぞれ自然数)。このサブアレイの形成には、上述したように受信アンテナ6に限らず仮想受信アンテナを含んでいてもよい。
次にステップS6において、固有値演算部106は、相関行列Rxxについて固有値及び固有ベクトルの解析を行い、固有値λ~λを求める。ただし、固有値は式(4)のように大きさが降順になるように並び替えられている。
λ ≧ λ ≧・・・≧ λ ・・・(4)
雑音レベルに相当する固有値λは相関行列Rxxの生成方法に基づく係数cを用いて式(5)のように表すことができる。
λ =c・P ・・・(5)
また、反射信号の信号強度が大きい場合における1波入射時の各固有値λ′(θ)は、アンテナの振幅誤差、位相誤差により式(6)のようにλ′(θ)の定数倍r(θ)として表すことができる。
Figure 0007191262000004
ここで、θは到来角度を示す。図7は、固有値と到来角度との関係を示した図である。式(6)で示したr(θ)は到来角度によって異なる。
次にステップS7において、到来波数推定閾値演算部107は、第1到来波数推定閾値λth1を演算する。具体的には、式(5)を用いて第1到来波数推定閾値λth1を式(7)のように演算する。
λth1 =λ +λ ・・・(7)
ここで、λ は式(8)で表される。
λ =c・P ・・・(8)
は相関行列Rxxの生成方法に基づく係数である。
すなわち、
λth1 =c・P +c・P =(c+c)P
であり、第1到来波数推定閾値λth1は、雑音レベルPに予め設定された値(c+c)を乗算した値である。
式(7)において、相関行列Rxxに関連するλを加算することで、雑音レベルの時間ばらつき、チャネル間ばらつきを考慮してλth1が設定される。式(7)の第1到来波数推定閾値λth1を使用することで、固有値判定部108において、雑音レベルに基づいて、固有値を信号固有値と雑音固有値とに判別することができる。
次に、ステップS8において、到来波数推定閾値演算部107は、第2到来波数推定閾値λth2を演算する。具体的には、式(6)を用いて式(9)のように演算する。
λth2 =r′・λ ・・・(9)
ここで、r′は図7で示すとおり、ある到来角度範囲におけるrの最大の値とする。式(9)の第2到来波数推定閾値λth2は信号強度が大きい領域での到来波数推定閾値に相当するため、この領域において、第2到来波数推定閾値λth2を使用することで、アンテナの振幅誤差、位相誤差を考慮して、固有値を信号固有値と雑音固有値とに判別することができる。
次に、ステップS9において、固有値判定部108は、第1到来波数推定閾値λth1及び第2到来波数推定閾値λth2を用い、固有値を信号固有値と雑音固有値とに判別する。すなわち、それぞれの閾値より大きい固有値を信号固有値と判別し、その判別された信号固有値の数から到来波数、すなわち到来信号の数を推定する。
次に、ステップS10において、固有値判定部108で判定された信号固有値の数から到来波数、すなわち到来信号の数を推定する。到来角度演算部109は、推定された到来信号に対応する固有値を用い、MUSIC(Multiple Signal Classification)あるいはESPRIT(Estimation Signal Parameters via Rotational Invariance Technique)等の高分解能到来方向推定法を実施することにより、到来角度を高精度に演算することが可能となる。従って、受信信号強度が極めて小さい場合、あるいは大きい場合において精度の高い到来波数推定結果を得ることができ、その到来波推定結果を用いて到来角度を高精度に算出することが可能となる。
また、到来波数推定閾値演算部107において、第2到来波数推定閾値λth2を演算する場合、到来角度θを予め見積もる(推定する)ことが可能な場合は、その角度に応じてr′を変更することでより高い到来波数推定精度を実現できる。
到来角度を予め推定する方法としては、例えばビームフォーマー(Beam former)法のような到来波数情報を必要としない到来方向推定法を用いて得られる結果を暫定到来角度として用いる。あるいは、同物体の到来角度の前回値を暫定到来角度として用いてもよい。
′の変更例として、雑音レベルが極めて小さい場合における1波入射時を考える。到来角度θ=θのとき、第2到来波数推定閾値λth2(θ)は、式(9)から式(10)にように得られる。
λth2(θ)=r(θ)・λ ≦ r′・λ・・・(10)
従って、r′よりもr(θ)を使用したほうが閾値を小さく設定することができるため、到来角度θ付近に2波以上入射する場合の到来波数推定精度が高くなる。
また、図8で示すように、ステップS8の後に、第3到来波数推定閾値λth3を演算するステップS8aを設けておくこともできる。すなわち、ステップS8aにおいて、到来波数推定閾値演算部107は、第3到来波数推定閾値λth3を式(11)のように演算する。
λth3 =p・λth1 +q・λth2
=p・c・P +q・r′・λ ・・・(11)
ここで、p、qは任意定数、c=c+cである。式(11)の第3到来波数推定閾値λth3は、第1到来波数推定閾値λth1及び第2到来波数推定閾値λth2にそれぞれ重み付けをつけて加算した閾値である。この第3到来波数推定閾値λth3を使用することで、受信信号強度によらず、固有値を信号固有値と雑音固有値に判別することができる。
例として、1波入射時の電波環境を考える。p、q=1としたときの受信信号強度に対する固有値及び各到来波数推定閾値の関係を図9に示す。このとき、式(11)は式(12)のように表される。
λth3 =c・P +r′・λ >λ ・・・(12)
図9は、雑音レベルが一定の例であり、第1到来波数推定閾値λth1は受信信号強度に依存せず、一定の値である。第2到来波数推定閾値λth2及は受信信号強度の増加とともに大きな値を取る。受信信号強度が小さい領域ではλth1>λで、λth3>λであり、1波入射時に到来波数は1と推定することが可能であるが、λth2<λで第2到来波数推定閾値λth2では、到来波数は1と推定されない。受信信号強度が大きい領域では、λth2>λで、λth3>λであり、1波入射時に到来波数は1と推定することが可能であるが、λth1<λで第1到来波数推定閾値λth1では、到来波数は1と推定されない。また、信号強度によっては、第1到来波数推定閾値λth1及び第2到来波数推定閾値λth2とも到来波数は1でなく、2と推定する領域が生じる。
そこで、第3到来波数推定閾値λth3を用いることで、受信信号強度によらず大きさがλ以下となる固有値は雑音固有値として判別することができ、図9で示すように1波入射時に到来波数は1と推定することが可能である(ステップS9)。
しかしながら、実際には演算処理装置11の演算精度及びPの算出誤差等が内在するため、所望の精度となるようにp、qを調整する必要がある。
図8のフローチャートにおいても、図4のフローチャートと同様に、ステップS10において、到来角度演算部109は、推定された到来信号の数及び、推定された到来信号に対応する信号固有値を用いてMUSICあるいはESPRIT等の高分解能到来方向推定法を実施することにより、到来角度を高精度に算出することができる。
また、図4及び図8のステップS5において、異なる形状すなわち、受信アンテナの組み合わせ方の異なるものからなるサブアレイを複数群用いてもよい。上述のサブアレイ_1~3を第1の群として、他の群のサブアレイに対し、同様に式(11)の到来波数推定閾値を演算し、推定された到来波数を比較した後、複数の群の結果を統合して最終到来波数を確定する。このように異なる形状のサブアレイを複数群用いることにより、サブアレイ形状に依存する到来波数推定精度の低下を防ぐことができる。
図4及び図8のフローチャートにおいて、上述したステップS5からステップS10の処理を、目標物体数分だけ繰り返し、全ての目標物体の距離、相対速度、到来角度を目標物体情報として算出し、外部装置(図示せず)に算出した目標物体情報を出力する。
以上のように、本実施の形態1に係るレーダ装置100によれば、受信信号強度が小さい場合に良好な到来波数推定精度を維持しつつ、受信信号強度が大きくなった場合にも良好に到来波数を推定することができる。すなわち、本実施の形態1に係るレーダ装置100は、物体から反射される反射波を複数の受信アンテナ6で受信し、受信した信号を周波数解析し、得られた複素スペクトラムに基づいて、雑音レベルを演算するとともにピーク値を判定する。そして、同一物体から異なる時刻に受信された信号から周波数解析によって得られた複素スペクトラムであって、ピーク値と判定された複素スペクトラムに対応する相関行列をそれぞれ演算するとともにそれらを平均化し、平均化された相関行列に対し、固有値及び固有値ベクトルの解析を行う。あるいは、複数の受信アンテナ6のうち異なる複数の受信アンテナ6の組で形成された複数のサブアレイに対し、サブアレイ毎にそのサブアレイに属する複素スペクトラムに対し相関行列を演算し、サブアレイ毎の相関行列を平均化することで得られるサブアレイ群の相関行列に対し、固有値及び固有値ベクトルの解析を行う。ここで、サブアレイを形成する受信アンテナは仮想受信アンテナであってもよい。本実施の形態1に係るレーダ装置100では、到来波数推定閾値演算部107において、信号強度が小さい領域に対し、雑音レベルを考慮して第1到来波数推定閾値λth1を設定する。さらに、到来波数推定閾値演算部107において、信号強度が大きい領域に対し、受信アンテナの振幅誤差、位相誤差を考慮して固有値に基いた第2到来波数推定閾値λth2を設定する。信号強度に応じて、第1到来波数推定閾値λth1及び第2到来波数推定閾値λth2のいずれかを用いて固有値から信号固有値を判別し、その信号固有値を用い、到来角度演算部109は、到来信号の数を推定し、到来信号に対応する信号固有値を用いて、高分解能到来方向推定法を実施することにより、到来角度を高精度に算出することが可能となる。
また、本実施の形態1に係るレーダ装置100の到来波数推定閾値演算部107は、第1到来波数推定閾値λth1及び第2到来波数推定閾値λth2に対し、それぞれ重み付けして加算した第3到来波数推定閾値λth3を演算する。この第3到来波数推定閾値λth3を用いて、固有値から信号固有値を判別するようにしたので、信号強度によらず固有値から信号固有値を高精度に判別することが可能となる。その信号固有値を用いて、到来角度演算部109で、高分解能到来方向推定法を実施することにより、到来角度をさらに高精度を算出することが可能となる。
雑音レベルに基づく閾値の設定のみでは、信号強度が大きい領域では、到来信号の数を誤推定し、その結果到来角度の算出の精度が低下する虞があったが、本実施の形態では、第2到来波数推定閾値λth2を設定するので、信号強度が増加しても到来信号の数を高精度に推定可能となる。
本願は、例示的な実施の形態が記載されているが、実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
送信信号を送信する送信アンテナと、
単数又は複数の物体で反射された反射信号を受信する複数の受信アンテナと、
複数の前記受信アンテナで受信した前記反射信号を周波数解析し、前記物体のそれぞれについて、自装置との角度である到来角度を算出する制御部と、を備えたレーダ装置であって、
前記制御部は、
前記周波数解析により得られた複素スペクトラムの振幅値から雑音レベルを演算する雑音レベル演算部と、
前記周波数解析により得られた前記複素スペクトラムの振幅値及び前記雑音レベル演算部で演算された前記雑音レベルに基づいてピーク値を判定するピーク値判定部と、
前記ピーク値と判定された複素スペクトラムに対する相関行列を演算する相関行列演算部と、
前記相関行列の固有値を演算する固有値演算部と、
前記固有値を雑音に起因する雑音固有値と前記物体に対応する信号固有値とに判別するための閾値を演算する到来波数推定閾値演算部と、
前記到来波数推定閾値演算部で演算された閾値に基づいて、判別された前記信号固有値の数から到来信号の数を推定し、前記到来信号と推定された前記信号固有値に基づいて前記到来角度を演算する到来角度演算部と、を有し、
前記到来波数推定閾値演算部は、
前記雑音レベル演算部で演算された雑音レベルに基づいて第1到来波数推定閾値を演算するとともに、前記固有値演算部で演算された前記固有値に基づいて第2到来波数推定閾値を演算し、
前記到来角度演算部は、前記第1到来波数推定閾値及び前記第2到来波数推定閾値を用いて判別された前記信号固有値の数から前記到来信号の数を推定する、レーダ装置。
(付記2)
前記到来波数推定閾値演算部は、前記雑音レベルに予め設定された第1の値を乗算することで前記第1到来波数推定閾値を演算する付記1に記載のレーダ装置。
(付記3)
前記到来波数推定閾値演算部は、前記固有値演算部で演算された前記固有値のうち最大の固有値に予め設定された第2の値を乗算することで前記第2到来波数推定閾値を演算する付記1または2に記載のレーダ装置。
(付記4)
前記反射信号の到来角度を予め推定し、前記第2の値は、予め推定された前記反射信号の到来角度に応じた値を用いる、付記3に記載のレーダ装置。
(付記5)
前記第1到来波数推定閾値は前記反射信号の信号強度の小さい領域で前記信号固有値の判別に用いられ、前記第2到来波数推定閾値は前記第1到来波数推定閾値が用いられるよりも前記反射信号の信号強度の大きい領域で前記信号固有値の判別に用いられる、付記1から4のいずれか1つの付記に記載のレーダ装置。
(付記6)
前記到来波数推定閾値演算部は、前記第1到来波数推定閾値及び前記第2到来波数推定閾値をそれぞれ重み付けして加算した第3到来波数推定閾値を演算し、
前記到来角度演算部は、前記第3到来波数推定閾値を用いて判別された前記信号固有値の数から到来信号数を推定し、前記到来角度を演算する、付記1から5のいずれか1つの付記に記載のレーダ装置。
(付記7)
前記相関行列演算部は、複数の前記受信アンテナのうち異なる複数の受信アンテナの組で形成された複数のサブアレイ毎に前記サブアレイに属し前記ピーク値と判定された複素スペクトラムに対する相関行列を演算し、得られた複数の前記サブアレイに対応する相関行列を平均化し、
前記固有値演算部は、平均化された前記相関行列の固有値を演算する、付記1から6のいずれか1つの付記に記載のレーダ装置。
(付記8)
複数の前記受信アンテナのうち異なる複数の受信アンテナの組で形成された複数のサブアレイを第1群アレイとし、前記第1群アレイとは複数の前記受信アンテナの組み合わせ方の異なる複数の受信アンテナの組で形成された複数のサブアレイを第2群アレイとし、
前記到来角度演算部は、
前記各群アレイに対し、それぞれ前記到来信号の数を推定し、推定された複数の前記到来信号の数をもとに最終の到来角度を決定する、付記7に記載のレーダ装置。
(付記9)
前記相関行列演算部は、同一の前記物体から反射され異なる時刻に受信した複数の前記反射信号を周波数解析することにより得られ、前記ピーク値と判定された複数の前記複素スペクトラムに対する相関行列をそれぞれ演算し、得られた前記相関行列を平均化し、
前記固有値演算部は、平均化された前記相関行列の固有値を演算する、付記1から6のいずれか1つの付記に記載のレーダ装置。
1:信号処理部、 2:制御電圧発生器、 3:VCO、 4:分配器、 5:送信アンテナ、 6、6_1~6_6:受信アンテナ、 7、7_1~7_6:ミキサ、 8、8_1~8_6:A/Dコンバータ、 9、9_1~9_6:FFT演算部、 10:制御部、 11:演算処理装置、 12:記憶装置、 13:通信回路、 14:D/Aコンバータ、 100:レーダ装置、 101:振幅演算部、 102:雑音レベル演算部、 103:ピーク値判定部、 104:距離及び相対速度演算部、 105:相関行列演算部、 106:固有値演算部、 107:到来波数推定閾値演算部、 108:固有値判定部、 109:到来角度演算部。

Claims (11)

  1. 送信信号を送信する送信アンテナと、
    単数又は複数の物体で反射された反射信号を受信する複数の受信アンテナと、
    複数の前記受信アンテナで受信した前記反射信号を周波数解析し、前記物体のそれぞれについて、自装置との角度である到来角度を算出する制御部と、を備えたレーダ装置であって、
    前記制御部は、
    前記周波数解析により得られた複素スペクトラムの振幅値から雑音レベルを演算する雑音レベル演算部と、
    前記周波数解析により得られた前記複素スペクトラムの振幅値及び前記雑音レベル演算部で演算された前記雑音レベルに基づいてピーク値を判定するピーク値判定部と、
    前記ピーク値と判定された複素スペクトラムに対する相関行列を演算する相関行列演算部と、
    前記相関行列の固有値を演算する固有値演算部と、
    前記固有値を雑音に起因する雑音固有値と前記物体に対応する信号固有値とに判別するための閾値を演算する到来波数推定閾値演算部と、
    前記到来波数推定閾値演算部で演算された閾値に基づいて、判別された前記信号固有値の数から到来信号の数を推定し、前記到来信号と推定された前記信号固有値に基づいて前記到来角度を演算する到来角度演算部と、を有し、
    前記到来波数推定閾値演算部は、
    前記雑音レベル演算部で演算された雑音レベルに基づいて第1到来波数推定閾値を演算するとともに、前記固有値演算部で演算された前記固有値に基づいて第2到来波数推定閾値を演算し、
    前記到来角度演算部は、前記反射信号の信号強度の小さい領域では前記第1到来波数推定閾値を用いて前記信号固有値を判別し、前記第1到来波数推定閾値が用いられるよりも前記反射信号の信号強度の大きい領域では前記第2到来波数推定閾値を用いて前記信号固有値を判別し、判別された前記信号固有値の数から前記到来信号の数を推定する、レーダ装置。
  2. 前記到来波数推定閾値演算部は、前記雑音レベルに予め設定された第1の値を乗算することで前記第1到来波数推定閾値を演算する請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記到来波数推定閾値演算部は、前記固有値演算部で演算された前記固有値のうち最大の固有値に予め設定された第2の値を乗算することで前記第2到来波数推定閾値を演算する請求項1に記載のレーダ装置。
  4. 前記反射信号の到来角度を予め推定し、前記第2の値は、予め推定された前記反射信号の到来角度に応じた値を用いる、請求項3に記載のレーダ装置。
  5. 送信信号を送信する送信アンテナと、
    単数又は複数の物体で反射された反射信号を受信する複数の受信アンテナと、
    複数の前記受信アンテナで受信した前記反射信号を周波数解析し、前記物体のそれぞれについて、自装置との角度である到来角度を算出する制御部と、を備えたレーダ装置であって、
    前記制御部は、
    前記周波数解析により得られた複素スペクトラムの振幅値から雑音レベルを演算する雑音レベル演算部と、
    前記周波数解析により得られた前記複素スペクトラムの振幅値及び前記雑音レベル演算部で演算された前記雑音レベルに基づいてピーク値を判定するピーク値判定部と、
    前記ピーク値と判定された複素スペクトラムに対する相関行列を演算する相関行列演算部と、
    前記相関行列の固有値を演算する固有値演算部と、
    前記固有値を雑音に起因する雑音固有値と前記物体に対応する信号固有値とに判別するための閾値を演算する到来波数推定閾値演算部と、
    前記到来波数推定閾値演算部で演算された閾値に基づいて、判別された前記信号固有値の数から到来信号の数を推定し、前記到来信号と推定された前記信号固有値に基づいて前記到来角度を演算する到来角度演算部と、を有し、
    前記到来波数推定閾値演算部は、
    前記雑音レベル演算部で演算された雑音レベルに基づいて第1到来波数推定閾値を演算するとともに、前記固有値演算部で演算された前記固有値に基づいて第2到来波数推定閾値を演算し、
    さらに、前記第1到来波数推定閾値及び前記第2到来波数推定閾値をそれぞれ重み付けして加算した第3到来波数推定閾値を演算し、
    前記到来角度演算部は、前記第3到来波数推定閾値を用いて判別された前記信号固有値の数から到来信号数を推定し、前記到来角度を演算する、レーダ装置。
  6. 前記到来波数推定閾値演算部は、前記雑音レベルに予め設定された第1の値を乗算することで前記第1到来波数推定閾値を演算する請求項5に記載のレーダ装置。
  7. 前記到来波数推定閾値演算部は、前記固有値演算部で演算された前記固有値のうち最大の固有値に予め設定された第2の値を乗算することで前記第2到来波数推定閾値を演算する請求項5に記載のレーダ装置。
  8. 前記反射信号の到来角度を予め推定し、前記第2の値は、予め推定された前記反射信号の到来角度に応じた値を用いる、請求項7に記載のレーダ装置。
  9. 前記相関行列演算部は、複数の前記受信アンテナのうち異なる複数の受信アンテナの組で形成された複数のサブアレイ毎に前記サブアレイに属し前記ピーク値と判定された複素スペクトラムに対する相関行列を演算し、得られた複数の前記サブアレイに対応する相関行列を平均化し、
    前記固有値演算部は、平均化された前記相関行列の固有値を演算する、請求項1からのいずれか1項に記載のレーダ装置。
  10. 複数の前記受信アンテナのうち異なる複数の受信アンテナの組で形成された複数のサブアレイを第1群アレイとし、前記第1群アレイとは複数の前記受信アンテナの組み合わせ方の異なる複数の受信アンテナの組で形成された複数のサブアレイを第2群アレイとし、
    前記到来角度演算部は、
    前記各群アレイに対し、それぞれ前記到来信号の数を推定し、推定された複数の前記到来信号の数をもとに最終の到来角度を決定する、請求項に記載のレーダ装置。
  11. 前記相関行列演算部は、同一の前記物体から反射され異なる時刻に受信した複数の前記反射信号を周波数解析することにより得られ、前記ピーク値と判定された複数の前記複素スペクトラムに対する相関行列をそれぞれ演算し、得られた前記相関行列を平均化し、
    前記固有値演算部は、平均化された前記相関行列の固有値を演算する、請求項1からのいずれか1項に記載のレーダ装置。
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