JP2004309132A - 電気特性測定装置および電気測定装置の測定誤差校正方法 - Google Patents

電気特性測定装置および電気測定装置の測定誤差校正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】校正精度を高く維持した状態で、手間の省略と、破損防止と、自動化の推進とを図る。
【解決手段】同軸接続面3bに治具2を接続したうえで、非同軸接続面2b,2cに校正用部品4A〜4Dを接続してその電気特性を初期特性として測定して記憶する。所定時間経過後、もしくは装置内外に何らかの変化が生じた時点で、非同軸接続面2b,2cに校正用部品を再度接続し、この状態でその電気特性を経過特性として測定する。そして、初期特性を記憶先から呼び出して経過特性と初期特性とを比較し、両特性が一致しない場合には経過特性を初期特性に一致させる対応関係を算定する。測定対象である非同軸電子部品の測定に際して、その測定結果を対応関係に基づいて補正する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、SAWフィルタやアイソレータ等の散乱係数測定やチップインダクタにおけるインピーダンスを測定する測定装置や測定方法に関し、特に測定系の誤差の校正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、測定値から測定系の誤差の影響を除去することを目的としてSOLT補正が実施される。この補正法は、次のように実施される。すなわち、まず、電気特性(散乱係数等)の物理的真値が予め特定された標準器が用意される。ここでは、電気特性の物理的真値が極限値を示す同軸電子部品が標準器として用いられる。このような同軸電子部品が標準器として用いられるのは、電気特性が極限値を示す同軸電子部品であればその電気特性の物理的真値の特定が比較的容易であるためである。具体的には、開放,短絡,終端等の電気状態を有する同軸電子部品の電気特性の物理的真値は極限値を示す。そのため、このような同軸電子部品が標準器として用いられる。なお、同軸電子部品等の電子部品において電気特性の物理的真値を特定することを、以下、値付けと称す。
【0003】
SOLT補正の説明に戻る。次に、測定器に設けられた2つの接続ポートそれぞれに同軸ケーブルが接続されたうえでその同軸ケーブルの先端に、用意した標準器が接続される。この状態で標準器の電気特性が測定される。さらに、標準器が取り除かれた状態で同軸ケーブルの先端同士(測定器の接続ポート同士)が接続(スルー接続)され、この状態でも電気特性が測定される。そして、標準器が接続された状態での電気特性と非接続状態での電気特性を比較することにより、同軸ケーブル先端までの誤差要因が同定される。誤差要因を同定することで、標準器が接続された状態での電気特性と非接続状態での電気特性との間の対応関係が算定される。この場合、同軸ケーブルの先端が校正面となる。
【0004】
以上の対応測定値どうしの対応関係の算定(誤差要因の同定)を実施したうえで、実際の被検体試料の電気特性測定時において、算定した対応関係に基づいて測定値を補正する(誤差要因の影響を計算により取り除く)。このような対応関係の算定および対応関係に基づく測定値の補正(誤差要因の同定および計算による誤差要因の取り除き作業)が校正と呼ばれており、上述したSOLT補正は校正の一例である。
【0005】
誤差要因は図6に示す誤差モデルによって表現される。図6は、2ポートの測定系の誤差モデルであるが、3ポート以上の多ポートの場合もあり、この場合において、上述したのと同様の校正処理が実施される。
【0006】
また、電子的にいくつかの既知の特性(値付けされた特性)を作り出すことが可能な電子標準器もある。この電子標準器は一度同軸ケーブルに接続すれば標準器の着脱をせずとも複数の特性を作り出したうえで測定して校正を完了することができる。
【0007】
同軸コネクタを有しない電子部品(以下、非同軸電子部品という)、例えば、表面実装型電子部品の電気特性を測定する際においても、上記校正は必要となる。この場合、測定器の接続ポートに接続された同軸ケーブルと非同軸電子部品とが治具により中継される。治具は同軸ケーブルに接続される同軸コネクタを有しており、この同軸コネクタが同軸ケーブルに接続された状態で同軸ケーブルに接続される。非同軸電子部品は同軸ケーブルに接続された治具上に実装されてその電気特性が測定される。
【0008】
非同軸電子部品の校正においても基本的には標準器が必要となる。しかしながら、非同軸電子部品の標準器を造ることは、現実的にほとんど不可能である。これは、同軸形状以外の標準器はその値付けが非常に困難であることに起因している。そのため、非標準器がない状態で非同軸電子部品を対象とする校正を行う場合、同軸ケーブルに治具を取り付るにも拘わらず、その校正面は、同軸ケーブルの先端となる。したがって、非同軸電子部品では、非同軸電子部品(値付けはされていない)を治具に取り付けた状態の電気特性が測定される。
【0009】
この場合、治具にも誤差が生じる可能性がある。そのため、治具により生じる誤差要因を無視した状態で非同軸電子部品の電気特性が同定されるか、あるいは治具の物理的寸法を基にした計算によって治具に起因する誤差要因が推定されたうえで、測定により得られる電気特性から治具の推定誤差要因が計算により除去されることで、非同軸電子部品の測定時の校正精度が高められる。(非特許文献1参照)
【0010】
【非特許文献1】
Agilent Technologies 8720ES User’s Guide p41−p51
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにして非同軸電子部品の校正を実施する従来の構成では、校正精度が必ずしも高いものにならないうえに、さらに次のような課題がある。
【0012】
すなわち、誤差要因の同定を実施する際には、治具から同軸ケーブルを取り外して標準器を接続しなければならない。ところが、出荷検査に用いられる電気特性測定選別器などでは同軸ケーブルにはセミリジットケーブルと呼ばれる固いケーブルが用いられることが多い。この場合、治具から同軸ケーブルを取り外そうとするとその作業は非常に手間のかかる作業となる。
【0013】
また、治具に対する同軸ケーブルの取り付け作業はトルクレンチを用いて治具の同軸コネクタに対して締め付け作業を実施することで行われる。この作業は多少とも熟練を必要とし、締め付け量を正確に制御しないとそのことでも測定誤差が生じてしまう。さらには、校正を繰り返すとセミリジットケーブルが折れるなどの破損事故の原因にもなる。
【0014】
電子標準器を用いれば、同軸コネクタの付け外しの回数は減るものの、治具と同軸ケーブルとを外したり、付けたりといった作業が必要となる点では、前述した校正作業と相違ない。
【0015】
さらには、電子標準器を用いようと用いまいと、同軸コネクタの付け外しはトルクレンチ等を用いた非常に微小な調整作業を必要するために、校正作業を人手に頼らずに自動化することが困難であった。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するためには、本発明は、同軸接続面を有し、この同軸接続面に、非同軸接続面を有する治具を接続したうえで、前記非同軸接続面に非同軸電子部品を接続し、この状態で前記非同軸電子部品の電気特性を測定する電気特性測定装置の測定誤差校正方法において、次のように構成した。
【0017】
すなわち、前記同軸接続面に前記治具を接続したうえで、前記非同軸接続面に非同軸電子部品からなる校正用部品を接続し、この状態で前記校正用部品の電気特性を初期特性として測定する工程と、前記初期特性を記憶する工程と、所定時間経過後、もしくは装置内外に何らかの変化が生じた時点で、前記非同軸接続面に前記校正用部品を再度接続し、この状態で前記校正用部品の電気特性を経過特性として測定する工程と、前記初期特性を記憶先から呼び出したうえで、前記経過特性と前記初期特性とを比較し、両特性が一致しない場合には前記経過特性を前記初期特性に一致させる対応関係を算定する工程と、前記対応関係が算定されている状態で前記非同軸電子部品の測定を行う場合には、その測定結果を前記対応関係に基づいて補正する工程とを含んで電気特性測定装置の測定誤差校正方法を構成した。
【0018】
以下、本発明の作用について説明する。本発明の課題において説明したように、電気特性測定装置の同軸接続面(同軸ケーブルの先端)と治具との接続作業はできるだけ行わないのが好ましい。しかしながら、治具を取り付けたままで測定値の校正を実施するには、非同軸電子部品の標準器が必要となる。
【0019】
従来から電気特性の測定値の校正作業には、開放・短絡等の電気状態であって、その電気特性(散乱係数等)が極限値に正確に調整された標準器が用いられている。同軸電子部品に対する前記校正作業において、開放・短絡・終端等の電気状態の同軸電子部品が標準器として用いられるのは、同軸電子部品においてはその電気状態を開放・短絡・終端等の電気状態にすればその電気特性の物理的真値をその電気状態に対応する極限値に正確に調整することが可能である、という理由に因っている。
【0020】
しかしながら、非同軸電子部品においては、その電気状態をどのような状態にしたとしても、その電気特性の物理的真値を正確に値付けすることはほとんど不可能である。
【0021】
そこで、本願発明者は考察を重ねた結果、次のことを思い至った。すなわち、測定値の校正作業に必要な標準器は値付けされたものが必要である。しかしながら、必ずしも、電気特性(散乱係数等)の物理的真値が極限値を示す非同軸電子部品(開放・短絡・終端等の電気状態を有する)が非標準器として必要であるわけではない。
【0022】
非同軸電子部品においては、電気特性の物理的真値が特定された標準器を作製することがほとんど不可能であるものの、同軸コネクタを有する治具に実装すれば、その状態(非同軸電子部品+治具)の電気特性の物理的真値を特定することが可能となる。したがって、非同軸電子部品を治具に実装した複合部品を校正用部品(すなわち、擬似的な標準器)として用いることができ、そうすれば、その校正精度は格段に向上する。このような校正用部品を用いて校正を行う場合、同軸電子部品の校正時と同様、同軸接続面(同軸ケーブルの先端)が校正面となる。
【0023】
しかしながら、このような複合部品を校正用部品として用いる場合、やはり、測定器側の同軸接続面に対して校正用部品を着脱する作業が必要となる。そうすると、同軸接続面に対してトルクレンチ等を用いて治具を同軸接続面から着脱しなければならずその作業が面倒であるうえに、トルクレンチの締め付け量の調整誤差が測定誤差の原因にもなる。さらには、校正を繰り返すと測定器側の同軸接続面(同軸ケーブルであって、例えばセミリジットケーブル)が折れるなどの破損事故の原因にもなる。
【0024】
ここで、治具を用いることに着目する。治具を用いる場合、測定対象である非同軸電子部品を含む複数の非同軸電子部品で単一の治具を共用することができる。そうすれば、同軸接続面に治具を取り付けたまま、治具に非同軸電子部品を実装することが可能となる。このようにしても、治具と各同軸電子部品との複合部品それぞれを校正用部品として用いることができる。この場合、治具に対する非同軸電子部品の実装は圧着操作を利用した仮実装により実施することができ、そうすれば、非同軸電子部品の実装動作の自動化も可能となる。
【0025】
なお、校正用部品として、互いに電気特性の異なる複数の非同軸電子部品を用いるのが好ましい。そうすれば、精度の高い2ポート補正等のSOLT補正により校正することが可能となる。
【0026】
なお、前記初期特性を測定する前工程として、前記同軸接続面に、既知の電気特性を有する同軸電子部品からなる標準器を接続した状態で、この標準器の電気特性を測定する工程と、測定した前記標準器の電気特性を前記既知の電気特性に一致させる初期対応関係を算定することで、前記同軸接続面を校正面にする工程とをさらに含み、前記非同軸電子部品の測定結果の補正工程において、前記非同軸電子部品の測定結果を、前記初期対応関係と前記対応関係とに基づいて補正するのが好ましい。
【0027】
そうすると、校正精度がさらに向上するうえに、複数の電気特性測定装置それぞれの同軸接続面を装置間で共通化された校正面とすることができる。校正面の共通化が図れれば、治具に校正用部品を実装してなる複合部品を初期特性を複数の電気特性測定装置で共通化することが可能となる。
【0028】
この場合、前記標準器として、互いに電気特性の異なる複数の同軸電子部品を用いるのが好ましい。そうすれば、校正面を精度高く形成することが可能となる。
【0029】
またこの場合、前記校正用部品の初期特性を測定する工程に替えて、前記校正面に前記治具を介して接続された前記校正用部品の初期特性を記憶している外部の記憶装置からその初期特性を取り込む工程を含んでもよい。これは各電気特性測定装置で校正面を共通化していることにより可能となる。このようにすれば、測定データの精度が各装置で実質的に同一とみなすことができるうえに次のような利点がある。
【0030】
すなわち、予め、前記初期特性を一つの電気特性測定装置で測定して外部に記憶装置に記憶おけば、初期特性は、各電気特性測定装置から任意に取り出して用いることが可能となる。そうすれば、各電気特性測定装置毎に初期特性を測定する手間が省略される。
【0031】
また、本発明の測定誤差校正方法が実施される電気特性測定装置においては、前記同軸接続面に接続された前記治具に前記補正部品を着脱自在に装着する手段を有するのが好ましい。そうすれば、電気特性測定装置の校正操作を自動化することが可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態にかかる電気特性測定装置、およびこの装置を用いた測定誤差校正方法について図1〜図4を参照して説明する。図1(a)〜図1(c)は実施の形態1の電気特性測定装置の構成図である。図2は校正用部品の外観斜視図である。図3は表面実装型の電子部品の外観斜視図である。図4は電気特性測定装置による測定動作を示すフローチャートである。
【0033】
本実施の形態の構成は、図1(a)〜図1(c)に示すように、ネットワーク・アナライザ,インピーダンス・アナライザ,LCRメータ等の電気特性測定装置1と、測定対象非同軸電子部品等を実装する治具2と、電気特性測定装置1と治具2とを接続する一対の同軸ケーブル3,3と、校正用部品4とを有している。
【0034】
電気特性測定装置1は、表面実装電子部品等の非同軸電子部品(以下、SMDという)5の電気特性(散乱係数,インピーダンス等)を測定する装置である。SMD5は、例えば、表面弾性波装置から構成されており、図3に示すように、その表面には信号用端子電極5aと接地用端子電極5bとが設けられている。
【0035】
電気特性測定装置1は、測定装置本体1aと、情報処理器1bとを備えている。電気特性測定装置1は、校正用部品4およびSMD5の各種特性を所定の周波数範囲(例えば30kHz〜6GHz)にわたって測定する。校正用部品4は、基本的にはSMD5と同様の電子部品であって、図2に示すように、同様の信号用端子電極4aと接地用端子電極4bとが設けられている。校正用部品4は、複数設けられており、これら複数の校正用部品4は互いに異なる電気特性を発生させる構造を有している。本実施の形態では、開放,短絡,終端,伝達の4つの電気特性に近似した電気特性をそれぞれ発生させる4つの校正用部品4A〜4Dが設けられている。
【0036】
測定装置本体1aは、一対の接続用の同軸端子1c,1cを有している。同軸ケーブル3の両端には、それぞれ同軸コネクタ3aと同軸コネクタ3bとが設けられている。同軸ケーブル3,3の一端側の同軸コネクタ3aは同軸端子1cに接続されている。同軸ケーブル3,3の他端側の同軸コネクタ3bには治具2が接続可能になっている。本実施形態では、同軸コネクタ3bにより同軸接続面が構成されている。
【0037】
情報処理器1bは、測定装置本体1aの動作制御を司るとともに、測定装置本体1aから送出される各種データを受信し、そのデータを記憶するとともに、そのデータに基づき所定の計算を行ってその計算結果を記憶し、さらにその計算結果を測定装置本体1aに送出している。なお、本実施形態では、測定装置本体1aと情報処理器1bと別体としたが、これらを一体にしてもよいのはいうまでもない。
【0038】
治具2は、同軸ケーブル3にSMD5を接続するための伝送経路変換具である。治具2は、誘電体基板2aと、誘電体基板2aの表面に形成されたマイクロストリップライン2bと、同じく表面に形成されたグランドパターン2cと、同軸コネクタ2dとを備えている。
【0039】
同軸コネクタ2dは誘電体基板2aの両端それぞれに設けられている。マイクロストリップライン2bとグランドパターン2cとは、誘電体基板2aの表面中央で分割されている。
【0040】
誘電体基板2aの一端側に設けられたマイクロストリップライン2bは一方の同軸コネクタ2dの中心導体(図示省略)に電気接続されている。同じく誘電体基板2aの一端側に設けられたグランドパターン2cは、一方の同軸コネクタ2dの外部導体(図示省略)に電気接続されている。
【0041】
誘電体基板2aの他端側に設けられたマイクロストリップライン2bは他方の同軸コネクタ2dの中心導体(図示省略)に電気接続されている。同じく誘電体基板2aの他端側に設けられたグランドパターン2cは、他方の同軸コネクタ2dの外部導体(図示省略)に電気接続されている。
【0042】
このように構成された治具2において、SMD5の信号用端子電極5aは、マイクロストリップライン2bに圧着接続可能になっており、接地用端子電極5bはグランドパターン2cに圧着接続可能になっている。同軸コネクタ2dは、同軸ケーブル3,3の他端側の同軸コネクタ3bに接続可能になっている。本実施形態では、誘電体基板2aの表面に設けられたマイクロストリップライン2bとグランドパターン2cとから非同軸接続面が構成されている。
【0043】
同軸ケーブル3は、通常、セミリジットケーブルから構成されている。
【0044】
次に、この電気特性測定装置1を用いた測定誤差の校正方法およびSMD5の測定動作を図4のフローチャートを参照して説明する。
【0045】
まず、同軸コネクタを備えた通常の3種の標準器10A,10B,10Cが用意される。各標準器10A〜10Cは、予め定められた電気特性(LOAD,OPEN,SHORTのうちの一つ)を精度高く発生させる同軸電子部品から構成される。2ポート補正を実施する場合には、標準器10A〜10Cは、それぞれ一対設けられており、一対設けられた同軸ケーブル3,3のそれぞれに取り付け可能となっている。
【0046】
用意した標準器10A〜10Cが、同軸ケーブル3,3の同軸コネクタ3b,3bそれぞれに接続された状態で、その電気特性が順次測定される。さらには、標準器10A〜10Cが接続されずに、同軸コネクタ3b,3bどうしが直接接続された状態(THROUGH)でその電気特性が測定される(S401)。
【0047】
測定結果は、情報処理器1bに送出されて記憶される。測定結果は、標準器10A〜10C(具体的にはその既知特性)に対応付けられて情報処理器1bに記憶される。
【0048】
全ての標準器10A〜10Cの電気特性の測定が終了すると、情報処理器1bは、記憶している各標準器10A〜10Cの測定結果を呼び出して、その測定結果を対応する既知特性に一致させる初期対応関係を算定する、すなわち、初期誤差要因を同定する。初期対応関係の算定は、例えば、2ポート補正(SOLT補正法)といった周知の校正方法により実施される(S402)。
【0049】
2ポート補正は、簡単に言えば、上記測定結果に基づいて、電気特性測定装置1(同軸コネクタ3b先端まで)の誤差要因を同定し、測定対象の測定時には、同定した誤差要因の影響を取り除くことで、精度の高い測定を実現する校正法である。
【0050】
算定された初期対応関係は、情報処理器1bに記憶される(S403)。
【0051】
なお、標準器10A〜10Cを用いた初期対応関係の算定により、電気特性測定装置1においては、同軸コネクタ3bが校正面となる。
【0052】
以上説明した初期対応関係の算定が終了すると、標準器10A〜10Cが取り除かれる。そして、一方の同軸ケーブル3と他方の同軸ケーブル3との間に治具2が接続される。接続は、両同軸ケーブル3の同軸コネクタ3b,3bそれぞれに、治具2の同軸コネクタ2dが連結されることで行われる。
【0053】
治具2が接続された状態で、治具2上に校正用部品4A〜4Dが順次実装される。実装は、校正用部品4A〜4Dの信号用端子電極4aおよび接地用端子電極4bを、治具2のマイクロストリップライン2bおよびグランドパターン2cに圧着させることで実施される。
【0054】
校正用部品4A〜4Dが治具2に実装された状態で、その電気特性が測定される。測定に際しては、情報処理器1bで記憶している初期対応関係に基づいて測定結果が校正される。すなわち、初期誤差要因の影響が計算により取り除かれる(S404)。
【0055】
測定結果は情報処理器1bに送出されて記憶される。測定結果は、校正用部品4A〜4Dの初期特性として情報処理器1bに記憶される(S405)。
【0056】
これにより電気特性測定装置1の初期校正作業が終了する。
【0057】
初期校正作業が終了すると、電気特性測定装置1により、測定対象であるSMD5の電気特性の測定業務が開始される。SMD5の電気特性の測定作業は、校正用部品4A〜4Dの電気特性の測定作業と同様である。また、SMD5の測定に際しても、情報処理器1bで記憶している初期対応関係に基づいて測定結果が校正される(S406)。
【0058】
S406の具体的な測定業務は、図1(c)に示すように、例えば、SMD5の良品判別業務がある。このような業務を遂行するために、測定装置本体1aは、搬送機構20を有している。搬送機構20は、XYZ方向に自由に移動する搬送アーム21を有している。搬送アーム21の先端には、SMD5や校正用部品4A〜4Dを着脱自在に吸引保持する部品吸引保持部22が設けられている。
【0059】
搬送機構20は、測定前のSMD5が収納されたトレイ23からSMD5をピックアップして治具2上に搬送し、さらにSMD5を治具2に実装する。搬送機構20は、測定が終了したSMD5を治具2からピックアップする。さらに、搬送機構20は、電気特性測定装置1により測定結果が良と判定されたSMD5’を良品トレイ24まで搬送してここに収納させ、測定結果が不良と判定されたSMD5’’を不良品トレイ25まで搬送してここに収納させる。
【0060】
なお、図1(c)中、符号26は、校正用部品トレイである。校正用部品トレイ26には、校正用部品校正用部品4A〜4Dが収納されている。S404および後述するS409において実施する校正用部品4A〜4Dの電気特性(初期特性ないし経過特性)の測定時には、搬送機構20は、校正用部品トレイ26から校正用部品4A〜4Dを取り出したうえで治具2に対して搬入搬出する。したがって、搬送機構20を用いれば、SMD5や校正用部品4A〜4Dの電気特性の測定は完全に自動化することができる。
【0061】
なお、SMD5の測定作業に際しては、校正用部品4A〜4Dの測定時に用いられた治具2がそのまま用いられる。そのため、治具2の脱着作業を行う必要がない分、測定の手間が省略される。さらには、治具2の脱着に起因する同軸ケーブル3の破損等は全く生じない。さらには、治具2の脱着に伴った接続強度の変化は全く発生せず、そのため、接続強度の変化に起因する測定誤差の発生も全く見られない。
【0062】
フローチャートの説明に戻る。電気特性測定装置1によるSMD5の電気特性の測定業務が進行する期間中、所定の時間が経過したか否か、もしくは、電気特性測定装置1にドリフトが発生する程度の環境変化(温度変化等)が発生したか否かが、情報処理器1bで判断される(S407,S408)。
【0063】
そして、S407,S408で所定時間が経過しておらず、さらには環境変化も生じていないと判断する場合には、S406に戻ってSMD5の電気特性の測定業務を続行する。
【0064】
一方、S407,S408で所定時間が経過した、もしくは環境変化が生じたと判断する場合には、再度、校正用部品4A〜4Dの電気特性の測定が実施されて、校正用部品4A〜4Dの経過特性が測定される。測定に際しては、情報処理器1bで記憶されている初期対応関係に基づいて測定結果が校正される(S409)。
【0065】
校正用部品4A〜4Dの測定作業に際しては治具2がそのまま用いられる。そのため、治具2の脱着作業を行う必要がない分、測定の手間が省略される。さらには、治具2の脱着に起因する同軸ケーブル3の破損等は全く生じない。さらには、治具2の脱着に伴った接続強度の変化は全く発生せず、そのため、接続強度の変化に起因する測定誤差の発生も全く見られない。
【0066】
なお、径時判断や環境変化の判断は作業者自身が行ってもよいし、電気特性測定装置1が自動的に実施してもよい。電気特性測定装置1が自動的に判断する場合には、タイマや環境変化の検知センサを電気特性測定装置1に設けておき、情報処理器1bにより判断を下すように構成すればよい。
【0067】
S409で測定された校正用部品4A〜4Dの経過特性は情報処理器1bに入力される。情報処理器1bでは、校正用部品4A〜4Dの経過特性が入力されると、予め記憶しておいた校正用部品4A〜4Dの初期特性を呼び出して、両特性を比較する(S410)。
【0068】
S410で、両特性が一致する場合、情報処理器1bは、電気特性測定装置1の測定にドリフトが生じていないと判断する。そして、S406に戻ってSMD5の電気特性の測定を継続する。
【0069】
S410で両特性が一致せず、ドリフトが発生したと判断すると場合、情報処理器1bは、電気特性測定装置1の測定にドリフトが生じたと判断する。
【0070】
S410で両特性が一致しないと判断する場合、情報処理器1bは、経過特性が初期特性に一致する対応関係の算定(誤差要因の同定)を実施する。対応関係の算定は、前述した初期対応関係の算定と同様、2ポート補正(SOLT補正法)といった周知の校正方法により実施される(S411)。算定された対応関係は、情報処理器1bに記憶される(S412)。
【0071】
S412で対応関係が算定されたのち、電気特性測定装置1は、S406に戻ってSMD5の電気特性の測定を継続する。その際、測定装置本体1aは、情報処理器1bから初期対応関係と対応関係とを読み出し、読み出した両対応関係に基づいて測定結果を複次校正する(両誤差要因の影響を計算により取り除く)ことで、正確な測定結果を導き出す。
【0072】
電気特性測定装置1では、以上説明したS406〜S412の操作を繰り返すことで、SMD5の測定結果を常時正確に校正する。このようにして実施するSMD5の測定結果の校正精度を図5を参照して説明する。図5において、一点鎖線は、初期対応関係および対応関係に基づいた両校正を全く実施しない測定値のままのデータである。点線は、電気特性測定装置1の測定ドラフトが生じない状態で初期対応関係に基づいて校正を実施した校正値である。実線は、電気特性測定装置1の測定ドラフトが生じた状態で初期対応関係および対応関係の両対応関係に基づいて複次校正を実施した校正値である。
【0073】
図5に示すように、初期対応関係および対応関係に基づいて複次校正を実施した補正値は、電気特性測定装置1の初期測定値、すなわち、初期対応関係に基づいて校正を実施した補正値にほとんど一致している。これは、電気特性測定装置1に生じる測定ドラフトをほぼ完全に校正していることを示している。さらには、電気特性測定装置1では校正精度を高い状態で持続できることを示している。
【0074】
なお、本実施形態においては、測定装置本体1aと情報処理器1bと搬送機構20とから請求項における第1の手段の一例が構成され、情報処理器1bから第2の手段の一例が構成され、測定装置本体1aと情報処理器1bと搬送機構20とから第3の手段の一例が構成され、情報処理器1bから第4の手段の一例が構成され、情報処理器1bから第5の手段の一例が構成され、測定装置本体1aと情報処理器1bと搬送機構20とから第6の手段の一例が構成され、情報処理器1bから第7の手段の一例が構成され、情報処理器1bから第8の手段の一例が構成され、搬送機構20から第9の手段の一例が構成されている。
【0075】
以上、説明した実施の形態では、初期特性を、電気特性測定装置1で測定して記憶する構成とした。しかしながら、電気特性測定装置1においては、同軸ケーブル3の同軸コネクタ3bを校正面としている。そのため、複数の電気特性測定装置1において同一もしくは同等の標準器10A〜10Cを用いて校正を実施しそれらの同軸コネクタ3bを校正面とすると、各電気特性測定装置1の間で校正面を共通化することが可能となる。そうすると、上述した初期特性を各電気特性測定装置1で共通化することが可能となって、各電気特性測定装置1それぞれで初期特性を測定する必要がなくなる。
【0076】
すなわち、各電気特性測定装置1の情報処理器1bを互いに相互通信可能に接続したうえで、いずれか一つの電気特性測定装置1で初期特性を測定してその初期特性をその電気特性測定装置1の情報処理器1bに記憶しておく。そうすれば、他の電気特性測定装置1では、初期特性の測定を実施する必要がなくなる。その場合には、測定を実施した他の電気特性測定装置1の情報処理器1bから初期特性をダウンロードすれば事足りる。これにより、校正作業がさらに容易になる。
【0077】
なお、上述した実施の形態では、S407やS408における径時判断や環境変化判断に基づいて経過特性の測定の必要性を判断していた。この他、電気特性測定装置1の起動時に強制的に経過特性の測定を実施してもよい。また、次のよにしてもよい。すなわち、SMD5の測定結果の分布状態を予め調査して記憶したうえで、SMD5の測定結果の分布状態を常時算出する。そして、算出した分布状態と記憶している分布状態とを比較し、算出した分布状態が記憶している分布状態から逸脱していると判断すると、経過特性の測定を実施するようにしてもよい。
【0078】
また、上述した実施の形態では、時間経過もしくは環境変化に基づいて、対応関係の設定(再設定)を実施するとした(S407〜S412)。しかしながら、この他、次のようにしてもよい。
【0079】
すなわち、まず、校正用部品4A〜4Dを用いた対応関係の設定(再設定)を行うか否かを判定する判断部品を設ける。そして、治具2に判断部品を実装した状態で電気特性を測定して情報処理器1bで記憶しておく。このような準備を行ったうえで、定期的に判断部品の電気特性を測定して、測定結果が判断部品初期特性に一致するか否かをみる。そして、一致する場合は、電気特性測定装置1の測定にドラフトが生じていないと判断してSMD5の測定を継続する。一方、一致しない場合は、電気特性測定装置1の測定にドラフトが生じていると判断して、対応関係の設定(再設定:S407〜S412)を実施する。
【0080】
なお、上述した対応関係の設定方法においては、判断部品を用いることなく無実装状態(擬似オープン状態)の治具2の電気特性を測定して、その測定結果を、上記判断部品の測定結果としてもよい。そうすれば、判断部品を省略できる分、手間がかからない。
【0081】
また、上述した実施の形態では、初期対応関係を算定していた。しかしながら、本発明は、必ずしも初期対応関係を算定する必要がなく、その算定を省略することもできる。以下、説明する。
【0082】
本発明は、
・上述した対応関係を算定して記憶し、その対応関係に基づいてSMD5の測定値を校正する、
・経過特性が初期特性から変化すると、変化した経過特性と初期特性に基づいて新たな対応関係を算定して記憶する、
という工程を有することに基本的な特徴を有している。
【0083】
上述した実施の形態において、初期対応関係の算定と記憶とを実施したのは、同軸ケーブル3の同軸コネクタ3b(電気特性測定装置1の同軸接続面)を校正面とするためである。同軸コネクタ3bを校正面とすれば、校正の精度がさらに向上するうえに次のような利点がある。すなわち、同一の標準器10A〜10Cを用いて初期対応関係を算定すれば、複数の電気特性測定装置1で、その校正面を共通化することができる。これにより、複数の電気特性測定装置1で初期特性データを共有化することができ、複数の電気特性測定装置1で測定システムを構築する場合に非常に都合がよい。しかしながら、単一の電気特性測定装置1でSMD5の測定を実施する等の場合には、必ずしも初期対応関係を算定して記憶しなくても、高精度の測定校正を実施することができる。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、非同軸電子部品の測定装置の測定校正において、校正精度を高く維持した状態で、その手間の省略と、装置の破損防止と、測定の自動化の推進とを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の電気特性測定装置の構成、およぞその校正方法の説明に供する装置構成図である。
【図2】校正用部品の構成を示す外観斜視図である。
【図3】測定対象であるSMDの構成を示す外観斜視図である。
【図4】実施の形態の校正方法のフローチャートである。
【図5】実施の形態の校正方法により校正した結果を示す線図である。
【図6】誤差要因を表現する誤差モデルの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 電気特性測定装置 1a 測定装置本体 1b 情報処理器
1c 同軸端子 2 治具 2a 誘電体基板
2b マイクロストリップライン 2c グランドパターン
2d 同軸コネクタ 3 同軸ケーブル 3a 同軸コネクタ
3b 同軸コネクタ 4A〜4C 校正用部品 4a 信号用端子電極
4b 接地用端子電極 5 SMD 5a 信号用端子電極
5b 接地用端子電極 10A〜10C 標準器 20 搬送機構
21 搬送アーム 22 部品吸引保持部 23 トレイ
24 良品トレイ 25 不良品トレイ 26 校正用部品トレイ

Claims (9)

  1. 同軸接続面を有し、この同軸接続面に、非同軸接続面を有する治具を接続したうえで、前記非同軸接続面に非同軸電子部品を接続し、この状態で前記非同軸電子部品の電気特性を測定する電気特性測定装置の測定誤差校正方法であって、
    前記同軸接続面に前記治具を接続したうえで、前記非同軸接続面に非同軸電子部品からなる校正用部品を接続し、この状態で前記校正用部品の電気特性を初期特性として測定する工程と、
    前記初期特性を記憶する工程と、
    所定時間経過後、もしくは装置内外に何らかの変化が生じた時点で、前記非同軸接続面に前記校正用部品を再度接続し、この状態で前記校正用部品の電気特性を経過特性として測定する工程と、
    前記初期特性を記憶先から呼び出したうえで、前記経過特性と前記初期特性とを比較し、両特性が一致しない場合には前記経過特性を前記初期特性に一致させる対応関係を算定する工程と、
    前記対応関係が算定されている状態で前記非同軸電子部品の測定を行う場合には、その測定結果を前記対応関係に基づいて補正する工程とを、
    含むことを特徴とする電気特性測定装置の測定誤差校正方法。
  2. 請求項1に記載の電気特性測定装置の測定誤差校正方法において、
    前記校正用部品として、互いに電気特性の異なる複数の非同軸電子部品を用いる、
    ことを特徴とする電気特性測定装置の測定誤差校正方法。
  3. 請求項1または2に記載の電気特性測定装置の測定誤差校正方法において、
    前記初期特性を測定する前工程として、前記同軸接続面に、既知の電気特性を有する同軸電子部品からなる標準器を接続した状態で、この標準器の電気特性を測定する工程と、
    測定した前記標準器の電気特性を前記既知の電気特性に一致させる初期対応関係を算定することで、前記同軸接続面を校正面にする工程とを、
    さらに含み、
    前記非同軸電子部品の測定結果の補正工程において、前記非同軸電子部品の測定結果を、前記初期対応関係と前記対応関係とに基づいて補正する、
    ことを特徴とする電気特性測定装置の測定誤差校正方法。
  4. 請求項3に記載の電気特性測定装置の測定誤差校正方法において、
    前記標準器として、互いに電気特性の異なる複数の同軸電子部品を用いる、
    ことを特徴とする電気特性測定装置の測定誤差校正方法。
  5. 請求項3または4に記載の電気特性測定装置の測定誤差校正方法において、
    前記校正用部品の初期特性を測定する工程に替えて、前記校正面に前記治具を介して接続された前記校正用部品の初期特性を記憶している外部の記憶装置から初期特性を取り込む工程を、
    含むことを特徴とする電気特性測定装置の測定誤差校正方法。
  6. 同軸接続面を有し、この同軸接続面に、非同軸接続面を有する治具を接続したうえで、前記非同軸接続面に非同軸電子部品を接続し、この状態で前記非同軸電子部品の電気特性を測定する電気特性測定装置であって、
    前記同軸接続面に接続された前記治具の前記非同軸接続面に非同軸電子部品からなる校正用部品を接続し、この状態で前記校正用部品の電気特性を初期特性として測定する第1の手段と、
    前記初期特性を記憶する第2の手段と、
    所定時間経過後、もしくは装置内外に何らかの変化が生じた時点で、前記非同軸接続面に前記校正用部品を再度接続し、この状態で前記校正用部品の電気特性を経過特性として測定する第3の手段と、
    前記初期特性を前記記録手段から呼び出したうえで、前記経過特性と前記初期特性とを比較し、両特性が一致しない場合には前記経過特性を前記初期特性に一致させる対応関係を算定する第4の手段と、
    前記対応関係が算定されている状態で前記非同軸電子部品の測定を行う場合には、その測定結果を前記対応関係に基づいて補正する第5の手段とを、
    有することを特徴とする電気特性測定装置。
  7. 請求項6に記載の電気特性測定装置において、
    前記同軸接続面に既知の電気特性を有する同軸電子部品からなる標準器を接続した状態で、この標準器の電気特性を測定する第6の手段と、
    測定した前記標準器の電気特性を前記既知の電気特性に一致させる初期対応関係を算定することで、前記同軸接続面を校正面にする第7の手段とを、
    さらに有し、
    前記第5の手段は、前記非同軸電子部品の測定結果を、前記初期対応関係と前記対応関係とに基づいて補正するものである、
    ことを特徴とする電気特性測定装置。
  8. 請求項7に記載の電気特性装置において、
    前記第1の手段に替えて、前記校正面に前記治具を介して接続された前記校正用部品の初期特性を記憶している外部の記憶装置から初期特性を取り込む第8の手段を、
    有することを特徴とする電気特性測定装置。
  9. 請求項6ないし8のいずれかに記載の電気特性測定装置において、
    前記同軸接続面に接続された前記治具に前記校正用部品を着脱自在に装着する第9の手段を、
    さらに有することを特徴とする電気特性測定装置。
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