JP2004309111A - 低NOxバーナ - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼炉、例えば、工業用の燃焼炉において、高温で燃焼させる場合、又は蓄熱体等を用いて燃焼用空気を高温に予熱して燃焼させる場合に、排気ガス中に含まれるNOxの量を低減させることが可能な低NOxバーナを提供する。
【解決手段】バーナ本体6と、燃料を供給するための燃料ノズル2とを備えた低NOxバーナであって、バーナ本体6が、その前端面14に、燃料ノズル2から供給された燃料11をバーナ本体6の前端面14の中心から前端面14の周囲に向けて噴射する複数の燃料供給孔3を有し、かつ燃料供給孔3が位置するバーナ本体6の前端面14の中心から離れた位置で、燃料供給孔3から噴射される燃料噴流と交差しない位置に、バーナ本体6の中心軸と平行な方向に空気12を噴射する複数の空気供給孔5を有することを特徴とする低NOxバーナ1。
【選択図】図1

Description

本発明は、低NOxバーナに関する。さらに詳しくは、燃焼炉、例えば、工業用の燃焼炉において、高温で燃焼させる場合、又は蓄熱体等を用いて燃焼用空気を高温に予熱して燃焼させる場合に、排気ガス中に含まれるNOxの量を低減させることが可能な低NOxバーナに関する。
従来、工業炉から排出される排気ガス中に含まれるNOxによる大気汚染が深刻な状況となっており、その対策の一つとして、二段燃焼、濃淡燃焼、又は排ガス再循環燃焼等のNOx低減法を備えた様々な低NOxバーナが開発されてきた。周知のとおり燃焼によるNOx生成の主要因は温度であり、燃焼炉温度が高い程、排ガス中のNOxは増加する。
また近年、工業用の燃焼炉等から排出されるCO2量の削減を目的として、蓄熱体を利用して燃焼排気ガスの熱を回収し、加熱された蓄熱体内を燃焼用空気が通過する構成とすることによって、燃焼用空気を予熱した状態で燃焼炉内に供給し、燃料と混合させて燃焼させる蓄熱式バーナ等が用いられているが、一般に燃焼用空気は1000℃程度の高温になるため、常温空気による燃焼と比較すると、火炎温度が高くなり、その結果排気ガス中のNOxの量も増加する傾向にある。
このため、CO2の量を減少させつつ、燃焼排気ガス中に含まれるNOxの量を減少させる炉内燃焼方法や蓄熱燃焼装置が提案されている(例えば、特許文献1又は2参照)。
このような燃焼方法においては、燃料及び燃焼用空気が、燃焼炉内に供給されて直ぐに混合することがないように、互いに供給位置を離した状態で平行に供給し、燃料と燃焼用空気との急激な混合を抑制するとともに、燃焼により生じる燃焼排気ガスを巻き込ませて混合気体とさせることで、酸素濃度の低い状態で燃焼させることにより、排気ガス中のNOxの量を低減させるものである。
特公平7−26730号公報 特開平8−49836号公報
しかしながら、例えば、工業炉のうち比較的炉内温度が高くなる窯業炉等においては、従来の低NOxバーナを用いたとしてもNOxの量を十分に低減することができず、問題となっていた。また、蓄熱体を備えた蓄熱式バーナを用いた燃焼炉においては、上述した方法を用いたとしても、NOxの量を十分に低減することができず、燃焼用空気の予熱温度を制限することや、脱硝装置等を付帯させる等の対策を講じなければならず、燃焼効率が低下して燃料の消費量が増加することや、NOx除去に新たなエネルギーを要することから、目的のCO2削減が十分に達成できないという問題があった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、燃焼炉、例えば、工業用の燃焼炉において、高温で燃焼させる場合、又は蓄熱体等を用いて燃焼用空気を高温に予熱して燃焼させる場合に、排気ガス中に含まれるNOxの量を低減させることが可能な低NOxバーナを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、以下の低NOxバーナを提供するものである。
[1] バーナ本体と、燃料を供給するための燃料ノズルとを備えた低NOxバーナであって、前記バーナ本体が、その前端面に、前記燃料ノズルから供給された前記燃料を前記前端面の中心から前記前端面の周囲に向けて噴射する複数の燃料供給孔を有し、かつ前記燃料供給孔が位置する前記前端面の中心から離れた位置で、前記燃料供給孔から噴射される燃料噴流と交差しない位置に、前記バーナ本体の中心軸と平行な方向に空気を噴射する複数の空気供給孔を有することを特徴とする低NOxバーナ。
[2] 前記空気供給孔の上流側に蓄熱体をさらに備えた前記[1]に記載の低NOxバーナ。
[3] 前記燃料ノズルが、前記バーナ本体の前記前端面の中心に、その先端部が前記バーナ本体の前記前端面から外方に突き出るように配置されるとともに、前記燃料供給孔が前記燃料ノズルの先端部の側壁に、前記バーナ本体の中心軸と垂直な方向に貫通して配設された前記[1]又は[2]に記載の低NOxバーナ。
[4] 前記空気を供給するための空気ノズルをさらに備え、前記空気ノズルが、前記バーナ本体の前記前端面から外方に突き出るように配置されるとともに、前記空気ノズルの先端部の開口が前記空気供給孔となる前記[1]〜[3]のいずれかに記載の低NOxバーナ。
[5] 前記燃料ノズルの外周側に、その先端部が前記バーナ本体の前記前端面から内方に引き込まれた状態で配置された、低温時燃焼用の前記燃料を供給するための低温時燃焼用燃料ノズルと、前記低温時燃焼用燃料ノズルの外周側に、その先端部が前記バーナ本体の前記前端面から内方に引き込まれた状態で配置された、補助空気を供給するための補助空気ノズルとをさらに備え、前記低温時燃焼用燃料ノズルの前記先端部の開口が、前記低温時燃焼用燃料ノズルから供給された低温時燃焼用の前記燃料を前記バーナ本体の中心軸と平行な方向に噴射する低温時燃焼用燃料供給孔となるとともに、前記補助空気ノズルの前記先端部の開口が、前記補助空気ノズルから供給された前記補助空気を噴射する補助空気供給孔となる前記[1]〜[4]のいずれかに記載の低NOxバーナ。
[6] 前記燃料ノズルの内周側に配置された低温時燃焼用の前記燃料を供給するための低温時燃焼用燃料ノズルと、前記燃料ノズルの外周側に配設された、補助空気を供給するための補助空気ノズルとをさらに備えるとともに、前記バーナ本体が、その前記前端面に、前記低温時燃焼用燃料ノズルから供給された低温時燃焼用の前記燃料を前記バーナ本体の中心軸と平行な方向に噴射する低温時燃焼用燃料供給孔と、前記補助空気ノズルから供給された前記補助空気を噴射する補助空気供給孔とを有し、前記前端面近傍の燃焼雰囲気における所定の温度で、前記燃料ノズルと前記低温時燃焼用燃料ノズルとで前記燃料の供給の切り換えが可能な前記[1]〜[4]のいずれかに記載の低NOxバーナ。
[7] 前記バーナ本体の前記前端面に、前記燃料供給孔から噴射される前記燃料噴流の流路と、前記低温時燃焼用燃料供給孔から噴射された燃料噴流により生ずる低温燃焼火炎の保炎を行うための保炎空間とを有する筒状の保炎ブロックをさらに備えた前記[6]に記載の低NOxバーナ。
[8] 前記保炎ブロックを構成する前記保炎空間の形状が円柱状である前記[7]に記載の低NOxバーナ。
[9] 前記補助空気を、前記バーナ本体の中心軸と平行な方向、又は前記バーナ本体の中心軸と平行な方向から、前記バーナ本体の中心軸に垂直な断面における前記バーナ本体の中心軸を中心とする円の円周接線方向に30°以下の角度で傾けた方向に噴射する前記[5]〜[8]のいずれかに記載の低NOxバーナ。
[10] 前記保炎ブロックを構成する前記保炎空間の、前記バーナ本体の中心軸に垂直な断面における直径に対する、前記保炎空間の高さの割合が、1.5〜2である前記[8]又は[9]に記載の低NOxバーナ。
[11] 前記補助空気供給孔が、前記バーナ本体の前記前端面の、前記低温時燃焼用燃料供給孔の外方に、複数分散して配設された前記[5]〜[10]のいずれかに記載の低NOxバーナ。
[12] 前記低温時燃焼用燃料供給孔の内径に対する、前記空気供給孔と前記低温時燃焼用燃料供給孔との間隔の割合が、15〜20である前記[5]〜[11]のいずれかに記載の低NOxバーナ。
[13] 前記燃料ノズルの外周側に配設された補助空気を供給するための補助空気ノズルをさらに備えるとともに、前記補助空気ノズルの前記バーナ本体の前記前端面側の先端部に、前記前端面にて、前記補助空気ノズルから供給された前記補助空気を噴射する補助空気供給孔を有する保炎板をさらに備え、前記燃料ノズルと前記保炎板とが一体で前記バーナ本体の中心軸に沿って移動可能な前記[1]〜[4]のいずれかに記載の低NOxバーナ。
[14] 前記燃料ノズルの外周側に配設された補助空気を供給するための補助空気ノズルをさらに備えるとともに、前記補助空気ノズルの前記バーナ本体の前記前端面側の先端部に、前記前端面にて、前記補助空気ノズルから供給された前記補助空気を噴射する補助空気供給孔を有する保炎板をさらに備え、前記補助空気ノズルが前記バーナ本体の中心軸に沿って移動可能な前記[1]〜[4]のいずれかに記載の低NOxバーナ。
[15] 前記補助空気を、前記バーナ本体の中心軸と平行な方向、又は前記バーナ本体の中心軸と平行な方向から、前記バーナ本体の中心軸に垂直な断面における前記バーナ本体の中心軸を中心とする円の円周接線方向に30°以下の角度で傾けた方向に噴射する前記[13]又は[14]に記載の低NOxバーナ。
本発明の低NOxバーナによれば、燃焼炉、例えば、工業用の燃焼炉において、高温で燃焼させる場合、又は蓄熱体等を用いて燃焼用空気を高温に予熱して燃焼させる場合において、排気ガス中に含まれるNOxの量を低減させることができる。
以下、図面を参照して、本発明の低NOxバーナの実施の形態について詳細に説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
まず、本発明の低NOxバーナの一の実施の形態について、図1(a)及び図1(b)を用いて説明する。図1(a)及び図1(b)は、本実施の形態の低NOxバーナを模式的に示す説明図であって、図1(a)は断面図、図1(b)は平面図である。
本実施の形態の低NOxバーナ1は、バーナ本体6と、燃料を供給するための燃料ノズル2とを備えた低NOxバーナであって、バーナ本体6が、その前端面14に、燃料ノズル2から供給された燃料11をバーナ本体6の前端面14の中心から前端面14の周囲に向けて噴射する複数の燃料供給孔3を有し、かつ燃料供給孔3が位置するバーナ本体6の前端面14の中心から離れた位置で、燃料供給孔3から噴射される燃料噴流と交差しない位置に、バーナ本体6の中心軸と平行な方向に空気12を噴射する複数の空気供給孔5を有することを特徴とする。
このように構成することによって、燃焼炉、例えば、工業用の燃焼炉において、高温で燃焼させる場合、又は蓄熱体等を用いて燃焼用空気を高温に予熱して燃焼させる場合に、排気ガス中に含まれるNOxの量を低減させることができる。
また、本実施の形態においては、燃料11を供給するための燃料ノズル2が、バーナ本体6の前端面14の中心に、その先端部がバーナ本体6の前端面14から外方に突き出るように配置されるとともに、燃料供給孔3が燃料ノズル2の先端部の側壁にバーナ本体6の中心軸と垂直な方向に貫通して配設された低NOxバーナ1について説明するが、燃料ノズル2の形状等はこれに限定されるものではない。
さらに、本実施の形態においては、空気12を供給するための空気ノズル4をさらに備え、空気ノズル4が、バーナ本体6の前端面14から外方に突き出るように配置され、空気ノズル4の先端部の開口が空気供給孔5となる低NOxバーナ1について説明するが、空気ノズル4は必ずしも必要なものではなく、また、空気ノズル4の形状等もこれに限定されるものではない。
この低NOxバーナ1は、燃焼炉内温度又は燃焼空気温度が十分に高温であり、かつ燃焼排気ガスを含んだ燃料11と空気12との混合気の温度が自着火温度以上である場合に、特に好適に用いることができる低NOxバーナ1である。供給する際の空気12の温度は必ずしも自着火温度以上である必要はなく、供給する際の空気12が常温から自着火温度未満の温度であっても、燃焼炉内が十分に高温であれば、燃焼炉内に供給した後に混合気体の温度は自着火温度以上になり燃焼を実現することができる。
また、本実施の形態においては、空気供給孔5の上流側に蓄熱体9をさらに備えた蓄熱式の低NOxバーナ1について説明するが、特に、この蓄熱式の低NOxバーナ1に限定されることはなく、蓄熱体9を備えていない単なる低NOxバーナ1であってもよい。
本実施の形態においては、燃料ノズル2及び空気ノズル4が、耐熱性の優れた耐火レンガ、耐火キャスタブル等の材料からなるバーナ本体6に固定されおり、このバーナ本体6がバーナケース8に覆われるように構成されている。
本実施の形態においては、燃料ノズル2及び空気ノズル4の材料としては、耐熱性に優れることから、ステンレス、Ni基合金等の耐熱合金、又はムライト、再結晶SiC、Si−SiC等のセラミックスを好適に用いることができる。
燃料ノズル2は、供給する燃料11の流路となるとともに、燃焼炉内に燃料ノズル2の燃料供給孔3から燃料11を噴射して供給するものであり、LNG供給元ラインやLPGボンベ等に接続して用いることが好ましい。
また、空気ノズル4は、供給する空気12の流路となるとともに、燃焼炉内に空気12を噴射して供給するものであり、送風機等に接続して用いることが好ましい。また、本実施の形態においては、蓄熱体9を備えた蓄熱式の低NOxバーナ1であることから、この空気ノズル4は、排気ラインとしても用いられる。空気ノズル4から連通する空気流出入口13に、空気12の供給と燃焼排気ガスの排気とを切り換え可能な切り換え弁等を設置し、空気12の供給側に上述した送風機等を接続し、燃焼排気ガスの排気側に排風機等を接続して、燃焼炉内に対になるように二以上の低NOxバーナ1を配置する。一方の低NOxバーナ1の空気ノズル4から空気を供給する際には、他方の低NOxバーナ1の空気ノズル4にて排気を行い、これらを一定周期、例えば、60〜120秒間隔で切り換える。この際、排気ラインとなる空気ノズル4に配設された蓄熱体9は、燃焼排気ガスの熱により加熱される。一方、空気12を供給する側の空気ノズル4に配設された蓄熱体9は、燃焼排気ガスを排気した際に十分に加熱されているために、蓄熱された熱を用いて空気12を予熱して燃焼炉内に供給する。このように蓄熱式の低NOxバーナ1を用いた燃焼においては、燃焼用の空気12を燃焼排気ガスの熱を用いて予熱してから燃焼炉内に供給することで、燃焼に必要とされる熱エネルギーを低減させることができ、燃焼に用いる燃料11の量を減少させることが可能となり、省エネルギーを実現することができるとともに、燃焼炉から排出されるCO2の総量を減少させることができる。
供給された燃料11を完全に燃焼させるためには、供給する燃料11の量及び種類に応じて、必要とされる空気12の量が決定される。一般的には、燃焼するために必要とされる燃料11の量に比べて、より大量の空気12が必要とされ、具体的には、供給される燃料11の種類によっても異なるが、例えば、燃料11をメタン(CH4)とした場合、燃料11の体積の約10倍の量の空気12が必要となる。このため、燃料供給孔3及び空気供給孔5の大きさは、用いられる燃料11の種類や燃焼炉の大きさ等に応じて適宜決定することが好ましい。
また、蓄熱体9の材質及び構造については、特に限定されることはないが、供給される空気12及び燃焼排気ガスの流路中に配置されることから、圧力損失が低く、熱容量が大きく、さらに耐熱性に優れたものであることが好ましく、例えば、セラミックスからなり、流体の流路となる複数のセルを有するハニカム構造体等を好適例として挙げることができる。このようなハニカム構造体は、上述した特性を満足し得るものであり、送風機及び排風機等の能力を特別に上げずとも空気12の供給と燃焼排気ガスの排気とを容易に行うことができる。
ここで、実際に燃料が燃焼するまでの燃料11と空気12との流れについて説明する。まず、燃料11は、バーナ本体6の前端面14の中心からバーナ本体6の前端面14の周囲に向けて、噴射して供給される。この際、燃料11が実際に流れる周囲の雰囲気は、燃焼を終えた酸素が非常に希薄な燃焼排気ガスが充満されているため、この状態ではほとんど燃焼が進行せず、燃料11は部分的に熱分解を伴いながら、この燃焼を終えたガスにより希釈される。この際、供給された燃料11は、燃焼炉内の熱や高温となっている燃焼を終えた燃焼排気ガスにより自着火温度付近にまで加熱される。この供給された燃料11は、燃焼炉の外周部に達したところで流速が低下して燃焼炉内に拡散する。なお、本実施の形態においては、燃料ノズル2の先端部の側壁に、バーナ本体6の中心軸と垂直な方向に貫通した燃料供給孔3が配設された構成となっているが、燃料供給孔3は、バーナ本体6の中心軸にほぼ垂直な方向に配設されていればよい。
その後、この流速が低下した燃料11は、空気供給孔5から供給された空気12の流れに外方から巻き込まれ燃焼炉内の広い範囲にわたって混合される。上述したように、一般的に、燃料11を完全に燃焼させるためには、燃焼炉に供給された燃料11の量に比較して大量の空気12が供給されることから、大量に供給された空気12の流れが燃焼炉内の気体の流れを支配し、上述した流速が低下した燃料11が、その流れに巻き込まれることになる。そして、この際、燃焼を終えた酸素が非常に希薄な燃焼排気ガスをも含んで、燃料11と空気12とが混合されて燃焼するために、混合された気体における酸素の分圧が低くなっている。このため非常に緩慢な燃焼が実現する。即ち、局所的に激しく高温となる燃焼が起こらないために、結果としてNOxの生成が大幅に抑制されることになる。
本実施の形態においては、燃料供給孔3の位置が、バーナ本体6の前端面14に近すぎると、燃料噴流がバーナ本体6の前端面14からのせん断応力により失速してしまうために、燃料供給孔3の位置はバーナ本体6の前端面14より10〜30mm程度離すことが好ましい。
なお、燃料供給孔3は、本実施の形態に限定されるものではない。例えば、燃料ノズル2の先端部に任意の開口部を設け、その先端に、溝又は孔等によって燃料案内流路を形成したブロックを設け、その流路先端で最終的な燃料供給孔3としてもよい。
空気供給孔5は、単にバーナ本体6に貫通孔を設けた構成としてもよいが、燃料11の噴射方向の揺らぎ等により、空気供給孔5直後で燃料噴流と混合し燃焼してしまうことを避けるために、空気ノズル4により空気供給孔5をバーナ本体6の前端面14から20〜40mm程度突き出すことがより好ましい。
このように構成することによって、例えば、工業用の燃焼炉において、高温で燃焼させる場合、又は蓄熱体等を用いて燃焼用空気を高温に予熱して燃焼させる場合に、燃焼排気ガス中に含まれるNOxの量を低減させることができる。
また、本実施の形態の低NOxバーナ1に用いられる燃料11としては、通常のバーナに用いられている燃料11を好適に用いることができるが、特に、メタン、LNG及びLPG等の気体燃料であることが好ましい。このような気体燃料は、硫黄等の不純物をほとんど含んでおらず、また、含んでいたとしても容易に脱硫することができ、燃焼排気ガス中のSOx等を削減することができるとともに、燃焼効率に優れることから、排出するCO2を削減することができる。
また、本実施の形態の低NOxバーナ1においては、燃料ノズル2の周囲に、空気ノズル4が四個配置された構成となっているが、空気ノズル4の数はこれに限定されることはなく、例えば、図2に示すように、燃料ノズル2の周囲に、空気ノズル4が六個配置された構成の低NOxバーナ1であってもよく、燃料ノズル2の周囲に二個以上の空気ノズル4が配置されていればよい。
次に、本発明の低NOxバーナの他の実施の形態について、図3(a)及び図3(b)を用いて説明する。本実施の形態の低NOxバーナ20は、バーナ本体6と、燃料11を供給するための燃料ノズル2とを備えた低NOxバーナ20であって、バーナ本体6の前端面14に、燃料ノズル2から供給された燃料11をバーナ本体6の前端面14の中心からバーナ本体6の前端面14の周囲に向けて噴射する複数の燃料供給孔3を有し、かつ燃料供給孔3が位置するバーナ本体6の前端面14の中心から離れた位置で、燃料供給孔3から噴射される燃料噴流と交差しない位置に、バーナ本体6の中心軸と平行な方向に空気12を噴射する複数の空気供給孔5を有することを特徴とする。また、本実施の形態においては、図1(a)に示した低NOxバーナ1と同様に、燃料ノズル2が、バーナ本体6の前端面14の中心に、その先端部がバーナ本体6の前端面14から外方に突き出るように配置され、燃料ノズル2の先端部の側壁に、バーナ本体6の中心軸と垂直な方向に貫通した燃料供給孔3が配設されてなるとともに、空気12を供給するための空気ノズル4が、バーナ本体6の前端面14から外方に突き出るように配置され、空気ノズル4の先端部の開口が空気供給孔5となっている。なお、図1(a)に示した低NOxバーナ1を構成する各要素と同様に構成されたものについては、図1(a)と同一の符号を付して一部説明を省略する。
さらに、本実施の形態においては、燃料ノズル2の外周側に配設された、補助空気24を供給するための補助空気ノズル21をさらに備えるとともに、補助空気ノズル21のバーナ本体6の前端面14側の先端部に、前端面14にて補助空気24を噴出する、補助空気供給孔22を有する保炎板23をさらに備え、燃料ノズル2と保炎板23とが一体でバーナ本体6の中心軸に沿って移動可能に構成されている。
このように構成された低NOxバーナ20は、図1(a)に示した低NOxバーナ1と同様の作用、効果を有するとともに、燃焼開始直後のような燃焼炉内の温度が低く、燃料11と空気12との混合気体の温度が自着火温度未満である場合には、図4(a)に示すように、燃料ノズル2と保炎板23とを一体でバーナ本体6の中心軸に沿って、バーナ本体6の前端面14から内側に移動させることにより、補助空気ノズル21の内壁と保炎板23とで形成される領域にて、燃料供給孔3から供給される燃料11と補助空気供給孔22から供給させる補助空気24とを混合させて、過剰に燃料11を含む安定な一次燃焼25をさせて低温燃焼火炎を発生させ、さらに、この過剰に燃料11を含む一次燃焼25の前方で、一次燃焼25によって燃焼しきれずに余った燃料11と、空気ノズル4から供給された空気12とを混合させて二次燃焼26をさせる。このようにして二段階で燃焼をさせて、燃焼炉内の温度が十分に上昇した場合や、蓄熱体9(図3(a)参照)を備えた構成の低NOxバーナ20においてはその蓄熱体9(図3(a)参照)が十分に加熱された場合は、図4(b)に示すように、補助空気24の供給を停止又は燃料ノズル2と補助空気ノズル21とを保護するために必要最低限の量だけを供給し、全部又は大部分の空気12を空気ノズル4から供給することで、図1(a)に示した低NOxバーナ1と同様の緩慢燃焼を実現することができる。
また、本実施の形態においては、補助空気ノズル21から供給された補助空気24を、バーナ本体6の中心軸と平行な方向、又はバーナ本体6の中心軸と平行な方向から、バーナ本体6の中心軸に垂直な断面におけるバーナ本体6の中心軸を中心とする円の円周接線方向に30°以下の角度で傾けた方向に噴射することが好ましい。特に、補助空気24を、バーナ本体6の中心軸と平行な方向から、バーナ本体6の中心軸に垂直な断面におけるバーナ本体6の中心軸を中心とする円の円周接線方向に30°以下の角度で傾けた方向に噴射すると、補助空気ノズル21の内壁に補助空気24が衝突し、補助空気24の旋回流が形成されるために、さらに安定した一次燃焼を実現することができる。補助空気24を、バーナ本体6の中心軸と平行な方向から、バーナ本体6の中心軸に垂直な断面におけるバーナ本体6の中心軸を中心とする円の円周接線方向に30°以下の角度で傾けた方向に噴射するためには、図6(a)及び図6(b)に示すように、保炎板23に上述した角度で傾けた方向に補助空気供給孔22を穿設することで実現することができる。
また、図4(a)に示すように、燃料ノズル2と保炎板23とを一体でバーナ本体6の中心軸に沿って、バーナ本体6の前端面14から内側に移動させるのではなく、図5(a)に示すように、低NOxバーナ20において、燃料ノズル2の外周側に配設された補助空気24を供給するための補助空気ノズル21をさらに備えるとともに、補助空気ノズル21のバーナ本体6の前端面14側の先端部に、前端面14にて補助空気24を噴出する、補助空気供給孔22を有する保炎板23をさらに備え、補助空気ノズル21がバーナ本体6の中心軸に沿って移動可能な構成とし、燃焼開始直後のような燃焼炉内の温度が低く、燃料11と空気12との混合気体の温度が自着火温度未満である場合には、補助空気ノズル21をバーナ本体6の中心軸に沿って、バーナ本体6の前端面14から外側に移動させて、補助空気ノズル21の内壁と保炎板23とで形成される領域にて、燃料供給孔3から供給される燃料11と補助空気供給孔22から供給される補助空気24とを混合させて、過剰に燃料11を含む安定な一次燃焼25をさせる構成としてもよく、燃焼炉内の温度が十分に上昇した場合や、蓄熱体9(図3(a)参照)を備えた構成の低NOxバーナ20においてはその蓄熱体9(図3(a)参照)が十分に加熱された場合は、図5(b)に示すように、補助空気24の供給を停止又は燃料ノズル2と補助空気ノズル21とを保護するために必要最低限の量だけを供給し、全部又は大部分の空気12を空気ノズル4から供給することで、図1(a)に示した低NOxバーナ1と同様の緩慢燃焼を実現することができる。なお、図4(a)、図4(b)、図5(a)及び図5(b)において、図1(a)に示した低NOxバーナ1を構成する各要素と同様に構成されたものについては、図1(a)と同一の符号を付して一部説明を省略する。
このように構成することによって、燃焼開始直後のような燃焼炉内の温度が低く、燃料11と空気12との混合気体の温度が自着火温度未満であっても、補助空気24を用いて容易に燃焼させることができる。
また、図5(a)に示す低NOxバーナ20においても、補助空気ノズル21から供給された補助空気24を、バーナ本体6の中心軸と平行な方向、又はバーナ本体6の中心軸と平行な方向から、バーナ本体6の中心軸に垂直な断面におけるバーナ本体6の中心軸を中心とする円の円周接線方向に30°以下の角度で傾けた方向に噴射することが好ましい。このように構成することによって、図4(a)に示す低NOxバーナ20と同様の作用、効果を得ることができる。
次に、本発明の低NOxバーナの他の実施の形態について説明する。図7(a)及び図7(b)に示すように、本実施の形態の低NOxバーナ90は、バーナ本体6と、燃料11を供給するための燃料ノズル2とを備えた低NOxバーナ90であって、バーナ本体6の前端面14に、燃料ノズル2から供給された燃料11をバーナ本体6の前端面14の中心からバーナ本体6の前端面14の周囲に向けて噴射する複数の燃料供給孔3を有し、かつ燃料供給孔3が位置するバーナ本体6の前端面14の中心から離れた位置で、燃料供給孔3から噴射される燃料噴流と交差しない位置に、バーナ本体6の中心軸と平行な方向に空気12を噴射する複数の空気供給孔5を有するものである。
本実施の形態においては、燃料ノズル2の内周側に配置された低温時燃焼用の燃料11bを供給するための低温時燃焼用燃料ノズル15と、燃料ノズル2の外周側に配設された、補助空気24を供給するための補助空気ノズル21とをさらに備えるとともに、バーナ本体6が、その前端面14に、低温時燃焼用燃料ノズル15から供給された低温時燃焼用の燃料11bをバーナ本体6の中心軸と平行な方向に噴射する低温時燃焼用燃料供給孔16と、補助空気ノズル21から供給された補助空気24を噴射する補助空気供給孔22とを有し、前端面14近傍の燃焼雰囲気における所定の温度で、燃料ノズル2と低温時燃焼用燃料ノズル15とで燃料11の供給の切り換えが可能な低NOxバーナ90である。また、本実施の形態の低NOxバーナ90は、空気供給孔5の上流側に蓄熱体9をさらに備えたものである。
このように構成することによって、上述した図4(a)及び図5(a)に示した低NOxバーナ20と同様に、排気ガス中に含まれるNOxの量を低減させることができ、さらに、燃焼開始直後のような燃焼炉内の温度が低く、燃料11と空気12との混合気体の温度が自着火温度未満である場合には、低温時燃焼用の燃料11bを低温時燃焼用燃料ノズル15から供給するとともに、補助空気24を補助空気ノズル21から供給し、低温時燃焼用燃料ノズル15から供給された燃料11bと補助空気24とを混合させて安定な一次燃焼を実現することができる。従来の低NOxバーナにおいては、燃焼炉内の温度が、例えば、600℃以下の際には、低温時の不完全燃焼により、一酸化炭素(CO)が数100〜1000ppm程度発生することがあったが、本実施の形態においては、上述した構成とすることにより、少量かつ一定量の補助空気24で、最小燃料容量と最大燃料容量の比(ターンダウン)と、広い空気比範囲とにおいて安定した一次燃焼が可能となり、低温燃焼時のCOの発生量を減少させることができる。
また、本実施の形態においては、この安定な一次燃焼により、燃焼炉内の温度が十分に上昇した場合や、蓄熱体9が十分に加熱された場合は、燃料11の供給を、例えば、燃料11の供給系に設置された切り換えバルブ17等を用いて切り換えるとともに、補助空気24の供給を停止又は燃料ノズル2と低温時燃焼用燃料ノズル15と補助空気ノズル21とを保護するために必要最低限の量だけを供給し、全部又は大部分の空気12を空気ノズル4から供給することで、図1(a)に示した低NOxバーナ1と同様の緩慢燃焼を実現することができる。なお、図7(a)及び図7(b)において、図1(a)に示した低NOxバーナ1を構成する各要素と同様に構成されたものについては、図1(a)と同一の符号を付して一部説明を省略する。
図7(a)に示すように、低NOxバーナ90が蓄熱体9を備えた構成の場合は、通常の燃焼用の空気12と補助空気24との量を一定とすると、補助空気24の量が増えるほど蓄熱体9を通過する空気12の量が減ることとなり、熱回収率が低下する。本実施の形態においては、少量の補助空気24で安定した一次燃焼を実現することができることから、蓄熱体9を通過しない補助空気24の量を最低限に留めることができ、熱回収率を向上させることができる。
また、本実施の形態の低NOxバーナ90においては、バーナ本体6の前端面14に、燃料供給孔3から噴射される燃料噴流の流路19と、低温時燃焼用燃料供給孔16から噴射された燃料噴流により生ずる低温燃焼火炎の保炎を行うための保炎空間27とを有する筒状の保炎ブロック18をさらに備えたものであることが好ましく、上述した一次燃焼を、保炎ブロック18の保炎空間27で発生させることで、さらに安定した一次燃焼を実現することができる。
また、この保炎ブロック18を構成する保炎空間27の形状は円柱状であることが好ましく、さらに、保炎空間27が円柱状である場合には、保炎空間27の、バーナ本体6の中心軸に垂直な断面における直径に対する、保炎空間27の高さ、即ち、保炎空間27のバーナ本体6の中心軸方向における長さの割合が、1.5〜2であることが好ましい。保炎空間27の、バーナ本体6の中心軸に垂直な断面における直径に対する、保炎空間27の高さの割合が1.5未満であると、保炎空間27内に、保炎効果を有する、空気及び排気ガス等の気体の再循環が行われ難いために低温燃焼火炎の保炎を十分に行うことができないことがあり、上述した割合が2を超えると、保炎空間27内への燃焼炉内の空気の侵入が抑制されて、保炎空間27内が酸素不足になることがある。
本実施の形態においては、補助空気ノズル21から供給された補助空気24をバーナ本体6の中心軸と平行な方向、又はバーナ本体6の中心軸と平行な方向から、バーナ本体6の中心軸に垂直な断面におけるバーナ本体6の中心軸を中心とする円の円周接線方向に30°以下の角度で傾けた方向に噴射することが好ましく、特に、バーナ本体6の中心軸と平行な方向から、バーナ本体6の中心軸に垂直な断面におけるバーナ本体6の中心軸を中心とする円の円周接線方向に30°以下の角度で傾けた方向に噴射すると、保炎空間27を形成する保炎ブロック18の内壁に補助空気24が衝突し、補助空気24の旋回流が形成されるために、さらに安定した一次燃焼を実現することができる。図8(a)及び図8(b)に示すように、補助空気24を、上述した方向に噴射するためには、所定の角度で穿設された補助空気供給孔22を有する流路板を補助空気ノズル21の先端に配設することによって実現することができる。
また、バーナ本体6の前端面14にて、補助空気供給孔22と低温時燃焼用燃料供給孔16との位置が近すぎると、補助空気24により一次燃焼による低温燃焼火炎を吹き飛ばしてしまうことがあることから、図9(a)及び図9(b)に示すように、補助空気供給孔22が、バーナ本体6の前端面14の、保炎空間27に面する領域内の外周部近傍に、即ち、低温時燃焼用燃料供給孔16から極力離した外方に、複数分散して配設されることが好ましい。また、図10(a)及び図10(b)に示すように、環状の補助空気供給孔22が、バーナ本体6の前端面14の、保炎空間27に面する領域内の外周部近傍に配設された構成としてもよい。
また、図7(a)及び図7(b)に示すように、保炎ブロック18は、燃料供給孔3からバーナ本体6の前端面14の中心から前端面14の周囲に向けて噴射される燃料噴流の流路19を有していることから、燃料供給孔3から噴出される燃料11は、保炎ブロック18により噴射を妨げられることなく、所定の方向に噴射される。なお、保炎ブロック18は、バーナ本体6と同様の材料から構成されていることが好ましい。また、本実施の形態においては、その外周部に複数の溝が形成された保炎ブロック18が用いられており、バーナ本体6と保炎ブロック18との接続部における前述した溝が空気供給孔5となっている。
また、本実施の形態においては、低温時燃焼用燃料供給孔16の内径に対する、空気供給孔5と低温時燃焼用燃料供給孔16との間隔の割合が、15〜20であることが好ましい。低温時燃焼用燃料供給孔16の内径に対する、空気供給孔5と低温時燃焼用燃料供給孔16との間隔の割合が15未満であると、空気供給孔5が低温時燃焼用燃料供給孔16に近すぎるために低温燃焼火炎の温度が低下し、一次燃焼が不安定になることがある。また、上述した割合が20を超えると、低温時燃焼用燃料供給孔16から噴射される低温時燃焼用の燃料11の量が多い場合には、低温時燃焼用の燃料噴流近傍の酸素濃度が低下することがあり、一次燃焼が不安定になることがある。具体的な、低温時燃焼用燃料供給孔16の内径と、空気供給孔5と低温時燃焼用燃料供給孔16との間隔としては、例えば、低温時燃焼用燃料供給孔16の内径が4mmの場合は、空気供給孔5と低温時燃焼用燃料供給孔16との間隔が60〜80mmであることが好ましい。なお、空気供給孔5と低温時燃焼用燃料供給孔16との間隔は、空気供給孔5と低温時燃焼用燃料供給孔16との中心間の距離のことである。
また、本実施の形態においては、図11(a)及び図11(b)に示すように、燃料ノズル2の外周側に、その先端部がバーナ本体6の前端面14から内方に引き込まれた状態で配置された、低温時燃焼用の燃料11bを供給するための低温時燃焼用燃料ノズル15と、低温時燃焼用燃料ノズル15の外周側に、その先端部がバーナ本体6の前端面14から内方に引き込まれた状態で配置された、補助空気24を供給するための補助空気ノズル21とをさらに備え、低温時燃焼用燃料ノズル15の先端部の開口が、低温時燃焼用燃料ノズル15から供給された低温時燃焼用の燃料11bをバーナ本体6の中心軸と平行な方向に噴射する低温時燃焼用燃料供給孔16となるとともに、補助空気ノズル21の先端部の開口が、補助空気ノズル21から供給された補助空気24を噴射する補助空気供給孔22となるように構成された低NOxバーナ90であってもよい。なお、図11(a)に示す低NOxバーナ90においては、補助空気ノズル21の先端部の開口に保炎板23をさらに備えたものであり、この保炎板23に形成された孔が、実質的な補助空気供給孔22となっている。また、本実施の形態の低NOxバーナ90は、燃料ノズル2と低温時燃焼用燃料ノズル15とで燃料11の供給の切り換えを行う切り替えバルブ17を有している。図11(a)及び図11(b)に示す低NOxバーナ90において、図7(a)に示した低NOxバーナ90を構成する各要素と同様に構成されたものについては、図7(a)と同一の符号を付して一部説明を省略する。
このように構成することによって、図7(a)に示した保炎ブロック18を備えた低NOxバーナ90と同様に、炉内の温度が十分に上昇していない場合であっても、低温時燃焼用燃料ノズル15から供給された燃料11bと補助空気24とを、バーナ本体6の前端面14の内方に形成される空間にて混合させて安定な一次燃焼を実現することができる。さらに、図11(a)に示した低NOxバーナ90においては、バーナ本体6の前端面14の構成が、図7(a)に示した低NOxバーナ90と比較して簡便なものであるために、火炎と直接接触する前端面14の破損や劣化を軽減することが可能となる。
また、図11(a)に示す低NOxバーナ90における補助空気24を噴射する方向については、図7(a)に示した低NOxバーナ90と同様に構成されていることが好ましく、また、図11(a)に示す低NOxバーナ90における低温時燃焼用燃料供給孔16の内径に対する、空気供給孔5と低温時燃焼用燃料供給孔16との間隔の割合についても、図7(a)に示した低NOxバーナ90と同じであることが好ましい。このように構成することによって、さらに安定した一次燃焼を実現することができる。
さらに、本実施の形態においては、例えば、図12(a)及び図12(b)に示すように、バーナ本体6の前端面14が、燃料ノズル2を中心とする所定の領域がその底面となるような前端面14の内方に窪んだ凹部28を有するとともに、燃料ノズル2から燃料11を噴射する方向に沿って、前端面14の凹部28から前端面14の外方に放射状に配設された溝状の燃料案内流路29が形成されたものであってもよい。このように構成することによって、燃料ノズル2から噴射された燃料11が、燃料案内流路29を経由して前端面14の外方の周囲に向けて広がって緩慢燃焼を有効に実現することができるとともに、前端面14の凹部28が、低温時燃焼用の燃料11bと補助空気24との混合及び燃焼のための空間となり、安定した一次燃焼を実現することができる。なお、図12(a)及び図12(b)において、図11(a)に示した低NOxバーナ90を構成する各要素と同様に構成されたものについては、図11(a)と同一の符号を付して説明を省略する。また、図12(a)に示す低NOxバーナ90においては、低温時燃焼用燃料ノズル15と補助空気ノズル21とを備えた構成となっているが、これらについては必ずしも必要なものではなく、図1に示すような低NOxバーナ1の前端面14が、凹部28(図12a参照)と燃料案内流路29(図12(a)参照)を有するように構成されたものであってもよい。
これまでに説明したように、本実施の形態の低NOxバーナによれば、排気ガス中に含まれるNOxの量を低減させることができるとともに、低温燃焼時に安定した一次燃焼を実現することができ、COの排出量を削減することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
燃焼容量15kWの、図13(a)及び図13(b)に示すような形状の低NOxバーナ31を作製し、幅500mm×高さ500mm×長さ700mmの直方体の燃焼炉40に設置した。本実施例においては、燃焼に用いる燃料41はメタンとし、燃焼炉40内の温度を1400℃に維持するために約17NL/minで、燃料ノズル32の燃料供給孔33から供給した。また、燃焼用の空気42は、蓄熱体9(図1(a)参照)の代わりに電気炉を用いて、1200℃まで予熱し、空気ノズル34の空気供給孔35から燃焼炉40内に供給した。このようにして燃焼炉40内に供給した燃料41と空気42とを混合させて燃焼させた。
本実施例の低NOxバーナ31を用いて燃焼をさせた際に、燃料ノズル32の燃料供給孔33を基準点とし、燃焼中の燃焼炉40内の各所で温度を測定した。図14は、本実施例の低NOxバーナ31を燃焼させた際の燃焼炉40内の温度(℃)と、上述した基準点からの距離(mm)との関係を示すグラフであって、横軸は、上述した基準点から低NOxバーナ31の中心軸に垂直な方向(図13(a)におけるy方向)の距離(mm)を示し、縦軸は測定した温度(℃)を示す。また、図14におけるxは、上述した基準点から燃焼炉40の中心に向かう方向(図13(a)におけるx方向)の距離(mm)を示す。
(比較例1)
燃焼容量15kWの、図15(a)及び図15(b)に示すような形状の、空気/燃料単純直噴型のバーナ51を作製し、幅500mm×高さ500mm×長さ700mmの直方体の燃焼炉60に設置した。燃焼に用いる燃料61はメタンとし、燃焼炉60内の温度を1400℃に維持するために約17NL/minで、燃料ノズル52の燃料供給孔53から供給し、実施例1と同様に燃焼用の空気62を1200℃まで予熱してバーナ51の空気ノズル54の空気供給孔55から燃焼炉60内に供給し、供給した燃料61と空気62とを混合させて燃焼させた。
本比較例の空気/燃料単純直噴型バーナ51を用いて燃焼をさせた際に、燃料ノズル52の燃料供給孔53を基準点とし、燃焼中の燃焼炉60内の各所で温度を測定した。図16は、本比較例の空気/燃料単純直噴型のバーナ51を燃焼させた際の燃焼炉60内の温度(℃)と、上述した基準点からの距離(mm)との関係を示すグラフであって、横軸は、上述した基準点からバーナ51の中心軸に垂直な方向(図15(a)におけるy方向)の距離(mm)を示し、縦軸は測定した温度を(℃)示す。また、図16におけるxは、上述した基準点から燃焼炉60の中心に向かう方向(図15(a)におけるx方向)の距離(mm)を示す。
(比較例2)
燃焼容量15kWの、図17(a)及び図17(b)に示すような形状の、保炎機構をもつバッフル保炎型のバーナ71を作製し、幅500mm×高さ500mm×長さ700mmの直方体の燃焼炉80に設置した。燃焼に用いる燃料81はメタンとし、燃焼炉80内の温度を1400℃に維持するために約17NL/minで、燃料ノズル72の燃料供給孔73から供給し、実施例1と同様に燃焼用の空気82を1200℃まで予熱してバーナ71の空気ノズル74の空気供給孔75から燃焼炉80内に供給し、供給した燃料81と空気82とを混合させて燃焼させた。
本比較例の保炎機構をもつバッフル保炎型のバーナ71を用いて燃焼をさせた際に、燃料ノズル72の燃料供給孔73を基準点とし、燃焼中の燃焼炉80内の各所で温度を測定した。図18は、本比較例の保炎機構をもつバッフル保炎型のバーナ71を燃焼させた際の燃焼炉80内の温度(℃)と、上述した基準点からの距離(mm)との関係を示すグラフであって、横軸は、上述した基準点からバーナ71の中心軸に垂直な方向(図17(a)におけるy方向)の距離(mm)を示し、縦軸は測定した温度を(℃)示す。また、図18におけるxは、上述した基準点から燃焼炉80の中心に向かう方向(図17(a)におけるx方向)の距離(mm)を示す。
また、実施例1の低NOxバーナ31、比較例1のバーナ51及び比較例2のバーナ71において、燃焼炉内温度1400℃、空気温度1200℃の条件で、残存酸素濃度(%)に対する排気ガスに含まれるNOx濃度(15%O2換算値)を測定した。測定結果を図19に示す。図19は、残存酸素濃度(%)と、NOx濃度(15%O2換算値)との関係を示すグラフであって、横軸は残存酸素濃度(%)を示し、縦軸はNOx濃度(15%O2換算値)を示す。また、この排気ガスに含まれるCOの濃度はすべて100ppm以下であった。
図14、図16、図18及び図19に示すように、実施例1の低NOxバーナ31は、空気42の流れを遮断しないように燃料41を供給することにより、緩慢燃焼が実現した。燃焼炉内の温度分布測定では火炎のヒートスポットが完全に消失し、NOxの量が比較例1と比較して1/3程度にまで低減した。比較例1のバーナ51は、燃料61と空気62とをそれぞれ平行に燃焼炉内に噴射するため、緩慢燃焼が実現したが、NOxの量が最大で60ppmを超えるものであった。比較例2のバーナ71は、燃料81と高温の空気82とが保炎領域で激しく燃焼するため、火炎温度が高く、NOxの量は300ppmを超えるものであった。
(実施例2)
図20(a)及び図20(b)に示すような、燃料ノズル2から供給された燃料11をバーナ本体6の前端面14の中心から前端面14の周囲に向けて噴射する複数の燃料供給孔3を有し、かつ燃料供給孔3が位置する前端面14の中心から離れた位置で、燃料供給孔3から噴射される燃料噴流と交差しない位置に、バーナ本体6の中心軸と平行な方向に空気12を噴射する複数の空気供給孔5を有する低NOxバーナ20を製造した。本実施例の低NOxバーナ20は、燃料ノズル2の外周側に配設された補助空気24を供給するための補助空気ノズル21をさらに備えるとともに、補助空気ノズル21のバーナ本体6の前端面14側の先端部に、前端面14にて、補助空気ノズル21から供給された補助空気24を噴射する補助空気供給孔22を有する保炎板をさらに備え、補助空気ノズル21がバーナ本体6の中心軸に沿って移動可能なものである。本実施例においては、初期燃焼、即ち、燃焼炉内の温度が室温〜200℃の範囲においては、補助空気ノズル21の内径Dに対する、補助空気ノズル21の前端面14がら突き出した距離Hの割合(H/D)を、1.6とした。
(実施例3)
図21(a)及び図21(b)に示すような、燃料ノズル2から供給された燃料をバーナ本体6の前端面14の中心から前端面14の周囲に向けて噴射する複数の燃料供給孔3を有し、かつ燃料供給孔3が位置する前端面14の中心から離れた位置で、燃料供給孔3から噴射される燃料噴流と交差しない位置に、バーナ本体6の中心軸と平行な方向に空気を噴射する複数の空気供給孔5を有する低NOxバーナ90を製造した。本実施例の低NOxバーナ90は、燃料ノズル2の内周側に配置された低温時燃焼用の燃料を供給するための低温時燃焼用燃料ノズル15と、燃料ノズル2の外周側に配設された補助空気を供給するための補助空気ノズル21とをさらに備えるとともに、バーナ本体6が、その前端面14に、低温時燃焼用燃料ノズル15から供給された低温時燃焼用の燃料をバーナ本体6の中心軸と平行な方向に噴射する低温時燃焼用燃料供給孔16と、補助空気ノズル21から供給された補助空気を、バーナ本体6の中心軸と平行な方向に噴射する補助空気供給孔22とを有している。また、バーナ本体6の前端面14には、燃料供給孔2から噴射される燃料噴流の流路19と、低温時燃焼用燃料供給孔16から噴射された燃料噴流により生ずる低温燃焼火炎の保炎を行うための保炎空間27とを有する筒状の保炎ブロック18をさらに備えた構成とした。本実施例においては、保炎ブロック18を構成する保炎空間27の、バーナ本体6の中心軸に垂直な断面における直径Dに対する、保炎空間27の高さHの割合(H/D)を、1.6とした。また、本実施例においては、保炎ブロック18の外周部に複数の溝を形成し、バーナ本体6と保炎ブロック18との接続部における溝を空気供給孔5とした。
(実施例4)
補助空気供給孔が、補助空気ノズルから供給された補助空気を、バーナ本体の中心軸と平行な方向から、バーナ本体の中心軸に垂直な断面におけるバーナ本体の中心軸を中心とする円の円周接線方向に30°以下の角度で傾けた方向に噴射するように構成されている以外は、図21(a)及び図21(b)に示した低NOxバーナ90と同様に構成された低NOxバーナを製造した。
図20(a)に示した実施例2の低NOxバーナ20と、図21(a)に示した実施例3及び4の低NOxバーナ90との低温域での一次燃焼の安定性、即ち、各低NOxバーナ20,90の一次燃焼におけるCO排出量、及び一次燃焼の失火についての測定を行った。具体的には、燃焼条件として、燃料11はメタンを用い、燃焼炉内での常温空気による燃焼とし、燃焼炉内温度は実験中に変化するが室温〜200℃程度の範囲とした。二次燃焼に用いる空気12と補助空気24との和、即ち、総空気量は200NL/minで一定とし、補助空気24を10〜60NL/minの範囲内で所定の量に固定して供給し、燃料流量を1〜14NL/minの間で変化させた。各々の燃料条件で燃焼させ、失火しないかどうかを確認し、失火しない場合の燃焼排気に含まれるCO濃度(ppm)を測定した。図22に実施例2の低NOxバーナにおける燃料の流量(NL/min)と発生するCOの濃度(ppm)との関係を、図23に実施例3の低NOxバーナにおける燃料の流量(NL/min)と発生するCOの濃度(ppm)との関係を、図24に実施例4の低NOxバーナにおける燃料流量(NL/min)と発生するCO濃度(ppm)との関係をそれぞれ示す。実施例2においては、補助空気の流量を10、20、30、40及び60NL/minの5種類についての測定を行い、実施例3及び4においては、20、25及び30NL/minの3種類についての測定を行った。
図22に示すように、実施例2においては、固定した補助空気量で燃焼可能な燃料流量範囲は狭いが、補助空気流量と燃料流量の比が当量比に近い条件ではCO濃度は50ppm前後と低い値を示した。つまり燃料流量に応じて当量比に近い補助空気流量を設定することで、広い燃料流量範囲で安定燃焼が可能であった。
図23及び図24に示すように、実施例3及び4においては、補助空気を20〜30NL/min程度の少量で固定して供給した場合においても、非常に広い燃料流量範囲で燃焼が可能であった。特に、実施例3の低NOxバーナは、広い燃料流量範囲でCO濃度は100ppm前後と低かった。また、実施例4の低NOxバーナは、実施例3の低NOxバーナと比べて若干CO濃度が高い値を示したが、より広い範囲で燃焼が可能であった。
また、実施例3及び4の低NOxバーナにおいては、いずれも燃料流量が10NL/min以上でCO濃度が急激に増加する結果となったが、実際の燃焼炉での燃焼に用いる際には、燃料流量が10NL/min未満の状態で、炉内温度が700℃以上に上がるような条件で使用することにより、700℃以上では燃焼炉内全体の反応により生成されたCOを完全に燃焼させることができるため問題とならなくなる。
以上説明したように、本発明の低NOxバーナは、燃焼炉、例えば、工業用の燃焼炉において、高温で燃焼させる場合、又は蓄熱体等を用いて燃焼用空気を高温に予熱して燃焼させる場合において、排気ガス中に含まれるNOxの量を低減させることができる。
本発明の低NOxバーナの一の実施の形態を模式的に示す説明図であって、図1(a)は断面図、図1(b)は平面図を示す。 本発明の低NOxバーナの一の実施の形態において、燃料ノズルが六個設置された場合を示す平面図である。 本発明の低NOxバーナの他の実施の形態を模式的に示す説明図であって、図3(a)は断面図、図3(b)は平面図を示す。 図4(a)は、本発明の低NOxバーナの他の実施の形態における補助空気を用いた燃焼の状態を示す断面図であり、図4(b)は、本発明の低NOxバーナの他の実施の形態における補助空気の供給を停止又は減少させた際の燃焼の状態を示す断面図である。 図5(a)は、本発明の低NOxバーナの他の実施の形態における補助空気を用いた燃焼の状態を示す断面図であり、図5(b)は、本発明の低NOxバーナの他の実施の形態における補助空気の供給を停止又は減少させた際の燃焼の状態を示す断面図である。 本発明の低NOxバーナの他の実施の形態における補助空気供給孔を模式的に示す説明図であって、図6(a)は断面図、図6(b)は平面図である。 本発明の低NOxバーナの他の実施の形態を模式的に示す説明図であって、図7(a)は断面図、図7(b)は平面図を示す。 本発明の低NOxバーナの他の実施の形態における補助空気供給孔を模式的に示す説明図であって、図8(a)は断面図、図8(b)は平面図である。 本発明の低NOxバーナの他の実施の形態における補助空気供給孔を模式的に示す説明図であって、図9(a)は断面図、図9(b)は平面図である。 本発明の低NOxバーナの他の実施の形態における補助空気供給孔を模式的に示す説明図であって、図10(a)は断面図、図10(b)は平面図である。 本発明の低NOxバーナの他の実施の形態を模式的に示す説明図であって、図11(a)は断面図、図11(b)は平面図を示す。 本発明の低NOxバーナの他の実施の形態を模式的に示す説明図であって、図12(a)は断面図、図12(b)は平面図を示す。 本発明の実施例1の低NOxバーナを模式的に示す説明図であって、図13(a)は断面図、図13(b)は平面図を示す。 本発明の実施例1の低NOxバーナを燃焼させた際の燃焼炉内の温度(℃)と、上述した基準点との距離(mm)との関係を示すグラフである。 本発明の比較例1のバーナを模式的に示す説明図であって、図15(a)は断面図、図15(b)は平面図を示す。 本発明の比較例1のバーナを燃焼させた際の燃焼炉内の温度(℃)と、上述した基準点との距離(mm)との関係を示すグラフである。 本発明の比較例2の低NOxバーナを模式的に示す説明図であって、図17(a)は断面図、図17(b)は平面図を示す。 本発明の比較例2のバーナを燃焼させた際の燃焼炉内の温度(℃)と、上述した基準点との距離(mm)との関係を示すグラフである。 本発明の実施例1の低NOxバーナと、比較例1及び2のバーナを燃焼させた際の残存酸素濃度(%)と、NOx濃度(15%O2換算値)との関係を示すグラフである。 本発明の実施例2の低NOxバーナを模式的に示す説明図であって、図20(a)は断面図、図20(b)は平面図を示す。 本発明の実施例3の低NOxバーナを模式的に示す説明図であって、図21(a)は断面図、図21(b)は平面図を示す。 本発明の実施例2の低NOxバーナにおける、燃料の流量(NL/min)とCOの濃度(ppm)との関係を示すグラフである。 本発明の実施例3の低NOxバーナにおける、燃料の流量(NL/min)とCOの濃度(ppm)との関係を示すグラフである。 本発明の実施例4の低NOxバーナにおける、燃料の流量(NL/min)とCOの濃度(ppm)との関係を示すグラフである。
符号の説明
1…低NOxバーナ、2…燃料ノズル、3…燃料供給孔、4…空気ノズル、5…空気供給孔、6…バーナ本体、8…バーナケース、9…蓄熱体、11,11b…燃料、12…空気、13…空気流出入口、14…前端面、15…低温時燃焼用燃料ノズル、16…低温時燃焼用燃料供給孔、17…切り換えバルブ、18…保炎ブロック、19…流路、20…低NOxバーナ、21…補助空気ノズル、22…補助空気供給孔、23…保炎板、24…補助空気、25…一次燃焼、26…二次燃焼、27…保炎空間、28…凹部、29…燃料案内流路、31…低NOxバーナ、32…燃料ノズル、33…燃料供給孔、34…空気ノズル、35…空気供給孔、40…燃焼炉、41…燃料、42…空気、51…バーナ、52…燃料ノズル、53…燃料供給孔、54…空気ノズル、55…空気供給孔、60…燃焼炉、61…燃料、62…空気、71…バーナ、72…燃料ノズル、73…燃料供給孔、74…空気ノズル、75…空気供給孔、80…燃焼炉、81…燃料、82…空気、90…低NOxバーナ。

Claims (15)

  1. バーナ本体と、燃料を供給するための燃料ノズルとを備えた低NOxバーナであって、
    前記バーナ本体が、その前端面に、前記燃料ノズルから供給された前記燃料を前記前端面の中心から前記前端面の周囲に向けて噴射する複数の燃料供給孔を有し、かつ前記燃料供給孔が位置する前記前端面の中心から離れた位置で、前記燃料供給孔から噴射される燃料噴流と交差しない位置に、前記バーナ本体の中心軸と平行な方向に空気を噴射する複数の空気供給孔を有することを特徴とする低NOxバーナ。
  2. 前記空気供給孔の上流側に蓄熱体をさらに備えた請求項1に記載の低NOxバーナ。
  3. 前記燃料ノズルが、前記バーナ本体の前記前端面の中心に、その先端部が前記バーナ本体の前記前端面から外方に突き出るように配置されるとともに、前記燃料供給孔が前記燃料ノズルの先端部の側壁に、前記バーナ本体の中心軸と垂直な方向に貫通して配設された請求項1又は2に記載の低NOxバーナ。
  4. 前記空気を供給するための空気ノズルをさらに備え、前記空気ノズルが、前記バーナ本体の前記前端面から外方に突き出るように配置されるとともに、前記空気ノズルの先端部の開口が前記空気供給孔となる請求項1〜3のいずれかに記載の低NOxバーナ。
  5. 前記燃料ノズルの外周側に、その先端部が前記バーナ本体の前記前端面から内方に引き込まれた状態で配置された、低温時燃焼用の前記燃料を供給するための低温時燃焼用燃料ノズルと、前記低温時燃焼用燃料ノズルの外周側に、その先端部が前記バーナ本体の前記前端面から内方に引き込まれた状態で配置された、補助空気を供給するための補助空気ノズルとをさらに備え、
    前記低温時燃焼用燃料ノズルの前記先端部の開口が、前記低温時燃焼用燃料ノズルから供給された低温時燃焼用の前記燃料を前記バーナ本体の中心軸と平行な方向に噴射する低温時燃焼用燃料供給孔となるとともに、前記補助空気ノズルの前記先端部の開口が、前記補助空気ノズルから供給された前記補助空気を噴射する補助空気供給孔となる請求項1〜4のいずれかに記載の低NOxバーナ。
  6. 前記燃料ノズルの内周側に配置された、低温時燃焼用の前記燃料を供給するための低温時燃焼用燃料ノズルと、前記燃料ノズルの外周側に配設された、補助空気を供給するための補助空気ノズルとをさらに備えるとともに、
    前記バーナ本体が、その前記前端面に、前記低温時燃焼用燃料ノズルから供給された低温時燃焼用の前記燃料を前記バーナ本体の中心軸と平行な方向に噴射する低温時燃焼用燃料供給孔と、前記補助空気ノズルから供給された前記補助空気を噴射する補助空気供給孔とを有し、前記前端面近傍の燃焼雰囲気における所定の温度で、前記燃料ノズルと前記低温時燃焼用燃料ノズルとで前記燃料の供給の切り換えが可能な請求項1〜4のいずれかに記載の低NOxバーナ。
  7. 前記バーナ本体の前記前端面に、前記燃料供給孔から噴射される前記燃料噴流の流路と、前記低温時燃焼用燃料供給孔から噴射された燃料噴流により生ずる低温燃焼火炎の保炎を行うための保炎空間とを有する筒状の保炎ブロックをさらに備えた請求項6に記載の低NOxバーナ。
  8. 前記保炎ブロックを構成する前記保炎空間の形状が円柱状である請求項7に記載の低NOxバーナ。
  9. 前記補助空気を、前記バーナ本体の中心軸と平行な方向、又は前記バーナ本体の中心軸と平行な方向から、前記バーナ本体の中心軸に垂直な断面における前記バーナ本体の中心軸を中心とする円の円周接線方向に30°以下の角度で傾けた方向に噴射する請求項5〜8のいずれかに記載の低NOxバーナ。
  10. 前記保炎ブロックを構成する前記保炎空間の、前記バーナ本体の中心軸に垂直な断面における直径に対する、前記保炎空間の高さの割合が、1.5〜2である請求項8又は9に記載の低NOxバーナ。
  11. 前記補助空気供給孔が、前記バーナ本体の前記前端面の、前記低温時燃焼用燃料供給孔の外方に、複数分散して配設された請求項5〜10のいずれかに記載の低NOxバーナ。
  12. 前記低温時燃焼用燃料供給孔の内径に対する、前記空気供給孔と前記低温時燃焼用燃料供給孔との間隔の割合が、15〜20である請求項5〜11のいずれかに記載の低NOxバーナ。
  13. 前記燃料ノズルの外周側に配設された補助空気を供給するための補助空気ノズルをさらに備えるとともに、前記補助空気ノズルの前記バーナ本体の前記前端面側の先端部に、前記前端面にて、前記補助空気ノズルから供給された前記補助空気を噴射する補助空気供給孔を有する保炎板をさらに備え、前記燃料ノズルと前記保炎板とが一体で前記バーナ本体の中心軸に沿って移動可能な請求項1〜4のいずれかに記載の低NOxバーナ。
  14. 前記燃料ノズルの外周側に配設された補助空気を供給するための補助空気ノズルをさらに備えるとともに、前記補助空気ノズルの前記バーナ本体の前記前端面側の先端部に、前記前端面にて、前記補助空気ノズルから供給された前記補助空気を補助空気供給孔を有する保炎板をさらに備え、前記補助空気ノズルが前記バーナ本体の中心軸に沿って移動可能な請求項1〜4のいずれかに記載の低NOxバーナ。
  15. 前記補助空気を、前記バーナ本体の中心軸と平行な方向、又は前記バーナ本体の中心軸と平行な方向から、前記バーナ本体の中心軸に垂直な断面における前記バーナ本体の中心軸を中心とする円の円周接線方向に30°以下の角度で傾けた方向に噴射する請求項13又は14に記載の低NOxバーナ。
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