JP2004308854A - 流体機械のスラスト荷重受け部構造 - Google Patents

流体機械のスラスト荷重受け部構造 Download PDF

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Abstract

【課題】回転体の円筒壁と固定壁との間隔を大きく拡げることなく、導通路の流路面積を充分に確保する。
【解決手段】支持プレート16に径方向に沿う切欠き18を形成し、この支持プレート18の前面に切欠き18の前面が開口されるように摺動部材17を接合する。支持プレート16の切欠き18と摺動部材17によって両者の厚みを合わせた深さのスリット通路21を形成する。こうして構成されたスラストワッシャ15の支持プレート16を固定壁としてのコンバータカバー5に溶接固定し、回転体の筒状壁を成すタービンハブ7の端面に前記摺動部材17を摺接させる。この場合、支持プレート16と摺動部材17の全厚みを利用して導通路の流路面積を確保することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、トルクコンバータ等の流体機械において回転体のスラスト荷重を受けるスラスト荷重受け部構造に関し、とりわけ、回転体の内外を導通する通路を兼ねるスラスト荷重受け部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、トルクコンバータのコンバータカバーの内面側には、回転自在なタービンハブが対峙して配置され、そのタービンハブの端面とコンバータカバーがスラストワッシャーを介して突き当てられている。そして、タービンハブは、通常、円筒状に形成されてその円筒壁の内側に作動液の給排通路が設けられ、前記スラストワッシャとタービンハブの間には、タービンハブの内外の作動液の流通を許容する導通路が設けられている。
【0003】
この種のトルクコンバータのスラスト荷重受け部構造として以下のようなものが知られている(特許文献1,2参照。)。
【0004】
このスラスト荷重受け部構造は、コンバータカバー(固定壁)に溶接固定される鉄鋼製の支持プレートの前面に銅等から成る複数の摺動部材が接合され、隣接する摺動部材間の隙間と支持プレートによって径方向に沿う通路溝が形成されている。この荷重受け部構造の場合、支持プレートと摺動部材がスラストワッシャーを構成し、摺動部材部分でタービンハブ(回転体の筒状壁)の回転を許容しつつスラスト荷重を受け、通路溝とタービンハブの前端面の間に形成される通路が導通路として機能する。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−254805号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2002−81521号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来のスラスト荷重受け部構造の場合、摺動部材と支持プレートを接合したスラストワッシャの構成となっているため、導通路の通路面積を大きく確保しようとすると、どうしてもスラストワッシャー全体の肉厚が厚くなってしまう。このため、コンバータカバータとタービンハブの間隔に制限がある場合には充分な通路面積を確保することができず、ロックアップのオン・オフ作動時における応答遅れ等の弊害をもたらす。また、コンバータカバーとタービンハブの間隔を確保できる場合にあっても、その間隔を拡げることは装置の軸長の増大のつながり、装置のコンパクト化の観点からは好ましくない。
【0008】
そこでこの出願の発明は、回転体の円筒壁と固定壁との間隔を大きく拡げることなく、導通路の流路面積を充分に確保することのできる流体機械のスラスト荷重受け部構造を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、上述した課題を解決するための一つの手段として、径方向に沿う切欠きを有する支持プレートと、その支持プレートの前面に前記切欠きの前面が開口されるように接合した摺動部材とによってスラストワッシャを構成し、このスラストワッシャの支持プレートを固定壁に取り付け、前記摺動部材を筒状壁の端面に摺接させると共に、前記支持プレートの切欠きと摺動部材によって両者の厚みを合わせた深さのスリット通路を形成し、そのスリット通路を前記筒状壁の内外を導通させる導通路とした。
【0010】
この発明の場合、支持プレートと摺動部材の厚みを合わせた深さのスリット通路によって導通路を構成したため、支持プレートと摺動部材の全厚みを利用して導通路の流路面積を確保することができる。また、この場合、支持プレートに切欠きを形成し、その支持プレートの厚みを流路面積確保に利用したため、導通路の流路面積を拡大するのに高価な摺動部材の容積を最小限に抑えることもできる。
【0011】
また、前記固定壁には凹状部を設け、前記支持プレートをその凹状部内に取り付けるようにしても良い。この場合、支持プレートが固定壁の一般面に対して窪んだ位置に取り付けられるため、回転体の円筒壁と固定壁の一般面の間隔をより狭めることができる。
【0012】
また、前記固定壁と支持プレートの間には、両者の相対回転を規制する凹凸係合部を設けるようにしても良い。この場合、固定壁に対する支持プレートの回転方向のガタ突きを確実に抑えることが可能となる。
【0013】
さらに、この出願の発明は、上述した課題を解決するための別の手段として、筒状壁の端面に摺接する複数の摺動部材を設け、その複数の摺動部材を固定壁の前面に円周方向に離間させて取り付け、円周方向で隣接する摺動部材間の隙間を前記筒状壁の内外を導通させる導通路とした。
【0014】
この発明の場合、複数の摺動部材を固定壁に直接取り付けて、隣接する摺動部材間の隙間を導通路としたため、摺動部材の背部に支持プレート等を配置しない分、回転体の筒状壁と固定壁の間隔を最大限に利用して導通路の流路面積を確保することができる。また、この場合、摺動部材の大きさや、数、隣接する摺動部材の間隔等を調整することによって所望の流路面積を容易に確保することができる。
【0015】
また、これらの発明は、前記固定壁がトルクコンバータのコンバータカバーであり、前記筒状壁がトルクコンバータのタービンハブ、前記導通路がロックアップピストンとコンバータカバーの間に作動液を給排するための通路である場合に特に好ましい。即ち、この場合、限られたエンジンルーム内スペースに収容する必要のあるトルクコンバータをより薄肉化することができ、このことから車載上極めて有利となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、この出願の発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1〜図3は請求項1に対応する第1の実施形態を示し、図2は、エンジンと自動変速機の間に配置されるトルクコンバータの断面図である。図2において、1は、コンバータハウジング2に一体に設けられたポンプインペラであり、3は、ポンプインペラ1に対向して配置されたタービンランナ、4は、ポンプインペラ1とタービンランナ3の間に配置されたステータである。
【0018】
コンバータハウジング2は、その前方側を封止するコンバータカバー5部分で図示しないエンジンのクランクシャフトに結合され、タービンランナ3は、その内周側のタービンハブ7部分で自動変速機の入力軸8にスプライン嵌合されており、ステータ4は、ワンウェイクラッチ9を介して固定のステータシャフト10に支持されている。このトルクコンバータ2の基本的な構造と機能は周知のものと同様であり、クランクシャフトからコンバータハウジング2に入力されたトルクをポンプ、タービン間の流体を介して自動変速機側に伝達する。
【0019】
また、同図において、11は、高速運転時等にコンバータハウジング2とタービンハブ7を直結するロックアップピストンであり、12は、このロックアップピストン11とタービンハブ7の間に設けられた吸振ダンパである。
【0020】
ロックアップピストン11は略円板状に形成され、その内周部が前記タービンハブ7の前端部外周に進退自在に支持されると共に、コンバータカバー5に対峙する外周側前面に摩擦材13が接着されている。そして、ロックアップピストン11とタービンハブ7とは吸振ダンパ12を介して連結され、ロックアップ作動時に、ピストン11の摩擦材13部分がコンバータカバー5に圧接されると、そのカバー5の回転トルクが吸振ダンパ12を通してタービンハブ7に伝達されるようになっている。ロックアップピストン11は、そのピストン11とコンバータカバー5の間の空間(以下、「制御室14」と呼ぶ。)に給排される作動液の圧力によって進退制御される。
【0021】
前記制御室14に対する作動液の給排は、タービンハブ7の前端側でこの発明にかかるスラスト荷重受け部を通して行われる。以下、このスラスト荷重受け部について詳述するが、タービンハブ7はこの発明における回転体の筒状壁を構成し、コンバータカバー5は固定壁を構成する。
【0022】
ターヒンハブ7の軸部は略円筒状に形成され、その円筒部の内側には給排通路6を有する前記入力軸8が配置されている。また、タービンハブ7の前端面7aは設定幅の円環状の平面で構成され、この前端面7aがコンバータカバー5側に突き当てられるようになっている。これに対し、コンバータカバー5の内面中央には、タービンハブ7の前端面7aが突き当てられるスラストワッシャ15が取付けられている。
【0023】
このスラストワッシャ15は、図1,図3に拡大して示すように、コンバータカバー5に溶接固定される支持プレート16と、タービンハブ7の前端面7aに摺接する摺動部材17がロウ付けや接着剤等によって相互に接合されている。
【0024】
支持プレート16は、鉄鋼材料等の剛性の高い金属から略円板状に形成され、その外周側から中心部に向かってスリット状の4つ切欠き18が円周方向等間隔に形成されている。尚、切欠き18の底部と開口縁にはアールが設けられている。
【0025】
また、摺動部材17は、銅等の摺動性の高い材料から略円板状に形成され、その外周縁部には支持プレート16と同形状の切欠き19が同様に形成されている。ただし、摺動部材17の中心側には支持プレート16が露出するように円形状の孔20が形成され、コンバータカバー5に対する支持プレート16の溶接をこの孔20を通して行えるようになっている。尚、図1,図3中、溶接領域は符号wで示すものとする。
【0026】
このスラストワッシャ15は、支持プレート16と摺動部材17が相互に接合された状態において、切欠き18,19が両者の厚みを合わせた深さのスリット通路21を形成している。このスリット通路21は、図1,図3に示すようにタービンハブ7の前端面7aを径方向に跨ぎ、給排通路6と制御室14とを導通させる導通路を構成している。尚、スリット通路21のうちの、タービンハブ7の内側に開口する領域は、図3中クロスハッチングを入れて示している。
【0027】
以上の構成において、クランクシャフトの回転によってポンプインペラ1がコンバータハウジング2と一体に回転すると、ポンプインペラ1によるポンプ作用がタービンランナ3を回し、その動力がタービンハブ7から自動変速機へと伝達される。この状態から車速やエンジンの回転速度等が設定制御条件に達し、ロックアップ制御が開始されると、制御室14の作動液がスラストワッシャ15のスリット通路21を通ってタービンハブ7の内側の給排通路6にドレーンされる。これにより、ロックアップピストン11の背面側の圧力が前面側の圧力に対して相対的に高まり、ロックアップピストン11が前進してコンバータカバー5に摩擦係合される。この結果、コンバータハウジング2の回転はロックアップピストン11と吸振ダンパ12を通して直接タービンハブ7に伝達される。
【0028】
また、このロックアップの解除時には、タービンハブ7の内側の給排通路6から高圧の作動液がスラストワッシャ15のスリット通路21を通って制御室14に供給され、これによってロックアップピストン11がコンバータカバー5から引き離される。
【0029】
ところで、タービンランナ3と一体化されたタービンハブ7は、コンバータハウジング2内の圧力の変動によって軸方向に若干移動し、このときのスラスト荷重がコンバータカバー5の内側面に作用する。このスラスト荷重はコンバータカバー5に取り付けられたスラストワッシャ15によって受け止められ、タービンハブ7の先端面は同ワッシャ15の摺動部材17上で滑らかに摺動する。
【0030】
また、ロックアップ時とロックアップ解除時には前述のようにスラストワッシャ15のスリット通路21を作動液が流通するが、このスリット通路21はスラストワッシャ15の全厚みに渡って形成されているため、摺動部材17とタービンハブ7との接触面積を削減することなく充分に大きな流路面積が確保されている。そして、スラストワッシャ15によって確保されるスリット通路21は、タービンハブ7とコンバータカバー5の間隔L(図1参照。)を最大限に利用して確保されるため、両者の間隔Lを拡げることなく充分な流路面積を得ることができる。
【0031】
したがって、このスラスト荷重受け部構造を採用したトルクコンバータにおいては、流路面積の増大によるロックアップのオン・オフ作動時における応答性の向上と薄肉化(軸長の短縮)との両立を図ることができる。
【0032】
また、このスラスト荷重受け部構造においては、摺動部材17に加えて支持プレート16の厚みも利用してスリット通路21を形成したため、高価な摺動部材17の容積を最小限に抑え、製造コストの削減を図ることができるという利点もある。
【0033】
さらに、この実施形態においては、円板状の摺動部材17に支持プレート16と同様の切欠き18を形成して、その摺動部材17を支持プレート16に接合するようにしているため、部品点数が少なくなり、製造が容易になるという利点もある。
【0034】
ただし、図4に示す第2の実施形態のように複数の摺動部材117を支持プレート16の切欠き18の側縁にのみ接合するようにしても良い。この場合には、摺動部材117を支持プレート16の中心部側に回り込ませなくて良い分、摺動部材117の容積を減らし、それによってさらなる製造コストの削減と軽量化を図ることができる。尚、この実施形態も含め各実施形態では同一部分に同一符号を付し、重複する部分については説明を省略するものとする。
【0035】
また、スラストワッシャの外周側の剛性を高める場合には、図5に示す第3の実施形態のように、支持プレート216の外径を拡げ、その外周縁部を円環状に連結するようにしても良い。さらに、図6,図7に示す変形例のように、支持プレート216’の各切欠き18の径方向外側に略方形状の連結片30を一体に形成し、その連結片30によって支持プレート216’の外周縁部を環状に連結すると共に、各連結片30をコンバータカバー5の凹部31に係合して回り止めを図るようにしても良い。
【0036】
また、図8,図9は、この発明の第4の実施形態を示すものである。
【0037】
この実施形態では、スラストワッシャ15の支持プレート316は円環状に形成され、その支持プレート316には同プレート316の外周縁部を残すようにして摺動部材17が接合されている。コンバータカバー5の内側面には円形の凹状部22が形成され、この凹状部22内にスラストワッシャ15が配置されている。そして、コンバータカバー5の凹状部22はスラストワッシャ15の支持プレート316の厚み分よりも若干深い深さに形成され、スラストワッシャ15を凹状部22内に配置した状態において支持プレート316の外周縁部がかしめ固定されている(図中かしめ部は符号aで示す。)。
【0038】
したがって、この実施形態の場合、スラストワッシャ15の支持プレート316部分が凹状部22内に配置されるため、コンバータカバー5の一般面とタービンハブ7の間隔をより狭めることができる。しかも、コンバータカバー5に対するスラストワッシャ15の固定はかしめによって行っているため、溶接固定を行う場合に比較して設備投資やランニングコストを抑えることができるという利点がある。また、この実施形態では、支持プレート316を円環状に形成(中心部に孔を形成)したため、スラストワッシャ15の重量増加をより抑えることができる。尚、支持プレート16のかしめ固定面は平面状に形成しても良いが、部分的に窪みを設けることによってスラストワッシャ15の回転規制強度をより高めることも可能である。
【0039】
また、スラストワッシャ15は凹状部22内に配置した状態において支持プレート316をコンバータカバー5にスポット溶接するようにしても良い。
【0040】
図8,図9に示した実施形態は支持プレート316の切欠き18を径方向外側に開口させて形成したものであるが、図10,図11に示す変形例のように、支持プレート316’の外周側を円環状に連結すると共に、中心部側に孔33を設け、切欠き18をその孔33に連続するように径方向内側に開口させても良い。この場合、中心部側に孔33が設けられているため、コンバータカバー5の中心部側に突部がある場合であっても、スラストワッシャ15の配置が可能となる。
【0041】
図12,図13は第5の実施形態を示すものである。この実施形態のスラストワッシャ15は、支持プレート416の外周縁部に複数の舌片部23を設け、この舌片部23をコンバータカバー5側に屈曲させて、同カバー5に形成した係止溝24に係合させるようにしたものである。この実施形態の場合、コンバータカバー5に対するスラストワッシャ15の取付けが容易になるうえ、同ワッシャ15の回転を確実に規制することが可能となる。
【0042】
また、図14,図15は第6の実施形態を示すものであり、この実施形態のスラストワッシャ15は、支持プレート516の中央に、背面側(コンバータカバー5側)に直角に屈曲した4つの切り起こし片25を設け、その切り起こし片25をコンバータカバー5側に形成した方形状の凹部26に嵌合させたものである。この場合、前述の実施形態と同様にコンバータカバー5に対するスラストワッシャ15の取付けが容易になると共に確実な回転規制が可能になり、さらに支持プレート516を溶接の不可能な材料で形成するときにも適用できる利点がある。
【0043】
つづいて、図16〜図18に示す第7の実施形態について説明する。この実施形態は請求項5に対応するものであり、前述した第1の実施形態と同様のトルクコンバータ内部分に適用されている。
【0044】
この実施形態のスラスト荷重受け部構造は、湾曲した長方形状の摺動部材30を複数用意し、この複数の摺動部材30を相互に離間させてコンバータカバー5の内面に取付け、各摺動部材30の前面をタービンハブ7の前端面7aに摺接させる概略構成となっている。具体的には、コンバーカバー5の内側端面には円弧形状の複数の嵌合穴31が円周方向に等間隔に離間して形成され、この各嵌合穴31に摺動部材30が嵌合されると共に嵌合穴31の縁部が図16,18に示すようにかしめられている(かしめ部は符号bで示す。)。尚、摺動部材30は一方の断面が図18に示すように末広がりの台形状に形成され、嵌合穴31の穴縁をかしめるときにその台形の斜面が抑え込まれている。
【0045】
このスラスト荷重受け部構造の場合、円周方向で隣接する摺動部材30,30の間に半径方向に沿う隙間32が形成され、この隙間32が作動液の流通を許容する導通路とされている。
【0046】
この実施形態のスラスト荷重受け部構造は、前述の他の実施形態のように摺動部材の背部側に別体の支持プレートを接合せずに、摺動部材30をコンバーカバー5に直接取り付け、タービンハブ7の前端面7aとコンバータカバー5の間の間隔を最大に利用して隣接する摺動部材30,30間に導通路を形成するものであるため、タービンハブ7とコンバータカバー5の間隔を拡大することなく、導通路の流路面積を充分に稼ぐことができる。したがって、この実施形態の場合にも、ロックアップピストンの作動応答性の向上とトルクコンバータの薄肉化の両立を図ることができる。
【0047】
また、この実施形態の場合、摺動部材30の大きさ、数、隣接する摺動部材30,30の間隔等を適宜調整することによって所望の流路面積を容易に得ることができるため、設計の自由度が高いという利点がある。
【0048】
また、以上で説明した実施形態では、摺動部材30と嵌合穴31を円弧形状に形成したが、図19,図20に示す変形例のように、略円板状の頭部130aと軸部130bを有するリベット状の摺動部材130を用い、コンバータカバー5の内面に形成した円形の嵌合穴131に摺動部材130を嵌合させるようにしても良い。この場合、コンバータカバー5の嵌合穴131の加工が容易になる。
【0049】
尚、以上ではトルクコンバータのタービンハブとコンバータカバーの間のスラスト荷重受け部を例に説明したが、この発明の適用はこの部分に限るものではなく、例えば、自動変速機内の同様の荷重受け部に適用することも可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上のようにこの出願の発明は、いずれも回転体の円筒壁と固定壁との間隔を大きく拡げることなく、導通路の流路面積を充分に確保することができ、このことから、流体機械の作動応答性の向上とコンパクト化を両立させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の第1の実施形態を示す要部の拡大断面図。
【図2】同実施形態を示すトルクコンバータの断面図。
【図3】同実施形態を示す要部の正面図。
【図4】この出願の発明の第2の実施形態を示す正面図。
【図5】この出願の発明の第3の実施形態を示す正面図。
【図6】第3の実施形態の変形例を示す正面図。
【図7】同変形例を示す図6のF−F断面に対応する断面図。
【図8】この出願の発明の第4の実施形態を示す拡大正面図。
【図9】同実施形態を示す図8のA−A断面に対応する断面図。
【図10】第4の実施形態の変形例を示す正面図。
【図11】同変形例を示す図10のG−G断面に対応する断面図。
【図12】この出願の発明の第5の実施形態を示す正面図。
【図13】同実施形態を示す図12のB−B断面に対応する拡大断面図。
【図14】この出願の発明の第6の実施形態を示す正面図。
【図15】同実施形態を示す図14のC−C断面に対応する断面図
【図16】この出願の発明の第7の実施形態を示す平面図。
【図17】同実施形態を示す図16のD−D断面に対応する拡大断面図
【図18】同実施形態を示す図16のE−E断面に対応する拡大断面図
【図19】第7の実施形態の変形例を示す平面図。
【図20】同変形例を示す図19のH−H断面に対応する断面図。
【符号の説明】
3…タービンランナ(回転体)
5…コンバータカバー(固定壁)
7…タービンハブ(筒状壁)
15…スラストワッシャ
16,216,216’,316,316’,416,516…支持プレート
17,117,30,130…摺動部材
18…切欠き
21…スリット通路(導通路)
32…隙間(導通路)

Claims (6)

  1. 内部に流体通路が形成された回転体を備え、その回転体の先端の筒状壁が別部材の固定壁に突き当てられると共に、筒状壁の内外で流体の流通が為される流体機械にあって、前記筒状壁の前端側で筒状壁の内外の流体の流通を許容しつつ、筒状壁の端面から入力されるスラスト荷重を固定壁側で受けるスラスト荷重受け部構造において、
    径方向に沿う切欠きを有する支持プレートと、その支持プレートの前面に前記切欠きの前面が開口されるように接合した摺動部材とによってスラストワッシャを構成し、このスラストワッシャの支持プレートを固定壁に取り付け、前記摺動部材を筒状壁の端面に摺接させると共に、前記支持プレートの切欠きと摺動部材によって両者の厚みを合わせた深さのスリット通路を形成し、そのスリット通路を前記筒状壁の内外を導通させる導通路としたことを特徴とする流体機械のスラスト荷重受け部構造。
  2. 前記固定壁に凹状部を設け、前記支持プレートをその凹状部内に取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の流体機械のスラスト荷重受け部構造。
  3. 前記固定壁と支持プレートの間に、両者の相対回転を規制する凹凸係合部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の流体機械のスラスト荷重受け部構造。
  4. 前記固定壁はトルクコンバータのコンバータカバーであり、前記筒状壁はトルクコンバータのタービンハブ、前記導通路はロックアップピストンとコンバータカバーの間に作動液を給排するための通路であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流体機械のスラスト荷重受け部構造。
  5. 内部に流体通路が形成された回転体を備え、その回転体の先端の筒状壁が別部材の固定壁に突き当てられると共に、筒状壁の内外で流体の流通が為される流体機械にあって、前記筒状壁の前端側で筒状壁の内外の流体の流通を許容しつつ、筒状壁の端面から入力されるスラスト荷重を固定壁側で受けるスラスト荷重受け部構造において、
    前記筒状壁の端面に摺接する複数の摺動部材を設け、その複数の摺動部材を前記固定壁の前面に円周方向に離間させて取り付け、円周方向で隣接する摺動部材間の隙間を前記筒状壁の内外を導通させる導通路としたことを特徴とする流体機械のスラスト荷重受け部構造。
  6. 前記固定壁はトルクコンバータのコンバータカバーであり、前記筒状壁はトルクコンバータのタービンハブ、前記導通路はロックアップピストンとコンバータカバーの間に作動液を給排するための通路であることを特徴とする請求項5に記載の流体機械のスラスト荷重受け部構造。
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