JP2004305840A - 中空糸膜の保存方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】疎水性高分子と親水性高分子とからなる中空糸膜において、膜から溶出する溶出物の量が、紡糸直後からガンマ線滅菌までの保存期間に依存せず、非常に少量である、安全な中空糸膜を得る。
【解決手段】疎水性高分子と親水性高分子とからなるガンマ線照射によって滅菌を行う中空糸膜において、紡糸後からガンマ線照射滅菌までの保存を中空糸膜が乾燥した状態で、かつ低温で、かつ脱酸素密閉状態で行うことにより、溶出物量が保存期間に依存せず、保存6ヶ月後も紡糸直後と同等で非常に少量である安全な中空糸膜を得ることができる。
【解決手段】疎水性高分子と親水性高分子とからなるガンマ線照射によって滅菌を行う中空糸膜において、紡糸後からガンマ線照射滅菌までの保存を中空糸膜が乾燥した状態で、かつ低温で、かつ脱酸素密閉状態で行うことにより、溶出物量が保存期間に依存せず、保存6ヶ月後も紡糸直後と同等で非常に少量である安全な中空糸膜を得ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は紡糸後の保存期間に関係なく溶出物量の少ない中空糸膜に関する。特にガンマ線照射による滅菌を行う医療用中空糸膜として血液透析膜、血液透析濾過膜、血液濾過膜に好適な溶出物量の少ない中空糸に関する。
【0002】
【従来の技術】
血液浄化などを目的とした医療用中空糸膜の素材には、天然素材であるセルロース、またその誘導体であるセルロースジアセテート、セルローストリアセテート、合成高分子としてはポリスルホン、ポリメタクリレート、ポリアクリロニトリルなどが使用されている。血液と接触する膜がかかえる重大な問題点は、血漿蛋白の膜への吸着である。特に疎水性ポリマーを単独で膜に成形した場合、血小板や血漿蛋白の吸着は顕著であり、残血の原因になったり、膜性能が経時的に劣化するという欠点がある。蛋白吸着を抑制する方法としては、疎水性高分子に親水性高分子をブレンドする方法が開発されている。親水性高分子をブレンドすることにより、膜の親水性が向上して血漿蛋白が吸着しにくくなり、膜特性の経時的変化は少なく、分画特性に優れた膜となる。
【0003】
しかし、ブレンドする親水性高分子は水溶性であり、血液と接触すると容易に血中へ溶出する可能性がある。溶出した親水性高分子は患者にアナフィラキシー様反応などを引き起こす可能性が示唆されているため、膜から血中への溶出物量はできるだけ低く抑えることが望ましい。この課題に対する従来の技術として、ポリスルホン系樹脂と親水性高分子を混和溶解した溶液に該ポリスルホン系樹脂に対して非溶媒もしくは膨潤剤なる添加剤を加えた系を製膜原液として製造したポリスルホン系樹脂半透膜に熱処理および/または、放射線処理を施すことを特徴とするポリスルホン系樹脂半透膜の処理方法(例えば、特許文献1参照)、また、疎水性高分子を主たる素材とした膜の製造工程中で親水性成分を導入し該親水性成分を放射線および/または熱により水不溶化することを特徴とする親水化膜の製造法(例えば、特許文献2参照)、さらに、親水性高分子を含有するポリスルホン系中空糸膜において、該親水性高分子は架橋されて水に不溶化しており、かつ水を含有してヒドロゲル状態で膜構造中に存在することを特徴とするポリスルホン系選択透過性中空糸膜(例えば、特許文献3参照)がある。すなわち、これらは親水性高分子の溶出を少なくするために、放射線もしくは熱処理により親水性高分子を架橋などにより積極的に水不溶化させる方法である。
【0004】
ところが、製造工程上、紡糸後すみやかに熱処理やガンマ線処理などの親水性高分子の不溶化処理を行えることはまれであり、紡糸後から不溶化処理までには不特定の保存期間が存在する場合が多い。紡糸した中空糸は通常、特定の長さに切りそろえ約1万本分を束ねた状態(バンドル)で保存する。保存条件は、室温、開放であり、バンドルの含水量のコントロールができない。そのため、反応メカニズムの詳細は不明であるが、空気中の酸素や水分の影響を受けて高分子の分解反応が進行するためか、保存期間の長さに依存して膜からの溶出物量が増加する傾向にあることが分かっている。この現象は、最終製品におけるロット間差や人工腎臓承認基準の溶出物試験の項目に関するスペックアウトの原因の一つになっていると考えられる。
【0005】
また、溶出物量の低減が目的ではないが、滅菌までの膜の保存方法については、半透膜を湿潤状態とし、該湿潤状態の医療用装置を5℃以下に保持しつつγ線照射工程へ移送することを特徴とする医療用具の滅菌方法(例えば、特許文献4参照)がある。この方法の目的とするところは保存期間中の細菌増殖の抑制である。細菌は一般に乾燥状態では生存、増殖が困難である。ところが、ここでは、エチレン−ビニルアルコール系共重合体からなる半透膜を具えてなる人工腎臓用装置(例えば、特許文献4参照)と記載されている。一般に基材ポリマーがエチレン−ビニルアルコール系共重合体である場合、半透膜を作成後、膜を一旦乾燥させると再び湿潤状態に戻した場合に作成時の膜性能が保持できないことから、膜作成直後から保存は湿潤状態下で行わなければならない。すなわち、基材ポリマーの性質上、乾燥状態にすることができない膜を使用した最終製品である医療用具について、言い換えると、湿潤状態でなければ保存ができない膜を用いた医療用具特有の問題である。
【0006】
【特許文献1】
特開昭63−97205号公報(第1頁、特許請求の範囲1)
【特許文献2】
特開昭63−97634号公報(第1頁、特許請求の範囲2)
【特許文献3】
特開平4−300636号公報(第2頁、特許請求の範囲1)
【特許文献4】
特開昭56−83358号公報(第1頁、特許請求の範囲1、2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、疎水性高分子と親水性高分子からなる中空糸膜において、膜から溶出する溶出物の量が、紡糸直後からガンマ線滅菌までの保存期間に依存せず、非常に少量である、安全な中空糸膜を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下のものである。
(1)疎水性高分子と親水性高分子とからなるガンマ線照射によって滅菌を行う中空糸膜において、紡糸後からガンマ線照射滅菌までの保存を中空糸膜が乾燥した状態で、かつ20℃以下の低温で行うことを特徴とする中空糸膜の保存方法。
(2)疎水性高分子と親水性高分子とからなるガンマ線照射によって滅菌を行う中空糸膜において、紡糸後からガンマ線照射滅菌までの保存を中空糸膜が乾燥した状態で、かつ20℃以下の低温で、かつ脱酸素密閉状態で行うことを特徴とする(1)の中空糸膜の保存方法。
(3)該疎水性高分子がポリスルホン系高分子である(1)または(2)記載の中空糸膜の保存方法。
(4)該ポリスルホン系高分子がポリエーテルスルホンである(3)記載の中空糸膜の保存方法。
(5)該親水性高分子がポリビニルピロリドンである(1)または(2)いずれか記載の中空糸膜の保存方法。
【0009】
【発明の実施形態】
我々は、中空糸膜からのPVPを含む溶出物の量について、紡糸直後から滅菌処理を終えた最終製品を得るまでの保存期間や保存状態がおおいに影響することを見出し、本発明に到達した。すなわち、最終製品の溶出物量を常に少量に抑えるためには、紡糸してからの保存状態のコントロールが重要であることを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は、疎水性高分子と親水性高分子とからなる中空糸膜のガンマ線照射滅菌処理までの保存方法を、中空糸膜が乾燥した状態で、20℃以下の低温で行うことである。紡糸後の中空糸を未乾燥で保存した場合、水分を含んでいるため重く、また保存状態によっては凍結したりして、取り扱い性が悪い。また湿潤状態では細菌の増殖が懸念される。乾燥した中空糸膜は湿潤状態のものと比較して細菌の増殖は抑制されることから、保存条件は一般にラフになり、例えば、温湿度ともにコントロールされていない、室温での開放状態放置となる。ところが、室温で空気中に放置した場合、放置時間に応じて溶出物量が増えることから、空気中の酸素や水が影響するポリマーの酸化反応や分解反応が起こっていると考えられる。紡糸後の中空糸膜を乾燥した状態で、20℃以下に保つことで、酸化反応や分解反応が抑制できる。乾燥した状態とは、中空糸膜中の水分率が5%以下のことをいう。また、膜の水分率は以下の式により算出する。
水分率(%)=100×(Ww−Wd)/Ww
ここで、Wwは中空糸膜質量(g)、Wdは120℃の乾熱オーブンで2時間乾燥後(絶乾後)の中空糸膜質量(g)である。
【0011】
保存温度を低くすることで、酸化反応や分解反応を抑制する効果は高くなり、10℃以下がより好ましく、5℃以下が特に好ましい。一方、温度を低くすると、保管のためのエネルギーが増加することがあり、−80℃以上が実用上好ましく、−30℃以上がより好ましい。−80℃未満の場合は、さらに保管温度を低下させても、分解反応や酸化反応の抑制効果が期待できず、冷却するための必要エネルギーが増加してしまうことがある。
【0012】
また、酸化反応の進行を抑制する為には、周囲の酸素を遮断する目的で窒素を封入するか、または市販の脱酸素剤を使用し、かつ密閉状態にすることが効果的である。ここでいう密閉状態とは、例えばガスクロマトグラフィーにて内封ガスを分析した際に、酸素のピークが全く検出されないか、または窒素のピーク面積と比較して酸素のピーク面積が100分の1以下である状態のことをいう。脱酸素剤使用の目的は酸化反応の原因となる酸素を取り除くことにあるため、その種類にはこだわらない。しかし、中空糸膜の水分率を5%以下に維持するためには、脱酸素反応により水分を発生するタイプの脱酸素剤がより好ましい。ここで、中空糸膜の主成分であるポリエーテルスルホンの平衡水分率は2.1%であるので、脱酸素剤から過剰に水分が発生しても中空糸膜の水分率が5%を超えることはない。水分を発生するタイプの脱酸素剤には、例えば、エージレスZ−200PT(商標)(三菱ガス化学株式会社製)がある。密閉の手段としては気体や液体の透過を防げるものであれば特に限定はしないが、医療用具でガンマ線照射滅菌時に利用されているアルミラミネートフィルムを使用して包装するのが簡便で好ましい。
【0013】
本発明の中空糸膜は疎水性高分子と親水性高分子とからなる。疎水性高分子には、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン系樹脂、ポリメタクリレート、ポリアミドなどが挙げられるが、物理的特性の優れたポリスルホン系樹脂が好ましい。ポリスルホン系樹脂とは、スルホン結合を有する高分子化合物の総称であり、特に規定はしないが、化1式または化2式で示す化学構造を持つポリスルホンが入手が容易なため好ましく中でも化2式のポリエーテルスルホンが好ましい。
【化1】
【化2】
【0014】
親水性高分子にはポリビリルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどが挙げられるが、ポリビニルピロリドン(PVP)がポリスルホン系樹脂と相溶性が良く好ましい。
【0015】
膜からの溶出物の量は、人工腎臓装置承認基準に従い、中空糸膜を抽出した液の紫外波長領域の吸光度の最大値が0.1以下であればよいが、この値はより低い方が好ましい。さらには紡糸後1ヶ月保存後も溶出物量は紡糸直後と同等であることが好ましい。
【0016】
以下、本発明の有効性を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、用いた測定法は次の通りである。
【実施例】
【0017】
(溶出物(UV値)の測定)
中空糸膜1.0gを水100mlに浸漬し70℃水浴中1時間加温し試験液を調整する。試験液の吸光度を波長220〜350nmの範囲で測定する。なお人工腎臓装置承認基準では、本条件での規格を0.1以下としている。
【0018】
(過酸化水素の定量)
酸化の度合いを定量する指標として過酸化水素の濃度を測定する。溶出物を測定する試験液に分注し、塩化アンモニウム緩衝液(pH8.6)を加え、発色試薬を添加する。発色試薬はチタン(IV)と4−(2−ピリジルアゾ)レゾルシノールとの混合液である。放置後50℃に加温した後、508nmの吸光度を測定する。同条件で得た検量線より過酸化水素量を算出する。
【0019】
(実施例1)
ポリエーテルスルホン(PES)が17.0重量%、親水化剤にポリビニルピロリドン(K−90)を3.0重量%、非溶媒として水1.0重量%、トリエチレングリコール34.0重量%、溶媒にジメチルアセトアミド(DMAc)45.0重量%を均一に溶解したものを紡糸原液、水を内液とする。40℃に保った二重紡糸口金の外側から紡糸原液を、二重紡糸口金の内側から内液を吐出し、エアーギャップ長さ600mm、紡速60m/分でエアーギャップ部を通過させた後、70℃の凝固浴(DMAc:TEG:水=6:4:90)へと浸漬した後、純水45℃にて1分間、80℃純水にて90秒洗浄し、カセへ巻き取り、内径198.8μm、膜厚29.5μmの中空糸膜を得た。これらの中空糸膜10098本をポリエチレン製パイプに挿入し、所定の長さに切断した後、40℃の温風を4時間あてて乾燥させ、バンドルとした。バンドルの水分率を測定した。
【0020】
バンドルは湿度をコントロールしない大気開放状態で4℃にて保存した。保存前、1ヶ月後、6ヶ月後に溶出物試験を実施しUV吸収と過酸化水素濃度を測定した。
【0021】
1ヶ月保存後のバンドルを充填率60%でケースに充填し、端部をウレタン樹脂で接着し、樹脂を切り出しモジュールとした。このモジュールを脱酸素剤エージレスZ−200PT(商標)とともにアルミシールし、20kGyでガンマ線照射して滅菌済み完成品とした。完成したモジュールを解体して取り出した中空糸についても溶出物試験を実施した。得られた結果を表1に示した。
【0022】
(実施例2)
実施例1と同様に作成したバンドルについて、保存条件をバンドル6本につき脱酸素剤エージレスZ−200PT(商標)1個存在下、窒素封入後、アルミシールで密閉し、4℃保存とした。溶出物試験も実施例1と同様に行った。
【0023】
(実施例3)
実施例1と同様に作成したバンドルについて、保存条件をバンドル6本につき脱酸素剤エージレスZ−200PT(商標)1個存在下、窒素封入後、アルミシールで密閉し、−20℃保存とした。溶出物試験も実施例1と同様に行った。
【0024】
(比較例1)
実施例1と同様に作成したバンドルについて、保存条件を湿度をコントロールしない大気開放状態で30℃とした。溶出物試験も実施例1と同様に行った。
【0025】
(比較例2)
実施例1と同様に紡糸した中空糸膜を10098本をポリエチレン製パイプに挿入し、所定の長さに切断した後、40℃の温風を30分あてて乾燥させ、バンドルとした。バンドルの水分率を測定した。作成したバンドルについて、保存条件を湿度をコントロールしない大気開放状態で30℃とした。溶出物試験も実施例1と同様に行った。
【0026】
【表1】
【0027】
実施例では保存6ヶ月後もUVが人工腎臓装置承認基準の0.1を上回ることはなかった。また酸化の度合いを評価した過酸化水素値も顕著な増加はみられなかった。一方、比較例では保存期間とともにUV値が上昇し人工腎臓装置承認基準を満たすことができなくなった。過酸化水素値も完成品で高値を示し中空糸膜の酸化反応が進行したためと考えられた。
【0028】
【発明の効果】
疎水性高分子と親水性高分子とからなるガンマ線照射によって滅菌を行う中空糸膜において、紡糸後からガンマ線照射滅菌までの保存を中空糸膜が乾燥した状態で、かつ、低温で行うことにより、溶出物量が保存期間に依存せず、保存6ヶ月後も紡糸直後と同等で非常に少量である安全な中空糸膜を得ることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は紡糸後の保存期間に関係なく溶出物量の少ない中空糸膜に関する。特にガンマ線照射による滅菌を行う医療用中空糸膜として血液透析膜、血液透析濾過膜、血液濾過膜に好適な溶出物量の少ない中空糸に関する。
【0002】
【従来の技術】
血液浄化などを目的とした医療用中空糸膜の素材には、天然素材であるセルロース、またその誘導体であるセルロースジアセテート、セルローストリアセテート、合成高分子としてはポリスルホン、ポリメタクリレート、ポリアクリロニトリルなどが使用されている。血液と接触する膜がかかえる重大な問題点は、血漿蛋白の膜への吸着である。特に疎水性ポリマーを単独で膜に成形した場合、血小板や血漿蛋白の吸着は顕著であり、残血の原因になったり、膜性能が経時的に劣化するという欠点がある。蛋白吸着を抑制する方法としては、疎水性高分子に親水性高分子をブレンドする方法が開発されている。親水性高分子をブレンドすることにより、膜の親水性が向上して血漿蛋白が吸着しにくくなり、膜特性の経時的変化は少なく、分画特性に優れた膜となる。
【0003】
しかし、ブレンドする親水性高分子は水溶性であり、血液と接触すると容易に血中へ溶出する可能性がある。溶出した親水性高分子は患者にアナフィラキシー様反応などを引き起こす可能性が示唆されているため、膜から血中への溶出物量はできるだけ低く抑えることが望ましい。この課題に対する従来の技術として、ポリスルホン系樹脂と親水性高分子を混和溶解した溶液に該ポリスルホン系樹脂に対して非溶媒もしくは膨潤剤なる添加剤を加えた系を製膜原液として製造したポリスルホン系樹脂半透膜に熱処理および/または、放射線処理を施すことを特徴とするポリスルホン系樹脂半透膜の処理方法(例えば、特許文献1参照)、また、疎水性高分子を主たる素材とした膜の製造工程中で親水性成分を導入し該親水性成分を放射線および/または熱により水不溶化することを特徴とする親水化膜の製造法(例えば、特許文献2参照)、さらに、親水性高分子を含有するポリスルホン系中空糸膜において、該親水性高分子は架橋されて水に不溶化しており、かつ水を含有してヒドロゲル状態で膜構造中に存在することを特徴とするポリスルホン系選択透過性中空糸膜(例えば、特許文献3参照)がある。すなわち、これらは親水性高分子の溶出を少なくするために、放射線もしくは熱処理により親水性高分子を架橋などにより積極的に水不溶化させる方法である。
【0004】
ところが、製造工程上、紡糸後すみやかに熱処理やガンマ線処理などの親水性高分子の不溶化処理を行えることはまれであり、紡糸後から不溶化処理までには不特定の保存期間が存在する場合が多い。紡糸した中空糸は通常、特定の長さに切りそろえ約1万本分を束ねた状態(バンドル)で保存する。保存条件は、室温、開放であり、バンドルの含水量のコントロールができない。そのため、反応メカニズムの詳細は不明であるが、空気中の酸素や水分の影響を受けて高分子の分解反応が進行するためか、保存期間の長さに依存して膜からの溶出物量が増加する傾向にあることが分かっている。この現象は、最終製品におけるロット間差や人工腎臓承認基準の溶出物試験の項目に関するスペックアウトの原因の一つになっていると考えられる。
【0005】
また、溶出物量の低減が目的ではないが、滅菌までの膜の保存方法については、半透膜を湿潤状態とし、該湿潤状態の医療用装置を5℃以下に保持しつつγ線照射工程へ移送することを特徴とする医療用具の滅菌方法(例えば、特許文献4参照)がある。この方法の目的とするところは保存期間中の細菌増殖の抑制である。細菌は一般に乾燥状態では生存、増殖が困難である。ところが、ここでは、エチレン−ビニルアルコール系共重合体からなる半透膜を具えてなる人工腎臓用装置(例えば、特許文献4参照)と記載されている。一般に基材ポリマーがエチレン−ビニルアルコール系共重合体である場合、半透膜を作成後、膜を一旦乾燥させると再び湿潤状態に戻した場合に作成時の膜性能が保持できないことから、膜作成直後から保存は湿潤状態下で行わなければならない。すなわち、基材ポリマーの性質上、乾燥状態にすることができない膜を使用した最終製品である医療用具について、言い換えると、湿潤状態でなければ保存ができない膜を用いた医療用具特有の問題である。
【0006】
【特許文献1】
特開昭63−97205号公報(第1頁、特許請求の範囲1)
【特許文献2】
特開昭63−97634号公報(第1頁、特許請求の範囲2)
【特許文献3】
特開平4−300636号公報(第2頁、特許請求の範囲1)
【特許文献4】
特開昭56−83358号公報(第1頁、特許請求の範囲1、2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、疎水性高分子と親水性高分子からなる中空糸膜において、膜から溶出する溶出物の量が、紡糸直後からガンマ線滅菌までの保存期間に依存せず、非常に少量である、安全な中空糸膜を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下のものである。
(1)疎水性高分子と親水性高分子とからなるガンマ線照射によって滅菌を行う中空糸膜において、紡糸後からガンマ線照射滅菌までの保存を中空糸膜が乾燥した状態で、かつ20℃以下の低温で行うことを特徴とする中空糸膜の保存方法。
(2)疎水性高分子と親水性高分子とからなるガンマ線照射によって滅菌を行う中空糸膜において、紡糸後からガンマ線照射滅菌までの保存を中空糸膜が乾燥した状態で、かつ20℃以下の低温で、かつ脱酸素密閉状態で行うことを特徴とする(1)の中空糸膜の保存方法。
(3)該疎水性高分子がポリスルホン系高分子である(1)または(2)記載の中空糸膜の保存方法。
(4)該ポリスルホン系高分子がポリエーテルスルホンである(3)記載の中空糸膜の保存方法。
(5)該親水性高分子がポリビニルピロリドンである(1)または(2)いずれか記載の中空糸膜の保存方法。
【0009】
【発明の実施形態】
我々は、中空糸膜からのPVPを含む溶出物の量について、紡糸直後から滅菌処理を終えた最終製品を得るまでの保存期間や保存状態がおおいに影響することを見出し、本発明に到達した。すなわち、最終製品の溶出物量を常に少量に抑えるためには、紡糸してからの保存状態のコントロールが重要であることを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は、疎水性高分子と親水性高分子とからなる中空糸膜のガンマ線照射滅菌処理までの保存方法を、中空糸膜が乾燥した状態で、20℃以下の低温で行うことである。紡糸後の中空糸を未乾燥で保存した場合、水分を含んでいるため重く、また保存状態によっては凍結したりして、取り扱い性が悪い。また湿潤状態では細菌の増殖が懸念される。乾燥した中空糸膜は湿潤状態のものと比較して細菌の増殖は抑制されることから、保存条件は一般にラフになり、例えば、温湿度ともにコントロールされていない、室温での開放状態放置となる。ところが、室温で空気中に放置した場合、放置時間に応じて溶出物量が増えることから、空気中の酸素や水が影響するポリマーの酸化反応や分解反応が起こっていると考えられる。紡糸後の中空糸膜を乾燥した状態で、20℃以下に保つことで、酸化反応や分解反応が抑制できる。乾燥した状態とは、中空糸膜中の水分率が5%以下のことをいう。また、膜の水分率は以下の式により算出する。
水分率(%)=100×(Ww−Wd)/Ww
ここで、Wwは中空糸膜質量(g)、Wdは120℃の乾熱オーブンで2時間乾燥後(絶乾後)の中空糸膜質量(g)である。
【0011】
保存温度を低くすることで、酸化反応や分解反応を抑制する効果は高くなり、10℃以下がより好ましく、5℃以下が特に好ましい。一方、温度を低くすると、保管のためのエネルギーが増加することがあり、−80℃以上が実用上好ましく、−30℃以上がより好ましい。−80℃未満の場合は、さらに保管温度を低下させても、分解反応や酸化反応の抑制効果が期待できず、冷却するための必要エネルギーが増加してしまうことがある。
【0012】
また、酸化反応の進行を抑制する為には、周囲の酸素を遮断する目的で窒素を封入するか、または市販の脱酸素剤を使用し、かつ密閉状態にすることが効果的である。ここでいう密閉状態とは、例えばガスクロマトグラフィーにて内封ガスを分析した際に、酸素のピークが全く検出されないか、または窒素のピーク面積と比較して酸素のピーク面積が100分の1以下である状態のことをいう。脱酸素剤使用の目的は酸化反応の原因となる酸素を取り除くことにあるため、その種類にはこだわらない。しかし、中空糸膜の水分率を5%以下に維持するためには、脱酸素反応により水分を発生するタイプの脱酸素剤がより好ましい。ここで、中空糸膜の主成分であるポリエーテルスルホンの平衡水分率は2.1%であるので、脱酸素剤から過剰に水分が発生しても中空糸膜の水分率が5%を超えることはない。水分を発生するタイプの脱酸素剤には、例えば、エージレスZ−200PT(商標)(三菱ガス化学株式会社製)がある。密閉の手段としては気体や液体の透過を防げるものであれば特に限定はしないが、医療用具でガンマ線照射滅菌時に利用されているアルミラミネートフィルムを使用して包装するのが簡便で好ましい。
【0013】
本発明の中空糸膜は疎水性高分子と親水性高分子とからなる。疎水性高分子には、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン系樹脂、ポリメタクリレート、ポリアミドなどが挙げられるが、物理的特性の優れたポリスルホン系樹脂が好ましい。ポリスルホン系樹脂とは、スルホン結合を有する高分子化合物の総称であり、特に規定はしないが、化1式または化2式で示す化学構造を持つポリスルホンが入手が容易なため好ましく中でも化2式のポリエーテルスルホンが好ましい。
【化1】
【化2】
【0014】
親水性高分子にはポリビリルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどが挙げられるが、ポリビニルピロリドン(PVP)がポリスルホン系樹脂と相溶性が良く好ましい。
【0015】
膜からの溶出物の量は、人工腎臓装置承認基準に従い、中空糸膜を抽出した液の紫外波長領域の吸光度の最大値が0.1以下であればよいが、この値はより低い方が好ましい。さらには紡糸後1ヶ月保存後も溶出物量は紡糸直後と同等であることが好ましい。
【0016】
以下、本発明の有効性を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、用いた測定法は次の通りである。
【実施例】
【0017】
(溶出物(UV値)の測定)
中空糸膜1.0gを水100mlに浸漬し70℃水浴中1時間加温し試験液を調整する。試験液の吸光度を波長220〜350nmの範囲で測定する。なお人工腎臓装置承認基準では、本条件での規格を0.1以下としている。
【0018】
(過酸化水素の定量)
酸化の度合いを定量する指標として過酸化水素の濃度を測定する。溶出物を測定する試験液に分注し、塩化アンモニウム緩衝液(pH8.6)を加え、発色試薬を添加する。発色試薬はチタン(IV)と4−(2−ピリジルアゾ)レゾルシノールとの混合液である。放置後50℃に加温した後、508nmの吸光度を測定する。同条件で得た検量線より過酸化水素量を算出する。
【0019】
(実施例1)
ポリエーテルスルホン(PES)が17.0重量%、親水化剤にポリビニルピロリドン(K−90)を3.0重量%、非溶媒として水1.0重量%、トリエチレングリコール34.0重量%、溶媒にジメチルアセトアミド(DMAc)45.0重量%を均一に溶解したものを紡糸原液、水を内液とする。40℃に保った二重紡糸口金の外側から紡糸原液を、二重紡糸口金の内側から内液を吐出し、エアーギャップ長さ600mm、紡速60m/分でエアーギャップ部を通過させた後、70℃の凝固浴(DMAc:TEG:水=6:4:90)へと浸漬した後、純水45℃にて1分間、80℃純水にて90秒洗浄し、カセへ巻き取り、内径198.8μm、膜厚29.5μmの中空糸膜を得た。これらの中空糸膜10098本をポリエチレン製パイプに挿入し、所定の長さに切断した後、40℃の温風を4時間あてて乾燥させ、バンドルとした。バンドルの水分率を測定した。
【0020】
バンドルは湿度をコントロールしない大気開放状態で4℃にて保存した。保存前、1ヶ月後、6ヶ月後に溶出物試験を実施しUV吸収と過酸化水素濃度を測定した。
【0021】
1ヶ月保存後のバンドルを充填率60%でケースに充填し、端部をウレタン樹脂で接着し、樹脂を切り出しモジュールとした。このモジュールを脱酸素剤エージレスZ−200PT(商標)とともにアルミシールし、20kGyでガンマ線照射して滅菌済み完成品とした。完成したモジュールを解体して取り出した中空糸についても溶出物試験を実施した。得られた結果を表1に示した。
【0022】
(実施例2)
実施例1と同様に作成したバンドルについて、保存条件をバンドル6本につき脱酸素剤エージレスZ−200PT(商標)1個存在下、窒素封入後、アルミシールで密閉し、4℃保存とした。溶出物試験も実施例1と同様に行った。
【0023】
(実施例3)
実施例1と同様に作成したバンドルについて、保存条件をバンドル6本につき脱酸素剤エージレスZ−200PT(商標)1個存在下、窒素封入後、アルミシールで密閉し、−20℃保存とした。溶出物試験も実施例1と同様に行った。
【0024】
(比較例1)
実施例1と同様に作成したバンドルについて、保存条件を湿度をコントロールしない大気開放状態で30℃とした。溶出物試験も実施例1と同様に行った。
【0025】
(比較例2)
実施例1と同様に紡糸した中空糸膜を10098本をポリエチレン製パイプに挿入し、所定の長さに切断した後、40℃の温風を30分あてて乾燥させ、バンドルとした。バンドルの水分率を測定した。作成したバンドルについて、保存条件を湿度をコントロールしない大気開放状態で30℃とした。溶出物試験も実施例1と同様に行った。
【0026】
【表1】
【0027】
実施例では保存6ヶ月後もUVが人工腎臓装置承認基準の0.1を上回ることはなかった。また酸化の度合いを評価した過酸化水素値も顕著な増加はみられなかった。一方、比較例では保存期間とともにUV値が上昇し人工腎臓装置承認基準を満たすことができなくなった。過酸化水素値も完成品で高値を示し中空糸膜の酸化反応が進行したためと考えられた。
【0028】
【発明の効果】
疎水性高分子と親水性高分子とからなるガンマ線照射によって滅菌を行う中空糸膜において、紡糸後からガンマ線照射滅菌までの保存を中空糸膜が乾燥した状態で、かつ、低温で行うことにより、溶出物量が保存期間に依存せず、保存6ヶ月後も紡糸直後と同等で非常に少量である安全な中空糸膜を得ることができる。
Claims (5)
- 疎水性高分子と親水性高分子とからなるガンマ線照射によって滅菌を行う中空糸膜において、紡糸後からガンマ線照射滅菌までの保存を中空糸膜が乾燥した状態で、かつ20℃以下の低温で行うことを特徴とする中空糸膜の保存方法。
- 疎水性高分子と親水性高分子とからなるガンマ線照射によって滅菌を行う中空糸膜において、紡糸後からガンマ線照射滅菌までの保存を中空糸膜が乾燥した状態で、かつ20℃以下の低温で、かつ脱酸素密閉状態で行うことを特徴とする請求項1記載の中空糸膜の保存方法。
- 該疎水性高分子がポリスルホン系高分子である請求項1または2記載の中空糸膜の保存方法。
- 該ポリスルホン系高分子がポリエーテルスルホンである請求項3記載の中空糸膜の保存方法。
- 該親水性高分子がポリビニルピロリドンである請求項1または2記載の中空糸膜の保存方法。
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