JP2004303595A - 燃料電池、その製造方法、並びに燃料電池を備える電子機器及び自動車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1のガス流路が形成された第1の基板と、前記第1の基板上に形成された第1の集電層と、前記第1の集電層上に形成された第1の反応層と、前記第1の反応層上に形成された電解質膜と、前記電解質膜上に形成された第2の反応層と、前記第2の反応層上に形成された第2の集電層と、第2のガス流路が形成された第2の基板とを備える燃料電池であって、前記第1の基板と第2の基板の間の所定位置に、スペーサーが設けられていることを特徴とする燃料電池及びその製造方法等。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部から種類の異なる反応ガスをそれぞれの電極に供給し、供給された反応ガスに基づく反応により発電する燃料電池及びその製造方法、並びにこの燃料電池を電力供給源として備える電子機器及び自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電解質膜とこの電解質膜の一面に配置された電極(アノード)、及び電解質膜の他面に配置された電極(カソード)等から構成される燃料電池が存在する(非特許文献1,2等)。例えば、電解質膜が固体高分子電解質膜である固体高分子電解質型燃料電池では、アノード側では水素を水素イオンと電子にする反応が行われ、電子がカソード側に流れ、水素イオンはカソード側に電解質膜中を移動し、カソード側では、酸素ガス、水素イオン及び電子から水を生成する反応が行われる。
【0003】
ところで、このような燃料電池は、例えば、特許文献1に記載されているように、一般的に、第1の基板と第2の基板とが集電層、反応層、電解質膜などを挟み込んで合した構造を有している。
【0004】
しかしながら、このうような燃料電池には、次のような問題があった。すなわち、例えば、セルを積層して燃料電池を大型化した場合や、外部から物理的に圧力が加えられた場合等において、第1の基板と第2の基板との間に挟み込まれる集電層や反応層、電解質膜などが上下から加えられる物理的圧力により変形し、反応ガスの流路が塞がったり、集電層や反応層、電解質膜が部分的に混合されることにより、発電効率が低下する場合があり、問題となっていた。また、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせた場合に、密閉が不十分なために、基板周辺部から反応ガスが漏出し、反応ガスのガス圧が低下して、反応効率及び反応ガスの利用率が低下するという問題もあった。
【0005】
【非特許文献1】
Sang‐Joon J Lee,Suk Won Cha,Amy Ching −Chien,O`Hayre and Fritz B.PrinzFactrical, Design Study of Miniature Fuel Cells with Micromachined Silicon Flow Structures,The 200th Meeting of The Electrochemical society,Abstract No.452(2001)
【非特許文献2】
Amy Ching −Chien,Suk Won Cha,Sang‐Joon J Lee,O`Hayre and Fritz B.PrinzPlaner ,Interconnection of Mutiple Polymer Electolyte Membrane Micro fabrication,The 200th Meeting of The Electrochemical society,Abstract No.453(2001)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術の問題を解決すべくなされたものであって、上下から加えられる物理的圧力により変形し、反応ガスの流路が塞がったり、集電層や反応層、電解質膜が部分的に混合することを防止して、高い発電効率を確保し、基板周辺部から反応ガスが漏出することを防止して、高い反応効率及び反応ガスの利用率を確保した燃料電池及びその効率のよい製造方法を提供することを課題とする。また、本発明は、このような燃料電池を電力供給源として備える電子機器及び自動車を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、第1の基板に、第2の基板と接合するためのスペーサーを形成しておくと、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせたときに、上下から加えられる物理的圧力により変形し、反応ガスの流路が塞がったり、集電層や反応層、電解質膜が混合されることを防止できることを見出した。また、本発明者らは、第1の基板周辺部に第2の基板と接合するためのスペーサーを形成しておくと、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせたときに、基板周辺部から反応ガスが漏出するのを防止することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
かくして本発明の第1によれば、第1の反応ガスを供給するための第1のガス流路が形成された第1の基板と、前記第1の基板上に形成された第1の集電層と、前記第1の集電層上に形成された第1の反応層と、前記第1の反応層上に形成された電解質膜と、前記電解質膜上に形成された第2の反応層と、前記第2の反応層上に形成された第2の集電層と、第2の反応ガスを供給するための第2のガス流路が形成された第2の基板とを備える燃料電池であって、前記第1の基板と第2の基板の間の所定位置に、スペーサーが設けられていることを特徴とする燃料電池が提供される。
【0009】
本発明の燃料電池においては、前記スペーサーが、前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板のガス流路が形成されている部分以外の部分、及び/又は前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板の周辺部に設けられているのが好ましい。
【0010】
本発明の第2によれば、第1のガス流路が形成された第1の基板と、前記第1の基板上に形成された第1の集電層と、前記第1の集電層上に形成された第1のガス拡散層と、前記第1のガス拡散層上に形成された第1の反応層と、前記第1の反応層上に形成された電解質膜と、前記電解質膜上に形成された第2の反応層と、前記第2の反応層上に形成された第2のガス拡散層と、前記第2のガス拡散層上に形成された第2の集電層と、第2のガス流路が形成された第2の基板とを備え、前記第1の基板の所定位置に、第2の基板と接合するスペーサーが設けられてなる燃料電池の製造方法であって、前記第1の基板と第2に基板の間の所定部分に、スペーサーを形成するスペーサー形成工程を有することを特徴とする燃料電池の製造方法が提供される。
【0011】
本発明の製造方法においては、前記スペーサー形成工程が、前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板の所定部分をエッチングすることにより、第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板にスペーサーを形成するものであるか、及び/又は前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板のガス流路が形成されている部分以外の部分にスペーサーを形成するものであるのが好ましい。
【0012】
本発明の製造方法においては、前記スペーサー形成工程が、前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板のガス流路が形成されている部分以外の所定位置に、スペーサー形成用材料を塗布することにより、スペーサーを形成するものであるか、及び/又は前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板の周辺部にスペーサー形成用材料を塗布することにより、前記スペーサーを形成するものであるのが好ましい。
【0013】
本発明の製造方法においては、前記スペーサー形成用材料として、電離放射線硬化型樹脂を用いるのが好ましい。
本発明の製造方法においては、前記スペーサー形成用材料を、吐出装置を用いて塗布するのがより好ましい。
【0014】
本発明の製造方法においては、前記スペーサー形成工程が、前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板に樹脂材料を塗布することにより、該基板上に樹脂層を形成し、次いで、該樹脂層上部から第1のガス流路及びスペーサーの形状に対応する形状を有する型を押圧して、前記第1の基板に第1のガス流路及びスペーサーを形成するものであるのが好ましく、前記樹脂材料として熱硬化型樹脂又は電離放射線硬化型樹脂を使用し、前記樹脂層上部から第1のガス流路及びスペーサーの形状に対応する形状を有する型を押圧した後、基板全体を加熱又は電離放射線を照射することにより、前記樹脂層を硬化させるものであるのがより好ましい。
【0015】
本発明の第3によれば、本発明の燃料電池を電力供給源として備えることを特徴とする電子機器が提供される。
また本発明の第4によれば、本発明の燃料電池を電力供給源として備えることを特徴とする自動車が提供される。
【0016】
本発明の燃料電池は、第1の基板の所定位置に、第2の基板と接合するためのスペーサーが形成されているものである。従って、上下から加えられる物理的圧力により変形し、反応ガスの流路が塞がったり、集電層や反応層、電解質膜が部分的に混合することがないため、反応効率の向上が図られ、安定して高い出力が確保された燃料電池となっている。特にセルを積層して燃料電池を大型化した場合であっても、上下から加えられる物理的圧力により変形することがないので、高い反応効率が図られ、安定した出力を確保することができる。
【0017】
本発明の燃料電池において、第1の基板周辺部に第2の基板と接合するためのスペーサーを形成した場合には、基板周辺部から反応ガスが漏出するのを防止することができ、反応ガスのガス圧が低下しないため、反応効率のさらなる向上が図られ、より安定して高い出力が確保された燃料電池となっている。
【0018】
本発明の燃料電池の製造方法によれば、第1のガス流路が形成された第1の基板と、前記第1の基板上に形成された第1の集電層と、前記第1の集電層上に形成された第1のガス拡散層と、前記第1のガス拡散層上に形成された第1の反応層と、前記第1の反応層上に形成された電解質膜と、前記電解質膜上に形成された第2の反応層と、前記第2の反応層上に形成された第2のガス拡散層と、前記第2のガス拡散層上に形成された第2の集電層と、第2のガス流路が形成された第2の基板とを備え、前記第1の基板の所定位置に、第2の基板と接合するためのスペーサーが設けられてなる燃料電池を効率よく製造することができる。
【0019】
本発明の製造方法において、前記第1の基板の所定部分をエッチングすることにより、第1の基板に第1のガス流路及びスペーサーを形成する場合には、同一工程において、該スペーサーと第1のガス流路を形成することができる。
本発明の製造方法において、前記第1の基板上の、第1のガス流路が形成されている部分以外の所定位置にスペーサー形成用材料を塗布することにより、前記スペーサーを形成する場合、及び/又は前記第1の基板の周辺部にスペーサー形成用材料を塗布することにより、前記スペーサーを形成する場合には、所望の位置に所望の形状を有するスペーサーを容易に形成することができる。
【0020】
本発明の製造方法において、前記第1の基板に樹脂材料を塗布することにより、第1の基板上に樹脂層を形成し、次いで、該樹脂層上部から第1のガス流路及びスペーサーの形状に対応する形状を有する型を押圧して、前記第1の基板に第1のガス流路及びスペーサーを形成する場合には、簡易な方法により、所望の形状を有するスペーサーを容易に形成することができる。
【0021】
本発明の製造方法において、前記スペーサー形成用材料を吐出装置を用いて塗布する場合には、所望の位置に所望の形状を有するスペーサーを効率よく形成することができる。
また本発明の製造方法において、前記スペーサー形成用材料として電離放射線硬化型樹脂を用いる場合には、燃料電池の最終の組立段階において、第1の基板と第2の基板とを重ね合わせた後に、電離放射線を照射するという簡易な方法により電離放射線硬化型樹脂を硬化させて、第1の基板と第2の基板とを接合するスペーサーを形成することができる。
【0022】
本発明に係る電子機器は、本発明の製造方法により製造された燃料電池を電力供給源として備えることを特徴とする。本発明の電子機器によれば、地球環境に適切に配慮したクリーンエネルギーを電力供給源として備えることができる。
また、本発明に係る自動車は、本発明の製造方法により製造された燃料電池を電力供給源として備えることを特徴とする。本発明の自動車によれば、地球環境に適切に配慮したクリーンエネルギーを電力供給源として備えることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の燃料電池及び燃料電池の製造方法、並びに本発明の製造方法により製造された燃料電池を備える電子機器及び自動車について詳細に説明する。
1)燃料電池
本発明の燃料電池は、第1の反応ガスを供給するための第1のガス流路が形成された第1の基板と、前記第1の基板上に形成された第1の集電層と、前記第1の集電層上に形成された第1の反応層と、前記第1の反応層上に形成された電解質膜と、前記電解質膜上に形成された第2の反応層と、前記第2の反応層上に形成された第2の集電層と、第2の反応ガスを供給するための第2のガス流路が形成された第2の基板とを備える燃料電池であって、前記第1の基板と第2の基板の間の所定位置に、スペーサーが設けられていることを特徴とする。
【0024】
本発明の燃料電池において、スペーサーを設ける位置は特に制約されない。上下から加えられる物理的圧力により変形し、反応ガスの流路が塞がったり、集電層や反応層、電解質膜が部分的に混合することを防止でき、かつ、高い出力を確保できるだけの面積を有する集電層及び反応層を形成する観点からは、基板の第1のガス流路及び第2のガス流路が形成されていない部分に、スペーサーを設けるのが好ましい。また、基板周辺部から反応ガスが漏出するのを防止し、反応ガスのガス圧が低下することなく反応効率の向上が図られる観点からは、基板周辺部にスペーサーを設けるのが好ましい。
【0025】
本発明の燃料電池において、スペーサーの形状は2枚の基板を接合することができるものであれば、特に制限されない。例えば、円柱状、多角柱状、球状、楕円球状などが挙げられる。
本発明の燃料電池において、スペーサーの大きさは特に制限されないが、スペーサーがあまりに小さいと他方の基板とスペーサーを介して接合することができなくなる一方で、あまりに大きいと、2枚の基板の間に集電層、反応層及び電解質膜が形成された緊密な構造の燃料電池を得ることができなくなるおそれがあるので、それらを総合的に考慮して適宜な大きさを定めることができる。
【0026】
また本発明の燃料電池において、スペーサーの設置数は特に制限されないが、上下から加えられる物理的圧力により変形し、反応ガスの流路が塞がったり、集電層や反応層、電解質膜が部分的に混合するのを防止すること、及びできるだけ広い面積を有する集電層及び反応層を形成すること等を総合的に考慮して適宜定めることができる。
【0027】
本発明の燃料電池の例を図1に示す。図1(a)に示すものは、第1の基板2と第2の基板2’との間の所定位置に、スペーサー5aを介在させたタイプの燃料電池である。図1(a)に示す構造によれば、上下から加えられる物理的圧力により変形し、反応ガスの流路が塞がったり、集電層や反応層、電解質膜(図中、これらをまとめて7で表している。以下にて同じ。)が部分的に混合することを防止して、高い出力を確保することができる。
【0028】
図1(b)に示すものは、第1の基板2と第2の基板2’の周辺部にスペーサー5bを形成したタイプの燃料電池である。図1(b)に示す構造によれば、基板周辺部から反応ガスが漏出するのを防止し、反応ガスのガス圧が低下することなく反応効率の向上を図ることができる。
【0029】
図1(c)に示すものは、第1の基板2と第2の基板2’のガス流路が形成されていない部分及び周辺部にスペーサー5a、5b及び5cを形成したタイプである。図1(c)に示す構造によれば、上下から加えられる物理的圧力により変形し、反応ガスの流路が塞がったり、集電層や反応層、電解質膜が部分的に混合することを防止して、高い出力を確保でき、基板周辺部から反応ガスが漏出するのを防止し、反応ガスのガス圧が低下することなく反応効率の向上を図ることができる。
【0030】
本発明の燃料電池の種類は特に制約されない。例えば、電解質膜がセラミックス系固体電解質である燃料電池や、高分子電解質材料からなる燃料電池等が挙げられる。
【0031】
2)燃料電池の製造方法
本発明の燃料電池の製造方法は、第1のガス流路が形成された第1の基板と、前記第1の基板上に形成された第1の集電層と、前記第1の集電層上に形成された第1のガス拡散層と、前記第1のガス拡散層上に形成された第1の反応層と、前記第1の反応層上に形成された電解質膜と、前記電解質膜上に形成された第2の反応層と、前記第2の反応層上に形成された第2のガス拡散層と、前記第2のガス拡散層上に形成された第2の集電層と、第2のガス流路が形成された第2の基板とを備え、前記第1の基板の所定位置に、第2の基板と接合するスペーサーが設けられてなる燃料電池の製造方法であって、前記第1の基板と第2に基板の間の所定部分に、スペーサーを形成するスペーサー形成工程を有することを特徴とする。
【0032】
本発明の燃料電池の製造方法は、例えば、図2に示す燃料電池製造の製造装置(燃料電池製造ライン)を使用して実施することができる。各工程においてそれぞれ用いられる吐出装置20a〜20e、吐出装置20f〜20kを接続するベルトコンベアBC1、吐出装置20l、20mを接続するベルトコンベアBC2、ベルトコンベアBC1、BC2を駆動させる駆動装置58、燃料電池の組み立てを行なう組立装置60及び燃料電池製造ライン全体の制御を行なう制御装置56により構成されている。
【0033】
吐出装置20a〜20kは、ベルトコンベアBC1に沿って所定の間隔で一列に配置されており、吐出装置20l、20mはベルトコンベアBC2に沿って所定の間隔で一列に配置されている。また、制御装置56は、吐出装置20a〜20m、駆動装置58及び組立装置60と接続されている。
【0034】
この燃料電池製造ラインにおいては、駆動装置58により駆動されたベルトコンベアBC1を駆動させ、燃料電池の基板(以下、単に「基板」という。)を各吐出装置20a〜20kに搬送して各吐出装置20a〜20kにおける処理が行なわれる。同様に、制御装置56からの制御信号に基づいてベルトコンベアBC2を駆動させ、基板を吐出装置20l、20mに搬送して、吐出装置20l、20mにおける処理が行なわれる。また、組立装置60においては、制御装置56からの制御信号に基づいてベルトコンベアBC1及びBC2によって搬送されてきた基板を用いて燃料電池の組み立て作業が行なわれる。
【0035】
吐出装置20a〜20mとしては、インクジェット方式の吐出装置であれば特に制約されない。例えば、加熱発泡により気泡を発生し、液滴の吐出を行なうサーマル方式の吐出装置、ピエゾ素子を利用する圧縮により、液滴の吐出を行なうピエゾ方式の吐出装置等が挙げられる。
【0036】
図2に示す燃料電池製造ラインに用いられる吐出装置20aの概略を図3に示す。吐出装置20aは、吐出物34を収容するタンク30と、タンク30と吐出物搬送管32を介して接続されたインクジェットヘッド22、被吐出物を搭載、搬送するテーブル28、インクジェットヘッド22内に滞留する余剰の吐出物34を吸引して、インクジェットヘッド22内から過剰の吐出物を除去する吸引キャップ40、及び吸引キャップ40で吸引された余剰の吐出物を収容する廃液タンク48から構成されている。
【0037】
タンク30は、レジスト溶液等の吐出物34を収容するものであり、タンク30内に収容されている吐出物の液面34aの高さを制御するための液面制御センサ36を備える。液面制御センサ36は、インクジェットヘッド22が備えるノズル形成面26の先端部26aと、タンク30内の液面34aとの高さの差h(以下、水頭値という)を所定の範囲内に保つ制御を行う。例えば、この水頭値が25m±0.5mm内となるように液面34aの高さを制御することで、タンク30内の吐出物34が所定の範囲内の圧力でインクジェットヘッド22に送ることができる。所定の範囲内の圧力で吐出物34を送ることで、インクジェットヘッド22から必要量の吐出物34を安定して吐出することができる。
【0038】
吐出物搬送管32は、吐出物搬送管32の流路内の帯電を防止するための吐出物流路部アース継手32aとヘッド部気泡排気弁32bとを備える。ヘッド部気泡排除弁32bは、後述する吸引キャップ40により、インクジェットヘッド22内の吐出物を吸引する場合に用いられる。
【0039】
インクジェットヘッド22は、ヘッド体24及び吐出物を吐出する多数のノズルが形成されているノズル形成面26を備え、ノズル形成面26のノズルから吐出物、例えば、反応ガスを供するためのガス流路を基板上に形成する際に基板に塗布されるレジスト溶液等が吐出される。
テーブル28は、所定の方向に移動可能に設置されている。テーブル28は、図中矢印で示す方向に移動することにより、ベルトコンベアBC1により搬送される基板を載置して、吐出装置20a内に取り込む。
【0040】
吸引キャップ40は、図3に示す矢印方向に移動可能となっており、ノズル形成面26に形成された複数のノズルを囲むようにノズル形成面26に密着し、ノズル形成面26との間に密閉空間を形成してノズルを外気から遮断できる構成となっている。即ち、吸引キャップ40によりインクジェットヘッド22内の吐出物を吸引するときは、このヘッド部気泡排除弁32bを閉状態にして、タンク30側から吐出物が流入しない状態とし、吸引キャップ40で吸引することにより、吸引される吐出物の流速を上昇させ、インクジェットヘッド22内の気泡を速やかに排出することができる。
【0041】
吸引キャップ40の下方には流路が設けられており、この流路には、吸引バルブ42が配置されている。吸引バルブ42は、吸引バルブ42の下方の吸引側と、上方のインクジェットヘッド22側との圧力バランス(大気圧)を取るための時間を短縮する目的で流路を閉状態にする役割を果す。この流路には、吸引異常を検出する吸引圧検出センサ44やチューブポンプ等からなる吸引ポンプ46が配置されている。
また、吸引ポンプ46で吸引、搬送された吐出物34は、廃液タンク48内に一時的に収容される。
【0042】
本実施形態においては、吐出装置20b〜20mは、吐出物34の種類が異なることを除き、吐出装置20aと同様の構成のものである。したがって、以下においては、各吐出装置の同一構成については同一の符号を用いる。
【0043】
次に、図2に示す燃料電池製造ラインを用いて、燃料電池を製造する各工程を説明する。図2に示す燃料電池製造ラインを用いる燃料電池の製造方法のフローチャートを図4に示す。
【0044】
図4に示すように、本実施形態に係る燃料電池は、第1の基板にガス流路を形成する工程(S10,第1のガス流路形成工程)、第1の基板にスペーサーを形成する工程(S11,スペーサー形成工程)、ガス流路内に第1の支持部材を塗布する工程(S12,第1の支持部材塗布工程)、第1の集電層をを形成する工程(S13,第1の集電層形成工程)、第1のガス拡散層を形成する工程(S14,第1のガス拡散層形成工程)、第1の反応層形成工程(S15,第1の反応層形成工程)、電解質膜を形成する工程(S16,電解質膜形成工程)、第2の反応層を形成する工程(S17,第2の反応層形成工程)、第2のガス拡散層を形成する工程(S18,第2のガス拡散層形成工程)、第2の集電層を形成する工程(S19,第2の集電層形成工程)、第2の支持部材を第2のガス流路内に塗布する工程(S20,第2の支持部材塗布工程)、及び第2のガス流路が形成された第2の基板を積層する工程(S21,組立工程)により製造される。
【0045】
(1)第1のガス流路形成工程(S10)
まず、図5(a)に示すように、矩形状の第1の基板2を用意し、基板2をベルトコンベアBC1により吐出装置20aまで搬送する。基板2としては特に制限されず、シリコン基板等の通常の燃料電池に用いられるものを使用できる。本実施形態では、シリコン基板を用いている。
【0046】
ベルトコンベアBC1により搬送された基板2は、吐出装置20aのテーブル28上に載置され、吐出装置20a内に取り込まれる。吐出装置20a内においては、吐出装置20aのタンク30内に収容されているレジスト液が、ノズル形成面26のノズルを介してテーブル28に搭載された基板2上の所定位置に塗布され、基板2の表面にレジストパターン(図5(b)中、斜線部分)が形成される。レジストパターンは、図5(b)に示すように、基板2表面の第1の反応ガスを供給するための第1のガス流路を形成する部分以外の部分に形成される。
【0047】
所定の位置にレジストパターンが形成された基板2は、図示を省略する吐出装置を用いてフッ化水素酸水溶液等のエッチング液が基板2表面に塗布される。エッチング液により、レジストパターンが形成されている部分以外の基板2表面部がエッチングされて、図6(a)に示すように、基板2の一方の側面から他方の側面に延びる断面コ字形状の第1のガス流路が形成される。また、図6(b)に示すように、ガス流路が形成された基板2は、図示しない洗浄装置によって表面が洗浄され、レジストパターンが除去される。次いで、ガス流路が形成された基板2は、テーブル28からベルトコンベアBC1へ移され、ベルコンベアBC1により吐出装置20bまで搬送される。
【0048】
(2)スペーサー形成工程(S11)
次いで、図7に示すように、第1のガス流路3が形成された第1の基板の第1のガス流路3が形成されていない部分に、吐出装置20bを用いてスペーサー形成用材料を塗布することにより、スペーサー5を形成する。
【0049】
用いるスペーサー形成用材料としては、基板上にガス流路及びスペーサーを形成できるものであれば特に制約されない。本発明においては、取り扱いが容易であること、基板との密着性に優れること及び低コストであること等の理由から、合成樹脂が好ましい。なかでも、熱硬化型樹脂及び電離放射線硬化型樹脂は、硬化することにより三次元網目状構造となるため、耐熱性、耐薬品性、耐候性、接着性、耐磨耗性、耐水性、機械強度、硬度等に優れ、本発明における燃料電池のスペーサー形成用材料として特に好ましい。
【0050】
熱硬化型樹脂は、そのもの単独又は硬化剤等を加えて加熱すると高分子量架橋体となる樹脂である。即ち、加熱することにより硬化して、三次元構造又は網状構造をとり不融不溶の物質となるものである。熱硬化型樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、尿素(ユリア)樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、グアナミン樹脂、ケトン樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂とともに用いる硬化剤としては、脂肪族ポリアミン、アミドアミン、ポリアミド、芳香族ポリアミン、酸無水物、ルイス塩基、ポリメルカプタン等が挙げられる。
【0051】
電離放射線硬化型樹脂は、電離放射線を照射にすることより光重合開始剤が活性化し、ラジカル分子や水素イオン等を生成させ、これらがモノマー又はオリゴマーの反応基と反応し、三次元的な重合や架橋反応を起こすことにより、硬化する樹脂である。電離放射線硬化型樹脂は、一般的には、重合性のモノマー又はオリゴマー、光重合開始剤等で構成される電離放射線硬化型樹脂組成物の塗膜を電離放射線を照射することによって得ることができる。ここで、電離放射線としては紫外線等が用いられる。
【0052】
電離放射線硬化型樹脂組成物に用いるモノマーとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ネオペンチルグリコールドアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート等が挙げられる。また、オリゴマーは、前記モノマーの繰り返し数が2〜20程度の、二重結合を有する重合体(プレポリマー)であり、例えば、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等が挙げられる。
【0053】
電離放射線硬化型樹脂組成物に用いる光重合開始剤としては、ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン系化合物、アセトフェノンジエチルケタール等のアセトフェノン系化合物、クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系化合物等が挙げられる。
【0054】
ガス流路形成用材料が熱硬化型樹脂の場合には、熱硬化型樹脂を所望により硬化剤とともに有機溶媒に溶解又は分散させたワニスの形で用いる。また、前記スペーサー形成用材料が電離放射線硬化型樹脂の場合には、電離放射線硬化型樹脂は、重合性のモノマー又はオリゴマー、光重合開始剤等で構成される電離放射線硬化型樹脂組成物を有機溶剤に溶解又は分散させた溶液又は分散液の形で用いる。
【0055】
スペーサー形成用材料として熱硬化型樹脂を用いた場合には、前記塗膜を加熱して硬化させることにより、また、電離放射線硬化型樹脂を用いた場合には、前記塗膜に電離放射線を照射して硬化させることにより、スペーサーを形成することができる。
【0056】
本実施形態においては、吐出装置を用いてスペーサー形成用材料を塗布してスペーサーを形成する例(以下、この方法を(i)法という)を説明したが、スペーサーは、以下の(ii)〜(iv)の方法によっても形成することができる。
【0057】
(ii)レジストパターンを形成し、エッチングすることにより形成する方法
スペーサーは、第1のガス流路を形成するのと同様の方法で形成することもできる。すなわち、図8に示すように、前記図6(b)に示す第1のガス流路3を形成した第1の基板に、スペーサー形成用のレジストパターンを成膜し、ガス流路3を形成する方法と同様に第1の基板をエッチングすることで、第1の基板にスペーサーを形成することができる。
【0058】
(iii)型を用いてスペーサーを形成する方法
スペーサーは、図9(a)に示すように、第1の基板2に硬化型樹脂材料を塗布して硬化型樹脂材料の塗膜5’を形成した後、図9(b)に示すように、第1のガス流路及びスペーサーに対応する形状を有する型9を用いて、上部から押圧しながら(型押しながら)、加熱又は電離放射線を照射することで樹脂を硬化させることにより形成することもできる。この方法によれば、第1の基板に第1のガス流路3及びスペーサー5を同時に形成することができる。また、この場合においては、部分的に樹脂材料を塗布しながら型押し、硬化を繰り返すことにより、第1のガス流路及びスペーサーを段階的に形成するようにしてもよい。後者の方法は、特に小型の燃料電池を製造する場合に有効である。
【0059】
ここで用いる樹脂材料としては、上述した熱硬化型樹脂及び電離放射線硬化型樹脂が好ましい。また、用いる型としては特に制限されず、例えば、石英ガラスなどのガラス類;シリコン、鉄等の金属類;等の、樹脂との剥離性のよい各種材料からなる型を用いることができる。この場合、必要に応じて、基板表面を樹脂との接着性を高めるための表面処理を施すことも好ましい。また、剥離性を高めるために、型の押圧面に剥離剤を予め塗布しておいてもよい。
【0060】
この方法によれば、きわめて効率よく所望の形状を有するガス流路及びスペーサーを基板に形成することができる。また、硬化型樹脂の塗布を吐出装置を用いて行う場合には、無駄な部分に硬化型樹脂を塗布することがなくなるため、樹脂材料の使用量を大幅に節約することができ、製造コストの面から有利である。
【0061】
(iv)基板の周辺部にスペーサーを形成する方法
またスペーサーは、図10に示すように、基板の周辺部に形成することも好ましい。すなわち、先ず、図10(a1)及び(a2)に示すように、第1のガス流路を基板の周辺部に余裕を持たせて形成する。いわゆる”のりしろ”である。次いで、図10(b1)及び(b2)に示すように、基板の周辺部にスペーサー形成用材料を塗布する。このとき、ガス流路の入口と出口は、スペーサー形成用材料が付着しないように、フタをして作業を行うのが好ましい。
【0062】
ここで、用いるスペーサー形成用材料としては、電離放射線硬化型樹脂が好ましい。電離放射線硬化型樹脂を使用することで、最終の組立工程において、第2の基板と重ね合わせたときに、電離放射線を照射して硬化させることにより、スペーサーに、第1の基板と第2の基板とを接合する接着剤の役割を持たせることができる。なお、図10中、(a2)及び(b2)は、それぞれ(a1)及び(b1)のA−B方向での断面図である。
【0063】
(3)第1の支持部材塗布工程(S12)
次に、第1のガス流路3及びスペーサー5が形成された基板2上に、第1の集電層を支持するための第1の支持部材4をガス流路内に塗布する。第1の支持部材の塗布は、基板2をテーブル28に載置して吐出装置20c内に取り込み、次いで、吐出装置20cにより、タンク30内に収容されている第1の支持部材4をノズル形成面26のノズルを介して、基板2に形成されている第1のガス流路内に吐出することにより行われる。
【0064】
用いる第1の支持部材としては、第1の反応ガスに対して不活性であり、第1の集電層が第1のガス流路に落下するのを防止し、かつ、第1の反応層へ第1の反応ガスが拡散するのを妨げないものであれば特に制限されない。例えば、炭素粒子、ガラス粒子等が挙げられる。本実施形態では、直径1〜5ミクロン程度の粒子径の多孔質カーボンを使用している。所定の粒径をもつ多孔質カーボンを支持部材として使用することにより、ガス流路を介して供給される反応ガスが多孔質カーボンの隙間から上へ拡散するため、反応ガスの流れが妨げられることがなくなる。
第1の支持部材4が塗布された基板2の端面図を図11に示す。第1の支持部材4が塗布された基板2は、テーブル28からベルトコンベアBC1へ移され、ベルトコンベアBC1により吐出装置20dまで搬送される。
【0065】
(4)第1の集電層形成工程(S13)
次に、基板2上に、第1の反応ガスが反応することにより発生した電子を集めるための第1の集電層を形成する。まず、ベルトコンベアBC1により吐出装置20dまで搬送された基板2を、テーブル28上に載置して吐出装置20d内に取り込む。吐出装置20dにおいては、タンク30内に収容されている集電層形成用材料の一定量を、ノズルの形成面26のノズルを介して基板2上に所定間隔で吐出することにより、第1の集電層6が形成される。
【0066】
集電層形成用材料としては、導電性を有する材料であれば特に制限されない。例えば、白金、銅、金、銀、アルミニウム、タングステン及びこれらの金属の合金等が挙げられる。これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、集電層を構成する導電性物質の粒子は、少なくとも粒状であればよく、球状であっても、楕円体状であっても、柱状等であってもよい。導電性物質の粒子の大きさは特に制限されず、自由に定めることができる。
【0067】
第1の集電層6が形成された基板2の端面図を図12に示す。図12に示すように、第1の集電層6は、基板2に形成されている第1のガス流路内の第1の支持部材4により支持され、第1のガス流路内に落下しないようになっている。第1の集電層6が形成された基板2は、テーブル28からベルトコンベアBC1へ移され、ベルトコンベアBC1により吐出装置20eまで搬送される。
【0068】
(5)第1のガス拡散層形成工程(S14)
次に、基板2の集電層上に第1の拡散層を形成する。先ず、ベルトコンベアBC1により吐出装置20eまで搬送された基板2をテーブル28上に載置して、吐出装置20e内に取り込む。吐出装置20e内においては、吐出装置20eのタンク30内に収容されているガス拡散層形成用材料を、ノズル形成面26のノズルを介してテーブル28に載置されている基板2表面の所定位置に吐出して、第1のガス拡散層が形成される。
【0069】
用いるガス拡散層形成用材料としては、炭素微粒子が一般的であるが、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、フラーレン等も使用できる。本実施形態では、ガス拡散層を塗布装置20eを用いて形成するため、例えば、集電層側には粒子径の大きい(数十μm)炭素微粒子とし、表面側には粒子径の小さい(数十nm)炭素微粒子とすることで、基板付近は流路幅を大きくして反応ガスの拡散抵抗をできるだけ小さくしつつ、反応層付近(ガス拡散層の表面側)においては、均一で細かい流路となっているガス拡散層を容易に形成できる。また、ガス拡散層の基板側は炭素粒子を用い、表面側は、ガス拡散能力は低いが触媒担持能力に優れる材料を用いることもできる。
【0070】
第1のガス拡散層8が形成された基板2の端面図を図13に示す。図13に示すように、第1のガス拡散層8は、基板2に形成されている第1の集電層を覆うように基板2の全面に形成されている。第1のガス拡散層8が形成された基板2は、テーブル28からベルトコンベアBC1へ移され、ベルトコンベアBCにより吐出装置20fまで搬送される。
【0071】
(6)第1の反応層形成工程(S15)
次に、基板2上に第1の反応層8を形成する。第1の反応層は、第1の集電層とガス拡散層8を介して電気的に接続されるように形成する。まず、ベルトコンベアBC1により吐出装置20fまで搬送された基板2をテーブル28上に載置して、吐出装置20f内に取り込む。吐出装置20f内においては、吐出装置20fのタンク30内に収容されている反応層形成用材料を、ノズル形成面26のノズルを介してテーブル28に載置されている基板2表面の所定位置に吐出して、第1の反応層10が形成される。
【0072】
用いる反応層形成用材料としては、金属化合物若しくは金属微粒子を含む溶液又は分散液が挙げられる。金属化合物としては、例えば、白金、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム、オスミウム及びこれらの2種以上からなる合金からなる群から選ばれる1種若しくは2種以上の金属の金属塩や金属錯体等が挙げられる。また、金属微粒子としては、例えば、白金、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム、オスミウム及びこれらの2種以上からなる合金からなる群から選ばれる1種若しくは2種以上の金属の微粒子が挙げられる。これらの中でも、白金微粒子又は白金塩が好ましい。
【0073】
第1の反応層10が形成された基板2の端面図を図14に示す。第1の反応層が形成された基板2は、テーブル28からベルトコンベアBC1へ移され、ベルトコンベアBC1により吐出装置20gまで搬送される。
【0074】
(7)電解質膜形成工程(S16)
次に、第1の反応層10が形成された基板2上に電解質膜12を形成する。まず、ベルトコンベアBC1により吐出装置20gまで搬送された基板2を、テーブル28上に載置して吐出装置20g内に取り込む。吐出装置20gにおいては、タンク30内に収容されている電解質膜の形成材料をノズル形成面26のノズルを介して第1の反応層10上に吐出して電解質膜12が形成される。
【0075】
用いる電解質膜の形成材料としては、例えば、タングスト燐酸、モリブド燐酸等のセラミックス系固体電解質を所定の粘度(例えば、20mPa・S以下)に調整した材料や、ナフィオン(デュポン社製)等のパーフルオロスルホン酸を、水とメタノールの重量比が1:1の混合溶液中でミセル化して得られる高分子電解質材料等が挙げられる。
【0076】
電解質膜12が形成された基板2の端面図を図15に示す。図15に示すように、第1の反応層10上に所定の厚さを有する電解質膜12が形成されている。電解質膜12が形成された基板2は、テーブル28からベルトコンベアBC1へ移され、ベルトコンベアBC1により吐出装置20hまで搬送される。
【0077】
(8)第2の反応層形成工程(S17)
次に、電解質膜12が形成された基板2上に第2の反応層10’を形成する。まず、ベルトコンベアBC1により吐出装置20hまで搬送された基板2を、テーブル28上に載置して吐出装置20h内に取り込む。吐出装置20hにおいては、吐出装置20fにおいて行われた処理と同様の処理により、第2の反応層10’が形成される。第2の反応層を形成する材料としては、第1の反応層と同様のものを使用することができる。
【0078】
電解質膜12上に第2の反応層10’が形成された基板2の端面図を図16に示す。図16に示すように、電解質膜12上に第2の反応層10’が形成されている。反応層10’においては、第2の反応ガスの反応が行われる。第2の反応層10’が形成された基板2は、テーブル28からベルトコンベアBC1へ移され、ベルトコンベアBC1により吐出装置20iまで搬送される。
【0079】
(9)第2のガス拡散層形成工程(S18)
次に、第2の反応層10’が形成された基板2上に第2のガス拡散層8’を形成する。まず、ベルトコンベアBC1により吐出装置20iまで搬送された基板2を、テーブル28上に載置して吐出装置20i内に取り込む。吐出装置20iにおいては、吐出装置20eにおいて行われた処理と同様の処理により、第2のガス拡散層が形成される。第2の拡散層形成用材料としては、第1のガス拡散層と同様のものが使用できる。
【0080】
第2のガス拡散層8’が形成された基板2の端面図を図17に示す。第2のガス拡散層8’が形成された基板2は、テーブル28からベルトコンベアBC1へ移され、ベルトコンベアBC1により吐出装置20jまで搬送される。
【0081】
(10)第2の集電層形成工程(S19)
次に、第2のガス拡散層8’が形成された基板2上に第2の集電層6’を形成する。先ず、ベルトコンベアBC1により吐出装置20jまで搬送された基板2を、テーブル28上に載置して吐出装置20j内に取り込み、吐出装置20dにおいて行われた処理と同様の処理により、第2の集電層6’が第2のガス拡散層8’上に形成される。第2の集電層形成用材料としては、第1の集電層形成用材料と同様のものが使用できる。
第2の集電層6’が形成された基板2の端面図を図18に示す。第2の集電層6’が形成された基板2は、テーブル28からベルトコンベアBC1へ移され、ベルトコンベアBC1により吐出装置20kまで搬送される。
【0082】
(11)第2の支持部材塗布工程(S20)
次に、ベルトコンベアBCにより吐出装置20kまで搬送された基板2を、テーブル28上に載置して吐出装置20k内に取り込み、吐出装置20cにおいて行われた処理と同様の処理により、第2の支持部材が塗布される。第2の支持部材としては、第1の支持部材と同様のものが使用できる。
第2の支持部材4’が塗布された基板2の端面図を図19に示す。第2の支持部材4’は、第2の集電層6’上に形成され、基板2上に積層する第2の基板に形成されている第2のガス流路内に収容される位置に塗布されている。
【0083】
(12)組立工程(S21)
次に、第2の支持部材4’が塗布された基板2と、別途用意した第2のガス流路が形成された第2の基板とを積層する。基板2(第1の基板)と第2の基板との積層は、基板2上に形成された第2の支持部材4’が、第2の基板に形成された第2のガス流路内に収容されるように接合することにより行われる。
ここで、第2の基板としては、第1の基板と同じものを使用できる。また第2のガス流路形成は、第1のガス流路を形成する工程と同様に、ベルトコンベアBC2に沿って設置された吐出装置20l及び20mを用いて行うことができる。
【0084】
以上のようにして、図20に示す構造の燃料電池を製造することができる。
図20に示す燃料電池は、図中下側から、第1の基板2と、第1の基板2に形成された第1のガス流路3と、第1のガス流路3内に収容された第1の支持部材4と、第1の基板2及び第1の支持部材4上に形成された第1の集電層6と、第1のガス拡散層8と、第1のガス拡散層8上に形成された第1の反応層10と、電解質膜12と、第2の反応層10’と、第2のガス拡散層8’と、第2の集電層6’と、第2のガス流路3’と、第2のガス流路3’内に収容された第2の支持部材4’及び第2の基板2’とから構成されてなる。
【0085】
図20に示す燃料電池は、第1の基板のガス流路が形成されていない部分上及び周辺部に第2の基板と接合するためのスペーサー5が形成されている。従って、上下から加えられる物理的圧力により変形し、反応ガスの流路が塞がったり、集電層や反応層、電解質膜が混合することがないため、反応効率の向上が図られ、安定して高い出力が確保された燃料電池となっている。また、基板周辺部から反応ガスが漏出するのを防止することができ、反応ガスのガス圧が低下しないため、反応効率のさらなる向上が図られ、より安定して高い出力が確保された燃料電池となっている。
【0086】
図20に示す燃料電池は、次のように動作する。すなわち、第1の基板2の第1のガス流路3から第1の反応ガスが導入され、ガス拡散層8により均一に拡散され、拡散された第1の反応ガスが第1の反応層10で反応してイオンと電子が生じ、生じた電子は集電層6で集められ、第2の基板2’の第2の集電層6’に流れ、第1の反応ガスにより生じたイオンは電解質膜12の中を第2の反応層10’へ移動する。一方、第2の基板2’のガス流路3’から第2の反応ガスが導入され、第2のガス拡散層8’により均一に拡散され、拡散された第2の反応ガスが第2の反応層10’において、電解質膜12中を移動してきたイオン及び第2の集電層6’から送り込まれた電子と反応する。例えば、第1の反応ガスが水素ガスであり、第2の反応ガスが酸素ガスである場合には、第1の反応層10においては、H2→2H++2e−の反応が進行し、第2の反応層10’においては、1/2O2+2H++2e−→H2Oの反応が進行する。
【0087】
上述した実施形態に係る燃料電池の製造方法においては、全ての工程において吐出装置を用いているが、燃料電池を製造する何れかの工程において吐出装置を用いて燃料電池を製造することもできる。例えば、吐出装置を用いて集電層形成用材料を塗布して、第1の集電層及び/又は第2の集電層を形成し、その他の工程においては従来と同様の工程により燃料電池を製造するようにしてもよい。この場合であっても、MEMS(Micro Electro Mechanical System)を用いることなく集電層を形成できるため、燃料電池の製造コストを低く抑えることができる。
【0088】
上述の実施形態の製造方法においては、基板上にレジストパターンを形成し、フッ化水素酸水溶液を塗布してエッチングを行うことによりガス流路を形成しているが、レジストパターンを形成することなくガス流路を形成することもできる。また、フッ素ガス雰囲気中に基板を載置し、基板上の所定の位置に水を吐出することによりガス流路を形成するようにしてもよい。
【0089】
上述の実施形態の製造方法においては、第1の反応ガスが供給される第1の基板側から燃料電池の構成部分を形成し、最後に第2の基板を積層することで燃料電池の製造を行っているが、第2の反応ガスが供給される側の基板から燃料電池の製造を開始するようにしてもよい。
【0090】
上述の実施形態の製造方法においては、第2の支持部材を第1の基板に形成されている第1のガス流路に沿って塗布しているが、第1のガス流路と交差するような方向に塗布してもよい。即ち、第2の支持部材を、例えば、第1の基板に形成されているガス流路と直角に交差するように、例えば、図6(b)において図中右側面から左側面へと延びる方向に塗布するようにしてもよい。この場合には、第2の基板に形成されている第2のガス流路と、第1の基板に形成されている第1のガス流路とが、直角に交差するように第2の基板が配置された構造の燃料電池が得られる。
【0091】
上述の実施形態の製造方法においては、第1のガス流路が形成された第1の基板上に、第1の集電層、第1の反応層、電解質膜、第2の反応層及び第2の集電層を順次形成しているが、第1の基板と第2の基板のそれぞれに集電層、反応層及び電解質膜を形成し、最後に第1の基板と第2の基板とを接合することにより、燃料電池を製造することもできる。
【0092】
また、本実施形態の燃料電池製造ラインは、第1の基板に処理を施す第1製造ラインと第2の基板に処理を施す第2製造ラインとを設け、それぞれの製造ラインにおける処理を平行して行う製造ラインを用いているので、第1の基板への処理と第2の基板への処理を平行して行うことができるため、迅速に燃料電池を製造することができる。
【0093】
3)電子機器
本発明の電子機器は、上述した燃料電池を電力供給源として備えることを特徴とする。電子機器としては、携帯電話機、PHS、モバイル、ノート型パソコン、PDA(携帯情報端末)、携帯テレビ電話機などが挙げられる。また、本発明の電子機器は、例えば、ゲーム機能、データ通信機能、録音再生機能、辞書機能などの他の機能を有していてもよい。
本発明の電子機器によれば、地球環境に適切に配慮したクリーンエネルギーを電力供給源として備えることができる。
【0094】
4)自動車
本発明の自動車は、上述した燃料電池を電力供給源として備えることを特徴とする。本発明に製造方法によれば、複数の燃料電池を積層することによって大型の燃料電池を製造することもできる。すなわち、図21に示すように、製造した燃料電池の基板2’の裏面に更にガス流路を形成し、ガス流路が形成された基板2’の裏面上に、上述の燃料電池の製造方法における製造工程と同様にしてガス拡散層、反応層、電解質膜などを形成して燃料電池を積層することによって大型の燃料電池を製造することができる。
本発明の自動車によれば、地球環境に適切に配慮したクリーンエネルギーを電力供給源として備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る燃料電池の端面図である。
【図2】実施の形態に係る燃料電池の製造ラインの一例を示す図である。
【図3】実施の形態に係るインクジェット式吐出装置の概略図である。
【図4】実施の形態に係る燃料電池の製造方法のフローチャートである。
【図5】実施の形態に係るガス流路を形成する処理を説明する図である。
【図6】実施の形態に係るガス流路を形成する処理を説明する図である。
【図7】実施の形態に係る燃料電池の製造過程の基板の端面図である。
【図8】実施の形態に係るスペーサーを形成する方法を示す図である。
【図9】実施の形態に係るスペーサーを形成する方法を示す図である。
【図10】実施の形態に係るスペーサーを形成する方法を示す図である。
【図11】実施の形態に係る燃料電池の製造過程の基板の端面図である。
【図12】実施の形態に係る燃料電池の製造過程の基板の端面図である。
【図13】実施の形態に係る燃料電池の製造過程の基板の端面図である。
【図14】実施の形態に係る燃料電池の製造過程の基板の端面図である。
【図15】実施の形態に係る燃料電池の製造過程の基板の端面図である。
【図16】実施の形態に係る燃料電池の製造過程の基板の端面図である。
【図17】実施の形態に係る燃料電池の製造過程の基板の端面図である。
【図18】実施の形態に係る燃料電池の製造過程の基板の端面図である。
【図19】実施の形態に係る燃料電池の製造過程の基板の端面図である。
【図20】実施の形態に係る燃料電池の端面図である。
【図21】実施の形態に係る燃料電池を積層した大型燃料電池の図である。
【符号の説明】2…第1の基板、2’…第2の基板、3…第1のガス流路、3’…第2のガス流路、4…第1の支持部材、4’…第2の支持部材、5、5a、5b、5c…スペーサー、5’…スペーサー形成用材料の塗膜、6…第1の集電層、6’…第2の集電層、7…集電層、反応層及び電解質膜等、8…第1のガス拡散層、8’…第2のガス拡散層、9…型、10…第1の反応層、10’…第2の反応層、12…電解質膜、20a〜20m…吐出装置、BC1、BC2…ベルトコンベア
Claims (14)
- 第1の反応ガスを供給するための第1のガス流路が形成された第1の基板と、
前記第1の基板上に形成された第1の集電層と、
前記第1の集電層上に形成された第1の反応層と、
前記第1の反応層上に形成された電解質膜と、
前記電解質膜上に形成された第2の反応層と、
前記第2の反応層上に形成された第2の集電層と、
第2の反応ガスを供給するための第2のガス流路が形成された第2の基板とを備える燃料電池であって、
前記第1の基板と第2の基板の間の所定位置に、スペーサーが設けられていることを特徴とする燃料電池。 - 前記スペーサーが、前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板のガス流路が形成されている部分以外の部分に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
- 前記スペーサーが、前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板の周辺部に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池。
- 第1のガス流路が形成された第1の基板と、前記第1の基板上に形成された第1の集電層と、前記第1の集電層上に形成された第1のガス拡散層と、前記第1のガス拡散層上に形成された第1の反応層と、前記第1の反応層上に形成された電解質膜と、前記電解質膜上に形成された第2の反応層と、前記第2の反応層上に形成された第2のガス拡散層と、前記第2のガス拡散層上に形成された第2の集電層と、第2のガス流路が形成された第2の基板とを備え、前記第1の基板の所定位置に、第2の基板と接合するスペーサーが設けられてなる燃料電池の製造方法であって、
前記第1の基板と第2に基板の間の所定部分に、スペーサーを形成するスペーサー形成工程を有することを特徴とする燃料電池の製造方法。 - 前記スペーサー形成工程が、前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板の所定部分をエッチングすることにより、第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板にスペーサーを形成するものである請求項4に記載の燃料電池の製造方法。
- 前記スペーサー形成工程が、前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板のガス流路が形成されている部分以外の部分にスペーサーを形成するものである請求項5に記載の燃料電池の製造方法。
- 前記スペーサー形成工程が、前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板のガス流路が形成されている部分以外の所定位置に、スペーサー形成用材料を塗布することにより、スペーサーを形成するものである請求項5に記載の燃料電池の製造方法。
- 前記スペーサー形成工程が、前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板の周辺部にスペーサー形成用材料を塗布することにより、前記スペーサーを形成するものである請求項5〜7のいずれかに記載の燃料電池の製造方法。
- 前記スペーサー形成用材料として、電離放射線硬化型樹脂を用いることを特徴とする請求項8に記載の燃料電池の製造方法。
- 前記スペーサー形成用材料を、吐出装置を用いて塗布することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の燃料電池の製造方法。
- 前記スペーサー形成工程が、前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基板に樹脂材料を塗布することにより、該基板上に樹脂層を形成し、次いで、該樹脂層上部から第1のガス流路及びスペーサーの形状に対応する形状を有する型を押圧して、前記第1の基板に第1のガス流路及びスペーサーを形成するものである請求項4記載の燃料電池の製造方法。
- 前記スペーサー形成工程が、前記樹脂材料として、熱硬化型樹脂又は電離放射線硬化型樹脂を使用し、前記樹脂層上部から第1のガス流路及びスペーサーの形状に対応する形状を有する型を押圧した後、基板全体を加熱又は電離放射線を照射することにより、前記樹脂層を硬化させるものである請求項11に記載の燃料電池の製造方法。
- 請求項1又は2に記載の燃料電池を電力供給源として備えることを特徴とする電子機器。
- 請求項1又は2に記載の燃料電池を電力供給源として備えることを特徴とする自動車。
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