JP2004303587A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】積層体を収容するケースから部材が突出する箇所を減少させ、組み立て作業を容易にするようにした燃料電池を提供する。
【解決手段】複数個の単電池16を加圧して積層させる加圧手段20を備えた燃料電池10において、積層体12の端部12aに配置されたエンドプレート22と、積層体12を収容するケース14の側板14dに穿設された絶縁体嵌合孔14d1に嵌合される絶縁体28と、絶縁体28に穿設された特殊ナット嵌合孔28aに嵌合されつつケース14の外方に突出させられる特殊ナット26と、特殊ナット26と螺嵌されつつ一端24Aがエンドプレート22に取り付けられ、他端24Bがケース14の外方に突出させられるシャフト24とから構成すると共に、前記シャフト24とエンドプレート22を導電性部材から形成し、前記ケース14の外方に突出したシャフト24の他端24Bを積層体12の出力端子とする。
【選択図】 図1
【解決手段】複数個の単電池16を加圧して積層させる加圧手段20を備えた燃料電池10において、積層体12の端部12aに配置されたエンドプレート22と、積層体12を収容するケース14の側板14dに穿設された絶縁体嵌合孔14d1に嵌合される絶縁体28と、絶縁体28に穿設された特殊ナット嵌合孔28aに嵌合されつつケース14の外方に突出させられる特殊ナット26と、特殊ナット26と螺嵌されつつ一端24Aがエンドプレート22に取り付けられ、他端24Bがケース14の外方に突出させられるシャフト24とから構成すると共に、前記シャフト24とエンドプレート22を導電性部材から形成し、前記ケース14の外方に突出したシャフト24の他端24Bを積層体12の出力端子とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料電池に関し、より詳しくは、複数個の単電池を加圧して積層させる加圧構造に特徴を有する燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、燃料電池は、単電池(セル)を複数個積層して形成された積層体(セルスタック)をケースに収容してなる。また、単電池の積層は、通常、複数個の単電池の端部を加圧して挟持することによって行われる。このように、複数個の単電池の端部を加圧して形成された積層体をケースに収容してなる燃料電池としては、例えば、特許文献1に記載される技術が知られている。
【0003】
かかる従来技術にあっては、ケースの側板(取り付け板112)に穿設された八角形の孔に回転防止部材120を嵌合すると共に、前記回転防止部材120に穿設された雌ねじにケースの外方から挿入された加圧ボルト140によって加圧部材130を介して積層体12の端部を積層方向に押圧するようにしている。また、積層体12の端部には、端子板100が配置されると共に、前記端子板100に形成された端子100Aはケースを貫通して外方へと突出させられる。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−171926号公報(段落0042から0048、図17,18,19など)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した特許文献1に係る技術にあっては、積層体を収容するケースにおいて、異なる箇所から加圧ボルト140と端子100Aが突出する、即ち、ケースの複数の箇所から複数個の部材が突出する。このため、組み立て時において、各部材とケースの位置合わせが煩雑となり、作業性が良くないという不都合があった。
【0006】
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、積層体を収容するケースから部材が突出する箇所を減少させ、組み立て作業を容易にするようにした燃料電池を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を解決するために、この発明は請求項1項においては、複数個の単電池を積層して形成された積層体と、前記積層体を収容するケースとからなる燃料電池において、前記複数個の単電池を加圧して積層させる加圧手段を備え、前記加圧手段を、前記積層体の端部に配置されたエンドプレートと、前記ケースの側板に穿設された第1の孔に嵌合される絶縁体と、前記絶縁体に穿設された第2の孔に嵌合されつつ前記ケースの外方に突出させられる特殊ナットと、前記特殊ナットと螺嵌されつつ一端が前記エンドプレートに取り付けられ、他端が前記ケースの外方に突出させられるシャフトとから構成し、前記特殊ナットを回転させて前記シャフトとエンドプレートを変位させることによって前記単電池を加圧する力を調整すると共に、前記シャフトとエンドプレートを導電性部材から形成し、前記ケースの外方に突出されたシャフトの他端を前記積層体の出力端子とするように構成した。
【0008】
このように、複数個の単電池を加圧して積層させる加圧手段を、積層体の端部に配置されたエンドプレートと、前記積層体を収容するケースの側板に穿設された第1の孔に嵌合される絶縁体と、前記絶縁体に穿設された第2の孔に嵌合されつつ前記ケースの外方に突出させられる特殊ナットと、前記特殊ナットと螺嵌されつつ一端が前記エンドプレートに取り付けられ、他端が前記ケースの外方に突出させられるシャフトとから構成し、前記特殊ナットを回転させて前記シャフトとエンドプレートを変位させることによって前記単電池を加圧する力を調整すると共に、前記シャフトとエンドプレートを導電性部材から形成し、前記ケースの外方に突出されたシャフトの他端を前記積層体の出力端子とする、換言すれば、加圧手段と出力端子を統合してそれらを一体的にケースの外方へと突出させるように構成したので、ケースから部材が突出する箇所を減少させることができ、よって部材とケースの位置合わせが簡素となって組み立て作業を容易にすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に即してこの発明の一つの実施の形態に係る燃料電池、より詳しくは、複数個の単電池を加圧して積層させる加圧構造について説明する。
【0010】
図1は、この実施の形態に係る燃料電池を示す説明図である。
【0011】
図1において、符合10は、この実施の形態に係る燃料電池を示す。燃料電池10は、積層体12(セルスタック)をケース14に収容してなる。
【0012】
積層体12は、単電池16(セル)を複数個、具体的には70個積層して形成され、定格出力1.05kwを発生する。尚、単電池16は、電極が両面に取り付けられた電解質膜と、集電極(空気極と燃焼極)と、セパレータとからなる公知の固体高分子型燃料電池であり、詳しい説明は省略する。
【0013】
ケース14は、アルミニウムから形成される上板14aと、下板14bと、単電池16の積層方向と平行に配置された2枚の側板14cと、単電池16の積層方向と直行して配置された2枚の側板14d(1枚のみ示す)とからなり、その内部空間において下板14bの上部には、ガラスエポキシ基材から形成される絶縁板18を介して積層体12が載置される。
【0014】
燃料電池10は、さらに、前記複数個の単電池16を加圧して積層させる加圧手段20を備える。加圧手段20は、図示の如く、エンドプレート22と、シャフト24と、特殊ナット26と、絶縁体28とから構成される。
【0015】
図2は、図1に示す加圧手段20の半断面図である。
【0016】
図1および図2に示すように、エンドプレート22は、積層体12の端部12aの形状(即ち、単電池16の側面形状)と略同大の矩形に形成される。
【0017】
また、エンドプレート22において、積層体12と密接する面の反対側の面には、中央に円形の凸部22aが突設される。凸部22aの大きさ(直径)は、凸部22aの面積がエンドプレート22の面積に対して所定以上の割合となるように設定される。さらに、エンドプレート22において凸部22aの中心には、右雌ねじが螺刻されたねじ穴22bが形成される。尚、エンドプレート22は、導電性部材、具体的には、アルミニウムに銅メッキ加工を施すことによって形成され、高い導電性が与えられる。
【0018】
また、シャフト24は、中実の円筒状部材からなり、そのエンドプレート22側(ケース14の内方側)の一端24Aには、前記したねじ穴22bに対応する右雄ねじが螺刻された第1の雄ねじ部24aが突設される。また、シャフト24の他端24Bには、右雄ねじが螺刻された第2の雄ねじ部24bが突設される。さらに、シャフト24の前記他端24B付近の外周には、左雄ねじが螺刻された第3の雄ねじ部24cが形成される。尚、シャフト24は、エンドプレート22と同様に、アルミニウムに銅メッキ加工を施すことによって形成され、高い導電性が与えられる。
【0019】
また、特殊ナット26は、エンドプレート22側の端部に第1の六角頭部26aが形成されると共に、反対側の端部に第2の六角頭部26bが形成される。また、特殊ナット26は、第2の六角頭部26bに連続する、それより僅かに大径の円筒部26cが形成されると共に、円筒部26cと第1の六角頭部26aに連続する、それらより大径のフランジ部26dが形成される。さらに、特殊ナット26の中心部には、シャフト26が挿通されるべき孔26e(以下「シャフト挿通孔」という)が穿設されると共に、シャフト挿通孔26eにおいて、前記第2の六角頭部26bの内周付近には、シャフト24の第3の雄ねじ部24cに対応する左雌ねじが螺刻された雌ねじ部26fが形成される。尚、特殊ナット26は、アルミニウムから形成される。
【0020】
絶縁体28は、ガラスエポキシ基材から形成され、その中心部には、前記した特殊ナット26の円筒部26cが嵌合されるべき孔28a(前記した第2の孔。以下「特殊ナット嵌合孔」という)が穿設される。また、絶縁体28において、エンドプレート22が拡径され、前記した特殊ナット26のフランジ部26dが当接されるべきフランジ当接部28bが形成される。これにより、絶縁体28は、ケース14の内方(内部空間側)に向けて拡径する段付き形状とされる。尚、特殊ナット嵌合孔28aと特殊ナット26の円筒部26cの幅は、同一の値に設定される。また、フランジ当接部28bの直径は、特殊ナット26のフランジ部26dの直径より大径に設定される。
【0021】
また、側板14dは、その中心部に、上記絶縁体28が嵌合されるべき孔14d1(前記した第1の孔。以下「絶縁体嵌合孔」という)が穿設される。即ち、側板14dの中心部には、絶縁体28の形状に対応した段付き形状の絶縁体嵌合孔14d1が穿設される。尚、側板14dと絶縁体28の厚さは、同一の値に設定される。即ち、絶縁体嵌合孔14d1と特殊ナット嵌合孔28aと特殊ナット26の円筒部26cの幅は、いずれも同一の値に設定される。
【0022】
図3は、上記した加圧手段20を組み付けたときの部分断面図である。
【0023】
図3に示すように、エンドプレート22は、絶縁板18の上部において、積層体12の端部12aに密接して配置される。
【0024】
エンドプレート22の凸部22aに形成されたねじ穴22bは、シャフト24の一端24Aに突設された第1の雄ねじ部24aと螺嵌される。即ち、シャフト24の一端24Aは、エンドプレート22にねじ締結される。尚、前記したように、ねじ穴22bと第1の雄ねじ部24aは右ねじであることから、それらの締結は第1の雄ねじ部24aを右回りに回転させることによって行われる。
【0025】
一方、シャフト24の他端24Bは、特殊ナット26のシャフト挿通孔26eに挿通される。具体的には、シャフト24の他端24Bを、シャフト挿通孔26eの第1の六角頭部26a側から挿入し、第2の雄ねじ部24bが雌ねじ部26fに至ったところで特殊ナット26を左回りに回転させてそれらを螺嵌させ、さらにシャフト24の他端24Bに突設された第2の雄ねじ部24bが特殊ナット26の第2の六角頭部26bの外方へと突出するまで、シャフト24と特殊ナット26を相対変位させる。尚、特殊ナット26を左回りに回転させるのは、前記した如く、第3の雄ねじ部24cと雌ねじ部26eが左ねじからなるためである。
【0026】
また、側板14dに穿設された絶縁体嵌合孔14d1には、絶縁体28がケース14の内方から挿入されて嵌合される。絶縁体28に穿設された特殊ナット嵌合孔28aには、特殊ナット26がケース14の内方から挿通され、円筒部26cが嵌合される。具体的には、特殊ナット26は、特殊ナット嵌合孔28aにケース14の内方から外方(ケースの外側)に向けて第2の六角頭部26から挿入され、フランジ部26dが絶縁体28のフランジ当接部28bに当接されたところで、円筒部26cと特殊ナット嵌合孔28aの嵌合が完了される。
【0027】
このとき、絶縁体嵌合孔14d1と特殊ナット嵌合孔28aと円筒部26cの幅は、いずれも同一の値に設定されていることから、円筒部26cに図中右方に連続する第2の六角頭部26bと第2の雄ねじ部24bは、絶縁体28の外方、即ち、ケース14の外方へと一体的に突出させられる。また、特殊ナット嵌合孔28aと円筒部26cの幅が同一の値に設定されると共に、フランジ当接部28bの直径がフランジ部26dの直径より大径に設定されることから、特殊ナット26と側板14dは接触することがなく、完全に絶縁される。
【0028】
ここで、上記の如く加圧手段20を組み付けた後、ケース14の外方から第2の六角頭部26bを介して特殊ナット26を右回りに回転させることにより、シャフト24およびエンドプレート22がケース14の内方へと変位させられる。
【0029】
即ち、特殊ナット26の雌ねじ部26eとシャフト24の第3の雄ねじ部24cは左ねじであることから、特殊ナット26を右回りに回転させることにより、特殊ナット26はシャフト24の他端24Bの方向、即ち、ケース14の外方へと変位しようとする。しかしながら、特殊ナット26は、そのフランジ部26dが絶縁体28のフランジ当接部28bに当接されていることから、ケース14の外方へは変位できず、よってシャフト24とその一端が取り付けられたエンドプレート22が、ケース14の内方へと変位させられることとなる。
【0030】
尚、シャフト24の一端24Aとエンドプレート22は右ねじによって締結されていることから、特殊ナット26を右回りに回転させても、それらの締結が緩むおそれはない。また、絶縁体28は、前記したようにケース14の内方に向かって拡径する段付き形状、換言すれば、ケース14の外方に向かって縮径する段付き形状とされるため、絶縁体28が特殊ナット26のフランジ部26dによってケース14の外方へと押圧されても、絶縁体嵌合孔14d1から抜け出ることはない。
【0031】
上記のようにしてシャフト24とエンドプレート22がケース14の内方へと変位することにより、複数個の単電池16は積層方向に加圧される。即ち、ケース14の外方から第2の六角頭部26bを介して特殊ナット26を回転させることにより、単電池16を加圧する力を調整することができる。
【0032】
また、前記したように、エンドプレート22の凸部22aの大きさ(直径)は、凸部22aの面積がエンドプレート22の面積に対して所定以上の割合となるように設定される、別言すれば、所定以上の大きさとなるように設定されるため、シャフト24が凸部22aを押圧する力は、エンドプレート22の全面に分散されて単電池16(積層体12の端部12a)へと伝達される。これにより、単電池16の側面に均一な加圧力を作用させることができるため、単電池16の個々に高いシール性を確保することができ、よって水素や空気の安定した(漏れのない)供給が可能となって所望の起電力を得ることができる。
【0033】
また、前述したように、エンドプレート22とシャフト24には高い導電性が与えられると共に、シャフト24に形成された第2の雄ねじ部24bが、特殊ナット26の第2の六角頭部26bと一体的にケース14の外方に突出させられるようにしたので、積層体12が発電した電力を、ケース14の外方において第2の雄ねじ部24bを介して取り出すことができる。即ち、ケース14の外方に突出された第2の雄ねじ部24bを、積層体12の出力端子とすることができる。このため、図3に示すように、第2の雄ねじ部24bにはワッシャ状のハーネス端子30がナット32を介して取り付けられ、図示しない電気負荷へと接続される。
【0034】
このように、この実施の形態にあっては、複数個の単電池16を加圧して積層させる加圧手段20を、積層体12の端部12aに配置されたエンドプレート22と、ケース14の側板14dに穿設された絶縁体嵌合孔14d1に嵌合される絶縁体28と、絶縁体28に穿設された特殊ナット嵌合孔28aに嵌合されつつ前記ケース14の外方に突出させられる特殊ナット26と、特殊ナット26と螺嵌されつつ一端24Aがエンドプレート22に取り付けられ、他端24Bがケース14の外方に突出させられるシャフト24とから構成し、前記特殊ナット26を回転させてシャフト24とエンドプレート22を変位させることによって単電池16を加圧する力を調整すると共に、シャフト24とエンドプレート22を導電性部材から形成し、ケース14の外方に突出されたシャフト24の他端24B、具体的には、そこに形成された第2の雄ねじ部24bを積層体12の出力端子とする、換言すれば、加圧手段20と出力端子を統合してそれらを一体的にケース14の外方へと突出させるように構成したので、ケースから部材が突出する箇所を減少させることができ、よって部材とケースの位置合わせが簡素となって組み立て作業を容易にすることができる。
【0035】
上記の如く、この発明の一つの実施の形態にあっては、複数個の単電池16を積層して形成された積層体12と、前記積層体12を収容するケース14とからなる燃料電池10において、前記複数個の単電池16を加圧して積層させる加圧手段20を備え、前記加圧手段20を、前記積層体12の端部12aに配置されたエンドプレート22と、前記ケース14の側板14dに穿設された第1の孔(絶縁体嵌合孔14d1)に嵌合される絶縁体28と、前記絶縁体28に穿設された第2の孔(特殊ナット嵌合孔28a)に嵌合されつつ前記ケース14の外方に突出させられる特殊ナット26と、前記特殊ナット26と螺嵌されつつ一端24Aが前記エンドプレート22に取り付けられると共に、他端24Bが前記ケース14の外方に突出させられるシャフト24とから構成し、前記特殊ナット26を回転させて前記シャフト24とエンドプレート22を変位させることによって前記単電池16を加圧する力を調整すると共に、前記シャフト24とエンドプレート22を導電性部材(銅メッキ加工が施されたアルミニウム)から形成し、前記ケース14の外方に突出された前記シャフト24の他端24B(具体的には、そこに突出して形成された第2の雄ねじ部24b)を前記積層体12の出力端子とするように構成した。
【0036】
尚、上記において、エンドプレート22とシャフト24を、アルミニウムに銅メッキ加工を施すことによって形成するようにしたが、積層体が発電した電力を取り出すのに適した導電性と加圧に耐える強度を有していれば、いかなる材質を用いても構わない。絶縁体18の材質に関しても同様であり、特殊ナット26と側板14dの絶縁性を確保できれば、他の材質を用いて構わない。
【0037】
【発明の効果】
請求項1項にあっては、複数個の単電池を加圧して積層させる加圧手段を、積層体の端部に配置されたエンドプレートと、前記積層体を収容するケースの側板に穿設された第1の孔に嵌合される絶縁体と、前記絶縁体に穿設された第2の孔に嵌合されつつ前記ケースの外方に突出させられる特殊ナットと、前記特殊ナットと螺嵌されつつ一端が前記エンドプレートに取り付けられ、他端が前記ケースの外方に突出させられるシャフトとから構成し、前記特殊ナットを回転させて前記シャフトとエンドプレートを変位させることによって前記単電池を加圧する力を調整すると共に、前記シャフトとエンドプレートを導電性部材から形成し、前記ケースの外方に突出されたシャフトの他端を前記積層体の出力端子とする、換言すれば、加圧手段と出力端子を統合してそれらを一体的にケースの外方へと突出させるように構成したので、ケースから部材が突出する箇所を減少させることができ、よって部材とケースの位置合わせが簡素となって組み立て作業を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施の形態に係る燃料電池を示す説明図である。
【図2】図1に示す加圧手段の半断面図である。
【図3】図1に示す加圧手段を組み付けたときの部分断面図である。
【符号の説明】
10 燃料電池
12 積層体
14 ケース
14d 側板
14d1 絶縁体嵌合孔(第1の孔)
16 単電池
20 加圧手段
22 エンドプレート
24 シャフト
24A (シャフトの)一端
24B (シャフトの)他端
24b 第2の雄ねじ部(出力端子)
26 特殊ナット
28 絶縁体
28a 特殊ナット嵌合孔(第2の孔)
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料電池に関し、より詳しくは、複数個の単電池を加圧して積層させる加圧構造に特徴を有する燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、燃料電池は、単電池(セル)を複数個積層して形成された積層体(セルスタック)をケースに収容してなる。また、単電池の積層は、通常、複数個の単電池の端部を加圧して挟持することによって行われる。このように、複数個の単電池の端部を加圧して形成された積層体をケースに収容してなる燃料電池としては、例えば、特許文献1に記載される技術が知られている。
【0003】
かかる従来技術にあっては、ケースの側板(取り付け板112)に穿設された八角形の孔に回転防止部材120を嵌合すると共に、前記回転防止部材120に穿設された雌ねじにケースの外方から挿入された加圧ボルト140によって加圧部材130を介して積層体12の端部を積層方向に押圧するようにしている。また、積層体12の端部には、端子板100が配置されると共に、前記端子板100に形成された端子100Aはケースを貫通して外方へと突出させられる。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−171926号公報(段落0042から0048、図17,18,19など)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した特許文献1に係る技術にあっては、積層体を収容するケースにおいて、異なる箇所から加圧ボルト140と端子100Aが突出する、即ち、ケースの複数の箇所から複数個の部材が突出する。このため、組み立て時において、各部材とケースの位置合わせが煩雑となり、作業性が良くないという不都合があった。
【0006】
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、積層体を収容するケースから部材が突出する箇所を減少させ、組み立て作業を容易にするようにした燃料電池を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を解決するために、この発明は請求項1項においては、複数個の単電池を積層して形成された積層体と、前記積層体を収容するケースとからなる燃料電池において、前記複数個の単電池を加圧して積層させる加圧手段を備え、前記加圧手段を、前記積層体の端部に配置されたエンドプレートと、前記ケースの側板に穿設された第1の孔に嵌合される絶縁体と、前記絶縁体に穿設された第2の孔に嵌合されつつ前記ケースの外方に突出させられる特殊ナットと、前記特殊ナットと螺嵌されつつ一端が前記エンドプレートに取り付けられ、他端が前記ケースの外方に突出させられるシャフトとから構成し、前記特殊ナットを回転させて前記シャフトとエンドプレートを変位させることによって前記単電池を加圧する力を調整すると共に、前記シャフトとエンドプレートを導電性部材から形成し、前記ケースの外方に突出されたシャフトの他端を前記積層体の出力端子とするように構成した。
【0008】
このように、複数個の単電池を加圧して積層させる加圧手段を、積層体の端部に配置されたエンドプレートと、前記積層体を収容するケースの側板に穿設された第1の孔に嵌合される絶縁体と、前記絶縁体に穿設された第2の孔に嵌合されつつ前記ケースの外方に突出させられる特殊ナットと、前記特殊ナットと螺嵌されつつ一端が前記エンドプレートに取り付けられ、他端が前記ケースの外方に突出させられるシャフトとから構成し、前記特殊ナットを回転させて前記シャフトとエンドプレートを変位させることによって前記単電池を加圧する力を調整すると共に、前記シャフトとエンドプレートを導電性部材から形成し、前記ケースの外方に突出されたシャフトの他端を前記積層体の出力端子とする、換言すれば、加圧手段と出力端子を統合してそれらを一体的にケースの外方へと突出させるように構成したので、ケースから部材が突出する箇所を減少させることができ、よって部材とケースの位置合わせが簡素となって組み立て作業を容易にすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に即してこの発明の一つの実施の形態に係る燃料電池、より詳しくは、複数個の単電池を加圧して積層させる加圧構造について説明する。
【0010】
図1は、この実施の形態に係る燃料電池を示す説明図である。
【0011】
図1において、符合10は、この実施の形態に係る燃料電池を示す。燃料電池10は、積層体12(セルスタック)をケース14に収容してなる。
【0012】
積層体12は、単電池16(セル)を複数個、具体的には70個積層して形成され、定格出力1.05kwを発生する。尚、単電池16は、電極が両面に取り付けられた電解質膜と、集電極(空気極と燃焼極)と、セパレータとからなる公知の固体高分子型燃料電池であり、詳しい説明は省略する。
【0013】
ケース14は、アルミニウムから形成される上板14aと、下板14bと、単電池16の積層方向と平行に配置された2枚の側板14cと、単電池16の積層方向と直行して配置された2枚の側板14d(1枚のみ示す)とからなり、その内部空間において下板14bの上部には、ガラスエポキシ基材から形成される絶縁板18を介して積層体12が載置される。
【0014】
燃料電池10は、さらに、前記複数個の単電池16を加圧して積層させる加圧手段20を備える。加圧手段20は、図示の如く、エンドプレート22と、シャフト24と、特殊ナット26と、絶縁体28とから構成される。
【0015】
図2は、図1に示す加圧手段20の半断面図である。
【0016】
図1および図2に示すように、エンドプレート22は、積層体12の端部12aの形状(即ち、単電池16の側面形状)と略同大の矩形に形成される。
【0017】
また、エンドプレート22において、積層体12と密接する面の反対側の面には、中央に円形の凸部22aが突設される。凸部22aの大きさ(直径)は、凸部22aの面積がエンドプレート22の面積に対して所定以上の割合となるように設定される。さらに、エンドプレート22において凸部22aの中心には、右雌ねじが螺刻されたねじ穴22bが形成される。尚、エンドプレート22は、導電性部材、具体的には、アルミニウムに銅メッキ加工を施すことによって形成され、高い導電性が与えられる。
【0018】
また、シャフト24は、中実の円筒状部材からなり、そのエンドプレート22側(ケース14の内方側)の一端24Aには、前記したねじ穴22bに対応する右雄ねじが螺刻された第1の雄ねじ部24aが突設される。また、シャフト24の他端24Bには、右雄ねじが螺刻された第2の雄ねじ部24bが突設される。さらに、シャフト24の前記他端24B付近の外周には、左雄ねじが螺刻された第3の雄ねじ部24cが形成される。尚、シャフト24は、エンドプレート22と同様に、アルミニウムに銅メッキ加工を施すことによって形成され、高い導電性が与えられる。
【0019】
また、特殊ナット26は、エンドプレート22側の端部に第1の六角頭部26aが形成されると共に、反対側の端部に第2の六角頭部26bが形成される。また、特殊ナット26は、第2の六角頭部26bに連続する、それより僅かに大径の円筒部26cが形成されると共に、円筒部26cと第1の六角頭部26aに連続する、それらより大径のフランジ部26dが形成される。さらに、特殊ナット26の中心部には、シャフト26が挿通されるべき孔26e(以下「シャフト挿通孔」という)が穿設されると共に、シャフト挿通孔26eにおいて、前記第2の六角頭部26bの内周付近には、シャフト24の第3の雄ねじ部24cに対応する左雌ねじが螺刻された雌ねじ部26fが形成される。尚、特殊ナット26は、アルミニウムから形成される。
【0020】
絶縁体28は、ガラスエポキシ基材から形成され、その中心部には、前記した特殊ナット26の円筒部26cが嵌合されるべき孔28a(前記した第2の孔。以下「特殊ナット嵌合孔」という)が穿設される。また、絶縁体28において、エンドプレート22が拡径され、前記した特殊ナット26のフランジ部26dが当接されるべきフランジ当接部28bが形成される。これにより、絶縁体28は、ケース14の内方(内部空間側)に向けて拡径する段付き形状とされる。尚、特殊ナット嵌合孔28aと特殊ナット26の円筒部26cの幅は、同一の値に設定される。また、フランジ当接部28bの直径は、特殊ナット26のフランジ部26dの直径より大径に設定される。
【0021】
また、側板14dは、その中心部に、上記絶縁体28が嵌合されるべき孔14d1(前記した第1の孔。以下「絶縁体嵌合孔」という)が穿設される。即ち、側板14dの中心部には、絶縁体28の形状に対応した段付き形状の絶縁体嵌合孔14d1が穿設される。尚、側板14dと絶縁体28の厚さは、同一の値に設定される。即ち、絶縁体嵌合孔14d1と特殊ナット嵌合孔28aと特殊ナット26の円筒部26cの幅は、いずれも同一の値に設定される。
【0022】
図3は、上記した加圧手段20を組み付けたときの部分断面図である。
【0023】
図3に示すように、エンドプレート22は、絶縁板18の上部において、積層体12の端部12aに密接して配置される。
【0024】
エンドプレート22の凸部22aに形成されたねじ穴22bは、シャフト24の一端24Aに突設された第1の雄ねじ部24aと螺嵌される。即ち、シャフト24の一端24Aは、エンドプレート22にねじ締結される。尚、前記したように、ねじ穴22bと第1の雄ねじ部24aは右ねじであることから、それらの締結は第1の雄ねじ部24aを右回りに回転させることによって行われる。
【0025】
一方、シャフト24の他端24Bは、特殊ナット26のシャフト挿通孔26eに挿通される。具体的には、シャフト24の他端24Bを、シャフト挿通孔26eの第1の六角頭部26a側から挿入し、第2の雄ねじ部24bが雌ねじ部26fに至ったところで特殊ナット26を左回りに回転させてそれらを螺嵌させ、さらにシャフト24の他端24Bに突設された第2の雄ねじ部24bが特殊ナット26の第2の六角頭部26bの外方へと突出するまで、シャフト24と特殊ナット26を相対変位させる。尚、特殊ナット26を左回りに回転させるのは、前記した如く、第3の雄ねじ部24cと雌ねじ部26eが左ねじからなるためである。
【0026】
また、側板14dに穿設された絶縁体嵌合孔14d1には、絶縁体28がケース14の内方から挿入されて嵌合される。絶縁体28に穿設された特殊ナット嵌合孔28aには、特殊ナット26がケース14の内方から挿通され、円筒部26cが嵌合される。具体的には、特殊ナット26は、特殊ナット嵌合孔28aにケース14の内方から外方(ケースの外側)に向けて第2の六角頭部26から挿入され、フランジ部26dが絶縁体28のフランジ当接部28bに当接されたところで、円筒部26cと特殊ナット嵌合孔28aの嵌合が完了される。
【0027】
このとき、絶縁体嵌合孔14d1と特殊ナット嵌合孔28aと円筒部26cの幅は、いずれも同一の値に設定されていることから、円筒部26cに図中右方に連続する第2の六角頭部26bと第2の雄ねじ部24bは、絶縁体28の外方、即ち、ケース14の外方へと一体的に突出させられる。また、特殊ナット嵌合孔28aと円筒部26cの幅が同一の値に設定されると共に、フランジ当接部28bの直径がフランジ部26dの直径より大径に設定されることから、特殊ナット26と側板14dは接触することがなく、完全に絶縁される。
【0028】
ここで、上記の如く加圧手段20を組み付けた後、ケース14の外方から第2の六角頭部26bを介して特殊ナット26を右回りに回転させることにより、シャフト24およびエンドプレート22がケース14の内方へと変位させられる。
【0029】
即ち、特殊ナット26の雌ねじ部26eとシャフト24の第3の雄ねじ部24cは左ねじであることから、特殊ナット26を右回りに回転させることにより、特殊ナット26はシャフト24の他端24Bの方向、即ち、ケース14の外方へと変位しようとする。しかしながら、特殊ナット26は、そのフランジ部26dが絶縁体28のフランジ当接部28bに当接されていることから、ケース14の外方へは変位できず、よってシャフト24とその一端が取り付けられたエンドプレート22が、ケース14の内方へと変位させられることとなる。
【0030】
尚、シャフト24の一端24Aとエンドプレート22は右ねじによって締結されていることから、特殊ナット26を右回りに回転させても、それらの締結が緩むおそれはない。また、絶縁体28は、前記したようにケース14の内方に向かって拡径する段付き形状、換言すれば、ケース14の外方に向かって縮径する段付き形状とされるため、絶縁体28が特殊ナット26のフランジ部26dによってケース14の外方へと押圧されても、絶縁体嵌合孔14d1から抜け出ることはない。
【0031】
上記のようにしてシャフト24とエンドプレート22がケース14の内方へと変位することにより、複数個の単電池16は積層方向に加圧される。即ち、ケース14の外方から第2の六角頭部26bを介して特殊ナット26を回転させることにより、単電池16を加圧する力を調整することができる。
【0032】
また、前記したように、エンドプレート22の凸部22aの大きさ(直径)は、凸部22aの面積がエンドプレート22の面積に対して所定以上の割合となるように設定される、別言すれば、所定以上の大きさとなるように設定されるため、シャフト24が凸部22aを押圧する力は、エンドプレート22の全面に分散されて単電池16(積層体12の端部12a)へと伝達される。これにより、単電池16の側面に均一な加圧力を作用させることができるため、単電池16の個々に高いシール性を確保することができ、よって水素や空気の安定した(漏れのない)供給が可能となって所望の起電力を得ることができる。
【0033】
また、前述したように、エンドプレート22とシャフト24には高い導電性が与えられると共に、シャフト24に形成された第2の雄ねじ部24bが、特殊ナット26の第2の六角頭部26bと一体的にケース14の外方に突出させられるようにしたので、積層体12が発電した電力を、ケース14の外方において第2の雄ねじ部24bを介して取り出すことができる。即ち、ケース14の外方に突出された第2の雄ねじ部24bを、積層体12の出力端子とすることができる。このため、図3に示すように、第2の雄ねじ部24bにはワッシャ状のハーネス端子30がナット32を介して取り付けられ、図示しない電気負荷へと接続される。
【0034】
このように、この実施の形態にあっては、複数個の単電池16を加圧して積層させる加圧手段20を、積層体12の端部12aに配置されたエンドプレート22と、ケース14の側板14dに穿設された絶縁体嵌合孔14d1に嵌合される絶縁体28と、絶縁体28に穿設された特殊ナット嵌合孔28aに嵌合されつつ前記ケース14の外方に突出させられる特殊ナット26と、特殊ナット26と螺嵌されつつ一端24Aがエンドプレート22に取り付けられ、他端24Bがケース14の外方に突出させられるシャフト24とから構成し、前記特殊ナット26を回転させてシャフト24とエンドプレート22を変位させることによって単電池16を加圧する力を調整すると共に、シャフト24とエンドプレート22を導電性部材から形成し、ケース14の外方に突出されたシャフト24の他端24B、具体的には、そこに形成された第2の雄ねじ部24bを積層体12の出力端子とする、換言すれば、加圧手段20と出力端子を統合してそれらを一体的にケース14の外方へと突出させるように構成したので、ケースから部材が突出する箇所を減少させることができ、よって部材とケースの位置合わせが簡素となって組み立て作業を容易にすることができる。
【0035】
上記の如く、この発明の一つの実施の形態にあっては、複数個の単電池16を積層して形成された積層体12と、前記積層体12を収容するケース14とからなる燃料電池10において、前記複数個の単電池16を加圧して積層させる加圧手段20を備え、前記加圧手段20を、前記積層体12の端部12aに配置されたエンドプレート22と、前記ケース14の側板14dに穿設された第1の孔(絶縁体嵌合孔14d1)に嵌合される絶縁体28と、前記絶縁体28に穿設された第2の孔(特殊ナット嵌合孔28a)に嵌合されつつ前記ケース14の外方に突出させられる特殊ナット26と、前記特殊ナット26と螺嵌されつつ一端24Aが前記エンドプレート22に取り付けられると共に、他端24Bが前記ケース14の外方に突出させられるシャフト24とから構成し、前記特殊ナット26を回転させて前記シャフト24とエンドプレート22を変位させることによって前記単電池16を加圧する力を調整すると共に、前記シャフト24とエンドプレート22を導電性部材(銅メッキ加工が施されたアルミニウム)から形成し、前記ケース14の外方に突出された前記シャフト24の他端24B(具体的には、そこに突出して形成された第2の雄ねじ部24b)を前記積層体12の出力端子とするように構成した。
【0036】
尚、上記において、エンドプレート22とシャフト24を、アルミニウムに銅メッキ加工を施すことによって形成するようにしたが、積層体が発電した電力を取り出すのに適した導電性と加圧に耐える強度を有していれば、いかなる材質を用いても構わない。絶縁体18の材質に関しても同様であり、特殊ナット26と側板14dの絶縁性を確保できれば、他の材質を用いて構わない。
【0037】
【発明の効果】
請求項1項にあっては、複数個の単電池を加圧して積層させる加圧手段を、積層体の端部に配置されたエンドプレートと、前記積層体を収容するケースの側板に穿設された第1の孔に嵌合される絶縁体と、前記絶縁体に穿設された第2の孔に嵌合されつつ前記ケースの外方に突出させられる特殊ナットと、前記特殊ナットと螺嵌されつつ一端が前記エンドプレートに取り付けられ、他端が前記ケースの外方に突出させられるシャフトとから構成し、前記特殊ナットを回転させて前記シャフトとエンドプレートを変位させることによって前記単電池を加圧する力を調整すると共に、前記シャフトとエンドプレートを導電性部材から形成し、前記ケースの外方に突出されたシャフトの他端を前記積層体の出力端子とする、換言すれば、加圧手段と出力端子を統合してそれらを一体的にケースの外方へと突出させるように構成したので、ケースから部材が突出する箇所を減少させることができ、よって部材とケースの位置合わせが簡素となって組み立て作業を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施の形態に係る燃料電池を示す説明図である。
【図2】図1に示す加圧手段の半断面図である。
【図3】図1に示す加圧手段を組み付けたときの部分断面図である。
【符号の説明】
10 燃料電池
12 積層体
14 ケース
14d 側板
14d1 絶縁体嵌合孔(第1の孔)
16 単電池
20 加圧手段
22 エンドプレート
24 シャフト
24A (シャフトの)一端
24B (シャフトの)他端
24b 第2の雄ねじ部(出力端子)
26 特殊ナット
28 絶縁体
28a 特殊ナット嵌合孔(第2の孔)
Claims (1)
- 複数個の単電池を積層して形成された積層体と、前記積層体を収容するケースとからなる燃料電池において、前記複数個の単電池を加圧して積層させる加圧手段を備え、前記加圧手段を、前記積層体の端部に配置されたエンドプレートと、前記ケースの側板に穿設された第1の孔に嵌合される絶縁体と、前記絶縁体に穿設された第2の孔に嵌合されつつ前記ケースの外方に突出させられる特殊ナットと、前記特殊ナットと螺嵌されつつ一端が前記エンドプレートに取り付けられ、他端が前記ケースの外方に突出させられるシャフトとから構成し、前記特殊ナットを回転させて前記シャフトとエンドプレートを変位させることによって前記単電池を加圧する力を調整すると共に、前記シャフトとエンドプレートを導電性部材から形成し、前記ケースの外方に突出されたシャフトの他端を前記積層体の出力端子とするように構成したことを特徴とする燃料電池。
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