JP2004302330A - ズームカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】レンズ鏡筒の突出により可動鏡筒が撓んでもズーム位置を的確に検出し、またフォーカス初期位置がずれることのないようにしたズームカメラを提供する。
【解決手段】固定筒18の外周面に合わせた円弧形状をしており、ファインダ駆動用カム34を一体に取り付けるための基板44にコード板46が設けられている。コード板46には、導電部46aと非導電部46bとの組み合わせによって、レンズ鏡胴3の位置を表すビット情報が記されている。コード板46に接触するブラシ部材48がズームファインダ装置14に設けられており、ファインダ駆動用カム34の回動にしたがってコード板46が回動すると、ブラシ部材48との相対位置に応じたビット情報がブラシ部材48を介してCPUに出力される。
【選択図】 図2
【解決手段】固定筒18の外周面に合わせた円弧形状をしており、ファインダ駆動用カム34を一体に取り付けるための基板44にコード板46が設けられている。コード板46には、導電部46aと非導電部46bとの組み合わせによって、レンズ鏡胴3の位置を表すビット情報が記されている。コード板46に接触するブラシ部材48がズームファインダ装置14に設けられており、ファインダ駆動用カム34の回動にしたがってコード板46が回動すると、ブラシ部材48との相対位置に応じたビット情報がブラシ部材48を介してCPUに出力される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はズームカメラに関し、詳しくは撮影レンズのズーム位置検出用のエンコード板の組み込み位置を改善したズームカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平2−79009号公報
【特許文献2】
特開2001−42203号公報
【特許文献3】
特開平10−186480号公報
【0003】
最近の写真カメラやデジタルカメラのほとんどは撮影レンズとしてズームレンズを備え、モータの駆動によって変倍鏡筒を移動させてズーミングが行われるようになっている。そして、そのズーム位置に応じてフォーカス時のレンズの移動量を変えたり、あるいはF値の変化に伴う露出補正を行うために、撮影レンズのズーム位置検出装置が設けられている。
【0004】
ズーム位置検出装置には、一般にエンコード板とこれに摺接するブラシとが用いられている。ズーミング時に光軸方向に移動する変倍鏡筒をもつものでは、光軸方向に延びたエンコード板が用いられ、変倍鏡筒の移動によりブラシとの摺接位置を相対的に変化させながらズーム位置の検出を行っている(特許文献1参照)。また、ズーミング時に光軸を中心に回転する変倍鏡筒をもつものでは、例えば変倍鏡筒の外周面に円周方向に延びるようにエンコード板が固定され、変倍鏡筒が回転したときにブラシとの摺接位置を変化させてズーム位置の検出を行っている(特許文献2参照)。変倍鏡筒の移動や回転によりブラシとエンコード板との相対的な摺接位置が変わると、ブラシからは抵抗値の変化に伴う信号電圧や、二値化された複数ビット分のデジタル信号が得られ、これに基づいてズーム位置を電気的に識別することができる。
【0005】
撮影レンズのズームレンズ化に伴い、光学ファインダにもズーミング機能が必要となる。このため、ファインダを構成する一部のレンズは、撮影レンズのズーミングに連動して光軸方向に移動するようになっている。ファインダのズーミング機構としては、その組み込みスペースなどの点で、撮影レンズのズーミングに連動して変位する一枚のカム板が多用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来のズーム位置検出装置では、変倍鏡筒とカメラボディとの間でズーム位置の検出が行われているが、ズーム比が大きくなるとズーミングによる変倍鏡筒の進退移動量や回転量も大きくなり、レンズ鏡筒の突出量も大きくなる。ズーム機能を持ったレンズ鏡筒は、複数の可動鏡筒がヘリコイドやカムによって連結されているため、レンズ鏡筒の突出量が大きくなってその先端部に加わる荷重が増してくると、可動鏡筒の連結部分でのガタによりレンズ鏡筒全体がわずかながら撓み、その影響が変倍鏡筒を介してエンコード板とブラシとの摺接部にも及ぶようになる。そして、撮影姿勢を変えたときや振動が加わったときなどには、荷重の方向が変動することに伴ってエンコード板とブラシとの摺接位置が変化することがある。特に、ズーム駆動カム領域とフォーカス駆動カム領域とを交互に連結することにより単一のモータによってズーミング及びフォーカシングを行う、所謂ステップズーム方式のカメラで、ズーム位置をエンコード板とブラシとにより複数ビット分の二値化信号の組み合わせで検出するものでは、鏡筒の停止位置がいずれかのビット位置で二値化信号が切り替わる位置に接近しているような場合に、わずかな荷重変動でも摺接位置が変化して信号が切り替わるタイミングがずれてしまい、フォーカス初期位置(基準位置)がずれることによって所謂ピントの甘い撮影となってしまうおそれが生じてくる。
【0007】
本発明は上記背景を考慮してなされたもので、レンズ鏡筒の突出によりレンズ鏡筒に対する荷重が多少変化するようなことがあっても、ズーム位置を的確に検出し、またフォーカス初期位置がずれることのないようにしたズームカメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のズームカメラは、ズーム操作に応答してモータを駆動し、このモータの回転により変倍鏡筒を駆動して撮影レンズのズーミングを行うとともに、ファインダ中の一部のレンズを光軸方向に移動させるカム板を移動してファインダのズーミングを行うようにしたズームカメラにおいて、撮影レンズのズーミングを行ったときに、互いに摺接しながら相対的に移動するエンコード板とブラシとからズーム位置検出装置を構成し、エンコード板又はブラシの一方を前記カム板に一体に固着したことを特徴とする。
【0009】
また、前記変倍鏡筒がカメラボディに固定された固定筒の内部で光軸を中心に回動して撮影レンズのズーミングが行われ、前記エンコード板を固着したカム板が前記固定筒の外周面に沿って光軸を中心とする回転方向に移動することが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を実施したズームカメラの外観斜視図である。ズームカメラ2の前面中央にはレンズ鏡筒3が配置されている。レンズ鏡筒3内には、ズーム光学系を構成する撮影レンズ4と、電子シャッタとが組み込まれている。さらにズームカメラ2の上面には、シャッタボタン5、各種情報が表示される液晶パネル6、各種設定を行う設定スイッチ7等が設けられている。そして、背面に設けられた電源スイッチ8がオンされると、レンズ鏡筒3はズームカメラ2の前面に突出され、電源スイッチ8がオフされるとズームカメラ2内に沈胴される。また、ズームボタン9の操作に応じて突出量が変化して、焦点距離が変化する。
【0011】
図2及び図3は、本発明を実施したズームカメラの内部構成を示す分解斜視図及び正面図である。ズーム用モータ10は、ズームレンズ装置12、及びズームファインダ装置14の駆動源となる。ズーム用モータ10の回転駆動は、ズーム用ギヤ列16によりズームレンズ装置12に入力される。ズームレンズ装置12は、固定筒18、及び固定筒18にヘリコイド結合されたレンズ鏡筒3、及び鏡筒駆動ギヤ20からなり、鏡筒駆動ギヤ20にズーム用モータ10の回転駆動が伝達されることでレンズ鏡筒3が固定筒18に対して繰り出し、及び沈胴を行う。
【0012】
また、ズーム用モータ10の近傍には、フォトインタラプタ22が組み込まれており、回転板24の回転を検出する。回転板24と同軸に固着された回転検出用ギヤ26には、ズーム用ギヤ列16の一部のギヤ16aを介して、ズーム用モータ10の回動が伝達される。ズーム用モータ10の回転軸10aに固着された平ギヤ28と、回転検出用ギヤ26とは、同一の直径で、同じ歯数を有しており、これらはともにギヤ16aと噛み合うため、回転板24は、ズーム用モータ10とほぼ同じ回転数で回転する。これにより、フォトインタラプタ22は、ズーム用モータ10の単位回転を検出し、この検出信号を図示しないCPUに入力する。
【0013】
ズーム用モータ10の駆動力は、ズーム用ギヤ列16、ファインダ用連動機構30を介してズームファインダ装置14に入力される。ズームファインダ装置14はズームレンズ装置12の変倍動作に連動して光軸方向に移動する移動レンズ32を備えている。移動レンズ32にはカムフォロワである爪部36がファインダ駆動用カム34に係合するように設けられており、ファインダ駆動用カム34の回動にしたがって移動レンズ32が光軸方向に移動する。ファインダ駆動用カム34にはファインダ駆動用ギヤ38が一体となって設けられており、ズームレンズ装置12の変倍動作に連動して、ファインダ駆動用ギヤ38が回動することによって一体に設けられたファインダ駆動用カム34が回動する。ファインダ駆動用カム34の回動にしたがって移動レンズ32が光軸方向に移動することによりファインダ倍率が変更される。
【0014】
ファインダ用連動機構30は、入力ギヤ40、中間ギヤ列42、ファインダ駆動用ギヤ38、及びファインダ駆動用カム34からなるギヤ列である。その入力ギヤ40がズーム用ギヤ列16の一部のギヤに噛合しており、またファインダ駆動用ギヤ38には、ファインダ駆動用カム34が一体に設けられている。入力ギヤ40と、ファインダ駆動用ギヤ38との間に中間ギヤ列42が配置されており、ズーム用ギヤ列16からの回動をファインダ駆動用ギヤ38へ伝達する。
【0015】
なお、ズーム用ギヤ列16の前面には、略板形状のズーム用ギヤカバー50が取り付けられており、中間ギヤ列42は、ズーム用ギヤカバー50に取り付けられるファインダ用ギヤカバー52によって、その前面が覆われる。
【0016】
ファインダ駆動用ギヤ38及びファインダ駆動用カム34を一体に取り付けるための基板44は、固定筒18の外周面に合わせた円弧形状をしており、基板44上にはさらにコード板46が設けられている。このコード板46には、導電部46aと非導電部46bとの組み合わせによって、レンズ鏡筒3の各ズーム位置位置及び各ズーム位置ごとのフォーカス初期位置を表すビット情報が記されている。コード板46に接触するブラシ部材48がズームファインダ装置14に設けられており、ファインダ駆動用カム34の回動にしたがってコード板46が回動すると、ブラシ部材48との相対位置に応じたビット情報がブラシ部材48を介してCPUに出力される。このように、ファインダ駆動用カム34と一体にコード板46を設け、ブラシ部材48をズームファインダ装置14に設けたので、レンズ鏡筒3の可動鏡筒が撓むことによるコード板46とブラシ部材48との摺接位置の変化が発生することがなく、レンズ鏡筒3が突出してもズーム位置を的確に検出することができる。
【0017】
上記構成の作用について説明する。ズームカメラ2のズームボタン9を操作すると、ズーム用モータ10が回転し、ズーム用ギヤ列16を介してズームレンズ装置12に回転駆動が伝達され、レンズ鏡筒3が固定筒18に対して繰り出し及び沈胴を行う。ズーム操作の方向がテレ側であるときにはズーム用モータ10は正転し、ワイド側であるときにはズーム用モータ10は逆転する。このとき、回転板24及びフォトインタラプタ22の働きによりズーム用モータ10の単位回転を検出してCPUに出力している。
【0018】
ズーム用モータ10の回転は、さらにズーム用ギヤ列16及びファインダ用連動機構30を介してズームファインダ装置14に入力され、移動レンズ32が光軸方向に移動することによってファインダ倍率が変更される。このとき、ズームレンズ装置12及びズームファインダ装置14にズーム用モータ10による同一の回転駆動を与えているので、レンズ鏡筒3の繰り出し量に応じて移動レンズ32が移動している。
【0019】
またこのとき、ファインダ用連動機構30の一部をなしているファインダ駆動用カム34に一体に取り付けられたコード板46が回動することにより、ズームファインダ装置14に設けられたブラシ部材48とコード板46との相対位置が変化している。
【0020】
ズームボタン9の操作が終了した後、シャッタボタン5を押圧操作するとフォーカシングが開始される。CPUは被写体距離に基づいてレンズ鏡筒3の繰り出し量に対応するパルス数を決定し、基準ズーム位置からレンズ鏡筒3を繰り出してフォーカス初期位置を検出した後、フォトインタラプタ22からのパルス信号を検出し、パルス信号が決定されたパルス数に達した時点でレンズ鏡筒3の繰り出しを停止する。
【0021】
コード板46をファインダ駆動用カム34に一体に取り付け、ブラシ部材48をズームファインダ装置14に設けているので、フォーカシング時にレンズ鏡筒3の突出によって可動鏡筒が撓んでいてもコード板46とブラシ部材48との摺接位置の変化が発生することがない。したがってズーム位置を的確に検出することができるとともに、フォーカス初期位置がずれることもないため、ピントの正確な撮影を行うことができる。
【0022】
上記実施形態では、ファインダ駆動用カムにコード板を一体に取り付け、ズームファインダ装置にブラシ部材を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばファインダ駆動用カムにブラシ部材を一体に取り付け、固定筒にコード板を設けることによっても、固定筒の外周上に専用のスペースを設けることなくレンズ鏡筒の繰り出し量を検出することができる。
【0023】
また、上記実施形態では、レンズ鏡筒と連動するファインダ駆動用カムに本発明を適用したが、本発明はファインダ駆動用カムに対する適用に限定されるものではなく、例えばレンズ鏡筒と連動してストロボの照射角を調節する連動カムに適用してもよいし、ファインダとストロボの両方を駆動する連動カムに適用してもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のズームカメラによれば、エンコード板とブラシとからズーム位置検出装置を構成し、エンコード板又はブラシの一方を前記カム板に一体に固着したので、レンズ鏡筒の可動鏡筒が撓むことによるエンコード板ブラシとの摺接位置の変化が発生することがなく、レンズ鏡筒が突出してもズーム位置を的確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したズームカメラの外観斜視図である。
【図2】本発明を実施したズームカメラの内部構成を示す分解斜視図である。
【図3】本発明を実施したズームカメラの内部構成を示す正面図である。
【符号の説明】
2 ズームカメラ
3 レンズ鏡筒
9 ズームボタン
34 ファインダ駆動用カム
46 コード板
48 ブラシ部材
【発明の属する技術分野】
本発明はズームカメラに関し、詳しくは撮影レンズのズーム位置検出用のエンコード板の組み込み位置を改善したズームカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平2−79009号公報
【特許文献2】
特開2001−42203号公報
【特許文献3】
特開平10−186480号公報
【0003】
最近の写真カメラやデジタルカメラのほとんどは撮影レンズとしてズームレンズを備え、モータの駆動によって変倍鏡筒を移動させてズーミングが行われるようになっている。そして、そのズーム位置に応じてフォーカス時のレンズの移動量を変えたり、あるいはF値の変化に伴う露出補正を行うために、撮影レンズのズーム位置検出装置が設けられている。
【0004】
ズーム位置検出装置には、一般にエンコード板とこれに摺接するブラシとが用いられている。ズーミング時に光軸方向に移動する変倍鏡筒をもつものでは、光軸方向に延びたエンコード板が用いられ、変倍鏡筒の移動によりブラシとの摺接位置を相対的に変化させながらズーム位置の検出を行っている(特許文献1参照)。また、ズーミング時に光軸を中心に回転する変倍鏡筒をもつものでは、例えば変倍鏡筒の外周面に円周方向に延びるようにエンコード板が固定され、変倍鏡筒が回転したときにブラシとの摺接位置を変化させてズーム位置の検出を行っている(特許文献2参照)。変倍鏡筒の移動や回転によりブラシとエンコード板との相対的な摺接位置が変わると、ブラシからは抵抗値の変化に伴う信号電圧や、二値化された複数ビット分のデジタル信号が得られ、これに基づいてズーム位置を電気的に識別することができる。
【0005】
撮影レンズのズームレンズ化に伴い、光学ファインダにもズーミング機能が必要となる。このため、ファインダを構成する一部のレンズは、撮影レンズのズーミングに連動して光軸方向に移動するようになっている。ファインダのズーミング機構としては、その組み込みスペースなどの点で、撮影レンズのズーミングに連動して変位する一枚のカム板が多用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来のズーム位置検出装置では、変倍鏡筒とカメラボディとの間でズーム位置の検出が行われているが、ズーム比が大きくなるとズーミングによる変倍鏡筒の進退移動量や回転量も大きくなり、レンズ鏡筒の突出量も大きくなる。ズーム機能を持ったレンズ鏡筒は、複数の可動鏡筒がヘリコイドやカムによって連結されているため、レンズ鏡筒の突出量が大きくなってその先端部に加わる荷重が増してくると、可動鏡筒の連結部分でのガタによりレンズ鏡筒全体がわずかながら撓み、その影響が変倍鏡筒を介してエンコード板とブラシとの摺接部にも及ぶようになる。そして、撮影姿勢を変えたときや振動が加わったときなどには、荷重の方向が変動することに伴ってエンコード板とブラシとの摺接位置が変化することがある。特に、ズーム駆動カム領域とフォーカス駆動カム領域とを交互に連結することにより単一のモータによってズーミング及びフォーカシングを行う、所謂ステップズーム方式のカメラで、ズーム位置をエンコード板とブラシとにより複数ビット分の二値化信号の組み合わせで検出するものでは、鏡筒の停止位置がいずれかのビット位置で二値化信号が切り替わる位置に接近しているような場合に、わずかな荷重変動でも摺接位置が変化して信号が切り替わるタイミングがずれてしまい、フォーカス初期位置(基準位置)がずれることによって所謂ピントの甘い撮影となってしまうおそれが生じてくる。
【0007】
本発明は上記背景を考慮してなされたもので、レンズ鏡筒の突出によりレンズ鏡筒に対する荷重が多少変化するようなことがあっても、ズーム位置を的確に検出し、またフォーカス初期位置がずれることのないようにしたズームカメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のズームカメラは、ズーム操作に応答してモータを駆動し、このモータの回転により変倍鏡筒を駆動して撮影レンズのズーミングを行うとともに、ファインダ中の一部のレンズを光軸方向に移動させるカム板を移動してファインダのズーミングを行うようにしたズームカメラにおいて、撮影レンズのズーミングを行ったときに、互いに摺接しながら相対的に移動するエンコード板とブラシとからズーム位置検出装置を構成し、エンコード板又はブラシの一方を前記カム板に一体に固着したことを特徴とする。
【0009】
また、前記変倍鏡筒がカメラボディに固定された固定筒の内部で光軸を中心に回動して撮影レンズのズーミングが行われ、前記エンコード板を固着したカム板が前記固定筒の外周面に沿って光軸を中心とする回転方向に移動することが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を実施したズームカメラの外観斜視図である。ズームカメラ2の前面中央にはレンズ鏡筒3が配置されている。レンズ鏡筒3内には、ズーム光学系を構成する撮影レンズ4と、電子シャッタとが組み込まれている。さらにズームカメラ2の上面には、シャッタボタン5、各種情報が表示される液晶パネル6、各種設定を行う設定スイッチ7等が設けられている。そして、背面に設けられた電源スイッチ8がオンされると、レンズ鏡筒3はズームカメラ2の前面に突出され、電源スイッチ8がオフされるとズームカメラ2内に沈胴される。また、ズームボタン9の操作に応じて突出量が変化して、焦点距離が変化する。
【0011】
図2及び図3は、本発明を実施したズームカメラの内部構成を示す分解斜視図及び正面図である。ズーム用モータ10は、ズームレンズ装置12、及びズームファインダ装置14の駆動源となる。ズーム用モータ10の回転駆動は、ズーム用ギヤ列16によりズームレンズ装置12に入力される。ズームレンズ装置12は、固定筒18、及び固定筒18にヘリコイド結合されたレンズ鏡筒3、及び鏡筒駆動ギヤ20からなり、鏡筒駆動ギヤ20にズーム用モータ10の回転駆動が伝達されることでレンズ鏡筒3が固定筒18に対して繰り出し、及び沈胴を行う。
【0012】
また、ズーム用モータ10の近傍には、フォトインタラプタ22が組み込まれており、回転板24の回転を検出する。回転板24と同軸に固着された回転検出用ギヤ26には、ズーム用ギヤ列16の一部のギヤ16aを介して、ズーム用モータ10の回動が伝達される。ズーム用モータ10の回転軸10aに固着された平ギヤ28と、回転検出用ギヤ26とは、同一の直径で、同じ歯数を有しており、これらはともにギヤ16aと噛み合うため、回転板24は、ズーム用モータ10とほぼ同じ回転数で回転する。これにより、フォトインタラプタ22は、ズーム用モータ10の単位回転を検出し、この検出信号を図示しないCPUに入力する。
【0013】
ズーム用モータ10の駆動力は、ズーム用ギヤ列16、ファインダ用連動機構30を介してズームファインダ装置14に入力される。ズームファインダ装置14はズームレンズ装置12の変倍動作に連動して光軸方向に移動する移動レンズ32を備えている。移動レンズ32にはカムフォロワである爪部36がファインダ駆動用カム34に係合するように設けられており、ファインダ駆動用カム34の回動にしたがって移動レンズ32が光軸方向に移動する。ファインダ駆動用カム34にはファインダ駆動用ギヤ38が一体となって設けられており、ズームレンズ装置12の変倍動作に連動して、ファインダ駆動用ギヤ38が回動することによって一体に設けられたファインダ駆動用カム34が回動する。ファインダ駆動用カム34の回動にしたがって移動レンズ32が光軸方向に移動することによりファインダ倍率が変更される。
【0014】
ファインダ用連動機構30は、入力ギヤ40、中間ギヤ列42、ファインダ駆動用ギヤ38、及びファインダ駆動用カム34からなるギヤ列である。その入力ギヤ40がズーム用ギヤ列16の一部のギヤに噛合しており、またファインダ駆動用ギヤ38には、ファインダ駆動用カム34が一体に設けられている。入力ギヤ40と、ファインダ駆動用ギヤ38との間に中間ギヤ列42が配置されており、ズーム用ギヤ列16からの回動をファインダ駆動用ギヤ38へ伝達する。
【0015】
なお、ズーム用ギヤ列16の前面には、略板形状のズーム用ギヤカバー50が取り付けられており、中間ギヤ列42は、ズーム用ギヤカバー50に取り付けられるファインダ用ギヤカバー52によって、その前面が覆われる。
【0016】
ファインダ駆動用ギヤ38及びファインダ駆動用カム34を一体に取り付けるための基板44は、固定筒18の外周面に合わせた円弧形状をしており、基板44上にはさらにコード板46が設けられている。このコード板46には、導電部46aと非導電部46bとの組み合わせによって、レンズ鏡筒3の各ズーム位置位置及び各ズーム位置ごとのフォーカス初期位置を表すビット情報が記されている。コード板46に接触するブラシ部材48がズームファインダ装置14に設けられており、ファインダ駆動用カム34の回動にしたがってコード板46が回動すると、ブラシ部材48との相対位置に応じたビット情報がブラシ部材48を介してCPUに出力される。このように、ファインダ駆動用カム34と一体にコード板46を設け、ブラシ部材48をズームファインダ装置14に設けたので、レンズ鏡筒3の可動鏡筒が撓むことによるコード板46とブラシ部材48との摺接位置の変化が発生することがなく、レンズ鏡筒3が突出してもズーム位置を的確に検出することができる。
【0017】
上記構成の作用について説明する。ズームカメラ2のズームボタン9を操作すると、ズーム用モータ10が回転し、ズーム用ギヤ列16を介してズームレンズ装置12に回転駆動が伝達され、レンズ鏡筒3が固定筒18に対して繰り出し及び沈胴を行う。ズーム操作の方向がテレ側であるときにはズーム用モータ10は正転し、ワイド側であるときにはズーム用モータ10は逆転する。このとき、回転板24及びフォトインタラプタ22の働きによりズーム用モータ10の単位回転を検出してCPUに出力している。
【0018】
ズーム用モータ10の回転は、さらにズーム用ギヤ列16及びファインダ用連動機構30を介してズームファインダ装置14に入力され、移動レンズ32が光軸方向に移動することによってファインダ倍率が変更される。このとき、ズームレンズ装置12及びズームファインダ装置14にズーム用モータ10による同一の回転駆動を与えているので、レンズ鏡筒3の繰り出し量に応じて移動レンズ32が移動している。
【0019】
またこのとき、ファインダ用連動機構30の一部をなしているファインダ駆動用カム34に一体に取り付けられたコード板46が回動することにより、ズームファインダ装置14に設けられたブラシ部材48とコード板46との相対位置が変化している。
【0020】
ズームボタン9の操作が終了した後、シャッタボタン5を押圧操作するとフォーカシングが開始される。CPUは被写体距離に基づいてレンズ鏡筒3の繰り出し量に対応するパルス数を決定し、基準ズーム位置からレンズ鏡筒3を繰り出してフォーカス初期位置を検出した後、フォトインタラプタ22からのパルス信号を検出し、パルス信号が決定されたパルス数に達した時点でレンズ鏡筒3の繰り出しを停止する。
【0021】
コード板46をファインダ駆動用カム34に一体に取り付け、ブラシ部材48をズームファインダ装置14に設けているので、フォーカシング時にレンズ鏡筒3の突出によって可動鏡筒が撓んでいてもコード板46とブラシ部材48との摺接位置の変化が発生することがない。したがってズーム位置を的確に検出することができるとともに、フォーカス初期位置がずれることもないため、ピントの正確な撮影を行うことができる。
【0022】
上記実施形態では、ファインダ駆動用カムにコード板を一体に取り付け、ズームファインダ装置にブラシ部材を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばファインダ駆動用カムにブラシ部材を一体に取り付け、固定筒にコード板を設けることによっても、固定筒の外周上に専用のスペースを設けることなくレンズ鏡筒の繰り出し量を検出することができる。
【0023】
また、上記実施形態では、レンズ鏡筒と連動するファインダ駆動用カムに本発明を適用したが、本発明はファインダ駆動用カムに対する適用に限定されるものではなく、例えばレンズ鏡筒と連動してストロボの照射角を調節する連動カムに適用してもよいし、ファインダとストロボの両方を駆動する連動カムに適用してもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のズームカメラによれば、エンコード板とブラシとからズーム位置検出装置を構成し、エンコード板又はブラシの一方を前記カム板に一体に固着したので、レンズ鏡筒の可動鏡筒が撓むことによるエンコード板ブラシとの摺接位置の変化が発生することがなく、レンズ鏡筒が突出してもズーム位置を的確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したズームカメラの外観斜視図である。
【図2】本発明を実施したズームカメラの内部構成を示す分解斜視図である。
【図3】本発明を実施したズームカメラの内部構成を示す正面図である。
【符号の説明】
2 ズームカメラ
3 レンズ鏡筒
9 ズームボタン
34 ファインダ駆動用カム
46 コード板
48 ブラシ部材
Claims (2)
- ズーム操作に応答してモータを駆動し、このモータの回転により変倍鏡筒を駆動して撮影レンズのズーミング及びフォーカシングを行うとともに、ファインダ中の一部のレンズを光軸方向に移動させるカム板を移動してファインダのズーミングを行うようにしたズームカメラにおいて、
撮影レンズのズーミング及びフォーカシングを行ったときに、互いに摺接しながら相対的に移動するエンコード板とブラシとからズーム位置検出装置を構成し、エンコード板又はブラシの一方を前記カム板に一体に固着したことを特徴とするズームカメラ。 - 前記変倍鏡筒がカメラボディに固定された固定筒の内部で光軸を中心に回動して撮影レンズのズーミング及びフォーカシングが行われ、前記エンコード板を固着したカム板が前記固定筒の外周面に沿って光軸を中心とする回転方向に移動することを特徴とする請求項1記載のズームカメラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003097676A JP2004302330A (ja) | 2003-04-01 | 2003-04-01 | ズームカメラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003097676A JP2004302330A (ja) | 2003-04-01 | 2003-04-01 | ズームカメラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004302330A true JP2004302330A (ja) | 2004-10-28 |
Family
ID=33409398
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003097676A Pending JP2004302330A (ja) | 2003-04-01 | 2003-04-01 | ズームカメラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004302330A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN118101916A (zh) * | 2024-04-17 | 2024-05-28 | 广州市斯睿特智能科技有限公司 | 一种单目3d相机 |
-
2003
- 2003-04-01 JP JP2003097676A patent/JP2004302330A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN118101916A (zh) * | 2024-04-17 | 2024-05-28 | 广州市斯睿特智能科技有限公司 | 一种单目3d相机 |
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