JP2002318338A - 電動ズームカメラ - Google Patents

電動ズームカメラ

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JP2002318338A
JP2002318338A JP2001124610A JP2001124610A JP2002318338A JP 2002318338 A JP2002318338 A JP 2002318338A JP 2001124610 A JP2001124610 A JP 2001124610A JP 2001124610 A JP2001124610 A JP 2001124610A JP 2002318338 A JP2002318338 A JP 2002318338A
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JP
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zoom
zooming
motor
focusing
zoom lens
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JP2001124610A
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English (en)
Inventor
Naoki Matsuo
直樹 松尾
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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  • Lens Barrels (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のズーム・フォーカス方式は、ズーミン
グ位置検出からフォーカシング位置を求めてフォーカシ
ングしており、ズーミング位置とフォーカシング位置ま
でのレンズ移動量が大きいと、レリーズ釦を押したタイ
ミングと、撮影レンズの合焦調節とシャッター駆動によ
る被写体露光のタイミングにタイム差が生じる課題があ
った。 【解決手段】 ズーミング領域とフォーカシング領域が
交互に複数ステップ設けられたズーム鏡枠を有し、それ
ぞれの領域にてズーミング動作とフォーカシング動作を
実行するようにした電動ズームカメラにおいて、被写体
までの距離を測定する測距手段と、ズーミング操作部材
の操作に応じて上記ズーム鏡枠を駆動してズーミング動
作を行うズーミング手段とを備え、上記ズーミング手段
はズーミング駆動前に上記測距手段で測距し、その測距
の基で上記ズーム鏡枠の停止位置を決定する電動ズーム
カメラ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ズームレンズを構
成するズームレンズ鏡枠の移動位置制御装置を有する電
動ズームカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラの小型化の為に、焦点距離
変化機構(以下、ズーミング機構と称す)に、フォーカ
シングの機能を持たせるズーム・フォーカス方式が提案
されている。
【0003】このズーム・フォーカス方式は、レンズ移
動用のカムにフォーカス領域とズーム領域とを交互に設
けてステップズーム化することにより、専用のフォーカ
ス機構を設けないで、フォーカスとズームとを行えるよ
うにしたものである。
【0004】ただし、ズーミング機構にフォーカシング
の機能を持たせる場合、焦点距離に応じ、露出補正やピ
ント補正が必要になるため、レンズの位置を正確に検出
するためのレンズ位置検出機能が必要になる。
【0005】このレンズ位置検出機能は、ズーミングさ
れたレンズのフォーカシング時に位置検出機能で検出し
たレンズ位置を基準信号として、レンズの移動量を正確
にカウントすることでレンズを合焦位置まで移動させて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のズーム・フォー
カス方式におけるフォーカシング方法は、レンズ位置検
出機能で検出したレンズ位置から合焦位置までレンズを
移動させる移動量が大きい場合、レンズが合焦位置まで
移動するのに時間がかかる。このレンズを合焦位置まで
移動させるのに時間がかかると、レリーズ釦を押したタ
イミングと、撮影レンズの合焦調節とシャッター駆動に
よる被写体露光されるタイミングにタイム差が生じて、
撮影者の意図する被写体タイミングで被写体露光ができ
ないレリーズタイムラグが生じる課題があった。
【0007】本発明は、ズーム・フォーカス方式におい
て、ズーミングの際、オートフォーカスした結果に応じ
て、ズーム鏡枠の停止位置を決定することにより、フォ
ーカス時のレリーズタイムラグを短縮して、撮影者の意
図する被写体タイミングに最も近いタイミングで撮影可
能とする電動ズームカメラを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電動ズームカメ
ラは、ズーミング領域とフォーカシング領域が交互に複
数ステップ設けられたズーム鏡枠、もしくは、ズーミン
グとフォーカシングが同時に行われるズーム鏡枠を有し
た電動ズームカメラにおいて、被写体までの距離を測定
する測距手段と、ズーミング操作部材の操作に応じて上
記ズーム鏡枠を駆動してズーミング動作を行うズーミン
グ手段と、を具備しており、上記ズーミング手段は上記
測距手段の出力を基に、上記ズーム鏡枠の停止位置を決
定することを特徴とした。
【0009】本発明の電動ズームカメラの上記測距手段
は、上記ズームミング操作部材が操作されてから、ズー
ム鏡枠が駆動するまでの間に、被写体までの距離を測定
することを特徴とした本発明の電動ズームカメラの上記
測距手段は、定期的に被写体までの距離を測定すること
を特徴とした。
【0010】本発明の電動ズームカメラの上記測距手段
は、上記ズーミング操作部材の操作が解除され際に、被
写体までの距離を測定することを特徴とした。
【0011】本発明の電動ズームカメラの上記ズーミン
グ手段は、上記ズーミング操作部材の操作が解除された
際に、合焦位置の手前でズーム鏡枠を停止させることを
特徴とした。
【0012】本発明の電動ズームカメラにより、ズーミ
ング操作に先立ち測距手段で被写体距離測定を行い、こ
の被写体距離結果を基に、ズーミング操作されたズーム
鏡枠の停止位置を設定することで、レリーズ時の合焦調
整の時間短縮が可能となり、シャッタチャンスに対応し
た撮影が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図1は本発明に係る
電動ズームカメラの一実施形態を示し、ズーム撮影レン
ズ鏡枠の構成を示す分解斜視図で、図2は本発明に係る
電動ズームカメラのズーム撮影レンズ鏡枠の駆動制御の
構成を説明するブロック図である。
【0014】図1を用いて、本発明に係る電動ズームカ
メラに用いられるズーム撮影レンズ鏡枠の構成を説明す
る。
【0015】本発明の電動ズームカメラに用いられるズ
ーム撮影レンズ鏡枠(以下、単にズームレンズ鏡枠と称
する)は、2群構成のズームレンズを有しており、主
に、第1レンズ群11と図示しない絞り兼用シャッター
機構を内蔵保持する第1レンズ枠12、第2レンズ群1
3を保持する第2レンズ枠14、上記第1レンズ枠12
と第2レンズ枠14の繰り出し量を規定する第1カム1
6と第2カム17が穿設された回転枠15、及び図示し
ないカメラ本体に固定され、直進溝22,23が穿設さ
れた固定枠21から構成されている。
【0016】上記第1レンズ枠12の外周の3箇所に
は、後述する3本のピンで一対の第1カムピン12a、
12b、12cが植設されている。上記第2レンズ枠1
4の外周の3箇所には、後述する3本のピンで一対の第
2カムピン14a、14b、14cが植設されている。
なお、第1カムピン12cと第2カムピン14cは、図
の関係から図示していない。
【0017】上記回転枠15の外周には、上記第1カム
ピン12a〜12cがそれぞれ摺動嵌合する第1カム1
6a,16b,16cと、上記第2カムピン14a〜1
4cがそれぞれ摺動嵌合する第2カム17a,17b,
17cが穿設されている。さらに、上記回転枠15の上
記固定枠21側の端部の円周上には、後述するモータ2
4の回転駆動力が伝達されるギア18が刻設され、か
つ、上記回転枠15の上記ギア18の近傍の円周上に導
電体で形成され、かつ、導電部分と、非導電部分がパタ
ーン化された後述するエンコードパターン19が設けら
れている。このエンコードパターン19には、導電摺動
ブラシ(以下、単にブラシと称する)20が摺動接触す
るように配置されている。
【0018】上記固定枠21には、上記第1カムピン1
2a〜12cが摺動嵌合する第1直進溝22a,22
b,22cと、上記第2カムピン14a〜14cが摺動
嵌合する第2直進溝23a,23b,23cが穿設され
ている。
【0019】前記回転枠15のギア18には、モータ2
4のモータ軸の一端に固着されたピニオンギア24a
と、このピニオンギア24aに歯合するギア列25とが
歯合している。
【0020】つまり、モータ24の回転駆動力は、ピニ
オンギギア24aからギア列25に伝達され、このギア
列25で所定の回転数に変換されて、上記回転枠15の
ギア18に伝達される。これにより、上記回転枠15が
軸方向を中心として回転駆動する。
【0021】すなわち、上記固定枠21の内周面に、上
記回転枠15が貫挿され、かつ、上記回転枠15の内周
面に第1レンズ枠12と第2レンズ枠14が貫挿され
る。この時、上記第1カムピン12a〜12cは、上記
回転枠15の第1カム16a〜16cと上記固定枠21
の第1直進溝22a〜22cにそれぞれ摺動嵌合され、
上記第2カムピン14a〜14cは、上記回転枠15の
第2カム17a〜17cと上記固定枠21の第2直進溝
23a〜23cにそれぞれ摺動嵌合される。
【0022】従って、上記モータ24の回転駆動がピニ
オンギア24a、ギア列25を介して、上記回転枠15
のギア18に伝達されて、回転枠15が回転駆動する。
この回転枠15の回転駆動により、上記第1レンズ枠1
2の第1カムピン12a〜12cと、第2レンズ枠14
の第2カムピン14a〜14cが上記第1カム16a〜
16c、第2カム17a〜17c、及び第1直進溝22
a〜22c、第2直進溝23a〜23cによって、摺動
案内されて、光軸上を摺動移動するようになっている。
【0023】上記モータ24のモータ軸の他端には、等
間隔のスリットが複数穿設された円板形状のスリット板
26が固着されている。このスリット板26を挟むよう
にホトインタラプタ27が配置されている。このホトイ
ンタラプタ27は、発光素子と受光素子とからなり、上
記スリット板26のスリットを透過する光を検出して、
パルス状の信号を生成するもので、所定の時間内のパル
ス数によって、モータ24の回転数を検出する為に用い
られる。
【0024】このような構成の電動ズーム機能を有する
ズームレンズ鏡枠のズーム駆動制御を行う制御機能の構
成を図2を用いて説明する。なお、図1と同じ部分は同
一符号を付して詳細説明は省略する。
【0025】図中の符号31は、カメラの各種駆動制御
を行う制御回路で、この制御回路31には、マイクロプ
ロセッサが用いられている。この制御回路31のマイク
ロプロセッサは、ROM、RAM、タイマー機能、及び
カウンター機能等を有しており、ROMには予め各種駆
動制御用のシーケンスプログラムが書込記憶されてお
り、それらプログラムによって、カメラの各種駆動機能
を制御している。
【0026】この制御回路31には、モータ24を駆動
制御するモータ駆動回路32が接続されている。このモ
ータ駆動回路32は、4個のトランジスタで構成される
H型ブリッジのモーター駆動回路で、上記制御回路32
からの制御信号の基で、モータ24を正転・逆転の回転
駆動や、モータ24の駆動電源供給端子間をショートさ
せて、モータ24に制動を与えることも可能となってい
る。
【0027】また、上記モータ24に固着されたスリッ
ト板26に配置されたホトインタラプタ27で生成され
たパルス信号は、波形整形機能を有するパルス信号発生
回路33を介して、制御回路31に供給されるようにな
っている。上記制御回路31は、パルス信号発生回路3
3から供給れたパルス信号のパルス数から、モータ24
の回転数、ならびに、そのモータ24の回転数から上記
第1レンズ枠12と第2レンズ枠14を内蔵した回転枠
15、所謂ズームレンズ鏡枠の回転角度や繰り出し及び
繰り込み量を演算検出するようになっている。
【0028】上記回転枠15の外周に設けられたエンコ
ードパターン19と摺動接触するブラシ20には、エン
コーダ34が接続されている。このエンコーダ34は、
前記ブラシ20によって、検出されたエンコードパター
ン19の情報を検出して、上記制御回路31に出力する
ものである。
【0029】この制御回路31には、電気的に書き換え
可能な不揮発性メモリー35が信号ラインを介して電気
的に接続されている。この不揮発性メモリー35は、制
御回路31によって、ズームレンズ鏡枠の位置情報等の
データを書込記憶させたり、あるいは、記憶されている
データの読み込みなどが行われる。この不揮発性メモリ
35は、Electric Erasable Pro
gramable Read Only Memory
(以下、単にEEPROMと称す)が用いられ、事前に
カメラの各種駆動制御シーケンス動作を選択的に決定さ
せるための各種フラグデータが記憶されている。なお、
フラグデータの内容は後述する。
【0030】さらに、制御回路31には、複数のスイッ
チが電気的に接続されている。この複数のスイッチの個
々には、それぞれの操作駆動制御の指示入力機能が設け
られている。
【0031】例えば、RELSW36は、レリーズスイ
ッチで、このRELSW36がオンされると、被写体の
測光と測距の基で上記ズームレンズ鏡枠の合焦調整、絞
り値設定、及びシャッター秒時設定により被写体露光を
行う露光シーケンスの駆動指示がなされる。ZUSW3
7は、ズームアップスイッチで、このZUSW37がオ
ンされると、上記ズームレンズ鏡枠が望遠側に繰り出さ
れるズームアップ駆動シーケンスの駆動指示がなされ
る。ZDSW38は、ズームダウンスイッチで、このZ
DSW38がオンされると、上記ズームレンズ鏡枠が広
角側に繰り込まれるズームダウン駆動シーケンスの駆動
指示がなされる。PWSW39は、カメラの電源スイッ
チで、PWSW39がオンされると、カメラに内蔵され
ている各種制御駆動回路や制御機構を駆動する電源が供
給されて、カメラの撮影動作が可能となる。なお、上記
ZUSW37とZDSW38は、シーソ形のズームレバ
ースイッチで、レバーの一方に上記ZUSW37が設け
られ、他方のレバーに上記ZDSW38が設けられてい
る。
【0032】上記第1レンズ群11と第2レンズ群13
の光軸後方には、銀塩フィルムが装着される結像面28
が設けられている。
【0033】次に、図3を用いて上記ズーム撮影レンズ
を構成する回転枠15の円周上に設けたエンコードパタ
ーン19のパターン形状とズームレンズ鏡枠の繰り出し
と繰り込みの位置検出の関係を説明する。
【0034】図3(a)は、上記ズームレンズ鏡枠のカ
メラ本体の沈胴位置(沈胴ストッパ)から広角端(ワイ
ド=Wide)の撮影可能位置まで繰り出し、かつ、望
遠端(テレ=Tele)まで繰り出した際の回転枠15
の回転角度とズームレンズ鏡枠の繰り出し量を示してい
る。このズームレンズ鏡枠の繰り出し量は、図1に示し
た回転枠15の第2のカム17a〜17cの形状によ
り、9段階の領域(Z1〜Z9)でステップズームする
ように設定されている。
【0035】上記回転枠15のエンコードパターン19
は、図3(d)に示すパターン構成となっている。つま
り、上記エンコードパターン19と摺動接触するブラシ
20には、接地片(以下、GNDと称す)、第1の信号
接触片(以下、ZMSW1と称す)、及び第2の信号接
触片(以下、ZMSW2と称す)とからなっている。上
記エンコードパターン19は、上記ブラシ20のGND
と常時摺動接触するパターンと、上記ZMSW1が上記
ズームレンズ鏡枠が沈胴位置から撮影可能な広角位置に
繰り出された後、所定の間隔で摺動接触するパターン
と、及び上記ZMSW2が、上記ズームレンズ鏡枠が沈
胴位置から撮影可能な広角位置に繰り出される間接触
し、かつ、望遠端のズーム停止位置(テレストッパ)で
摺動接触するパターンからなっている。
【0036】つまり、ブラシ20のZMSW1は、図3
(b)に示すように、ズームレンズ鏡枠が沈胴位置から
繰り出されて、広角端(Wide)まで繰り出されるま
ではオフ信号を出力し、この広角端から望遠端までズー
ム駆動されると、前記ZMSW1が9段階のステップズ
ーム領域Z1〜Z9の位置に設けられたパターンに順次
摺動接触してオンとオフの信号を交互に出力する。
【0037】また、上記ZMSW2は、図3(c)に示
すように、ズームレンズ鏡枠が沈胴位置から繰り出され
て、広角端(Wide)まで繰り出されるまではオン信
号を出力し、この広角端から望遠側の領域Z8までは、
オフ信号が出力され、領域Z9の位置に設けられたパタ
ーンでオン信号となるZENC2信号を出力する。
【0038】すなわち、ズームレンズ鏡枠は、9段階の
焦点調節領域(以下、フォーカス領域と称す)で構成さ
れ、フォーカス領域は、無限大(∞)から至近にフォー
カシングする領域と、至近から無限大(∞)にフォーカ
シングする領域の2種類が存在し、それぞれが交互に構
成されるようになっている。
【0039】また、図中の沈胴ストッパは、ズームレン
ズ鏡枠をカメラ本体内に収納した、所謂沈胴状態より更
に繰り込んだ機構的なストッパー位置であり、テレスト
ッパは、ズームレンズ鏡枠を望遠端より更に繰出した機
構的なストッパー位置となる。
【0040】従って、ズームレンズ鏡枠が沈胴位置より
繰出され、ZENC2信号がオン状態からオフ状態に変
化した位置から先が撮影領域となる。
【0041】なお、ズームレンズ鏡枠のズーミング時に
は、オートフォーカスにより測定した距離情報を基に、
ZENC1信号がオフからオン状態に変化するポイント
を基準信号として、合焦位置の手前でズームレンズ鏡枠
を停止させるようにしている。
【0042】次に上記ズームアップとダウンスイッチで
あるZUSW37とZDSW38が操作されて制御回路
31のROMに記憶されている上記ズームレンズ鏡枠の
繰り出しと繰り込み駆動制御動作について、図4と図5
のフローチャートを用いて説明する。
【0043】このズームレンズ鏡枠の繰り出しと繰り込
みとは、ZUSW37が操作されている間、ズームレン
ズ鏡枠を望遠端(Z9領域)まで繰出し、ZDSW38
が操作されている問、ズームレンズ鏡枠を広角端(Z1
領域)まで繰り込む動作である。
【0044】上記制御回路31は、上記ZUSW37ま
たはZDSW38がオン操作されると、上記ROMに記
憶されているズーム駆動制御のシーケンスプログラムを
読み出され、このシーケンスプログラムに従って、ステ
ップS0でRAMに設定されている測距実施を示すフラ
グ(PRAFENDflag)をクリアさせる制御を行
う。次に、ステップS1で、上記RAMに設定されてい
るモータ24の回転駆動中を示すフラグ(MDフラグ)
をクリアする。
【0045】次に、ステップS2で、ZUSW37の状
態判定を行う。このZUSW37がオンされていると、
ステップS3以降の処理が実行され、オフであるとステ
ップS9以降の処理が実行される。
【0046】上記ステップS2でZUSW37がオンで
あると判定されると、ステップS3で、ズームレンズ鏡
枠が既に望遠端(Z9)まで到達しているか否かを判定
する。既に望遠端(Z9)に到達しているとステップS
34以降(図5参照)の処理に移行し、望遠端(Z9)
に到達していないと判定されると、ステップS4の処理
が実行される。
【0047】ステップS4では、制御回路31のRAM
に設定されている測距状態を示すフラグが、測距してい
ないことを示すPRAFENDflag=0で、かつズ
ーム駆動前に測距を行うことを示すフラグが「1」(ズ
ーム駆動前測距フラグ=1)ならば、ステップS5以降
の処理が実行され、前記PRAFENDflag=0、
またはズーム駆動前測距フラグ=1でない場合には、ス
テップS7以降の処理が実行される。
【0048】なお、ズーム駆動前測距フラグとは、前述
のカメラの動作シーケンスを選択する為のフラグであ
り、予め不揮発性メモリー35に設定されている。この
ズーム駆動前測距フラグがセットされていた場合には、
ズーム駆動する前に測距を行い、その測距結果を用いて
ズームレンズ鏡枠を駆動させる為に、ズーム駆動前測距
を行うシーケンスが選択される。また、PRAFEND
フラグは、既に測距が終了しているかどうかを判別する
為のフラグである。つまり、ズーム駆動前測距フラグが
セットされ、PRAFENDフラグがクリアされている
場合には、測距を行うことになる。
【0049】上記ステップS4で、測距を行うPRAF
ENDflag=0で、ズーム駆動前測距フラグ=1と
判定されると、ステップS5で測距動作処理が実行され
る。
【0050】このステップS5の測距は、制御回路31
からの制御の基で、図示していない測距用の発光素子と
受光素子を有する測距回路において、発光素子から投射
された光を被写体に投射し、受光素子で被写体から反射
された光を受信し、投射光と受信光の時間差を用いて被
写体までの距離を演算する。
【0051】なお、本実施形態では、アクティブ方式の
測距回路を用いて説明しているが、パッシブ方式等の他
の方式でも良い。
【0052】上記ステップS5の測距が終了すると、ス
テップS6で、上記測距フラグPRAFENDflag
をセット(PRAFENDflag=1)する。
【0053】上記ステップS6の測距フラグのセット
(PRAFENDflag=1)、または、上記ステッ
プS4で、測距フラグがPRAFENDflag=1、
あるいはズーム駆動前測距フラグがセットされていない
場合は、ステップS7で、制御回路31のRAMに設定
されているUPフラグをセット(ズームアップ駆動中を
記憶)し、ステップS8でモータ駆動回路32を駆動制
御して、モータ24を正転駆動させる。つまり、ズーム
レンズ鏡枠を繰り出し方向にモータ24を回転駆動さ
せ、ステップS16に移行する。
【0054】上記ステップS2で、ズームアップスイッ
チのZUSW37の状態がオフであると判定されると、
ステップS9で、ズームダウンスイッチのZDSW38
の状態が判定される。ZDSW38がオフであるとステ
ップS24以降が実行され、ZDSW38がオンである
と、ステップS10で、ズームレンズ鏡枠が既に広角端
Z1に位置しているか判定される。
【0055】このステップS10で、ズームレンズ鏡枠
が広角端Z1に位置しているとステップS34以降が実
行され、広角端Z1に位置していないと、ステップS1
1で、制御回路31のRAMに設定されている測距フラ
グがセットされてなく(PRAFENDflag=
0)、かつ、ズーム駆動前測距フラグ=1であるか判定
する。PRAFENDflag=0でなく、またはズー
ム駆動前測距フラグ=0である場合は、ステップS14
以降が実行され、PRAFENDflag=0、かつ、
ズーム駆動前測距フラグ=1である場合は、ステップS
12で測距が実行される。
【0056】このステップS12の測距は、上記ステッ
プS5と同じように測距される。上記ステップS12の
測距が終了すると、ステップS13で、測距フラグのP
RAFENDflagをセット(PRAFENDfla
g=1)する。
【0057】ステップS13のPRAFENDflag
のセットが終了、または上記ステップS11で、PRA
FENDflag=0でない、または、ズーム駆動前測
距フラグ=1でないと判定されると、ステップS14
で、制御回路31のRAMに設定されているUPフラグ
をクリア(UPflag=0)する。つまり、ズームダ
ウン駆動中であることを記憶させる。次に、ステップS
15でモータ駆動回路32を駆動制御して、モータ24
を逆転駆動させて、上記ズームレンズ鏡枠を繰り込むズ
ームダウン駆動させる。
【0058】上記ステップS8のモータ24の正転駆
動、または上記ステップS12のモータ24の逆転駆動
がされると、ステップS16で、モータ24の駆動中を
示すMDフラグをセット(MDflag=1)する。
【0059】次に、ステップS17で、上記エンコーダ
34から出力されるZENC1信号がオン(ズーム停止
域からフォーカス領域に移動)したか判定する、つま
り、ズームレンズ鏡枠がズーム位置のZ1〜Z9のズー
ム停止位置であるZENC1信号のオフ位置からズーム
駆動して、ZENC1信号がオンするまでズーム駆動す
る。
【0060】上記ZENC1信号がオンすると、ステッ
プS18で、上記ZENC1信号がオンされた後、次の
オフ位置までズーム駆動したか判定する。このステップ
S18で、ZENC1信号がオフされたことが検出され
ると、ステップS19で、TC経過待ちを行う。このT
C経過待ちとは、チャタリングを吸収できる時間を設定
し、そのチャタリング時間が経過したか判定するもので
ある。このチャタリングとは、上記エンコードパターン
19の導電パターンとブラシ20が摺動接触する際に、
ブラシ20が導電パターンの導電部分に摺動接触する状
態時にブラシ20が飛び跳ねて、オンまたはオフ状態か
ら瞬断し、エンコードパターン19の位置を正しく判定
できないことがある。このため、ZENC1信号のオフ
状態がある時間継続していることを確認して、ZENC
1信号のオフ状態を確認するものである。なお、ZEN
C1信号のオフ状態からオン状態への変化はチャタリン
グ時間を設けることなくオフからオンへの変化は即断が
可能となる。
【0061】上記エンコーダ34からZENC1信号の
オフが制御回路31に供給された時点で、上記所定のチ
ャタリング時間計測し、そのチャタリング時間経過後、
ステップS20で再度ZENC1信号がオフであるか判
定する。このステップS20のZENC1信号の再確認
でZENC1信号がオンであると判定されると、上記ス
テップS18に戻り、再度ZENC1信号のオンからオ
フへの変化検出を繰り返す。
【0062】上記ステップS20で、ZENC1信号が
オフであることが確認されると、ステップS21で、ズ
ームレンズ鏡枠がズームアップまたはズームダウン駆動
されたことを示すフラグUPhlagを判定する。この
ズームアップ駆動を示すフラグUPflagが上記ステ
ップS7で設定したUPflag=1の場合は、ステッ
プS22で、ズームレンズ鏡枠のズームアップ駆動時の
領域位置情報に1を加算する。つまり、ズームアップ駆
動時から1つ領域を望遠側に繰り出された領域情報を上
記制御回路31のRAMに記憶させる。
【0063】上記ステップS21のUPflagが上記
ステップS14で設定したUPflg=0の場合は、ス
テップS23で、ズームレンズ鏡枠のズームダウン駆動
時の位置に1を減算する。つまり、ズームダウン駆動時
から1つ広角側に繰り込まれた領域情報を上記制御回路
31のRAMに記憶させる。
【0064】このステップS22の加算またはステップ
S23の減算のいずれかが終了すると、上記ステップS
2に戻り、再度ズームレンズ鏡枠のズームアップまたは
ズームダウンの処理動作が繰り返される。
【0065】上記ステップS2で、ズームアップスイッ
チZUSW37がオフで、かつ、上記ステップS9で、
ズームダウンスイッチZDSW38がオフであると判定
されると、図5のステップs24でモータ24の回転駆
動を記すフラグMDflagを判定する。モータ24の
回転駆動停止を示すMDflag=0であると、ステッ
プS34のモータ停止とステップS35ズーム位置記憶
が実行される。
【0066】この時のズーム駆動終了時のズームレンズ
鏡枠の停止位置は、上記ステップS5とS12の測距に
より得た測距情報の基でZENC1のオフ信号で停止さ
せる。
【0067】ステップS24で、モータ24が回転駆動
を示すフラグMDflagを判定する。このモータ24
が回転駆動していないことを示すフラグMDflag=
0であると、ステップS34以降が実行され、モータ2
4の回転駆動を示すMDflag=1であると、ステッ
プS25で、ズームスイッチZUSW37,ZDSW3
8の操作解除後、再度測距を行うモードを設定するズー
ムスイッチ操作解除後の測距フラグが設定されているか
判定する。このズームスイッチ操作解除後測距を行うズ
ームスイッチ操作後測距フラグ=1であると、ステップ
S26で、被写体距離の測距を行う。なお、上記ズーム
スイッチ操作解除後測距フラグは、不揮発性メモリ35
に設定されている。
【0068】ここで、測距するタイミングを設定する為
のフラグ群について説明をする。まず、ズームスイッチ
ZUSW37,ZDSW38が操作されて、ズーム駆動
する前に測距を行う場合は、ズーム駆動前測距フラグを
セットしておき、また、ズームスイッチZUSW37,
ZDSW38の操作が解除後、測距を行う場合はズーム
スイッチ操作解除後測距フラグをセットおけばよい。つ
まり、上記ズーム駆動前測距フラグと、ズームスイッチ
操作解除後測距フラグの2つのフラグを前記不揮発性メ
モリ35に事前設定することで、ズーム駆動時のどのタ
イミングで測距するか設定できる。
【0069】また、ズーム駆動とは無関係に測距をさせ
ることもできる。このズーム駆動とは無関係に測距を行
う場合は、不揮発性メモリ35に定期的に測距動作を行
わせる測距フラグを設定し、ズーム駆動に関係なく、一
定の周期間隔で定期的に測距を行うように設定すること
もできる。つまり、定期的に測距を行う場合、このフロ
ーチャートには図示されてないが、一定時間間隔で測距
を行い、その結果を制御回路31のRAMに随時記憶更
新させ、ズーム駆動する直前の測距結果を基にズーム駆
動レンズの停止位置を決定する。
【0070】ステップS26で、図示していない測距機
能で被写体距離を計測し、その測距計測値を基に、ステ
ップS27で、ズームレンズ鏡枠をフォーカシングする
為のZENC1信号のオフからオンに変化する点(以
下、フォーカストリガと称する)から、何パルスモータ
24を駆動する必要があるか(以下、フォーカシングパ
ルスと称する)、及びモータ24間回転駆動方向を算出
する。
【0071】次にステップS28で、モータ24の回転
駆動のUPflagが「0」か「1」か判定する。つま
り、モータ24の正転駆動であるとUPflag=1
で、モータ24の逆転駆動であるとUPflag=0の
判定を行う。
【0072】上記ステップS28でUPflag=1で
あると判定されるとステップS29で、モータ24を正
転駆動させて、ズームレンズ鏡枠をズームアップ駆動さ
せる加送パルス数Pを制御回路31のRAMに設定す
る。また、上記ステップS28でUPflag=0であ
ると判定されるとステップS30で、モータ24を逆転
駆動させて、ズームレンズ鏡枠をズームダウン駆動させ
る加送パルス数Pを制御回路31のRAMに設定する。
【0073】この加送パルス数Pは、フォーカシングパ
ルスより若干少ないパルス(αパルス分少ない)が設定
される。このα分少ない加送パルス数Pを設定すること
で、ズーム時測距結果(前述のズーム駆動前測距/ズー
ムスイッチ操作解除後測距/定期的測距)より導いた合
焦位置よりαパルス分手前でズームレンズ鏡枠を止める
ことになる。
【0074】すなわち、ステップS29で、ズームアッ
プ駆動させるモータ24の回転駆動を制御するために、
モータ24に同軸固定されたスリット板26と、上記ホ
トインタラプタ27で検出され、このホトインタラプタ
27の出力をパルス信号発生回路33でパルス信号に生
成出力される。このパルス信号のパルスをカウントし
て、モータ24の回転駆動を制御する。つまり、ズーム
アップ駆動させたズーム駆動レンズのフォーカストリガ
位置から、ズームアップ側にフォーカシングする加送パ
ルス数Pを設定し、そのパルス数分モータ24を回転駆
動させる。
【0075】また、ステップS30では、ズームダウン
駆動させたズームレンズ鏡枠のフォーカストリガ位置か
ら、ズームダウン側にフォーカシングする加送パルス数
Pを設定する。
【0076】次にステップS31で、ZENC1信号が
オン(ズーム停止域からフォーカス領域に移動)したか
判定し、ZENC1信号がオンされるまで判定する。Z
NEC1信号がオンされると、ステップS32で、制御
回路31に備えられたパルスカウンタで、前記パルス信
号発生回路33から供給されるパルス数をカウントす
る。次にステップS33で、上記ステップS32でカウ
ントしているパルス数が上記ステップS29またはS3
0で設定した加送パルス数P以上となったことを判定
し、設定加送パルス数P以上となると、ステップS34
で、モータ24の回転駆動を停止させ、かつ、ステップ
S35で、そのモータ24の停止時のズームレンズ鏡枠
のズーム位置情報とフオーカス領域での位置情報を不発
性メモリ35に記憶させて、ズーム駆動制御を終了させ
る。
【0077】なお、上記ステップS3でZ位置9と判定
され、またステップS10でZ位置1と判定されると、
ステップS34以降のモータ停止とズーム位置記憶が実
行される。
【0078】以上説明したように、ズーム駆動時に合焦
位置近傍までズームレンズ鏡枠をズーム移動させること
が可能となり、このズームレンズ鏡枠のズーム移動後に
再度測距動作を行い、合焦の微調整の為にズームレンズ
鏡枠の移動を行い、フォーカシングが可能となり、レリ
ーズタイムラグを小さくすることができる。
【0079】なお、加送パルス数Pを設定する際のαパ
ルスは、ズーム前測距とズーム後再測距結果の差を見込
んで設定すれば良く、αパルスを小さくすれば、レリー
ズタイムラグをより小さくすることができるが、両測距
結果の差異がαを越えると、フォーカシング時にズーム
レンズ鏡枠を逆方向駆動させる必要が生じる場合があ
り、ズームレンズ鏡枠の駆動させるギア列25のギアバ
ックラッシュを考慮すると、フォーカス精度が低下す
る。従って、αパルスは、ある程度の余裕をもった値に
設定すことが望ましい。
【0080】次に、図6を用いて本発明のカメラのレリ
ーズ操作による露光動作を説明する。上記レリーズスイ
ッチ36がオンされると、ステップS36で、図示して
いない測距手段で、再度被写体距離の計測が行われる。
次に、ステップS37で、上記ステップS36で測距さ
れた被写体距離値を基に、ズームレンズ鏡枠のズーム駆
動停止位置から再測距後の合焦位置へのズームレンズ鏡
枠を最短移動させるフォーカシングパルスの加送パルス
数Pと駆動方向が繰り出しか、または繰り込みかの演算
を行う。
【0081】例えば、図12に示すように、フォーカス
トリガの位置から現在のレンズ停止位置Aとし、フォー
カストリガの位置から再測距後の合焦位置Bとすると、
図12(a)に示すようにフォーカストリガ位置からA
とBの距離がA>Bの時は、ズームレンズ鏡枠は繰り込
み方向(A→B)に駆動させる。また、図12(b)に
示すようにA<Bの時は、ズームレンズ鏡枠は繰り出し
方向(A→B)に駆動させる。
【0082】次に、ステップS38で、上記ステップS
37で演算された最短フォーカシング駆動量は、繰り出
し方向であるか判定され、最短フォーカシング駆動量が
繰り出し方向であるとステップS39で、モータ24を
モータ駆動回路32を介して正転駆動させ、ステップS
40で、上記モータ24を正転駆動させたことを示すフ
ラグを制御回路31のRAMに正転駆動フラグUPfl
ag=1に設定する。
【0083】上記ステップS38で、最短フォーカシン
グ駆動量が繰り込み方向であると判定されると、ステッ
プS41で、モータ24をモータ駆動回路32を介して
逆転駆動させ、ステップS42で、上記モータ24を逆
転駆動させたことを示すフラグを制御回路31のRAM
に逆転駆動フラグUPflag=0に設定する。
【0084】上記ステップS40またはS42でモータ
24の回転駆動フラグUPflagが設定されると、ス
テップS43で前記モータ24の回転駆動により生じる
パルス数をパルス信号発生回路33から制御回路31に
読み込み、この制御回路31のパルスカウンタでパルス
数をカウントスタートする。次に、ステップS44で、
上記パルスカウンタでカウントしたパルス数が上記ステ
ップS37で算出した加送パルス数Pに到達したか判定
する。このステップS44でモータ24の回転駆動が加
送パルス数Pに到達すると、ステップS45で、制御回
路31は、モータ駆動回路32を駆動制御して、モータ
24の回転駆動を停止させて、ズームレンズ鏡枠を合焦
位置に停止される。
【0085】上記ステップS45のモータ24の駆動停
止されると、ステップS46で、銀塩フィルムに所定の
シャッタ秒時と絞り値の基で被写体光を露光させて露光
動作を終了する。
【0086】すなわち、ズームアップまたはズームダウ
ン操作した際に、ズーム時の測距結果を基にズームレン
ズ鏡枠をフォーカシングするための加送パルスPを設定
し、その加送パルスPよりαパルス少ないパルス数だけ
モータ24を駆動回転させて合焦位置近傍まで駆動す
る。これにより、撮影時のレンズ駆動量を減らしてレリ
ーズタイムラグを最小化することが可能になる。
【0087】次に、上記モータ24の回転駆動を上記ズ
ームレンズ鏡枠の回転枠15に伝達するピニオンギア2
4a、ギア列25、及びギア18等のギアのバックラッ
シュによるフォーカス精度の劣化が無視できない場合が
ある。このギアバックラッシュによるフォーカス精度の
劣化を防止する方法について、図7と図8を用いて説明
する。
【0088】上記レリーズスイッチRELSW36がオ
ンされると、ステップS50で、図示していない測距手
段で、再度被写体距離の計測が行われる。
【0089】次に、ステップS51で、上記ステップS
50で測距された被写体距離値を基に、ズームレンズ鏡
枠のズーム駆動停止位置から再測距後の合焦位置へのズ
ームレンズ鏡枠を最短移動させるフォーカシングパルス
の加送パルス数Pと駆動方向が繰り出しか、または繰り
込みかの演算が行われる。
【0090】例えば、図12に示すように、フォーカス
トリガの位置から現在のレンズ停止位置Aとし、フォー
カストリガの位置から再測距後の合焦位置Bとすると、
図12(a)に示すようにA>Bの時は、ズームレンズ
鏡枠は繰り込み方向(A→B)に駆動させる。ただし、
フォーカシング直前のズームレンズ鏡枠の駆動方向が繰
り出しの場合(UPflag=1)は、一つ先のフォー
カシング領域に合焦させるように加送パルス数Pを設定
する。また、図12(b)に示すようにA<Bの時は、
ズームレンズ鏡枠は繰り出し方向(A→B)に駆動させ
る。ただし、フォーカシング直前のズームレンズ鏡枠の
駆動方向が繰り込みの場合(UPflag=0)は、一
つ前のフォーカシング領域に合焦させるように加送パル
ス数Pを設定する。
【0091】次に、ステップS52で、上記ステップS
51で演算された最短フォーカシング駆動量は、繰り出
し方向であるか判定され、最短フォーカシング駆動量が
繰り出し方向であるとステップS53以降が、また繰り
込み方向であるとステップS64以降が実行される。
【0092】ステップS53では、フォーカシング前の
ズームレンズ鏡枠の駆動方向が繰り出し(UPflag
=1)であったか判定する。フォーカシング時の駆動方
向が繰り出しで、フォーカシング前のズームレンズ鏡枠
の駆動方向が繰り出しなら、ステップS54でズームレ
ンズ鏡枠のフォーカシングのために、モータ24を正転
駆動させる。
【0093】上記ステップS53で、フォーカシング前
のズームレンズ鏡枠の駆動方向が繰り込み(UPfla
g=0)と判定されると、ステップS55で、ギアのバ
ックラッシュの影響を除去する為に、一つ前のフォーカ
ス領域に合焦させる為にモータを逆転駆動させる前に、
ズームレンズ鏡枠の現在領域位置(Z位置)を判定す
る。ズームレンズ鏡枠が領域Z1の広角端に位置してい
る場合は、繰り込み方向にはフォーカス領域が存在しな
いのでステップS62以降が実行される。
【0094】上記ステップS55でズームレンズ鏡枠が
広角端の領域Z1でないと判定されるとステップS56
でモータ24をモータ駆動回路32を介して逆転駆動さ
せる。ステップS56でモータ24が逆転駆動されると
ステップS57でエンコーダ34からZENC1信号の
オフが検出されたか判定し、ZENC1信号のオフが検
出されると、ステップS58で、TC経過時間待ちを行
い、所定のTC時間が経過されると、ステップS59で
再度ZENC1信号のオフを確認される。
【0095】上記ステップS59でZENC1信号のオ
フが確認されると、ステップS60で、制御回路31の
RAMに設定されているズーム位置情報の領域を1ステ
ップ広角側に減算更新して設定し、ステップS61で、
エンコーダ34からの出力のZENC1信号がオン(ズ
ーム停止域からフオーカス領域に移動)したか判定す
る。
【0096】上記ステップS55で、ズームレンズ鏡枠
の現在位置が広角端の領域Z1であると判定されると、
ステップS62で、モータ駆動回路32を介して、モー
タ24を正転駆動させ、ステップS63で制御回路31
のRAMにモータ24の正転駆動を示すフラグ(UPf
lag=1)に設定する。
【0097】上記ステップS52で、最短フォーカシン
グ駆動量は、繰り出し方向でなく、繰り込み方向である
と判定されると、ステップS64で、制御回路31のR
AMに設定されているフォーカシング前のズーム駆動レ
ンズの駆動方向を示すフラグ(UPflag)が、繰り
込み(UPflag=0)または繰り出し(UPfla
g=1)であったかを判定し、繰り込みフラグ(UPf
lag=0)であるとステップS65でモータ駆動回路
32を介してモータ24を逆転駆動させる。
【0098】上記ステップS64で、ズーム駆動レンズ
の駆動方向が繰り出し(UPflag=1)であると判
定されると、ステップS66でモータ駆動回路32を介
して、モータ24を正転駆動させる。このモータ24の
正転駆動は、フォーカシング前のズーム駆動レンズの駆
動方向が繰り出しの場合、ギアバックラッシュの影響を
除去する為に、次のフォーカス領域に合焦させる為にモ
ータ24を正転させる。
【0099】次に、ステップS67でエンコーダ34か
らZENC1信号のオフが検出されれたか判定し、ZE
NC1信号のオフが確認されると、ステップS68で、
TC経過時間待ちを行い、所定のTC時間が経過される
と、ステップS69で再度ZENC1信号のオフを確認
する。
【0100】上記ステップS69でZENC1信号のオ
フ確認されると、ステップS70で、制御回路31のR
AMに設定されているズーム位置情報の領域を1ステッ
プ望遠側に加算更新して設定し、ステップS71で、エ
ンコーダ34からの出力のZENC1信号がオン(ズー
ム停止域からフオーカス領域に移動)したか判定する。
【0101】上記ステップS54,S61,S65,及
びS71のいずれかが実行されると、図8のステップS
72でホトインタラプタ27で検出し、パルス信号発生
回路33で生成された前記モータ24の回転駆動により
生じるパルス数を制御回路31に読み込み、この制御回
路31のパルスカウンタでパルス数をカウントスタート
する。
【0102】次に、ステップS73で、上記パルスカウ
ンタでカウントしたパルス数が上記ステップS51で算
出した加速パルス数Pに到達したか判定する。このステ
ップS73でモータ24の回転駆動が加速パルス数Pに
到達すると、ステップS74で、制御回路31は、モー
タ駆動回路32を駆動制御して、モータ24の回転駆動
を停止させて、ズームレンズ鏡枠を合焦位置に駆動停止
される。
【0103】上記ステップS74のモータ24の駆動停
止されると、ステップS75で、銀塩フィルムに所定の
シャッタ秒時と絞り値の基で被写体光を露光させ、この
露光動作を終了すると、ステップS76でズームレンズ
鏡枠をフォーカシング前の位置に戻す。
【0104】すなわち、ズーム駆動時の測距結果と、フ
ォーカス時の測距結果に差が生じた場合に、モータ24
の駆動方向がズーミング時とフォーカシング時で異なっ
ても、フォーカストリガを必ず通過するので、ギアバッ
クラッシュによるフォーカス精度の劣化を防げ、フォー
カシング撮影することが可能である。
【0105】以上説明したように本発明により、ズーム
時の測距結果を基に合焦位置の近傍までレンズを駆動さ
せるので、フォーカス時のレンズの駆動量を削減でき、
その結果レリーズタイムラグを減らすことができる。
【0106】次に本発明の他の実施形態について、図9
以降を用いて説明する。
【0107】図9は、上記回転枠15の回転角と上記エ
ンコードパターン19の関係を示すしており、図9
(a)に示すように焦点距離変更域(ズーミング域また
はズーム停止域)と、焦点調節域(フォーカシング域)
が交互に繰り返されるように構成された所謂ステップズ
ームレンズである。このステップズームレンズのズーミ
ング域とフォーカシング域は、領域Z1から領域Z6の
6段ズームになっている。なお、図中の横軸左側方向は
レンズの繰り込む方向で、横軸右側方向は繰り出す方向
を示しており、図中の左端は、レンズ鏡枠をカメラ本体
内に収納した所謂沈胴状態より更に繰り込んだ機構的な
ストッパー位置であり、図中右側は、望遠端より更に繰
り出した機構的なストッパー位置となる。
【0108】上記エンコードパターン19と摺動接触す
るブラシ20からエンコーダ34で生成出力される領域
信号ZENC1は、沈胴ストッパより、広角側の領域Z
1のフォーカシング域の開始位置であるフォーカストリ
ガまでがオフで、その後は、オンとオフが繰り返され
る。このZENC1信号がオフの領域で焦点距離(ズー
ム)が変化し、オンの領域で焦点調節(フォーカシン
グ)を行うように構成されている。従って、撮影はZE
NC1信号がオンの領域で行われる。ズーミングはZE
NC1信号がオフの領域に停止するように制御され、フ
ォーカシングは、ZENC1信号がオフからオン状態に
変化するポイントを基準(フォーカストリガ)に、ZE
NC1信号がオンの領域内で制御する。
【0109】一方、上記エンコードパターン19の領域
信号ZENC2は、沈胴ストッパから広角側(領域Z
1)の開始位置までがオンで、その後望遠側(領域Z
6)の焦点調節開始位置までがオフで、望遠側の焦点調
節領域から望遠ストッパ(TELEストッパ)までがオ
フになるように設定されている。
【0110】このような構成のステップズーム構成のズ
ームレンズ鏡枠のズーミングとフォーカシングの動作に
ついて、図10を用いて説明する。なお、ステップズー
ムのズームレンズ鏡枠の動作は、図4と図5を用いて説
明したズーミングとフォーカシング動作とほぼ同じ動作
であるため、図4と図5と異なる動作であるステップS
24以降について説明する。
【0111】上記ステップS2でズームアップスイッチ
ZUSW37がオフで、かつ、上記ステップS9でズー
ムダウンスイッチZDSW38がオフであると判定され
ると(図4参照)、ステップS80において、上記モー
タ24が回転駆動中であるか上記制御回路31のRAM
に設定されているモータ24の回転駆動フラグMDfl
agの状態判定を行う。モータ24の回転駆動を示すM
Dflag=1であると、ステップS81以降が実行さ
れ、モータ24の非回転駆動を示すMDflag=0で
あると、ステップS89以降が実行される。
【0112】上記ステップS80でモータ24の回転駆
動を示すフラグMDflag=1であると判定される
と、ステップS81で、制御回路31のRAMに設定さ
れている測距フラグがズームスイッチ操作解除後測距フ
ラグが設定されているか判定する。このズームスイッチ
操作解除後測距フラグが設定(1)されていると、ステ
ップS82で、図示していない測距手段によって、被写
体距離を計測する。
【0113】上記ステップS81のズームスイッチ操作
解除後測距フラグが設定されていない(0)場合、また
は上記ステップS82の測距動作が終了すると、ステッ
プS83で、測距結果を基に、ズームレンズ鏡枠のズー
ム駆動位置とモータ24の駆動方向等をパラメータと
し、ズームレンズ鏡枠をフォーカシングする為の領域信
号ZENC1のオフからオンへの変化点(以下、フォー
カストリガと称する)から、何パルス駆動する必要があ
るか(以下、フォーカシングパルスと称する)を算出す
る。
【0114】次にステップS84で、モータ24の回転
駆動のUPflagが「0」か「1」か判定する。つま
り、モータ24の正転駆動であるとUPflag=1
で、モータ24の逆転駆動であるとUPflag=0で
ある。
【0115】上記ステップS84でUPflag=1で
あると判定されると、ステップS85で、モータ24を
正転駆動させて、ズームレンズ鏡枠をズームアップ駆動
させる加送パルス数Pを制御回路31のRAMに設定す
る。また、上記ステップS84でUPflag=0であ
ると判定されると、ステップS86で、モータ24を逆
転駆動させて、ズームレンズ鏡枠をズームダウン駆動さ
せる加送パルス数Pを制御回路31のRAMに設定す
る。
【0116】この加送パルス数Pは、上記ズームレンズ
鏡枠が繰り出し方向に正転駆動させる場合、図13
(a)に示すように、測距結果が無限側ならば、多めの
パルス数を設定して図中A点のようにズーム停止域の無
限合焦位置寄りの所にズームレンズを停止させる。ま
た、測距結果が至近側ならば、少なめのパルス数を設定
してズームレンズ鏡枠を繰り込んで図中B点のようにズ
ーム停止域の至近合焦位置寄りの所にズームレンズを停
止させる。
【0117】また、ズームレンズ鏡枠の繰り込み駆動の
際の加送パルスPは、図13(b)に示すように、測距
結果が無限側ならば、少なめのパルス数を設定し、ズー
ムレンズ鏡枠を繰り出し駆動して図中C点のようにズー
ム停止域の無限寄りの所にズームレンズを停止させる。
また、測距結果が至近側ならば、多めのパルス数を設定
し、ズームレンズ鏡枠を繰り込み駆動して図中D点のよ
うにズーム停止域の至近よりの所にズームレンズを停止
させる。
【0118】すなわち、ステップS85で、ズームアッ
プ駆動させるモータ24の回転駆動を制御するために、
モータ24に同軸固定されたスリット板26と、上記ホ
トインタラプタ27で検出され、このホトインタラプタ
27の出力をパルス信号発生回路33でパルス信号を基
に、このパルス信号のパルス数をカウントして、モータ
24の回転駆動を制御する。つまり、ズームアップ駆動
させたズームレンズ鏡枠のフォーカストリガ位置から、
ズームアップ側にフォーカシングする加送パルス数Pを
設定する。
【0119】また、ステップS86では、ズームダウン
駆動させたズームレンズ鏡枠のフォーカストリガ位置か
ら、ズームダウン側にフォーカシングする加送パルス数
Pを設定する。
【0120】次にステップS87で、制御回路31のカ
ウンタをスタートさせて、上記パルス信号発生回路33
から出力されるパルス数をカウントし、ステップS88
で、パルス数カウントの結果、前記モータ24の回転に
より生じたパルス数が上記ステップS85、またはステ
ップS86で設定された加送パルス数P以上となったこ
とを判定する。加送パルス数P以上となったことが判定
されると、ステップ89でモータ駆動回路32を制御し
て、モータ24の回転駆動を停止させ、ステップ90
で、モータ24の回転駆動停止させた位置のズーミング
域及びフォーカシング域の位置情報を不揮発性メモリー
35に記憶させる。
【0121】次に、図11を用いて本発明の他の実施形
態のカメラのレリーズ操作による露光動作を説明する。
上記レリーズスイッチ36がオンされると、ステップS
100で、図示していない測距手段で、再度被写体距離
の計測が行われる。次に、ステップS101で、上記ス
テップS100で測距された被写体距離値を基に、ズー
ムレンズ鏡枠のズーム駆動停止位置から再測距後の合焦
位置へのズームレンズ鏡枠を最短移動させるフォーカシ
ングパルスの加送パルス数Pと駆動方向が繰り出しか、
または繰り込みかを演算する。この演算は、上記ステッ
プS37と同じである(図6参照)ので、ここでの説明
は省略する。
【0122】次に、ステップS102で、上記ステップ
S101で演算された最短フォーカシング駆動量は、繰
り出し方向であるか判定され、最短フォーカシング駆動
量が繰り出し方向であるとステップS103で、モータ
24をモータ駆動回路32を介して正転駆動させ、ステ
ップS104で、上記モータ24を正転駆動させてズー
ムレンズ鏡枠のエンコードパターン19を検出してエン
コーダ34からの領域信号ZENC1がオンされたか判
定する。この領域信号ZENC1のオンをフォーカスト
リガという。
【0123】上記ステップS102で、最短フォーカシ
ング駆動量が繰り込み方向であると判定されると、ステ
ップS107で、モータ24をモータ駆動回路32を介
して逆転駆動させ。ステップS108で、上記モータ2
4を逆転駆動させてズームレンズ鏡枠のエンコードパタ
ーン19を検出してエンコーダ34から領域信号ZEN
C1がオンされたか判定する。
【0124】上記ステップS104またはS108でモ
ータ24の回転駆動による、領域信号ZENC1がオン
されたことが確認されると、ステップS105で前記モ
ータ24の回転駆動により生じるパルス数をパルス信号
発生回路33から制御回路31に読み込み、この制御回
路31のパルスカウンタでパルス数をカウントスタート
する。次に、ステップS106で、上記パルスカウンタ
でカウントしたパルス数が上記ステップS101で算出
した加送パルス数Pに到達したか判定する。このステッ
プS106でモータ24の回転駆動が加送パルス数Pに
到達すると、ステップS109で、制御回路31は、モ
ータ駆動回路32を駆動制御して、モータ24の回転駆
動を停止させて、ズームレンズ鏡枠を合焦位置に駆動停
止させる。
【0125】上記ステップS109でモータ24の駆動
停止されると、ステップS110で、銀塩フィルムに所
定のシャッタ秒時と絞り値の基で被写体光を露光させ、
ステップS111で、ズームレンズ鏡枠をフォーカス駆
動する前の状態に戻して、露光動作を終了する。
【0126】なお、この他の実施形態の図9に示すステ
ップズームレンズの方法は、前述した図6のレリーズ処
理にも適用できる。
【0127】また、図3に示したズームレンズの方法に
おいて、図11のレリーズ処理にも適用できることは明
らかで、この図3に示した方法のズームレンズ鏡枠のズ
ーミング動作を図14を用いて説明する。なお、図14
は、図4と図5で説明したズーミング処理と類似してい
るために、ステップS24(図5参照)以降の図5と相
違する処理動作について説明する。
【0128】上記ステップS2でズームアップスイッチ
ZUSW37がオフで、かつ、上記ステップS9でズー
ムダウンスイッチZDSW38がオフであると判定され
ると(図4参照)、ステップS120において、上記モ
ータ24が回転駆動中であるか上記制御回路31のRA
Mに設定されているモータ24の回転駆動フラグMDf
lagの状態判定を行う。モータ24の回転駆動を示す
MDflag=1であると、ステップS121以降が実
行され、モータ24の非回転駆動を示すMDflag=
0であると、ステップS131以降が実行される。
【0129】上記ステップS120でモータ24の回転
駆動を示すフラグMDflag=1であると判定される
と、ステップS121で、制御回路31のRAMに設定
されている測距フラグがズームスイッチ操作解除後測距
フラグが設定されているか判定する。このズームスイッ
チ操作解除後測距フラグが設定(1)されていると、ス
テップS122で、図示していない測距手段によって、
被写体距離を計測する。
【0130】上記ステップS121のズームスイッチ操
作解除後測距フラグが設定されていない(0)場合、ま
たは上記ステップS122の測距動作が終了すると、ス
テップS123で、測距結果を基に、ズームレンズ鏡枠
のズーム駆動位置とモータ24の駆動方向等をパラメー
タとし、ズームレンズ鏡枠をフォーカシングする為の領
域信号ZENC1のオフからオンへの信号(以下、フォ
ーカストリガと称する)から、何パルス駆動する必要が
あるか(以下、フォーカシングパルスと称する)を算出
する。
【0131】次にステップS124で、モータ24の回
転駆動のUPflagが「0」か「1」か判定する。つ
まり、モータ24の正転駆動であるとUPflag=1
で、モータ24の逆転駆動であるとUPflag=0で
ある。
【0132】上記ステップS124でUPflag=1
であると判定されると、ステップS125で、測距結果
は、至近寄りであるか判定する。つまり、測距結果が図
13(a)のB点にあるか判定され、B点の至近寄りと
判定されると、ステップS126で、ズームレンズ鏡枠
が位置する領域Zの位置が領域Z2,Z4,Z6,Z8
のいずれかの位置で、かつ、ZENC1信号がハイ
(H)であるオフ位置にズーム駆動させる。上記ステッ
プS125の測距結果が図13(a)のA点にあるか判
定され、A点の望遠寄りと判定されると、ステップS1
27で、ズームレンズ鏡枠が位置する領域Zの位置が領
域Z3,Z5,Z7,Z9のいずれかの位置で、かつ、
ZENC1信号がハイ(H)であるオフ位置にズーム駆
動させる。
【0133】上記ステップS124で、モータ24の回
転駆動のUPflagが「0」と判定する。つまり、モ
ータ24の逆転駆動であるUPflag=0であると、
ステップS128で、測距結果は、至近寄りであるか判
定する。つまり、測距結果が図13(b)のD点にある
か判定され、D点の至近寄りと判定されると、ステップ
S129で、ズームレンズ鏡枠が位置する領域Zの位置
が領域Z3,Z5,Z7,Z9のいずれかの位置で、か
つ、ZENC1信号がハイ(H)であるオフ位置にズー
ム駆動させる。
【0134】つまり、このステップS125乃至S13
0は、ズームの繰り出し方向に駆動している場合(UP
flag=1)、測距結果が至近よりであれば、フォー
カストリガから至近までの合焦位置までのレンズ駆動量
が少なくてすみ、ズーム停止領域Z2,Z4,Z6,Z
8の中の最も現在位置から近いズーム停止領域(ZEN
C1信号がオフの位置)にズームを駆動を停止させる。
また、測距結果が、無限よりの場合は、領域Zは、Z
3,Z5,Z7,Z9にズーム駆動停止させる。
【0135】次に、ステップS131で、ズームレンズ
鏡枠がズーム駆動停止すべき位置に到達したので、モー
タ駆動回路32を制御して、モータ24の回転駆動を停
止させ、ステップ132で、モータ24の回転駆動停止
させた位置のズーミング域及びフォーカシング域の位置
情報を不揮発性メモリー35に記憶させる。
【0136】以上説明したように、ズーム時に測距結果
を基に、ズーム停止域にズームレンズ鏡枠を停止させる
ので、フォーカス時のレンズの駆動量を削減でき、その
結果レリーズタイムラグを減らすことができる。また、
ズーム駆動時の測距結果と、フォーカス時の測距結果に
差が生じても、フォーカス駆動に与える影響が小さくで
きる。
【0137】[付記]以上詳述した本発明の実施形態に
よれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0138】(付記1) ズーミング領域とフォーカシ
ング領域が交互に複数ステップ設けられたズーム鏡枠を
有し、それぞれの領域にてズーミング動作とフォーカシ
ング動作を実行するようにした電動ズームカメラにおい
て、被写体までの距離を測定する測距手段と、ズーミン
グ操作部材の操作に応じて上記ズーム鏡枠を駆動してズ
ーミング動作を行うズーミング手段と、を具備してお
り、上記ズーミング手段は上記測距手段の出力を基に、
上記ズーム鏡枠の停止位置を決定することを特徴とした
電動ズームカメラ。
【0139】(付記2) 上記測距手段は、上記ズーミ
ング操作部材が操作されてから、ズーム鏡枠が駆動する
までの間に、被写体までの距離を測定することを特徴と
した付記1記載の電動ズームカメラ。
【0140】(付記3) 上記測距手段は、定期的に被
写体までの距離を測定することを特徴とした付記1記載
の電動ズームカメラ。
【0141】(付記4) 上記測距手段は、上記ズーミ
ング操作部材の操作が解除された際に、被写体までの距
離を測定することを特徴とした付記1記載の電動ズーム
カメラ。
【0142】(付記5) 上記ズーミング手段は、上記
ズーミング操作部材の操作が解除された際に、合焦位置
の手前でズーム鏡枠を停止させることを特徴とした付記
1記載の電動ズームカメラ。
【0143】(付記6) 被写体までの距離を測定する
測距手段と、複数の焦点調節領域で構成されたズームレ
ンズと、上記ズームレンズを駆動するズーミング手段
と、ズームの駆動を司るズームスイッチ手段と、焦点調
節を司るレリーズスイッチ手段と、上記レリーズスイッ
チ手段がオンの時に、上記測距手段により、被写体まの
距離を測定し、焦点調節を行うフォーカシング手段と、
を具備し、上記ズームスイッチ手段がオフされた際に、
ズーミング手段は、測距手段の出力を反映して、ズーム
レンズの停止位置を変えることを特徴とするレンズ制御
装置。
【0144】(付記7) 上記フォーカシング手段は、
レリーズスイッチ手段がオンの時に、上記測距手段によ
り、被写体までの距離を測定した結果と、現在のズーム
レンズ停止位置とを比較し、フォーカシング手段によ
り、ズームレンズの移動量が最も少なくなる方向に焦点
調節を行うを特徴とする付記6記載のレンズ駆動装置。
【0145】(付記8) 被写体までの距離を測定する
測距手段と、焦点距離変化領域と焦点調節領域で構成さ
れたズームレンズと、上記ズームレンズを駆動するズー
ミング手段と、ズーム駆動を司るズームスイッチ手段
と、焦点調節を司るレリーズスイッチ手段と、上記レリ
ーズスイッチ手段がオンの時に、上記測距手段により被
写体までの距離を測定し、焦点調節を行うフオーカシン
グ手段と、を具備し、上記ズームスイッチ手段がオフさ
れた際に、ズーミング手段は、測距手段の出力を反映し
て、ズームレンズの停止位置を変えることを特徴とする
レンズ制御装置。
【0146】
【発明の効果】本発明に電動ズームカメラは、ズーミン
グ駆動前に被写体までの距離計測を行い、この距離計測
結果を基に、ズーミング駆動時の停止位置を設定する。
その結果、そのズーミング停止位置から露光時の際の距
離計測によるフォーカシングが短時間で実行でき、レリ
ーズタイムラグの縮減が可能となり、シャッタチャンス
時レリーズタイムラグの少ない撮影ができる効果を有し
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動ズームカメラの一実施の形態
を用いるズームレンズ鏡枠の構成を示す展開斜視図。
【図2】本発明に係る電動ズームカメラのズームレンズ
枠の駆動制御の回路構成を説明するブロック図。
【図3】本発明に係る電動ズームカメラのズームレンズ
鏡枠の回転角とズーム動作を説明する説明図。
【図4】本発明に係る電動ズームカメラのズーム動作を
説明するフローチャート。
【図5】本発明に係る電動ズームカメラのズーム動作を
説明するフローチャート。
【図6】本発明に係る電動ズームカメラのレリーズ動作
を説明するフローチャート。
【図7】本発明に係る電動ズームカメラのレリーズ動作
の他の実施例を説明するフローチャート。
【図8】本発明に係る電動ズームカメラのレリーズ動作
の他の実施例を説明するフローチャート。
【図9】本発明に係る電動ズームカメラの他の実施形態
のズームレンズ鏡枠の回転角とズーム動作を説明する説
明図。
【図10】本発明に係る電動ズームカメラの他の実施形
態のズーム動作を説明するフローチャート。
【図11】本発明に係る電動ズームカメラの他の実施形
態のレリーズ動作を説明するフローチャート。
【図12】本発明に係る電動ズームカメラのズーミング
位置とフォーカシング位置の関係を説明する説明図。
【図13】本発明に係る電動ズームカメラのズーミング
後のフォーカシング駆動量を説明する説明図。
【図14】本発明に係る電動ズームカメラの他の実施形
態の応用例のズーム動作を説明するフローチャート。
【符号の説明】
12…第1レンズ枠 14…第2レンズ枠 15…回転枠 16…第1カム 17…第2カム 18…ギア 19…エンコードパターン 20…摺動接触ブラシ 21…固定枠 22,23…直進溝 24…モータ 25…ギア列 26…スリット板 27…ホトインタラプタ 31…制御回路 32…モータ駆動回路 33…パルス信号発生回路 34…エンコーダ 35…不揮発性メモリ 36…レリーズスイッチ 37…ズームアップスイッチ 38…ズームダウンスイッチ 39…パワースイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ズーミング領域とフォーカシング領域が
    交互に複数ステップ設けられたズーム鏡枠、もしくは、
    ズーミングとフォーカシングが同時に行われるズーム鏡
    枠を有した電動ズームカメラにおいて、 被写体までの距離を測定する測距手段と、 ズーミング操作部材の操作に応じて上記ズーム鏡枠を駆
    動してズーミング動作を行うズーミング手段と、 を具備しており、上記ズーミング手段は上記測距手段の
    出力を基に、上記ズーム鏡枠の停止位置を決定すること
    を特徴とした電動ズームカメラ。
  2. 【請求項2】 上記測距手段は、上記ズーミング操作部
    材が操作されてから、ズーム鏡枠が駆動するまでの間
    に、被写体までの距離を測定することを特徴とした請求
    項1記載の電動ズームカメラ。
  3. 【請求項3】 上記測距手段は、定期的に被写体までの
    距離を測定することを特徴とした請求項1記載の電動ズ
    ームカメラ。
  4. 【請求項4】 上記測距手段は、上記ズーミング操作部
    材の操作が解除された際に、被写体までの距離を測定す
    ることを特徴とした請求項1記載の電動ズームカメラ。
  5. 【請求項5】 上記ズーミング手段は、上記ズーミング
    操作部材の操作が解除された際に、合焦位置の手前でズ
    ーム鏡枠を停止させることを特徴とした請求項1記載の
    電動ズームカメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7228068B2 (en) 2004-04-08 2007-06-05 Sony Corporation Lens barrel structure and image capture apparatus
CN100362383C (zh) * 2004-04-08 2008-01-16 索尼株式会社 镜筒结构和图像捕捉设备

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