JP2004301734A - 慣性センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】振動漏れを抑制することで、振動型の慣性センサの検出精度を向上させる。
【解決手段】音叉基部103に連結する2本の音叉脚101,102の各々に、貫通する開口部101a,102aを備え、音叉脚101と音叉脚102とにおける励振方向の周波数定数と、回転により発生する検出振動方向の周波数定数との差を大きくし、縮退現象の発生を抑制する。
【選択図】 図1
【解決手段】音叉基部103に連結する2本の音叉脚101,102の各々に、貫通する開口部101a,102aを備え、音叉脚101と音叉脚102とにおける励振方向の周波数定数と、回転により発生する検出振動方向の周波数定数との差を大きくし、縮退現象の発生を抑制する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、航空機,船舶,自動車などの姿勢制御や位置検出などに用いる慣性センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
慣性センサには様々な種類があるが、組み込むために薄く小型にし、かつ軽量にするという要求を満たすものとして、振動型の角速度センサがある。従来よりある振動型の慣性センサは、四角柱を振動させて回転に伴って働くコリオリ力を検出するものである。
このような従来の慣性センサとして、図6に示すように、音叉型振動子を用いたものがある(特許文献1)。
【0003】
従来よりある慣性センサに用いる圧電振動子は、図6(a)の斜視図に示すように、2本の音叉脚601,602と音叉基部603を備えている。また、音叉脚601,602には、図6(b)の断面図に示すように、電極611,612,613,614および電極621,622,623,624を備えている。なお、図6(a)では、電極を省略している。
【0004】
音叉脚601においては、電極611と電極613が音叉脚601を挟んで対向配置され、電極612と電極614が音叉脚601と挟んで対向配置されている。また、電極611と電極612は同一の面に形成され、電極613と電極614も同一の面に形成されている。
また、図6(c)に模式的に示すように、音叉脚601においては、電極611と電極614が同極とされ、電極612と電極613とが同極とされている。電極611,614と電極612,613とは、異極とされている。
【0005】
一方、音叉脚602においては、音叉脚602の4つの側面の各々に、電極621,622,623,624が設けられ、電極621と電極622とが音叉脚602を挟んで対向配置され、電極623と電極624が音叉脚602を挟んで対向配置されている。
また、図6(c)に模式的に示すように、音叉脚602においては、電極621と電極622とが同極とされ、電極623と電極624とが同極とされている。電極621,622と電極623,624とは、異極とされている。
【0006】
以上に示したように構成された音叉型振動子による慣性センサにおいて、音叉脚601は角速度検出部となり、端子E3,E4が角速度検出端子となる。また、音叉脚602は振動子励振部であり、端子E1,E2が振動子励振端子となる。なお、図6において、x軸は振動子を構成する圧電材料(例えば水晶)の電気軸を示し、y’軸は、x軸を回転軸として回転した後の機械軸yの新軸、z’軸は、x軸を回転軸として回転した後の光軸zの新軸である。
【0007】
ここで、端子E1に正、端子E2に負となるように直流電圧を印加すると、電界は矢印のように働き、音叉脚602に示す電界成分Exの向きが反対となり、音叉脚は曲げを生じる。従って、端子E1,E2に交流電圧を印加すると、音叉脚601,602は、x−y’平面で屈曲振動を起こす(励振する)。
【0008】
この状態で、y’軸の回りに回転運動を発生させて角速度を発生させると、x−y’平面に垂直となる方向に、角速度に比例したコリオリ力が発生し、z’軸方向の成分を持った屈曲振動を引き起こす。このときに音叉脚601に発生するz’軸方向に応じた電荷のみを、電極611、612、613、614に誘導すれば、角速度検出端子E3、E4より角速度の大きさを検出することが可能となる。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−340559号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、角速度センサは、検出の感度を得るため、x方向とz’方向の周波数(共振周波数)をほぼ等しくする必要があり、従来では、x方向とz’方向とおける周波数定数がほぼ等しいことから、音叉脚601,602の断面の寸法Wx,Wzは、ほぼ等しい値となる。すなわち、音叉脚601,602は、断面がほぼ正方形の状態とされている。なお、周波数定数とは、バルク波が振動体内部を通過するときの伝達速度をいい、単位は速度である。
【0011】
しかしながら、断面が正方形状に近くなると、振動姿態(振動モード)は、縮退現象によるz’方向成分の発生(振動漏れ)により、回転運動をしていなくても、角速度検出端子E3,E4には、振動漏れによる発生する電荷が検出されるようになる。
このように、従来の四角柱を振動させる振動型の角速度センサ(慣性センサ)では、振動漏れによる誤検出が発生していた。
【0012】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、振動漏れを抑制することで、振動型の慣性センサの検出精度を向上させることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る慣性センサは、圧電材料から構成された少なくとも棒状の部分を有する部材と、励振電極および検出電極とを備え、棒状の部分には少なくとも励振電極もしくは検出電極のいずれかが形成された慣性センサにおいて、部材の棒状の部分に、一方の側面より対向する面に貫通す開口部を備えたものである。
この慣性センサでは、棒状の部分において、励振方向の周波数定数と、回転により発生する検出振動方向の周波数定数との差を大きくすることができる。
【0014】
また、本発明に係る慣性センサは、圧電材料から構成されて一方の側面より対向する面に貫通する開口部を各々備えた棒状の第1部材および第2部材と、これら第1部材および第2部材を連結する基部と、第1部材の側面に設けられた励振電極と、第2部材の側面に設けられた検出電極とを備えたものである。
この慣性センサによれば、第1部材および第2部材の励振方向の周波数定数と、回転により発生する検出振動方向の周波数定数との差を大きくすることができる。
【0015】
上記、慣性センサにおいて、例えば、第1部材および第2部材は、実質的に同じ形状をした角柱であり、第1部材に形成された開口部の貫通する方向と、第2部材に形成された開口部の貫通する方向とは同じ方向であり、励振電極は、第1部材の開口部が形成された領域において、開口部が形成されている2つの対向面の4つの領域に設けられて同極とされた第1励振電極部と、開口部の内部の2つの側面とこれに平行な外部の2つの側面に設けられて同極とされた第2励振電極部とから構成され、検出電極は、第2部材の開口部が形成された領域において、開口部の内部の2つの側面とこれに平行な外部の2つの側面との各々に、第2部材の棒状に延在する方向に所定距離離間して各々の面に2つずつ形成された8個の電極から構成されたものである。
【0016】
また、上記慣性センサにおいて、第1部材と第2部材を、基部に同一方向を向いて連結しているようにしてもよく、また、第1部材と第2部材を、同一の軸上に配置されて基部を介して連結しているようにしてもよい。また、第1部材と第2部材とは、各々2つ設けられ、2つの第1部材は、基部に同一方向を向いて連結され、2つの第2部材は、基部に同一方向を向いて連結され、一方の第1部材と第2部材は、同一の軸上に配置されて基部を介して連結され、他方の第1部材と第2部材は、同一の軸上に配置されて基部を介して連結されているようにしてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態における慣性センサの構成例を示す斜視図(a),(b),および脚部の断面を示す断面図(c)である。
この慣性センサは、水晶からなり、2本の音叉脚101,102と音叉基部103を備えた音叉型振動子であり、音叉脚部101,102に、貫通する開口部101a,102aを備えるようにしたものである。
【0018】
本実施の形態では、音叉脚部101,102のx方向の寸法Wxは0.24mm、z’方向の寸法Wzは0.2mm、y’方向の長さL1は2.5mmであり、音叉基部103を含めた全体の長さHは、5mmである。また、開口部101a,102aの長さL2は2mm、幅は0.08mmである。また、開口部101a,102aは、一方の端部が音叉基部103と音叉脚部101,102の境界に配置されている。
【0019】
音叉脚101は、図1(c)の断面図に示すように、音叉脚部101の外側に電極111,112,113,114を備え、開口部101aの内部側に、電極115,116,117,118を備える。
また、音叉脚部102は、図1(c)の断面図に示すように、音叉脚部102の外側に、電極121,122,123,124,125,126を備え、開口部102aの内部側に、電極127,128を備える。
【0020】
音叉脚部101において、電極111,114,116,118は同極とされてパッド131に接続されている。また、電極112,113,115,117が同極とされ、パッド132に接続されている。
一方、音叉脚部102において、電極121,123,124,126は同極とされ、パッド133に接続されている。また、電極122,125,127,128は同極とされ、パッド134に接続されている。
【0021】
以上に示したように構成された音叉型振動子による慣性センサにおいて、音叉脚101は角速度検出部となり、電極111,114,116,118と電極112,113,115,117とが角速度検出電極となる。また、音叉脚102は振動子励振部であり、電極121,123,124,126と電極122,125,127,128とが、振動子励振電極となる。なお、図1におけるxyzの直交座標系において、x軸は、慣性センサを構成する水晶の電気軸を示し、y’軸は、x軸を回転軸として回転した後の機械軸yの新軸、z’軸は、x軸を回転軸として回転した後の光軸zの新軸である。この回転の角度は、例えば、0°〜15°の範囲である。
【0022】
ところで、水晶などの圧電材料は、圧電−逆圧電効果を有している。本実施の形態の慣性センサにおいても、適正に構成された電極を介して電気軸に平行に電界をかけると、機械軸に平行に歪(伸あるいは縮)が発生する(逆圧電効果)。これに対し、外部から機械的な外力歪(この場合はコリオリによる歪)が、本慣性センサに印加されると、歪んだ部分に大きさに比例した電荷が、発生する(圧電効果)。この電荷が発生する箇所に適正に構成された電極を配すると、発生した電荷を有効に集める事が可能となる。
【0023】
ここで、電極121,123,124,126(パッド133)に正,電極122,125,127,128(パッド134)に負となるように直流電圧を印加すると、音叉脚は、x方向に曲げを生じる。従って、電極121,123,124,126と電極122,125,127,128との間に交流電圧を印加すると、音叉脚101,102は、x−y’平面で屈曲振動を起こす(励振する)。
【0024】
この状態で、y’軸の回りに回転運動を発生させると、x−y’平面に垂直となるz’方向に、角速度に比例したコリオリ力が発生し、z’方向の成分を持った屈曲振動を引き起こす。この屈曲振動により、音叉脚101には、圧電効果により電荷が発生し、これが、角速度検出電極である電極111,114,116,118と電極112,113,115,117により検出され、パッド131,132より出力される。発生する電荷は、発生させた回転運動の角速度に比例した量となるので、角速度検出電極により検出される電気信号で、角速度の大きさを求めることができる。また、上記電荷の極性と励振信号との位相を比較することで、角速度の方向も検知することが可能となる。
【0025】
以上のように構成された図1に示す慣性センサによれば、音叉脚部101,102に開口部101a,102aを設けるようにしたので、「電気軸(x軸)方向の屈曲振動における周波数定数<光軸(z’)方向の屈曲振動における周波数定数」の状態とすることができる。すなわち、励振方向の周波数定数と、回転により発生する検出振動方向の周波数定数との差を大きくすることができる。このことにより、Wx≠Wzとすることが可能となり、縮退現象を抑制することが可能となる。また、2振動方向の周波数定数の関係から、Wx>Wzとなり、Wxに対してWzを小さくすることが可能となり、素子の厚さを薄くすることが可能となる。
【0026】
この結果、本実施の形態によれば、励振したx方向(励振方向)の振動が、検出側のz’方向(検出振動方向)に漏れることが抑制されるようになる。従って、コリオリ力が発生していない状態における、角速度検出電極による誤検出が抑制できるようになり、従来より高い精度で、角速度を検出できるようになる。
【0027】
ここで、開口部の寸法と音叉脚の寸法との関係について考察した結果を以下に示す。
図2は、開口部101a,102aの長さL2の音叉脚101,102の長さL1に対する割合「hall size」を変化させたときの、振動漏れの変化を示している。また、図3は、「hall size」を変化させたときの、脚部のx方向の変位量および脚部のz’方向の変位量の変化を示している。
【0028】
図2から明らかなように、開口部101a,102aの長さが長いほど、振動漏れが少ないことが判る。また、図3から明らかなように、開口部101a,102aの長さが長いほど、励振させている方向であるx方向の変位量を大きくし、本来は変位量を0としたい方向であるz方向の変位量が小さくなる。
これらから明らかなように、開口部101a,102aの長さL2は、可能な限り大きくした方がよい。
【0029】
ところで、上述した実施の形態では、本発明を音叉型振動子に適用した場合を例に説明したが、これに限るものではない。
例えば、図4に示すように、2つの音叉型振動子を音叉基部で接続したものであり、角速度検出部となる脚部401,402と振動子励振部となる脚部403,404とが、基部405に接続している。このような構成において、脚部401に開口部401aを設け、脚部402に開口部402aを設け、脚部403に開口部403aを設け、脚部404に開口部403aを設けるようにしてもよい。
【0030】
また、図5に示すように、2つの脚部501,502を、基部503を介して直線的に接続した振動子の、脚部501に開口部501aを設け、脚部502に開口部502aを設けるようにしても良い。この場合、例えば脚部501を振動子励振部とし、脚部502を角速度検出部とすればよい。
図4,5に示すような構成においても、図1に示したように、角速度検出部、振動子励振部各々に、必要な電極を形成するようにすればよい。
【0031】
また、例えば、図1に示す音叉脚101を振動子励振部とし、音叉脚102を角速度検出部としても良い。
また、図1に示す音叉脚101と音叉脚102との両方に、各々励振電極と検出電極を設けるようにしても良い。この場合、例えば、音叉基部103より離れる音叉脚101,102の上部に、励振電極を設け、音叉脚101,102の音叉基部103に近い根本に、検出電極を設けるようにすればよい。
【0032】
また、上述した実施の形態において、検出電極が設けられている近傍に、振動漏れを検出する振動漏れ検出電極を設けるようにしても良い。
また、上述した実施の形態では、基部より同一方向に2つの脚部を設けるようにして基本的な音叉の形状としたが、これに限るものではない。基部より同一方向に3つの脚部を設けるようにしても良く、4つ以上の脚部を設けるようにしても良い。
また、上述した実施の形態では、水晶を用いるようにしたが、これに限るものではなく、ニオブ酸リチウムの結晶や、圧電セラミックなど、他の圧電材料を用いるようにしても良い。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、励振電極が設けられた第1部材と、検出電極が設けられた第2部材とに開口部を設けるようにした。このように、本発明では、励振電極もしくは検出電極のいずれか一方もしくは両方が設けられる棒状の部分に開口部を設け、励振方向の周波数定数と、回転により発生する検出振振動方向の周波数定数との差を大きくするようにした。従って、本発明によれば、棒状の部分の励振方向の断面寸法とこれに直交する方向の寸法とを大きく異なる状態とすることができる。例えば、第1部材,第2部材の断面形状が正方形とはならない状態とすることができる。この結果、本発明によれば、縮退現象を避けることができるようになり、振動漏れを抑制し、振動型の慣性センサの検出精度を向上させることができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態における慣性センサの構成例を示す斜視図(a),(b),および脚部の断面を示す断面図(c)である。
【図2】本発明による慣性センサの特性を示す特性図である。
【図3】本発明による慣性センサの特性を示す特性図である。
【図4】この発明の他の実施の形態における慣性センサの構成例を示す斜視図である。
【図5】この発明の他の実施の形態における慣性センサの構成例を示す斜視図である。
【図6】従来よりある慣性センサの構成例を示す斜視図(a)、および脚部の断面を示す断面図(b),(c)である。
【符号の説明】
101,102…音叉脚、101a,102a…開口部、103…音叉基部、111,112,113,114,115,116,117,118,121,122,123,124,125,126,127,128…電極、131,132,133,134…パッド。
【発明の属する技術分野】
本発明は、航空機,船舶,自動車などの姿勢制御や位置検出などに用いる慣性センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
慣性センサには様々な種類があるが、組み込むために薄く小型にし、かつ軽量にするという要求を満たすものとして、振動型の角速度センサがある。従来よりある振動型の慣性センサは、四角柱を振動させて回転に伴って働くコリオリ力を検出するものである。
このような従来の慣性センサとして、図6に示すように、音叉型振動子を用いたものがある(特許文献1)。
【0003】
従来よりある慣性センサに用いる圧電振動子は、図6(a)の斜視図に示すように、2本の音叉脚601,602と音叉基部603を備えている。また、音叉脚601,602には、図6(b)の断面図に示すように、電極611,612,613,614および電極621,622,623,624を備えている。なお、図6(a)では、電極を省略している。
【0004】
音叉脚601においては、電極611と電極613が音叉脚601を挟んで対向配置され、電極612と電極614が音叉脚601と挟んで対向配置されている。また、電極611と電極612は同一の面に形成され、電極613と電極614も同一の面に形成されている。
また、図6(c)に模式的に示すように、音叉脚601においては、電極611と電極614が同極とされ、電極612と電極613とが同極とされている。電極611,614と電極612,613とは、異極とされている。
【0005】
一方、音叉脚602においては、音叉脚602の4つの側面の各々に、電極621,622,623,624が設けられ、電極621と電極622とが音叉脚602を挟んで対向配置され、電極623と電極624が音叉脚602を挟んで対向配置されている。
また、図6(c)に模式的に示すように、音叉脚602においては、電極621と電極622とが同極とされ、電極623と電極624とが同極とされている。電極621,622と電極623,624とは、異極とされている。
【0006】
以上に示したように構成された音叉型振動子による慣性センサにおいて、音叉脚601は角速度検出部となり、端子E3,E4が角速度検出端子となる。また、音叉脚602は振動子励振部であり、端子E1,E2が振動子励振端子となる。なお、図6において、x軸は振動子を構成する圧電材料(例えば水晶)の電気軸を示し、y’軸は、x軸を回転軸として回転した後の機械軸yの新軸、z’軸は、x軸を回転軸として回転した後の光軸zの新軸である。
【0007】
ここで、端子E1に正、端子E2に負となるように直流電圧を印加すると、電界は矢印のように働き、音叉脚602に示す電界成分Exの向きが反対となり、音叉脚は曲げを生じる。従って、端子E1,E2に交流電圧を印加すると、音叉脚601,602は、x−y’平面で屈曲振動を起こす(励振する)。
【0008】
この状態で、y’軸の回りに回転運動を発生させて角速度を発生させると、x−y’平面に垂直となる方向に、角速度に比例したコリオリ力が発生し、z’軸方向の成分を持った屈曲振動を引き起こす。このときに音叉脚601に発生するz’軸方向に応じた電荷のみを、電極611、612、613、614に誘導すれば、角速度検出端子E3、E4より角速度の大きさを検出することが可能となる。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−340559号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、角速度センサは、検出の感度を得るため、x方向とz’方向の周波数(共振周波数)をほぼ等しくする必要があり、従来では、x方向とz’方向とおける周波数定数がほぼ等しいことから、音叉脚601,602の断面の寸法Wx,Wzは、ほぼ等しい値となる。すなわち、音叉脚601,602は、断面がほぼ正方形の状態とされている。なお、周波数定数とは、バルク波が振動体内部を通過するときの伝達速度をいい、単位は速度である。
【0011】
しかしながら、断面が正方形状に近くなると、振動姿態(振動モード)は、縮退現象によるz’方向成分の発生(振動漏れ)により、回転運動をしていなくても、角速度検出端子E3,E4には、振動漏れによる発生する電荷が検出されるようになる。
このように、従来の四角柱を振動させる振動型の角速度センサ(慣性センサ)では、振動漏れによる誤検出が発生していた。
【0012】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、振動漏れを抑制することで、振動型の慣性センサの検出精度を向上させることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る慣性センサは、圧電材料から構成された少なくとも棒状の部分を有する部材と、励振電極および検出電極とを備え、棒状の部分には少なくとも励振電極もしくは検出電極のいずれかが形成された慣性センサにおいて、部材の棒状の部分に、一方の側面より対向する面に貫通す開口部を備えたものである。
この慣性センサでは、棒状の部分において、励振方向の周波数定数と、回転により発生する検出振動方向の周波数定数との差を大きくすることができる。
【0014】
また、本発明に係る慣性センサは、圧電材料から構成されて一方の側面より対向する面に貫通する開口部を各々備えた棒状の第1部材および第2部材と、これら第1部材および第2部材を連結する基部と、第1部材の側面に設けられた励振電極と、第2部材の側面に設けられた検出電極とを備えたものである。
この慣性センサによれば、第1部材および第2部材の励振方向の周波数定数と、回転により発生する検出振動方向の周波数定数との差を大きくすることができる。
【0015】
上記、慣性センサにおいて、例えば、第1部材および第2部材は、実質的に同じ形状をした角柱であり、第1部材に形成された開口部の貫通する方向と、第2部材に形成された開口部の貫通する方向とは同じ方向であり、励振電極は、第1部材の開口部が形成された領域において、開口部が形成されている2つの対向面の4つの領域に設けられて同極とされた第1励振電極部と、開口部の内部の2つの側面とこれに平行な外部の2つの側面に設けられて同極とされた第2励振電極部とから構成され、検出電極は、第2部材の開口部が形成された領域において、開口部の内部の2つの側面とこれに平行な外部の2つの側面との各々に、第2部材の棒状に延在する方向に所定距離離間して各々の面に2つずつ形成された8個の電極から構成されたものである。
【0016】
また、上記慣性センサにおいて、第1部材と第2部材を、基部に同一方向を向いて連結しているようにしてもよく、また、第1部材と第2部材を、同一の軸上に配置されて基部を介して連結しているようにしてもよい。また、第1部材と第2部材とは、各々2つ設けられ、2つの第1部材は、基部に同一方向を向いて連結され、2つの第2部材は、基部に同一方向を向いて連結され、一方の第1部材と第2部材は、同一の軸上に配置されて基部を介して連結され、他方の第1部材と第2部材は、同一の軸上に配置されて基部を介して連結されているようにしてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態における慣性センサの構成例を示す斜視図(a),(b),および脚部の断面を示す断面図(c)である。
この慣性センサは、水晶からなり、2本の音叉脚101,102と音叉基部103を備えた音叉型振動子であり、音叉脚部101,102に、貫通する開口部101a,102aを備えるようにしたものである。
【0018】
本実施の形態では、音叉脚部101,102のx方向の寸法Wxは0.24mm、z’方向の寸法Wzは0.2mm、y’方向の長さL1は2.5mmであり、音叉基部103を含めた全体の長さHは、5mmである。また、開口部101a,102aの長さL2は2mm、幅は0.08mmである。また、開口部101a,102aは、一方の端部が音叉基部103と音叉脚部101,102の境界に配置されている。
【0019】
音叉脚101は、図1(c)の断面図に示すように、音叉脚部101の外側に電極111,112,113,114を備え、開口部101aの内部側に、電極115,116,117,118を備える。
また、音叉脚部102は、図1(c)の断面図に示すように、音叉脚部102の外側に、電極121,122,123,124,125,126を備え、開口部102aの内部側に、電極127,128を備える。
【0020】
音叉脚部101において、電極111,114,116,118は同極とされてパッド131に接続されている。また、電極112,113,115,117が同極とされ、パッド132に接続されている。
一方、音叉脚部102において、電極121,123,124,126は同極とされ、パッド133に接続されている。また、電極122,125,127,128は同極とされ、パッド134に接続されている。
【0021】
以上に示したように構成された音叉型振動子による慣性センサにおいて、音叉脚101は角速度検出部となり、電極111,114,116,118と電極112,113,115,117とが角速度検出電極となる。また、音叉脚102は振動子励振部であり、電極121,123,124,126と電極122,125,127,128とが、振動子励振電極となる。なお、図1におけるxyzの直交座標系において、x軸は、慣性センサを構成する水晶の電気軸を示し、y’軸は、x軸を回転軸として回転した後の機械軸yの新軸、z’軸は、x軸を回転軸として回転した後の光軸zの新軸である。この回転の角度は、例えば、0°〜15°の範囲である。
【0022】
ところで、水晶などの圧電材料は、圧電−逆圧電効果を有している。本実施の形態の慣性センサにおいても、適正に構成された電極を介して電気軸に平行に電界をかけると、機械軸に平行に歪(伸あるいは縮)が発生する(逆圧電効果)。これに対し、外部から機械的な外力歪(この場合はコリオリによる歪)が、本慣性センサに印加されると、歪んだ部分に大きさに比例した電荷が、発生する(圧電効果)。この電荷が発生する箇所に適正に構成された電極を配すると、発生した電荷を有効に集める事が可能となる。
【0023】
ここで、電極121,123,124,126(パッド133)に正,電極122,125,127,128(パッド134)に負となるように直流電圧を印加すると、音叉脚は、x方向に曲げを生じる。従って、電極121,123,124,126と電極122,125,127,128との間に交流電圧を印加すると、音叉脚101,102は、x−y’平面で屈曲振動を起こす(励振する)。
【0024】
この状態で、y’軸の回りに回転運動を発生させると、x−y’平面に垂直となるz’方向に、角速度に比例したコリオリ力が発生し、z’方向の成分を持った屈曲振動を引き起こす。この屈曲振動により、音叉脚101には、圧電効果により電荷が発生し、これが、角速度検出電極である電極111,114,116,118と電極112,113,115,117により検出され、パッド131,132より出力される。発生する電荷は、発生させた回転運動の角速度に比例した量となるので、角速度検出電極により検出される電気信号で、角速度の大きさを求めることができる。また、上記電荷の極性と励振信号との位相を比較することで、角速度の方向も検知することが可能となる。
【0025】
以上のように構成された図1に示す慣性センサによれば、音叉脚部101,102に開口部101a,102aを設けるようにしたので、「電気軸(x軸)方向の屈曲振動における周波数定数<光軸(z’)方向の屈曲振動における周波数定数」の状態とすることができる。すなわち、励振方向の周波数定数と、回転により発生する検出振動方向の周波数定数との差を大きくすることができる。このことにより、Wx≠Wzとすることが可能となり、縮退現象を抑制することが可能となる。また、2振動方向の周波数定数の関係から、Wx>Wzとなり、Wxに対してWzを小さくすることが可能となり、素子の厚さを薄くすることが可能となる。
【0026】
この結果、本実施の形態によれば、励振したx方向(励振方向)の振動が、検出側のz’方向(検出振動方向)に漏れることが抑制されるようになる。従って、コリオリ力が発生していない状態における、角速度検出電極による誤検出が抑制できるようになり、従来より高い精度で、角速度を検出できるようになる。
【0027】
ここで、開口部の寸法と音叉脚の寸法との関係について考察した結果を以下に示す。
図2は、開口部101a,102aの長さL2の音叉脚101,102の長さL1に対する割合「hall size」を変化させたときの、振動漏れの変化を示している。また、図3は、「hall size」を変化させたときの、脚部のx方向の変位量および脚部のz’方向の変位量の変化を示している。
【0028】
図2から明らかなように、開口部101a,102aの長さが長いほど、振動漏れが少ないことが判る。また、図3から明らかなように、開口部101a,102aの長さが長いほど、励振させている方向であるx方向の変位量を大きくし、本来は変位量を0としたい方向であるz方向の変位量が小さくなる。
これらから明らかなように、開口部101a,102aの長さL2は、可能な限り大きくした方がよい。
【0029】
ところで、上述した実施の形態では、本発明を音叉型振動子に適用した場合を例に説明したが、これに限るものではない。
例えば、図4に示すように、2つの音叉型振動子を音叉基部で接続したものであり、角速度検出部となる脚部401,402と振動子励振部となる脚部403,404とが、基部405に接続している。このような構成において、脚部401に開口部401aを設け、脚部402に開口部402aを設け、脚部403に開口部403aを設け、脚部404に開口部403aを設けるようにしてもよい。
【0030】
また、図5に示すように、2つの脚部501,502を、基部503を介して直線的に接続した振動子の、脚部501に開口部501aを設け、脚部502に開口部502aを設けるようにしても良い。この場合、例えば脚部501を振動子励振部とし、脚部502を角速度検出部とすればよい。
図4,5に示すような構成においても、図1に示したように、角速度検出部、振動子励振部各々に、必要な電極を形成するようにすればよい。
【0031】
また、例えば、図1に示す音叉脚101を振動子励振部とし、音叉脚102を角速度検出部としても良い。
また、図1に示す音叉脚101と音叉脚102との両方に、各々励振電極と検出電極を設けるようにしても良い。この場合、例えば、音叉基部103より離れる音叉脚101,102の上部に、励振電極を設け、音叉脚101,102の音叉基部103に近い根本に、検出電極を設けるようにすればよい。
【0032】
また、上述した実施の形態において、検出電極が設けられている近傍に、振動漏れを検出する振動漏れ検出電極を設けるようにしても良い。
また、上述した実施の形態では、基部より同一方向に2つの脚部を設けるようにして基本的な音叉の形状としたが、これに限るものではない。基部より同一方向に3つの脚部を設けるようにしても良く、4つ以上の脚部を設けるようにしても良い。
また、上述した実施の形態では、水晶を用いるようにしたが、これに限るものではなく、ニオブ酸リチウムの結晶や、圧電セラミックなど、他の圧電材料を用いるようにしても良い。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、励振電極が設けられた第1部材と、検出電極が設けられた第2部材とに開口部を設けるようにした。このように、本発明では、励振電極もしくは検出電極のいずれか一方もしくは両方が設けられる棒状の部分に開口部を設け、励振方向の周波数定数と、回転により発生する検出振振動方向の周波数定数との差を大きくするようにした。従って、本発明によれば、棒状の部分の励振方向の断面寸法とこれに直交する方向の寸法とを大きく異なる状態とすることができる。例えば、第1部材,第2部材の断面形状が正方形とはならない状態とすることができる。この結果、本発明によれば、縮退現象を避けることができるようになり、振動漏れを抑制し、振動型の慣性センサの検出精度を向上させることができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態における慣性センサの構成例を示す斜視図(a),(b),および脚部の断面を示す断面図(c)である。
【図2】本発明による慣性センサの特性を示す特性図である。
【図3】本発明による慣性センサの特性を示す特性図である。
【図4】この発明の他の実施の形態における慣性センサの構成例を示す斜視図である。
【図5】この発明の他の実施の形態における慣性センサの構成例を示す斜視図である。
【図6】従来よりある慣性センサの構成例を示す斜視図(a)、および脚部の断面を示す断面図(b),(c)である。
【符号の説明】
101,102…音叉脚、101a,102a…開口部、103…音叉基部、111,112,113,114,115,116,117,118,121,122,123,124,125,126,127,128…電極、131,132,133,134…パッド。
Claims (6)
- 圧電材料から構成された少なくとも棒状の部分を有する部材と、励振電極および検出電極とを備え、前記棒状の部分には少なくとも前記励振電極もしくは検出電極のいずれかが形成された慣性センサにおいて、
前記部材の前記棒状の部分に、一方の側面より対向する面に貫通す開口部を備えた
ことを特徴とする慣性センサ。 - 圧電材料から構成されて一方の側面より対向する面に貫通する開口部を各々備えた棒状の第1部材および第2部材と、
これら第1部材および第2部材を連結する基部と、
前記第1部材の側面に設けられた励振電極と、
前記第2部材の側面に設けられた検出電極と
を備えたことを特徴とする慣性センサ。 - 請求項2記載の慣性センサにおいて、
前記第1部材および第2部材は、実質的に同じ形状をした角柱であり、
前記第1部材に形成された開口部の貫通する方向と、前記第2部材に形成された開口部の貫通する方向とは同じ方向であり、
前記励振電極は、
第1部材の前記開口部が形成された領域において、開口部が形成されている2つの対向面の4つの領域に設けられて同極とされた第1励振電極部と、
前記開口部の内部の2つの側面とこれに平行な外部の2つの側面に設けられて同極とされた第2励振電極部と
から構成され、
前記検出電極は、
前記第2部材の前記開口部が形成された領域において、開口部の内部の2つの側面とこれに平行な外部の2つの側面との各々に、前記第2部材の棒状に延在する方向に所定距離離間して各々の面に2つずつ形成された8個の電極
から構成され
たものであることを特徴とする慣性センサ。 - 請求項2または3記載の慣性センサにおいて、
前記第1部材と前記第2部材は、前記基部に同一方向を向いて連結している
ことを特徴とする慣性センサ。 - 請求項2または3記載の慣性センサにおいて、
前記第1部材と前記第2部材は、同一の軸上に配置されて前記基部を介して連結している
ことを特徴とする慣性センサ。 - 請求項2または3記載の慣性センサにおいて、
前記第1部材と前記第2部材とは、各々2つ設けられ、
2つの前記第1部材は、前記基部に同一方向を向いて連結され、
2つの前記第2部材は、前記基部に同一方向を向いて連結され、
一方の前記第1部材と前記第2部材は、同一の軸上に配置されて前記基部を介して連結され、
他方の前記第1部材と前記第2部材は、同一の軸上に配置されて前記基部を介して連結されている
ことを特徴とする慣性センサ。
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