JP2004301147A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Yoshihiro Ono
誉洋 大野
Shinji Yasuhara
伸二 安原
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Abstract

【課題】過大な負荷が作用した場合でもディスクの負担を軽減することができるトルク伝達機構を備えるトロイダル型無段変速機を提供する。
【解決手段】入力ディスク4に六角形断面の係合穴21を形成し、入力軸3に六角形断面の柱状部22を形成する。これら係合穴21と柱状部22との間に、ボール又はローラからなる係合子23を介在した。各係合子23を係合穴21の内角部21aを挟んだ両側の辺部及び柱状部22の外周辺部に対して三点接触した状態でこれら各辺部によって挟持する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両等に搭載されるトロイダル型無段変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両等に搭載されるトロイダル型無段変速機には、例えば特許文献1に示されるように、バリエータが構成されている。図6は前記バリエータを示す概略図である。このバリエータ110は、車両の動力源112により回転駆動される入力軸113を備えており、この入力軸113はその両端近傍にそれぞれ入力ディスク115を支持している。これら入力ディスク115の中心部には、複数条のスプライン溝を切ったスプライン穴115aが形成されており、入力ディスク115は前記スプライン穴115aを入力軸113のスプライン軸113aに噛合させることにより、入力軸113の軸方向への僅かな移動が許容された状態で、入力軸113と一体回転可能になっている。すなわち、前記スプライン穴115aとスプライン軸113aとによって、入力軸113のトルクを入力ディスク115に伝達する第1のトルク伝達機構T1が構成されている。また、前記入力ディスク115の一側面には凹湾曲状の軌道部115bが形成されている。
【0003】
前記入力軸113の軸方向中央部には、バリエータ110の出力部118が相対回転自在に支持されている。この出力部118は出力部材119と、この出力部材119にそれぞれ一体回転可能に支持された一対の出力ディスク120とを備えており、この出力ディスク120の前記入力ディスク115の軌道部115bに対向する一側面には、凹湾曲状の軌道部120bが形成されている。前記出力部材119の両端部外周にはスプライン軸119cが形成されており、このスプライン軸119cに出力ディスク120に形成されたスプライン穴120cが噛合されている。これらスプライン軸119cとスプライン穴120cとによって、出力ディスク120のトルクを出力部材119に伝達する第2のトルク伝達機構T2が構成されている。また、前記出力部材119の中央部外周には動力伝達用のチェーン123と噛み合うスプロケットギヤ119aが形成されている。さらに、互いに対向する入力ディスク115の軌道部115bと出力ディスク120の軌道部120bとの間には、それぞれ各軌道部115b,120bと転がり接触する3個のトラクションローラ121が円周等配に配置されている。各トラクションローラ121はキャリッジ122によって回転自在に支持されているとともに、当該キャリッジ122によって各軌道部115b,120bとの相対位置を調整できるようになっている。
【0004】
このように前記バリエータ110は、入力ディスク115、出力ディスク120、及びトラクションローラ121を1組としてこれを一対設けた、いわゆるダブルキャビティ型に構成されており、入力ディスク115から出力ディスク120に対して、前記6個のトラクションローラ121を介してトルクが伝達される。また、前記6個のトラクションローラ121の位置をキャリッジ122によって調整することにより(図6の二点鎖線参照)、出力ディスク120の回転数(変速比)を増減させることができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−28818号公報(第3頁及び図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記バリエータ110においては、入力ディスク115と出力ディスク120との間のトルク伝達を確実に行わせるために、各トラクションローラ121を各ディスク115,120の軌道部115b,120bに対して高い接触圧で接触させる必要がある。このため、軌道部115b,120bの表面のビッカース硬さ(Hv)を700以上として、当該軌道部115b,120bの疲労強度を確保することが行われている。
ところが、前記ディスク115,120の熱処理においては、そのブランクを加熱炉に投入して全体を高温雰囲気下で加熱し、急冷した後、焼きもどすことが一般的に行われているので、ブランクの表面全体が軌道部115b,120bに要求されるHv700以上の硬さになっている。このため、特に入力ディスク115のスプライン穴115aに偏荷重等にて過大な負荷が作用した場合に、当該スプライン穴115bの歯底に大きな応力集中が発生して、入力ディスク115に大きな負担がかかるおそれがある。このような応力集中の発生を抑制するには、スプライン穴やこれと係合する部材の形状精度や表面仕上げをよくする必要があるので、その加工工数が増えることになる。
この発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、加工工数を増やすことなく、過大な負荷が作用した場合でもディスクの負担を軽減することができるトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するためのこの発明のトロイダル型無段変速機は、側面に凹湾曲状の軌道部を有する入力ディスクと、側面に前記軌道部に対向する凹湾曲状の軌道部を有する出力ディスクと、各ディスクの軌道部間に転動可能に挟み込まれ、外周部と各ディスクの軌道部との間のトラクションによって各ディスク間のトルク伝達を行うトラクションローラと、各ディスクの中心部を挿通する動力伝達軸と、この動力伝達軸とディスクとの間のトルク伝達を行うトルク伝達機構とを備えるトロイダル型無段変速機であって、前記トルク伝達機構が、前記ディスクに設けられ、前記動力伝達軸が挿通する多角形断面の係合穴と、前記動力伝達軸に設けられた多角形断面の柱状部と、前記柱状部の外周の各辺部と前記係合穴の各内角部を挟んだ両側位置との間で挟持された複数の係合子とを備えることを特徴としている。
【0008】
このように構成されたトロイダル型無段変速機によれば、前記係合穴と柱状部との間に介在した係合子を介して動力伝達軸とディスクとの間のトルク伝達を行うことができる。ここに、前記トルク伝達機構は、従来のスプライン穴の歯底のような大きな応力集中が発生する部分がないので、過大な負荷が作用した場合でも、通常の形状精度及び表面仕上げでもって、ディスクに負担がかるのを防止することができる。
前記トルク伝達機構は、前記係合穴の各内角部の両側を、半径0.4mm以上の凹円弧面で連続させているのが好ましい。この場合には、より過大な負荷が作用した場合でも、前記凹円弧面によって当該内角部に大きな応力集中が生じるのを防止することができる。
【0009】
また、この発明の他のトロイダル型無段変速機は、側面に凹湾曲状の軌道部を有する入力ディスクと、側面に前記軌道部に対向する凹湾曲状の軌道部を有する出力ディスクと、各ディスクの軌道部間に転動可能に挟み込まれ、外周部と各ディスクの軌道部との間のトラクションによって各ディスク間のトルク伝達を行うトラクションローラと、各ディスクの中心部の貫通孔を挿通する動力伝達軸と、この動力伝達軸とディスクとの間のトルク伝達を行うトルク伝達機構とを備えるトロイダル型無段変速機であって、前記トルク伝達機構が、前記ディスクの貫通孔に設けられた軸方向に延びる複数条の第1のV溝と、前記動力伝達軸の外周に設けられ、軸方向に延びるとともに前記第1のV溝の側壁に対向する側壁を有する複数条の第2のV溝と、前記第1のV溝の側壁とこの側壁に対向する第2のV溝の側壁とによって挟持された係合ローラとを備えることを特徴としている。
【0010】
このように構成されたトロイダル型無段変速機によれば、前記第1のV溝の側壁とこの側壁に対向する第2のV溝の側壁とによって挟持された係合ローラを介して、動力伝達軸とディスクとの間のトルク伝達を行うことができる。ここに、前記トルク伝達機構は、従来のスプライン穴の歯底のような大きな応力集中が発生する部分がないので、過大な負荷が作用した場合でも、通常の形状精度及び表面仕上げでもって、ディスクに負担がかるのを防止することができる。
【0011】
前記トルク伝達機構は、各V溝内において互いに隣接する係合ローラのうちの一方の係合ローラの両端部が、前記第1のV溝の一側壁とこの一側壁に対向する第2のV溝の一側壁とによって挟持され、他方の係合ローラの両端部が、前記第1のV溝の他側壁とこの他側壁に対向する第2のV溝の他側壁とによって挟持されているのが好ましい。
この場合には、各V溝内において複数の係合ローラの両端部が、当該V溝の一側壁と他側壁とに交互に面接触することになるので、動力伝達軸及びディスクの正転時と逆転時の双方において、動力伝達軸とディスクとの間のトルク伝達を、少ない面圧で前記係合ローラを介して行うことができる。このため、動力伝達軸及びディスクの正転時と逆転時の双方において、高トルクを支障なく伝達することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次いで、この発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1はこの発明の一実施の形態に係るトロイダル型無段変速機の一種であるフルトロイダル型無段変速機の概略図である。このトロイダル型無段変速機は車両用のものであり、その主要部をなすバリエータ1には、エンジンの出力軸(図示せず)により回転駆動される動力伝達軸としての入力軸3が設けられている。入力軸3の両端近傍のそれぞれには、入力ディスク4がトルク伝達機構2を介して入力軸3と一体回転可能に配置されている。各入力ディスク4の一側面には、凹湾曲状の軌道部4aが形成されている。また、各入力ディスク4は、入力軸3に固定された係止リング5によって互いに離反する方向への移動が規制されている。
【0013】
前記トルク伝達機構2は、図2に示すように、前記入力ディスク4に設けられた多角形断面の係合穴21と、前記入力軸3に設けられた多角形断面の柱状部22と、前記係合穴21と柱状部22との間に介在した係合子23とを備えている。
前記係合穴21は入力ディスク4の中心部を貫通しており、その断面形状は六角形である。また、前記係合穴21の各内角部21aを挟んだ両側の辺部は、半径0.4mm以上、より好ましくは半径1.0mm以上の凹円弧面24aを介して連続している。
【0014】
前記柱状部22は係合穴21の断面形状と同じく六角形であり、その外接円の直径は、前記係合子23を配置できるように係合穴21の内接円の直径よりも小さくなっている。この柱状部22は、その軸方向長さが係合穴21の軸方向長さとほぼ等しくなっており、その外角部22aが係合穴21の内角部21aに対して位相が30度ずれている。
前記係合子23は図の場合鋼製のボールからなるものであり、係合穴21の内角部21a毎に軸方向に沿って複数個設けられている。各係合子23は係合穴21の内角部21aを挟んだ両側の辺部及び柱状部22の外周辺部に対して三点接触した状態でこれら各辺部によって挟持されている。したがって、エンジンの出力軸によって入力軸3が回転駆動されると、そのトルクを前記係合子23を介して入力ディスク4に伝達することができる。
【0015】
前記入力軸3の軸方向中央部には、外周にスプロケットギヤが形成された出力部材6と、この出力部材6にそれぞれ一体回転可能に支持された出力ディスク7とを備える出力部8が、当該入力軸3に対して相対回転自在に設けられている。入力ディスク4の軌道部4aに対向する出力ディスク7の一側面には、凹湾曲状の軌道部7aが形成されている。駆動輪に動力を伝達するバリエータ1の出力軸10は、入力軸3と平行に設けられ、出力部材6に対応する位置に一対のスプロケットホイール10aを備えている。出力部材6及びスプロケットホイール10aにはチェーン9が装着され、出力軸10へ動力が取り出されるようになっている。
【0016】
前記出力ディスク7は、出力部材6に対して軸方向への微動が許容された状態で、第2のトルク伝達機構としてのスプライン71を介して一体回転可能に連結されており、その背面には隙間を設けてバックアップ板11が配置されている。前記隙間はケーシング12及び図示しないシールによって密封されており、この隙間に油圧を供給することにより、出力ディスク7を、対向する入力ディスク4方向へ付勢して、所定の端末負荷が加えられている。
【0017】
互いに対向する入力ディスク4の軌道部4aと出力ディスク7の軌道部7aとの間は、トロイド状隙間として構成されており、このトロイド状隙間には、それぞれ各軌道部4a,7aと圧接して回転する3個(2個のみ図示)の円盤状のトラクションローラ13が円周等配に配置されている。各トラクションローラ13はキャリッジ14によって回転自在に、且つ、その回転軸が傾動可能に支持されている。キャリッジ14には、トラクションローラ13を押し引きする方向に、油圧による駆動力が付与される。
【0018】
前記バリエータ1においては、入力軸3のトルクがトルク伝達機構2を介して一対の入力ディスク4に伝達され、この伝達されたトルクが各出力ディスク7に対して、6個のトラクションローラ13を介して伝達される。トルクを伝達するとき、トラクションローラ13には反力が生じており、この反力を支えているのが、キャリッジ14に付与される駆動力である。当該反力と出力ディスク7を駆動するのに必要なトルクとの間に不均衡が生じると、トラクションローラ13は軸角度を変えてこの不均衡を解消する。例えば、走行負荷の変動やアクセルペダルの加減により、キャリッジ14が油圧による駆動力に抗して押し戻されるか又は引き出されるような力が発生すると、トラクションローラ13の軸角度が変化して(図1の二点鎖線参照)変速比のアップ又はダウンが行われ、バリエータ1の出力するトルクが変化する。すなわち、バリエータ1におけるレシオの変化は、キャリッジ14に付与される駆動力の加減と、外部抵抗に対する応答のみで達成される。トラクションローラ13と各ディスク4,7との間に油膜を形成する作動油は、キャリッジ14の内部通路(図示せず)を経由してトラクションローラ13の表面に供給される。
【0019】
前記バリエータ1においては、トルク伝達機構2が入力軸3のトルクを係合穴21と柱状部22との間に介在した係合子23を介して入力ディスク4に伝達するものであるので、当該トルク伝達機構2に過大な負荷が作用した場合でも、入力ディスク4の内周に大きな応力集中が生じ難く、この応力集中に起因して入力ディスク4に過大な負担がかかるのを防止することができる。
特に、前記係合穴21の各内角部21aを挟んだ両側の辺部が、半径0.4mm以上の凹円弧面24aを介して連続しているので、当該内角部21a部分に生じる応力集中を緩和することができる。このため、より大きい負荷に耐えることができる。また、前記トルク伝達機構2は、係合穴21の内角部21aの数が、従来のスプラインの数(20〜40程度)よりも大幅に少ないので、前記凹円弧面24aの半径を容易に1.0mm以上にすることができ、このように前記半径を1.0mm以上にした場合には、応力集中が極めて少なく、形状精度や表面仕上げを考慮する必要がほとんどなくなる。
【0020】
前記係合穴21及び柱状部22の断面形状については、図2に示す六角形以外に四角形(図3参照)、五角形、八角形等の種々の多角形状で実施することができる。また、係合子23についても、前記ボール以外に母線が軸線と平行なローラを用いることもでき、この場合には、係合穴21の内角部21a毎に1個のローラを配置してもよい。前記ローラはボールよりも接触面積が大きくなるため、高トルクの伝達に特に適する。
【0021】
図4はトルク伝達機構2のさらに他の実施の形態を示す断面図である。このトルク伝達機構2は、前記入力ディスク4の中心部に形成された貫通孔24と、この貫通孔24の内周に形成された第1のV溝25と、前記入力軸3の外周に形成された第2のV溝26と、各V溝25,26の相互間に介在した係合ローラ27とを備えている。
前記貫通孔24は円形断面のものであり、その内部を円形断面の入力軸3が隙間を有して挿通している。また、前記第1のV溝25の断面形状は直角二等辺三角形であり、その内角部(溝底部)を貫通孔24の法線L1上に配置した状態で軸方向に延びている。この第1のV溝25は貫通孔24の周方向に沿って所定間隔毎に複数条形成されている。
【0022】
前記第2のV溝26の断面形状も直角二等辺三角形であり、その内角部を入力軸3の法線L2上に配置した状態で軸方向に延びている。この第2のV溝26は第1のV溝25と位相を合わせた状態で、入力軸3の周方向に沿って所定間隔毎に複数条形成されている。したがって、前記第1のV溝25と第2のV溝26との間には四角形断面の空間28が形成されている。
【0023】
前記係合ローラ27は前記第1のV溝25と第2のV溝26とで構成される空間28毎に複数個ずつ配置されている。また、各空間28内において互いに隣接する係合ローラ27のうちの一方の係合ローラ27の両端部は、第1のV溝25の一側壁25aと、この一側壁25aに対向する第2のV溝26の一側壁26aとによって挟持され(図5(a)参照)、他方の係合ローラ27の両端部は、第1のV溝25の他側壁25bと、この他側壁25bに対向する第2のV溝26の他側壁26bとによって挟持されている(図5(b)参照)。すなわち、各空間28内の各係合ローラ27の軸線Qは、法線L1(L2)を挟んで交互に対称になるように配置されている。したがって、各空間28内において互いに隣接する前記係合ローラ27は、各V溝25,26の一側壁25a,26a及び他側壁25b,26bに対して、その両端面が交互に面接触することになる。
【0024】
この実施の形態においては、入力軸21のトルクを各V溝25,26の相互間に配置した係合ローラ27を介して入力ディスク4に伝達することができる。このため、トルク伝達機構2に過大な負荷が作用した場合でも、入力ディスク4の内周に応力集中が生じ難く、この応力集中に起因して入力ディスク4に過大な負担がかかるのを防止することができる。また、各空間28内において互いに隣接する前記係合ローラ27の両端面が、各V溝25,26の一側壁25a,26a及び他側壁25b,26bに対して交互に面接触しているので、入力軸3の正転時と逆転時の双方において、当該入力軸3のトルクを少ない面圧で前記係合ローラ27を介して入力ディスク4に伝達することができる。このため、入力軸3の正転時と逆転時の双方において、高トルクを支障なく伝達することができる。
なお、この実施の形態においても、各V溝25,26の内角部を挟んだ両辺部を、半径0.4mm以上、より好ましくは半径1.0mm以上の凹円弧面を介して連続させて、当該内角部に生ずる応力集中を緩和するようにしてもよい。また、前記実施の形態ではV溝25,26の断面形状として直角三角形の例を示したが、他の三角形や多角形でもよい。
前記した各トルク伝達機構2は、出力ディスク7のトルクを出力部材6に伝達する第2のトルク伝達機構71に適用して実施することも勿論できる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、この発明のトロイダル型無段変速機によれば、トルク伝達機構に過大な負荷が作用した場合でもディスクの内周に応力集中が生じ難く、この応力集中に起因してディスクに過大な負担がかかるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のトロイダル型無段変速機のバリエータ部分を示す概略図である。
【図2】前図の要部断面図である。
【図3】トルク伝達機構の他の実施の形態を示す断面図である。
【図4】トルク伝達機構のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【図5】前図の実施の形態の他の切断位置における断面図である。
【図6】従来のトロイダル型無段変速機を示す概略図である。
【符号の説明】
1 バリエータ
13 係合ローラ
2 トルク伝達機構
21 係合穴
21a 内角部
22 柱状部
23 係合子
24 貫通孔
24a 凹円弧面
24 貫通孔
25 第1のV溝
25a 一側壁
25b 他側壁
26 第2のV溝
26a 一側壁
26b 他側壁
27 係合ローラ
28 空間
3 入力軸
4 入力ディスク
4a 軌道部
7 出力ディスク
7a 軌道部

Claims (4)

  1. 側面に凹湾曲状の軌道部を有する入力ディスクと、側面に前記軌道部に対向する凹湾曲状の軌道部を有する出力ディスクと、各ディスクの軌道部間に転動可能に挟み込まれ、外周部と各ディスクの軌道部との間のトラクションによって各ディスク間のトルク伝達を行うトラクションローラと、各ディスクの中心部を挿通する動力伝達軸と、この動力伝達軸とディスクとの間のトルク伝達を行うトルク伝達機構とを備えるトロイダル型無段変速機であって、
    前記トルク伝達機構が、
    前記ディスクに設けられ、前記動力伝達軸が挿通する多角形断面の係合穴と、
    前記動力伝達軸に設けられた多角形断面の柱状部と、
    前記柱状部の外周の各辺部と前記係合穴の各内角部を挟んだ両側位置との間で挟持された複数の係合子とを備えることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 前記係合穴の各内角部の両側を、半径0.4mm以上の凹円弧面で連続させている請求項1記載のトロイダル型無段変速機。
  3. 側面に凹湾曲状の軌道部を有する入力ディスクと、側面に前記軌道部に対向する凹湾曲状の軌道部を有する出力ディスクと、各ディスクの軌道部間に転動可能に挟み込まれ、外周部と各ディスクの軌道部との間のトラクションによって各ディスク間のトルク伝達を行うトラクションローラと、各ディスクの中心部の貫通孔を挿通する動力伝達軸と、この動力伝達軸とディスクとの間のトルク伝達を行うトルク伝達機構とを備えるトロイダル型無段変速機であって、
    前記トルク伝達機構が、
    前記ディスクの貫通孔に設けられた軸方向に延びる複数条の第1のV溝と、
    前記動力伝達軸の外周に設けられ、軸方向に延びるとともに前記第1のV溝の側壁に対向する側壁を有する複数条の第2のV溝と、
    前記第1のV溝の側壁とこの側壁に対向する第2のV溝の側壁とによって挟持された係合ローラとを備えることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  4. 各V溝内において互いに隣接する係合ローラのうちの一方の係合ローラの両端部が、前記第1のV溝の一側壁とこの一側壁に対向する第2のV溝の一側壁とによって挟持され、他方の係合ローラの両端部が、前記第1のV溝の他側壁とこの他側壁に対向する第2のV溝の他側壁とによって挟持されている請求項3記載のトロイダル型無段変速機。
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