JP2004299015A - 切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】テープ部材の種類に応じた適切な処理時間でハーフカット処理を行い、ハーフカット処理に無駄な時間がかからない切断装置を提供する。
【解決手段】受け台31とカッターホルダー41とを当接させて多層の被切断部材であるテープ部材の一部の層を切断する場合に、受け台31又はカッターホルダー41に圧力センサ73を設置しておき、切断時に受け台31とカッターホルダー41の当接箇所での圧力を圧力センサ73により検出し、その圧力変化に基づいて切断終了動作を制御する。これにより、テープ部材6の種類に応じた適切な処理時間でハーフカット処理を効率的に行うことができる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層に形成された被切断部材の一部の層を切断する切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
テープ部材に印字を行う印字装置では、印字テープ層と剥離テープ層が接着剤を介して積層されてなる多層の印字用テープ部材を用い、その印字用のテープ部材の印字テープ層に印字機構により文字列の印字を行なう一方、その印字済部分の余白位置で、ハーフカット機構により剥離テープ層を残して印字テープ層のみをその全幅で切断して切り込みを形成するハーフカット処理を行うとともに、フルカット機構により印字済部分のテープ部材の全てのテープ層を切断して切り離すフルカット処理を行うことによりラベルを作成していた。
【0003】
このようにして作成されたラベルでは、剥離テープ層上の印字テープ層の余白位置にハーフカット処理による切り込みが形成されることになり、この切込みを利用してラベルとしての印字テープ層を剥離テープ層から容易に剥離することができて便利である。
【0004】
また、この印字装置において、複数枚数のラベルを連続して作成する場合には、印字テープ層の長手方向に沿って所定の間隔をあけた複数領域にそれぞれ文字列を印字する一方、それらの各領域の間でハーフカット処理を行うとともに、最後部の領域の端部でフルカット処理を行うことで複数枚数のラベルを作成していた。
【0005】
このようにして作成された複数枚数のラベルでは、印字テープ層がハーフカット処理によって形成される切り込みを介してラベル単位に区分され、これらのラベルは1枚の剥離テープ層上に配列されているため、複数の各ラベルが分離することなく印字後のラベルの取扱に便利であり、また切り込みを利用してラベルを構成する切り分けられた印字テープ層を剥離テープ層から容易に剥離することができて便利である。
【0006】
従来、このようなハーフカット機構を有する印字装置として、例えば、特許文献1に開示されるものがある。この印字装置は、受け台とホルダーに支持された切断刃(ハーフカット刃)とを有してなるハーフカット機構を備えており、モータを駆動源とする駆動機構によりホルダーを受け台に向けて移動させ、ホルダーを受け台に当接させることによりハーフカット刃の刃先を受け台の受け面から所定の隙間に保持した状態でハーフカット刃を受け台に向けて押圧することにより、受け台とハーフカット刃の間に配置したテープ部材の印字テープ層の切断を行うものである。この場合に、前記所定の隙間は、剥離テープ層の厚さに対応して設定されており、また、剥離テープ層側が受け台の受け面に当接し印字テープ層側がハーフカット刃に対向する関係でテープ部材がハーフカット機構に対して配置されるため、テープ部材はその剥離テープ層を残して印字テープ層のみが切断されることになる。
【0007】
ところで、従来の前記印字装置には、目的や用途に応じてテープ幅の異なるもの、印字テープ層の材質の異なるものや厚さの異なるものなど複数種類の印字用のテープ部材が用意されており、それらのテープ部材ではハーフカットの処理に要する時間(前記印字装置では、受け台に対してハーフカット刃を押圧している時間)がテープ部材の種類に応じて異なっている。
【0008】
そこで、従来の前記印字装置では、受け台に対するハーフカット刃の押圧時間を、当該印字装置に装着して使用されるテープ部材のうちで最も切断のための処理時間を長く要するものに対応して設定することで、その印字装置で使用する全てのテープ部材に対するハーフカット処理を可能にしていた。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−277184号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、ハーフカットの実質的な処理時間、言い換えると、受け台に対するハーフカット刃の押圧時間はテープ部材の種類に応じて異なっている。すなわち、印字テープ層の幅が大きいものは幅の狭いものに比べて切断長さ大きく切断抵抗が大きいため、前記押圧時間はより長い時間を必要とする。また、テープ部材の種類により印字テープ層の材質の硬さに違いがあり、硬い材質が含まれていれば切断抵抗が大きくなり、前記押圧時間はより長い時間を必要とする。
【0011】
ところが、前述の従来の印字装置におけるハーフカット処理では、テープ部材の種類に係らず、対象となる全てのテープ部材への処理を可能にすることから、最も切断に時間のかかるテープ部材を基準にして、その時間を前記押圧時間として全てのテープ部材に対して適用していた。
【0012】
しかしながら、従来のハーフカット処理においては、幅の狭いテープ部材や硬い材質を含まないテープ部材では、設定された時間前でもハーフカット処理を終えることができ、にもかかわらず必要以上の長い時間を設定しておくことは時間の無駄であるという問題がある。特に、複数のラベルを間にハーフカット処理を交えて連続して複数のラベルを印字する場合には、より多くの無駄な処理時間がかかるという問題がある。
【0013】
そこで、本発明は、多層に積層されて構成された被切断部材の種類に応じた適切な処理時間で、その被切断部材の一部の層を切断する処理を行うことで、その切断処理に無駄な時間がかからない切断装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ホルダーに支持されて設けられた切断刃と、この切断刃と対向して設けられた受け台とを備え、前記ホルダーと前記受け台とを当接させ、かつ前記切断刃を前記受け台から所定の間隔に保持した状態で前記切断刃と前記受け台の間に配置される多層の被切断部材の一部の層を切断するようにした切断装置であって、前記被切断部材の切断時に前記ホルダー又は前記受け台のうちの少なくとも一方を他方に向けて移動させる駆動手段と、前記駆動手段により移動されて互いに当接した前記受け台と前記ホルダーの当接箇所での圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段により検出される圧力が所定の値に達したことを判断する判断手段と、前記判断手段による判断を受けて、前記駆動手段による前記ホルダー又は前記受け台のうちの少なくとも一方を他方に向けて移動させる動作を終了させる切断制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
このような構成によれば、受け台とホルダーとを当接させ、切断刃を受け台から所定の間隔で保持した状態で多層の被切断部材の一部の層(被切断層)を切断する過程において、受け台とホルダーの当接箇所で圧力検出手段により検出される圧力は、駆動手段によって移動するホルダー又は受け台に加えられる圧力から、切断刃が被切断部材の被切断層の切断抵抗により受ける力の分だけ差し引いたものとなって表れる。従って、切断刃が被切断層の切断を終えた時点では、被切断層から受ける抵抗がなくなり、被切断部材の種類に係らずホルダーと受け台との当接部分での圧力はほぼ一定になる。しかして、圧力検出手段での検出圧力がその所定の値に達したことを判断し、そのタイミングで駆動手段による切断動作を終了させることで、被切断部材の種類に係らずその被切断層の実質的な切断の終了に合わせて処理を終了することができる。
【0016】
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1記載の切断装置において、前記圧力検出手段は、圧力センサで構成されており、該圧力センサを前記受け台又は前記ホルダーの前記当接箇所のいずれか一方に配設したことを特徴とする。
【0017】
このような構成によれば、受け台又はホルダーの前記当接箇所のいずれか一方に配設された圧力センサにより前記当接箇所での圧力が検出され、その圧力変化に基づいて切断終了動作が制御される。
【0018】
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1記載の切断装置において、前記圧力検出手段は、前記受け台及び前記ホルダーの前記当接箇所の夫々に配設した電極と、これらの電極間の接触抵抗を検出する接触抵抗検出手段とを備え、前記判断手段は、前記接触抵抗検出手段により検出される接触抵抗に基づいて、前記受け台と前記ホルダーとが当接する位置での圧力が所定の値に達したことを判断することを特徴とする。
【0019】
このような構成によれば、受け台及びホルダーの前記当接箇所の夫々に配設された電極間の接触抵抗から前記当接位置での圧力が検出されて、前記同様に、その圧力変化に基づいて切断終了動作が制御される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
【0021】
図1は本発明の実施の形態に係るハーフカット処理機能を有する切断装置を備えたテープ印字装置の外観構成を示す斜視図である。
【0022】
図1に示すように、テープ印字装置1の装置本体2の上面には、入力部3、表示部4が設けられている。入力部3は、キーボードからなり、装置の電源を操作する電源キー、文字や記号を入力する文字・記号入力キー、入力した文字や記号などを削除する削除キー、表示画面上でカーソルを上下左右に移動操作するカーソル移動キー、印字を指示する印字キー、メニュー画面などでの選択の実行や各種処理の実行を指示する実行キー、あるいは処理の実行を取り消す取消しキーなど、テープ印字装置1のテープ印字制御処理に必要な各種のキーが設けられる。表示部4は、液晶表示装置からなり、入力文字の表示や各種メニュー画面の表示を行うものである。
【0023】
また、このテープ印字装置1の装置本体2の上面には蓋5が開閉自在に取り付けられている。この蓋5の下部には、テープ部材6を収容したテープカセットが装着される不図示のカセット装着部が設けられ、そのカセット装着部内には前記テープカセットからテープ部材6の供給を受けてこれに印字を行うための印字機構が設けられている。この印字機構により印字されたテープ部材6は装置本体2の側面に設けられた排出口7から排出される。そして、装置本体2内の前記印字機構と前記排出口7の間に本発明に係るハーフカット処理機能を有する切断装置が配設されている。
【0024】
図2はテープ印字装置の印字機構及び切断装置を示す平面図である。
【0025】
図2に示すように、テープ印字装置1には、印字テープ層(印字テープ)6aと剥離テープ層(剥離テープ)6bとが接着層(接着剤)6cを介して積層された多層のテープ部材6が印字に用いられる。このテープ部材6はプラテンローラ9によって搬送されつつサーマルヘッド8によって印字テープ6aの表面に印字が行われ、印字されたテープ部材6は排出口7から装置外に排出される。この印字の途中及び印字終了時に、排出口7の近部に配設された切断装置10によって、テープ部材6に対して剥離テープ6bを残して印字テープ6a(あるいは接着層6cを含む)を切断するハーフカット処理を行い、テープ部材6の全層を切断するフルカット処理が行われる。
【0026】
このように、切断装置10は、テープ部材6を被切断部材、テープ部材6の印字テープ層6aを被切断層として2種類の切断処理を行うものであり、この切断装置10は、フルカット機構11と、ハーフカット機構12と、これらを駆動する単一のカッターモータ13と、カッターモータ13の駆動に基づいてフルカット機構11及びハーフカット機構12を駆動する駆動機構14とで構成される。フルカット機構11はテープ部材6を構成する印字テープ6a、剥離テープ6b及び接着剤6cの全てを切断するフルカット処理に用いられ、ハーフカット機構12はテープ部材6の印字テープ6a(あるいは接着層6cを含んでもよい)を切断するハーフカット処理に用いられる。
【0027】
図3はフルカット機構11及びハーフカット機構12の構成を示す斜視図であり、図3(a)はそれらの機構を分離した状態、同図(b)は組み立後の状態を示している。また、図4はハーフカット機構12をモータ側から見た場合の構成図、図5は図4のA−A線の断面矢視図である。
【0028】
フルカット機能を有するフルカット機構11は、固定刃21とこの固定刃21に対して移動可能な可動刃22を備えている。
【0029】
固定刃21は装置本体2のシャーシ2aに固定され、固定刃21の下端部には可動刃22が軸24によって軸着されて、可動刃22が固定刃21に対して回動可能に設けられている。可動刃22の下端部にはアーム部23が連設されており、そのアーム部23の端部には駆動機構14から伝達される駆動力を受けて可動刃22を作動させるための作動突起25が設けられている。また、作動突起25と固定刃21の間には不図示の引きバネが張設されており、常に可動刃22を固定刃21から離間する方向に付勢している。
【0030】
このフルカット機構11はテープの搬送経路上に設けられ、固定刃21と可動刃22の刃先を交差することにより、搬送路内で幅方向を垂直に向けて搬送されるテープ部材6を両刃の間で切断する。
【0031】
一方、ハーフカット機能を有するハーフカット機構12は、受け台31とこの受け台31に対して接離可能に移動する切断刃33を備えている。
【0032】
受け台31はL字型の水平断面形状を有し、切断刃33と対向する平面状の受部31aを備えている。この受け台31は装置本体2のシャーシ2aに固定されてテープの搬送経路上に設けられ、その受部31aで幅方向を垂直に向けて搬送されるテープ部材6の剥離テープ6b側のテープ面を受ける。
【0033】
切断刃33は、可動部材32によって受け台31に対して移動可能に保持されるものであり、可動部材32は第1のアーム部32aと第2のアーム部32bが略L形に連設されており、軸34によって軸着されて受け台31の下端部に回動可能に設けられている。この可動部材32の第2のアーム部32bの端部には駆動機構14から伝達される駆動力を受けて可動部材32を作動させるための作動ピン35が設けられている。図3では不図示であるが可動部材32と装置本体との間には引きバネ37(図6参照)が張設されており、常に第1のアーム部32aを受け台31から離間する方向に付勢している。
【0034】
前記可動部材32は、切断刃33が着脱可能な構造を有している。すなわち、図4及び図5に示すように、可動部材32の第1のアーム部32aは、切断刃33が装着されたカッターホルダー41を装着するように構成されている。この第1のアーム部32aには、カッターホルダー41を係止するための係合ピン44が突設される。
【0035】
一方、カッターホルダー41は、その内部に切断刃33を装着するための収納溝41aを有し、その収納溝41aに刃先を突出させるようにして切断刃33が収納されている。このカッターホルダー41とその中に収納された切断刃33には孔42,43が形成され、これらの孔42,43に第1のアーム部32aの係合ピン44を係合することにより、カッターホルダー41を第1のアーム部32aに装着する。前記係合ピン44の頭部に形成されたくびれ部と第1のアーム部32aの孔42に形成された小径部によって係脱可能な嵌め合い構造が形成されている。45,46はカッターホルダー41に設けられる摘み部であり、カッターホルダー41を交換するときにこれを摘んで第2のアーム部32bから取り外すことができる。カッターホルダー41は係合ピン44で第1のアーム部32aに取付けされることで、係合ピン44を中心に若干揺動できる遊びが生じて受け台31への当接性がよい。
【0036】
また、この切断刃33は、受け台31と協働してテープ部材6の印字テープ6bを切断するべく配設されている。
【0037】
すなわち、前記カッターホルダー41の両側には、凸部47,48が設けられている。図4に示すように、この凸部47,48の先端は切断刃33の刃先の先端よりもTだけ突出しており、このTはほぼテープ部材6の剥離テープ6bの厚みに相当する寸法である。従って、この凸部47,48が受け台31に当接することで、切断刃33と受け台31の間には剥離テープ6bの厚みに相当する寸法分の隙間が形成され、切断刃33によりテープ部材6の印字テープ6aおよび接着剤6cのみを切断することができる。
【0038】
なお、切断刃は着脱可能とせずに第1のアーム部32aに直接加工して設けてもよい。
【0039】
次に、駆動機構14の構成について説明する。
【0040】
図2及び図3に示すように、駆動機構14は、カッターモータ13の正逆両方向の回転駆動を伝達するための伝達機構51と、カム52とを備えている。
【0041】
伝達機構51は大小複数のギア61〜68からなり、カッターモータ13の正逆両方向の回動駆動を伝達する。カム52は、伝達機構51のギア列の最終端に設けられ、その回転面に突起部53を有する。図3に示すように、カム52がカッターモータ13の正方向の回転駆動を受けて回転したときに、前記突起部53がフルカット機構11のアーム部23の端部に設けられた作動突起25を押圧して、フルカット用の可動刃22を固定刃21と交差する位置まで移動させる。一方、カム52がカッターモータ13の逆方向の回転駆動を受けて回転したときに、前記突起部53がハーフカット機構12の第2のアーム部32bの端部に設けられた作動ピン35を押圧して、ハーフカット用の切断刃33を受け台31に向けて移動させる。
【0042】
また、図3に示すように、装置本体2のシャーシ2aには、カム52の側面に対向させるようにして第1のセンサ71及び第2のセンサ72が設置されている。第1のセンサ71及び第2のセンサ72はマイクロスイッチからなり、フルカット時及びハーフカット時におけるカム52の回転角度に応じてON/OFF動作する。カム52の側面は、この第1のセンサ71及び第2のセンサ72を所定の回転角度でON/OFFさせるための凹凸形状を有する。
【0043】
また、図4に示すように、ハーフカット機構12の受け台31の受部31aには、カッターホルダー41の一端側の凸部47と対向する位置に圧力センサ73が設置されている。この圧力センサ73は、ハーフカット時に受け台31とカッターホルダー41との当接箇所における圧力を検出するものである。
【0044】
なお、圧力センサ73は、受部31aの受け面とほぼ面一になるようにして受け台31に配設されており、また、カッターホルダー41の凸部47の先端面は、ハーフカット時には、凸部47の先端面は圧力センサ73及びその圧力センサ73の近傍の受部31aの受け面に当接するようにされている。また、前記圧力センサ73を配置する位置に関しては、カッターホルダー41の凸部47などに設けることでも良い。ただし、ここではカッターホルダー41を受け台31に向けて移動させる構成としているので、圧力センサ73に対する配線などを考慮すると、固定側である受け台31に設けた方が好ましい。
【0045】
ここで、図6及び図7を用いてハーフカット機構12によるハーフカットの処理動作について詳しく説明する。
【0046】
図6はハーフカット機構12によるハーフカットの処理動作を説明するための図であり、図6(a)は初期状態、同図(b)はハーフカット中及び終了の状態を示している。図7はハーフカット機構12によるハーフカット時に切断刃33がテープ部材6に切り込む様子を示した説明図である。
【0047】
ハーフカットはテープ部材の一部の層を切断するものであり、図7に示すように、切断刃33によりテープ部材6の剥離テープ6bを残して印字テープ6aと接着剤6cを切断するものとする。
【0048】
図6(a)に示すように、初期状態では、切断刃33はバネ37の力によって初期位置(ホームポジション)に位置している。このとき、第1のセンサ71はON、第2のセンサ72はOFFである。
【0049】
初期状態からカッターモータ13が逆転駆動すると、カム52が図に向かって時計回りに回転し、それに伴ってカム52の突起部53もカム52の円弧軌道上を移動し、第2のアーム部32aの端部の作動ピン35に当接する。これにより、第2のアーム部32aが突起部53に押され、バネ37の力に抗して受け台31に向かって移動する。カッターモータ13がさらに逆転駆動すると、カッターホルダー41の凸部47,48が受け台31の受部31aに当接する。この場合、凸部47,48の先端は切断刃33の刃先よりも剥離テープ6bの厚みに相当するTの寸法だけ突出しており、受け台31と切断刃33との間にはT分の隙間が形成されるため、切断刃33によりテープ部材6の剥離テープ6bを残して印字テープ6a及び接着剤6cが切断される。図6(b)はハーフカット中の状態を示しており、このとき、第1のセンサ71及び第2のセンサ72は共にONとなる。
【0050】
また、切断刃33をテープ部材6に十分に押し付けるために、図6(b)の状態で、カッターモータ13はさらに逆転駆動される。このとき、圧力センサ73によりカッターホルダー41と受け台31の当接箇所での圧力が検出され、その圧力が所定値に達した時点でハーフカット処理を終了し、カッターモータ13が正転し、それに伴い切断刃33が図6(a)の初期位置に復帰する。
【0051】
ここで、切断刃33の動きとカッターホルダー41と受け台31の当接箇所での圧力との関係について説明する。
【0052】
先に、印字装置1に装填されるテープ部材6について説明しておくと、図7に示すように、テープ部材6は、印字テープ層6a、接着層6c、剥離テープ層6bの積層構造を有しており、一般的には、印字テープ層6aは透明あるいは着色されたポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂シートからなり、印刷面となる表面側と反対の裏側に接着層6cが塗布されている。また、剥離テープ層6bは紙材からなり、印字テープ層6aと重ね合わせる面には接着剤が比較的容易に剥がれるように表面処理がなされている。テープ部材として、印字テープ層6aや剥離テープ層の材質を同一にしてテープ幅の異なる複数種類のものがこの印字装置1のために用意されている。
【0053】
また、このテープ部材には、前記のような一般的なものの他にその用途に応じて印字テープ層の材質の異なるものも用意されている。例えば、光を当てると印字面が光を反射する反射テープなどがそれである。この反射テープは、光の反射機能を有することから、その印字テープ層6aは、PET樹脂シートの表面に細かいガラスの粒子を散りばめた反射層が形成されている。そして、このような反射テープでは、PET樹脂シートにより印字テープ層が形成される普通のテープ部材に比べて切断抵抗が大きくなり、また反射層を設けるために印字テープ層部分の層厚も幾分大きくなる。なお、この印字装置で用いるテープ部材はその種類を問わず剥離テープ層6bの層厚は同一になっている。
【0054】
上記のようなテープ部材に対して行われるハーフカット処理について、以下、図7に基づいて図説すると、図7(a)、(b)に示すように、カッターホルダー41に支持された切断刃33が不図示の受け台31上のテープ部材6の印字テープ6aの表面に切り込んでいくと、受け台31に設置された圧力センサ73に対してカッターホルダー41の凸部47の当接が始まり、その当接箇所での圧力が検出される。このときの前記当接箇所における圧力は、駆動手段によってカッターホルダー41に加えられる押圧から、切断刃33が印字テープ層6bの切断抵抗により受ける力の分だけ差し引いたものであり、この圧力が圧力センサ73によって検出されることになる。前述のように、使用されるテープ部材(印字テープ)は幅が異なったり、材質が異なるなどにより、夫々の種類に応じた切断抵抗を有しており、印字テープ層を切断していく過程で圧力センサ73によって検出される圧力の値は夫々異なる値となり、また、切断抵抗の大きな幅の広いもの、あるいは前述の反射テープなどの材質が硬いものでは、切断抵抗が大きいため、より長い切断処理時間を要する。
【0055】
図7(c)は、ハーフカット処理の終了時の状態を示している。切断刃33の刃先が印字テープ6a内に侵入して剥離テープ6bの位置まで達すると、切断刃33の刃先はカッターホルダー41の凸部47、48の先端から剥離テープ6bの厚さ相当分だけ後退した寸法関係にあるため、切断刃33の進行は阻止され、また切断刃33が印字テープ層6bの切断抵抗により受ける力が消滅し、圧力センサ73の検出値にはカッターホルダー41の押圧力だけが表れることになる。
【0056】
このようなハーフカット終了時に表れる圧力関係の変化を圧力センサ73の検出値をもって監視し、その圧力変化を判別し得る予め定めた所定の圧力値と比較判断し、その所定値に達したときをハーフカットの終了として判断し、ハーフカット機構の初期状態への復帰動作や次の印字動作への移行などの制御を行うことで、テープ部材の種類に係らずそのテープ部材に合わせた無駄のない処理時間でハーフカット処理を行うことができ、その処理時間の短縮により全体の印字時間の短縮もできる。
【0057】
図8は前記構成の切断装置10が搭載されたテープ印字装置1の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0058】
このテープ印字装置1の電子回路には、CPUからなる制御部81が備えられる。制御部(CPU)81は、入力部3からのキー操作信号に応じてROM82に予め記憶されているシステムプログラムを起動させ、RAM83をワークメモリとして回路各部の動作を制御する。この制御部(CPU)81には、入力部3、ROM82、RAM83が接続される他、表示のためのフォントのパターンデータを記憶する表示用キャラクタジェネレータ(表示用CG)84、印字のためのフォントのパターンデータを記憶する印字用キャラクタジェネレータ(印字用CG)85が接続される。
【0059】
ROM82には、テープ印字装置1の全体の動作を司るシステムプログラムが予め記憶されると共に、文字列データの入力処理、表示処理、入力された文字列データからなるテキストデータの印字処理等をそれぞれ司る種々のサブプログラムが予め記憶される。RAM83には、制御部(CPU)81の処理に必要な各種の情報が記憶される。
【0060】
また、制御部(CPU)81には、入力された文字列データや印字に関する情報等を表示部4に表示させるための表示駆動回路86や、サーマルヘッド8の発熱体を印字データに応じて発熱駆動するヘッド駆動回路87、プラテンローラ9の回転軸を回転駆動するためのステップモータ88のステップモータ駆動回路89、切断装置10のカッターモータ13を駆動するためのカッターモータ駆動回路90が接続される。
【0061】
カッターモータ13はDCモータからなり、切断装置10の駆動源であり、制御部(CPU)81の制御の下でカッターモータ駆動回路90により正逆両方向に駆動される。駆動機構14は、このカッターモータ13の正逆両方向の回転駆動を伝達してフルカット機構11及びハーフカット機構12を駆動するものであり、ここではカッターモータ13が正方向に回転駆動されたときにフルカット機構11を駆動し、カッターモータ13が逆方向に回転駆動されたときにハーフカット機構12を駆動する。
【0062】
また、前記駆動機構14に設けられたカム52の回転角度に応じて、フルカット機構11及びハーフカット機構12の初期位置、フルカット終了位置及びハーフカット終了位置を検知するための第1のセンサ71及び第2のセンサ72が設けられる。
【0063】
また、ハーフカット機構12によるハーフカット時にカッターホルダー41と受け台31との当接箇所における圧力を検出するための圧力センサ73と、その圧力センサ73にて検出された圧力値をデジタル信号に変換するためのA/D変換器91が設けられている。
【0064】
ここで、テープ印字装置1による印字動作を説明するに先立ち、このテープ印字装置1に搭載された切断装置10との位置関係について説明しておく。
【0065】
図9はヘッド位置、フルカット位置、ハーフカット位置との関係を示す図である。図10はテープ印字例とその断面図を示す図である。
【0066】
図9において、Hはテープ印字装置1のサーマルヘッド8の位置、c1は切断装置10のフルカット機構11によるフルカット位置、c2は切断装置10のハーフカット機構12によるハーフカット位置を示しており、これらはテープ搬送方向の下流側に向けて順に位置している。また、サーマルヘッド8の位置Hとフルカット位置c1との間隔はa、フルカット位置c1とハーフカット位置c2との間隔はbである。
【0067】
また、図10に示すように、サーマルヘッド8によりテープ部材6の印字テープ6aに印字する文字列の前後に設定する余白の長さを前記サーマルヘッド8の位置Hとフルカット位置c1との間隔aとし、さらに、テープ部材6の先端からcの距離にハーフカットを入れるものとする。テープ部材6には印字テープ6aと剥離テープ6bとが接着剤6cにより積層されており、このテープ部材6の印字テープ6aの部分にハーフカットが入れられる。例えば、a=20mm、b=5mm、c=10mmである。
【0068】
以下に、テープ印字装置1によるテープ切断処理を含むテープ印字動作について説明する。
【0069】
図11はテープ印字装置1による初期処理の動作を示すフローチャートである。
【0070】
テープ印字装置1の電源スイッチが投入されたとき、まず、テープ印字装置1に搭載された切断装置10のフルカット機構11及びハーフカット機構12が初期位置にあるか否かがチェックされる。この場合、フルカット機構11及びハーフカット機構12の初期位置は同じであり、この初期位置は第1のセンサ71及び第2のセンサ72によりカム53の回転角度を検出することで行われる。
【0071】
すなわち、第1のセンサ71がON、第2のセンサ72がOFFである場合には(ステップS1のYes)、フルカット機構11及びハーフカット機構12が初期位置にあるものと判断され、初期入力画面が表示部4に表示される(ステップS9)。
【0072】
一方、第1のセンサ71及び第2のセンサ72が共にONであった場合には(ステップS2のYes)、ハーフカット機構12を構成するハーフカット用の切断刃33が終了位置にあることであり、その場合には第1のセンサ71がON、第2のセンサ72がOFFの状態になるまで、カッターモータ13を正転駆動して、切断刃33を初期位置に戻すといった処理が行われる(ステップS3〜S5)。また、第1のセンサ71がOFF、第2のセンサ72がONであった場合には(ステップS2のNo)、フルカット機構12を構成するフルカット用の可動刃22が終了位置にあることであり、その場合には第1のセンサ71がON、第2のセンサ72がOFFの状態になるまで、カッターモータ13を逆転駆動して可動刃22を初期位置に戻すといった処理が行なわれる(ステップS6〜S8)。
【0073】
図12はテープ印字装置1による印字処理の動作を示すフローチャートであり、図12(a)は印字処理の全体の流れ、同図(b)はハーフカット時の処理を示している。
【0074】
切断装置10のフルカット機構11及びハーフカット機構12が初期位置に設定された状態で、入力部3から入力された文字列の印字が指示されると、以下のような印字処理が制御部(CPU)81によって実行される。なお、このときテープ部材6はサーマルヘッド8とプラテンローラ9との間にセットされており、そのテープ部材6の先端は図11に示すフルカット位置c1にあるものとする。
【0075】
図12(a)に示すように、文字列の印字が指示されると、プラテンローラ9が回転してテープ部材6が排紙口7方向へ搬送される(ステップA1)。このテープ部材6が図10に示すcの距離だけ搬送されたときに(ステップA2のYes)、サーマルヘッド8が駆動され、テープ部材6に対する1ライン分の文字列の印字が開始される(ステップA3)。この場合、図9に示すようにヘッド位置Hとフルカット位置c1との間隔はaであるため、図10に示すようにテープ部材6の先端からc+aの余白の後に印字が施されることになる。
【0076】
ここで、印字開始後、c+bだけテープ部材6が排紙口7方向へ搬送された時点で(ステップA4,A5)、印字処理及びテープ搬送処理が一時中断され(ステップA6)、切断装置10のハーフカット機構12の駆動により、テープ部材6に対するハーフカット処理が行われる(ステップA7)。これにより、図10に示すように、テープ部材6の先端からcの距離にハーフカットが形成される。同時に、印字する文字列の前にaの長さの余白ができる。
【0077】
ハーフカット時には、図11(b)に示すように、カッターモータ13が逆転駆動される(ステップB1)。このカッターモータ13の逆転駆動により、図6で説明したように、ハーフカット機構12を構成するハーフカット用切断刃33が初期位置(図6(a)の状態)から受け台31に向かって移動する。そして、カッターホルダー41の凸部47,48が受け台31に当接した状態で、カッターホルダー41に装着された切断刃33が図4に示すTの隙間を持ってテープ部材6に切り込むことにより、テープ部材6の印字テープ6a及び接着剤6cのみが切断される。
【0078】
このとき、カッターホルダー41と受け台31の当接箇所での圧力が圧力センサ73によって検出され、その検出された圧力値がA/D変換器91を介してデジタル信号に変換されて制御部(CPU)81に与えられる(ステップB2)。
【0079】
図7で説明したように、切断刃33がテープ部材6に切り込んだときに検出される圧力はテープ部材6の種類つまり切断抵抗の大きさによって異なる。そして、切断刃32aが印字テープ6aの下の接着剤6cまで到達し、その深さまでの切り込み6dが幅方向に向かって形成された時点で切断抵抗がなくなり、その圧力変化をとらえて、そのタイミングで切断刃32aを引き戻せば、そのテープ部材6の種類に応じた適切な時間にてハーフカット処理を行うことができる。
【0080】
ここで、前記圧力センサ73によって検出される当接箇所での圧力が、前述のハーフカット終了時の圧力変化を検知できる予め定めた所定の値になると(ステップB3のYes)、第1のセンサ71がON、第2のセンサ72がOFFとなるまで、カッターモータ13が正転駆動される(ステップB4,B5)。これにより、ハーフカット用の切断刃33は元の初期位置に復帰することになる。
【0081】
このようなハーフカット処理の後、図12(a)に示すように、印字処理及びテープ搬送処理が再開される(ステップA8,A9)。そして、指定された文字列の印字が終了すると(ステップA10のYes)、2aの距離だけテープ部材6が搬送され(ステップA11,A12)、切断装置10のフルカット機構11の駆動により、テープ部材6に対するフルカット処理が行われる(ステップA13)。これにより、図12に示すように、印字済みのテープ部材6が完全に遮断されて排紙口7から装置外に排出されると共に、そのテープ部材6の文字列の後にaの余白ができる。
【0082】
なお、前記ステップA13でのフルカット時には、第1のセンサ71がOFF、第2のセンサ72がONになるまでカッターモータ13が正転駆動される。このカッターモータ13の正転駆動により、フルカット機構11を構成するフルカット用の可動刃22が初期位置から固定刃21に向かって移動し、可動刃22と固定刃21とが交差し、テープ部材6の全体が切断されて印字済みのテープ部分がラベルとして切り離されることになる。フルカット終了後、第1のセンサ71がON、第2のセンサ72がOFFとなるまで、カッターモータ13が正転駆動され、切断刃32aは元の初期位置に復帰することになる。
【0083】
このような印字処理により作成されたラベルには、テープ部材6の印字テープ6aの端部にハーフカット処理による切り込みが形成されるので、印字テープ6aを剥離テープ6bから容易に剥がすことができる。
【0084】
以上の述べたように、この実施の形態の印字装置では、例えばテープ幅や厚さ、材質などが異なるテープ部材6を使用したとしても、そのときのテープ部材6の切断抵抗の大きさに応じた時間でハーフカット処理が確実に行われるので、従来のようにテープ種類に関係なく一定の時間でハーフカット処理を行っていたものに比べて、ハーフカットの処理時間の短縮化を図ることができ、これにより全体の印字処理時間の短縮ができる。
【0085】
なお、図12に関する説明では、1枚のラベルを作成する動作説明であったが、この印字装置では、ハーフカット処理を交えて複数枚数のラベルを連続して作成することができるように動作させることもできる。その場合には、一連の印字動作中の複数回の各ハーフカット処理の時間短縮がなされ、その結果、全体の印字処理時間を大きく短縮することができてより大きな効果を得ることが可能になる。
【0086】
(他の実施形態)
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
【0087】
図13は本発明の他の実施形態においてハーフカット機構12に用いられる電極の配置を示す図、図14はその電極間の接触抵抗を検出するための回路図である。
【0088】
前記実施形態では、圧力センサ73によりカッターホルダー41と受け台31の当接箇所での圧力を検出するものとしたが、例えば図13に示すように、カッターホルダー41及び受け台31の前記当接箇所に電極101と電極102をそれぞれ配設することにより、これらの電極101、102間の接触抵抗を検出することでも前記実施形態と同様の処理を実現することができる。
【0089】
図13では、電極101、102及びそこから引き出される不図示の配線が、導電性の金属材によって構成されているハーフカット機構から絶縁された状態で設置されている。
【0090】
図14は電極間の接触抵抗の検出回路を示しており、Vccは基準電圧、R1は所定の抵抗値を有する抵抗であり、R2は電極101と電極102間の接触抵抗を表している。このR2はハーフカット機構がその動作前の初期状態にあるときには、電極101と電極102は開離しているために無限大の値を示し、ハーフカットの途中では2つの電極101、102が加圧されて印字テープ層の切断の進行に応じて圧接されるため、その間の接触抵抗値は次第に小さくなるように変化する。図示のように、抵抗R1とR2によって基準電圧Vccが分圧され、その分圧された電圧値がA/D変換器91に出力され、そこでデジタル値に変換されてCPU81に出力されるように構成されている。
【0091】
この実施形態では、ハーフカット機構が初期状態のときに、R2は無限大を示しA/D変換器91には基準電圧Vccが入力される。そして、ハーフカットが始まると接触抵抗R2に抵抗値が表れてA/D変換器91には、電極101、102間に印加される、R2/(R1+R2)×Vccで表される電圧が入力される。この電圧はハーフカットの途中で接触抵抗R2が小さくなるに従って次第に小さな値に変化していき、切断刃33が印字テープ層及び接着層の切断を終えると、印字テープ層から受ける切断抵抗の消失とともに両電極101、102が圧接して接触抵抗はテープ部材6の種類に係らず一様な更に小さな値となり、それに応じた電圧値がA/D変換器91に入力される。従って、このような接触抵抗の変化を電圧値を介して検出し、その検出値を予め定めた所定の値と比較することで、先の実施の形態の場合と同様にテープ部材の種類に係らずハーフカット処理の終了を判断することができる。
【0092】
従って、この実施の形態によれば、前記実施形態と同様にテープ部材6の種類に応じた適切な時間でハーフカット処理を行うことができる。
【0093】
なお、前記各実施形態では、印字装置に用いられる印字用のテープ部材6を切断する場合を想定して説明したが、本発明は印字装置に用いられるテープ部材6に限らず、多層の被切断部材の一部の切断する場合であれば、その全てに適用可能である。
【0094】
また、ハーフカット機構12において、ハーフカット時に所定の寸法関係で切断刃33を装着したカッターホルダー41を受け台31に向けて移動させる構成としたが、カッターホルダー41または受け台31のうちの少なくとも一方を他方に向けて移動させる構成であれば良い。
【0095】
要するに、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
【0096】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、受け台とホルダーとを当接させて多層の被切断部材の一部を切断するようにした切断装置において、切断時に受け台とホルダーの当接箇所での圧力を検出し、その圧力変化に基づいて切断終了動作を制御するようにしたため、例えばテープ幅や厚み、材質など、種類の異なるテープ部材を被切断部材として用いた場合に、これらのテープ部材の種類に応じた適切な処理時間でハーフカット処理を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の切断装置を備えたテープ印字装置の外観構成を示す斜視図。
【図2】前記切断装置を含めた印字機構部の構成を示す平面図。
【図3】前記切断装置のフルカット機構及びハーフカット機構の構成を示す斜視図であり、図3(a)は分解した状態を示す図、同図(b)は組み立後の状態を示す図。
【図4】前記ハーフカット機構をモータ側から見た場合の構成図。
【図5】前記図4のA−A線の断面矢視図。
【図6】前記ハーフカット機構によるハーフカットの動作を説明する図であり、図9(a)は初期状態、同図(b)はハーフカット中及び終了の状態を示す図。
【図7】前記ハーフカット機構によるハーフカット時に切断刃がテープ部材に切り込む様子を示した断面図。
【図8】前記切断装置が搭載されたテープ印字装置の電子回路の構成を示すブロック図。
【図9】ヘッド位置、フルカット位置、ハーフカット位置との関係を示す図。
【図10】テープ印字例とその断面図を示す図。
【図11】前記テープ印字装置による初期処理の動作を示すフローチャート。
【図12】前記テープ印字装置による印字処理の動作を示すフローチャートであり、図12(a)は印字処理の全体の流れ、同図(b)はハーフカット時の処理を示すフローチャート。
【図13】本発明の他の実施形態においてハーフカット機構に用いられる電極の配置を示す図。
【図14】前記電極間の接触抵抗を検出するための回路図。
【符号の説明】
1…テープ印字装置
2…装置本体
2a…シャーシ
3…入力部
4…表示部
5…蓋
6…テープ部材
6a…印字テープ
6b…剥離テープ
6c…接着剤
6d…切り込み
7…排紙口
8…サーマルヘッド
9…プラテンローラ
10…切断装置
12…ハーフカット機構
13…カッターモータ
14…駆動機構
31…受け台
31a…受部
32…可動部材
32a…第1のアーム部
32b…第2のアーム部
33…切断刃
34…軸
35…作動ピン
41…カッターホルダー
41a…収納溝
42,43…孔
44…係合ピン
45,46…摘み部
47,48…凸部
51…伝達機構
52…カム
53…突起部
61〜68…ギア
71…第1のセンサ
72…第2のセンサ
73…圧力センサ
81…CPU
101,102…電極

Claims (3)

  1. ホルダーに支持されて設けられた切断刃と、この切断刃と対向して設けられた受け台とを備え、前記ホルダーと前記受け台とを当接させ、かつ前記切断刃を前記受け台から所定の間隔に保持した状態で前記切断刃と前記受け台の間に配置される多層の被切断部材の一部の層を切断するようにした切断装置であって、
    前記被切断部材の切断時に前記ホルダー又は前記受け台のうちの少なくとも一方を他方に向けて移動させる駆動手段と、
    前記駆動手段により移動されて互いに当接した前記受け台と前記ホルダーの当接箇所での圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段により検出される圧力が所定の値に達したことを判断する判断手段と、
    前記判断手段による判断を受けて、前記駆動手段による前記ホルダー又は前記受け台のうちの少なくとも一方を他方に向けて移動させる動作を終了させる切断制御手段と
    を備えたことを特徴とする切断装置。
  2. 前記圧力検出手段は、圧力センサで構成されており、該圧力センサを前記受け台又は前記ホルダーの前記当接箇所のいずれか一方に配設したことを特徴とする請求項1に記載の切断装置。
  3. 前記圧力検出手段は、前記受け台及び前記ホルダーの前記当接箇所の夫々に配設した電極と、これらの電極間の接触抵抗を検出する接触抵抗検出手段とを備え、
    前記判断手段は、前記接触抵抗検出手段により検出される接触抵抗に基づいて、前記受け台と前記ホルダーとが当接する位置での圧力が所定の値に達したことを判断することを特徴とする請求項1に記載の切断装置。
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