JP2004298062A - クロレラ添加養鶏飼料と養鶏方法と鶏卵 - Google Patents
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Abstract
【課題】鶏を健康にし鶏のルテイン濃度を高めて卵質を改善して美味しくてルテイン含有量の多い卵を産卵させて卵から人間がルテインを摂取できるようにするための養鶏飼料と養鶏方法と鶏卵を提供することを目的とする。
【解決手段】100gにつき250〜550mgのルテインが含有されているクロレラを0.1〜5.0重量%添加した養鶏飼料。この飼料を鶏に与えて鶏の健康と卵質の改善を図る養鶏方法。この養鶏飼料と養鶏方法により生産されたルテイン含有量の多い鶏卵。
【選択図】 なし
【解決手段】100gにつき250〜550mgのルテインが含有されているクロレラを0.1〜5.0重量%添加した養鶏飼料。この飼料を鶏に与えて鶏の健康と卵質の改善を図る養鶏方法。この養鶏飼料と養鶏方法により生産されたルテイン含有量の多い鶏卵。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は鶏体内を生理的に健康な状態にし、鶏血液中のルテイン含有量を高めて、卵質を改善した美味しく、ルテイン含有量の高い卵を産卵させ、卵から人間がルテインを摂取できるようにするための養鶏飼料と飼育方法と鶏卵に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の養鶏はトウモロコシなどの穀物に魚粉などのたんぱく質飼料を主原料とした養鶏飼料とし、鶏卵を生産している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
現在の養鶏飼料は栄養水準も高く、ビタミン、ミネラルはもちろんアミノ酸バランスも十分な完成された飼料配合である。この飼料に栄養成分を補給添加実験を行っても、鶏の健康面および鶏卵の生産性および卵質での差が出ない。また鶏糞中の硫化水素、アンモニアの成分が空気中に多く拡散されることにより、産卵率の低下が見られる。また鶏舎のにおいは環境問題でも有る。日齢が進むことで卵質の保持する能力が落ちていく。卵中のグルタミン酸含有濃度が低いため味に乏しい(従来の卵[甘みがなくコクがなく生臭い)。
【0004】
この発明は上記下問題を解決できる養鶏飼料と養鶏方法と鶏卵を提供することを目的にしたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1による養鶏飼料は、100gにつき250〜550mgのルテインが含有されているクロレラを0.1〜5.0重量%添加したことを特徴とする養鶏飼料に関するものである。
【0006】
本発明の請求項2による養鶏方法は、100gにつき250〜550mgのルテインが含有されているクロレラを0.1〜5.0重量%添加した養鶏飼料を鶏に与えることにより、鶏の血中のルテイン濃度を高め、クロレラに含まれるその他の栄養成分により、より鶏の健康状態を良好とし、体内で生産される鶏卵のルテイン濃度を高め、ルテイン含有量の高い鶏卵を生産することおよびクロレラに含まれている消臭効果の高いクロロフィルにより鶏糞に含まれる硫化水素やアンモニア等の悪臭を少なくし鶏舎の環境を改善することにより、鶏の健康をよりよくし鶏卵を生産することを特徴とする養鶏方法に関するものである。
【0007】
本発明の請求項3による鶏卵は、鶏に100gにつき250〜550mgのルテインが含有されているクロレラを0.1〜5.0重量%添加した養鶏飼料を与えて卵中のルテイン含有量が高められたことを特徴とする鶏卵に関するものである。
【0008】
クロレラおよびクロレラ由来の栄養成分の種類と効果について述べる。本発明者が養鶏飼料としてクロレラに着目した理由は、クロレラには鶏と卵と人間にとって健康の維持と増進に効果のある多くの栄養成分が含まれているためである。その中で代表的な効果や栄養成分について説明する。クロレラに含まれる成分が健康に与える効果として、生体防御を高める作用、活性酸素除去作用(抗酸化作用。生体内に発生する活性酸素を除去し、生体防御因子として働く。発ガンを抑制する。)、血流改善作用、コレステロール低下作用、解毒作用、ストレス潰瘍予防作用、発ガン抑制作用(ガン遺伝子の発現を抑制し、ガン抑制遺伝子の発現を促進する。)、細菌感染抵抗性を高める作用、抗ウィルス作用、ダイオキシン類の有害物質を体外に排除する作用、老化防止作用などがある。またクロレラの栄養成分としては、ルテイン(眼の老化と眼病の発生を抑制、大腸ガンと皮膚ガンと肺ガンと子宮ガンの予防)、αカロチン(皮膚ガンと肺ガンと肝臓ガンの予防)、βカロチン(膵臓ガンと肺ガンの予防)、ビタミンA(夜目がきくようになる)、クロロフィル(脱臭作用、糞脱臭作用、腸の蠕動運動の亢進、創傷治癒作用、抗潰瘍作用、抗アレルギー作用、抗ガン作用、血清コレステロール低下作用、抗変異原性、ダイオキシン排泄作用)、葉酸(栄養性貧血の予防)、グルタミン酸(味を美味しくする)などがある。クロレラはアミノ酸スコアが100になり、アミノ酸バランスが非常に良く取れている。クロレラにはカロチンが含まれているため、緑黄色野菜の代替になる。カロチノイドは、抗酸化物質、酸化代謝物質であり、細胞の変わりに酸化して活性酸素を除去する作用を有し、細胞の防腐剤の役割もある。特定の臓器に蓄えられ活性酸素を除去し、発ガンを抑制し、心臓病や動脈硬化などの生活習慣病を抑制する働きがある。クロレラに含まれるルテインはカロチノイドの仲間で、酵素を含むキサントフィルの一種であり、血中の善玉コレステロールを高めてその働きを活性化させ、網膜に有害な脂肪の過酸化を防ぎ、眼の黄斑部を害する青色光を吸収して光受容体を保護する働きがある。カロチノイドの仲間であるルテインは、それに加えて、白内障や緑内障などの老化性眼病を予防し、パソコンディスプレイの長期使用による網膜損傷を予防する。カロチノイドは何百種類とあるが、人間の眼に存在するものはルテインなど限られている。ルテインには眼の血管を丈夫にする働きもあり、眼全体の健康に関与している。眼の酸化が原因で起こる黄斑変性症があり、これは眼中のルテインが年齢やストレスによって不足すると眼中の活性酸素が活発になり引き起こされる。白内障もやはり、活性酸素が水晶体白濁の主原因となっている。ルテイン不足を解消するには外から補う以外にない。しかし、含有量や安全性からいって高ルテイン含有クロレラに含まれているルテインが最も適当である。現在マリーゴールドの花から抽出されたルテインが盛んに使用されているが、残留農薬の悪影響が心配される。上記したクロレラの栄養成分は、飼料から鶏へ、鶏から卵へ、卵から人間へと移動する。鶏の段階で栄養成分は鶏の生命活動と卵の生産とに振り分けられる。鶏卵の栄養成分を人間が摂取する。鶏卵に含有されたルテインの量はクロレラ(高ルテイン含有)を飼料に添加したことにより通常の卵以上に多く含まれている。高ルテイン含有の鶏卵を食べることにより、前述したルテインの健康効果が期待できる。特にルテインの眼の健康を維持し増進させる効果は実感として早期に表れやすい。
【0009】
上記した養鶏飼料によれば、飼料にルテイン含有量が100gあたり250〜550mgと非常に多いクロレラ(以後、ルテイン含有量の低い通常のクロレラと区別する意味で高ルテイン含有クロレラと呼ぶ場合もある。)を1.0重量%以上添加して鶏に食べさせることで、鶏の血液中のルテイン含有量を上昇させ、卵質を改善して鶏卵中のルテイン含有量を高めることができる。クロレラを添加することでルテインが鶏体内に吸収され、抗酸化的に働き、致死率を減少させる効果がある。実験によれば、高ルテイン含有クロレラであっても1.0重量%未満の添加では、血中ルテイン濃度は鶏の健康を増進するほどではなく、卵中のルテイン濃度も健康効果が期待できるまでにはいたらなかった。微粉末加工されたクロレラを用いても、5.0重量%より大量に添加した飼料を鶏に与えると鶏の消化器官の構造により消化不良を起こす鶏があり致死率を上昇する恐れがあるため、5.0重量%の添加が限界であった。
【0010】
上記した養鶏飼料を用いた養鶏方法によれば、クロレラに含まれるカロチノイド、ビタミンA、ミネラル、アミノ酸などの栄養成分が影響して、鶏の健康は維持増進され、生態防御が強化されて病気にかかりにくくなり、致死率が低下し、一羽が産む卵の数が多くなり、生産コストが低く単価が安くなる。クロレラを添加することでルテインが鶏体内に吸収され、抗酸化的に働き、致死率を減少させる効果がある。クロレラ中に含まれるクロロフィルが糞に混入するため、鶏糞の臭いが著しく減少し、これにより鶏舎の環境が良好の保たれるため、産卵率が上昇する。クロレラの小動物の消化率は86%前後で、未消化残渣の中のクロロフィルが影響し、においを抑えている。そのうえ高ルテイン含有クロレラが用いられているため、鶏の血液中のルテイン濃度が増加し、鶏の健康を通常のクロレラ以上に高める働きが加わり、卵質を改善して健康でルテインを多く含む卵を産卵する。
【0011】
上記したクロレラを飼料に添加することで血中のルテイン含有量が高くなった鶏から生産される鶏卵は卵質が改善されて、健康であることとグルタミン酸の効果により味が向上して美味しくなり、健康で卵自体の鮮度を保持する能力が強くて味の劣化がしにくく、卵臭さがなくなり、ルテインの含有量が高い。クロレラを添加した卵は卵質の落ちるスピードが緩やかであった。健康な鶏が産んだ卵なので、色が濃くて美味しい。白身がプリプリしたものになるので、従来の鶏卵とは違いが一目瞭然である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる養鶏飼料と養鶏方法と鶏卵について説明するが、本発明は以下の実施の形態にのみ限定されるべきものではないことはいうまでもない。
【0013】
本実施の形態においては、クロレラを添加する飼料にはトウモロコシを用いた。クロレラは、八重山殖産株式会社が石垣島で培養生産しているヤエヤマクロレラを使用した。クロレラの消化吸収を助けるために細胞膜破砕加工が施されている。本実施の形態で添加するクロレラのルテイン含有量は100gあたり503mgであった。このクロレラをトウモロコシに0.1重量%添加して養鶏飼料とした。添加するクロレラの栄養成分を分析したところ、クロレラ100gあたり、総カロチノイドが718mg、ルテインが503mg、αカロチンが51.0mg、βカロチンが106.0mgであった(表1参照)。野菜と比較すると、ルテインの含有量が高いとされているホウレン草でも100gあたり10.2mgで添加クロレラはその約50倍、ブロッコリーでは100mgあたり1.9mgで添加クロレラはその約265倍、人参になると100mgあたり0.26mgで添加クロレラはその約1935倍にもなる。この高い数値(特にルテイン)は、石垣島産のクロレラ株を用いたことと石垣島のきれいな空気とミネラル分が豊富な地下水と亜熱帯の太陽光のもとで露天天日培養を行ったことによって達成されたものと考えられる。
【0014】
【表1】
【0015】
養鶏飼料に添加するクロレラの比較材料として、市販されている他のクロレラの栄養成分を分析した。日光に当てないタンク培養クロレラでは100gあたり、ルテインが170mg、βカロチンが16.0mgであった。露天培養クロレラでは100gあたり、ルテインは174mg、αカロチンが3.6mg、βカロチンが33.4mgであった。クロレラのルテイン含有量は100gあたり100mgから高くても170mg程度とされているが、この程度のルテイン含有量では、飼料に添加しても有効な健康増進効果、致死率の低下、鶏卵のルテイン含有量の上昇は得られていない。
【0016】
本実施の形態における養鶏方法は、前記した100gにつき503mgのルテインが含有されているクロレラを0.1重量%添加した養鶏飼料を鶏に与え、鶏糞に含まれる硫化水素やアンモニア等の悪臭をクロレラに含有されたクロロフィルにより消臭し、血中のルテイン濃度を高め、ルテインとその他クロレラに含まれる栄養によって鶏の健康状態を改善し、体内で生産される鶏卵のルテイン濃度を高めて卵質を改善し、ルテイン含有量の多い鶏卵を産卵させるというものでる。この養鶏方法による鶏の血液を分析したところ、100gあたり0.13mgという高いルテイン血中濃度が検出された。ビタミンAの血中濃度にも上昇が見られた。投餌開始から鶏卵に含まれるルテインの量は徐々に上がり、20日後には100gあたり約1.06mgにまで達した。卵中の他の成分も上昇し、特にビタミンAの量は100gあたり210μgという値を記録した(成人の1日の所要量は600μg)。高ルテイン含有クロレラをわずか0.1重量%添加した飼料を与えただけで、鶏卵に含まれるルテインの含有量をこれだけ高めることができた。添加するクロレラの量を0.1重量%よりも増やすことで、鶏の血中のルテイン濃度と、産卵される鶏卵中のルテイン含有量を、共に先の数値以上に増加させることができる。
【0017】
別の群れを従来の養鶏方法で飼育して本実施の形態の群れのデータと比較した。従来方法で飼育した鶏の血液からは、100gあたり0.09mgという低い濃度のルテインが検出された。本実施の形態で得られたルテインのほうが100gあたり0.04mg多くなっている。この鶏が産卵した鶏卵に含まれるルテインの量は、100gあたりわずか0.8mgであった。本実施の形態の卵に含まれるルテインのほうが100gあたり0.26mg多くなっている。本実施の形態と従来方法の産卵率を比較したところ、本実施の形態のほうが3.0%高い結果が出た。また、本実施の形態と従来方法の致死率を比較したところ、本実施の形態のほうが0.12%低い結果が得られた。
【0018】
本実施の形態における鶏卵は、前記した100gにつき503mgのルテインが含有されているクロレラを0.1重量%添加した養鶏飼料を鶏に与えて卵質を改善し産卵させたものである。クロレラ由来のルテインが卵中のルテイン含有量を高めている。本実施の形態による今回の検査では、ルテインが100gあたり1.6mg含まれていた。現在アメリカにおけるルテイン推奨摂取量は6mg/日であり、通常の食事からは2mg/日程度しか摂取できないことがわかっている。1.06mg/100gのルテインを含有した本鶏卵は、日々のルテイン補助食品として有効である。また、クロレラにはアミノ酸中のグルタミン酸も多く含まれており、クロレラに含まれるアミノ酸バランスと高濃度のグルタミン酸が鶏卵に蓄積し、非常に味の良い卵となる。卵中の他の成分も上昇し、特にビタミンAの量は100gあたり210μgという値を記録した(成人の1日の所要量は600μg)。
【0019】
鶏卵の比較材料として、従来の養鶏方法で産卵した卵の成分検査をしたところ、ルテインが100gあたり0.8mgという低い含有量が検出された。他の栄養成分も比例して低かった。
【0020】
表2は、本願と従来の鶏卵を比較した相対的な官能検査の結果である。味と臭いで回答を得た。ゆで卵に何もつけないでどちらがどちらとわからないようにしてに試食してもらった。その結果、本願の鶏卵が美味しいと答えたのは100人中62人であったのに対し、従来の鶏卵を美味しいと答えたのは100人中38人であった。卵臭さに関しては、本願の鶏卵が生臭くないと答えたのは100人中60人であったのに対し、従来の鶏卵を生臭くないと答えたのは100人中40人であった。用いた卵の鮮度が新しかったため小さな差しかないが、産卵後の日数を長くとればこの差はさらに大きくなるものと予想される。
【0021】
【表2】
【0022】
表3は、本願と従来の鶏卵を比較した色と形の卵質検査の結果である。検査個数は毎回10個用いてその平均をとっている。卵黄色はロッシュカラーファンによる検査の結果、本願の鶏卵は10.3、従来の鶏卵は9.8、その差は0.5で本願の卵黄色の方が濃い。卵白高は、本願の鶏卵は9.01mm、従来の鶏卵は8.48mm、その差は0.53mmで本願の卵白の方が厚みがある。H・Uは卵白と卵黄の比率であり、本願の鶏卵は93.1、従来の鶏卵は90.0、その差は3.1で本願の卵黄の方が健康で鮮度が高い。
【0023】
【表3】
【0024】
表4は、本願と従来の鶏卵を比較した卵白高とH・Uの卵質の計時変化を調べた結果である。検査個数は毎回10個用いてその平均をとっている。検査期間は9月9日から9月25日までの16日間、その間の保管温度は最低14℃から最高26℃であった。卵白高は、本願の鶏卵の変化は−5.30mm、従来の鶏卵の変化は−5.84mm、その差は0.54mmで本願の卵白の方が厚みにあらわれる鮮度を持続した。H・Uは卵白と卵黄の比率であり、本願の鶏卵の変化は−48.1、従来の鶏卵の変化は−57.1、その差は9.0で本願の鶏卵の方が健康で高い鮮度を保持している。
【0025】
【表4】
【0026】
【発明の効果】
上記した請求項1の養鶏飼料によれば、クロレラの栄養成分により鶏の生体防御を高め、活性酸素を除去し、発ガンを抑制し、血流を改善し、コレステロールを低下させ、解毒し、ストレス潰瘍を予防し、細菌感染やウィルスに対する抵抗力を高め、ダイオキシン類の有害物質を体外に排除させ、老化を防止させる。ルテインを多く含むクロレラは鶏の血液中のルテイン含有量を上昇させ健康の維持増進と卵質の改善にきわめて有効である。鶏の血液中のルテイン含有量を上昇させ、卵質を改善して鶏卵中のルテイン含有量を高めることができる。
【0027】
上記した請求項2の養鶏方法によれば、ルテイン含有量が高いクロレラの栄養成分により鶏の健康は維持増進され、生態防御が強化されて病気にかかりにくくなり、寿命が延びて致死率が低下し、一羽が産む卵の数が多くなり、生産コストが低くなり単価が安くなる。クロレラ中に含まれるクロロフィルが糞に混入するため、鶏糞の臭いが著しく減少し、これにより鶏舎の環境が良好の保たれるため、産卵率が上昇する。鶏の血液中のルテイン濃度が増加し、鶏の健康を通常のクロレラ以上に高める働きが加わり、卵質を改善して健康でルテインを多く含む卵を産卵する。
【0028】
上記した請求項3の鶏卵によれば、ルテインをはじめとするクロレラ由来の栄養成分によって血中のルテイン含有量が高くなった鶏から生産される鶏卵は卵質が改善され、健康な卵であることとグルタミン酸の働きで味が美味しく、健康で卵自体の鮮度を保持する能力が強くて味の劣化がしにくく、卵臭さがなく、ルテインの含有量が高く、色が濃い。白身がプリプリしていて、卵黄色や卵白高やH・Uなど、従来の鶏卵との違いは一目でわかる。ルテインの含有量が非常に高いこの鶏卵は、食べる側の人間にとっても健康を維持増進させる働きが期待でき、特に眼の健康増進と発ガンを抑制する効果は大きい。
【発明が属する技術分野】
本発明は鶏体内を生理的に健康な状態にし、鶏血液中のルテイン含有量を高めて、卵質を改善した美味しく、ルテイン含有量の高い卵を産卵させ、卵から人間がルテインを摂取できるようにするための養鶏飼料と飼育方法と鶏卵に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の養鶏はトウモロコシなどの穀物に魚粉などのたんぱく質飼料を主原料とした養鶏飼料とし、鶏卵を生産している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
現在の養鶏飼料は栄養水準も高く、ビタミン、ミネラルはもちろんアミノ酸バランスも十分な完成された飼料配合である。この飼料に栄養成分を補給添加実験を行っても、鶏の健康面および鶏卵の生産性および卵質での差が出ない。また鶏糞中の硫化水素、アンモニアの成分が空気中に多く拡散されることにより、産卵率の低下が見られる。また鶏舎のにおいは環境問題でも有る。日齢が進むことで卵質の保持する能力が落ちていく。卵中のグルタミン酸含有濃度が低いため味に乏しい(従来の卵[甘みがなくコクがなく生臭い)。
【0004】
この発明は上記下問題を解決できる養鶏飼料と養鶏方法と鶏卵を提供することを目的にしたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1による養鶏飼料は、100gにつき250〜550mgのルテインが含有されているクロレラを0.1〜5.0重量%添加したことを特徴とする養鶏飼料に関するものである。
【0006】
本発明の請求項2による養鶏方法は、100gにつき250〜550mgのルテインが含有されているクロレラを0.1〜5.0重量%添加した養鶏飼料を鶏に与えることにより、鶏の血中のルテイン濃度を高め、クロレラに含まれるその他の栄養成分により、より鶏の健康状態を良好とし、体内で生産される鶏卵のルテイン濃度を高め、ルテイン含有量の高い鶏卵を生産することおよびクロレラに含まれている消臭効果の高いクロロフィルにより鶏糞に含まれる硫化水素やアンモニア等の悪臭を少なくし鶏舎の環境を改善することにより、鶏の健康をよりよくし鶏卵を生産することを特徴とする養鶏方法に関するものである。
【0007】
本発明の請求項3による鶏卵は、鶏に100gにつき250〜550mgのルテインが含有されているクロレラを0.1〜5.0重量%添加した養鶏飼料を与えて卵中のルテイン含有量が高められたことを特徴とする鶏卵に関するものである。
【0008】
クロレラおよびクロレラ由来の栄養成分の種類と効果について述べる。本発明者が養鶏飼料としてクロレラに着目した理由は、クロレラには鶏と卵と人間にとって健康の維持と増進に効果のある多くの栄養成分が含まれているためである。その中で代表的な効果や栄養成分について説明する。クロレラに含まれる成分が健康に与える効果として、生体防御を高める作用、活性酸素除去作用(抗酸化作用。生体内に発生する活性酸素を除去し、生体防御因子として働く。発ガンを抑制する。)、血流改善作用、コレステロール低下作用、解毒作用、ストレス潰瘍予防作用、発ガン抑制作用(ガン遺伝子の発現を抑制し、ガン抑制遺伝子の発現を促進する。)、細菌感染抵抗性を高める作用、抗ウィルス作用、ダイオキシン類の有害物質を体外に排除する作用、老化防止作用などがある。またクロレラの栄養成分としては、ルテイン(眼の老化と眼病の発生を抑制、大腸ガンと皮膚ガンと肺ガンと子宮ガンの予防)、αカロチン(皮膚ガンと肺ガンと肝臓ガンの予防)、βカロチン(膵臓ガンと肺ガンの予防)、ビタミンA(夜目がきくようになる)、クロロフィル(脱臭作用、糞脱臭作用、腸の蠕動運動の亢進、創傷治癒作用、抗潰瘍作用、抗アレルギー作用、抗ガン作用、血清コレステロール低下作用、抗変異原性、ダイオキシン排泄作用)、葉酸(栄養性貧血の予防)、グルタミン酸(味を美味しくする)などがある。クロレラはアミノ酸スコアが100になり、アミノ酸バランスが非常に良く取れている。クロレラにはカロチンが含まれているため、緑黄色野菜の代替になる。カロチノイドは、抗酸化物質、酸化代謝物質であり、細胞の変わりに酸化して活性酸素を除去する作用を有し、細胞の防腐剤の役割もある。特定の臓器に蓄えられ活性酸素を除去し、発ガンを抑制し、心臓病や動脈硬化などの生活習慣病を抑制する働きがある。クロレラに含まれるルテインはカロチノイドの仲間で、酵素を含むキサントフィルの一種であり、血中の善玉コレステロールを高めてその働きを活性化させ、網膜に有害な脂肪の過酸化を防ぎ、眼の黄斑部を害する青色光を吸収して光受容体を保護する働きがある。カロチノイドの仲間であるルテインは、それに加えて、白内障や緑内障などの老化性眼病を予防し、パソコンディスプレイの長期使用による網膜損傷を予防する。カロチノイドは何百種類とあるが、人間の眼に存在するものはルテインなど限られている。ルテインには眼の血管を丈夫にする働きもあり、眼全体の健康に関与している。眼の酸化が原因で起こる黄斑変性症があり、これは眼中のルテインが年齢やストレスによって不足すると眼中の活性酸素が活発になり引き起こされる。白内障もやはり、活性酸素が水晶体白濁の主原因となっている。ルテイン不足を解消するには外から補う以外にない。しかし、含有量や安全性からいって高ルテイン含有クロレラに含まれているルテインが最も適当である。現在マリーゴールドの花から抽出されたルテインが盛んに使用されているが、残留農薬の悪影響が心配される。上記したクロレラの栄養成分は、飼料から鶏へ、鶏から卵へ、卵から人間へと移動する。鶏の段階で栄養成分は鶏の生命活動と卵の生産とに振り分けられる。鶏卵の栄養成分を人間が摂取する。鶏卵に含有されたルテインの量はクロレラ(高ルテイン含有)を飼料に添加したことにより通常の卵以上に多く含まれている。高ルテイン含有の鶏卵を食べることにより、前述したルテインの健康効果が期待できる。特にルテインの眼の健康を維持し増進させる効果は実感として早期に表れやすい。
【0009】
上記した養鶏飼料によれば、飼料にルテイン含有量が100gあたり250〜550mgと非常に多いクロレラ(以後、ルテイン含有量の低い通常のクロレラと区別する意味で高ルテイン含有クロレラと呼ぶ場合もある。)を1.0重量%以上添加して鶏に食べさせることで、鶏の血液中のルテイン含有量を上昇させ、卵質を改善して鶏卵中のルテイン含有量を高めることができる。クロレラを添加することでルテインが鶏体内に吸収され、抗酸化的に働き、致死率を減少させる効果がある。実験によれば、高ルテイン含有クロレラであっても1.0重量%未満の添加では、血中ルテイン濃度は鶏の健康を増進するほどではなく、卵中のルテイン濃度も健康効果が期待できるまでにはいたらなかった。微粉末加工されたクロレラを用いても、5.0重量%より大量に添加した飼料を鶏に与えると鶏の消化器官の構造により消化不良を起こす鶏があり致死率を上昇する恐れがあるため、5.0重量%の添加が限界であった。
【0010】
上記した養鶏飼料を用いた養鶏方法によれば、クロレラに含まれるカロチノイド、ビタミンA、ミネラル、アミノ酸などの栄養成分が影響して、鶏の健康は維持増進され、生態防御が強化されて病気にかかりにくくなり、致死率が低下し、一羽が産む卵の数が多くなり、生産コストが低く単価が安くなる。クロレラを添加することでルテインが鶏体内に吸収され、抗酸化的に働き、致死率を減少させる効果がある。クロレラ中に含まれるクロロフィルが糞に混入するため、鶏糞の臭いが著しく減少し、これにより鶏舎の環境が良好の保たれるため、産卵率が上昇する。クロレラの小動物の消化率は86%前後で、未消化残渣の中のクロロフィルが影響し、においを抑えている。そのうえ高ルテイン含有クロレラが用いられているため、鶏の血液中のルテイン濃度が増加し、鶏の健康を通常のクロレラ以上に高める働きが加わり、卵質を改善して健康でルテインを多く含む卵を産卵する。
【0011】
上記したクロレラを飼料に添加することで血中のルテイン含有量が高くなった鶏から生産される鶏卵は卵質が改善されて、健康であることとグルタミン酸の効果により味が向上して美味しくなり、健康で卵自体の鮮度を保持する能力が強くて味の劣化がしにくく、卵臭さがなくなり、ルテインの含有量が高い。クロレラを添加した卵は卵質の落ちるスピードが緩やかであった。健康な鶏が産んだ卵なので、色が濃くて美味しい。白身がプリプリしたものになるので、従来の鶏卵とは違いが一目瞭然である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる養鶏飼料と養鶏方法と鶏卵について説明するが、本発明は以下の実施の形態にのみ限定されるべきものではないことはいうまでもない。
【0013】
本実施の形態においては、クロレラを添加する飼料にはトウモロコシを用いた。クロレラは、八重山殖産株式会社が石垣島で培養生産しているヤエヤマクロレラを使用した。クロレラの消化吸収を助けるために細胞膜破砕加工が施されている。本実施の形態で添加するクロレラのルテイン含有量は100gあたり503mgであった。このクロレラをトウモロコシに0.1重量%添加して養鶏飼料とした。添加するクロレラの栄養成分を分析したところ、クロレラ100gあたり、総カロチノイドが718mg、ルテインが503mg、αカロチンが51.0mg、βカロチンが106.0mgであった(表1参照)。野菜と比較すると、ルテインの含有量が高いとされているホウレン草でも100gあたり10.2mgで添加クロレラはその約50倍、ブロッコリーでは100mgあたり1.9mgで添加クロレラはその約265倍、人参になると100mgあたり0.26mgで添加クロレラはその約1935倍にもなる。この高い数値(特にルテイン)は、石垣島産のクロレラ株を用いたことと石垣島のきれいな空気とミネラル分が豊富な地下水と亜熱帯の太陽光のもとで露天天日培養を行ったことによって達成されたものと考えられる。
【0014】
【表1】
【0015】
養鶏飼料に添加するクロレラの比較材料として、市販されている他のクロレラの栄養成分を分析した。日光に当てないタンク培養クロレラでは100gあたり、ルテインが170mg、βカロチンが16.0mgであった。露天培養クロレラでは100gあたり、ルテインは174mg、αカロチンが3.6mg、βカロチンが33.4mgであった。クロレラのルテイン含有量は100gあたり100mgから高くても170mg程度とされているが、この程度のルテイン含有量では、飼料に添加しても有効な健康増進効果、致死率の低下、鶏卵のルテイン含有量の上昇は得られていない。
【0016】
本実施の形態における養鶏方法は、前記した100gにつき503mgのルテインが含有されているクロレラを0.1重量%添加した養鶏飼料を鶏に与え、鶏糞に含まれる硫化水素やアンモニア等の悪臭をクロレラに含有されたクロロフィルにより消臭し、血中のルテイン濃度を高め、ルテインとその他クロレラに含まれる栄養によって鶏の健康状態を改善し、体内で生産される鶏卵のルテイン濃度を高めて卵質を改善し、ルテイン含有量の多い鶏卵を産卵させるというものでる。この養鶏方法による鶏の血液を分析したところ、100gあたり0.13mgという高いルテイン血中濃度が検出された。ビタミンAの血中濃度にも上昇が見られた。投餌開始から鶏卵に含まれるルテインの量は徐々に上がり、20日後には100gあたり約1.06mgにまで達した。卵中の他の成分も上昇し、特にビタミンAの量は100gあたり210μgという値を記録した(成人の1日の所要量は600μg)。高ルテイン含有クロレラをわずか0.1重量%添加した飼料を与えただけで、鶏卵に含まれるルテインの含有量をこれだけ高めることができた。添加するクロレラの量を0.1重量%よりも増やすことで、鶏の血中のルテイン濃度と、産卵される鶏卵中のルテイン含有量を、共に先の数値以上に増加させることができる。
【0017】
別の群れを従来の養鶏方法で飼育して本実施の形態の群れのデータと比較した。従来方法で飼育した鶏の血液からは、100gあたり0.09mgという低い濃度のルテインが検出された。本実施の形態で得られたルテインのほうが100gあたり0.04mg多くなっている。この鶏が産卵した鶏卵に含まれるルテインの量は、100gあたりわずか0.8mgであった。本実施の形態の卵に含まれるルテインのほうが100gあたり0.26mg多くなっている。本実施の形態と従来方法の産卵率を比較したところ、本実施の形態のほうが3.0%高い結果が出た。また、本実施の形態と従来方法の致死率を比較したところ、本実施の形態のほうが0.12%低い結果が得られた。
【0018】
本実施の形態における鶏卵は、前記した100gにつき503mgのルテインが含有されているクロレラを0.1重量%添加した養鶏飼料を鶏に与えて卵質を改善し産卵させたものである。クロレラ由来のルテインが卵中のルテイン含有量を高めている。本実施の形態による今回の検査では、ルテインが100gあたり1.6mg含まれていた。現在アメリカにおけるルテイン推奨摂取量は6mg/日であり、通常の食事からは2mg/日程度しか摂取できないことがわかっている。1.06mg/100gのルテインを含有した本鶏卵は、日々のルテイン補助食品として有効である。また、クロレラにはアミノ酸中のグルタミン酸も多く含まれており、クロレラに含まれるアミノ酸バランスと高濃度のグルタミン酸が鶏卵に蓄積し、非常に味の良い卵となる。卵中の他の成分も上昇し、特にビタミンAの量は100gあたり210μgという値を記録した(成人の1日の所要量は600μg)。
【0019】
鶏卵の比較材料として、従来の養鶏方法で産卵した卵の成分検査をしたところ、ルテインが100gあたり0.8mgという低い含有量が検出された。他の栄養成分も比例して低かった。
【0020】
表2は、本願と従来の鶏卵を比較した相対的な官能検査の結果である。味と臭いで回答を得た。ゆで卵に何もつけないでどちらがどちらとわからないようにしてに試食してもらった。その結果、本願の鶏卵が美味しいと答えたのは100人中62人であったのに対し、従来の鶏卵を美味しいと答えたのは100人中38人であった。卵臭さに関しては、本願の鶏卵が生臭くないと答えたのは100人中60人であったのに対し、従来の鶏卵を生臭くないと答えたのは100人中40人であった。用いた卵の鮮度が新しかったため小さな差しかないが、産卵後の日数を長くとればこの差はさらに大きくなるものと予想される。
【0021】
【表2】
【0022】
表3は、本願と従来の鶏卵を比較した色と形の卵質検査の結果である。検査個数は毎回10個用いてその平均をとっている。卵黄色はロッシュカラーファンによる検査の結果、本願の鶏卵は10.3、従来の鶏卵は9.8、その差は0.5で本願の卵黄色の方が濃い。卵白高は、本願の鶏卵は9.01mm、従来の鶏卵は8.48mm、その差は0.53mmで本願の卵白の方が厚みがある。H・Uは卵白と卵黄の比率であり、本願の鶏卵は93.1、従来の鶏卵は90.0、その差は3.1で本願の卵黄の方が健康で鮮度が高い。
【0023】
【表3】
【0024】
表4は、本願と従来の鶏卵を比較した卵白高とH・Uの卵質の計時変化を調べた結果である。検査個数は毎回10個用いてその平均をとっている。検査期間は9月9日から9月25日までの16日間、その間の保管温度は最低14℃から最高26℃であった。卵白高は、本願の鶏卵の変化は−5.30mm、従来の鶏卵の変化は−5.84mm、その差は0.54mmで本願の卵白の方が厚みにあらわれる鮮度を持続した。H・Uは卵白と卵黄の比率であり、本願の鶏卵の変化は−48.1、従来の鶏卵の変化は−57.1、その差は9.0で本願の鶏卵の方が健康で高い鮮度を保持している。
【0025】
【表4】
【0026】
【発明の効果】
上記した請求項1の養鶏飼料によれば、クロレラの栄養成分により鶏の生体防御を高め、活性酸素を除去し、発ガンを抑制し、血流を改善し、コレステロールを低下させ、解毒し、ストレス潰瘍を予防し、細菌感染やウィルスに対する抵抗力を高め、ダイオキシン類の有害物質を体外に排除させ、老化を防止させる。ルテインを多く含むクロレラは鶏の血液中のルテイン含有量を上昇させ健康の維持増進と卵質の改善にきわめて有効である。鶏の血液中のルテイン含有量を上昇させ、卵質を改善して鶏卵中のルテイン含有量を高めることができる。
【0027】
上記した請求項2の養鶏方法によれば、ルテイン含有量が高いクロレラの栄養成分により鶏の健康は維持増進され、生態防御が強化されて病気にかかりにくくなり、寿命が延びて致死率が低下し、一羽が産む卵の数が多くなり、生産コストが低くなり単価が安くなる。クロレラ中に含まれるクロロフィルが糞に混入するため、鶏糞の臭いが著しく減少し、これにより鶏舎の環境が良好の保たれるため、産卵率が上昇する。鶏の血液中のルテイン濃度が増加し、鶏の健康を通常のクロレラ以上に高める働きが加わり、卵質を改善して健康でルテインを多く含む卵を産卵する。
【0028】
上記した請求項3の鶏卵によれば、ルテインをはじめとするクロレラ由来の栄養成分によって血中のルテイン含有量が高くなった鶏から生産される鶏卵は卵質が改善され、健康な卵であることとグルタミン酸の働きで味が美味しく、健康で卵自体の鮮度を保持する能力が強くて味の劣化がしにくく、卵臭さがなく、ルテインの含有量が高く、色が濃い。白身がプリプリしていて、卵黄色や卵白高やH・Uなど、従来の鶏卵との違いは一目でわかる。ルテインの含有量が非常に高いこの鶏卵は、食べる側の人間にとっても健康を維持増進させる働きが期待でき、特に眼の健康増進と発ガンを抑制する効果は大きい。
Claims (3)
- 100gにつき250〜550mgのルテインが含有されているクロレラを0.1〜5.0重量%添加したことを特徴とする養鶏飼料。
- 100gにつき250〜550mgのルテインが含有されているクロレラを0.1〜5.0重量%添加した養鶏飼料を鶏に与えることにより血中のルテイン濃度を高め、ルテインとその他クロレラに含まれる栄養成分によって鶏の健康状態を良好なものとし、体内で生産される鶏卵のルテイン濃度を高めて、ルテイン含有量の高い、鶏卵を作ること及び消化されえなかったクロレラに含有するクロロフィルが鶏糞中に残り、硫化水素、アンモニアなどの悪臭物質を軽減し、鶏舎の環境を改善することを特徴とする養鶏方法。
- 鶏に100gにつき250〜550mgのルテインが含有されているクロレラを0.1〜5.0重量%添加した養鶏飼料を与えて卵中のルテイン含有量が高められたことを特徴とする鶏卵。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008506732A (ja) * | 2004-07-21 | 2008-03-06 | ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. | 4−ケトルテインの調製および食品添加剤としての使用 |
KR100865779B1 (ko) | 2005-12-29 | 2008-10-28 | 대상팜스코(주) | 클로렐라를 포함하는 개 사료 및 이의 제조방법 |
JP2011505870A (ja) * | 2007-12-17 | 2011-03-03 | ニュートリシャス ベー.フェー. | 卵黄に基づく機能性食物製品の生産方法およびこれによって得られる製品 |
JP2016067313A (ja) * | 2014-09-30 | 2016-05-09 | 株式会社ヤクルト本社 | クロロフィルおよびカロテノイド高含有クロレラ |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003094048A patent/JP2004298062A/ja active Pending
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