JP2004295200A - 街頭緊急通報システム - Google Patents
街頭緊急通報システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004295200A JP2004295200A JP2003083082A JP2003083082A JP2004295200A JP 2004295200 A JP2004295200 A JP 2004295200A JP 2003083082 A JP2003083082 A JP 2003083082A JP 2003083082 A JP2003083082 A JP 2003083082A JP 2004295200 A JP2004295200 A JP 2004295200A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- notification
- voice
- communication
- notification device
- image
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Closed-Circuit Television Systems (AREA)
- Alarm Systems (AREA)
- Telephonic Communication Services (AREA)
Abstract
【課題】現実に生じる種々の状況に適切に対応することができるように改良されて、その効用を高めた街頭緊急通報システムを提供する。
【解決手段】街頭緊急通報システムは、通報装置1、制御装置30および受付装置50を具備し、通報装置1は、音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えている。制御装置30は、通報装置一括管理手段、音声取得手段、画像取得制御手段および通信手段を備えている。受付装置50は、通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えている。さらに、通報装置1は、その警報音発生手段が自動的に停止する機能および受付装置50からの通信により警報音の鳴動停止制御が可能な機能の少なくともいずれか一方を有している。
【選択図】図1
【解決手段】街頭緊急通報システムは、通報装置1、制御装置30および受付装置50を具備し、通報装置1は、音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えている。制御装置30は、通報装置一括管理手段、音声取得手段、画像取得制御手段および通信手段を備えている。受付装置50は、通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えている。さらに、通報装置1は、その警報音発生手段が自動的に停止する機能および受付装置50からの通信により警報音の鳴動停止制御が可能な機能の少なくともいずれか一方を有している。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、緊急通報システムの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、照明灯と、緊急呼出スイッチと、監視カメラを含む緊急警報機器とを少なくとも備えた、複数の防犯灯ポールと、防犯監視サーバとをネットワークに接続して構成されており、防犯灯ポールのそれぞれに設けた監視カメラは、所定の間隔で撮影した複数コマの監視画像を、所定の時間間隔で上書き可能に蓄積しており、その防犯灯ポールの緊急呼出スイッチが操作されたときには、監視画像の蓄積を停止して、蓄積している監視画像を上記防犯監視サーバに送信する防犯灯ポールを用いたネットワーク型緊急通報システムは、既に知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、上記防犯灯ポールのいずれかの緊急呼出スイッチが操作されたときには、その防犯灯ポールに近隣する監視カメラを、緊急呼出スイッチが操作された防犯灯ポール側に振り向けるようにしている防犯灯ポールを用いたネットワーク型緊急通報システムも、既に知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
さらに、本発明者らは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と、複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と、通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置とを具備した街頭緊急通報システムを開発した。
【0005】
この街頭緊急通報システムによれば、複数の通報装置を制御装置において一括管理し、制御装置を介して通報装置と受付装置との通信を行うので、構成が簡単になるとともに機能を充実させることができるという利点がある。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−298260号公報
【特許文献2】
特開2002−298261号公報
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の緊急通報システムは、実際に供用してみると、現実に生じる種々の状況に必ずしも適切に対応することができないことがあった。
【0007】
本発明は、現実に生じる種々の状況に適切に対応することができるように改良されて、その効用を高めた街頭緊急通報システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を達成するための手段】
請求項1の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、その警報音発生手段が自動的に停止する機能および受付装置からの通信により警報音の鳴動停止制御が可能な機能の少なくともいずれか一方を有している;ことを特徴としている。
【0009】
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
【0010】
請求項1の発明は、通報装置における警報音の鳴動を適切に制御するのに好適な構成を規定している。
【0011】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいて、通報装置の警報音は、受付装置が着信受付したことを検出した制御装置により、または受付装置からの通信により、通報装置内の主制御部が、その鳴動を停止制御するように構成されていた。
【0012】
しかしながら、上記のような構成では、通信ネットワークの障害や通信の不具合が発生した際には、通信が正常に行われないために、警報音の停止制御ができなくなり、肝心の通報者と受付装置側との通話に支障を来たす危険性があった。また、通報装置の主制御部や制御装置の主制御部、または受付装置自体に障害が発生した場合にも、鳴動が継続するため、警報音の停止制御ができないで通話に支障が発生するだけでなく、近隣への騒音として多大な迷惑をかけることになる危険性があった。
【0013】
請求項1の発明において、通報装置は、その警報音発生手段を自動的に停止する機能と、受付装置からの通信により警報音の鳴動停止制御が可能な機能との両方を有するか、いずれか一方を有する。前者は、通報後所定時間経過後に自動的に警報音発生手段の作動を停止させるものである。例えば、タイマ手段によって通報操作後の所定時間経過後に作動を停止させる。後者は、受付装置からの手動操作によるリモートコントロールで警報音発生手段の作動を停止させるものである。
【0014】
そうして、請求項1の発明においては、上記のように構成されているので、上述した従来の問題が解消され、肝心の通報者と受付装置側との通話を行って緊急通報の実効を確保するとともに近隣への騒音として多大な迷惑をかけることがなくなる。
【0015】
また、通報装置に警報音の強制的な停止手段を配設することにより、通報装置、制御装置または受付装置やインターフェイス部の障害により警報音が鳴動し続けることがなく、システムの信頼性が向上する。
【0016】
本発明の実施に際して、以下の構成を付加するか、あるいは代替することができる。
【0017】
1.受付装置を、そこで着信を検出したときに警報音の鳴動が自動的に停止するように構成している。この構成は、警報音発生手段が自動的に停止する機能に代替してもよいし、付加してもよい。
【0018】
2.受付装置は、その操作で通報の着信を検出したときに着信音の鳴動を自動的に停止するように構成されている。
【0019】
従来の緊急通報システムは、受付装置において、着信時に着信音が鳴動することで緊急通報の発生を即座に知ることができ、迅速な対応が可能になるが、着信受付後は通話のため着信の停止制御を操作する必要があった。そこで、着信受付操作で、自動的に着信音の停止と通話開始を制御する構成の装置が考案された。しかしながら、このような構成においても、着信音の発生手段の故障や制御インターフェイス部の不具合が発生した際には、着信音を停止する手段がなく、緊急通話に支障が生じる危険性があった。
【0020】
これに対して、本項の構成によれば、上記の問題を解消することができる。
【0021】
3.受付装置は、その動作状態とは無関係に独立して強制的に、鳴動音を停止するスイッチ機構を備えて構成されている。本項の構成によっても、上記2.において説明した従来の問題を解消することができる。
【0022】
4.制御装置は、通報装置の画像取得手段で取得した画像データをディジタル化する手段と、画像データを画像圧縮する手段と、ネットワークを介して圧縮した画像データを伝送する手段とを備えている。
【0023】
5.受付装置は、ネットワークを介して送信されてきた画像データを受信する手段と、画像データを伸長する手段と、画像を表示するモニタ装置とを備えている。
【0024】
請求項2の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、複数の通報装置は、その警報音発生手段が警報音を同時に発生可能なように構成されている;ことを特徴としている。
【0025】
複数の通報装置における警報音の同時発生に対する指令制御は、複数の通報装置を一括管理する制御装置および発報のあった通報装置のいずれかにおいて行うように構成することができる。
【0026】
請求項2の発明は、一の通報装置における通報と同時に近隣の通報装置においても一斉に警報音を鳴動させて、緊急事態の発生を近隣住民に伝えるのに好適な構成を規定している。
【0027】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、発報元の通報装置に備えられた警報音発生手段だけが鳴動を発するように構成されていた。このため、通報操作元の付近に対して緊急事態の発生を報知可能であったが、付近に民家がない場合や住民、管理者などがいない場合などは、緊急事態の発生が伝わらない危険性があった。
【0028】
そうして、請求項2の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、近隣に民家がない場所や住民が不在時でも、所定の地域や場所の者に緊急の発生を報知でき、迅速な対応が可能になり、安心への信頼性が向上する。
【0029】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0030】
1.警報音一斉鳴動のための近隣の通報装置に対するグループ割り付けを、制御装置おいて設定可能に構成されている。
【0031】
2.警報音一斉鳴動のための近隣の通報装置に対するグループ割り付けを、それぞれの通報装置において設定可能に構成されている。
【0032】
3.警報音一斉鳴動のための近隣の通報装置に対するグループ割り付けを、受付装置において設定可能に構成されている。
【0033】
4.警報音一斉鳴動のための近隣の通報装置に対するグループ割り付けの設定変更の内容を、制御装置において記憶できるように構成されている。
【0034】
以上の1〜4項により、設定変更作業の効率や利便性が向上する。
【0035】
5.特定の通報装置において、通報操作時、緊急通報・通話中や通話保留中においては、警報音を鳴動させないように構成されている。これにより、通報・通話が阻害されるのを防止でき、安心への信頼性が向上する。
【0036】
請求項3の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、緊急時の通報操作時に自動的に増光照明に切り換えられる防犯照明手段を備えている;ことを特徴としている。
【0037】
なお、「増光照明」とは、通常時より明るい照明をいい、例えば通常時に点灯する光源に対する入力を増加して増光してもよいし、通常時の光源に加えて増光用の光源を点灯してもよい。
【0038】
請求項3の発明は、緊急通報時に通報者および周囲の明るさを画像取得に適切なレベルにするとともに通常時には夜間の防犯灯としての最低照度を確保するのに好適な構成を規定している。
【0039】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、防犯灯ごとに単独で、通報装置の動作とは無関係に、周囲の照度に対応して、防犯照明を自動的に点灯・消灯制御していた。例えば、フォトスイッチの設定照度により、自動的に防犯灯のみを制御する構成であった。
【0040】
しかしながら、防犯照明の照度は、夜間の街灯としての最低照度を確保するために使用しているため、低照度に対応していないカメラなどの画像取得手段では、照度不足で被写体の画像が取得できないことや、また防犯灯から離れた位置に被写体があった場合も同様なことがあったりした。
【0041】
一方、防犯照明の照度を常時、画像取得手段で十分画像が取得可能な値にするのでは、不要な電力を消費するとともに、近隣の住民から照明が明るすぎて睡眠の妨害になるとの苦情が出る可能性もあった。
【0042】
そうして、請求項3の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明においては、夜間でも通報発生時、防犯照明を増光することが可能になり、通報者の画像や周囲の画像が取得でき、緊急事態の対応にも効果的になる。
【0043】
また、高価な画像取得手段を使用しなくても所要の画像を取得できて適切な対応ができるので、システムコストも軽減できる。
【0044】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0045】
1.通報装置は、緊急通報・通話時に受付装置からの制御により防犯照明手段を増光照明に切替制御する機能を有している。
【0046】
2.緊急通報・通話時に、複数の通報装置の防犯照明手段を同時に増光制御可能な構成されている。これにより、緊急事態時に広範囲の画像取得も可能になり、逃走した犯人などの画像取得の可能性も高くなる。
【0047】
3.制御装置または受付装置の設定操作により、通報装置の通報操作に対応して複数の通報装置の防犯照明手段が同時に増光照明制御されるグループを割り付け設定可能に構成されている。
【0048】
4.防犯照明手段は、調光可能な照明器具からなり、通常照明時の照度および増光照明時の照度を設定可能に構成されている。これにより、防犯照明手段ごとに適正な常時の明るさや緊急時の明るさが設定でき、不要な電力を消費することなく、適正照明を行うことができる。
【0049】
請求項4の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、緊急時の通報操作時に受付装置からの制御により増光照明に切り換えられる通話者照明手段を備えている;ことを特徴としている。
【0050】
なお、「増光照明」とは、請求項3において定義したのと同様である。
【0051】
請求項4の発明は、緊急通報時に通報者の顔周辺の明るさを画像取得に適切なレベルにするとともに通常時には最低照度を確保するのに好適な構成を規定している。
【0052】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、夜間における通報操作に対応して通報者照明を自動的に一定の明るさで行っていた。例えば、フォトスイッチの設定照度により、夜間であることを認識し、通報操作時、通報者照明を点灯制御する構成であった。
【0053】
しかしながら、通報者照明の照度は、至近距離における通報者の顔周辺を照明するだけでの最低照度を確保するために使用しているため、少し離れた位置に被写体がいた場合、照度不足で被写体の画像が取得できないことや、画像が鮮明に取得できないことがあった。
【0054】
一方、通報者照明を、常時離れた位置にいる被写体の画像取得も十分可能な照度にするのでは、不要な電力を消費するとともに、至近距離に被写体がいた場合には、照明が眩しいという不具合もあった。
【0055】
そうして、請求項4の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明によれば、通報発生時、通報者の位置などにより任意に通報者照明を増光することが可能になり、通報者の画像が的確に取得でき、緊急事態の対応に効果的である。
【0056】
また、高価な画像取得手段を使用しなくても所要に対応することができ、システムコストを軽減することが可能になる。
【0057】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0058】
1.緊急通報・通話時には、受付装置からの制御により通報者照明手段を増光照明に切り替える機能を有している。
【0059】
2.通報者照明手段は、調光可能な照明器具からなり、通常照明時の照度および増光照明時の照度を設定可能に構成されている。これにより、被写体の状態により適正な明るさを的確に確保できて、しかも、不要な電力を消費することなく、適正な撮像照明を行うことができる。
【0060】
請求項5の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、制御装置は、通報装置の画像取得手段で取得した画像中の特定領域を通常時にはマスキングするとともに緊急時には受付装置の操作によりマスキングの設定を解除することが可能な機能を有している;ことを特徴としている。
【0061】
画像の通常時にマスキングした領域の部分の画像データは、破棄することができる。なお、画像中の一部領域のマスキングは、オーバーレイ法などの既知の技術を用いて容易にこれを行うことができる。
【0062】
請求項5の発明は、プライバシー保護のため撮像範囲内に禁止領域を設定可能にするのに好適な構成を規定している。
【0063】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、プライバシー保護のため撮像範囲内に禁止領域を設定可能にしているが、一度設定した禁止領域は、制御装置を直接制御して、再設定変更するなど容易に解除、変更することができない構成であった。
【0064】
しかしながら、緊急通報通話時など重大な事態画発生した場合などは、この撮像禁止領域における画像が取得できないため、対応や対処が遅れ、さらに被害が拡大したり、犯罪の早期解決の障害になったりする危険性もあった。
【0065】
そうして、請求項5の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明によれば、緊急通報・通話時に受付装置側の判断で禁止領域を解除することにより、禁止領域の画像を表示および/または記録をスムーズに行うことが可能になるので、プライバシー保護を配慮しながら緊急時の対応や対処の遅れを回避することができる。このため、被害の拡大を防止し、犯罪の早期解決に寄与することができる。
【0066】
本発明の実施に際して、以下の構成を所望により付加することができる。
【0067】
すなわち、受付装置からの撮像禁止領域の解除操作は、暗証番号入力などの特殊な操作を行わなければできないように構成されている。これにより、プライバシー保護にも十分な配慮を行うことができる。
【0068】
請求項6の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、制御装置または通報装置は、通話者の画像取得手段の画質および画像取得速度を切り替え可能な画質および画像取得速度切替機能を有しており;制御装置は、制御装置に対して発報のあった通報装置とその周辺の通報装置をグループ化するグループ化設定機能、その設定の記憶機能およびグループ化した通報装置の通話者の画像取得手段の画質および画像取得速度を設定記憶する画質および画像取得速度の設定を記憶する機能を有している;ことを特徴としている。
【0069】
請求項6の発明は、緊急通報時に、予めグループ化された複数の通報装置において、高画質の画像を取得するのに好適な構成を規定している。
【0070】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、発報時に該当の通報装置だけの画像を取得する構成であった。また、通常時に画像を取得する構成であっても、画像記憶容量の制限から低画質で画像を取得するとともに、画像取得間隔も長くして長時間の画像取得を狙った構成であった。
【0071】
したがって、発報時に取得する画像も、該当する通報装置だけの画像であり、近隣や周囲の画像情報が得られないし、また取得した画像も情報が少ないものになり、そのため緊急事態発生時の情報収集手段としては、情報不足になる危険性があった。
【0072】
上記の危険性を回避するために、発報時などには、全通報装置の画質や画像取得速度を変更して、全ての通報装置の画像を高い画質で、しかも、画像取得速度を早くする構成のシステムが考案された。
【0073】
しかしながら、上記の構成では、発報のたびに全ての通報装置が高い画質と早い画像取得速度で動作しなければならないため、通信には通信速度や容量が高い装置や回線を使用する必要があり、また記憶装置も大容量のもので対応する必要があった。そのため、システムコストが大幅に上昇するなどの不都合があった。
【0074】
そうして、請求項6の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明によれば、監視対象や状況に応じて、適切な画像情報を適切な範囲で取得可能になるので、システムのコストパーフォーマンスの良好な街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0075】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0076】
1.制御装置に記憶するグループ化した通報装置、画像取得手段の画質および画像取得速度は、受付装置における操作によっても設定変更が可能に構成されている。
【0077】
2.画像取得動作の切替は、受付装置からの通信制御によっても可能に構成されている。
【0078】
3.発報のあった通報装置に対するグループ設定可能な通報装置は、発報のあった通報装置および当該通報装置の両隣の通報装置であるように構成されている。
【0079】
4.通報装置の画像取得手段は、通報者の画像を取得する手段および通報装置の周囲の画像を取得する手段を含んで構成されている。
【0080】
5.制御装置は、通報装置による取得画像を記憶する画像記録手段が常時においては制御装置が一括管理する複数の通報装置からの取得画像を記憶するように構成されている。
【0081】
請求項7の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、受付装置からの音声を出力する拡声手段を備えている;ことを特徴としている。
【0082】
請求項7の発明は、近隣・周囲に報知したり、注意を促したりするのに好適な構成を規定している。
【0083】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、通報装置に音声入出力手段を備えているものの、通報者と通報・通話が可能な範囲で音量アップが可能であるだけであり、拡声機能はなかった。
【0084】
そこで、緊急事態の発生時などには、警報ブザーなどの大音量の警報音発生手段を用いて近隣・周囲に報知する構成を採用している
ところが、警報音発生手段の鳴動は、通報者との通報・通話の妨げになる可能性があるため、通報・通話時には停止していなければならないという不都合があった。このため、近隣・周囲に緊急事態の発生を報知する時間は、発報から受付装置との通話開始までの短い間になり、近隣・周囲に報知したり、注意を喚起したりするには、不十分になる危険性があった。
【0085】
また、警報音の鳴動は、通報元における通報装置の警報音発生手段が鳴動する構成であるため、少し距離の離れた場所では、あまり報知の役割をしない場合があった。
【0086】
さらに、警報音発生手段だけでは、緊急事態発生の内容(場所や状況)が分からないので、近隣・周囲の者が事態に対応するには情報不足になる可能性があった。
【0087】
そうして、請求項7の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明によれば、拡声手段により受付装置からの音声が近隣・周辺に伝えることができるので、緊急事態の報知機能を満足できる。
【0088】
また、的確な情報や指示を伝達できるので、システムの信頼性が向上するとともに、犯罪の拡大抑止や早期解決の支援ができるし、通報者との通話に支障を来たす虞も少なくなる。
【0089】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0090】
1.拡声手段からの音声出力は、受付装置により、一つまたは複数の通報装置を選択・制御して行えるように構成されている。
【0091】
2.拡声手段は、通報装置と分離し、併設した街灯やポール上部などに分離して設置できるように構成されている。
【0092】
請求項8の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、音声入出力手段が音声検知手段を備えていて、音声検知手段が所定の音声を検知した際に自動的に緊急通報動作する機能を有している;ことを特徴としている。
【0093】
「所定の音声」とは、所定レベル以上の音声や、所定の言葉など予め定めたものをいう。
【0094】
請求項8の発明は、通報操作できない場合にも通報が行えるようにするのに好適な構成を規定している。
【0095】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、通報装置に備えられた通報ボタンなどの通報操作手段を操作することにより、緊急通報動作が開始するように構成されている。したがって、緊急事態発生時には、通報者が通報装置の場所まできて、通報操作手段を操作する必要があった。このため、被害者が動けなくなるなどした場合には、通報操作ができない可能性があった。
【0096】
また、被害者が幼児・児童など通報操作手段まで手が届かない場合も、上記と同様な可能性があった。
【0097】
そうして、請求項8の発明においては、通報操作できない場合にも通報が上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明によれば、所定レベル以上の大きな音や音声認識により予め設定された言葉などの音声によって、自動的に通報が可能になったので、被害者が動けない状況や拘束された状態でも、緊急対応、対処ができ、システムの信頼性が向上するとともに、利便性が向上する。
【0098】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0099】
1.通報装置の音声入出力手段は、音声認識手段を備え、認識設定された言葉が入力された際に、自動的に緊急通報動作する機能を有して構成されている。
【0100】
請求項9の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、画像取得手段が画像取得を行っているときに監視中であることを示すモニタ中表示手段を備えていることを表示する機能を有している;ことを特徴としている。
【0101】
画像取得手段は、防犯カメラや通報者カメラなどのいずれであってもよいし、複数のカメラであってもよい。また、「モニタ中であることを示す表示」は、文字によるのが好ましく、しかも、画像取得手段の稼動と連動して表示が行われるが好ましい。これにより、犯罪の抑止や被害の拡大防止に対して効果的である。
【0102】
請求項9の発明は、モニタ中であることを表示するのに好適な構成を規定している。
【0103】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、画像取得手段を敢えて強調しないで、単純に設置されただけの構成や、画像取得手段を筐体内部に収納して、画像取得手段があることを判らせない構成であった。したがって、画像取得手段が稼動して画像記録しているか、通常は判らない状態であった。このため、緊急通報システムの目的としての犯罪の抑止、被害の拡大防止に対しての効果が低くなる可能性があった。
【0104】
そうして、請求項9の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明によれば、画像取得手段が稼動中の場合、モニタ中であることを示す表示が行われるので、広く利用者に安心感を与えることや犯罪者などに警戒中であることを知らせることができ、システムの信頼性を向上することができるとともに、犯罪の抑止や被害の拡大防止に貢献することができる。
【0105】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0106】
1.通報装置は、タイマ機能や衝撃センサなどの緊急通報操作手段以外のセンサ手段を備え、センサ入力時に画像取得手段による画像取得動作を開始するとともに、モニタ中であることを表示するように構成されている。
【0107】
2.通報装置は、モニタ中であることの表示を画像取得手段による画像取得動作とは別に、通報装置内に配設されたタイマにより、あるいは制御装置または受付装置から指令により制御できるように構成されている。
【0108】
請求項10の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、衝撃感知センサを備えており;制御装置は、画像取得制御・記録手段が通常画像記録モードと緊急時高精細画像記録モードの切替機能を有し、通報装置から衝撃センサの検知入力があった際には自動的に高精細画像記録モードで記録する;ことを特徴としている。
【0109】
請求項10の発明は、車両の当て逃げなどの通報装置に対する破壊行為を防止するのに好適な構成を規定している。
【0110】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、通常の動画録画モードで画像記録を行う構成であり、状況により画質を飛躍的に向上する機能モードへの切り替え機能がなかったため、伝送された画像データでは鮮明度に欠けたり、夜間の画像などでは画質が悪かったりする場合などがあった。
【0111】
一方、常時高画質の静止画モードで記録すると、画像の鮮明度や画質はよくなるものの、一つの画像データに膨大な容量を必要とするため、記録時間が極端に短くなったり、記憶容量の大きい高価な記録媒体を使用しなければならなかったりするという不都合があった。
【0112】
そうして、請求項10の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明によれば、車両の当て逃げなどの通報装置に対する破壊行為を検出したときに高画質の画像を取得できるので、犯人の追及が容易になり、システムの信頼性が向上する。また、通常も適度な画像で画像記録できるので、利便性が向上するとともに、比較的記録容量の小さい安価な記録媒体でも対応でき、システムコストを低減できる。
【0113】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0114】
1.通常画像記録モードでは、動画記録方式で記録し、高精細画像記録モードでは、静止画像記録方式で記録するように構成されている。
【0115】
2.通常画像記録モードおよび高精細画像記録モードの切替は、受付装置からの遠隔操作によって行えるように構成されている。
【0116】
3.高精細画像記録モードでの記録は、タイマ制御により所定時間後に自動的に通常画像記録モードに復帰するように構成されている。
【0117】
以上、請求項1ないし10の各発明について説明したが、これらの発明は、単独で実施されてもよいし、所望により任意の複数の発明が一緒に実施されてもよい。
【0118】
次に、所望により請求項1ないし10の各発明に対して付加することができるとともに、所望により単独での実施も可能なその他の構成について説明する。
【0119】
A.街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、画像取得手段により取得した画像から撮像領域の照度を検出する照度検出手段を備え、かつ、任意の設定照度で防犯照明手段の点灯・消灯制御を行う機能を有していることを特徴としている。
【0120】
従来のこの種緊急通報システムにおいては、フォトスイッチなどの照度センサを用いて防犯照明手段の点灯・消灯制御を行う構成になっている。このため、防犯照明を通報装置から制御する場合に、フォトスイッチなどの照度センサとの連動が必要になり、システム対応に柔軟性が欠けやすい。
【0121】
これに対して、上記の実施の態様によれば、ソフトウエアにて各種照明制御が可能になり、システムの柔軟性が向上する。
【0122】
なお、上記の構成に加えて防犯照明手段として調光可能な器具を用い、画像により検出した明るさに応じて防犯照明の照度を調光制御できるように構成することができる。A.の構成によりアナログ的な照度検出を行うとともに、これに対応して防犯照明手段のきめ細かい調光制御を行うことにより、省電力にも貢献することができる。
【0123】
B.街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置、制御装置および/または受付装置は、自己の機能動作や回路などを監視し障害を検出する手段と、上記の装置間で相互に装置の障害を監視する手段を備え、障害検出時に障害内容を各装置に通知する機能を有し、受付装置では障害の内容を表示する機能および障害検出時に障害検出音を発生して報知する機能を有していることを特徴としている。
【0124】
従来のこの種緊急通報システムにおいては、通報装置、制御装置および/または受付装置自体の障害を検出しても、相互に監視する機能を有していないため、いずれかの装置で通信の起動が発生したときに、初めて通信先に障害または異常が発生していたことを検知していた。
【0125】
また、受付装置においては、障害検出時、障害選出音が鳴動することで、異常や障害の発生を即座に知ることができ、迅速な対応が可能になるが、障害検出受付後は、報知音を停止制御する操作を行う必要があった。そこで、障害検出受付操作で、自動的に障害検出音を停止する構成が考案された。
【0126】
しかしながら、障害検出音の発生装置の故障や、制御インターフェイス部の不具合が発生した際には、障害着信音を停止することができないので、緊急通報時に支障がでる危険性があった。
【0127】
これに対して、上記の実施の態様によれば、常時、相互に監視し、障害発生時には、障害検出音や表示にて、直ちに障害内容を知ることができ、システムの信頼性が向上する。
【0128】
また、受付装置の障害発生音を強制停止可能な構成になっているので、装置やインターフェイス部の障害により障害検出音が鳴動し続け、緊急通報・通話に支障を来たすことがなく、システムの信頼性が向上する。
【0129】
C.街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、受付装置からの制御にて照明手段や音声入出力手段を調整可能にし、制御内容を通報装置に備えた画像取得手段や音声入出力手段を用いて確認する機能を有していることを特徴としている。
【0130】
従来のこの種緊急通報システムにおいては、通報装置や制御装置の故障診断は、各装置内で監視し、各装置が制御入力した時点までの内容を監視し、診断情報として通知する構成であった。このため、照明が最終的に点灯したかや音声呼出音などが最終的に出力されたかまでは判断できなかった。
【0131】
また、受付装置からの遠隔制御などで、最終段出力を確認するには、通報装置の設置場所に人がいて、実際に確認する方法が必要であり、人手を要する不都合亜があった。
これに対して、上記の実施の態様によれば、照明の点灯状態を画像取得手段出確認でき、また音声出力や呼出音の鳴動などは、マン−マシンインターフェイスの動作診断確認が確実に行えるので、システムの信頼性が向上するとともに、遠隔操作による確認制御でも人手がかからないため、利便性が向上する。
【0132】
D.街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、受付装置は、通報のあった場所を示す地図図面を具備し、地図は、管理地域全体を示す広域表示と、発報のあった通報装置付近の拡大表示とを行うことができることを特徴としている。
【0133】
従来のこの種緊急通報システムにおいては、受付装置に備えた管理地域の地図は、通報装置の設置場所全体を一括表示する方法か、または各通報装置の近隣の地域だけを表示する方法が採用されていた。地域の全体を表示する地図においては、管理地域や各通報装置間の距離が大きい場合には、地図の目印となる目標対象が小さくなりすぎたりして、通報装置付近の土地感が判りにくいという不具合があった。
【0134】
一方、通報装置付近の拡大地図だけを表示した場合、一つの通報装置からの通報時には土地感が判りやすいという利便性があるが、通話中に重複して発報があった場合や、通報装置の故障が発生した場合など、どの通報装置からの通報なのかが容易に判断できないなどの不具合があった。また、通報装置付近の地図だけでは、全体を俯瞰し、通報に対する次の判断を行うには不向きなものであった。
【0135】
これに対して、上記の実施の態様によれば、通常時は、管理地域全体を表示しているので、複数の通報装置が停電や故障などで使用不可になったとしても、一目で全体の状態が把握できるとともに、通報による通話中でも、通話中の通報装置付近の地図表示と同時に、管理地域全体の地図を表示しているので、他方で新たな通報が発生しても、直ぐにその地域情報が全体地図上で判別でき、また故障も同様であるため利便性が向上する。
【0136】
なお、上記の構成に加えて通常時は管理地域全体を示す地図を表示し、発報のあった際に当該発報の通報装置付近の地域を拡大表示した地図を一緒に表示するように構成することができる。
【0137】
また、通常時は、管理地域全体を示す地図を表示し、発報のあった際に当該発報の通報装置付近の地域を拡大表示するとともに、管理地図全体を示す地図を縮小して1つの画面内において同時に表示するように構成することができる。
【0138】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0139】
図1ないし図6は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第1の実施の形態を示し、図1は各発明に対して共通の手段を示す全体のシステムブロック図、図2は通報装置のブロック図、図3は受付装置において通報の着信を検出したときに警報音発生手段が自動的に停止する機能を実行するための警報音停止回路のブロック図、図4は警報音発生手段の警報音停止動作を示すフローチャート、図5は着信音強制停止回路のブロック図、図6は警報音強制停止動作を示すフローチャートである。
【0140】
本実施の形態は、請求項1の発明に対応している。まず、請求項1ないし10の各発明に対して共通の構成である図1について説明する。すなわち、街頭緊急通報システムは、複数の通報装置1、共通の制御装置30および受付装置50からなる。なお、Nは通信ネットワークである。
【0141】
<通報装置1について> 通報装置1は、赤色灯、街灯およびブザー2、通報ボタン3、通報カメラ4、防犯カメラ5、マイク、スピーカ6、照明装置7、操作部照明8、使用不可表示9および制御装置間通信部10を備えている。なお、赤色灯、街灯およびブザー2の街灯は、防犯照明手段である。また、ブザーは、警報音発生手段である。通報カメラ4は、通話者の画像取得手段である。マイク、スピーカ6は、音声入出力手段である。照明装置7は、通話者照明手段である。
【0142】
<制御装置30について> 制御装置30は、制御部31、音声切替部32、映像切換、記録部33、音声映像伝送部34および回線インターフェイス部35を備えている。制御部31は、複数の通報装置1の制御装置間通信部10との間で通信を司る。音声切替部32は、複数の通報装置1のマイク、スピーカ6の音声を切り替える。映像切換、記録部33は、複数の通報装置1の通報カメラ4から送信される画像を記録するとともに、通報時にその通報装置の画像を受付装置50に送信するために切り換える。また、画像を記録するための適当な記録媒体を備えている。音声映像伝送部34は、通報(発報)のあった通報装置1の画像および音声を受付装置50に向けて伝送し、かつ、受付装置50からの音声を受信する。回線インターフェイス部35は、制御装置30と通信ネットワークNとの間に介在する。
【0143】
<受付装置50について> 受付装置50は、回線インターフェイス部51、音声映像伝送部52および制御コンソール53を備えている。そして、制御コンソール53は、映像音声記録部53a、音声通話部53bおよび可視、可聴表示部53cを含んでいる。回線インターフェイス部51は、受付装置50と通信ネットワークNとの間に介在する。音声映像伝送部52は、受付装置50からの音性を制御装置30に向けて送信し、制御装置30から受信した画像および音声を受信する。制御コンソール53は、映像音声記録部53aが音声および画像を記録し、音声通話部53bが通報者に向けて音声通話をし、可視、可聴表示部53cが音声を可聴にし、画像を表示する。
【0144】
次に、図2を参照して、通報装置1を説明する。赤色灯、街灯およびブザー2は、赤色灯が2a、ブザーが2cであり、街灯は図示を省略している。マイク、スピーカ6は、マイクが6a、スピーカが6bである。制御装置間通信部10は、インターフェイス部10aを主体として構成されている。なお、インターフェイス部10aは、インターフェイスカードからなる。図1に示されていない構成要素として、デフロストガラス11、ファン12、ヒーター13および電源14を備えている。
【0145】
<警報音停止回路20について> 図3および図4を参照して、受付装置50において通報の着信を検出したときに、警報音発生手段を自動的に停止する機能について説明する。すなわち、警報音停止回路20は、上記の機能を担当する回路であって、図3に示すように、ブザー2cの駆動回路中にブザー制御リレー接点21およびタイマ接点22が直列に挿入して構成されている。ブザー制御リレー接点21は、ブザー制御リレー21aにより付勢されるノーマルオープン接点である。ブザー制御リレー21aは、制御部23を経由して制御装置と伝送を行う。タイマ接点22は、タイマ22aにより付勢される。
【0146】
そうして、図4に示すように、通報ボタンの押下を検出すると、ブザー制御リレー21aが動作するので、ブザー制御リレー接点21はオンし、ブザー2cは、鳴動を開始する。なお、このときタイマ接点22は、オンしている。次に、受付装置50において通報の着信を受け付けたときに、通信ネットワークN、制御回路30および制御部23を介してブザー制御リレー21aが消勢される。そのため、ブザー制御リレー接点21は、オフするので、ブザー2cは、鳴動を停止する。ところが、通信ネットワークNの障害発生などにより、ブザー制御リレー21aがオン状態のままであっても、所定時間が経過すると、タイマ22aがタイムアップして、タイマ接点22がオフするので、ブザー2cは、鳴動が停止する。
【0147】
<着信音強制停止回路25について> 図5および図6を参照して、受付装置50における着信音の鳴動停止制御が可能な機能について説明する。すなわち、着信音強制停止回路25は、上記の機能を担当する回路であって、図5に示すように、全体として図3の回路構成に類似しているが、タイマ接点22に代えて強制断スイッチ28を挿入している。また、着信ブザー53a1の駆動回路中に着信ブザー制御リレー接点26および強制断スイッチ28が直列に挿入して構成されている。着信ブザー制御リレー接点26は、着信ブザー制御リレー26aにより付勢されるノーマルオープン接点である。着信ブザー制御リレー26aは、制御部27を経由して制御装置と伝送を行う。なお、符号51aは、図1のインターフェイス部51の主体をなすインターフェイスカードである。
【0148】
そうして、図6に示すように、通報の着信を検出すると、着信ブザー制御リレー26aが動作するので、着信ブザー制御リレー接点26はオンし、着信ブザー53a1は、鳴動を開始する。なお、このとき強制断スイッチ28は、オンしている。次に、受付装置50において通報の着信を受け付けたときに、制御部27を介して着信ブザー制御リレー26aが消勢される。そのため、着信ブザー制御リレー接点26は、オフするので、着信ブザー53a1は、鳴動を停止する。ところが、通信ネットワークNの障害発生などにより、通報の受け付けが行われないときには、着信ブザー制御リレー26aが付勢され続けて、着信ブザー制御リレー接点26は、オンされたままとなって、着信ブザー53a1がなり続けるので、強制断スイッチ28をオフすると、着信ブザー53a1は、鳴動を停止する。
【0149】
以下、本発明のその他の実施の形態について説明する。なお、図中、図1ないし図6と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0150】
図7は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第2の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャートである。本実施の形態は、請求項2の発明に対応している。
【0151】
すなわち、通報ボタンの押下を検出すると、ブザー鳴動の対象通報装置の割付が検索され、検索された割付対象の通報装置の状態が取得され、割付対象が保留中か通話中でなければ、ブザー鳴動のための制御が行われる。割付対象が保留中か通話中であれば、保留中か通話中の割付対象をブザー鳴動制御の対象から除外する。その結果、ブザー鳴動の対象通報装置が選定されてブザー鳴動が実行される。
【0152】
図8ないし図10は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第3の実施の形態を示し、図8は防犯照明増光回路のブロック図、図9は通報装置における増光照明起動のフローチャート、図10は増光照明終了のフローチャートである。本実施の形態は、請求項3の発明に対応している。
【0153】
すなわち、図8において、街灯2bすなわち防犯照明手段は、通常用ランプ2b1および増光用ランプ2b2を備えている。通常用ランプ2b1は通常照明用リレーk1により、増光用ランプ2b2は増光用リレーk2により、それぞれ点滅が制御される。なお、符号PSはフォトスイッチである。
【0154】
そうして、図9に示すように、通報装置の処理において、自動点滅器PSの点滅状態をチェックしてオンしていれば、通常照明の点灯を制御する。次に、通報操作の有無をチェックし、操作を確認したら、街灯2bの通常ランプ2b1に加えて増光ランプ2b2を点灯する。これにより、増光点灯が実行される。
【0155】
次に、図10に示すように、同じく通報装置の処理において、自動点滅器PSの点滅状態をチェックしてオンしていれば、通常照明の点灯制御を維持する。次に、通報操作終了の有無をチェックし、操作終了を確認したら、街灯2bの増光ランプ2b2を消灯する。これにより、増光点灯終了が実行される。
【0156】
図11は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第4の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャートである。本実施の形態は、請求項4の発明に対応している。
【0157】
すなわち、図において、照明装置7すなわち通報者照明手段は、直列接続した通常用発光ダイオード7aおよび増光用発光ダイオード7bを備えている。照明装置7は通常照明用リレーk3により、増光用発光ダイオード7bは増光用リレーk4により、それぞれ点滅が制御される。なお、符号c1は制御部である。
【0158】
なお、図9および図10に示す動作のフローチャートと類似しているので、省略する。
【0159】
図12は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第5の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャートである。本実施の形態は、請求項5の発明に対応している。
【0160】
すなわち、防犯カメラ5および/または通報カメラ4すなわち画像取得手段が取得した画像中、マスキング対象の領域を選択し、暗証番号を確認してから、マスキング対象の領域の設定または解除の有効制御を行い、画像取得が終了したら、設定または解除の無効制御を行うことにより、プライバシー保護の必要な画面領域をマスキングしたり、それを解除したりする。
【0161】
図13は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第6の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャートである。本実施の形態は、請求項6の発明に対応している。
【0162】
すなわち、通報ボタンの押下を検出したら、発報のあった通報装置とその周辺の通報装置の取得画像を画質および画像取得速度を切り替えるべく、割付対象のカメラを検索し、割付対象カメラの設定すべき内容を取得する。次に、割付設定内容にしたがった画像取得切替制御を行い、その切替制御の終了を確認後に切り替えられた画質および画像取得速度で画像を取得し、記録する。通常の画質および画像取得速度に戻す際には、画像取得・記録終了操作を確認してから、それを実行し、全対象カメラの復帰終了を確認して処理を終了する。
【0163】
図14および図15は、である。本実施の形態は、請求項7の発明に対応している。
【0164】
すなわち、図14において、LSは拡声器、15は通話音声制御部、16はブザー音発生制御部、SWは切換スイッチである。拡声器LSは、近隣・周囲に対する拡声手段であり、受付装置からの操作により作動して音声または警報ブザー音を拡声する。通話音声制御部15は、通報者の音性を制御して、音声信号線に送出する。ブザー音発生制御部16は、警報ブザー音の発生を制御する。切換スイッチSWは、制御部23を経由して受付装置から操作されて、警報ブザー音と通話者音声とを切り換える。
【0165】
そうして、図15に示すように、通報ボタン押下を検出したら、拡声器LSから警報ブザー音が鳴動する。次に、受付装置における着信操作があると、制御部23により切換スイッチSWが切り換えられて、拡声器LSからの警報ブザー音が停止するとともに、受付装置と通報者との間の通報・通話が行なわれる。この段階において、受付装置側の判断で通話者音声拡声器出力操作が行われると、通話音声が拡声器から出力される。この場合の通話音声は、主として受付装置の通話者からの音性である。
【0166】
図16および図17は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第8の実施の形態を示し、図16は緊急自動通報動作回路のブロック図、図17は緊急自動通報動作のフローチャートである。本実施の形態は、請求項8の発明に対応している。なお、図14と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0167】
すなわち、図16において、マイク6aで集音された音声が通話音声制御部15を通過すると、その出力が音声認識識別部17に入力して音声認識を行なうとともに、音声の中から所定の言葉を識別し、制御部23、制御装置および通信ネットワークを経由して受付装置に自動通報を行う。
【0168】
そうして、図17に示すように、マイク音声監視処理を行い、予め設定された音声入力が識別された場合には、通報動作の起動処理を行い、音声認識識別部17をリセットする。
【0169】
図18および図19は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第9の実施の形態を示し、図16はモニタ中表示回路のブロック図、図17はモニタ中表示動作のフローチャートである。本実施の形態は、請求項9の発明に対応している。
【0170】
すなわち、図18において、通報装置1は、防犯カメラ5、モニタ中表示灯18、衝撃センサ19、制御部23およびタイマ制御部T2を備えている。モニタ中表示灯18は、防犯カメラ5が画像取得中点灯してモニタ中であることを表示する。衝撃センサ19は、モニタ中表示の一例としての対象とされる手段であり、通報装置1に衝撃が加えられたときに、これを検知して、検知出力を制御部23に送出する。タイマ制御部T2は、通報装置1に衝撃が加えられたときから所定時間の間タイマ動作を行い、モニタ中表示の時間を決定するとともに、制御部23を制御して通報時間を決定する。
【0171】
制御装置30は、制御部31、映像切換、記録部33、回線インターフェイス部35に加えて、画質レベル設定部36および時刻タイマ制御部37を備えている。画質レベル設定部36は、通常の画質および画像取得速度と、高精細画質とを切り替える。時刻タイマ制御部37は、時刻を計時する。
【0172】
そうして、図19に示すように、衝撃センサ19に入力があると、防犯カメラ5が高画質および高画像取得速度で画像取得を開始し、モニタ中表示灯18が点灯してモニタ中であることを表示する。また、これと同時にタイマ制御部T2がタイマ動作をスタートする。その結果、制御装置30では、映像切換、記録部33が取得した画像を記録、録画する。タイマ制御部T2がタイムアップすると、画像取得が終了し、モニタ中表示灯18が消灯する。
【0173】
図20および図21は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第10の実施の形態を示し、図20は緊急自動通報動作回路のブロック図、図21は緊急自動通報動作のフローチャートである。本実施の形態は、請求項9の発明に対応している。なお、図18と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0174】
すなわち、図20において、通報装置1は、図18におけるのと同様な構成であるが、複数の通報装置1が同様な動作をするように割り付けられる。
【0175】
制御装置30は、図18におけるのと同様な構成である。
【0176】
そうして、図19に示すように、衝撃センサ19に入力があると、通報装置1は、制御装置30へ衝撃センサ19の感知信号を伝送する。制御装置30においては、衝撃センサ19の感知信号を受信すると、対象通報装置1の画質レベルと他の通報装置の割付を検索する。そして、割付対象の通報装置の画質取得レベルを高精細モードに切り替え、図示しない記録時間タイマがタイマ動作を開始して、高精細モードで録画が行われる。次に、記録時間タイマがタイムアップすると、割付対象カメラの画質取得レベルを元の状態に切り替える処理が行われる。
【0177】
図22は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第11の実施の形態を示す回路ブロック図である。本実施の形態は、請求項1ないし10の各発明の実施に際して所望により付加することができる実施の態様Aに対応する。なお、図において、図8と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0178】
すなわち、図において、Dは画像データの分配器、LDは照度検出部、CCは制御部、DI/Fは調光インターフェイス部、2b3は調光安定器である。
【0179】
画像データの分配器Dは、通報カメラ4すなわち通報者画像取得手段の取得画像の画像データを映像信号出力するためのインターフェイス部10aと、照度検出部LDとに分配する。照度検出部LDは、通報カメラ4の取得画像に基づいて照度を検出する。制御部CCは、照度検出部LDで検出された照度データと基準値との差に基づいて制御信号を調光インターフェイス部DI/Fを介して調光安定器2b3へ出力する。調光安定器2b3は、街灯2bを調光点灯して、通報者が街灯2bにより所定の照度になるように照明されるように制御する。
【0180】
図23および図24は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第12の実施の形態を示し、図23は通報動作時の動作フローチャート、図24は受付装置から通報装置を接続制御している際の動作フローチャートである。本実施の形態は、同様に請求項1ないし10の各発明の実施に際して所望により付加することができる実施の態様Dに対応する。
【0181】
本実施の態様は、受付装置における地図情報の表示に関するものである。すなわち、通報動作時には、図23に示すように、最初管理地域全体の地図画面を表示する。通報装置からの通報の着信を検出すると、通報場所の拡大表示へ切り替える。この際の全体表示画面は、拡大表示地図画面の一部に縮小して表示する。そうして、通報通話が終了すると、最初の全体地図表示に戻る。
【0182】
次に、図24に示すように、受付装置から通報装置を接続制御している際には、通報制御中の通報装置を設置している場所の拡大表示を行うに先立ち、まず全体地図上で通報装置を選択する。選択した通報場所の拡大表示に切り替えるとともに、制御対象も切り替える。そうして、受付装置からの制御が終了すると、画面全体を全体地図に戻す。
【0183】
【発明の効果】
請求項1ないし10の各発明によれば、現実に生じる種々の状況に適切に対応することができるように改良されて、その効用を高めた街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0184】
請求項1の発明によれば、加えて肝心の通報者と受付装置側との通話を行って緊急通報の実効を確保するとともに近隣への騒音として多大な迷惑をかけることがなくなるとともに、通報装置に警報音の強制的な停止手段を配設することにより、通報装置、制御装置または受付装置やインターフェイス部の障害により警報音が鳴動し続けることがなく、システムの信頼性が向上する街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0185】
請求項2の発明によれば、加えて、近隣に民家がない場所や住民が不在時でも、所定の地域や場所の者に緊急の発生を報知でき、迅速な対応が可能になり、安心への信頼性が向上する街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0186】
請求項3の発明によれば、加えて、夜間でも通報発生時、防犯照明を増光することが可能になり、通報者の画像や周囲の画像が取得でき、緊急事態の対応にも効果的になるとともに、高価な画像取得手段を使用しなくても所要の画像を取得できて適切な対応ができるので、システムコストも軽減できる街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0187】
請求項4の発明によれば、加えて、通報発生時、通報者の位置などにより任意に通報者照明を増光することが可能になり、通報者の画像が的確に取得でき、緊急事態の対応に効果的であるとともに、高価な画像取得手段を使用しなくても所要に対応することができ、システムコストを軽減することが可能になる街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0188】
請求項5の発明によれば、加えて、緊急通報・通話時に受付装置側の判断で禁止領域を解除することにより、禁止領域の画像を表示および/または記録をスムーズに行うことが可能になるので、プライバシー保護を配慮しながら緊急時の対応や対処の遅れを回避することができるため、被害の拡大を防止し、犯罪の早期解決に寄与する街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0189】
請求項6の発明によれば、加えて、監視対象や状況に応じて、適切な画像情報を適切な範囲で取得可能になるので、システムのコストパーフォーマンスの良好な街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0190】
請求項7の発明によれば、加えて、拡声手段により受付装置からの音声が近隣・周辺に伝えることができるので、緊急事態の報知機能を満足でき、また的確な情報や指示を伝達できるので、システムの信頼性が向上するとともに、犯罪の拡大抑止や早期解決の支援ができるし、通報者との通話に支障を来たす虞も少なくなる街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0191】
請求項8の発明によれば、加えて、所定レベル以上の大きな音や音声認識により予め設定された言葉などの音声によって、自動的に通報が可能になったので、被害者が動けない状況や拘束された状態でも、緊急対応、対処ができ、システムの信頼性が向上するとともに、利便性が向上する街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0192】
請求項9の発明によれば、加えて、画像取得手段が稼動中の場合、モニタ中であることを示す表示が行われるので、広く利用者に安心感を与えることや犯罪者などに警戒中であることを知らせることができ、システムの信頼性を向上することができるとともに、犯罪の抑止や被害の拡大防止に貢献することができる街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0193】
請求項10の発明によれば、加えて、車両の当て逃げなどの通報装置に対する破壊行為を検出したときに高画質の画像を取得できるので、犯人の追及が容易になり、システムの信頼性が向上する。また、通常も適度な画像で画像記録できるので、利便性が向上するとともに、比較的記録容量の小さい安価な記録媒体でも対応でき、システムコストを低減できる街頭緊急通報システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の街頭緊急通報システムにおける第1の実施の形態を示す全体のシステムブロック図、図5は着信音強制停止回路のブロック図
【図2】同じく通報装置のブロック図
【図3】同じく受付装置において通報の着信を検出したときに警報音発生手段が自動的に停止する機能を実行するための警報音停止回路のブロック図
【図4】同じく警報音発生手段の警報音停止動作を示すフローチャート
【図5】同じく着信音強制停止回路のブロック図
【図6】同じく警報音強制停止動作を示すフローチャート
【図7】本発明の街頭緊急通報システムにおける第2の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャート
【図8】本発明の街頭緊急通報システムにおける第3の実施の形態を示す防犯照明増光回路のブロック図
【図9】同じく通報装置における増光照明起動のフローチャート
【図10】同じく増光照明終了のフローチャート
【図11】本発明の街頭緊急通報システムにおける第4の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャート
【図12】本発明の街頭緊急通報システムにおける第5の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャート
【図13】本発明の街頭緊急通報システムにおける第6の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャート
【図14】本発明の街頭緊急通報システムにおける第7の実施の形態を示し、図14は音声拡声回路のブロック図、図15は通報装置における音声拡声動作のフローチャート
【図15】同じく通報装置における音声拡声動作のフローチャート
【図16】本発明の街頭緊急通報システムにおける第8の実施の形態を示し、図16は緊急自動通報動作回路のブロック図
【図17】同じく緊急自動通報動作のフローチャート
【図18】本発明の街頭緊急通報システムにおける第9の実施の形態を示すモニタ中表示回路のブロック図
【図19】同じくモニタ中表示動作のフローチャート
【図20】本発明の街頭緊急通報システムにおける第10の実施の形態を示す緊急自動通報動作回路のブロック図
【図21】同じく緊急自動通報動作のフローチャート
【図22】本発明の街頭緊急通報システムにおける第11の実施の形態を示す回路ブロック図
【図23】本発明の街頭緊急通報システムにおける第12の実施の形態を示す通報動作時の動作フローチャート
【図24】同じく受付装置から通報装置を接続制御している際の動作フローチャート
【符号の説明】
1…通報装置、30…制御装置、50…受付装置、N…通信ネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、緊急通報システムの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、照明灯と、緊急呼出スイッチと、監視カメラを含む緊急警報機器とを少なくとも備えた、複数の防犯灯ポールと、防犯監視サーバとをネットワークに接続して構成されており、防犯灯ポールのそれぞれに設けた監視カメラは、所定の間隔で撮影した複数コマの監視画像を、所定の時間間隔で上書き可能に蓄積しており、その防犯灯ポールの緊急呼出スイッチが操作されたときには、監視画像の蓄積を停止して、蓄積している監視画像を上記防犯監視サーバに送信する防犯灯ポールを用いたネットワーク型緊急通報システムは、既に知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、上記防犯灯ポールのいずれかの緊急呼出スイッチが操作されたときには、その防犯灯ポールに近隣する監視カメラを、緊急呼出スイッチが操作された防犯灯ポール側に振り向けるようにしている防犯灯ポールを用いたネットワーク型緊急通報システムも、既に知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
さらに、本発明者らは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と、複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と、通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置とを具備した街頭緊急通報システムを開発した。
【0005】
この街頭緊急通報システムによれば、複数の通報装置を制御装置において一括管理し、制御装置を介して通報装置と受付装置との通信を行うので、構成が簡単になるとともに機能を充実させることができるという利点がある。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−298260号公報
【特許文献2】
特開2002−298261号公報
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の緊急通報システムは、実際に供用してみると、現実に生じる種々の状況に必ずしも適切に対応することができないことがあった。
【0007】
本発明は、現実に生じる種々の状況に適切に対応することができるように改良されて、その効用を高めた街頭緊急通報システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を達成するための手段】
請求項1の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、その警報音発生手段が自動的に停止する機能および受付装置からの通信により警報音の鳴動停止制御が可能な機能の少なくともいずれか一方を有している;ことを特徴としている。
【0009】
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
【0010】
請求項1の発明は、通報装置における警報音の鳴動を適切に制御するのに好適な構成を規定している。
【0011】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいて、通報装置の警報音は、受付装置が着信受付したことを検出した制御装置により、または受付装置からの通信により、通報装置内の主制御部が、その鳴動を停止制御するように構成されていた。
【0012】
しかしながら、上記のような構成では、通信ネットワークの障害や通信の不具合が発生した際には、通信が正常に行われないために、警報音の停止制御ができなくなり、肝心の通報者と受付装置側との通話に支障を来たす危険性があった。また、通報装置の主制御部や制御装置の主制御部、または受付装置自体に障害が発生した場合にも、鳴動が継続するため、警報音の停止制御ができないで通話に支障が発生するだけでなく、近隣への騒音として多大な迷惑をかけることになる危険性があった。
【0013】
請求項1の発明において、通報装置は、その警報音発生手段を自動的に停止する機能と、受付装置からの通信により警報音の鳴動停止制御が可能な機能との両方を有するか、いずれか一方を有する。前者は、通報後所定時間経過後に自動的に警報音発生手段の作動を停止させるものである。例えば、タイマ手段によって通報操作後の所定時間経過後に作動を停止させる。後者は、受付装置からの手動操作によるリモートコントロールで警報音発生手段の作動を停止させるものである。
【0014】
そうして、請求項1の発明においては、上記のように構成されているので、上述した従来の問題が解消され、肝心の通報者と受付装置側との通話を行って緊急通報の実効を確保するとともに近隣への騒音として多大な迷惑をかけることがなくなる。
【0015】
また、通報装置に警報音の強制的な停止手段を配設することにより、通報装置、制御装置または受付装置やインターフェイス部の障害により警報音が鳴動し続けることがなく、システムの信頼性が向上する。
【0016】
本発明の実施に際して、以下の構成を付加するか、あるいは代替することができる。
【0017】
1.受付装置を、そこで着信を検出したときに警報音の鳴動が自動的に停止するように構成している。この構成は、警報音発生手段が自動的に停止する機能に代替してもよいし、付加してもよい。
【0018】
2.受付装置は、その操作で通報の着信を検出したときに着信音の鳴動を自動的に停止するように構成されている。
【0019】
従来の緊急通報システムは、受付装置において、着信時に着信音が鳴動することで緊急通報の発生を即座に知ることができ、迅速な対応が可能になるが、着信受付後は通話のため着信の停止制御を操作する必要があった。そこで、着信受付操作で、自動的に着信音の停止と通話開始を制御する構成の装置が考案された。しかしながら、このような構成においても、着信音の発生手段の故障や制御インターフェイス部の不具合が発生した際には、着信音を停止する手段がなく、緊急通話に支障が生じる危険性があった。
【0020】
これに対して、本項の構成によれば、上記の問題を解消することができる。
【0021】
3.受付装置は、その動作状態とは無関係に独立して強制的に、鳴動音を停止するスイッチ機構を備えて構成されている。本項の構成によっても、上記2.において説明した従来の問題を解消することができる。
【0022】
4.制御装置は、通報装置の画像取得手段で取得した画像データをディジタル化する手段と、画像データを画像圧縮する手段と、ネットワークを介して圧縮した画像データを伝送する手段とを備えている。
【0023】
5.受付装置は、ネットワークを介して送信されてきた画像データを受信する手段と、画像データを伸長する手段と、画像を表示するモニタ装置とを備えている。
【0024】
請求項2の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、複数の通報装置は、その警報音発生手段が警報音を同時に発生可能なように構成されている;ことを特徴としている。
【0025】
複数の通報装置における警報音の同時発生に対する指令制御は、複数の通報装置を一括管理する制御装置および発報のあった通報装置のいずれかにおいて行うように構成することができる。
【0026】
請求項2の発明は、一の通報装置における通報と同時に近隣の通報装置においても一斉に警報音を鳴動させて、緊急事態の発生を近隣住民に伝えるのに好適な構成を規定している。
【0027】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、発報元の通報装置に備えられた警報音発生手段だけが鳴動を発するように構成されていた。このため、通報操作元の付近に対して緊急事態の発生を報知可能であったが、付近に民家がない場合や住民、管理者などがいない場合などは、緊急事態の発生が伝わらない危険性があった。
【0028】
そうして、請求項2の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、近隣に民家がない場所や住民が不在時でも、所定の地域や場所の者に緊急の発生を報知でき、迅速な対応が可能になり、安心への信頼性が向上する。
【0029】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0030】
1.警報音一斉鳴動のための近隣の通報装置に対するグループ割り付けを、制御装置おいて設定可能に構成されている。
【0031】
2.警報音一斉鳴動のための近隣の通報装置に対するグループ割り付けを、それぞれの通報装置において設定可能に構成されている。
【0032】
3.警報音一斉鳴動のための近隣の通報装置に対するグループ割り付けを、受付装置において設定可能に構成されている。
【0033】
4.警報音一斉鳴動のための近隣の通報装置に対するグループ割り付けの設定変更の内容を、制御装置において記憶できるように構成されている。
【0034】
以上の1〜4項により、設定変更作業の効率や利便性が向上する。
【0035】
5.特定の通報装置において、通報操作時、緊急通報・通話中や通話保留中においては、警報音を鳴動させないように構成されている。これにより、通報・通話が阻害されるのを防止でき、安心への信頼性が向上する。
【0036】
請求項3の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、緊急時の通報操作時に自動的に増光照明に切り換えられる防犯照明手段を備えている;ことを特徴としている。
【0037】
なお、「増光照明」とは、通常時より明るい照明をいい、例えば通常時に点灯する光源に対する入力を増加して増光してもよいし、通常時の光源に加えて増光用の光源を点灯してもよい。
【0038】
請求項3の発明は、緊急通報時に通報者および周囲の明るさを画像取得に適切なレベルにするとともに通常時には夜間の防犯灯としての最低照度を確保するのに好適な構成を規定している。
【0039】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、防犯灯ごとに単独で、通報装置の動作とは無関係に、周囲の照度に対応して、防犯照明を自動的に点灯・消灯制御していた。例えば、フォトスイッチの設定照度により、自動的に防犯灯のみを制御する構成であった。
【0040】
しかしながら、防犯照明の照度は、夜間の街灯としての最低照度を確保するために使用しているため、低照度に対応していないカメラなどの画像取得手段では、照度不足で被写体の画像が取得できないことや、また防犯灯から離れた位置に被写体があった場合も同様なことがあったりした。
【0041】
一方、防犯照明の照度を常時、画像取得手段で十分画像が取得可能な値にするのでは、不要な電力を消費するとともに、近隣の住民から照明が明るすぎて睡眠の妨害になるとの苦情が出る可能性もあった。
【0042】
そうして、請求項3の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明においては、夜間でも通報発生時、防犯照明を増光することが可能になり、通報者の画像や周囲の画像が取得でき、緊急事態の対応にも効果的になる。
【0043】
また、高価な画像取得手段を使用しなくても所要の画像を取得できて適切な対応ができるので、システムコストも軽減できる。
【0044】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0045】
1.通報装置は、緊急通報・通話時に受付装置からの制御により防犯照明手段を増光照明に切替制御する機能を有している。
【0046】
2.緊急通報・通話時に、複数の通報装置の防犯照明手段を同時に増光制御可能な構成されている。これにより、緊急事態時に広範囲の画像取得も可能になり、逃走した犯人などの画像取得の可能性も高くなる。
【0047】
3.制御装置または受付装置の設定操作により、通報装置の通報操作に対応して複数の通報装置の防犯照明手段が同時に増光照明制御されるグループを割り付け設定可能に構成されている。
【0048】
4.防犯照明手段は、調光可能な照明器具からなり、通常照明時の照度および増光照明時の照度を設定可能に構成されている。これにより、防犯照明手段ごとに適正な常時の明るさや緊急時の明るさが設定でき、不要な電力を消費することなく、適正照明を行うことができる。
【0049】
請求項4の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、緊急時の通報操作時に受付装置からの制御により増光照明に切り換えられる通話者照明手段を備えている;ことを特徴としている。
【0050】
なお、「増光照明」とは、請求項3において定義したのと同様である。
【0051】
請求項4の発明は、緊急通報時に通報者の顔周辺の明るさを画像取得に適切なレベルにするとともに通常時には最低照度を確保するのに好適な構成を規定している。
【0052】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、夜間における通報操作に対応して通報者照明を自動的に一定の明るさで行っていた。例えば、フォトスイッチの設定照度により、夜間であることを認識し、通報操作時、通報者照明を点灯制御する構成であった。
【0053】
しかしながら、通報者照明の照度は、至近距離における通報者の顔周辺を照明するだけでの最低照度を確保するために使用しているため、少し離れた位置に被写体がいた場合、照度不足で被写体の画像が取得できないことや、画像が鮮明に取得できないことがあった。
【0054】
一方、通報者照明を、常時離れた位置にいる被写体の画像取得も十分可能な照度にするのでは、不要な電力を消費するとともに、至近距離に被写体がいた場合には、照明が眩しいという不具合もあった。
【0055】
そうして、請求項4の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明によれば、通報発生時、通報者の位置などにより任意に通報者照明を増光することが可能になり、通報者の画像が的確に取得でき、緊急事態の対応に効果的である。
【0056】
また、高価な画像取得手段を使用しなくても所要に対応することができ、システムコストを軽減することが可能になる。
【0057】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0058】
1.緊急通報・通話時には、受付装置からの制御により通報者照明手段を増光照明に切り替える機能を有している。
【0059】
2.通報者照明手段は、調光可能な照明器具からなり、通常照明時の照度および増光照明時の照度を設定可能に構成されている。これにより、被写体の状態により適正な明るさを的確に確保できて、しかも、不要な電力を消費することなく、適正な撮像照明を行うことができる。
【0060】
請求項5の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、制御装置は、通報装置の画像取得手段で取得した画像中の特定領域を通常時にはマスキングするとともに緊急時には受付装置の操作によりマスキングの設定を解除することが可能な機能を有している;ことを特徴としている。
【0061】
画像の通常時にマスキングした領域の部分の画像データは、破棄することができる。なお、画像中の一部領域のマスキングは、オーバーレイ法などの既知の技術を用いて容易にこれを行うことができる。
【0062】
請求項5の発明は、プライバシー保護のため撮像範囲内に禁止領域を設定可能にするのに好適な構成を規定している。
【0063】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、プライバシー保護のため撮像範囲内に禁止領域を設定可能にしているが、一度設定した禁止領域は、制御装置を直接制御して、再設定変更するなど容易に解除、変更することができない構成であった。
【0064】
しかしながら、緊急通報通話時など重大な事態画発生した場合などは、この撮像禁止領域における画像が取得できないため、対応や対処が遅れ、さらに被害が拡大したり、犯罪の早期解決の障害になったりする危険性もあった。
【0065】
そうして、請求項5の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明によれば、緊急通報・通話時に受付装置側の判断で禁止領域を解除することにより、禁止領域の画像を表示および/または記録をスムーズに行うことが可能になるので、プライバシー保護を配慮しながら緊急時の対応や対処の遅れを回避することができる。このため、被害の拡大を防止し、犯罪の早期解決に寄与することができる。
【0066】
本発明の実施に際して、以下の構成を所望により付加することができる。
【0067】
すなわち、受付装置からの撮像禁止領域の解除操作は、暗証番号入力などの特殊な操作を行わなければできないように構成されている。これにより、プライバシー保護にも十分な配慮を行うことができる。
【0068】
請求項6の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、制御装置または通報装置は、通話者の画像取得手段の画質および画像取得速度を切り替え可能な画質および画像取得速度切替機能を有しており;制御装置は、制御装置に対して発報のあった通報装置とその周辺の通報装置をグループ化するグループ化設定機能、その設定の記憶機能およびグループ化した通報装置の通話者の画像取得手段の画質および画像取得速度を設定記憶する画質および画像取得速度の設定を記憶する機能を有している;ことを特徴としている。
【0069】
請求項6の発明は、緊急通報時に、予めグループ化された複数の通報装置において、高画質の画像を取得するのに好適な構成を規定している。
【0070】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、発報時に該当の通報装置だけの画像を取得する構成であった。また、通常時に画像を取得する構成であっても、画像記憶容量の制限から低画質で画像を取得するとともに、画像取得間隔も長くして長時間の画像取得を狙った構成であった。
【0071】
したがって、発報時に取得する画像も、該当する通報装置だけの画像であり、近隣や周囲の画像情報が得られないし、また取得した画像も情報が少ないものになり、そのため緊急事態発生時の情報収集手段としては、情報不足になる危険性があった。
【0072】
上記の危険性を回避するために、発報時などには、全通報装置の画質や画像取得速度を変更して、全ての通報装置の画像を高い画質で、しかも、画像取得速度を早くする構成のシステムが考案された。
【0073】
しかしながら、上記の構成では、発報のたびに全ての通報装置が高い画質と早い画像取得速度で動作しなければならないため、通信には通信速度や容量が高い装置や回線を使用する必要があり、また記憶装置も大容量のもので対応する必要があった。そのため、システムコストが大幅に上昇するなどの不都合があった。
【0074】
そうして、請求項6の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明によれば、監視対象や状況に応じて、適切な画像情報を適切な範囲で取得可能になるので、システムのコストパーフォーマンスの良好な街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0075】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0076】
1.制御装置に記憶するグループ化した通報装置、画像取得手段の画質および画像取得速度は、受付装置における操作によっても設定変更が可能に構成されている。
【0077】
2.画像取得動作の切替は、受付装置からの通信制御によっても可能に構成されている。
【0078】
3.発報のあった通報装置に対するグループ設定可能な通報装置は、発報のあった通報装置および当該通報装置の両隣の通報装置であるように構成されている。
【0079】
4.通報装置の画像取得手段は、通報者の画像を取得する手段および通報装置の周囲の画像を取得する手段を含んで構成されている。
【0080】
5.制御装置は、通報装置による取得画像を記憶する画像記録手段が常時においては制御装置が一括管理する複数の通報装置からの取得画像を記憶するように構成されている。
【0081】
請求項7の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、受付装置からの音声を出力する拡声手段を備えている;ことを特徴としている。
【0082】
請求項7の発明は、近隣・周囲に報知したり、注意を促したりするのに好適な構成を規定している。
【0083】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、通報装置に音声入出力手段を備えているものの、通報者と通報・通話が可能な範囲で音量アップが可能であるだけであり、拡声機能はなかった。
【0084】
そこで、緊急事態の発生時などには、警報ブザーなどの大音量の警報音発生手段を用いて近隣・周囲に報知する構成を採用している
ところが、警報音発生手段の鳴動は、通報者との通報・通話の妨げになる可能性があるため、通報・通話時には停止していなければならないという不都合があった。このため、近隣・周囲に緊急事態の発生を報知する時間は、発報から受付装置との通話開始までの短い間になり、近隣・周囲に報知したり、注意を喚起したりするには、不十分になる危険性があった。
【0085】
また、警報音の鳴動は、通報元における通報装置の警報音発生手段が鳴動する構成であるため、少し距離の離れた場所では、あまり報知の役割をしない場合があった。
【0086】
さらに、警報音発生手段だけでは、緊急事態発生の内容(場所や状況)が分からないので、近隣・周囲の者が事態に対応するには情報不足になる可能性があった。
【0087】
そうして、請求項7の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明によれば、拡声手段により受付装置からの音声が近隣・周辺に伝えることができるので、緊急事態の報知機能を満足できる。
【0088】
また、的確な情報や指示を伝達できるので、システムの信頼性が向上するとともに、犯罪の拡大抑止や早期解決の支援ができるし、通報者との通話に支障を来たす虞も少なくなる。
【0089】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0090】
1.拡声手段からの音声出力は、受付装置により、一つまたは複数の通報装置を選択・制御して行えるように構成されている。
【0091】
2.拡声手段は、通報装置と分離し、併設した街灯やポール上部などに分離して設置できるように構成されている。
【0092】
請求項8の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、音声入出力手段が音声検知手段を備えていて、音声検知手段が所定の音声を検知した際に自動的に緊急通報動作する機能を有している;ことを特徴としている。
【0093】
「所定の音声」とは、所定レベル以上の音声や、所定の言葉など予め定めたものをいう。
【0094】
請求項8の発明は、通報操作できない場合にも通報が行えるようにするのに好適な構成を規定している。
【0095】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、通報装置に備えられた通報ボタンなどの通報操作手段を操作することにより、緊急通報動作が開始するように構成されている。したがって、緊急事態発生時には、通報者が通報装置の場所まできて、通報操作手段を操作する必要があった。このため、被害者が動けなくなるなどした場合には、通報操作ができない可能性があった。
【0096】
また、被害者が幼児・児童など通報操作手段まで手が届かない場合も、上記と同様な可能性があった。
【0097】
そうして、請求項8の発明においては、通報操作できない場合にも通報が上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明によれば、所定レベル以上の大きな音や音声認識により予め設定された言葉などの音声によって、自動的に通報が可能になったので、被害者が動けない状況や拘束された状態でも、緊急対応、対処ができ、システムの信頼性が向上するとともに、利便性が向上する。
【0098】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0099】
1.通報装置の音声入出力手段は、音声認識手段を備え、認識設定された言葉が入力された際に、自動的に緊急通報動作する機能を有して構成されている。
【0100】
請求項9の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、画像取得手段が画像取得を行っているときに監視中であることを示すモニタ中表示手段を備えていることを表示する機能を有している;ことを特徴としている。
【0101】
画像取得手段は、防犯カメラや通報者カメラなどのいずれであってもよいし、複数のカメラであってもよい。また、「モニタ中であることを示す表示」は、文字によるのが好ましく、しかも、画像取得手段の稼動と連動して表示が行われるが好ましい。これにより、犯罪の抑止や被害の拡大防止に対して効果的である。
【0102】
請求項9の発明は、モニタ中であることを表示するのに好適な構成を規定している。
【0103】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、画像取得手段を敢えて強調しないで、単純に設置されただけの構成や、画像取得手段を筐体内部に収納して、画像取得手段があることを判らせない構成であった。したがって、画像取得手段が稼動して画像記録しているか、通常は判らない状態であった。このため、緊急通報システムの目的としての犯罪の抑止、被害の拡大防止に対しての効果が低くなる可能性があった。
【0104】
そうして、請求項9の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明によれば、画像取得手段が稼動中の場合、モニタ中であることを示す表示が行われるので、広く利用者に安心感を与えることや犯罪者などに警戒中であることを知らせることができ、システムの信頼性を向上することができるとともに、犯罪の抑止や被害の拡大防止に貢献することができる。
【0105】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0106】
1.通報装置は、タイマ機能や衝撃センサなどの緊急通報操作手段以外のセンサ手段を備え、センサ入力時に画像取得手段による画像取得動作を開始するとともに、モニタ中であることを表示するように構成されている。
【0107】
2.通報装置は、モニタ中であることの表示を画像取得手段による画像取得動作とは別に、通報装置内に配設されたタイマにより、あるいは制御装置または受付装置から指令により制御できるように構成されている。
【0108】
請求項10の発明の街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、衝撃感知センサを備えており;制御装置は、画像取得制御・記録手段が通常画像記録モードと緊急時高精細画像記録モードの切替機能を有し、通報装置から衝撃センサの検知入力があった際には自動的に高精細画像記録モードで記録する;ことを特徴としている。
【0109】
請求項10の発明は、車両の当て逃げなどの通報装置に対する破壊行為を防止するのに好適な構成を規定している。
【0110】
すなわち、従来の緊急通報システムにおいては、通常の動画録画モードで画像記録を行う構成であり、状況により画質を飛躍的に向上する機能モードへの切り替え機能がなかったため、伝送された画像データでは鮮明度に欠けたり、夜間の画像などでは画質が悪かったりする場合などがあった。
【0111】
一方、常時高画質の静止画モードで記録すると、画像の鮮明度や画質はよくなるものの、一つの画像データに膨大な容量を必要とするため、記録時間が極端に短くなったり、記憶容量の大きい高価な記録媒体を使用しなければならなかったりするという不都合があった。
【0112】
そうして、請求項10の発明においては、上記のように構成されているので、上記の問題が解消される。すなわち、本発明によれば、車両の当て逃げなどの通報装置に対する破壊行為を検出したときに高画質の画像を取得できるので、犯人の追及が容易になり、システムの信頼性が向上する。また、通常も適度な画像で画像記録できるので、利便性が向上するとともに、比較的記録容量の小さい安価な記録媒体でも対応でき、システムコストを低減できる。
【0113】
本発明の実施に際して、以下の構成の一または複数を任意所望の組み合わせで付加するか、あるいは代替することができる。
【0114】
1.通常画像記録モードでは、動画記録方式で記録し、高精細画像記録モードでは、静止画像記録方式で記録するように構成されている。
【0115】
2.通常画像記録モードおよび高精細画像記録モードの切替は、受付装置からの遠隔操作によって行えるように構成されている。
【0116】
3.高精細画像記録モードでの記録は、タイマ制御により所定時間後に自動的に通常画像記録モードに復帰するように構成されている。
【0117】
以上、請求項1ないし10の各発明について説明したが、これらの発明は、単独で実施されてもよいし、所望により任意の複数の発明が一緒に実施されてもよい。
【0118】
次に、所望により請求項1ないし10の各発明に対して付加することができるとともに、所望により単独での実施も可能なその他の構成について説明する。
【0119】
A.街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置は、画像取得手段により取得した画像から撮像領域の照度を検出する照度検出手段を備え、かつ、任意の設定照度で防犯照明手段の点灯・消灯制御を行う機能を有していることを特徴としている。
【0120】
従来のこの種緊急通報システムにおいては、フォトスイッチなどの照度センサを用いて防犯照明手段の点灯・消灯制御を行う構成になっている。このため、防犯照明を通報装置から制御する場合に、フォトスイッチなどの照度センサとの連動が必要になり、システム対応に柔軟性が欠けやすい。
【0121】
これに対して、上記の実施の態様によれば、ソフトウエアにて各種照明制御が可能になり、システムの柔軟性が向上する。
【0122】
なお、上記の構成に加えて防犯照明手段として調光可能な器具を用い、画像により検出した明るさに応じて防犯照明の照度を調光制御できるように構成することができる。A.の構成によりアナログ的な照度検出を行うとともに、これに対応して防犯照明手段のきめ細かい調光制御を行うことにより、省電力にも貢献することができる。
【0123】
B.街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、通報装置、制御装置および/または受付装置は、自己の機能動作や回路などを監視し障害を検出する手段と、上記の装置間で相互に装置の障害を監視する手段を備え、障害検出時に障害内容を各装置に通知する機能を有し、受付装置では障害の内容を表示する機能および障害検出時に障害検出音を発生して報知する機能を有していることを特徴としている。
【0124】
従来のこの種緊急通報システムにおいては、通報装置、制御装置および/または受付装置自体の障害を検出しても、相互に監視する機能を有していないため、いずれかの装置で通信の起動が発生したときに、初めて通信先に障害または異常が発生していたことを検知していた。
【0125】
また、受付装置においては、障害検出時、障害選出音が鳴動することで、異常や障害の発生を即座に知ることができ、迅速な対応が可能になるが、障害検出受付後は、報知音を停止制御する操作を行う必要があった。そこで、障害検出受付操作で、自動的に障害検出音を停止する構成が考案された。
【0126】
しかしながら、障害検出音の発生装置の故障や、制御インターフェイス部の不具合が発生した際には、障害着信音を停止することができないので、緊急通報時に支障がでる危険性があった。
【0127】
これに対して、上記の実施の態様によれば、常時、相互に監視し、障害発生時には、障害検出音や表示にて、直ちに障害内容を知ることができ、システムの信頼性が向上する。
【0128】
また、受付装置の障害発生音を強制停止可能な構成になっているので、装置やインターフェイス部の障害により障害検出音が鳴動し続け、緊急通報・通話に支障を来たすことがなく、システムの信頼性が向上する。
【0129】
C.街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、受付装置からの制御にて照明手段や音声入出力手段を調整可能にし、制御内容を通報装置に備えた画像取得手段や音声入出力手段を用いて確認する機能を有していることを特徴としている。
【0130】
従来のこの種緊急通報システムにおいては、通報装置や制御装置の故障診断は、各装置内で監視し、各装置が制御入力した時点までの内容を監視し、診断情報として通知する構成であった。このため、照明が最終的に点灯したかや音声呼出音などが最終的に出力されたかまでは判断できなかった。
【0131】
また、受付装置からの遠隔制御などで、最終段出力を確認するには、通報装置の設置場所に人がいて、実際に確認する方法が必要であり、人手を要する不都合亜があった。
これに対して、上記の実施の態様によれば、照明の点灯状態を画像取得手段出確認でき、また音声出力や呼出音の鳴動などは、マン−マシンインターフェイスの動作診断確認が確実に行えるので、システムの信頼性が向上するとともに、遠隔操作による確認制御でも人手がかからないため、利便性が向上する。
【0132】
D.街頭緊急通報システムは、少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、受付装置は、通報のあった場所を示す地図図面を具備し、地図は、管理地域全体を示す広域表示と、発報のあった通報装置付近の拡大表示とを行うことができることを特徴としている。
【0133】
従来のこの種緊急通報システムにおいては、受付装置に備えた管理地域の地図は、通報装置の設置場所全体を一括表示する方法か、または各通報装置の近隣の地域だけを表示する方法が採用されていた。地域の全体を表示する地図においては、管理地域や各通報装置間の距離が大きい場合には、地図の目印となる目標対象が小さくなりすぎたりして、通報装置付近の土地感が判りにくいという不具合があった。
【0134】
一方、通報装置付近の拡大地図だけを表示した場合、一つの通報装置からの通報時には土地感が判りやすいという利便性があるが、通話中に重複して発報があった場合や、通報装置の故障が発生した場合など、どの通報装置からの通報なのかが容易に判断できないなどの不具合があった。また、通報装置付近の地図だけでは、全体を俯瞰し、通報に対する次の判断を行うには不向きなものであった。
【0135】
これに対して、上記の実施の態様によれば、通常時は、管理地域全体を表示しているので、複数の通報装置が停電や故障などで使用不可になったとしても、一目で全体の状態が把握できるとともに、通報による通話中でも、通話中の通報装置付近の地図表示と同時に、管理地域全体の地図を表示しているので、他方で新たな通報が発生しても、直ぐにその地域情報が全体地図上で判別でき、また故障も同様であるため利便性が向上する。
【0136】
なお、上記の構成に加えて通常時は管理地域全体を示す地図を表示し、発報のあった際に当該発報の通報装置付近の地域を拡大表示した地図を一緒に表示するように構成することができる。
【0137】
また、通常時は、管理地域全体を示す地図を表示し、発報のあった際に当該発報の通報装置付近の地域を拡大表示するとともに、管理地図全体を示す地図を縮小して1つの画面内において同時に表示するように構成することができる。
【0138】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0139】
図1ないし図6は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第1の実施の形態を示し、図1は各発明に対して共通の手段を示す全体のシステムブロック図、図2は通報装置のブロック図、図3は受付装置において通報の着信を検出したときに警報音発生手段が自動的に停止する機能を実行するための警報音停止回路のブロック図、図4は警報音発生手段の警報音停止動作を示すフローチャート、図5は着信音強制停止回路のブロック図、図6は警報音強制停止動作を示すフローチャートである。
【0140】
本実施の形態は、請求項1の発明に対応している。まず、請求項1ないし10の各発明に対して共通の構成である図1について説明する。すなわち、街頭緊急通報システムは、複数の通報装置1、共通の制御装置30および受付装置50からなる。なお、Nは通信ネットワークである。
【0141】
<通報装置1について> 通報装置1は、赤色灯、街灯およびブザー2、通報ボタン3、通報カメラ4、防犯カメラ5、マイク、スピーカ6、照明装置7、操作部照明8、使用不可表示9および制御装置間通信部10を備えている。なお、赤色灯、街灯およびブザー2の街灯は、防犯照明手段である。また、ブザーは、警報音発生手段である。通報カメラ4は、通話者の画像取得手段である。マイク、スピーカ6は、音声入出力手段である。照明装置7は、通話者照明手段である。
【0142】
<制御装置30について> 制御装置30は、制御部31、音声切替部32、映像切換、記録部33、音声映像伝送部34および回線インターフェイス部35を備えている。制御部31は、複数の通報装置1の制御装置間通信部10との間で通信を司る。音声切替部32は、複数の通報装置1のマイク、スピーカ6の音声を切り替える。映像切換、記録部33は、複数の通報装置1の通報カメラ4から送信される画像を記録するとともに、通報時にその通報装置の画像を受付装置50に送信するために切り換える。また、画像を記録するための適当な記録媒体を備えている。音声映像伝送部34は、通報(発報)のあった通報装置1の画像および音声を受付装置50に向けて伝送し、かつ、受付装置50からの音声を受信する。回線インターフェイス部35は、制御装置30と通信ネットワークNとの間に介在する。
【0143】
<受付装置50について> 受付装置50は、回線インターフェイス部51、音声映像伝送部52および制御コンソール53を備えている。そして、制御コンソール53は、映像音声記録部53a、音声通話部53bおよび可視、可聴表示部53cを含んでいる。回線インターフェイス部51は、受付装置50と通信ネットワークNとの間に介在する。音声映像伝送部52は、受付装置50からの音性を制御装置30に向けて送信し、制御装置30から受信した画像および音声を受信する。制御コンソール53は、映像音声記録部53aが音声および画像を記録し、音声通話部53bが通報者に向けて音声通話をし、可視、可聴表示部53cが音声を可聴にし、画像を表示する。
【0144】
次に、図2を参照して、通報装置1を説明する。赤色灯、街灯およびブザー2は、赤色灯が2a、ブザーが2cであり、街灯は図示を省略している。マイク、スピーカ6は、マイクが6a、スピーカが6bである。制御装置間通信部10は、インターフェイス部10aを主体として構成されている。なお、インターフェイス部10aは、インターフェイスカードからなる。図1に示されていない構成要素として、デフロストガラス11、ファン12、ヒーター13および電源14を備えている。
【0145】
<警報音停止回路20について> 図3および図4を参照して、受付装置50において通報の着信を検出したときに、警報音発生手段を自動的に停止する機能について説明する。すなわち、警報音停止回路20は、上記の機能を担当する回路であって、図3に示すように、ブザー2cの駆動回路中にブザー制御リレー接点21およびタイマ接点22が直列に挿入して構成されている。ブザー制御リレー接点21は、ブザー制御リレー21aにより付勢されるノーマルオープン接点である。ブザー制御リレー21aは、制御部23を経由して制御装置と伝送を行う。タイマ接点22は、タイマ22aにより付勢される。
【0146】
そうして、図4に示すように、通報ボタンの押下を検出すると、ブザー制御リレー21aが動作するので、ブザー制御リレー接点21はオンし、ブザー2cは、鳴動を開始する。なお、このときタイマ接点22は、オンしている。次に、受付装置50において通報の着信を受け付けたときに、通信ネットワークN、制御回路30および制御部23を介してブザー制御リレー21aが消勢される。そのため、ブザー制御リレー接点21は、オフするので、ブザー2cは、鳴動を停止する。ところが、通信ネットワークNの障害発生などにより、ブザー制御リレー21aがオン状態のままであっても、所定時間が経過すると、タイマ22aがタイムアップして、タイマ接点22がオフするので、ブザー2cは、鳴動が停止する。
【0147】
<着信音強制停止回路25について> 図5および図6を参照して、受付装置50における着信音の鳴動停止制御が可能な機能について説明する。すなわち、着信音強制停止回路25は、上記の機能を担当する回路であって、図5に示すように、全体として図3の回路構成に類似しているが、タイマ接点22に代えて強制断スイッチ28を挿入している。また、着信ブザー53a1の駆動回路中に着信ブザー制御リレー接点26および強制断スイッチ28が直列に挿入して構成されている。着信ブザー制御リレー接点26は、着信ブザー制御リレー26aにより付勢されるノーマルオープン接点である。着信ブザー制御リレー26aは、制御部27を経由して制御装置と伝送を行う。なお、符号51aは、図1のインターフェイス部51の主体をなすインターフェイスカードである。
【0148】
そうして、図6に示すように、通報の着信を検出すると、着信ブザー制御リレー26aが動作するので、着信ブザー制御リレー接点26はオンし、着信ブザー53a1は、鳴動を開始する。なお、このとき強制断スイッチ28は、オンしている。次に、受付装置50において通報の着信を受け付けたときに、制御部27を介して着信ブザー制御リレー26aが消勢される。そのため、着信ブザー制御リレー接点26は、オフするので、着信ブザー53a1は、鳴動を停止する。ところが、通信ネットワークNの障害発生などにより、通報の受け付けが行われないときには、着信ブザー制御リレー26aが付勢され続けて、着信ブザー制御リレー接点26は、オンされたままとなって、着信ブザー53a1がなり続けるので、強制断スイッチ28をオフすると、着信ブザー53a1は、鳴動を停止する。
【0149】
以下、本発明のその他の実施の形態について説明する。なお、図中、図1ないし図6と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0150】
図7は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第2の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャートである。本実施の形態は、請求項2の発明に対応している。
【0151】
すなわち、通報ボタンの押下を検出すると、ブザー鳴動の対象通報装置の割付が検索され、検索された割付対象の通報装置の状態が取得され、割付対象が保留中か通話中でなければ、ブザー鳴動のための制御が行われる。割付対象が保留中か通話中であれば、保留中か通話中の割付対象をブザー鳴動制御の対象から除外する。その結果、ブザー鳴動の対象通報装置が選定されてブザー鳴動が実行される。
【0152】
図8ないし図10は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第3の実施の形態を示し、図8は防犯照明増光回路のブロック図、図9は通報装置における増光照明起動のフローチャート、図10は増光照明終了のフローチャートである。本実施の形態は、請求項3の発明に対応している。
【0153】
すなわち、図8において、街灯2bすなわち防犯照明手段は、通常用ランプ2b1および増光用ランプ2b2を備えている。通常用ランプ2b1は通常照明用リレーk1により、増光用ランプ2b2は増光用リレーk2により、それぞれ点滅が制御される。なお、符号PSはフォトスイッチである。
【0154】
そうして、図9に示すように、通報装置の処理において、自動点滅器PSの点滅状態をチェックしてオンしていれば、通常照明の点灯を制御する。次に、通報操作の有無をチェックし、操作を確認したら、街灯2bの通常ランプ2b1に加えて増光ランプ2b2を点灯する。これにより、増光点灯が実行される。
【0155】
次に、図10に示すように、同じく通報装置の処理において、自動点滅器PSの点滅状態をチェックしてオンしていれば、通常照明の点灯制御を維持する。次に、通報操作終了の有無をチェックし、操作終了を確認したら、街灯2bの増光ランプ2b2を消灯する。これにより、増光点灯終了が実行される。
【0156】
図11は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第4の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャートである。本実施の形態は、請求項4の発明に対応している。
【0157】
すなわち、図において、照明装置7すなわち通報者照明手段は、直列接続した通常用発光ダイオード7aおよび増光用発光ダイオード7bを備えている。照明装置7は通常照明用リレーk3により、増光用発光ダイオード7bは増光用リレーk4により、それぞれ点滅が制御される。なお、符号c1は制御部である。
【0158】
なお、図9および図10に示す動作のフローチャートと類似しているので、省略する。
【0159】
図12は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第5の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャートである。本実施の形態は、請求項5の発明に対応している。
【0160】
すなわち、防犯カメラ5および/または通報カメラ4すなわち画像取得手段が取得した画像中、マスキング対象の領域を選択し、暗証番号を確認してから、マスキング対象の領域の設定または解除の有効制御を行い、画像取得が終了したら、設定または解除の無効制御を行うことにより、プライバシー保護の必要な画面領域をマスキングしたり、それを解除したりする。
【0161】
図13は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第6の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャートである。本実施の形態は、請求項6の発明に対応している。
【0162】
すなわち、通報ボタンの押下を検出したら、発報のあった通報装置とその周辺の通報装置の取得画像を画質および画像取得速度を切り替えるべく、割付対象のカメラを検索し、割付対象カメラの設定すべき内容を取得する。次に、割付設定内容にしたがった画像取得切替制御を行い、その切替制御の終了を確認後に切り替えられた画質および画像取得速度で画像を取得し、記録する。通常の画質および画像取得速度に戻す際には、画像取得・記録終了操作を確認してから、それを実行し、全対象カメラの復帰終了を確認して処理を終了する。
【0163】
図14および図15は、である。本実施の形態は、請求項7の発明に対応している。
【0164】
すなわち、図14において、LSは拡声器、15は通話音声制御部、16はブザー音発生制御部、SWは切換スイッチである。拡声器LSは、近隣・周囲に対する拡声手段であり、受付装置からの操作により作動して音声または警報ブザー音を拡声する。通話音声制御部15は、通報者の音性を制御して、音声信号線に送出する。ブザー音発生制御部16は、警報ブザー音の発生を制御する。切換スイッチSWは、制御部23を経由して受付装置から操作されて、警報ブザー音と通話者音声とを切り換える。
【0165】
そうして、図15に示すように、通報ボタン押下を検出したら、拡声器LSから警報ブザー音が鳴動する。次に、受付装置における着信操作があると、制御部23により切換スイッチSWが切り換えられて、拡声器LSからの警報ブザー音が停止するとともに、受付装置と通報者との間の通報・通話が行なわれる。この段階において、受付装置側の判断で通話者音声拡声器出力操作が行われると、通話音声が拡声器から出力される。この場合の通話音声は、主として受付装置の通話者からの音性である。
【0166】
図16および図17は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第8の実施の形態を示し、図16は緊急自動通報動作回路のブロック図、図17は緊急自動通報動作のフローチャートである。本実施の形態は、請求項8の発明に対応している。なお、図14と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0167】
すなわち、図16において、マイク6aで集音された音声が通話音声制御部15を通過すると、その出力が音声認識識別部17に入力して音声認識を行なうとともに、音声の中から所定の言葉を識別し、制御部23、制御装置および通信ネットワークを経由して受付装置に自動通報を行う。
【0168】
そうして、図17に示すように、マイク音声監視処理を行い、予め設定された音声入力が識別された場合には、通報動作の起動処理を行い、音声認識識別部17をリセットする。
【0169】
図18および図19は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第9の実施の形態を示し、図16はモニタ中表示回路のブロック図、図17はモニタ中表示動作のフローチャートである。本実施の形態は、請求項9の発明に対応している。
【0170】
すなわち、図18において、通報装置1は、防犯カメラ5、モニタ中表示灯18、衝撃センサ19、制御部23およびタイマ制御部T2を備えている。モニタ中表示灯18は、防犯カメラ5が画像取得中点灯してモニタ中であることを表示する。衝撃センサ19は、モニタ中表示の一例としての対象とされる手段であり、通報装置1に衝撃が加えられたときに、これを検知して、検知出力を制御部23に送出する。タイマ制御部T2は、通報装置1に衝撃が加えられたときから所定時間の間タイマ動作を行い、モニタ中表示の時間を決定するとともに、制御部23を制御して通報時間を決定する。
【0171】
制御装置30は、制御部31、映像切換、記録部33、回線インターフェイス部35に加えて、画質レベル設定部36および時刻タイマ制御部37を備えている。画質レベル設定部36は、通常の画質および画像取得速度と、高精細画質とを切り替える。時刻タイマ制御部37は、時刻を計時する。
【0172】
そうして、図19に示すように、衝撃センサ19に入力があると、防犯カメラ5が高画質および高画像取得速度で画像取得を開始し、モニタ中表示灯18が点灯してモニタ中であることを表示する。また、これと同時にタイマ制御部T2がタイマ動作をスタートする。その結果、制御装置30では、映像切換、記録部33が取得した画像を記録、録画する。タイマ制御部T2がタイムアップすると、画像取得が終了し、モニタ中表示灯18が消灯する。
【0173】
図20および図21は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第10の実施の形態を示し、図20は緊急自動通報動作回路のブロック図、図21は緊急自動通報動作のフローチャートである。本実施の形態は、請求項9の発明に対応している。なお、図18と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0174】
すなわち、図20において、通報装置1は、図18におけるのと同様な構成であるが、複数の通報装置1が同様な動作をするように割り付けられる。
【0175】
制御装置30は、図18におけるのと同様な構成である。
【0176】
そうして、図19に示すように、衝撃センサ19に入力があると、通報装置1は、制御装置30へ衝撃センサ19の感知信号を伝送する。制御装置30においては、衝撃センサ19の感知信号を受信すると、対象通報装置1の画質レベルと他の通報装置の割付を検索する。そして、割付対象の通報装置の画質取得レベルを高精細モードに切り替え、図示しない記録時間タイマがタイマ動作を開始して、高精細モードで録画が行われる。次に、記録時間タイマがタイムアップすると、割付対象カメラの画質取得レベルを元の状態に切り替える処理が行われる。
【0177】
図22は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第11の実施の形態を示す回路ブロック図である。本実施の形態は、請求項1ないし10の各発明の実施に際して所望により付加することができる実施の態様Aに対応する。なお、図において、図8と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0178】
すなわち、図において、Dは画像データの分配器、LDは照度検出部、CCは制御部、DI/Fは調光インターフェイス部、2b3は調光安定器である。
【0179】
画像データの分配器Dは、通報カメラ4すなわち通報者画像取得手段の取得画像の画像データを映像信号出力するためのインターフェイス部10aと、照度検出部LDとに分配する。照度検出部LDは、通報カメラ4の取得画像に基づいて照度を検出する。制御部CCは、照度検出部LDで検出された照度データと基準値との差に基づいて制御信号を調光インターフェイス部DI/Fを介して調光安定器2b3へ出力する。調光安定器2b3は、街灯2bを調光点灯して、通報者が街灯2bにより所定の照度になるように照明されるように制御する。
【0180】
図23および図24は、本発明の街頭緊急通報システムにおける第12の実施の形態を示し、図23は通報動作時の動作フローチャート、図24は受付装置から通報装置を接続制御している際の動作フローチャートである。本実施の形態は、同様に請求項1ないし10の各発明の実施に際して所望により付加することができる実施の態様Dに対応する。
【0181】
本実施の態様は、受付装置における地図情報の表示に関するものである。すなわち、通報動作時には、図23に示すように、最初管理地域全体の地図画面を表示する。通報装置からの通報の着信を検出すると、通報場所の拡大表示へ切り替える。この際の全体表示画面は、拡大表示地図画面の一部に縮小して表示する。そうして、通報通話が終了すると、最初の全体地図表示に戻る。
【0182】
次に、図24に示すように、受付装置から通報装置を接続制御している際には、通報制御中の通報装置を設置している場所の拡大表示を行うに先立ち、まず全体地図上で通報装置を選択する。選択した通報場所の拡大表示に切り替えるとともに、制御対象も切り替える。そうして、受付装置からの制御が終了すると、画面全体を全体地図に戻す。
【0183】
【発明の効果】
請求項1ないし10の各発明によれば、現実に生じる種々の状況に適切に対応することができるように改良されて、その効用を高めた街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0184】
請求項1の発明によれば、加えて肝心の通報者と受付装置側との通話を行って緊急通報の実効を確保するとともに近隣への騒音として多大な迷惑をかけることがなくなるとともに、通報装置に警報音の強制的な停止手段を配設することにより、通報装置、制御装置または受付装置やインターフェイス部の障害により警報音が鳴動し続けることがなく、システムの信頼性が向上する街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0185】
請求項2の発明によれば、加えて、近隣に民家がない場所や住民が不在時でも、所定の地域や場所の者に緊急の発生を報知でき、迅速な対応が可能になり、安心への信頼性が向上する街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0186】
請求項3の発明によれば、加えて、夜間でも通報発生時、防犯照明を増光することが可能になり、通報者の画像や周囲の画像が取得でき、緊急事態の対応にも効果的になるとともに、高価な画像取得手段を使用しなくても所要の画像を取得できて適切な対応ができるので、システムコストも軽減できる街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0187】
請求項4の発明によれば、加えて、通報発生時、通報者の位置などにより任意に通報者照明を増光することが可能になり、通報者の画像が的確に取得でき、緊急事態の対応に効果的であるとともに、高価な画像取得手段を使用しなくても所要に対応することができ、システムコストを軽減することが可能になる街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0188】
請求項5の発明によれば、加えて、緊急通報・通話時に受付装置側の判断で禁止領域を解除することにより、禁止領域の画像を表示および/または記録をスムーズに行うことが可能になるので、プライバシー保護を配慮しながら緊急時の対応や対処の遅れを回避することができるため、被害の拡大を防止し、犯罪の早期解決に寄与する街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0189】
請求項6の発明によれば、加えて、監視対象や状況に応じて、適切な画像情報を適切な範囲で取得可能になるので、システムのコストパーフォーマンスの良好な街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0190】
請求項7の発明によれば、加えて、拡声手段により受付装置からの音声が近隣・周辺に伝えることができるので、緊急事態の報知機能を満足でき、また的確な情報や指示を伝達できるので、システムの信頼性が向上するとともに、犯罪の拡大抑止や早期解決の支援ができるし、通報者との通話に支障を来たす虞も少なくなる街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0191】
請求項8の発明によれば、加えて、所定レベル以上の大きな音や音声認識により予め設定された言葉などの音声によって、自動的に通報が可能になったので、被害者が動けない状況や拘束された状態でも、緊急対応、対処ができ、システムの信頼性が向上するとともに、利便性が向上する街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0192】
請求項9の発明によれば、加えて、画像取得手段が稼動中の場合、モニタ中であることを示す表示が行われるので、広く利用者に安心感を与えることや犯罪者などに警戒中であることを知らせることができ、システムの信頼性を向上することができるとともに、犯罪の抑止や被害の拡大防止に貢献することができる街頭緊急通報システムを提供することができる。
【0193】
請求項10の発明によれば、加えて、車両の当て逃げなどの通報装置に対する破壊行為を検出したときに高画質の画像を取得できるので、犯人の追及が容易になり、システムの信頼性が向上する。また、通常も適度な画像で画像記録できるので、利便性が向上するとともに、比較的記録容量の小さい安価な記録媒体でも対応でき、システムコストを低減できる街頭緊急通報システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の街頭緊急通報システムにおける第1の実施の形態を示す全体のシステムブロック図、図5は着信音強制停止回路のブロック図
【図2】同じく通報装置のブロック図
【図3】同じく受付装置において通報の着信を検出したときに警報音発生手段が自動的に停止する機能を実行するための警報音停止回路のブロック図
【図4】同じく警報音発生手段の警報音停止動作を示すフローチャート
【図5】同じく着信音強制停止回路のブロック図
【図6】同じく警報音強制停止動作を示すフローチャート
【図7】本発明の街頭緊急通報システムにおける第2の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャート
【図8】本発明の街頭緊急通報システムにおける第3の実施の形態を示す防犯照明増光回路のブロック図
【図9】同じく通報装置における増光照明起動のフローチャート
【図10】同じく増光照明終了のフローチャート
【図11】本発明の街頭緊急通報システムにおける第4の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャート
【図12】本発明の街頭緊急通報システムにおける第5の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャート
【図13】本発明の街頭緊急通報システムにおける第6の実施の形態を示す制御装置の動作フローチャート
【図14】本発明の街頭緊急通報システムにおける第7の実施の形態を示し、図14は音声拡声回路のブロック図、図15は通報装置における音声拡声動作のフローチャート
【図15】同じく通報装置における音声拡声動作のフローチャート
【図16】本発明の街頭緊急通報システムにおける第8の実施の形態を示し、図16は緊急自動通報動作回路のブロック図
【図17】同じく緊急自動通報動作のフローチャート
【図18】本発明の街頭緊急通報システムにおける第9の実施の形態を示すモニタ中表示回路のブロック図
【図19】同じくモニタ中表示動作のフローチャート
【図20】本発明の街頭緊急通報システムにおける第10の実施の形態を示す緊急自動通報動作回路のブロック図
【図21】同じく緊急自動通報動作のフローチャート
【図22】本発明の街頭緊急通報システムにおける第11の実施の形態を示す回路ブロック図
【図23】本発明の街頭緊急通報システムにおける第12の実施の形態を示す通報動作時の動作フローチャート
【図24】同じく受付装置から通報装置を接続制御している際の動作フローチャート
【符号の説明】
1…通報装置、30…制御装置、50…受付装置、N…通信ネットワーク
Claims (10)
- 少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;
複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;
通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、
通報装置は、その警報音発生手段が自動的に停止する機能および受付装置からの通信により警報音の鳴動停止制御が可能な機能の少なくともいずれか一方を有している;
ことを特徴とする街頭緊急通報システム。 - 少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;
複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;
通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、
複数の通報装置は、その警報音発生手段が警報音を同時に発生可能なように構成されている;
ことを特徴とする街頭緊急通報システム。 - 少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;
複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;
通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、
通報装置は、緊急時の通報操作時に自動的に増光照明に切り換えられる防犯照明手段を備えている;
ことを特徴とする街頭緊急通報システム。 - 少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;
複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;
通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、
通報装置は、緊急時の通報操作時に受付装置からの制御により増光照明に切り換えられる通話者照明手段を備えている;
ことを特徴とする街頭緊急通報システム。 - 少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;
複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;
通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、
制御装置は、通報装置の画像取得手段で取得した画像中の特定領域を通常時にはマスキングするとともに緊急時には受付装置の操作によりマスキングの設定を解除することが可能な機能を有している;
ことを特徴とする街頭緊急通報システム。 - 少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;
複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;
通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、
制御装置または通報装置は、通話者の画像取得手段の画質および画像取得速度を切り替え可能な画質および画像取得速度切替機能を有しており;
制御装置は、制御装置に対して発報のあった通報装置とその周辺の通報装置をグループ化するグループ化設定機能、その設定の記憶機能およびグループ化した通報装置の通話者の画像取得手段の画質および画像取得速度を設定記憶する画質および画像取得速度を設定記憶機能を有している;
ことを特徴とする街頭緊急通報システム。 - 少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;
複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;
通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、
通報装置は、受付装置からの音声を出力する拡声手段を備えている;
ことを特徴とする街頭緊急通報システム。 - 少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;
複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;
通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、
通報装置は、音声入出力手段が音声検知手段を備えていて、音声検知手段が所定の音声を検知した際に自動的に緊急通報動作する機能を有している;
ことを特徴とする街頭緊急通報システム。 - 少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;
複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;
通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、
通報装置は、画像取得手段が画像取得を行っているときに監視中であることを示すモニタ中表示手段を備えている;
ことを特徴とする街頭緊急通報システム。 - 少なくとも音声入出力手段、通話者の画像取得手段および警報音発生手段を含み、緊急時の操作により警報音を発生するとともに緊急通話先と通報、通話および画像伝送可能な機能を備えた複数の通報装置と;
複数の通報装置を一括管理する通報装置一括管理手段、通報装置からの音声を取得する音声取得手段、通報装置からの画像を取得制御する画像取得制御手段および通信ネットワークを経由して通報先と通信を行う通信手段を備えた共通の制御装置と;
通信ネットワークおよび制御装置を経由して通報装置からの通報を受け付けて音声や画像データなどの通信データを取得、表示および記録する手段を備えた受付装置と;を具備し、
通報装置は、衝撃感知センサを備えており;
制御装置は、画像取得制御・記録手段が通常画像記録モードと緊急時高精細画像記録モードの切替機能を有し、通報装置から衝撃センサの検知入力があった際には自動的に高精細画像記録モードで記録する;
ことを特徴とする街頭緊急通報システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003083082A JP2004295200A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | 街頭緊急通報システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003083082A JP2004295200A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | 街頭緊急通報システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004295200A true JP2004295200A (ja) | 2004-10-21 |
Family
ID=33398656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003083082A Pending JP2004295200A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | 街頭緊急通報システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004295200A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010087983A (ja) * | 2008-10-01 | 2010-04-15 | Mitsubishi Electric Corp | 監視録画装置 |
JP2019175371A (ja) * | 2018-03-29 | 2019-10-10 | 東京瓦斯株式会社 | 見守りシステム |
JP2020030541A (ja) * | 2018-08-21 | 2020-02-27 | アイホン株式会社 | 緊急通報システム |
JP2020030542A (ja) * | 2018-08-21 | 2020-02-27 | アイホン株式会社 | 緊急通報システム |
JP7494701B2 (ja) | 2020-10-23 | 2024-06-04 | トヨタ自動車株式会社 | 制御装置、制御方法、及び街灯 |
-
2003
- 2003-03-25 JP JP2003083082A patent/JP2004295200A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010087983A (ja) * | 2008-10-01 | 2010-04-15 | Mitsubishi Electric Corp | 監視録画装置 |
JP2019175371A (ja) * | 2018-03-29 | 2019-10-10 | 東京瓦斯株式会社 | 見守りシステム |
JP7027223B2 (ja) | 2018-03-29 | 2022-03-01 | 東京瓦斯株式会社 | 見守りシステム |
JP2020030541A (ja) * | 2018-08-21 | 2020-02-27 | アイホン株式会社 | 緊急通報システム |
JP2020030542A (ja) * | 2018-08-21 | 2020-02-27 | アイホン株式会社 | 緊急通報システム |
JP7494701B2 (ja) | 2020-10-23 | 2024-06-04 | トヨタ自動車株式会社 | 制御装置、制御方法、及び街灯 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101610026B1 (ko) | 하이브리드형 방범용 가로등시스템 | |
JP2010282316A (ja) | 防犯灯ポール及び緊急通報システム | |
US20060139160A1 (en) | Fire detection system for a building | |
JP2011141787A (ja) | 防犯システム | |
KR101158058B1 (ko) | 엘이디-정보통신기술 융합 멀티플렉스 보안시스템 | |
JP2007257113A (ja) | ホームセキュリティ連携システム | |
JP2004295200A (ja) | 街頭緊急通報システム | |
CN203327823U (zh) | 一种果园驱鸟及防盗报警装置 | |
RU2604645C2 (ru) | Телефон | |
KR101246199B1 (ko) | 네트워크 기반 통합 led 보안시스템 | |
JP6006945B2 (ja) | インターホンシステム | |
KR101016726B1 (ko) | 비상 통합 관제 시스템 | |
JP2013042389A (ja) | インターホンシステム | |
JP2003256961A (ja) | ネットワーク型緊急通報システム | |
KR102283434B1 (ko) | Ip카메라를 구비한 sos비상벨 운용시스템 | |
JP2005011219A (ja) | 緊急通報システム | |
KR101264894B1 (ko) | Led 조명기기 및 광원장치를 이용한 보안 시스템 | |
KR20120059998A (ko) | 엘이디 전등 제어와 연동된 보안 시스템 | |
JP2006157180A (ja) | インターホンシステム | |
US8791819B2 (en) | Intercom exchange | |
JP2004120593A (ja) | テレビドアホン | |
JP3823934B2 (ja) | センサー感応型インターホンシステム | |
JP3582305B2 (ja) | テレビインターホンシステム | |
JP4870290B2 (ja) | 集合住宅用インターホン装置 | |
JPH11154284A (ja) | 呼出発光チャイム |