JP2004294714A - レーザ走査光学装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】走査レンズの位置ずれを極力抑えることができ、光学的特性の良好なレーザ走査光学装置を得る。
【解決手段】光源から放射されたレーザビームをポリゴンミラーにて主走査方向に等角速度で偏向し、偏向されたレーザビームを走査レンズ9aによって感光体ドラム20上で結像させるレーザ走査光学装置。走査レンズ9aはホルダ30を介して支持部材に取り付けられている。走査レンズ9aはホルダ30の平面部32の両端部に設けた突起33,33と中央部に設けたねじ部材34によって支持され、矢印b方向から弾性的に押圧されることで副走査方向zに位置固定されている。ねじ部材34を平面部32に対して進退させることで走査レンズ9aは副走査方向zの面上で湾曲し、この湾曲を調整することで感光体上での走査ラインのボウを補正することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】光源から放射されたレーザビームをポリゴンミラーにて主走査方向に等角速度で偏向し、偏向されたレーザビームを走査レンズ9aによって感光体ドラム20上で結像させるレーザ走査光学装置。走査レンズ9aはホルダ30を介して支持部材に取り付けられている。走査レンズ9aはホルダ30の平面部32の両端部に設けた突起33,33と中央部に設けたねじ部材34によって支持され、矢印b方向から弾性的に押圧されることで副走査方向zに位置固定されている。ねじ部材34を平面部32に対して進退させることで走査レンズ9aは副走査方向zの面上で湾曲し、この湾曲を調整することで感光体上での走査ラインのボウを補正することができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ走査光学装置、特に、偏向手段で偏向されたレーザビームを走査レンズによって感光体上で結像させるレーザ走査光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術と課題】
一般に、電子写真方式による複写機やプリンタ等の画像形成装置においては、偏向手段(ポリゴンミラー)で主走査方向に偏向されたレーザビームを走査レンズによって感光体上で結像させている。
【0003】
この種の走査レンズは、レーザビームにfθ特性を与えたり収差を補正するために、主走査方向及び副走査方向にパワーを有しており、その取付け位置がずれると光学的特性が劣化するという問題点を有している。特に、画像を3原色と黒色に分解して都合4色に対応するレーザビームでそれぞれの感光体上に同時に描画し、それらの画像を重ね合わせるタンデム方式のフルカラープリンタでは、走査レンズの位置ずれが色ずれの原因となり、早急な解決が求められている。
【0004】
一方、近年では樹脂製の走査レンズが多用されており、樹脂製レンズはガラス製レンズと比較すると可撓性を有するため、本発明者は樹脂製レンズの可撓性を利用して光学的特性を調整することの可能性を考慮している。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−350761号公報
【0006】
特許文献1には、長尺の平面ミラーを、振動対策を施した状態で、ホルダを介して光学装置のハウジングに固定する構造が開示されている。しかし、特許文献1に開示されている保持機構は、平面ミラーに関するものであって、パワーを有する面を備えたレンズに関する保持機構ではない。また、平面ミラーの主走査方向及び/又は副走査方向に関する位置調整、あるいは、平面ミラーをホルダを介してどのように位置調整するかに関しては、何ら開示されていない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、走査レンズの位置ずれを極力抑えることができ、光学的特性の良好なレーザ走査光学装置を提供することにある。
【0008】
【発明の構成、作用及び効果】
以上の目的を達成するため、本発明は、光源と、該光源から放射されたレーザビームを主走査方向に等角速度で偏向する偏向手段と、該偏向手段で偏向されたレーザビームを感光体上で結像させる走査レンズとを備えたレーザ走査光学装置において、前記走査レンズはホルダを介して支持部材に取り付けられ、前記走査レンズの前記支持部材に対する主走査方向及び副走査方向に関する固定位置が調整可能であることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るレーザ走査光学装置において、走査レンズはホルダを介して支持部材に取り付けられ、該支持部材は光学装置のハウジングの所定位置に取り付けられる。なお、光学装置のハウジングが支持部材として機能するような構成であってもよい。そして、走査レンズの支持部材に対する主走査方向及び副走査方向に関する固定位置を調整することにより、走査レンズの位置ずれを極力抑えて設計どおりに配置することができ、光学的特性の良好なレーザ走査光学装置を得ることができる。
【0010】
本発明に係るレーザ走査光学装置において、走査レンズの固定位置の調整手段は、走査レンズをホルダに対して変位させる調整手段、及び/又は、ホルダを支持部材に対して変位させる調整手段によって構成することができる。
【0011】
例えば、走査レンズをホルダに対して変位させる調整手段は、走査レンズの可撓性を利用して副走査方向の面上での湾曲を調整する。このような調整にて、感光体上での走査ラインのボウを補正することができる。
【0012】
また、ホルダを支持部材に対して変位させる調整手段は、走査レンズの主走査方向に対する傾きを調整する。このような調整にて、感光体上での走査ラインの傾きを補正することができる。
【0013】
さらに、ホルダを支持部材に対して変位させる調整手段は、走査レンズの主走査方向に沿った位置を調整する。このような調整にて、感光体上での走査ラインの主走査方向位置を補正することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るレーザ走査光学装置の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0015】
(レーザ走査光学装置の概略構成、図1及び図2参照)
図1及び図2は、本発明の一実施形態であるレーザ走査光学装置1の概略構成を示す。このレーザ走査光学装置1は並置された四つの感光体ドラム20(20K,20C,20M,20Y)にそれぞれレーザビームBK,BC,BM,BYを照射して、ブラックK、シアンC、マゼンタM及びイエローYの各色の画像を形成するように構成されている。
【0016】
四つの感光体ドラム20を並置したフルカラーの複写機ないしプリンタはタンデム方式と称され、その構成及び画像形成工程は従来周知であり、詳細な説明は省略する。
【0017】
レーザ走査光学装置1は、光源ユニット3と、偏向器(以下、ポリゴンミラーと称する)8と、第1走査レンズ9aと、平面ミラー10,11(10K,11K,10C,11C,10M,11M,10Yと、第2走査レンズ9b(9bK,9bC,9bM,9bY)とで構成されている。また、これらの各種光学素子はハウジング2に搭載されている。
【0018】
光源ユニット3は、レーザダイオード4(4K,4C,4M,4Y)と、平面ミラー5(5K,5C,5M)と、平面ミラー6と、シリンドリカルレンズ7とで構成されている。各レーザダイオード4から放射されたレーザビームは(必要に応じて図示しないコリメータレンズで略平行光に変換され)、各平面ミラー5及び平面ミラー6で反射してシリンドリカルレンズ7で副走査方向zに集光され、ポリゴンミラー8に導かれる。
【0019】
各レーザビームはポリゴンミラー8の回転に基づいて主走査方向yに等角速度で偏向され、走査レンズ9a,9bを透過することで、fθ特性を与えられ、かつ、必要な収差を補正され、平面ミラー10,11で構成される光路に沿って各感光体ドラム20上で結像する。
【0020】
ところで、4本のレーザビームBK,BC,BM,BYは、図2に示されているように、互いに平行ではなく、副走査方向zに関して互いに等しいピッチの角度を有してポリゴンミラー8にて主走査方向yに偏向され、同時に第1走査レンズ9aを透過する。4本のレーザビームにそれぞれ副走査方向の角度を付けたのは、それぞれの光路を分離するのを容易にするためである。
【0021】
(走査レンズの保持/調整機構)
以下、走査レンズ9aの保持/調整機構についてその第1例及び第2例を説明する。ここで用いられている走査レンズ9aは、樹脂製であって、主走査方向y及び副走査方向zにパワーを有するものである。
【0022】
(第1例、図3及び図4参照)
本第1例では、図3(A),(B)に示すように、走査レンズ9aをホルダ30に取り付け、さらに、図4(A),(B)に示すように、ホルダ30を支持部材40に取り付けたものである。ホルダ30はステンレス等の金属製板材からプレス加工等により形成され、走査レンズ9aを透過したレーザビームが通過するスリット部(図示せず)がそれぞれ形成されている。また、支持部材40はハウジング2の所定位置に取り付けられる。
【0023】
走査レンズ9aは、図3(B)に示すように、x方向に関して、板ばね等の弾性部材によって矢印a方向に押圧されることによりホルダ30の平面部31にて位置決めした状態で保持される。副走査方向zに関しては、図3(A)に示すように、板ばね等の弾性部材によって矢印b方向に押圧されることによりホルダ30の平面部32に設けた突起33,33及びねじ部材34にて位置決めした状態で保持される。また、主走査方向yに関しては、図示していないが、走査レンズ9aに形成した突起がホルダ30に形成した溝部に嵌合することで位置決めされている。
【0024】
走査レンズ9aは、副走査方向zに関しては3点で支持されている。即ち、両端部は突起33,33の先端で支持され、中央部はねじ部材34の先端で支持されている。ねじ部材34は平面部32に螺着されており、副走査方向zに移動(進退)可能である。
【0025】
従って、ねじ部材34を副走査方向zに移動させることで、走査レンズ9aの中央部分を副走査方向zに変位させることができる(図3(C)参照)。この場合、両端部の突起33,33による支持点は不変であるため、走査レンズ9aは副走査方向の面上で湾曲し、ねじ部材34の移動量に基づいて湾曲の度合が調整される。走査レンズ9aを副走査方向zの面上でその湾曲を調整することで、感光体ドラム20上での走査ラインのボウを補正することができる。
【0026】
走査レンズ9aを前述の構成で取り付けたホルダ30は、図4(A)に示すように、ホルダ30の一端部に形成したピン35を支持部材40の穴41に嵌合させ、ホルダ30の他端部をカム45によって副走査方向zに変位可能なように、支持部材40に取り付けられている。この場合、カム45の回転に基づいて、走査レンズ9aはホルダ30と一体的に、ピン35を支点として副走査方向zに回転し、走査レンズ9aの主走査方向yに対する傾きが調整される(図4(C)参照)。このように、走査レンズ9aの主走査方向yに対する傾きを調整することで、感光体ドラム20上での走査ラインの傾きを補正することができる。
【0027】
なお、支持部材40に対する走査レンズ9aのx方向の位置決めは、ホルダ30の平面部31が支持部材40の平面部42に当接することで行われる(図4(B)参照)。
【0028】
なお、カム45の回転は、手動で行ってもよいが、精密な調整を達成するにはステッピングモータ等でカム45の回転量を制御することが好ましい。
【0029】
(第2例、図5参照)
本第2例において、ホルダ30に対する走査レンズ9aの保持/調整機構は図3に示した第1例と同様であり、走査ラインのボウを補正可能である。従って、ホルダ30に対する支持部材40の保持/調整機構に関して説明する。
【0030】
走査レンズ9aを取り付けたホルダ30は、図5(A),(B)に示すように、ホルダ30の両端部に形成したピン36,36を支持部材40の長穴43,43に嵌合させ、図示しないねじとナット、又は板ばね等の弾性部材によってホルダ30の平面部31を支持部材40の平面部42に結合させることにより、支持部材40に取り付けられる。
【0031】
本第2例において、ピン36,36は長穴43,43の範囲内で主走査方向yに沿って移動可能であり、走査レンズ9aはホルダ30と一体的に平行移動し、主走査方向yに沿った位置が調整される(図5(C)参照)。このように、走査レンズ9aの主走査方向yに沿った位置を調整することで、感光体ドラム20上での走査ラインの主走査方向yの位置を補正することができる。
【0032】
なお、支持部材40に対する走査レンズ9aのx方向の位置決めは、ホルダ30の平面部31が支持部材40の平面部42に当接することで行われ(図5(B)参照)、この点は前記第1例と同様である。
【0033】
(他の実施形態)
なお、本発明に係るレーザ走査光学装置は前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0034】
例えば、各ビームの光路を形成するための光学素子の配置関係や走査レンズのホルダや支持部材の詳細な形状、構成等は任意である。
【0035】
ところで、前記第1例では、ホルダによって走査レンズの湾曲を調整し、支持部材によって走査レンズの傾きを調整するようにし、前記第2例では、ホルダによって走査レンズの湾曲を調整し、支持部材によって走査レンズを主走査方向に平行移動可能に保持するように構成した。それ以外に、ホルダによって走査レンズの傾きを調整するようにし、支持部材によって走査レンズを主走査方向に平行移動可能に保持するように構成してもよい。あるいは、ホルダによって走査レンズを平行移動可能に保持し、支持部材によって走査レンズの傾きを調整するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるレーザ走査光学装置の概略構成を示す平面図である。
【図2】前記レーザ走査光学装置の概略構成を示す立面図である。
【図3】前記レーザ走査光学装置における走査レンズの保持/調整機構の第1例(ホルダに対する走査レンズ取付け状態)を示し、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は走査レンズの湾曲調整状態を示す正面図である。
【図4】前記レーザ走査光学装置における走査レンズの保持/調整機構の第1例(支持部材に対するホルダの取付け状態)を示し、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は走査レンズの傾き調整状態を示す正面図である。
【図5】前記レーザ走査光学装置における走査レンズの保持/調整機構の第2例(支持部材に対するホルダの取付け状態)を示し、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は走査レンズの平行移動状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1…レーザ走査光学装置
2…ハウジング
3…光源ユニット
8…偏向器(ポリゴンミラー)
9a…走査レンズ
30…ホルダ
33…突起
34…ねじ部材
35,36…ピン
40…支持部材
45…カム
y…主走査方向
z…副走査方向
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ走査光学装置、特に、偏向手段で偏向されたレーザビームを走査レンズによって感光体上で結像させるレーザ走査光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術と課題】
一般に、電子写真方式による複写機やプリンタ等の画像形成装置においては、偏向手段(ポリゴンミラー)で主走査方向に偏向されたレーザビームを走査レンズによって感光体上で結像させている。
【0003】
この種の走査レンズは、レーザビームにfθ特性を与えたり収差を補正するために、主走査方向及び副走査方向にパワーを有しており、その取付け位置がずれると光学的特性が劣化するという問題点を有している。特に、画像を3原色と黒色に分解して都合4色に対応するレーザビームでそれぞれの感光体上に同時に描画し、それらの画像を重ね合わせるタンデム方式のフルカラープリンタでは、走査レンズの位置ずれが色ずれの原因となり、早急な解決が求められている。
【0004】
一方、近年では樹脂製の走査レンズが多用されており、樹脂製レンズはガラス製レンズと比較すると可撓性を有するため、本発明者は樹脂製レンズの可撓性を利用して光学的特性を調整することの可能性を考慮している。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−350761号公報
【0006】
特許文献1には、長尺の平面ミラーを、振動対策を施した状態で、ホルダを介して光学装置のハウジングに固定する構造が開示されている。しかし、特許文献1に開示されている保持機構は、平面ミラーに関するものであって、パワーを有する面を備えたレンズに関する保持機構ではない。また、平面ミラーの主走査方向及び/又は副走査方向に関する位置調整、あるいは、平面ミラーをホルダを介してどのように位置調整するかに関しては、何ら開示されていない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、走査レンズの位置ずれを極力抑えることができ、光学的特性の良好なレーザ走査光学装置を提供することにある。
【0008】
【発明の構成、作用及び効果】
以上の目的を達成するため、本発明は、光源と、該光源から放射されたレーザビームを主走査方向に等角速度で偏向する偏向手段と、該偏向手段で偏向されたレーザビームを感光体上で結像させる走査レンズとを備えたレーザ走査光学装置において、前記走査レンズはホルダを介して支持部材に取り付けられ、前記走査レンズの前記支持部材に対する主走査方向及び副走査方向に関する固定位置が調整可能であることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るレーザ走査光学装置において、走査レンズはホルダを介して支持部材に取り付けられ、該支持部材は光学装置のハウジングの所定位置に取り付けられる。なお、光学装置のハウジングが支持部材として機能するような構成であってもよい。そして、走査レンズの支持部材に対する主走査方向及び副走査方向に関する固定位置を調整することにより、走査レンズの位置ずれを極力抑えて設計どおりに配置することができ、光学的特性の良好なレーザ走査光学装置を得ることができる。
【0010】
本発明に係るレーザ走査光学装置において、走査レンズの固定位置の調整手段は、走査レンズをホルダに対して変位させる調整手段、及び/又は、ホルダを支持部材に対して変位させる調整手段によって構成することができる。
【0011】
例えば、走査レンズをホルダに対して変位させる調整手段は、走査レンズの可撓性を利用して副走査方向の面上での湾曲を調整する。このような調整にて、感光体上での走査ラインのボウを補正することができる。
【0012】
また、ホルダを支持部材に対して変位させる調整手段は、走査レンズの主走査方向に対する傾きを調整する。このような調整にて、感光体上での走査ラインの傾きを補正することができる。
【0013】
さらに、ホルダを支持部材に対して変位させる調整手段は、走査レンズの主走査方向に沿った位置を調整する。このような調整にて、感光体上での走査ラインの主走査方向位置を補正することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るレーザ走査光学装置の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0015】
(レーザ走査光学装置の概略構成、図1及び図2参照)
図1及び図2は、本発明の一実施形態であるレーザ走査光学装置1の概略構成を示す。このレーザ走査光学装置1は並置された四つの感光体ドラム20(20K,20C,20M,20Y)にそれぞれレーザビームBK,BC,BM,BYを照射して、ブラックK、シアンC、マゼンタM及びイエローYの各色の画像を形成するように構成されている。
【0016】
四つの感光体ドラム20を並置したフルカラーの複写機ないしプリンタはタンデム方式と称され、その構成及び画像形成工程は従来周知であり、詳細な説明は省略する。
【0017】
レーザ走査光学装置1は、光源ユニット3と、偏向器(以下、ポリゴンミラーと称する)8と、第1走査レンズ9aと、平面ミラー10,11(10K,11K,10C,11C,10M,11M,10Yと、第2走査レンズ9b(9bK,9bC,9bM,9bY)とで構成されている。また、これらの各種光学素子はハウジング2に搭載されている。
【0018】
光源ユニット3は、レーザダイオード4(4K,4C,4M,4Y)と、平面ミラー5(5K,5C,5M)と、平面ミラー6と、シリンドリカルレンズ7とで構成されている。各レーザダイオード4から放射されたレーザビームは(必要に応じて図示しないコリメータレンズで略平行光に変換され)、各平面ミラー5及び平面ミラー6で反射してシリンドリカルレンズ7で副走査方向zに集光され、ポリゴンミラー8に導かれる。
【0019】
各レーザビームはポリゴンミラー8の回転に基づいて主走査方向yに等角速度で偏向され、走査レンズ9a,9bを透過することで、fθ特性を与えられ、かつ、必要な収差を補正され、平面ミラー10,11で構成される光路に沿って各感光体ドラム20上で結像する。
【0020】
ところで、4本のレーザビームBK,BC,BM,BYは、図2に示されているように、互いに平行ではなく、副走査方向zに関して互いに等しいピッチの角度を有してポリゴンミラー8にて主走査方向yに偏向され、同時に第1走査レンズ9aを透過する。4本のレーザビームにそれぞれ副走査方向の角度を付けたのは、それぞれの光路を分離するのを容易にするためである。
【0021】
(走査レンズの保持/調整機構)
以下、走査レンズ9aの保持/調整機構についてその第1例及び第2例を説明する。ここで用いられている走査レンズ9aは、樹脂製であって、主走査方向y及び副走査方向zにパワーを有するものである。
【0022】
(第1例、図3及び図4参照)
本第1例では、図3(A),(B)に示すように、走査レンズ9aをホルダ30に取り付け、さらに、図4(A),(B)に示すように、ホルダ30を支持部材40に取り付けたものである。ホルダ30はステンレス等の金属製板材からプレス加工等により形成され、走査レンズ9aを透過したレーザビームが通過するスリット部(図示せず)がそれぞれ形成されている。また、支持部材40はハウジング2の所定位置に取り付けられる。
【0023】
走査レンズ9aは、図3(B)に示すように、x方向に関して、板ばね等の弾性部材によって矢印a方向に押圧されることによりホルダ30の平面部31にて位置決めした状態で保持される。副走査方向zに関しては、図3(A)に示すように、板ばね等の弾性部材によって矢印b方向に押圧されることによりホルダ30の平面部32に設けた突起33,33及びねじ部材34にて位置決めした状態で保持される。また、主走査方向yに関しては、図示していないが、走査レンズ9aに形成した突起がホルダ30に形成した溝部に嵌合することで位置決めされている。
【0024】
走査レンズ9aは、副走査方向zに関しては3点で支持されている。即ち、両端部は突起33,33の先端で支持され、中央部はねじ部材34の先端で支持されている。ねじ部材34は平面部32に螺着されており、副走査方向zに移動(進退)可能である。
【0025】
従って、ねじ部材34を副走査方向zに移動させることで、走査レンズ9aの中央部分を副走査方向zに変位させることができる(図3(C)参照)。この場合、両端部の突起33,33による支持点は不変であるため、走査レンズ9aは副走査方向の面上で湾曲し、ねじ部材34の移動量に基づいて湾曲の度合が調整される。走査レンズ9aを副走査方向zの面上でその湾曲を調整することで、感光体ドラム20上での走査ラインのボウを補正することができる。
【0026】
走査レンズ9aを前述の構成で取り付けたホルダ30は、図4(A)に示すように、ホルダ30の一端部に形成したピン35を支持部材40の穴41に嵌合させ、ホルダ30の他端部をカム45によって副走査方向zに変位可能なように、支持部材40に取り付けられている。この場合、カム45の回転に基づいて、走査レンズ9aはホルダ30と一体的に、ピン35を支点として副走査方向zに回転し、走査レンズ9aの主走査方向yに対する傾きが調整される(図4(C)参照)。このように、走査レンズ9aの主走査方向yに対する傾きを調整することで、感光体ドラム20上での走査ラインの傾きを補正することができる。
【0027】
なお、支持部材40に対する走査レンズ9aのx方向の位置決めは、ホルダ30の平面部31が支持部材40の平面部42に当接することで行われる(図4(B)参照)。
【0028】
なお、カム45の回転は、手動で行ってもよいが、精密な調整を達成するにはステッピングモータ等でカム45の回転量を制御することが好ましい。
【0029】
(第2例、図5参照)
本第2例において、ホルダ30に対する走査レンズ9aの保持/調整機構は図3に示した第1例と同様であり、走査ラインのボウを補正可能である。従って、ホルダ30に対する支持部材40の保持/調整機構に関して説明する。
【0030】
走査レンズ9aを取り付けたホルダ30は、図5(A),(B)に示すように、ホルダ30の両端部に形成したピン36,36を支持部材40の長穴43,43に嵌合させ、図示しないねじとナット、又は板ばね等の弾性部材によってホルダ30の平面部31を支持部材40の平面部42に結合させることにより、支持部材40に取り付けられる。
【0031】
本第2例において、ピン36,36は長穴43,43の範囲内で主走査方向yに沿って移動可能であり、走査レンズ9aはホルダ30と一体的に平行移動し、主走査方向yに沿った位置が調整される(図5(C)参照)。このように、走査レンズ9aの主走査方向yに沿った位置を調整することで、感光体ドラム20上での走査ラインの主走査方向yの位置を補正することができる。
【0032】
なお、支持部材40に対する走査レンズ9aのx方向の位置決めは、ホルダ30の平面部31が支持部材40の平面部42に当接することで行われ(図5(B)参照)、この点は前記第1例と同様である。
【0033】
(他の実施形態)
なお、本発明に係るレーザ走査光学装置は前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0034】
例えば、各ビームの光路を形成するための光学素子の配置関係や走査レンズのホルダや支持部材の詳細な形状、構成等は任意である。
【0035】
ところで、前記第1例では、ホルダによって走査レンズの湾曲を調整し、支持部材によって走査レンズの傾きを調整するようにし、前記第2例では、ホルダによって走査レンズの湾曲を調整し、支持部材によって走査レンズを主走査方向に平行移動可能に保持するように構成した。それ以外に、ホルダによって走査レンズの傾きを調整するようにし、支持部材によって走査レンズを主走査方向に平行移動可能に保持するように構成してもよい。あるいは、ホルダによって走査レンズを平行移動可能に保持し、支持部材によって走査レンズの傾きを調整するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるレーザ走査光学装置の概略構成を示す平面図である。
【図2】前記レーザ走査光学装置の概略構成を示す立面図である。
【図3】前記レーザ走査光学装置における走査レンズの保持/調整機構の第1例(ホルダに対する走査レンズ取付け状態)を示し、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は走査レンズの湾曲調整状態を示す正面図である。
【図4】前記レーザ走査光学装置における走査レンズの保持/調整機構の第1例(支持部材に対するホルダの取付け状態)を示し、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は走査レンズの傾き調整状態を示す正面図である。
【図5】前記レーザ走査光学装置における走査レンズの保持/調整機構の第2例(支持部材に対するホルダの取付け状態)を示し、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は走査レンズの平行移動状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1…レーザ走査光学装置
2…ハウジング
3…光源ユニット
8…偏向器(ポリゴンミラー)
9a…走査レンズ
30…ホルダ
33…突起
34…ねじ部材
35,36…ピン
40…支持部材
45…カム
y…主走査方向
z…副走査方向
Claims (5)
- 光源と、該光源から放射されたレーザビームを主走査方向に等角速度で偏向する偏向手段と、該偏向手段で偏向されたレーザビームを感光体上で結像させる走査レンズとを備えたレーザ走査光学装置において、
前記走査レンズはホルダを介して支持部材に取り付けられ、
前記走査レンズの前記支持部材に対する主走査方向及び副走査方向に関する固定位置が調整可能であること、
を特徴とするレーザ走査光学装置。 - 前記走査レンズの固定位置の調整手段として、走査レンズを前記ホルダに対して変位させる調整手段、及び/又は、ホルダを前記支持部材に対して変位させる調整手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のレーザ走査光学装置。
- 前記走査レンズを前記ホルダに対して変位させる調整手段は、走査レンズの副走査方向の面上での湾曲を調整することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレーザ走査光学装置。
- 前記ホルダを前記支持部材に対して変位させる調整手段は、前記走査レンズの主走査方向に対する傾きを調整することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレーザ走査光学装置。
- 前記ホルダを前記支持部材に対して変位させる調整手段は、前記走査レンズの主走査方向に沿った位置を調整することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレーザ走査光学装置。
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JP2009014786A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-22 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 光走査装置 |
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-
2003
- 2003-03-26 JP JP2003086326A patent/JP2004294714A/ja active Pending
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