JP2004294144A - 試験用モジュール及び半導体装置の試験方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体装置の電極パッドへの損傷を与えず、且つ、試験コストを抑える試験用モジュール及び半導体装置の試験方法を提供すること。
【解決手段】ボンディングパッドを有する試験基板と、前記試験基板の上に配置された半導体装置と、前記半導体装置の電極に接触して厚さ方向にのみ導電性を有する異方性導電シートと、前記ボンディングパッドに一端が接続され、前記電極を覆う領域において前記異方性導電シートと他端が接続された金属ワイヤとを有することを特徴とする試験用モジュールによって解決する。
【選択図】 図5
【解決手段】ボンディングパッドを有する試験基板と、前記試験基板の上に配置された半導体装置と、前記半導体装置の電極に接触して厚さ方向にのみ導電性を有する異方性導電シートと、前記ボンディングパッドに一端が接続され、前記電極を覆う領域において前記異方性導電シートと他端が接続された金属ワイヤとを有することを特徴とする試験用モジュールによって解決する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、試験用モジュール及び半導体装置の試験方法に関し、より詳しくは、半導体チップの電気特性を試験する際に用いる試験用モジュールとこれを用いた半導体チップの試験方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体チップは種々の試験を経て、良品を選別した後に出荷される。
【0003】
図1(a)は半導体チップの出荷までの試験フローの一例である。
【0004】
半導体前工程(回路形成工程)を終了した後、ウエハの状態で半導体チップのリーク特性試験を行う。この後、半導体ウエハから個々の半導体チップへと切り出すチップ化を行い、これら個々の半導体チップについて直流(DC)試験、交流(AC)試験、動作周波数試験及びファンクション試験を試験装置にて行う。以上のような試験を行い、回路中の電流及び電圧、回路の周波数特性及び論理計算の良否を判定し、良品の半導体チップを選別して出荷する。
【0005】
半導体チップの試験は、半導体チップの電極パッドに対応した位置にプローブが設けられたプローブカードを用い、このプローブカードを介して半導体チップと試験装置との間で信号を授受して行う。
【0006】
また、半導体チップの電極パッドと試験基板のボンディングパッドを金属ワイヤによって接続して試験基板から引き出された配線を試験装置に接続して試験をする方法も用いられる。この方法では、試験を終了した後に、試験基板と金属ワイヤを取り除いて半導体チップを出荷する。
【0007】
【特許文献1】
実開平05−18032号公報
【特許文献2】
特開平05−55314号公報
【特許文献3】
特開平06−244241号公報
【特許文献4】
特開平06−302657号公報
【特許文献5】
特開昭57−95643号公報
【特許文献6】
特開昭59−148345号公報
【特許文献7】
特開昭62−193137号公報
【特許文献8】
特開平01−156944号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記した試験方法では、半導体チップの電極パッドに生じる試験痕が問題になっていた。
【0009】
即ち、プローブを用いて試験を行う場合、プローブを電極パッドに接触させる際に、電極パッドにプローブ痕を生じていた。また、金属ワイヤを用いて試験を行う場合、試験後に不要になった金属ワイヤを取り除く際にワイヤ痕を生じていた。このような試験痕によって、半導体チップの出荷前に電極パッドを損傷していた。この試験痕が原因となって、後の半導体チップをパッケージングする工程において、金属ワイヤにより電極パッドを外部と接続する際、金属ワイヤと電極パッドとの間に接続不良が生じたり、接続信頼度が劣化するおそれがあった。
【0010】
このような試験痕を改善する試験方法として、以下のように種々の提案がなされている。
【0011】
特許文献1では、プローブに圧力センサーを取り付けることによって、電極パッドへのプローブの接触圧を制御し、電極パッドへの損傷を低減している。しかしながら、圧力センサーを設ける分、試験装置が高価になってしまう。しかも、従来のプローブを用いた試験方法と同じようにプローブを電極パッドに接触させる方法であるため、電極パッドへの損傷を低減することはできるが、根本的な解決にはならない。
【0012】
また、特許文献2では、プローブをゴム状の材料によって形成し、プローブ接触時のパッドの損傷を低減している。この場合、ゴム状の材料を電極パッドと同程度に微細加工することが必須となるが、ゴム状の材料の微細加工は容易ではなく、低コストでプローブを作製することは難しい。
【0013】
また、特許文献3では、半導体モジュールに対してリード線を介してフィルムキャリアと接続し、フィルムキャリアにおいてプローブを接触させて半導体チップの電極パッドに直接プローブを接触させずに試験を行っている。また、試験終了後にリード線を金型で切断し、これを実装端子としている。つまり、この方法は、試験で使用するリード線を残した状態で出荷することを前提とした試験方法であり、半導体チップの試験方法としては適用できない。
【0014】
また、特許文献4では、半導体パッケージのリードを異方性導電シートで覆い、異方性導電シートを介してリードとプローブカードとの電気的接続を行って試験している。特許文献5では、プローブカードに異方性導電シートを貼付した後、プローブカードを半導体チップの電極パッドに接触させて試験を行っている。しかしながら、プローブカード上には多数のプローブが設けられており、これらのブローブを同一の高さに揃えることは難しい。従って、プローブ間である程度の高さバラツキを生じている。このバラツキによって、プローブから異方性導電シートにかかる圧力も各々のリードや電極パッドで異なるため、電気的な接続状態の良いプローブと悪いプローブが存在して良好な状態で試験を行えない。
【0015】
また、特許文献7では、電極パッドにプローブを接触させて試験を行った後に、これらの電極パッドとは別にパッケージングの工程の際に使用するボンディング用の電極パッドを形成してボンディング不良を防止している。特許文献8では、パッケージングの工程の際に使用するボンディング用の電極パッドとは別に試験用の電極パッドを予め形成することによって、ボンディング不良を防止している。これらの場合、パッケージングの工程の際に使用する電極パッドとは異なる電極パッドを用いて試験を行うので、試験の際の電気特性とパッケージング後の電気特性とは厳密には異なる。また、試験用の電極パッドを形成する工程を新たに追加しなければならないため、半導体チップが高価になってしまう。
【0016】
また、試験基板の上にスタッドバンプと呼ばれる突起電極を形成し、これを介して半導体チップの電極パッドと試験基板とを電気的に接続して試験する方法もある。この場合、半導体チップの電極パッドの配置と同様にスタッドバンプを試験基板上に配置しなければならない。従って、試験基板に微細な配線パターンを形成しなければならないため、試験基板が高価になってしまう。さらに、半導体チップは品種ごとに外形寸法や電極パッドの配置が異なるので、多種多様な半導体チップの試験に対応するためには、これら各々の半導体チップの電極パッドの配置に対応した試験基板を用意しなければならない。このようにして、試験コストを要してしまう。
【0017】
ところで、近年、複数の半導体チップを組み込んだ半導体パッケージが製品化されている。図2は、このような半導体パッケージの断面構造の一例である。
【0018】
この半導体パッケージ9は、中継基板3と、中継基板3の上面に固定された第一の半導体チップ1aと、第一の半導体チップ1aの上に固定された第二の半導体チップ1bと、第一の半導体チップ1a、第二の半導体チップ1b及び中継基板3の相互間に接続される金属ワイヤ5と、中継基板3の上面側に形成されて第一及び第二の半導体チップ1bと金属ワイヤ5を保護する封止樹脂6と、中継基板3の下面で接続される半田ボール7から構成されている。
【0019】
このような半導体パッケージ9に組み込まれる半導体チップ1a,1bは、製品状態に近い試験データを得るために、半導体パッケージ9内での金属ワイヤ5の接続状態と同じ接続状態で試験することが望ましい。しかしながら、上述したように、従来の半導体チップの試験方法では電極パッドに試験痕を生じてしまうために、図1(b)に示すように、パッケージ化した後に試験を行っていた。従って、第一及び第二の半導体チップ1a,1bのいずれか一方のみが不良品であった場合、封止樹脂の中から半導体チップ1a,1bを取り出すことは困難であるため、良品である他方の半導体チップも半導体パッケージ9ごと廃棄せざるを得なかった。このような理由から、上記の半導体パッケージ9は高価になっていた。
【0020】
さらに、以上述べた問題点に加えて、近年、半導体の試験に要求される機能の多様化と、試験装置が高価格化していることが問題となっている。このような試験装置の機能を補うために、半導体チップ内に予め試験用の回路を組み込む方法もあるが、試験用の回路の占める面積分、半導体チップが大きくなってしまう。
【0021】
本発明は、上述の点を鑑みて、半導体チップの電極パッドへの試験痕を与えず、且つ、試験コストを抑える試験用モジュール及び半導体チップの試験方法を提供することを目的とする。また、本発明は、複数の半導体チップを組み込んだ半導体パッケージのコストを抑える試験用モジュール及び半導体チップの試験方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、半導体チップの大型化を回避しつつ試験装置の機能を補う試験用モジュール及び半導体チップの試験方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、ボンディングパッドを有する試験基板と、前記試験基板の上に配置された半導体装置と、前記半導体装置の電極に接触して厚さ方向にのみ導電性を有する異方性導電シートと、前記ボンディングパッドに一端が接続され、前記電極を覆う領域において前記異方性導電シートと他端が接続された金属ワイヤとを有することを特徴とする試験用モジュールによって解決する。
【0023】
または、ボンディングパッドを有する試験基板の上に半導体装置を配置する工程と、前記半導体装置の電極に厚さ方向にのみ導電性を有する異方性導電シートを接触させる工程と、前記ボンディングパッドと前記電極を覆う領域内の前記異方性導電シートとを金属ワイヤにより接続する工程と、前記試験基板と試験装置を電気的に接続して半導体装置を試験する工程とを有することを特徴とする半導体装置の試験方法により解決する。
【0024】
このような試験用モジュール及び半導体装置の試験方法によれば、半導体装置の電極に直接プローブを接触させたり、金属ワイヤを接続させることなく、厚さ方向にのみ導電性を有する異方性導電シートを介して試験基板と半導体装置とを電気的に接続するので、この試験基板と試験に用いる試験装置とを電気的に接続すれば、半導体装置の電極にプローブ痕やワイヤ痕を生じることはない。従って、ワイヤボンディングにより電極を外部と接続する際に金属ワイヤと電極パッドとの間に接続不良を生じたり、接続信頼度を劣化させることはない。
【0025】
さらに、試験基板を半導体装置と金属ワイヤにより半導体装置と接続するので、ワイヤボンディング装置のプログラムを変更するだけで半導体装置の電極と試験基板のボンディングパッドとの間を自在に接続できる。つまり、多種多様な半導体装置に対して各々の電極位置や外形寸法に対応する試験基板を用意する必要はないので、試験コストを抑えることができる。
【0026】
又は、上記した試験用モジュールにおいて、前記異方性導電シートは絶縁性シートと前記絶縁性シートの厚さ方向に貫通して埋め込まれた金属線よりなることを特徴とする。
【0027】
このような試験用モジュールによれば、異方性導電シートは埋め込まれた金属線によって厚さ方向に対して導電性を有し、面内方向に対しては絶縁性を有することができる。従って、このような異方性導電シートによって、半導体装置の電極と金属ワイヤとの間を電気的に接続し、半導体装置の隣接する電極の間は絶縁することができるので、試験の際に半導体装置の電極間で短絡することはない。
【0028】
又は、上記した試験用モジュールにおいて、半導体装置は前記試験基板の表面に対して垂直な方向に複数個重ねられていることを特徴とする。
【0029】
このような試験用モジュールによれば、複数個の半導体装置の試験を同時並行して行うことができる。従って、半導体装置1個当たりの試験時間を短縮することができる。
【0030】
又は、上記した試験用モジュールにおいて、前記半導体装置のうち、少なくとも一つは試験装置の機能を補う回路が内部に形成された試験容易化用部品よりなることを特徴とする。
【0031】
このような試験用モジュールによれば、試験容易化部品によって試験装置に備わっていない機能を補うことができるので、高価な多機能の試験装置を用いずに多種多様な試験を行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明では、半導体チップの試験をする際に、電極パッドに直接プローブを接触させたり金属ワイヤを接続しなくとも試験を行えるように、図3(a),(b)に示す試験フローのように、リーク試験を終えた半導体ウエハをチップ化した後、半導体チップを組み込んだ試験用モジュールを作製する。この試験用モジュールを試験することによって良品の半導体チップを選別する。このような試験用モジュール及びその試験方法の詳細を以下の実施の形態にて説明する。
【0033】
(第一の実施の形態)
図4は本実施の形態に係る試験に使用する試験装置の構成図である。
【0034】
試験装置100は、試験用モジュール10と電気的に接続されるプローバー110と、電流電圧をプローバー110に授受して試験を行うテスター120より構成される。
【0035】
プローバー110は、試験用モジュール10を載置する支持台111と、表面に設けられた多数のプローブ116により試験用モジュール10と接触するプローブカード115と、プローバー110の内外を電気的に接続する入出力ドライブ部113と、プローブカード115が取り付けられてその位置を移動させる駆動部112と、駆動部112の動作を制御するプローブ位置コントローラ113とより構成されている。
【0036】
テスター120は、各試験条件に応じた電源電圧と試験信号を発生させる出力パラメータ設定コントローラ121と、試験結果を測定する電流電圧測定回路122とより構成される。
【0037】
プローブ位置コントローラ114は駆動部112に接続されて、駆動部112に取り付けられたプローブカード115を水平及び上下方向に移動させる。プローブカード115はその裏面では入出力ドライブ部113と電気的に接続され、その表面ではプローブ116と後述する試験用モジュールのボンディングパッドと接触して試験用モジュール10と電気的に接続される。入出力ドライブ部113は出力パラメータ設定コントローラ121及び電流電圧測定回路122に接続されて、出力パラメータ設定コントローラ121から送られる電源電圧及び試験信号をプローブカード115を介して試験用モジュール10に伝達し、試験用モジュール10から出力される応答信号をプローブカード115を介して入力し電流電圧測定回路122に伝達する。
【0038】
図5は、試験用モジュールを示し、図5(a)は斜視図であり、図5(b)は図5(a)におけるI−I線に沿った断面図である。
試験用モジュール10は、複数のボンディングパッド16が設けられた試験基板15と、試験基板15の上に配置された半導体チップ11と、半導体チップ11及びその近傍の試験基板15を覆う異方性導電シート13と、半導体チップ11の電極パッド12の上方で異方性導電シート13と一端を接続され、試験基板15のボンディングパッド16と他端を接続された金などの導電性のよい金属よりなる金属ワイヤ14とから構成されている。半導体チップ11の電極パッド12の大きさや間隔は品種によって異なる。
【0039】
異方性導電シート13は、図6に示すように、シリコーンよりなり粘着性、絶縁性及び弾力性を有する絶縁性シート21と、シートの厚さ方向に貫通して埋め込まれた金属細線22より構成されている。また、絶縁性シート21の粘着性により、異方性導電シート13は半導体チップ11に着脱可能な程度に固定されている。また、金属細線22は半導体チップ11の電極パッド12と金属ワイヤ14とに接続されている。異方性導電シート13の寸法は半導体チップ11の大きさによって変更されるが、例えば縦横共に25mm、厚さ0.3mmである。金属細線22は例えば直径0.03mmであり、面内方向に対して0.25mm間隔で埋め込まれている。この金属細線22により、異方性導電シート13はシートの厚さ方向のみに導電性を有し、面内方向には導電性を有さない特性を有する。このような異方性導電シート13によって、電極パッド12と金属ワイヤ14が電気的に接続され、隣接する電極パッド12や金属ワイヤ14とは短絡しない。
【0040】
尚、異方性導電シートは上述した構造のものに限定するものではなく、例えば、圧力を加えた部分にのみ導電性が発現するようなシートを用いてもよい。
【0041】
試験基板15は半導体チップ11の外形寸法や電極パッド12の配置に応じて新たに作製する必要はない。例えば、図7(a),(b),(c)に示すように、四方に多数のボンディングパッド16が設けられた試験基板15aを用いれば、外形寸法や電極パッド12の配置が異なる半導体チップ11,11a,11bに対しても、金属ワイヤ14の接続位置を変更するだけで、同じ試験基板15aを用いて試験用モジュール10,10a,10bを作製することができる。このように、試験基板を新たに作製するためのコストを省くことができるので、試験用モジュールのコストを抑えることができる。
【0042】
上記した試験装置100及び試験用モジュール10を用い、図3(a)に示すフローチャートに基づいて試験する。この試験方法について、図8に沿って説明する。
【0043】
まず、図3(a)に示すように、従来の試験方法と同様に半導体前工程を終えた半導体ウエハをウエハ状態でリーク試験し、半導体ウエハを半導体チップに分割する。
【0044】
次に、図4に示す半導体チップ11を組み込む試験用モジュール10に作製する工程に移る。
【0045】
まず、図8(a)のように、試験基板15の上に半導体チップ11を配置する。この際、半導体チップ11を試験基板15に精度良く配置するために、装置内の試験基板15の載置位置を認識するためのCCDカメラが備えられたダイボンダー(チップ装着装置、図示せず)を用いても良い。この場合、図9に示すように、試験基板15に円形、三角形又は十字形等の形状の位置認識マークMを設けておけば、ダイボンダーがCCDカメラにより位置認識マークMの位置を検出することによって試験基板15上の所望の半導体チップ11の配置位置を算出し、半導体チップ11を試験基板15上に精度よく配置することができる。
【0046】
また、半導体チップ11を試験基板15に配置した後の位置ズレが懸念される場合には、図10(a)に示すように、試験基板15上の半導体チップ11の配置位置に粘着シート17を予め貼付しておき、これにより半導体チップ11を試験基板15に固定し、半導体チップ11と試験基板15との間の位置ズレを防ぐことが望ましい。また、図10(b)に示すように、試験基板15の半導体チップ11の配置位置に半導体チップ11によって覆われる程度の大きさの貫通穴Hを設けておき、真空引きによって半導体チップ11を試験基板15に固定しても良い。
【0047】
次に、図8(b)に示すように、異方性導電シート13を半導体チップ11と試験基板15に貼付して固定する。ここで、上述したように金属細線22の間隔を電極パッド12の大きさや電極パッド12の間隔よりも充分に狭くすることにより、電極パッド12の配置に依らず、半導体チップ11の電極パッド12と異方性導電シート13の金属細線22との位置合わせを行わなくても、単に半導体チップ11の上に貼付するだけで、金属細線22を電極パッド12に確実に接触させることができる。
【0048】
最後に、図8(c)に示すように、予め金属ワイヤ14の接続位置をプログラムに入力しておいたワイヤボンディング装置を用いて、電極パッド12の上方の領域の異方性導電シート13とボンディングパッド16とを金属ワイヤ14で接続する。この際、金属ワイヤ14と電極パッド12との間の金属細線22によって試験基板15と半導体チップ11が電気的に接続される。これにより試験用モジュール10が完成する。
【0049】
通常、金属ワイヤ14は、図11(a)に示すように接続される。この場合、金属ワイヤ14の張力によって、異方性導電シート13に1N/mm2程度の圧力がかかり、異方性導電シート13は厚さ方向に約25μm圧縮される。これにより、金属ワイヤ14と電極パッド12との間に20mΩ程度の良好な接触抵抗を得ることができる。さらに低い接触抵抗を得るためには、図11(b)に示すように、金属ワイヤ14を撓ませて「く」の字状に接続するとよい。
【0050】
上記した試験用モジュールの作製方法では、異方性導電シート13を半導体チップ11と試験基板15に貼付して固定したが、半導体チップ11の電極パッド12と金属ワイヤ14との間に異方性導電シートが介在していればよい。つまり、図12(a),(b)に示すように、異方性導電シート13の節約のために、半導体チップ11の上面にだけ、又は半導体チップ11の電極パッド12の周辺部のみに異方性導電シート13を貼付してもよい。
【0051】
作製を終えた試験用モジュール10は、順次、図13に示すトレイ60に保管する。このトレイ60の表面には、試験用モジュール10の大きさに応じた凹部Dが複数箇所に設けられている。この凹部Dに試験用モジュール10を載置して保管する。
【0052】
次に、試験用モジュールを試験する工程に移る。
【0053】
図8(d)に示すように、前述した試験装置100の支持台111に試験用モジュール10を載置し、プローブ位置コントローラ114の操作により、プローブカード115を駆動部112により水平方向に移動させて各々のプローブ116を試験用モジュール10の所望のボンディングパッド16に対向させた後、下降させてプローブ116をボンディングパッド16に接触させる。次に、予め設定した試験条件に応じた電源電圧及び試験信号を出力パラメータ設定コントローラ121で発生させて、直流試験、交流試験、周波数試験及びファンクション試験等を行う。試験用モジュール10からの応答信号は電流電圧測定回路122で各々の試験毎の規定範囲と応答信号との比較を行い、規定範囲内であれば良品、規定範囲外であれば不良品と判定して試験用モジュール10を選別する。最後に、プローブカード115を上昇させて試験装置から試験用モジュール10を取り出して試験を終了する。
【0054】
ここで、半導体チップ11の品種によらず、同種の試験基板15を用いて試験用モジュール10を作製しておけば、試験基板15のボンディングパッドの位置が変わらないので、この試験基板15のボンディングパッド16の配置に対応するプローブカード115のみで多種多様な半導体チップ11の試験を行うことができる。従って、半導体チップ11の品種毎に新たなプローブカード115を作製しなくて済む。また、試験の際に、金属ワイヤ14がプローブ116との接触によって変形しないように、ボンディングパッド16より試験基板15の縁部寄りにプローブ接触用パッドを設けておいてもよい。
【0055】
最後に、試験用モジュール10を分解し、半導体チップ11を取り出す工程に移る。
【0056】
図8(e)に示すように、試験用モジュール10を異方性導電シート13と金属ワイヤ14、半導体チップ11、試験基板15に分解し、先の試験工程において良品と判定した試験用モジュール10より取り出した半導体チップ11を出荷し、不良品と判定した試験用モジュール10より取り出した半導体チップ11を廃棄する。異方性導電シート13が粘着性を有する場合は、紫外線照射や加熱によって粘着性を低下させた後に試験用モジュール10から分離し、異方性導電シート13を剥がす際に半導体チップ11が損傷しないようにすることが好ましい。
【0057】
試験基板15は新たな半導体チップ11を試験するための試験用モジュール10を作製するために再利用する。このような試験基板は、試験基板15から金属ワイヤ14を取り除く際に、図14(a)に示すように、ワイヤ痕Tをボンディングパッド16aに生じる。このワイヤ痕T上に金属ワイヤ14を接続すると、金属ワイヤ14と電極パッド12との間に接続不良を生じるおそれがある。そこで、図14(b)に示すように、ワイヤ痕Tと比較して大きいボンディングパッド16bを形成しておけば、ワイヤ痕Tが生じた箇所を避けて複数回ワイヤボンディングできる。
【0058】
以上述べた試験方法によれば、金属細線22の間隔が半導体チップ11の電極パッド12の大きさよりも充分に狭く埋め込まれた異方性導電シート13を使用することによって、電極パッド12と金属細線22とを接触させることができる。また、品種毎にこれらの電極パッド12の配置に対応した新たに異方性導電シート13を用意する必要はなく、同種の異方性導電シート13を用いて試験用モジュール10を作製することができる。
【0059】
異方性導電シート13を介して半導体チップ11の電極パッド12に金属ワイヤ14が接続されるので、試験終了後に電極パッド12にブローブ痕やワイヤ痕Tを生じることはなく、電極パッド12に損傷のない半導体チップ11を出荷することができる。また、半導体チップ11の品種によらず同種の試験基板15を用いて試験用モジュール10を作製すれば、プローブカード115を品種毎に新たに作製する必要はなく、試験コストを抑えることができる。
【0060】
また、試験用モジュール10を作製してから試験終了するまで、半導体チップ11の状態ではなく試験用モジュール10の状態で取り扱うことができるので、ハンドリングが容易になり、ハンドリングの際の半導体チップ11の欠け等の不良を未然に防ぐことができる。また、ボンディングパッド16を予めワイヤ痕Tと比較して大きく形成すると、試験基板15を繰り返し使用することができるので、試験コストを抑えることができる。
【0061】
(第二の実施の形態)
第一の実施の形態では、異方性導電シートの粘着性を利用して試験用モジュールを作製した。本実施の形態では、熱圧着シートを利用して試験用モジュールを作製する方法について説明する。
【0062】
図15は、本実施の形態に係る試験用モジュールを示し、図15(a)は斜視図であり、図15(b)は図15(a)のII−II線における断面図である。
【0063】
本実施の形態の試験用モジュール10dは、図5に示す第一の実施の形態の試験用モジュールと比較して、熱圧着シート18が異方性導電シート13の外縁部を覆って試験基板15上に固定されている点が異なる。
【0064】
このような、試験用モジュールの製造方法について図16を用いて説明する。
【0065】
図16(a)に示すように、ヒートクランパー(熱圧着装置)30のステージ31の上の所定位置に試験基板15と、半導体チップ11と、異方性導電シート13と、異方性導電シート13の外縁部のみを覆う形状のシリコーンよりなる熱圧着シート18とを下からこの順に配置する。異方性導電シート13及び熱圧着シート18は両方とも熱可塑性を有している。次に、図16(b)に示すように、半導体チップ11に対向する領域に半導体チップ11の外形に応じて窪みを設けた上型32を所定温度に加熱してから上型32を下降させ、上型32を熱圧着シート18と異方性導電シート13とに接触させて所定時間、熱圧着し、半導体チップ11を試験基板15に固定する。所定時間が経過した後、図16(c)に示すように、上型32を上昇させて、ヒートクランパーから試験用モジュール10dを取り出す。最後に、ワイヤボンディング装置を用いて金属ワイヤ14を試験基板15と異方性導電シート13の所定位置との間に接続することによって、図16(d)に示す試験用モジュール10dが完成する。
【0066】
この場合、異方性導電性シート13を熱圧着により半導体チップ11の上面に固定させたので、異方性導電性シート13と電極パッド12と確実に接触させることができる。さらに、異方性導電シート13の外縁部を覆うように熱圧着シート18が固定したので、異方性導電シート13が試験基板15から剥がれにくくなり、半導体チップ11を試験基板15に確実に固定できる。
【0067】
上記した試験用モジュール10dでは、熱圧着シート18を試験基板15上で固定したが、図17(a)に斜視図、図17(b)に図17(a)のIII−III線による断面図を示すように、半導体チップ11の外縁部において固定して試験用モジュール10eを作製してもよい。
【0068】
また、熱圧着シート18と異方性導電シート13の両方を熱圧着したが、ヒートクランパーの上型が異方性導電シート13に接触しないように上述したものより大きな窪みを設けて熱圧着シート18のみを熱圧着してもよい。この場合、異方性導電シート13がその張力によって電極パッド12に接触した状態を保持するように熱圧着シート18を熱圧着することが必要である。この際、異方性導電シート13は熱可塑性である必要はない。
【0069】
以上のように試験用モジュール10d,10eを作製してから試験を行い、第一の実施の形態で述べたように試験を行って良品の試験用モジュール10d,10eを選別する。次に、異方性導電シート13と熱圧着シート18の熱可塑性を利用して再加熱によりこれらの接着力を弱めた後、異方性導電シート13、熱圧着シート18及び金属ワイヤ14を試験用モジュール10d,10eから剥がした後、半導体チップ11を取り出す。
【0070】
本実施の形態においても、第一の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0071】
(第三の実施の形態)
本実施の形態では、一つの試験用モジュールで複数の半導体チップに対して試験を行う方法について説明する。
【0072】
本実施の形態の試験用モジュール10fは、図18に示すように、第一及び第二の実施の形態の試験用モジュールと比較して、一枚の試験基板15bの上に複数個の半導体チップ11が配置されている点が異なる。
【0073】
この試験用モジュールの作製には第一及び第二の実施の形態で説明した試験用モジュールの作製方法を個々の半導体チップ11について適用すればよく、ここでは試験用モジュール10fの作製方法の説明を省略する。
【0074】
試験用モジュール10fを作製した後、各々の半導体チップ11はプローブカード115を介してテスター120に並列に接続することによって、複数の半導体チップ11の試験を同時並行して行い、個々の半導体チップ11について良否を判定した後、試験用モジュール10fから半導体チップ11を取り出す。
【0075】
本実施の形態の試験用モジュール10fは、同時に複数個の半導体チップ11を試験することができるので、半導体チップ1個当たりに要する試験時間を短縮することができる。
【0076】
(第四の実施の形態)
本実施の形態では、試験装置を補助する付加的な機能を有する試験用モジュールを作製して試験する方法について説明する。
【0077】
図19は、本実施の形態に係る試験用モジュールを示し、図19(a)は斜視図であり、図19(b)は図19(a)のIV−IV線における断面図である。
【0078】
この試験用モジュール10gは、試験基板15と、試験基板15の上に配置されたDFT(Design For Test、テスト容易化設計)用チップ50と、DFT用チップ50の上に貼付された粘着性を有する第一の異方性導電シート13aと、第一の異方性導電シート13aの上に固定された半導体チップ11と、半導体チップ11の上に貼付された粘着性を有する第二の異方性導電シート13bと、試験基板15のボンディングパッド16とDFT用チップ50と半導体チップ11の間に接続される金属ワイヤ14より構成される。また、試験基板15とDFT用チップ50との間には、必要に応じて粘着シート(図示せず)が貼付される。
【0079】
DFT用チップ50は、試験装置にない機能を補う役割を果たす試験回路を内蔵したものであり、例えばADコンバータ及びドライバ等が挙げられる。
【0080】
例えば、ADコンバータ50を組み込んだ試験用モジュール10gの場合、出力パラメータ設定コントローラ121から送られる試験信号を半導体チップ11にADコンバータ50を介して入力することによって、高周波試験を行うことができる。
【0081】
このような試験用モジュール10gは、特に図示しないが、試験基板15の上に、DFT用チップ50、第一の異方性導電シート13a、半導体チップ11及び第二の異方性導電シート13bを下からこの順に積み上げた後、試験基板15、第一の異方性導電シート13a及び第二の異方性導電シート13b上の所望の位置にワイヤボンディング装置を用いて金属ワイヤ14を接続して作製する。
【0082】
試験用モジュール10gを作製した後、第一乃至第三の実施の形態で用いた試験装置により試験し、良品の半導体チップ11を選別する。この後、図21(a)に示すように、DFT用チップ50と試験基板15は試験用モジュール10fから分離せずに残しておき、半導体チップ11、第一及び第二の異方性導電シート13a,13b、金属ワイヤ14を取り替えることによって新たな半導体チップ11を試験する試験用モジュール10gを作製する。また、金属ワイヤ14の張り替えで生じるワイヤ痕Tによってボンディングパッド16に金属ワイヤ14を接続する場所がなくなった場合には、DFT用チップ50を取り出して、他の試験基板15よりなる試験用モジュール10gに組み込むことによって、DFT用チップ50を再利用する。
【0083】
このように、DFT用チップ50を組み込んだ試験用モジュール10gを作製すれば、試験装置にない機能の試験も行うことができるので、高価な多機能の試験装置を用いたり、予め半導体チップ11に試験用の回路を形成したりすることなく種々の試験を行うことができる。また、DFT用チップ50は試験基板15から取り外して再度利用することができるので、試験コストを抑えることができる。
【0084】
(第五の実施の形態)
本実施の形態では、図2に示す半導体パッケージに配置する半導体チップを試験する方法について説明する。
【0085】
本実施の形態の試験用モジュール10hは、図20(a)にその斜視図、図20(b)に図20(a)のV−V線による断面図を示すように、図19に示す第四の実施の形態の試験用モジュール10gと同じ構造であるが、DFT用チップ50が半導体チップ11aに置き換えられている点が異なる。
【0086】
本実施の形態では、図3(b)に示す試験フローのように、第四の実施の形態と同様の手法で試験用モジュール10gを作製して試験を行い、良品の半導体チップ11a,11bに選別した後、これらの半導体チップ11a,11bをパッケージ化して出荷する。
【0087】
試験によって第一及び第二の半導体チップ11a,11bのいずれかが不良品であると判明した場合、不良品の半導体チップ11a,11bを試験用モジュール10fより分離して廃棄し、新たな半導体チップ11a,11bに変えて試験を行い、半導体チップ11a,11bの良否を判定する。試験終了後、図21(b)に示すように、第一及び第二の半導体チップ11a,11bの両方を試験用モジュール10fから分離した後、良品の半導体チップ11a,11bのみを用いて、図2に示す半導体パッケージ9に組み上げる。
【0088】
本実施の形態によれば、複数個の半導体チップ11a,11bから半導体パッケージ9に作製する前に、良品の半導体チップ11a,11bを選別するので、不良品の半導体チップ11a,11bが混入した状態でパッケージ化することはない。従って、不良品の半導体チップ11a,11bのために良品の半導体チップ11a,11bも半導体パッケージ9ごと廃棄するといった事態を回避することができる。従って、半導体パッケージ9の歩留まりを向上させることができるので、パッケージングを低コストで行うことができる。また、半導体チップ11a,11bを半導体パッケージ9内の金属ワイヤ5の接続状態と同じ接続状態で試験するので、製品状態に近い試験データを得ることができる。
【0089】
(その他の実施の形態)
以上説明した実施の形態では、試験用モジュール10を分解して半導体チップ11を取り出して出荷したが、半導体チップ11の保護のために、試験用モジュール10の状態で出荷しても良い。この場合、良品と判定した試験用モジュールを図14に示すトレイに詰めて出荷する。
【0090】
また、以上説明した実施の形態では、プローブカード115と入出力ドライブ部113を介して試験用モジュール10とテスター120を電気的に接続して試験を行ったが、本発明の試験方法はこれに限定するものではない。
【0091】
例えば、試験用マザーボードを介して試験用モジュールとテスターを電気的に接続して試験してもよい。この場合、試験基板にボンディングパッドとは別に試験用モジュールと外部とを電気的に接続する外部接続用パッドを設けておく。また、試験用マザーボードには外部接続用パッドの配置に対応する接触部が設けられたソケット若しくはコネクタを設けておき、試験用モジュールが試験用マザーボードと電気的に接続できるようにしておく。試験の際には、試験用モジュールを試験用マザーボードにソケット若しくはコネクタを介して接続し、試験用マザーボードをテスターに接続して試験を行う。
【0092】
また、試験用マザーボードに設けるソケットやコネクタは複数個でもよく、この場合、複数個の試験用モジュールを試験用マザーボードに接続することによって同時並行して試験することができる。
【0093】
さらに、試験用マザーボードを用いずにソケットやコネクタをテスターに接続して試験してもよい。
【0094】
また、以上説明した実施の形態で用いた異方性導電シートは、絶縁性シートの厚さ方向に貫通する金属細線を埋め込んだものであったが、本発明はこれに限定するものではなく、厚さ方向に対して導電性を有し、面内方向に対して絶縁性を有するシートであればよい。
【0095】
(付記1)ボンディングパッドを有する試験基板と、
前記試験基板の上に配置された半導体装置と、
前記半導体装置の電極に接触して厚さ方向にのみ導電性を有する異方性導電シートと、
前記ボンディングパッドに一端が接続され、前記電極を覆う領域において前記異方性導電シートと他端が接続された金属ワイヤと
を有することを特徴とする試験用モジュール。
【0096】
(付記2)前記異方性導電シートは絶縁性シートと前記絶縁性シートの厚さ方向に貫通して埋め込まれた金属線よりなることを特徴とする付記1に記載の試験用モジュール。
【0097】
(付記3)前記試験基板の上に複数の前記半導体装置が間隔をおいて載置されていることを特徴とする付記1に記載の試験用モジュール。
【0098】
(付記4)前記半導体装置は前記試験基板の表面に対して垂直な方向に複数個重ねられていることを特徴とする付記1に記載の試験用モジュール。
【0099】
(付記5)前記半導体装置のうち、少なくとも一つは試験装置の機能を補う回路が内部に形成された試験容易化用部品よりなることを特徴とする付記4に記載の試験用モジュール。
【0100】
(付記6)前記試験基板と前記半導体装置は粘着シートを挟んで着脱可能に固定されていることを特徴とする付記1,3及び4のいずれか一項に記載の試験用モジュール。
【0101】
(付記7)前記試験基板と前記異方性導電シートは圧着シートにより着脱可能に固定されていることを特徴とする付記1に記載の試験用モジュール。
【0102】
(付記8)前記試験基板の前記半導体装置の配置又は固定位置に前記半導体装置により覆われる貫通孔が設けられていることを特徴とする付記1,3,4及び6のいずれか一項に記載の試験用モジュール。
【0103】
(付記9)前記試験基板の表面に位置認識マークが形成されていることを特徴とする付記1,3,4,6,7及び8のいずれか一項に記載の試験用モジュール。
【0104】
(付記10)前記ボンディングパッドは前記金属ワイヤと前記ボンディングパッドの接触面よりも大きいことを特徴とする付記1に記載の試験用モジュール。
【0105】
(付記11)ボンディングパッドを有する試験基板の上に半導体装置を配置する工程と、
前記半導体装置の電極に厚さ方向にのみ導電性を有する異方性導電シートを接触させる工程と、
前記ボンディングパッドと前記電極を覆う領域内の前記異方性導電シートとを金属ワイヤにより接続する工程と、
前記試験基板と試験装置を電気的に接続して前記半導体装置を試験する工程とを有することを特徴とする半導体装置の試験方法。
【0106】
(付記12)前記半導体装置を試験する工程の後に、前記金属ワイヤ及び前記異方性導電シートを分離して前記半導体装置を取り出す工程をさらに有することを特徴とする付記11に記載の半導体装置の試験方法。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の試験用モジュール及び半導体チップの試験方法によれば、異方性導電シートを介して金属ワイヤを半導体チップの電極パッドに接続するので、電極パッド上にプローブ痕やワイヤ痕を生じずに試験を行うことができる。また、金属ワイヤを介して試験基板と電気的に接続するので、多種多様な半導体チップを試験する場合に各々に対応した新たな試験基板を作成する必要はなく、ワイヤボンディング装置のプログラムを変更するだけで済む。また、異方性導電シートの金属細線の間隔が電極パッドの間隔より充分に狭ければ、電極パッドの配置に関わらず金属細線が電極パッドと金属ワイヤとに確実に接触し、電極パッドと金属ワイヤとが電気的に接続されるので、半導体チップの品種毎に新たに異方性導電シートを作製する必要はない。
【0108】
以上のように、試験用モジュールを作製して試験を行うことによって半導体チップの試験コストが抑えることができるので、半導体チップ及び半導体パッケージの低コスト化に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の試験フローを示すフローチャートであり、図1(a)は半導体チップを出荷する場合であり、図1(b)は半導体パッケージを出荷する場合である。
【図2】図2は、複数の半導体チップを配置した半導体パッケージの断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係る試験フローを示すフローチャートであり、図3(a)は半導体チップを出荷する場合であり、図3(b)は半導体パッケージを出荷する場合である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態に係る試験に用いる試験装置を示すブロック図である。
【図5】図5は、本発明の第一の実施の形態に係る試験用モジュール(その1)を示し、図5(a)は斜視図であり、図5(b)は図5(a)におけるI−I線に沿った断面図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態に係る異方性導電シートの断面図である。
【図7】図7は、本発明の第一の実施の形態に係る試験用モジュール(その1,その2及びその3)を示す斜視図である。
【図8】図8は、本発明の第一の実施の形態に係る試験方法を示す断面図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態に係る試験基板上に形成した位置認識マークを示す斜視図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態に係る試験基板と半導体チップとを固定する方法を示す斜視図であり、図10(a)は粘着シートを用いる場合であり、図10(b)は真空引きを用いる場合である。
【図11】図11(a),(b)は、本発明に係る異方性導電シートに接続する金属ワイヤの形状を示す断面図である。
【図12】図12は、本発明の第一の実施の形態に係る試験用モジュール(その5、その6)を示す斜視図である。
【図13】図13は、本発明の実施の形態に係る試験用モジュールを保管するトレイを示す斜視図である。
【図14】図14は、本発明の実施の形態に係る試験基板に設けるボンディングパッドを示す平面図である。
【図15】図15は、本発明の第二の実施の形態に係る試験用モジュール(その1)を示し、図15(a)は斜視図であり、図15(b)は図15(a)におけるII−II線に沿った断面図である。
【図16】図16(a)〜(d)は、本発明の第三の実施の形態に係る試験用モジュール(その2)の作成方法を示す断面図である。
【図17】図17は、本発明の第二の実施の形態に係る試験用モジュール(その2)を示し、図17(a)は斜視図であり、図17(b)は図17(a)におけるIII−III線に沿った断面図である。
【図18】図18は、本発明の第三の実施の形態に係る試験用モジュールを示す斜視図である。
【図19】図19は、本発明の第四の実施の形態に係る試験用モジュールを示し、図19(a)は斜視図であり、図19(b)は図19(a)におけるIV−IV線に沿った断面図である。
【図20】図20は、本発明の第五の実施の形態に係る試験用モジュールを示し、図20(a)は斜視図であり、図20(b)は図20(a)におけるV−V線に沿った断面図である。
【図21】図21は本発明の第四の実施の形態と第五の実施の形態に係る試験用モジュールを分解する工程の違いを示す断面図であり、図21(a)は、本発明の第四の実施の形態に係り、図21(b)は、本発明の第五の実施の形態に係る。
【符号の説明】
1a,1b・・・半導体チップ、2a,2b・・・電極パッド、
3・・・中継基板、4・・・ボンディングパッド、5・・・金属ワイヤ、
6・・・封止樹脂、7・・・半田ボール、
10,10a〜10h・・・試験用モジュール、
11,11a,11b・・・半導体チップ(半導体装置)、
12,12a,12b・・・電極パッド(電極)、
13・・・異方性導電シート、14・・・金属ワイヤ、
15,15a,15b・・・試験基板、
16,16a,16b・・・ボンディングパッド、17・・・粘着シート、
18・・・熱圧着シート、21・・・絶縁性シート、22・・・金属細線、
30・・・ヒートクランパー、31・・・ステージ、32・・・上型、
50・・・DFT用チップ(ADコンバータ)、
60・・・トレイ、100・・・試験装置、110・・・プローバー、
111・・・支持台、112・・・駆動部、113・・・入出力ドライブ部、
114・・・プローブ位置コントローラ、115・・・プローブカード、
116・・・プローブ、120・・・テスター、
121・・・出力パラメータ設定コントローラ、122・・・電流電圧測定回路、
D・・・凹部、H・・・貫通穴、M・・・位置認識マーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、試験用モジュール及び半導体装置の試験方法に関し、より詳しくは、半導体チップの電気特性を試験する際に用いる試験用モジュールとこれを用いた半導体チップの試験方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体チップは種々の試験を経て、良品を選別した後に出荷される。
【0003】
図1(a)は半導体チップの出荷までの試験フローの一例である。
【0004】
半導体前工程(回路形成工程)を終了した後、ウエハの状態で半導体チップのリーク特性試験を行う。この後、半導体ウエハから個々の半導体チップへと切り出すチップ化を行い、これら個々の半導体チップについて直流(DC)試験、交流(AC)試験、動作周波数試験及びファンクション試験を試験装置にて行う。以上のような試験を行い、回路中の電流及び電圧、回路の周波数特性及び論理計算の良否を判定し、良品の半導体チップを選別して出荷する。
【0005】
半導体チップの試験は、半導体チップの電極パッドに対応した位置にプローブが設けられたプローブカードを用い、このプローブカードを介して半導体チップと試験装置との間で信号を授受して行う。
【0006】
また、半導体チップの電極パッドと試験基板のボンディングパッドを金属ワイヤによって接続して試験基板から引き出された配線を試験装置に接続して試験をする方法も用いられる。この方法では、試験を終了した後に、試験基板と金属ワイヤを取り除いて半導体チップを出荷する。
【0007】
【特許文献1】
実開平05−18032号公報
【特許文献2】
特開平05−55314号公報
【特許文献3】
特開平06−244241号公報
【特許文献4】
特開平06−302657号公報
【特許文献5】
特開昭57−95643号公報
【特許文献6】
特開昭59−148345号公報
【特許文献7】
特開昭62−193137号公報
【特許文献8】
特開平01−156944号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記した試験方法では、半導体チップの電極パッドに生じる試験痕が問題になっていた。
【0009】
即ち、プローブを用いて試験を行う場合、プローブを電極パッドに接触させる際に、電極パッドにプローブ痕を生じていた。また、金属ワイヤを用いて試験を行う場合、試験後に不要になった金属ワイヤを取り除く際にワイヤ痕を生じていた。このような試験痕によって、半導体チップの出荷前に電極パッドを損傷していた。この試験痕が原因となって、後の半導体チップをパッケージングする工程において、金属ワイヤにより電極パッドを外部と接続する際、金属ワイヤと電極パッドとの間に接続不良が生じたり、接続信頼度が劣化するおそれがあった。
【0010】
このような試験痕を改善する試験方法として、以下のように種々の提案がなされている。
【0011】
特許文献1では、プローブに圧力センサーを取り付けることによって、電極パッドへのプローブの接触圧を制御し、電極パッドへの損傷を低減している。しかしながら、圧力センサーを設ける分、試験装置が高価になってしまう。しかも、従来のプローブを用いた試験方法と同じようにプローブを電極パッドに接触させる方法であるため、電極パッドへの損傷を低減することはできるが、根本的な解決にはならない。
【0012】
また、特許文献2では、プローブをゴム状の材料によって形成し、プローブ接触時のパッドの損傷を低減している。この場合、ゴム状の材料を電極パッドと同程度に微細加工することが必須となるが、ゴム状の材料の微細加工は容易ではなく、低コストでプローブを作製することは難しい。
【0013】
また、特許文献3では、半導体モジュールに対してリード線を介してフィルムキャリアと接続し、フィルムキャリアにおいてプローブを接触させて半導体チップの電極パッドに直接プローブを接触させずに試験を行っている。また、試験終了後にリード線を金型で切断し、これを実装端子としている。つまり、この方法は、試験で使用するリード線を残した状態で出荷することを前提とした試験方法であり、半導体チップの試験方法としては適用できない。
【0014】
また、特許文献4では、半導体パッケージのリードを異方性導電シートで覆い、異方性導電シートを介してリードとプローブカードとの電気的接続を行って試験している。特許文献5では、プローブカードに異方性導電シートを貼付した後、プローブカードを半導体チップの電極パッドに接触させて試験を行っている。しかしながら、プローブカード上には多数のプローブが設けられており、これらのブローブを同一の高さに揃えることは難しい。従って、プローブ間である程度の高さバラツキを生じている。このバラツキによって、プローブから異方性導電シートにかかる圧力も各々のリードや電極パッドで異なるため、電気的な接続状態の良いプローブと悪いプローブが存在して良好な状態で試験を行えない。
【0015】
また、特許文献7では、電極パッドにプローブを接触させて試験を行った後に、これらの電極パッドとは別にパッケージングの工程の際に使用するボンディング用の電極パッドを形成してボンディング不良を防止している。特許文献8では、パッケージングの工程の際に使用するボンディング用の電極パッドとは別に試験用の電極パッドを予め形成することによって、ボンディング不良を防止している。これらの場合、パッケージングの工程の際に使用する電極パッドとは異なる電極パッドを用いて試験を行うので、試験の際の電気特性とパッケージング後の電気特性とは厳密には異なる。また、試験用の電極パッドを形成する工程を新たに追加しなければならないため、半導体チップが高価になってしまう。
【0016】
また、試験基板の上にスタッドバンプと呼ばれる突起電極を形成し、これを介して半導体チップの電極パッドと試験基板とを電気的に接続して試験する方法もある。この場合、半導体チップの電極パッドの配置と同様にスタッドバンプを試験基板上に配置しなければならない。従って、試験基板に微細な配線パターンを形成しなければならないため、試験基板が高価になってしまう。さらに、半導体チップは品種ごとに外形寸法や電極パッドの配置が異なるので、多種多様な半導体チップの試験に対応するためには、これら各々の半導体チップの電極パッドの配置に対応した試験基板を用意しなければならない。このようにして、試験コストを要してしまう。
【0017】
ところで、近年、複数の半導体チップを組み込んだ半導体パッケージが製品化されている。図2は、このような半導体パッケージの断面構造の一例である。
【0018】
この半導体パッケージ9は、中継基板3と、中継基板3の上面に固定された第一の半導体チップ1aと、第一の半導体チップ1aの上に固定された第二の半導体チップ1bと、第一の半導体チップ1a、第二の半導体チップ1b及び中継基板3の相互間に接続される金属ワイヤ5と、中継基板3の上面側に形成されて第一及び第二の半導体チップ1bと金属ワイヤ5を保護する封止樹脂6と、中継基板3の下面で接続される半田ボール7から構成されている。
【0019】
このような半導体パッケージ9に組み込まれる半導体チップ1a,1bは、製品状態に近い試験データを得るために、半導体パッケージ9内での金属ワイヤ5の接続状態と同じ接続状態で試験することが望ましい。しかしながら、上述したように、従来の半導体チップの試験方法では電極パッドに試験痕を生じてしまうために、図1(b)に示すように、パッケージ化した後に試験を行っていた。従って、第一及び第二の半導体チップ1a,1bのいずれか一方のみが不良品であった場合、封止樹脂の中から半導体チップ1a,1bを取り出すことは困難であるため、良品である他方の半導体チップも半導体パッケージ9ごと廃棄せざるを得なかった。このような理由から、上記の半導体パッケージ9は高価になっていた。
【0020】
さらに、以上述べた問題点に加えて、近年、半導体の試験に要求される機能の多様化と、試験装置が高価格化していることが問題となっている。このような試験装置の機能を補うために、半導体チップ内に予め試験用の回路を組み込む方法もあるが、試験用の回路の占める面積分、半導体チップが大きくなってしまう。
【0021】
本発明は、上述の点を鑑みて、半導体チップの電極パッドへの試験痕を与えず、且つ、試験コストを抑える試験用モジュール及び半導体チップの試験方法を提供することを目的とする。また、本発明は、複数の半導体チップを組み込んだ半導体パッケージのコストを抑える試験用モジュール及び半導体チップの試験方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、半導体チップの大型化を回避しつつ試験装置の機能を補う試験用モジュール及び半導体チップの試験方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、ボンディングパッドを有する試験基板と、前記試験基板の上に配置された半導体装置と、前記半導体装置の電極に接触して厚さ方向にのみ導電性を有する異方性導電シートと、前記ボンディングパッドに一端が接続され、前記電極を覆う領域において前記異方性導電シートと他端が接続された金属ワイヤとを有することを特徴とする試験用モジュールによって解決する。
【0023】
または、ボンディングパッドを有する試験基板の上に半導体装置を配置する工程と、前記半導体装置の電極に厚さ方向にのみ導電性を有する異方性導電シートを接触させる工程と、前記ボンディングパッドと前記電極を覆う領域内の前記異方性導電シートとを金属ワイヤにより接続する工程と、前記試験基板と試験装置を電気的に接続して半導体装置を試験する工程とを有することを特徴とする半導体装置の試験方法により解決する。
【0024】
このような試験用モジュール及び半導体装置の試験方法によれば、半導体装置の電極に直接プローブを接触させたり、金属ワイヤを接続させることなく、厚さ方向にのみ導電性を有する異方性導電シートを介して試験基板と半導体装置とを電気的に接続するので、この試験基板と試験に用いる試験装置とを電気的に接続すれば、半導体装置の電極にプローブ痕やワイヤ痕を生じることはない。従って、ワイヤボンディングにより電極を外部と接続する際に金属ワイヤと電極パッドとの間に接続不良を生じたり、接続信頼度を劣化させることはない。
【0025】
さらに、試験基板を半導体装置と金属ワイヤにより半導体装置と接続するので、ワイヤボンディング装置のプログラムを変更するだけで半導体装置の電極と試験基板のボンディングパッドとの間を自在に接続できる。つまり、多種多様な半導体装置に対して各々の電極位置や外形寸法に対応する試験基板を用意する必要はないので、試験コストを抑えることができる。
【0026】
又は、上記した試験用モジュールにおいて、前記異方性導電シートは絶縁性シートと前記絶縁性シートの厚さ方向に貫通して埋め込まれた金属線よりなることを特徴とする。
【0027】
このような試験用モジュールによれば、異方性導電シートは埋め込まれた金属線によって厚さ方向に対して導電性を有し、面内方向に対しては絶縁性を有することができる。従って、このような異方性導電シートによって、半導体装置の電極と金属ワイヤとの間を電気的に接続し、半導体装置の隣接する電極の間は絶縁することができるので、試験の際に半導体装置の電極間で短絡することはない。
【0028】
又は、上記した試験用モジュールにおいて、半導体装置は前記試験基板の表面に対して垂直な方向に複数個重ねられていることを特徴とする。
【0029】
このような試験用モジュールによれば、複数個の半導体装置の試験を同時並行して行うことができる。従って、半導体装置1個当たりの試験時間を短縮することができる。
【0030】
又は、上記した試験用モジュールにおいて、前記半導体装置のうち、少なくとも一つは試験装置の機能を補う回路が内部に形成された試験容易化用部品よりなることを特徴とする。
【0031】
このような試験用モジュールによれば、試験容易化部品によって試験装置に備わっていない機能を補うことができるので、高価な多機能の試験装置を用いずに多種多様な試験を行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明では、半導体チップの試験をする際に、電極パッドに直接プローブを接触させたり金属ワイヤを接続しなくとも試験を行えるように、図3(a),(b)に示す試験フローのように、リーク試験を終えた半導体ウエハをチップ化した後、半導体チップを組み込んだ試験用モジュールを作製する。この試験用モジュールを試験することによって良品の半導体チップを選別する。このような試験用モジュール及びその試験方法の詳細を以下の実施の形態にて説明する。
【0033】
(第一の実施の形態)
図4は本実施の形態に係る試験に使用する試験装置の構成図である。
【0034】
試験装置100は、試験用モジュール10と電気的に接続されるプローバー110と、電流電圧をプローバー110に授受して試験を行うテスター120より構成される。
【0035】
プローバー110は、試験用モジュール10を載置する支持台111と、表面に設けられた多数のプローブ116により試験用モジュール10と接触するプローブカード115と、プローバー110の内外を電気的に接続する入出力ドライブ部113と、プローブカード115が取り付けられてその位置を移動させる駆動部112と、駆動部112の動作を制御するプローブ位置コントローラ113とより構成されている。
【0036】
テスター120は、各試験条件に応じた電源電圧と試験信号を発生させる出力パラメータ設定コントローラ121と、試験結果を測定する電流電圧測定回路122とより構成される。
【0037】
プローブ位置コントローラ114は駆動部112に接続されて、駆動部112に取り付けられたプローブカード115を水平及び上下方向に移動させる。プローブカード115はその裏面では入出力ドライブ部113と電気的に接続され、その表面ではプローブ116と後述する試験用モジュールのボンディングパッドと接触して試験用モジュール10と電気的に接続される。入出力ドライブ部113は出力パラメータ設定コントローラ121及び電流電圧測定回路122に接続されて、出力パラメータ設定コントローラ121から送られる電源電圧及び試験信号をプローブカード115を介して試験用モジュール10に伝達し、試験用モジュール10から出力される応答信号をプローブカード115を介して入力し電流電圧測定回路122に伝達する。
【0038】
図5は、試験用モジュールを示し、図5(a)は斜視図であり、図5(b)は図5(a)におけるI−I線に沿った断面図である。
試験用モジュール10は、複数のボンディングパッド16が設けられた試験基板15と、試験基板15の上に配置された半導体チップ11と、半導体チップ11及びその近傍の試験基板15を覆う異方性導電シート13と、半導体チップ11の電極パッド12の上方で異方性導電シート13と一端を接続され、試験基板15のボンディングパッド16と他端を接続された金などの導電性のよい金属よりなる金属ワイヤ14とから構成されている。半導体チップ11の電極パッド12の大きさや間隔は品種によって異なる。
【0039】
異方性導電シート13は、図6に示すように、シリコーンよりなり粘着性、絶縁性及び弾力性を有する絶縁性シート21と、シートの厚さ方向に貫通して埋め込まれた金属細線22より構成されている。また、絶縁性シート21の粘着性により、異方性導電シート13は半導体チップ11に着脱可能な程度に固定されている。また、金属細線22は半導体チップ11の電極パッド12と金属ワイヤ14とに接続されている。異方性導電シート13の寸法は半導体チップ11の大きさによって変更されるが、例えば縦横共に25mm、厚さ0.3mmである。金属細線22は例えば直径0.03mmであり、面内方向に対して0.25mm間隔で埋め込まれている。この金属細線22により、異方性導電シート13はシートの厚さ方向のみに導電性を有し、面内方向には導電性を有さない特性を有する。このような異方性導電シート13によって、電極パッド12と金属ワイヤ14が電気的に接続され、隣接する電極パッド12や金属ワイヤ14とは短絡しない。
【0040】
尚、異方性導電シートは上述した構造のものに限定するものではなく、例えば、圧力を加えた部分にのみ導電性が発現するようなシートを用いてもよい。
【0041】
試験基板15は半導体チップ11の外形寸法や電極パッド12の配置に応じて新たに作製する必要はない。例えば、図7(a),(b),(c)に示すように、四方に多数のボンディングパッド16が設けられた試験基板15aを用いれば、外形寸法や電極パッド12の配置が異なる半導体チップ11,11a,11bに対しても、金属ワイヤ14の接続位置を変更するだけで、同じ試験基板15aを用いて試験用モジュール10,10a,10bを作製することができる。このように、試験基板を新たに作製するためのコストを省くことができるので、試験用モジュールのコストを抑えることができる。
【0042】
上記した試験装置100及び試験用モジュール10を用い、図3(a)に示すフローチャートに基づいて試験する。この試験方法について、図8に沿って説明する。
【0043】
まず、図3(a)に示すように、従来の試験方法と同様に半導体前工程を終えた半導体ウエハをウエハ状態でリーク試験し、半導体ウエハを半導体チップに分割する。
【0044】
次に、図4に示す半導体チップ11を組み込む試験用モジュール10に作製する工程に移る。
【0045】
まず、図8(a)のように、試験基板15の上に半導体チップ11を配置する。この際、半導体チップ11を試験基板15に精度良く配置するために、装置内の試験基板15の載置位置を認識するためのCCDカメラが備えられたダイボンダー(チップ装着装置、図示せず)を用いても良い。この場合、図9に示すように、試験基板15に円形、三角形又は十字形等の形状の位置認識マークMを設けておけば、ダイボンダーがCCDカメラにより位置認識マークMの位置を検出することによって試験基板15上の所望の半導体チップ11の配置位置を算出し、半導体チップ11を試験基板15上に精度よく配置することができる。
【0046】
また、半導体チップ11を試験基板15に配置した後の位置ズレが懸念される場合には、図10(a)に示すように、試験基板15上の半導体チップ11の配置位置に粘着シート17を予め貼付しておき、これにより半導体チップ11を試験基板15に固定し、半導体チップ11と試験基板15との間の位置ズレを防ぐことが望ましい。また、図10(b)に示すように、試験基板15の半導体チップ11の配置位置に半導体チップ11によって覆われる程度の大きさの貫通穴Hを設けておき、真空引きによって半導体チップ11を試験基板15に固定しても良い。
【0047】
次に、図8(b)に示すように、異方性導電シート13を半導体チップ11と試験基板15に貼付して固定する。ここで、上述したように金属細線22の間隔を電極パッド12の大きさや電極パッド12の間隔よりも充分に狭くすることにより、電極パッド12の配置に依らず、半導体チップ11の電極パッド12と異方性導電シート13の金属細線22との位置合わせを行わなくても、単に半導体チップ11の上に貼付するだけで、金属細線22を電極パッド12に確実に接触させることができる。
【0048】
最後に、図8(c)に示すように、予め金属ワイヤ14の接続位置をプログラムに入力しておいたワイヤボンディング装置を用いて、電極パッド12の上方の領域の異方性導電シート13とボンディングパッド16とを金属ワイヤ14で接続する。この際、金属ワイヤ14と電極パッド12との間の金属細線22によって試験基板15と半導体チップ11が電気的に接続される。これにより試験用モジュール10が完成する。
【0049】
通常、金属ワイヤ14は、図11(a)に示すように接続される。この場合、金属ワイヤ14の張力によって、異方性導電シート13に1N/mm2程度の圧力がかかり、異方性導電シート13は厚さ方向に約25μm圧縮される。これにより、金属ワイヤ14と電極パッド12との間に20mΩ程度の良好な接触抵抗を得ることができる。さらに低い接触抵抗を得るためには、図11(b)に示すように、金属ワイヤ14を撓ませて「く」の字状に接続するとよい。
【0050】
上記した試験用モジュールの作製方法では、異方性導電シート13を半導体チップ11と試験基板15に貼付して固定したが、半導体チップ11の電極パッド12と金属ワイヤ14との間に異方性導電シートが介在していればよい。つまり、図12(a),(b)に示すように、異方性導電シート13の節約のために、半導体チップ11の上面にだけ、又は半導体チップ11の電極パッド12の周辺部のみに異方性導電シート13を貼付してもよい。
【0051】
作製を終えた試験用モジュール10は、順次、図13に示すトレイ60に保管する。このトレイ60の表面には、試験用モジュール10の大きさに応じた凹部Dが複数箇所に設けられている。この凹部Dに試験用モジュール10を載置して保管する。
【0052】
次に、試験用モジュールを試験する工程に移る。
【0053】
図8(d)に示すように、前述した試験装置100の支持台111に試験用モジュール10を載置し、プローブ位置コントローラ114の操作により、プローブカード115を駆動部112により水平方向に移動させて各々のプローブ116を試験用モジュール10の所望のボンディングパッド16に対向させた後、下降させてプローブ116をボンディングパッド16に接触させる。次に、予め設定した試験条件に応じた電源電圧及び試験信号を出力パラメータ設定コントローラ121で発生させて、直流試験、交流試験、周波数試験及びファンクション試験等を行う。試験用モジュール10からの応答信号は電流電圧測定回路122で各々の試験毎の規定範囲と応答信号との比較を行い、規定範囲内であれば良品、規定範囲外であれば不良品と判定して試験用モジュール10を選別する。最後に、プローブカード115を上昇させて試験装置から試験用モジュール10を取り出して試験を終了する。
【0054】
ここで、半導体チップ11の品種によらず、同種の試験基板15を用いて試験用モジュール10を作製しておけば、試験基板15のボンディングパッドの位置が変わらないので、この試験基板15のボンディングパッド16の配置に対応するプローブカード115のみで多種多様な半導体チップ11の試験を行うことができる。従って、半導体チップ11の品種毎に新たなプローブカード115を作製しなくて済む。また、試験の際に、金属ワイヤ14がプローブ116との接触によって変形しないように、ボンディングパッド16より試験基板15の縁部寄りにプローブ接触用パッドを設けておいてもよい。
【0055】
最後に、試験用モジュール10を分解し、半導体チップ11を取り出す工程に移る。
【0056】
図8(e)に示すように、試験用モジュール10を異方性導電シート13と金属ワイヤ14、半導体チップ11、試験基板15に分解し、先の試験工程において良品と判定した試験用モジュール10より取り出した半導体チップ11を出荷し、不良品と判定した試験用モジュール10より取り出した半導体チップ11を廃棄する。異方性導電シート13が粘着性を有する場合は、紫外線照射や加熱によって粘着性を低下させた後に試験用モジュール10から分離し、異方性導電シート13を剥がす際に半導体チップ11が損傷しないようにすることが好ましい。
【0057】
試験基板15は新たな半導体チップ11を試験するための試験用モジュール10を作製するために再利用する。このような試験基板は、試験基板15から金属ワイヤ14を取り除く際に、図14(a)に示すように、ワイヤ痕Tをボンディングパッド16aに生じる。このワイヤ痕T上に金属ワイヤ14を接続すると、金属ワイヤ14と電極パッド12との間に接続不良を生じるおそれがある。そこで、図14(b)に示すように、ワイヤ痕Tと比較して大きいボンディングパッド16bを形成しておけば、ワイヤ痕Tが生じた箇所を避けて複数回ワイヤボンディングできる。
【0058】
以上述べた試験方法によれば、金属細線22の間隔が半導体チップ11の電極パッド12の大きさよりも充分に狭く埋め込まれた異方性導電シート13を使用することによって、電極パッド12と金属細線22とを接触させることができる。また、品種毎にこれらの電極パッド12の配置に対応した新たに異方性導電シート13を用意する必要はなく、同種の異方性導電シート13を用いて試験用モジュール10を作製することができる。
【0059】
異方性導電シート13を介して半導体チップ11の電極パッド12に金属ワイヤ14が接続されるので、試験終了後に電極パッド12にブローブ痕やワイヤ痕Tを生じることはなく、電極パッド12に損傷のない半導体チップ11を出荷することができる。また、半導体チップ11の品種によらず同種の試験基板15を用いて試験用モジュール10を作製すれば、プローブカード115を品種毎に新たに作製する必要はなく、試験コストを抑えることができる。
【0060】
また、試験用モジュール10を作製してから試験終了するまで、半導体チップ11の状態ではなく試験用モジュール10の状態で取り扱うことができるので、ハンドリングが容易になり、ハンドリングの際の半導体チップ11の欠け等の不良を未然に防ぐことができる。また、ボンディングパッド16を予めワイヤ痕Tと比較して大きく形成すると、試験基板15を繰り返し使用することができるので、試験コストを抑えることができる。
【0061】
(第二の実施の形態)
第一の実施の形態では、異方性導電シートの粘着性を利用して試験用モジュールを作製した。本実施の形態では、熱圧着シートを利用して試験用モジュールを作製する方法について説明する。
【0062】
図15は、本実施の形態に係る試験用モジュールを示し、図15(a)は斜視図であり、図15(b)は図15(a)のII−II線における断面図である。
【0063】
本実施の形態の試験用モジュール10dは、図5に示す第一の実施の形態の試験用モジュールと比較して、熱圧着シート18が異方性導電シート13の外縁部を覆って試験基板15上に固定されている点が異なる。
【0064】
このような、試験用モジュールの製造方法について図16を用いて説明する。
【0065】
図16(a)に示すように、ヒートクランパー(熱圧着装置)30のステージ31の上の所定位置に試験基板15と、半導体チップ11と、異方性導電シート13と、異方性導電シート13の外縁部のみを覆う形状のシリコーンよりなる熱圧着シート18とを下からこの順に配置する。異方性導電シート13及び熱圧着シート18は両方とも熱可塑性を有している。次に、図16(b)に示すように、半導体チップ11に対向する領域に半導体チップ11の外形に応じて窪みを設けた上型32を所定温度に加熱してから上型32を下降させ、上型32を熱圧着シート18と異方性導電シート13とに接触させて所定時間、熱圧着し、半導体チップ11を試験基板15に固定する。所定時間が経過した後、図16(c)に示すように、上型32を上昇させて、ヒートクランパーから試験用モジュール10dを取り出す。最後に、ワイヤボンディング装置を用いて金属ワイヤ14を試験基板15と異方性導電シート13の所定位置との間に接続することによって、図16(d)に示す試験用モジュール10dが完成する。
【0066】
この場合、異方性導電性シート13を熱圧着により半導体チップ11の上面に固定させたので、異方性導電性シート13と電極パッド12と確実に接触させることができる。さらに、異方性導電シート13の外縁部を覆うように熱圧着シート18が固定したので、異方性導電シート13が試験基板15から剥がれにくくなり、半導体チップ11を試験基板15に確実に固定できる。
【0067】
上記した試験用モジュール10dでは、熱圧着シート18を試験基板15上で固定したが、図17(a)に斜視図、図17(b)に図17(a)のIII−III線による断面図を示すように、半導体チップ11の外縁部において固定して試験用モジュール10eを作製してもよい。
【0068】
また、熱圧着シート18と異方性導電シート13の両方を熱圧着したが、ヒートクランパーの上型が異方性導電シート13に接触しないように上述したものより大きな窪みを設けて熱圧着シート18のみを熱圧着してもよい。この場合、異方性導電シート13がその張力によって電極パッド12に接触した状態を保持するように熱圧着シート18を熱圧着することが必要である。この際、異方性導電シート13は熱可塑性である必要はない。
【0069】
以上のように試験用モジュール10d,10eを作製してから試験を行い、第一の実施の形態で述べたように試験を行って良品の試験用モジュール10d,10eを選別する。次に、異方性導電シート13と熱圧着シート18の熱可塑性を利用して再加熱によりこれらの接着力を弱めた後、異方性導電シート13、熱圧着シート18及び金属ワイヤ14を試験用モジュール10d,10eから剥がした後、半導体チップ11を取り出す。
【0070】
本実施の形態においても、第一の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0071】
(第三の実施の形態)
本実施の形態では、一つの試験用モジュールで複数の半導体チップに対して試験を行う方法について説明する。
【0072】
本実施の形態の試験用モジュール10fは、図18に示すように、第一及び第二の実施の形態の試験用モジュールと比較して、一枚の試験基板15bの上に複数個の半導体チップ11が配置されている点が異なる。
【0073】
この試験用モジュールの作製には第一及び第二の実施の形態で説明した試験用モジュールの作製方法を個々の半導体チップ11について適用すればよく、ここでは試験用モジュール10fの作製方法の説明を省略する。
【0074】
試験用モジュール10fを作製した後、各々の半導体チップ11はプローブカード115を介してテスター120に並列に接続することによって、複数の半導体チップ11の試験を同時並行して行い、個々の半導体チップ11について良否を判定した後、試験用モジュール10fから半導体チップ11を取り出す。
【0075】
本実施の形態の試験用モジュール10fは、同時に複数個の半導体チップ11を試験することができるので、半導体チップ1個当たりに要する試験時間を短縮することができる。
【0076】
(第四の実施の形態)
本実施の形態では、試験装置を補助する付加的な機能を有する試験用モジュールを作製して試験する方法について説明する。
【0077】
図19は、本実施の形態に係る試験用モジュールを示し、図19(a)は斜視図であり、図19(b)は図19(a)のIV−IV線における断面図である。
【0078】
この試験用モジュール10gは、試験基板15と、試験基板15の上に配置されたDFT(Design For Test、テスト容易化設計)用チップ50と、DFT用チップ50の上に貼付された粘着性を有する第一の異方性導電シート13aと、第一の異方性導電シート13aの上に固定された半導体チップ11と、半導体チップ11の上に貼付された粘着性を有する第二の異方性導電シート13bと、試験基板15のボンディングパッド16とDFT用チップ50と半導体チップ11の間に接続される金属ワイヤ14より構成される。また、試験基板15とDFT用チップ50との間には、必要に応じて粘着シート(図示せず)が貼付される。
【0079】
DFT用チップ50は、試験装置にない機能を補う役割を果たす試験回路を内蔵したものであり、例えばADコンバータ及びドライバ等が挙げられる。
【0080】
例えば、ADコンバータ50を組み込んだ試験用モジュール10gの場合、出力パラメータ設定コントローラ121から送られる試験信号を半導体チップ11にADコンバータ50を介して入力することによって、高周波試験を行うことができる。
【0081】
このような試験用モジュール10gは、特に図示しないが、試験基板15の上に、DFT用チップ50、第一の異方性導電シート13a、半導体チップ11及び第二の異方性導電シート13bを下からこの順に積み上げた後、試験基板15、第一の異方性導電シート13a及び第二の異方性導電シート13b上の所望の位置にワイヤボンディング装置を用いて金属ワイヤ14を接続して作製する。
【0082】
試験用モジュール10gを作製した後、第一乃至第三の実施の形態で用いた試験装置により試験し、良品の半導体チップ11を選別する。この後、図21(a)に示すように、DFT用チップ50と試験基板15は試験用モジュール10fから分離せずに残しておき、半導体チップ11、第一及び第二の異方性導電シート13a,13b、金属ワイヤ14を取り替えることによって新たな半導体チップ11を試験する試験用モジュール10gを作製する。また、金属ワイヤ14の張り替えで生じるワイヤ痕Tによってボンディングパッド16に金属ワイヤ14を接続する場所がなくなった場合には、DFT用チップ50を取り出して、他の試験基板15よりなる試験用モジュール10gに組み込むことによって、DFT用チップ50を再利用する。
【0083】
このように、DFT用チップ50を組み込んだ試験用モジュール10gを作製すれば、試験装置にない機能の試験も行うことができるので、高価な多機能の試験装置を用いたり、予め半導体チップ11に試験用の回路を形成したりすることなく種々の試験を行うことができる。また、DFT用チップ50は試験基板15から取り外して再度利用することができるので、試験コストを抑えることができる。
【0084】
(第五の実施の形態)
本実施の形態では、図2に示す半導体パッケージに配置する半導体チップを試験する方法について説明する。
【0085】
本実施の形態の試験用モジュール10hは、図20(a)にその斜視図、図20(b)に図20(a)のV−V線による断面図を示すように、図19に示す第四の実施の形態の試験用モジュール10gと同じ構造であるが、DFT用チップ50が半導体チップ11aに置き換えられている点が異なる。
【0086】
本実施の形態では、図3(b)に示す試験フローのように、第四の実施の形態と同様の手法で試験用モジュール10gを作製して試験を行い、良品の半導体チップ11a,11bに選別した後、これらの半導体チップ11a,11bをパッケージ化して出荷する。
【0087】
試験によって第一及び第二の半導体チップ11a,11bのいずれかが不良品であると判明した場合、不良品の半導体チップ11a,11bを試験用モジュール10fより分離して廃棄し、新たな半導体チップ11a,11bに変えて試験を行い、半導体チップ11a,11bの良否を判定する。試験終了後、図21(b)に示すように、第一及び第二の半導体チップ11a,11bの両方を試験用モジュール10fから分離した後、良品の半導体チップ11a,11bのみを用いて、図2に示す半導体パッケージ9に組み上げる。
【0088】
本実施の形態によれば、複数個の半導体チップ11a,11bから半導体パッケージ9に作製する前に、良品の半導体チップ11a,11bを選別するので、不良品の半導体チップ11a,11bが混入した状態でパッケージ化することはない。従って、不良品の半導体チップ11a,11bのために良品の半導体チップ11a,11bも半導体パッケージ9ごと廃棄するといった事態を回避することができる。従って、半導体パッケージ9の歩留まりを向上させることができるので、パッケージングを低コストで行うことができる。また、半導体チップ11a,11bを半導体パッケージ9内の金属ワイヤ5の接続状態と同じ接続状態で試験するので、製品状態に近い試験データを得ることができる。
【0089】
(その他の実施の形態)
以上説明した実施の形態では、試験用モジュール10を分解して半導体チップ11を取り出して出荷したが、半導体チップ11の保護のために、試験用モジュール10の状態で出荷しても良い。この場合、良品と判定した試験用モジュールを図14に示すトレイに詰めて出荷する。
【0090】
また、以上説明した実施の形態では、プローブカード115と入出力ドライブ部113を介して試験用モジュール10とテスター120を電気的に接続して試験を行ったが、本発明の試験方法はこれに限定するものではない。
【0091】
例えば、試験用マザーボードを介して試験用モジュールとテスターを電気的に接続して試験してもよい。この場合、試験基板にボンディングパッドとは別に試験用モジュールと外部とを電気的に接続する外部接続用パッドを設けておく。また、試験用マザーボードには外部接続用パッドの配置に対応する接触部が設けられたソケット若しくはコネクタを設けておき、試験用モジュールが試験用マザーボードと電気的に接続できるようにしておく。試験の際には、試験用モジュールを試験用マザーボードにソケット若しくはコネクタを介して接続し、試験用マザーボードをテスターに接続して試験を行う。
【0092】
また、試験用マザーボードに設けるソケットやコネクタは複数個でもよく、この場合、複数個の試験用モジュールを試験用マザーボードに接続することによって同時並行して試験することができる。
【0093】
さらに、試験用マザーボードを用いずにソケットやコネクタをテスターに接続して試験してもよい。
【0094】
また、以上説明した実施の形態で用いた異方性導電シートは、絶縁性シートの厚さ方向に貫通する金属細線を埋め込んだものであったが、本発明はこれに限定するものではなく、厚さ方向に対して導電性を有し、面内方向に対して絶縁性を有するシートであればよい。
【0095】
(付記1)ボンディングパッドを有する試験基板と、
前記試験基板の上に配置された半導体装置と、
前記半導体装置の電極に接触して厚さ方向にのみ導電性を有する異方性導電シートと、
前記ボンディングパッドに一端が接続され、前記電極を覆う領域において前記異方性導電シートと他端が接続された金属ワイヤと
を有することを特徴とする試験用モジュール。
【0096】
(付記2)前記異方性導電シートは絶縁性シートと前記絶縁性シートの厚さ方向に貫通して埋め込まれた金属線よりなることを特徴とする付記1に記載の試験用モジュール。
【0097】
(付記3)前記試験基板の上に複数の前記半導体装置が間隔をおいて載置されていることを特徴とする付記1に記載の試験用モジュール。
【0098】
(付記4)前記半導体装置は前記試験基板の表面に対して垂直な方向に複数個重ねられていることを特徴とする付記1に記載の試験用モジュール。
【0099】
(付記5)前記半導体装置のうち、少なくとも一つは試験装置の機能を補う回路が内部に形成された試験容易化用部品よりなることを特徴とする付記4に記載の試験用モジュール。
【0100】
(付記6)前記試験基板と前記半導体装置は粘着シートを挟んで着脱可能に固定されていることを特徴とする付記1,3及び4のいずれか一項に記載の試験用モジュール。
【0101】
(付記7)前記試験基板と前記異方性導電シートは圧着シートにより着脱可能に固定されていることを特徴とする付記1に記載の試験用モジュール。
【0102】
(付記8)前記試験基板の前記半導体装置の配置又は固定位置に前記半導体装置により覆われる貫通孔が設けられていることを特徴とする付記1,3,4及び6のいずれか一項に記載の試験用モジュール。
【0103】
(付記9)前記試験基板の表面に位置認識マークが形成されていることを特徴とする付記1,3,4,6,7及び8のいずれか一項に記載の試験用モジュール。
【0104】
(付記10)前記ボンディングパッドは前記金属ワイヤと前記ボンディングパッドの接触面よりも大きいことを特徴とする付記1に記載の試験用モジュール。
【0105】
(付記11)ボンディングパッドを有する試験基板の上に半導体装置を配置する工程と、
前記半導体装置の電極に厚さ方向にのみ導電性を有する異方性導電シートを接触させる工程と、
前記ボンディングパッドと前記電極を覆う領域内の前記異方性導電シートとを金属ワイヤにより接続する工程と、
前記試験基板と試験装置を電気的に接続して前記半導体装置を試験する工程とを有することを特徴とする半導体装置の試験方法。
【0106】
(付記12)前記半導体装置を試験する工程の後に、前記金属ワイヤ及び前記異方性導電シートを分離して前記半導体装置を取り出す工程をさらに有することを特徴とする付記11に記載の半導体装置の試験方法。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の試験用モジュール及び半導体チップの試験方法によれば、異方性導電シートを介して金属ワイヤを半導体チップの電極パッドに接続するので、電極パッド上にプローブ痕やワイヤ痕を生じずに試験を行うことができる。また、金属ワイヤを介して試験基板と電気的に接続するので、多種多様な半導体チップを試験する場合に各々に対応した新たな試験基板を作成する必要はなく、ワイヤボンディング装置のプログラムを変更するだけで済む。また、異方性導電シートの金属細線の間隔が電極パッドの間隔より充分に狭ければ、電極パッドの配置に関わらず金属細線が電極パッドと金属ワイヤとに確実に接触し、電極パッドと金属ワイヤとが電気的に接続されるので、半導体チップの品種毎に新たに異方性導電シートを作製する必要はない。
【0108】
以上のように、試験用モジュールを作製して試験を行うことによって半導体チップの試験コストが抑えることができるので、半導体チップ及び半導体パッケージの低コスト化に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の試験フローを示すフローチャートであり、図1(a)は半導体チップを出荷する場合であり、図1(b)は半導体パッケージを出荷する場合である。
【図2】図2は、複数の半導体チップを配置した半導体パッケージの断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係る試験フローを示すフローチャートであり、図3(a)は半導体チップを出荷する場合であり、図3(b)は半導体パッケージを出荷する場合である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態に係る試験に用いる試験装置を示すブロック図である。
【図5】図5は、本発明の第一の実施の形態に係る試験用モジュール(その1)を示し、図5(a)は斜視図であり、図5(b)は図5(a)におけるI−I線に沿った断面図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態に係る異方性導電シートの断面図である。
【図7】図7は、本発明の第一の実施の形態に係る試験用モジュール(その1,その2及びその3)を示す斜視図である。
【図8】図8は、本発明の第一の実施の形態に係る試験方法を示す断面図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態に係る試験基板上に形成した位置認識マークを示す斜視図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態に係る試験基板と半導体チップとを固定する方法を示す斜視図であり、図10(a)は粘着シートを用いる場合であり、図10(b)は真空引きを用いる場合である。
【図11】図11(a),(b)は、本発明に係る異方性導電シートに接続する金属ワイヤの形状を示す断面図である。
【図12】図12は、本発明の第一の実施の形態に係る試験用モジュール(その5、その6)を示す斜視図である。
【図13】図13は、本発明の実施の形態に係る試験用モジュールを保管するトレイを示す斜視図である。
【図14】図14は、本発明の実施の形態に係る試験基板に設けるボンディングパッドを示す平面図である。
【図15】図15は、本発明の第二の実施の形態に係る試験用モジュール(その1)を示し、図15(a)は斜視図であり、図15(b)は図15(a)におけるII−II線に沿った断面図である。
【図16】図16(a)〜(d)は、本発明の第三の実施の形態に係る試験用モジュール(その2)の作成方法を示す断面図である。
【図17】図17は、本発明の第二の実施の形態に係る試験用モジュール(その2)を示し、図17(a)は斜視図であり、図17(b)は図17(a)におけるIII−III線に沿った断面図である。
【図18】図18は、本発明の第三の実施の形態に係る試験用モジュールを示す斜視図である。
【図19】図19は、本発明の第四の実施の形態に係る試験用モジュールを示し、図19(a)は斜視図であり、図19(b)は図19(a)におけるIV−IV線に沿った断面図である。
【図20】図20は、本発明の第五の実施の形態に係る試験用モジュールを示し、図20(a)は斜視図であり、図20(b)は図20(a)におけるV−V線に沿った断面図である。
【図21】図21は本発明の第四の実施の形態と第五の実施の形態に係る試験用モジュールを分解する工程の違いを示す断面図であり、図21(a)は、本発明の第四の実施の形態に係り、図21(b)は、本発明の第五の実施の形態に係る。
【符号の説明】
1a,1b・・・半導体チップ、2a,2b・・・電極パッド、
3・・・中継基板、4・・・ボンディングパッド、5・・・金属ワイヤ、
6・・・封止樹脂、7・・・半田ボール、
10,10a〜10h・・・試験用モジュール、
11,11a,11b・・・半導体チップ(半導体装置)、
12,12a,12b・・・電極パッド(電極)、
13・・・異方性導電シート、14・・・金属ワイヤ、
15,15a,15b・・・試験基板、
16,16a,16b・・・ボンディングパッド、17・・・粘着シート、
18・・・熱圧着シート、21・・・絶縁性シート、22・・・金属細線、
30・・・ヒートクランパー、31・・・ステージ、32・・・上型、
50・・・DFT用チップ(ADコンバータ)、
60・・・トレイ、100・・・試験装置、110・・・プローバー、
111・・・支持台、112・・・駆動部、113・・・入出力ドライブ部、
114・・・プローブ位置コントローラ、115・・・プローブカード、
116・・・プローブ、120・・・テスター、
121・・・出力パラメータ設定コントローラ、122・・・電流電圧測定回路、
D・・・凹部、H・・・貫通穴、M・・・位置認識マーク
Claims (5)
- ボンディングパッドを有する試験基板と、
前記試験基板の上に配置された半導体装置と、
前記半導体装置の電極に接触して厚さ方向にのみ導電性を有する異方性導電シートと、
前記ボンディングパッドに一端が接続され、前記電極を覆う領域において前記異方性導電シートと他端が接続された金属ワイヤと
を有することを特徴とする試験用モジュール。 - 前記異方性導電シートは絶縁性シートと前記絶縁性シートの厚さ方向に貫通して埋め込まれた金属線よりなることを特徴とする請求項1に記載の試験用モジュール。
- 前記半導体装置は前記試験基板の表面に対して垂直な方向に複数個重ねられていることを特徴とする請求項1に記載の試験用モジュール。
- 前記半導体装置のうち、少なくとも一つは試験装置の機能を補う回路が内部に形成された試験容易化用部品よりなることを特徴とする請求項3に記載の試験用モジュール。
- ボンディングパッドを有する試験基板の上に半導体装置を配置する工程と、
前記半導体装置の電極に、厚さ方向にのみ導電性を有する異方性導電シートを接触させる工程と、
前記ボンディングパッドと前記電極を覆う領域内の前記異方性導電シートとを金属ワイヤにより接続する工程と、
前記試験基板と試験装置を電気的に接続して前記半導体装置を試験する工程とを有することを特徴とする半導体装置の試験方法。
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