JP2004293967A - 床暖房パネルおよび床暖房パネルの設置方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】暖房対象面の形状に対応させて板状基材を設置することができる床暖房パネルの提供。
【解決手段】正方形状に形成され、かつ、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aが形成されている90度用の板状基材3aと、その90度用の板状基材3aと同じ大きさの正方形状に形成され、かつ、180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2bが形成されている180度用の板状基材3bと、横幅が90度用の板状基材3aの一辺と同じ幅となる矩形状に形成され、かつ、直線用の熱媒通流管案内溝2cが形成されている直線用の板状基材2cとが備えられ、板状基材3が、90度用の板状基材3aと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて構成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】正方形状に形成され、かつ、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aが形成されている90度用の板状基材3aと、その90度用の板状基材3aと同じ大きさの正方形状に形成され、かつ、180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2bが形成されている180度用の板状基材3bと、横幅が90度用の板状基材3aの一辺と同じ幅となる矩形状に形成され、かつ、直線用の熱媒通流管案内溝2cが形成されている直線用の板状基材2cとが備えられ、板状基材3が、90度用の板状基材3aと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて構成されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱媒通流管を配管させるための熱媒通流管案内溝が形成されている板状基材が設けられている床暖房パネルおよびその床暖房パネルを暖房対象面に設置する床暖房パネルの設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような床暖房パネルは、暖房対象面に板状基材を設置して、その板状基材の熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管して、熱媒通流管に熱媒を通流させることにより、暖房対象面を暖房するものである。
【0003】
上記のような床暖房パネルにおいて、従来では、板状基材が、直線状の熱媒通流管案内溝や湾曲状の熱媒通流管案内溝など、熱媒通流管案内溝の形状が異なる複数種の板状基材を備えて構成され、複数種の板状基材が、その一辺が同じ幅となる矩形状に形成され、複数種の板状基材のいずれもが矩形状に形成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、上記のような床暖房パネルを暖房対象面に設置する床暖房パネルの設置方法としては、従来では、その一辺が同じ幅となる矩形状に形成されている複数種の板状基材を、暖房対象面の大きさに対応するように組み合わせて暖房対象床面に設置し、暖房対象床面に設置させた板状基材の熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−347879号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の床暖房パネルでは、複数種の板状基材のいずれもが矩形状に形成されているので、暖房対象面の形状が、L字状やF字状など、矩形状と正方形状とを組み合わせた複雑な形状になると、複数種の板状基材を組み合わせても、暖房対象面の形状に対応させることができず、暖房対象面の形状に対応した板状基材を形成することができない虞があった。
また、上記従来の床暖房パネルの設置方法においても、複数種の板状基材のいずれもが矩形状に形成されているので、暖房対象面の形状が複雑な形状になると、暖房対象面の形状に対応させることができず、暖房対象面の形状に対応させて板状基材を設置することができない虞があった。
【0007】
ちなみに、例えば、廊下、台所、トイレを暖房対象空間として、廊下、台所、トイレの床面を暖房対象面とした場合には、暖房対象面の形状が、L字状やF字状など、矩形状と正方形状とを組み合わせた複雑な形状になることがある。
【0008】
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、暖房対象面の形状に対応した板状基材を形成することができる床暖房パネルの提供、および、暖房対象面の形状に対応させた板状基材を設置することができる床暖房パネルの設置方法を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に記載の発明によれば、熱媒通流管を配管させるための熱媒通流管案内溝が形成されている板状基材が設けられている床暖房パネルにおいて、
正方形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管と復動通流用の熱媒通流管とを配管しかつ出入り口部が隣合う二辺となるように90度湾曲されている90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成されている90度用の板状基材と、
その90度用の板状基材と同じ大きさの正方形状に形成され、かつ、出入り口部が同じ辺となるように180度湾曲されている180度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成されている180度用の板状基材と、
横幅が前記90度用の板状基材の一辺と同じ幅となる矩形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管と復動通流用の熱媒通流管とを配管しかつ出入り口部が向かい合う一対の辺となるように横側辺に沿う直線状の直線用の熱媒通流管案内溝が形成されている直線用の板状基材とが備えられ、
前記板状基材が、前記90度用の板状基材と前記180度用の板状基材と前記直線用の板状基材とを組み合わせて構成されていることを特徴とする。
【0010】
すなわち、90度用の板状基材と180度用の板状基材が、正方形状に形成され、直線用の板状基材が、横幅が前記90度用の板状基材の一辺と同じ幅となる矩形状に形成されているので、90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを組み合わせて、正方形状も矩形状も形成することができることになる。
したがって、暖房対象面の形状が、例えば、L字状やF字状など、矩形状と正方形状とを組み合わせた複雑な形状となっても、90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを組み合わせて、暖房対象面の形状に対応させた板状基材を形成することができることになる。
【0011】
ちなみに、直線用の板状基材は、横幅を90度用の板状基材の一辺と同じ幅としかつ前後幅を90度用の板状基材の一辺の整数倍とすることができるので、90度用の板状基材や180度用の板状基材の複数と直線用の板状基材とを隣接する状態で並べるように組み合わせながら、矩形状も正方形状も形成することができることになる。
したがって、直線用の板状基材を、横幅を90度用の板状基材の一辺と同じ幅でかつ前後幅を90度用の板状基材の一辺の整数倍とすることにより、暖房対象面の形状に対応させながら、90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを効率よく組み合わせることができることになる。
【0012】
そして、90度用の板状基材には、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成され、180度用の板状基材には、180度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成され、直線用の板状基材には、直線用の熱媒通流管案内溝が形成されているので、熱媒通流管案内溝が連続するように、90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを組み合わせることができることになる。
したがって、複数の板状基材にわたって連続する熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管するだけで、複数の板状基材の熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管させることができることとなって、配管作業の簡素化を図ることができることになる。
【0013】
以上のことから、請求項1に記載の発明によれば、配管作業の簡素化を図りながらも、暖房対象面の形状に対応させることができる床暖房パネルを提供できるに至った。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、前記90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が、前記90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部を中心とする円弧よりも、その90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部側に膨出するように湾曲されていることを特徴とする。
【0015】
すなわち、90度用の板状基材においては、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が、90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部を中心とし、その中心の角部から出入り口部までを半径とする円弧よりも、出入り口を結ぶ中間部分を90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部側に膨出するように湾曲されて形成されることになる。
そして、その90度湾曲用の熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管させることになるので、90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部の近くにも、熱媒通流管を配管させることができ、90度用の板状基材の極力全体にわたって熱媒通流管を配管させることができることになる。
したがって、90度用の板状基材の上面の温度を全面にわたって極力均一にすることができ、90度用の板状基材の全体にわたって均一な暖房効果を得ることができることになる。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、床暖房パネルを暖房対象面に設置する床暖房パネルの設置方法において、
正方形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管と復動通流用の熱媒通流管とを配管しかつ出入り口部が隣合う二辺となるように90度湾曲されている90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成されている90度用の板状基材と、
その90度用の板状基材と同じ大きさの正方形状に形成され、かつ、出入り口部が同じ辺となるように180度湾曲されている180度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成されている180度用の板状基材と、
横幅が前記90度用の板状基材の一辺と同じ幅となる矩形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管と復動通流用の熱媒通流管とを配管しかつ出入り口部が向かい合う一対の辺となるように横側辺に沿う直線状の直線用の熱媒通流管案内溝が形成されている直線用の板状基材とを、暖房対象面の形状に対応するように組み合わせて暖房対象面に設置させたのち、前記熱媒通流管案内溝に前記熱媒通流管を配管させることを特徴とする。
【0017】
すなわち、90度用の板状基材と180度用の板状基材が、正方形状に形成され、直線用の板状基材が、横幅が前記90度用の板状基材の一辺と同じ幅となる矩形状に形成されているので、90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを組み合わせることにより、正方形状も矩形状も形成することができることになる。
したがって、暖房対象面の形状が、例えば、L字状やF字状など、矩形状と正方形状とを組み合わせた複雑な形状となっても、その暖房対象面の形状に対応するように90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを組み合わせて設置することができ、暖房対象面の形状に対応させた板状基材を設置することができることになる。
【0018】
ちなみに、直線用の板状基材は、横幅を90度用の板状基材の一辺と同じ幅としかつ前後幅を90度用の板状基材の一辺の整数倍とすることができるので、90度用の板状基材や180度用の板状基材の複数と直線用の板状基材とを隣接する状態で並べるように組み合わせながら、矩形状も正方形状も形成することができることになる。
したがって、直線用の板状基材を、横幅を90度用の板状基材の一辺と同じ幅でかつ前後幅を90度用の板状基材の一辺の整数倍とすることにより、暖房対象面の形状に対応させながら、90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを効率よく組み合わせて設置することができることになる。
【0019】
そして、90度用の板状基材には、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成され、180度用の板状基材には、180度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成され、直線用の板状基材には、直線用の熱媒通流管案内溝が形成されているので、熱媒通流管案内溝が連続するように、90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを組み合わせて設置することができることになる。
したがって、複数の板状基材にわたって連続する熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管するだけで、複数の板状基材の熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管させることができることとなって、配管作業の簡素化を図ることができることになる。
【0020】
以上のことから、請求項3に記載の発明によれば、配管作業の簡素化を図りながらも、暖房対象面の形状に対応させた板状基材を設置することができる床暖房パネルの設置方法を提供できるに至った。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、前記90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が、前記90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部を中心とする円弧よりも、その90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部側に膨出するように湾曲されている90度用の板状基材を組み合わせることを特徴とする。
【0022】
すなわち、90度用の板状基材においては、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が、90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部を中心とし、その中心の角部から出入り口部までを半径とする円弧よりも、出入り口を結ぶ中間部分を90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部側に膨出するように湾曲されて形成されることになる。
そして、その90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成された90度用の板状基材を組み合わせて暖房対象面に設置して、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管させることになるので、90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部の近くにも、熱媒通流管を配管させることができ、90度用の板状基材の極力全体にわたって熱媒通流管を配管させることができることになる。
したがって、90度用の板状基材の上面の温度を全面にわたって極力均一にすることができ、90度用の板状基材の全体にわたって均一な暖房効果を得ることができることになる。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、長尺状に形成された基本用の板状基材を切断して前記直線用の板状基材を形成させることを特徴とする。
すなわち、基本用の板状基材を切断して直線用の板状基材を形成させるので、施工現場において、基本用の板状基材を切断することにより、直線用の板状基材の前後幅を必要に応じて変更させながら、複数の直線用の板状基材を形成させることができることになる。
したがって、暖房対象面の形状によって、前後幅が異なる複数の直線用の板状基材が要求される場合でも、施工現場において、基本用の板状基材を切断することにより、前後幅が異なる複数の直線用の板状基材を形成させることができ、その要求に応えることができることになる。
そして、長尺状の基本用の板状基材を製作するだけで、複数の直線用の板状基材を形成させることができるので、直線用の板状基材の製作の容易化を図りながら、暖房対象面の形状に対応させた板状基材を設置することができることになる。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、上面のうちで前記熱媒通流管案内溝の非形成部に伝熱用膜体が貼り付けられている前記90度用の板状基材、前記180度用の板状基材、前記直線用の板状基材を、暖房対象面の形状に対応するように組み合わせて暖房対象面に設置させて、前記熱媒通流管案内溝に前記熱媒通流管を配管させたのち、暖房対象面に設置された前記90度用の板状基材、前記180度用の板状基材、前記直線用の板状基材に対して、上面部のうちで前記熱媒通流案内溝の形成部に伝熱用膜体を貼り付けることを特徴とする。
【0025】
すなわち、暖房対象面に設置された90度用の板状基材、180度用の板状基材、直線用の板状基材に対して、上面部のうちで熱媒通流案内溝の形成部に伝熱用膜体を貼り付けることにより、暖房対象面に設置された90度用の板状基材、180度用の板状基材、直線用の板状基材の上面の全面にわたって伝熱用膜体を貼り付けることができることになる。
したがって、複数の板状基材を暖房対象面に設置した状態において、伝熱用膜体を貼り付ける箇所が、上面部のうちで熱媒通流案内溝の形成部のみとなるので、伝熱用膜体を貼り付ける箇所が小さくなり、伝熱用膜体を貼り付ける作業の簡素化を図ることができることになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる床暖房パネルを図面に基づいて説明を加える。
〔第1実施形態〕
この床暖房パネルは、図1〜図3に示すように、熱媒通流管1を配管させるための熱媒通流管案内溝2が形成されている板状基材3が設けられ、板状基材3が、図1に示すように、90度用の板状基材3aと、180度用の板状基材3bと、直線用の板状基材3cとの3種類の板状基材を備えて、90度用の板状基材3aと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて構成されている。
そして、90度用の板状基材3a、180度用の板状基材3b、直線用の板状基材3cの夫々は、例えば、木製の板状基材から構成されている。
【0027】
ちなみに、図1は、90度用の板状基材3a、180度用の板状基材3b、および、直線用の板状基材3cを示す平面図であり、図2は、90度用の板状基材3aと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせた平面図であり、図3は、図2におけるB部分の斜視図である。
【0028】
前記90度用の板状基材3aは、図1の(ロ)に示すように、正方形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管1aと復動通流用の熱媒通流管1bとを配管しかつ出入り口部が隣合う二辺となるように90度湾曲されている90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aが形成されている。
【0029】
前記180度用の板状基材3bは、図1の(ハ)に示すように、90度用の板状基材3aと同じ大きさの正方形状に形成され、かつ、出入り口部が同じ辺となるように180度湾曲されている180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2bが形成されている。
【0030】
前記直線用の板状基材3cは、図1の(イ)に示すように、横幅が90度用の板状基材3aの一辺と同じ幅となる矩形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管1aと復動通流用の熱媒通流管1bとを配管しかつ出入り口部が向かい合う一対の辺となるように横側辺に沿う直線状の直線用の熱媒通流管案内溝2cが形成されている。
【0031】
また、図1の(イ)に示す直線用の板状基材3cは、横幅を90度用の板状基材3aの一辺と同じ幅としかつ前後幅を90度用の板状基材3aの一辺の整数倍(例えば、3倍)の長尺状に形成された基本用の板状基材4にて構成されている。
そして、この基本用の板状基材4を切断することにより、暖房対象面の形状に対応するために必要となる前後幅(図1中左右幅)となる直線用の板状基材3cを形成するように構成されている。
【0032】
前記板状基材3は、熱媒通流管案内溝2が連続する状態で暖房対象面の形状に対応するように、90度用の板状基材3aと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて構成されている。
例えば、図5に示すように、暖房対象面の形状が正方形状と矩形状とを組み合わせた形状であると、図2に示すように、90度用の板状基材3aと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて、暖房対象面の形状に対応させるように構成されている。
そして、直線用の板状基材3cについては、図1の(イ)に示す基本用の板状基材4を切断して形成するように構成されている。
【0033】
前記90度用の板状基材3a、180度用の板状基材3b、直線用の板状基材3cの夫々には、図1および図3に示すように、上面のうちで熱媒通流管案内溝2の非形成部5に伝熱用膜体としてのアルミ箔6が貼り付けられている。
ちなみに、図1では、アルミ箔6の一部を省略している状態を示している。
【0034】
前記熱媒通流管1は、一般的に架橋ポリエチレン管やポリブテン樹脂管など可撓性のあるものが使用され、接続部のない1本の熱媒体流通管1から構成されている。
すなわち、配管の信頼性を高めるために、接続部のない管により熱媒体流通管1を構成し、1本の熱媒体流通管1を、90度用の板状基材3aにおける90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2a、180度用の板状基材3bにおける180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2b、直線用の板状基材3cにおける直線用の熱媒通流管案内溝2cにわたって配管するように構成されている。
【0035】
ちなみに、この実施形態において、往動通流用の熱媒通流管1aは、図2において、図中最下部に位置する直線用板状基材3cにおける直線用の熱媒通流管案内溝2cの入口から180度用の板状基材3bにおける180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2bの入口までに配管される熱媒通流管1である。
また、復動通流用の熱媒通流管1bは、図2において、180度用の板状基材3bにおける180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2bの出口から図中最下部に位置する直線用板状基材3cにおける直線用の熱媒通流管案内溝2cの出口までに配管される熱媒通流管1である。
【0036】
そして、図示はしないが、熱媒体流通管1の両端は、熱媒ヘッダに接続され、熱源機から温水などの熱媒が、熱媒ヘッダを介して熱媒体流通管1に供給され、熱媒体流通管1を通流したのち、熱媒ヘッダをして排出されるように構成されている。
【0037】
前記熱媒通流管案内溝2に熱媒通流管1が配管された90度用の板状基材3a、180度用の板状基材3b、直線用の板状基材3cの夫々に対しては、図4に示すように、上面のうちで熱媒通流管案内溝2の形成部7に伝熱用膜体としてのアルミテープ8を貼り付け、板状基材3の上面の全面にわたって伝熱用膜体を貼り付けるように構成されている。
ちなみに、熱媒通流管案内溝2の形成部7に貼り付けるアルミテープ8は、横幅の両端部分が熱媒通流管案内溝2の非形成部5に貼り付けられているアルミ箔6と重複するように貼り付けられる。
また、アルミテープ8のうち、熱媒通流管1の配管箇所に相当する部分には、上面に色が付けられており、熱媒通流管1がどこに配管されているのかが認識できるようにしている。
【0038】
このような床暖房パネルを暖房対象面に設置する床暖房パネルの設置方法について、以下、説明を加える。
まず、例えば、図5に示すように、暖房対象面の形状が正方形状と矩形状とを組み合わせた形状であると、図2に示すように、90度用の板状基材3aと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを暖房対象面の形状に対応させて組み合わせて、板状基材3を形成する。
前記直線用の板状基材3cについては、基本用の板状基材4を切断することにより、暖房対象面の形状に対応するために必要となる前後幅となる直線用の板状基材3cを形成する。
【0039】
そして、90度用の板状基材3aと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて、暖房対象面の形状に対応させた板状基材3を暖房対象面に設置し、1本の熱媒体流通管1を、90度用の板状基材3aにおける90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2a、180度用の板状基材3bにおける180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2b、直線用の板状基材3cにおける直線用の熱媒通流管案内溝2cにわたって配管する。
【0040】
前記熱媒通流管案内溝2に熱媒通流管1を配管したのち、図4に示すように、暖房対象面に設置された90度用の板状基材3a、180度用の板状基材3b、直線用の板状基材3cに対して、上面部のうちで熱媒通流案内溝2の形成部にアルミテープ8を貼り付けて、床暖房パネルを暖房対象面に設置する。
【0041】
〔第2実施形態〕
この第2実施形態は、上記第1実施形態における90度用の板状基材3aの別実施形態を示すものであり、その点を中心に図面に基づいて説明を加える。
ちなみに、その他の構成については、上記第1実施形態と同様であるので、同符号を記すなどにより、その詳細な説明は省略する。
【0042】
すなわち、上記第1実施形態では、図1の(ロ)に示すように、90度用の板状基材3aには、90度用の板状基材3aの隣合う二辺の間の角部を中心とする円弧となるように湾曲されている90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aが形成され、90度用の板状基材3aにおける90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aの形状を1種類としているが、この第2実施形態では、図6に示すように、90度用の板状基材3aにおける90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aの形状を2種類としている。
【0043】
説明を加えると、90度用の板状基材3aは、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aの形状が異なる非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bとから構成されている。
そして、非膨出90度用の板状基材3Aには、図6の(イ)に示すように、非膨出90度用の板状基材3Aの隣合う二辺の間の角部を中心とする円弧となるように湾曲されている非膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2Aが形成されている。
また、膨出90度用の板状基材3Bには、図6の(ロ)に示すように、膨出90度用の板状基材3Bの隣合う二辺の間の角部を中心とする円弧よりも、その膨出90度用の板状基材3Bの隣合う二辺の間の角部に対向する角部側に膨出するように湾曲されている膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2Bが形成されている。
ちなみに、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aが、非膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2Aと膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2Bとから構成されることになる。
【0044】
前記膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2Bについて説明を加えると、膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2Bは、膨出90度用の板状基材3Bの隣合う二辺の間の角部を中心とし、その中心の角部から出入り口部までを半径とする円弧よりも、出入り口を結ぶ中間部分を90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部側に膨出するように湾曲されて形成されている。
そして、この膨出90度湾曲用3Bの熱媒通流管案内溝2Bに熱媒通流管1を配管することにより、膨出90度用の板状基材3Bの隣合う二辺の間の角部に対向する角部の近くにも、熱媒通流管1を配管させるように構成されている。
【0045】
また、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bとは、図6に示すように、上面のうちで熱媒通流管案内溝2の非形成部5に伝熱用膜体としてのアルミ箔6が貼り付けられている。
ちなみに、図6では、アルミ箔6の一部を省略した状態を示している。
【0046】
そして、板状基材3は、熱媒通流管案内溝2が連続する状態で暖房対象面の形状に対応するように、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて構成されている。
例えば、図7に示すように、暖房対象面の形状が正方形状と矩形状とを組み合わせた形状であると、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて、暖房対象面の形状に対応させるように構成されている。
ちなみに、膨出90度用の板状基材3Bを4箇所突き合わせる部分については、膨出90度用の板状基材3Bの湾曲径を大きくとるようにしてもよい。
【0047】
このような床暖房パネルを暖房対象面に設置する床暖房パネルの設置方法について説明を加えると、例えば、図7に示すように、暖房対象面の形状が正方形状と矩形状とを組み合わせた形状であると、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて、板状基材3を形成する。
【0048】
そして、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて、暖房対象面の形状に対応させた板状基材3を暖房対象面に設置し、1本の熱媒体流通管1を、非膨出90度用の板状基材3Aにおける非膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2A、膨出90度用の板状基材3Bにおける膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2B、180度用の板状基材3bにおける180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2b、直線用の板状基材3cにおける直線用の熱媒通流管案内溝2cにわたって配管する。
【0049】
ちなみに、この第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、熱媒通流管案内溝2に熱媒通流管1を配管したのち、暖房対象面に設置された板状基材3に対して、上面部のうちで熱媒通流案内溝2の形成部にアルミテープ8を貼り付けて、床暖房パネルを暖房対象面に設置する。
【0050】
また、図7に示すように、暖房対象面には、階段状になっている部分が存在するが、そのような形状の暖房対象面に対しても、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせることにより、暖房対象面の形状に対応するように床暖房パネルを設置することができて、とくに有用なものとなる。
【0051】
〔別実施形態〕
(1)上記第1および第2実施形態では、長尺状に形成された基本用の板状基材4を切断して直線用の板状基材3cを形成させるようにしているが、例えば、前後幅の異なる複数種の直線用の板状基材3cを形成することも可能であり、直線用の板状基材3cを形成する構成については適宜変更が可能である。
【0052】
(2)上記第1および第2実施形態では、90度用の板状基材3a、180度用の板状基材3b、直線用の板状基材3cの夫々には、上面のうちで熱媒通流管案内溝2の非形成部5に伝熱用膜体としてのアルミ箔6が貼り付けられているが、このアルミ箔6を貼り付けずに、熱媒通流管案内溝2に熱媒通流管1が配管された90度用の板状基材3a、180度用の板状基材3b、直線用の板状基材3cの夫々に対しては、上面の全面にわたってアルミ箔を貼り付けるようにして実施することも可能である。
【0053】
(3)上記第1および第2実施形態では、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2a、180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2b、直線用の熱媒通流管案内溝2cの夫々が、1本の熱媒通流管1を配管するように形成されているが、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2a、180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2b、直線用の熱媒通流管案内溝2cの夫々を、2本の熱媒通流管1を隣接する状態で配管するように形成して実施することも可能であり、熱媒通流管案内溝2にて何本の熱媒通流管1を配管するかについては適宜変更が可能である。
【0054】
(4)上記第1および第2実施形態において、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aの形状は、適宜変更可能であり、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aの形状を3種類以上として実施することも可能である。
【0055】
(5)上記第2実施形態では、90度用の板状基材3aを、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bとから構成し、熱媒通流管案内溝2が連続する状態で暖房対象面の形状に対応するように、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて暖房対象面に設置するようにしているが、90度用の板状基材3aを、膨出90度用の板状基材3Bのみから構成し、熱媒通流管案内溝2が連続する状態で暖房対象面の形状に対応するように、膨出90度用の板状基材3Bと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて暖房対象面に設置するようにして実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】3種類の板状基材の夫々についての平面図
【図2】3種類の板状基材を組み合わせた状態での平面図
【図3】床暖房パネルの分解斜視図
【図4】床暖房パネルの斜視図
【図5】第1実施形態における暖房対象面に板状基材を設置した状態を示す平面図
【図6】第2実施形態における90度用の板状基材の平面図
【図7】第2実施形態における暖房対象面に板状基材を設置した状態を示す平面図
【符号の説明】
1 熱媒通流管
1a 往動通流用の熱媒通流管
1b 復動通流用の熱媒通流管
2 熱媒通流管案内溝
2a 90度湾曲用の熱媒通流管案内溝
2b 180度湾曲用の熱媒通流管案内溝
2c 直線用の熱媒通流管案内溝
3 板状基材
3a 90度用の板状基材
3b 180度用の板状基材
3c 直線用の板状基材
4 基本用の板状基材
5 非形成部
6,8 伝熱用膜体
7 形成部
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱媒通流管を配管させるための熱媒通流管案内溝が形成されている板状基材が設けられている床暖房パネルおよびその床暖房パネルを暖房対象面に設置する床暖房パネルの設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような床暖房パネルは、暖房対象面に板状基材を設置して、その板状基材の熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管して、熱媒通流管に熱媒を通流させることにより、暖房対象面を暖房するものである。
【0003】
上記のような床暖房パネルにおいて、従来では、板状基材が、直線状の熱媒通流管案内溝や湾曲状の熱媒通流管案内溝など、熱媒通流管案内溝の形状が異なる複数種の板状基材を備えて構成され、複数種の板状基材が、その一辺が同じ幅となる矩形状に形成され、複数種の板状基材のいずれもが矩形状に形成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、上記のような床暖房パネルを暖房対象面に設置する床暖房パネルの設置方法としては、従来では、その一辺が同じ幅となる矩形状に形成されている複数種の板状基材を、暖房対象面の大きさに対応するように組み合わせて暖房対象床面に設置し、暖房対象床面に設置させた板状基材の熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−347879号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の床暖房パネルでは、複数種の板状基材のいずれもが矩形状に形成されているので、暖房対象面の形状が、L字状やF字状など、矩形状と正方形状とを組み合わせた複雑な形状になると、複数種の板状基材を組み合わせても、暖房対象面の形状に対応させることができず、暖房対象面の形状に対応した板状基材を形成することができない虞があった。
また、上記従来の床暖房パネルの設置方法においても、複数種の板状基材のいずれもが矩形状に形成されているので、暖房対象面の形状が複雑な形状になると、暖房対象面の形状に対応させることができず、暖房対象面の形状に対応させて板状基材を設置することができない虞があった。
【0007】
ちなみに、例えば、廊下、台所、トイレを暖房対象空間として、廊下、台所、トイレの床面を暖房対象面とした場合には、暖房対象面の形状が、L字状やF字状など、矩形状と正方形状とを組み合わせた複雑な形状になることがある。
【0008】
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、暖房対象面の形状に対応した板状基材を形成することができる床暖房パネルの提供、および、暖房対象面の形状に対応させた板状基材を設置することができる床暖房パネルの設置方法を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に記載の発明によれば、熱媒通流管を配管させるための熱媒通流管案内溝が形成されている板状基材が設けられている床暖房パネルにおいて、
正方形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管と復動通流用の熱媒通流管とを配管しかつ出入り口部が隣合う二辺となるように90度湾曲されている90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成されている90度用の板状基材と、
その90度用の板状基材と同じ大きさの正方形状に形成され、かつ、出入り口部が同じ辺となるように180度湾曲されている180度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成されている180度用の板状基材と、
横幅が前記90度用の板状基材の一辺と同じ幅となる矩形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管と復動通流用の熱媒通流管とを配管しかつ出入り口部が向かい合う一対の辺となるように横側辺に沿う直線状の直線用の熱媒通流管案内溝が形成されている直線用の板状基材とが備えられ、
前記板状基材が、前記90度用の板状基材と前記180度用の板状基材と前記直線用の板状基材とを組み合わせて構成されていることを特徴とする。
【0010】
すなわち、90度用の板状基材と180度用の板状基材が、正方形状に形成され、直線用の板状基材が、横幅が前記90度用の板状基材の一辺と同じ幅となる矩形状に形成されているので、90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを組み合わせて、正方形状も矩形状も形成することができることになる。
したがって、暖房対象面の形状が、例えば、L字状やF字状など、矩形状と正方形状とを組み合わせた複雑な形状となっても、90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを組み合わせて、暖房対象面の形状に対応させた板状基材を形成することができることになる。
【0011】
ちなみに、直線用の板状基材は、横幅を90度用の板状基材の一辺と同じ幅としかつ前後幅を90度用の板状基材の一辺の整数倍とすることができるので、90度用の板状基材や180度用の板状基材の複数と直線用の板状基材とを隣接する状態で並べるように組み合わせながら、矩形状も正方形状も形成することができることになる。
したがって、直線用の板状基材を、横幅を90度用の板状基材の一辺と同じ幅でかつ前後幅を90度用の板状基材の一辺の整数倍とすることにより、暖房対象面の形状に対応させながら、90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを効率よく組み合わせることができることになる。
【0012】
そして、90度用の板状基材には、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成され、180度用の板状基材には、180度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成され、直線用の板状基材には、直線用の熱媒通流管案内溝が形成されているので、熱媒通流管案内溝が連続するように、90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを組み合わせることができることになる。
したがって、複数の板状基材にわたって連続する熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管するだけで、複数の板状基材の熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管させることができることとなって、配管作業の簡素化を図ることができることになる。
【0013】
以上のことから、請求項1に記載の発明によれば、配管作業の簡素化を図りながらも、暖房対象面の形状に対応させることができる床暖房パネルを提供できるに至った。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、前記90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が、前記90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部を中心とする円弧よりも、その90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部側に膨出するように湾曲されていることを特徴とする。
【0015】
すなわち、90度用の板状基材においては、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が、90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部を中心とし、その中心の角部から出入り口部までを半径とする円弧よりも、出入り口を結ぶ中間部分を90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部側に膨出するように湾曲されて形成されることになる。
そして、その90度湾曲用の熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管させることになるので、90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部の近くにも、熱媒通流管を配管させることができ、90度用の板状基材の極力全体にわたって熱媒通流管を配管させることができることになる。
したがって、90度用の板状基材の上面の温度を全面にわたって極力均一にすることができ、90度用の板状基材の全体にわたって均一な暖房効果を得ることができることになる。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、床暖房パネルを暖房対象面に設置する床暖房パネルの設置方法において、
正方形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管と復動通流用の熱媒通流管とを配管しかつ出入り口部が隣合う二辺となるように90度湾曲されている90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成されている90度用の板状基材と、
その90度用の板状基材と同じ大きさの正方形状に形成され、かつ、出入り口部が同じ辺となるように180度湾曲されている180度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成されている180度用の板状基材と、
横幅が前記90度用の板状基材の一辺と同じ幅となる矩形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管と復動通流用の熱媒通流管とを配管しかつ出入り口部が向かい合う一対の辺となるように横側辺に沿う直線状の直線用の熱媒通流管案内溝が形成されている直線用の板状基材とを、暖房対象面の形状に対応するように組み合わせて暖房対象面に設置させたのち、前記熱媒通流管案内溝に前記熱媒通流管を配管させることを特徴とする。
【0017】
すなわち、90度用の板状基材と180度用の板状基材が、正方形状に形成され、直線用の板状基材が、横幅が前記90度用の板状基材の一辺と同じ幅となる矩形状に形成されているので、90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを組み合わせることにより、正方形状も矩形状も形成することができることになる。
したがって、暖房対象面の形状が、例えば、L字状やF字状など、矩形状と正方形状とを組み合わせた複雑な形状となっても、その暖房対象面の形状に対応するように90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを組み合わせて設置することができ、暖房対象面の形状に対応させた板状基材を設置することができることになる。
【0018】
ちなみに、直線用の板状基材は、横幅を90度用の板状基材の一辺と同じ幅としかつ前後幅を90度用の板状基材の一辺の整数倍とすることができるので、90度用の板状基材や180度用の板状基材の複数と直線用の板状基材とを隣接する状態で並べるように組み合わせながら、矩形状も正方形状も形成することができることになる。
したがって、直線用の板状基材を、横幅を90度用の板状基材の一辺と同じ幅でかつ前後幅を90度用の板状基材の一辺の整数倍とすることにより、暖房対象面の形状に対応させながら、90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを効率よく組み合わせて設置することができることになる。
【0019】
そして、90度用の板状基材には、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成され、180度用の板状基材には、180度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成され、直線用の板状基材には、直線用の熱媒通流管案内溝が形成されているので、熱媒通流管案内溝が連続するように、90度用の板状基材と180度用の板状基材と直線用の板状基材とを組み合わせて設置することができることになる。
したがって、複数の板状基材にわたって連続する熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管するだけで、複数の板状基材の熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管させることができることとなって、配管作業の簡素化を図ることができることになる。
【0020】
以上のことから、請求項3に記載の発明によれば、配管作業の簡素化を図りながらも、暖房対象面の形状に対応させた板状基材を設置することができる床暖房パネルの設置方法を提供できるに至った。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、前記90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が、前記90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部を中心とする円弧よりも、その90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部側に膨出するように湾曲されている90度用の板状基材を組み合わせることを特徴とする。
【0022】
すなわち、90度用の板状基材においては、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が、90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部を中心とし、その中心の角部から出入り口部までを半径とする円弧よりも、出入り口を結ぶ中間部分を90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部側に膨出するように湾曲されて形成されることになる。
そして、その90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成された90度用の板状基材を組み合わせて暖房対象面に設置して、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝に熱媒通流管を配管させることになるので、90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部の近くにも、熱媒通流管を配管させることができ、90度用の板状基材の極力全体にわたって熱媒通流管を配管させることができることになる。
したがって、90度用の板状基材の上面の温度を全面にわたって極力均一にすることができ、90度用の板状基材の全体にわたって均一な暖房効果を得ることができることになる。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、長尺状に形成された基本用の板状基材を切断して前記直線用の板状基材を形成させることを特徴とする。
すなわち、基本用の板状基材を切断して直線用の板状基材を形成させるので、施工現場において、基本用の板状基材を切断することにより、直線用の板状基材の前後幅を必要に応じて変更させながら、複数の直線用の板状基材を形成させることができることになる。
したがって、暖房対象面の形状によって、前後幅が異なる複数の直線用の板状基材が要求される場合でも、施工現場において、基本用の板状基材を切断することにより、前後幅が異なる複数の直線用の板状基材を形成させることができ、その要求に応えることができることになる。
そして、長尺状の基本用の板状基材を製作するだけで、複数の直線用の板状基材を形成させることができるので、直線用の板状基材の製作の容易化を図りながら、暖房対象面の形状に対応させた板状基材を設置することができることになる。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、上面のうちで前記熱媒通流管案内溝の非形成部に伝熱用膜体が貼り付けられている前記90度用の板状基材、前記180度用の板状基材、前記直線用の板状基材を、暖房対象面の形状に対応するように組み合わせて暖房対象面に設置させて、前記熱媒通流管案内溝に前記熱媒通流管を配管させたのち、暖房対象面に設置された前記90度用の板状基材、前記180度用の板状基材、前記直線用の板状基材に対して、上面部のうちで前記熱媒通流案内溝の形成部に伝熱用膜体を貼り付けることを特徴とする。
【0025】
すなわち、暖房対象面に設置された90度用の板状基材、180度用の板状基材、直線用の板状基材に対して、上面部のうちで熱媒通流案内溝の形成部に伝熱用膜体を貼り付けることにより、暖房対象面に設置された90度用の板状基材、180度用の板状基材、直線用の板状基材の上面の全面にわたって伝熱用膜体を貼り付けることができることになる。
したがって、複数の板状基材を暖房対象面に設置した状態において、伝熱用膜体を貼り付ける箇所が、上面部のうちで熱媒通流案内溝の形成部のみとなるので、伝熱用膜体を貼り付ける箇所が小さくなり、伝熱用膜体を貼り付ける作業の簡素化を図ることができることになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる床暖房パネルを図面に基づいて説明を加える。
〔第1実施形態〕
この床暖房パネルは、図1〜図3に示すように、熱媒通流管1を配管させるための熱媒通流管案内溝2が形成されている板状基材3が設けられ、板状基材3が、図1に示すように、90度用の板状基材3aと、180度用の板状基材3bと、直線用の板状基材3cとの3種類の板状基材を備えて、90度用の板状基材3aと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて構成されている。
そして、90度用の板状基材3a、180度用の板状基材3b、直線用の板状基材3cの夫々は、例えば、木製の板状基材から構成されている。
【0027】
ちなみに、図1は、90度用の板状基材3a、180度用の板状基材3b、および、直線用の板状基材3cを示す平面図であり、図2は、90度用の板状基材3aと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせた平面図であり、図3は、図2におけるB部分の斜視図である。
【0028】
前記90度用の板状基材3aは、図1の(ロ)に示すように、正方形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管1aと復動通流用の熱媒通流管1bとを配管しかつ出入り口部が隣合う二辺となるように90度湾曲されている90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aが形成されている。
【0029】
前記180度用の板状基材3bは、図1の(ハ)に示すように、90度用の板状基材3aと同じ大きさの正方形状に形成され、かつ、出入り口部が同じ辺となるように180度湾曲されている180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2bが形成されている。
【0030】
前記直線用の板状基材3cは、図1の(イ)に示すように、横幅が90度用の板状基材3aの一辺と同じ幅となる矩形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管1aと復動通流用の熱媒通流管1bとを配管しかつ出入り口部が向かい合う一対の辺となるように横側辺に沿う直線状の直線用の熱媒通流管案内溝2cが形成されている。
【0031】
また、図1の(イ)に示す直線用の板状基材3cは、横幅を90度用の板状基材3aの一辺と同じ幅としかつ前後幅を90度用の板状基材3aの一辺の整数倍(例えば、3倍)の長尺状に形成された基本用の板状基材4にて構成されている。
そして、この基本用の板状基材4を切断することにより、暖房対象面の形状に対応するために必要となる前後幅(図1中左右幅)となる直線用の板状基材3cを形成するように構成されている。
【0032】
前記板状基材3は、熱媒通流管案内溝2が連続する状態で暖房対象面の形状に対応するように、90度用の板状基材3aと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて構成されている。
例えば、図5に示すように、暖房対象面の形状が正方形状と矩形状とを組み合わせた形状であると、図2に示すように、90度用の板状基材3aと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて、暖房対象面の形状に対応させるように構成されている。
そして、直線用の板状基材3cについては、図1の(イ)に示す基本用の板状基材4を切断して形成するように構成されている。
【0033】
前記90度用の板状基材3a、180度用の板状基材3b、直線用の板状基材3cの夫々には、図1および図3に示すように、上面のうちで熱媒通流管案内溝2の非形成部5に伝熱用膜体としてのアルミ箔6が貼り付けられている。
ちなみに、図1では、アルミ箔6の一部を省略している状態を示している。
【0034】
前記熱媒通流管1は、一般的に架橋ポリエチレン管やポリブテン樹脂管など可撓性のあるものが使用され、接続部のない1本の熱媒体流通管1から構成されている。
すなわち、配管の信頼性を高めるために、接続部のない管により熱媒体流通管1を構成し、1本の熱媒体流通管1を、90度用の板状基材3aにおける90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2a、180度用の板状基材3bにおける180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2b、直線用の板状基材3cにおける直線用の熱媒通流管案内溝2cにわたって配管するように構成されている。
【0035】
ちなみに、この実施形態において、往動通流用の熱媒通流管1aは、図2において、図中最下部に位置する直線用板状基材3cにおける直線用の熱媒通流管案内溝2cの入口から180度用の板状基材3bにおける180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2bの入口までに配管される熱媒通流管1である。
また、復動通流用の熱媒通流管1bは、図2において、180度用の板状基材3bにおける180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2bの出口から図中最下部に位置する直線用板状基材3cにおける直線用の熱媒通流管案内溝2cの出口までに配管される熱媒通流管1である。
【0036】
そして、図示はしないが、熱媒体流通管1の両端は、熱媒ヘッダに接続され、熱源機から温水などの熱媒が、熱媒ヘッダを介して熱媒体流通管1に供給され、熱媒体流通管1を通流したのち、熱媒ヘッダをして排出されるように構成されている。
【0037】
前記熱媒通流管案内溝2に熱媒通流管1が配管された90度用の板状基材3a、180度用の板状基材3b、直線用の板状基材3cの夫々に対しては、図4に示すように、上面のうちで熱媒通流管案内溝2の形成部7に伝熱用膜体としてのアルミテープ8を貼り付け、板状基材3の上面の全面にわたって伝熱用膜体を貼り付けるように構成されている。
ちなみに、熱媒通流管案内溝2の形成部7に貼り付けるアルミテープ8は、横幅の両端部分が熱媒通流管案内溝2の非形成部5に貼り付けられているアルミ箔6と重複するように貼り付けられる。
また、アルミテープ8のうち、熱媒通流管1の配管箇所に相当する部分には、上面に色が付けられており、熱媒通流管1がどこに配管されているのかが認識できるようにしている。
【0038】
このような床暖房パネルを暖房対象面に設置する床暖房パネルの設置方法について、以下、説明を加える。
まず、例えば、図5に示すように、暖房対象面の形状が正方形状と矩形状とを組み合わせた形状であると、図2に示すように、90度用の板状基材3aと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを暖房対象面の形状に対応させて組み合わせて、板状基材3を形成する。
前記直線用の板状基材3cについては、基本用の板状基材4を切断することにより、暖房対象面の形状に対応するために必要となる前後幅となる直線用の板状基材3cを形成する。
【0039】
そして、90度用の板状基材3aと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて、暖房対象面の形状に対応させた板状基材3を暖房対象面に設置し、1本の熱媒体流通管1を、90度用の板状基材3aにおける90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2a、180度用の板状基材3bにおける180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2b、直線用の板状基材3cにおける直線用の熱媒通流管案内溝2cにわたって配管する。
【0040】
前記熱媒通流管案内溝2に熱媒通流管1を配管したのち、図4に示すように、暖房対象面に設置された90度用の板状基材3a、180度用の板状基材3b、直線用の板状基材3cに対して、上面部のうちで熱媒通流案内溝2の形成部にアルミテープ8を貼り付けて、床暖房パネルを暖房対象面に設置する。
【0041】
〔第2実施形態〕
この第2実施形態は、上記第1実施形態における90度用の板状基材3aの別実施形態を示すものであり、その点を中心に図面に基づいて説明を加える。
ちなみに、その他の構成については、上記第1実施形態と同様であるので、同符号を記すなどにより、その詳細な説明は省略する。
【0042】
すなわち、上記第1実施形態では、図1の(ロ)に示すように、90度用の板状基材3aには、90度用の板状基材3aの隣合う二辺の間の角部を中心とする円弧となるように湾曲されている90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aが形成され、90度用の板状基材3aにおける90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aの形状を1種類としているが、この第2実施形態では、図6に示すように、90度用の板状基材3aにおける90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aの形状を2種類としている。
【0043】
説明を加えると、90度用の板状基材3aは、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aの形状が異なる非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bとから構成されている。
そして、非膨出90度用の板状基材3Aには、図6の(イ)に示すように、非膨出90度用の板状基材3Aの隣合う二辺の間の角部を中心とする円弧となるように湾曲されている非膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2Aが形成されている。
また、膨出90度用の板状基材3Bには、図6の(ロ)に示すように、膨出90度用の板状基材3Bの隣合う二辺の間の角部を中心とする円弧よりも、その膨出90度用の板状基材3Bの隣合う二辺の間の角部に対向する角部側に膨出するように湾曲されている膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2Bが形成されている。
ちなみに、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aが、非膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2Aと膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2Bとから構成されることになる。
【0044】
前記膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2Bについて説明を加えると、膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2Bは、膨出90度用の板状基材3Bの隣合う二辺の間の角部を中心とし、その中心の角部から出入り口部までを半径とする円弧よりも、出入り口を結ぶ中間部分を90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部側に膨出するように湾曲されて形成されている。
そして、この膨出90度湾曲用3Bの熱媒通流管案内溝2Bに熱媒通流管1を配管することにより、膨出90度用の板状基材3Bの隣合う二辺の間の角部に対向する角部の近くにも、熱媒通流管1を配管させるように構成されている。
【0045】
また、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bとは、図6に示すように、上面のうちで熱媒通流管案内溝2の非形成部5に伝熱用膜体としてのアルミ箔6が貼り付けられている。
ちなみに、図6では、アルミ箔6の一部を省略した状態を示している。
【0046】
そして、板状基材3は、熱媒通流管案内溝2が連続する状態で暖房対象面の形状に対応するように、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて構成されている。
例えば、図7に示すように、暖房対象面の形状が正方形状と矩形状とを組み合わせた形状であると、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて、暖房対象面の形状に対応させるように構成されている。
ちなみに、膨出90度用の板状基材3Bを4箇所突き合わせる部分については、膨出90度用の板状基材3Bの湾曲径を大きくとるようにしてもよい。
【0047】
このような床暖房パネルを暖房対象面に設置する床暖房パネルの設置方法について説明を加えると、例えば、図7に示すように、暖房対象面の形状が正方形状と矩形状とを組み合わせた形状であると、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて、板状基材3を形成する。
【0048】
そして、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて、暖房対象面の形状に対応させた板状基材3を暖房対象面に設置し、1本の熱媒体流通管1を、非膨出90度用の板状基材3Aにおける非膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2A、膨出90度用の板状基材3Bにおける膨出90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2B、180度用の板状基材3bにおける180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2b、直線用の板状基材3cにおける直線用の熱媒通流管案内溝2cにわたって配管する。
【0049】
ちなみに、この第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、熱媒通流管案内溝2に熱媒通流管1を配管したのち、暖房対象面に設置された板状基材3に対して、上面部のうちで熱媒通流案内溝2の形成部にアルミテープ8を貼り付けて、床暖房パネルを暖房対象面に設置する。
【0050】
また、図7に示すように、暖房対象面には、階段状になっている部分が存在するが、そのような形状の暖房対象面に対しても、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせることにより、暖房対象面の形状に対応するように床暖房パネルを設置することができて、とくに有用なものとなる。
【0051】
〔別実施形態〕
(1)上記第1および第2実施形態では、長尺状に形成された基本用の板状基材4を切断して直線用の板状基材3cを形成させるようにしているが、例えば、前後幅の異なる複数種の直線用の板状基材3cを形成することも可能であり、直線用の板状基材3cを形成する構成については適宜変更が可能である。
【0052】
(2)上記第1および第2実施形態では、90度用の板状基材3a、180度用の板状基材3b、直線用の板状基材3cの夫々には、上面のうちで熱媒通流管案内溝2の非形成部5に伝熱用膜体としてのアルミ箔6が貼り付けられているが、このアルミ箔6を貼り付けずに、熱媒通流管案内溝2に熱媒通流管1が配管された90度用の板状基材3a、180度用の板状基材3b、直線用の板状基材3cの夫々に対しては、上面の全面にわたってアルミ箔を貼り付けるようにして実施することも可能である。
【0053】
(3)上記第1および第2実施形態では、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2a、180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2b、直線用の熱媒通流管案内溝2cの夫々が、1本の熱媒通流管1を配管するように形成されているが、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2a、180度湾曲用の熱媒通流管案内溝2b、直線用の熱媒通流管案内溝2cの夫々を、2本の熱媒通流管1を隣接する状態で配管するように形成して実施することも可能であり、熱媒通流管案内溝2にて何本の熱媒通流管1を配管するかについては適宜変更が可能である。
【0054】
(4)上記第1および第2実施形態において、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aの形状は、適宜変更可能であり、90度湾曲用の熱媒通流管案内溝2aの形状を3種類以上として実施することも可能である。
【0055】
(5)上記第2実施形態では、90度用の板状基材3aを、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bとから構成し、熱媒通流管案内溝2が連続する状態で暖房対象面の形状に対応するように、非膨出90度用の板状基材3Aと膨出90度用の板状基材3Bと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて暖房対象面に設置するようにしているが、90度用の板状基材3aを、膨出90度用の板状基材3Bのみから構成し、熱媒通流管案内溝2が連続する状態で暖房対象面の形状に対応するように、膨出90度用の板状基材3Bと180度用の板状基材3bと直線用の板状基材3cとを組み合わせて暖房対象面に設置するようにして実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】3種類の板状基材の夫々についての平面図
【図2】3種類の板状基材を組み合わせた状態での平面図
【図3】床暖房パネルの分解斜視図
【図4】床暖房パネルの斜視図
【図5】第1実施形態における暖房対象面に板状基材を設置した状態を示す平面図
【図6】第2実施形態における90度用の板状基材の平面図
【図7】第2実施形態における暖房対象面に板状基材を設置した状態を示す平面図
【符号の説明】
1 熱媒通流管
1a 往動通流用の熱媒通流管
1b 復動通流用の熱媒通流管
2 熱媒通流管案内溝
2a 90度湾曲用の熱媒通流管案内溝
2b 180度湾曲用の熱媒通流管案内溝
2c 直線用の熱媒通流管案内溝
3 板状基材
3a 90度用の板状基材
3b 180度用の板状基材
3c 直線用の板状基材
4 基本用の板状基材
5 非形成部
6,8 伝熱用膜体
7 形成部
Claims (6)
- 熱媒通流管を配管させるための熱媒通流管案内溝が形成されている板状基材が設けられている床暖房パネルであって、
正方形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管と復動通流用の熱媒通流管とを配管しかつ出入り口部が隣合う二辺となるように90度湾曲されている90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成されている90度用の板状基材と、
その90度用の板状基材と同じ大きさの正方形状に形成され、かつ、出入り口部が同じ辺となるように180度湾曲されている180度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成されている180度用の板状基材と、
横幅が前記90度用の板状基材の一辺と同じ幅となる矩形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管と復動通流用の熱媒通流管とを配管しかつ出入り口部が向かい合う一対の辺となるように横側辺に沿う直線状の直線用の熱媒通流管案内溝が形成されている直線用の板状基材とが備えられ、
前記板状基材が、前記90度用の板状基材と前記180度用の板状基材と前記直線用の板状基材とを組み合わせて構成されている床暖房パネル。 - 前記90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が、前記90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部を中心とする円弧よりも、その90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部側に膨出するように湾曲されている請求項1に記載の床暖房パネル。
- 床暖房パネルを暖房対象面に設置する床暖房パネルの設置方法であって、
正方形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管と復動通流用の熱媒通流管とを配管しかつ出入り口部が隣合う二辺となるように90度湾曲されている90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成されている90度用の板状基材と、
その90度用の板状基材と同じ大きさの正方形状に形成され、かつ、出入り口部が同じ辺となるように180度湾曲されている180度湾曲用の熱媒通流管案内溝が形成されている180度用の板状基材と、
横幅が前記90度用の板状基材の一辺と同じ幅となる矩形状に形成され、かつ、往動通流用の熱媒通流管と復動通流用の熱媒通流管とを配管しかつ出入り口部が向かい合う一対の辺となるように横側辺に沿う直線状の直線用の熱媒通流管案内溝が形成されている直線用の板状基材とを、暖房対象面の形状に対応するように組み合わせて暖房対象面に設置させたのち、前記熱媒通流管案内溝に前記熱媒通流管を配管させる床暖房パネルの設置方法。 - 前記90度湾曲用の熱媒通流管案内溝が、前記90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部を中心とする円弧よりも、その90度用の板状基材の隣合う二辺の間の角部に対向する角部側に膨出するように湾曲されている90度用の板状基材を組み合わせる請求項3に記載の床暖房パネルの設置方法。
- 長尺状に形成された基本用の板状基材を切断して前記直線用の板状基材を形成させる請求項3または4に記載の床暖房パネルの設置方法。
- 上面のうちで前記熱媒通流管案内溝の非形成部に伝熱用膜体が貼り付けられている前記90度用の板状基材、前記180度用の板状基材、前記直線用の板状基材を、暖房対象面の形状に対応するように組み合わせて暖房対象面に設置させて、前記熱媒通流管案内溝に前記熱媒通流管を配管させたのち、暖房対象面に設置された前記90度用の板状基材、前記180度用の板状基材、前記直線用の板状基材に対して、上面部のうちで前記熱媒通流案内溝の形成部に伝熱用膜体を貼り付ける請求項3〜5のいずれか1項に記載の床暖房パネルの設置方法。
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JP2003088572A JP2004293967A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 床暖房パネルおよび床暖房パネルの設置方法 |
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ES2454046A1 (es) * | 2012-10-09 | 2014-04-09 | Eduard Mondragón Condeminas | Dispositivo de soporte presentador de los terminales tubulares a acoplar a una instalación de calefacción con radiadores de agua caliente |
CN103727574A (zh) * | 2012-10-08 | 2014-04-16 | 住商美达力士株式会社 | 地板加热用热水垫及其施工方法 |
JP2014077551A (ja) * | 2012-10-08 | 2014-05-01 | Sumisho Metalex Corp | 床暖房用温水マット及びその施工方法。 |
-
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- 2003-03-27 JP JP2003088572A patent/JP2004293967A/ja active Pending
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