JP2004293092A - ブース列設構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のブースをきれいに列設させて設置スペースを有効に使うことができ、また安定性が良好となり、しかもサイズを変えることなく、広いスペースのブースも形成することのできる構造を提供しようとする。
【解決手段】天井板1を接続部材を用いて各側壁板に接続して形成されるブースを、相互に列設して接続するブース列設構造である。各ブースの天井板1の四辺に、折り曲げ自在な接続片12を形成し、該接続片12のうち、折り曲げられた箇所の接続片12は、自身のブース側壁板に重ね合わせられ、接続部材により接続されて、側壁板との接続部となる一方、折り曲げられない箇所の接続片12は、隣接するブースの接続片12と突き合わされるか、あるいは重ね合わされて、接続部材により接続されて、両ブースの接続部となる。
【選択図】 図5
【解決手段】天井板1を接続部材を用いて各側壁板に接続して形成されるブースを、相互に列設して接続するブース列設構造である。各ブースの天井板1の四辺に、折り曲げ自在な接続片12を形成し、該接続片12のうち、折り曲げられた箇所の接続片12は、自身のブース側壁板に重ね合わせられ、接続部材により接続されて、側壁板との接続部となる一方、折り曲げられない箇所の接続片12は、隣接するブースの接続片12と突き合わされるか、あるいは重ね合わされて、接続部材により接続されて、両ブースの接続部となる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、特に災害時における共同避難生活等において要求される、例えばトイレ、更衣所などのプライバシースペースが確保することのできる簡易ブースの列設構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、組み立てる前にはコンパクトに収納でき、軽量でしかも組立が容易な簡易組立式ブース構造を実用新案登録第3028464号公報(特許文献1)において提案した。
【0003】
それは図7に示すように、底板30と、その底板30から立ち上げ、それら相互を接続することで壁面を形成する複数の段ボール製壁板31と、その壁板31の上部で支持される天井板32とからなる箱形状ブース構造であって、前記壁板31のうち壁面形成部(接続しろは含まない)に折り曲げ部を形成させず、かつその壁面形成部を、前記底板30または天井板32の少なくとも一方の外形枠内に収まるような大きさとした構造である。
【0004】
この構造では、図8に示すように組立前は、底板30と天井板32との間にそれ以外の構成部材を挟み込んで収納でき、実にコンパクトになるとともに、移動も楽になる。また、図7に示すように、ブースの組立も、方形状の各壁板31を、簡易な接続器具を用いて接続していくだけでよいので、手間もかからず誰でも行うことができる。
【0005】
【特許文献1】
実用新案登録第3028464号公報(第1−2頁、図1、図2、図5)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構造のブースは、単体で設置することを予定しており、複数のブースを列設することを想定していないので、複数列設するとすると、きれいに配置できずに、設置スペースに無駄が生じてしまう。また、軽量化が前提なので、単体の構造上安定性にあまり重点を置いておらず、複数列接した場合であっても、隣接するブース同士で支え合うことをまったく想定していないので、結局どのような設置の仕方でも安定性上の問題があった。
【0007】
さらに、単体のブースだけではスペースが狭くなりがちで、もう少し広いスペースの確保を希望する場合もあるが、それを実現させようとすると、単体のブース自体の寸法を大きくするしかないので、サイズ毎のセットを用意せざるを得ず、コスト増が余儀なくされる。
【0008】
この発明は、従来技術の以上のような問題に鑑み創案されたもので、複数のブースをきれいに列設させて設置スペースを有効に使うことができ、また安定性が良好となり、しかもサイズを変えることなく、広いスペースのブースも形成することのできる構造を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決しようとする手段】
このため、この発明は、天井板を接続部材を用いて各側壁板に接続して形成されるブースを、複数列設して接続するブース列設構造において、各ブースの天井板の四辺に、折り曲げ自在な接続片を形成し、該接続片のうち、折り曲げられた箇所の接続片は、自身のブース側壁板に重ね合わせられ、接続部材により接続されて、天井板と側壁板との接続部となる一方、折り曲げられない箇所の接続片は、隣接するブースの接続片と突き合わされるか、あるいは重ね合わされて、接続部材により接続されて、両ブースの接続部となることを特徴とする。
【0010】
本発明に用いられるブースを形成する板の素材は、プラスチック、木材、紙等種々のものが適用可能であるが、コスト、軽量さ、再生利用可能性などの観点から実施形態例で説明する段ボール紙製が好ましい。また、本発明においては、天井板と側壁板との接続について特に特徴を有するものであり、天井板以外の側壁板に関する組立構造は、後述する実施形態例に示す構造や上述した特許文献1に示す構造など、どのような構造であっても良い。
【0011】
前記接続部材は、突き合わせた板や重ねた板相互を接続させる手段であればどのようなものでも良く、実施形態例で説明するプレート板やジョイント具のほか、接着剤や接着テープ等であっても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の具体的実施形態例を図面に基づき説明する。なお、以下の形態例はあくまで一例であり、本発明が本形態例に限定されるものでないことは当然である。
【0013】
図1は単体のブースを示している。このブースは、図3に示すように、それぞれ1枚の段ボール紙から形成されたシート状の天井板1、側壁板2(側面板2a、前面板2b、背面板2c)、底板3をジョイト具4によって接続されて組み立てられる。各板のうち、10,20,30は折り曲げ線であり、また側壁板2(側面板2a、前面板2b、背面板2c)と底板3の四辺には、接続相手となる板と相対する位置にそれぞれ嵌合孔21,31が穿設されている(天井板1については後述する)。本形態例で用いるジョイント具4は、図2に示すように、先端に係合突起42を備えた押圧部材40と、内部にその係合突起42に係合する係合溝43が形成され、かつ一方口に固定フランジ44を、他方外口に押圧により先端が外側に向かう遊動フランジ45を備えた筒体41とからなる構造を用いており、重ねた板材A,Bの嵌合口にまず筒体41を嵌合させ(同図(b)の状態)、その筒体41の一方外口から押圧部材40を押し込むことにより遊動フランジ45の先端を外側に反らせることにより、フランジ44,45間で板材A,Bを挟み固定が可能となる(同図(c)の状態)。なお、板材の嵌合孔に嵌め込めるものであれば他のジョイント具を用いても良いし、接着テープで接続をより強固に補強しても良い。
【0014】
次に、ブースの構造について、その組立工程を示す図4を用いて説明する。なお、以下の組み立て工程は、最適な工程ではあるが、あくまで一例であり、もちろん他の工程によって組み立てられても良い。まず、同図(a)に示すように、背面板2cの両端の折り曲げ線20を折り曲げて接続しろをつくり、その両接続しろに、それぞれ側面板2aの側端を重ねたうえ、両者の嵌合孔21を重ね、重ね合った嵌合孔21に前記ジョイント具4を嵌め込み(図中、太い矢印が嵌め込み方向を示す。以下同じ)、背面板2cと両側面板2aとを接続する。次に、同図(b)に示すように、底板3の折り曲げ線30を折り曲げて接続しろをつくり、その接続しろに、既に接続した背面板2cと両側面板2aの下端を重ねたうえ、前記と同様に嵌合孔21,31を重ね、その嵌合孔21,31に前記ジョイント具4を嵌め込んで接続する。次に、同図(c)に示すように、接続済みの底板3の残りの折り曲げ線30と、前面板2bの両側端の折り曲げ線20をそれぞれを折り曲げて接続しろをつくり、底板3の接続しろと前面板2bの下端とを重ね合わせて嵌合孔21,31を重ね、その嵌合孔21,31にジョイント具4を嵌め込んだ後、同図(d)に示すように、前面板2bの両側の接続しろと接続済みの各側面板2aの側端とを重ね合わせて各嵌合孔21を重ね、その嵌合孔21にジョイント具4を嵌め込み、前面板2bを接続する。次に、天井板1を接続するが、この天井板1は、図3(a)に示すように、その四辺に、折り曲げ線10から折り曲げ自在な接続しろとなる接続片12が形成され、各接続片12には、それを各側壁板2上端に重ねた際、それらの嵌合孔21に対応する位置に同様の嵌合孔11が穿設されている。そこで、この天井板1の各接続片12を折り曲げて接続しろをつくり、図4(e)に示すように、それら接続しろを、まず接続済みの前面板2bの上端と重ね合わせて各嵌合孔11,21を重ねてジョイント具4で接続し、次に、同図(f)に示すように、背面板2cの上端、両側面板2aの上端とそれぞれ同じように嵌合孔11,21を重ね合わせてジョイント具4で接続する。なお、ブースの各面板1,2,3はいずれも段ボール紙製からなるので、設置の安定性が問題となる。そこで、その固定を確実なものにするときは、図1に示すように、地面に打ち込んだ杭5からのロープ6で天井板1の四角を固定しても良い(このため本形態例では天井板1の四角にロープ用穴13が形成されている)。
【0015】
このようにして組み立てられる本形態例の単体のブースは、無駄なスペースを発生させることなく、列設させることができる。その形態について次に説明する。
【0016】
図5は列設する場合の一形態を示した各例であり、ブースが列設された状態を上方から見た平面図である。同図(a)は、3体のブースを直線状に列設した形態であり、同図(b)は前図の形態をさらに複列状にした形態である。
【0017】
同図(a)の形態例は、天井板1の接続片12のうち、対向するブース側となる接続片12はそれぞれ自身の側壁板2と接続させずに(既に接続させている場合はジョイント具4を外して解放させ)、お互い突き合わせる。突き合わせると、図示のように、両接続片12の嵌合孔11が方形状の四隅に位置する配置となるので、同じ配置となる嵌合孔70が穿設される段ボール紙製接続プレート7を、突き合わせた両接続片12の各嵌合孔11と自身の嵌合孔70とが一致するよう重ね合わせ、その状態で上方から嵌合孔11,70にジョイント具4を嵌め込む。この接続プレート7を介したジョイント具4の嵌め込みにより、隣接するブース同士が天井板1(接続片12)において接続される。なお、前記接続プレート7は、プラスチックや木材等他の素材であっても良い。
【0018】
同図(b)の形態例は、基本的には前図の形態例と同じ要領でブース同士を接続させて列設させるものであるが、図示のように、接続プレート7の重ね方が、突き合わされた接続片12を2列に跨って(換言すれば、4つの接続片12に跨って)行っている点で異なる。この接続により、4つのブースが1の接続プレート7で接続されることになる。ただし、この形態例では、突き合わされた接続片12のうち、空いてしまう嵌合孔70に、2個のみ嵌合孔80が穿設される小型の接続プレート8を重ねてジョイント具4を嵌め込んでおり、前記接続プレート7に加え、この小型プレート8を介した接続によってブース同士の接続をより強固にしている。
【0019】
このように、本形態例のブースは単体のみでなく、何列にも亘って自由自在に列設できる構造となっており、その列設構造が、天井板1によって接続されることにより、特に位置決めすることなく、図示のように直線状にきれいにブースを列設でき、無駄なスペースも生じない。また、天井板1で相互に接続されるので、列設されるブース群が一体となり、安定性が増す構造となる。しかも、列設する際の接続部となる天井板1の接続片12は、ブース単体として組み立てる場合の接続片であり、接続手段として用いるジョイント具4もブース単体として組み立てる場合のものと同じものを用いるので、列設する際に新たに準備するものは接続プレート7のみとなり、コストがきわめて低廉となる(なお、次の形態例のように、接続片12同士を重ねてそれらの嵌合孔11を直接ジョイント具4で接続しても良く、その形態の場合は接続プレート7も不要となってさらに低コストとなる)。
【0020】
また、本形態例のブースによれば、列設の接続形態を改良することで、より大きなスペースのブースとしても活用できる。その形態を図6を用いて説明する。この例では、2つのブースA,Bを列設する場合を想定しており、いずれのブースA,Bも側壁板のうち1枚を取り外すとともに、他方のブース側に対面する側壁板2Aは一方側端のみ接続させ、他方側端は開放させる。本来、その側壁板2Aに接続されるはずの天井板1Aの接続片12Aについても開放させ、隣接するブースB側にその側壁板2Aを向けさせる。相対するブースBも同様に側壁板2Bを開放させて同じ状態とし、両者の開放部を向き合うようにして、ブースAの側壁板2A開放端部を他方のブースBの側壁板端部に、ブースBの側壁板2B開放端部を一方のブースAの側壁板端部に、それぞれの嵌合孔(図示なし)を重ね合わせるとともに、開放されて向き合う天井板1A,1Bの接続片12A,12Bも嵌合孔11A,11Bを重ね合わせ、それら重ね合った嵌合孔11A,11Bにジョイント具4をそれぞれ嵌め込む。これにより、スペースが単体時の倍の大きさのブースが形成されることになる。また、各ブースA,Bの側壁板を取り外さず、その状態で対面側の側壁板2A,2Bの一端を開放させて、相互にブースA,Bを接続し、両側壁板2A,2Bによって形成されたスペースの上下に新たな天井板と底板とを接続させれば、単体時の3倍のスペースのブースが形成できる。なお、必要があれば、底板(図示なし)についても前記接続プレート等を用いて接続させても良い。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るブース列設構造によれば、複数のブースをきれいに列設させて設置スペースを有効に使うことができ、また安定性が良好となり、しかもサイズを変えることなく、広いスペースのブースも形成することができるといったきわめて顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例を示し、単体で設置される場合のブースの説明図である。
【図2】本発明の実施形態例に用いられるジョイント具(接続部材)を示し、(a)は嵌合前の構造説明図、(b)は嵌合前の取付状態を示した説明図、(c)は嵌合後の取付状態を示した説明図である。
【図3】ブースを構成する各面板の平面図であり、(a)は天井板、(b)は側面板、(c)は前面板、(d)は背面板、(e)は底板を各示す。
【図4】図1の組立構造を示す説明図であり、(a)は背面板と側面板との接続、(b)は背面板、側面板と底面板との接続、(c)及び(d)は側面板、底板と前面板との接続、(e)及び(d)は天井板と側壁板(前面板、側面板、背面板)との接続のそれぞれの工程を示している。
【図5】図1のブースの列設形態を示した平面図であり、(a)は3つのブースを直線状に列設した形態、(b)は(a)をさらに2列に列設した形態をそれぞれ示す。
【図6】図1のブースを列設する他の形態例(スペース拡張型)を示した平面図である。
【図7】実用新案登録第3028464号公報において提案済みのブース構造の組立工程を示し、(a)は底板に下側の側壁板を接続する工程、(b)は下側の背壁板を接続する工程、(c)は上側の側壁板を接続する工程であり、(d)は完成体である。
【図8】図7のブース構造の格納状態の説明図である。
【符号の説明】
1,1A,1B 天井板
2a 側面板
2b 前面板
2c 背面板
3 底板
4 ジョイント具
12 接続片
【発明の属する技術分野】
この発明は、特に災害時における共同避難生活等において要求される、例えばトイレ、更衣所などのプライバシースペースが確保することのできる簡易ブースの列設構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、組み立てる前にはコンパクトに収納でき、軽量でしかも組立が容易な簡易組立式ブース構造を実用新案登録第3028464号公報(特許文献1)において提案した。
【0003】
それは図7に示すように、底板30と、その底板30から立ち上げ、それら相互を接続することで壁面を形成する複数の段ボール製壁板31と、その壁板31の上部で支持される天井板32とからなる箱形状ブース構造であって、前記壁板31のうち壁面形成部(接続しろは含まない)に折り曲げ部を形成させず、かつその壁面形成部を、前記底板30または天井板32の少なくとも一方の外形枠内に収まるような大きさとした構造である。
【0004】
この構造では、図8に示すように組立前は、底板30と天井板32との間にそれ以外の構成部材を挟み込んで収納でき、実にコンパクトになるとともに、移動も楽になる。また、図7に示すように、ブースの組立も、方形状の各壁板31を、簡易な接続器具を用いて接続していくだけでよいので、手間もかからず誰でも行うことができる。
【0005】
【特許文献1】
実用新案登録第3028464号公報(第1−2頁、図1、図2、図5)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構造のブースは、単体で設置することを予定しており、複数のブースを列設することを想定していないので、複数列設するとすると、きれいに配置できずに、設置スペースに無駄が生じてしまう。また、軽量化が前提なので、単体の構造上安定性にあまり重点を置いておらず、複数列接した場合であっても、隣接するブース同士で支え合うことをまったく想定していないので、結局どのような設置の仕方でも安定性上の問題があった。
【0007】
さらに、単体のブースだけではスペースが狭くなりがちで、もう少し広いスペースの確保を希望する場合もあるが、それを実現させようとすると、単体のブース自体の寸法を大きくするしかないので、サイズ毎のセットを用意せざるを得ず、コスト増が余儀なくされる。
【0008】
この発明は、従来技術の以上のような問題に鑑み創案されたもので、複数のブースをきれいに列設させて設置スペースを有効に使うことができ、また安定性が良好となり、しかもサイズを変えることなく、広いスペースのブースも形成することのできる構造を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決しようとする手段】
このため、この発明は、天井板を接続部材を用いて各側壁板に接続して形成されるブースを、複数列設して接続するブース列設構造において、各ブースの天井板の四辺に、折り曲げ自在な接続片を形成し、該接続片のうち、折り曲げられた箇所の接続片は、自身のブース側壁板に重ね合わせられ、接続部材により接続されて、天井板と側壁板との接続部となる一方、折り曲げられない箇所の接続片は、隣接するブースの接続片と突き合わされるか、あるいは重ね合わされて、接続部材により接続されて、両ブースの接続部となることを特徴とする。
【0010】
本発明に用いられるブースを形成する板の素材は、プラスチック、木材、紙等種々のものが適用可能であるが、コスト、軽量さ、再生利用可能性などの観点から実施形態例で説明する段ボール紙製が好ましい。また、本発明においては、天井板と側壁板との接続について特に特徴を有するものであり、天井板以外の側壁板に関する組立構造は、後述する実施形態例に示す構造や上述した特許文献1に示す構造など、どのような構造であっても良い。
【0011】
前記接続部材は、突き合わせた板や重ねた板相互を接続させる手段であればどのようなものでも良く、実施形態例で説明するプレート板やジョイント具のほか、接着剤や接着テープ等であっても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の具体的実施形態例を図面に基づき説明する。なお、以下の形態例はあくまで一例であり、本発明が本形態例に限定されるものでないことは当然である。
【0013】
図1は単体のブースを示している。このブースは、図3に示すように、それぞれ1枚の段ボール紙から形成されたシート状の天井板1、側壁板2(側面板2a、前面板2b、背面板2c)、底板3をジョイト具4によって接続されて組み立てられる。各板のうち、10,20,30は折り曲げ線であり、また側壁板2(側面板2a、前面板2b、背面板2c)と底板3の四辺には、接続相手となる板と相対する位置にそれぞれ嵌合孔21,31が穿設されている(天井板1については後述する)。本形態例で用いるジョイント具4は、図2に示すように、先端に係合突起42を備えた押圧部材40と、内部にその係合突起42に係合する係合溝43が形成され、かつ一方口に固定フランジ44を、他方外口に押圧により先端が外側に向かう遊動フランジ45を備えた筒体41とからなる構造を用いており、重ねた板材A,Bの嵌合口にまず筒体41を嵌合させ(同図(b)の状態)、その筒体41の一方外口から押圧部材40を押し込むことにより遊動フランジ45の先端を外側に反らせることにより、フランジ44,45間で板材A,Bを挟み固定が可能となる(同図(c)の状態)。なお、板材の嵌合孔に嵌め込めるものであれば他のジョイント具を用いても良いし、接着テープで接続をより強固に補強しても良い。
【0014】
次に、ブースの構造について、その組立工程を示す図4を用いて説明する。なお、以下の組み立て工程は、最適な工程ではあるが、あくまで一例であり、もちろん他の工程によって組み立てられても良い。まず、同図(a)に示すように、背面板2cの両端の折り曲げ線20を折り曲げて接続しろをつくり、その両接続しろに、それぞれ側面板2aの側端を重ねたうえ、両者の嵌合孔21を重ね、重ね合った嵌合孔21に前記ジョイント具4を嵌め込み(図中、太い矢印が嵌め込み方向を示す。以下同じ)、背面板2cと両側面板2aとを接続する。次に、同図(b)に示すように、底板3の折り曲げ線30を折り曲げて接続しろをつくり、その接続しろに、既に接続した背面板2cと両側面板2aの下端を重ねたうえ、前記と同様に嵌合孔21,31を重ね、その嵌合孔21,31に前記ジョイント具4を嵌め込んで接続する。次に、同図(c)に示すように、接続済みの底板3の残りの折り曲げ線30と、前面板2bの両側端の折り曲げ線20をそれぞれを折り曲げて接続しろをつくり、底板3の接続しろと前面板2bの下端とを重ね合わせて嵌合孔21,31を重ね、その嵌合孔21,31にジョイント具4を嵌め込んだ後、同図(d)に示すように、前面板2bの両側の接続しろと接続済みの各側面板2aの側端とを重ね合わせて各嵌合孔21を重ね、その嵌合孔21にジョイント具4を嵌め込み、前面板2bを接続する。次に、天井板1を接続するが、この天井板1は、図3(a)に示すように、その四辺に、折り曲げ線10から折り曲げ自在な接続しろとなる接続片12が形成され、各接続片12には、それを各側壁板2上端に重ねた際、それらの嵌合孔21に対応する位置に同様の嵌合孔11が穿設されている。そこで、この天井板1の各接続片12を折り曲げて接続しろをつくり、図4(e)に示すように、それら接続しろを、まず接続済みの前面板2bの上端と重ね合わせて各嵌合孔11,21を重ねてジョイント具4で接続し、次に、同図(f)に示すように、背面板2cの上端、両側面板2aの上端とそれぞれ同じように嵌合孔11,21を重ね合わせてジョイント具4で接続する。なお、ブースの各面板1,2,3はいずれも段ボール紙製からなるので、設置の安定性が問題となる。そこで、その固定を確実なものにするときは、図1に示すように、地面に打ち込んだ杭5からのロープ6で天井板1の四角を固定しても良い(このため本形態例では天井板1の四角にロープ用穴13が形成されている)。
【0015】
このようにして組み立てられる本形態例の単体のブースは、無駄なスペースを発生させることなく、列設させることができる。その形態について次に説明する。
【0016】
図5は列設する場合の一形態を示した各例であり、ブースが列設された状態を上方から見た平面図である。同図(a)は、3体のブースを直線状に列設した形態であり、同図(b)は前図の形態をさらに複列状にした形態である。
【0017】
同図(a)の形態例は、天井板1の接続片12のうち、対向するブース側となる接続片12はそれぞれ自身の側壁板2と接続させずに(既に接続させている場合はジョイント具4を外して解放させ)、お互い突き合わせる。突き合わせると、図示のように、両接続片12の嵌合孔11が方形状の四隅に位置する配置となるので、同じ配置となる嵌合孔70が穿設される段ボール紙製接続プレート7を、突き合わせた両接続片12の各嵌合孔11と自身の嵌合孔70とが一致するよう重ね合わせ、その状態で上方から嵌合孔11,70にジョイント具4を嵌め込む。この接続プレート7を介したジョイント具4の嵌め込みにより、隣接するブース同士が天井板1(接続片12)において接続される。なお、前記接続プレート7は、プラスチックや木材等他の素材であっても良い。
【0018】
同図(b)の形態例は、基本的には前図の形態例と同じ要領でブース同士を接続させて列設させるものであるが、図示のように、接続プレート7の重ね方が、突き合わされた接続片12を2列に跨って(換言すれば、4つの接続片12に跨って)行っている点で異なる。この接続により、4つのブースが1の接続プレート7で接続されることになる。ただし、この形態例では、突き合わされた接続片12のうち、空いてしまう嵌合孔70に、2個のみ嵌合孔80が穿設される小型の接続プレート8を重ねてジョイント具4を嵌め込んでおり、前記接続プレート7に加え、この小型プレート8を介した接続によってブース同士の接続をより強固にしている。
【0019】
このように、本形態例のブースは単体のみでなく、何列にも亘って自由自在に列設できる構造となっており、その列設構造が、天井板1によって接続されることにより、特に位置決めすることなく、図示のように直線状にきれいにブースを列設でき、無駄なスペースも生じない。また、天井板1で相互に接続されるので、列設されるブース群が一体となり、安定性が増す構造となる。しかも、列設する際の接続部となる天井板1の接続片12は、ブース単体として組み立てる場合の接続片であり、接続手段として用いるジョイント具4もブース単体として組み立てる場合のものと同じものを用いるので、列設する際に新たに準備するものは接続プレート7のみとなり、コストがきわめて低廉となる(なお、次の形態例のように、接続片12同士を重ねてそれらの嵌合孔11を直接ジョイント具4で接続しても良く、その形態の場合は接続プレート7も不要となってさらに低コストとなる)。
【0020】
また、本形態例のブースによれば、列設の接続形態を改良することで、より大きなスペースのブースとしても活用できる。その形態を図6を用いて説明する。この例では、2つのブースA,Bを列設する場合を想定しており、いずれのブースA,Bも側壁板のうち1枚を取り外すとともに、他方のブース側に対面する側壁板2Aは一方側端のみ接続させ、他方側端は開放させる。本来、その側壁板2Aに接続されるはずの天井板1Aの接続片12Aについても開放させ、隣接するブースB側にその側壁板2Aを向けさせる。相対するブースBも同様に側壁板2Bを開放させて同じ状態とし、両者の開放部を向き合うようにして、ブースAの側壁板2A開放端部を他方のブースBの側壁板端部に、ブースBの側壁板2B開放端部を一方のブースAの側壁板端部に、それぞれの嵌合孔(図示なし)を重ね合わせるとともに、開放されて向き合う天井板1A,1Bの接続片12A,12Bも嵌合孔11A,11Bを重ね合わせ、それら重ね合った嵌合孔11A,11Bにジョイント具4をそれぞれ嵌め込む。これにより、スペースが単体時の倍の大きさのブースが形成されることになる。また、各ブースA,Bの側壁板を取り外さず、その状態で対面側の側壁板2A,2Bの一端を開放させて、相互にブースA,Bを接続し、両側壁板2A,2Bによって形成されたスペースの上下に新たな天井板と底板とを接続させれば、単体時の3倍のスペースのブースが形成できる。なお、必要があれば、底板(図示なし)についても前記接続プレート等を用いて接続させても良い。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るブース列設構造によれば、複数のブースをきれいに列設させて設置スペースを有効に使うことができ、また安定性が良好となり、しかもサイズを変えることなく、広いスペースのブースも形成することができるといったきわめて顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例を示し、単体で設置される場合のブースの説明図である。
【図2】本発明の実施形態例に用いられるジョイント具(接続部材)を示し、(a)は嵌合前の構造説明図、(b)は嵌合前の取付状態を示した説明図、(c)は嵌合後の取付状態を示した説明図である。
【図3】ブースを構成する各面板の平面図であり、(a)は天井板、(b)は側面板、(c)は前面板、(d)は背面板、(e)は底板を各示す。
【図4】図1の組立構造を示す説明図であり、(a)は背面板と側面板との接続、(b)は背面板、側面板と底面板との接続、(c)及び(d)は側面板、底板と前面板との接続、(e)及び(d)は天井板と側壁板(前面板、側面板、背面板)との接続のそれぞれの工程を示している。
【図5】図1のブースの列設形態を示した平面図であり、(a)は3つのブースを直線状に列設した形態、(b)は(a)をさらに2列に列設した形態をそれぞれ示す。
【図6】図1のブースを列設する他の形態例(スペース拡張型)を示した平面図である。
【図7】実用新案登録第3028464号公報において提案済みのブース構造の組立工程を示し、(a)は底板に下側の側壁板を接続する工程、(b)は下側の背壁板を接続する工程、(c)は上側の側壁板を接続する工程であり、(d)は完成体である。
【図8】図7のブース構造の格納状態の説明図である。
【符号の説明】
1,1A,1B 天井板
2a 側面板
2b 前面板
2c 背面板
3 底板
4 ジョイント具
12 接続片
Claims (1)
- 天井板を接続部材を用いて各側壁板に接続して形成されるブースを、複数列設して接続するブース列設構造において、各ブースの天井板の四辺に、折り曲げ自在な接続片を形成し、該接続片のうち、折り曲げられた箇所の接続片は、自身のブース側壁板に重ね合わせられ、接続部材により接続されて、側壁板との接続部となる一方、折り曲げられない箇所の接続片は、隣接するブースの接続片と突き合わされるか、あるいは重ね合わされて、接続部材により接続されて、両ブースの接続部となることを特徴とするブース列設構造。
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JP2007308956A (ja) * | 2006-05-18 | 2007-11-29 | Institute Of National Colleges Of Technology Japan | 段ボールを利用した建築物の建築方法 |
JP2011224742A (ja) * | 2010-04-21 | 2011-11-10 | Canon Inc | ロボットセル |
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- 2003-03-26 JP JP2003085111A patent/JP3718505B2/ja not_active Expired - Fee Related
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