JP2004293052A - 木質床材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】木質基材の相対向する長手方向の2側面又は4側面に嵌合係止部が設けられた短尺フロ−リングからなる木質床材であって、該短尺フロ−リングどうしを短手方向の端面に設けられた仮止め手段によって長手方向に複数本ジョイントし、長尺の木質床材とした。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は木質床材に関し、詳しくは短尺フロ−リングを長手方向にジョイントして構成された長尺の木質床材に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
従来、長尺の木質床材(以下、長尺フロ−リングと称する)は、床下地が根太張り工法、直張り工法のいずれでも施工が可能で、しかも施工する手間が比較的かからないので施工業者に好まれ、施工手間賃の節約という観点から施工現場において数多く採用され、木質床材の主流となっていた。ここで言う、長尺フロ−リングとは、厚み、幅は通常の床材と同じぐらいで、長さが約1800mm以上の細長い形状のものを言う。また、短尺フロ−リングとは、厚み、幅は通常の床材と同じぐらいで、長さが約900mm以下の比較的短いものを言う。
【0003】
しかし、木材は節、割れ、腐れなどの欠点が多く、無欠点の長尺材を得ることは良質の木材資源が枯渇しつつある昨今、極めて困難となっており、長尺フロ−リングの製造コストも高くなり、手頃な価格では入手が困難となっている。そこで、長さ約900mm以下の比較的短い長さの、所謂、短尺材を工場でフィンガ−ジョイントして、長さ約1800mm以上の長尺材とした長尺ジョイント物も数多く使われてきたが、無欠点の長尺材に比べると若干安価であるが、やはりフィンガ−ジョイント加工手間が高く付き、長尺フロ−リングは高価についていた。
【0004】
また、長尺フロ−リングは施工前に倉庫等で保管している最中に、保管状態が悪いと湿気等によって反りが発生する。特に長手方向の反りが発生し易く、施工時の障害にもなっていた。そこで、比較的高価で長手方向の反りに弱い長尺フロ−リングに代わって、比較的安価で長手方向の反りに強い短尺フロ−リングが良く使われるようになってきた。その中でも、長さが不定の乱尺の短尺フロ−リングが長尺物に比べて格段に安価に入手が可能であり、長手方向の反りにも強いことから施工単価の比較的低い施工現場で、好んで採用されてきた。(例えば、非特許文献1参照)乱尺フロ−リングとは、長さが不定のもので、一例として240mm又は500mm以上で10mmピッチ毎の長さを有する、さまざまな長さのものを言う。
【0005】
【非特許文献1】
「建築文化11月号臨時増刊:内外装材チェックリスト」彰国社出版1991年11月30日発行、p7。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、短尺フロ−リングは長尺フロ−リングに比べて施工手間が多大にかかり施工業者にとって大きな問題点となっていた。短尺フロ−リングを予め工場でフィンガ−ジョイント加工して長手方向にジョイントしておくことも考えられるが、上記したように、フィンガ−加工手間賃が大きくかかってくることのみならず、フィンガ−加工で長手方向に、しっかりとジョイントしてしまうと、ジョイント箇所の曲げ剛性が大きくなりすぎて、倉庫の中で、長期に保管された場合、保管状態が悪いと湿気等によって、長さ方向に大きな反りが発生して施工時の大きな障害となっていた。
【0007】
本発明は、施工性の良い長尺フロ−リングで、しかも倉庫保管時に湿気を吸湿しても、長手方向の反りに強く、工場でも、場合によっては施工現場においても簡単に、短時間にジョイント作業が可能で、しかも、安価な木質床材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の木質床材は、木質基材の相対向する長手方向の2側面又は4側面に嵌合係止部が設けられた短尺フロ−リングからなる木質床材であって、該短尺フロ−リングどうしを短手方向の端面に設けられた仮止め手段によって長手方向に複数本ジョイントしたことを特徴とする。
【0009】
係る構成から、長尺フロ−リングとなるので、施工手間が大幅に軽減され、しかも、短尺フロ−リングの短手方向の端面に設けられたジョイント手段が仮止め手段であり、フィンガ−ジョイントのように長手方向に完全固定されたものではなく、仮止め箇所の曲げ剛性が低いので、倉庫に長期間保管しても湿気等による長手方向の反りを小さく抑えることが可能となる。しかも仮止め程度のジョイントであるので、工場においても、場合によっては施工現場においても、極めて簡単にジョイントが可能で、製造コストも安価なものとなる。
【0010】
また、本発明の請求項2の発明は、請求項1に記載の木質床材において、前記仮止め手段が熱可塑性樹脂接着剤による接着的接合手段であることを特徴とする。
【0011】
係る構成から、長尺材となるゆえ施工性が著しく向上すること以外に以下の点で優れる。すなわち、前記仮止め手段が熱可塑性樹脂系接着剤であると、例えばホットメルト系接着剤を使用した場合、接合作業が極めて短時間で完了するので作業性に極めて優れたものとなる。ジョイントしてから、ジョイント箇所が或る程度固まるまでの時間が、ほとんど瞬間に近く、極めて短時間であり、数秒〜数十秒以内で施工可能となる。従って、現場で短尺フロ−リングのジョイントと張り施工を平行して同時に能率良く短時間に行うことが可能となる。
【0012】
しかも、仮止め接着による接合であるので、完全にしっかりと接着固定されるものではなく、あくまでも仮止めであり、ジョイントの仮止め箇所の曲げ剛性を適度に低く抑えることが可能で、倉庫保管時の長手方向の反りに強くなる。
【0013】
また、短尺フロ−リングの短手端面の全面に接着剤を塗布するのでなく、あくまでも仮止めゆえ、部分的に点付け状態で少量塗布すればよい。熱可塑性樹脂接着剤を少量塗布するだけであるので比較的安価に済む。
【0014】
また、短尺フロ−リングの短手端面に熱可塑性樹脂接着剤を部分的に塗布して接着するだけなので、ジョイント加工を必ずしも工場でなくても施工現場において、極めて簡単に行うことができる。さらに、ジョイントから施工までの時間があまりかからず比較的短時間で済むので、ジョイントから施工までの間に反りが生じる危険もない。
【0015】
反りが小さく抑えられることと長尺材になったことで施工性が格段に向上し、しかも安価な木質床材が可能となる。また、接着剤を用いるので釘打ち等で割れやすい材種や、材が固すぎて釘打ち等できない材種の場合も極めて簡単にしかも材割れの心配もなくジョイントできる。
【0016】
また、本発明の請求項3の発明は、請求項1に記載の木質床材において、前記仮止め手段が機械的接合手段であることを特徴とする。
【0017】
係る構成から、長尺材となるゆえ施工性が著しく向上すること以外に以下の点で優れる。すなわち、短尺フロ−リングの短手端面どうしを機械的接合手段で仮止めしておくと、ジョイント箇所が機械的接合手段による仮止めであるので、ジョイント箇所は完全に固定されたものでなく、ジョイントの仮止め箇所の曲げ剛性を低く抑えることが可能で、倉庫保管時の湿気による長手方向の反りに強くなる。
【0018】
しかも、機械的接合手段で仮止めするだけであるので、比較的安価に済むばかりでなく、ジョイント加工を必ずしも工場でなくても施工現場において、極めて簡単に行うことができる。従って、ジョイントから施工までの時間があまりかからず比較的短時間で済むので、ジョイントから施工までの間に反りが生じる危険もない。
【0019】
反りが小さく抑えられることと長尺材になったことで施工性が格段に向上し、しかも安価な木質床材が可能となる。また、接着剤を用いないので、接合作業時において接着剤によるベタツキが無く、臭気も発生しない。
【0020】
ここで、機械的接合手段とは、釘打ち、ステ−プル打入、タッカ−の針の打入、ダボ打ち、雇実、その他種々あるが、これらのうち、釘打ち、ステ−プル打入、タッカ−の針の打入等が比較的簡単な作業で実施でき、コスト的にも有利であり、接合強度も適度であり、しかも極めて短時間に行えるので好適な例として挙げることができる。この場合、床材裏面から釘打ち、ステ−プル打入、タッカ−の針の打入等を行うのが望ましい。表面から打入すると床材意匠が損なわれる。また、あくまでも仮止めなので、床材裏面からで強度的には十分である。床材の表面裏面の両方から打入すると床材のジョイント箇所での曲げ剛性が大きくなりすぎて長手方向の反りにとって不利に働く。
【0021】
また、本発明の請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の木質床材において、前記短尺フロ−リングの基材が木材ムク又は木材ムクを積層接着して得られた集成材からなることを特徴とする。
【0022】
係る構成から、短尺フロ−リングの基材が木材ムク又は集成材であると、前記仮止め手段が熱可塑性樹脂接着剤による接合である場合、合板、パ−ティクルボ−ド、OSBなどを用いた基材の場合と比較して、接合端面の木口面の木繊維が密であるので、接合箇所の強度が適度に安定したものとなる。
【0023】
また、短尺フロ−リングの基材が木材ムク又は集成材であると、前記仮止め手段が機械的接合手段である場合、合板、パ−ティクルボ−ド、OSBなどを用いた基材の場合と比較して、例えば、釘、ステ−プル、タッカ−の針などを打入した時の保持力が適度に安定したものとなる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る木質床材の実施の形態の一例を図面により詳細に説明する。図1は本発明の木質床材の第1の実施形態を示し(イ)はその斜視図で床材を裏面から見上げたところを示し、(ロ)はその断面図である。図2は本発明の第2の実施形態を示し、(イ)はその斜視図で床材を裏面から見上げたところを示し、(ロ)はその断面図である。
【0025】
本例に示す木質床材1は、図1、図2に示すように、平面視細長い矩形形状をなす木質基材からなる木質床材で、相対向する長手方向の2側面又は4側面に互いに嵌合可能な嵌合係止部Kが設けられ短尺フロ−リングFが構成され、該短尺フロ−リングFの短手方向の端面に設けた仮止め手段Jによって、短尺フロ−リングどうしを長手方向に複数本ジョイントし長尺材となっている。
【0026】
前記嵌合係止部Kは一例として、本例では、雄実と雌実を相互にはめ合う形の本実加工が用いられている。本実加工以外に雇実加工、相じゃくり加工、その他単純に端面を突き合わせる突き合わせタイプ等であってもよい。これらの中では本実加工が加工精度、施工性において最適である。
【0027】
本発明の短尺フロ−リングFの基材としては、木材ムク又は集成材以外の、合板、パ−ティクルボ−ド、OSB等の木質基材であっても良いが、木材ムク又は集成材であると、前記仮止め手段が熱可塑性樹脂接着剤による接着的接合手段である場合、合板、パ−ティクルボ−ド、OSBなどを用いた基材の場合と比較して、接合端面の木口面の木繊維が密であるので、接合箇所の強度が適度に安定したものとなる。従って、短尺フロ−リングFを長手方向にジョイントして長尺材となし施工する場合、破損等の恐れがなく安定したものとなる。
【0028】
また、短尺フロ−リングFの基材が木材ムク又は集成材であると、前記仮止め手段が機械的接合手段である場合、合板、パ−ティクルボ−ド、OSBなどを用いた基材の場合と比較して、例えば、釘、ステ−プル、タッカ−の針などを打入した時の保持力が適度に安定したものとなる。従って、短尺フロ−リングを長手方向にジョイントして長尺材となし施工する場合、破損等の恐れがなく安定したものとなる。
【0029】
木質基材の樹種としては、木材ムク又は集成材の場合、ナラ、ケヤキ、ヒノキ、ニレ、タモ、サクラ、カバなどの和材の他、オ−ク、チ−ク、シタン、コクタン、ラミン、パイン材なども好適に用いられる。その表面にウレタン、アミノアルキッド、アクリル、ポリエステル樹脂等の合成樹脂系塗料で着色仕上げ又は透明仕上げが施されている。
【0030】
ここで言う、短尺フロ−リングとは、そのサイズは、厚みと幅が通常の床材と同じぐらいで、長さが約900mm以下の比較的短いものを言う。詳しくは、厚みがおよそ、6〜18mm程度、幅がおよそ60〜300mm程度で、長さがおよそ240〜900mm程度と比較的短い床材を言う。又、長尺フロ−リングとは、厚みと幅が通常の床材と同じぐらいで、長さが約1800mm以上の細長い形状のものを言う。詳しくは、厚み、幅は短尺フロ−リングと同程度であるが、長さが1800〜4000mm又はそれ以上であるものを言う。
【0031】
また、本発明の木質床材1に用いる短尺フロ−リングFは、長さが一定の、所謂定尺物であっても良いし、また、長さが不定の乱尺物であってもよい。乱尺フロ−リングの方が定尺フロ−リングよりもコスト的に断然有利である。乱尺フロ−リングとは、長さが不定のもので、一例として240mm又は500mm以上で10mmピッチ毎の長さを有する、さまざまな長さのものを言う。
【0032】
本発明の木質床材1は、短尺フロ−リングFの短手端面に設けられた仮止め手段Jによって長手方向に複数本ジョイントされて長さがおよそ1800mm以上にジョイントされ長尺材となっている。長さはおよそ1800mm以上あれば多少ばらつきがあってもよい。本発明の木質床材1は、根太張り工法には不適であり、厚み9mm以上の合板、パ−ティクルボ−ド、OSB等の床下地材の上に直張り工法にて施工する。
【0033】
本発明の第1の実施形態において、前記仮止め手段Jは図1に示すように、熱可塑性樹脂接着剤Aによる接着的接合手段である。熱可塑性樹脂接着剤Aとしては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂等が適する。一例を挙げれば、エチレン・酢酸ビニル系ホットメルト接着剤(商品名:ナイメルト#575、日東化成株式会社製)がある。また、前記熱可塑性樹脂接着剤Aの塗布方法としては、従来から有る方法で良く、スプレ−塗布又は刷毛塗りでよい。あくまでも仮止めゆえ、短尺フロ−リングFの短手端面に部分的に点付け状態で少量塗布するとよい。
【0034】
前記熱可塑性樹脂接着剤Aを短尺フロ−リングFの短手端面の全面に塗布すると接着完了後の強度が大きくなりすぎて長手方向の反りにとって不利となる。部分的に塗布して接着するだけであるとジョイント箇所の曲げ剛性を適度に低く保持できるので吸湿による長手方向の反りにとって有利となる。塗布してホットメルト接着剤が固まるまで数秒間(気温:20℃の場合)手で押しつける。このようにして本発明の木質床材1が完成する。
【0035】
長尺材となった本発明の木質床材1は、仮止め手段Jでの強度、即ち、ジョイント箇所での強度は、施工時の取り扱いで破損しない程度の仮止め程度であれば良い。従って、ジョイント箇所での曲げ剛性は適度に低く抑えてあるのが良い。このことが幸いして、倉庫などで長期間保管中に、木質床材1が湿気を吸湿して長手方向の反り力が働いても、複数箇所のジョイント箇所の曲げ剛性の低さのおかげで、大きな反りとはならずに済む。大きな反りが生じないことと長尺材となって長さが長くなったことによって、施工性が格段に向上する。しかも、熱可塑性樹脂接着剤A(本例では、ホットメルト系接着剤)を予め施工現場で又は予め工場で、短尺フロ−リングFの短手方向の端面に部分的に少量塗布しておくだけなので、極めてコスト的にも有利なものとなる。ホットメルト塗布用の簡易な治具を用いれば簡単に塗布できる。従って、工場においても施工現場においても極めて簡単にしかも短時間に短尺フロ−リングFをジョイントして長尺材とすることができる。
【0036】
本例では短尺フロ−リングFの短手端面に設けられた嵌合係止部Kとして本実加工を例示しており、前記本実加工の箇所において、通常は裏面側に近い箇所に若干の隙間があり、本発明の熱可塑性樹脂接着剤による接着的接合手段は、、この隙間に熱可塑性樹脂接着剤を点付け状態で塗布している。このように、あくまでも仮止めであるので床材厚み方向で裏面に近い方にのみ接着剤を部分的に塗布すればよい。仮止めとしては、それだけで強度的にも十分である。また、表面側に塗布すると、下手をすると余剰の接着剤があふれて床材表面を汚すことになる。このことからも裏面側からのみ接着剤を塗布することが望ましい。
【0037】
本発明の第2の実施形態において、前記仮止め手段Jは、機械的接合手段である。機械的接合手段として、釘打ち、ステ−プル打入、タッカ−の針の打入、ダボ打ち、雇実、その他さまざまあるが、これらの中で、図2に示すように、釘打ち、ステ−プル打入、タッカ−の針の打入等が比較的簡単な作業で実施でき、コスト的にも有利であり、接合強度も適度であり、しかも極めて短時間に行えるので好適な例として挙げることができる。
【0038】
この場合、床材裏面から釘打ち、ステ−プル打入、タッカ−の針の打入等を行うのが望ましい。表面から打入すると床材意匠が損なわれる。また、あくまでも仮止めなので、床材裏面からで強度的には十分である。床材の表面裏面の両方から打入すると床材のジョイント箇所での曲げ剛性が大きくなりすぎて長手方向の反りにとって不利に働く。
【0039】
釘、ステ−プル、タッカ−の針Sの中で、先端が二股に分かれた二股釘や、木材にも打ち込める丈夫なタッカ−の針が最適である。二股釘や、タッカ−の針の場合、先端が二股に分かれているので、短尺フロ−リングFの端面どうしを裏面から、二股に分かれた先端それぞれを基材へ打入し仮固定する。
【0040】
床材幅方向に打入する釘、ステ−プル、タッカ−の針Sの数は、短尺フロ−リングFの幅寸法と打入するステ−プルや針の太さによる。一例として、木材打ち込み用の通常の針として太さ約1mmの場合で、床材幅寸法が60mmの場合、両端及び中央の3カ所でよい。また、床材幅が90mmの場合は、両端と中2カ所の計4カ所、床材幅が150mmの場合、両端と中4カ所の計6カ所打入すればよい。針どうしの間隔として約20〜50mm程度を標準とするのが作業性、接合強度の点から好適な範囲である。
【0041】
打ち込む針の深さは基材の厚みの約50〜90%程度が最適である。50%以下と浅い場合、接合強度が弱く、施工時に破損してしまって、かえって施工作業性が劣る。また、90%以上と深すぎると打ち込み角度が斜め打ちになったり、打ち込み時のエア−タッカ−のエア−圧力が強いと床材表面又は側面へ突き抜けてしまう恐れがあるので注意を要する。
【0042】
以上、詳述した如く、本発明の木質床材1の仮止め手段Jとして第1の実施形態で示すように、ホットメルト系接着剤などの熱可塑性樹脂接着剤Aを用いて接着的接合手段で仮止めするか、又は、第2の実施形態で示すような、タッカ−針等による機械的接合手段で仮止めするかは、接合すべき短尺フロ−リングFの材種によって、使い分けるのが良い。ナラ、オ−ク、ケヤキ、チ−ク、シタン、コクタンなどの堅木の場合は、タッカ−針等が打入しづらいのでホットメルト系接着剤による接着的接合手段が適する。また、材割れし易い材種の場合も接着的接合手段が適する。
【0043】
一方、ヒノキ、パインなどの比較的比重の小さな材種の場合はタッカ−針などを打入し易いので機械的接合手段が適する。また、材割れしにくい材種の場合も機械的接合手段が適する。材種によって、これらを使い分けることが肝要である。また材種によっては、併用しても良い。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る木質床材によれば、短尺フロ−リングを、あらかじめ工場で又は施工現場で、床材の短手端面どうしをホットメルトなどの熱可塑性樹脂接着剤などによって、接着的接合手段で仮止めするか、又は床材裏面からのタッカ−針などの機械的接合手段によって仮止めし長尺材とするので、前記仮止め部分の曲げ剛性が適度に低く抑えられ、長尺材でも長手方向の反りの発生が抑制され、しかも長尺材ゆえ、施工作業性が格段に向上する。しかも、これら接合手段はあくまでも仮止め手段であり、工場で、又は施工現場で極めて簡単に短時間で接合可能である。比較的安価な短尺フロ−リングを用いて、コストのあまりかからないジョイント方法で接合するので、これら接合手段を用いた木質床材は極めて安価なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の木質床材の第1の実施形態を示す。
(イ)斜視図。
(ロ)断面図。
【図2】本発明の木質床材の第2の実施形態を示す。
(イ)斜視図。
(ロ)断面図。
【符号の説明】
1 木質床材
F 短尺フロ−リング
K 嵌合係止部
R 床材裏面
H 床材表面
J 仮止め手段
A 熱可塑性樹脂接着剤
S 釘、ステ−プル、タッカ−針
Claims (4)
- 木質基材の相対向する長手方向の2側面又は4側面に嵌合係止部が設けられた短尺フロ−リングからなる木質床材であって、該短尺フロ−リングどうしを短手方向の端面に設けられた仮止め手段によって長手方向に複数本ジョイントしたことを特徴とする木質床材。
- 前記仮止め手段が熱可塑性樹脂接着剤による接着的接合手段であることを特徴とする請求項1に記載の木質床材。
- 前記仮止め手段が機械的接合手段であることを特徴とする請求項1に記載の木質床材。
- 前記短尺フロ−リングの基材が木材ムク又は木材ムクを積層接着して得られた集成材からなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の木質床材。
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- 2003-03-25 JP JP2003083457A patent/JP4151447B2/ja not_active Expired - Fee Related
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