JP2004289988A - 回転電機のステータコア - Google Patents

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JP2004289988A JP2003120686A JP2003120686A JP2004289988A JP 2004289988 A JP2004289988 A JP 2004289988A JP 2003120686 A JP2003120686 A JP 2003120686A JP 2003120686 A JP2003120686 A JP 2003120686A JP 2004289988 A JP2004289988 A JP 2004289988A
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Satoshi Hachinoi
聡 八野井
Takeo Fukushima
健夫 福島
Tadashi Yamazaki
正 山嵜
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Toyo Denso Co Ltd
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Abstract

【目的】分割した各コア素子を円状に並べた状態で一体的な組付けを一度に簡単に行わせることができるようにするとともに、その組み付けられたステータコア9の剛性を充分に高めることができるようにする。
【構成】アウターロータ型のステータコアにおけるヨーク部、磁極部および爪部からなる磁極単位に分割したコア素子をヨーク部分で相互に結合させて、複数のコア素子を円状に一体に組み付けるに際して、各コア素子におけるヨーク部の一方側に下方突出腕部を、その他方側に上方突出腕部をそれぞれ設けて、隣接するコア素子における各対向する下方突出腕部と上方突出腕部とが互いに円周方向に所定の範囲をもって移動可能に結合できるようにしたうえで、各コア素子を円状に並べて組み付けた状態で、下方突出腕部と上方突出腕部との結合部分に形成される穴にピンを圧入して一体に固定するようにした回転電機のステータコア。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は回転電機のアウターロータ型のステータコアに係り、特に分割構造による回転電機のステータコアに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図8に示すように、アウターロータ型のステータコアにおけるヨーク部1、磁極部2および爪部3からなる磁極単位のコア素子4に分割し、各コア素子4におけるヨーク部1の一方側に下向きのフック爪24を、その他方側に上向きのフック爪25をそれぞれ設けて、各隣接するコア素子を下向きのフック爪24と上向きのフック爪25との係合によって相互に結合させて、複数のコア素子を円状に一体に組み付けるようにしたものがある(特開2000−50583公報参照)。
【0003】
また、従来、インナーロータ型のものではあるが、図9および図10に示すように、各コア素子21ごとに分割され、相互に凹凸部によって結合させて円形となるように組み付けられたステータコア20を、そのヨーク部分の両側からリング状の円板からなるリテーナ22で挟んで、各コア素子21とリテーナ22とを貫通するピン23によって一体に固定するようにしたものがある(特開平11−234928号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、従来のステータコアでは、各コア素子相互の結合がフック爪や凹凸部によって行わせるようにしているので、コア素子を1つずつ側方から嵌め込むようにして組み付けていかなければならず、その組付性が悪いものになっていることである。
【0005】
また、各核素子が組み付けられたステータコアを、そのヨーク部分の両側からリング状の円板からなるリテーナで挟んで、各コア素子とリテーナとを貫通するピンによって一体に固定するのでは、その一体に固定されたステータコアのラジアル方向の剛性が余り良くなく、また、リテーナのたわみによってスラスト方向にずれが生じてしまうという問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アウターロータ型のステータコアにおけるヨーク部、磁極部および爪部からなる磁極単位に分割したコア素子をヨーク部分で相互に結合させて、複数のコア素子を円状に一体に組み付けるようにした回転電機のステータコアにあって、分割した各コア素子を円状に並べた状態で一体的な組付けを一度に簡単に行わせることができるようにするべく、各コア素子におけるヨーク部の一方側に下方突出腕部を、その他方側に上方突出腕部をそれぞれ設けて、隣接するコア素子における各対向する下方突出腕部と上方突出腕部とが互いに円周方向に所定の範囲をもって移動可能に結合できるようにしている。
【0007】
そして、特に本発明では、一体に組み付けられたステータコアのラジアル方向の剛性を確保するべく、各コア素子を組み付けることによって下方突出腕部と上方突出腕部との結合部分に形成される穴にピンを圧入して一体に固定するようにしている。
【0008】
また、ステータコアをその両側からリテーナによって挟持するに際してリテーナのたわみによってスラスト方向にずれが生ずることがないようにするべく、各コア素子を一体に組み付けたステータコアにおけるヨーク部分の両側に、外周面にバーリング加工が施され、内径の周面にリブが立てられたリテーナを共締めするようにしている。
【0009】
【実施例】
本発明による回転電機のステータコアにあっては、図1に示すように、ヨーク部1、磁極部2および爪部3からなる磁極単位のコア素子4に分割するようにしている。
【0010】
そのコア素子4には、ヨーク部1の一方側の上段に下方突出腕部5が、その他方側の下段に上方突出腕部6がそれぞれ設けられている。
【0011】
そして、下方突出腕部5には切り欠き7が、上方突出腕部6には切り欠き8がそれぞれ形成されており、図2に示すように、隣接するコア素子4における各対向する下方突出腕部5と上方突出腕部6とが互いに隣接方向(円周方向)に所定の範囲Dをもって移動可能に係合できるようになっている。
【0012】
しかして、図3および図4に示すように、所定数のコア素子4をそれぞれの下方突出腕部5と上方突出腕部6とを円周方向に移動可能なように係合させて円状に並べた状態で、周囲から円の中心に向かって微小な力fを加えて円を小さくするように各コア素子4を動かすことにより、各隣接するコア素子4間における下方突出腕部5と上方突出腕部6とが結合状態となって、ステータコア9としての一体的な組み付けを一度に行わせることができるようになる。
【0013】
その際、各隣接するコア素子4間における下方突出腕部5と上方突出腕部6とを結合させるための力は不要となり、ステータコア9としての一体的な組み付けを簡単に行わせることができ、その作業が飛躍的に向上する。
【0014】
そして、本発明では、図5に示すように、各コア素子4を一体に組み付けることによって下方突出腕部5と上方突出腕6との結合部分に形成される穴12にピン13を圧入するようにしている。
【0015】
したがって、各コア素子4間の結合部分に形成される穴12にピン13を圧入することによって各コア素子4間に円周方向に押し合う力が生じて、それが結合力となってステータコア9が一体に強固に結合されてステータコア9のラジアル方向の剛性が充分に確保される。
【0016】
なお、図5に示すステータコア9には、円周上適宜間隔を空けた複数の箇所におけるコア素子4に、取付け穴14があけられた取付座15が一体的に形成されている。
【0017】
また、本発明では、図6,図7に示すように、各コア素子4を一体に組み付けたステータコア9におけるヨーク部分の両側に、外周面にバーリング加工部16が形成され、内径の周面にリブ17が立てられたリテーナ18を、ステータコア9にピン13を圧入する際に、複数箇所において共締めするようにしている。
【0018】
したがって、外周面に形成されたバーリング加工部16および内径に立てられたリブ17からなる構造によってリテーナ18自体の剛性が向上し、ステータコア9をその両側から挟持するに際して、リテーナ18のたわみによってステータコア9がスラスト方向にずれるようなことを有効に抑制できるようになる。
【0019】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、コア素子4をそれぞれの下方突出腕部5と上方突出腕部6とを円周方向に移動可能なように係合させて円状に並べた状態で、周囲から円の中心に向かって微小な力fを加えて円を小さくするように各コア素子4を動かすことにより、各隣接するコア素子4間における下方突出腕部5と上方突出腕部6とが結合状態となって、ステータコア9としての一体的な組み付けを一度に容易に行わせることができるようになる。
【0020】
そして、各コア素子4の一体的な組付けが容易でありながらも、その下方突出腕部5と上方突出腕部6との結合部分に形成される穴12にピン13を圧入することによって、その組み付けられたステータコア9の剛性を充分に高めることができるという利点を有している。
【0021】
また、本発明によれば、外周面にバーリング加工部16を形成し、内径の周面にリブ17を立てることによってたわみに対して充分な強度をもたせたリテーナ18をそのステータコア9に装着することによって耐振動性を充分に発揮させることができるという利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転電機のステータコアに用いられるコア素子を示す平面図である。
【図2】隣接するコア素子が相互の上方突出腕部および下方突出腕部によって結合した状態を示す平面図である。
【図3】周囲から力を加えることによって複数のコア素子を一体に組み付けてステータコアを形成する際における複数のコア素子を円状に並べた状態を示す平面図である。
【図4】複数のコア素子が一体に組み付けられることによって形成された本発明による回転電機のステータコアを示す平面図である。
【図5】本発明によるコア素子を一体に組み付けることによって下方突出腕部と上方突出腕との結合部分に形成される穴にピンを圧入した状態を示す平面図である。
【図6】本発明のステータコアに対するリテーナの取り付け状態を示す正面図である。
【図7】図6に示すリテーナの平面図である。
【図8】従来の分割型のステータコアにおける隣接するコア素子の結合状態の一例を示す部分的な平面図である。
【図9】従来の分割型のステータコアの一例を示す平面図である。
【図10】図9のステータコアにリテーナを装着した状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ヨーク部
2 磁極部
3 爪部
4 コア素子
5 下方突出腕部
6 上方突出腕部
12 穴
13 ピン
16 バーリング加工部
17 リブ
18 リテーナ

Claims (2)

  1. アウターロータ型のステータコアにおけるヨーク部、磁極部および爪部からなる磁極単位に分割したコア素子をヨーク部分で相互に結合させて、複数のコア素子を円状に一体に組み付けるようにした回転電機のステータコアであって、各コア素子におけるヨーク部の一方側に下方突出腕部を、その他方側に上方突出腕部をそれぞれ設けて、隣接するコア素子における各対向する下方突出腕部と上方突出腕部とが互いに円周方向に所定の範囲をもって移動可能に結合できるようにしたうえで、各コア素子を円状に並べて組み付けた状態で、下方突出腕部と上方突出腕部との結合部分に形成される穴にピンを圧入して一体に固定したことを特徴とする回転電機のステータコア。
  2. 各コア素子を一体に組み付けたステータコアにおけるヨーク部分の両側に、外周面にバーリング加工が施され、内径の周面にリブが立てられたリテーナを共締めするようにしたことを特徴とする請求項1の記載による回転電機のステータコア。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009095108A (ja) * 2007-10-05 2009-04-30 Toyo Denso Co Ltd ピン打ち装置及びピン打ち方法
JP2012130103A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Mitsui High Tec Inc 積層鉄心及びその製造方法
WO2021200944A1 (ja) * 2020-04-01 2021-10-07 ファナック株式会社 固定子、回転子及び回転電機

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