JP2004289929A - モータ駆動回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】モータの駆動制御において指令値に対するモータの応答遅れが生じないようにする。
【解決手段】PI制御回路において指令信号isを3つに分岐し、その1つを第1増幅器2に通してP成分を作り、他の1つを積分器3及び第2増幅器4に通してI成分を作り、残りの1つをデッドタイム補償回路8に通して補償値を作り、3つの和を電圧指令値Vuとして、PWM制御にてデッドタイムを設けた駆動回路6への出力する。指令信号の入力と同時にPWM制御信号がデッドタイムを超えることができ、小さな指令信号に対してもモータをPWM制御し得る。特に、PI制御でフィードバック制御を行う場合に、回転速度によらず補償値を含めた制御信号に応じてPWM制御信号を出力するため、デッドタイムによる印加電圧に対する電流の誤差を解消でき、電流応答のばらつきを無くすことができる。
【選択図】 図1
【解決手段】PI制御回路において指令信号isを3つに分岐し、その1つを第1増幅器2に通してP成分を作り、他の1つを積分器3及び第2増幅器4に通してI成分を作り、残りの1つをデッドタイム補償回路8に通して補償値を作り、3つの和を電圧指令値Vuとして、PWM制御にてデッドタイムを設けた駆動回路6への出力する。指令信号の入力と同時にPWM制御信号がデッドタイムを超えることができ、小さな指令信号に対してもモータをPWM制御し得る。特に、PI制御でフィードバック制御を行う場合に、回転速度によらず補償値を含めた制御信号に応じてPWM制御信号を出力するため、デッドタイムによる印加電圧に対する電流の誤差を解消でき、電流応答のばらつきを無くすことができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ駆動回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の例えばブラシレスモータの駆動回路にあってはPWM制御で行われる場合がある。そのPWM制御を行う駆動回路の一例を図4に示す。図おいて、モータ7にはU・V・W相の各駆動制御回路6・9・10の出力線が接続されており、各U・V・W相駆動制御回路6・9・10には、トルク軸電流(iq)についてそれぞれPI制御演算により得られたトルク軸電圧指令(Vq)および界磁軸電圧指令(Vd)を座標変換により3相交流に変換した各電圧指令値Vu・Vv・Vwがそれぞれ入力するようになっている。なお、モータ7には3相ブラシレスモータを用いており、各相の制御にあっては同一構成のため、以下、U相についてのみ示し、他の図示及び詳細な説明を省略する。また、トルク軸電流制御と界磁軸電流制御とにあっては、同一構成のため、以下、トルク軸電流制御のみ示し、界磁軸電流制御の図およびその詳細な説明を省略する。
【0003】
U相駆動制御回路内6には、電圧指令値Vuの入力に基づいてPWM信号Puを出力するPWM発生回路11と、PWM発生回路11から出力されるPWM信号Puの入力に基づいてハイ側駆動信号PuHとロー側駆動信号PuLとを出力するデッドタイム発生回路12と、ハイ側駆動信号PuHの入力に応じてハイ側スイッチング素子Q1を駆動するハイ側駆動回路13と、ロー側駆動信号PuLの入力に応じてロー側スイッチング素子Q2を駆動するロー側駆動回路14とが設けられている。なお、ハイ側スイッチング素子Q1は電源に接続され、ロー側スイッチング素子Q2は接地され、両スイッチング素子Q1・Q2間のノードがモータ7のU相に接続されている。
【0004】
このようにして構成されたU相駆動制御回路内6(PWM制御回路)にあっては、ハイ・ローのアームとしての各スイッチング素子Q1・Q2が同時にオンしてショートすることを防ぐため、両スイッチング素子Q1・Q2のオン状態を切り換える時に、一方のスイッチング素子が完全にオフしてから他方のスイッチング素子がオンするようにタイムラグを設ける。このタイムラグをデッドタイムと呼び、上記デッドタイム発生回路により一定時間両スイッチング素子Q1・Q2がオフ状態になる時間として設けている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
U相についての電圧指令値Vuが図5の上段に示されるように入力する場合には、その電圧指令値Vuの立ち上がり時にロー側駆動信号PuLをオフして、その後デッドタイムTdを経過した時にハイ側駆動信号PuHをオンにする。電圧指令値Vuの立ち下がり時には、そのタイミングでハイ側駆動信号PuHをオフにし、その後デッドタイムTdを経過した時にロー側駆動信号PuLをオンする。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−095262号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記デッドタイムの存在により、出力電圧Veu(モータに印加される電圧)が電圧指令値Vuに対して不感帯を有し、電圧指令値Vuに対する誤差を生じることになる。モータに印加される電圧と電圧指令値Vuとの関係を、モータの静止状態において誘起電圧の影響がない状態を例に、図6に示す。なお、モータには正負の電圧を印加している。図に示されるように、印加電圧の0Vを挟んだ所定の範囲(不感帯Vn)を除いて、モータの印加電圧と電流との関係は比例の関係にある。図から分かるように、想像線に示される理想線に対して不感帯Vnの幅の半分の誤差が生じる。
【0008】
また、上記電圧指令値Vuは、トルク軸電圧指令(Vq)および界磁軸電圧指令(Vd)を2相−3相変換した結果であるが、これらVqおよびVdは、例えばサーボモータにおけるPI制御の場合には図7に示されるようなPI制御回路の出力を2相−3相変換したものとなる。図の回路では、図示されない例えばCPUからの電流指令値isと図示されない電流センサからのフィードバック値ibとを比較器1に入力し、その比較器1から出力される指令信号偏差としての電流偏差ieを分岐し、その一方を第1増幅器2に入力して電流偏差ieと比例ゲイン(Kp)との積を求め、他方を積分器3を介して第2増幅器4に入力して電流偏差ieの積分値と積分ゲイン(Ki)との積を求め、各積の和を加算器5を介して電圧指令値Vqとして出力している。この電圧指令値Vqを2相−3相変換回路を介して上記PWM制御回路6に入力し、その出力Veuによりモータ7を駆動制御する。
【0009】
上記したようなPI制御による電流指令値isのステップ入力に応じた電圧指令値Vqとフィードバック値ibとの状態を図8に示す。その図に示されるように、電流指令値isが入力すると、モータに電流が流れ始めるまでの間は、電流偏差ieは電流指令値isであり、電圧指令値Vqは、P成分としてのKp×ieなる一定値となる。時間の経過により、I成分としてのKi×ie・t(tは時間)なる一定の傾きで上昇する値がP成分に加算されて、両成分の和が出力される。そして、フィードバック値ibが現れてくると、フィードバック値ibの上昇に伴って電流偏差Ieが小さくなり、電圧指令値Vqの傾きが小さくなる通常のフィードバック制御が行われる。
【0010】
このようにして、フィードバック制御によるPI制御を行うことができるが、上記不感帯Vnによる誤差により、PI制御により電流制御されるサーボモータでは電流の応答時間に遅れが生じる。これは、図8に示されるように比例ゲインKpによる電圧分と積分ゲインKiによる電圧分との和となる電圧指令値Vqが出力され、その和が増大してデッドタイムによる不感帯Vn(=VD−VL)を超えた時T1からモータに電流が流れ始めるためである。
【0011】
上記応答時間の遅れによる電圧指令値Vqに対する電流値の誤差(図6のVn/2)を補償するために、電圧指令値の正負を判定し、正の時には補償値を加え、負の時には補償値を減らすという方法が考えられる。しかしながら、その方法にあっては、モータの回転速度が低く、誘起電圧が小さい時には効果が得られるが、モータの回転速度が上昇して誘起電圧が大きくなると、不感帯が補償されないため電流の応答が遅れてしまうという問題がある。
【0012】
上記問題を回避するために、流れる電流の方向を電流センサにより検出して補償を行う方法が考えられるが、その場合でも、電流が少ない時に電流センサのノイズなどにより不安定になってしまうという問題がある。また、モータ回転速度を検出し、その回転速度検出値から誘起電圧を推定する方法が考えられるが、その場合には回転速度検出の遅れが問題となるばかりでなく、速度と誘起電圧との関係を事前に調べる必要があるなど、制御が複雑化するという問題がある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決して、モータの駆動制御において指令値に対するモータの応答遅れが生じないようにし得ることを実現するために、本発明に於いては、電源に直列に接続されたハイ側及びロー側スイッチング素子の両者間のノードをモータコイルに接続し、前記両スイッチング素子を交互にオン/オフして前記モータコイルに電流を流すようにしたモータ駆動回路において、前記コイルを通電状態にするための指令信号の入力に応じて制御信号を出力する制御信号出力回路と、前記制御信号の大きさに応じたPWM制御信号を出力するPWM発生回路と、前記PWM制御信号の発生時に前記両スイッチング素子の一方をオフにしかつ所定のデッドタイム経過後に他方をオンにする各信号を出力するデッドタイム発生回路とを有し、前記制御信号出力回路が、前記モータコイルにおける印加電圧値に対する通電電流値の誤差に相当する補償値を発生する補償値発生回路を有し、前記指令信号の入力に応じて出力する前記制御信号に前記補償値を含めるものとした。
【0014】
これによれば電源に直列に接続された両スイッチング素子を同時にオンにしてショートさせないためのデッドタイムを設けた駆動回路において、指令信号が小さい場合(低速回転時)にはPWM制御信号も小さく、その小さなPWM制御信号ではデッドタイム内に入ってしまう場合でも、補償値発生回路による補償値を制御信号に含めることから、指令信号が小さくても補償値を含めた大きな制御信号が出力される。それにより、指令信号の入力と同時にPWM制御信号がデッドタイムを超えることができ、小さな指令信号に対してもモータをPWM制御し得る。特に、PI制御でフィードバック制御を行う場合に、高速回転時にはI成分による誘起電圧分が発生するが、その場合であっても、補償値を含めた制御信号に応じてPWM制御信号を出力することから、デッドタイムによる印加電圧に対する電流の誤差を解消し得るため、電流応答のばらつきを無くすことができる。
【0015】
また、前記補償値発生回路が、前記指令信号偏差が正の場合には正の補償値を発生し、前記指令信号偏差が負の場合には負の補償値を発生することによれば、指令信号の増減に応じて指令信号偏差が正負に切り換わるため、指令信号の増減を指令信号偏差の正負で判別でき、その正負に対応した補償値を発生することができるため、タイムラグのない応答性の良いモータの駆動制御を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面に示された具体例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明が適用されたモータ駆動回路のPI制御を示すブロック図である。なお、従来例で示した図7と同様の部分については同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。図に示されるように、電流指令値iqsとフィードバック値iqとを比較器1に入力して得られる指令信号偏差としての電流偏差ieを3つに分岐する。第1の分岐信号(ie)は第1増幅器2に入力し、第2の分岐信号(ie)は積分器3を介して第2増幅器4に入力する。第1増幅器2の出力Vpと第2増幅器4の出力Viとを加算器5に入力し、加算器5からの出力を電圧指令値Vq´とし、その電圧指令値Vq´を第2加算器15に入力する。
【0018】
本発明によれば、電流偏差ieの3つに分岐した1つである第3の分岐信号(ie)を補償値発生回路としてのデッドタイム補償回路8を介して第2加算器15に入力している。第2加算器15では上記加算器5からの出力(Vq´)とデッドタイム補償回路8からの出力(Vc)とを加算し、第2加算器15の出力をモータ7に対する電圧指令値Vqとする。その電圧指令値Vqを2相−3相変換回路16に入力し、そこで2相−3相変換して得られる電圧指令値Vuを従来例で示したU相駆動制御回路6に入力する。そのU相駆動制御回路6からの出力によりモータ7を駆動制御することは、従来例で示したものと同様である。なお、他のV相・W相については同様であるため、その説明を省略する。
【0019】
また、U相駆動制御回路6及びV相駆動制御回路の出力線からモータ駆動電流を検出し、それらU相電流検出値iu及びV相電流検出値ivを3相−2相変換回路17に入力している。3相−2相変換回路17により、トルク軸電流と界磁軸電流とが得られ、そのトルク軸電流を上記したようにフィードバック値iqとして比較器1に入力している。
【0020】
上記界磁軸電流は、界磁軸電流指令値iqdが入力する比較器18にフィードバック値として入力するようになっている。この界磁軸電流指令値iqdにおける制御においても、図に示されるように上記と同様の回路を構成し、界磁軸電流指令値iqdに基づいた電圧指令値Vdを求めて良い。それを2相−3相変換回路16に入力し、上記電圧指令値Vqと合わせた結果を電圧指令値Vuとすることができる。なお、この界磁軸電流制御系におけるデッドタイム補償回路は省略しても良い。また、通常は、界磁軸電流指令値iqdを0として良い。
【0021】
上記デッドタイム補償回路8にあっては、従来例で示した不感帯Vnの例えば半分の値となる補償値Vc(=Vn/2)を設定しておき、入力信号(ie)の正負に合わせて補償値Vcを正または負の値として出力するようになっている。このデッドタイム補償回路8を用いた制御要領について図2のフロー図を参照して示す。
【0022】
図において、ステップST1で電流偏差ieの正負を判別し、正の場合(回転速度上昇時)にはステップST2に進み、負の場合(回転速度低下時)にはステップST3に進む。ステップST2では、デッドタイム補償回路8から電流偏差ieの正の場合における補償値Vcを出力し、ステップST4に進む。ステップST4では、両加算器5・15での処理を行う。すなわち、加算器5により第1増幅器2の出力値Vp(=Kp×ie)と第2増幅器4の出力値Viとを加算し、第2加算器15により、加算器5の出力Vq´と補償値Vcとを加算する(Vq)。次のステップST5では、第2加算器15の出力Vqを2相−3相変換した電圧指令値Vuに基づいてU相駆動制御回路6内でPWM信号を生成し、そのPWM信号に応じてモータ7を駆動制御する。上記ステップST4では3値を加算するが、電流偏差ieが変化した瞬間では、P成分の出力値Vpに補償値Vcを加算しただけで、図3に示されるようにデッドタイムによる不感帯Vnを正側に超えた電圧指令値Vuが得られる。
【0023】
上記したように補償値Vcを加算することにより、図3に示されるように電流指令値ieの入力と同時(T1)に電圧指令値Vuが不感帯Vnを正側に超えることができる。このため、I成分の値や変化に関係なく不感帯Vnを超えた電圧指令値Vuが出力され、それに応じたモータ電流が流れ得るため、従来例で示したタイムラグが無く、すなわちデッドタイムによる影響を受けることのない速やかなフィードバック制御を行うことができる。その後は、第2増幅器4からの出力値Vi(=Ki×ie)も加味されたPI制御を行うことができる。
【0024】
また、ステップST3では、デッドタイム補償回路8から電流偏差ieの負の場合における補償値−Vcを出力し、ステップST4に進む。ステップST4では不感帯Vnを負側に超えた電圧指令値Vuが得られ、次のステップST4で生成されるPWM信号に応じて、減速制御指令に対してもデッドタイムによる影響を受けることのない速やかなフィードバック制御を行うことができる。また、PI制御についても上記と同様である。
【0025】
このように電流指令値ie(電流偏差)の正負の違いにより、基準電圧Vq´に対して補償値Vcを加算するか減算するかを選択することにより、高速回転時において電流指令値ieの正負が変化する制御を行うものとして、例えばサーボモータに対して電流応答のばらつきの無い好適な制御を行うことができる。
【0026】
すなわち、サーボモータの制御などに用いられるPI制御では、主にP(比例)成分が電流指令値の変動に対する電圧を出力し、I(積分)成分が、誘起電圧や、コイルに発生する起電圧等の外乱に対する電圧を出力している。したがって、電流指令値ie(電流偏差)の正負により補償値の正負を決めることによれば、電圧指令値VuのうちP成分のみが反映されることになり、I成分すなわち誘起電圧分がキャンセルされた電圧指令値Vuによって、補償値が求められる。この補償値を設けることにより、電圧指令値が反転する時、一気に不感帯を脱出し、電流の応答遅れが無くなる。
【0027】
なお、補償値は原理的にデッドタイムによる不感帯幅の半分の電圧であって良いが、調整することもできる。また、上記図示例では基準電圧Vq´に補償値Vcを加算(減算)して不感帯Vdを脱出し得る電圧VDよりも少し大きな値になるように補償値Vcの大きさを設定しているが、電圧VDと一致させるようにしても良い。負側も同様である。
【0028】
また、本発明によれば、電流センサの検出値のみで補償値を設定するのではなく、電流指令値isqに基づいてデッドタイムに対する補償値を設定するため、負荷が小さくモータ電流が小さくても正確な補償を行うことができる。すなわち、図示例のように、電流指令値isqのステップ入力のみで電圧指令値Vuが不感帯Vnを脱出し得るように補償値Vcが設定されていれば、P成分の電圧値Vpが0に近いものであっても電圧指令値Vuを出力することができる。
【0029】
さらに、ブラシレスサーボモータにおいては、固定された直交座標系あるいは回転する直交座標系へ変換するd−q変換で、q軸電流が特に応答性能に大きく影響するため、3相−2相変換後のd−q座標系においてq軸指令電圧に補償値を加えるだけで、d軸については省略しても効果が得られる。これにより、q軸1相分の計算だけ行えば済むことになり、その結果演算時間が短くなり、高価な高性能のCPUを使わなくても良くなり、装置を低コスト化し得る。
【0030】
【発明の効果】
このように本発明によれば、指令信号の入力と同時にPWM制御信号がデッドタイムを超えることができ、小さな指令信号に対してもモータをPWM制御し得る。特に、PI制御でフィードバック制御を行う場合に、高速回転時にはI成分による誘起電圧分によりデッドタイムの影響を受けなくなるが、その場合であっても、補償値を含めた制御信号に応じてPWM制御信号を出力することから、デッドタイムによる印加電圧に対する電流の誤差を解消し得るため、電流応答のばらつきを無くすことができる。
【0031】
また、指令信号の増減に応じて指令信号偏差が正負に切り換わるため、指令信号の増減を指令信号偏差の正負で判別でき、その正負に対応した補償値を発生することにより、タイムラグのない応答性の良いモータの駆動制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたモータ駆動回路のPI制御を示すブロック図。
【図2】本発明に基づく制御フローを示す図。
【図3】本発明に基づく電圧指令値の変化を示す図。
【図4】PWM制御を行うモータ駆動回路を示す図。
【図5】PWM制御による波形を示す図。
【図6】図4の回路におけるモータ印加電圧と電流との関係を示す図。
【図7】従来のモータ駆動回路におけるPI制御を示すブロック図。
【図8】従来の指令信号に対する電圧指令値の変化を示す図。
【符号の説明】
1 比較器
2 第1増幅器
3 積分器
4 第2増幅器
5 加算器
6 U相駆動制御回路
7 モータ
8 デッドタイム補償回路
9 V相駆動制御回路
10 W相駆動制御回路
11 PWM発生回路
12 デッドタイム発生回路
13 ハイ側駆動回路
14 ロー側駆動回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ駆動回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の例えばブラシレスモータの駆動回路にあってはPWM制御で行われる場合がある。そのPWM制御を行う駆動回路の一例を図4に示す。図おいて、モータ7にはU・V・W相の各駆動制御回路6・9・10の出力線が接続されており、各U・V・W相駆動制御回路6・9・10には、トルク軸電流(iq)についてそれぞれPI制御演算により得られたトルク軸電圧指令(Vq)および界磁軸電圧指令(Vd)を座標変換により3相交流に変換した各電圧指令値Vu・Vv・Vwがそれぞれ入力するようになっている。なお、モータ7には3相ブラシレスモータを用いており、各相の制御にあっては同一構成のため、以下、U相についてのみ示し、他の図示及び詳細な説明を省略する。また、トルク軸電流制御と界磁軸電流制御とにあっては、同一構成のため、以下、トルク軸電流制御のみ示し、界磁軸電流制御の図およびその詳細な説明を省略する。
【0003】
U相駆動制御回路内6には、電圧指令値Vuの入力に基づいてPWM信号Puを出力するPWM発生回路11と、PWM発生回路11から出力されるPWM信号Puの入力に基づいてハイ側駆動信号PuHとロー側駆動信号PuLとを出力するデッドタイム発生回路12と、ハイ側駆動信号PuHの入力に応じてハイ側スイッチング素子Q1を駆動するハイ側駆動回路13と、ロー側駆動信号PuLの入力に応じてロー側スイッチング素子Q2を駆動するロー側駆動回路14とが設けられている。なお、ハイ側スイッチング素子Q1は電源に接続され、ロー側スイッチング素子Q2は接地され、両スイッチング素子Q1・Q2間のノードがモータ7のU相に接続されている。
【0004】
このようにして構成されたU相駆動制御回路内6(PWM制御回路)にあっては、ハイ・ローのアームとしての各スイッチング素子Q1・Q2が同時にオンしてショートすることを防ぐため、両スイッチング素子Q1・Q2のオン状態を切り換える時に、一方のスイッチング素子が完全にオフしてから他方のスイッチング素子がオンするようにタイムラグを設ける。このタイムラグをデッドタイムと呼び、上記デッドタイム発生回路により一定時間両スイッチング素子Q1・Q2がオフ状態になる時間として設けている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
U相についての電圧指令値Vuが図5の上段に示されるように入力する場合には、その電圧指令値Vuの立ち上がり時にロー側駆動信号PuLをオフして、その後デッドタイムTdを経過した時にハイ側駆動信号PuHをオンにする。電圧指令値Vuの立ち下がり時には、そのタイミングでハイ側駆動信号PuHをオフにし、その後デッドタイムTdを経過した時にロー側駆動信号PuLをオンする。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−095262号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記デッドタイムの存在により、出力電圧Veu(モータに印加される電圧)が電圧指令値Vuに対して不感帯を有し、電圧指令値Vuに対する誤差を生じることになる。モータに印加される電圧と電圧指令値Vuとの関係を、モータの静止状態において誘起電圧の影響がない状態を例に、図6に示す。なお、モータには正負の電圧を印加している。図に示されるように、印加電圧の0Vを挟んだ所定の範囲(不感帯Vn)を除いて、モータの印加電圧と電流との関係は比例の関係にある。図から分かるように、想像線に示される理想線に対して不感帯Vnの幅の半分の誤差が生じる。
【0008】
また、上記電圧指令値Vuは、トルク軸電圧指令(Vq)および界磁軸電圧指令(Vd)を2相−3相変換した結果であるが、これらVqおよびVdは、例えばサーボモータにおけるPI制御の場合には図7に示されるようなPI制御回路の出力を2相−3相変換したものとなる。図の回路では、図示されない例えばCPUからの電流指令値isと図示されない電流センサからのフィードバック値ibとを比較器1に入力し、その比較器1から出力される指令信号偏差としての電流偏差ieを分岐し、その一方を第1増幅器2に入力して電流偏差ieと比例ゲイン(Kp)との積を求め、他方を積分器3を介して第2増幅器4に入力して電流偏差ieの積分値と積分ゲイン(Ki)との積を求め、各積の和を加算器5を介して電圧指令値Vqとして出力している。この電圧指令値Vqを2相−3相変換回路を介して上記PWM制御回路6に入力し、その出力Veuによりモータ7を駆動制御する。
【0009】
上記したようなPI制御による電流指令値isのステップ入力に応じた電圧指令値Vqとフィードバック値ibとの状態を図8に示す。その図に示されるように、電流指令値isが入力すると、モータに電流が流れ始めるまでの間は、電流偏差ieは電流指令値isであり、電圧指令値Vqは、P成分としてのKp×ieなる一定値となる。時間の経過により、I成分としてのKi×ie・t(tは時間)なる一定の傾きで上昇する値がP成分に加算されて、両成分の和が出力される。そして、フィードバック値ibが現れてくると、フィードバック値ibの上昇に伴って電流偏差Ieが小さくなり、電圧指令値Vqの傾きが小さくなる通常のフィードバック制御が行われる。
【0010】
このようにして、フィードバック制御によるPI制御を行うことができるが、上記不感帯Vnによる誤差により、PI制御により電流制御されるサーボモータでは電流の応答時間に遅れが生じる。これは、図8に示されるように比例ゲインKpによる電圧分と積分ゲインKiによる電圧分との和となる電圧指令値Vqが出力され、その和が増大してデッドタイムによる不感帯Vn(=VD−VL)を超えた時T1からモータに電流が流れ始めるためである。
【0011】
上記応答時間の遅れによる電圧指令値Vqに対する電流値の誤差(図6のVn/2)を補償するために、電圧指令値の正負を判定し、正の時には補償値を加え、負の時には補償値を減らすという方法が考えられる。しかしながら、その方法にあっては、モータの回転速度が低く、誘起電圧が小さい時には効果が得られるが、モータの回転速度が上昇して誘起電圧が大きくなると、不感帯が補償されないため電流の応答が遅れてしまうという問題がある。
【0012】
上記問題を回避するために、流れる電流の方向を電流センサにより検出して補償を行う方法が考えられるが、その場合でも、電流が少ない時に電流センサのノイズなどにより不安定になってしまうという問題がある。また、モータ回転速度を検出し、その回転速度検出値から誘起電圧を推定する方法が考えられるが、その場合には回転速度検出の遅れが問題となるばかりでなく、速度と誘起電圧との関係を事前に調べる必要があるなど、制御が複雑化するという問題がある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決して、モータの駆動制御において指令値に対するモータの応答遅れが生じないようにし得ることを実現するために、本発明に於いては、電源に直列に接続されたハイ側及びロー側スイッチング素子の両者間のノードをモータコイルに接続し、前記両スイッチング素子を交互にオン/オフして前記モータコイルに電流を流すようにしたモータ駆動回路において、前記コイルを通電状態にするための指令信号の入力に応じて制御信号を出力する制御信号出力回路と、前記制御信号の大きさに応じたPWM制御信号を出力するPWM発生回路と、前記PWM制御信号の発生時に前記両スイッチング素子の一方をオフにしかつ所定のデッドタイム経過後に他方をオンにする各信号を出力するデッドタイム発生回路とを有し、前記制御信号出力回路が、前記モータコイルにおける印加電圧値に対する通電電流値の誤差に相当する補償値を発生する補償値発生回路を有し、前記指令信号の入力に応じて出力する前記制御信号に前記補償値を含めるものとした。
【0014】
これによれば電源に直列に接続された両スイッチング素子を同時にオンにしてショートさせないためのデッドタイムを設けた駆動回路において、指令信号が小さい場合(低速回転時)にはPWM制御信号も小さく、その小さなPWM制御信号ではデッドタイム内に入ってしまう場合でも、補償値発生回路による補償値を制御信号に含めることから、指令信号が小さくても補償値を含めた大きな制御信号が出力される。それにより、指令信号の入力と同時にPWM制御信号がデッドタイムを超えることができ、小さな指令信号に対してもモータをPWM制御し得る。特に、PI制御でフィードバック制御を行う場合に、高速回転時にはI成分による誘起電圧分が発生するが、その場合であっても、補償値を含めた制御信号に応じてPWM制御信号を出力することから、デッドタイムによる印加電圧に対する電流の誤差を解消し得るため、電流応答のばらつきを無くすことができる。
【0015】
また、前記補償値発生回路が、前記指令信号偏差が正の場合には正の補償値を発生し、前記指令信号偏差が負の場合には負の補償値を発生することによれば、指令信号の増減に応じて指令信号偏差が正負に切り換わるため、指令信号の増減を指令信号偏差の正負で判別でき、その正負に対応した補償値を発生することができるため、タイムラグのない応答性の良いモータの駆動制御を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面に示された具体例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明が適用されたモータ駆動回路のPI制御を示すブロック図である。なお、従来例で示した図7と同様の部分については同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。図に示されるように、電流指令値iqsとフィードバック値iqとを比較器1に入力して得られる指令信号偏差としての電流偏差ieを3つに分岐する。第1の分岐信号(ie)は第1増幅器2に入力し、第2の分岐信号(ie)は積分器3を介して第2増幅器4に入力する。第1増幅器2の出力Vpと第2増幅器4の出力Viとを加算器5に入力し、加算器5からの出力を電圧指令値Vq´とし、その電圧指令値Vq´を第2加算器15に入力する。
【0018】
本発明によれば、電流偏差ieの3つに分岐した1つである第3の分岐信号(ie)を補償値発生回路としてのデッドタイム補償回路8を介して第2加算器15に入力している。第2加算器15では上記加算器5からの出力(Vq´)とデッドタイム補償回路8からの出力(Vc)とを加算し、第2加算器15の出力をモータ7に対する電圧指令値Vqとする。その電圧指令値Vqを2相−3相変換回路16に入力し、そこで2相−3相変換して得られる電圧指令値Vuを従来例で示したU相駆動制御回路6に入力する。そのU相駆動制御回路6からの出力によりモータ7を駆動制御することは、従来例で示したものと同様である。なお、他のV相・W相については同様であるため、その説明を省略する。
【0019】
また、U相駆動制御回路6及びV相駆動制御回路の出力線からモータ駆動電流を検出し、それらU相電流検出値iu及びV相電流検出値ivを3相−2相変換回路17に入力している。3相−2相変換回路17により、トルク軸電流と界磁軸電流とが得られ、そのトルク軸電流を上記したようにフィードバック値iqとして比較器1に入力している。
【0020】
上記界磁軸電流は、界磁軸電流指令値iqdが入力する比較器18にフィードバック値として入力するようになっている。この界磁軸電流指令値iqdにおける制御においても、図に示されるように上記と同様の回路を構成し、界磁軸電流指令値iqdに基づいた電圧指令値Vdを求めて良い。それを2相−3相変換回路16に入力し、上記電圧指令値Vqと合わせた結果を電圧指令値Vuとすることができる。なお、この界磁軸電流制御系におけるデッドタイム補償回路は省略しても良い。また、通常は、界磁軸電流指令値iqdを0として良い。
【0021】
上記デッドタイム補償回路8にあっては、従来例で示した不感帯Vnの例えば半分の値となる補償値Vc(=Vn/2)を設定しておき、入力信号(ie)の正負に合わせて補償値Vcを正または負の値として出力するようになっている。このデッドタイム補償回路8を用いた制御要領について図2のフロー図を参照して示す。
【0022】
図において、ステップST1で電流偏差ieの正負を判別し、正の場合(回転速度上昇時)にはステップST2に進み、負の場合(回転速度低下時)にはステップST3に進む。ステップST2では、デッドタイム補償回路8から電流偏差ieの正の場合における補償値Vcを出力し、ステップST4に進む。ステップST4では、両加算器5・15での処理を行う。すなわち、加算器5により第1増幅器2の出力値Vp(=Kp×ie)と第2増幅器4の出力値Viとを加算し、第2加算器15により、加算器5の出力Vq´と補償値Vcとを加算する(Vq)。次のステップST5では、第2加算器15の出力Vqを2相−3相変換した電圧指令値Vuに基づいてU相駆動制御回路6内でPWM信号を生成し、そのPWM信号に応じてモータ7を駆動制御する。上記ステップST4では3値を加算するが、電流偏差ieが変化した瞬間では、P成分の出力値Vpに補償値Vcを加算しただけで、図3に示されるようにデッドタイムによる不感帯Vnを正側に超えた電圧指令値Vuが得られる。
【0023】
上記したように補償値Vcを加算することにより、図3に示されるように電流指令値ieの入力と同時(T1)に電圧指令値Vuが不感帯Vnを正側に超えることができる。このため、I成分の値や変化に関係なく不感帯Vnを超えた電圧指令値Vuが出力され、それに応じたモータ電流が流れ得るため、従来例で示したタイムラグが無く、すなわちデッドタイムによる影響を受けることのない速やかなフィードバック制御を行うことができる。その後は、第2増幅器4からの出力値Vi(=Ki×ie)も加味されたPI制御を行うことができる。
【0024】
また、ステップST3では、デッドタイム補償回路8から電流偏差ieの負の場合における補償値−Vcを出力し、ステップST4に進む。ステップST4では不感帯Vnを負側に超えた電圧指令値Vuが得られ、次のステップST4で生成されるPWM信号に応じて、減速制御指令に対してもデッドタイムによる影響を受けることのない速やかなフィードバック制御を行うことができる。また、PI制御についても上記と同様である。
【0025】
このように電流指令値ie(電流偏差)の正負の違いにより、基準電圧Vq´に対して補償値Vcを加算するか減算するかを選択することにより、高速回転時において電流指令値ieの正負が変化する制御を行うものとして、例えばサーボモータに対して電流応答のばらつきの無い好適な制御を行うことができる。
【0026】
すなわち、サーボモータの制御などに用いられるPI制御では、主にP(比例)成分が電流指令値の変動に対する電圧を出力し、I(積分)成分が、誘起電圧や、コイルに発生する起電圧等の外乱に対する電圧を出力している。したがって、電流指令値ie(電流偏差)の正負により補償値の正負を決めることによれば、電圧指令値VuのうちP成分のみが反映されることになり、I成分すなわち誘起電圧分がキャンセルされた電圧指令値Vuによって、補償値が求められる。この補償値を設けることにより、電圧指令値が反転する時、一気に不感帯を脱出し、電流の応答遅れが無くなる。
【0027】
なお、補償値は原理的にデッドタイムによる不感帯幅の半分の電圧であって良いが、調整することもできる。また、上記図示例では基準電圧Vq´に補償値Vcを加算(減算)して不感帯Vdを脱出し得る電圧VDよりも少し大きな値になるように補償値Vcの大きさを設定しているが、電圧VDと一致させるようにしても良い。負側も同様である。
【0028】
また、本発明によれば、電流センサの検出値のみで補償値を設定するのではなく、電流指令値isqに基づいてデッドタイムに対する補償値を設定するため、負荷が小さくモータ電流が小さくても正確な補償を行うことができる。すなわち、図示例のように、電流指令値isqのステップ入力のみで電圧指令値Vuが不感帯Vnを脱出し得るように補償値Vcが設定されていれば、P成分の電圧値Vpが0に近いものであっても電圧指令値Vuを出力することができる。
【0029】
さらに、ブラシレスサーボモータにおいては、固定された直交座標系あるいは回転する直交座標系へ変換するd−q変換で、q軸電流が特に応答性能に大きく影響するため、3相−2相変換後のd−q座標系においてq軸指令電圧に補償値を加えるだけで、d軸については省略しても効果が得られる。これにより、q軸1相分の計算だけ行えば済むことになり、その結果演算時間が短くなり、高価な高性能のCPUを使わなくても良くなり、装置を低コスト化し得る。
【0030】
【発明の効果】
このように本発明によれば、指令信号の入力と同時にPWM制御信号がデッドタイムを超えることができ、小さな指令信号に対してもモータをPWM制御し得る。特に、PI制御でフィードバック制御を行う場合に、高速回転時にはI成分による誘起電圧分によりデッドタイムの影響を受けなくなるが、その場合であっても、補償値を含めた制御信号に応じてPWM制御信号を出力することから、デッドタイムによる印加電圧に対する電流の誤差を解消し得るため、電流応答のばらつきを無くすことができる。
【0031】
また、指令信号の増減に応じて指令信号偏差が正負に切り換わるため、指令信号の増減を指令信号偏差の正負で判別でき、その正負に対応した補償値を発生することにより、タイムラグのない応答性の良いモータの駆動制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたモータ駆動回路のPI制御を示すブロック図。
【図2】本発明に基づく制御フローを示す図。
【図3】本発明に基づく電圧指令値の変化を示す図。
【図4】PWM制御を行うモータ駆動回路を示す図。
【図5】PWM制御による波形を示す図。
【図6】図4の回路におけるモータ印加電圧と電流との関係を示す図。
【図7】従来のモータ駆動回路におけるPI制御を示すブロック図。
【図8】従来の指令信号に対する電圧指令値の変化を示す図。
【符号の説明】
1 比較器
2 第1増幅器
3 積分器
4 第2増幅器
5 加算器
6 U相駆動制御回路
7 モータ
8 デッドタイム補償回路
9 V相駆動制御回路
10 W相駆動制御回路
11 PWM発生回路
12 デッドタイム発生回路
13 ハイ側駆動回路
14 ロー側駆動回路
Claims (2)
- 電源に直列に接続されたハイ側及びロー側スイッチング素子の両者間のノードをモータコイルに接続し、前記両スイッチング素子を交互にオン/オフして前記モータコイルに電流を流すようにしたモータ駆動回路において、
前記コイルを通電状態にするための指令信号に前記モータコイルの電流をフィードバックした指令信号偏差に応じて制御信号を出力する制御信号出力回路と、前記制御信号の大きさに応じたPWM制御信号を出力するPWM発生回路と、前記PWM制御信号の発生時に前記両スイッチング素子の一方をオフにしかつ所定のデッドタイム経過後に他方をオンにする各信号を出力するデッドタイム発生回路とを有し、
前記制御信号出力回路が、前記モータコイルにおける印加電圧値に対する通電電流値の誤差に相当する補償値を発生する補償値発生回路を有し、前記制御信号に前記補償値を含めることを特徴とするモータ駆動回路。 - 前記補償値発生回路が、前記指令信号偏差が正の場合には正の補償値を発生し、前記指令信号偏差が負の場合には負の補償値を発生することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003078244A JP2004289929A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | モータ駆動回路 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003078244A JP2004289929A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | モータ駆動回路 |
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008254632A (ja) * | 2007-04-06 | 2008-10-23 | Nsk Ltd | 電動パワーステアリング制御装置 |
US9740212B2 (en) | 2006-06-19 | 2017-08-22 | Amazon Technologies, Inc. | System and method for coordinating movement of mobile drive units |
-
2003
- 2003-03-20 JP JP2003078244A patent/JP2004289929A/ja active Pending
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JP2008254632A (ja) * | 2007-04-06 | 2008-10-23 | Nsk Ltd | 電動パワーステアリング制御装置 |
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