JP2004289263A - 画像通信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】デジタルスチルカメラで撮影した画像情報を送信した場合、受信側装置において該画像情報のExifタグを解釈できず、結果として受信画像を復号できないということが起こり得る。
【解決手段】送信側装置においてsYCC色空間のJPEGファイル情報の送信を行う際に、受信側装置から通知される受信機能情報に基づき、該受信側装置がsYCC色空間上のExifタグの受信機能を有してるか否かを判断し、該判断結果に応じた形式で受信側装置へ送信する(S24,S26,S30)。これにより、受信側装置で受信不可能なデータを送信してしまうことなく、受信側装置において撮影条件を考慮した受信画像処理が可能となる。
【選択図】 図3
【解決手段】送信側装置においてsYCC色空間のJPEGファイル情報の送信を行う際に、受信側装置から通知される受信機能情報に基づき、該受信側装置がsYCC色空間上のExifタグの受信機能を有してるか否かを判断し、該判断結果に応じた形式で受信側装置へ送信する(S24,S26,S30)。これにより、受信側装置で受信不可能なデータを送信してしまうことなく、受信側装置において撮影条件を考慮した受信画像処理が可能となる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー画像データを通信するための画像通信技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のカラー情報を通信可能なファクシミリ装置においては、その規格がITU−T勧告T.30、T.4、T.81、T.42に基づいて決定されており、色空間Lab上のカラー画像データを対象とした通信を行うものであった。
【0003】
近年のデジタルカメラ等の普及により、デジタルスチルカメラで撮影した画像情報をそのままファクシミリプロトコルを使用して送信したいというニーズが高まりつつある。ここで通常、デジタルカメラにおいて使用される色空間はLabでなく、sYCCである。したがって、sYCC色空間上におけるカラー画像データのJPEG符号化情報をそのままの形態で送信可能とするプロトコルが検討されている。
【0004】
ここで、sYCC色空間によるJPEGフルカラー送信を考えた場合、基本的に送信対象となるのはカラー原稿情報ではなく、デジタルスチルカメラで撮影してコンパクトフラッシュ(登録商標)カードに格納されているファイル情報であることが多い。従って当面は、カラー原稿情報についてはLab色空間で送信し、デジタルスチルカメラ等で撮影してコンパクトフラッシュ(登録商標)カードに格納されているファイル情報についてはsYCC色空間で送信することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般にデジタルスチルカメラで撮影した画像情報にはその圧縮情報を示すExifタグが付いているが、受信側装置においてこのExifタグの内容を解釈できるか否かについては分からない。そのため、デジタルスチルカメラで撮影した画像情報を送信した場合、受信側装置において該画像情報のExifタグを解釈できず、結果として受信画像を復号できないということが起こり得る。
【0006】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、送信側装置において、受信側装置におけるExifタグの受信機能に応じて、送信する画像データに対するExifタグを付すか否かを制御することによって、受信側装置において最適な受信処理を可能とすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の画像通信方法は、送信側装置においてsYCC色空間のJPEGファイル情報の送信を行う際に、受信側装置から通知される受信機能情報に基づき、該受信側装置がsYCC色空間上のExifタグの受信機能を有してるか否かを判断し、sYCC色空間のJPEGファイルを、該判断結果に応じた形式で受信側装置へ送信することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、送信側装置から受信側装置へsYCC色空間のJPEGファイル情報の送信を行う際に、受信側装置から通知される受信機能情報に基づき、該受信側装置がsYCC色空間上のExifタグの受信機能を有してるか否かを判断し、sYCC色空間のJPEGファイルを、該判断結果に応じた形式で受信側装置へ送信するものであり、具体的には、受信側装置がExifタグの受信機能を有していると判断された場合にはsYCC色空間のJPEGファイルをExifタグ付きで送信し、Exifタグの受信機能を有していないと判断された場合にはsYCC色空間のJPEGファイルをExifタグ無しで送信する。
【0009】
なお、受信機能情報は、sYCC色空間上でのJPEG符号化データの受信機能の有無を示す情報と、sYCC色空間上でExifタグの受信機能の有無を示す情報と、を含み、これは前手順におけるDIS信号のFIFによって通知される。
【0010】
また送信側装置は、前手順におけるDCS信号のFIFによって、sYCC色空間上のJPEG符号化データを送信するか否かを示す情報と、sYCC色空間上のExifタグを送信するか否かを示す情報と、を受信側装置へ通知する。
【0011】
このような本発明は、具体的に願書に添付する図面に示す構成及び処理において、以下の実施形態と対応して実現できる。
【0012】
以下、本発明に係る一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
<第1実施形態>
●装置構成
図1は、本実施形態を適用するファクシミリ装置の構成を示すブロック図である。同図において、2はNCU(網制御装置)であり、電話網をデータ通信等に使用するためにその回線の端末に接続して、電話交換網の接続制御やデータ通信路への切り換え、ループの保持を行う。NCU2はまた、バス26からの制御により、電話回線2aを電話機4側の回線2bに接続(CMLオフ)したり、ファクシミリ装置側の回線2cに接続(CMLオン)したりする。なお、電話回線2aは通常状態では電話機4側に接続されている。
【0014】
6はハイブリッド回路であり、送信系の信号と受信系の信号とを分離し、加算回路12からの送信信号をNCU2経由で電話回線2aに送出する。また、相手側からの信号をNCU2経由で受け取り、信号線6a経由で変復調器8に送る。
【0015】
8は変復調器であり、ITU−T勧告V.8、V.21、V.27ter、V.29、V.17、V.34に基づいた変調及び復調を行う。変復調器8には、バス26の制御により各伝送モードが指定され、バス26からの送信信号を入力して変調データを信号線8aに出力したり、信号線6aからの受信信号を入力して復調データをバス26に出力したりする。
【0016】
10は発呼回路であり、バス26からの信号により電話番号情報を入力し、信号線10aにDTMFの選択信号を出力する。12は加算回路であり、信号線8aからの情報と信号線10aからの情報を入力し、それらの加算結果を信号線12aに出力する。
【0017】
14はカラー画像を読み取り可能な読取回路であり、読み取ったカラー画像データをバス26に出力する。16はカラー画像を記録可能な記録回路であり、バス26に出力されている情報を1ライン毎に順次記録する。
【0018】
18はワーク用のメモリ回路(RAM)であり、読み取りデータの生情報または符号化した情報を格納したり、また、受信情報または復号化した情報をバス26を介して格納する。
【0019】
20は操作部であり、ワンタッチダイヤル、短縮ダイヤル、テンキー、*キー、#キー、スタートキー、ストップキー、セットキー、ダイレクト送信選択キー、ファイル情報の送信選択キー、カラー情報送信選択キー、その他のファンクションキーを備えており、押下されたキー情報はバス26に出力される。また、操作部20は表示部を有し、バス26に出力されている情報を入力して表示する。
【0020】
22はCPU(中央処理装置)であり、ファクシミリ装置全体の制御や、ファクシミリ伝送制御手順を実行するが、その制御プログラムはROM24に格納されている。28はカードインターフェイスであり、カード30(例えば、デジタルカメラで撮影した情報が記憶されているコンパクトフラッシュ(登録商標)カード)がセットされる。
【0021】
●通信制御信号
下表は、本実施形態においてITU−T勧告T.30の制御手順情報(DIS/DTC信号,DCS信号)に追加する、カラー関連のビット情報(FIFのビット情報)を示す。
【0022】
この表によれば、DIS/DTC信号におけるFIFの第68ビットにより、Lab色空間上のJPEG符号化データの受信機能の有無を通知し、DCS信号におけるFIFの68ビットにより、Lab色空間上のJPEG符号化データによる送信を指定をする。
【0023】
また、DIS/DTC信号におけるFIFの第69ビットにより、Lab色空間上のフルカラー受信機能の有無を通知し、DCS信号におけるFIFの第69ビットにより、Lab色空間上のフルカラー送信を指定をする。
【0024】
また、DIS/DTC信号におけるFIFの第Xビットにより、sYCC色空間上のJPEG符号化データの受信機能の有無を通知し、DCS信号におけるFIFの第Xビットにより、sYCC色空間上のJPEG符号化データによる送信を指定をする。
【0025】
また、DIS/DTC信号におけるFIFの第X+1ビットにより、sYCC色空間上のExifタグの受信機能の有無を通知し、DCS信号におけるFIFの第X+1ビットにより、sYCC色空間上のExifタグ送信を指定をする。
【0026】
なお、図1に示すファクシミリ装置内のROM24には、本実施形態における特徴的な送受信処理を制御する制御プログラムが格納されている。以下、この制御プログラムによる送受信処理について、図2乃至図5のフローチャートを参照して、詳細に説明する。
【0027】
●通信制御説明
まず、図2のステップS2においてバス26を介してメモリ18をイニシャライズした後、ステップS4において、バス26を介して操作部20における表示をクリアし、ステップS6でバス26を介してNCU2のCMLをオフする、すなわち電話回線2aを電話機4側に接続する。
【0028】
そしてステップS8においてファクシミリ受信が選択されたか否かを判断し、選択されていればステップS14に進み、選択されていなければステップS10に進む。ステップS10ではファクシミリ送信が選択されたか否かを判断し、選択されていれば図3のステップS34に進み、選択されていなければステップS12に進んでその他の処理を実行した後、ステップS6に戻る。
【0029】
●ファクシミリ受信処理
以下、本実施形態におけるファクシミリ受信処理について説明する。
【0030】
ステップS14では、バス26を介してNCU2のCMLをオンとする、すなわち電話回線2aをファクシミリ装置側に接続する。そしてステップS16において通信の前手順を行うが、このとき、DIS信号におけるFIFの68,69ビットを0に、X,X+1ビットを1にセットすることによって、sYCC色空間によるJPEG符号化データ及びExifタグを受信可能である旨を、送信側装置へ通知する。
【0031】
そしてステップS18において、前手順により送信側装置から通知されたDCS信号におけるFIFのXビットが1であるか否か、すなわち、sYCC色空間でのJPEG符号化データ送信が指定されているか否かを判断し、1であれば図3のステップS24に進むが、1でなければ本機では受信解析不可能であるとしてステップS20に進み、モノクロ2値情報としての受信及びプリント処理を実行した後、ステップS22で後手順を行ってステップS6へ戻る。
【0032】
図3のステップS24では、送信側装置から通知されたDCS信号におけるFIFのX+1ビットが1であるか否か、すなわち、sYCC色空間でのExifタグ送信が指定されているか否かを判断し、1であればステップS26に進んで送信側装置からの画像データを受信し、該受信データをsYCC色空間のJPEGデータでExifタグ付きであると判断して処理する。例えば、受信データをExifタグ付きデータとしてコンパクトフラッシュ(登録商標)カード30に格納する。その後、ステップS28で後手順を行ってステップS6へ戻る。
【0033】
一方、ステップS24においてDCS信号におけるFIFのX+1ビットが1でない、すなわちsYCC色空間でのExifタグ送信が指定されていない場合は、ステップS30に進んで送信側装置からの画像データを受信し、該受信データをsYCC色空間のJPEGデータでExifタグ無しであると判断して処理する。例えば、受信データを記録回路16により記録する。その後、ステップS32で後手順を行ってステップS6へ戻る。
【0034】
●ファクシミリ送信処理
以下、本実施形態におけるファクシミリ送信処理について説明する。
【0035】
図3のステップS34では、バス26を介してNCU2のCMLをオンとする、すなわち電話回線2aをファクシミリ装置側に接続する。そしてステップS36においてバス26を介して、発呼回路10を使用して指定された宛先へ発呼し、ステップS38で通信の前手順を開始する。そして図4のステップS40では操作部20による入力情報に基づいてファイル情報の送信が選択されたか否かが判断され、選択されていればステップS46に進むが、選択されていない、すなわち原稿情報の送信が選択されていればステップS42に進み、ファクシミリ原稿情報を送信した後、ステップS44での後手順の後、ステップS6に戻る。
【0036】
ステップS46においては、送信するファイル情報にExifタグが付いているか否かを判断し、付いていればステップS48に進み、付いていなければステップS56に進む。
【0037】
ステップS48では、前手順として受信側装置からのDIS信号を受け取った時点で、DIS信号におけるFIFのX+1ビットが1であるか否かを判断し、1であればすなわち、受信側装置がsYCC色空間におけるExifタグの受信機能を有していると判断し、ステップS50に進む。ステップS50では残りの前手順(送信側装置によるDCS通知、TCF発信、受信側装置によるCFR返答等)を実行するが、このとき、DCS信号についてもFIFのX,X+1ビットを1にセットすることによって、sYCC色空間によるExifタグ付きの送信指定を行う。そしてステップS52において、ファイル情報を無変換として、Exifタグ付きのsYCC色空間上のJPEG符号化データとして送信する。そしてステップS54で後手順を行った後、ステップS6に戻る。
【0038】
一方、ステップS48でDIS信号におけるFIFのX+1ビットが1でない、すなわち受信側装置がsYCC色空間におけるExifタグの受信機能を有していない場合には、ステップS56で残りの前手順(送信側装置によるDCS通知、TCF発信、受信側装置によるCFR返答等)を実行する際に、DCS信号についてFIFのXビットに1を、X+1ビットに0をセットすることによって、sYCC色空間によるJPEG符号化データを、Exifタグ無しで送信する旨を指定する。
【0039】
そしてステップS58において、送信するファイル情報にExifタグが付されているか否かを判断し、付されていれば図5のステップS60へ進み、該ファイル情報からExifタグを取り除いて、sYCC色空間のJPEG符号化データのみを送信する。そしてステップS62で後手順を実行した後、ステップS6へ戻る。
【0040】
一方、送信ファイル情報にExifタグが付されていなければ、図5のステップS64に進んでファイル情報を変更することなく、すなわちExifタグ無しで、sYCC色空間のJPEGデータのみを送信する。そしてステップS66で後手順を実行した後、ステップS6へ戻る。
【0041】
以上説明したように本実施形態によれば、デジタルカメラ等で撮影したsYCC色空間のJPEGファイル情報を送信する際に、受信側装置がsYCC色空間でのExifタグ受信機能を有していれば、sYCC色空間のJPEGファイル情報をExifタグを付けたままで送信することができる。すると受信側装置においては、このExifタグ情報により撮影条件を考慮した制御が可能になる。
【0042】
一方、受信側装置がsYCC色空間でのExifタグ受信機能を有していなければ、sYCC色空間のJPEGファイル情報からExifタグを外して送信することができるため、受信側装置においてExifタグを受信できずにエラーとなってしまうことがなくなる。
【0043】
<第2実施形態>
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態におけるファクシミリ装置の構成は、上述した第1実施形態に示した図1と同様であるため、説明を省略する。
【0044】
上述した第1実施形態によれば、sYCC色空間でのJPEGファイル情報を送信する際にExifタグを付す場合と、Exifタグを付さない場合が考えられる。そこで第2実施形態では、受信側装置において、Exifタグの有無に応じた適切な受信ファイル処理を行うことを特徴とする。
【0045】
下表は、第2実施形態においてITU−T勧告T.30の制御手順情報(DIS/DTC信号,DCS信号)に追加する、カラー関連のビット情報(FIFのビット情報)を示す。
【0046】
この表によれば、DIS/DTC信号におけるFIFの第Xビットにより、sYCC色空間上のJPEG符号化データの受信機能の有無を通知し、DCS信号におけるFIFの第Xビットにより、sYCC色空間上のJPEG符号化データによる送信を指定をする。
【0047】
●受信制御処理
図1に示すファクシミリ装置内のROM24には、第2実施形態における特徴的な受信処理を制御する制御プログラムが格納されている。以下、この制御プログラムによる受信処理は上述した第1実施形態とほぼ同様であるため、上述した第1実施形態で図2及び図3に示したフローチャートを参照して、第2実施形態における特徴的な部分についてのみ説明する。
【0048】
第2実施形態ではステップS16の前手順において、DIS信号におけるFIFのXビットを1にセットすることによって、sYCC色空間によるJPEG符号化データを受信可能である旨を、送信側装置へ通知する。
【0049】
そしてステップS18において、前手順により送信側装置から通知されたDCS信号におけるFIFのXビットが1であるか否か、すなわち、sYCC色空間でのJPEG符号化データ送信が指定されているか否かを判断し、1であれば図3のステップS24に進むが、1でなければ本機では受信解析不可能であるとしてステップS20に進み、モノクロ2値情報としての受信及びプリント処理を実行した後、ステップS22で後手順を行ってステップS6へ戻る。
【0050】
図3のステップS24では、第2実施形態の前手順ではExifタグ送信についての指定は行われないため、送信側装置からsYCC色空間のJPEG符号化データを受信し、該データがExifタグ付きであるか否かを判断する。
【0051】
Exifタグ付きであればステップS26に進み、受信データをExifタグ付きデータとしてコンパクトフラッシュ(登録商標)カード30に格納する。ここで、Exifタグの示す情報としては例えば、撮影シーンやストロボ発光の有無等が保持されている。その後、ステップS28で後手順を行ってステップS6へ戻る。
【0052】
一方、ステップS24においてExifタグがない場合はステップS30に進んで、受信データを記録回路16によりカラー記録する。その後、ステップS32で後手順を行ってステップS6へ戻る。
【0053】
このように第2実施形態では受信側装置において、送信側装置から送信されたsYCC色空間のJPEGファイル情報を受信し、sYCC色空間のJPEGファイルがExifタグを有しているか否かを判断し、sYCC色空間のJPEGファイルを、該判断結果に応じた形式で処理することを特徴とし、具体的には、sYCC色空間のJPEGファイルを、Exifタグがあればメディアに格納し、Exifタグが無ければプリントする。または、sYCC色空間のJPEGファイルを、Exifタグがあれば、該Exifタグに基づく撮影条件によってプリントする。
【0054】
以上説明したように第2実施形態によれば、受信側装置において、sYCC色空間上のJPEG符号化データを受信した際に、該受信情報を、Exifタグの有無に応じて適切に制御することができる。すなわち、受信情報にExifタグがあれば該受信情報をメディアに格納することによって、デジタルカメラによる撮影画像と同様の画像を再現することができる。一方、Exifタグがなければ、通常のsYCC色空間によるプリントが可能となる。
【0055】
なお、受信したsYCC色空間のJPEG符号化データ受信時に、Exifタグの有無に応じてプリント処理を制御することも有効である。すなわち、Exifタグがあればその撮影条件(例えば撮影シーンやストロボ発光の有無等)を考慮して、記録回路16によるカラー記録を行う。これにより、撮影条件に応じた高画質プリントが可能となる。一方、Exifタグがなければ、特に撮影条件を考慮することなく通常のカラー記録を行えば良い。
【0056】
<他の実施形態>
なお、本発明は、例えばシステム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用しても良い。
【0057】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUまたはMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成されることは言うまでもない。
【0058】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0059】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることが出来る。
【0060】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0061】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、送信側装置において、受信側装置におけるExifタグの受信機能に応じて、送信する画像データに対するExifタグを付すか否かを制御することによって、受信側装置において最適な受信処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態が適用されるファクシミリ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態における送受信処理を示すフローチャートである。
【図3】本実施形態における送受信処理を示すフローチャートである。
【図4】本実施形態における送受信処理を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態における送受信処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 NCU
4 電話機
6 ハイブリッド回路
8 変復調器
10 発呼回路
12 加算回路
14 読み取り回路
16 記録回路
18 メモリ回路
20 操作部
22 CPU
24 ROM
26 バス
28 カードインターフェイス
30 コンパクトフラッシュ(登録商標)カード
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー画像データを通信するための画像通信技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のカラー情報を通信可能なファクシミリ装置においては、その規格がITU−T勧告T.30、T.4、T.81、T.42に基づいて決定されており、色空間Lab上のカラー画像データを対象とした通信を行うものであった。
【0003】
近年のデジタルカメラ等の普及により、デジタルスチルカメラで撮影した画像情報をそのままファクシミリプロトコルを使用して送信したいというニーズが高まりつつある。ここで通常、デジタルカメラにおいて使用される色空間はLabでなく、sYCCである。したがって、sYCC色空間上におけるカラー画像データのJPEG符号化情報をそのままの形態で送信可能とするプロトコルが検討されている。
【0004】
ここで、sYCC色空間によるJPEGフルカラー送信を考えた場合、基本的に送信対象となるのはカラー原稿情報ではなく、デジタルスチルカメラで撮影してコンパクトフラッシュ(登録商標)カードに格納されているファイル情報であることが多い。従って当面は、カラー原稿情報についてはLab色空間で送信し、デジタルスチルカメラ等で撮影してコンパクトフラッシュ(登録商標)カードに格納されているファイル情報についてはsYCC色空間で送信することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般にデジタルスチルカメラで撮影した画像情報にはその圧縮情報を示すExifタグが付いているが、受信側装置においてこのExifタグの内容を解釈できるか否かについては分からない。そのため、デジタルスチルカメラで撮影した画像情報を送信した場合、受信側装置において該画像情報のExifタグを解釈できず、結果として受信画像を復号できないということが起こり得る。
【0006】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、送信側装置において、受信側装置におけるExifタグの受信機能に応じて、送信する画像データに対するExifタグを付すか否かを制御することによって、受信側装置において最適な受信処理を可能とすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の画像通信方法は、送信側装置においてsYCC色空間のJPEGファイル情報の送信を行う際に、受信側装置から通知される受信機能情報に基づき、該受信側装置がsYCC色空間上のExifタグの受信機能を有してるか否かを判断し、sYCC色空間のJPEGファイルを、該判断結果に応じた形式で受信側装置へ送信することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、送信側装置から受信側装置へsYCC色空間のJPEGファイル情報の送信を行う際に、受信側装置から通知される受信機能情報に基づき、該受信側装置がsYCC色空間上のExifタグの受信機能を有してるか否かを判断し、sYCC色空間のJPEGファイルを、該判断結果に応じた形式で受信側装置へ送信するものであり、具体的には、受信側装置がExifタグの受信機能を有していると判断された場合にはsYCC色空間のJPEGファイルをExifタグ付きで送信し、Exifタグの受信機能を有していないと判断された場合にはsYCC色空間のJPEGファイルをExifタグ無しで送信する。
【0009】
なお、受信機能情報は、sYCC色空間上でのJPEG符号化データの受信機能の有無を示す情報と、sYCC色空間上でExifタグの受信機能の有無を示す情報と、を含み、これは前手順におけるDIS信号のFIFによって通知される。
【0010】
また送信側装置は、前手順におけるDCS信号のFIFによって、sYCC色空間上のJPEG符号化データを送信するか否かを示す情報と、sYCC色空間上のExifタグを送信するか否かを示す情報と、を受信側装置へ通知する。
【0011】
このような本発明は、具体的に願書に添付する図面に示す構成及び処理において、以下の実施形態と対応して実現できる。
【0012】
以下、本発明に係る一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
<第1実施形態>
●装置構成
図1は、本実施形態を適用するファクシミリ装置の構成を示すブロック図である。同図において、2はNCU(網制御装置)であり、電話網をデータ通信等に使用するためにその回線の端末に接続して、電話交換網の接続制御やデータ通信路への切り換え、ループの保持を行う。NCU2はまた、バス26からの制御により、電話回線2aを電話機4側の回線2bに接続(CMLオフ)したり、ファクシミリ装置側の回線2cに接続(CMLオン)したりする。なお、電話回線2aは通常状態では電話機4側に接続されている。
【0014】
6はハイブリッド回路であり、送信系の信号と受信系の信号とを分離し、加算回路12からの送信信号をNCU2経由で電話回線2aに送出する。また、相手側からの信号をNCU2経由で受け取り、信号線6a経由で変復調器8に送る。
【0015】
8は変復調器であり、ITU−T勧告V.8、V.21、V.27ter、V.29、V.17、V.34に基づいた変調及び復調を行う。変復調器8には、バス26の制御により各伝送モードが指定され、バス26からの送信信号を入力して変調データを信号線8aに出力したり、信号線6aからの受信信号を入力して復調データをバス26に出力したりする。
【0016】
10は発呼回路であり、バス26からの信号により電話番号情報を入力し、信号線10aにDTMFの選択信号を出力する。12は加算回路であり、信号線8aからの情報と信号線10aからの情報を入力し、それらの加算結果を信号線12aに出力する。
【0017】
14はカラー画像を読み取り可能な読取回路であり、読み取ったカラー画像データをバス26に出力する。16はカラー画像を記録可能な記録回路であり、バス26に出力されている情報を1ライン毎に順次記録する。
【0018】
18はワーク用のメモリ回路(RAM)であり、読み取りデータの生情報または符号化した情報を格納したり、また、受信情報または復号化した情報をバス26を介して格納する。
【0019】
20は操作部であり、ワンタッチダイヤル、短縮ダイヤル、テンキー、*キー、#キー、スタートキー、ストップキー、セットキー、ダイレクト送信選択キー、ファイル情報の送信選択キー、カラー情報送信選択キー、その他のファンクションキーを備えており、押下されたキー情報はバス26に出力される。また、操作部20は表示部を有し、バス26に出力されている情報を入力して表示する。
【0020】
22はCPU(中央処理装置)であり、ファクシミリ装置全体の制御や、ファクシミリ伝送制御手順を実行するが、その制御プログラムはROM24に格納されている。28はカードインターフェイスであり、カード30(例えば、デジタルカメラで撮影した情報が記憶されているコンパクトフラッシュ(登録商標)カード)がセットされる。
【0021】
●通信制御信号
下表は、本実施形態においてITU−T勧告T.30の制御手順情報(DIS/DTC信号,DCS信号)に追加する、カラー関連のビット情報(FIFのビット情報)を示す。
【0022】
この表によれば、DIS/DTC信号におけるFIFの第68ビットにより、Lab色空間上のJPEG符号化データの受信機能の有無を通知し、DCS信号におけるFIFの68ビットにより、Lab色空間上のJPEG符号化データによる送信を指定をする。
【0023】
また、DIS/DTC信号におけるFIFの第69ビットにより、Lab色空間上のフルカラー受信機能の有無を通知し、DCS信号におけるFIFの第69ビットにより、Lab色空間上のフルカラー送信を指定をする。
【0024】
また、DIS/DTC信号におけるFIFの第Xビットにより、sYCC色空間上のJPEG符号化データの受信機能の有無を通知し、DCS信号におけるFIFの第Xビットにより、sYCC色空間上のJPEG符号化データによる送信を指定をする。
【0025】
また、DIS/DTC信号におけるFIFの第X+1ビットにより、sYCC色空間上のExifタグの受信機能の有無を通知し、DCS信号におけるFIFの第X+1ビットにより、sYCC色空間上のExifタグ送信を指定をする。
【0026】
なお、図1に示すファクシミリ装置内のROM24には、本実施形態における特徴的な送受信処理を制御する制御プログラムが格納されている。以下、この制御プログラムによる送受信処理について、図2乃至図5のフローチャートを参照して、詳細に説明する。
【0027】
●通信制御説明
まず、図2のステップS2においてバス26を介してメモリ18をイニシャライズした後、ステップS4において、バス26を介して操作部20における表示をクリアし、ステップS6でバス26を介してNCU2のCMLをオフする、すなわち電話回線2aを電話機4側に接続する。
【0028】
そしてステップS8においてファクシミリ受信が選択されたか否かを判断し、選択されていればステップS14に進み、選択されていなければステップS10に進む。ステップS10ではファクシミリ送信が選択されたか否かを判断し、選択されていれば図3のステップS34に進み、選択されていなければステップS12に進んでその他の処理を実行した後、ステップS6に戻る。
【0029】
●ファクシミリ受信処理
以下、本実施形態におけるファクシミリ受信処理について説明する。
【0030】
ステップS14では、バス26を介してNCU2のCMLをオンとする、すなわち電話回線2aをファクシミリ装置側に接続する。そしてステップS16において通信の前手順を行うが、このとき、DIS信号におけるFIFの68,69ビットを0に、X,X+1ビットを1にセットすることによって、sYCC色空間によるJPEG符号化データ及びExifタグを受信可能である旨を、送信側装置へ通知する。
【0031】
そしてステップS18において、前手順により送信側装置から通知されたDCS信号におけるFIFのXビットが1であるか否か、すなわち、sYCC色空間でのJPEG符号化データ送信が指定されているか否かを判断し、1であれば図3のステップS24に進むが、1でなければ本機では受信解析不可能であるとしてステップS20に進み、モノクロ2値情報としての受信及びプリント処理を実行した後、ステップS22で後手順を行ってステップS6へ戻る。
【0032】
図3のステップS24では、送信側装置から通知されたDCS信号におけるFIFのX+1ビットが1であるか否か、すなわち、sYCC色空間でのExifタグ送信が指定されているか否かを判断し、1であればステップS26に進んで送信側装置からの画像データを受信し、該受信データをsYCC色空間のJPEGデータでExifタグ付きであると判断して処理する。例えば、受信データをExifタグ付きデータとしてコンパクトフラッシュ(登録商標)カード30に格納する。その後、ステップS28で後手順を行ってステップS6へ戻る。
【0033】
一方、ステップS24においてDCS信号におけるFIFのX+1ビットが1でない、すなわちsYCC色空間でのExifタグ送信が指定されていない場合は、ステップS30に進んで送信側装置からの画像データを受信し、該受信データをsYCC色空間のJPEGデータでExifタグ無しであると判断して処理する。例えば、受信データを記録回路16により記録する。その後、ステップS32で後手順を行ってステップS6へ戻る。
【0034】
●ファクシミリ送信処理
以下、本実施形態におけるファクシミリ送信処理について説明する。
【0035】
図3のステップS34では、バス26を介してNCU2のCMLをオンとする、すなわち電話回線2aをファクシミリ装置側に接続する。そしてステップS36においてバス26を介して、発呼回路10を使用して指定された宛先へ発呼し、ステップS38で通信の前手順を開始する。そして図4のステップS40では操作部20による入力情報に基づいてファイル情報の送信が選択されたか否かが判断され、選択されていればステップS46に進むが、選択されていない、すなわち原稿情報の送信が選択されていればステップS42に進み、ファクシミリ原稿情報を送信した後、ステップS44での後手順の後、ステップS6に戻る。
【0036】
ステップS46においては、送信するファイル情報にExifタグが付いているか否かを判断し、付いていればステップS48に進み、付いていなければステップS56に進む。
【0037】
ステップS48では、前手順として受信側装置からのDIS信号を受け取った時点で、DIS信号におけるFIFのX+1ビットが1であるか否かを判断し、1であればすなわち、受信側装置がsYCC色空間におけるExifタグの受信機能を有していると判断し、ステップS50に進む。ステップS50では残りの前手順(送信側装置によるDCS通知、TCF発信、受信側装置によるCFR返答等)を実行するが、このとき、DCS信号についてもFIFのX,X+1ビットを1にセットすることによって、sYCC色空間によるExifタグ付きの送信指定を行う。そしてステップS52において、ファイル情報を無変換として、Exifタグ付きのsYCC色空間上のJPEG符号化データとして送信する。そしてステップS54で後手順を行った後、ステップS6に戻る。
【0038】
一方、ステップS48でDIS信号におけるFIFのX+1ビットが1でない、すなわち受信側装置がsYCC色空間におけるExifタグの受信機能を有していない場合には、ステップS56で残りの前手順(送信側装置によるDCS通知、TCF発信、受信側装置によるCFR返答等)を実行する際に、DCS信号についてFIFのXビットに1を、X+1ビットに0をセットすることによって、sYCC色空間によるJPEG符号化データを、Exifタグ無しで送信する旨を指定する。
【0039】
そしてステップS58において、送信するファイル情報にExifタグが付されているか否かを判断し、付されていれば図5のステップS60へ進み、該ファイル情報からExifタグを取り除いて、sYCC色空間のJPEG符号化データのみを送信する。そしてステップS62で後手順を実行した後、ステップS6へ戻る。
【0040】
一方、送信ファイル情報にExifタグが付されていなければ、図5のステップS64に進んでファイル情報を変更することなく、すなわちExifタグ無しで、sYCC色空間のJPEGデータのみを送信する。そしてステップS66で後手順を実行した後、ステップS6へ戻る。
【0041】
以上説明したように本実施形態によれば、デジタルカメラ等で撮影したsYCC色空間のJPEGファイル情報を送信する際に、受信側装置がsYCC色空間でのExifタグ受信機能を有していれば、sYCC色空間のJPEGファイル情報をExifタグを付けたままで送信することができる。すると受信側装置においては、このExifタグ情報により撮影条件を考慮した制御が可能になる。
【0042】
一方、受信側装置がsYCC色空間でのExifタグ受信機能を有していなければ、sYCC色空間のJPEGファイル情報からExifタグを外して送信することができるため、受信側装置においてExifタグを受信できずにエラーとなってしまうことがなくなる。
【0043】
<第2実施形態>
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態におけるファクシミリ装置の構成は、上述した第1実施形態に示した図1と同様であるため、説明を省略する。
【0044】
上述した第1実施形態によれば、sYCC色空間でのJPEGファイル情報を送信する際にExifタグを付す場合と、Exifタグを付さない場合が考えられる。そこで第2実施形態では、受信側装置において、Exifタグの有無に応じた適切な受信ファイル処理を行うことを特徴とする。
【0045】
下表は、第2実施形態においてITU−T勧告T.30の制御手順情報(DIS/DTC信号,DCS信号)に追加する、カラー関連のビット情報(FIFのビット情報)を示す。
【0046】
この表によれば、DIS/DTC信号におけるFIFの第Xビットにより、sYCC色空間上のJPEG符号化データの受信機能の有無を通知し、DCS信号におけるFIFの第Xビットにより、sYCC色空間上のJPEG符号化データによる送信を指定をする。
【0047】
●受信制御処理
図1に示すファクシミリ装置内のROM24には、第2実施形態における特徴的な受信処理を制御する制御プログラムが格納されている。以下、この制御プログラムによる受信処理は上述した第1実施形態とほぼ同様であるため、上述した第1実施形態で図2及び図3に示したフローチャートを参照して、第2実施形態における特徴的な部分についてのみ説明する。
【0048】
第2実施形態ではステップS16の前手順において、DIS信号におけるFIFのXビットを1にセットすることによって、sYCC色空間によるJPEG符号化データを受信可能である旨を、送信側装置へ通知する。
【0049】
そしてステップS18において、前手順により送信側装置から通知されたDCS信号におけるFIFのXビットが1であるか否か、すなわち、sYCC色空間でのJPEG符号化データ送信が指定されているか否かを判断し、1であれば図3のステップS24に進むが、1でなければ本機では受信解析不可能であるとしてステップS20に進み、モノクロ2値情報としての受信及びプリント処理を実行した後、ステップS22で後手順を行ってステップS6へ戻る。
【0050】
図3のステップS24では、第2実施形態の前手順ではExifタグ送信についての指定は行われないため、送信側装置からsYCC色空間のJPEG符号化データを受信し、該データがExifタグ付きであるか否かを判断する。
【0051】
Exifタグ付きであればステップS26に進み、受信データをExifタグ付きデータとしてコンパクトフラッシュ(登録商標)カード30に格納する。ここで、Exifタグの示す情報としては例えば、撮影シーンやストロボ発光の有無等が保持されている。その後、ステップS28で後手順を行ってステップS6へ戻る。
【0052】
一方、ステップS24においてExifタグがない場合はステップS30に進んで、受信データを記録回路16によりカラー記録する。その後、ステップS32で後手順を行ってステップS6へ戻る。
【0053】
このように第2実施形態では受信側装置において、送信側装置から送信されたsYCC色空間のJPEGファイル情報を受信し、sYCC色空間のJPEGファイルがExifタグを有しているか否かを判断し、sYCC色空間のJPEGファイルを、該判断結果に応じた形式で処理することを特徴とし、具体的には、sYCC色空間のJPEGファイルを、Exifタグがあればメディアに格納し、Exifタグが無ければプリントする。または、sYCC色空間のJPEGファイルを、Exifタグがあれば、該Exifタグに基づく撮影条件によってプリントする。
【0054】
以上説明したように第2実施形態によれば、受信側装置において、sYCC色空間上のJPEG符号化データを受信した際に、該受信情報を、Exifタグの有無に応じて適切に制御することができる。すなわち、受信情報にExifタグがあれば該受信情報をメディアに格納することによって、デジタルカメラによる撮影画像と同様の画像を再現することができる。一方、Exifタグがなければ、通常のsYCC色空間によるプリントが可能となる。
【0055】
なお、受信したsYCC色空間のJPEG符号化データ受信時に、Exifタグの有無に応じてプリント処理を制御することも有効である。すなわち、Exifタグがあればその撮影条件(例えば撮影シーンやストロボ発光の有無等)を考慮して、記録回路16によるカラー記録を行う。これにより、撮影条件に応じた高画質プリントが可能となる。一方、Exifタグがなければ、特に撮影条件を考慮することなく通常のカラー記録を行えば良い。
【0056】
<他の実施形態>
なお、本発明は、例えばシステム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用しても良い。
【0057】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUまたはMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成されることは言うまでもない。
【0058】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0059】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることが出来る。
【0060】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0061】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、送信側装置において、受信側装置におけるExifタグの受信機能に応じて、送信する画像データに対するExifタグを付すか否かを制御することによって、受信側装置において最適な受信処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態が適用されるファクシミリ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態における送受信処理を示すフローチャートである。
【図3】本実施形態における送受信処理を示すフローチャートである。
【図4】本実施形態における送受信処理を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態における送受信処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 NCU
4 電話機
6 ハイブリッド回路
8 変復調器
10 発呼回路
12 加算回路
14 読み取り回路
16 記録回路
18 メモリ回路
20 操作部
22 CPU
24 ROM
26 バス
28 カードインターフェイス
30 コンパクトフラッシュ(登録商標)カード
Claims (10)
- 送信側装置と受信側装置との間においてカラー画像情報の通信を行う画像通信方法であって、前記送信側装置においてsYCC色空間のJPEGファイル情報の送信を行う際に、
前記受信側装置から通知される受信機能情報に基づき、該受信側装置がsYCC色空間上のExifタグの受信機能を有してるか否かを判断する受信機能判断工程と、
前記sYCC色空間のJPEGファイルを、前記受信機能判断工程における判断結果に応じた形式で前記受信側装置へ送信する送信工程と、
を有することを特徴とする画像通信方法。 - 前記送信工程においては、
前記受信側装置がExifタグの受信機能を有していると判断された場合に、前記sYCC色空間のJPEGファイルをExifタグ付きで送信し、
前記受信側装置がExifタグの受信機能を有していないと判断された場合に、前記sYCC色空間のJPEGファイルをExifタグ無しで送信する
ことを特徴とする請求項1記載の画像通信方法。 - 前記受信機能情報は、
sYCC色空間上でのJPEG符号化データの受信機能の有無を示す情報と、
sYCC色空間上でExifタグの受信機能の有無を示す情報と、
を含むことを特徴とする請求項1記載の画像通信方法。 - 前記受信機能情報は、前手順におけるDIS信号のFIFによって通知されることを特徴とする請求項3記載の画像通信方法。
- 前記送信側装置は、前手順におけるDCS信号のFIFによって、
sYCC色空間上のJPEG符号化データを送信するか否かを示す情報と、
sYCC色空間上のExifタグを送信するか否かを示す情報と、
を前記受信側装置へ通知することを特徴とする請求項4記載の画像通信方法。 - 前記受信側装置において、
前記送信側装置から送信されたsYCC色空間のJPEGファイル情報を受信する受信工程と、
前記sYCC色空間のJPEGファイルがExifタグを有しているか否かを判断するタグ判断工程と、
前記sYCC色空間のJPEGファイルを、前記タグ判断工程における判断結果に応じた形式で処理する受信データ制御工程と、
を有することを特徴とする請求項2記載の画像通信方法。 - 前記受信データ制御工程においては、前記sYCC色空間のJPEGファイルを、前記Exifタグがあればメディアに格納し、前記Exifタグが無ければプリントする
ことを特徴とする請求項6記載の画像通信方法。 - 前記受信データ制御工程においては、前記sYCC色空間のJPEGファイルを、前記Exifタグがあれば、該Exifタグに基づく撮影条件によってプリントする
ことを特徴とする請求項6記載の画像通信方法。 - コンピュータ上で実行されることによって、請求項1乃至8のいずれかに記載の画像通信方法を実現することを特徴とするプログラム。
- 請求項9記載のプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
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